JP2006524862A - 共線性を検出し、検証し、かつ修復するための方法と物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】
共線的なモデルを検出し、検証し、修復する系統的方法を提供する。
【解決手段】
モデル又はサブセットの共線性を検出後、当該共線性が非共線的であるかどうかを検証する方向性試験を行なう。次にモデルは、モデル不確定領域あるいは他の線形制約の条件下で、準共線的な状態から、完全に共線的か又はより非共線的か、いずれかの方向に調整される。このモデル調整に際して、原モデルとの偏差は最小化され、モデルの方向性は変わらない。

Description

関連出願
本出願は、2003年3月21日出願の米国仮特許出願第60/457,060号の利益を主張する。上記米国出願は、参照により本明細書に組み込まれたものとする。
モデル予測制御(ここでは「MPC」と呼ぶ)は、様々な高度プロセス制御(ここでは「APC」と呼ぶ)システムにおいて使用されている技術である。MPCベースのシステムは、ここ20年間、何千もの精製及び化学プロセスに実装されている。DMCplus(登録商標)及びその初期のバージョンであるDMC(何れもマサチューセッツ州ケンブリッジ所在のAspen Technology社から市販されている)は、広く使用されているMPCベースのシステムである。あるMPCベースのシステムでは、現在及び過去の入力情報(例えば、プロセス条件の測定値)を所与としてプロセスの将来の挙動を予測するモデルが使用される。最適化制御プランは、予測された将来の応答、及び上記応答の達成に必要な制御動作が、予め定義された所定の基準を満たすように計算される。計算された制御プランが実行されると(例えば、制御動作の第1のポイントの実行後)、プロセス測定値が集められ、コントローラへフィードバックされてモデル予測を更新する。それから、新たな制御プランの計算が開始される。
あるMPCベースのコントローラでは、上記の予測モデルが中心的な役割を演じる。この予測モデルは、予測の精度を決定づけるだけでなく、制御動作にも影響を与える。モデルの不確実性は実用においては不可避であり、よってモデルの品質はそれが関わるのアプリケーションに基づいて(即ち単にモデルの予測能力だけでなく、その制御パフォーマンスにも基づいて)評価されるべきである。
モデルにおける共線性は、制御パフォーマンスに大きく影響する。過剰な制御動作は、モデルにおける解決されない共線性に付随する1つの問題点である。コントローラの動作は、少なくともある程度はモデル母集団からの応答を反映する。モデルが準共線的であるが完全に共線的ではない場合、システム制約の変化に応答して、または重要でない目的関数を改善するために過剰な制御動作が発生する可能性がある。未解決の共線性に付随する第2の問題点は、不安定な閉ループ制御の問題である。モデル及びその根底のプロセスの双方が準共線的ではあるが異なる方向性を有していれば、閉ループ・システムは不安定になる。未解決の共線性に付随する第3の問題点は、プロセス・パフォーマンスの低さである。モデル化されている根底のプロセスが共線的でないのにモデルが共線的であれば、コントローラはこのプロセスをそれがより少ない自由度の制御変数を有するかのように扱い、プロセスの全ポテンシャルを引き出そうとしない。低い制御パフォーマンスは、プロセスの正常な動作を損なう原因となる場合もある。
共線性によりMPCの実装にもたらされる問題点を軽減するために、多くの試みが行われてきた。例えば、APCコミュニティによって開発された幾つかのツールは、共線性のモデルまたはモデル・サブセットを検出する相対ゲインアレイ(ここではRGAと呼ぶ)または特異値分解(ここではSVDと呼ぶ)の利用によって共線的なモデルまたはモデル・サブセットを検出する。例えば、参照によりその全教示内容が本明細書に含まれるJ.M.Maciejowski著「多変数フィードバック設計」Addison−Wesley出版社刊、1990年、ISBN 0−201−18243−2、を参照されたい。これらのツールの幾つかもまたRGA数を最小限に抑えるようにモデルを調整するが、これらの手法は2×2系に限定されている。
共線的なモデルを体系的に検出し、検証し、かつ修復するための方法及び物品が必要とされている。
本発明は、例えばMPCベースの制御に使用されるモデル等のようなモデルまたはそのサブセット(「部分行列」とも呼ぶ)の共線性を検出し、検証し、かつ修復する体系的方法を提供する。
本発明の一実施形態に係る方法では、まずSVDを使用して所与のモデル行列を検索し、所与の条件数しきい値に基づいて全ての準共線的なモデル・サブセットを特定する。次に本方法は、モデルがMPCベースの制御に使用されるものとして制御動作の攻撃性または規模を推定する。
本方法は、プロセスをその弱い方向に方向付けるための方向性のプラント・テストを推奨している。方向性プラント・テストの後は、特異ベクトルによって規定された変換空間に新たなモデル特定が実行される。変換された特定結果は、根底のプロセスが真に共線的であるかどうかの検証に使用される。検証によりプロセスまたはプロセスの一部が準共線的であることが結論づけられれば、「共線化」手順が実行される。検証によりプロセスが共線性に近くないことが示されれば、「非共線化」手順が実行される。
