JP2006526099A - 膜ポンプ - Google Patents

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Abstract

輸送室の過充填に起因する膜破損および自吸不能の問題を克服する膜ポンプ。シリンダの上部の面に、空気を油タンクに排出する溝を設ける。加えて、膜に連結され、ピストンに支持されたバイアスばねを、異常な吸入圧に打ち勝つ付勢力を発現できるばね定数をもつ強いバイアスばねにする。

Description

本発明は、改善された膜ポンプに概ね関し、より詳しくは、膜の作動油側が呼び水され、膜のポンプ室側が比較的高真空になるような条件下または膜の作動油側が呼び水されない条件下で用いられる改善された膜ポンプに関する。
油圧で駆動され回転作動する公知の膜ポンプは、プロセス流体中に摩耗する摺動ピストンやシールがないので、本来的に多くの難しい流体を圧送できる高圧ポンプである。膜は、ポンプを周囲環境(プロセス流体)から完全に遮断し、汚染に対してポンプを防護する。
図1に、一般的な膜ポンプ20が示されている。ポンプ20は、(図示しない)小さな軸受によって前端を、大きなテーパころ軸受によって後端をポンプハウジング24に剛に夫々枢支された駆動軸22を備えている。(図示しない)他の一対の大きな軸受の間に固定角カムまたはウォッブル板28が挟持されている。駆動軸が回転すると、ウォッブル板が前後に揺動し、軸周りの運動を直線運動に変換する。3つのピストンアセンブリ(1つのピストンアセンブリのみを図示)は、ウォッブル板28によって交互に変位させられる。後に図示するように、各ピストンは、作動油で満たされたシリンダを含むカバー内に収容されている。ピストン/シリンダ-アセンブリ30の底部内のボール逆止弁32は、吸入行程で油タンク27(ウォッブル板28は油タンク内にある)からの作動油をカバー内に満たすように動作する。吐出つまりポンピング行程で、カバー内の作動油は、膜34の後側を押圧し、ウォッブル板が動くにつれて膜を前方に撓ませ、ポンピング動作を行う。ポンプは、理想的には、設計圧力範囲の全体に亘って膜の前後の圧力を油圧的に均衡させる。このことは、後述するように実際には公知のポンプにおいて総ての状況下で当てはまる訳ではない。ともかく、各膜は、出入口の逆止弁アセンブリ36,37(図2も参照)を備えた自身のポンピング室を有する。膜が後退すると、プロセス流体は、共通の入口を経て入口逆止弁の1つを通ってポンプに入る。吐出つまりポンピング行程で、膜は、プロセス流体を、出口逆止弁を経てマニホールドの共通出口を通って吐出する。互いに120°の等間隔を隔てて配置された膜は、順次動作して一定で実質的にパルスのないプロセス流体の流れを供給する。
より詳しくは、図2に膜ポンプ20の一部が示されている。膜34は、ハウジング24の2つの部分38,30の間に挟持されている。膜34は、ポンプの作動油で満たされた駆動側をポンプ室側から分離する。駆動側には、作動油で満たされ輸送室44として機能するカバー内に、膜プランジャ42を備えた駆動ピストンセンブリ30が収容されている。ピストン46内の複数の逆止弁32は、輸送室44を(図示しない)油タンクから分離する。(図2には示されない)ウォッブル板28は、パッド48に当接してピストン46を駆動する。矢印49は、カムつまりウォッブル板の運動方向を概ね示す。ピストンと膜が、往つまりポンピング行程を終えると、ピストン46の端部50は、上死点(TDC)に位置する。ピストンと膜が、復つまり吸入行程を終えると、ピストン46の端部50は、下死点(BDC)に位置する。
ピストン46は、シリンダ47内を往復動する。ピストン46は、ピストンの外壁をなすスリーブ部52を有する。スリーブ部52は、スリーブ54と、ウォッブル板に当接するパッド48を端に有する端部56を備える。スリーブ54は、ベース部58を収容する。ベース部58は、端部56に当接する第1ベース60と、第1ベース60とスリーブ54の間を封止するシール要素62を備える。ベース部58は、第1ベース60と反対側の端に第2ベース64を備える。連結壁66は、第1ベース60と第2ベース63を接続する。ピストン戻しばね68は、第1ベース60とポンプハウジング24の一部である膜ストッパ70との間に伸びるコイルばねである。弁ハウジング72は、ベース部58に収容され、第2ベース64と端部56の間に延在する。シール74は、弁ハウジング72と第2ベース64付近の連結壁66との間を封止する。
スリーブ部52の端部56および反対側の端部76は、開いている。同様に、弁ハウジング72の端部78も開いている。第2ベース64は、プランジャ42のステム82を収容するための開口80を有する。
