JP2006524994A - 高粘度ベータ−グルカン濃縮物の製造方法 - Google Patents

高粘度ベータ−グルカン濃縮物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】穀物の粉から、高粘度、高品質のベータ-グルカン濃縮物を製造する方法を提供する。
【解決手段】a) 穀粉とアルコールを混合して穀粉/アルコールスラリーを形成し、b) アルコールからベータ-グルカン(BG)含有量の高い繊維残渣を分離し、c) b)段からの繊維残渣をアルコールと混合して繊維残渣/アルコールスラリーを形成し、この繊維残渣/アルコールスラリーを音波処理、プロテアーゼまたはアミラーゼ処理段にかけるか、あるいは音波処理、プロテアーゼまたはアミラーゼ処理段を組合わせた少なくとも1回の追加処理段にかけ、その後繊維残渣/アルコールスラリーから最終の繊維残渣を分離する各段からなることを特徴とするBGの製造方法。

Description

本発明は植物材料の二次処理の方法に関するものであり、更に詳しくは、デンプンと繊維を含む植物材料からベータ-グルカンを含有する繊維、デンプン、タンパク質、エタノール可溶物などの価値ある製品を回収する方法に係わる。特に本発明は、アルコールスラリー化と共に、酵素処理および/または音波処理/音波加工処理段を含む方法によって、高粘度ベータ-グルカン製品を製造することに関する。
なお、本発明は、2003年3月27日に出願したカナダ国特許出願番号第2,423,711号からの優先権の利益を主張するものである。
穀物を含む植物材料は、デンプン、タンパク質、混合結合1-4,1-3ベータ-D-グルカン(以下「ベータ-グルカン」または「BG」)、セルロース、ペントサン、トコールなど数多くの価値ある成分を含有している。これらの成分およびこれらの成分から誘導される製品には、多くの食品および非食品用途がある。従ってそのような植物材料の加工には強くて存続する産業上の興味がある。
食物繊維は、一般に、結腸直腸癌、冠動脈性心疾患、糖尿病、肥満、憩室疾患を含む西欧先進諸国に支配的な一連の病気に対して、保護効果をもつと認められている。「食物繊維」という用語は、ヒト消化管の分泌酵素による消化に抵抗するが、結腸内のミクロフロラによって発酵する植物材料と一般に定義されている。繊維消費量の増加は、糖血症的およびインスリ−血症的応答を修正し大腸を疾患から保護して全血清コレステロールとLDLコレステロールを低下させることと結びついている。非デンプン系多糖であるBGは食物繊維の水溶性成分であり、従ってそのような健康上の利益に貢献する。
BGは広範囲に研究されており、コレステロールレベルの減少、糖血症応答の調節免疫システムの高揚を含む、数多くの健康上プラスとなる利益を与えることが見出されている。特にベータ-グルカンの消費は腸内容物の粘度を増加し、腸壁に向う胆汁酸だけでなく食物コレステロールとグルコースの動きも遅らせて、吸収を減少させると信じられている。これらの利益により、米国食品医薬品局(FDA)は、健康上の要求を認可して、可溶性オート麦繊維0.75g/杯を含有するオート麦製品の1日4杯は心臓病のリスクを減少させるであろうと指示するに至った。
心血管疾患(CVD)は、全ての先進諸国の死亡の主要原因と考えられ、世界中の死亡の20%に及んでいる。1 米国では、1997年に国民の59.7%が何らかの形のCVDをもっており、2 カナダでは、800万の国民がCVDに患っていると判断されている。3 概算1億200万のアメリカ人成人は、血中の全コレステロールレベル200mg/dL以上である。この中で、約4,100万人は240mg/dL以上のレベルである。成人においては、全コレステロールレベル200mg/dL以上は高リスクであると考えられている。200から239mg/dLのレベルが境界線上の高リスクであると考えられている。低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールレベル130mg/dL以上は冠動脈性心疾患のリスク増加と結びついており、概略45%のアメリカ人に起っている。アメリカ人の概略18%はLDLコレステロールレベル160mg/dL以上である。LDLコレステロールレベルの高いことは冠動脈性心疾患(CHD)のより高いリスクと結びついている。
