JP2006521551A - 受信コイルアレイを使って多数のサンプルを同時に分析するための核磁気共鳴装置 - Google Patents

受信コイルアレイを使って多数のサンプルを同時に分析するための核磁気共鳴装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の同様な、または同様でないサンプルを取り扱いでき、特にサンプルの数によって制限されない核磁気共鳴を可能にすること
【解決手段】 複数のサンプルにおいて核磁気共鳴を生じさせるための装置が提供される。この装置は磁界が実質的に一様となっている作動容積空間を含む、磁界を発生するための磁気システムを含む。この作動容積空間内で複数のサンプルをサンプルホルダーが保持するようになっている。共通送信手段がサンプルの各々に対し、高周波信号を同時に送り、よってこれらサンプル内で核磁気共鳴を生じさせる。多数の受信アレイが対応する受信回路内の複数の受信手段を使って核磁気共鳴信号を検出する。この場合、各回路は各サンプルに対する異なる空間感度を有する。本発明に係わるプローブおよびサンプルホルダーも提供される。

Description

本発明は複数のサンプルと共に使用するための核磁気共鳴装置に関する。
核磁気共鳴は、現在では化学分析の分野における、良好に確立された有益なツールとなっている。しかしながら、この装置は極低温工学と、高精度磁界の大電力磁石と、検出用受信デバイスとを組み合わせているので、一般に極めて高価なものである。このような理由からかかる装置は、一般にアカデミックな研究所および大規模な研究に集中している企業でしか使用されていない。
核磁気共鳴(NMR)技術を使った1つの特定の問題は、微弱なNMR信号を正確に受信できるように、極端に良好に制御された磁気および温度環境内に評価すべきサンプルを設置しなければならない。この結果、かかる環境内にサンプルを位置決めするのに必要な時間が長くなり得る。更にNMRの実験自身も時間がかかり、NMR実験を実行するには、場合によっては1日または2日かかることもある。
これら制限によってNMR実験のスループット(効率)を改善したいという大きな要望が生じている。このことが特に問題となる1つの分野としてバイオテクノロジーの分野があり、このバイオテクノロジーの分野では多くの場合タンパク質のような多数のサンプルについて実験を行うことが望ましい。これらNMRの実験はタンパク質の構造およびダイナミックス(例えばその折れ曲がり挙動)に関する有益な情報を提供する。
この問題を解決する1つの方法は、装置内に複数のサンプルを位置決めするマルチサンプルシステムを製造することである。
かかる方法の1つは、NMRスペクトルメータ内に4つのサンプルを設置するようにした米国特許第6,456,072号に記載されている。これらサンプルの各々には組み合わされた専用の送受信コイルが設けられており、それぞれのコイルによりサンプルの各々にRF信号が順次送受信され、各サンプルは、他のすべてのサンプルの共鳴緩和時間内に共鳴する。しかしながら、特に同時測定が望ましい実験のためのシステムを使用する際には、ある欠点が生じる。かかる同時測定は特に同様な材料のサンプルに対して行うことが望ましい。この場合、各サンプルは他のすべてのサンプルおよび対応する送信コイルからアイソレートし、かつシールドし、1つのコイルからのRF信号が別のコイルに関連するサンプルを励起しないようにしなければならない。この米国特許に記載のシステムもサンプルの各々を順次刺激するために、高速のスイッチング装置を必要としている。
米国特許出願第2002/0130661号には別のシステムが記載されている。この出願では、2つの対応するサンプルからの信号を得るのに、1つの受信回路内に設けられた、2つの逆方向に巻かれた受信コイルが使用されている。サンプルを互いにアイソレートするために、電磁界も使用されている。しかしながら、このシールドはスペースをとり、磁界の一様な磁気領域を効率的に使用することと妥協しなければならない。従って、この装置では多数のサンプルを使用することはできない。
従って、複数の同様な、または同様でないサンプルを取り扱いでき、特にサンプルの数によって制限されない、より簡略な装置が望まれている。
本発明の第1の特徴によれば、磁界を発生するための磁石システムと、使用時に磁界が実質的に一様となっている作動容積空間内に複数のサンプルを保持するようになっているサンプルホルダーと、前記磁界内のサンプルの各々に高周波信号を同時に送信し、サンプル内で核磁気共鳴を生じさせるための共通送信手段と、各々が受信手段を含む複数の受信回路を備え、各回路が各サンプルに対して異なる空間感度を有するマルチ受信アレイとを備えた、複数のサンプルにおいて核磁気共鳴を生じさせるための装置を提供するものである。
従って、本発明によれば、サンプルホルダー内のサンプルの各々にRF信号を送信できる共通送信手段が提供される。これによって複数のサンプル内で真の同時の共鳴が可能となる。更に複数の受信回路を備えたマルチ受信アレイが提供され、各回路は対応する受信手段を有する。送信手段と受信手段との組み合わせにより、同様な性質または異なる性質の多数のサンプル内で同時NMR実験を実施する能力が提供される。このことは、NMR実験のスループットを大幅に増加できるという点で有利である。
