JP2006521824A - ポリメラーゼ阻害剤およびその使用方法 - Google Patents

ポリメラーゼ阻害剤およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、核酸に基づくポリメラーゼ阻害剤、および核酸増幅反応における非特異的ポリメラーゼ伸長および増幅を減少させる方法を提供する。ポリメラーゼ阻害剤は、伸長用のテンプレートとしてポリメラーゼ酵素によって認識される一方、ポリメラーゼ酵素によって伸長される能力を有していない二本鎖核酸部分を提供する。ポリメラーゼは、温度が上記阻害剤の二本鎖部分を変性させるレベルに達するまで、酵素を隔離する上記ポリメラーゼ阻害剤に結合し、その後ポリメラーゼは放出されて、次いで核酸伸長を触媒する。

Description

発明の詳細な説明
〔優先権の主張〕
本出願は、米国特許仮出願第60/459,672号に対して優先権を主張するものであり、その全体が本明細書中に参考として援用される。
〔発明の分野〕
本発明は、核酸ポリメラーゼ活性を阻害する方法および試薬に関するものである。より具体的には、本発明は、低温において核酸ポリメラーゼによる非特異的核酸の伸長または増幅を防止する方法および核酸に関するものである。
〔発明の背景〕
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、核酸を増幅するための多用途かつ強力な技術であることが分かっている。PCRは、天然のDNAポリメラーゼまたは組換えDNAポリメラーゼが標的核酸を高レベルに再生成する能力を利用する。理論的には、この手順は、単一コピーのDNAの対数再生成(増幅)を生成する能力を有する。しかしながら、増幅工程中の多数の要因によってPCRプロセスの感度に障害が生じ、結果的に顕著な感度の低下が生じる。主要な問題の1つが、一般に「プライマーダイマー」として知られている、反応中の非特異的産物の発生である。これらの産物が形成すると、これらの産物はプライマーおよびデオキシリボヌクレオシド三リン酸(dNTPs)の両方を反応液から除去してしまい、これにより、所望の標的の増幅レベルが低下し、同時に反応の感度も低下する。
上記の欠損を回避するために、「ホットスタート」PCR技術が開発された。ホットスタート反応は、温度サイクル(cycling)が開始され増幅が続いて起こる前に、低く、非特異的な温度においてPCR反応が起こることを防止することを含む。ホットスタート反応技術は、低温でのポリメラーゼの不活性化、あるいはポリメラーゼ、ヌクレオシド三リン酸、またはMg2+のような、PCR反応に必須の成分を抑制することに基づいている。
初期のホットスタート法においては、反応混合物は、反応に必須の成分を添加する前に、プライマーのアニーリングTmより高い温度で加熱されていた。しかし、この方法は、煩雑であり、汚染されやすく、そして高スループットの適用には向かない。なぜなら、複数回添加を行わなければならないからである。また、この方法は、高温において反応液に試薬を添加しなければならないため、鉱物油オーバーレイの使用を含む。さらに、一旦反応が始まると、ダイマー阻害はもはや生じない。
上述した方法と同様の方法がワックスバリア法であり、この方法において、鉱物油は、高温で液化するワックスと置き換えられる。この方法は、Chouら、Nucleic Acids Res.20(7),p.1717(1992)に記載されている。反応に必須の成分を添加する前に反応混合物は加熱および冷却され、これによりワックスが硬化されてバリアを形成する。反応混合物上のワックスの頂部に限定された成分が添加され、温度サイクルが開始されるとこのワックスが溶け、これによって、より高密度の水性の限定された試薬がこの液体ワックスを透過して沈み込み、完全な反応混合物が形成され、その後増幅が続くことを可能にする。不運にも、この技術は、限定された煩雑な加熱−冷却−試薬の添加を要する。さらに、固体ペレットとして各ウェルにワックスを添加しなければならず、従って、この方法は処理能力が非常に低く、かつ自動化され得ない。特定のワックスは、より高い不透明度を有しているため、リアルタイムPCRのための蛍光検出の使用が制限される。
別のホットスタート技術は、米国特許第5,338,671号に記載されているような、ポリメラーゼタンパク質に対する抗体(Ab)または抗体の混合物とポリメラーゼを複合体化させることを含む。このAbは、ポリメラーゼを低温で不活性化させ、反応物が加熱されたときに、このAbは、変性のために不可逆的に不活性化される。Ab不活性化によって、引き続くアニーリング工程および伸長工程中にポリメラーゼが活性化され、PCRが生じ得る。この技術にはまたいくつかの制限があり、この制限としては、Abが高価であり、かつ単一ポリメラーゼに対してのみ特異的であるという事実が含まれる。従って、新しいAbは、各タイプのポリメラーゼと反応させるために単離されなければならない。この方法はまた、逆転写酵素(RT)と共に利用され得ない。なぜなら、Abを不活性化させるに十分な高温はまたRTを不活性化させてしまうからである。
別の方法として、米国特許第6,183,998号に開示されているような、リジンへ結合する環状無水物のような化学基を有するポリメラーゼ酵素の化学的修飾が含まれる。誘導体化はポリメラーゼを不活性化させ、トリスなどの温度感受性緩衝液の存在下においてポリメラーゼを高温でインキュベートすると、95℃でpHが大幅に低下する結果となる。この高温で生じた酸性条件は、化学的誘導(derivitization)を逆転させ、酵素を活性化する。この技術の欠点として、変性温度において一般に10分を超える長いインキュベーション時間を必要とすることが含まれる。酸感受性蛍光団(fluorophore)検出化学は、生じるpH変化によって悪影響を受け得る。無水物を不活性化させるに十分な高温はまたRTを不活性化するので、この方法はまた、RTと共に利用され得ない。さらに、化学的誘導体の逆転は効果的ではなく、酵素の完全な活性が回収されず、多くの適用に対して酵素濃度を高めることを必要とする。
マグネシウムを隔離するホットスタート法の1つとして、リン酸を緩衝液に添加して、PCRに必要なマグネシウムイオンの沈殿を室温で発生させる方法が挙げられる。Barnesら、Mol Cell Probes 16(3),p.167(2002)、および米国特許第6,403,341号を参照のこと。反応混合物を95℃でインキュベートすることによって、マグネシウムの沈殿物は再溶解し、マグネシウムイオンはPCRの高い反応温度において溶解されたままである。この方法において、効果的なマグネシウムイオンの沈殿は、特定の緩衝液の使用に依存する。また、全てのマグネシウムイオンが沈殿するわけではないため、PCRの阻害は十分ではない可能性がある。上述の通り、酸性条件は、感受性蛍光団または他の部分(例えば、イソベース(isobase))に悪影響を与える可能性がある。無水物を不活性化させるに十分な高温はRTもさらに不活性化させてしまうため、この方法はまた、RTと共に利用され得ない。
さらに別のホットスタート技術は、アプタマー、ポリペプチド、または一本鎖核酸に基づいており、これらは、特定のポリメラーゼに特異的であるとして選択される。アプタマー法には、ポリメラーゼに特異的に結合し、かつ該ポリメラーゼを阻害するSELEX技術を用いる、構造化核酸の選択および増幅を含む。これらの技術については、米国特許第5,693,502号、同第5,763,173号、同第5,874,557号、同第6,020,130号、および同第6,183,967号、ならびにDangら、J Mol Biol 264(2),p.268(1996)に記載されている。選択は低温で行われ、高温でアプタマーをインキュベートすることで、特異的な阻害に必要な構造的要素を変性させる。変性されたアプタマーは、もはやポリメラーゼ活性を阻害し得ず、PCRを可能にする。しかしながら、アプタマーは、単一のポリメラーゼまたは密接に関連したポリメラーゼにのみ特異的である。従って、新しいアプタマーは、各タイプまたは各ファミリーのポリメラーゼと反応することが必要とされる。また、アプタマーの最適温度条件は、容易に予測または制御され得ず、アプタマーの阻害活性は、所定の温度で完全に逆転され得ない。このため、アプタマー/酵素濃度および反応条件を正確に最適化する必要がある。
