JP2006522329A - 酸素感受性プローブ - Google Patents
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Abstract
酸素感受性プローブは、水溶性及び/又は親水性高分子キャリアと共有結合された酸素感受性フォトルミネセンス色素の単官能誘導体からなる。このプローブは、単官能リン光ポルフィリン色素及びポリ(エチレングリコール)、ポリペプチド又は多糖の化学共役とすることができる。
Description
本発明は、試料内の溶存酸素濃度の測定における酸素感受性プローブ及びその使用に関する。
溶存酸素濃度の測定は、重要な分析作業である。酸素の摂取又は放出の速度の測定は、様々な化学的及び生物学的過程をモニタするために使用することができる。酸素は、生きている細胞、組織、器官、細胞内断片における重要な中間代謝物の1つであり、連続的に消費されかつ/又は放出される。特定の酵素、生きた細胞、組織又は器官全体による酸素の摂取/放出のモニタリングは、それらの活量、代謝状態、生存可能性、及び/又は生理学的応答に関する情報を、例えば薬物の作用、環境的ストレス、毒物、遺伝子又はエフェクタの結果として提供することができる。
酸素の消費は、例えば閉じた試験バイアル内に置いた試料のヘッドスペースにおける圧力の変化を測定することにより、定量化することができる(米国特許第5,232,839号明細書)。溶存酸素濃度は、クラーク型電極のような電気化学的酸素センサにより、常磁性ジルコニウムセンサを用いたガスクロマトグラフィにより、又は蛍光クエンチングにより測定することができる。
ルミネセンスクエンチングによる酸素の定量は、他の技術と比較して多くの利点を有する。酸素のクエンチルミネセンス感知は、崩壊時間の長いフォトルミネセンス色素に基づいた専用酸素感受性物質を用いて行うのが通常である。このような光学的酸素プローブは、通常プラスチックのような適当なクエンチング媒質に酸素感受性色素を有する。米国特許第4,003,707号及び米国特許第4,810,655号明細書は、蛍光ピレンブチレート及びリン光パラジウム(II)−及びプラチナ(II)−ポルフィリンにそれぞれ基づいた固体酸素感受性物質を用いた酸素感知システムを説明している。シリコンゴムのようなポリマに埋め込まれた蛍光ルテニウム色素に基づく酸素プローブ(米国特許第5,030,420)や、ポリスチレン及び他のポリマに埋め込まれたポルフィリン−ケトンのPt−及びPd−錯体に基づく酸素プローブ(米国特許第5,718,842号明細書)も同様に記載されている。このような固体酸素プローブは、酸素濃度を測定しようとする場合に試験試料と接触させられる酸素透過性のコーティング又は膜の形態で調製するのが通常である。
このような固体ルミネセンス酸素プローブ及びそれに基づくシステムは、様々な測定及び用途において、特に血液ガスの分析において使用されており、例えば生物学的活動、微生物の存在、細胞呼吸、薬物、毒物及びエフェクタの細胞への影響又は無菌状態をモニタする(国際公開WO98/15645号公報及び米国特許第5,371,016号明細書)。これらの測定では、生きた微生物を含む生物学的試料が、シールされたバイアル又はマイクロタイタプレートのウエルのような、特別な容器内における溶存酸素の勾配を測定することにより評価されている。これらのシステムは、次のような不利益を有する。即ち、感受性物質の固体支持体への永久的な結合により検査のフレキシビリティが制限されること、特に試料のスループットの高い用途における感受性物質の浪費が大きいこと、感受性物質及び使用される検査フォーマットの量をユーザが変更する可能性が制限されること、及び検査コストが比較的高いことである。
また、水溶性ルミネセンス酸素プローブが文献記載されている。例えば、Vaiderkooi他(An optical method for measurement of dioxygen concentration based upon quenching of phosphorescence", J. Biol. Chem. , 262 (12): 5476-5482 [1987])は、タンパク質、即ちPD(II)−テトラキス−(4−カルボキシフェニル)ポルフィン及びアルブミンに非共有結合されたリン光メソ置換ポルフィリンの非共有錯体を用いて組織中の酸素分布を影像化するための方法及び装置を説明している。同様に、Vinogradov S.A.他(Non-invasive imaging of the distribution in oxygen in tissue in vivo using near-infrared phosphors, Biophys. J. 1996, v. 70, p. 1609-1617)は、影像化のための酸素プローブとして血清アルブミンを有するPd(II)−テトラベンゾポルフィリンの水溶性非共有錯体について説明している。これらの色素は寿命が比較的長いことにより、酸素に対する感度が高くかつ水溶液における強いクエンチングが得られる。これらのプローブは、蛍光の寿命に基づいた酸素の検出に適しているが、化学組成が不明確であり、かつ前記色素の細胞及び他の試料成分への結合、色素のセルフクエンチング及び細胞への潜在的な光毒性作用の可能性がある。
多分岐ポリエチレングリコール(PEG)鎖及びポリグルタミン酸鎖に共役したPd−テトラキス−(4−カルボキシフェニル)ポルフィン及びPd−テトラキス−(4−カルボキシフェニル)ベンゾポルフィンに基づいた水溶性リン光構造が、酸素プローブとして(米国特許第5,837,865号明細書)、かつ細胞呼吸測定及び薬物スクリーニングの用途を目的として(米国特許第6,395,555号明細書)示唆されている。しかしながら、このようなプローブは複雑な構造(デンドリマ)を有し、スペクトル特性及びクエンチング特性の不均質性を示し、多大な電荷及びプロトン化可能基を持っている。これらは、溶液中で様々なトランジション及び配座の変化を受けやすく、かつ試料の成分(例えば、アルブミン)と結合するおそれがある。これら全てが、このようなプローブのスペクトル特性及び酸素への応答に影響を与える(Dunphy I. 外.-Anal. Biochem., 2002, v. 310, p. 191-8 ; Rietveld I. B. 外, Tetrahedron, 2003, v. 59, p. 3821-3831)。また、700nm以上で発光するこれらのプローブは、超近赤外線(very−near infraved)スペクトル範囲でむしろ無感応であるPNTベースの蛍光分光計及びプレートリーダで測定することが困難である。
酸素感受性プローブとして使用するための水溶性蛍光ルテニウム色素が文献記載されている(米国特許第6,306,661号明細書)。これらの酸素プローブは、ポルフィリンより発光寿命が非常に短く(わずか数マイクロ秒)、かつ一般に10マイクロ秒以上の時間分解能を有する標準的な時間分解蛍光プレートリーダとほとんど適合性がない。これらは、多環式芳香族構造及び比較的分子量が低いために、細胞透過性がありかつ細胞への毒性を有する場合がある。これらの酸素プローブの酸素の感度は、ポルフォリンを主成分をするプローブほど良好ではない。
化学的及び生物学的過程において溶存酸素濃度を測定するための改良されたより効率的な方法は、広い範囲の用途において非常に有用である。
本発明によれば、水溶性親水性高分子キャリアに共有結合された酸素感受性フォトルミネセンス色素の単官能誘導体からなる酸素感受性プローブが提供される。前記色素が、崩壊時間の長い酸素感受性リン光色素であると好都合である。
或る実施例では、前記色素が、脱酸素水溶液内でおよそ10〜1000μ秒の放射寿命を有する。
別の実施例では、前記酸素感受性フォトルミネセンス色素が、前記高分子キャリアへの化学共役のための単一の反応化学基を有する。
さらに別の実施例では、前記酸素感受性フォトルミネセンス色素が、Pt(II)−ポルフィリン、Pd(II)−ポルフィリン、又は密接に関連した化学構造のいずれか一つ又は複数から選択される。
或る実施例では、前記酸素感受性フォトルミネセンス色素が、Pt(II)−コプロポルフィリン−I、Pt(II)−コプロポルフィリン−III、Pt(II)−ウロポルフィリン−I、Pt(II)−テトラキス(p−カルボキシフェニル)ポルフィン、Pt(II)−テトラキス(p−スルホフェニル)ポルフィン、それらの誘導体又は類似体のいずれか一つ又は複数から選択される。
或る実施例では、前記酸素感受性フォトルミネセンス色素が,Pt−ポルフィリン−ケトン、Pt−ベンゾポルフィリン、Pt−塩素、Pd−ポルフィリン−ケトン、Pd−ベンゾポルフィリン、又はPd−塩素のいずれか一つ又は複数から選択される。
或る実施例では、前記酸素感受性フォトルミネセンス色素が、Pt−コプロポルフィリン−Iの単官能p−イソチオシアナトフェニル誘導体である。
別の実施例では、前記酸素感受性フォトルミネセンス色素が、Pt−コプロポルフィリン−Iの単官能アミノ−、マレイミド−又はN−スクシンイミド−誘導体である。
別の実施例では、前記高分子キャリアがポリペプチド、多糖、又はポリ(エチレングリコール)からなる。
さらに別の実施例では、単官能高分子キャリアに共有結合された酸素感受性フォトルミネセンス色素の単官能誘導体を有する。
