JP2006515379A - 軽油供給材料流から窒素含有汚染物質を除去する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、石油処理プラントの流動分解触媒または蒸留域から得られる高分子量石油供給原料から窒素およびイオウ含有不純物を除去することを指向する。本発明の方法は、第1に窒素およびイオウ含有化合物をその中に有するC12以上の炭化水素石油供給材料を、少なくとも約500μモル/gのルイス酸性度を有するようにその中に有効量の金属原子を有するシリカマトリックスを含んでなる多孔質の粒子状吸着剤と接触させ、次にこの生成供給材料を接触水素化脱硫で処理して、低イオウおよび窒素含量の炭化水素燃料を製造することを含んでなる。

Description

本発明は、窒素およびイオウ含有化合物を実質的に含まない石油燃料特にディーゼル燃料を製造する改良された方法を指向する。特に、本発明の方法は、供給原料を在来の接触水素化脱硫にかける前に高ルイス酸性度を付与された無機酸化物吸着剤により約125〜560℃の沸点範囲を有する石油炭化水素供給原料(好ましくはC12以上の高級炭化水素の石油留分)を処理することを含んでなる。本発明で要求される前処理は、供給原料から窒素質化合物を容易に除去し、それによって水素化脱硫がより効率的かつより有効に行われ、低減された窒素およびイオウ含量の石油製品を生成することが判明した。
環境汚染問題、特に空気品質の劣化は世界中でそして特に工業発展国で大きな懸念となった。このような懸念は輸送燃料に対して厳しい品質規制を課す環境規制政策に導いた。このような燃料のうちで、ディーゼル燃料はSO、NOおよび粒子状物質などの既知の有害な汚染物質に主要な寄与をするものと考えられ、それゆえディーゼル燃料によるこのような汚染物質の排出を低下させるために、厳しい規制基準が提案され、制定されてきた。
燃料中のイオウ含量は、燃焼工程にかける場合に二酸化イオウを形成することが知られているので重要な懸念である。この二酸化イオウは大気水分と一緒になって大気中で硫酸を形成する。これが酸性雨の原因であり、環境ならびに人工構造物に対して実質的な損傷を引き起こすとされている。
加えて、発生するイオウ酸化物は、自動車の排出後処理装置の一部として慣用的に使用されている貴金属触媒を被毒することが判明した。この理由のために、自動車メーカーは、法律となると想定される新しいテールパイプ排出規制に適合させるために、ディーゼル燃料中のイオウ含量を30重量パーツ・パー・ミリオン(ppm)未満まで低減させるべきことを示唆した。このように、超低イオウディーゼル(ULSD)市場が出現して、500ppmの在来のイオウディーゼル燃料基準を置き換えつつある。各国においては、例えば米国および多くの欧州国においては、規制を提案あるいは制定して、イオウ含量を50ppm未満のレベルまで、そしてある場合には15ppm未満のレベルまで低減させることを要求してきた。
増大し続ける規制圧力に鑑みて、石油精製業者と触媒メーカーは、環境にやさしい石油製品を製造するために相当な時間、金額および努力を投入してきた。
最も普通使用される水素化脱硫(HDS)法は、供給原料中に存在するイオウ化合物を硫化水素に変換することにより石油供給原料中のイオウ含量を低減させる。1960年代以来、一般に高温および高圧において触媒の存在下で供給原料を水素に曝す種々のHDS法が開発された。イオウ含量を低減させる一つの方法は、HDS法の触媒活性、反応温度、床容積および/または水素分圧の一つ以上の操作パラメーターの革新的な改良を開発することである。
HDS触媒が最初に導入されて以来触媒活性は倍増したが、現状の500ppmイオウ含量に適合するためには3.2倍の活性の改良が必要とされ、そして更に強く望まれる50ppmレベルに到達するためには、約17倍が必要であるということが計算された。このように、触媒活性のみに依存するならば、HDS反応器数は実質的に増加されなければならず、そして/あるいは、触媒活性を劇的に改善しない限り、装填率が実質的に減少する。
上述のように、イオウ含量を低下させるためには、反応温度は上昇可能である。しかしながら、このような温度の上昇は、現状の装置の設計限界により小程度での実施のみが可能である。加えて、極めて高い温度は製品流の分解を生じることが知られている。同様に、圧力の増加はイオウ含量を低減させる助けとなるが、現状の設計の反応器はこのパラメーターに対しては限界を設定し、そして極めて高い圧力を取り扱う能力のある新しい装置はコスト高となる。
このように、ディーゼル供給原料(軽油、LGOとしても知られている)を処理するための在来の方法は、触媒活性のブレークスルーが実現されていない一方で技術的な限界を有する。それゆえ、LGOの代わりに異なる供給原料を使用する方法または革新的な反応経路を用いる方法が研究中である。
例えば、Shell Oil Companyにより開発された方法は、天然ガスを重合させて、ディーゼル供給原料に類似したC12−C25生成物からなる留出油を製造する。この方法においては、天然ガスはフィッシャー・トロプシュ反応により合成ガスに転換され、そしてこの生成物は重合されて、イオウ化合物を含まないディーゼル留出油を生成する。この方法はかなり高価な供給材料を使用し、そして3つの異なる反応段階を必要として、結果的に高コストの方法をまねくという欠点を有する。
(特許文献1)は、水素化脱硫を既に施したLGO材料から残存イオウ化合物を除去することにより、イオウを含まないディーゼル燃料を製造する吸着方法を開示する。この開示された後HDS法は、後HDSで処理された材料から残存イオウ化合物を直接除去するように設計された吸着剤を使用する。
接触HDSユニットに供給される流れから窒素含有化合物を低下または除去することは、HDSを更に効率的な方法で行うようにし、このようにこの系を在来の操作パラメーターを用いて極めて低いイオウ含量の生成物を製造する能力を持つようにするということが提案された。
ヘテロ原子含有化合物、特に窒素およびイオウ含有化合物は、在来のFCCユニットまたはエーテル化流から得られるようなC−C流などの軽質留分から容易に除去可能であることがよく知られている。吸着および抽出などの異なる方法がこの目的のために提案された。このような軽質留分流れ中に見出されるヘテロ原子汚染物質化合物は少数であり、容易に同定され、低分子量を有し、そしてこのタイプの留分を形成する軽質炭化水素と一致する低沸点を有する。結果として、これらの汚染物質はこれらを含有する供給材料流から容易に除去される。これらの特徴は、重質炭化水素流中に見出されるヘテロ原子含有化合物の更に複雑な混合物に対しては適用不能である。
蒸留またはFCCユニットなどから得られる主にC12−C30以上の高級化合物から構成される重質LGO流は広範なヘテロ原子種の混合物を含有する。これらの化合物は同定が困難であって、概ね高分子量化合物から構成され、そして高沸点を有する。このイオウ種の一部は、(非特許文献1)により同定され、そして研究された。このような軽油留分の窒素種を同定する試みは、炭化水素マトリックス中の濃度および種の混合物の複雑性によって錯誤的かつ挑戦的なものであった。九州大学(福岡、日本)およびChevron Research and Technical Company(Richmond,California)の科学者のグループは軽油の窒素含有化合物の同定を試み、そしてアルキル置換アニリン、キノリンおよびそのアルキル誘導体、およびカルバゾール誘導体を含む幅の広い類を報告することができただけであった(非特許文献2)。Wiwelらは、(非特許文献3)において、原油が約0.1〜2パーセントの窒素化合物を概ね含有するが、この窒素含量がオイル留分の沸点の増大と共に迅速に増加するということを報告した。ディーゼル燃料が直留の留出油および重質供給原料の分解生成物から商業的に製造されることを認識すると、この窒素レベルは通常20−1000μgN/mlの範囲にある。彼らは、このような化合物が脂肪族アミン、アニリン、および5員および6員のピリジン環系化合物の4つの異なる化学類から概ね構成されているということを報告している。彼らは、およそ64の化合物を同定し(ASTMD−4629−91の方法を用いて)、そして多数の更なる未同定の化合物が材料のこの重質留分中に含有されているということを述べた。
窒素化合物が少数であり、容易に同定可能であり、そして低分子量を有するために、軽質留分(C−C)石油流からの窒素含有化合物の除去が達成された。しかしながら、重質留分材料中の窒素含有化合物は同定が困難であり、そしていくらよくても化合物の複雑な混合物であるために、除去は架空のものであった。
(特許文献2)は、油を接触分解処理にかける前にボーキサイト床から原油を濾過することを開示する。このような手順は今日の要求基準に対してなお多量の窒素化合物を有する製品を製造する。
(特許文献3)は、ケイ素酸化物単独またはケイ素酸化物とアルミナの混合物から形成される吸着床に供給原料を通すことにより、低沸点ガソリン炭化水素原料から窒素化合物を除去することを開示する。ケイ素酸化物および他の在来の吸着剤は、本発明に使用される吸着剤により必要とされるルイス酸性度を呈さないことがよく知られている。
(特許文献4)は、ピリジンを室温で吸着し、そしてこの吸着された材料の一部を保持する能力のある分解触媒と微小多孔質耐火性酸化物の混合物により供給原料を処理する流動接触分解法を開示する。この吸着剤はFCC域において触媒と一緒に使用される。
