JP2006524075A - 医薬ディスペンサー - Google Patents
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Abstract
医薬ディスペンサーの構成要素であって、医薬ディスペンサーの使用中に医薬ディスペンサー内に収容された医薬製剤と接触する表面を有し、前記表面が、モノマーとしてCF3CHFCF3を有するフッ素化ポリマー組成物によって提供されている前記構成要素を提供する。
Description
本発明は、医薬ディスペンサーに関し、特に、限定するものではないが加圧式定量噴霧吸入器(pMDI, pressurised metered dose inhaler)に関する。
呼吸器疾患および鼻疾患の治療用薬剤は、エーロゾル製剤の形で口または鼻を介して投与されることが多い。かかるエーロゾル薬物製剤を送出するために広く使用される方法の1つには、薬物を液化ガス噴射剤中の懸濁液または溶液として製剤化することが含まれる。この懸濁液/溶液は、噴射剤を液体として維持するのに必要な圧力に耐え得る密閉キャニスター中に保存される。懸濁液/溶液は、キャニスターに固定された定量バルブ(dose-metering valve)を作動させることにより送出される。
定量バルブには、一般的には、規定体積の定量チャンバー(metering chamber)が備えられており、1回作動させる毎にあらかじめ決められた正確な用量の医薬を投与するように設計されている。液体噴射剤の高い蒸気圧によって懸濁液/溶液が定量チャンバーからバルブステムを通って押し出されると、噴射剤は急速に気化し、薬物製剤の非常に細かい粒子からなる高速で移動する雲が残る。この粒子雲は、円筒または開口円錐のような流路器具(channeling device)によって患者の鼻内または口内に送られる。エーロゾル定量バルブの作動と同時に、患者は肺内または鼻腔内に薬物粒子を吸入する。このようにして薬物を送出するシステムは、「加圧式定量噴霧吸入器」(pMDI)として知られている。この治療形態に関する一般的背景については、Peter Byron, Respiratory Drug Delivery, CRC Press, Boca Raton, FL (1990)を参照されたい。
次第に衰弱し、場合によっては生命の危険性さえある呼吸器疾患を速やかに治療するために、患者はpMDIにより送達される薬物に頼ることが多い。したがって、患者に送達されるエーロゾル薬物の処方量が、製造業者が主張している仕様を終始一貫して満たしているとともに、監督機関の要求に合致することが不可欠である。すなわち、缶中の各投与量は同一の厳密な許容範囲内で送達されなければならない。
pMDIなどの薬物送達装置には、医薬、すなわち液体噴射剤中の粒状物の懸濁液に由来する固体成分が装置内表面上に付着するという問題が存在し得る。装置の有効性の低下が生じる可能性がある。また粒状物が付着すると、患者への送出に利用し得る有効薬物の量が減少し、装置の寿命期間中に送出される用量の均一性が著しく低下する。
薬物付着および粘着、ならびにその結果生じる用量均一性の損失は、P11、P114およびP12などのオゾンに優しいクロロフルオロカーボン代替物として開発された1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HFA134a)および1,1,1,2,3,3,3-n-ヘプタフルオロプロパン(HFA227)などのヒドロフルオロアルカン噴射剤を含む製剤を用いた場合に、より深刻になる可能性がある。
一部の従来の装置は、その中の液体噴射剤と製品との混合物を攪拌するためにディスペンサーを振盪させ、少なくとも付着薬物の一部を再懸濁しようとしている。この対応策は、薬物容器自体の本体中では有効な場合もありうるが、定量バルブなどの他のpMDI構成要素の内表面上に付着した粒子に対しては有効でない可能性がある。
カナダ特許出願第2130867号には、エーロゾル製剤を収容し、架橋プラスチックコーティングで被覆されている内壁を有する加圧式金属容器を備えたpMDIが記載されている。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびパーフルオロエチレンプロピレン(FEP)が好適な被覆材料として特に挙げられている。
英国特許出願第2,328,932号には、pMDIの定量バルブ中の定量チャンバーの壁の一部分にライニングを施すべくフルオロポリマー、セラミックスまたはガラスなどの材料のライナーを使用することが開示されている。これによりこれらのタイプのディスペンサー中での付着の問題は軽減されるが、バルブ部材を製造するための成形法および成形用具をライナーの挿入が可能となるように再設計または変更することが必要となる。