或る実施例では、前記高分子キャリアが、2000Daを超える分子量を有するポリ(エチレングリコール)(PEG)からなる。
別の実施例では、前記高分子キャリアがPEG−5000又はPEG−20000のいずれか一つまたは複数からなる。
さらに別の実施例では、前記高分子キャリアが1末端アミノ基を有するPEG−20000からなる。
或る実施例では、前記高分子キャリアが、1又は2末端N−スクシンイミド基を含む活性化PEG−20000からなる。
別の実施例では、前記酸素感受性プローブが、高分子量PEGの末端基に共役されて主に1:1又は2:1の共役を与える。
さらに別の実施例では、前記高分子キャリアが、5000ダルトンを超える分子量を有するポリペプチドからなる。
或る実施例では、前記高分子キャリアがアルブミン又は免疫グロブリンからなる。
別の実施例では、前記高分子キャリアが、5000Daを超える分子量を有するデキストラン又はアミノ−デキストランからなる。
或る実施例では、前記高分子キャリア及び酸素感受性色素が1:1から1:2に近い割合で存在する。
或る実施例では、前記高分子キャリアが、試料内の特定の細胞又は細胞群の表面を認識しかつ該表面と特異的に結合し得る。
別の実施例では、本発明により、別のプローブ、特に蛍光バイオプローブと組み合わせた上述の酸素感受性プローブが提供される。
別の側面では、本発明により、酸素感受性フォトルミネセンス色素及び/又は水溶性高分子キャリアの官能性誘導体を反応させて、安定な化学結合を形成する過程からなる酸素プローブの調整方法が提供される。
さらに別の実施例では、前記色素が特定の部位において高分子キャリアと共役される。
或る実施例では、前記色素が単一の過程で前記キャリアと反応する。
別の側面では、本発明により、化学的又は生物学的試料による酸素の摂取をモニタするための方法であって、酸素反応プローブを試験試料に加え、かつ溶存酸素濃度の変化を反映する前記プローブの放射の変化を測定する過程からなり、前記プローブが、水溶性親水性高分子キャリアに共有結合された酸素感受性フォトルミネセンス色素の単官能誘導体からなる方法が提供される。前記色素が、上述したプローブであると好都合である。
前記生物学的試料には、細胞、微生物、細胞内オルガネル、動物組織又は水生動物を含むことができる。
或る実施例では、前記方法により、前記酸素プローブの添加前又は後に、前記試料が薬物、ホルモン又は他のエフェクタで処理される。
別の実施例では、前記方法により、試料内の細胞の数、細胞の生存可能性、細胞への薬物又はエフェクタの作用を測定する。
前記試料には、酸素依存型酵素又は酵素系及び対応する基質を含むことができる。前記方法は、酵素基質の濃度又は該基質の代謝の速度を測定するために用いることができる。前記方法は、酵素の活量又は阻害を測定するために用いることができる。
さらに別の実施例では、前記酸素プローブのルミネセンス強度をモニタしかつ酸素濃度の変化を測定するために使用する。
或る実施例では、前記酸素プローブのルミネセンス信号が、マイクロ秒時間分解能を有する時間分解蛍光により測定される。
別の実施例では、遅延時間及びゲート時間が、空気飽和試料における前記酸素プローブの寿命と比較可能である。
さらに別の実施例では、前記酸素プローブの時間分解測定が、励起後に少なくとも2つの異なるゲート時間で行われる。
或る実施例では、酸素へのプローブ反応が、時間分解蛍光測定のパラメータ即ち遅延及び/又はゲート時間を最適化することにより最適化される。
別の実施例では、前記酸素プローブのルミネセンス信号が、位相変調技術を用いて測定される。
さらに別の実施例では、前記酸素プローブの励起が、酸素プローブと適合するレーザにより行われる。
前記試料及び酸素プローブの発光は、蛍光イメージングシステムで分析することができる。
或る実施例では、前記方法が試料をシールする過程を有する。前記試料は、液体シール物質で試料を覆うことによりシールすることができる。前記液体シールは鉱物油から構成することができる。鉱物油は、環境空気酸素の試料への拡散を減らし、それによりシールとして機能する。
本発明は、添付図面を参照しつつ、以下に単なる実施例として記載される詳細な説明からより明確に理解することができる。
本発明により、リン光ポルフィリン色素及び親水性水溶性高分子キャリアのような単官能酸素感受性フォトルミネセンス色素の共役からなる酸素感受性プローブが提供される。前記酸素感受性プローブは、特に選択された高分子キャリア上の特定の部位に酸素感受性フォトルミネセンス色素の単官能誘導体を共有結合して、2つの種間に安定した化学結合を形成することにより作成される。好ましくは、前記高分子キャリアが同様に単官能基である。1対1共役により、明確な化学構造及び結合部位を有する最適の酸素感受性プローブが提供される。
非共役色素に基づく酸素感受性プローブは、分子量が低く、疎水性が大きく、試料の成分と相互作用する傾向がありかつ細胞毒性を有する。そのルミネセンス特性は、プローブの濃度、試料の組成及びアッセイ(測定)条件に強く依存するのが通常である。多置換酸素プローブは、改良された溶解特性及び不活性を有する。しかしながら、幾つかのキャリア部分の一つのルミネセンス部分の結合が、前記色素の近くにおける多配座及び様々な微環境を可能にしており、その結果、多くの弱い相互作用、近接クエンチング及び他の効果を前記色素にもたらしている。崩壊時間の長いフォトルミネセンス色素は、一般に微環境に対して非常に感度を有するので、このような多置換共役酸素プローブは、依然として複雑な光物理作用、例えばpH、媒質及び試料の成分に対する感度を依然として呈する。
本発明の単置換酸素プローブでは、色素キャリアの相互作用、多配座、近接クエンチング及び溶媒効果のようなこれらの望ましくない効果が、ただ一つのキャリア部分を色素の測定の部位及び連鎖を介して結合させることにより、最小になる。この結果、前記プローブの光物理的及び酸素感受性特性がより単純かつ再現可能になる。
本発明の酸素感受性プローブは、生物学的及び化学的圧制(測定)、特に細胞系スクリーニング測定及び関連する用途において、溶存酸素濃度の測定のために使用される。前記プローブは、その構造、物理化学的及びスペクトル特性、環境酸素範囲内における酸素への最適の信号応答、生体適合性及び他の実用上考慮すべき事項に関して設計されかつ最適化される。前記酸素プローブは、溶存酸素の摂取又は放出の速度のモニタリングに基づく細胞呼吸アッセイ(測定)において最適の性能を発揮する。
本発明の好ましい酸素プローブは、キャリア高分子上の特別の部位、例えば高分子鎖の端部に於いてキャリア高分子にルミネセンス色素が共役しているようなものである。このうようにして、理想的には1対1の共役、色素の微環境に対して明確な構造を実現することができ、従って予想可能な光物理的特性、酸素への感度、酸素プローブのバッチの再現可能な合成を確実にすることができる。
最適の酸素プローブは、従来記述されている酸素プローブに対して多くの改良点を有する。これらの新しい特性は、多数の試料、特に生きている細胞、細胞内成分、酸素依存性酵素、酵素系、組織又は生物全体を含む試料により、酸素の摂取又は放出の速度の測定に基づく化学的かつ生物学的スクリーニング測定に特に有利である。
このような酸素プローブの合成は、互いに同時に反応して安定な化学的連鎖を有する共有結合を形成し得る、色素及び高分子の官能性誘導体を用いて、1つの過程で行うことが好ましい。このような共役に使用することができる官能基の例には、アミノ基、カルボキシ基、ヒドリキシ基、SH基及びアルデヒド基が含まれる。他の例には、アミノ基、SH基、OH基のような他の基と同時に反応し得るN−スクシンイミド、マレイミド、イソチオシアナトフェニル、塩化スルフォニル又はクロロアンヒドリドのような反応性化学基がある。これらの化学基は、標準的な化学手段により前記色素及び高分子キャリアに導入されて、対応する誘導体を作成する。
好ましい合成ルートは、追加の化学試薬を用いることなく単一の過程で互いに色素とキャリアとが共役するようなものである。これは通常、前記2つの成分を適当な溶媒に所定の割合で混合し、かつ相当な時間に亘ってインキュベートし、共役を起こらせることによって行われる。前記色素の反応性誘導体は、前記高分子に存在する官能基と同時に反応し
又はその逆が起こる。次に、形成された共役を、クロマトグラフィ又は分画化のような適当な精製技術を用いて前記反応混合物から分離する。この結果、公知の化学組成、光物理及び感知特性を有する純粋な共役酸素プローブになる。
又はその逆が起こる。次に、形成された共役を、クロマトグラフィ又は分画化のような適当な精製技術を用いて前記反応混合物から分離する。この結果、公知の化学組成、光物理及び感知特性を有する純粋な共役酸素プローブになる。
色素が十分に親水性で水溶性であることは、蛋白質のようないくつかの高分子が有機溶媒中で共役に抵抗するわけではないことから有利である。これらの場合、高分子との共役は、水溶液内で行うことができる。試料成分との共役の非特異的相互作用は、親水性の色素及びキャリアの場合に最小になる。