(特許文献5)は、第1に、接触分解反応器への初めの供給材料を少量の分解触媒により処理する方法を開示する。この参考文献は、窒素質材料が予備分解域中に存在する犠牲触媒と結合して、分解域で使用される分解触媒の被毒を防止するということを示唆する。HDS後のイオウ含量を更に減少させる水素化脱硫の直前に窒素質化合物を除去して、HDSの有効性を増進し、HDS触媒の被毒を防ぐことに関しては示唆はなされていない。
(特許文献6)および(特許文献7)は、超活性アルミナによりFCC法領域から得られる軽質(C−C)炭化水素流を更なる処理の前に処理して、窒素化合物、メルカプタンおよび水を除去することを含む方法を指向する。
(特許文献8)および(特許文献9)も低分子量(C−C)炭化水素流をシリカゲルにより処理して、イオウ、窒素および/または酸素を含有する汚染物質化合物を除去することを含む方法を教示する。
(特許文献10)は、流れを接触水素化脱硫にかける前に広範囲の沸点の石油供給材料流から天然の極性化合物(NPC)を除去することによりクリーンな燃料を製造するための方法を開示する。この参考文献は、FCCまたは類似の方法から得られる石油炭化水素生成物流が吸着剤、例えばシリカゲル、水和アルミナ、活性炭、活性アルミナ、または粘土と接触可能であるということを教示する。この参考文献は、シリカまたは水和アルミナが各々好ましい吸着剤であるということを述べている。このような吸着剤はルイス酸性度が実質的に無いか、あるいはルイス酸性度を限られた程度でしか持たないことが知られている。この参考文献は処理された石油供給原料中に含有される大量のNPCが除去可能であることを示しているが、特にLGO流からこのような除去を行うことは、供給材料に対する吸着剤の不経済に高い比を必要とする。
上記の参考文献は、石油精製業界が軽質留分石油製品からヘテロ原子含有化合物を除去することを望んでいることを示す。残念なことには、ディーゼル燃料留分などの重質留分材料は、その中に普通に見出される窒素およびイオウ含有汚染物質を費用効果の高い、効率的な方法で処理して、環境にやさしい製品を提供する処理に成功していない。有機窒素の除去は多数の異なる精製方法に重要であり、そして提案され、法律に制定される環境ニーズおよび関連規制に適合するディーゼル燃料製品を提供するのに必須である。
米国特許第5,454,933号明細書 米国特許第2,384,315号明細書 米国特許第2,744,053号明細書 米国特許第4,708,786号明細書 米国特許第5,051,163号明細書 米国特許第5,210,326号明細書 米国特許第5,378,250号明細書 米国特許第6,107,535号明細書 米国特許第6,118,037号明細書 米国特許第6,248,230号明細書 Whitehurstら,Adv.Catal.42,345−471(1998) S.Shinら,Energy & Fuels(2000),14(3),539−544) Wiwelら,Assessing Compositional Changes of Nitrogen Compounds of Typical Diesel Range Gas Oils...(Industrial & Engineering Chemistry Research(2000),39(2),533−540)
処理されたディーゼル燃料供給材料流が在来のHDS法により有効かつ効率的に処理されて、生成する製品流中に50ppm未満、更に好ましくは15ppm未満のイオウ含有化合物を有する製品を生成するように、ディーゼル燃料留分から大部分あるいは実質的にすべての窒素質化合物を除去する費用効果の高い方法を提供することは極めて望ましい。
本発明の方法の目的は、HDS処理にかける前にディーゼル燃料留分(C12以上の高級な、例えばC12−C30石油供給材料流)から窒素質化合物を除去する費用効果の高いかつ効率的な手段を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、HDS処理にかける前にディーゼル燃料留分から少なくとも約75重量パーセントの、好ましくは少なくとも約80重量パーセントの、そして更に好ましくは少なくとも約90重量パーセントの窒素質化合物を除去する費用効果の高いかつ効率的な手段を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、NOおよびSO汚染物質の排出に関する現在および想定されている環境規制に適合するディーゼル燃料を有効に製造することである。
本発明は、窒素およびイオウ含有有機汚染物質を実質的に含まないディーゼル燃料および他の高分子量石油製品を製造する改良された方法を指向する。特に、本発明の方法は、最初に、蒸留あるいはFCC接触分解域などから得られるLGOおよび高分子量石油材料からなる石油供給材料流を本明細書中下記に詳しく述べるような高レベルのルイス酸点を有するしかるべき無機吸着剤と接触させて、前記LGOから窒素化合物を除去し、引き続いて処理したLGOを強い接触水素化脱硫にかけることを含んでなる。本発明の方法は、C12以上の高級軽油供給材料流から有機窒素含有化合物を有効で、かつ効率的な方法で除去する手段を提供することが判明した。
本発明は、燃焼エンジン中で使用する場合、極めて低レベルの汚染物質、特に窒素酸化物とイオウ酸化物生成物およびそれから誘導される他の汚染物質を呈する能力のあるディーゼル燃料を製造する改良された、かつ経済的な方法を指向する。
石油精製は、慣用的に、高温および高圧下でFCC触媒と原油を接触させる流動接触分解(FCC)法および/または蒸留法などの方法で石油原油を処理して、異なる分子量の化合物および関連の沸点範囲の複数の石油製品流を製造する。例えば、この製品流は、通常、約0℃〜約115℃の沸点範囲を有するC−C炭化水素からなる軽質留分材料;軽油(LGO)または通常、約200〜約550℃の、例えば約225〜約460℃などの沸点範囲を有する、C12−C30(例えばC12−C25)炭化水素からなるディーゼル燃料製品流として定義され得る。FCCユニットの重質ボトム製品流(残渣オイル)は高分子量の材料からなる。この残渣は、ある用途においてはこのような目的に使用され得るが、慣用的には燃焼エンジン用の燃料として使用されない。
重質石油供給材料流でも同様に処理して、その中の窒素汚染物質を除去することができるが、LGOまたはディーゼル燃料からなる製品流が本発明の関係する標的材料である。これらは石油原油の蒸留またはFCC処理により普通形成されるが、この材料を形成する厳密な様式については重要でない。上述のように、LGO流についての懸念の一つは、LGOは、一般に、容易に同定されないが、通常、供給材料流のHDS処理の有効性を低減させると考えられる大量かつ多数の異なる複雑な窒素含有化合物を含むということである。これらの化合物の正確な量と組成は処理対象の石油原油源に依存する。
水素化脱硫(HDS)ユニットの前に石油供給材料流から窒素含有化合物を除去することによって、HDS法が更に効率的な方法で行われて、所望の更に環境にやさしいディーゼル燃料を製造することが可能となると考えられる。本発明を限定するという意味ではないが、窒素含有化合物はHDS触媒の活性点と合体し、それゆえこのような化合物の除去によって、触媒が増強HDS処理を与える助けとなると考えられる。低窒素含量材料を在来のHDSユニットの供給材料として使用することにより、使用される在来の脱硫触媒の寿命を延長する一方で、この方法を低処理温度または高流量で実施することを可能とさせるHDS法の有効性が増進される。このHDSユニットの製品は、50ppm未満の、更には30ppm未満の、そして更には15ppm未満のイオウ含量などの極めて低イオウ含量を有することが判明した。
本発明者らは、HDS域に導入する前にC12以上の高級組成物LGO(ディーゼル燃料)流を費用効果の高いかつ効率的な方法で容易に処理して、LGO流から窒素汚染物質を除去することができることを見出した。本発明の方法は、下記に詳しく述べるしかるべきルイス酸で増進させた無機酸化物吸着剤を使用する。この流れを処理する場合に、多数回の通過、経済的に望ましくない低流量(液時空間速度)または吸着剤に対する供給材料の経済的に望ましくない比(吸着剤の再生が必要になる前の)の使用を必要とせずに、これらの吸着剤はLGO供給材料流中に普通に含有される窒素汚染物質を有効に除去することが判明した。
一般に、LGO供給材料流を精製装置のHDS域に導入する前に、LGO供給材料流を本発明で必要とされる吸着剤と接触させることにより、本発明の方法は達成され得る。1つ(バッチ法に好適な)あるいは2つ以上(連続法に好適な)の固定床(充填床)カラム、流動床カラムまたは沸騰床域からなる吸着域を使用することによるなど、固体および液体材料を接触させるいかなる既知の方法によっても、接触が行われ得る。好ましい吸着域は固定床あるいは充填床系である。
当業者によれば他の吸着域系がこのような系に容易に代替可能であるが、本発明は好ましい固定床または充填床系を用いて説明されるものとする。通常、カラムは、石油供給材料流の接触を可能としそしてその中の窒素汚染物質化合物の吸着を生じさせる本発明の吸着剤により充填される。この吸着剤は、吸着剤容量の吸尽点において、あるいはその前に脱着にかけられて、それから窒素汚染物質を除去し、そして吸着剤の吸着容量を再確保するために、最終的に再生にかけられる。少なくとも1つの他のカラムの吸着剤を窒素汚染物質の脱着にかけ、再生する一方で、少なくとも1つのカラムを吸着モードとする複数のカラムを使用することにより、連続法が容易に達成可能である。