従って、本発明のマルチ受信アレイは対応する回路内に少なくとも2つの受信手段を備えたアレイであり、これら回路は電磁結合により相互作用するように十分接近している。受信手段は相互インダクタンスを低減、より好ましくは解消するように相互作用することが好ましい。
空間的な感度の条件は、各受信機が各サンプルに対して異なる感度を有していなければならないということである。従って、任意の1つの受信機を検討すると、各サンプルはその受信機の視野内の異なる位置に配置され、更にその受信機の感度はサンプルごとに異なっていなければならない。
多数の受信アレイを使用することによって一様な作動容積空間を効率的に使用することが可能となるので、このような使用は特に有益である。
一般に、受信手段によるRF信号の受信の結果として、受信回路内で発生される信号をモニタするためのプロセッサも提供される。かかるプロセッサは共通送信手段および磁石システムのような装置のその他の特徴を制御することもできる。プロセッサは複数のサンプルからの信号を同時にモニタすると共に、それぞれのサンプルからの信号を区別するようにこれら信号を処理するようになっている。
これによってサンプルの各々が送信された共通RF信号を受信すると共に、受信された信号が真に多数の同時NMR実験を示すように、共通する磁気および温度環境内に各サンプルを配置することができるという点で、真のマルチサンプルNMRを実行することが可能となっている。更に、このことは実験誤差を低減することになる。
磁石システムはNMR実験を実行できるように磁界が実質的に一様となっている作動容積空間を含む磁界を発生する。
磁石システムは使用時に磁界勾配を有する磁界を発生するようにもなっていることが好ましい。この場合、複数のサンプルが同様な磁界勾配を受けるように、磁界内に複数のサンプルを配置することが好ましい。このことは、複数のサンプルの各々が作動容積の均一磁界内に位置するように、磁界の作動容積空間を設計することによって達成される。磁界勾配を加えると、各サンプルは一般に勾配が同様であっても、異なる純磁界を受ける。この勾配は1つ以上の大きさで加えることができる。磁界勾配は、例えばパルスシーケンスの一部としてパルス化され、このパルスシーケンスは水溶液内に保持されたサンプルからの水の信号の位相を特にずらすようにすることが好ましい。
当業者に知られているように、勾配コイルおよびシムを含む磁石システムの一部としてその他のコイルを設けてもよい。
共通送信手段は1つ以上の送信コイルを含むことが好ましく、受信手段も同様にコイルを含むことができる。送信コイルおよび/または受信コイルとしてサドル状コイルを使用できる。かかるサドル状コイルは一般にチューブ状をしたサンプルホルダーの両側に配置されたペアとして配置され、このペアは同じ回路の部分を形成する。
かかる受信機における相互インダクタンスによって生じた問題を解決するためには、作動コイルのペアを部分的にオーバーラップさせることが好ましい。かかるオーバーラップは特定の寸法に沿って存在することが好ましく、この場合、サドル状コイルの1つのペアの間に各サンプルが位置すると共に、前記寸法に対してサドル状コイルペアの中心にほぼ整合するように、コイルの相対的間隔はホルダー内のサンプルに対して定められる。この場合におけるサンプルは一般に、好ましくは共通軸線において上記寸法に沿って等間隔で離間される。かかるコイルはサンプルホルダーと共に配置でき、このホルダー内ではサンプルはB0磁界に平行に配置される。このような配置はシミングを助ける。
これとは異なり、それぞれの共通軸線を中心として方位角方向に複数の受信手段を配置させてもよい。一般に、この場合のサンプルはそれぞれの共通軸線を中心とし方位角方向にも配置される。例えばサンプルの(および受信機の)特定の数がNの場合、サンプルと受信手段は360/N度の回転角方向の間隔でそれぞれの軸線を中心として一般に配置される。受信手段とサンプル容器の共通軸線は、実質的に同一軸線であることが好ましいが、受信機とサンプルのそれぞれの対称は、空間感度条件を満たすように共通軸線を中心とする対称軸線の若干相対的な回転角方向の回転によって破られてもよい。これとは異なり、サンプルおよび/または受信手段を非対称に分散させてもよい。
方位角方向に分散されたサンプルおよび受信機に対しては、対応する受信手段は少なくとも横方向電気共振器、例えばマイクロストリップアンテナを含むことが好ましい。受信機の各々はかかるアンテナを備えることが好ましい。
本発明の第2の特徴によれば、複数のサンプル内で核磁気共鳴を発生させる、第1の特徴に係わる装置と共に使用するためのプローブであって、前記核磁気共鳴装置が、磁界を発生するための磁石システムと、使用時に磁界が実質的に一様となっている作動容積空間内に複数のサンプルを保持するようになっているサンプルホルダーと、前記磁界内のサンプルの各々に高周波信号を同時に送信し、サンプル内で核磁気共鳴を生じさせるための送信手段と、各々が受信手段を含む複数の受信回路を備え、各回路が各サンプルに対して異なる空間感度を有するマルチ受信アレイとを備え、前記多数受信アレイが取り付けられているプローブを提供するものである。