本発明の好ましいルミネセンス色素は、リン光Pt(II)−ポルフィリンに加えて、Pt(II)−ポルフィリン−ケトン、Pt(II)ベンゾクロリン、Pt(II)クロリンのような関連する構造の単官能誘導体である。また、ポルフィリン、クロリン及び幾つかの他の関連する構造を有するPd(II)錯体も前記プローブに使用することができる。これらすべての色素は、水溶液中で環境酸素により緩やかにクエンチされることが知られており、生物学的用途について十分に長い放射寿命、好ましいスペクトル特性を有し、本発明に於いて重合体との共役のために及び細胞呼吸測定に於いて使用することができる。
水溶性Ptコプロポルフィリンの単官能誘導体は好ましい色素である。これらは、例えばキャリア高分子の第1アミノ基又はSH基を介して緩い条件下でかつ高い収量で高分子に容易に共役する。好ましい色素には、それぞれに遊離アミノ基、SH基及びN−スクシンイミド基を有するさまざまな化学的及び生物学的分子と反応して安定な化学連鎖を形成し得る、トリ−アシド又はトリアルキル・エステル形態のモノp−イソチオシアナトフェニル、N−スクシンイミド、マレイミド、Pt−コプロポルフィリン−I及びPt−コプロポルフィリン−IIIのアミノ誘導体が含まれる。これら色素及び共役過程の幾つかの特定の例が、国際出願PCT/FI99/008985明細書に記載されている。Pt−コプロポルフィリンに基づく酸素プローブは、約650nmに於いて放射し、かつ比較的簡単な機器構成を有する時間分割蛍光測定や寿命に基づく酸素感知に適している。それらの高いスペクトル感度及び選択性により、前記プローブは、高い散乱及び自己蛍光を有する複雑な生物学的試料に於いてさえ、微量で用いることができる。
Pd−コプロポルフィリン、Ptテトラキス(p−カルボキシフェニル)ポルフィン、Pt−コプロポルフィリン−ケトン及びPtクロリン−e6の単官能誘導体のような、Pt−コプロポルフィリンに近密に関連する他の色素も同様に用いることができる。しかしながら、これらの誘導体は、より長い波長(おおよそ700nm)で放射する。
上記酸素ルミネセンス色素の親水性高分子キャリアへの共役により、簡便な方法でかつマイクロスケールで試験試料による低レベルの酸素の接種又は放出をモニタすることができる改良された酸素プローブが提供される。
本発明の好ましい酸素プローブは、PEG−5000,PEG−10000及びPEG20000(番号は各分子量に対応する)のようなポリ(エチレングリコール)(PEG)とのPt−ポルフィリンの共役体である。PEG分子は通常末端OH基を含み、鎖内に他の反応官能性を持たない。これらの末端OH基は、化学的修飾及び/又は酸素感受性色素との部位特異的共役に適している。単置換及び2置換アミノPEG、NスクシンイミドPEG、アルデヒドPEGのような官能性PEG誘導体も同様に容易に利用できる。このようなキャリアについて、Ptポルフィリンとの単置換及び2置換共役を合成することができ、それらは明確な化学構造、物理化学的及び光学的特性を有する。
また、本発明は、Ptポルフィリンとの蛋白質共役に基づく酸素プローブを提供する。このような酸素プローブの光物理的特性及び酸素への感度は、共役の組成、特に前記色素での蛋白質のラベリングの程度に大きく依存することがわかった。ラベリングの程度が低い共役は、環境(空気飽和)酸素範囲内で酸素の小さな変化に対してより感度が良く、かつより強い特定の放射信号を発生する。1:1〜1:2に近い色素:蛋白質比を有する。共役は、多くの色素分子が各蛋白分子に結合されるとき、高い置換度を有する共役に対して好ましい。多アミノ基、カルボキシ基、OH基のような蛋白質で利用可能な色素の結合のための多くの部位により、このような共役の化学組成はPEG共役の場合のようには明確でない。このような酸素プローブは、再現可能なバッチに形成しかつ標定することがより困難である。さらに、蛋白質共役は、特に生物学的試料での長い実験に於いて及び溶液中での長期間の貯蔵に於いて、細胞又は試料成分(プロテアーゼ)により次第に摂取されかつ減成し得る。それにもかかわらず、蛋白質共役に基づく酸素プローブは、溶液中の酸素感知に関してかなり良好な性能を発揮しかつ細胞呼吸測定に適することがわかっている。
また、本発明により、デキストランのような多糖に共役したPt−ポルフィリンに基づく酸素プローブが提供される。デキストランは、プロテインより生物分解により安定であり、水溶性、不活性かつ様々な分子量で利用可能である。デキストランは、アミノ基、アルデヒド基又はジエチルアミノエチル基のような特に導入された化学基との直接又は修飾デキストランを用いたリン光色素の結合のために特に適した多数のシドロキシ基を含んでいる。様々な蛍光色素とのデキストラン共役体は、従来から文献記載されておりかつ細胞透過性プローブとして使用されている(R. P. Haugland, Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals, 6th Edn. , 1996, Molecular Probes)。
本願発明者らは、単官能Ptポルフィリン及びデキストランの共役体が同様に水溶性酸素プローブとして使用できることを見出した。比較的高分子量(5000Da以上)のデキストランに基づく酸素プローブは、細胞透過性を有し、かつ蛋白質共役体よりも生物分解に対してより安定している。デキストランへの修飾及び共役が通常ランダムで、このキャリアへの色素の結合の正確な部位を画定し又は制御することが容易でないにもかかわらず、Ptポルフィリンとの共役に利用可能なデキストラン中の官能基の数は、比較的小さく、例えばアミノデキストランに於いて1モル当たり2〜6アミノ基に維持することができる。デキストランは均一な断片(糖の塊)からなり、かつ色素の微環境を決定する配座は、より安定した光物理特性を与える蛋白質の場合ほど変化するものではない。酸素とのデキストラン共役体の感度は、PEG共役体と類似しているが、その放射は、デキストランによる色素の内部クエンチングにより、より低いものである。デキストラン共役体に基づく酸素プローブは、空気飽和溶液中で酸素によりクエンチされ、かつ酸素濃度の変化に対して良好な応答を示す。
驚くべきことに、共役酸素プローブの酸素に対する応答が、キャリアのサイズ(分子量)及び共役化学よりもむしろ、キャリアの性質によることがわかった。PEG−5000及びPEG20000共役体の酸素感度が類似しており、従ってBSA及びIgG共役体の感度も、分子量及びサイズの大きな差にかかわらず、同様である。Pt−コプロプロフィリン−PEG共役体は、対応するデキストラン及び蛋白質共役体よりも、酸素に対してより高い感度を有する。蛋白質及びデキストラン共役体と異なり、Pt−ポルフィリン色素のキャリア高分子との相互作用は、特にPEG共役体に存在せず(放射収量及び寿命は基本的に影響を受けない)、これは大きな利点である。空気飽和溶液中のPEG及びデキストラン共役体の放射寿命(全ての細胞呼吸測定の開始点)は、20μsより短いように思われる。いくつかの時間分割ルミネセンスプレートリーダの場合、この寿命は、プローブ信号の損失になり得る(多くのプレートリーダの遅延時間は20μs以上である場合が多い)。このような場合、BSA共役体は、より高い信号を提供することができ、又はPEGもしくはデキストラン共役体よりも低い濃度で使用されることから、より使用に適している場合がある。したがって、前記色素について高分子キャリアを選択することにより、前記プローブの酸素への応答、その感度、測定器具との適合性を最適化することが可能である。
本発明の酸素プローブは、他の公知の酸素プローブに対して多くの利点を示している。親水性高分子キャリアにより、水溶性を改善した酸素プローブが提供される。カルボン酸金属ポルフィリンは、水溶液中で集まる傾向があり又は不溶性さえ示す他の多くのより疎水性の色素と同様に、蛋白質、多糖又は合成ポリマのような親水性高分子と共役したとき、可溶化しかつモノマ水溶性形態に維持することができる。蛋白質、脂質、細胞への結合又は表面での非特定吸収のような酸素プローブの試料成分との相互作用は、本発明の共役生物主役で低減される。遊離又は非共役色素に基づく酸素プローブへの公知の制限である自己クエンチングは、同様に大きく低減される。全般的に、スペクトル特性及び酸素濃度の変化に対する応答は、遊離色素と比較して本発明の共役酸素プローブを用いてより安定的、予測可能かつ試料含量により依存しなくなる。また、大きな寸法のプローブは、細胞内への侵入又は輸送を最小にする。特に1:1共役の本発明の共役体により、他の公知の水溶性酸素プローブよりも、より均質、安定かつ再現可能な光物理的及び反応特性が得られる。
本発明の酸素プローブは更に利点を有する。前記酸素プローブは、試験細胞の表面に結合することができる。酸素は細胞内で消費されるので、酸素勾配は最初に細胞の付近で形成され、次に溶液中に更に伝搬する。従って、細胞に極めて接近させられる酸素プローブは、試料溶液内に均一に分散されたプローブよりも、細胞による酸素の摂取により高い感度を有する。本願発明者らは、共役酸素プローブの細胞及び/又は表面への結合が、その信号及びその試料中の溶存酸素への感度に与える衝撃がより小さいことを見出した。このような酸素プローブの例には、Ptポルフィリンで標定される特定の細胞表面レセプタへの抗体が含まれる。細胞を含む試料溶液へのプローブの添加の結果、前記プローブの細胞への優先的な結合が得られる。