欧州特許第1066073号には、コールドプラズマ重合されたフッ素化炭化水素の層を付着させることによってpMDIの定量バルブの内表面への薬物の付着を防止する方法が開示されている。
本発明の目的は、薬物の付着が防止または抑制された薬物接触表面を備える医薬ディスペンサーを提供することである。
本発明によれば、医薬ディスペンサーの構成要素(component)であって、医薬ディスペンサーの使用中に医薬ディスペンサー内に収容された医薬製剤と接触する表面を有し、その表面が、モノマーとしてCF3CHFCF3を有するフッ素化ポリマー組成物によって提供されている(presented)構成要素が提供される。
疑義を避けるために、「モノマーとしてCF3CHFCF3を有する」という用語は、フッ素化ポリマー組成物が繰返し単位としてCF3CHFCF3を含む場合を包含するが、CF3CHFCF3がただ単にフッ素化ポリマー組成物を形成する重合プロセスにおいて使用されるモノマーである場合も包含する。というのは、重合プロセスの中には、そのプロセスにおいてその化学構造を変化させるモノマーが生じる可能性がある場合があるからである。これは、例えば、フッ素化ポリマー組成物がプラズマポリマーである場合、すなわち、フッ素化ポリマー組成物がCF3CHFCF3のプラズマ重合、例えばコールドプラズマ重合によって製造される場合に生じる。
CF3CHFCF3は、上記したHFA-227の化学式である。したがって、本発明は、特に(しかし限定されない)、噴射剤としてHFA-227を有するエーロゾル製剤の医薬構成要素への付着という問題を軽減するのに有用である。
したがって、構成要素は、好ましくは、医薬エーロゾル製剤を送出するように構成された医薬エーロゾルディスペンサーの構成要素、例えば、容器またはバルブアセンブリの部品の1つ以上である。
バルブ構成要素は、非金属材料、例えば薬理学的に弾力性のあるポリマー、例えばアセタール、ポリアミド(例えばナイロン(登録商標))、ポリカーボネート、ポリエステル(例えばポリブチレンテレフタレート(PBT))、フルオロカーボンポリマー(例えばテフロン(登録商標))またはこれらの材料の組み合わせからなるのが適切である。あるいは、バルブ構成要素は、金属、例えばステンレス鋼、アルミニウム、銅、ブリキおよびそれらのいずれかの合金からなる。
容器は、典型的には、金属、例えばアルミニウムまたはその合金からなる。しかしながら、医薬製剤に影響を与えないその他の金属、例えばステンレス鋼、銅の合金、またはブリキを使用してもよい。容器は、ガラスまたはプラスチックで製造してもよい。エーロゾルディスペンサーで使用する場合、容器は加圧式容器である。
本発明のその他の好ましい特徴および態様を、添付の特許請求の範囲および以下の本発明の実施形態の詳細な説明に示す。
本発明によれば、pMDIの定量バルブアセンブリ用の1バッチのポリブチレンテレフタレート(PBT)定量チャンバーは、その全ての表面が、以下にさらに詳述するように、コールドプラズマ重合によって本発明にしたがってフッ素化ポリマー組成物でコーティングされている。
バルブアセンブリは、欧州特許第1066073号に示され、説明されている形態のものである(その内容は参照により本明細書に組み込まれるものとする)。したがって、定量チャンバーは、それぞれ円筒状のスリーブの形態であり、最終的なバルブアセンブリにおいては、その対向する開口端は、環状のエラストマーシールと、そのシールを貫いて密封的に摺動するバルブステムとで密封されている。スリーブの内表面、バルブステムの外表面およびシールによって定められた密封された容積(inner volume)は、バルブステムが固定されている加圧容器からそのバルブステムによって送出されるエーロゾル製剤の一定量を規定する。
本発明のフッ素化コーティングは、周波数約13.5MHzで操作するRFコールドプラズマ重合プロセスを用いて調製される。まず、定量チャンバーを回転式リアクターチャンバー内に置き、それらがリアクター中の一次プラズマ内(プラズマのグロー内部)に位置するようにする。次いでリアクターチャンバーを排気し、約3rpm〜約8rpmの範囲のタンブラー速度で回転するように運転する。この段階で、CF3CHFCF3モノマーを気体状態で周囲温度かつ約75cc/分〜約100cc/分のコントロールされた流量にてチャンバー内に導入する。その後、モノマーガスを強熱し、リアクターチャンバー内でプラズマに解離させる。反応チャンバーを約70mTorr以下のガス圧力および約200Wの電力で動作するようにコントロールする。
プラズマ重合中、電極温度は約20℃から約100℃に上昇する。電極の冷却システムを使用して温度上昇を最小限度に抑える。
処理の最後に、プラズマを消滅させ、空気またはアルゴンでチャンバーをフラッシュし、被覆された定量チャンバーを回収する。
