JP2006526638A - 眼圧降下剤としての3−オキサ−8−アザプロスタグランジン類似体 - Google Patents

眼圧降下剤としての3−オキサ−8−アザプロスタグランジン類似体 Download PDF

Info

Publication number
JP2006526638A
JP2006526638A JP2006514964A JP2006514964A JP2006526638A JP 2006526638 A JP2006526638 A JP 2006526638A JP 2006514964 A JP2006514964 A JP 2006514964A JP 2006514964 A JP2006514964 A JP 2006514964A JP 2006526638 A JP2006526638 A JP 2006526638A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
configuration
oxo
line represents
chlorophenyl
butoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006514964A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006526638A5 (ja
Inventor
デイビッド・ダブリュー・オールド
ダニー・タン・ディン
ロバート・エム・バーク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Allergan Inc
Original Assignee
Allergan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Allergan Inc filed Critical Allergan Inc
Publication of JP2006526638A publication Critical patent/JP2006526638A/ja
Publication of JP2006526638A5 publication Critical patent/JP2006526638A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/557Eicosanoids, e.g. leukotrienes or prostaglandins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents
    • A61P27/06Antiglaucoma agents or miotics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D207/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D207/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom
    • C07D207/18Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member
    • C07D207/22Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D207/24Oxygen or sulfur atoms
    • C07D207/262-Pyrrolidones