本発明の酸素プローブを用いて生物学的及び化学的試料による酸素の摂取を測定することは、多くの従来の方法により行うことができる。ある方法では、多数の試験試料を本発明の酸素プローブと共に、専用のアッセイ(測定)基質に配置する。各試料に於ける酸素プローブからの信号は、蛍光プレートリーダ、分光計、又はイメージャでモニタされて、プローブルミネセンスに於ける変化に基づいて、各試料の酸素勾配を確立する。
前記方法は、標準的な24−、96−、384−、又は1568−ウエルプレート又は類似の装置のような様々なアッセイ基質に適用することができる。特に細胞呼吸アッセイのために設計されかつ最適化された専用マイクロチャンバ器具、マイクロ流体システム又は特製の機器を同様に使用することができる。
前記酸素プローブは、次にアッセイ基質に加えられる試料と予め混合することができ、又はマイクロウエル、マイクロチャンバもしくはアッセイ(測定)用緩衝液に直接加えることができる。
酸素プローブの使用濃度は、アッセイの仕様及び実際の条件に従って最適化される。クエンチルミネセンス酸素反応は、その化学的原理よりもむしろ物理的原理により(衝突減衰)、基本的にプローブの濃度に依存しない。しかしながら、測定器具の感度及びその時間分解のうはもしあれば)、試料の光学特性、アッセイ基質の測定ジオメトリ又は特性と同様に、考慮に入れる必要がある。使用プローブ濃度は、測定条件下でのルミネセンス信号がバックグラウンド信号(散乱及び自己蛍光)から容易に識別可能なように、十分大きくすべきである。同時に、廃棄物及び測定コストを最小にするため、特にスルーブットの高いスクリーニングのため、使用プローブ濃度を低く維持することが望ましい。一般に使用プローブ濃度は、貯蔵したプローブの幾つかの異なる希釈物を作りかつそれらをアッセイ機構に於いて測定することによって、別個の簡単な実験で最適化される。
時間分割蛍光(TRF)検出は、好ましい検出方法である。TRFは、パルスフラッシュランプ(例えばキセノンフラッシュランプ)又はレーザ(例えば、532nmレーザ)を備えた時間分割蛍光プレートリーダで行うことができる。一般にTRFにより、本発明の酸素プローブについてバックグラウンドが低くかつ信号対ノイズ比が高いより良い感度が得られる。また、TRFは、非常に低い濃度の酸素プローブで行うことができる。TRFは、細胞、高い蛋白質含量又は色素を含む試料のように高い散乱及び自己蛍光を有する生物学的試料について有利である。Ptポルフィリンに基づく酸素プローブの赤色放射(〜650nm)及び比較的長いリン光寿命(10〜100マイクロ秒の範囲)により、マイクロ秒の時間分解能を有する既存の蛍光プレートリーダ及び分光計に対して非常に適合しやすいものにしている。これらの器具を用いて、非常に低い(nM以下)濃度の酸素プローブを容易に検出することができ、従って細胞呼吸アッセイに於いて使用することができる。
他の酸素プローブと比較して、本発明のそれは、細胞呼吸アッセイ及び関連する用途に於いて、より低い使用濃度で使用することができる。従来の(急速)蛍光リーダ及び分光計は、同様に前記酸素プローブについて用いることができる。これらの器具は、通常時間分割蛍光計よりも高い使用濃度の生物試薬を必要とするのが通常であるが、細胞呼吸アッセイに於いても満足する性能を発揮する。
TRF検出は、前記酸素プローブを用いた寿命を基礎とする酸素感知を可能にしている。例えば、励起後に幾つかのゲート時間でプローブ強度信号を測定することにより行う。このような測定により、酸素濃度にも依存するプローブの寿命を見積もることができ、かつ酸素の定量に用いることができる。寿命に基づく酸素の感知は、幾つかの場合には、その検量がより安定し、かつ内部照合及びプローブのブリーチング、静的クエンチング、試料の光学特性の変化、プローブ濃度及び測定ジオメトリに対する補償を可能にすることから、強度に基づく感知よりもより有利な場合がある。これら全ての要素は、寿命の測定に与える衝撃はより小さいが、強度の測定にとって重大な場合がある。また、寿命に基づく間接的な酸素の感知は、位相変調技術と共同して、即ち位相測定により、本発明の酸素プローブ及び方法を用いて行うことができる。
また、TRF測定は、遅延時間及びゲート時間のような測定パラメータを変化させることにより、プローブの感度及び酸素濃度の変化に対する応答を調整するためのに用いることができる。空気飽和溶液中のプローブ信号変化の振幅は、一般に急速蛍光モードの場合よりも時間分割モードの場合のほうが高い。遅延時間が増加しかつゲート時間が一定に維持されるので、信号変化の振幅が更に増加する。従って、時間分割蛍光検出は、潜在的に酸素濃度の変化のより高い感度の測定を可能にしている。
アッセイ中の試験サンプルの於けるプローブ放射の測定は、マルチチャネル器具又はイメージャ上で試料を1つずつ連続して又は同時にモニタすることによって、連続的に行うことができる。一般に、試料は、ルミネセンス信号に於ける幾つかの測定の変化の基礎を確立しかつ各試料に於ける酸素勾配を測定するのに十分な相当な時間に亘って一定の間隔で周期的にスキャンされる。細胞呼吸アッセイは通常空気飽和条件で開始するので、端点検出を一定の場合に使用することができる。
試験試料に於ける酸素摂取の絶対的速度及び酸素濃度の定量化は、通常必要でない。大部分の場合、適当な標準又は対照実験はアッセイに組み込まれ、又は別個に行われ、かつ参照として使用される。この場合、試料の酸素勾配を反映するルミネセス信号の測定した時間プロファイルは、試料の代謝活量の評価のために使用される。蛍光信号の初期傾斜は通常試料の活量の相互間及び標準との比較に用いられる。
酸素感知による検査を受ける試料は、通常生きた細胞からなる。前記細胞は、検査の前又は検査中に薬物、エフェクタで処理されて、細胞への影響を測定することができる。処理されていない細胞を含む対照試料が一般にアッセイに組み込まれて、標準として使用される。また前記試料は、酸素依存性酵素、酵素系、細胞抽出物、細胞内断片、組織又は生物全体とすることができる。
また、前記アッセイを用いて、試験試料による酸素の摂取測定に基づいて、試験試料中の細胞の数、その拡散速度、代謝状態又は生存可能性を測定することができる。また、前記アッセイを用いて、さまざまな酸素依存性酵素及び酵素系の活量及び阻害を測定し、又はそのような酵素の基質の濃度及びその代謝の速度を測定することができる。
全般的に、特に単官能Pt−ポルフィリン共役した本発明の酸素プローブは、既存のシステムに対して多くの利益を提供する。それらによって、酸素プローブには明確な化学組成、光物理及び酸素感知特性が与えられ、それにより生物試料に於ける酸素濃度に対する輸送可能かつ高度に再現可能なルミネセンス応答、及びこれらの試料による酸素摂取−放出の結果としての変化が得られる。また、これらのプローブは高い水溶性及び細胞透過性を有し、細胞毒性より光毒性が低い。またこれらは生物分解に対して安定している。
前記酸素プローブにより、空気飽和条件に於いて前記プローブの緩やかな(1.5〜15倍)クエンチングとなる最適の酸素に対する応答が得られる。このような緩やかなクエンチング及び最適のスペクトル及び寿命特性によって、従来使用されている多くの蛍光分光計及び市販のプレートリーダでの酸素プローブの高感度の検出が可能になる。これらのプローブは、細胞呼吸微量測定に於ける微量定量に用いることができ、良好な性能、融通性及び多くの用途が提供される。前記クエンチングは、試料に用存している酸素が前記試料により消費されるにつれて除去され、前記プローブはこれに、そのルミネセンス強度及び寿命を増すことにより応答する。
本発明の酸素プローブにより、高い感度、融通性、柔軟性及び高い試料のスループットが得られる。また、前記酸素プローブはアッセイの小型化を可能にしかつ測定全体の費用を低減することができる。更にかつ重要なことは、前記酸素プローブは、マイクロプレート、蛍光プレートリーダー、機械的及び液体処理機器のような標準的な機器について適合性を有する。本発明の酸素プローブは、従来記述されている他の酸素プローブよりもより良好に使用できかつ便利である。さまざまな異なる生物学的及び化学的アッセイ、特に細胞系微小アッセイ及び薬物スクリーニングの用途に適している。
前記酸素プローブは特に、酵素、生きた細胞、細胞断片、組織又は生物全体を含む感受性生物学的試料についての使用に適している。これらは基本的に不活性かつ試料に関して優しく、蛍光及び時間分割蛍光系(TRF)プレートリーダー及びイメージャーのような標準的な液体処理及び測定機器同様に、マイクロタイタプレート、チューブ、シールシタ低容量プラットホーム、微量流体システム及びカスタマイズした測定機器のようなさまざまなアッセイ基質と共同して用いることができる。前記酸素プローブは、微量濃度で用いて、試料中の溶存酸素の濃度及びその変化をモニタすることができる。
前記酸素プローブは、非常に顕著なスペクトル及び寿命特性を有し、かつ微小量で使用されるので、試料中に存在し又は添加されたプローブ及び他の蛍光団の存在下で高い選択性を持って検出することができる。従って、同じ試料内で他の測定パラメータを持って酸素測定を並行に又は連続的に結合することが可能である。例えば、細胞のDNA含量、細胞内カルシウムpH、イオン、膜電位などの対応するプローブによる測定によって、追加の情報及び主権試料に関する追加の値が得られる。これらのプローブは、酸素プローブと組み合わせて、マルチプレクサ方式の細胞系測定を可能にすることができる。
