JP2006526063A - 添加プレミックスを含有する水性系及びその形成法 - Google Patents

添加プレミックスを含有する水性系及びその形成法 Download PDF

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Abstract

本発明は、カチオン性ポリマーと高表面積アニオン性無機粒子との混合物を含む顔料入り水性系用の添加剤、該添加剤の製造及び使用法、水性ペーパー塗工カラーの形成法、並びにそれで塗工されたセルロースマトリックス;及び安定化されたプレミックスの製造法に関する。

Description

本願は、2003年5月2日出願の米国予備出願第60/467,802号及び2003年5月15日出願の米国予備出願第60/470,762号の利益を主張し、前記各出願は引用によってその全体を本明細書に援用する。
発明の背景
発明の分野
本発明は一般的に、添加プレミックスを含有する水性系及びその形成法(顔料入り水性系用添加剤はカチオン性ポリマーとアニオン性粒子との混合物を含む)、水性ペーパー塗工カラーの形成法並びにそれで塗工されたセルロースマトリックス;及び安定化されたプレミックスの製造法に関する。
背景及びその他の情報の説明
100年以上の間、紙の光学的性質及び印刷適性を改良するために顔料入り塗工液(コーティング)が使用されてきた。塗工液中の顔料、及びそれらが形成する孔隙は、紙の不透明度、白色度、インク受理性、及び光沢を増大することが知られている。塗工紙のカレンダリングによって形成される平滑面は、比較的粗い非塗工ベースシートより高光沢を有し、印刷が容易である。
ペーパー塗工液の用途にカチオン性ポリマー及びカチオン性顔料を使用することは当該技術分野で公知である。例えば、LePoutre,P.の“ペーパー塗工液の構造:最新版(The structure of paper coatings: an update)”,Progress in Organic Coating、17,89−106ページ(1989)及びLePoutre,P.らの“ペーパー塗工液及び塗工紙中の微小空隙の光散乱効率(The light-scattering efficiency of microvoids in paper coatings and filled paper)”,Journal of Pulp and Paper Science、15,#5,183−185ページ(1989年9月)に、塗工液中の固体の固定化の制御及び乾燥コーティングの空隙画分の増加のためにカチオン性ポリマー、両性ポリマー、及びその表面に両性ポリマーを含有するラテックスの使用が記載されている。これらのカチオン性添加剤はアニオン性の塗工顔料と強く相互作用し、標準的なペーパー塗工液よりも、さらに光を効率的に散乱し、より露出した顔料表面積を有する多孔質構造を作り出す。光散乱の増加は、コーティングの不透明度及び白色度を増大する。顔料表面積の増加はインク受理性を増大する。しかしながら、ピグメントショック問題(ゲル及び硬質凝集体の形成)のために、ペーパー塗工液用途におけるカチオン性ポリマー添加剤の商業的使用が阻まれている。
カチオン性顔料及びカチオン性ポリマーを製紙用途に使用することは多数の文献及び特許で議論されてきた。例えば、米国特許第2,795,545号(Gluesenkamp);米国特許第3,804,656号(Kaliskiら);米国特許第5,718,756号(Mohler);米国特許第4,738,726号(Pratt);von Raven A.,Scritmatter,G.,Weigl,J.,“カチオン性塗工カラー 新規塗工液系(Cationic coating colors - a new coating system)”,TAPPI Journal、1998年12月、141−148ページ;米国特許第4,874,466号(Savino);米国特許第4,964,955号(Lamar);及び米国特許第5,169,441号(Lauzon)。これらの文献及び特許は、カチオン性ポリマーの直接添加や、比較的低添加率のカチオン性ポリマーによる大量の水性顔料の処理及びその後の高剪断混合(凝集をもたらす)に限られている。
本発明は、ピグメントショックを削減し、使用し易く、そして高いプロセスフレキシビリティをもたらす方法及びそれに使用される添加剤を提供するという業界内の需要に応じるものである。
発明の要旨
本発明は、カチオン性ポリマーとアニオン性粒子(例えば、高表面積のアニオン荷電無機鉱物又は合成粒子及び/又はそれらの混合物)とを含む添加プレミックスを含む顔料入り水性系の態様に関する。
本発明はさらに、水性系(例えば水性ペーパー塗工カラー)の形成法にも関し、該方法は、
(1)アニオン性粒子とカチオン性ポリマーとを混合し(それによって添加プレミックスが形成される);
(2)所望により前記添加プレミックスをろ過し;
(3)所望により安定剤を前記添加プレミックスに加え;
(4)所望により前記添加プレミックスを塗工用デンプンに加え;
(5)所望により殺生物剤を前記添加プレミックスに加え;そして
(6)前記添加プレミックスを水性系に加える
ことを含む。
なおさらに本発明は、上記方法に従ってセルロースマトリックスに塗工すること、並びに塗工されたセルロースマトリックスも包含し、さらに、
(7)セルロースマトリックスに塗工し;そして
(8)前記セルロースマトリックスを乾燥させる
ステップを含む。
なおさらに本発明は安定なプレミックスの製造法の態様にも関し、該態様は、
(a)アニオン性粒子とカチオン性ポリマーとを含むプレミックスを形成し;
(b)前記プレミックスに安定剤を加え(それによって安定なプレミックスが形成される);そして
(c)所望により前記プレミックスに殺生物剤を加える
ことを含む。
さらに本発明は、上記方法を用いて製造された安定なプレミックスにも関する。
発明の詳細な説明
本開示に引用された全ての参考文献、特に米国特許は、引用によってそれらの全体を詳細にわたって本明細書に援用する。
本明細書中で数値範囲が挙げられている場合、特に明記しない限り、該範囲はその終点並びに該範囲内の全ての整数及び分数を含むことを意図する。範囲を規定する場合、本発明の各態様の範囲を挙げられた特定の値に限定するつもりはない。さらに、本明細書中に記載の全ての範囲は、具体的に記載された特定の範囲だけでなく、挙げられた最小及び最大値を含む該範囲内の値の任意の組合せを含むことを意図する。
本発明の態様は、構造的効果、例えば乾燥後の空隙率増大を促進するために顔料のカチオン変性が望まれる用途に使用できる。従って、本発明の態様は、ペーパー塗工液、ペーパーサイズプレス用塗工液、ペーパーウェットエンド顔料リテンション、接着剤、掘削泥水などを含む(これらに限定されない)工業用途に有用である。
本発明は一般的に、添加プレミックスを含有する水性系及びその形成法(前記添加剤はアニオン性粒子と混合されたカチオン性ポリマーを含む)、該添加剤を含有する水性系(例えば水性ペーパー塗工カラー)の形成法並びにそれで塗工されたセルロースマトリックス;及び安定化プレミックスの製造法に関する。前記アニオン性粒子がカチオン性ポリマーとアニオン性水性顔料との相互作用を緩和し、顔料の凝集を著しく削減又は除去する。
本明細書中で使用している“系”という用語又はその派生語は、ペーパー塗工液、顔料を含有する塗料混合物、ペーパーウェットエンド顔料リテンション、接着剤、掘削泥水、ペーパーサイズプレス用塗工液などを含むが、これらに限定されない。
本明細書中で使用している“アニオン性粒子”という用語は、高表面積のアニオン荷電無機鉱物及び/又は高表面積のアニオン荷電合成無機粒子の両方及び/又はそれらの混合物を含むことを意味する。
本明細書中で使用している“間接添加”という用語は、カチオン性ポリマーとアニオン性粒子を、いずれかを水性系に加える前に混合することによりプレミックスを形成することを言う。
本明細書中で使用している“直接添加”という用語は、カチオン性ポリマーを水性系に添加し、従ってプレミックスは形成されないことを言う。
本明細書中で使用している“(コ)ポリマー”という用語は、ホモポリマーとコポリマーの両方を含むことを意味する。
本発明は、
(i)カチオン性ポリマーとアニオン性粒子(例えば、高表面積の、アニオン荷電無機鉱物又は合成粒子)とを含む添加プレミックス
を含む顔料入り水性系に関する。
水性系に使用される顔料の種類及び使用されうるそれぞれの量は非常に多様であるが、これらいずれの側面とも当業者には周知である。
顔料入り水性系へのプレミックス添加率は、顔料100部当たり0.01〜2.0乾燥部の範囲が好適であり、顔料100部当たり0.05〜1.0部がさらに好適であり、顔料100部当たり0.1〜0.5部が最も好適である。しかしながら、プレミックス添加率はポリマーの電荷密度に応じて変動するであろう。
典型的には、プレミックスは、プレミックスの総重量を基にして約5%〜約40%、好ましくは15%〜約30%の範囲の固形分を有する。
さらに、添加プレミックスの製造において、カチオン性ポリマーをアニオン粒子溶液に加えるが、その際迅速に添加することにより低固形分の溶液が得られる。しかしながら、アニオン性粒子をカチオン性ポリマー溶液に添加することも考えており、この場合高固形分溶液が得られるので使用前に希釈及び撹拌されうる。
本発明に使用されるカチオン性ポリマーは、直鎖でも分枝でもよく、一定レベルの水溶性を有する。水溶とは、カチオン性ポリマーが有効使用濃度の顔料プレミックス中で可溶性又は分散性であることを示すことを意味する。
カチオン性ポリマーは、(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリルなどの極性マー単位、又は(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル、例えば(メタ)アクリル酸のC1−4アルキルエステルのような低極性非イオン性マー単位を含有しうる(ただし、そのような低極性マー単位のそのような疎水性及び密度が使用濃度のカチオン性ポリマーの水溶性を過度に減じない場合に限り)。
典型的なカチオン性ポリマーは、約5,000〜約3,000,000ドルトン、好ましくは約10,000〜約1,000,000ドルトン、更に好ましくは約20,000〜約500,000ドルトンの範囲の重量平均分子量を有するものなどである。
理論で拘束するつもりはないが、カチオン性ポリマーの効率は一般的に電荷密度が増加するほど増加すると考えられている。本発明のカチオン性ポリマーのカチオン電荷密度は好ましくは比較的高くあるべきである。カチオン性ポリマーは、好ましくは約0.1meq/グラム〜約8meq/グラム、更に好ましくは約1meq/グラム〜約8meq/グラム、最も好ましくは約2.0meq/グラム〜約6.5meq/グラムの範囲の電荷密度を有する。電荷密度は、当該技術分野で公知の従来の電荷滴定法に従って測定できる。