CVDが死亡の第1の原因であるだけでなく、多くの先進諸国においては最も費用のかかる病気でもある。2002年の米国では、病気の費用は直接および間接で3,292億ドルであった。直接費用は1,995億ドルであり、医薬品費用が全部で318億ドルであった。4 カナダの費用統計は1993年頃のものしかないが、このとき全CVD費用は197億ドルであった。直接費用は73億ドルに達し、医薬品費用はこの全額の中16億ドルに達した。5 これらの統計は、食物手段によってCVDのリスクを減ずることの重要性を立証している。可溶性繊維の消費量増加、特に種々の食品製品への成分としてベータ-グルカン濃縮物の混入による消費量増加はこの目標に向って大きく貢献することができる。しかしながら、ベータ-グルカンの健康上の利益をその粘度と結びつける証拠が増大しているので、要求される健康上の利益を達成するには、ベータ-グルカンに高い粘度をもたせることが決定的である。
心血管疾患:疫学 World HealthOrganization, 2000年10月4日(オンライン、2000年12月8日引用)http://www.who.int/ncd/cvd /cvdepi.htmで閲覧可能 「心血管疾患の統計」 American Heart Association, 2000(オンライン、2000年11月23日引用)http://www.americanheart.org /Heartand Stroke A Z Guide/cvds.htmlで閲覧可能 「健康の問題:心血管疾患の発病率」 Heart andStroke Foundation of Canada, 2000 (オンライン、2000年11月28日引用)http:// heartandstroke.ca/cgibin/English/Catalog/Public/bR.cgi?110100:::Incedence%20of%20Cardiovascular%20Disease%20:::158981 323241:::100001:110100 で閲覧可能 「心血管疾患の経済費用」 American HeartAssociation, 2002. 2002 Heart and StrokeStatistical Update. 「カナダにおける心臓病と脳卒中の変化しつつある面」2000 Heart and Stroke Foundation of Canada, 2000 (オンライン、2000年11月29日引用)http://www.hcsc.gc.ca/hbp/lddc/bcrdd/hdsc2000/index.htmlで閲覧可能
これまで、BGは、抽出の費用が高いため、化粧品、医薬用途、健康補助食品などの高価値市場に限られており、これが食品工業での使用を妨げてきた。市場における現在の食品製品は健康要求の要因を満足させるために低濃度のBGを含んでおり、そのような製品の消費量は非現実的な量となっている。
穀物からのBGの抽出では、大麦を含むこれらの穀物の分別に関して、実験室ならびにパイロットスケールで数多くの研究が行われてきた。一般に、破砕した全大麦、大麦粗挽き粉(全大麦を粉砕機にかけたもの)、または大麦粉(ローラー挽きした大麦粉または精白した大麦粉)をスラリー化するための溶剤として、従来のプロセスは水、酸性化水および/または水性アルカリ(すなわちNaOH, Na2CO3または NaHCO3)を利用している。これらのスラリーは、次いで濾過、遠心分離、エタノール沈殿などの手法で処理し、スラリーを種々の成分に分離する。大麦を分別するためのこの従来のプロセスは数多くの技術的な問題点をもっており、同時に、限られた商業的な実行可能性を実現することは特に食品用途の製品を犠牲にして限定されてきた。
特に大麦粉中のベータ-グルカンは優れた水-結合剤(親水コロイド)であり、そのために、水(中性、アルカリまたは酸性雰囲気)を添加すると、ベータ-グルカンは水和し、スラリーをはなはだしく濃密化する(粘度を上げる)ので、技術的な問題が生ずる。この濃密化は、スラリーを純粋な大麦成分(すなわちデンプン、タンパク質、繊維など)に更に加工するとき、濾過中のフィルターの目詰りや遠心分離中の穀粉成分の分離不十分などの多くの技術的問題を課する。
通常これらの技術的問題は、濃密/粘稠なスラリーに十分な量の水を添加して薄め、更なる加工を行うことができるレベルにまで粘度を下げることによって、無くなりはしないものの、最小限にしている。しかしながら、大量の水の使用は排水量の増加やそれに伴う処分費用の増加を含む更なる2、3の問題を生ずる。これに加えて、可溶化しており遠心分離中に上澄み(水)と共に分離するベータ-グルカンは、通常、エタノールで沈殿させて回収する。これは同量の無水エタノールを上澄みに添加して行う。沈殿したベータ-グルカンを分離した後、好ましくはリサイクリングのためにエタノールを回収する。しかしながら、回収には蒸留が必要であり、これもまたエネルギー使用量の観点から費用のかかる作業である。