この窒素汚染物質はこの吸着剤上に固定化される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるような用語「固定化」および「吸着」は、物理的および/または化学的吸着(吸着剤の表面への窒素化合物の付着)および/または物理的吸着(吸着剤の内部構造への浸透)を指す。いかなる特定の理論によっても拘束されるのを望むのではないが、窒素汚染物質は本発明の吸着剤とあるタイプの弱い結合を形成すると考えられる。このような結合の構造は、単に物理的結合あるいはイオン結合あるいは配位結合あるいはこれらの混合であってもよい。
本発明により必要とされる吸着剤は、高ルイス酸性度を付与された多孔質無機酸化物マトリックス材料である。特に、本発明で使用される吸着剤は、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニアまたはスタニアの三次元マトリックスまたは格子様の形から選択される少なくとも1つの無機酸化物成分(a)から形成される粒子状吸着剤の形のものである。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるような用語「無機酸化物マトリックス材料」は、M原子(ケイ素、チタン、アルミニウム、ジルコニウムまたはスズの原子から選択される)と酸素原子を含んでなる原子の三次元構造から形成される材料を指す。この酸素原子はM原子の間に架橋を形成する。この格子はヒドロキシルあるいはアルコキシル基などの少量の他の化学的基を更に有してもよい。成分(a)はシリカ、アルミナまたはジルコニアまたはチタニアから好ましくは選択される。形成されるマトリックスは格子様あるいは非晶質の材料または両方の混合物から構成され得る(結晶質格子様構造の程度は在来のX線回折スペクトルまたは類似の手法により定量可能である)。
本発明の吸着剤を形成する三次元無機酸化物マトリックス材料(ゲルなどの形の)(a)は、下記に述べる成分(b)による処理の前には、普通、約300未満の、概ね約200未満の、そして大多数の場合、約100μモル/gm未満の極めて低い程度のルイス酸性度を呈する。
主題の吸着剤はこのマトリックス構造の一部としてM(特定の吸着剤材料の)以外の金属原子を更に含有する。本明細書中下記に述べるように、この生成吸着剤の無機酸化物マトリックス成分(a)にルイス酸性度を付与する能力のある少なくとも充分な量の金属含有前駆体化合物(b)とマトリックス材料(a)を接触させることにより、このような金属原子がこのマトリックスに付与され得る。
金属原子を無機酸化物マトリックスの中に挿入あるいは置換して、マトリックス内に電子欠乏点を作ることにより、本発明で必要とされるような高度のルイス酸性度がマトリックス材料(a)に付与することができる。ルイス酸性度を付与する原子は、周期律表(IUPACフォーマットの)のIB、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、VA、VIA、あるいはVIIIA族の金属原子から選択され得る。例えば、この金属は、前記金属が元のマトリックス成分(a)を形成する原子と異なるという前提で、Mg、Ca、Sr、Ba、B、Al、Ga、Zn、Cd、Sc、Y、La、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Mo、W、Fe、Co、Ni、またはこれらの混合物から選択可能であり、Mg、Ca、Zn、La、Ti、Zr、Fe、Co、GaおよびAlおよびこれらの混合物は好ましく、Mg、Zn、La、Ti、Zr、FeおよびAlおよびこれらの混合物が更に好ましく、そしてZr、Al、FeおよびTiが最も好ましい。例えば、ジルコニアゲルのZr原子の一部を上述の金属原子の1つまたはこれらの混合物、例えばカドミウム原子により置換して、ルイス酸電子欠乏点を付与してもよい。同様に、本明細書中下記に詳しく述べるように、アルミナゲルのAl原子の一部を上述の金属原子の1つまたはこれらの混合物により置換してもよい。
生成吸着剤が少なくとも本明細書中下記に述べる程度でルイス酸性度を付与するいかなる方法および量でも前駆体(b)の金属原子が成分(a)に導入され得る。例えば、マトリックスを形成するために、あるいはマトリックスを前駆体(b)またはこれらの混合物と接触させるために、この金属は、選択される媒体に可溶である金属塩または他の金属前駆体などの前駆体材料の形で導入され得る。本発明に対する限定とする意図ではないが、成分(a)および(b)を接触させて、吸着剤を形成する場合、あるいは初めに形成された吸着剤を更に処理および/または活性化する場合、本明細書中下記に述べるように、前駆体(b)の金属の金属酸化物部分がマトリックスの一部として形成されると考えられる。
本発明の吸着剤のルイス酸性度は、少なくとも500μモル/gm(例えば600μモル/gm、700μモル/gm、800μモル/gm)、好ましくは600〜3000、そして更に好ましくは700〜2500(例えば750−2000)μモル/gmの吸着剤でなければならない。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるような用語「ルイス酸性度」は、電子の豊富な物質またはこのような物質の原子から電子を受け取る物質の能力を指す。ルイス酸性度の存在および定量的な値は、「Characterization of Acid Sites in Zeolite and Other Inorganic Systems Using Solid State 31P−NMR of the Probe Molecule Trimethylphosphine Oxide」と題するE、Rkiewiczら、J.Phys.Chem.B、102、2890−2896(1998)により述べられている方法により決定可能である。この参考文献の教示は引用により全体が本明細書に組み込まれている。述べられている方法は無機物質のルイス酸性度を定量し、そしてその中のルイスおよびブレンステッド酸点の数を区別する分析的な手順を提供する。
この吸着剤のマトリックス材料(a)は、好ましくはアルミナ、ジルコニア、チタニアまたはシリカゲル(例えばヒドロゲル、エーロゲル、またはキセロゲル)である。これらの無機酸化物のゲルは、複数の金属とO原子により形成される三次元構造を有する既知の固体材料である。シリカの場合には、これは水中で形成され、水により充填されている細孔を有するゲルのアクアゲルとしても知られているヒドロゲルの形のものでもよい。キセロゲルは水を除去したヒドロゲルである。エーロゲルは、水を除去する際の構造のいかなる崩壊または変化も最少にするようにしてこの液体を除去したキセロゲルのタイプである。他の無機酸化物もこれらの形のものでもよい。
本発明で使用されるルイス酸吸着剤のマトリックス形成性無機酸化物[成分(a)]は既知の方法により形成可能である。例えば、シリカゲルは、アルカリ金属ケイ酸塩(例えばケイ酸ナトリウム)の水溶液を硝酸または硫酸(好ましい)などの強酸と混合するなど、在来の手段により製造され得、攪拌の好適な条件下で混合を行って、約30分未満でヒドロゲルに硬化する透明なシリカゾルを形成する。形成されるヒドロゲル中のSiOの濃度は、通常、約15と約40の間の、好ましくは約20と約35の間の、そして最も好ましくは約30と約35重量パーセントの間の範囲にあり、このゲルのpHは約1〜約9、好ましくは1〜約4である。広範囲の混合温度が使用可能であり、この範囲は通常約20〜約50℃である。
同様に、アルミナゾルとアルミナゲルはアルミニウム塩の加水分解によるなど在来の手段により形成可能である。例えば、アルミナゾルはアルミニウム金属を酸性溶液(例えば塩酸、硝酸など)に高温で導入することにより形成される。次に、この生成ゾルを約100〜360℃の高温で0.5〜24時間エージングし、続いてスプレー乾燥して、固体粉末生成物を形成する。アルミナゲル(ゼラチン質のベーマイト)は、アルミニウムアルコキシドを水溶液またはアルコール溶液中で制御して加水分解することにより形成される。
同様に、チタニア粒子を形成する既知の方法は、チタンエトキシド(TEOT)などのチタンアルコキシドを水により高温で加水分解することを含む。
特定のマトリックスにルイス酸性度を付与するのに好適な金属の選択は、マトリックスの原子Mの電子配置および前駆体(b)のルイス酸付与性金属の電子配置に依存する。これらは僅かな試みにより、そして後出のTanabeらの教示を援用して決定可能である。本発明で有用であることが判明した無機酸化物マトリックス材料を形成する更なる方法は、J−E.Otterstedt and D. Brandreth,「Small Particle Technology」,Chapter 3,85−155(1998);K.Tanabeら,「Studies in Surface Science and Catalysis」51,108−113(1989);およびC.J.Brinker,G.W.Scherer,「Sol−Gel Science The Physics and Chemistry of Sol−Gel Processing」,Academic Press,(1990)に述べられている。これらの参考文献の教示は引用により全体が本明細書に組み込まれている。