重合プロセスは、定量チャンバーの表面(外表面および内表面)にわずか200nmほどのフッ素化ポリマー薄層が結合する時間の間、行われる。
定量チャンバー表面へのフッ素化コーティングの付着を改善するために、表面に前処理を行うことによって、表面の汚れを除去し、かつ/または表面を活性化することができる。前処理のステップは、例えば、酸素などのエッチングガスまたはアルゴンなどの中性ガスを用いてチャンバーをプラズマ処理することによって実施することができる。ガスは、チャンバー表面への損傷を回避するためにアルゴンであるのが好ましい。本方法では、ラジカルがチャンバー表面と反応する。例えば、チャンバー表面を低圧アルゴンプラズマ環境に曝すことでチャンバー表面上に極性基を発生させる。かかる極性基は、本発明のフッ素含有プラズマコーティングとの結合をより促進する。
例えばアルゴンを利用する前処理のステップは、一連の条件および時間の下で実施することができる。しかし、PBT定量チャンバーに対して、下記の条件、すなわち、実行時間5分;電力300W;ガス圧力80mTorr;ガス流量150cc/分;タンブラー速度3rpmまたは8rpmの条件により満足な前処理が得られる。
当業者には理解されるとおり、キャニスターなどのpMDIのその他の構成要素、またはバルブアセンブリのその他の部品の、医薬エーロゾル製剤が接触する表面をこのような方法で被覆してもよい。それによって、特にpMDIを噴射剤としてHFA-227を有するエーロゾル製剤とともに使用する場合に、薬物粒子がそのような構成要素表面に付着する傾向が低減または排除される。
当業者に知られているように、バルブアセンブリは多数の構成要素または部品を備えているのが好適である。被覆することができるバルブアセンブリの構成部品としては、バルブ本体、サンプリングチャンバー、バルブステム、上部ステムシールおよび下部ステムシール、ネックガスケット、スプリング、本体およびリングが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の別の実施形態においては、フッ素化CF3CHFCF3モノマーを、1種または複数のその他の非フッ素化モノマーと共重合することができる。一般的に、被覆する基体ポリマーまたはエラストマーの基本構成単位(モノマー)を形成する非フッ素化モノマーを用いることが好ましい。例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が被覆する基体である場合、PBTの製造に用いられるモノマーであるジメチルテレフタレートをフッ素化モノマーと共に用いることができる。同様に、基体がアセタールである場合、CH2Oを用いることができる。基体材料に関係なく、CH4、C2H6、C2H4、N2、O2、H2、C3COO(C6H6)COOCH3、HO(CH2)2OH、C3H3NおよびC4H6(これらに限定されるものではない)をはじめとする基本的な炭化水素モノマーをフッ素化モノマーと共に用いることが望ましい。
非フッ素化モノマーガスに対するフッ素化モノマーガスのガス流量の比は、プラズマ被覆プロセスの過程の間に連続的に変化させることができる。一般に、優れた付着を得るには、この比を小さくするか、あるいはこのプロセスの開始時にモノマーガスを非フッ素化種に富んだものにすることができる。この比は連続的に大きくすることができ、コーティングの最上層にフッ素に富む表面を得るために、この方法の終了時にかけてフッ素化モノマーのみを使用することが望ましい。
もちろん、モノマーのガス流量の比を一定に維持してもよい。
エーロゾル製剤として投与することができる薬剤としては、吸入療法で有用な薬物が挙げられる。本発明のディスペンサーは、喘息および慢性の閉塞性肺障害(COPD)をはじめとする肺および気管支道の疾患などの呼吸器疾患治療用の薬剤を送出するのに使用することができる。本発明のディスペンサーは、薬剤の体循環による治療を必要とする症状、例えば片頭痛、糖尿病、鎮痛(例えば吸入モルヒネ)の治療用薬剤を送出するのに使用することもできる。
適当な薬剤は、例えば鎮痛薬(具体的にはコデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニールまたはモルヒネ);狭心症製剤(具体的にはジルチアゼム);抗アレルギー剤(具体的にはクロモグリケート(例えばそのナトリウム塩として))、ケトチフェンまたはネドクロミル(例えばそのナトリウム塩として);抗感染剤(具体的にはセファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミド、テトラサイクリンおよびペンタミジン);抗ヒスタミン剤(具体的にはメタピリレン);抗炎症剤(具体的にはベクロメタゾン(例えばジプロピオン酸エステルとして))、フルチカゾン(例えばプロピオン酸エステルまたはフロン酸エステルとして)、フルニソリド、ブデソニド、ロフレポニド、モメタゾン(例えばフロン酸エステルとして)、シクレソニド、トリアムシノロン(例えばアセトニドとして)、または6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イル)エステル;鎮咳剤(具体的にはノスカピン);気管支拡張剤(具体的にはアルブテロール(例えば遊離塩基または硫酸塩として))、サルメテロール(例えばキシナホ酸塩として)、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール(例えば臭化水素酸塩として)、ホルモテロール(例えばフマル酸塩として)、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール(例えばアセテートとして)、レプロテロール(例えば塩酸塩として)、リミテロール、テルブタリン(例えば硫酸塩として)、イソエタリン、ツロブテロールまたは4−ヒドロキシ−7−[2−[[2−[[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル]エチル]アミノ]エチル−2(3H)−ベンゾチアゾロン;アデノシン2aアゴニスト、例えば、2R,3R,4S,5R)−2−[6−アミノ−2−(1S−ヒドロキシメチル−2−フェニル−エチルアミノ)−プリン−9−イル]−5−(2−エチル−2H−テトラゾール−5−イル)−テトラヒドロ−フラン−3,4−ジオール)(例えばマレイン酸塩として);α4インテグリン阻害剤、具体的には(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(例えば遊離酸またはカリウム塩として)、利尿剤(具体的にはアミロライド);抗コリン作動剤(具体的にはイプラトロピウム(例えば臭化物として))、チオトロピウム、アトロピンまたはオキシトロピウム;ホルモン(具体的にはコルチゾン、ヒドロコルチゾンまたはプレドニゾロン);キサンチン(具体的にはアミノフィリン)、コリンテオフィリネート、リジンテオフィリネートまたはテオフィリン;治療用タンパク質およびペプチド(具体的にはインシュリンまたはグルカゴン);ワクチン、診断薬および遺伝子療法から選択することができる。適宜、薬剤の活性および/または安定性を最適にするために、塩類(例えばアルカリ金属またはアミン塩として、または酸付加塩として)の形態で、あるいはエステル(例えば低級アルキルエステル)として、あるいは溶媒和物(例えば水和物)として薬剤を用いてもよいことは当業者に明らかである。
好ましい薬剤は、アルブテロール、サルブタモール、サルメテロール、プロピオン酸フルチカゾンおよびジプロピオン酸ベクロメタゾン、ならびにこれらの塩または溶媒和物(例えばアルブテロールの硫酸塩およびサルメテロールのキシナホ酸塩)から選択される。
また薬剤は組み合わせて送達することができる。有効成分の組み合わせを含有する好ましい製剤は、サルブタモール(例えば遊離塩基または硫酸塩として)あるいはサルメテロール(例えばキシナホ酸塩として)あるいはホルモテロール(例えばフマル酸塩として)を、ベクロメタゾンエステル(例えばジプロピオネートとして)またはフルチカソンエステル(例えばプロピオネートとして)またはブデソニドなどの抗炎症ステロイドと組み合わせて含有する。特に好ましい組み合わせは、プロピオン酸フルチカゾンとサルメテロールまたはこれらの塩(特にキシナホ酸塩)の組み合わせである。さらに特に好ましい組み合わせは、ブデソニドとホルモテロール(例えばフマレート塩として)である。
本発明のディスペンサーで使用するのに特に好ましいエーロゾル製剤は、薬剤と、1,1,1,2,3,3,3-n-ヘプタフルオロプロパン(HFA-227)からなるもしくはHFA-227を含む噴射剤とを含む。
軽度、中程度または重度の急性もしくは慢性の症状の治療または予防的処置のために、薬剤の投与を指示することができる。
上記の例示的な実施形態が本発明を説明するためのものであって本発明を限定するものではなく、本発明が添付の特許請求の範囲内で多数のその他の態様および形態を取り得るということは理解されよう。
疑義回避のため説明すると、あるパラメーターの値に関して本明細書で使用している「約」、「実質的に」などの用語は、そのパラメーターの正確な値ならびにその正確な値と小さな取るに足りない差の値とを含むことを意味する。
Claims (33)
- 医薬ディスペンサーの構成要素であって、医薬ディスペンサーの使用中に医薬ディスペンサー内に収容された医薬製剤と接触する表面を有し、前記表面が、モノマーとしてCF3CHFCF3を有するフッ素化ポリマー組成物によって提供されている前記構成要素。