膜プランジャ42は、弁ハウジング72に嵌装された弁スプール84を有し、ステム82が、この弁スプール84から開口80を通って膜34の輸送室側のヘッド86に延びている。ベース板88は、膜34のポンプ室側にあって、膜をヘッド86に、プランジャ42の中空部92にねじ90を螺合して把持している。中空部92は、プランジャ42の一端から他端まで軸方向に延在する。ねじ90は、膜の端を挿通して螺合される。中空部92のピストン端は、開いている。半径方向に向かう複数の開口94が、ステム82に設けられている。バイアスばね96は、コイルばねで、第2ベース64と弁スプール84の間に延在する。溝100は、連結壁66内を弁ポート98の最遠動程から端部56まで延在する。逆止弁102は、(図示しない)油タンクに連通する端部56の通路104内に形成されている。従って、(図示しない)油タンクは、通路104と逆止弁102を通り、溝100を経て弁ポート98に連通する。弁が開くと、コイルばね96が在る空間と複数の半径方向の開口94の1つを通り、プランジャ42の軸方向中空部92を通って、更なる連通が生じる。さらに、中空部92から他の半径方向開口94を経て輸送室44の種々の部分への連通が生じる。中空の通路92は、半径方向開口94と共に、膜34付近の輸送室44の部分からピストン30の弁ハウジング72内の輸送室44の部分への連通を提供する。輸送室には、ピストン戻しばね68で占められる空間が含まれる。
膜34のポンプ室側には、吸入行程でポンプ室106内に真空が生じたとき開く入口逆止弁アセンブリ36がある。また、ポンピングつまり吐出行程でポンプ室106内に圧力が生じたとき開く逆止弁37がある。
図3A〜Fは、従来のバイアスばねを用いた通常の標準的な動作条件下での従来のポンプ20の動作を示している。(図3A〜Fには示されない)カムつまりウォッブル板の代表的なベクトル方向が示されている。吸入は、14.7psia(絶対圧ポンド/平方インチ)以下である。吐出圧力は、14.7psia以上である。膜34の前後の圧力差は、略3psiaに設定されている。
図3Aを参照すると、ポンピング行程の終わりで吸入行程が始まる。条件として、ポンプ室内の圧力は、高圧である例えば120psiaから直ちに10psiaまで低下すると仮定する。輸送室内の作動油mの圧力は、油タンクの14.7psiaよりも低い13psiaである。ピストン30は、上死点にあって、下死点に向かって移動し始める。バイアスばね96は、プランジャ42とりわけ弁スプール84を直ちに右へ動かしてポート98を開く。輸送室内の圧力が油タンク内の圧力よりも小さいので、逆止弁32が開いて、油タンクから輸送室に作動油が流入し、以前のポンピング行程で失われた作動油を輸送室に適切に満たす。即ち、作動油は、ポンピング行程の圧力により、ピストンの寸法公差の幾分緩い部分を通って輸送室から油タンクへ流出する。従って、吸入行程で輸送室に作動油を再充填して、次のポンピング行程で効率的に圧力を供給できるに十分な作動油があるようにしておく。
図3Bは、中間行程での様子を示している。ポンプ室にプロセス流体が僅かに吸い込まれると(10psiaで示す)、膜34とスプール84は左位置を保つ一方、ピストン30は右に動いて、ポート98が閉じられる。圧力が略同じで、膜34がピストン30と一緒に右へ動くので、ポンプ室はプロセス流体で満たされる。
図3Cに示されるように、膜34が右へ動くにつれ、プロセス流体はポンプ室を充填し続ける。弁ポート98は、閉じたままである。圧力が略同じなので、(図示しない)油タンクから輸送室44への作動油の漏れは極僅かである。こうして、膜の両側は、適切に充填される。
ピストン30が下死点に到達すると、吸入行程は完了し、図3Dに示すように、吐出つまりポンピング行程が開始する。輸送室の圧力は、例えば13psiaから123psiaに直ちに増加する。同様に、ポンプ室の圧力も、例えば10psiaから120psiaに直ちに増加する。ウォッブル板は、ピストン30を左へ動かし始め、圧力を生じさせる。逆止弁32は、閉じている。膜34は、作動油と連携して大きく移動し、ピストンと共に残っていたプロセス流体は、プロセス流体を押し出す(ポンピングする)。
図3Eに示す中間行程では、吐出が続く。ピストンとシリンダの間の寸法公差を通る作動油の漏れは、膜プランジャ42の弁スプール84を右側へ動かし、弁ポート98を開くかもしれない。しかし、逆止弁32が閉じていて、漏れがない限り、作動油は輸送室内に閉じ込められる。
吐出行程は、図3F示す状態で終了する。充填された輸送室44は、膜34を左へ押圧し、膜は動きながらプロセス流体を分配する。図3A〜Fに示した通常動作は、膜34に殆ど応力を生じさせない。
しかし、従来の膜ポンプにおける問題は、特定の動作条件下で膜が予期せず破壊することである。膜は、通常よりも早くあるいはより度々破損し、他のポンプ部材よりも早く破損しうる。膜の破損は、プロセス流体のラインを作動油で汚染する。最もよく破損を起こす操作条件は、対応する低吐出圧を伴う高真空吸入である。これは、代表的ポンピングシステムにおいて、吸入フィルタが詰まり始めたときに起こると予想される。この場合、フィルタの詰まりは、フィルタを経てプロセス流体を吸引するために高真空を必要とする。同時に、ポンピングされるプロセス流体の体積が減るので、吐出圧力が低下する。このことは、ポンプ室側での高真空が、輸送室側での吸入時の圧力を低下させて、輸送室が本質的に「作動油をより多く充填することを要求」し、その結果、流入作動油が輸送室を過充填し、しかもこの過充填がポンピングつまり吐出行程で圧力を均衡させて作動油を押し出すに十分な対応する高圧を持たないという状況を作り出す。作動油の過充填は、膜をプロセス流体の弁ポートに当たるまで「膨らませて」破損させる。加えて、この装置のような高速,反転の真空/圧力ポンプでは、高速の閉弁が、ジャウコフスキー(Jaukowski)衝撃と呼ばれる巨大な圧力スパイクを生じる。このスパイクは、流体圧波または音波および両波の高調波から成りうる。これらの圧力スパイクは、起こってはいけないときに、駆動ピストンへの作動油の流入を「要求」する。このことが、再び過充填を生じ、膜を破損に至らしめる。図4A〜Fは、過充填破損モードを示している。