次に、形成された材料は洗浄される。単に新しく形成されたヒドロゲルを連続的に動く水流に浸漬し、望ましくない塩を浸出し、実質的に純粋な無機酸化物ポリマーを後に残すことにより、洗浄が行われる。洗浄水のpH、温度、および時間は、表面積(SA)および細孔容積(PV)などの形成されるマトリックスの物理的性質に影響を及ぼす。例えば、8−9のpHにおいて65−90℃で28−36時間洗浄されたシリカゲルは290−350m/gのSAを通常有し、そして1.4〜1.7cc/gmのPVのキセロゲルを形成する。3−5のpHにおいて50−65℃で15−25時間洗浄されたシリカゲルは700−850m/gのSAを有し、そして0.3−0.6cc/gのPVのキセロゲルを形成する。
生成製品に本発明で必要とされる程度にルイス酸性度を付与する能力のある金属の前駆体材料と無機酸化物マトリックス形成性材料を接触することにより、本発明の吸着剤が形成可能である。金属原子含有前駆体材料は、ゲル形成時あるいは前記形成以降に無機酸化物マトリックス形成性材料と接触され得る。例えば、ルイス酸形成性金属前駆体成分(b)は無機酸化物マトリックス形成性成分(a)とコゲル化され得るか、あるいは別法としては、既に形成された無機酸化物マトリックス材料はマトリックスにルイス酸性度を付与する方法でルイス酸金属前駆体により処理可能である。
ルイス酸付与性前駆体成分(例えば使用媒体中で溶解性を有して、本発明の吸着剤およびこれらの混合物を形成する金属塩、金属酸化物など)のルイス酸形成性金属は、種々の手法により、すなわち(1)形成時のゲル構造に緊密に組み込まれることにより、例えば1つ以上のルイス酸金属前駆体材料の存在下で無機マトリックス材料を形成することにより;(2)本明細書中下記に述べるように、ミル掛けの前あるいはスプレー乾燥の直前にスラリーの形でミル掛けした後に、ルイス酸金属前駆体材料を無機酸化物マトリックス材料の初めに形成されたゲル粒子と混合して、成分の塊化を引き起こすことにより;(3)既に形成された無機酸化物マトリックスあるいはゲル材料にルイス酸金属前駆体材料を含浸などにより添加することにより;あるいは(4)後処理手順時、例えば高温でのエージング時にルイス酸金属前駆体材料を形成された無機酸化物マトリックス粒子と接触させることにより無機酸化物マトリックスの一部として組み込まれ得る。
このように、第1のカテゴリーを代表する材料は、混合ゲル、例えばアルミナ−ジルコニア、アルミナ−チタニア、チタニア−ジルコニア、チタニア−シリカ、ジルコニア−シリカ、アルミナ−シリカ、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニア、シリカ−チタニア−アルミナ、シリカ−アルミナ−ジルコニア、シリカ−鉄、チタニア−銅酸化物、チタニア−アルミナ、チタニア−鉄酸化物、ジルコニア−カドミウム酸化物、アルミナ−マグネシアおよび類似のコゲルである。このようなコゲルは、生成吸着剤のバルクおよび表面中でのルイス酸付与性金属の実質的に均質な分布を示す。ルイス酸付与性金属に対する一次無機酸化物の重量比は約100:1〜約1:3の範囲であり得る。好ましい重量比はルイス酸付与性金属の同一性および所望のルイス酸性度の程度に依存する。
第2のカテゴリーにおいては、成分(b)は、ミル掛け前にそして/あるいは塊化の直前に通常少比率で無機酸化物マトリックス材料と混合され得る。本発明の改良された方法における使用に粒子状吸着剤を製造するために物理的混合、ミル掛けおよび/または塊化にかけるゲル材料から吸着剤を形成することを想定する場合、この方法は最も好適である。
第3のカテゴリーにおいては、ルイス酸性度を付与するために使用される無機酸化物マトリックス材料を可溶性(この溶液の溶剤に関して)金属前駆体の溶液(水性あるいは低分子量有機溶剤)と接触させ、続いて溶剤を除去するインシピエント・ウエットネス含浸法などの既知の手法により、金属前駆体材料または他の材料が既に形成された無機酸化物マトリックス材料と接触可能である。この処理された材料は、通常、高温にかけられて、ルイス酸付与性金属原子が酸化されて、マトリックス構造の一部になることを助ける。この方法を使用する場合には、ルイス酸点付与性金属イオンは吸着剤の表面積上にほぼ全部が存在する。
第4のカテゴリーにおいては、この無機酸化物マトリックス材料は、ゲル、例えばアルミナゲルまたはチタニアゲルであり得、含浸段階に続いて、エージング手順にかけられる。ゲルのエージングは、高温、例えば約50〜200℃(例えば65−90℃)の温度で、および約7.5〜10(例えば8−9のpH)の高pHで4−12時間実施可能である。この場合には、得られる生成物はルイス酸点が表面で富んでいることを示し、このような点の濃度はこのマトリックスの本体の中で減少する。
上記の生成吸着剤の各々においては、このルイス酸付与性金属は(金属酸化物として)生成吸着剤の1〜80重量パーセントで存在することができ、好ましくは1〜30、そして1〜20重量パーセントが最も好ましい。好ましい吸着剤は、大きい直径の細孔を有する高多孔質無機酸化物マトリックス材料である。平均細孔直径は、好ましくは約40〜約400、更に好ましくは約45〜約100、そして最も好ましくは45〜75オングストロームでなければならない。
アルミン酸塩を含むシリカゲルを製造して、本明細書中上記に述べる程度までアルミニウム原子により付与されるルイス酸性度を有するシリカゲルを提供することにより;あるいはジルコニウム塩の存在下でアルカリ金属ケイ酸塩をコゲル化することにより;あるいはシリカゾルを二酸化炭素により処理し、高温でエージングし、次にこのゾルにアルミン酸塩を添加して、ゲル形成が所望のルイス酸性度をもたらすようにすることにより、好ましい吸着剤が形成される。上記の組み合わせ物、例えばジルコニウム原子とアルミニウム原子が存在するシリカゲルも好ましい材料である。
存在し得る他の成分は、微粉砕した酸化物あるいは化学的化合物など、吸着性粒子状物質の形成方法に関して適切な水、スプレー乾燥または焼成により悪影響を受けない成分を含む。同様に、ゲル粒子に他の成分の粉末あるいは粒子を添加して、生成吸着剤に更なる性質を付与することが可能である。したがって、合成ゼオライトなどの更なる吸着性を有する材料が添加されてもよい。加えて、バインダーとして作用して、生成粒子状物質の磨耗抵抗性を助ける材料を添加してもよい。このようなバインダーは、通常コロイド状あるいは粉末の形の粘土、例えばアタパルガイト、ベントナイト、セピオライトなど、およびこれらの混合物から選択され得る。当業者ならば、本明細書に述べる所望の吸着性についての妥協を回避するために、このような更なる成分の量は制約されなければならないことを認識するであろう。
また、多孔性を所望の範囲内で制御するために、塊化後に取り除くことができる成分を無機酸化物マトリックス材料に添加することが実行可能であり;セルロース、グラファイト、木炭などの試剤がこの目的に特に有用である。このような材料を使用する場合には、ゲル形成または塊化の前にこれらを在来の方法で添加してもよい。しかしながら、生成粒子状吸着剤の形成においてミル掛けと塊化を使用する場合には、ミル掛けする場合、スプレー乾燥後所望の塊化物の形態を乱す可能性は少ないので、これらは述べたようにミル掛けの間あるいは前にゲル中に存在することが好ましい。
上記に鑑みて、本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるような用語「ゲル」(例えば「アルミナ−ゲル」、「チタニアゲル」など)は、この無機酸化物吸着剤中に存在することを許容されている前記で挙げた非ゲル成分を場合によっては含有することを含むように意図されている。
本発明の吸着剤は、約200m/g以上の、好ましくは300〜1000の、更に好ましくは400〜600の、そして最も好ましくは400〜550m/gの表面積(S.Brunauer,P.Emmett and E.Teller, J.A.C.S.60,209−319(1939)に述べられているBET法)を有する。更には、本発明の吸着剤は、少なくとも0.5の、好ましくは0.5〜1.8の、更に好ましくは0.6〜1.5の、そして最も好ましくは0.6〜1.2cc/gの窒素細孔容積(BET)を有する。なお更には、この吸着剤の平均細孔直径は、好ましくは約40〜400、例えば45〜200、更に好ましくは45〜100、そして最も好ましくは45〜75オングストロームでなければならない。
ルイス酸性度の付与に使用される金属前駆体材料または他の材料は、ヒドロゲルあるいはキセロゲルあるいはエーロゲル形成の一部としてこのマトリックス形成性無機原材料に添加され得るか、あるいは本発明の生成粒子状吸着剤を提供するためのミル掛け、スプレー乾燥または押し出しに先立って形成されたヒドロゲルあるいはキセロゲルあるいはエーロゲルに添加可能である。ルイス酸性度を付与するための金属前駆体材料または他の材料をヒドロゲルあるいはキセロゲルあるいはエーロゲル形成の一部として無機酸化物ゾルに組み込むことが好ましい。
この主題の吸着剤は、当業界でよく知られた方法、例えばスプレー乾燥、ゲル化材料の大きい粒子の粉砕および篩い掛け、ペレット化、押し出し成型、回転型コーティイングドラム中でのビーズへの成型など、ならびに顆粒化により約0.05mm以下の直径を有する複合粒子を少なくとも約1mmの直径の粒子に塊とする塊化法によりにより粒子状材料に成形され得る。液体も使用されてもよい。