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

本発明は、高眼圧または緑内障を処置する方法であって、高眼圧または緑内障の動物に処置有効量の式I:
Figure 2006526638

[式中、X、Y、Z、dおよびRは明細書に定義する通りである]
で示される化合物を投与することを含んで成る方法を提供する。

Description

本発明は、緑内障を処置するのに特に適当な、有効な眼圧降下剤として有用な3−オキサ−8−アザプロスタグランジン類似体に関する。
眼圧降下剤は、多様な高眼圧症状、例えば術後およびレーザートラベクレクトミー後の高眼圧や、緑内障の処置において、並びに術前の補助薬として有用である。
緑内障は、眼圧の上昇により特徴付けられる眼疾患である。緑内障は、その病因により、原発性または続発性として分類されている。例えば、成人の原発性緑内障(先天性緑内障)は、開放隅角緑内障であるか、または急性もしくは慢性の閉塞隅角緑内障であり得る。続発性緑内障は、ブドウ膜炎、眼内腫瘍または拡大した白内障のような既存の眼疾患から生じる。
原発性緑内障の原因は、未だ解明されていない。その眼圧上昇は、房水流出遮断による。慢性開放隅角緑内障においては、前房およびその解剖学的構造は正常に見えるが、房水の排出は妨げられる。急性または慢性の閉塞隅角緑内障においては、前房が浅く、透過角が狭く、虹彩がシュレンム管の入口の小柱網を閉塞し得る。瞳孔の拡張により、虹彩根部が隅角に対して前方に押され、および瞳孔ブロックを起こして、病状を急進し得る。前房隅角の狭い眼は、種々の重篤度の急性閉塞隅角緑内障に患る素因を有する。
続発性緑内障は、後房から前房、次いでシュレンム管への房水の流れのいかなる妨害によっても起こる。前房の炎症性疾患は、膨隆虹彩における完全な虹彩後癒着を起こすことにより房水排出を妨げ得、排液路を滲出物で閉塞し得る。他の通常の原因は、眼内腫瘍、拡大した白内障、網膜中心静脈閉塞、眼の外傷、手術操作および眼内出血である。
すべての種類を考慮すると、緑内障は、40歳を超えるすべての人の約2%に起こり、視力が急速に損われるまで何年間も無症候性であり得る。手術が指示されない場合、局所用β−アドレナリン受容体拮抗剤が、従来、緑内障処置薬物として選択されている。
ある種のエイコサノイドおよびその誘導体は、眼圧降下活性を有することが報告されており、緑内障処置に使用することが推奨されている。エイコサノイドおよび誘導体は、プロスタグランジンおよびその誘導体のような、多くの生物学的に重要な化合物を包含する。プロスタグランジンは、下記式で示されるプロスタン酸の誘導体であるといえる:
Figure 2006526638
プロスタン酸骨格の脂環上の構造および置換基によって、様々な種類のプロスタグランジンが知られている。更なる分類は、側鎖中の不飽和結合数に基づいてなされ、プロスタグランジンの種類の後に数字で示され[例えば、プロスタグランジンE1(PGE1)、プロスタグランジンE2(PGE2)]、また、脂環上の置換基の配置に基づいてもなされ、αまたはβで示される[例えば、プロスタグランジンF(PGF)]。
プロスタグランジンはかつて、有効な眼圧上昇剤であると見なされていた; しかし、過去10年間に蓄積された証拠によると、いくつかのプロスタグランジンは非常に有効な眼圧降下剤であり、緑内障の長期処置に好適であることがわかった(例えば、Bito,L.Z.,Biological Protection with Prostaglandins,Cohen,M.M.編,Boca Raton,Fla,CRC Press Inc.,1985,第231〜252頁;並びにBito,L.Z.,Applied Pharmacology in the Medical Treatment of Glaucomas,Drance,S.M.およびNeufeld,A.H.編,New York,Grune & Stratton,1984,第477〜505頁参照)。そのようなプロスタグランジンは、PGF、PGF、PGE2、およびそれらの脂溶性エステル(例えば、1−イソプロピルエステルのようなC1−C2アルキルエステル)を包含する。
プロスタグランジンによる眼圧降下の詳しいメカニズムは未だわかっていないが、実験結果により、ブドウ膜強膜流出の増加によるものであることが示された[Nilssonら,Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.(suppl),284(1987)]。
PGFのイソプロピルエステルは、親化合物よりもはるかに大きい降圧活性を有することがわかっている。これは、角膜透過性がより高いことによると考えられる。1987年にこの化合物は、「かつて報告されたうちで最も強力な眼圧降下剤」であると文献に記載された[例えば、Bito,L.Z.,Arch.Ophthalmol.,105、1036(1987)、およびSieboldら,Prodrug 5、3(1989)参照]。
プロスタグランジンは顕著な眼内副作用を持たないと考えられるが、眼表面(結膜)充血および異物感は、ヒトの眼に対するそのような化合物(とりわけPGFおよびそのプロドラッグ、例えば1−イソプロピルエステル)の局所適用に伴って必ず起こる。高眼圧を伴う症状(例えば緑内障)の処置におけるプロスタグランジンの臨床的使用可能性は、上記のような副作用の故に非常に制限されている。
Allergan,Inc.に譲渡された一連の同時係属米国特許出願において、眼圧降下活性が高く、副作用は無い、または実質的に副作用の無いプロスタグランジンエステルが開示されている。同時係属米国特許出願第596430号(1990年10月10日出願、米国特許第5446041号に対応)は、ある種の11−アシル−プロスタグランジン、例えば11−ピバロイル、11−アセチル、11−イソブチリル、11−バレリル、および11−イソバレリルPGFに関する。同時係属米国特許出願第175476号(1993年12月29日出願)には、眼圧降下作用を有する15−アシルプロスタグランジンが開示されている。同様に、プロスタグランジンの11,15−、9,15−および9,11−ジエステル、例えば11,15−ジピバロイルPGFも、眼圧降下活性を有することが知られている。同時係属米国特許出願第385645号(1989年7月7日出願、米国特許第4994274号に対応)、第584370号(1990年9月18日出願、米国特許第5028624号に対応)、および第585284号(1990年9月18日出願、米国特許第5034413号に対応)参照。これらすべての特許出願の開示を、特に引用により本発明の一部とする。
8−アザプロスタグラン類似体が、PCT出願WO01/46140A1、WO02/042268A2、WO02/24647A1、WO03/007941A1、EP1121939A2、および日本国特許2001−233792に開示されている。
本発明は、高眼圧の哺乳動物に処置有効量の下記式Iの化合物を投与することを含んで成る高眼圧の処置方法に関する:
Figure 2006526638
[式中、
陰影線は、α配置を表し、三角形は、β配置を表し、波線は、α配置またはβ配置を表し、点線は、二重結合の存在または不存在を表し;
Dは、共有結合、またはCH2、O、SまたはNHを表し;
Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SONR2または
Figure 2006526638
であり;
Yは、
Figure 2006526638
であり;
Zは、CH2または共有結合であり;
Rは、HまたはR2であり;
Rは、H、R2、フェニルまたはCOR2であり;
R2は、C1〜C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチル、およびそれらの置換誘導体から成る群から選択され、該置換基は、C1〜C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択される]。
他の局面において、本発明は、下記を含んで成る医薬生成物に関する:
内容物を計量形態でディスペンスするのに好適な容器:および
該容器中の、先に定義した眼科用液剤。
最後に、前記の式によって示され、下記に開示され、本発明の方法に使用される特定の化合物は、新規かつ非自明である。
本発明は、8-アザプロスタグランジン類似体の眼圧降下剤としての使用に関する。本発明に使用される化合物は、下記の構造式Iによって示される:
Figure 2006526638
本発明化合物の好ましい群は、下記の構造式IIの化合物を包含する:
Figure 2006526638
前記の式において、置換基および記号は前記のように定義される。
前記の式において、