図4Aで吸入行程が始まる。プロセス流体の入口側が詰まって閉塞していると仮定するので、吐出行程では、低い圧力しか発生しない。即ち、ポンプ室106内の圧力は、図3Aに示すように例えば14psiaから10psiaに低下する。しかし、吸入は真空を急速に増加させ、ポンプ室106内の圧力は、図4Bに示すように、例えば3psiaまで更に低下する。膜34およびプランジャ42は、左の遠くにあって、弁ポート98を閉じ、バイアスばね96は、幾分圧縮されている。逆止弁32,弁ポート98,ステム82の種々の通路を経て作動油の一時的な流入があるのみである。
図4Bに示す吸入の中間行程では、膜が右へ少しでも動くと、ポンプ室106内の真空は高くなって、膜34とプランジャ42を左位置に保とうとする一方、ピストン46は右へ移動する。弁ポート98は閉じるが、それでも輸送室44内には例えば6psiaという低圧が生じるので、系の寸法公差により(図示しない)油タンクから輸送室44への作動油の漏れが起こる。従来の膜ポンプの弱いバイアスばね96は、プランジャ42,とりわけ弁スプール84を左遠方に留まらせて、輸送室44内に低圧を作り出して持続させる。
図4Cに示すように、吸入行程の終わりで、プランジャ42と膜34は、左遠方に留まり、輸送室44内の低圧は漏れを持続させ、このような行程が何回も繰り返された後に、輸送室44は、吐出行程を始める前に作動油で過充填されるに至る。
吐出行程の開始時の状態を図4Dに示す。ピストン46は、左へ動き始める。ポンプ室106内は低圧なので、輸送室44内は吐出行程の後期になるまで圧力が立たない。
図4Eの中間行程に示すように、過充填された輸送室44は、膜34と弁スプール84を同時に左へ動かす。ベース板88と膜34がポンプのポンプ室の壁108に近づいたとき、輸送室44内の圧力は遂に上昇する。圧力が油タンク内の圧力である14.7psiaよりも大きい時間は短いので、輸送室44から油タンクへ作動油を漏れ出させて、吸入行程における漏れ流を均衡させるには十分でない。従って、膜34は、輸送室44内における作動油の過充填によって撓む。弱いバイアスばね96は、圧縮される。
吐出行程の終了を図4Fに示す。過充填された輸送室44は、ベース板88を壁108に完全に当接させ、膜34は、出口逆止弁アセンブリ37のポートに伸び出して当接する。この時点での輸送室44内の急速な圧力上昇は、膜34を当接する種々の表面で切断または破裂させる。ポンプは、このとき破壊される。その結果、ピストンアセンブリ30にプロセス流体による汚染が残り、プロセス流体ラインに作動油による汚染が残る。
かくて、膜のポンプ室側で高真空(即ち、フィルタの詰まりまたは入口弁の閉塞)が生じると、膜はピストンと一緒に動こうとしない。このことは、弁スプール84と弁ポート98が閉じているので、通常は問題を起こさない。しかし、この状態が長時間続けば、弁スプールと弁ポート間の漏れに加えてピストンとハウジング間の漏れが組み合わさって、輸送室内の過充填をもたらす。吐出行程では、圧力は、漏れ体積を再吐出するだけ十分高くなければならない。しかし、ボール逆止弁32が弁ポートを経る如何なる流出も阻止するので、吐き出しはピストンとハウジングの周りに限られる。ポンプ入口は閉塞されていて、大体積のプロセス流体を吸い込めないから、プロセス流体を吐出する際の圧力は低いか、あるいは吐出行程の一部の圧力にすぎない。「流入と同程度に漏れ出させる」ためには、吐出圧力が100psia以上でなければならないことが経験的に知られている。ポンプが、作動油を輸送室に漏れ込む同程度に漏れ出させることができなければ、増えた体積は駆動ピストンによってエネルギを与えられ、膜が膨らんで、ポートまたはノッチに当接して破壊する。
従来のポンプ20は、弁スプール84が縁(ばり)とりわけ弁ポート98の開口の縁に膠着するという問題がある。このような場合、膜34は、ベース板88に巻き付きやすく、それによって膜の材料が応力を受けあるいは締め付けられる。
従来のポンプ20は、体積効率の問題を更に有する。これは、ピストンの周りに輸送室からの空気を追い出すに十分大きい作動油(および空気)を漏らすバイパス通路がないため生じる。この場合、輸送室内に空気が貯まれば貯まるほど、体積効率が低下する。この体積効率の低下は、輸送室内に捕捉された過剰空気をピストンが繰り返し圧縮および減圧するために生じる。その場合、空気の圧縮が、膜の行程を純粋な正弦波状態から殆ど矩形波状態に変えるため、益々厳しい圧力パルスが惹起される。その直接の結果は、ポンプ出口における圧力変動の増大と、膜ポンプの望ましくない特性である。
本発明は、電動機から駆動力を受ける膜ポンプに関する。このポンプは、圧送すべき流体(プロセス流体)を収容するポンプ室と、作動油を収容する輸送室と、油タンクを収容するケーシングを有する。ポンプは、輸送室側とポンプ室側をもつ膜を有する。膜は、ポンプ室と輸送室の間に位置するようにケーシングで支持され、ポンプ室に接離するように往復動する。ポンプは、ケーシングのシリンダ内に、吐出行程および吸入行程の間で膜を往復動させるピストンを有する。