別の技術は、ホットスタートを達成するための、ポリメラーゼHSA融合タンパク質の可逆的固相結合が記載されている。Nilssonら、BioTechniques 22(4),p744(1997)を参照のこと。
このように、PCR反応において非特異的核酸の伸長および/または増幅を阻害または防止するための簡易化した方法および試薬への必要性が残っている。
〔発明の概要〕
本発明は、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤、および核酸増幅反応における該阻害剤の使用方法を提供する。一実施形態は、核酸配列を含むポリメラーゼ阻害剤を提供し、少なくともその一部は、この核酸配列の融点またはそれ未満において二本鎖である。いくつかの実施形態において、この核酸配列の二本鎖部分は、この核酸配列がポリメラーゼによって実質的に伸長され得ないことを除いて、伸長のためのテンプレートとしてポリメラーゼによって認識されるに十分な長さである。さらに、いくつかの実施形態において、上記核酸が二本鎖である場合に、この核酸の3’末端の核酸の少なくとも1つが、この核酸の5’末端の核酸の少なくとも1つと対をなす必要はない。
典型的な実施形態において、ポリメラーゼ阻害剤は、核酸ポリメラーゼまたは核酸ポリメラーゼに関連したポリメラーゼファミリーに特異的ではない。同様に、いくつかの実施形態において、ポリメラーゼ阻害剤の阻害活性は、配列特異的ではない。記載した実施形態のいくつかにおいて、ポリメラーゼ阻害剤の核酸配列は、目的の標的核酸に対するプライマーとして作用しない。さらに他の実施形態において、ポリメラーゼ阻害剤の核酸配列は、目的の標的核酸配列を含む核酸の一部を形成しない。さらなる実施形態において、ポリメラーゼ阻害剤は、本質的に核酸配列から構成される。なおさらなる実施形態において、上記核酸配列の少なくとも5’末端の核酸は、この核酸配列の融点またはそれ未満において一本鎖である。さらなる実施形態において、上記核酸配列の3’末端の核酸は、ポリメラーゼによる3’末端の核酸の伸長を防止するブロック部分を含む。なお他の実施形態において、上記核酸の融点またはそれ未満において二本鎖である核酸の一部は、自身でアニーリングし得る単一の核酸配列によって形成されている。
いくつかの実施形態において、上記核酸の融点またはそれ未満において二本鎖である核酸の一部は、少なくとも部分的に互いにアニーリングする2つの別々の核酸配列によって形成される。本明細書で使用されている場合、別々の核酸配列とは、核酸配列が、核酸の切れ目なく連続する配列の一部ではないということを意味する。例えば、別々の核酸としては、別個の核酸または2つの核酸配列が挙げられ、この別個の核酸は、物理的に互いに連結されておらず、この2つの核酸配列は、これらの核酸配列が非核酸スペーサーまたは連結基(linking group)によって分離されている限り、この同一の天然の実体の一部である。さらなる実施形態において、上記核酸配列の少なくとも3’末端の核酸は、その核酸配列の融点またはそれ未満において一本鎖である。なおさらなる実施形態において、ポリメラーゼ阻害剤の核酸部分は、DNAもしくはDNA模倣物、またはRNAもしくはRNA模倣物を含む。いくつかの実施形態において、ポリメラーゼ阻害剤の核酸部分は、エクソヌクレアーゼ活性に耐性である。なおさらなる実施形態において、ポリメラーゼ阻害剤の核酸の二本鎖部分の融点は、約25℃〜80℃の範囲にある。特定の実施形態において、ポリメラーゼ阻害剤の核酸部分の二本鎖部分は、少なくとも10塩基長である。
また、核酸ポリメラーゼを阻害する方法が提供される。本方法は、核酸に対するポリメラーゼ阻害剤の何れかを、核酸増幅を被る反応混合物に添加する工程、または、記載されたポリメラーゼ阻害剤の存在下において核酸増幅反応を行う工程を含む。特定の方法は、1つ以上のさらなるポリメラーゼ阻害剤を使用する工程をさらに含み、このポリメラーゼ阻害剤の核酸部分は異なる融点を有する。なおさらなる方法は、この反応混合物に対して核酸増幅反応を行なう工程を含み、ここで、この反応混合物は、1つ以上の標的核酸が存在する場合に、核酸増幅を行ない得る。上記方法のいくつかにおいて、ポリメラーゼ阻害剤は、ポリメラーゼ1単位当たり1×10E−12モル デコイ〜ポリメラーゼ1単位当たり1×10E−10モル デコイの割合で存在し、上記核酸増幅反応を通じて低濃度を維持する。さらなる方法において、ポリメラーゼ阻害剤は、実質的に全てのポリメラーゼを阻害する量で存在する。なおさらなる方法は、核酸増幅反応によって生成された任意の核酸の存在または非存在を検出する工程、および/または、核酸増幅反応において生成された任意の核酸の量を定量する工程を含む。特定の方法において、ポリメラーゼ阻害剤は、プライムされた標的核酸によってポリメラーゼ酵素から解離されていない。
本発明はまた、本発明に係る方法を実施するためのキットを提供する。
〔図面の簡単な説明〕
図1Aおよび1Bはヘアピンデコイである。ヘアピンデコイは、自己相補配列を含む単一のオリゴヌクレオチドであり、この自己相補配列は、自己ハイブリダイズして、5’伸長(すなわち尾部)およびポリメラーゼによって伸長不可能な3’末端と部分的に二本鎖を形成する。
図2は二重鎖デコイを示す。二重鎖デコイは、相補的配列を含む2つのオリゴヌクレオチドをハイブリダイズして、5’伸長(すなわち尾部)およびポリメラーゼによって伸長不可能な3’末端を用いて部分的に二本鎖を形成することによって、形成される。
図3および4は、非標準塩基(X)を各オリゴヌクレオチドプライマーの5’末端に配置する工程、および直交する非標準塩基(Z)の三リン酸形態を増幅反応へ提供する工程によって、伸長したプライマーオリゴヌクレオチドの3’末端がさらに伸長することを防止する技術の例である。
図5は、100,000分子〜0.1分子までの範囲の濃度から構成される段階希釈(dilution series)である。デコイなし(図5A)、5uMのMM309/310(図5B)、5uMのMM309/311(図5C)、および5uMのMM309/312(図5D)のデコイの存在下において、標的コントロールはいずれも増幅されない。
図6は、6FAMについて走査することによって得られたゲルの蛍光画像を介して、MMLV逆転写酵素の選択的阻害を示す。
〔詳細な説明〕
本発明は、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤を提供する。このポリメラーゼ阻害剤は、所定の温度未満、一般的には非特異的プライミングおよび伸長が生じる温度未満ではポリメラーゼ活性を阻害するが、所定の温度を超えると、一般的にはプライマーが標的核酸に特異的にアニーリングする温度を超えると、ポリメラーゼ活性を可能にする。本明細書中で使用される場合、「核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤」、またはいくつかの例においては単純に「ポリメラーゼ阻害剤」は、少なくとも部分的に核酸から構成されるポリメラーゼ阻害剤を意味する。いくつかの実施形態において、特に反応混合物の温度が所定の温度未満である場合は、上記ポリメラーゼ阻害剤の核酸部分は、少なくとも部分的に二本鎖である。上記核酸の部分的に二本鎖である部分は、ポリメラーゼによって、少なくとも潜在的に伸長の基質であると認識されるに十分な長さを有している。核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤は、全体またはほぼ全体が核酸から構成され得る。一方、他の実施形態において、核酸は、非核酸部分(例えば、タンパク質、保護基、標識など)に連結され得る。核酸の二本鎖部分は、もし存在するならば、例えば、ヘアピン様構造もしくはステムループ構造、または、互いにアニーリングした2つ以上の別々のオリゴヌクレオチドを形成することによって、自身とアニーリングした単一のオリゴヌクレオチドから生じ得る。一般に、ポリメラーゼ阻害剤は、2つのオリゴヌクレオチドを含む。なぜなら、その溶融する挙動は、より好適であり、自己アニーリングする単一のオリゴヌクレオチドよりも狭い範囲を有する、より迅速な変性速度を可能にするからである。