共線化においては、モデルの選択された各サブセットの最小特異値が、方向性は変えずに(即ち同じ特異ベクトルで)、正確にゼロに設定される。1つ以上の解が得られる場合は、原モデルに最も近いものが選択され、偏差が最小化される。非共線化においては、方向性は変えずに、モデルの選択された各サブセットの条件数が、モデルの調整によって最大化される。何れの場合も、モデルは所与の制約(例えば、モデルの不確定領域または任意の一次方程式)に従って調整される。
幾つかの実施形態では、本発明は、モデル予測制御目的で使用されるモデルにおける共線性または準共線性を検出し、検証し、かつ修復する体系的方法論を含む。
さらなる実施形態では、本発明は、モデルにおける共線性または準共線性を検出し、検証し、かつ修復する方法を含む。ある例においては、本方法は、ゲイン行列の境界を画定するステップと、共線的しきい値を特定するステップと、行列を調べて全ての準共線的な部分行列を特定するステップと、準共線的な各部分行列について少なくとも1つの弱い出力をスケーリングするステップと、制御動作の規模を調整するステップと、望ましいモデル修復のタイプを決定するステップと、二次計画問題を構築するステップと、二次計画問題を解いて新たなモデル行列を生成するステップとを含む。
さらに別の実施形態では、本発明は、選択されたサブモデルを、同じ方向性を維持し、かつモデル偏差を最小化しながら完全に共線的にするための最適化公式の使用を含む。
さらなる実施形態においては、本発明は、同じ方向性を維持し、かつモデル偏差を最小化しながら選択されたサブモデルの共線性を低下させるための最適化公式の使用を含む。
幾つかの実施形態では、本発明は、コンピュータが使用可能な媒体と、前記コンピュータが使用可能な媒体上で具現されるコンピュータ・プログラム命令セットであって、モデル予測制御目的で使用されるモデルにおける共線性または準共線性を検出し、検証し、かつ修復するためのコンピュータ・プログラム命令セットとを備えるコンピュータ・プログラム製品を含む。
他の実施形態では、本発明は、モデル予測制御目的で使用されるモデルにおける共線性または準共線性を検出し、検証し、かつ修復するコンピュータ・システムを含む。ある例では、上記コンピュータ・システムはコンピュータのコンポーネント間でデータを伝達するためのデータ伝達手段と、上記データ伝達手段からの入力を受信するように接続されるデジタル・プロセッサと、上記デジタル・プロセッサに接続される出力手段とを備える。デジタル・プロセッサは、モデル予測制御目的で使用されるモデルを解析するための方法を実行する。上記モデルは、当該モデルにおける共線性または準共線性を検出し、検証し、かつ修復する。出力手段は、解析されたモデルをユーザに供給する。
さらなる実施形態においては、本発明はモデル化方法を含むプロセスによって製造される化学物質を含み、上記モデル化方法は共線性または準共線性を検出し、検証し、かつ修復するために解析される。
本発明方法は、複数のモデル・サブセットに同時に適用されることが可能であり、共通の要素を共有する多数のモデル・サブセットを取り扱う際に好都合である。共線的モデルまたは共線的サブセットのサイズに制限はない(少なくとも2×2、3×3、4×4、5×5、6×6または6×6を超えてもよい)。共線化及び非共線化は共に二次計画(QP)問題として提示され、よって一意の解を有し、かつ効率的に解くことが可能である。さらに、本発明は、ゲインの変化を最小化しながら制約モデルゲインの賦課を可能にする。例えば、賦課され得る幾つかの制約は、高い及び/または低い領域、物質及び/またはエネルギー収支及びこれらに類似するものである。
本発明の前記目的、及びその他の目的、特徴及び利点は、添付の図面に示されている本発明の好適な実施形態に関する、以下のより詳細な説明から明らかとなるであろう。異なる諸図面を通じて、同一の参照符号は同じ構成要素を指している。図面は必ずしも実際の縮尺ではなく、本発明の原理を示すための強調が行われている。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。本発明は、その好適な実施形態を参照して詳細に説明しているが、添付の特許請求の範囲に包含される本発明の技術的範囲を逸脱することなく形態及び詳細において様々な変更を実行可能であることは、当業者には理解されるであろう。
本発明による方法及び物品を詳しく説明するために、まず典型例となるシステムを定義する。当業者には、これらの定義が例示のみを目的とするものであって、本発明が本明細書に示されている以外の方法をも含むことは明らかであろう。また当業者には、本発明が本明細書に示されていない、かつ/または本明細書に記載された定義に適合しないシステム及びモデルに適用可能であることも明らかであろう。
〔定義〕
操作変数(MV)を制御変数(CV)に関連付ける次式のようなモデル(G)を考える。CV=G*MV、すなわち、
Figure 2006524862
このモデルGは、例えば定常状態のゲイン行列または周波数領域伝達関数であることが可能である。後者において、所与の周波数に関して共線性問題を考察する。