シリンダは、輸送室の一部を形成する。シリンダが概ね水平になって上部の面をもつように配置されたとき、ピストンは、シリンダ内でシリンダと一緒に長手方向に移動する。ウォッブル板と第1ばねは、ピストンを往復動させるように協働する。ウォッブル板は、モータによって駆動される。第1ばねは、ハウジングとピストンの間で圧縮されうる。第2ばねは、その第1端部を膜に連結し、その第2端部を一緒に動くピストンで支持されて、膜をポンプ室から遠ざかるように付勢する。作動油のための連通路は、油タンクと輸送室の間に形成される。流体連通路中の弁は、開いたとき、油タンクと輸送室の間で作動油を選択的に行き来して流れさせる。シリンダの上部の面には、ベントが形成される。こうして、輸送室内の空気は、シリンダのベントを経て外部へ放出され、その結果、輸送室内に残った作動油の品質が高まり、ポンプが自吸するようになる。
このように、本発明は、捕捉された少量の空気と作動油を、ポンプの各シリンダのベントを経て「吹き出す」新規な膜ポンプを開示する。このポンプは、行程において大きな衝撃圧が生じない時点のみで吹き出しを行う。シリンダ内に非圧縮性の作動油のみがあることは、「確実な」変位を行わせてポンプの作動油の計量、体積効率、吐出圧力の安定性を夫々強化する。空気の除去は、捕捉されて蓄積した空気による自吸不可を含む問題を防止する。このポンプは、最終組立、最終試験およびユーザの操作を簡素化する。本発明は、米国特許第3,775,030号に記載されたバイアスされた作動油駆動を維持している。しかし、本発明は、強いバイアスばねの使用を開示する。こうして、高真空状態において、バイアスばねは作動油の圧力をその蒸気圧以上に維持し、これによって作動油のキャビテーションを防止し、バイアスばねは、ポンプ室の吸入力に打ち勝って、輸送室内への作動油の過充填を防止する(従って、膜は破壊しない)。
かくて、ここに開示された改善は、膜ポンプの耐久性と効率を最適化する。
本発明は、上述の従来の膜ポンプの改善に関する。同じ部材は、従来例と同一の参照番号で示している。改善された部材を区別して説明する。改善された部材は、ポンプの性能と耐久性の相乗的改善をもたらすと考えられる。
図5を参照すると、本発明は、ポンプ110に具体化されている。ハウジング112は、ハウジング24の部分38,40と同様の部分38,114からなる。部分114は、シリンダ47と同様のシリンダ120の上部118の面に形成された溝116からなるベントを有する。溝116は、輸送室44と(図示しない)油タンクを連通する。溝116は、ピストン46が右端まで移動、つまりベース板88がハウジング部分38の壁122に当接したとき、シリンダ120内のピストン46の右端を越えたところから延び出すように示されているが、好ましい実施形態では、ピストンが半行程だけ往動した点を越えたところから延び出している。従って、ピストンは、吐出行程の後半および吸入行程の前半に溝通路を「閉弁」する。溝は、吸入行程の中点直前で開いて空気と作動油を吐き出し、吐出行程の中点直後まで開き続ける。これは、漏れを最小化しつつ要求される容易なプライミング(呼び水)を提供するものだと経験上証明されている。溝116は、ハウジング部分114の端部124に向けて左に延び、この端部で油タンクへ開口する。
ポンプ110は、著しく強いバイアスばね126を有することに更に注意すべきである。著しく強いバイアスばねと溝116の組み合わせは、膜のポンプ室側に高真空状態が作り出されているとき、膜の損傷を実質的になくし、輸送室44内の作動油中の空気を減じ、それ故、ポンプ110に自吸を可能ならしめる。
本発明の第1実施形態を図6に示す。ポンプ127は、溝128が端部124まで全長に亘って延びていない点を除いて溝116と同様の溝128を有する。むしろ、ハウジング部分114に半径方向の通路130が、端部124の近傍の溝128からOリング溝132へ延びている。Oリング134は、溝132内に配置されている。
溝132内のOリング134は、逆止弁として機能する。輸送室44内が十分な圧力であるとき、この圧力が常にOリング134を通路130から僅かにリフトさせて、空気/作動油を(図示しない)油タンクへ放出させる。この実施形態では、ポンプ110の溝116を経る双方向流れと異なり、作動油は、溝128,通路130,Oリング134の逆止弁,溝132を通って一方向へ流出するだけである。
本発明の第2実施形態を図7に示す。ポンプ129は、シリンダ120の上部118から延びる通路131を有する。通路131は、ハウジング137の部分135の壁133を貫いて延びている。通路131は、輸送室44と油タンクを連通する。通路131は、半径方向に鉛直に延びるのが好ましい。また、通路131は、ピストン46の往行程中点を越えたところに位置するのが好ましい。かくて、ピストン46は、吐出行程の後半および吸入行程の前半の間中上記通路を「閉弁」する。上記通路は、吸入行程の中点の直前で開き始め、吐出行程の中点の直後まで開き続けて空気と作動油を放出する。かくて、通路131は、溝116と同様に機能する。
総ての実施形態に関連する本発明の他の特徴を図8に示す。弁ハウジング136は、弁ポート140に交差する軸方向位置に周方向溝138を有する。この周方向溝138がない場合、半径方向の弁ポート開口を作る際にばり(縁)ができる可能性がある。ばりがあると、このばりに弁スプール84が捕らわれて膠着(スティック)する。その場合、膜34がベース板88に巻き付いて応力を受けたり、締め付けられたりする。周方向溝126を作ることによって、このようなばりができる可能性はなくなる。