本発明について以下の制限されない実施例により説明する。
実施例1.プラチナ(II)コプロポルフィリン及び蛋白質の単官能イソチオシアナトフェニル誘導体に基づく酸素グローブの合成
プラチナ(II)−コプロポルフィリン(PtCP−NCS)のp−イソチオシアナトフェニル誘導体の試料を、5mg/ml(4.95×10−3M)の濃度でジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した。この溶液50ulを0.05M炭酸塩緩衝液、pH9.6(1.7mg/ml、2.55×10−5M)中の血清アルブミン950ulに加え、得られた反応混合物を暗所で室温でインキュベートした。この溶液のアリコート200ulを特定の時間間隔(5分、10分、30分、1時間、3時間)で取り出し、かつリン酸緩衝食塩水、pH7.4で平衡させたゲルろ過カラム(SephadexG−25)で分離し、共役ピークの分画を収集した。このようにして、PtCPでのラベリングの程度が異なる共役を得て、その濃度及びラベリングの程度を、その280nm及び380nmに於ける吸光度に基づいて測定した。
プラチナ(II)−コプロポルフィリン(PtCP−NCS)のp−イソチオシアナトフェニル誘導体の試料を、5mg/ml(4.95×10−3M)の濃度でジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した。この溶液50ulを0.05M炭酸塩緩衝液、pH9.6(1.7mg/ml、2.55×10−5M)中の血清アルブミン950ulに加え、得られた反応混合物を暗所で室温でインキュベートした。この溶液のアリコート200ulを特定の時間間隔(5分、10分、30分、1時間、3時間)で取り出し、かつリン酸緩衝食塩水、pH7.4で平衡させたゲルろ過カラム(SephadexG−25)で分離し、共役ピークの分画を収集した。このようにして、PtCPでのラベリングの程度が異なる共役を得て、その濃度及びラベリングの程度を、その280nm及び380nmに於ける吸光度に基づいて測定した。
実施例2.Pt−コプロポルフィリン及びデキストランの単官能イソチオシアナトフェニル誘導体に基づく酸素プローブの合成
PtCP−NCSのデキストランとの共役を、8.1モルのアミノ基を含むアミノ−デキストラン−4000 3mg/ml溶液を用いて、実施例1のように行った。デキストランキャリアに結合された異なる数の色素分子を含む共役を得た。
PtCP−NCSのデキストランとの共役を、8.1モルのアミノ基を含むアミノ−デキストラン−4000 3mg/ml溶液を用いて、実施例1のように行った。デキストランキャリアに結合された異なる数の色素分子を含む共役を得た。
実施例3.Pt−コプロポルフィリン及びモノアミノPEGの単官能イソチオシアナトフェニル誘導体に基づく酸素プローブの合成
PtCP−NCSを5mg/ml(4.95×10−3M)の濃度でDMSOに溶解した。この溶液100ulを0.05M炭酸塩緩衝液、pH9.6(1.7mg/ml、2.55×10−5M)中のCH3O−POE−NH−CO−C2H4−NH2(M.W.5000又は20000)900ulに加え、得られた反応混合物を暗所で2時間室温でインキュベートし、かつ次にリン酸緩衝液、pH7.4で平衡させたSephadexG−25脱塩カラムで分離した。PEG−PtCP共役の分画を収集し、脱塩し、かつ長期貯蔵のために凍結乾燥させた。
PtCP−NCSを5mg/ml(4.95×10−3M)の濃度でDMSOに溶解した。この溶液100ulを0.05M炭酸塩緩衝液、pH9.6(1.7mg/ml、2.55×10−5M)中のCH3O−POE−NH−CO−C2H4−NH2(M.W.5000又は20000)900ulに加え、得られた反応混合物を暗所で2時間室温でインキュベートし、かつ次にリン酸緩衝液、pH7.4で平衡させたSephadexG−25脱塩カラムで分離した。PEG−PtCP共役の分画を収集し、脱塩し、かつ長期貯蔵のために凍結乾燥させた。
実施例4.Ptコプロポルフィリンのモノアミド誘導体と単官能活性化PEGに基づく酸素プローブ
PtCPモノNH2誘導体を5mg/ml(4.95×10−3M)の濃度でDMSOに溶解した。この溶液100ulをクロロフォルム(5mg/ml)中のCH3O−PEG−Nスクシンイミド(M.W.20000)の溶液900ulに添加した。次に、エーテル10mlを反応混合物に添加した。沈殿したPEG−PtCP共役体を遠心分離により分離し、かつ未結合のPtCPを含む上澄みを捨てた。前記共役体を最小量のクロロフォルムに再溶解させ、かつ沈殿処理を4回繰り返し、かつ次に前記共役体を乾燥させた。純粋なPEG−PtCP共役体を−20℃で貯蔵した。
PtCPモノNH2誘導体を5mg/ml(4.95×10−3M)の濃度でDMSOに溶解した。この溶液100ulをクロロフォルム(5mg/ml)中のCH3O−PEG−Nスクシンイミド(M.W.20000)の溶液900ulに添加した。次に、エーテル10mlを反応混合物に添加した。沈殿したPEG−PtCP共役体を遠心分離により分離し、かつ未結合のPtCPを含む上澄みを捨てた。前記共役体を最小量のクロロフォルムに再溶解させ、かつ沈殿処理を4回繰り返し、かつ次に前記共役体を乾燥させた。純粋なPEG−PtCP共役体を−20℃で貯蔵した。
実施例5.実施例1〜4に記載した酸素プローブの光物理及び感知特性の比較
PtCP色素の基づく全ての上記酸素プローブは、励起のために使用することができるスペクトル領域360〜400nm(380nmで最大)又は525〜545nm(535nmで最大)に於いて強い吸光を示した。酸素プローブのスペクトル特性は、遊離PdCPのそれら(文献によく記載されている)に近いものである。これらの酸素プローブは、連続波又はパルス波で使用することができる532nmレーザ及びキセノンフラッシュランプで励起可能である。前記プローブは、急速(定常状態)測定及び時間分割リン光測定の双方に適しており、酸素の強度に基づく感知及び寿命に基づく感知を可能にしている。
PtCP色素の基づく全ての上記酸素プローブは、励起のために使用することができるスペクトル領域360〜400nm(380nmで最大)又は525〜545nm(535nmで最大)に於いて強い吸光を示した。酸素プローブのスペクトル特性は、遊離PdCPのそれら(文献によく記載されている)に近いものである。これらの酸素プローブは、連続波又はパルス波で使用することができる532nmレーザ及びキセノンフラッシュランプで励起可能である。前記プローブは、急速(定常状態)測定及び時間分割リン光測定の双方に適しており、酸素の強度に基づく感知及び寿命に基づく感知を可能にしている。
実施例1〜4で上述した全ての酸素プローブは、広い範囲のpH及びイオン強度及び緩衝液組成内で水溶液への良好な可溶性を示した。それらは、その分光及び酸素感知特性の検出可能な変化無しで、乾燥形態及び溶液で長期間に亘って貯蔵することができる。
前記プローブの酸素に対する応答は、標準的な酸素−窒素ガス混合物をバブリングすることにより、異なる溶存酸素濃度で平衡させた水溶液中のルミネセンスを測定することにより主権した。空気飽和水溶液から脱酸素水溶液に変更した時、前記プローブは約1.8〜20倍のリン酸強度の増進を示したが、これは完全に可逆的であり、かつプローブ濃度に依存していない。時間分割モードでの測定は、大抵より高い信号変化を示した。
選択したPtCP−BSA共役体の酸素検量関数を図2に示す。低い置換度(2:1)のPtCP−BSA共役に関するStern−Volmerクエンチングプロットが線形に近いことがわかるのに対し、高い置換度の共役については、線形から大きく偏倚していることが認められる。細胞呼吸測定の開始点である空気飽和に近い条件では、酸素濃度のより小さい変化に対するプローブの感度が、置換度の低い共役に対してより高い−図1の曲線の右側部分を参照。空気飽和酸素濃度(100%の空気飽和)で検量曲線の傾斜として表される感度は、それぞれ空気飽和の百分率に対して0.25us及び0.10usであった。より高い置換度はPtCP標識の放射収量に大きな衝撃を与え、前記共役体の放射全体が依然として増加するにもかかわらず、大きく減少する傾向を示した(表1)。従って、このタイプのプローブの酸素の感度は、この共役体の組成を変化させることにより最適化することができる。BSA分子辺り1〜3分子のPtCPを有する共役体は、ラベリングの程度が高い共役体よりも、酸素感知及び細胞呼吸測定により適していると思われる。
PtCP−BSAプローブの放射寿命は、空気飽和溶液に於ける約25usから脱酸素溶液に於ける約60〜70usに変化する。このような空気飽和及び脱酸素溶液双方に於けるプローブの比較的長い放射寿命がそれらを市販の時間分割蛍光プレートリーダに対して適合可能なものとしており、それにより、時間分割検出及びリン光寿命に基づく酸素感知を可能にしている。PtCP標識の感受性検出にカスタム設計されたArcDiaプレートリーダは、PtCP−BSA酸素プローブによる時間分割測定及び細胞呼吸に理想的に適していることがわかった。