この場合の受信手段を備えたマルチ受信アレイは核磁気共鳴装置に一般に取り外し自在に挿入できるプローブに配置される。かかるプローブはその他のNMR共鳴、例えば炭素および窒素を刺激するためのその他のコイル、例えばジュテリウムパルス化のためのロックコイルおよび必要な場合に追加シムコイルも含むことができる。
従って、本発明の第1の特徴に関連し、これまで説明した受信アレイは、本発明の第2の特徴に関連するプローブに取り付けられるときに同様な形態をとり得る。
更に本発明の第2の特徴に係わるプローブは、装置の性能を改善するよう、使用時に極低温温度まで冷却されるようにすることができる。
本発明の第3の特徴によれば、複数のサンプルによって核磁気共鳴を発生させる、第1の特徴および/または第2の特徴に係わる装置と共に使用するためのサンプルホルダーも提供でき、この場合、核磁気共鳴装置は、磁界を発生するための磁石システムと、前記磁界内のサンプルの各々に高周波信号を同時に送信し、サンプル内で核磁気共鳴を生じさせるための送信手段と、各々が受信手段を含む複数の受信回路を備え、各回路が各サンプルに対して異なる空間感度を有するマルチ受信アレイとを備え、このサンプルホルダーは、前記磁界が実質的に一様となっている作動容積空間内に、前記複数のサンプルを使用時に保持するようになっている。
サンプルホルダーは一般に使用するために装置に取り外し自在に挿入可能である。一般にかかるホルダー内のサンプルは第1または第2の特徴の受信回路の受信手段の配置に従って隔置される。サンプルホルダーは好ましくは各サンプルが磁気感受率の整合された材料によって分離されるように、サンプルホルダーが好ましく適合されるという点で、別の利点が得られる。積み重ねた配置で使用するときには、この目的のために磁気感受率整合プラグを使用することができる。
測定すべきサンプル材料のタイプに応じて、各サンプルが溶液中の当該分子から構成されるようにサンプルホルダーを更に適合させることができる。この液体は、サンプル材料を含む水溶液でもよく、プラグの磁気感受率は溶液の磁気感受率に一致させることが好ましい。
溶液内でサンプルを使用することは、特に、かかる場合の液体の量を少なくできるという点で、生化学サンプル、例えばタンパク質に関係する実験に対して有利である。600MHzで構造決定をするために、5%のD2O(ロッキングのために)を含む、約0.5ミリリットル未満(例えば0.25〜0.5ミリリットル)の水にタンパク質サンプルを溶解させてもよい。一般的な溶液濃度は1ミリモルであり、従って10kDaのタンパク質分子量の場合に0.5ミリリットルの溶液に対して約5ミリグラムのタンパク質が必要である。その他の実験では、更に少量の容積でもよい。例えば1ナノリットルから10マイクロリットルでもよい。
サンプルの数は特に限定されないが、サンプルのサイズと使用される磁石システムの双方によってある程度限定される。一般に4個〜8個のサンプルを使用できる。マイクロリットルまたはナノリットルの量の容積内の少量の生物学的サンプルに対しては、単一の作動容積の均一磁界内に多数のサンプルを配置することができる。
本発明では、種々の構造のサンプルホルダーが可能である。このサンプルホルダーは多数の取り外し自在な、積み重ね自在のアンプルを含むことができ、各アンプルは磁気感受率が整合された材料から成る蓋を有し、チューブと共に溶液内にNMRサンプルを係止するための容器として形成される。使用時にチューブにはアンプルが積み重ねられる。蓋は溶液内のNMRサンプルを容器に追加したり、容器から除去できるように、注入ポートを含むことが好ましい。
軸線を中心として方位角方向に受信手段が配置される装置では、サンプルホルダーは軸線を有するチューブと、この軸線を中心に方位角方向に分散された多数のサンプル容器とを含むことが好ましい。これらチューブの方位角方向の分散は、容器(これら容器の各々はチューブにすることが好ましい)の数と容器のサイズに応じて決まる。空間的感度条件を満たすために、かかるチューブのそれぞれのラジアル方向の位置を変えることも可能である。
以下、添付図面を参照し、本発明に係わる各磁気共鳴装置のいくつかの例について説明する。
図1は全体が番号1で示された核磁気共鳴(NMR)装置の第1例の略図を示す。この装置は装置の磁石システムに属すメインソレノイド磁石2を有し、この磁石2は表示された方向にB0磁界を発生する。このメイン磁石2は内側ボア3も構成している。別のオプションの磁界勾配コイル4も表示されている。図1に示された装置は一般に低温槽内に配置され、コイルを超電導状態にするのに適当な低温環境を発生するようになっていることが理解できよう。