本発明のポンプが弱いバイアスばね96から差別化される強いバイアスばねを有するという設計形態の動作について、図9A〜図9Fを参照して説明する。図10において、従来のポンプの弱いバイアスばね96は、強いバイアスばね126から差別化される。
図10は、X軸にばね長さをインチでプロットして示したグラフである。左側のY軸にピストンが膜に与える力を較正してポンドでプロットし、右側のY軸に膜における有効圧力を平方インチ当たりのポンド(psi)でプロットしている。米国特許第3,775,030号から、従来のポンプでは、通常状態でポンプを適切に動作させるには、輸送室44に例えば3psiの僅かな過剰圧力を加える必要があることが知られている。従って、通常の圧縮動作中にバイアスばねによって維持される過剰圧力が種々のばね長さにおいて3psiから大きく相違しないように弱いばねを用いるというのが、従来の技術思想であった。代表的なばねのばね定数は、図10の直線140で示される。しかし、図4A〜4Fで述べたように、従来のポンプは、プロセス流体をポンプに供給するラインが、フィルタが汚れるなどで詰まった場合、膜34が破損するという問題がある。従って、本発明では、2つの参照点を考慮した。第1の参照点は、図5の弁ポート121または図2の弁ポート98が丁度閉じるときに生じる。弁ポート98が丁度閉じる時点で、バイアスばねは、プロセス流体ポンピング側での流体吸入に十分抗して、この流体吸入が膜をポンピング側に留まらせるのを防止し、作動油が輸送室へ不都合に充填されるのを防止しなければならない。ポンピング室の負圧は、明らかに輸送室へのより多い作動油の流入を常に要求するため望ましくないので、最小値は勿論零である。従来のポンプについて既に述べた経験は、3psiでうまく動作することを示した。これより少し高い4psi程度でも許容できる。よって、0〜4psiの範囲が適切である。第1の参照点は、図10に番号142で示されている。
第2の参照点は、輸送室が作動油で最大に充填されたとき、つまり、図4Fに示すようにベース板88が壁108に当接するときに生じる。第2の参照点は、番号144で示されている。弱いばねの場合、閉弁時の参照点142での圧力は、3psiより少し大きく、最大過充填の参照点144での圧力は、略4psiである。ポンプのポンプ室が高真空のときに膜が破損する問題を解決するためには、通常動作条件では、参照点1を略満たし、高真空条件では、ばねが輸送室44内に、油タンクと輸送室に大きな圧力差が生じない図10の番号146で示される略10.5psiの圧力を与えることが夫々必要であることが明確になった。油タンクは、大気圧即ち本質的に14.7psiである。第1と第2の参照点を直線で結べば、改善されたポンプのばね定数が決定される。
図9A〜9Fは、図10の直線148で代表される強いばねについての動作を示している。
図9A〜9Fでは、強いばねおよびプロセス流体ラインが閉塞した真空条件を仮定している。図9A〜9Fは、弱いバイアスばねが強いバイアスばねに置き換わっている点を除いて、図4A〜4Fと同様である。
図9Aで吸入行程が始まる。プロセス流体の入口が閉塞しているので、吐出行程で圧力が起たないから、吸入行程における吸入で、ポンプ室106は急速に真空状態になる。膜34とプランジャ42は、左遠方に留まり、ポート121を閉じ、バイアスばね126を幾分圧縮する。
図9Bに中間行程の状態を示す。ポンプ室106内の低圧は、輸送室44内を低圧にし、膜34とプランジャ42を左に保つが、強いバイアスばねがより大きいばね定数146をもつので、図4Bに示される従来例ほど左遠方に保つことはできない。従って、輸送室44の過充填は、このような条件下での膜34の伸びの体積に制限される。
図9Cで吸入行程は下死点に達して終了する。ポンプ室における高吸入は依然存在するが、強いばね(図10の第2の参照点を参照せよ)が吸入力に均衡して、輸送室44内の圧力を上げ、吐出行程が始まる前に輸送室44が過充填されるのを防止する。より好ましい場合、バイアスばねが均衡するためのポンプ室に対する輸送室の圧力差は、例えば略10.5psiである。
図9Dで吐出行程が始まる。ポンプ室内は非常な低圧なので、ピストン46は、左に移動する。輸送室内には、強いバイアスばね126によって生じる圧力以外に何ら圧力が起たないので、膜34,プランジャ42,ピストン46は、一緒に移動する。
図9Eに示す中間行程で、逆止弁102は閉じたままで、強いばね126は、輸送室に漏れを流入させるよりも輸送室から漏れを流出させるように付勢する。吐出行程は、図9Fに示す状態で終了する。輸送室44が過充填されていないので、膜34は膨らまず、ポンプ室への入口ラインが詰まっていても、通常の動作が継続する。このことから、強いバイアスばね126は、図4A〜4Fで述べたような破壊モードを防止する。