従って、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤は、2つ以上の個別の実体から構成され得る。この2つ以上の個別の実体は、両者とも核酸であってもよく、一方が、リガンド(例えば、タンパク質または核酸模倣物)であってもよく、このリガンドは核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤の他の部分と結合する。核酸の二本鎖部分を形成する別々の2つのオリゴヌクレオチドは、同じ配列または異なる配列を有し得る。自身でまたは他のオリゴヌクレオチドとアニーリングするオリゴヌクレオチドを提供することは、当該分野において公知の種々の手段(互いに相補的な核酸部分を提供すること、または核酸内に回文配列を提供することを含む。)を介して達成され得る。これらの実施形態のいくつかにおいて、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤は、伸長された5’尾部および遊離3’末端を有することができる。好ましい長さの範囲は5’尾部が7〜16bpであり、5〜16bpの二重鎖領域を、10、または最もよく機能すると思われる10より大きい長さで試験した。
いくつかの実施形態において、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤またはその一部は、PCR反応における標的核酸に対するプライマーとして二重にもなる。ただし、核酸ベースの阻害剤のこの二本鎖部分が、伸長のための基質としてポリメラーゼ酵素によって認識されるに十分な長さを有している場合である。本発明の範囲を限定することなく、一般に、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤の二本鎖部分は、少なくとも10塩基対長である。しかし、より短い二本鎖セグメントは、伸長のための基質としてポリメラーゼによって認識される限りは許容される。他の実施形態において、ポリメラーゼ阻害剤の核酸部分は、PCR反応における標的核酸のためのプライマーとして機能しない。同様に、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤は、一般に、標的核酸の一部を形成しない。核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤の一部がまた標的核酸用のプライマーとして機能する場合、ポリメラーゼ阻害剤は、自身にアニーリングして短い二本鎖部分のみを形成する単一のオリゴヌクレオチドであるべきではない。この短い二本鎖部分は、伸長のための基質であるとは認識されず、核酸の二本鎖部分が融解されるまでは、標的核酸にアニーリングしないコンフォーメーションへプライマーを折りたたむように働くのみであり、この二本鎖部分は、わずか5または6塩基対長である。
一般に、本発明のポリメラーゼ阻害剤、特に一本鎖核酸の自己アニーリングによって形成されたポリメラーゼ阻害剤はまた、特定のポリメラーゼ、関連するポリメラーゼファミリー、または高度の類似性または配列相同性を共有するポリメラーゼに特異的ではない。当業者は、生物(そこからポリメラーゼを入手する)、ならびにポリメラーゼの系統発生的分類、配列類似性、および同一性などの公知の指針を使用して、関連するポリメラーゼファミリー内に含まれるポリメラーゼ酵素を同定することができる。非限定的な例示として、Thermus科から得たポリメラーゼ酵素(例えば、Thermus brockianusからのTbrポリメラーゼ、Thermus flavusからのTflポリメラーゼ、 (Thermotoga maritmaからのTmaポリメラーゼ、およびThermococcus thermophilusからのTthポリメラーゼ)は、一般に、これらの配列相同性に起因して関連していると考えられている。TthポリメラーゼおよびTaqポリメラーゼは、アミノ酸配列レベルにおいて、93%類似性、88%同一性であると報告されている(Abramson (1995) in PCR Strategies (Academic Press, New York))。Tflポリメラーゼは、アミノ酸レベルにおいて、Taqポリメラーゼと93%類似性、86%同一性であると報告されている(米国特許第6,183,967号)。これとは対照的に、Thermotoga maritmaからのTmaポリメラーゼ、およびThermococcus litoralisからのTliポリメラーゼは、通常は、サーマス科からのポリメラーゼと密接に関連しているとはみなされていない。Tliポリメラーゼは、真正細菌酵素とほとんど配列相同性を有していない(Ito and Braithwaite (1991) Nucleic Acids Res. 19:4045)。Tmaポリメラーゼは、アミノ酸レベルで、Taqポリメラーゼと61%類似性、44%同一性であると報告されている(Abramson (1995) in PCR Strategies (Academic Press, New York)。ポリメラーゼ酵素間の関連性についての別の測定法は、米国特許第5,693,502号、同第5,763,173号、同第5,874,557号、同第6,020,130号、および同第6,183,967号に記載されている。米国特許第6,183,967号では、ポリメラーゼ酵素間の関連性を、特定のアプタマーファミリーに起因するその阻害によって測定している。
さらなる実施形態において、本発明のポリメラーゼ阻害剤および方法は、反応中に達成される、より高く、標的核酸により特異的な温度においても低濃度を維持するように設計され得る。従って、PCRをブロックすることなく、増幅を通じて、非特異的な相互作用および伸長を競合し続ける。この実施形態および他の実施形態において、本明細書中に記載される方法は、異なるTm特性を有する1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)のポリメラーゼ阻害剤を用いることができ、様々な温度において非特異的な相互作用の正確な制御および阻害を提供する。異なるポリメラーゼ阻害剤の濃度は、所望されるように変更されることができる。一般に、低い温度において、より多くのポリメラーゼ阻害剤が反応混合物中に存在し、一方、高い温度において、標的核酸の伸長と競合するためのポリメラーゼ阻害剤がより少なく存在する。
本発明はまた、核酸増幅反応を受ける反応混合物に、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤を添加する工程を含む、核酸増幅反応を行う方法を提供する。この反応混合物は、核酸増幅を行うために必要な成分の全部または一部のみを含むことができる。一般に、核酸増幅に必要とされる成分としては、緩衝液、マグネシウムイオン、核酸上に取り込まれ得るヌクレオチド(例えば、デオキシヌクレオチド)、ポリメラーゼ酵素、および1つ以上のプライマーが挙げられる。当業者は、首尾よいPCR反応が標的核酸の非存在下では生じないが、標的核酸の存在は本方法を行うために必要とされない、ということを認識する。ポリメラーゼ阻害剤の存在下においては存在しない、増幅反応に必要な任意の成分は、続いて反応混合物に添加され得る。いくつかの実施形態において、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤は、反応混合物中において使用されるポリメラーゼの実質的に全てを阻害するに十分な量で存在する。核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤の最適な濃度は、当業者によって容易に決定され得る。いくつかの実施形態において、ポリメラーゼ阻害剤は、ポリメラーゼ1単位当たり1×10E−12モル デコイ〜ポリメラーゼ1単位当たり1×10E−10モル デコイの割合で存在する。この場合、単位は、酸不溶性の物質に、反応温度で30分当たり10E−8モルのdNTPを、取り込む酵素の量であると規定される。