n≧m、及び行列GはSVD計算から次のような特異値を有するものと仮定する。
σ、σ,...,σ 但し、σ≧σ≧...≧σ≧0である。
次に、オリジナルのゲイン行列は式2、即ち、
Figure 2006524862
によって表すことができる。ここで、Unxm及びVmxmは共にユニタリ行列であり、U及びVは各々U及びVのi番目の列を表す。SVDの性質から、次のような関係(ここではまとめて「式3」と称する)が存在する。
Figure 2006524862
最大値は、MVがVによって定義される方向(本明細書では「強い方向」と呼ぶ)に沿って移動する場合に得られ、最小値は、MVがVによって定義される方向(本明細書では「弱い方向」と呼ぶ)に沿って移動する場合に得られる。
式2から、Gにおける各要素は式4、即ち、
Figure 2006524862
で表すことができる。正方系の場合(即ち、n=mのとき)、式2で定義される関係は、式5、即ち、
Figure 2006524862
に示すように反転させることが可能である。しきい値s>0を所与とすると、
σ/σ≧s かつ σr+1/σ<s
であれば、モデル行列は階数r(s)を有する。但し、r(s)≧0でありかつr(s)≦mである。r(s)=mであれば、所与のシステムは最大階数を有し、行列は「共線的」でない。r(s)<mかつσ=0であれば、システムは「共線的」または「完全に共線的」である。r(s)<mかつσ=0であれば、システムは「準共線的」である。
変換された入力ベクトルMT及び変換された出力ベクトルCTは、下記の通りである。
Figure 2006524862
Figure 2006524862
すると、変換された入力及び出力変数は次のような関係を有する。
Figure 2006524862
G(sm)はGから導出される正方な部分行列である。但し、sm=1,...,pであり、pは全ての可能な正方部分行列の数である。G(sm)の次元は2×2、3×3、...からm×mまでの範囲である。共線性を取り扱う場合、n×m行列が共線的であれば(n>mの場合)そのm×m部分行列も全て共線的でなければならないことから、正方部分行列(正方行列サブセット)に焦点をあてることができる。
〔共線性の検出〕
所与のモデル行列G及び所与のしきい値sについて、全ての部分行列G(sm)(但しsm=1,...,p)の検索が実行され、部分行列が1)非共線的なグループであるG(sm)、2)準共線的なグループであるGnc(sm)及び3)共線的なグループであるG(sm)の3つのグループに分類される。
nc(sm)グループが空であれば、本方法を停止することが可能である。或いは、しきい値が修正されて本発明方法を再開することも可能である。Gnc(sm)グループが空でなければ、そのグループの部分行列の共線性が検証される。
〔共線性の検証〕
部分行列が準共線的なグループに分類されると、利用可能な自由度は、余分な能力が制限される可能性があっても認識される場合も無視される場合もある。所与のアプリケーションにとって最善の策を決定するために、共線性は検証されることが可能である。この検証は、制御動作が所与のアプリケーションのニーズにとって許容できる程度に攻撃的であるかどうかの決定と、次に述べるような制御とを含む。
〔制御動作の規模〕
制御動作は逆モデルの応答にある程度比例することから、システムが準共線的である場合、所定のCVターゲットに関連する制御動作は攻撃的なものになる。(2ノルムの意味合いにおける)最大規模のMV変化は、CVが弱い方向に沿って移動するとき、即ち、
Figure 2006524862
Figure 2006524862
のとき発生する。
αは、CV変化が所望される範囲内になるように倍率数として使用されることが可能であり、必要なMV変化は式9から推定されることが可能である。プロセスの知識に基づいて、実行者は、目的を達成するために要求された制御動作が妥当なものであるかどうか判断を下すことができる。制御動作が望ましいものであることが決定されれば、準共線性が是認され、モデル調整の必要はない。動作が望ましくないものと決定されれば、方向性の試験及び特定が実行される。
〔方向性の試験と特定〕
式7が示すように、準共線的なプロセスの場合、変換された出力ct(i=r+1,...,m)は変換された入力mt(i=r+1,...,m)に比較して小さい応答を有する。さらに、これらの対応する特異値σは、変換された入力と変換された出力との間のゲインに類似している。この関係は、下記の手順を使用してそれが真のプロセスであるかどうかを検証する機会を提供する。
1.入力信号がU(i=r+1,...,m)で指定される方向を辿るよう、系に摂動を加える。
2.収集された試験データを使用して、変換された入力及び出力ベクトルmt及びct(i=r+1,...,m)を構築する。
3.mt及びct(i=r+1,...,m)間のモデルを特定する。
4.変換された空間における特定されたゲインがσに近く、特定されたゲインの不確定領域内に0が存在すれば、プロセスのこの部分は真に共線的であると見なされ、そうでなければ共線的でないとみなされる。