かくて、弁スプールがポートを閉じてから更に移動するや、強いバイアスばねは、弁スプールが更に移動するのを阻止する。図10に示すように、通常のポート閉鎖位置(第1の参照点)では、弱いばねも強いばねも、4ポンド強の力つまり3.5〜4.5psiの圧力を膜に及ぼす。故に、米国特許第3,775,030号に記載されたバイアスされた作動油駆動が維持されている。しかし、最大ばね圧縮に向かって弁スプールの移動が継続すると、強いばねは、弱いばねが略5ポンドにすぎないのに対して、12ポンドの力を出す。足された力は、膜が高真空下でずっと遠方まで移動する能力を制限する。このことは、輸送室側からの引き付け力は、ばね力とポンプ室と輸送室間の圧力差の和であるので、正しい。従来の弱いばねは、略5psiの真空にしか有効に均衡できないが、改善された強いばねは、略10.5psiの真空に均衡できるように最適化されおり、(理論的には14.7psiが得られるが)この10.5psiが実際に達成できる値である。可能な最大力のための設計は、完全に充填された輸送室に作動油が決して注入されないことを保証するが、ポンプの吸入および吐出の全サイクル中に作動油の正味の増加がないことだけが必要である。換言すれば、複数の吸入行程および吐出行程中に輸送室が大気圧以下よりも以上になるのにより多くの時間がある限り、輸送室内における作動油の平均的増加はないであろう。
真空下での膜破壊試験を行った。試験結果を表1に示す。図2で述べたポンプのバイアスばね126を、表1に示すようにより大きいばね定数をもつように変更して用いた。入口(逆止弁36)で真空を維持した。真空は、水銀柱15インチ以下に1〜2時間維持した後、破損または試験終了まで水銀柱20インチ以上に維持された。

表1
Figure 2006526099
注:ばり発見;弁ハウジングの内部のばり除去
Figure 2006526099
最初の3つの試験は、ばね定数43.1 lb/in.をもつ強いばねを用いて行った。膜は、試験1で97時間後に、試験2で55時間後に夫々破壊した。試験2の後にポンプを調べたところ、弁ハウジング内にばりを発見した。そのため、弁スプール84が膠着し、結局膜が膨らんで、ベース板90に捕捉された。弁ハウジング内のばりを除去して、試験3を行った。膜は、106時間で破壊した。ばりは、破壊までの時間を除いて結果に重要でないことが判明した。ばね定数43.1 lb/in.のばねで、膜は略100時間で破壊した。
試験4〜6は、ばね定数53.7 lb/in.をもつバイアスばねを用いて行った。各試験において、ポンプは膜の破壊なしで100時間に亘って稼働し、試験6では、膜の破壊なしで200時間に亘って稼働した。
以上の試験から、ばね定数43.1 lb/in.をもつバイアスばねは、辛うじて受け入れられることが判明した。ばね定数53.7 lb/in.のバイアスばねをもつポンプは、破壊しなかったので、明らかに受け入れられる。試験の結果は、図11に示されている。直線150は、ばね定数43.1 lb/in.をもつバイアスばねを、直線148は、ばね定数53.7 lb/in.をもつバイアスばねを夫々示す。破線152は、必要とされる最大のばね定数をもつバイアスばねを示している。即ち、ベース板88が壁108(図4E参照)に当接する第2の参照点で達成される最大の真空度は、14.7psiaである。このようなポンプは、このような真空を決して達成できない。従って、直線152は破線で示され、幾分近似的である。ともかく、この破線は、どこに最大のばね定数があるのかという一般的概念を与えるものである。
ばね定数は、特定のポンプについて次のような設計条件を次のように仮定して計算することができる。第1に、膜の中間行程における等価面積は、ピストン断面積に略等しい。第2に、膜の前後の必要とされる最小圧力差は、ポンプの設計吸入圧力に等しくなければならない。第3に、最大圧力差は、14.7psiである。以上に基づき、次のことが言える。即ち、
1. 過充填距離は、(i)最大過充填位置 と (ii)中立位置(弁が丁度閉じられる位置)における膜とピストンの間の距離の差である。
2. 過充填ばね力は、設計吸入圧力差にピストン断面積を乗じた値である。
3. 中立ばね力は、中立動作圧力差にピストン断面積を乗じた値である。
4. ばね定数は、過充填ばね力から中立ばね力を減じた値を、過充填距離で除した値である。
以上の仮定と叙述に基づき、ばね定数は次式で計算される。
k=Ap(Ps−Pn)/d0
ここで、kはばね定数、Apはピストン断面積、d0は過充填距離、Psは設計吸入圧力差、Pnは中立動作圧力差である。
既述の試験に基づけば、適切な最大設計吸入圧力差は8.4〜14.7psiaであり、適切な中立動作圧力差は0〜4psiaである。
図10と図11から、本発明の強いバイアスばねは、従来のばねよりも必然的に短いことが解る。このことは、ポンプが閉塞され、バイアスばねが作動油を輸送室からピストンセンブリ/ハウジングの間を経て油ポンプへ常には押し出せなくなったとき、利点を有する。強いばねを用いた場合、輸送室が一旦適切に充填され、ポンプが閉塞したとき、ばねは最早大きな力を発現しない。これは、輸送室の作動油充填が適切なポンピング位置にあって、次の動作開始の際に再充填点する必要がないことを意味する。他方、短いばねは、欠点をもつ。短いばねは、最初の始動に先だって輸送室から完全には空気を押し出すことができない。加えられた空気は、輸送室44を完全に自吸(プライミング)することを非常に難しくする。この場合、ポンプを分解して複数の輸送室の夫々を人手で呼び水しなければならない。さらに、作動油中に空気が蓄積して追い出せなくなった状態では、ポンプは時々自吸できなくなる。このような欠点に対処すべく、溝116が設けられている。図12A〜12Fは、溝116をもつポンプの空気の追い出しおよびポンプの自吸を可能にするという更なる利点に関する動作を示している。