本明細書中に記載される方法は、反応混合物において核酸増幅反応を行う工程をさらに含むことができ、この反応混合物は、1つ以上の標的核酸が存在する場合に核酸増幅を受けることができ、かつ核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤を含む。本方法のいくつかにおいて、核酸増幅は、Stumpら、Nucleic Acids Res 27(23)、p4642(1999)にて述べられているような直線的な増幅量、または指数関数的な成長(growth)を達成するために設定され得る。さらに、他の方法において、核酸増幅は、Kainzら、BioTechniques 28,p.278(2000)に開示されているようなヘアピン伸長アッセイではない。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されている方法は、熱サイクリング条件で行われ、等温条件では行われない。標的核酸は、特定の核酸配列を有するかまたは有することが期待されるサンプルから供給または単離され得る。核酸増幅を行った後、標的核酸の存在または非存在を決定したり、その量を定量したりすることができる。核酸産物の検出または定量を容易にするために、増幅反応で用いられるプライマーの1つ以上を標識化することができる。同様に、任意の核酸増幅の効率が測定され得る、および/または、核酸増幅反応と同じ成分(ポリメラーゼ阻害剤を除く)を有するコントロール反応と比較されることができる。この様式において、異なる核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤の有効性が測定され得る。
増幅反応を行う際に、核酸ベースの阻害剤の二本鎖部分は、核酸伸長のための適切な基質またはテンプレートとしてポリメラーゼによって認識され、これによって、ポリメラーゼは、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤の二本鎖部分に結合すると考えられている。ポリメラーゼは、ポリメラーゼ阻害剤の二本鎖部分に結合するため、ポリメラーゼ阻害剤は、一般に、非特異的な伸長を防ぐために、ポリメラーゼによって伸長される能力を持つべきではない。ポリメラーゼがポリメラーゼ阻害剤を伸長することを防ぐ様式は、特に限定されるものではなく、いくつかの技術によって達成されることができる。このいくつかの方法としては、核酸の5’伸長にisobaseを含ませる方法、または、核酸の3’末端を化学的に修飾もしくはキャッピングする方法(例えば、伸長し得ないヌクレオチドまたはブロッキング部分を用いる)が含まれる。保護基の典型例は、ビオチン、ジデオキシヌクレオチド三リン酸(”ddNTPs”)(連鎖停止(chain terminating)ddNTPsとも称される。)、および3’OHにおけるエチレングリコールリンカーである。他の方法において、オリゴヌクレオチドは、標的配列に相補的でない3’末端に塩基を加えることによって伸長し得ないように形成されているため、塩基対合せず、酵素的に伸長され得ない。
一般に、本発明のポリメラーゼ阻害剤は、核酸の5’末端塩基が、相補的な核酸の3’末端塩基と対合する場合(例えば、2つの核酸が互いに相補的であるか、または単一の核酸が3’末端および5’末端において自己相補配列を有する場合)は核酸ではない。このような核酸の例は、Kainzら、BioTechniques 28,p.278(2000)、および米国特許第5,565,340号にそれぞれ見出される。
あるいは、核酸の3’末端は、非標準塩基(例えば、これに限定されないがAEGISTM塩基)を用いて、キャッピングされ得る。種々の増幅システム(例えば、これらに限定されないが、例えば、PCR、TMA、SDA、NASBA)は、オリゴヌクレオチドプライマーの3’水酸基から伸長させる、核酸ポリメラーゼの能力に部分的に依存している。これらの反応の特異性は、これらのオリゴヌクレオチドプライマーの慎重な設計に部分的に依存するものである。これらの増幅システムを設計する際の1つの重要な要素は、オリゴヌクレオチドの3’水酸基を伸長して新たな3’配列を生成することである。これらの配列は、対象とする増幅産物の場合(図3)または対象としない場合(図4)と同じように予測されることができる。図3および4は、非標準塩基(X)を各オリゴヌクレオチドプライマーの5’末端に配置し、直交する非標準塩基(Z)の三リン酸形態を増幅反応に提供することによって、伸長されたプライマーオリゴヌクレオチドの3’末端のさらなる伸長を防ぐ技術の例である。オリゴヌクレオチド伸長産物の3’部分にZヌクレオシドを配置させることは、このヌクレオチド配列を、増幅反応の条件下におけるさらなる伸長に抵抗性にすることが意図される。Zヌクレオシドは、K、X、isoG、またはisoCの中から選択されることができるが、これらに限定されるものではない。Zヌクレオシドは、ヌクレオシドのリボ形態、デオキシ形態、ジデオキシ形態、またはアシクロ形態であってもよいが、これに限定されるものではない。
ポリメラーゼは、ポリメラーゼ阻害剤を伸長させないため、ポリメラーゼ阻害剤に結合し、そしてポリメラーゼ阻害剤によって分離または捕らえられる。通常のPCR反応で生じる加熱の際に、反応混合物の温度は、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤の二本鎖部分の融点(Tm)より高くなる。この温度上昇の結果、ポリメラーゼ阻害剤の二本鎖部分の変性、およびポリメラーゼ酵素の放出が生じる。ポリメラーゼ酵素は、放出された後、存在する、プライムされた任意の標的核酸配列を伸長するというポリメラーゼ反応における通常の機能を実行し得る。本発明の方法を介して、非特異的核酸の伸長および誤プライミングを防止または阻害することによって、存在する任意の標的核酸のより効率的な増幅を可能にし、より高い忠実度の反応を生じる。従って、本発明の方法は、標準のPCR技術よりも高い感度、および一貫した高度な結果を提供する。
PCR混合物の温度が、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤のTmまたはそれ未満に戻ったとき、その核酸部分は、少なくとも部分的に再度アニーリングし、ポリメラーゼ酵素を分離する二本鎖構造を形成する。従って、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤は、反応混合物の温度に応じて可逆的であり得る。これは、非特異的プライミングおよび伸長が、多くのホットスタートPCR技術と同様に、一度目の核酸伸長または増幅の前に防止されるだけではなく、特異的標的に依存する伸長のサイクルとサイクルとの間隔においても防止される。この様式において、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤は、ポリメラーゼ酵素に対するデコイまたは可逆的なシンク(reversible sink)として機能する。このように、ポリメラーゼ阻害剤の核酸部分の配列は、特に限定されるものではない。すなわち、阻害は、所望のTm特性を有している限りは配列特異的ではない。
核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤の二本鎖部分のTmは、当業者によって、公知の技術を用いて設計され得るか、改変され得るか、または算出され得る。好ましくは、ポリメラーゼ阻害剤の二本鎖部分のTmは、標的核酸の特異的なプライミングおよびポリメラーゼによるその伸長が、非特異的なプライミングおよび伸長より優勢である温度にほぼ等しいことが好ましい。一般に、この温度は、所望のデコイ特性に応じて、約25℃〜80℃の範囲にある。Tmに影響を及ぼすパラメータとしては、プライマーの長さ、反応物中のプライマー濃度、相対的G/C量、特異性、自己相補性、他のプライマーとの相補性、配列組成、およびプライマーの3’末端配列が挙げられる。よりプライマーが長く、よりG/C%が高いほど、変性温度およびアニーリング温度が高くなる。プライマーおよびテンプレート核酸が変性およびアニーリングする温度はまた、pH、一価陽イオン濃度、二価陽イオン、および有機溶剤の存在などを含む反応混合物のストリンジェンシーによっても影響され得る。