好ましくはDは共有結合を表すかまたはCH2であり、より好ましくはDはCH2であり;
好ましくはZは共有結合を表し;
好ましくはRはHまたはC1〜C5低級アルキルであり;
好ましくはR1はHであり;
好ましくは、R3は、フェニルおよびそのモノ置換誘導体、例えばクロロおよびトリフルオロメチルフェニル(例えばm-クロロフェニル)から成る群から選択され;
好ましくはXはCO2Rであり、より好ましくはRはHおよびメチルから成る群から選択される。
前記の本発明化合物は、当分野において既知の方法によるか、または下記の実施例によって製造しうる。下記の化合物は、本発明化合物の特に好ましい例である:
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル;
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸;
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル;
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸;
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル;
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸;
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル;
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸。
医薬組成物は、少なくとも1種の本発明化合物または医薬的に許容し得るその酸付加塩の処置有効量を活性成分として、眼科的に許容し得る通常の薬剤賦形剤と組み合わせることによって、および眼への局所適用に適当な単位用量形態を形成することによって調製し得る。処置有効量は通例、液体製剤中約0.0001〜5%(w/v)、好ましくは約0.001〜1.0%(w/v)である。
眼科的な適用のためには、主な賦形剤として生理食塩液を用いて液剤を調製することが好ましい。そのような眼用液剤のpHは、適当な緩衝系によって6.5〜7.2に保つことが好ましい。このような製剤は、医薬的に許容し得る通常の保存剤、安定剤および界面活性剤をも含有し得る。
本発明の医薬組成物中に使用し得る好ましい保存剤は、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀および硝酸フェニル水銀を包含するが、これらに限定されるものではない。好ましい界面活性剤は、例えば、Tween 80である。同様に、本発明の眼用製剤中に種々の好ましい賦形剤を使用し得る。このような賦形剤は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよび精製水を包含するが、これらに限定されるものではない。
必要に応じて、または好都合に、浸透圧調整剤を添加し得る。浸透圧調整剤は、塩、とりわけ塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトールおよびグリセリンを包含するが、これらに限定されるものではなく、眼科的に許容し得る他の適当な浸透圧調整剤も使用し得る。
眼科的に許容し得る製剤が得られるのであれば、pH調整のためにどのような緩衝剤および手段を用いてもよい。緩衝剤は、酢酸、クエン酸、リン酸およびホウ酸の緩衝剤を包含する。製剤のpHを調整するために、必要に応じて酸または塩基を使用し得る。
同様に、本発明において使用するための眼科的に許容し得る抗酸化剤は、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソールおよびブチル化ヒドロキシトルエンを包含するが、それらに限定されるものではない。
本発明の眼用製剤が含有し得る他の佐剤成分はキレート剤である。好ましいキレート剤はエデト酸二ナトリウムであるが、その代わりに、またはそれと組み合わせて他のキレート剤も使用し得る。
上記成分は通例、次のような量で使用する:
Figure 2006526638
本発明の活性化合物の実際の用量は、化合物によって、および処置する症状によって異なる。当業者はその知識の範囲内で、適当な用量を選択することができる。
本発明の眼用製剤は、眼への適用を容易にするよう、計量適用に適した形態(例えばドロッパー付き容器)に充填することが好都合である。滴下適用に適した容器は通例、不活性で無毒性の適当なプラスチック材料製であり、液剤を通例約0.5〜15ml収容する。
本発明を以下の実施例によってさらに説明するが、実施例は本発明を制限するものではない。
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(29mg、油中60%分散物、0.73mmol)を、0℃で、THF(5mL)中の[3-(3-クロロフェニル)-2-オキソプロピル]-燐酸ジメチルエステル(180mg、0.65mmol)の溶液に添加した。混合物を室温で40分間置き、次に、0℃に再冷却した。THF(2mL)中の[4-(R)-(2-ホルミル-5-オキソ-ピロリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル(約0.72mmol、手順1からの粗生成物)の溶液を、カニューレで添加した。反応を室温に温め、20時間置いた。次に、酢酸および水(1:1、20mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わした有機相を、NaHCO3飽和水溶液(3x15mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(0%→2%MeOH/CH2Cl2)、次に、分取薄層クロマトグラフィー(5%MeOH/CH2Cl2)によって精製して、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(106mg、40%)を得た。
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(2.4mg、0.006mmol)、ウサギ肝臓エステラーゼ(1mg、134単位/mg)、pH7.2燐酸塩緩衝液(2.5mL)およびアセトニトリル(0.1mL)の混合物を、室温で18時間撹拌した。次に、アセトニトリル(5mL)を添加し、混合物を真空下に濃縮乾固した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(0%→10%MeOH/CH2Cl2)によって精製して、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸(1.1mg、47%)を得た。
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル
Pd/C(6mg、10wt%)を、メタノール(2mL)中の(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(59mg、0.14mmol)の溶液に添加した。反応混合物を排気し、水素(3x)で再び満たし、次に、水素のバルーン下に室温で3.5時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、メタノール(5mL)で洗浄した。濾液を真空濃縮して、(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(59mg、99%)を得た。
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(8.1mg、0.02mmol)、ウサギ肝臓エステラーゼ(1mg、134単位/mg)、pH7.2燐酸塩緩衝液(3mL)およびアセトニトリル(0.1mL)の混合物を、室温で16.5時間撹拌した。HCl水溶液(0.5M、5mL)を添加し、混合物をCH2Cl2(3x5mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸(1.6mg、20%)を得た。
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(4.1mg、0.11mmol)を、室温で、CH2Cl2(1mL)中の (4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(44mg、0.11mmol)の溶液に添加した。メタノール(3滴)を添加し、反応を室温で4.5時間撹拌した。HCl水溶液(0.5M、5mL)を添加し、混合物をCH2Cl2(2x8mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(0%→3%MeOH/CH2Cl2)によって精製して、(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(9.1mg、21%)を得た。