図12Aで吸入行程が始まる。輸送室44には、過剰な空気がある。作動油は、弁ポート98を通って流れ、空気をシリンダ47内の高い場所に押しやる。吸入行程が始まると、より多くの作動油が逆止弁32と弁ポート121を経て流入しようとするが、強いバイアスばね126は、膜32をピストン46と一緒に動かし続ける。
図12Bに示す中間行程で、吸入が大きくなるので、膜32は左へ引かれて弁ポート121を遮断する。強いバイアスばね126は、過度に圧縮されることに抵抗するので、膜32は実質的にピストン46と一緒に移動する。
図12Cに示すように、ピストン46が下死点(BDC)に近づいても、ポンプ室106では依然大きな吸入がある。強いバイアスばねは、膜プランジャ42と膜34が左遠方に移動するのを制限し、輸送室44内の圧力を上昇させて作動油の過充填を防止する。
図12Dに示すように、吐出行程が始まると、ピストン46が左へ動き始める一方、逆止弁32が閉じ、輸送室内に圧力が起つ。輸送室44内の圧力上昇は、空気を溝116から放出させる。
図12Eに示す中間行程で、輸送室44内の圧力は、油タンクの圧力を超え、空気は溝116を経て押し出され続ける。
図12Fに示す吐出行程の終わりで、ピストン46が左に移動すると、膜34も左へ移動する。輸送室44内の殆どの空気は、今や追い出されてしまう。続く吸入および吐出の行程が進行すると、すべての空気が追い出され、ポンプが急速に自吸する。
溝116は、矩形,半球,三角形あるいはいかなる形状にもすることができる。溝116は、空気をむしろ急速に逃がせるように十分大きくなければならないが、ポンプの効率が損なわれるほど大きくてはならない。一般に、ポンプ効率の1%の損失は受け入れられる。従って、特定のポンプでは、効率の1%損失に相当する溝116の等価断面積を計算する必要がある。既に示したように、溝116は、空気が集まる場所に位置するように、シリンダ120の頂部に設けなければならない。溝116は、圧縮された作動油に少なくともピストンの一部行程で曝されるように十分長くなければならない。溝は、ピストンの全行程において作動油に曝されるようにピストン行程の端まで延びていてもよい。最良の慣行は、行程の前半のみにおいて溝を作動油に曝させることである。溝の寸法は、空気を急速に通過させるに十分大きく、かつ、ポンプ効率が著しく減じないように作動油の通過に抵抗するに十分小さくなければならない。
殆どのポンプにとって、溝116の断面積は略0.0002平方インチであり、溝の高さは0.017インチである。空気を効率よく追い出すために、溝の断面積は、0.00005平方インチよりも大きくなければならない。溝の最大断面積は、略0.003平方インチである。溝断面の高さと幅は、いずれも0.005インチ以上である。
本発明の改善されたポンプは、作動油による輸送室の予期しない過充填に起因する膜の早期破壊をなくせるので、信頼性を改善する結果となる。改善されたポンプは、意図した膜の全行程が連続的に利用でき、通常動作において輸送室内に殆ど空気が残らないので、結果として効率を改善し、吐出を円滑化する。本発明のポンプは、輸送室および油タンクに関する作動油/空気の計量能力を改善し、それによって、輸送室内の高品質な作動油を首尾一貫して保証し、ポンプの入口および出口の状況に拘わらず「最も強固な」作動油系を維持する。本発明のポンプは、自吸でき、動作中のいかなる呼び水損失も回避できる。かくて、本発明のポンプは、従来の膜ポンプを超えて著しく改善されている。
本明細書,実施形態およびデータは、本発明の構成の製造および使用を完全に記述している。本発明の真髄と範囲から離れることなく多くの実施形態が創られうるので、本発明の本質は、以下に述べる請求項に存する。
図1は、従来の膜ポンプの斜視図である。 図2は、従来の膜ポンプの一部断面図である。 図3Aは、従来の膜ポンプの通常状態を示す一部断面図である。 図3Bは、従来の膜ポンプの通常状態を示す一部断面図である。 図3Cは、従来の膜ポンプの通常状態を示す一部断面図である。 図3Dは、従来の膜ポンプの通常状態を示す一部断面図である。 図3Eは、従来の膜ポンプの通常状態を示す一部断面図である。 図3Fは、従来の膜ポンプの通常状態を示す一部断面図である。 図4Aは、従来の膜ポンプの膜損傷をもたらす高真空状態を示す一部断面図である。 図4Bは、従来の膜ポンプの膜損傷をもたらす高真空状態を示す一部断面図である。 図4Cは、従来の膜ポンプの膜損傷をもたらす高真空状態を示す一部断面図である。 図4Dは、従来の膜ポンプの膜損傷をもたらす高真空状態を示す一部断面図である。 図4Eは、従来の膜ポンプの膜損傷をもたらす高真空状態を示す一部断面図である。 図4Fは、従来の膜ポンプの膜損傷をもたらす高真空状態を示す一部断面図である。 図5は、本発明による膜ポンプの一部断面図である。 図6は、第1実施形態の一部断面図である。 図7は、第2実施形態の一部断面図である。 図8は、ピストン/シリンダアセンブリの分解断面図である。 図9Aは、高ばね定数のバイアスばねを用いた膜ポンプの動作を示す一部断面図である。 図9Bは、高ばね定数のバイアスばねを用いた膜ポンプの動作を示す一部断面図である。 図9Cは、高ばね定数のバイアスばねを用いた膜ポンプの動作を示す一部断面図である。 図9Dは、高ばね定数のバイアスばねを用いた膜ポンプの動作を示す一部断面図である。 図9Eは、高ばね定数のバイアスばねを用いた膜ポンプの動作を示す一部断面図である。 図9Fは、高ばね定数のバイアスばねを用いた膜ポンプの動作を示す一部断面図である。 図10は、従来の弱いバイアスばねと本発明による強いバイアスばねを示すグラフである。 図11は、本発明によるバイアスばねのばね定数範囲を示すグラフである。 図12Aは、吐き出し溝をもつ膜ポンプとその自吸を示す一部断面図である。 図12Bは、吐き出し溝をもつ膜ポンプとその自吸を示す一部断面図である。 図12Cは、吐き出し溝をもつ膜ポンプとその自吸を示す一部断面図である。 図12Dは、吐き出し溝をもつ膜ポンプとその自吸を示す一部断面図である。 図12Eは、吐き出し溝をもつ膜ポンプとその自吸を示す一部断面図である。 図12Fは、吐き出し溝をもつ膜ポンプとその自吸を示す一部断面図である。