このストリンジェンシーに影響を与える様々な要素としては、例えば、温度、塩濃度、プローブ/サンプル相同性、核酸の長さ、および洗浄条件などが挙げられる。ストリンジェンシーは、ハイブリダイゼイション温度の上昇に伴って高くなり、他の全ての要素では変化しない。ストリンジェンシーが高くなるということは、非特異的なハイブリダイゼイション、すなわち、バックグラウンドノイズが減少する。核酸ハイブリダイゼイションについての「高ストリンジェンシー条件(高ストリンジェントな条件)」および「中程度のストリンジェンシー条件(中程度にストリンジェントな条件)」については、AusubelらのCur Prot Mol. Biol, 1998、Green Publishing Associates and Wiley Interscience, NYで説明されている。もちろん、核酸鎖間におけるの様々な相補度(degrees of complementation)を含めるかまたは除外するために、要求される検出範囲を達成するために、ハイブリダイゼイション条件のストリンジェンシーが所望される場合に変更され得るということは、当業者には明白である。同様に、タンパク質および核酸は、両者間の相互作用を増強または干渉する様々な条件の下で相互作用され得る。
他の方法と異なり、本発明のポリメラーゼ阻害剤は、このポリメラーゼ阻害剤がプライマーとして機能することができるように、例えば3’末端における核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤の分解を必要としないかまたは依存しない。このような方法の例は、米国特許第6,482,590号および同第6,274,353号に開示されている。いくつかの実施形態において、ポリメラーゼは、他の非特異的基質(例えば、プライマーダイマー)よりも、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤に対してより高い親和性を有する。さらに、いくつかの実施形態において、本発明に係るポリメラーゼ阻害剤は、単一ポリメラーゼに特異的ではなく、関連していない、異なる2つ以上のポリメラーゼを阻害するために使用され得る。このように、本発明は、例えば米国特許第5,693,502号、同第5,763,173号、同第5,874,557号、同第6,020,130号、同第6,183,967号、およびDangらによるJ Mol Biol 264(2),p.268(1996)に開示されているようなSELEX法を利用して見出された阻害剤を利用しない。本発明に係るポリメラーゼ阻害剤はまた、これらの特許に記載されている方法と併せて使用され得る。
本発明に係る方法およびキットにおいて使用されるポリメラーゼは、特に限定されるものではなく、任意の適切なポリメラーゼが使用され得る。例えば、これらのポリメラーゼは、熱安定性のDNAポリメラーゼである。熱安定性のDNAポリメラーゼのいくつかの例としては、Thermus aquaticus DNAポリメラーゼ、N末端が欠損しているTaq DNAポリメラーゼ(例えば、Stoffel フラグメントDNAポリメラーゼ、Klentaq235、およびKlentaq278);Thermus thermophilus DNAポリメラーゼ;Bacillus caldotenax DNAポリメラーゼ;Thermus flavus DNAポリメラーゼ; Bacillus stearothermophilus DNAポリメラーゼ;および古細菌DNAポリメラーゼ(例えば、Thermococcus litoralis DNAポリメラーゼ(Ventとも称される)、Pfu、Pfx、Pwo、およびDeep VentまたはDNAポリメラーゼの混合物)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明はまた、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤が逆転写酵素によって認識される場合、様々な逆転写酵素を用いることができる。逆転写酵素のいくつかの例としては、トリ骨髄芽球症ウイルス(AMV)、モロニーマウス白血病ウイルス(M−MLV)、改変されたM−MLV逆転写酵素、およびヒト免疫不全ウイルス(HIV)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。逆転写酵素によって認識可能なポリメラーゼ阻害剤は、デオキシリボ核酸、リボ核酸またはリボ核酸のより安定した模倣物(例えば2’−O−メチルヌクレオチド、またはその混合物)のいずれかを含むことができる。リボヌクレオチド、リボヌクレオチド誘導体、またはリボヌクレオチドとデオキシヌクレオチドとの混合物に由来するこれらの阻害剤は、逆転写酵素、またはRNA依存DNAポリメラーゼに特異的であることが期待されている。その全体がデオキシヌクレオチドから構成される阻害剤は、DNAポリメラーゼと逆転写酵素との両方を阻害する。リボヌクレオチドとリボヌクレオチド誘導体のみに由来する阻害剤は、逆転写酵素のみならずRNA依存RNAポリメラーゼも阻害する。ポリメラーゼは、エラー率は低いことが好ましい。ポリメラーゼは、核酸合成を触媒する以外の種々の酵素活性(例えば、エクソヌクレアーゼ活性)を有することが知られているので、本発明に係るポリメラーゼ阻害剤は、ポリメラーゼのポリメラーゼ活性に指向される。さらに、ポリメラーゼ阻害剤の核酸部分は、例えばエクソヌクレアーゼ活性を通じて、変性に対して抵抗性である。
本明細書中で使用される場合、「核酸」は、一本鎖または二本鎖のDNAまたはRNA、およびその任意の化学的修飾物のいずれかを意味する。修飾としては、さらなる電荷、極性、水素結合、静電相互作用、および、核酸リガンド塩基または核酸リガンド全体への流動性を取り入れる他の化学基を提供する修飾が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの修飾としては、2’−位糖修飾、5−位ピリミジン修飾、8−位プリン修飾、環外アミンにおける修飾、4−チオウリジンの置換、5−ブロモまたは5−ヨードウラシルの置換、骨格修飾、メチル化、isobaseのような特異な塩基対合の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。従って、本明細書に記載される核酸は、アデニン(A)、シトニン(C)、グアニン(G)、チミン(T)、およびウラシル(U)といった標準塩基だけでなく、非標準塩基(AEGISTM)も含む。水素結合塩基対を形成する非標準塩基は、例えば米国特許第5,432,272号、同第5,965,364号、同第6,001,983号、同第6,037,120号、および同第6,140,496号に記載されている。なお、これらの全てが参考として本明細書中に援用される。「非標準塩基」とは、A、G、C、T、またはU以外の塩基を意味し、この非標準塩基は、オリゴヌクレオチドへ取り込まれ得、水素結合、または疎水性相互作用、均質性(entropic)相互作用、もしくはファン デル ワールス相互作用によって塩基対合して、相補的塩基と塩基対を形成し得る。これらの塩基の具体的な例としては、塩基対の組み合わせ(iso−C/iso−G、K/X、H/J、およびM/N)における以下の塩基:
Figure 2006521824
が挙げられ、
ここで、Aは、糖またはポリマー骨格の他の部位への結合点であり、Rは、H、または置換アルキル基もしくは非置換アルキル基である。水素結合を利用する他の非標準塩基が調製され得ること、および塩基の非水素結合原子において官能基を取り込むことによって、上記で特定した非標準塩基を修飾できることは、理解されるであろう。図3から9に示されているこれらの非標準塩基を示すために、以下の記号が使用される:Xはiso−Cを示し、Yはiso−Gを示す。
これらの非標準塩基対の水素結合は、2または3つの水素結合が、水素結合受容体と、対合する非標準塩基の水素結合供与体との間に形成される場合、天然の塩基の水素結合に類似している。天然の塩基とこれらの非標準塩基との相違点の1つは、水素結合受容体および水素結合供与体の数ならびに位置である。例えば、シトシンは、相補的な受容体/供与体/供与体塩基であるグアニンとの供与体/受容体/受容体塩基であると考えられ得る。本明細書中に参考として援用される米国特許第6,037,120号に示されているように、Iso−Cは受容体/受容体/供与体塩基であり、iso−Gはその相補的な供与体/供与体/受容体塩基である。