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸
水酸化リチウム水溶液(1.0N、0.04mL)を、室温で、THF(0.5mL)中の(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(15mg、0.036mmol)の溶液に添加した。1時間後、HCl水溶液(1.0N、3mL)を添加し、混合物をCH2Cl2(3x5mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(0%→3%MeOH/CH2Cl2)によって精製して、(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸(6.3mg、43%)を得た。
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(4.3mg、0.11mmol)を、0℃で、CH2Cl2(1mL)中の(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(42mg、0.10mmol)の溶液に添加した。メタノール(3滴)を添加し、反応を室温で3時間撹拌した。HCl水溶液(0.5M、5mL)を添加し、混合物をCH2Cl2(3x5mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(0%→5%MeOH/CH2Cl2)によって精製して、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(31mg、73%)を得た。
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸
水酸化リチウム水溶液(1.0N、0.04mL)を、室温で、THF(0.25mL)中の(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(16mg、0.039mmol)の溶液に添加した。1時間後、HCl水溶液(0.5N、3mL)を添加し、混合物をEtOAc(2x5mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸(15mg、97%)を得た。
手順1
[4-(R)-(2-ホルミル-5-オキソ-ピロリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル
段階1. (4-ヒドロキシ-ブトキシ)-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(4.44g、油中60%分散物、111mmol)を、THF(200mL)中の1,4-ブタンジオール(10.0g、111mmol)の溶液に添加した。室温で1時間撹拌した後、混合物を0℃に冷却し、メチルブロモメチルアセテート(10.82mL、114mmol)を添加し、反応を室温に温めた。16時間後、水(100mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x100mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(2x100mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(20%→30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、(4-ヒドロキシ-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(2.88g、16%)を無色油状物として得た。
段階2. (4-ブロモ-ブトキシ)-酢酸メチルエステル
トリフェニルホスフィン(5.59g、21.3mmol)、臭素(1.1mL、21.5mmol)およびイミダゾール(1.41g、20.7mmol)を、窒素下に0℃で、CH2Cl2(15mL)中の(4-ヒドロキシ-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(2.88g、17.8mmol)の溶液に順次に添加した。1時間後、混合物を塩基性アルミナで濾過し、5%EtOAc/ヘキサン(40mL)で濯いだ。濾液を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(0%→20%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、(4-ブロモ-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(2.02g、51%)を無色油状物として得た。
段階3. {4-[(R)-2-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシメチル)-5-オキソ-ピロリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(192mg、油中60%分散物、4.8mmol)を、DMF(8mL)中の5-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシメチル)-ピロリジン-2-オン(1.0g、4.4mmol)の溶液に添加した。室温で1時間撹拌した後、DMF(4mL)中の(4-ブロモ-ブトキシ)-酢酸メチルエステル(1.08g、4.8mmol)の溶液を添加した。得られた混合物を90℃で18時間加熱した。反応を室温に冷却し、次に、水(75mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x50mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(100mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(0%→20%EtOAc/CH2Cl2)によって精製して、出発物質および{4-[(R)-2-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシメチル)-5-オキソ-ピロリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステルの混合物758mgを得、さらに精製せずに次の段階に使用した。
段階4. [4-(R)-2-ヒドロキシメチル-5-オキソ-ピロリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル
テトラブチルアンモニウムフルオリド(3.0mL、THF中1.0M、3.0mmol)を、窒素下に0℃で、THF(3mL)中の非純粋{4-[(R)-2-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシメチル)-5-オキソ-ピロリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(758mg、約1.98mmol)の溶液に添加した。反応を室温に温め、18時間置いた。THFを真空除去し、NaHCO3飽和水溶液(50mL)を添加し、混合物をCHCl3(2x30mL)で抽出した。合わした有機相を、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(0%→3%MeOH/CH2Cl2)によって精製して、[4-(R)-2-ヒドロキシメチル-5-オキソ-ピロリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル188mg(2段階で17%)を得た。
段階5. [4-(R)-(2-ホルミル-5-オキソ-ピロリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル
1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(412mg、2.15mmol)およびDMSO(0.20mL、2.82mmol)を、ベンゼン(5mL)中の[4-(R)-2-ヒドロキシメチル-5-オキソ-ピロリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル(185mg、0.72mmol)の溶液に添加した。混合物を0℃に冷却し、次に、ピリジニウムトリフルオロアセテート(153mg、0.79mmol)を添加した。反応を0℃で15分間、次に、室温で2時間置いた。溶液を油状物からデカントし、油状残渣をベンセン(3x4mL)で洗浄した。合わしたベンゼン相を真空濃縮して、標記化合物を得、さらに精製せずに使用した。