適切なカチオン性ポリマーは、水処理又は製紙用途に使用されるようなポリマーなどで、米国特許第4,753,710号;5,246,548号;5,256,252号;及び6,100,322号に記載されているものを含む。前記特許は引用によって本明細書に援用する。例えば、米国特許第5,256,252号に記載されている代表的カチオン性ポリマーは、(1)例えばポリ(ジエチルアミノエチルアクリレート)アセテート、ポリ(ジエチルアミノエチル−メチルアクリレート)、ポリ(ジメチルアミノエチルメタクリレート)(“DMAEM.MCQ”は塩化メチル第四級塩)などを含む(メタ)アクリル酸のN−アルキル置換アミノアルキルエステルの(コ)ポリマーの第四級化塩;(2)例えばメチルアクリレート及びエチレンジアミンから製造されるポリアミンとアクリレート型化合物との反応生成物の第四級化塩;(3)(メタクリロイルオキシエチル)トリメチルアンモニウムクロリドの(コ)ポリマー;(4)アクリルアミドとジアリルメチル(ベータ−プロピオンアミド)アンモニウムクロリド、アクリルアミド(ベータ−メタクリロイルオキシエチル)トリメチルアンモニウムメチルスルフェートなどのようなアクリルアミドと第四級アンモニウム化合物との(コ)ポリマー;(5)第四級化ビニルラクタム−アクリルアミド(コ)ポリマー;(6)ポリ−2−ヒドロキシ−3−(メタクリルオキシ)プロピルトリメチルアンモニウムクロリドのような不飽和カルボン酸のヒドロキシ含有ポリエステルの第四級化塩;(7)スチレン−無水マレイン酸(コ)ポリマーと3−ジメチルアミノプロピルアミンとの反応生成物として製造されるポリイミド−アミンの第四級アンモニウム塩;(8)第四級化ポリアミン;(9)アミンとポリエステルとの第四級化反応生成物;(10)ポリエチレンアミンとジクロロエタンとの縮合(コ)ポリマーの第四級化塩;(11)ポリアルキレン−ポリアミンとハロゲン化エポキシとの第四級化縮合生成物;(12)エピクロロヒドリン/ジメチルアミン(コ)ポリマー(“EPI−DMA”)のようなアルキレン−ポリアミンと多官能ハロヒドリンとの第四級化縮合生成物;(13)アルキレン−ポリアミンとハロヒドリンとの第四級化縮合生成物;(14)アンモニアとハロヒドリンとの第四級化縮合(コ)ポリマー;(15)例えばポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドのようなポリビニルベンジルトリアルキルアミンの第四級化塩;(16)ポリ(1,2−ジメチル−5−ビニルピリジニウムメチルスルフェート)、ポリ(2−ビニル−2−イミダゾリニウムクロリド)などのような環窒素を有するビニル−ヘテロサイクリックモノマーの(コ)ポリマーの第四級化塩;(17)ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(“ポリDADMAC”)を含むポリジアルキルジアリルアンモニウム塩;(18)ポリ(アクリル酸−ジアリルジメチルアンモニウムクロリド−ヒドロキシプロピルアクリレート)(“ポリAA−DADMAC−HPA”)を含むビニル不飽和酸、そのエステル及びアミドとジアリルジアルキルアンモニウム塩との(コ)ポリマー;(19)ポリメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(“ポリMAPTAC”);(20)アンモニア−エチレンジクロリド縮合(コ)ポリマーの第四級アンモニウム塩;及び(21)ポリエピクロロヒドリンメチルクロリド、ポリエピクロロヒドリンメチルスルフェートなどのようなハロゲン化エポキシ(コ)ポリマーの第四級化塩などである。二つ以上の上記ポリマーを含む混合物も利用できる。
好適なカチオン性ポリマーは、ジアリルジアルキルアンモニウム塩の(コ)ポリマー、ジアリルアミンの(コ)ポリマー、ジアリルアルキルアミンの(コ)ポリマー、ポリエチレンイミン、ジアルキルアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー、ポリアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー、ポリアミド/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー、ポリアミドアミンの(コ)ポリマー、ポリアミドアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミドとメタクリルアミドとの(コ)ポリマー及び第四級化(コ)ポリマー、及びジアルキルアミノアルキルアクリレートとメタクリレートエステルとの(コ)ポリマー及び第四級化(コ)ポリマーなどである。更に好適なカチオン性ポリマーは、ジアリルジメチルアンモニウム塩の(コ)ポリマー、ポリアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー、ポリエチレンイミン、ジメチルアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー、及びポリアミドアミン/エピクロロヒドリン(コ)ポリマーなどである。最も好適なカチオン性ポリマーは、ジアリルジメチルアンモニウム塩の(コ)ポリマー及びジメチルアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマーなどである。二つ以上の上記ポリマーを含む混合物も利用できる。
プレミックス中のカチオン性ポリマー濃度は、水性系に添加される場合2.5%未満、更に好ましくは1.5%以下、最も好ましくは1.0%以下である。
一般的に、カチオン性ポリマーは当該技術分野で公知の任意の従来法に従って製造できる。
一般的に、前述のように、本発明で使用するアニオン性粒子は、高表面積のアニオン荷電無機鉱物及び/又は高表面積のアニオン荷電合成無機粒子及び/又はそれらの混合物を含む。
本発明の適切なアニオン荷電無機鉱物及び合成無機粒子の例は、一般的に、例えばスメクタイト粘土のような膨潤粘土、並びにシリカ系粒子(例えばシリカ及びアルミノケイ酸塩系粒子)などである。
使用できるスメクタイト粘土は紙保水助剤技術で周知であり、膨潤粘土及びその合成又は半合成等価物を含む。
適切なスメクタイト粘土は、米国特許第4,753,710号(引用によってその全体を本明細書に援用する)に記載のもの、並びに、例えば2八面体スメクタイト群のメンバー(例えば、モンモリロナイト、ベントナイト、モンモリナイト、バイデライト、及びノントロナイト)及び3八面体群のメンバー(例えば、ヘクトライト及びサポナイト)、セポライト、セピアライト及びアタパルガイトなどであるが、これらに限定されない。
適切なベントナイト及びヘクトライトは、米国特許第4,305,781号;4,753,710号;5,501,774号;5,876,563号;EP0235893(米国特許第4,753,710号としても公開)(例えば、ベントナイトは、セピアライト、アタパルガイト、又は好ましくはモンモリナイトのようなアニオン性膨潤粘土でありうる。米国特許第4,305,781号に広く記載されているベントナイトが適切である。適切なモンモリロナイトは、ワイオミングベントナイト又はフラー土などである。粘土は、例えばアルカリ処理することによってカルシウムベントナイトをアルカリ金属ベントナイトにする変換するなど、化学変性されていてもいなくてもよい。);及びEP0446205(米国特許第5,071,512号としても公開)にそれぞれ開示されている。前記特許は引用によって本明細書に援用する。
膨潤粘土はコロイドである、すなわち約1ミリミクロン(1ナノメートル)〜約1ミクロン(1マイクロメートル)の範囲の粒径を有するのが好適である。さらに、膨潤粘土は、好ましくは少なくとも50m/gの表面積、更に好ましくは少なくとも100m/gの表面積、最も好ましくは少なくとも200m/gの表面積を有する。例えば、膨潤後のベントナイトの表面積は好ましくは少なくとも400m/gである。典型的な塗工用粘土及び炭酸カルシウムは1〜12m/gの表面積を有する。
好ましくは膨潤粘土、更に好ましくはベントナイトは、少なくとも60%の乾燥粒径が50ミクロン未満(ドライサイズ)、更に好ましくは少なくとも90%が100ミクロン未満、最も好ましくは少なくとも98%が100ミクロン未満である。
本発明に従って使用できるシリカ系粒子は、米国特許第5,167,766号及び5,274,055号に記載されているものなどで、例えばコロイドシリカ、コロイドアルミニウム変性シリカ又はケイ酸アルミニウム(この種の化合物は、ポリアルミノシリケート及びポリアルミノシリケートミクロゲルとも呼ばれるが、この両方とも本明細書中で使用しているコロイドアルミニウム変性シリカ及びケイ酸アルミニウムという用語に包含される)、及びそれらの混合物を含む。これらは単独又は当該技術分野で周知の保水助剤として使用されるその他の種類のアニオン性無機粒子などと組み合わせられる。さらに適切なシリカ及びアルミノケイ酸塩系粒子は、米国特許第4,388,150号;4,954,220号;4,961,825号;4,927,498号;4,980,025号;5,127,994号;5,176,891号;5,368,833号;5,447,604号;5,470,435号;6,100,322号;EP0656872(米国特許第5,603,805号としても公開)、及びWO95/23021に開示されているものなどである。前記特許はいずれも引用によって本明細書に援用する。
適切なシリカ系粒子は、好ましくは約50ナノメートル未満、さらに好ましくは約20ナノメートル未満、最も好ましくは約1〜約10ナノメートルの範囲の粒径を有する。適切なシリカ系粒子は、少なくとも50m/g、好ましくは少なくとも100m/g、好ましくは少なくとも200m/gの比表面積を有する。比表面積はSearsによるAnalytical Chemistry 28(1956):12,1981−1983に記載の方法に従ってNaOHによる滴定手段によって測定できる。
シリカと膨潤粘土(例えばスメクタイト粘土、好ましくは天然のナトリウムベントナイト)との混合物も本発明に使用できる。
一般に、添加プレミックス中のアニオン性粒子対カチオン性ポリマーの比率は、約95:5〜約10:80(約95重量%〜約10重量%のアニオン性粒子と約5重量%〜約80重量%のカチオン性ポリマー)、好ましくは約90:10〜約20:80(約90重量%〜約20重量%のアニオン性粒子と約10重量%〜約80重量%のカチオン性ポリマー)、更に好ましくは90:10〜約40:60(約90重量%〜約40重量%のアニオン性粒子と約10重量%〜約60重量%のカチオン性ポリマー)、最も好ましくは85:15〜約60:40(約85重量%〜約60重量%のアニオン性粒子と約15重量%〜約40重量%のカチオン性ポリマー)の範囲でありうる。しかしながら、この比率は使用されるポリマーによって異なる。例えば、ベントナイトとポリ−DADMACとの混合物を使用する場合、ベントナイト:ポリ−DADMACの比率は、好ましくは約92.5:7.5〜60:40の範囲、更に好ましくは約70:30〜約85:15の範囲である。
本発明はさらに水性系(例えば水性ペーパー塗工カラー)を形成することにも関し、該方法は、
(1)アニオン性粒子とカチオン性ポリマーとを混合し(それによって添加プレミックスが形成される);
(2)所望により前記添加プレミックスをろ過し;
(3)所望により安定剤を前記添加プレミックスに加え;
(4)所望により前記添加プレミックスを塗工用デンプンに加え;
(5)所望により殺生物剤を前記添加プレミックスに加え;そして
(6)前記添加プレミックスを水性系に加える
ことを含む。
なお更に、本発明は、上記方法に従ってセルロースマトリックスに塗工すること、並びに塗工されたセルロースマトリックスにも関し、該方法はさらに、
(7)セルロースマトリックスに塗工し;そして
(8)前記セルロースマトリックス(例えば紙)を乾燥させる
ステップを含む。
添加プレミックスは、塗工液製造中の任意の時点で水性系に加えることができる。しかしながら、好ましくは、プレミックスは塗工用デンプンに添加されるか、又は最後に添加される。塗工用デンプンは多くの塗工用配合剤の一成分である。プレミックスを塗工用デンプンに添加するのはプレミックス希釈のためである。塗工用デンプンは典型的に高率の水(例えば、固形分に対して約70%の水分)を含有するので、それによって、更なる量の水を水性系全体に導入せずにプレミックスの希釈が可能になる。しかしながら、いずれの場合も添加プレミックスは間接的に添加される。すなわち、前述のように、添加プレミックスは水性系に添加される前に形成される。ここでは前述のアニオン性粒子及びカチオン性ポリマーが使用されうる。
一般的に、ステップ(1)の混合順は、非膨潤性アニオン性粒子が使用される場合、性能にとって重要ではないが、典型的にはアニオン性粒子は“そのまま”ポリマー溶液に添加される。しかしながら、高固形分のプレミックス(>5%固体)を製造する場合、工程におけるステップ順は重要である。膨潤粘土(例えばベントナイトなど)が使用される場合、膨潤粘土を水に加えてからポリマーを添加するより、アニオン性粒子をカチオン性ポリマーを含有する水に添加するのが好ましい。
プレミックスは、ステップ(2)に示されているように、形成されたあらゆる粗粒を除くために所望により当該技術分野で公知の方法を用いてろ過してもよい。例えば、100ミクロンのスロット付きスクリーンを有するRonningen−Petter DCF−800ろ過器を用いる。その場合、ろ過器はスクリーンを自動的に拭き取ってスクリーンの目詰まりを防止する。