- 医薬エーロゾル製剤を送出するように構成された医薬エーロゾルディスペンサーの構成要素である、請求項1に記載の構成要素。
- 医薬製剤を収容するための容積を定める容器の内表面である前記表面を有する容器である、請求項1または2に記載の構成要素。
- 前記内表面が、容積を定める容器の内表面の全部または実質的に全部からなる、請求項3に記載の構成要素。
- ディスペンサーから製剤を送出する働きをするように構成されたバルブアセンブリの構成要素である、請求項1または2に記載の構成要素。
- バルブアセンブリが、ディスペンサーから一定量の医薬製剤を送出する働きをする定量バルブである、請求項5に記載の構成要素。
- バルブアセンブリのチャンバーである請求項5または6に記載の構成要素であって、表面が、使用中に一定量の製剤を貯蔵する容積を定めるチャンバーの内表面である、前記構成要素。
- 請求項6に従属する請求項7に記載の構成要素であって、チャンバーが定量チャンバーであり、容積が一定量の製剤を投薬するように働く、前記構成要素。
- 内表面が、容積を定めるチャンバーの内表面の全部または実質的に全部からなる、請求項7または8に記載の構成要素。
- 内部通路を有するバルブアセンブリの出口部材である請求項5または6に記載の構成要素であって、製剤が前記バルブアセンブリによって前記内部通路を通って送出される、前記構成要素。
- 表面が出口部材の外表面である、請求項10に記載の構成要素。
- 表面が内部通路を定めている、請求項10または11に記載の構成要素。
- ポリマー組成物が、CF3CHFCF3モノマーのみから形成されているか、または実質的にCF3CHFCF3モノマーのみから形成されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載の構成要素。
- ポリマー組成物が、CF3CHFCF3と、他の1種または複数種のモノマーとの重合によって形成されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載の構成要素。
- 他のモノマー、または他のモノマーのうちの少なくとも1種がフッ素化モノマーである、請求項14に記載の構成要素。
- 他のモノマー、または他のモノマーの少なくとも1種が非フッ素化モノマーである、請求項14または15に記載の構成要素。
- 非フッ素化モノマーが、CH4、C2H6、C2H4、N2、O2、H2、C3COO(C6H6)COOCH3、HO(CH2)2OH、C3H3NおよびC4H6からなる群から選択される、請求項16に記載の構成要素。
- ポリマー組成物が、構成要素の表面上に付着されたコーティングの形態である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の構成要素。
- コーティングの厚さが約1nm〜200nmの範囲である、請求項18に記載の構成要素。
- 構成要素の、金属下面、プラスチック下面またはセラミックの下面上にコーティングが施されている、請求項18または19に記載の構成要素。
- 金属構成要素、プラスチック構成要素またはセラミック構成要素である、請求項20に記載の構成要素。
- ポリマー組成物がプラズマ重合によって形成されている、請求項1〜21のいずれか1項に記載の構成要素。
- 請求項1〜22のいずれか1項に記載の構成要素を備えた医薬ディスペンサー。
- エーロゾルディスペンサーの形態である、請求項23に記載の医薬ディスペンサー。
- 請求項3または4の容器を有する請求項23または24に記載の医薬ディスペンサー。
- 請求項5〜12に記載の構成要素の少なくとも1つを含むバルブアセンブリを備えた請求項23、24または25に記載の医薬ディスペンサー。
- 噴射剤としてHFA-227を含む医薬エーロゾル製剤を含有する、請求項23〜26のいずれか1項に記載の医薬ディスペンサー。
- 加圧式定量噴霧吸入器(pMDI)の一部を形成する請求項23〜27のいずれか1項に記載の医薬ディスペンサー。
- 請求項5〜12に記載の構成要素の少なくとも1つを有する医薬ディスペンサー用のバルブアセンブリ。
- 医薬ディスペンサーの構成要素であって、医薬ディスペンサーの使用中に医薬ディスペンサー内に収容された医薬製剤と接触する表面を有し、前記表面が、モノマーとしてCF3CHFCF3を用いた重合プロセスによって形成されたフッ素化ポリマー組成物によって提供されている前記構成要素。
- 重合プロセスがプラズマ重合である、請求項30に記載の構成要素。
- 重合プロセスがコールドプラズマ重合である、請求項31に記載の構成要素。
- 請求項2〜22のいずれか1項に記載の特徴をさらに有する、請求項30〜32のいずれか1項に記載の構成要素。
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