上記化合物のインビトロ活性を後述のように試験する。結果を次表に示す。
Figure 2006526638
Figure 2006526638
ヒト組換えEP 、EP 、EP 、EP 、FP、TP、IPおよびDP受容体:安定トランスフェクタント
ヒトEP、EP、EP、EP、FP、TP、IPおよびDP受容体をコードするプラスミドを、それぞれをコードする配列を真核細胞発現ベクターpCEP4(Invitrogen)にクローニングすることによって調製した。pCEP4ベクターは、EBウイルス(EBV)複製起点を有し、それによりEBV核抗原(EBNA−1)を発現する霊長類細胞系においてエピソーム複製することができる。pCEP4ベクターはハイグロマイシン耐性遺伝子をも有し、これは真核細胞選抜に用いられる。安定トランスフェクションに使用した細胞は、EBNA−1タンパク質をトランスフェクトし、EBNA−1タンパク質を発現するヒト胚性腎細胞(HEK−293)であった。このHEK−293−EBNA細胞(Invitrogen)を、ジェネティシン(G418)含有培地中で増殖させてEBNA−1タンパク質の発現を維持した。HEK−293細胞は、10%ウシ胎仔血清(FBS)、250μg/ml G418(Life Technologies)および200μg/mlゲンタマイシンまたはペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM中で増殖させた。安定トランスフェクタントの選抜は、200μg/mlハイグロマイシンを用いて行い、この最適濃度は、予め行ったハイグロマイシン死滅曲線の実験により決定した。
トランスフェクションを行うために、10cmプレート上で細胞を50〜60%コンフルエントに増殖させた。各ヒトプロスタノイド受容体用のcDNAインサートを組み込んだプラスミドpCEP4(20μg)を、250mM CaCl 500μlに加えた。HEPES緩衝塩類液×2(2×HBS、280mM NaCl、20mM HEPES酸、1.5mM NaHPO、pH7.05〜7.12)を次いで室温でボルテックスを続けながら滴下して、総量500μlとした。30分後、その混合物にDMEM 9mlを加えた。次いで、そのDNA/DMEM/リン酸カルシウム混合物を細胞に加えた。細胞は予め10mlのPBSで濯いでおいた。次いで、細胞を、加湿95%空気/5%CO中で37℃で5時間インキュベートした。次いで、リン酸カルシウム溶液を除去し、細胞を、DMEM中10%グリセロールで2分間処理した。次いで、グリセロール溶液を、10%FBS含有DMEMで取り替えた。細胞を一晩インキュベートし、培地を、250μg/mlのG418およびペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM/10%FBSで取り替えた。翌日に、ハイグロマイシンBを終濃度200μg/mlで加えた。
トランスフェクションから10日後、ハイグロマイシンB耐性クローンを個別に選抜し、24ウェルプレートの各ウェルに移した。コンフルエンスになったら、各クローンを6ウェルプレートの1つのウェルに移し、次いで10cm皿に広げた。細胞を使用するまで、連続したハイグロマイシン選抜下に維持した。
ラジオリガンド結合
ネコまたはヒト受容体で安定トランスフェクトした細胞について調製した細胞膜フラクションに対し、ラジオリガンド試験を次のように行った。TME緩衝液で洗った細胞をフラスコ底から掻き取り、Brinkman PT10/35ポリトロンを用いて30秒間ホモジナイズした。遠心管内で、要すればTME緩衝液を加えて、体積を40mlとした。TMEは、50mM TRIS塩基、10mM MgCl、1mM EDTAから成り、1N−HClの添加によりpHを7.4とする。細胞ホモジネートを、Beckman Ti−60またはTi−70ローターを用いて4℃で20〜25分間、19000rpmで遠心した。次いで、ペレットをTME緩衝液に再懸濁させて、タンパク質の終濃度を1mg/mlとした(Bio−Radアッセイにより測定)。100μlまたは200μlの体積でラジオリガンド結合アッセイを行った。
H](N)PGE(比放射能165Ci/ミリモル)の結合を、二重に、そして少なくとも3つの異なる実験として測定した。インキュベーションを25℃で60分間行い、氷冷50mM TRIS−HCl(4ml)を加えて停止し、次いでWhatman GF/Bフィルターで手早く濾過し、セルハーベスター(Brandel)内で更に3回、4mlでの洗浄を行った。終濃度2.5または5nMの[H](N)PGEを用いて競合試験を行い、10−5M非標識PGEを用いて非特異的結合を測定した。
一過性トランスフェクタントに対するラジオリガンド結合のために、細胞膜フラクションを次のように調製した。COS−7細胞をTME緩衝液で洗い、フラスコ底から掻き取り、Brinkman PT10/35ポリトロンを用いて30秒間ホモジナイズした。TME緩衝液を加えて、遠心管内での終体積を40mlとした。TMEの組成は、100mM TRIS塩基、20mM MgCl、2M EDTAであり、10N−HClを加えてpHを7.4とする。
細胞ホモジネートを、Beckman Ti−60ローターを用いて4℃で20分間、19000rpmで遠心した。得られたペレットをTME緩衝液に再懸濁させて、タンパク質の終濃度を1mg/mlとした(Bioradアッセイにより測定)。ラジオリガンドアッセイを、200μlの体積で行った。
EP3D受容体における[H]PGE(比放射能165Ci/ミリモル)の結合、およびTP受容体における[H]−SQ29548(比放射能41.5Ci/ミリモル)の結合を、二重に、そして少なくとも3つの異なる実験として測定した。ラジオラベルしたPGEはAmershamから購入し、ラジオラベルしたSQ29548はNew England Nuclearから購入した。インキュベーションを25℃で60分間行い、氷冷50mM TRIS−HCl(4ml)を加えて停止し、次いでWhatman GF/Bフィルターで手早く濾過し、セルハーベスター(Brandel)内で更に3回、4mlでの洗浄を行った。終濃度2.5もしくは5nMの[H]PGEまたは10nMの[H]−SQ29548を用いて競合試験を行い、10μMの各非標識プロスタノイドを用いて非特異的結合を測定した。いずれのラジオリガンド結合試験についても、合意の基準は>50%特異的結合、および500〜1000の排除可能カウントまたはそれ以上であった。
眼圧に対する本発明化合物の作用を次のように試験し得る。0.1%のポリソルベート80および10mM TRIS塩基を含んで成る賦形剤中に、所望の濃度で化合物を配合する。眼表面に25μlを投与することによってイヌを処置し、反対側の眼には賦形剤を対照として投与する。眼圧を、圧平眼圧測定法によって測定する。正常眼圧のイヌ(n=8)において、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸[実施例8](0.1%)を1日1回局所投与したところ、4.9mmHg(26.6%)という、ベースラインからの最大IOP降下が、52時間後において見られた。最大の眼表面充血スコアは1.5であった(26、50および52時間後において1.5)。
本発明の化合物は、哺乳動物(例えばヒト)の上昇した眼圧を降下するのに有用であり、また、プロスタグランジン類似体に応答しうる他の疾患および症状の処置、例えば、緑内障;心臓血管疾患、例えば、急性心筋梗塞、血栓症、高血圧症、肺高血圧症、虚血性心疾患、鬱血性心不全および狭心症;肺−呼吸器疾患;胃腸疾患;生殖器疾患およびアレルギー性疾患;骨粗鬆症およびショックの処置に有用である。
先の記載は、本発明を実施するのに使用しうる特定の方法および組成物を説明するものであり、考えられる最良の様式を示すものである。しかし、所望の薬理学的特性を有する他の化合物を同様の方法で製造することができ、開示した化合物を種々の出発化合物から種々の化学反応によって得ることもできることは、当業者に明らかである。同様に、種々の医薬組成物を製造し、使用して、実質的に同じ結果を得ることもできる。従って、本文における先の記載がいかに詳細なものであっても、それは全般的範囲を限定するものと解すべきでなく、むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲の法的解釈によってのみ制限されるものとする。