ステップ(3)でプレミックスに添加されうる任意の安定剤は、プレミックス中のアニオン性粒子の何らかの沈降又は層化を削減するために用いられる。安定剤は、高分子量でも中分子量でもよく、カチオン性でも非イオン性でもよい。非イオン性安定剤は、ヒドロキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ブチルグリシジルエーテル変性ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアクリルアミド、デンプンエーテル(例えばヒドロキシエチルデンプン)、デンプンエステル(例えばアルキル無水コハク酸変性デンプン)、酸化デンプン、グアー、ペクチン、カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、水溶性タンパク質(例えば大豆)及び疎水会合性塗料増粘剤などである。カチオン性安定剤は、カチオン性デンプン及びGalactosolカチオン性グアー(Hercules Inc.、デラウェア州ウィルミントン)を含む。好ましくは安定剤は非イオン性である。最も好ましくは安定剤はヒドロキシプロピルグアー又はヒドロキシエチルセルロースである。
一般的に安定剤は、水性系の粘度を少なくとも1000cps(100RPMにおけるブルックフィールド粘度)、好ましくは少なくとも2000cps、更に好ましくは少なくとも3000cpsにするような量で使用される。最も好ましくは粘度は約2000〜約3500cpsの範囲である。
典型的には、安定剤は、プレミックスの総重量を基にして約0.1%〜約5%の範囲の量で添加されるが、そのような量は安定剤の種類及びプレミックスの固体含有量によって異なる。例えば、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルグアーの場合、好適な量はプレミックスの総重量を基にして約0.2%〜約1.0%、更に好ましくは0.3%〜約0.7%の範囲である。安定剤の添加速度及び撹拌は当該技術分野で周知であり、滑らかな混合物が得られるように調節する必要がある。
ステップ(5)の任意の殺生物剤は、典型的には、細菌が例えばグアーのような特定のポリマーを破壊して、臭気、層化及び貯蔵安定性の欠如をもたらさないようにしたい場合に使用される。水性系は殺生物剤を使用せずとも製造できるであろうが、細菌の悪影響のために冷蔵、真空包装、又は短期間内での使用が通常必要とされる。適切な殺生物剤の例は、例えば、AMA−35D−P殺生物剤(Kemira Chemical Co.、ジョージア州マリエッタ)及びProxel GXL(Avecia Inc.、デラウェア州ウィルミントン)などである。
ステップ(6)に関して、プレミックスは典型的には水性系にポンプで送り込む又は注入される。その際、その方法又は添加速度に何らかの特別な制限はない。前述のように、プレミックス中のカチオン性ポリマー濃度は、水性系に加えられる場合、好ましくは2.5%未満、更に好ましくは1.5%以下、最も好ましくは1.0%以下である。
セルロースマトリックスは、当該技術分野で公知の方法、例えばLehtinen,Esa;Pigment Coating and Surface Sizing of Paper(紙の顔料塗工及び表面サイズ処理)、415−594ページ,Fapet Oy出版(2000)に記載されているような方法に従って塗工できる。
セルロースマトリックスの乾燥は、当該技術分野で公知の方法、例えばLehtinen,Esa;Pigment Coating and Surface Sizing of Paper(紙の顔料塗工及び表面サイズ処理)、415−594ページ,Fapet Oy出版(2000)に記載されているような方法に従って実施できる。
本発明はさらに、貯蔵期間を経て後日使用するのに適切な、ポリマーとアニオン性粒子の安定なプレミックスの製造法にも関する。更に詳しくは、安定化されたアニオン性粒子/ポリマープレミックス並びに安定剤の製造法は、
(a)アニオン性粒子、好ましくはベントナイトとカチオン性ポリマーとを含むプレミックスを形成し;
(b)前記プレミックスに安定剤(中性又はカチオン性)を加え(それによって安定なプレミックスが形成される);そして
(c)所望により前記プレミックスに殺生物剤を加える
ことを含む。
適切なベントナイトの例は、前述のもののほか、例えば、水中で高い膨潤能力を有するナトリウムベントナイト(ワイオミング産又はウェスタン)のような市販組成物を含む。
本発明のカチオン性ポリマー成分は、従来の製紙工程で使用されている前述のような任意のカチオン性ポリマーでよい。同様に、前述のアニオン性粒子及び安定剤もここで使用できる。
一般的に、前述のように安定剤は、粘度が少なくとも1000cps(100rpmにおけるブルックフィールド粘度)、好ましくは少なくとも2000cps、更に好ましくは少なくとも3000cpsになるような量使用される。最も好ましくは粘度は約2000〜約3500cpsの範囲である。さらに、安定剤は典型的には、プレミックスの総重量を基にして約0.2%〜約5%の範囲の量で添加されるが、そのような量は安定剤の種類及びプレミックスの固体含有量によって異なる。例えば、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルグアーの場合、好適な量はプレミックスの総重量を基にして約0.2%〜約1.0%、更に好ましくは0.3%〜約0.7%の範囲である。
本発明はさらに、前述の方法から得られる安定化されたプレミックスにも関する。
本発明を以下の実施例でさらに明確にする。実施例中、全ての部及びパーセンテージは重量によって表示される。これらの実施例は、本発明の好適な態様を示すものであるが、説明のためだけに提供されていることは理解されるべきである。上記解説及びこれらの実施例から、当業者は本発明の本質を解明でき、本発明の精神及び範囲から離れることなく、本発明を様々な用途及び条件に適用するために本発明を様々に変形することができる。
実施例1−85:15のベントナイト:ポリ−DADMACプレミックスの製造
固形分5%の85:15のベントナイト:ポリ−DADMACカチオン性ポリマープレミックスを、以下の方法を用いて製造した。106.25gのベントナイト(Bentolite H、Southern Clay Products、テキサス州ゴンザレス)と2346.88gの水を5Lビーカーに装填し、オーバーヘッド撹拌機を用いて均一なプレミックスが得られるまで1〜2分間混合した(500rpm)。次に、46.88gのPRP−4440ポリ−DADMAC(ジアリルジメチルアンモニウムクロリドポリマー、固形分40%、Pearl River Polymers(ジョージア州ライスボロ)より入手)を、撹拌しながら1〜2分間かけて1滴ずつ加えた。混合物は膨潤及び濃厚化し、その後ポリ−DADMAC添加中に再分散した。添加完了後、プレミックスをさらに2時間撹拌し、Branson Sonifier 450でセッティング#2で10分間超音波処理し、次いで200メッシュのスクリーンを通してろ過し、全ての粗粒を除去した。必要であれば、完成プレミックスのpHを15%HSOを用いてpH7〜8に調整した。
実施例2−シリカ:Reten 203プレミックスの製造
固形分5%のシリカ:Reten 203カチオン性ポリマープレミックスを、以下の方法を用いて、表1に示す比率範囲で製造した。所望量のシリカ(Ludox FM、Grace−Davison、メリーランド州コロンビア)と水を100mLビーカーに装填し、オーバーヘッド撹拌機を用いて15分間混合した(500rpm)。次に、所要量のReten 203(ジアリルジメチルアンモニウムクロリドポリマー、Mn=2〜300,000、固形分20%、Hercules Incorporated(デラウェア州ウィルミントン)より入手)を、激しく撹拌しながら(良好な渦流形成)1滴ずつ加えた。次いでプレミックスを2.5時間撹拌し、Branson Sonifier 450でセッティング#8で3分間超音波処理した。次いで分散物を200メッシュのスクリーンを通してろ過し、全ての粗粒を除去した。必要であれば、プレミックスを15%HSOを用いてpH7〜8に調整した。
Figure 2006526063
実施例3−カオリン粘土/炭酸カルシウム塗工カラーの製造
カオリン粘土/炭酸カルシウムベースの塗工カラーを、以下の方法を用いて製造した。配合の詳細は表2に示した。所要量の希釈水と分散剤(Dispex N40V、Ciba Specialty Chemicals、バージニア州サフォーク)を最初に加えた。次にHydrafine(登録商標)#1カオリン粘土(J.M.Huber Corporation(ニュージャージー州エジソン)より入手)をCowlesミキサーを用いて激しく撹拌しながらゆっくり加えた。粘土添加の間中、良好な渦流を維持した。粘土がよく分散したら、Hydrocarb(登録商標)90重質炭酸カルシウム(Omya、Pleuss−Staufer Incorporated(バーモント州)より入手)とRPS TiOスラリー(E.I.duPont de Nemours and Company(デラウェア州ウィルミントン)より入手)を、激しく混合しながらゆっくり加えた。次に、スラリーをCowlesミキサーを用いてさらに30分間撹拌した。
顔料スラリーを製造している間、Penford 290デンプン(Penford Products Co.(アイオワ州シダーラピッズ)より入手)を、スチーム二重釜を使って95〜100℃で45分間調理した。デンプン濃度(30%)は、調理中の水分損失を補うように調整した。次に、熱デンプン溶液(65℃で貯蔵)を激しく撹拌しながら顔料スリップに加えた。デンプン添加から塗工液が冷却した後、スチレンブタジエンラテックス(Dow 620、Latex CP620NA、Dow U.S.A.、ミシガン州ミッドランド)を加え、塗工カラーに完全に混入した。Calsan(登録商標)65滑沢剤(BASF、ニュージャージー州ノースマウントオリーブ)、Sequarez(登録商標)755不溶化剤(Omnova Solutions Corporation、オハイオ州フェアローン)、及びProxel GXL保存剤(Avecia Inc.)を激しく混合しながら順に加えた。添加剤がよく分散したら、塗工カラーのpHを水酸化アンモニウムで8.0に調整した。塗工カラーの固形分を粒子/カチオン性ポリマー混合物を添加する前に水で68%に調整した。
ベントナイト/ポリ−DADMAC(実施例1)及びシリカ/ポリ−DADMAC(実施例2)のプレミックスを、粘土/炭酸塩塗工カラーに以下の方法を用いて添加した。所要量の粒子/カチオン性ポリマープレミックスを、よく撹拌された塗工カラーのサンプル(固形分68%)に1滴ずつ添加した。ベントナイト及びシリカのプレミックスは、特に明記しない限り、総固形分5%で添加した。粒子プレミックスの添加中、良好な渦流を維持した。次に所要量の水を加え、別途記載のない限り塗工カラーを総固形分62%に希釈した。処理サンプルを試験前にさらに15〜30分間撹拌した(500rpm)。
Figure 2006526063
実施例4−ベントナイト/ポリ−DADMACプレミックス
663gの水と108.4gのPRP−4440ポリ−DADMAC(ジアリルジメチルアンモニウムクロリドポリマー、固形分40%、Pearl River Polymers、ジョージア州ライスボロ)をステンレススチール製ビーカーに装填し、500rpmで5分間撹拌した。次に、228.3gのベントナイト(受け取ったまま、固形分92.7%、Bentolite H、Southern Clay Products、テキサス州ゴンザレス)を5分間かけて混合した。添加完了後、プレミックスを500rpmで2時間撹拌した。プレミックスの温度は工程中20℃に維持した。次にプレミックスを200メッシュスクリーンを通してろ過し、アニオン性ベントナイト粘土とカチオン性ポリマーの凝集によって形成されたあらゆる粗粒を除去した。およそ0.5gの粗粒がスクリーン上に分離された(総固形分の0.2%)。
ろ過が完了したら、1.2gの殺生物剤(AMA−35D−P殺生物剤、Kemira Chemical Co.、ジョージア州マリエッタ)、次いで6.0gのヒドロキシプロピルグアー(HPG、Galactasol 40H4FD1、Hercules、デラウェア州ウィルミントン)をプレミックスに混合を続けながら振り入れた。添加完了後、プレミックスをさらに3時間撹拌した(500rpm)。プレミックスの温度は工程中20℃に維持した。プレミックスの粘度は、ヒドロキシプロピルグアーの添加後最初の30〜60分で急激に増加した。最終生成物のpHは7.9、ブルックフィールドRV粘度は3000cps(100rpm、スピンドル#5)であった。