この吸着剤の粒子サイズは、特定の方法系に対する吸着剤と石油供給材料流の想定される接触様式に依存する。例えば、充填床カラムなどでの使用にこの吸着剤を想定する場合には、この吸着剤の粒子サイズは、約0.2〜約20、例えば約0.5〜約5mmでなければならず、約0.6〜1.5mmが好ましい。大粒子あるいは小粒子サイズの粒子が使用され得、そして使用される特定のカラムの設計に依存する。厳密な粒子サイズは当業者の既知の方法により決定可能である。同様に、吸着剤と石油供給材料流の接触を流動床中で行う場合には、吸着剤の粒子サイズは約10〜約100ミクロンでなければならない。
アルカリ金属ケイ酸塩を溶解したジルコニウム、チタンあるいはアルミニウム塩またはこれらの混合物を含有する無機酸(例えば硫酸)、例えば硫酸中のジルコニウム、チタンあるいはアルミニウムの硫酸塩と共にコゲル化(この2つの原材料の接触後ゾルが形成される)することにより、好ましい吸着剤が形成される。この生成コゲル化材料は、形成されたゲルマトリックス中のケイ素原子の一部の代替物として選ばれたルイス酸付与性金属原子(例えばジルコニウム原子)を含有して、形成される材料にルイス酸性度を付与する。硫酸アルミニウムの存在下で二酸化炭素を用いてアルカリ金属ケイ酸塩をゲル化することにより、もう一つの好ましい吸着剤が形成される。次に、生成ゲルを粉砕あるいはミル掛けして、この材料の平均粒子サイズを約0.2〜約20(例えば0.2〜約10)まで、好ましくは約0.5〜約5mmまで低減させるが、0.6〜約1.5mmがなお更に好ましく、そして0.7〜約1.2mmが最も好ましい。
別法としては、ルイス酸金属前駆体材料およびマトリックス生成形無機酸化物(例えばアルミナゲル)の、あるいは既に形成されたルイス酸金属含有アルミナゲルのスラリーを乾燥、好ましくはスプレー乾燥し、続いて塊化させることにより、本発明の吸着剤が製造され得る。特に、この態様においては、この吸着剤は、スラリー、好ましくはスラリー重量基準で通常少なくとも50、好ましくは少なくとも75(例えば、少なくとも80)、そして最も好ましくは少なくとも85(例えば、少なくとも90)重量パーセントの水を含んでなる水性スラリーに形成される。しかしながら、水に比較して火災の危険性を有し、そして主題の吸着剤として使用するにはしばしば塊化物を過度に脆化させるが、有機溶剤、例えばC〜C12アルカン、アルコール(例えばイソプロピルアルコール)も使用され得る。
例えばスプレー乾燥によりゲルを塊化物(粒子状)形成に好適とせしめるには、種々のミル掛け手順が通常使用される(必要とはされないが)。ミル掛け手順の目標は、通常、約0.2〜約10(例えば2〜約10)の、好ましくは約4〜約9の、そして最も好ましくは4〜8ミクロンの平均粒子サイズのゲル材料を最終的に提供することである。加えて、塊化性粒子状材料の形成を助けるためには、このゲルは、バインダー材料、例えば既知の結合性能を有するシリカゾルまたは通常約1未満の、好ましくは約0.5未満の、そして通常約0.4〜約1ミクロンのコロイド状範囲の粒子直径を有する更なる材料を含有し得る。本明細書に述べるすべての粒子サイズと粒子サイズ分布の測定はレーザー光回折により求められ、そして小粒子分析の技術に慣れた者には既知である。
標的の平均粒子サイズが無機酸化物マトリックス材料に付与されたならば、スラリー、好ましくは水性スラリーは、好ましくはスプレー乾燥により塊化に準備される。上記の方法で形成される塊化性粒子は、主題の吸着剤をLGO石油供給原料と接触するためのスラリーあるいは流動床用途に通常好適なサイズのものである。
本発明の吸着剤を製造するためのもう一つの好適な方法は、無機酸化物ゲルまたは既に形成されたルイス酸金属含有無機酸化物マトリックス材料を塊化あるいは押し出しすることによるものである。特に、この方法においては、3〜約100の、好ましくは約4〜約30の、そして最も好ましくは4〜10ミクロンの平均粒子サイズのゲル材料は、バインダーの存在下で塊化あるいは押し出される。このようなバインダーは、粘土またはコロイド状粘土、例えばアタパルガイト、ベントナイト、セピオライトなどおよびこれらの混合物、コロイド状あるいはサブミクロンシリカ、シリカヒドロゲル、アルミナなどおよびこれらの混合物から選択され得る。限定ではないが、単軸および二軸の押し出し機、ペレット製造機、異なるタイプの剪断衝撃混合機、例えばスクリュー混合機、またはペレット化混合機を含む既知の方法により、押し出しおよび塊化が行われ得る。例えば、このゲルバインダー混合物は、溶剤(例えば水)を用いてペーストに加工され、次に押し出される。塊化の場合には、このゲルバインダー混合物は、液体、例えば水、希薄クエン酸またはシリカゾルの存在下でビーズ形状とされる。
生成粒子状材料は通常乾燥されて、加工用液体(水または有機溶剤)を除去する。高温または低温を使用してもよいが、この乾燥は約50〜250℃の高温で通常行われる。減圧を使用してもよいが、乾燥は大気圧で通常行われる。次に、この材料を焼成することにより、乾燥した粒子状材料を活性化する。このように、この材料は、空気などの酸素含有雰囲気下で例えば約200〜600の、好ましくは400〜600℃の高温にかけられる。
したがって、どのような全工程を使用したとしても、この粒子状物質の形成は制御されて、好ましくは吸着剤に次の性質を付与する。
(1)通常少なくとも約200の、好ましくは少なくとも約300の、そして最も好ましくは少なくとも約450m/gの表面積(BET)であって、通常約300〜約1000、好ましくは約400〜約600、そして最も好ましくは約400〜約550m/gの範囲にあることができる表面積;
(2)約40〜約400の、好ましくは約45〜200の、更に好ましくは約45〜100の、そして最も好ましくは約45〜約75オングストロームの平均細孔直径(BET)(この粒子がビーズまたは押し出し物の形のものである場合には、この粒子は1000オングストローム以上の細孔も含有し得て、これは水銀拡散測定法を使用することにより検出および測定可能である);
(3)少なくとも0.5の、0.5〜約1.8の、好ましくは約0.6〜約1.5の、そして最も好ましくは約0.6〜約1.2cc/gの全細孔容積;および
(4)通常少なくとも約0.2の、好ましくは少なくとも約0.3の、そして最も好ましくは少なくとも約0.4g/mlの吸着剤粒子の嵩密度であって、通常約0.2〜約.1、好ましくは約0.3〜約0.8、そして最も好ましくは約0.4〜約0.7g/mlの範囲にあることができる嵩密度;
(5)吸着剤が多数回の吸着/脱着サイクル(例えば50〜1000)にかけられることを可能とする充分な強度をもたらす磨耗抵抗性。
吸着剤粒子に付与すべき粒子サイズと粒子サイズ分布は、吸着剤と石油供給原料が使用される想定接触様式により、ならびに接触操作の特定の設計パラメーター(例えばカラム内の圧力降下)により指示および制御される。例えば、充填カラムを使用する場合には、この粒子状物質は、少数の粒子状物質(<10%、好ましくは<7%、最も好ましくは<5%)のみが平均直径で0.6mm未満である一方で、大多数の粒子(>95%)が2未満、好ましくは1.6未満、そして更に好ましくは1.4mm未満である粒子サイズ分布を有しなければならない。
石油供給原料は、吸着操作時に石油供給材料流を液体状態に維持する温度および圧力条件下で吸着剤と接触され得る。例えば、温度条件は、約1〜15バールの、好ましくは約1〜5バールの圧力で約0〜100℃、好ましくは約20〜60℃の範囲であり得る。圧力条件は、カラムの特定の設計、吸着剤粒子サイズおよび供給材料の粘度に依存し、本明細書で挙げたものよりも高い圧力でも当業者によく知られた条件下で印加され得る。好ましくは、供給材料流は、大気圧条件下で先行処理から得られる石油供給材料流により指示される温度において主題の吸着剤と接触され得る。吸着を最適化するための特定の温度および圧力は簡単な実験により容易に決定可能である。
本発明の吸着剤は、C12以上の高級石油供給原料から窒素化合物を有効に除去することが判明した。このような供給材料流は、効率的な方法で除去することが困難であると通常考えられている窒素化合物の種々の複雑な混合物を含有することが知られている。
充填カラム、流動床カラムまたは沸騰床カラムを使用するなど、固体と液体材料を接触させるいかなる在来の手段も使用することにより、本発明の吸着剤は供給材料流と接触され得る。充填カラムの充填物として用いることにより本発明の吸着剤を使用することが好ましい。カラム設計のサイズと滞留時間は、処理に想定される供給材料流の性状により決定可能である。通常、連続系を所望する場合には、石油供給材料流を連続処理するためには、少なくとも1つのカラムが吸着モードにあり、残りのカラムが脱着あるいは再生モードにあるように、複数のカラムが平行して使用される。
主題の吸着剤が消費された(すなわち、吸着速度がある予め決められた設計レベル以下まで低下する)場合、吸着剤は窒素化合物を吸着するための役割から外され、そして吸着剤としての役割に戻すために再生される。連続系においては、消費された吸着剤を含む1つのカラムを役割から外す場合には、再生された吸着剤を有する第2のカラムが役割に戻される。本発明の吸着剤は、役割から外す必要がある前に吸着、脱着および再生をサイクル方式で長時間(多数回サイクル)処理可能であることが判明した。
連続法は、第1に、蒸留またはFCCユニットまたはこの均等物から得られる石油供給材料を本発明で説明した吸着剤により充填された少なくとも2つの吸着カラムの1つに供給するものとして記述可能である。この吸着カラムは、使用される全石油工程のフロー図のHDSユニットの前(通常直前に)に位置する。この流れをカラムに予め決められた時間供給して、主題の吸着剤の吸着容量の実質的にすべてを使用する。このような時間は特定のカラムユニットについて慣用の実験により決定可能である。吸着容量の実質的にすべてを使用したならば、第1のユニットを吸着モードから外す一方で、供給原料はもう一つの吸着カラムに切り換えられる。