室温となっているボア3内には多数のコアが設けられており、2つの送信コイルペア5および6の形態をした送信手段が設けられており、各コイルペアはサドル状コイル状となっている。1つのサドル状コイルはほぼ長方形となっており、長方形の2つの対向する辺はあたかも各々が円筒形表面にトレースされた平行ラインであるかのように円弧状に歪んでいる。ボア3の中心の両側に、各ケース内に一つのペアのコイルが設けられている。プロトン周波数で送信するのに使用される送信コイルペア5が配置されており、他方、コイルペア6は、炭素および窒素周波数の各々で送信するように二重同調されている。図1からはボアの中心に接近してプロトン周波数送信コイルペア5が配置されている。これらコイルペアはコイル6よりも小さい半径の円筒形容積部分を部分的に囲んでいることが、図1から理解できよう。
送信のために、大径コイルはより均一なRF磁界を発生するだけでなく、大量の電力も消費する。別個の炭素/窒素二重同調送信コイルと、別個のプロトン送信コイルと、別個のマルチプロトン受信装置とを有する図1に示された装置は、本発明にかかわる多数の可能な装置のうちの1つに過ぎない。
サドル状コイル自身はペアを形成しているコイルとして説明し、図1にはペアとして示されているが、実際には、各ペアは単一のコイル回路を形成するように直列に配線されている。図2にはこのことがより明瞭に示されている。図2は方向B0によって定められる軸線にほぼ垂直なRF磁界方向B1も略図で示している。
図1を参照すると、同じように共通軸線に沿って多数の受信コイルペア7、8、9(受信手段)が整列され、これらコイルペアは送信コイルペア5、6と共にボア3内で同心状に位置している。これらコイルはマルチ受信コイルアレイを形成している。各ペア内のコイルも再び単一コイルとして直列に接続されている。受信コイルはサンプルに接近して配置しなければならない。このようにすることにより、充填率(サンプルサイズに対するコイルサイズの比)を改善し、信号の受信強度を大きくすることができるからである。
図1から判るように、受信コイルペア7、8、9は軸方向に部分的にオーバーラップするように、この軸線に沿って配置されている。(図2では番号10により明瞭に示されている)これらコイルのカーブした部分は、隣接するコイル間のオーバーラップ部分と共に互いに隣接して配置されている。このオーバーラップ部分は隣接するコイル間の相互インダクタンスを相殺するように調節されている。この調節は選択されたコイルの精密な幾何学的形状および位置に応じて決まり、このことはマルチ受信アレイ構造の1つの特徴となっている。これら隣接するコイルは1つのコイルから他方のコイルを貫通する純磁束が0となるように位置決めされている。
図3には、サドル受信コイルの3つのペアの配置がより詳細に示されている。上方コイル7の下方のカーブした部分10の、中間コイル8の対応する上方のカーブした部分10’に対するオーバーラップ部分が示されている。
図1および3に示された配置では、ボア3内で一方のコイルが他方のコイルの上となるように3つの受信コイルが積み重ねられた(スタック)状態に効果的に位置決めされている。
このようにコイルを部分的にオーバーラップさせた配置にすることにより、コイル間の相互インダクタンスによって生じる問題が低減され、従って、互いに接近した多数のサンプルから信号を受信し、かつ区別することが可能となるという大きな利点が得られる。
本例に従い、サドル状コイルについて説明したが、本発明を実施するのに他のタイプのコイル、例えば鳥籠コイルおよびTEMマイクロストリップコイルを使用することもでき、後者の例については後述する。
再度図1を参照すると、NMR実験のためにサンプルホルダー20が作動位置に示されている。すなわちサンプルホルダー20は同心状の種々の送受信コイルおよびボア3の中心軸線に沿って位置決めされている。サンプルホルダー20はコイルの軸線に沿って位置決めされた軸線を構成する細長いチューブの形態をしている。このサンプルホルダーは番号21で示された3つのサンプルを含み、これら3つのサンプルはサンプルホルダーの長手方向に沿って等しい距離に隔置されている。これらサンプルは物理的にはセパレータプラグ22により離間されており、これらプラグは市販されているものである。これらプラグは測定領域から離間した空気間サンプル境界部およびガラス−サンプル間境界を延び、従って、B0ひずみを低減している。サンプルホルダー20の底部および頂部のプラグは番号23でも表示されている。これらプラグもB0ひずみを低減するようになっている。
本例においてNMR信号を求めるサンプルは、溶液内に懸架状態にある特定のタンパク質を含む。従って、サンプルホルダー20内の各サンプル21は当該タンパク質を含む溶液を有する。セパレータプラグ22は溶液の分離を定め、この溶液内にサンプルが含まれ、溶液はサンプルホルダー20に沿った所望する位置に液体を物理的に収納している。各ケース内の流体の容積は一般に本例では数マイクロリットルとなっている。