実施例5−プレミックスの固形分とHPG添加率が層化に及ぼす影響
実施例4に記載の添加順を用いて製造できる最も高いベントナイト/ポリ−DADMACプレミックス固形分を決定するためのスクリーニング実験を実施した。表3に示すように、流体プレミックスは総固形分40%までの高さのものを製造した。プレミックスのブルックフィールド粘度は固形分%の増加に伴って増大した(100rpm)。
Figure 2006526063
次に、沈降安定性に及ぼすHPGの影響をプレミックス固形分21%、24%、27%、及び30%で測定した。プレミックスは実施例4に記載の方法を用いて製造した。HPGの添加率は、プレミックスの粘度が各固形分%で500cps〜3500cpsの範囲になるように選択した。許容しうる沈降安定性は、プレミックスの上から下まで5%未満の固体の層化と硬塊の非形成と定義した。
表4に示すように、プレミックスの安定性は一般的に、固形分%、HPG添加率、及びプレミックスの粘度が増加すると増大した。全16個のプレミックスとも、良好な1日沈降安定性を示した。初期粘度が1500cps以上(ブルックフィールドRV、100rpm)のプレミックスはいずれも少なくとも1週間の許容可能な貯蔵安定性を示した。初期粘度1500cps未満のプレミックスはいずれも1週間の貯蔵後、安定性試験に合格しなかった。初期粘度が2200cps以上のプレミックスはいずれも最低4週間の許容可能な貯蔵安定性を示した。そして初期粘度が3000cps以上のプレミックスは全て8週間の貯蔵後も層化又は硬塊形成の徴候を示さなかった。4週間及び8週間の安定性試験に合格したプレミックスの試験によれば、それらは、実施例3に記載の塗工液で試験したところ、ピグメントショックなしに塗工液粘度の期待通りの増加を示した。プレミックスは、総固形分5%に希釈し30分間撹拌してから塗工液に添加した。200gの処理塗工液サンプルから200メッシュスクリーン上に残った粗粒の量をピグメントショックの測定として用いた。
実施例6−安定なベントナイト/ポリ−DADMACプレミックスの製造
255gのベントナイト(Bentolite H、Southern Clay Productsより入手)と1632.5gの水をステンレススチール製ビーカーに装填し、オーバーヘッド撹拌機を用いて1〜2分間混合した(500rpm)。112.5gのPRP−4440ポリ−DADMAC(ジアリルジメチルアンモニウムクロリドポリマー、固形分40%、Pearl River Polymers(ジョージア州ライスボロ)より入手)を、激しく撹拌しながら1〜2分間かけて1滴ずつ加えた。混合物は膨潤及び濃厚化し、その後PRP−4440添加中に流体プレミックス中に再分散した。添加完了後、混合物をさらに90分間撹拌し、次いでBranson Sonifier 450でセッティング#2で15分間超音波処理した。
次に、200mLの分量のカチオン性ベントナイトプレミックスをガラス製ビーカーに装填した。1.0gのNatrosol 250 H4BR(ヒドロキシエチルセルロース、Hercules(デラウェア州ウィルミントン)より入手)を、オーバーヘッド撹拌機を用いて激しく撹拌しながらプレミックスにゆっくり加えた。添加完了後、混合物をさらに30分間撹拌し、次いでBranson Sonifier 450を用いてセッティング#2で6分間超音波処理した。室温で2週間後、プレミックスの沈降又は層化の徴候は観察されなかった。
実施例7−プレミックス希釈のピグメントショックに及ぼす影響
PC−1193(Pearl River PolymersのPRP−4440と等価物、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドポリマー、以後PRP−4440と呼ぶ)の直接添加によって生じるピグメントショックの程度を、溶液濃度0.75%及び2.25%で測定した。これらの溶液濃度はそれぞれ、総固形分5%及び15%の85:15 ベントナイト:PRP−4440プレミックス中のPRP−4440の濃度に対応する。ベントナイトプレミックスは実施例6に記載の方法を用いて製造した。評価は、実施例3に記載の粘土/炭酸塩塗工カラーで実施した。200gの処理塗工液サンプルから200メッシュスクリーン上に残った粗粒の量をピグメントショックの測定として用いた。
図1に示すように、PRP−4440の溶液濃度が2.25%から0.75%に減少すると、粘土/炭酸塩塗工カラー中のピグメントショックの程度が著しく削減された。85:15 ベントナイト:PRP−4440混合物の濃度が総固形分15%(PRP−4440 2.25%)から5%(PRP−4440 0.75%)に減少した場合もピグメントショックは削減した。固形分2.25%のPRP−4440の直接添加と、総固形分15%(PRP−4440 2.25%)の85:15ベントナイト混合物添加によって生じるピグメントショックの程度を比較すると、PRP−4440をベントナイトとプレミキシングすることによってピグメントショックは85〜90%削減されることが示された。同様に、溶液濃度0.75%のPRP−4440と、総固形分5%(PRP−4440 0.75%)のベントナイト混合物濃度とを比較すると、PRP−4440をベントナイトとプレミキシング(間接添加)することによってピグメントショックは98〜99%削減されることが示された。固形分5%の85:15ベントナイト混合物は、非処理の塗工液対照に匹敵するピグメントショックを示した。
実施例8−ベントナイト/ポリ−DADMAC希釈の塗工液粘度に及ぼす影響
85:15のベントナイト:PRP−4440プレミックスを、実施例4に記載の方法を用いて製造した固形分25%のプレミックスの希釈によって2.5%〜20%の範囲の総固形分濃度で製造した。次に、各プレミックスを、実施例3に記載のカオリン粘土/炭酸カルシウム塗工液のブルックフィールド粘度に及ぼすその影響について試験した。塗工顔料を基にして0.35〜0.55部の範囲のプレミックス添加率を試験した。所定のプレミックス添加率で、塗工液のブルックフィールド粘度(ブルックフィールドLVT、60r.p.m.)は、プレミックスの添加濃度が減少すると増加した(図2参照)。
実施例9−ポリ−DADMAC/ベントナイト比の影響
ベントナイト/ポリ−DADMACプレミックスを、高(M=2〜300,300、Reten 203、Hercules、デラウェア州ウィルミントン)及び低(M=30,000、PRP−4440、Pearl River Polymers、ジョージア州ライスボロ)分子量のジアリルジメチルアンモニウムクロリドポリマー(ポリ−DADMAC)を用いて製造した。プレミックスのアニオン性粒子として高表面積ベントナイト粘土(Bentolite H、Southern Clay Products)を使用した。プレミックスのカチオン性ポリマー含有量は総固形分5〜50%の範囲で変動した(表5及び6参照、95%〜50%ベントナイト)。プレミックスは実施例1に記載の方法を用いて製造した。
次に、各ベントナイト/ポリ−DADMACプレミックスを、実施例3に記載のカオリン粘土/重質炭酸カルシウムベースの塗工液でのブルックフィールド粘度及びピグメントショックに及ぼす影響について試験した。カチオン性ポリマーの添加濃度はその性能に顕著な影響を及ぼしうる(実施例7及び8)。従って、各プレミックスの添加濃度は、ベントナイト/ポリ−DADMACの全比率範囲にわたって同一のカチオン性ポリマー添加濃度(0.75%)になるように選んだ。表5及び6に示すように、各プレミックスの総固形分%、従ってその添加濃度は、ポリ−DADMACとベントナイトの比に従って変動した。一般的に、所定のカチオン性ポリマー添加率で得られる塗工液粘度の増加は、プレミックス中のカチオン性ポリマーのパーセンテージが増加すると増加した。従って、各プレミックスの添加率は同じ塗工液粘度を示すように調整された(約2000cps、ブルックフィールドRV、100rpm、スピンドル#4又は#5)。非処理の塗工液(塗工液そのもの)は対照として試験した。高及び低分子量ポリ−DADMACカチオン性ポリマーの直接添加についても試験して、プレミックスの予備形成の利益を定量化しようとした。カチオン性ポリマーの溶液濃度は、ベントナイト/ポリ−DADMACプレミックス中のカチオン性ポリマーと同一添加濃度である0.75%固形分に固定した。
次に、各処理塗工液(添加プレミックスを含有する塗工液)をピグメントショックについてチェックした。実施例7に記載のように、200gの塗工液サンプルから200メッシュスクリーン上に残った粗粒の量をピグメントショックの測定として用いた。結果を表5及び6に示す。カチオン性ポリ−DADMACポリマーのいずれかの直接添加は顕著なピグメントショックを示した。高及び低分子量のポリ−DADMACとも、15%〜30%のポリ−DADMAC濃度(85%〜70%ベントナイト)で製造したプレミックスが最も良い結果を示した。この範囲のポリ−DADMAC添加率で製造したプレミックスは、対応するカチオン性ポリマーの直接添加よりも、塗工液粘度に大きな増加とかなり少ないピグメントショックを示した。ベントナイトプレミックス中のポリ−DADMAC濃度がそれより低く及び高くなると性能レベルの低下を示した。7.5%〜15%のポリ−DADMAC添加率及び40%のポリ−DADMAC添加率で製造したプレミックスは、塗工液粘度に大きな増加を示し、ピグメントショックは中間レベルであった。5%と50%のポリ−DADMAC添加率で製造したプレミックスは、対応するポリ−DADMACカチオン性ポリマーの直接添加に匹敵するピグメントショックを示した。
これらの結果に基づくと、7.5%〜40%のポリ−DADMAC(92.5%〜60%のベントナイト)を含有するベントナイト/ポリ−DADMACプレミックスが好適である。15%〜30%のポリ−DADMAC(85%〜70%のベントナイト)を含有するプレミックスはさらに好適である。
実施例10−カオリン粘土/炭酸カルシウム塗工液における試験的コーター評価
85:15のベントナイト:PRP−4440プレミックスを、西ミシガン大学で円筒形の実験用コーター(塗工機)(CLC)で塗工液の性能について評価した。プレミックスは、実施例1に記載の方法を用いて総固形分5%で製造した。実施例3に記載の粘土/炭酸塩塗工カラー及び添加法を使用した。プレミックスの添加濃度は総固形分5%に固定した。非塗工の砕木ベース紙を基板として用いた(38g/m)。塗工速度は925メートル/分に固定した。ベントナイト/PRP−4440プレミックスは、0.45部及び0.65部の添加率で評価した。非処理塗工液を対照として試験した。ベース紙と塗工ブレード間のギャップスペースを調整して、対照及びベントナイト:PRP−4440処理塗工液の片面あたりの塗工重量が3〜8g/mになるようにした。試験前に、塗工紙を65℃及び直線インチ当たり1000ポンドで3回カレンダー掛けした。
CLC塗工紙の不透明度及び白色度試験の結果を図3及び4に示す。全塗工重量範囲で比較すると、ベントナイト:PRP−4440処理塗工液は、非処理対照より著しく高い不透明度と白色度を有していた。
実施例11−ベントナイト/ポリ−DADMAC添加濃度の影響
ベントナイト/ポリ−DADMACプレミックスを、実施例4に記載の方法を用いて製造した固形分25%のプレミックスの希釈によって、2.5%〜20%の範囲の総固形分濃度で製造した。次に、各プレミックスをコーティングの不透明度及び白色度に及ぼすその影響について試験した。研究は、実施例3に記載の固形分62%の粘土/炭酸塩塗工液と実施例10に記載の方法を用いて西ミシガン大学の円筒形実験用コーター(CLC)で実施した。図5及び6に示すように(データの最良回帰適合)、0.5部のベントナイト/ポリ−DADMACプレミックスの添加で得られる不透明度と白色度の増加は、添加濃度の増加に従って一様に降下した。理論によって拘束されるつもりはないが、これらの結果から、ベントナイト/ポリ−DADMACプレミックスで得られる白色度及び不透明度の増加は、ブルックフィールド粘度の観察された増加と関係していることが示唆される。これらの結果に基づくと、総固形分10%までの添加濃度が好適である。総固形分8%未満のプレミックス添加濃度は更に好適である。