オリゴヌクレオチドに使用する他の非標準塩基としては、例えば、Renら、J.Am.Chem.Soc.118,1671(1996)、およびMcMinnら、J.Am.Chem.Soc.121,11585(1999)(これらの両方が本明細書中に参考として援用される)に記載されているような、ナフタリン誘導体、フェナントレン誘導体、およびピレン誘導体が挙げられる。これらの塩基は、安定性のために水素結合を用いないが、その代わりに、塩基対を形成するために疎水性相互作用、均質性相互作用、またはファン デル ワールス相互作用に依存する。
本発明に係る核酸はまた、RNAを模倣する2’O−メチルヌクレオチドを使用して、逆転写酵素に特異的なポリメラーゼ阻害剤を提供することができる。
本明細書中で使用される場合、用語「標的」DNAまたは「標的」核酸は、DNAまたは核酸サンプルにおいて増幅されるべきポリヌクレオチド物質をいう。用語「非標的」は、増幅が所望されないポリヌクレオチド物質をいう。サンプル中のDNA断片は、「標的」DNAまたは「非標的」DNAのいずれかである。本明細書中で使用される場合、用語「プライマー」は、標準的なPCR手順におけるプライマーに関連した従来の意味を有する。すなわち、ポリヌクレオチドテンプレートにハイブリダイズし得、テンプレート鎖に相補的であるプライマー伸長産物の合成のための開始点として機能し得るオリゴヌクレオチドという意味を有する。
本明細書中に記載されている任意のオリゴヌクレオチドまたは全てのオリゴヌクレオチドは、標識化され得、多くの目的のために、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが標識化されることが望ましい。さらに、dNTPが標識化され得る。有益なことに、オリゴヌクレオチドが標識化される場合、標識は、オリゴヌクレオチドの3’末端からの伸長が不可能になるように、オリゴヌクレオチドの3’末端に結合体化され得る。標識化プロトコールの典型例は周知である。例えば、欧州特許出願292128を参照のこと。
標識は、増幅産物の直接的、近接的または間接的な検出および/または捕獲のいずれかを容易にし得る。さらに、2つの部分が単一構造(unitary structure)の一部であり、その結果、2つのオリゴヌクレオチド成分のみが増幅反応において利用される。本明細書中において使用される場合、直接的に検出可能な標識はシグナルを生成する。このシグナルは、直接的にか、または基質(酵素の場合)、光源(蛍光化合物の場合)、もしくは光電子増倍管(放射性または化学発光性化合物の場合)のような物質との相互作用を介して検出することができる。
直接的な標識の好ましい例としては、放射性同位体標識(例えば、32P、35S、125I、3H、および14Cを取り込んだオリゴヌクレオチドの使用)が挙げられる。オリゴヌクレオチドを直接的に標識する1つのアプローチは、末端標識アプローチである。末端標識アプローチにおいて、T4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて、オリゴヌクレオチドの5’末端へと標識を導入する(例えば、Richardson,C.C.,The Enzymes,Vol XIV,Nucleic Acids Part A,Ed.Boyer,P.D.,Acad.Press,p299(1981)を参照のこと)。あるいは、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼを用いて、供給された一連のデオキシリボヌクレオチドを、オリゴヌクレオチドの3’末端へ付加することができる:単一ヌクレオチド標識法もまた使用されることができる(例えば、Bollum,F.J.,The Enzymes,Vol.X,Ed.Boyer,P.D.Acad.Press,(1974);Yousaf,S.I.ら、Gene 27:309(1984);およびWahl,G.M.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76:3683−3687(1979)を参照のこと)。標識化されたddNTPs(例えば、32PddATP)もまた利用され得る。
間接的に検出可能な標識は、それ自体は検出可能なシグナルを生成させないが、間接的に検出可能な標識が付着しているオリゴヌクレオチドを識別するために用いられ得る。例えば、間接的な標識を別の標識と組み合わせて使用して、検出可能なシグナルを生成消失(quench)させることができる(すなわち、間接的な標識は、クエンチャー(quencher)−色素対のクエンチャーであり得る)。このクエンチャー−色素対は、蛍光団およびクエンチャーから構成されていることが好ましい。適切な蛍光団としては、例えば、フルオレセイン、カスケードブルー(cascade blue)、ヘキサクロロ−フルオレセイン、テトラクロロ−フルオレセイン、TAMRA、ROX、Cy3、Cy3.5、Cy5、Cy5.5、4,4−ジフルオロ−5,7−ジフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−3−プロピオン酸、4,4−ジフルオロ−5,p−メトキシフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−3−プロピオン酸、4,4−ジフルオロ−5−スチリル−4−ボラ−3a,4−アジアザ−S−インダセン−プロピオン酸、6−カルボキシル−X−ローダミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−6−カルボキシルローダミン、Texas Red、エオシン、フルオレセイン、4,4−ジフルオロ−5,7−ジフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−3−プロピオン酸、4,4−ジフルオロ−5,p−エトキシフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−3−プロピオン酸、および4,4−ジフルオロ−5−スチリル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−S−インダセン−プロピオン酸が挙げられる。適切なクエンチャーとしては、例えば、ダブシル(Dabcyl)、QSY7TM(Molecular Probes社、Eugene, OR)などが挙げられる。さらに、色素もまた、別の色素の放射光を吸収する場合は、クエンチャーとして使用され得る。
ビオチン、抗体、酵素、フェリチン、抗原、ハプテンなどは、dNTPまたはddNTPと結合体化される場合に間接的に検出可能な標識のさらなる例を構成する。非放射性の直接的な標識の好適な例としては、フルオレセイン‐11‐dUTP(本明細書中に参考として援用されるSimmonds, A.C.ら、Clin Chem 37,pp:1527−1528(1991)を参照のこと)およびジゴキシゲニン−11 dUTP(本明細書中に参考として援用されるMuhlegger,K.ら、Nucleosides&Nucleotides 8,pp.1161−1163(1989)を参照のこと)が挙げられ、これらは標識として使用され得る。あるいは、非放射的に標識されたオリゴヌクレオチド(例えば、ハプテンで標識化されたオリゴヌクレオチド)を使用することもできる(例えば、Adams,C.W., PCT Patent Appln.WO 91/19729を参照のこと)。このようなハプテン標識を含む検出スキームは、ハプテンに対する抗体の利用を含む。なお、この抗体は標識されている。ビオチンは、特に好適な間接的な標識であり、ビオチニル化された核酸分子の検出は、標識化または不溶化されたアビジン、ストレプトアビジン、抗ビオチン抗体などを使って達成され得る。ビオチニル化された分子はまた、この分子を不溶性のアビジンまたは固定化されたアビジンと接触させることによって、ビオチニル化されていない分子から容易に分離され得る。