更に水性アルカリ可溶化およびそれに続くエタノール中でのベータ-グルカンの沈殿(並びに両者の間の遠心分離段)は、低グレード、低粘度ベータ-グルカン製品を生む結果となるベータ-グルカン鎖の分裂に貢献すると信じられている。
更にまた、これらの過去の技術の使用は、ベータ-グルカン鎖の加水分解に貢献する微生物の生長と酵素活性の増加を支持するとも信じられている。これらの問題は特に大きなバッチになる作業で現れ、酵素活性のコントロールが困難となってバッチ相互間の一貫性の問題になる。
従って、スラリー粘度と水使用量の特定の問題を克服するような穀物分別用の効率の良いプロセスが必要である。また、天然の状態に近い高純度、高粘度ベータ-グルカン製品であって、このBG製品のデンプンとタンパク質含有量が低いものを与えるプロセスが必要である。
従って、大麦およびオート麦を含む穀物の細胞壁から抽出されるベータ-グルカン製品の収率と品質を改善し、水系の抽出技術の問題点を克服するような技術の必要性が存続している。
従来技術を概観すると、レオロジー的性質を改善したベータ-グルカン製品は開示されていないことが明らかである。
また、アルコールスラリー中で大麦やオート麦からベータ-グルカンを抽出するプロセスに、音波処理/音波発生処理/超音波処理/超音波加工処理(以下、「音波処理」、「超音波処理」および「US」)技術は適用されていない。
例えば、超音波処理の使用はこんにゃく粉の製造(木村、T.菅原、T.後藤、M.2000,超音波処理を使用するこんにゃく粉の製造改良法、日本食品科学・技術学会誌(日本食品科学工学会誌)、47(8):604-612)で述べられているが、この文献は、ベータ-グルカンの抽出に関しては全く言及していない。
本発明によれば、分離技術によって、粘度特性の改善を含む高品質の機能特性を維持するBG濃縮物が得られる。本発明の内容においては、BGの改善された粘度特性とは、粘度の増加、すなわち双方の溶液が同等濃度のBGを受入れる場合、従来技術によって製造したBG溶液の特性と比較して、本発明の方法論に従って製造したBGの繊維残渣溶液が高い粘度をもつことに関係する。
このプロセスは製造時間を大きく減じプロセス効率を改善するので、BGの抽出と精製で大きな費用節減を実現する。BGの多い穀物の品種は抽出されるBGの収率を増し、従ってまた、抽出と精製の全体費用を減ずる。
更に明確に、本発明によれば、
a) 穀粉とアルコールを混合して穀粉/アルコールスラリーを形成し、
b) アルコールからベータ-グルカン(BG)含有量の高い繊維残渣を分離し、
c) b)段からの 繊維残渣を、アルコールと混合して繊維残渣/アルコールスラリーを形成し、この繊維残渣/アルコールスラリーを音波処理、プロテアーゼまたはアミラーゼ処理段にかけるか、あるいは音波処理、プロテアーゼまたはアミラーゼ処理段を組合わせた少なくとも1回の追加処理段にかけ、その後繊維残渣/アルコールスラリーから最終の繊維残渣を分離する、
各段からなることを特徴とするBGの製造方法が提供される。
更に、種々の具体化において、本法は音波処理段、音波処理とプロテアーゼ処理段、音波処理とアミラーゼ処理段、プロテアーゼとアミラーゼ処理段、または音波処理、プロテアーゼおよびアミラーゼ処理段を含む。
本発明は、また、従来技術の方法によって得られる可溶化BG繊維残渣を、上記方法論によって製造される可溶化BG繊維残渣と比較することによって、高粘度と特性づけることのできる高粘度BG製品を製造する方法を提供する。
本発明のより特異な具体化には、BG含有量がある特定品種の原料穀粉に対しては25%(w/w, 乾燥物ベース)以上、他の品種の原料穀粉に対しては35%(w/w, 乾燥物ベース)以上の組成をもつ最終繊維残渣を提供することが含まれる。更に本発明は、最終の繊維残渣はデンプン含有量が40%(w/w, 乾燥物ベース)以下、好ましくはデンプン含有量が20%(w/w, 乾燥物ベース)以下の組成をもつ方法を提供する。
本発明は、また、ベータ-グルカン(BG)含有量が高く粘度が高いが、この高い粘度は、繊維残渣から調製した0.5%(w/w)BG溶液がせん断速度12.9s-1、20℃において200mPa・s以上、350mPa・s以上または500mPa・s以上の粘度をもつことによって特性づけられる繊維残渣を提供する。
1つの具体化においては、繊維残渣のBG含有量が好ましくは35%(w/w)以上である。
本法は、好ましくは、精白度が20%以上、より好ましくは25-40%の精白穀物を利用する。穀粉の粒度は好ましくは250ミクロン以下である。
プロテアーゼまたはアミラーゼ処理をするとき、繊維残渣/アルコールスラリーはプロテアーゼまたはアミラーゼの0.1-3%(w/w、タンパク質またはデンプンの重量ベース)で培養することが好ましく、この場合、プロテアーゼをパパイン、ブロメライン、微生物プロテアーゼのいずれか1種あるいはその組合わせから選び、アミラーゼを微生物、植物または動物アミラーゼのいずれか1種あるいはその組合わせから選ぶと良い。
音波処理段にかける場合には、繊維残渣/アルコールスラリーを2.5-3.5kWの電力レベル、またはBGの分裂を最小にするように選んだ電力で3-15分間音波をあてるのが好ましい。
もう1つの具体化で、本発明は、穀粉とアルコールのスラリーからベータ-グルカン含有量が高いベータ-グルカン製品を製造するための超音波処理の使用を提供する。
より特定の具体化では、本発明は、
a) 水性エタノール中に穀粉を混合して第1の穀粉/アルコールスラリー製出し、
b) この穀粉/アルコールスラリーを濾過してアルコール濾液と第1の繊維残渣を製出し、
c) 第1の繊維残渣を水性エタノールと混合して繊維残渣/アルコールスラリーを形成し、
d) この繊維残渣/アルコールスラリーを濾過して第2のアルコール濾液と高粘度のベータ-グルカンを含む第2の繊維残渣を製出する、
各段からなり、この場合、穀粉/アルコールまたは繊維残渣/アルコールスラリーのいずれかまたは両方を超音波処理にかけることを特徴とする高粘度ベータ-グルカン製品の製造方法を提供する。
更なる具体化では、a)および c)段の水性アルコールは8-100%( w/w)、40-95% (w/w)または50%(w/w)であり、そして/または穀粉:水性エタノールが1:5から1:8(w/w)である。
更なる具体化で、本発明は、溶液の水:アルコール比を溶液中のベータ-グルカンの所望する分裂度に基づいて選択し、溶液中のベータ-グルカンの分裂レベルを減少するには低い水:アルコール比を選び、溶液中のベータ-グルカンの分裂レベルを増加するには高い水:アルコール比を選ぶようにして、水性アルコールBG繊維残渣溶液を音波処理にかけることによって、水性アルコールBG繊維残渣溶液中でベータ-グルカン(BG)の分裂度をコントロールする方法を提供する。
図1Aと1Bを参照して本発明を説明する。図1Aは改善されたベータ-グルカン製品を製造するための本発明の方法論の概観であり、図1Bは改善されたベータ-グルカン製品を製造するための好ましい方法論の概観である。
図1Aを参照すると、精白穀粉1をアルコール2混合して、随意選択の音波処理5、プロテアーゼ6およびアミラーゼ7処理を含んでもよい穀粉/アルコールスラリーを形成する。このスラリーを濾過3して、繊維残渣(FR1)を濾液4から分離する。この混合と濾過の各段は、所望に応じ、随意選択の音波処理5、プロテアーゼ6およびアミラーゼ7処理を再び繰返して(経路B-E)繊維残渣FR2-FR6と濾液b-eを製出する。
より特異的に図1Bを参照して、BG繊維残渣を製造するための好ましい方法論を一般段I-VIと詳細段18-78として述べる。それぞれ、第I段は第1のエタノール洗浄、第II段は第2のエタノール洗浄、第III段は音波処理段、第IV段はプロテアーゼ処理段、第V段はアミラーゼ処理段、第VI段は最終のエタノール洗浄に関係する。本発明によれば、第I段を第II-V段のいかなる組合わせとも結びつけることができ、第VI段でプロセスを完了するのが好ましいことがわかる。
以下、繊維残渣(FR)の収率並びにFR中のベータ-グルカンの純度に及ぼす個々の処理段の影響を決定するために、CDC-キャンドル大麦、ハイファイオート麦およびアントインの精白穀粉から高粘度BG繊維残渣を製造するために企画した3つの研究について述べる。
[実施例]
材料と方法論 大麦とオート麦の粉は、全大麦または挽き割りオート麦を精白し(10-35%)、この精白した穀物をピンミルを用いて<250μmに粉砕して調製した。
[研究例1] A)実験室スケールおよびB)パイロットプラントスケールで製造した繊維残渣の粘度に及ぼす図1Bの各種処理段の影響