実施例12−ベントナイト/ポリ−DADMAC撹拌時間の影響
実施例4に記載のベントナイト/ポリ−DADMACプレミックスの添加によって形成されるピグメントショック(塗工液中の硬い粗粒)の量を、25%の総固形分から5%の総固形分に希釈後10、15、20、25、及び30分後に測定した。実施例3に記載の粘土/炭酸塩塗工液を用いて評価した(固形分64%)。図7に示すように、ベントナイト/ポリ−DADMACプレミックスの塗工液への添加によって形成されるピグメントショックの量は、希釈後最初の25分間の撹拌の間は一様に減少した。それより長時間撹拌しても、ペーパー塗工液中に形成されるピグメントショックの量に有利な影響はなかった。これらの結果に基づくと、高固形分プレミックスの希釈後少なくとも25分間の撹拌時間が好適である。作業は室温で実施された。高温であればそれより短い時間でも十分であろう。
実施例13−塗工液中の固体の固定
塗工液中の固体の迅速な固定(塗工液の乾燥に伴う低固形分%における固定)は、コーティングの白色度及び不透明度の増大に関連している。実施例4に記載のHPGで安定化されたベントナイト:ポリ−DADMACプレミックスが塗工液中の固体の固定に及ぼす影響を様々なプレミックス添加率で測定した。実施例3に記載の粘土/炭酸塩塗工液を研究に使用した。プレミックスを固形分5%に希釈し、次いで25分間撹拌してから塗工液に加えた。各場合とも、塗工液中の固形分はプレミックス添加後64%に調整された。図8に示すように、塗工液の固定点はプレミックス添加率が増加するに従って一様に低下した。これらの結果は、ベントナイト:ポリ−DADMACプレミックスが塗工液中の固体の固定を制御するのに使用できることを示している。
実施例14−ベントナイト:ポリ−DADMACプレミックス及び処理粘土/炭酸塩塗工液のゼータ電位
ベントナイト:PRP−4440ポリ−DADMACプレミックスシリーズの粒子のゼータ電位をMalvern Zeta Sizer及びLauzonによって記載の方法(米国特許第5,169,441号、引用によって本明細書に援用する)を用いて測定した。プレミックスは実施例1に記載の方法を用いて製造した。表7に示すように、全4種類のプレミックス中の粒子は正のゼータ電位を持っていた。非処理のベントナイト粘土は負のゼータ電位を持つことがよく知られている。この研究で測定された正のゼータ電位は、カチオン性ポリ−DADMACポリマーがベントナイト粘土粒子と緊密に会合していることを裏付けるものである。
実施例3に記載の粘土/炭酸塩塗工液の非処理サンプル中の顔料粒子の分析から、該粒子は−25〜−28ミリボルトの負のゼータ電位を持っていることが示された。粘土/炭酸塩塗工液中の顔料粒子は、該塗工液を0.75部の85:15ベントナイト:ポリ−DADMACプレミックスで処理した後もまだ負のゼータ電位(−24.8ミリボルト)を持っていた。これらの結果は、ベントナイト:ポリ−DADMACプレミックスを加えても、先行技術に記載のような“カチオン性”塗工液が作り出されないことを裏付けるものである。
Figure 2006526063
実施例15−カチオン性ポリマーの範囲
ベントナイトプレミックスを様々なカチオン性ポリマーを用いて製造した。試験されたカチオン性ポリマーは、Perform(登録商標)1279(Hercules、分枝ジメチルアミン/エチレンジアミン/エピクロロヒドリンポリマー、M=500,000、5.8ミリ当量/g正電荷)、供給元Aldrich社の低分子量(M=75,000、5.8ミリ当量/g正電荷)ジメチルアミン/エチレンジアミン/エピクロロヒドリンポリマー、Kymene(登録商標)557(Hercules、米国特許第2,926,154号に記載のポリアミドアミンエピクロロヒドリン湿潤紙力増強用樹脂、pH8で2.2ミリ当量/g正電荷)、Kymene(登録商標)736(Hercules、米国特許第3,655,506号、3,248,353号、及び2,595,935号に記載のヘキサメチレンジアミン/エピクロロヒドリンコポリマー、pH8で4.0ミリ当量/g正電荷)、ポリエチレンイミン(PEI、M=50,000、供給元Aldrich社、pH8で約8ミリ当量/g)、及びアクリルアミド/ジアリルジメチルアンモニウムクロリドコポリマー(供給元Aldrich社、約3ミリ当量/g正電荷)などであった。いずれの場合も、ベントナイトプレミックスは、広範囲のカチオン性ポリマー添加率で製造した。プレミックスのアニオン性粒子としては高表面積ベントナイト粘土(Bentolite H、Southern Clay Products)を用いた。プレミックスは実施例1に記載の方法を用いて製造した。ポリエチレンイミンサンプルは、プレミックスの製造前に10%HClを用いてpH8に中和した。プレミックスは超音波処理後はろ過しなかった。
次に、各ベントナイト/カチオン性ポリマープレミックスを、実施例3に記載のカオリン粘土/重質炭酸カルシウムベースの塗工液でのブルックフィールド粘度及びピグメントショックに及ぼすその影響について調べた。各カチオン性ポリマーの直接添加についても、プレミックスの予備形成の利益を定量化しようとして試験した。非処理塗工液を対照として試験した。実施例7及び8に記載のように、カチオン性ポリマーの添加濃度はその性能に顕著な影響を有しうる。カチオン性ポリマーの直接添加の場合、その溶液濃度は固形分0.75%に固定した。各プレミックスの添加濃度は、ベントナイト/カチオン性ポリマーの全比率範囲にわたって同じカチオン性ポリマー添加濃度(0.75%)になるように選んだ。従って、各プレミックスの総固形分%はベントナイトとカチオン性ポリマーの比率に従って変動した(表8〜11参照)。一般的に、所定のカチオン性ポリマー添加率で得られる塗工液粘度の増加は、プレミックス中のカチオン性ポリマーの割合が増加するに従って増加した。従って、各プレミックスの添加率は、塗工液粘度が対応するカチオン性ポリマーの直接添加によって得られる粘度以上になるように調整された。各処理塗工液中のピグメントショックの量は、実施例7に記載の方法を用いて200メッシュスクリーン上に残った粗粒の量を測定することによって決定した。各カチオン性ポリマーで得られた結果を以下に記載する。
Perform 1279 ジメチルアミン/エチレンジアミン/エピクロロヒドリンコポリマープレミックス
ベントナイト/カチオン性ポリマープレミックスを、Perform 1279の添加率10%〜70%の範囲で製造した(表8参照、ベントナイト90%〜30%)。
Perform 1279カチオン性ポリマーの直接添加は重度のピグメントショックを示した。全てのベントナイト/Perform 1279プレミックスは、等しい塗工液粘度で比較した場合、Perform 1279の直接添加より少ないピグメントショックを示した。10%〜20%のPerform 1279を含有するプレミックスは、塗工液粘度の増加と低レベルのピグメントショックのバランスが最も良かった。これらの結果に基づくと、10%〜70%のPerform 1279(90%〜30%のベントナイト)を含有するプレミックスが好適である。10%〜20%のPerform 1279(80%〜90%のベントナイト)を含有するプレミックスはさらに好適である。
ジメチルアミン/エチレンジアミン/エピクロロヒドリンコポリマー(DMA−epi)プレミックス
ベントナイトプレミックスは、低分子量の分枝ジメチルアミン/エチレンジアミン/エピクロロヒドリンコポリマー(M=75,000ドルトン、Aldrich、ウィスコンシン州ミルウォーキー、約5.8ミリ当量/g)も用いて製造した。表9に示すように、ベントナイト/カチオン性ポリマープレミックスを、DMA−epiの添加率10%〜90%の範囲で製造した(ベントナイト90%〜10%)。
低分子量DMA−epiカチオン性ポリマーの直接添加は重度のピグメントショックを示した。全てのベントナイト/DMA−epiプレミックスは、等しい塗工液粘度で比較した場合、カチオン性ポリマーの直接添加より少ないピグメントショックを示した。20%〜60%の低分子量DMA−epiカチオン性ポリマーを含有するプレミックスは、塗工液粘度の増加と低レベルのピグメントショックのバランスが最も良かった。
これらの結果に基づくと、10%〜90%のDMA−epi(90%〜10%のベントナイト)を含有するプレミックスが好適である。20%〜60%のDMA−epi(80%〜40%のベントナイト)を含有するプレミックスはさらに好適である。
低分子量のDMA−epiカチオン性ポリマーは、Perform 1279(高分子量のDMA−epiカチオン性ポリマー)より、塗工液粘度の大きな増加と少ないピグメントショックを示したことにも注意すべきである。これらの結果、並びに低及び高分子量のポリ−DADMAC(PRP−4440及びReten 203)で得られた結果を基にすると、約10,000〜約1,000,000ドルトンの分子量を有するカチオン性ポリマーが好適である。約20,000〜約500,000ドルトンの分子量を有するカチオン性ポリマーはさらに好適である。
Kymene 557 ポリアミドアミン/エピクロロヒドリンプレミックス
表10に示すように、ベントナイト/カチオン性ポリマープレミックスを、Kymene 557の添加率10%〜90%の範囲で製造した(ベントナイト90%〜10%)。
塗工液へのKymene 557の直接添加は中等度〜重度のピグメントショックを示した。ピグメントショックの程度はKymene 557の添加率が増加するにつれて増加した。等しい塗工液粘度で比較した場合、Kymene 557の添加率50%〜70%(ベントナイト50%〜30%)で製造したプレミックスが最良の結果を示した。この範囲のポリマー添加率で製造したプレミックスは、塗工液粘度にKymene 557の直接添加によって得られる増加に匹敵する増加を示し、ピグメントショックはずっと少なかった。これより低い、及び高いKymene 557の添加率で製造されたプレミックスは、等レベルの塗工液粘度で比較した場合、Kymene 557の直接添加よりわずかに少ないピグメントショックしか示さなかった。
これらの結果に基づくと、50%〜70%のKymene 557(50%〜30%のベントナイト)を含有するプレミックスが好適である。このKymene 557の添加率の範囲は、Lauzonによって好適とされた範囲(ベントナイト上7.6%のKymene 557)よりずっと高い。最後に、比較的低電荷密度のKymene 557カチオン性ポリマーは、高電荷密度のポリ−DADMAC及びDMA−epiポリマーと同じほど効率的に塗工液粘度を増加しないことに注意すべきである。
ポリアミンエピクロロヒドリン(Kymene 736)カチオン性ポリマー/ベントナイトプレミックス
表11に示すように、ベントナイト/カチオン性ポリマープレミックスを、Kymene 736の添加率10%〜90%の範囲で製造した(ベントナイト90%〜10%)。塗工液へのKymene 736の直接添加は重度のピグメントショックを示した。30%〜70%のKymene 736濃度(ベントナイト70%〜30%)で製造されたプレミックスが最良の結果を示した。この範囲のKymene 736添加率で製造したプレミックスは、塗工液粘度にKymene 736の直接添加によって得られる増加に匹敵する増加を示し、ピグメントショックはずっと少なかった。これより低いKymene 736の添加率で製造されたプレミックスは、低レベルのピグメントショックを示したが、30%〜70%のKymene 736で製造されたプレミックスより塗工液粘度の増加における効率がずっと低かった。80%及び90%のKymene 736で製造されたKymene 736/ベントナイトプレミックスは、塗工液粘度に大きな増加を示し、ピグメントショックはKymene 736の直接添加よりいくらか少なかった。
これらの結果に基づくと、10%〜90%のKymene 736(90%〜10%のベントナイト)を含有するプレミックスが好適である。10%〜70%のKymene 736(90%〜30%のベントナイト)を含有するプレミックスはさらに好適である。30%〜70%のKymene 736(70%〜30%のベントナイト)を含有するプレミックスが最も好適である。
最後に、比較的高電荷密度のKymene 736は、低電荷密度のKymene 557より塗工液粘度に大きな増加を示すことに注意すべきである。