この観点において、例えば、ビオチン−11−dUTPは、dTTPの代わりに利用され得、またはビオチン−14−dATPはDATPの代わりに利用され得る(本明細書中に参考として援用されるLanger,P.R.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 78:6633−6637(1981)を一般例として参照のこと)。ビオチニル化されたホスホラミダイトもまた使用され得る(本明細書中に参考として援用されるMisiura,K.ら、Nucl Acids Res 18:4345−4345(1990)を参照のこと。)。このようなホスホラミダイトは、オリゴヌクレオチド部分が合成される間に、その成長するオリゴヌクレオチド部分に沿った所望の部位で、ホスホラミダイトが正確に取り込まれることを可能にする。
化学発光物質もまた、間接的な標識として使用され得る。核酸に直接的に架橋され得る酵素(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ(「HRP」)、アルカリホスファターゼ(「AP」)など)を用いてもよい(本明細書中に参考として援用されるRenz,M.およびKurz,C.,Nucl.Acids Res 12,pp.3435−3444(1964)を参照のこと。)。HRPの基質であるルミナール、およびAPの基質である置換ジオキセタン(substituted dioxetanes)を、化学発光基質として使用することができる。HRP標識化プロトコールの典型例としては、Amersham社(Arlington Heights,Ill.,USA)から市販されているECLシステムが挙げられる。
直接的な標識または間接的な標識の代わりとして、近接的な標識を用いてもよい。近接的な標識は、これと相互作用する第2の標識の存在下でのみシグナルを生成する化学成分である。典型的には、第1の近接的な標識は、これと対応する第2の近接的な標識と組み合わせて使用される。
本発明に係る方法が自動化に容易に役立つものであることは、当業者に理解される。
本発明に係るオリゴヌクレオチドおよび方法は、単独で、または種々の組み合わせのいずれかで、本明細書中に記載されている特徴のいずれかを生成するかまたは実行することにより実施され得る。あるいは、当業者は、本発明が上述の特徴の1つ以上を特に除外する、本発明に係るオリゴヌクレオチドおよび方法のバリエーションもまた含んでいることを理解する。
本発明はまた、本明細書中に記載されている方法を実施するためのキットを提供する。一実施形態において、キットは、本明細書中記載されている方法のいずれかを実施するための指示書を含んで構成されている。この指示書は、印刷された紙や、コンピュータ読み取り可能な媒体などの有形媒体を介した任意の明確な形態で提供され得る。本発明のキットはまた、本発明の方法の実施を容易にするために、1つ以上の試薬、緩衝液、ハイブリダイゼイション媒体、核酸ベースのポリメラーゼ阻害剤、核酸、プライマー、ヌクレオチド、分子量マーカー、酵素、固体支持体、データベース、コンピュータプログラム、および/またはディスポーザブル実験器具(例えば、多穴プレート)を含み得る。本発明に係るキットに含まれ得る酵素としては、DNAポリメラーゼなどが挙げられる。固体支持体としては、ビーズなどが挙げられる。また、分子量マーカーとしては、結合体化可能なマーカー(例えば、ビオチン、ストレプトアビジンなど)が挙げられる。キットの構成要素は、所望される場合、同一または別々の容器に梱包され得る。好適なキットの構成要素の例は、上述の記載中または後述の実施例中に見出され得る。
〔実施例〕
〔実施例1:リアルタイムPCRにおけるプライマーダイマー形成に対するデコイの影響の例証〕
反応物を以下のように準備した:1ulの10×PCR緩衝液(100mMのBTP(pH9.1)、400mMのKAc、20mMのMgCl2、1mg/mlのBSA)、各100uMのdATP、dTTP、dCTP、dGTP(Promega社)、3uMのdabcyl iGTP(EraGen Biosciences社)、200nMの順方向PCRプライマー CL025(5’−FAM−TXGATAGCAACAATTCATCTACAGA)、200nMの逆方向PCRプライマー CL026(5’ATGGGTAGTGAATGATCTTGTTTC)、1UのKlenTaq(Ab peptides社)、および5ulの合成DNA標的 CL021(5’TCAGATAGCAACAATTCATCTACAGACCCAATTAGCAGTGGAGAAACAAGATCATTCACTACCCATTTCTTAACTTATCCCAAGATAGGACTTCTGTACA)。段階希釈の濃度は、100,000〜0.1分子の範囲である。デコイの非存在下(図5A)、5uMのMM309/310(図5B)、5uMのMM309/311(図5C)、および5uMのMM309/312(図5D)の存在下においては、標的コントロールはいずれも増幅されなかった。PCR熱サイクリングを、iCycler(Bio−Rad社)において、次のサイクリング条件を用いて行った:94°変性で2分間、PCR60回:光学測定を用いて、94°で1秒間、58°で1秒間;72°で20秒。PCRサイクリングの後、融解解析を行った。サンプルを60°〜95°の間で0.5°上昇させる毎に光学測定を用いて加熱した。
Figure 2006521824
〔実施例2:MMLV逆転写酵素の選択的阻害〕
Figure 2006521824
反応物1−7は、全ての以下を含む:10mMのBis−Tris−Propane(pH9.1)、40mMのKCl、2mMのMgCl2、0.1mg/mlのBSA、5mMのDTT、100uMのdGTP、100uMのdATP、100uMのdTTP、100uMのdCTP、200nMのDM436。反応物中の個々の成分1−7を、以下の表に示すように調製した。
Figure 2006521824
これらの反応物を40Cで10分間インキュベートし、次いで、各チューブに10ulのホルムアミドを添加することにより反応を終了させた。得られた混合物を、各5ulの上記サンプルを、変性PAGE(8%ポリアクリルアミド、7M尿素、40%ホルムアミド、0.5× TBE)に供する前に、95Cで2分間インキュベートした。図6は、TyphoonTM蛍光スキャナ(Molecular Dynamics社、Sunnyvale,CA)を使用して、6FAMについて走査することによって得られた、ゲルの蛍光画像を示す。
当業者に理解されるように、任意かつ全ての目的のために、特に、記載を提供する観点において、本明細書中に開示された全ての範囲が、任意かつ全ての部分的範囲および部分的範囲の組み合わせをも含んでいる。列挙された任意の範囲は、十分に記載されているとして容易に理解され得る。そして、同じ範囲が、少なくとも2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに等しく分割され得る。非限定的な例として、本明細書中に記載された範囲の各々は、下3分の1、中3分の1、上3分の1というように容易に分割され得る。当業者に理解されるように、「〜まで」、「少なくとも」、「〜より大きい」、「〜より少ない」、「〜より多い」などの全ての言葉は、記載された数字を含み、上述したような、引き続いて部分的範囲(subrange)に分割され得る範囲をいう。同様に、本明細書中に開示されている全ての比率はまた、より広範囲の比率の中に含まれる全ての部分的な比率(subratio)を含む。
当業者はまた、メンバー(member)が一般的な様式で一緒にグループ化された場合に(例えば、Markushグループ)、本発明が、列挙されたグループ(group)全体を全体として含むだけでなく、グループの各メンバーおよび主要グループの潜在的な準グループ(subgroup)もまた含む。従って、本発明は、全ての目的のために、主要グループまたは属(genus)のみならず、1つ以上のグループメンバーまたは種(species)が存在しない主要グループまたは属もまた含む。本発明はまた、特許請求の範囲における主要グループまたは属から、いずれかのグループメンバーまたは種の1つ以上を明確に除外することを想定している。
本明細書中に開示された全ての参考文献が、特に、本明細書に参考として援用される。
好適な実施形態は例証および記載されているが、好適な実施形態における変更および改変が、本明細書中で規定されているような幅広い観点から逸脱することなく、当業者に従ってなされ得ると理解されるべきである。