符号の説明
38 ハウジング部分
46 ピストン
88 ベース板
110 ポンプ
112 ハウジング
114 ハウジング部分
116 溝
118 シリンダの上部
120 シリンダ
121 ポート
122 壁
124 ハウジング端部
126 バイアスばね

Claims (12)

  1. モータから駆動力を受ける膜ポンプにおいて、
    圧送すべき流体を収容するポンプ室と、作動油を収容する輸送室と、油タンクを有するハウジングと、
    輸送室側とポンプ室側を有し、この輸送室とポンプ室の間に位置して上記ハウジングに支持され、ポンプ室に接近,離隔するように往復動する膜と、
    上記ハウジング内で上記輸送室の一部をなし、概ね水平になるように膜ポンプが方向付けられたときに上部に面を有するシリンダと、このシリンダ内を長手方向に吐出行程および吸入行程間で往復動するピストンと、
    上記油タンクと輸送室の間に設けられた作動油のための連通路と、この連通路に設けられ、開いたときに作動油を上記輸送室から油タンクへ選択的に流れさせる弁と、
    上記シリンダの上部の面に形成されたベントを備え、
    上記輸送室内の空気が、上記シリンダのベントを経て排出され、輸送室内の作動油の品質を高め、膜ポンプを自吸させることを特徴とする膜ポンプ。
  2. 請求項1に記載の膜ポンプにおいて、第1端部が上記膜に連結され、第2端部が上記ピストンに支持されてこのピストンと一緒に動くばねを備え、
    このばねは、次式で与えられるばね定数kを有し、設計吸入圧力は、8.4〜14.7psia(ポンド/平方インチ 絶対圧)の範囲に、中立動作圧力は、0〜4psiaの範囲にあることを特徴とする膜ポンプ。
    k=Ap(Ps−Pn)/d0
    但し、Apはピストン断面積、d0は過充填距離、Psはポンプ設計吸入圧力差、Pnはポンプ中立動作圧力差である。
  3. 請求項1に記載の膜ポンプにおいて、上記ベントは、上記シリンダの上部の面に形成された長手方向の溝であることを特徴とする膜ポンプ。
  4. 請求項3に記載の膜ポンプにおいて、上記溝は、上記油タンクへの開口の手前で終わっており、上記ハウジングは、上記溝から油タンクへ延びる通路を有し、この通路に逆止弁が設けられていることを特徴とする膜ポンプ。
  5. 請求項4に記載の膜ポンプにおいて、上記逆止弁は、Oリング溝とこの溝内のOリングからなり、上記通路は、上記ハウジングの上記溝と反対側の上記Oリング溝で終わっていることを特徴とする膜ポンプ。
  6. 請求項1に記載の膜ポンプにおいて、上記ピストンは、端部を有し、上記溝は、ピストンが吐出行程を完全に終了したとき、このピストンの上記端部に達する手前で終わっていることを特徴とする膜ポンプ。
  7. 請求項1に記載の膜ポンプにおいて、上記溝は、0.00005平行インチ以上、かつ、0.003平方インチ以下の断面積を有することを特徴とする膜ポンプ。
  8. 請求項6に記載の膜ポンプにおいて、上記溝は、0.005インチ以上の高さと幅を有することを特徴とする膜ポンプ。
  9. 請求項1に記載の膜ポンプにおいて、上記シリンダは、上記ハウジングの一部としての壁を有し、上記ベントは、上記壁を貫通して、上記シリンダの上部の面から油タンクに連通する通路であることを特徴とする膜ポンプ。
  10. 請求項9に記載の膜ポンプにおいて、上記通路は、0.00005平行インチ以上、かつ、0.003平方インチ以下の断面積を有することを特徴とする膜ポンプ。
  11. 請求項10に記載の膜ポンプにおいて、上記通路は、0.005インチ以上の直径を有することを特徴とする膜ポンプ。
  12. モータから駆動力を受ける膜ポンプにおいて、
    圧送すべき流体を収容するポンプ室と、作動油を収容する輸送室と、油タンクを有するハウジングと、
    輸送室側とポンプ室側を有し、この輸送室とポンプ室の間に位置して上記ハウジングに支持され、ポンプ室に接近,離隔するように往復動する膜と、
    上記ハウジング内で上記輸送室の一部をなし、面を有するシリンダと、このシリンダ内を長手方向に吐出行程および吸入行程間で往復動するピストンと、
    上記油タンクと輸送室の間に設けられた作動油のための連通路と、この連通路に設けられ、開いたときに作動油を上記輸送室から油タンクへ選択的に流れさせる弁を備え、
    上記弁は、上記シリンダの面に弁ポートを有し、上記シリンダの面は、上記弁ポートと交差する周方向溝を備え、この周方向溝は、上記弁ポートを越えてピストンをより円滑に移動させることを特徴とする膜ポンプ。
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