Claims (22)

  1. 高眼圧または緑内障を処置する方法であって、高眼圧または緑内障の動物に処置有効量の式I:
    Figure 2006526638
    [式中、
    陰影線はα配置を表し、三角形の線はβ配置を表し、波線はα配置またはβ配置を表し、点線は二重結合の存在または不存在を表し;
    Dは、共有結合、またはCH2、O、SまたはNHを表し;
    Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SONR2または
    Figure 2006526638
    であり;
    Yは、
    Figure 2006526638
    であり;
    Zは、CH2または共有結合であり;
    Rは、HまたはR2であり;
    Rは、H、R2、フェニルまたはCOR2であり;
    R2は、C1〜C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
    R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチル、およびそれらの置換誘導体から成る群から選択され、該置換基は、C1〜C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択される]
    で示される化合物を投与することを含んで成る方法。
  2. 化合物は式II:
    Figure 2006526638
    で示される請求項1に記載の方法。
  3. Zが共有結合である請求項1に記載の方法。
  4. DがCH2である請求項1に記載の方法。
  5. XがCO2Rである請求項1に記載の方法。
  6. RがHおよびエチルから成る群から選択される請求項5に記載の方法。
  7. RがHまたはC1〜C5アルキルである請求項5に記載の方法。
  8. R1がHである請求項1に記載の方法。
  9. R3が、フェニル、クロロフェニルおよびトリフルオロメチルフェニルから成る群から選択される請求項1に記載の方法。
  10. 化合物が、
    (4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸;および
    (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸
    から成る群から選択される請求項1に記載の方法。
  11. 処置有効量の式I:
    Figure 2006526638
    [式中、
    陰影線はα配置を表し、三角形の線はβ配置を表し、波線はα配置またはβ配置を表し、点線は二重結合の存在または不存在を表し;
    Dは、共有結合、またはCH2、O、SまたはNHを表し;
    Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SONR2または
    Figure 2006526638
    であり;
    Yは、
    Figure 2006526638
    であり;
    Zは、CH2または共有結合であり;
    Rは、HまたはR2であり;
    Rは、H、R2、フェニルまたはCOR2であり;
    R2は、C1〜C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
    R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチル、およびそれらの置換誘導体から成る群から選択され、該置換基は、C1〜C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択される]
    で示される化合物を、非毒性の眼科的に許容される液体賦形剤と混合して含んで成る、計量適用に好適な容器に充填された眼科用液剤。
  12. 内容物を計量形態でディスペンスするのに好適な容器:および
    該容器中の、請求項11に記載の眼科用液剤
    を含んで成る医薬生成物。
  13. 式I:
    Figure 2006526638
    [式中、
    陰影線はα配置を表し、三角形の線はβ配置を表し、波線はα配置またはβ配置を表し、点線は二重結合の存在または不存在を表し;
    Dは、共有結合、またはCH2、O、SまたはNHを表し;
    Xは、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2RまたはSONR2であり;
    Yは、
    Figure 2006526638
    であり;
    Zは、CH2または共有結合であり;
    Rは、HまたはR2であり;
    Rは、H、R2、フェニルまたはCOR2であり;
    R2は、C1〜C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
    R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチル、およびそれらの置換誘導体から成る群から選択され、該置換基は、C1〜C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択される]
    で示される、高眼圧または緑内障の処置に有用な化合物。
  14. 化合物は式II:
    Figure 2006526638
    で示される請求項1に記載の方法。
  15. Zが共有結合である請求項1に記載の方法。
  16. DがCH2である請求項1に記載の方法。
  17. XがCO2Rである請求項1に記載の方法。
  18. RがHおよびエチルから成る群から選択される請求項5に記載の方法。
  19. RがHまたはC1〜C5アルキルである請求項5に記載の方法。
  20. R1がHである請求項1に記載の方法。
  21. R3が、フェニル、クロロフェニルおよびトリフルオロメチルフェニルから成る群から選択される請求項1に記載の方法。
  22. 化合物が、
    (4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブチル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸(実施例6);
    (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-5-オキソ-ピロリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸(実施例8)
    から成る群から選択される請求項1に記載の方法。
JP2006514964A 2003-06-02 2004-05-25 眼圧降下剤としての3−オキサ−8−アザプロスタグランジン類似体 Pending JP2006526638A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/453,207 US6734206B1 (en) 2003-06-02 2003-06-02 3-oxa-8-azaprostaglandin analogs as agents for lowering intraocular pressure
PCT/US2004/016516 WO2004108670A1 (en) 2003-06-02 2004-05-25 3-oxa-8-azaprostaglandin analogs as agents for lowering intraocular pressure