アクリルアミド/DADMACコポリマー及びPEI/ベントナイトプレミックス
カチオン性ポリマー/ベントナイトプレミックスを、アクリルアミド/DADMACコポリマー及びPEIの添加率10%〜90%の範囲で製造した(ベントナイト90%〜10%)。どのプレミックスも所望の結果を示さなかった。アクリルアミド/DADMACコポリマーは、重度のピグメントショックを起こす凝集したプレミックスを提供した。PEIプレミックスの性能不良の原因は現時点で分かっていない。おそらく、低分子量、低分枝又は化学変性バージョンのポリマーであれば所望の結果を提供するであろう。実施例17に記載のように、アニオン性粒子としてベントナイトの代わりに高表面積シリカを使用すると、より良好な結果が得られた。
実施例16−アニオン性無機粒子の範囲
アニオン性粒子としてシリカ又はアルミニウム変性シリカを用いて一連のプレミックスを製造した。プレミックスは実施例2に記載の方法を用いて製造した。使用したシリカは、Ludox TM(粒径22nm、135m/g)、Ludox HS(粒径12nm、220m/g)、及びLudox FM(粒径5nm、420m/g)であった。3種類のシリカともGrace−Davison(メリーランド州コロンビア)から入手可能である。使用したアルミニウム変性シリカは、Ludox TMA(粒径22nm、140m/g)及びLudox AM(粒径12nm、220m/g)であった。どちらもGrace−Davison(メリーランド州コロンビア)から入手できる。いずれの場合も、プレミックスのカチオン性ポリマー成分としてPRP−4440ポリ−DADMACを使用した。プレミックスは、総固形分10%〜90%の範囲のPRP−4440添加率で製造した。
表12〜16に示すように、各プレミックスを、実施例3に記載のカオリン粘土/重質炭酸カルシウムベースの塗工液でのブルックフィールド粘度及びピグメントショックに及ぼすその影響について調べた。450〜500cps(ブルックフィールド RV、100rpm)の粘度を有する非処理塗工液を対照として試験した。PRP−4440ポリ−DADMACの直接添加についても、プレミックスの予備形成の利益を定量化しようとして試験した。
実施例7及び8に記載の通り、カチオン性ポリマーの添加濃度はその性能に重大な影響を及ぼしうる。直接添加の場合、PRP−4440の溶液濃度は固形分0.75%に固定された。各プレミックスの添加濃度は、アニオン性粒子/カチオン性ポリマーの全比率範囲にわたって同じPRP−4440ポリ−DADMAC添加濃度(0.75%)になるように選んだ。従って、各プレミックスの総固形分%は、アニオン性粒子とカチオン性ポリマーの比率に応じて変動した(表12〜16参照)。前の実施例で観察されたとおり、所定のカチオン性ポリマー添加率で得られる塗工液粘度の増加は、プレミックス中のカチオン性ポリマーの割合が増加すると増加した。従って、各プレミックスの添加率は、PRP−4440の直接添加によって得られる粘度と同等かそれ以上の塗工液粘度になるように調整した(1500〜2000cps、表12〜16参照)。各処理塗工液中のピグメントショックの量は、実施例7に記載の方法を用いて、200メッシュスクリーン上に残った粗粒の量を測定することによって決定した。0.075部のPRP−4440の直接添加は、典型的には塗工液200g当たり5〜15mgの粗粒をもたらす(表12〜16参照)。シリカ及びアルミニウム変性シリカのアニオン性粒子のそれぞれで得られた結果を以下に記載する。
Ludox TMシリカ/PRP−4440プレミックス
PRP−4440の添加率10%〜50%で製造したLudox TMプレミックス(表12参照、Ludox TM90%〜50%)が所望の結果を示した。この範囲の添加率で製造したプレミックスは、PRP−4440の直接添加よりも塗工液粘度に大きな増加とずっと少ないピグメントショックを示した。最良の結果は、PRP−4440の添加率15%〜50%(Ludox TM85%〜50%)で得られた。これらのプレミックスは、塗工液粘度を効率的に構築し、ピグメントショックはほとんどないし全くなかった。Ludox TMプレミックス中のPRP−4440の添加率が高くなると、重度のピグメントショックを示した。
これらの結果に基づくと、10%〜50%のPRP−4440(90%〜50%のLudox TM)を含有するLudox TMプレミックスが好適である。15%〜50%のPRP−4440(85%〜50%のLudox TM)を含有するLudox TMプレミックスはさらに好適である。
Ludox HSシリカ/PRP−4440プレミックス
PRP−4440の添加率15%〜90%で製造したLudox HSプレミックス(表13参照、Ludox HS85%〜10%)が所望の結果を示した。この範囲の添加率で製造したプレミックスは、PRP−4440の直接添加よりも塗工液粘度に大きな増加とずっと少ないピグメントショックを示した。低PRP−4440添加率(10%)の場合、プレミックスの形成が不良で、塗工液中に粗粒が形成された。
これらの結果に基づくと、15%〜90%のPRP−4440(85%〜10%のLudox HS)を含有するLudox HSプレミックスが好適である。
Ludox FMシリカ/PRP−4440プレミックス
PRP−4440の添加率20%〜90%で製造したLudox FMプレミックス(表14参照、Ludox FM80%〜10%)が所望の結果を示した。この範囲の添加率で製造したプレミックスは、PRP−4440の直接添加よりも塗工液粘度に大きな増加とずっと少ないピグメントショックを示した。低PRP−4440添加率(10%〜15%)の場合、プレミックスの形成が不良で、塗工液中に粗粒が形成された。
これらの結果に基づくと、20%〜90%のPRP−4440(80%〜10%のLudox FM)を含有するLudox FMプレミックスが好適である。
Ludox HS及びLudox FMは、特に高いPRP−4440添加率でLudox TMより良好な結果を示した。性能におけるこの相違は、アニオン性粒子の粒径及び表面積の相違によって生ずると考えられている。これらの結果に基づくと、50nm未満のシリカ粒径が好適である。20nm未満のシリカ粒径はさらに好適である。
Ludox TMAアルミニウム変性シリカ/PRP−4440プレミックス
PRP−4440の添加率10%〜90%で製造したLudox TMAプレミックス(表15参照、Ludox TMA90%〜10%)が所望の結果を示した。この範囲の添加率で製造したプレミックスは、PRP−4440の直接添加よりも塗工液粘度に大きな増加とずっと少ないピグメントショックを示した。最良の結果は、PRP−4440の添加率15%〜60%(Ludox TMA85%〜40%)で得られた。これらのプレミックスは、塗工液粘度をPRP−4440の直接添加と同じほど効率的に構築し、ピグメントショックはほとんどないし全くなかった。Ludox TMAプレミックス中のPRP−4440の添加率が高くなると、わずかに高いピグメントショックを示した。PRP−4440の添加率が低いと(10%)、プレミックスの形成が不良で、わずかに高いピグメントショックを形成した。
これらの結果に基づくと、10%〜90%のPRP−4440(90%〜10%のLudox TMA)を含有するLudox TMAプレミックスが好適である。15%〜60%のPRP−4440(85%〜40%のLudox TMA)を含有するLudox TMAプレミックスはさらに好適である。
Ludox AMアルミニウム変性シリカ/PRP−4440プレミックス
PRP−4440の添加率10%〜90%で製造したLudox AMプレミックス(表16参照、Ludox AM90%〜10%)が所望の結果を示した。この範囲の添加率で製造したプレミックスは、PRP−4440の直接添加よりも塗工液粘度に大きな増加と少ないピグメントショックを示した。最良の結果は、PRP−4440の添加率15%〜60%(Ludox AM85%〜40%)で得られた。これらのプレミックスは、塗工液粘度をPRP−4440の直接添加と同じほど効率的に構築し、ピグメントショックはほとんどないし全くなかった。Ludox AMプレミックス中のPRP−4440の添加率が高くなると、中等度のピグメントショックを示した。PRP−4440の添加率が低いと(10%)、プレミックスの形成が不良で、塗工液に中レベルの粗粒を形成した。
これらの結果に基づくと、10%〜90%のPRP−4440(90%〜10%のLudox AM)を含有するLudox AMプレミックスが好適である。15%〜60%のPRP−4440(85%〜40%のLudox AM)を含有するLudox AMプレミックスはさらに好適である。
実施例17−ポリエチレンイミン/シリカプレミックス
PEI/Ludox HSシリカプレミックスを、実施例2に記載の方法を用いて10%〜50%の範囲のPEI添加率で製造した。次に、各プレミックスを、実施例3に記載のカオリン粘土/重質炭酸カルシウムベースの塗工液でのブルックフィールド粘度及びピグメントショックに及ぼすその影響について試験した。
ペーパー塗工液へのPEIの直接添加は非常に重度のピグメントショックを示した(表17参照)。PEI添加率10%〜20%(Ludox HS90%〜80%)で製造したPEI/Ludox HSプレミックスが所望の性能を示した。この範囲の添加率で製造したプレミックスは、PEIの直接添加よりも塗工液粘度に大きな増加とずっと少ないピグメントショックを示した。PEI添加率が高くなると重度のピグメントショックを示した。しかしながら、そのピグメントショックは、等しい塗工液粘度で比較した場合、PEIの直接添加によって生ずるピグメントショックよりはまだ少なかった。
これらの結果に基づくと、10%〜50%のPEI(90%〜50%のLudox HS)を含有するLudox HSプレミックスが好適である。10%〜20%のPEI(90%〜80%のLudox HS)を含有するLudox HSプレミックスはさらに好適である。
実施例18−アクリルアミド/DADMACコポリマー/シリカプレミックス
アクリルアミド/DADMACコポリマー/Ludox HSシリカプレミックスを、実施例2に記載の方法を用いて10%〜90%の範囲のアクリルアミド/DADMAC添加率で製造した。次に、各プレミックスを、実施例3に記載のカオリン粘土/重質炭酸カルシウムベースの塗工液でのブルックフィールド粘度及びピグメントショックに及ぼすその影響について試験した。
ペーパー塗工液へのアクリルアミド/DADMACコポリマーの直接添加は非常に重度のピグメントショックを示した(表18参照)。70%の添加率で製造したアクリルアミド/DADMACコポリマー/Ludox HSプレミックスだけが所望の性能を示した。アクリルアミド/DADMACの添加率が低いと凝集したプレミックスとなり、性能不良であった。アクリルアミド/DADMACコポリマーの添加率が高くなると重度のピグメントショックを示した。これらの結果に基づくと、約70%のアクリルアミド/DADMACコポリマー(30%のLudox HS)を含有するLudox HSプレミックスが好適である。異なるモル比のアクリルアミドとポリ−DADMACで製造した、又は異なる分子量で製造した他のアクリルアミド/DADMACコポリマーは、良い性能を示すと思われる。
実施例19−ベントナイト及びシリカプレミックスのCLC評価
実施例15及び16の結果に基づき、一連のプレミックスを選んで円筒形の実験用コーターで評価した。PRP−4440、Reten 203、75,000のMのDMA−epiカチオン性ポリマー、Kymene 557、及びKymene 736をプレミックスのカチオン性ポリマー成分として試験した。ベントナイト、シリカ、及びアルミニウム変性シリカをプレミックスのアニオン性粒子成分として試験した。選ばれたプレミックスの配合を表19に示す。85:15のベントナイト:ポリ−DADMACプレミックスは、実施例5に記載の方法を用いて固形分25%で製造した。残りのプレミックスは実施例1及び2に記載の方法を用いて製造した。実施例3に記載の粘土/炭酸塩塗工液及び実施例10に記載の円筒形実験用コーター法を使用して評価した。いずれの場合も、プレミックスの添加率は、カチオン性ポリマーの添加率が塗工顔料を基にして0.075部、及びカチオン性ポリマーの添加濃度が0.75%になるように選ばれた。各プレミックスは、選ばれた添加濃度で少なくとも25分間撹拌した後塗工液に添加した。85:15のベントナイト:ポリ−DADMACプレミックスも、希釈せずに塗工用デンプンへの直接添加を用いて試験した。非処理塗工液を対照として評価した。標準TAPPI(Technical Association of the Pulp and Paper Industry:紙パルプ技術協会)法を用いて塗工紙の不透明度及び白色度を測定した。