実施例1〜4に従って合成されたPt−コプロポルフィリンの蛋白質、デキストラン及びPEG共役体に基づく酸素プローブの一般的な比較が以下の表1に示されている。PEG共役体に於ける内部クエンチングが最も小さく(最大がτ0I0)であり、かつ他の2つのタイプのプローブよりも酸素に対する感度が高いことがわかる。
キセノンフラッシュランプで動作しかつ20〜30us以下の最小時間分解能を有する、Victor(登録商標)関連製品(PerkinElmer Life Sciences)及びその類似物のような、多数の最新のマルチラベルリーダは、適当なPMT及び励起並びに放射フィルタが組み付けられている場合には、PtCP−BSA酸素プローブでの時間分割測定に適している。標準的なプレートリーダへのプローブ検出の感度を測定した。PtCP−BSA及びPtCP−PEG酸素プローブ(実施例1及び4に従って合成した)の2列の同一の連続希釈物を、プローブのストック(〜1μM)、1:3希釈過程及び200μlの最終容量を用いて、標準的な96ウエルプレートのウエルに作成した。第1セットのウエルがリン酸緩衝食塩水(pH7.4(空気飽和溶液)を含むのに対し、第2セットのウエルは、同じ緩衝液に50mMのNa0SO3(脱酸素緩衝液)を加えた。次に、これらの試料を含むマイクロプレートを、一組のフィルタ340/642nmを用いたVictor2蛍光プレートリーダ(Perkin Elmer Life Sciences)で、遅延時間30us及びゲート時間90usで測定した。その図2に示す結果(PtCP−PEG−20000)は、約0.1nmから上の広い濃度範囲内で酸素プローブを検出可能であることを示している。これらは酸素呼吸アッセイ(使用濃度を特定の器具及び用途について最適化することができる)に於いて使用可能であり、その酸素に対する応答(則ち、相対信号変化)は容易に検出され、かつ特にプローブ濃度に依存しない。Ptポルフィリンに基づく酸素プローブは、酸素濃度が空気飽和溶液から脱酸素溶液に変化した時、低い暗計数、高い信号対ノイズ比及び約2〜40倍の信号増加を示した。これらは、約0.1nMより上の広い範囲の使用濃度で用いることができる。
本願発明者らは、緩衝液pHの変化(Ph5.0〜8.5)、蛋白質添加物(血清)の使用がプローブの蛍光及びその酸素濃度の変化に対する応答に与える衝撃が、あったとしても非常に小さいことを示した。培養している細胞について使用されるさまざまな通常の媒出は、呼吸測定に於いて前記プローブについて用いることができる(以下の例を参照)。媒出又は試料に於ける発色物質の存在(例えば、フェノール赤pHインジケータ)が、内部フィルタ効果によりプローブ信号を低減させることができるにもかかわらず、前記プローブは、(より多くのプローブが必要になるかもしれないが)酸素濃度の変化をモニタするのに使用することができる。
酸素プローブについての同様の結果が、1kHz周波数でパルス発信される10mW532nmレーザ、650nm放射フィルタ、光子計数検出器を用いた時間分割蛍光プレートリーダで得られた。測定パラメータは、パルス持続時間10us、遅延時間20us、ゲート時間90usであった。更に、異なる遅延時間、例えば0、10us及び20usで酸素プローブ信号を測定することによって、プローブの酸素に対する応答(則ち、I0/I比)及び従って細胞呼吸測定に於けるプローブの感度を調整できることを示した。一定のゲート時間(70us)で測定した遅延時間の関数としてPtCP−BSA及びPtCP−PEG−20000酸素プローブのクエンチリン光強度の変化が表2に示されている。より長い遅延時間では、酸素プローブが用存酸素濃度の変化に対してより大きな信号応答を発生する(則ち、相対信号(I0/I)ことがわかる。しかしながら、この場合、それらの絶対信号が同様に大きく減少することにより、測定が容易である十分な信号を発生するアッセイには、より多くのプローブが必要である。時間分解蛍光モードによって、基本的に本発明の酸素プローブの検出のためのバックグラウンドのない条件が得られる。
対照的に、僅か数マイクロ秒以下の寿命を有する、ルテニウム(II)錯体に基づく酸素プローブは、大部分の市販の時間分割蛍光プレートリーダでの時間分割測定に適していない。
同時に、本発明の酸素プローブは、従来の(急速)蛍光分光器及びプレートリーダでも測定することができる。他方、時間分割蛍光検出は通常、急速蛍光測定よりも、より低いブランク信号及び高い特異信号(則ち、高い信号対ノイズ比)を示す。急速蛍光(Spectramax Geminiプレートリーダ)は、時間分割プレートリーダよりも、前記プローブに関して少なくとも10倍低い感度を示した。しかしながら、溶存酸素及びその濃度変化に対する酸素プローブの応答は、時間分解蛍光検出器のそれに似たものであった。したがって、前記プローブは、そのような機器及びより広い濃度範囲で使用することができる。
実施例6.Pt−コプロポルフィリン及びモノチオールPEGの単官能マレイミドに基づく酸素プローブの合成
PtCPマレイミドを5mg/ml(5×10−3M)の濃度でDMSOに溶解した。この溶液100ulを0.15Mリン酸緩衝液、pH7.8(1.7mg/ml、2.55×10−5M)中のCH3O−PEG−NH−CO−C2H4−SH(M.W.5000又は20000)900ulに加え、得られた反応混合物を暗所で2時間室温でインキュベートし、次に、リン酸緩衝液、pH7.4で平衡させたSephadexG−25脱塩カラムで分離した。PEG−PtCP共役の分画を収集し、脱塩し、かつ長期貯蔵のために凍結乾燥させた。
PtCPマレイミドを5mg/ml(5×10−3M)の濃度でDMSOに溶解した。この溶液100ulを0.15Mリン酸緩衝液、pH7.8(1.7mg/ml、2.55×10−5M)中のCH3O−PEG−NH−CO−C2H4−SH(M.W.5000又は20000)900ulに加え、得られた反応混合物を暗所で2時間室温でインキュベートし、次に、リン酸緩衝液、pH7.4で平衡させたSephadexG−25脱塩カラムで分離した。PEG−PtCP共役の分画を収集し、脱塩し、かつ長期貯蔵のために凍結乾燥させた。
実施例7.Pt−コプロポルフィリン及びモノアミノPEGの単官能カルボキシル誘導体に基づく酸素プローブの合成
PtCP−モノ−アシド−トリメチルエステルを5mg/ml(5×10−3M)の濃度でDMSOに溶解した。ジシクロヘキシルカルボジイミドをこの溶液に5mg/ml(〜1.5×10−2M)の濃度で加えて、PtCPのカルボキシル基を活性化させた。この溶液100ulを900ulのCH3O−PEG−NH2(M.W.5000又は20000)クロロホルム(1.7mg/ml、2.55×10−5M)に加え、かつ得られた反応混合物を暗所で2時間室温でインキュベートした。この後、形成されたPEG−PtCP共役体を10倍を超えるジエチルエーテルでの沈殿により精製し、これを3回繰り返した。次に、精製したPEG−PtCP共役体を水に再溶解させ、濾過し、真空遠心分離器で乾燥させ、かつ暗中で+4℃で貯蔵した。
PtCP−モノ−アシド−トリメチルエステルを5mg/ml(5×10−3M)の濃度でDMSOに溶解した。ジシクロヘキシルカルボジイミドをこの溶液に5mg/ml(〜1.5×10−2M)の濃度で加えて、PtCPのカルボキシル基を活性化させた。この溶液100ulを900ulのCH3O−PEG−NH2(M.W.5000又は20000)クロロホルム(1.7mg/ml、2.55×10−5M)に加え、かつ得られた反応混合物を暗所で2時間室温でインキュベートした。この後、形成されたPEG−PtCP共役体を10倍を超えるジエチルエーテルでの沈殿により精製し、これを3回繰り返した。次に、精製したPEG−PtCP共役体を水に再溶解させ、濾過し、真空遠心分離器で乾燥させ、かつ暗中で+4℃で貯蔵した。
実施例8.パラジウム(II)−コプロポルフィリン及びアミノPEGの単官能イソチオシアナトペニル誘導体に基づく酸素プローブの合成
PdCP−NCSを5mg/ml(〜5×10−3M)の濃度でDMSOに溶解させた。この溶液100ulを0.05M炭酸塩緩衝液、pH9.6(1.7mg/ml、2.55×10−5M)において900ulのCH33O−PEG−NH2(M.W.5000又は20000)に添加し、かつ得られた反応混合物を暗所で2時間室温でインキュベートし、かつ次にリン酸緩衝液、pH7.4で平衡させたSephadex脱塩カラムで分離した。PEG−PdCP共役体の分画を収集し、脱塩し、かつ長期貯蔵のために凍結乾燥させた。
PdCP−NCSを5mg/ml(〜5×10−3M)の濃度でDMSOに溶解させた。この溶液100ulを0.05M炭酸塩緩衝液、pH9.6(1.7mg/ml、2.55×10−5M)において900ulのCH33O−PEG−NH2(M.W.5000又は20000)に添加し、かつ得られた反応混合物を暗所で2時間室温でインキュベートし、かつ次にリン酸緩衝液、pH7.4で平衡させたSephadex脱塩カラムで分離した。PEG−PdCP共役体の分画を収集し、脱塩し、かつ長期貯蔵のために凍結乾燥させた。
このプローブは、空気飽和溶液から脱酸素溶液に変えたとき、PtCP−PEG−20000よりも環境酸素により〜5倍大きいリン光クエンチングを生じることを示した。
実施例9.細胞呼吸及び細胞生存可能性アッセイをモニタする酸素プローブの用途
