JP2006514025A - エポシロン誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式I
【化1】
Figure 2006514025

のC4−デメチル−エポシロンまたはC4−ビスノル−エポシロン、それらの薬理学的使用、それらを含む医薬組成物およびそれらの製造法に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、C4−デメチル−エポシロンまたはC4−ビスノル(bisnor)−エポシロンおよびそれらの薬学的使用、それらを含む医薬組成物およびそれらの製造法に関する。
多くの異なるタイプの腫瘍の処置におけるタキソール(登録商標)およびタキソテール(登録商標)の広範囲の使用にもかかわらず、タキサンの患者生存に対する影響は大きくなく、転移性固形腫瘍の圧倒的大多数は不治のままである。タキサン処置には多くの重大な副作用が伴い、タキサンの効果は、薬剤耐性機構の早い出現により厳しく制限され得る。標準併用療法で一般的に観察されるこれらの制限および副作用を考慮すれば、抗腫瘍活性のスペクトル、多剤耐性腫瘍に対する効果、安全性および耐容性を含む、全体的プロフィールが改善された新しい細胞毒性抗癌剤を見出す明らかな必要性がある。
エポシロンの微小管安定化効果は、最初にBollag et al., Cancer Research 55, 1995, 2325-33により記載された。エポシロン、特にエポシロンAまたはBを使用した、異なるタイプの腫瘍、とりわけ、他の化学療法剤、特にタキソールTMで難治性の腫瘍の処置に適した処置スケジュールは、WO99/43320に記載されている。D. Su, A. Balog et al. は、Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1997, 36, 2093から2096頁で、エポシロンのクラスの構造−活性相関を記載している。該文献の2094頁で、彼らは、天然化合物の、とりわけC1からC8として示される炭素原子での構造修飾が、細胞毒性の非常な損失と、チューブリン/微小管系における活性の損失をもたらすと結論付けている。驚くべきことに、本発明により、式IのC4−(デメチルまたはビスノル)−エポシロンが、優れた薬理学的特性を有し、増殖性疾患の処置に使用できることが判明した。
それ故、本発明は、式I
Figure 2006514025
〔式中、AはOまたはNRであり、
は水素または、非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、遊離もしくは保護された形の低級アルカノイル、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノもしくは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、
は少なくとも1個の窒素原子を有する非置換または置換ヘテロアリールであり、
は水素または低級アルキル、好ましくはメチルであり、
およびRは水素であり、そして
は水素または低級アルキルであり、
ZはOまたは結合である。
ただし、
が2−メチル−チアゾリルでありかつZがOであるとき、Rは非置換または、ヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、そして
が2−メチル−チアゾリルでありかつZが結合であるとき、Rはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルである。〕
のC4−(デメチルまたはビスノル)−エポシロンおよびその塩に関する。
前記および後記で使用する一般的用語は、本明細書に記載の範囲内で、特記しない限り、好ましくは以下の意味を有する:
化合物、塩などに関して複数形を使用する場合、一つの化合物、塩なども意味すると取るべきである。
どの不斉炭素原子も、(R)−、(S)−または(R,S)−立体配置、好ましくは(R)−または(S)−立体配置で存在し得る。本化合物は、したがって、異性体の混合物または純粋な異性体として、好ましくはエナンチオマー−純粋ジアステレオマーとして存在し得る。
式Iの化合物を、2個の立体異性体で表す。本発明は、式IaおよびIb
Figure 2006514025
〔式中、記号および基は上記式Iに関して定義の意味を有する。〕
により示される両方のこのような立体異性体、好ましくは式Iaの化合物に関する。
接頭語“低級”は、最大7個(7を含む)、とりわけ最大4個(4を含む)の炭素原子を含む基を意味し、当該基は直鎖または一箇所もしくは複数分枝している分枝鎖のいずれかである。
“ハロゲン”はフッ素、塩素、臭素またはヨウ素である。
“アルキル”は好ましくは低級アルキルである。
“低級アルキル”は直鎖または分枝鎖である;例えばそれはn−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチルのようなブチル、n−プロピルもしくはイソプロピルのようなプロピル、エチルまたはメチルである。好ましくは低級アルキルはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルまたはtert−ブチルである。
“アルコキシ”は好ましくは低級アルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシまたはtert−ブトキシである。
“アシル”は好ましくは低級アシル、例えばアセチルである。
“低級アルカノール”は好ましくはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールまたは2−ブタノールである。