5.新たに収集された試験データは弱い方向に豊富なプロセス応答を含むことから、新たに収集された試験データは、特定の再実行によってモデル品質を改善するために使用される。
6.改善されたモデルを使用して共線性の検出を繰り返す。
7.この手順の反復は、収束状況及び実行者の意思に基づいて停止されるべきである。
方向性試験の実行に際して、全ての入力は、特異ベクトルによって画定されるそれらの方向及び大きさにより同時に摂動が加えられる。そのようにして、各入力は高度に相関している。故に特定は、変換された空間または新たなデータの何れかに対して既存のデータと融合された後に行われる。
変換された空間において試験及び特定を行うことの1つの優位点は、より保守的でない不確定領域の推定が可能であることにある。通常、各モデル曲線はそれぞれに固有の不確定領域を有し、互いに独立であるか一変量である。この種の不確定領域は、過剰に保守的である場合がある。変換された空間における特定により(特異ベクトルはユニタリであることから、それらの役割は潜在的変数の使用に極めて類似する)、一次不等式(多変量)により記述される不確定性を求めることができる。これにより、より保守的でない不確定性の記述がもたらされる可能性がある。
変換された変数と原変数との関係は、次の通りである。
Figure 2006524862
を仮定する。(mt,ct)について、ゲインkが特定される。即ち、
Figure 2006524862
である。原空間では、入力及び出力は次の式を満たす。
Figure 2006524862
上述の2式を結合させると、
Figure 2006524862
が得られる。各mviは独立していて、
Figure 2006524862
すなわち、
Figure 2006524862
である。
k上の不確定領域を知れば、式10の使用により原ゲイン行列(一次不等式)に対する制約へのこの境界の平行移動が可能になる。この追加的制約は、より保守的でない不確定性の記述に寄与することが可能であり、かつ以下で検討するような共線化及び非共線化手順に組み込まれることが可能である。
〔共線化〕
プロセスが準共線的であるとされれば、対応するモデルを完全に共線的にすることが望ましい。言い替えれば、実行者は、コントローラがより安全に、またはより望ましい方法で行動するように、モデル行列内に示される自由度を低下させることができる。これを達成するために、最小特異値は、2つの手法のうちの一方を使用してゼロにされることが可能である。
〔直接的手法〕
式4を利用して、σr+i=0(i=1、...m−r)が導かれ、すると、
Figure 2006524862
から、新たなモデルKを計算し直すことができる。落とされる特異値は比較的小値であることから、新たなモデルKは原モデルGに類似するものになる。
〔最適化を基礎とする手法〕
アプリケーションによっては、直接的手法が適当でない場合がある。例えば、原要素gijが0に極めて近ければ、直接的手法により原モデルと反対符号を有する調整されたモデルkijがもたらされる可能性がある。アプリケーションによっては、符号値のこのような変化が新たなモデルを安全に使用できるかどうかの決定を困難にする可能性がある。別の例では、共線的部分行列が2×2より大きい行列内の別の共線的部分行列と共通の要素を共有する場合があり、一方の部分行列が調整されると、その調整はもう一方の部分行列に悪影響を与える。
さらに、部分行列が1つずつ修復されれば、一方の部分行列に行なった修復がもう一方の部分行列に対する修復の必要性を生じさせて、終わりのないループになる可能性がある。さらに、モデルの方向性の変化は、元の共線性よりもコントローラに大きな悪影響を及ぼす可能性がある。
また、モデルの調整方法に制約を課すことも望ましい場合がある。例えば、ゲインはその符号を逆にするべきではなく、その不確定領域内に留まるべきである。
これらの懸念事項に対処するため、次のような最適化公式が考え出された。
Figure 2006524862
但し、
Figure 2006524862
Figure 2006524862
を条件とする。G(0)は公称モデルを表し、G及びGはモデルの許容される上側及び下側の境界を表す。σij 及びσij は特異値の許容される上側及び下側の境界である。m(sm)は部分行列smの大きさであり、pは準共線的な部分行列Gnc(sm)の総数である。
式10は、目的関数である。目的関数は、必要とされる完全な共線性が達成され得る限り、公称モデルからの偏差を最小化する。制約10.1は、各モデル要素の許容される変動を表す。制約10.2は、準共線的な各部分行列から導かれる。uli(sm)及びvli(sm)は全て原部分行列Gnc(sm)から計算される特異ベクトルであり、よって常に同じ方向性が維持される。
幾つかの実施形態では、σij 及びσij は、
1)i≠jであれば、σij (sm)=σij (sm)=0。これは特異値行列の非対角部分に相当し、
2)i>r(sm)であれば、σii (sm)=σii (sm)=0。これはゼロにされる小さい特異値に相当し、