次に、この第1の吸着カラムは脱着にかけられて、その中の吸着剤から捕捉された窒素含有化合物を除去する。特許請求されている発明に対する限定とする意図ではないが、この窒素汚染物質化合物は、物理的に、あるいはイオン結合あるいは配位結合などにより単に吸着および/または吸収され、そして一般に、共有結合により吸着剤に結合しているのでないために、この窒素質化合物の大多数あるいは好ましくは実質的にすべてに対する溶剤である極性有機溶剤または他の化合物を使用することにより、この窒素汚染物質を容易に除去することができると考えられる。この溶剤は、不活性であり、すなわち吸着剤、残存石油供給原料および吸着剤中の他の化合物に対して不活性である必要があり、そして窒素質化合物と固体沈澱の形成を生じない。一般に、非極性液体を使用してもよいが、この吸着剤は好ましくは極性有機液体から選択される不活性の低沸点液体により処理される。この脱着液体は、通常、直鎖および分岐鎖のアルカノールなどのC−Cアルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール(すべての異性体)、ブタノール(すべての異性体)、ペンタノール(すべての異性体)、ヘキサノール(すべての異性体)、これらの混合物など;ジアルキルエーテルおよびアルキルシクロアルキルエーテルなどのC−Cエーテル、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、メチルシクロプロピルエーテル、メチルシクロブチルエーテル、エチルシクロブチルエーテル、これらの混合物など;アルキルおよびシクロアルキル含有アルデヒドなどのC−Cアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、マロンアルデヒド、これらの混合物など;ジアルキルケトンなどのC−Cケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、エチルプロピルケトン、メチルシクロプロピルケトン、メチルシクロブチルケトン、これらの混合物などから選択される。高分子量の脱着液体は、沸点の増大によって窒素材料から液体をストリッピングするのに更なるエネルギーが必要となるが使用され得、それゆえさほど好ましくない。
単に、充填カラムにこの溶剤を予め決められた時間通して、脱着溶剤を窒素化合物を吸着した吸着剤と接触させることにより実質的にすべてのこの窒素質化合物をカラムから除去する。このような時間は単純な実験により容易に決定可能であり、そして上述のように吸着剤に対する好適な吸着時間の決定と調整しながら行われ得る。次に、この窒素質汚染物質を含有する溶剤が除去される。場合によっては、溶剤は窒素汚染物質から分離され、そして更なる脱着のために再循環される。
窒素質化合物を有効に吸着および脱着する吸着時間および脱着時間の両方の決定は、カラム設計、処理対象の石油供給原料、供給原料の温度ならびに他の既知の要素に依存する。
脱着されたカラムは吸着機能に直接に戻されるか、あるいは場合によっては、吸着カラムとして使用に戻す前にいかなる残存溶剤、カラムを汚染し得る石油残渣などを除去するために更に処理され得る。
上述の吸着法から得られる高沸点の石油生成物流を引き続き水素化脱硫法(HDS)で処理する。一般に、このような方法は、高温(例えば250〜450℃)および高圧(例えば10〜150バール)、36〜620m/mのオイルに対する水素比で、得られる石油材料を在来のHDS触媒と接触させることを伴う。HDS触媒は、一般に、窒素含有化合物の存在により被毒される酸性点を有する。このように、HDS処理の前にこれらの窒素化合物を除去する本発明の方法は、石油供給原料から得られる高沸点留分から窒素およびイオウ汚染物質を除去する効率的な方法を提供する。
本明細書におけるある族に属する元素または金属へのすべての言及は、Hawley’s Condensed Chemical Dictionary,12th Edition中の元素の周期律表を参照する。また、族へのいかなる言及も族のナンバーリングのためのIUPAC表記系を用いて元素のこの周期律表において反映されるような族に対するものとする。
この特許請求された発明の特定の例示として次の実施例を示す。しかしながら、本発明は実施例に示した特定の詳細に限定されたものでないということを理解すべきである。実施例ならびに本明細書の残りのすべての部およびパーセンテージは特記しない限り重量によるものである。
更には、特定の組の性質、条件、物理的状態またパーセントを表すものなどの本明細書または請求項で示される任意の数の範囲は、このように示された範囲の数のいかなる下位の組の範囲も含みこのような範囲内に入るいかなる数も本明細書中に文字通りかつ明瞭に組み込むように意図されている。
シリカ−ジルコニア吸着剤の形成
2つの液体流の併流を導入し、続いて流れを迅速に混合することができる蛇行経路にこの導入された液体を通すことができる混合ノズルを用いて、シリカ−ジルコニアのコゲルを形成した。オルト硫酸ジルコニウムを溶解した硫酸溶液(分析:30.7%HSO;3.2%ZrO)を10.5リツトル/時の速度で同時に導入しながら、ケイ酸ナトリウム水溶液(分析:24.2%SiO、7.5%NaO)を29.5リットル/時の速度で混合ノズルの中に導入した。この混合装置から出ると、ジルコニウム金属をルイス酸促進剤として有するシリカヒドロゲルが11分以内に形成した。このヒドロゲル生成物に2100部の60℃に維持した水を1時間かけて通すことにより、2500部のこの生成ヒドロゲルを洗浄した。この洗浄段階を更に3回繰り返した。最終洗浄の後、生成ヒドロゲルを順次次の処理をした。
(a)103部の12.5%アンモニア水溶液を含有する2100部の水の第1の溶液により90℃で4時間処理し;
(b)上記の処理(a)を繰り返し;
(c)5部のこのアンモニア水溶液を水と共に導入し、そして継続時間が2時間であったことを除いて、上記の処理(a)を繰り返し;
(d)このヒドロゲルを24部の45%硫酸水溶液を含有する2100部の水と60℃で2時間接触させ;そして
(e)各々2100部の水により60℃で1時間4回洗浄した。
この洗浄したヒドロゲルを200℃で15時間乾燥し、続いて400℃で2時間加熱した。生成した活性化シリカ−ジルコニアエーロゲルを乾燥雰囲気下で外周条件まで冷却した。
この生成ゲルは3.2重量パーセントのジルコニウム(ZrOとして)を含有していた(試料I)。ルイスおよびブレンステッド酸性度をE.Bakiewiczら,J.Phys.Chem.B 102 2890−2896(1998)に述べられている手順により測定した。これらの性質に対する在来の方法を用いて、BET表面積、細孔容積および細孔直径の物理的性質を測定した。下記の表Iは、生成吸着剤のルイスおよびブレンステッド酸性度ならびに物理的性質を示す。
Figure 2006515379
アルミナ変成したシリカ吸着剤の形成
アルミニウム原子をマトリックス中に有して、ルイス酸性度を付与するスプレー乾燥したシリカゲルの4つの試料を次のように形成した。
IIA.初めにケイ酸ナトリウム(分析:24.2%SiO、7.5%NaO)を85℃に加熱した水に0.15のシリケート/HO比で溶解して、水性シリカゾルを製造することにより、水性シリカゾルを形成した。シリカゾルのゲル時間が10と30秒の間になるような速度で、このシリカゾルを二酸化炭素と混合した。パイプ反応器を用いて混合を行って、材料を緊密に混合することを可能とした。このゲルを反応剤の水中でほぼ140分間更に混合して、ゲル構造の成長を完結させた。次に、硫酸アルミニウム溶液をアルミナに対するシリカの比28/5で添加する一方で、このゲルをスタチック混合機からポンプ送液した。pH変化により、二酸化炭素ガスがこのゲル混合物から放出された。この生成アルミナ−シリカヒドロゲルを200℃で15時間脱水し、そしてスプレー乾燥して、球状粒子を形成した(1100psi)。次に、この生成粉末化生成物を水中でスラリーとし、硫酸アンモニウム溶液により洗浄して、上記の実施例1に述べたのと同一の方法でソーダを交換した。この生成材料を182℃でフラッシュ乾燥した。次に、ジェットミルを用いて、この乾燥した球形粒子(直径約60μm)を約8μmの粒子サイズまでミル掛けした。次に、この粉末を下記に述べる手順により直径約1mmのビーズに成形した。
IIB.初めに、このゾルを85℃の代わりに約35℃で形成し;0.15の代わりに0.24のシリケート/HO比を使用し;そしてこのゲルを140分間の代わりに60分間エージングすることを除いて、上述の方法を繰り返した。
IIC.エージング段階の後更なるアルミン酸ナトリウム(19%Al)を添加して、25重量パーセントのアルミナ含量を有する生成物を製造することを除いて、試料IIBについて述べたのと同一の方法で試料を作製した。
IID.この生成した材料を20と70ミクロンの粒子サイズの粉末の形で使用したことを除いて、試料IIBについて述べたのと同一の方法で試料を形成した。下記に述べるようにこの材料をビーズに形成しなかった。
アルミナ−チタニア吸着剤の形成
アルミニウムイソプロポキシドを85℃に維持した水の中に10分間にわたって導入して加水分解することにより、水中で15重量%のアルミニウムを有する溶液を製造した。この生成懸濁液を85℃で20分間維持する。次に、イソプロパノール中の四塩化チタンの溶液を添加することにより、この材料を解膠する。この生成材料を200℃で20時間乾燥して、アルミナ−チタニアコゲルを製造する。