従って、本ケースにおけるセパレータプラグの各々の磁気感受率はサンプルが含まれる容液の磁気感受率と一致されている。これによってサンプルホルダーがコイル内に正しく位置決めされているとき、サンプルホルダーをシミング(隙間への詰め込み)できる。B0方向に平行な共通軸線に沿ってサンプルを分離することが好ましい。その理由は、このようにすることによってもシミングを助けることができるからである。この結果、サンプルホルダーはシミングを補助するためにこの方向にも細長くなっている。
一般に、既知の核磁気共鳴装置内のボアはかなり制限された直径であり、一様な磁界が発生される作動容積も狭くなっている、図1において作動容積空間は番号40で示されている。従って、共通軸線に沿ってサンプルを整合することが特に好ましい。
図4は図4はセパレータプラグ22を含む、全長に沿ってサンプル21が配置されたサンプルホルダー20を示す。
図1は、ボア3内に挿入されたサンプルホルダー20の作動位置を示す。サンプル21の間の間隔は1つのサンプルが対応する受信コイルペアのほぼ幾何学的中心に位置するように、受信コイルペア7、8、9の間隔に等しくなっていることが理解できよう。
メイン磁石2と、磁界勾配コイル4と、シミング用の追加磁石とは、一度にサンプルの各々を含むのに作動容積を十分大きくするように配置されている。サンプルを含む極めて小容積の液体を使用することが望ましい。その理由は、このようにすることによって、作動容積を比較的小さくし、よってこのような小容積は技術的に達成することが容易となるからである。
アレイのうちの種々の受信コイル7、8、9、送信コイル5、6、および可能な場合には磁石システムを含む核磁気共鳴装置の他の部分を作動させるために、図1に略図で示されるようなプロセッサ30が設けられている。
NMR装置から判るように、装置に取り外し自在に挿入できるプローブアセンブリに一般に種々のコイルが取り付けられる。図には示されていないが、本例の挿入可能なプローブには送信コイルとマルチ受信コイルアレイが取り付けられている。このプローブは磁界ロック設備を提供するためのコイルも含む。これとは異なり、この設備を提供するために他のコイルのうちの1つをジュウテリウム周波数に同調させてもよい。
一旦、図1に示される位置にボア3内にサンプルホルダー20を装填し、サンプルホルダー20が存在することによって生じるひずみを考慮するように、磁石システムをシミングする。次にプロセッサ30の制御により核磁気共鳴実験を行うことができる。一般にこの実験を行うには、(送信コイル5を使って)プロトン周波数で信号を送信し、および/または(送信コイル6を使って)炭素および窒素周波数の信号を送信する。
マルチ受信アレイのうちの種々のコイルから受信された信号をプロセッサ30で処理する。実際には、各コイルからの個々の信号には2つ以上のサンプルからの信号が混入している。1つのコイルからの各信号は、種々の励起されたサンプルから受信された信号のリニアな組み合わせを示しているので、各コイルの空間応答関数を使ってこれら信号を区別できる。これら信号は、受信コイルの感度によっても重み付けされる。マトリックス反転を実行することにより、上記情報を使って各サンプルの個々の区別された信号を得る。これによって現在一部の医療用MRI方法で使用されているSMASH/SENSEタイプに類似するプロセスで信号を逆たたみこみすることが可能となる。ソディクソン DK 外の論文、「空間高調波の同時収集(SMASH):無線周波数コイルアレイによる高速撮像」医学における核磁気共鳴誌1997年;38:591〜603、およびクラース P.プルスマン外による論文SENSE:「磁気共鳴のための感度符号化」医学における核磁気共鳴誌42:952〜962(1999年)を参照されたい。
上記例は軸方向に配置され、一部がオーバーラップしたサドル状コイルから形成された多数の受信アレイを使用している。医療用MRIの分野における最近の開発により新しいタイプの受信機が産み出された。我々はこれらタイプの受信機は本NMR用途の受信アレイで使用するのに適していると認識した。
本用途の受信アレイで使用するための、特に有効なコイル構造は、横方向電気共振器(TEM)である。
TEMのこのような1つの構造は、リー外による論文、医学における磁気共鳴誌45:673〜683(2001年)に記載されているようなプレーナーストリップアレイ(PSA)である。別のTEM受信機は、論文、医学における磁気共鳴誌46:443〜450(2001年)内でチャン外によって記載された、マイクロストリップRF表面コイルがある。図5にはTEMの使用の一例が示されている。
図5では、このTEMアンテナ30は図の紙面に直交する方向に細長くなっている。このアンテナは導電性アースプレート31(このプレートは使用の際に電気的にアースされる)を含み、このアンテナには誘電材料32が取り付けられている。図5に示されるように、このアースプレート31の両端は、誘電体を囲む側面を生じるように直角に形成できる。誘電体32の上、またはその内部に細長い導電性ストリップ33が位置している。表示されるように、横方向磁化により、ストリップ33内にJが誘導される、図の紙面に直角な方向の電流である。