A)実験室スケールの研究
出発材料として100gの穀粉を使用し、図1Bの選ばれた段に従って、次の繊維残渣を実験室で製造した。

ブランク(エタノール洗浄)(図1B―第I, II およびVI段)―50%エタノールで2回洗浄(各30分)、繊維残渣の回収および無水エタノール中での最終の洗浄。

US(超音波処理)(図1B―第I, II, IIIおよびVI段)―ブランクと同じ2回のエタノール洗浄、繊維残渣の回収、50%エタノール中でUS処理10分間、繊維残渣の回収および最終の無水エタノール洗浄。
超音波処理の1つの方法論を以下により詳しく説明する。

PT(プロテアーゼ処理)(図1B―第I, II, IVおよびVI段)―ブランクと同じ2回のエタノール洗浄、繊維残渣の回収、50%エタノール中でプロテアーゼ処理8時間、繊維残渣の回収および最終の無水エタノール洗浄。

US+PT(USとPT)(図1B―第I, II, III, IVおよびVI段)―ブランクと同じ2回のエタノール洗浄、繊維残渣の回収、US処理10分間、プロテアーゼ処理8時間、繊維残渣の回収および最終の無水エタノール洗浄。

PT+TT(PTと熱安定性アルファ-アミラーゼ処理(TT))(図1B―第I, II, IV, VおよびVI段)―ブランクと同じ2回のエタノール洗浄、繊維残渣へのプロテアーゼ処理8時間、繊維残渣の回収、50%エタノール中で繊維残渣へのTT処理1時間、繊維残渣の回収および最終の無水エタノール洗浄。

US+PT+TT(US、PTおよびTT処理)(図1B―第I, II, III, IV, VおよびVI段)―ブランクと同じ2回のエタノール洗浄、US処理10分間、繊維残渣の回収、繊維残渣へのプロテアーゼ処理8時間、繊維残渣の回収、繊維残渣へのTT処理1時間、繊維残渣の回収および最終の無水エタノール洗浄。
これに加えて、大麦粉から得られた高純度のBG試料(78% w/w, 乾燥重量ベース)を、従来技術の水性アルカリ抽出とエタノール沈殿法を用いて、実験室で製造した(以下、LABガムと呼称)。このプロセスは穀粉と水を混合し、炭酸ナトリウムを添加してpHをアルカリ性pH(好ましくはpH 9)に調節することからなる。抽出は55℃で1時間続けた。混合物をpH 4.5に調節してタンパク質を沈殿させ、次いで遠心分離によって溶液から分離した。無水エタノールを添加して上澄み中のBGを沈殿させ、遠心分離によってBGを回収、続いて乾燥した。

ベータ-グルカン溶液の調製
乾燥した繊維残渣(ベータ-グルカン濃縮物)は次いで水性ベータ-グルカン溶液(0.5%, w/w)の調製に使用した。必要な乾燥繊維残渣の量は、Megazyme社(Megazyme International Inc., Bray ,
Ireland)の操作に従って測定した繊維残渣のベータ-グルカン含有量に基づいて、100mgのベータ-グルカンを含むように計算した。20gの水を含むビーカーをヒーター・撹拌機の上に置き、激しく撹拌しながら繊維残渣を水中に混合した。熱に安定なアミラーゼ(Novozyme社, Toronto, Ontario 製のTermamyl 120L 35μL)酵素を加えて残っているデンプンを加水分解し、その後の粘度測定に及ぼすデンプンの影響を最小限にした。
ビーカーをAlフォイルで覆い、ビーカーの内容物を急速に沸騰させ、ホットプレート上で〜80℃で≧1時間攪拌した。次いで溶液を冷却し、加熱中のロスを補償するために蒸留水で重量を調節して最終のベータ-グルカン濃度0.5%(w/w)とし、約30秒攪拌した後、低温殺菌した50mLの管に移した。次いで管を4000 rpmで10分間遠心分離(Centra MP4, International Equipment社、USA)し、上澄みを粘度測定に用いた。

粘度測定
上澄みの粘度は、PAAR Physica UDSレオメーター(Glenn Allen社、Virginia) を用いて測定した。上澄み(7.05g±0.01g)をピペットで直接
DG 27カップに取り、コントロールせん断速度モードにおいて、1-100rpm(せん断速度=1.29-129s-1)、 20℃で粘度を測定した。

B) パイロットスケールの研究
パイロットスケールの研究では、上記の第I, II, III, V およびVI段に従い、図1Bを参照し、出発材料として穀粉の5kgおよび200kgバッチを使用して、キャンドル大麦とアントインオート麦の繊維残渣を製造した。粘度は実験室研究と同じ方法で測定した。
[研究例2] 精白と超音波処理の程度によって影響される繊維残渣の収率、回収率(BG)および組成―実験室研究

この研究では、キャンドル大麦とハイファイオート麦の粉を用いた。穀物の精白は10-35%まで行った。繊維残渣は、実験室で、第I, II, IIIおよびVI段に従い超音波処理によって製造した。
繊維残渣の収率は出発穀粉の重量に対する繊維残渣の重量に基づく。BGの回収率は出発穀粉中のBGの重量に対する回収繊維残渣中のBGの重量に基づく。原料および回収繊維残渣のBG、タンパク質およびデンプンの含有量は標準手法(AACC 2000)によって測定したもので、回収繊維残渣中のそれぞれの重量%である。
[研究例3] 水性-エタノールスラリーおよび100%-水溶液中で実施する時の超音波処理に影響されるオート麦と大麦繊維残渣中のベータ-グルカンの粘度