3)i≦r(sm)であれば、σii (sm)=σ(0)*(1−eps)かつσii (sm)=σ(0)*(1+eps)、但し0<eps<1は定数、となる。epsに大きい値を選定すれば、特異値の大きい変動が許容される。目的関数は常にモデル行列の最小変動を発見しようとすることから、特異値の変動もまた極めて穏やかになることが予測される。従って、小値のeps(例えば、eps=0.1)は安全に使用されることが可能である。
最後に、式10は標準的なQP公式であり、汎用的にかつ効率的に解くことができる。
非共線化
プロセスが共線的でなければ、または準共線的であるがその能力を十分に探るコントローラを必要とする場合には、改善されたロバスト性を得られるようにモデルを調整して条件数を改善することができる。
非共線化は、下記の要件を満たさなければならない。
1.方向の変更は、潜在的に元の共線性の場合より望ましくないパフォーマンスをもたらす可能性のある望ましくない制御問題を引き起こしかねないため、修復されたモデルは原モデルと同じ方向性を有するべきである。
2.方向性の変更は許容範囲内で行われるべきである。追加の一次方程式または一次不等式の制約等、追加的な制限を課すこともできる。
3.2×2より大きいモデル行列を扱う場合、共線的な部分行列が別の共線的な部分行列と共通の要素を共有する可能性がある。このような場合は、一方の部分行列の修復がもう一方の部分行列を修復する必要性を生じさせる「ジグザグゲーム」すなわち終わりのないループをもたらす可能性がある。従って、複数の部分行列に同期的に対応できる方法であるべきである。
これらの目的を達成するために、下記の最適化公式が考え出された。
Figure 2006524862
但し、G,smにおける同じ要素を指すi,jについて
Figure 2006524862
Figure 2006524862
Figure 2006524862
を条件とし、また、q,t=1,...,p、q≠tである。
ij 及びgij は許容されるモデル調整の上限及び下限を表し、σ 及びσ は特異値の上限及び下限であり、σr+i(0)は原特異値を表し、m(sm)は部分行列smの大きさであり、pは準共線的な部分行列Gnc(sm)の総数である。以下、式11の追加説明を行なう。
上記の目的関数は、全ての準共線的な部分行列のより小さい特異値部分を最大化する。重み係数1/σr(sm)(0)は、原特異値が小さいほど、最適化公式がさらなる改善を達成しようとすることを意味する。制約11.1は、各モデル要素の許容変動を表す。uik(sm)及びvjk(sm)(及びuik(q)、vjk(q)、uik(t)及びvjk(t))は全て、原部分行列Gnc(sm)(またはGnc(q)、Gnc(t))から計算される特異ベクトルであり、故に同じ方向性が常に維持される。制約11.2は特異値の変動許容範囲であり、以下、これについてさらに述べる。
制約11.3は、原モデル行列における同じ要素を共有する2つの部分行列が存在すれば必要とされる。この場合、一方の部分行列に関して行われるいかなる調整も、関連づけられたもう一方の部分行列に自動的に調和され、よって「ジグザグ問題」が排除される。
最終的な目的は、条件数を最大化することである。条件数を直接最適化することは計算問題を非現実的とも言えるほど困難なものにするため、式11は条件数を明示的には使用していない。従って、他の特異値が低く降下し過ぎないように維持しながら特異値のより小さい部分を最大化することにより、近似が行われる。この目的に沿って、各特異値の境界は下記のように設定されるべきである。
1.σ<、i=1,...,rのとき、特異値は低下することしかできない。但し、σr+1(0)を下回ることはない。
2.σ<、i=r+1,...,mのとき、特異値は増大することしかできない。但し、σ(0)を上回ることはない。
即ち、
σ =σr+1(0),i=1,...,r
σ =σ(0),i=1,...,r
σ =σ(0),i=r+1,...,m
σ =σ(0),i=r+1,...,m
である。
式11は標準的なQP公式であり、故に汎用的にかつ効率的に解くことができる。
図1は、本発明の方法を具現するプロセス15のフロー図を示す。モデルゲイン行列は、ステップ1で取り込まれる。例えばモデルゲイン行列は、コンピュータ・ベースの制御ソフトウェア(例えば、化学、石油化学、製薬、石油、電力、食品、消費者製品、金属または鉱物といった業界で使用するためのもの)を実行するシステム等のMPCベースのシステムから取り込まれることが可能である。このようなソフトウェアの例には、DMCplus(登録商標)(マサチューセッツ州ケンブリッジ所在のAspen Technology社から市販されている)またはRMPCT(ニュージャージー州モーリス・タウンシップのHoneywell社から市販されている)が含まれる。例えばDMCplus(登録商標)アプリケーションでは、このステップはMDLファイルのロードを含むことが可能である。フィードフォワード変数は何れも、除外されるべきである。
ステップ2では、ゲイン行列の上限及び下限が画定される。例えばこれは、先に論じた不確定領域である場合もあれば、許容されるゲイン変動率である場合もある。次に、ステップ3で共線的しきい値が指定される。