FL5.12細胞を、10%ウシ胎児血清及びインターロイキン−3で補足した培地で3×105cells/mlの密度で3日間培養した。次に細胞を遠心分離し、新しい培地に再懸濁し、かつ血球計を用いて計数した。細胞を成長培地によって10〜105cells/mlの範囲で所望の濃度で希釈し、かつ96ウエルプレート(Nusc)のウエル内に150ulアリコートに調合した。次に、PtCP−BSA2:1又はPtCP−PEG−20000(1:1)共役体を各ウエルに10−6〜10−9M(実験による)の濃度で加えた。前記プレートを10分間37℃に予備加熱して、温度及びガスの平衡を可能にした。次に、100ulの重鉱物油を各試料の上部に置き、環境酸素の影響を減らし、かつリン光強度の読み取りを30〜120分の間一定時間間隔(1〜3分)で行った。このようにして得られた時間プロファイルを用いて、各試料中のリン光信号の初期の傾きを測定し、これを次に細胞の酸素摂取、代謝活量及び生存可能性の割合と相互に関係させた。時間分割蛍光プレートリーダでのリン光強度の測定は、532nmパルス発振レーザ、65nm放射フィルタ、及び光子計数検出器による励起を用いて行った。励起パルス幅は10usに設定し、繰り返し数を1kHz、励起後の遅延時間を20us、ゲート時間を80us、積算時間を1秒(即ち、1000サイクル)とした。図3に示す結果は、前記酸素プローブが細胞の呼吸により作られた酸素勾配に対するリン光応答を提供し、これが細胞の数に相互に関係していることを表している。
FL5.12細胞を、10%ウシ胎児血清及びインターロイキン−3で補足した培地で3×105cells/mlの密度で3日間培養した。次に細胞を遠心分離し、新しい培地に再懸濁し、かつ血球計を用いて計数した。細胞を成長培地によって10〜105cells/mlの範囲で所望の濃度で希釈し、かつ96ウエルプレート(Nusc)のウエル内に150ulアリコートに調合した。次に、PtCP−BSA2:1又はPtCP−PEG−20000(1:1)共役体を各ウエルに10−6〜10−9M(実験による)の濃度で加えた。前記プレートを10分間37℃に予備加熱して、温度及びガスの平衡を可能にした。次に、100ulの重鉱物油を各試料の上部に置き、環境酸素の影響を減らし、かつリン光強度の読み取りを30〜120分の間一定時間間隔(1〜3分)で行った。このようにして得られた時間プロファイルを用いて、各試料中のリン光信号の初期の傾きを測定し、これを次に細胞の酸素摂取、代謝活量及び生存可能性の割合と相互に関係させた。時間分割蛍光プレートリーダでのリン光強度の測定は、532nmパルス発振レーザ、65nm放射フィルタ、及び光子計数検出器による励起を用いて行った。励起パルス幅は10usに設定し、繰り返し数を1kHz、励起後の遅延時間を20us、ゲート時間を80us、積算時間を1秒(即ち、1000サイクル)とした。図3に示す結果は、前記酸素プローブが細胞の呼吸により作られた酸素勾配に対するリン光応答を提供し、これが細胞の数に相互に関係していることを表している。
また、PtCp−BSA酸素プローブに関する時間分割蛍光測定の高い感度は、ELISAアッセイで使用されるように、物理的吸収によるこのプローブでのプレートのプレコーティングを可能にした。従って、PtCP−BSAで0.05ug/mlの濃度で被覆したプレートは、前記ウエルから高いリン光信号を提供し(空気飽和試料について約9000カウント)、かつ細胞呼吸測定における使用に成功し、前記プローブを試験試料に直接加えた場合に認められるもの(結果は図示せず)と似た応答を示した。
実施例10.細胞へのエフェクタ/薬物の作用の評価
IL−3の使用中止によるアポトーシス誘導及び細胞生存可能性の分析:FL5.12細胞を、10%IL−3有り及び無しで5%FBSを含むイスコフ改変限定培地で3×105cells/mlで24ウエルプレートに培養した。示した時間で、生存可能性を3つの異なる方法、1)実施例9に記載した酸素の細胞呼吸、2)Calcein AM膜構造消失アッセイ(membrane integrity assay)、及び3)トリパン青色素の染色後の生きた細胞及び死んだ細胞の計数により、並行して測定した。生存可能な細胞の百分率は、ウエル毎の細胞の合計数から測定し、全データが、各時間点について3通りの培養を平均を表している。図4に示す結果は、前記酸素プローブ及び方法が、試験細胞の薬物/エフェクタの作用への応答に関する十分な情報を提供し、それが他の細胞生存可能性アッセイと十分に相互に関連することを示している。
IL−3の使用中止によるアポトーシス誘導及び細胞生存可能性の分析:FL5.12細胞を、10%IL−3有り及び無しで5%FBSを含むイスコフ改変限定培地で3×105cells/mlで24ウエルプレートに培養した。示した時間で、生存可能性を3つの異なる方法、1)実施例9に記載した酸素の細胞呼吸、2)Calcein AM膜構造消失アッセイ(membrane integrity assay)、及び3)トリパン青色素の染色後の生きた細胞及び死んだ細胞の計数により、並行して測定した。生存可能な細胞の百分率は、ウエル毎の細胞の合計数から測定し、全データが、各時間点について3通りの培養を平均を表している。図4に示す結果は、前記酸素プローブ及び方法が、試験細胞の薬物/エフェクタの作用への応答に関する十分な情報を提供し、それが他の細胞生存可能性アッセイと十分に相互に関連することを示している。
実施例11.酸素プローブの細胞毒性の評価
イスコフ改変限定培地(7×105cells/ml)におけるFL5.12細胞の試料を、マイクロプレート内で異なる濃度のPtCP−BSA、PtCP−PEG及びPtCP−デキストラン酸素プローブ(10−5M〜10−7M)で2.5時間37℃でインキュベートし、その間前記試料をプレートリーダで2分毎にスキャンした。次に、FL5.12細胞の生存可能性を、トリパン青染色により分析した。一般的な細胞呼吸実験をまねたこれらの条件において、全ての酸素プローブが、感受性哺乳動物細胞への検出可能な細胞毒性作用及び光毒性作用を全く示さなかった。一般的な実験の結果を図5に示す。
イスコフ改変限定培地(7×105cells/ml)におけるFL5.12細胞の試料を、マイクロプレート内で異なる濃度のPtCP−BSA、PtCP−PEG及びPtCP−デキストラン酸素プローブ(10−5M〜10−7M)で2.5時間37℃でインキュベートし、その間前記試料をプレートリーダで2分毎にスキャンした。次に、FL5.12細胞の生存可能性を、トリパン青染色により分析した。一般的な細胞呼吸実験をまねたこれらの条件において、全ての酸素プローブが、感受性哺乳動物細胞への検出可能な細胞毒性作用及び光毒性作用を全く示さなかった。一般的な実験の結果を図5に示す。
実施例12.酸素プローブによる酵素反応のモニタリング
10mMのDグルコースを含むリン酸緩衝食塩水、ph7.4を、96ウエルプレート(Nunc)のウエル内の150ulアリコートに与えた。次に、PtCP−BSA又はPtCP−PEGプローブを10−8Mの濃度で前記ウエルに加えた。前記プレートを37℃で10分間予備加熱して温度及びガスを平衡させ、グルコースオキシダーゼ酵素を0.1ug/mlの濃度で各ウエルに加えた。次に、いくつかの試料の上に100ulの重鉱物油を置き(環境酸素の影響を減らす)、その他は油なしでそのままにした。リン光強度の読み取りを、30〜120分の間一定の間隔(1〜3分)で行った。図6に示す結果は、鉱物油のシールが測定の感度を改善していること、及びPtCP−PEGプローブがPtCP−BSAプローブよりも大きな信号変化を生じていることを示している。
10mMのDグルコースを含むリン酸緩衝食塩水、ph7.4を、96ウエルプレート(Nunc)のウエル内の150ulアリコートに与えた。次に、PtCP−BSA又はPtCP−PEGプローブを10−8Mの濃度で前記ウエルに加えた。前記プレートを37℃で10分間予備加熱して温度及びガスを平衡させ、グルコースオキシダーゼ酵素を0.1ug/mlの濃度で各ウエルに加えた。次に、いくつかの試料の上に100ulの重鉱物油を置き(環境酸素の影響を減らす)、その他は油なしでそのままにした。リン光強度の読み取りを、30〜120分の間一定の間隔(1〜3分)で行った。図6に示す結果は、鉱物油のシールが測定の感度を改善していること、及びPtCP−PEGプローブがPtCP−BSAプローブよりも大きな信号変化を生じていることを示している。
実施例13.T細胞のCD4レセプタへの単クローン抗体及び単官能Ptコプロポルフィリンに基づく酸素プローブの合成
PtCP−NCSによる単クローン抗体のラベリング及び得られた共役の精製を、実施例1に記載したように、かつBSAの場合よりも4倍の色素(50ulでなく200ul)を用いて行った。実施例1において記載したPtCP−BSAプローブと同様に、PtCP−抗体共役(1.4:1)は、試料中の溶存酸素濃度における変化に対するリン光応答を生じた。また、前記共役は、CD4レセプタを有するT細胞に結合する能力は持っているが、このレセプタを持たない他の細胞に結合する能力は持っていなかった。前記共役体で染色したCD4+細胞は蛍光顕微鏡で見ることができる。前記細胞に結合されると、前記共役体は基本的に水溶性試料中の酸素濃度に対するその感度を維持した。