この研究では、キャンドル大麦とハイファイオート麦の粉を用いた。穀物の精白は30%まで行った。繊維残渣は、実験室で、第I, II, IIIおよびVI段に従い超音波処理によって製造し、粘度測定は上記のように行った。100%水性媒体中でBGの超音波処理を行うために、第I, II, IIIおよびVI段によって得られた乾燥繊維残渣を水中に可溶化して均一な溶液を調製し、超音波処理は振幅80%で10分間行った。
[実施例1](表1、表2)
図1B(2段の50%エタノール洗浄(ブランク)とUS、プロテアーゼ処理(PT)およびアミラーゼ処理(PT)段の各種組合わせ)に示した上記方法論から得られた繊維残渣から実験室で調製した新鮮な溶液(0.5%BG(w/w)を含む)(表1)の粘度を測定した。従来の水性アルカリ抽出で得られた他の2種のベータ-グルカンガム(市販のオート麦ガムと大麦LABガム)の粘度も比較の目的で示してある。市販のオート麦ガムの純度は58%BG(w/w、乾燥物ベース)であり、高粘度大麦LABガムの純度は78%BG(w/w、乾燥物ベース)であった。
表1に示されているように、キャンドル大麦、ハイファイオート麦およびアントインオート麦繊維残渣の粘度は、高粘度LABガムと市販オート麦ガムよりも優れていた。予想されるように、繊維残渣の溶液は擬似塑性またはせん断流動化挙動を示し、12.9s-1 から129s-1 にせん断速度が増加すると、粘度が低下する。129s-1では、繊維残渣の粘度はLABガムのそれに接近した。
表2のデータは、キャンドル大麦とアントインオート麦の粉からパイロットプラントで得た繊維残渣(USとTT処理の組合わせ)の水溶液粘度を示す。これらの結果は実験室研究から得られたものに匹敵し、工業的装置を用いたスケールアップ中にも BG粘度に悪影響のないことを示す。
Figure 2006524994
Figure 2006524994
[実施例2](表3、表4)
表3と表4は、それぞれ、ハイファイオート麦とキャンドル大麦が精白と超音波処理の程度によって影響される繊維残渣の収率、回収率(BG)および組成を示す。
繊維残渣の収率(穀粉の乾燥重量ベース)は、精白度が上るにつれて、ほんの僅かな減少(<1.5%)を示した。ベータ-グルカンの回収率は80-94%の範囲であった。繊維残渣のベータ-グルカン含有量は、精白度が上るにつれて、2.4%まで増加した。精白のレベルが増すにつれて、オート麦と大麦の両方で、繊維残渣中のタンパク質含有量が減少し、一方、デンプン含有量は大麦で増加したが、オート麦ではほんの僅かな変化であった。
従って、精白レベルの増加は収率の観点からはそれほど大きな利点を示さない。しかしながら、精白レベルは繊維残渣の色/白色度に顕著な影響を示し、精白度25% 以上の試料は精白度20%以下の試料よりも実質的に白かった。
音波処理試料はブランク試料(USなしで製造)に比べてベータ-グルカン含有量が実質的に高かった(12%まで)。表3に示すように、35%精白穀物から調製したハイファイ穀粉の試料は、繊維残渣中にベータ-グルカン28.4%(w/w)を含有する結果となったが、一方、音波処理を行った相当する繊維残渣はベータ-グルカン40.1%であった。表4に示すように音波処理を行うと、BG濃度の同様な改善がキャンドル大麦で観察された。
これらの結果はベータ-グルカンの濃縮で超音波処理の有効性を立証し、同時に回収率が高くなる。超音波処理が特に植物の細胞壁構造の分解に有効であり、従って天然の状態に近い形で、残余の細胞物質からのベータ-グルカンの分離を高めると信じられる。
Figure 2006524994
Figure 2006524994
[実施例3](表5)
表5は、水性エタノールスラリーと100%水溶液中で実施した場合のBG溶液の粘度に及ぼす音波処理の影響を示す。
50%エタノール媒体中で超音波処理によって製造した繊維残渣は、ブランクのそれに匹敵する粘度をもち、超音波処理はエタノールの存在においてベータ-グルカンの品質に有害でないことを示す。しかしながら、エタノールを無くして100%の水を適用すると、ベータ-グルカンは完全に水和、可溶化し、続いて粘度の大きな低下があり、水性媒体中のベータ-グルカン分子は損傷に対して高度に敏感であり、おそらく音波処理時に分裂するであろうことを示す。従って音波処理の使用は、スラリー媒体の選択によってベータ-グルカンの粘度をコントロールする手段としても有効である。すなわち、水含有率の高いスラリー媒体を選択すると、音波処理によって低粘度の製品ができ、一方、アルコール含有率の高いスラリー媒体は高粘度の製品を生ずる。