低分子量、高電荷密度のポリ−DADMACであるPRP−4440で製造したプレミックスが最良の結果を示した(表19参照)。85:15のベントナイト:PRP−4440プレミックスは、非処理対照と比べて塗工した片面当たり不透明度及び白色度に0.4〜0.8ポイントの増加を示した。優れた結果は、プレミックスを固形分5%に希釈して完成塗工液に加えた場合、希釈していないプレミックスを通常の塗工液製造手順の一部として塗工用デンプンに加えた場合に得られた。70:30のベントナイト:PRP−4440プレミックスも不透明度及び白色度に同様の増加を示した。PRP−4440のポリ−DADMACで製造したシリカ及びアルミニウム変性シリカプレミックスも塗工紙の光学的性質、特に不透明度を著しく改善した。
Reten 203、75,000のMのDMA−epiカチオン性ポリマー、Kymene 557、及びKymene 736で製造したプレミックスは、コーティングの不透明度及び白色度に小さな増加を示した。一般的に、高電荷密度のカチオン性ポリマーで製造したプレミックスは、低電荷密度のカチオン性ポリマーで製造したプレミックスより、不透明度及び白色度に大きな増加を示した。例えば、Reten 203又は75,000のMのDMA−epiカチオン性ポリマーで製造したプレミックスは、非処理対照と比べてコーティングの不透明度及び白色度に0.2〜0.5ポイント(塗工片面当たり)の増加を示した。比較的低電荷密度のKymene 557及びKymene 736カチオン性ポリマーで製造したベントナイトプレミックスは、コーティングの不透明度及び白色度に小さな増加しか示さなかった(塗工片面当たり0〜0.3ポイント)。Kymene 557及びKymene 736ベースのプレミックスは、本研究で使用した0.075部のカチオン性ポリマーより高い添加率では不透明度及び白色度に大きな増加を示すと思われる。
これらの結果に基づくと、少なくとも2ミリ当量/gのカチオン電荷密度を有するカチオン性ポリマーが好適である。少なくとも4ミリ当量/gの電荷密度を有するカチオン性ポリマーはさらに好適である。ポリ−DADMACカチオン性ポリマーが最も好適である。プレミックスは、ベントナイト、シリカ、又はアルミニウム変性シリカのいずれかをアニオン性粒子として用いて製造できる。
Figure 2006526063
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カチオン性ポリマー濃度とピグメントショックとの間の関係を示す図である。 塗工液粘度とプレミックス添加濃度との間の関係を示す図である。 塗工重量と不透明度との間の関係を示す図である。 塗工重量と白色度との間の関係を示す図である。 プレミックス添加濃度と不透明度との間の関係を示す図である。 添加濃度と白色度との間の関係を示す図である。 希釈後撹拌時間とピグメントショックとの間の関係を示す図である。 プレミックス添加率と固体の固定との間の関係を示す図である。

Claims (111)

  1. (i)カチオン性ポリマーとアニオン性粒子とを含む添加プレミックス
    を含む顔料入り水性系。
  2. 系が、水性系中の顔料100部当たり約0.01〜約2.0乾燥部の範囲の量のプレミックスを含有する、請求項1に記載の系。
  3. 系が、水性系中の顔料100部当たり約0.05〜約1.0乾燥部の範囲の量のプレミックスを含有する、請求項2に記載の系。
  4. 系が、水性系中の顔料100部当たり約0.1〜約0.5乾燥部の範囲の量のプレミックスを含有する、請求項3に記載の系。
  5. プレミックスが約5%〜約40%の範囲の固形分を有する、請求項1に記載の系。
  6. プレミックスが約15%〜約30%の範囲の固形分を有する、請求項5に記載の系。
  7. カチオン性ポリマーが約5,000〜約3,000,000ドルトンの範囲の重量平均分子量を有する、請求項1に記載の系。
  8. カチオン性ポリマーが約10,000〜約1,000,000ドルトンの範囲の重量平均分子量を有する、請求項7に記載の系。
  9. カチオン性ポリマーが約20,000〜約500,000ドルトンの範囲の重量平均分子量を有する、請求項8に記載の系。
  10. カチオン性ポリマーが約0.1〜約8meq/グラムの電荷密度を有する、請求項1に記載の系。
  11. カチオン性ポリマーが約1〜約8meq/グラムの電荷密度を有する、請求項10に記載の系。
  12. カチオン性ポリマーが約2〜約6.5meq/グラムの電荷密度を有する、請求項11に記載の系。
  13. カチオン性ポリマーが、(メタ)アクリル酸のN−アルキル置換アミノアルキルエステルの(コ)ポリマーの第四級化塩;ポリアミンとアクリレート型化合物との反応生成物の第四級化塩;(メタクリロイルオキシエチル)トリメチルアンモニウムクロリドの(コ)ポリマー;アクリルアミドと第四級アンモニウム化合物との(コ)ポリマー;第四級化ビニルラクタム−アクリルアミド(コ)ポリマー;不飽和カルボン酸のヒドロキシ含有ポリエステルの第四級化塩;ポリイミド−アミンの第四級アンモニウム塩;第四級化ポリアミン;アミンとポリエステルとの第四級化反応生成物;ポリエチレンアミンとジクロロエタンとの縮合(コ)ポリマーの第四級化塩;ポリアルキレン−ポリアミンとハロゲン化エポキシとの第四級化縮合生成物;アルキレン−ポリアミンと多官能ハロヒドリンとの第四級化縮合生成物;アルキレン−ポリアミンとハロヒドリンとの第四級化縮合生成物;アンモニアとハロヒドリンとの第四級化縮合(コ)ポリマー;ポリビニルベンジルトリアルキルアミンの第四級化塩;環窒素を有するビニル−ヘテロサイクリックモノマーの(コ)ポリマーの第四級化塩;ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドを含むポリジアルキルジアリルアンモニウム塩;ビニル不飽和酸、そのエステル及びアミドとジアリルジアルキルアンモニウム塩との(コ)ポリマー;ポリメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド;アンモニア−エチレンジクロリド縮合(コ)ポリマーの第四級アンモニウム塩;ハロゲン化エポキシ(コ)ポリマーの第四級化塩、及びそれらの混合物を含む、請求項1に記載の系。
  14. カチオン性ポリマーが、ジアリルジアルキルアンモニウム塩の(コ)ポリマー;ジアリルアミンの(コ)ポリマー;ジアリルアルキルアミンの(コ)ポリマー;ポリエチレンイミン;ジアルキルアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリアミド/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリアミドアミンの(コ)ポリマー;ポリアミドアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ジアルキルアミノアルキルアクリルアミドとメタクリルアミドとの(コ)ポリマー及び第四級化(コ)ポリマー;及びジアルキルアミノアルキルアクリレートとメタクリレートエステルとの(コ)ポリマー及び第四級化(コ)ポリマー、及びそれらの混合物を含む、請求項13に記載の系。
  15. カチオン性ポリマーが、ジアリルジメチルアンモニウム塩の(コ)ポリマー;ポリアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリエチレンイミン;ジメチルアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリアミドアミン/エピクロロヒドリンポリマー、及びそれらの混合物を含む、請求項14に記載の系。
  16. カチオン性ポリマーが、ジアリルジメチルアンモニウム塩の(コ)ポリマー、ジメチルアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー、及びそれらの混合物を含む、請求項15に記載の系。
  17. カチオン性ポリマーが約2.5%未満のプレミックス中濃度を有する、請求項1に記載の系。
  18. カチオン性ポリマーが約1.5%未満のプレミックス中濃度を有する、請求項17に記載の系。
  19. カチオン性ポリマーが約1.0%未満のプレミックス中濃度を有する、請求項18に記載の系。
  20. アニオン性粒子が、高表面積のアニオン荷電無機鉱物、高表面積のアニオン荷電合成無機粒子及びそれらの混合物である、請求項1に記載の系。
  21. アニオン性粒子が、膨潤粘土、シリカ系粒子及びそれらの混合物を含む、請求項20に記載の系。
  22. シリカ系粒子が、コロイドシリカ、コロイドアルミニウム変性シリカ、ケイ酸アルミニウム及びそれらの混合物を含む、請求項21に記載の系。
  23. 膨潤粘土が、ベントナイト、モンモリロナイト、モンモリナイト、バイデライト、ノントロナイト、ヘクトライト、サポナイト、セピアライト又はアタパルガイトを含む、請求項21に記載の系。
  24. アニオン性粒子がベントナイトである、請求項23に記載の系。
  25. 膨潤粘土が、約1ナノメートル〜約1マイクロメートルの範囲の粒径を有する、請求項21に記載の系。
  26. 膨潤粘土が少なくとも50m/gの表面積を有する、請求項21に記載の系。
  27. 膨潤粘土が少なくとも100m/gの表面積を有する、請求項26に記載の系。
  28. 膨潤粘土が少なくとも200m/gの表面積を有する、請求項27に記載の系。
  29. シリカ系粒子が約50ナノメートル未満の粒径を有する、請求項21に記載の系。
  30. シリカ系粒子が約20ナノメートル未満の粒径を有する、請求項29に記載の系。
  31. シリカ系粒子が、約1〜約10ナノメートルの範囲の粒径を有する、請求項30に記載の系。
  32. シリカ系粒子が少なくとも50m/gの表面積を有する、請求項21に記載の系。
  33. シリカ系粒子が少なくとも100m/gの表面積を有する、請求項32に記載の系。
  34. シリカ系粒子が少なくとも200m/gの表面積を有する、請求項33に記載の系。
  35. 添加プレミックスが、約95wt%〜約10wt%のアニオン性粒子と約5wt%〜約80wt%のカチオン性ポリマーとを含む、請求項1に記載の系。
  36. 添加プレミックスが、約90wt%〜約20wt%のアニオン性粒子と約10wt%〜約80wt%のカチオン性ポリマーとを含む、請求項35に記載の系。
  37. 添加プレミックスが、約90wt%〜約40wt%のアニオン性粒子と約10wt%〜約60wt%のカチオン性ポリマーとを含む、請求項36に記載の系。
  38. 添加プレミックスが、約85wt%〜約60wt%のアニオン性粒子と約15wt%〜約40wt%のカチオン性ポリマーとを含む、請求項37に記載の系。
  39. アニオン性粒子がベントナイトであり、カチオン性ポリマーがポリ−DADMACである、請求項1に記載の系。
  40. ベントナイトとポリ−DADMACが、それぞれ約92.5:7.5〜約60:40の比率である、請求項39に記載の系。
  41. ベントナイトとポリ−DADMACが、それぞれ約70:30〜約85:15の比率である、請求項40に記載の系。
  42. 請求項1に記載の顔料入り水性系を含む塗工液で塗工された紙。
  43. 水性系の形成法であって、
    (1)アニオン性粒子とカチオン性ポリマーとを混合し(それによって添加プレミックスが形成される);
    (2)所望により前記添加プレミックスをろ過し;
    (3)所望により安定剤を前記添加プレミックスに加え;
    (4)所望により前記添加プレミックスを塗工用デンプンに加え;
    (5)所望により殺生物剤を前記添加プレミックスに加え;そして
    (6)前記添加プレミックスを水性系に加える
    ことを含む方法。
  44. さらに、
    (7)セルロースマトリックスに塗工し;そして