PtCP−NCSによる単クローン抗体のラベリング及び得られた共役の精製を、実施例1に記載したように、かつBSAの場合よりも4倍の色素(50ulでなく200ul)を用いて行った。実施例1において記載したPtCP−BSAプローブと同様に、PtCP−抗体共役(1.4:1)は、試料中の溶存酸素濃度における変化に対するリン光応答を生じた。また、前記共役は、CD4レセプタを有するT細胞に結合する能力は持っているが、このレセプタを持たない他の細胞に結合する能力は持っていなかった。前記共役体で染色したCD4+細胞は蛍光顕微鏡で見ることができる。前記細胞に結合されると、前記共役体は基本的に水溶性試料中の酸素濃度に対するその感度を維持した。
実施例14.酸素プローブを用いた水生生物の酸素呼吸のモニタリング
塩水エビArtemia salina(アルテミア)(サイズ〜1mm)を標準的な384ウエルマイクロタイタプレートのウエル内に、各ウエルに50ulの人工海水中に5匹の動物を、1uMのPtCP−PEG酸素プローブと共に置いた。アルテミアを環境温度で異なる濃度の毒物(重金属、薬物)に約20分間晒し、次に50uL膜層の重鉱物油を塗布して環境空気の酸素から前記試料をシールした。次に前記試料を蛍光プレートリーダ(Spectramax Gemini、Molecular Devices)で1〜2時間30℃(励起/放射波長380/650nm)でモニタし、酸素勾配を確立した。処理したアルテミアの測定した酸素勾配を、処理していない試料(対照)のそれらと比較し、アルテミアの生存可能性における変化を処理の結果として測定した。
塩水エビArtemia salina(アルテミア)(サイズ〜1mm)を標準的な384ウエルマイクロタイタプレートのウエル内に、各ウエルに50ulの人工海水中に5匹の動物を、1uMのPtCP−PEG酸素プローブと共に置いた。アルテミアを環境温度で異なる濃度の毒物(重金属、薬物)に約20分間晒し、次に50uL膜層の重鉱物油を塗布して環境空気の酸素から前記試料をシールした。次に前記試料を蛍光プレートリーダ(Spectramax Gemini、Molecular Devices)で1〜2時間30℃(励起/放射波長380/650nm)でモニタし、酸素勾配を確立した。処理したアルテミアの測定した酸素勾配を、処理していない試料(対照)のそれらと比較し、アルテミアの生存可能性における変化を処理の結果として測定した。
本発明は、上述した実施例に限定されるものでなく、その詳細において様々に変化させることができる。
Claims (43)
- 水溶性親水性高分子キャリアに共有結合された酸素感受性フォトルミネセンス色素の単官能誘導体からなる酸素感受性プローブ。
- 前記色素が、脱酸素水溶液内でおよそ10〜1000μ秒の放射寿命を有する請求項1に記載のプローブ。
- 前記酸素感受性フォトルミネセンス色素が、前記高分子キャリアへの化学共役のための単一の反応化学基を有する請求項1または2に記載のプローブ。
- 前記酸素感受性フォトルミネセンス色素が、Pt(II)−ポルフィリン、Pd(II)−ポルフィリン、又は密接に関連した化学構造のいずれか一つ又は複数から選択される請求項1乃至3のいずれかに記載のプローブ。
- 前記酸素感受性フォトルミネセンス色素が、Pt(II)−コプロポルフィリン−I、Pt(II)−コプロポルフィリン−III、Pt(II)−ウロポルフィリン−I、Pt(II)−テトラキス(p−カルボキシフェニル)ポルフィン、Pt(II)−テトラキス(p−スルホフェニル)ポルフィン、それらの誘導体又は類似体のいずれか一つ又は複数から選択されることを特徴とする請求項3又は4に記載のプローブ。
- 前記酸素感受性フォトルミネセンス色素が,Pt−ポルフィリン−ケトン、Pt−ベンゾポルフィリン、Pt−塩素、Pd−ポルフィリン−ケトン、Pd−ベンゾポルフィリン、又はPd−塩素のいずれか一つ又は複数から選択されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のプローブ。
- 前記酸素感受性フォトルミネセンス色素が、Pt−コプロポルフィリン−Iの単官能p−イソチオシアナトフェニル誘導体である請求項3又は4に記載のプローブ。
- 前記酸素感受性フォトルミネセンス色素が、Pt−コプロポルフィリン−Iの単官能アミノ−、マレイミド−又はN−スクシンイミド−誘導体である請求項3又は4に記載のプローブ。
- 前記高分子キャリアがポリペプチド、多糖、又はポリ(エチレングリコール)からなる請求項1乃至8のいずれかに記載のプローブ。
- 単官能高分子キャリアに共有結合された酸素感受性フォトルミネセンス色素の単官能誘導体を有する請求項9に記載のプローブ。
- 前記高分子キャリアが、2000Daを超える分子量を有するポリ(エチレングリコール)(PEG)からなる請求項9又は10に記載のプローブ。
- 前記高分子キャリアがPEG−5000又はPEG−20000のいずれか一つまたは複数からなる請求項11に記載のプローブ。
- 前記高分子キャリアが1末端アミノ基を有するPEG−20000からなる請求項11に記載のプローブ。
- 前記高分子キャリアが、1又は2末端N−スクシンイミド基を含む活性化PEG−20000からなる請求項11に記載のプローブ。
- 前記酸素感受性プローブが、高分子量PEGの末端基に共役されて主に1:1又は2:1の共役を与える請求項11乃至14のいずれかに記載のプローブ。
- 前記高分子キャリアが、5000ダルトンを超える分子量を有するポリペプチドからなる請求項9に記載のプローブ。
- 前記高分子キャリアがアルブミン又は免疫グロブリンからなる請求項9に記載のプローブ。
- 前記高分子キャリアが、5000Daを超える分子量を有するデキストラン又はアミノ−デキストランからなる請求項9に記載のプローブ。
- 前記高分子キャリア及び酸素感受性色素が1:1から1:2に近い割合で存在する請求項1乃至18のいずれかに記載のプローブ。
- 前記高分子キャリアが、試料内の特定の細胞又は細胞群の表面を認識しかつ該表面と特異的に結合し得る請求項1乃至19のいずれかに記載のプローブ。
- 別のプローブと組み合わされた請求項1乃至20のいずれかに記載の酸素感受性プローブ。
- 酸素感受性フォトルミネセンス色素及び/又は水溶性高分子キャリアの官能性誘導体を反応させて、安定な化学結合を形成する過程からなる酸素プローブの調製方法。
- 前記色素が、特定の部位において前記高分子キャリアに共役される請求項22に記載の方法。
- 前記色素が、単一の過程で前記キャリアと反応する請求項22又は23に記載の方法。
- 化学的又は生物学的試料による酸素の摂取をモニタするための方法であって、酸素反応プローブを試験試料に加え、かつ溶存酸素濃度の変化を反映する前記プローブの放射の変化を測定する過程からなり、前記プローブが、水溶性親水性高分子キャリアに共有結合された酸素感受性フォトルミネセンス色素の単官能誘導体からなる方法。
- 前記プローブが、請求項2乃至21のいずれかに記載のプローブである請求項25に記載の方法。
- 前記生物学的試料が細胞、微生物、細胞内オルガネラ、動物組織又は水生動物を含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
- 前記酸素プローブの添加前又は後に、前記試料が薬物、ホルモン又は他のエフェクタで処理される請求項26又は27に記載の方法。
- 試料内の細胞の数、細胞の生存可能性、細胞への薬物又はエフェクタの作用を測定するための請求項26乃至28のいずれかに記載の方法。
- 前記生物学的試料が、酸素依存性酵素又は酵素系、及び対応する基質を含む請求項26に記載の方法。
- 酵素基質の濃度又は前記基質の代謝の速度を測定するための請求項30に記載の方法。
- 酵素の活性又は阻害を測定するための請求項30に記載の方法。
- 前記酸素プローブのルミネセンス強度をモニタする請求項26乃至32のいずれかに記載の方法。
- 前記酸素プローブのルミネセンス信号が、マイクロ秒時間分解能を有する時間分解蛍光により測定される請求項26乃至33のいずれかに記載の方法。
- 遅延時間及びゲート時間が、空気飽和試料における前記酸素プローブの寿命と比較可能である請求項34に記載の方法。
- 前記酸素プローブの時間分解測定が、励起後に少なくとも2つの異なるゲート時間で行われる請求項34又は35に記載の方法。
- 酸素へのプローブ反応が、時間分解蛍光測定のパラメータ即ち遅延及び/又はゲート時間を最適化することにより最適化される請求項34乃至36のいずれかに記載の方法。
- 前記酸素プローブのルミネセンス信号が、位相変調技術を用いて測定される請求項33に記載の方法。
- 前記酸素プローブの励起が前記プローブに適合するレーザにより行われる請求項33乃至38のいずれかに記載の方法。
- 前記試料及び酸素プローブの放射が蛍光イメージングシステムで分析される請求項25乃至39のいずれかに記載の方法。
- 前記試料をシールする過程を有する請求項25乃至40のいずれかに記載の方法。
- 前記試料が、液体シール材料で前記試料を覆うことによりシールされる請求項41に記載の方法。
- 前記液体シールが鉱物油からなる請求項42に記載の方法。
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