アルミナ変成したシリカ粉末からのビーズの形成
800部の実施例IIの上記の試料の各々(IIEを除いて)を200部のバインダー(ベーマイトと共に試料IIA;アタパルガイト粘土と共に試料IIBおよびIIC)とEirich混合機中で30分間別々に混合した。適切な量の水を添加して、ビーズ形成を観察することにより、この生成粉末混合物を各々塊化した。使用したシリカ−アルミナ粉末およびバインダー系に依って、この水含量は異なっていた。このビーズの粒子サイズは0.6と1.4mmの間であった。
この生成試料を120℃で15時間乾燥し、次に550℃で約2時間活性化した。ルイスおよびブレンステッド酸性度をE.Bakiewiczら、J.Phys.Chem.B 102 2890−2896(1998)に述べられている手順により測定した。これらの性質に対する在来の方法論を用いて、BET表面積、細孔容積および細孔直径の物理的性質を測定した。この生成粒子状吸着剤を分析して、下記の表IIに示す性質を得る。
Figure 2006515379
実施例IIIのアルミナ−チタニアコゲルを上記と同一の方法で処理(アタパルガイトをバインダーとして用いて)して、この材料のビーズを形成させる。この生成材料は約1000μモル/gの高ルイス酸性度および約75の高細孔直径を有する。
シリカゲルの形成(比較例)
初めの硫酸溶液がジルコニウムあるいは他のルイス酸金属の前駆体試剤を含有しないことを除いて、2つのシリカキセロゲル(試料III−Si/1およびIII−Si/2)を上記の実施例Iについて述べたのと同一の方法で形成した。所望の細孔構造を調整するために、洗浄およびエージング条件を各試料について変えた。
試料III−Si/1
このヒドロゲル生成物に60℃に維持した2100部の水を1時間かけて通すことにより、2500部のこの生成ヒドロゲルを洗浄した。この洗浄段階を更に3回繰り返した。最終洗浄の後、生成ヒドロゲルを順次次の処理をした。
(a)103部の12.5%アンモニア水溶液を含有する2100部の水の第1の溶液により60℃で4時間処理し;
(b)このヒドロゲルを24部の45%硫酸水溶液を含有する2100部の水と60℃で2時間接触させ;そして
(c)各々2100部の水により60℃で1時間3回洗浄した。
試料III−Si/2
このヒドロゲル生成物に60℃に維持した2100部の水を1時間かけて通すことにより、2500部のこの生成ヒドロゲルを洗浄した。この洗浄段階を更に3回繰り返した。最終洗浄の後、生成ヒドロゲルを順次次の処理をした。
(a)103部の12.5%アンモニア水溶液を含有する2100部の水の第1の溶液により70℃で4時間処理し;
(b)このヒドロゲルを24部の45%硫酸水溶液を含有する2100部の水と60℃で2時間接触させ;そして
(c)各々2100部の水により60℃で1時間2回洗浄し;そして
(d)103部の12.5%アンモニア水溶液を含有する2100部の水の溶液により90℃で3時間洗浄した。
アルミナ吸着剤(比較例)
Alcoa World Chemicalsにより販売されている市販のアルミナ吸着剤製品、HiQ30を試料III−Al/1と標識し、そして本発明の主題の吸着剤と比較した。この試料は20と70ミクロンの間の粒子サイズの粉末の形のものであった。
上述の比較試料の各々を200℃で15時間乾燥し、次に400℃で2時間加熱した。次に、この試料を乾燥雰囲気下で外周温度まで冷却した。各試料に対するルイスおよびブレンステッド酸性度をE.Bakiewiczら、J.Phys.Chem.B 102 2890−2896(1998)に述べられている手順により測定した。これらの性質に対する在来の方法を用いて、BET表面積、細孔容積および細孔直径の物理的性質を測定した。
下記の表IIIは、比較の吸着剤のルイスおよびブレンステッド酸性度ならびに物理的性質を示す。
Figure 2006515379
実施例Iにより形成したシリカ−ジルコニア吸着剤の各々、実施例IIにより形成したシリカ−アルミナ吸着剤;および実施例IIIの比較の吸着剤をマッフル炉中200℃で15時間加熱し、続いて750°F(400℃)で2時間加熱した。次に、この試料を乾燥雰囲気下で外周温度まで冷却した。
この試料の各々を次の手順により試験した。
種々の量の各々の吸着剤を別々の試験カラムの中に装填し、続いてしかるべき量のLGO石油供給材料流(164〜458℃の沸点範囲;約220ppmの全窒素、全イオウ1.56重量%)を装填した。吸着剤に対する供給材料の比の詳細については、下記の表を参照のこと。商用の窒素分析装置(ANTEK Analyzer)を用いて、このLGO石油供給材料流の全窒素含量を光度分光法により分析した。
この試験カラムの各々を攪拌しながら40℃で4時間維持して、吸着平衡が起こるようにさせた。この残存石油材料を遠心分離により各カラムから除去し、そしてLGO石油供給材料流材料について行うのと同一の方法で全窒素含量について分析した。各試験カラムの吸着剤により得られる窒素吸着容量を式
C=(c−c)m(供給材料)/m(吸着剤)
により計算した。ここで、Cはmg/gでの平衡窒素吸着容量であり;cは供給材料の窒素濃度であり、cは吸着剤と接触して平衡後の供給材料生成物の窒素濃度であり;m(供給材料)は試験したLGO石油の重量であり;そしてm(吸着剤)はカラム中の吸着剤の重量である。
各試験に対して、計算された吸着容量を吸着剤の表面積(BET)に関して正規化した。この結果を下記の表IVからXIに吸着容量(mg/m)として示す。
Figure 2006515379
Figure 2006515379
Figure 2006515379
Figure 2006515379
Figure 2006515379
Figure 2006515379
Figure 2006515379
Figure 2006515379
前出の明細書で本発明の基本、好ましい態様および操作様式を述べてきた。しかしながら、開示された特定の態様は限定的であるのではなく例示的であるとみなされるので、本明細書で保護を意図される本発明はこれらに限定されると解釈されるものでない。それゆえ、当業者ならば本発明の精神を逸脱せずに変形および変更が実施され得る。
図1は、本発明(実施例1により形成され、その中にジルコニアを有して、1940μモル/gのルイス酸性度を付与するシリカキセロゲル)を例示する、「試料I」と標識した吸着剤に関する窒素含有化合物に対する吸着容量のグラフ表示である。この材料は、実施例5により形成され、「試料IIISi/l」および「試料IllSi/2」と標識されている高表面積シリカゲル吸着剤材料と比較される。これらの比較の吸着剤はルイス酸性度を呈しない。図1は、本発明の吸着剤がLGO中の窒素含有分子に対して在来のシリカゲル吸着剤材料よりも実質的に大きな吸着容量をもたらすということをグラフ表示する。 図2は、実施例2に詳細にのべたような本発明(高ルイス酸性度を付与する量のアルミナを有するシリカキセロゲル)を例示する吸着剤に関する窒素含有化合物に対する吸着容量のグラフ表示である。この材料は、実施例5により形成され、「試料IIISi/1」および「試料IIISi/2」と標識されている既知の高表面積シリカゲル吸着剤材料と比較される。図2は、本発明の吸着剤が窒素含有分子に対して在来のシリカゲル吸着剤材料よりも実質的に大きな吸着容量をもたらすということをグラフ表示する。この試料材料は表面積において実質的に変わるが、高ルイス酸性度の試験されたシリカ/アルミナゲルのデータを表面積に関して正規化すると、データは単一の線にのる。例示の試料はすべて既知の高表面積シリカゲル吸着剤材料よりも著しく高い吸着容量を呈する。 図3は、実施例2に詳細にのべたような本発明(高ルイス酸性度を付与する量のアルミナをその中に有するシリカキセロゲル)を例示する吸着剤に関する窒素含有化合物に対する吸着容量のグラフ表示である。これらの材料は、実施例5により形成された既知の高表面積アルミナ吸着剤材料と比較される。図3は、本発明の吸着剤が窒素含有分子に対して在来のアルミナ吸着剤材料よりも実質的に大きな吸着容量をもたらすということをグラフ表示する。

Claims (44)

  1. 窒素およびイオウ含量を低減させたC12以上の高級炭化水素燃料を製造する方法であって、(a)水素化脱硫の前に無機金属(M)酸化物マトリックス材料を含んでなり、MがTi、Al、Zr、Si、Snまたはこれらの混合物から選択されるものであり、少なくとも約500μモル/gのルイス酸性度を有する多孔質の粒子状吸着剤と窒素およびイオウ含有化合物をその中に有するC12以上の石油供給材料流を接触させ;そして(b)引き続いて(a)から誘導される供給材料流生成物を接触水素化脱硫で処理して、炭化水素燃料を製造することを含んでなる方法。
  2. 前記吸着剤が少なくとも200m/gmの表面積;少なくとも約0.5cc/gmのN細孔容積;および40〜400Åの平均細孔直径を有し、そして少なくとも500μモル/gのルイス酸性度を前記吸着剤に生じさせるのに有効量のM以外の周期律表のIB、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、VA、VIAまたはVIIIA族の金属原子を有する請求項1に記載の方法。
  3. 前記石油供給材料流が流動接触分解により、あるいは石油供給材料の蒸留により先立って形成されるC12−C30炭化水素を含んでなる請求項1に記載の方法。