分子量の研究
ベータ-グルカン繊維残渣の分子量に及ぼす種々の抽出手法の影響を調べるため、分子量の研究を行った。
それぞれの方法からの残渣の分子量を比較するため、3つの別々の方法に従って高純度のベータ-グルカン繊維残渣を製造した。分子量は、ベータ-グルカン繊維残渣を熱水に溶かし、高能率サイズ排除クロマトグラフィーを用いて分子量を解析することにより測定した。
従来のアルカリプロセス(pH 9-10で水性アルカリ抽出し、その後アルコール中で沈殿)で実験室の装置を用いてキャンドル大麦の粉(原材料)から抽出したベータ-グルカン繊維残渣(純度>85%)は、分子量1.03±0.015百万ダルトンのベータ-グルカン繊維残渣を製出した。パイロットプラントの装置を用いて同じ方法を使用すると、より低い分子量0.21±0.0008百万ダルトンのベータ-グルカン繊維残渣(純度>85%)を製出した。このことは、パイロットプラントのスケールでは、従来のアルカリプロセスはかなり低い分子量のベータ-グルカン繊維残渣を生ずることを示す。
パイロットプラントで音波処理のある主題のプロセスを使用して、この方法を繰返し、キャンドル大麦とハイファイオート麦に対して、それぞれ分子量1.31±0.04百万ダルトンおよび1.10±0.02百万ダルトンのベータ-グルカン繊維残渣を製出した。
これらの結果は、パイロットプラントスケールで高分子量のベータ-グルカン繊維残渣を製出するのに、主題の方法が有効であることを立証している。
Figure 2006524994
本発明によれば、穀粉/アルコールスラリーに音波処理、プロテアーゼまたはアミラーゼ処理もしくはそれらの組合わせを適用することによって、高粘度、高品質のベータ-グルカン濃縮物が得られ、その工業的意義は大きい。
改善されたベータ-グルカン製品を製造するための本発明の方法論の概観を示す。 改善されたベータ-グルカン製品を製造するための好ましい方法論の概観を示す。 改善されたベータ-グルカン製品を製造するための好ましい方法論の概観を示す。 改善されたベータ-グルカン製品を製造するための好ましい方法論の概観を示す。

Claims (39)