メイン磁界方向に沿った略図である図6には、受信アレイおよびマルチサンプル構造の第2例が示されている。この装置の他の部分は、例えば勾配コイルを含む図1の装置に類似している。この場合、前の例のように軸方向ではなく、アジマス方向に設けられた対応するサンプル容器40内に4つのサンプルが保持されている。これらサンプル容器40はアンプルまたはチューブとなっており、これらは信号対ノイズ比を改善するために信号を発生するサンプル材料の量を増すために、軸方向に細長いことが好ましい。これらサンプル容器40はより大きいチューブ41内に設けられており、これらは共に1つのサンプルホルダーを形成している。チューブ41は使用時にサンプル容器40内の溶剤と同様な溶剤、例えばクロロフォルム(DMSO)を含むようになっている。
チューブ41の周辺のまわりには結合されたアレイを含む4つのTEMアンテナ30が等しい間隔に配置されている。図から判るように、アンテナの各々は磁石のボアに一致するカーブした形状となるように変形されている。各アンテナも図6に対して直角な方向に細長くなっている。点線は各アンテナに従ったRF磁界強度ラインを示し、これらはかさなるように示されている。
サンプルホルダー40の相対的な構造を構成する対称軸線はアンテナ30の構造を定める軸線とは一致しないことが図6から理解できよう。このことは、よく考えられたものであり、各個々のアンテナが4つのサンプルから異なる応答を示すよう、すなわちアンテナの各々がサンプルに対して異なる空間的感度を有するように保証している。アンテナのストリップ長さはストリップ間の結合を除くように調節されている。これらストリップはメイン時下以内のNMRに対して適当な周波数に同調され、整合されている。
第2の例は作動領域内でサンプルが磁石の中心軸線上に位置しないにもかかわらず、シミングおよびサンプルの取り扱いを容易にするという点で利点を提供していることが理解できよう。前の例と同じように、共通送信手段として別個のコイルを使用することができるし、またはアンテナ30をこの目的に使用することもできる。
図4を参照して説明したサンプルホルダーとは別に、特に適当な専用マルチ受信アレイ構造と組み合わせて別のサンプルホルダー構造も使用できることが理解できよう。
図7には別の垂直スタックサンプルホルダーが示されている。ここでは多数のアンプル51が調製され、ライン外で充填される。各アンプルは溶剤内に当該NMRサンプル21”を含んでいる。各アンプルは磁気感受率整合蓋22”のキャップがつけられており、各蓋は注入ポート50’を有する。使用前に充填されたアンプルはガラスチューブ52内に積み重ねられ、ホルダー20”のメイン部分を形成する。チューブ52を液体、例えばアンプルで使用されている溶剤のような液体で満たすことによって、アンプルとチューブ52の間の空気を除くようになっている。
かかるサンプルホルダー内のサンプルを取り扱うには特別な注意が必要であることが理解できよう。この理由は、多くの用途ではどんなサンプルでもクロス汚染がないようにしなければならないからである。例えば法化学の分野ではサンプルを完全に、かつ信頼できる状態で分離することを保証しなければならないことが挙げられる。アンプルを使用する例は、上記のように、この点に関して特に有利である。その理由は、個々のサンプルのアンプルを別個の場所で調製したり、または別個の時間に調製し、クロス汚染が生じる恐れを解消できるからである。
上記装置は現在のNMR磁石システムを変形することによって形成できる。これとは異なり、シミングコイルおよび勾配コイルに沿って適当な作動領域を設ける磁石により、専用のNMRシステムを製造することもできる。
タンパク質のような生化学的材料のNMRデータを得る場合、反転実験の一部として勾配コイルパルスを使用することが望ましい。その理由は、これら勾配コイルパルスによって水の信号を除去することが可能となり、従って実験をより迅速に実行できるようになるからである。勾配パルスを使用することにより、水信号の位相をずらし、他方でタンパク質の信号は2つのエンティティの間の物理的拡散レートの違いに起因して位相がずれることがなくなるからである。従って、いずれかの例にかかわる装置は、例えば磁界勾配コイルを使用するすべてのサンプルに対し、かかる勾配を加えるための共通手段を更に含むことが好ましい。前に述べたように、実験に応じて共通ロックコイル、窒素および炭素コイルのような別のRFコイルを設けることも可能である。
プローブを構成する多数のサンプルとRFコイルの構造は、HSQCおよびHMQCタイプの実験に理想的に適す。これら構造は炭素および窒素のより低いガンマー核の代わりに、最も感度の高い核であるプロトンを検出することにより、感度を高めることができる(1つの核の感度は周波数の立方に比例する)。このようにするには、15Nおよび/または13Cの異核の標識を使用しなければならず、検出可能な1Hの核から不感性の異核(15N、13C)への(異核結合を介した)極変換を行い、最後に1Hへ変換し、これを検出する極変換の実験を実行しなければならない。