ステップ4では、全ての準共線的な部分行列を特定するために行列が調べられる。幾つかの実施形態では、これは式5を使用して達成される。あらゆるSVD計算の実行に先立って、スケーリングされた部分行列がその最適値に近い条件数を有するように部分行列をスケーリングすることができる。
ステップ5は、下記の結果をユーザに提示することを含む。
全ての準共線的な部分行列
それらの特異値
弱い入力及び出力
制御動作の規模
ステップ6は、ユーザが弱い出力をより重要な、または所望されるレンジへスケーリングすることができるように、準共線的な各部分行列のスケーリング係数を供給することを含む。次には、制御動作の規模が適宜自動的に調整される。幾つかの実施形態では、これは式8を使用して達成される。
ステップ7において、実行者はどんな種類のモデル修復が行われるべきか(例えば、共線化か、あるいは非共線化か)を特定し、次にどの部分行列が修復に加わるかを選択する。
次にステップ8で、最適化プログラムは入力(例えば、修復されるべき部分行列)に基づいてQP問題を構築し、QPソルバを実行して新たなモデルゲイン行列を生成する。幾つかの実施形態では、これは式10及び/または11を使用して達成される。
ステップ9では結果が評価され、結果が不適合であれば、新たに生成されるモデル行列を使用して、プロセス15がステップ4から反復される。このループは、適合な結果が得られるまで反復される。
適合な結果が得られれば、しきい値または不確定領域がステップ10で変更され、本方法が再開される。準共線的な部分行列が必要な程度まで修復されると、実行者は新たなモデル行列の出力を含むステップ11へ進む。
本発明はまた、MPCベースの制御に使用されるモデル等のモデルまたはそのサブセットの共線性を検出し、検証し、かつ修復する方法のコンピュータ実装を含む。図2は、そのようなコンピュータ実装の一実施形態を示す。クライアント・コンピュータ50及びサーバ・コンピュータ60は、アプリケーション・プログラム及びこれに類似するものを実行する処理、記憶及び入力/出力デバイスを提供する。クライアント・コンピュータ50はまた、通信ネットワーク70を介して他のクライアント・コンピュータ50及びサーバ・コンピュータ60を含む他のコンピュータ・デバイスに接続されることが可能である。通信ネットワーク70は、目下TCP/IPプロトコル・スウィートを使用して互いに通信しているインターネット、すなわち世界的なコンピュータ、ネットワーク及びゲートウェイの集合体の一部であることが可能である。インターネットは、データ及びメッセージをルーティングする、何千もの商業、行政、教育及び他のコンピュータ・ネットワークより成る主要ノードまたはホスト・コンピュータ間の高速データ通信回線のバックボーンを提供している。本発明の別の実施形態では、本方法がスタンドアロン・コンピュータ上で実装される。
図3は、図2のコンピュータ・システムにおけるコンピュータ(例えばクライアント・コンピュータ50またはサーバ・コンピュータ60)の内部構造を示す図である。各コンピュータは、システム・バス80を含む。ここで、バスとは、コンピュータ・コンポーネント間のデータ伝達に使用されるハードウェア・ラインの集合である。バス80は、本質的に、要素間の情報転送を有効化するコンピュータ・システム(例えばプロセッサ、ディスク記憶装置、メモリ、入力/出力ポート、ネットワーク・ポート、他)の異なるエレメントを接続する共用の情報伝達経路である。システム・バス80には、様々な入力及び出力デバイス(例えば、ディスプレイ、プリンタ、スピーカ、他)をコンピュータへ接続するためのI/Oデバイス・インタフェース82が繋がれる。ネットワーク・インタフェース86は、コンピュータがネットワーク(例えば図2のネットワーク70)に繋がれた他の様々なデバイスへ接続できるようにする。メモリ90は、本発明の実施形態の実装に使用されるコンピュータ・ソフトウェア命令のための揮発性記憶装置を提供する(例えば、プロセス15、DMCplus(登録商標)及び対応するMDLファイル等のプログラム・ルーチン92及びデータ94)。ディスク記憶装置95は、本発明の実施形態の実装に使用されるコンピュータ・ソフトウェア命令及びデータのための不揮発性記憶装置を提供する。中央プロセッサ・ユニット84は同じくシステム・バス80に繋がれ、コンピュータ命令の実行を準備する。
ここで、幾つかの例を提示して上述の方法論を説明する。これらの例は、決して限定的であると解釈されるべきではない。
実施例1:方向性試験及び特定を使用する共線性の検証
下記の構成の2×2蒸留プロセスについて考察する。
mv=典型的な動作範囲を有する環流[7,9]
mv=典型的な動作範囲を有するリボイラ蒸気[5,7]
cv=典型的な動作範囲を有する上部不純物[6,9]
cv=典型的な動作範囲を有する底部不純物[3,13]
プロセスを、下記のゲイン行列を有する、図4に示す線形力学によってシミュレートする。
Figure 2006524862
シミュレーション・プロセスにおいては、所定の有色雑音が出力信号に添加される。まず、正規の段階試験が実行される。試験データを図5に示す。次にDMCplus(登録商標)モデル5.0を使用してプロセス・モデルが特定される。モデルは、下記のゲイン行列を有する。
Figure 2006524862