  1. a) 穀粉とアルコールを混合して穀粉/アルコールスラリーを形成し、b) アルコールからベータ-グルカン(BG)含有量の高い繊維残渣を分離し、c) b)段からの繊維残渣をアルコールと混合して繊維残渣/アルコールスラリーを形成し、この繊維残渣/アルコールスラリーを音波処理、プロテアーゼまたはアミラーゼ処理段にかけるか、あるいは音波処理、プロテアーゼまたはアミラーゼ処理段を組合わせを含む少なくとも1回の追加処理段にかけ、その後繊維残渣/アルコールスラリーから最終の繊維残渣を分離する各段を包含することを特徴とするBGの製造方法。
  2. c)段が音波処理段を含む請求項1記載の方法。
  3. c)段が音波処理段を含み、かつプロテアーゼ処理段によりc)段を繰返す請求項2記載の方法。
  4. アミラーゼ処理段によりc)段を繰返す請求項3記載の方法。
  5. c)段が音波処理段を含み、かつアミラーゼ処理段によりc)段を繰返す請求項2記載の方法。
  6. 更に最終の繊維残渣を乾燥し、この最終繊維残渣を水中に可溶化して高粘度の繊維残渣溶液を形成する各段を包含する請求項1記載の方法。
  7. 最終の繊維残渣がBG含有量25%(w/w, 乾燥物ベース)以上の組成をもつ請求項1記載の方法。
  8. 最終の繊維残渣がベータ-グルカン含有量35%(w/w, 乾燥物ベース)以上の組成をもつ請求項7記載の方法。
  9. 最終の繊維残渣がデンプン含有量40%(w/w, 乾燥物ベース)以下の組成をもつ請求項1記載の方法。
  10. 最終の繊維残渣がデンプン含有量20%(w/w, 乾燥物ベース)以下の組成をもつ請求項1記載の方法。
  11. 高ベータ-グルカン(BG)含有量と高粘度とを有し、その高い粘度が繊維残渣から調製した0.5%(w/w)BG溶液がせん断速度12.9s-1、20℃において200mPa・s以上であることを特徴とする繊維残渣。
  12. 高ベータ-グルカン(BG)含有量と高粘度とを有し粘度が高いが、その高い粘度が繊維残渣から調製した0.5%(w/w)BG溶液がせん断速度12.9s-1、20℃において350mPa・s以上であることを特徴とする繊維残渣。
  13. 高ベータ-グルカン(BG)含有量と高粘度とを有し、その高い粘度が繊維残渣から調製した0.5%(w/w)BG溶液がせん断速度12.9s-1、20℃において500mPa・s以上であることを特徴とする繊維残渣。
  14. BG含有量が35%(w/w)以上である請求項11記載の繊維残渣。
  15. 繊維残渣が大麦またはオート麦から誘導される請求項11記載の繊維残渣。
  16. 大麦がキャンドル大麦であり、オート麦がハイファイオート麦またはアントインオート麦である請求項15記載の繊維残渣。
  17. BGの分子量が100万ダルトン以上である請求項11記載の繊維残渣。
  18. a)段の穀粉を精白度が20%以上の精白穀物から調製する請求項1記載の方法。
  19. 精白度が25-40%である請求項18記載の方法。
  20. a)段の穀粉が粒度250ミクロン以下である請求項1記載の方法。
  21. c)段の間に、0.1%(w/w、タンパク質またはデンプンの重量ベース)以上のプロテアーゼまたはアミラーゼで繊維残渣/アルコールスラリーを保温培養する請求項1記載の方法。
  22. c)段の間に、0.1-3%(w/w、タンパク質またはデンプンの重量ベース)のプロテアーゼまたはアミラーゼで繊維残渣/アルコールスラリーを保温培養する請求項1記載の方法。
  23. プロテアーゼを植物、動物または微生物プロテアーゼのいずれか1種あるいはその組合わせから選び、アミラーゼを微生物、植物または動物アミラーゼのいずれか1種あるいはその組合わせから選ぶ請求項21記載の方法。
  24. 音波処理段が、繊維残渣/アルコールスラリーに2.5kW以上の電力レベルで音波処理することを含む請求項2記載の方法。
  25. 音波処理段が、繊維残渣/アルコールスラリーに2.5-3.5kWの電力レベルで3-15分音波処理することを含む請求項2記載の方法。
  26. 穀物の細胞ネットワークからの放出を最大にしながらBGの分裂を最小にするように選んだ電力のもとで音波処理段を行う請求項2記載の方法。
  27. 最終の繊維残渣が100万ダルトン以上のBG分子量をもつ請求項1記載の方法。
  28. 穀粉とアルコールのスラリーからベータ-グルカン含有量が高いベータ-グルカン製品を製造するための超音波処理の使用。
  29. a) 水性エタノール中に穀粉を混合して第1の穀粉/アルコールスラリーを製出し、b) この穀粉/アルコールスラリーを濾過してアルコール濾液と第1の繊維残渣を製出し、c)
    第1の繊維残渣を水性エタノールと混合して繊維残渣/アルコールスラリーを形成し、d) この繊維残渣/アルコールスラリーを濾過して第2のアルコール濾液と高粘度のベータ-グルカンを含む第2の繊維残渣を製出する各段を包含し、かつ、穀粉/アルコールまたは繊維残渣/アルコールスラリーのいずれかまたは両方を超音波処理にかける高粘度ベータ-グルカン製品の製造方法。
  30. この方法が、更に第2の繊維残渣を更なるエタノール洗浄と濾過段にかけることを包含する請求項29記載の方法。
  31. a)段および c)段の水性アルコールが8-100% w/wである請求項29記載の方法。
  32. a)段および c)段の水性アルコールが40-95% w/wである請求項29記載の方法。
  33. a)段および c)段の水性アルコールが50% w/wである請求項29記載の方法。
  34. 穀粉:水性エタノールが1:5から1:8(w/w)である請求項29記載の方法。
  35. アルコールが8-100% w/wである請求項1記載の方法。
  36. アルコールが40-95% w/wである請求項1記載の方法。
  37. アルコールが50% w/wである請求項1記載の方法。
  38. 穀粉:アルコールが1:5から1:8(w/w)である請求項1記載の方法。
  39. 溶液中の水:アルコール比を溶液中のベータ-グルカンの所望の分裂に基づいて選択し、溶液中のベータ-グルカンの分裂レベルを減少するためには低い水:アルコール比を選び、溶液中のベータ-グルカンの分裂レベルを増加するためには高い水:アルコール比を選ぶようにして、水性アルコールBG繊維残渣を音波処理にかけることを包含する、水性アルコールBG繊維残渣溶液中でベータ-グルカン(BG)の分裂度を調整する方法。
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