図1Aは、ヘアピンデコイである。ヘアピンデコイは、自己ハイブリダイズして、5’伸長(すなわち尾部)およびポリメラーゼによって伸長不可能な3’末端を用いて部分的に二本鎖を形成する、自己相補的な配列を有する単一のオリゴヌクレオチドである。 図1Bは、ヘアピンデコイである。ヘアピンデコイは、自己ハイブリダイズして、5’伸長(すなわち尾部)およびポリメラーゼによって伸長不可能な3’末端を用いて部分的に二本鎖を形成する、自己相補的な配列を有する単一のオリゴヌクレオチドである。 図2は、二本鎖デコイを示す。二本鎖デコイは、5’伸長(すなわち尾部)およびポリメラーゼによって伸長不可能な3’末端を用いて部分的二本鎖を形成する、相補配列を含む2つのオリゴヌクレオチドをハイブリダイズすることによって、形成される。 図3は、非標準塩基(X)を各オリゴヌクレオチドプライマーの5’末端に配置すること、および直交する非標準塩基(Z)の三リン酸型(triphosphate form)を増幅反応へ提供することによって、伸長したプライマーオリゴヌクレオチドの3’末端がさらに伸長することを防止する技術の例である。 図4は、非標準塩基(X)を各オリゴヌクレオチドプライマーの5’末端に配置すること、および直交する非標準塩基(Z)の三リン酸型(triphosphate form)を増幅反応へ提供することによって、伸長したプライマーオリゴヌクレオチドの3’末端がさらに伸長することを防止する技術の例である。 図5は、100,000〜0.1分子までの範囲の濃度から構成される段階希釈である。デコイの非存在下(図5A)、5uMのMM309/310(図5B)、5uMのMM309/311(図5C)、および5uMのMM309/312(図5D)のデコイの存在下において、標的コントロールはいずれも増幅されない。 図6は、6FAMについてスキャンすることによって得られたゲルの蛍光イメージを介した、MMLV逆転写酵素の選択的阻害を示す。

Claims (27)

  1. 核酸配列を含むポリメラーゼ阻害剤であって、該核酸配列の少なくとも一部は、該核酸配列の融点またはそれ未満において二本鎖であり、該核酸配列が該ポリメラーゼによって実質的に伸長され得ないことを除いて、該核酸配列の該二本鎖部分が、伸長のためのテンプレートとしてポリメラーゼによって認識されるに十分な長さである、ポリメラーゼ阻害剤。
  2. 核酸ポリメラーゼまたは該核酸ポリメラーゼに関連したポリメラーゼファミリーに特異的でない、請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤。
  3. 請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤であって、該ポリメラーゼ阻害剤の阻害活性が配列特異的ではない、ポリメラーゼ阻害剤。
  4. 請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤であって、該ポリメラーゼの核酸配列が、目的の標的核酸に対するプライマーとして作用しない、ポリメラーゼ阻害剤。
  5. 請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤であって、該ポリメラーゼの核酸配列が、目的の標的核酸配列を含む核酸の一部を形成しない、ポリメラーゼ阻害剤。
  6. 本質的に核酸配列から構成される、請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤。
  7. 上記核酸配列の少なくとも5’末端の核酸が、該核酸配列の融点またはそれ未満において一本鎖である、請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤。
  8. 上記核酸配列の3’末端の核酸が、上記ポリメラーゼによる該3’末端の核酸の伸長を防止するブロック部分を有する、請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤。
  9. 上記核酸が二本鎖である場合に、該核酸の3’末端の核酸の少なくとも1つが、該核酸の5’末端の核酸の少なくとも1つと対をなさない、請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤。
  10. 上記核酸の融点またはそれ未満において二本鎖である核酸の一部が、でアニーリングし得る単一の核酸配列によって形成されている、請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤。
  11. 上記核酸の融点またはそれ未満において二本鎖である核酸の一部が、少なくとも部分的に互いにアニーリングする2つの別々の核酸配列によって形成される、請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤。
  12. 上記核酸配列の少なくとも3’末端の核酸が、該核酸配列の融点またはそれ未満において一本鎖である、請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤。
  13. 請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤であって、該ポリメラーゼ阻害剤の核酸部分がDNAまたはDNA模倣物である、ポリメラーゼ阻害剤。
  14. 上記核酸がRNAまたはRNA模倣物を含む、請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤。
  15. 請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤であって、該ポリメラーゼ阻害剤の核酸部分がエクソヌクレアーゼ活性に耐性である、ポリメラーゼ阻害剤。
  16. 請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤であって、該ポリメラーゼ阻害剤の核酸の二本鎖部分の融点が約25℃〜80℃の範囲にある、ポリメラーゼ阻害剤。
  17. 請求項1に記載のポリメラーゼ阻害剤であって、該ポリメラーゼ阻害剤の核酸部分の二本鎖部分が少なくとも10塩基長である、ポリメラーゼ阻害剤。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載のポリメラーゼ阻害剤の存在下にて核酸増幅反応を行う工程を含む、核酸ポリメラーゼを阻害する方法。
  19. 1つ以上のさらなるポリメラーゼ阻害剤をさらに含む請求項18に記載の方法であって、該ポリメラーゼ阻害剤の核酸部分が異なる融点を有する、方法。
  20. 反応混合物に対して核酸増幅反応を行なう工程をさらに含む請求項18に記載の方法であって、該反応混合物は、1つ以上の標的核酸が存在する場合に、核酸増幅を行ない得る、方法。
  21. 上記ポリメラーゼ阻害剤が、ポリメラーゼ1単位当たり1×10E−12モル デコイ〜ポリメラーゼ1単位当たり1×10E−10モル デコイの割合で存在し、上記核酸増幅反応を通じて低濃度を維持する、請求項20に記載の方法。
  22. 上記ポリメラーゼ阻害剤が、実質的に全ての上記ポリメラーゼを阻害する量で存在する、請求項20に記載の方法。
  23. 上記核酸増幅反応によって生成された任意の核酸の存在または非存在を検出する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
  24. 上記核酸増幅反応における任意の核酸の量を定量する工程をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  25. 上記ポリメラーゼ阻害剤が、プライムされた標的核酸によって上記ポリメラーゼ酵素から置換されていない、請求項20に記載の方法。
  26. 請求項1〜17のいずれか一項に記載のポリメラーゼ阻害剤を含む、核酸ポリメラーゼを阻害するためのキット。
  27. 核酸増幅反応を行う1つ以上の追加試薬をさらに含む、請求項26に記載のキット。
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