コヒーレンス選択および特に水に起因する溶剤信号およびアーティファクトの抑制をするために、パルス磁界勾配を使用する。これらパルスシーケンスは多数のRFパルスから構成され、これらRFパルスは多数の共鳴を励起するために種々の異なる周波数で印加することができる。すべての周波数チャンネルにおけるプローブの送信コイルの高いRFの一様性が得られる。
同じ一様な磁界内に各サンプルが入れられる。磁気感受率を一致させる目的はサンプルの全アレイを10-8〜10-9ppmにシミングできるようにすることにある。パルスとして勾配磁界を印加すると、この磁界はメイン磁界の強度を変化させる。単一の軸線勾配だけを使用し、通常、勾配がリニアである場合に、この変化は通常メイン磁界方法、すなわちdB0/dzとなる。
図1を参照すると、プロセッサ30は磁界勾配コイル4および送信コイル5および6を送信することにより、パルスシーケンスを実行する。これによってマルチ受信アレイの受信コイル7、8、9を使用してサンプルの各々に対して同時に測定を行うことができるようになっている。このことは特に同じ材料のタイプの多数のサンプルから測定をしたい場合に特に好ましい。
この装置の特に有利な別の例は、本発明のための共通な送信手段として多数の受信アレイを使用することである。この例では、送信のためにアレイコイルを直列または並列に結合し、サンプルのすべてに対して均一に送信をするよう、スイッチを使用して適当なチューニングを行っている。送信の後でコイルを別々に使用する受信を行うようにアレイをスイッチングする。かかるスイッチングはプロセッサ30の制御により行われる。
溶液を含む生化学的材料に主に関連して上記例について説明したが、本発明によれば、核磁気共鳴を呈することができる任意の材料を使用できることが理解できよう。従って、本発明は特定の磁界強度だけに限定されるものではない。小さい分子を含むサンプルに対して400MHzの磁石を使用できるが、より複雑な分子では(600、700および900MHzの磁石によって生じるような)より大きな強度の磁界を必要とし得る。
本発明が有益である用途は多数ある。例えば当該1つ以上のサンプルと比較するためのデータを発生するために、同時制御実験を行うように装置を使用できる。また、多数の薬品を分析しなければならないことが多い構造決定において使用するために、医薬業界で行われているような化学ライブラリースクリーニングでも大きな利点がある。組み合わせ化学の分野においても同様な利点が得られる。
第1例に係わる核磁気共鳴装置の略図である。 サドル状のコイルのペアを示す。 第1例に係わる3つの一部が重なった受信サドル状コイルの配置を示す。 3つのサンプルを含むサンプルホルダーの一例を示す。 マイクロストリップリニアアンテナを示す。 第2例に係わるリニアアンテナの使用を示す。 アンプルを備えた第3の例のサンプルホルダーを示す。
符号の説明
1 核磁気共鳴装置
2 メインソレノイド磁石
3 内側ボア
4 磁界勾配コイル
5、6 送信コイルペア
7、8、9 受信コイルペア
20 サンプルホルダー
22 セパレータプラグ
30 プロセッサ
31 アースプレート
32 誘電材料
33 導電性ストリップ
40 サンプル容器
41 チューブ

Claims (31)

  1. 磁界を発生するための磁石システムと、
    使用時に磁界が実質的に一様となっている作動容積空間内に複数のサンプルを保持するようになっているサンプルホルダーと、
    前記磁界内のサンプルの各々に高周波信号を同時に送信し、サンプル内で核磁気共鳴を生じさせるための共通送信手段と、
    各々が受信手段を含む複数の受信回路を備え、各回路が各サンプルに対して異なる空間感度を有するマルチ受信アレイとを備えた、複数のサンプルにおいて核磁気共鳴を生じさせるための装置。
  2. 前記受信回路内で発生された信号をモニタするためのプロセッサを更に備えた、請求項1記載の装置。
  3. 前記プロセッサが、複数の前記サンプルからの信号を同時にモニタするようになっている、請求項2記載の装置。
  4. 前記プロセッサが、使用時にそれぞれのサンプルから得られた信号を区別するように前記モニタされた信号を処理するようになっている、請求項2または3記載の装置。
  5. 前記磁石システムが、パルス状の磁界勾配を有する磁界を発生するようになっており、前記複数のサンプルの各々が実質的に同様な磁界勾配を受けるよう、前記複数のサンプルが前記磁界内に配置されている、前の請求項のいずれかに記載の装置。
  6. 前記多数の受信アレイが前記共通の送信手段である、前の請求項のいずれかに記載の装置。
  7. 前記多数の受信アレイが共通する送信機能と受信機能とを切り替え可能であり、前記多数の受信アレイのうちの受信手段が共通送信手段として作動するときに直列または並列に接続されるようになっている、請求項6記載の装置。
  8. 前記受信手段が受信コイルを備える、前の請求項のいずれかに記載の装置。
  9. 前記受信コイルがサドル状コイル、鳥籠コイルまたは横方向電気共振器(TEM)のうちの少なくとも1つを含む、請求項8記載の装置。