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006526638A true JP2006526638A (ja) 2006-11-24
JP2006526638A5 JP2006526638A5 (ja) 2007-07-12

Family

ID=32230466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006514964A Pending JP2006526638A (ja) 2003-06-02 2004-05-25 眼圧降下剤としての3−オキサ−8−アザプロスタグランジン類似体

Country Status (10)

Country Link
US (1) US6734206B1 (ja)
EP (1) EP1638936B1 (ja)
JP (1) JP2006526638A (ja)
AT (1) ATE496886T1 (ja)
AU (1) AU2004245492B2 (ja)
BR (1) BRPI0410926A (ja)
CA (1) CA2528010C (ja)
DE (1) DE602004031225D1 (ja)
ES (1) ES2358513T3 (ja)
WO (1) WO2004108670A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6734201B1 (en) * 2003-06-02 2004-05-11 Allergan, Inc. 8-Azaprostaglandin carbonate and thiocarbonate analogs as therapeutic agents
DK1960353T3 (da) 2005-11-03 2014-05-26 Allergan Inc Prostaglandiner og analoger som midler til sænkning af intraokulært tryk
US20110293549A1 (en) 2009-02-03 2011-12-01 Athena Cosmetics, Inc. Composition, method and kit for enhancing hair
US8783923B2 (en) * 2010-03-18 2014-07-22 Chung Yuan Christian University Auto lamp structure

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000038667A2 (en) * 1998-12-24 2000-07-06 Alcon Laboratories, Inc. Prostaglandin e agonists for treatment of glaucoma
WO2002102389A1 (en) * 2001-06-14 2002-12-27 Allergan, Inc. 3, 7 or 3 and 7 thia or oxa prostanoic acid derivatives as agents for lowering intraocular pressure
WO2003007941A1 (en) * 2001-07-16 2003-01-30 F. Hoffmann-La Roche Ag 2 pyrrolidone derivatives as prostanoid agonists