    (8)前記セルロースマトリックスを乾燥させる
    ことを含む、請求項43に記載の方法。
  45. カチオン性ポリマーが、ジアリルジアルキルアンモニウム塩の(コ)ポリマー;ジアリルアミンの(コ)ポリマー;ジアリルアルキルアミンの(コ)ポリマー;ポリエチレンイミン;ジアルキルアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリアミド/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリアミドアミンの(コ)ポリマー;ポリアミドアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ジアルキルアミノアルキルアクリルアミドとメタクリルアミドとの(コ)ポリマー及び第四級化(コ)ポリマー;及びジアルキルアミノアルキルアクリレートとメタクリレートエステルとの(コ)ポリマー及び第四級化(コ)ポリマー、及びそれらの混合物を含む、請求項43に記載の方法。
  46. カチオン性ポリマーが、ジアリルジメチルアンモニウム塩の(コ)ポリマー;ポリアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリエチレンイミン;ジメチルアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリアミドアミン/エピクロロヒドリンポリマー、及びそれらの混合物を含む、請求項45に記載の方法。
  47. カチオン性ポリマーが、ジアリルジメチルアンモニウム塩の(コ)ポリマー、ジメチルアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー、及びそれらの混合物を含む、請求項46に記載の方法。
  48. カチオン性ポリマーが約2.5%未満のプレミックス中濃度を有する、請求項43に記載の方法。
  49. カチオン性ポリマーが約1.5%未満のプレミックス中濃度を有する、請求項48に記載の方法。
  50. カチオン性ポリマーが約1.0%未満のプレミックス中濃度を有する、請求項49に記載の方法。
  51. アニオン性粒子が、高表面積のアニオン荷電無機鉱物、高表面積のアニオン荷電合成無機粒子及びそれらの混合物である、請求項43に記載の方法。
  52. アニオン性粒子が、膨潤粘土、シリカ系粒子及びそれらの混合物を含む、請求項51に記載の方法。
  53. シリカ系粒子が、コロイドシリカ、コロイドアルミニウム変性シリカ、ケイ酸アルミニウム及びそれらの混合物を含む、請求項52に記載の方法。
  54. 膨潤粘土が、ベントナイト、モンモリロナイト、モンモリナイト、バイデライト、ノントロナイト、ヘクトライト、サポナイト、セピアライト又はアタパルガイトを含む、請求項52に記載の方法。
  55. アニオン性粒子がベントナイトである、請求項54に記載の方法。
  56. 膨潤粘土が、約1ナノメートル〜約1マイクロメートルの範囲の粒径を有する、請求項52に記載の方法。
  57. 膨潤粘土が少なくとも50m/gの表面積を有する、請求項52に記載の方法。
  58. 膨潤粘土が少なくとも100m/gの表面積を有する、請求項57に記載の方法。
  59. 膨潤粘土が少なくとも200m/gの表面積を有する、請求項58に記載の方法。
  60. シリカ系粒子が約50ナノメートル未満の粒径を有する、請求項43に記載の方法。
  61. シリカ系粒子が約20ナノメートル未満の粒径を有する、請求項60に記載の方法。
  62. シリカ系粒子が、約1〜約10ナノメートルの範囲の粒径を有する、請求項61に記載の方法。
  63. シリカ系粒子が少なくとも50m/gの表面積を有する、請求項43に記載の方法。
  64. シリカ系粒子が少なくとも100m/gの表面積を有する、請求項63に記載の方法。
  65. シリカ系粒子が少なくとも200m/gの表面積を有する、請求項64に記載の方法。
  66. 安定剤が非イオン性又はカチオン性である、請求項43に記載の方法。
  67. 安定剤が、ヒドロキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ブチルグリシジルエーテル変性ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアクリルアミド、デンプンエーテル、デンプンエステル、酸化デンプン、グアー、ペクチン、カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、水溶性タンパク質、疎水会合性塗料増粘剤、カチオン性デンプン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルグアー及びカチオン性グアーを含む、請求項43に記載の方法。
  68. 安定剤が、ヒドロキシプロピルグアー又はヒドロキシエチルセルロースを含む、請求項67に記載の方法。
  69. 安定剤がヒドロキシプロピルグアーである、請求項68に記載の方法。
  70. 安定剤が、プレミックスの総重量を基にして約0.1%〜約5%の量で添加される、請求項43に記載の方法。
  71. 安定剤が、プレミックスの総重量を基にして約0.2%〜約1.0%の量で添加される、請求項70に記載の方法。
  72. 安定剤が、プレミックスの総重量を基にして約0.3%〜約0.7%の量で添加される、請求項71に記載の方法。
  73. 水性系が少なくとも1000cpsの粘度を有する、請求項43に記載の方法。
  74. 水性系が少なくとも2000cpsの粘度を有する、請求項73に記載の方法。
  75. 水性系が少なくとも3000cpsの粘度を有する、請求項74に記載の方法。
  76. 水性系が、約2000〜約3500cpsの範囲の粘度を有する、請求項43に記載の方法。
  77. 請求項44に記載の方法に従って塗工されたセルロースマトリックス。
  78. 安定なプレミックスの製造法であって、
    (a)アニオン性粒子とカチオン性ポリマーとを含むプレミックスを形成し;
    (b)前記プレミックスに安定剤を加え(それによって安定なプレミックスが形成される);そして
    (c)所望により前記プレミックスに殺生物剤を加える
    ことを含む方法。
  79. カチオン性ポリマーが、ジアリルジアルキルアンモニウム塩の(コ)ポリマー;ジアリルアミンの(コ)ポリマー;ジアリルアルキルアミンの(コ)ポリマー;ポリエチレンイミン;ジアルキルアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリアミド/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリアミドアミンのポリマー;ポリアミドアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ジアルキルアミノアルキルアクリルアミドとメタクリルアミドとの(コ)ポリマー及び第四級化(コ)ポリマー;及びジアルキルアミノアルキルアクリレートとメタクリレートエステルとの(コ)ポリマー及び第四級化(コ)ポリマー、及びそれらの混合物を含む、請求項78に記載の方法。
  80. カチオン性ポリマーが、ジアリルジメチルアンモニウム塩の(コ)ポリマー;ポリアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリエチレンイミン;ジメチルアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー;ポリアミドアミン/エピクロロヒドリンポリマー、及びそれらの混合物を含む、請求項79に記載の方法。
  81. カチオン性ポリマーが、ジアリルジメチルアンモニウム塩の(コ)ポリマー、ジメチルアミン/エピクロロヒドリンの(コ)ポリマー、及びそれらの混合物を含む、請求項80に記載の方法。
  82. カチオン性ポリマーが約2.5%未満のプレミックス中濃度を有する、請求項78に記載の方法。
  83. カチオン性ポリマーが約1.5%未満のプレミックス中濃度を有する、請求項82に記載の方法。
  84. カチオン性ポリマーが約1.0%未満のプレミックス中濃度を有する、請求項83に記載の方法。
  85. アニオン性粒子が、高表面積のアニオン荷電無機鉱物、高表面積のアニオン荷電合成無機粒子及びそれらの混合物である、請求項78に記載の方法。
  86. アニオン性粒子が、膨潤粘土、シリカ系粒子及びそれらの混合物を含む、請求項85に記載の方法。
  87. シリカ系粒子が、コロイドシリカ、コロイドアルミニウム変性シリカ、ケイ酸アルミニウム及びそれらの混合物を含む、請求項86に記載の方法。
  88. 膨潤粘土が、ベントナイト、モンモリロナイト、モンモリナイト、バイデライト、ノントロナイト、ヘクトライト、サポナイト、セピアライト又はアタパルガイトを含む、請求項86に記載の方法。
  89. アニオン性粒子がベントナイトである、請求項88に記載の方法。
  90. 膨潤粘土が、約1ナノメートル〜約1マイクロメートルの範囲の粒径を有する、請求項86に記載の方法。
  91. 膨潤粘土が少なくとも50m/gの表面積を有する、請求項86に記載の方法。
  92. 膨潤粘土が少なくとも100m/gの表面積を有する、請求項91に記載の方法。
  93. 膨潤粘土が少なくとも200m/gの表面積を有する、請求項92に記載の方法。
  94. シリカ系粒子が約50ナノメートル未満の粒径を有する、請求項86に記載の方法。
  95. シリカ系粒子が約20ナノメートル未満の粒径を有する、請求項86に記載の方法。
  96. シリカ系粒子が、約1〜約10ナノメートルの範囲の粒径を有する、請求項95に記載の方法。
  97. シリカ系粒子が少なくとも50m/gの表面積を有する、請求項86に記載の方法。
  98. シリカ系粒子が少なくとも100m/gの表面積を有する、請求項97に記載の方法。
  99. シリカ系粒子が少なくとも200m/gの表面積を有する、請求項98に記載の方法。
  100. 安定剤が非イオン性又はカチオン性である、請求項78に記載の方法。
  101. 安定剤が、ヒドロキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ブチルグリシジルエーテル変性ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアクリルアミド、デンプンエーテル、デンプンエステル、酸化デンプン、グアー、ペクチン、カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、水溶性タンパク質、疎水会合性塗料増粘剤、カチオン性デンプン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルグアー及びカチオン性グアーを含む、請求項78に記載の方法。
  102. 安定剤が、ヒドロキシプロピルグアー又はヒドロキシエチルセルロースを含む、請求項101に記載の方法。
  103. 安定剤がヒドロキシプロピルグアーである、請求項102に記載の方法。
  104. 安定剤が、プレミックスの総重量を基にして約0.1%〜約5%の量で添加される、請求項78に記載の方法。
  105. 安定剤が、プレミックスの総重量を基にして約0.2%〜約1.0%の量で添加される、請求項104に記載の方法。
  106. 安定剤が、プレミックスの総重量を基にして約0.3%〜約0.7%の量で添加される、請求項105に記載の方法。
  107. 安定なプレミックスが少なくとも1000cpsの粘度を有する、請求項78に記載の方法。
  108. 安定なプレミックスが少なくとも2000cpsの粘度を有する、請求項107に記載の方法。
  109. 安定なプレミックスが少なくとも3000cpsの粘度を有する、請求項108に記載の方法。
  110. 安定なプレミックスが、約2000〜約3500cpsの範囲の粘度を有する、請求項78に記載の方法。
  111. 請求項78に記載の方法に従って製造された安定なアニオン性粒子/カチオン性ポリマーのプレミックス。
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