  10. 前記受信コイルがそれぞれこれらコイルの相互インダクタンスを減少または解消するようになっている、請求項9記載の装置。
  11. 前記コイルがサドル状コイルペアであるとき、サドルコイルが特定の寸法に沿って少なくとも部分的にオーバーラップするようになっており、各サンプルがサドル状コイルの1つのペアの間に位置し、各サンプルが前記寸法に対するサドルコアペアの中心にほぼ整合するように、前記相対的間隔が前記ホルダー内のサンプルに対して定められている、請求項10記載の装置。
  12. 前記サンプルが前記磁界または磁界勾配に対して平行な軸線に沿って配置されている、前の請求項のいずれかに記載の装置。
  13. 前記受信手段が、共通軸線を中心として方位角方向に配置されている、請求項1〜10のいずれかに記載の装置。
  14. 各受信手段が、横方向電気共振器(TEM)であり、前記磁石システムが円筒形ボアを有し、前記TEMの各々の横断面が前記磁石システムの円筒形ボアに適合するようにカーブしている、請求項13記載の装置。
  15. それぞれの共通軸線を中心として、方位角方向に配置された複数のサンプル容器を更に含む、請求項13または14記載の装置。
  16. 前記受信回路およびサンプル容器の共通軸線が実質的に同じ軸線である、請求項15記載の装置。
  17. 複数のサンプル内で核磁気共鳴を発生させる、請求項1〜16のいずれかに記載の装置と共に使用するためのプローブであって、
    前記核磁気共鳴装置が、
    磁界を発生するための磁石システムと、
    使用時に磁界が実質的に一様となっている作動容積空間内に複数のサンプルを保持するようになっているサンプルホルダーと、
    前記磁界内のサンプルの各々に高周波信号を同時に送信し、サンプル内で核磁気共鳴を生じさせるための送信手段と、
    各々が受信手段を含む複数の受信回路を備え、各回路が各サンプルに対して異なる空間感度を有するマルチ受信アレイとを備え、
    前記多数受信アレイが取り付けられているプローブ。
  18. 前記プローブが前記磁石システムのボア内に取り外し自在に挿入可能となっている、請求項17記載のプローブ。
  19. 前記プローブが使用の際に極低温まで冷却されるようになっている、請求項17または18記載のプローブ。
  20. 複数のサンプル内で核磁気共鳴を発生させる、請求項1〜16のいずれかに記載の装置と共に使用するためのサンプルホルダーであって、
    前記核磁気共鳴装置が、
    磁界を発生するための磁石システムと、
    前記磁界内のサンプルの各々に高周波信号を同時に送信し、サンプル内で核磁気共鳴を生じさせるための送信手段と、
    各々が受信手段を含む複数の受信回路を備え、各回路が各サンプルに対して異なる空間感度を有するマルチ受信アレイとを備え、
    前記磁界が実質的に一様となっている作動容積空間内に、前記複数のサンプルを使用時に保持するようになっているサンプルホルダー。
  21. 前記サンプルホルダーが前記核磁気共鳴装置内に取り外し自在に挿入可能となっている、請求項20記載のサンプルホルダー。
  22. 前記マルチ受信アレイの受信手段の配置に従って前記サンプルが前記ホルダー内に隔置されている、請求項20または21記載のサンプルホルダー。
  23. 前記サンプルが磁気感受率の整合された材料によって分離されている、請求項20〜22のいずれかに記載のサンプルホルダー。
  24. 前記サンプルが実質的に等間隔に隔置されている、請求項20〜23のいずれかに記載のサンプルホルダー。
  25. 前記サンプルが共通軸線に配置されている、請求項20〜24のいずれかに記載のサンプルホルダー。
  26. 前記サンプルホルダーが取り外し自在な多数の積み重ね可能なアンプルを備え、各アンプルが磁気感受率が一致された材料から構成された蓋を有すると共に、容器として形成され、溶液内のNMRサンプルを係止するようになっており、使用時にこれらアンプルが内部に積み重ねられるようになっているチューブを更に備えた、請求項20〜25のいずれかに記載のサンプルホルダー。
  27. 前記蓋が溶液内の前記NMRサンプルを容器に追加したり、または容器にから除くことができるようにするための注入ポートを備えた、請求項25または26記載のサンプルホルダー。
  28. 軸線を有するチューブと、該軸線を中心として前記チューブ内に方位角方向に分散された多数のサンプル容器とを備えた、請求項20〜24のいずれかに記載のサンプルホルダー。
  29. 前記サンプルホルダーが所定の量の液体中の溶液中に各サンプルを係止するようなっている、請求項20〜28のいずれかに記載のサンプルホルダー。
  30. 液体の各量が約0.25から0.5ミリリットルの間の容積を有する、請求項29記載のサンプルホルダー。
  31. 液体の各量が約1ナノリットルから10マイクロリットルの間の容積を有する、請求項29記載のサンプルホルダー。
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