  4. 前記石油供給材料流を少なくとも1つの充填床吸着カラムを含んでなる充填床域中で吸着剤と接触させる請求項1に記載の方法。
  5. 前記石油供給材料流を少なくとも1つの充填床吸着カラムを含んでなる充填床域中で吸着剤と接触させる請求項2に記載の方法。
  6. 前記石油供給材料流を少なくとも1つの充填床吸着カラムを含んでなる充填床域中で吸着剤と接触させる請求項3に記載の方法。
  7. 前記石油供給材料流を流動床吸着域または沸騰床吸着域から選択される吸着域中で吸着剤と接触させる請求項1に記載の方法。
  8. 前記石油供給材料流を流動床吸着域または沸騰床吸着域から選択される吸着域中で吸着剤と接触させる請求項2に記載の方法。
  9. 前記石油供給材料流を流動床吸着域または沸騰床吸着域から選択される吸着域中で吸着剤と接触させる請求項3に記載の方法。
  10. 前記充填床吸着域が少なくとも2つの吸着カラムを含んでなる請求項4に記載の方法。
  11. 前記充填床吸着域が少なくとも2つの吸着カラムを含んでなる請求項5に記載の方法。
  12. 前記充填床吸着域が少なくとも2つの吸着カラムを含んでなる請求項6に記載の方法。
  13. 前記吸着域が少なくとも2つの吸着カラムを含んでなる請求項7に記載の方法。
  14. 前記吸着域が少なくとも2つの吸着カラムを含んでなる請求項8に記載の方法。
  15. 前記吸着域が少なくとも2つの吸着カラムを含んでなる請求項9に記載の方法。
  16. 前記石油供給原料を少なくとも1つの第1の吸着カラム中で吸着剤と接触させ、そして少なくとも1つの第2の吸着カラム中の消費した吸着剤を脱着にかけて、それから先行吸着された窒素含有化合物を除去する請求項10に記載の方法。
  17. 前記石油供給原料を少なくとも1つの第1の吸着カラム中で吸着剤と接触させ、そして少なくとも1つの第2の吸着カラム中の消費した吸着剤を脱着にかけて、それから先行吸着された窒素含有化合物を除去する請求項11に記載の方法。
  18. 前記石油供給原料を少なくとも1つの第1の吸着カラム中で吸着剤と接触させ、そして少なくとも1つの第2の吸着カラム中の消費した吸着剤を脱着にかけて、それから先行吸着された窒素含有化合物を除去する請求項12に記載の方法。
  19. 前記石油供給原料を少なくとも1つの第1の吸着カラム中で吸着剤と接触させ、そして少なくとも1つの第2の吸着カラム中の消費した吸着剤を脱着にかけて、それから先行吸着された窒素含有化合物を除去する請求項13に記載の方法。
  20. 前記石油供給原料を少なくとも1つの第1の吸着カラム中で吸着剤と接触させ、そして少なくとも1つの第2の吸着カラム中の消費した吸着剤を脱着にかけて、それから先行吸着された窒素含有化合物を除去する請求項14に記載の方法。
  21. 前記石油供給原料を少なくとも1つの第1の吸着カラム中で吸着剤と接触させ、そして少なくとも1つの第2の吸着カラム中の消費した吸着剤を脱着にかけて、それから先行吸着された窒素含有化合物を除去する請求項15に記載の方法。
  22. 前記脱着が窒素化合物を含有する吸着剤をC−Cアルキルおよびシクロアルキルアルコール、C−Cアルキルおよびシクロアルキルエーテル、C−CアルキルおよびシクロアルキルアルデヒドおよびC−Cジアルキルケトンから選択される窒素化合物の溶剤である液体化合物と接触させることを含んでなる請求項16に記載の方法。
  23. 前記脱着が窒素化合物を含有する吸着剤をC−Cアルキルおよびシクロアルキルアルコール、C−Cアルキルおよびシクロアルキルエーテル、C−CアルキルおよびシクロアルキルアルデヒドおよびC−Cジアルキルケトンから選択される窒素化合物用の溶剤である液体化合物と接触させることを含んでなる請求項19に記載の方法。
  24. 前記吸着剤が少なくとも500μモル/gルイス酸性度を前記生成吸着剤に付与するのに有効な量でシリカマトリックス形成性材料またはシリカマトリックスから形成される材料またはこれらの混合物から選択されるシリカ(a)をルイス酸前駆体化合物(b)と接触させることにより形成される複合物を含んでなる請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22あるいは23に記載の方法。
  25. 成分(b)が周期律表のIB、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、VA、VIAあるいはVIIIA族の金属原子を有する前駆体化合物を含んでなり、そして前記吸着剤が少なくとも600μモル/gのルイス酸性度を有する請求項24に記載の方法。
  26. 前記ルイス酸付与性金属がMg、Ca、Sr、Ba、B、Al、Ga、Zn、Sc、Y、La、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Mo、W、Fe、Co、Ni、およびこれらの混合物から選択される請求項24に記載の方法。
  27. 前記ルイス酸付与性金属がMg、Zn、La、Ti、Zr、FeおよびAlおよびこれらの混合物から選択される請求項24に記載の方法。
  28. 前記ルイス酸付与性金属がTi、Zr、Fe、Alおよびこれらの混合物から選択される請求項24に記載の方法。
  29. 前記吸着剤の成分(a)がシリカヒドロゲル、シリカエーロゲルまたはシリカキセロゲルまたはこれらの混合物から選択される請求項24に記載の方法。
  30. 前記吸着剤の成分(a)がシリカヒドロゲル、シリカエーロゲルまたはシリカキセロゲルまたはこれらの混合物から選択される請求項26に記載の方法。
  31. 前記吸着剤の成分(a)がシリカヒドロゲル、シリカエーロゲルまたはシリカキセロゲルまたはこれらの混合物から選択される請求項27に記載の方法。
  32. 前記吸着剤の成分(a)がシリカヒドロゲル、シリカエーロゲルまたはシリカキセロゲルまたはこれらの混合物から選択される請求項28に記載の方法。
  33. 前記吸着剤が約500〜2500μモル/gのルイス酸性度を有する請求項24に記載の方法。
  34. 前記吸着剤が約500〜2500μモル/gのルイス酸性度を有する請求項32に記載の方法。
  35. 前記吸着剤が500〜2500μモル/gのルイス酸性度を付与するのに充分な量でアルミニウム原子をその中に有するシリカヒドロゲル、シリカエーロゲルまたはシリカキセロゲルから選択される請求項32に記載の方法。
  36. 前記吸着剤が500〜2500μモル/gのルイス酸性度を付与するのに充分な量でジルコニウム原子をその中に有するシリカヒドロゲル、シリカエーロゲルまたはシリカキセロゲルから選択される請求項32に記載の方法。
  37. 前記吸着剤が400〜550m/gmの表面積;0.6〜0.9cc/gmのN2細孔容積;および45〜75Åの平均細孔直径を有する請求項24に記載の方法。
  38. 前記吸着剤が400〜550m/gmの表面積;0.6〜0.9cc/gmのN細孔容積;および45〜75Åの平均細孔直径を有する請求項32に記載の方法。
  39. 前記吸着剤を0.25:1〜99:1の金属(金属酸化物として)に対するシリカの重量比のシリカとルイス酸金属前駆体化合物のスラリーから形成させる請求項16に記載の方法。
  40. 5重量パーセント未満が0.6mm未満の直径を有し、そして少なくとも約95重量パーセントが2mm未満の直径を有するような粒子サイズ分布を有する粒子状材料を前記吸着剤が含んでなる請求項18に記載の方法。
  41. 5重量パーセント未満が0.6mm未満の直径を有し、そして少なくとも約95重量パーセントが2mm未満の直径を有するような粒子サイズ分布を有する粒子状材料を前記吸着剤が含んでなる請求項32に記載の方法。
  42. 12以上の高級炭化水素化合物を含んでなる供給材料流であって、前記供給材料流が窒素およびイオウ含有化合物を更に含んでなるものを形成し、前記供給材料流を少なくとも2つの充填吸着カラムを含んでなる吸着域に導入し、続いて前記供給材料流を接触水素化脱硫域に導入し、ここで、周期律表のIB、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、VA、VIAあるいはVIIIAの族の金属原子から選択される約1〜80重量パーセントの少なくとも1つのルイス酸付与性金属の原子(金属酸化物として)を有し、そして少なくとも約500μモル/gのルイス酸性度;少なくとも200m/gmの表面積;少なくとも約0.5cc/gmのN細孔容積;および少なくとも40Åの平均細孔直径を有するシリカヒドロゲル、シリカエーロゲルまたはシリカキセロゲルまたはこれらの混合物から選択される多孔質粒子状物質を含んでなる吸着剤を有する吸着域の少なくとも1つのカラムに前記供給材料流を導入することを含んでなる炭化水素燃料を製造する方法。
  43. 前記ルイス酸付与性金属がTi、Zr、Fe、Alまたはこれらの混合物から選択され;そして前記吸着剤が600〜3000μモル/gのルイス酸性度;および40〜400Åの平均細孔直径を有する請求項42に記載の方法。
  44. 前記ルイス酸付与性金属がアルミニウムまたはジルコニウムまたはこれらの混合物から選択され;そして前記吸着剤が750〜2500μモル/gのルイス酸性度;および40〜400Åの平均細孔直径を有する請求項42に記載の方法。
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