特定されたゲイン行列に、共線性チェックが実行される。SVD計算は下記の結果を示す。
Figure 2006524862
Figure 2006524862
Figure 2006524862
弱い方向を基礎として(式8及び9をα=−1で使用)、
Figure 2006524862
のデルタ変化を得るためには、
Figure 2006524862
の制御動作が必要になる。この制御動作は、技術的見地からは攻撃的過ぎる可能性があり、故にプロセスは共線性問題を有する可能性がある。実際のプロセスもこの通りであるかどうかを実証するためには、弱い方向によって画定される方向性試験が実行される。即ち、
Δmv/Δmv=(−0.7421)/(−0.6703)=1.1071
となる。試験データを、図6に示す。
変換された入力及び出力は、
mt=−0.7421*mv−0.6703*mv
ct=0.7222*cv+0.6917*cv
である。
方向性試験データを使用して(mt,ct)のモデルが特定され、図7にこれを示す。このモデルはゲインg=0.04665を有し、これは最小特異値0.0394に近い。真のプロセス・モデルGに関するSVD計算は、本プロセスの最小特異値が0.0426であることを示している。これは、方向性試験からの推定値が真の値に極めて近いことを示唆する。この点で、特定されたモデルGrtに基づく共線性の解析は有効であることが結論付けられる。
準共線的なプロセスにとっての方向性試験の重要性を示すために、同じ変換空間において、正規の試験データを使用して(即ち方向性試験なしに)特定を行う。図8はそのモデルを示し、これはゲインg=0.15531を有する。この値は、真の値とはかなり相違している。
(正規の試験及び方向性試験から得られる)双方のデータ・セットが利用されれば、改良されたモデルを特定することができる。新たなモデルは、
Figure 2006524862
のゲイン行列を有する。
実施例2:条件数を最大化または最小化するためのゲイン行列の共線化または非共線化による修正
下記のゲイン行列について考察してみよう。
Figure 2006524862
しきい値s=0.0001を所与とすると、下記の3つの部分行列が共線的であるように特定される。
Figure 2006524862
特異値はσ=(0.831627 7.57818e−5)
Figure 2006524862
特異値はσ=(3.44311 6.69126e−5)
Figure 2006524862
特異値はσ=(3.2117 1.89876 0.60946 3.5965e−5)
各ゲイン要素の許容変動範囲は、その公称値から10%以内である。
共線化の結果は下記の通りである。
Figure 2006524862
特異値はσ=(0.831509 0)
Figure 2006524862
特異値はσ=(3.44302 0)
Figure 2006524862
特異値はσ=(3.21072 1.89861 0.602891 0)
非共線化の結果は下記の通りである。
Figure 2006524862
特異値はσ=(0.905079 0.0169216)
Figure 2006524862
特異値はσ=(3.64152 0.0666536)
Figure 2006524862
特異値はσ=(3.23766 1.9333 0.648371 0.00239357)
本発明方法を具現するプロセスのフロー図である。 本発明のコンピュータ実装を示す図である。 図2のコンピュータ・システムにおけるコンピュータの内部構造を示すブロック図である。 シミュレートされたプロセスの線形力学を示すグラフである。 正規の段階試験からの試験データを示すグラフである。 弱い方向によって定義された通りに実行された方向性試験からの試験データを示すグラフである。 方向性試験データを使用して特定された(mt,ct)のモデルを示すグラフである。 ゲインg=0.15531を有するモデルを示すグラフである。

Claims (32)

  1. モデル予測制御のモデルを解析する方法であって、
    a)所与のプロセスのモデル予測制御に使用される対象モデルのモデルゲイン行列を取得するステップと、
    b)前記取得されたモデルゲイン行列の任意の準共線的な部分行列を特定するステップと、
    c)任意の特定された部分行列の前記共線性を調整するステップと、
    d)部分行列を調整して前記対象モデルの新たなモデルゲイン行列を形成するステップと
    を含む方法。
  2. 請求項1において、前記特定するステップがSVD(特異値分解)を使用して前記モデルゲイン行列を探索することを含む方法。
  3. 請求項1において、さらに、制御動作の規模を推定するステップを含む方法。
  4. 請求項1において、さらに、前記所与のプロセスを弱い方向に方向付けるステップを含む方法。
  5. 請求項1において、さらに、前記所与のプロセスの少なくとも一部は共線的であるか、または準共線的であるかを検証するステップを含む方法。
  6. 請求項5において、前記プロセスの少なくとも一部が準共線的であることが検証された場合に、共線化手順を実行する方法。
  7. 請求項6において、前記モデルの少なくとも1つのサブセットにおける最小特異値を正確にゼロに設定する方法。