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2021316C (en) 1989-07-27 2000-10-24 Ming Fai Chan Intraocular pressure reducing 11-acyl prostaglandins
US5034413A (en) 1989-07-27 1991-07-23 Allergan, Inc. Intraocular pressure reducing 9,11-diacyl prostaglandins
US4994274A (en) 1989-07-27 1991-02-19 Allergan, Inc. Intraocular pressure reducing 11,15-diacyl prostaglandins and method of using
US5028624A (en) 1989-07-27 1991-07-02 Allergan, Inc. Intraocular pressure reducing 9,15-diacyl prostaglandins
CN1413190A (zh) 1999-12-22 2003-04-23 辉瑞产品公司 治疗骨质疏松的ep4受体选择性激动剂
ES2263557T3 (es) 2000-01-31 2006-12-16 Pfizer Products Inc. Uso de agonistas selectivos del receptor 4(ep4) de prostablandinas (pge2) para el tratamiento de insuficiencia renal aguda y cronica.
US20010056060A1 (en) 2000-02-07 2001-12-27 Cameron Kimberly O. Treatment of osteoporsis with EP2/EP4 receptor selective agonists
JP4063468B2 (ja) 2000-02-22 2008-03-19 株式会社カネボウ化粧品 寒天被覆処理顔料およびメイクアップ化粧料
WO2002024647A1 (fr) 2000-09-21 2002-03-28 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. Agonistes du recepteur de l'ep4 comprenant comme principe actif des derives de la 8-azaprostaglandine
HUP0400807A2 (hu) * 2000-11-27 2004-07-28 Pfizer Products Inc. EP4 receptor szelektív agonisták csontritkulás kezelésében
PL368046A1 (en) * 2001-07-16 2005-03-21 F.Hoffmann-La Roche Ag Prostaglandin analogues_as ep4 receptor agonists
CA2454584C (en) 2001-07-23 2009-09-22 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. Pharmaceutical composition for treatment of diseases associated with decrease in bone mass comprising ep4 agonist as active ingredient
JP2005531516A (ja) * 2002-03-18 2005-10-20 ファイザー・プロダクツ・インク 選択的ep4受容体アゴニストによる治療方法
MXPA04009036A (es) * 2002-03-18 2005-01-25 Pfizer Prod Inc Uso de agonistas del receptor ep4 selectivos para el tratamiento de la insuficiencia hepatica, perdida de permeabilidad del ductus arterioso, glaucoma o hipertension ocular.

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000038667A2 (en) * 1998-12-24 2000-07-06 Alcon Laboratories, Inc. Prostaglandin e agonists for treatment of glaucoma
WO2002102389A1 (en) * 2001-06-14 2002-12-27 Allergan, Inc. 3, 7 or 3 and 7 thia or oxa prostanoic acid derivatives as agents for lowering intraocular pressure
WO2003007941A1 (en) * 2001-07-16 2003-01-30 F. Hoffmann-La Roche Ag 2 pyrrolidone derivatives as prostanoid agonists

Also Published As

Publication number Publication date
EP1638936B1 (en) 2011-01-26
CA2528010C (en) 2012-01-24
BRPI0410926A (pt) 2006-06-27
US6734206B1 (en) 2004-05-11
AU2004245492A1 (en) 2004-12-16
CA2528010A1 (en) 2004-12-16
WO2004108670A1 (en) 2004-12-16
AU2004245492B2 (en) 2010-08-19
ES2358513T3 (es) 2011-05-11
DE602004031225D1 (de) 2011-03-10
EP1638936A1 (en) 2006-03-29
ATE496886T1 (de) 2011-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6747037B1 (en) Piperidinyl prostaglandin E analogs
US6573294B1 (en) 8-azaprostaglandin analogs as agents for lowering intraocular pressure
JP2004529166A (ja) 眼内圧降下剤としての3,7または3および7チアまたはオキサプロスタン酸誘導体
JP4520738B2 (ja) 眼圧降下剤としての3、7、または3および7チアまたはオキサプロスタン酸誘導体
JP4740883B2 (ja) ピペリジニルプロスタグランジンe類似体
JP2006526638A (ja) 眼圧降下剤としての3−オキサ−8−アザプロスタグランジン類似体
EP1631355B1 (en) Piperidinyl prostaglandin e analogs
US7179820B2 (en) Piperidinyl prostaglandin E analogs
JP2006526637A (ja) 医薬としての8−アザプロスタグランジンカーボネートおよびチオカーボネート類似体
AU2011202937B2 (en) 8-azaprostaglandin analogs as agents for lowering intraocular pressure

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070524

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070524

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080401

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080408

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100802

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110111