  8. 請求項5において、前記モデルの前記サブセットの方向性を変えない方法。
  9. 請求項5において、前記プロセスの少なくとも一部が非共線的であることが検証された場合に、非共線化手順を実行する方法。
  10. 請求項1において、前記方法を前記モデルの複数のサブセットに同時に適用する方法。
  11. 請求項1において、前記方法を少なくとも2×2のサイズである正方行列または正方行列サブセットに適用する方法。
  12. 請求項11において、前記正方行列または正方行列サブセットは少なくとも3×3のサイズである方法。
  13. 請求項12において、前記正方行列または正方行列サブセットは少なくとも4×4のサイズである方法。
  14. 請求項12において、前記正方行列または正方行列サブセットは少なくとも5×5のサイズである方法。
  15. 請求項12において、前記正方行列または正方行列サブセットは少なくとも6×6のサイズである方法。
  16. モデルにおける共線性または準共線性を検出し、検証し、かつ修復する方法であって、
    a)ゲイン行列の領域を画定するステップと、
    b)共線的しきい値を指定するステップと、
    c)前記行列を調べて全ての準共線的な部分行列を特定するステップと、
    d)準共線的な各部分行列について少なくとも1つの弱い出力をスケーリングするステップと、
    e)制御動作の規模を調整するステップと、
    f)望ましいモデル修復のタイプを決定するステップと、
    g)二次計画問題を構築するステップと、
    h)前記二次計画問題を解いて新たなモデル行列を生成するステップと
    を含む方法。
  17. 請求項16において、さらに、方向性を維持し、かつモデル偏差を最小化しながら、最適化公式を使用して、選択されたサブモデルを完全に共線化するステップを含む方法。
  18. 請求項17において、前記最適化公式が少なくとも1つの特異値と、少なくとも1つの特異ベクトルと、モデル行列とを含む方法。
  19. 請求項17において、複数の部分行列を同時に解く方法。
  20. 請求項17において、線形制約が賦課され、前記線形制約は変換された空間内に不確定領域を含む方法。
  21. 請求項16において、さらに、方向性を維持し、かつモデルの偏差を最小化しながら、最適化公式を使用して、選択されたサブモデルにおける共線性を低下させるステップを含む方法。
  22. 請求項21において、前記最適化公式が少なくとも1つの特異値と、少なくとも1つの特異ベクトルと、モデル行列とを含む方法。
  23. 請求項22において、複数の部分行列を同時に解く方法。
  24. 請求項22において、線形制約が賦課され、前記線形制約は変換された空間内に不確定領域を含む方法。
  25. コンピュータ・プログラム製品であって、
    a)コンピュータが使用可能な媒体と、
    b)前記コンピュータが使用可能な媒体上で具現化されるコンピュータ・プログラム命令セットであって、モデル予測制御目的で使用されるモデルにおける共線性または準共線性を検出し、検証し、かつ修復するためのコンピュータ・プログラム命令セットと
    を含むコンピュータ・プログラム製品。
  26. 請求項25において、前記コンピュータ・プログラム命令の少なくとも一部が、電気通信ネットワークを介してデータまたは命令を要求する命令を含んでいるコンピュータ・プログラム。
  27. 請求項25において、前記コンピュータ・プログラムの少なくとも一部をグローバル・ネットワークを介して伝達するコンピュータ・プログラム。
  28. 請求項25において、前記コンピュータが使用可能な媒体が、取外し可能な記憶媒体を含むコンピュータ・プログラム。
  29. 請求項28において、前記取外し可能な記憶媒体がCD−ROM、DVD−ROM、フロッピ・ディスク及びテープのうちの任意のものを含むコンピュータ・プログラム。
  30. モデル予測制御目的で使用されるモデルにおける共線性または準共線性を検出し、検証し、かつ修復するコンピュータ・システムであって、以下のa)〜c)を備えるコンピュータ・システム。
    a)コンピュータの構成部品間でデータを伝達するデータ伝達手段。
    b)前記データ伝達手段からの入力を受信するように接続されるデジタル・プロセッサであって、
    i)前記モデルにおける共線性または準共線性を検出し、
    ii)前記モデルにおける共線性または準共線性を検証し、かつ、
    iii)前記モデルにおける共線性または準共線性を修復する
    ことを含む、モデル予測制御目的で使用されるモデルを解析する方法を実行するデジタル・プロセッサ。
    c)前記デジタル・プロセッサに接続されて、前記解析されたモデルをユーザに供給する出力手段。
  31. 請求項30において、データの少なくとも一部をグローバル・ネットワークを介して伝達することを可能にするコンピュータ・システム。
  32. 請求項16に記載の方法を含むプロセスによって製造される化学物質。
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