“低級アルカン”は特にペンタン、ヘキサンまたはヘプタンである。
“少なくとも1個の窒素原子を有するヘテロアリール”は、少なくとも1個、2個または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を含む単−または二環式基であり、この基はこのヘテロアリール基を、式Iの残りの部分と結合している環において不飽和であり、この結合している環は好ましくは5から12、より好ましくは5または6環原子を有する;そしてそれは、非置換または好ましくはハロゲン、アルコキシ、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルカノイルまたは、最も好ましくは、アルキルから選択される1個またはそれ以上、とりわけ1個または2個の置換基で置換され得る。好ましくは本単−または二環式ヘテロアリール基は、2H−ピロリル、ピロリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、プリニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、4H−キノリジニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリル、キナゾリニル、キノリニル、プテリジニル、3H−インドリル、インドリル、イソインドリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾ[b]チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾ[b]オキサゾリルおよびベンゾ[d]ピラゾリルからなる群から選択される。
負に荷電したラジカル、例えば、カルボキシまたはスルホの存在下、塩基と塩を形成でき、例えば金属塩またはアンモニウム塩、例えばアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩またはカルシウム塩、またはアンモニアまたは適当な有機アミン、例えば、3級モノアミン、例えばトリエチルアミンまたはトリ(2−ヒドロキシエチル)アミンと、またはヘテロ環式塩基、例えばN−エチル−ピペリジンまたはN,N'−ジメチルピペラジンとアンモニウム塩が可能である。
塩基性基と酸性基が同じ分子内に存在するときは、式Iの化合物はまた分子内塩を形成できる。
単離または精製目的で、薬学的に許容されない塩、例えばピクリン酸塩または過塩素酸塩を使用することも可能である。治療的使用のためには、薬学的に許容される塩または遊離化合物のみ(適用できるならば医薬製剤の形で)が使用され、したがって、これらが好ましい。
遊離形の新規化合物と、例えば、新規化合物の精製または同定において中間体として使用できる塩を含む塩の形の新規化合物の間の密接な関係を考慮して、前記および後記の遊離化合物に関する任意の言及は、また、適当であり、予期される限り、その対応する塩も言及すると理解されるべきである。
式Iの化合物は、前記および後記のような、薬理学的特性を有する。
微小管脱重合化の阻害剤としての式Iの化合物の効果は、下記のように証明し得る:
試験化合物のストック溶液(10mM)をDMSO中に調製し、−20℃で貯蔵する。微小管タンパク質(すなわちチューブリンと微小管−関連タンパク質)を、既知のような温度−依存性脱重合化/重合化の2サイクルにより、ブタ脳から抽出する(Weingarten et al., Biochemistry 1974; 13: 5529-37参照)。ブタ微小管タンパク質の作業用ストック溶液を次いで−70℃で貯蔵する。ブタ微小管タンパク質の試験化合物誘導重合化の程度を、基本的に既知のように測定する(Lin et al., Cancer Chem. Pharm. 1996; 38: 136-140参照)。要約すると、ブタ微小管タンパク質の作用業アリコートを急速融解し、次いで、氷冷2×MEM緩衝液(200ml MES、2mM EGTA、2mM MgCl、pH6.7)[MES=2−モルホリノエタンスルホン酸、EGTA=エチレングリコール−ビス−2(2−アミノエチル)−テトラ酢酸]中、所望の最終濃度の2倍に希釈する。薬剤または媒体(DMSO、最終濃度5%)を、水中、室温で所望の最終濃度の2倍に、0.5mlエッペンドルフ試験管中で希釈し、次いでそれを氷上に置く。当量(50μl)の微小管タンパク質(2×MEM緩衝液中、所望の最終濃度の2倍)の添加後、重合化反応を、本インキュベーション混合物を室温の水浴に5分移すことにより開始させる。本反応混合物を次いでEppendorf微小遠心分離器(モデル5415C)に入れ、さらに15分、室温でインキュベートする。本サンプルを次いで15分、14,000rpmで室温で遠心する。微小管タンパク質重合化の間接的測定として、上清中のタンパク質濃度(非重合化、可溶性微小管タンパク質を含む)を、Lowry法(DC Assay Kit, Bio-Rad Laboratories, Hercules, CA)で測定し、着色反応の光学密度を750nmでSpectraMax 340光度計(Molecular Devices, Sunnydale, CA)で測定する。試験薬による光学密度の減少を、25μM エポシロンB(ポジティブ・コントロール、100%重合化)と比較する。媒体−処置サンプルは、ネガティブ・コントロール(0%重合化)として働く。試験薬の重合化活性を、ポジティブ・コントロール(100%重合化)に対するパーセントとして示す。
腫瘍細胞に対する効果を、下記の方法で証明し得る:
本試験化合物のストック溶液(10mM)をDMSO中に調製し、−20℃で貯蔵する。ヒトKB−31および(多剤耐性、P−gp170過剰発現)KB−8511類表皮癌細胞は、Dr. M. Baker, Roswell Park Memorial Instituteが創作した(Buffalo, NY, USA)(description: see also Akiyama et al., Somat. Cell. Mol. Genetics 11, 117-126 (1985)and Fojo A., et al., Cancer Res. 45, 3002-3007 (1985)−KB−31およびKB−8511は、両方ともKB細胞系の誘導体である(ATCC)。KB−31細胞は、10%ウシ胎児血清(Amimed, BioConcept, Allschwil, Switzerland)、L−グルタミン(Amimed, BioConcept, Allschwil, Switzerland)、ペニシリン(50単位/ml)およびストレプトマイシン(50μg/ml(Amimed, BioConcept, Allschwil, Switzerland)を添加したRPMI−1640培地(Amimed, BioConcept, Allschwil, Switzerland)を使用し、単層中で培養する。KB−8511は、コルヒチン処置サイクルを使用して得たKB−31細胞系由来の変異株であり、KB−31細胞と比較して、コルヒチンに対して約40倍の相対的耐性を有する(Akiyama et al., Somat. Cell. Mol. Genetics 11, 117-126 (1985)and Fojo A., et al., Cancer Res. 45, 3002-3007 (1985))。この細胞を37℃で、インキュベーター中、5%v/v COかつ80%相対湿度で、上記のように添加したRPMI−1640培地でインキュベートする。この細胞を1.5×10細胞/ウェルの量で96−ウェルマイクロタイタープレートに撒き、一晩インキュベートする。培養培地中の試験化合物の連続希釈を1日目に添加する。そのプレートを次いでさらに4日間インキュベートし、その後細胞を3.3%v/v グルタールアルデヒドで固定し、水で洗浄し、0.05%w/v メチレンブルーで染色する。洗浄後、色素を3%HClで溶出し、光学密度をSpectraMax 340(Molecular Devices, Sunnyvale, CA)で665nmで測定する。IC50値を、SoftProprogramme(Version 2.0以降; Molecular Devices, Sunnyvale, CA)を使用して数学上の曲線に適合させ、そして、式[(OD処置)−(OD開始時)]/[(ODコントロール)−(OD開始時)]×100を使用して決定する。本IC50は、インキュベーション時間の最後に、コントロール培養と比較して細胞塊の正味の増殖を50%阻害する、化合物濃度として定義する。式Iの化合物は、それ故、好ましくは0.15から15nM、好ましくは0.25から5nMの間のIC50を示す。
インビボ効果は以下のように証明し得る:使用するモデルは、マウスにおける、腫瘍、例えばKB−31またはKB−8511類表皮腫瘍の異種移植である。試験化合物の腫瘍効果を、雌BLB/c nu/nuマウスで、例えば、対応する移植細胞系に対して測定し得る。この目的のために、約25mgの腫瘍片を各マウスの左側に移植する(例えば1投与量あたり6匹)。試験化合物を、例えば移植後11日目に、異なる投与量(例えば0.1;0.5;1;5および10mg/kg)で投与し、その後2日から2週間の間、所望により投与を、必要であれば数回繰り返す。その腫瘍容積を、例えば約2から4週間後(例えば処置開始2週間後)に決定する。本腫瘍容積は、2個の垂直に配置した軸に沿った腫瘍直径を測定して、文献法にしたがい計算する(Evans et al., Brit. J. Cancer 45, 466-8 (1982)参照)。本抗腫瘍効果は、処置動物の腫瘍容積の平均増加を非処置動物(コントロール)の腫瘍容積の平均増加で割ったものとして決定し、それに100を掛けたものをT/C%として示す。腫瘍緩解(%で示す)を、処置開始時の平均腫瘍容積(Vo)に対する最小の平均腫瘍容積(Vt)として、式
%緩解=[1−(Vt/Vo)]×100
にしたがい計算する。
この場合また他の細胞系、例えば、腫瘍細胞に対する効果の証明において上記で挙げたものも使用できる。
チューブリン解重合化の阻害剤としてのそれらの効果に基づき、式IのC4−デスメチルエポシロンは、固形腫瘍疾患、(白血病のような)液体腫瘍疾患または乾癬のような多くの増殖性疾患に対して有効である。
“固形腫瘍疾患”なる用語は、とりわけ乳癌、結腸および広くGI管の癌(胃癌を含む)、肝癌;肺癌、特に小細胞肺癌および非小細胞肺癌、腎臓癌、中皮腫、神経膠腫、皮膚の扁平上皮細胞癌、頭頸部癌、泌尿生殖器癌、例えば子宮頚、子宮、卵巣、精巣、前立腺または膀胱癌;ホジキン病、カルチノイド症候群またはカポジ肉腫を意味する。本発明の好ましい態様において、処置すべき固形腫瘍疾患は、乳癌、結腸直腸癌、卵巣癌、腎臓癌、肺癌、とりわけ非小細胞肺癌および神経膠腫から選択される。本明細書に記載の式IのC4−デスメチルエポシロンはまた、特に、その抗血管形成活性のために、腫瘍の転移性拡散ならびに微小転移の増殖または発生の予防に適する。
式IのC4−デスメチルエポシロンは単独でまたは1個もしくはそれ以上の他の治療剤と投与でき、可能性のある組み合わせ治療は固定された組み合わせ剤の形を取るか、または、本発明の化合物と1個またはそれ以上の他の治療剤を交互にまたは互いに独立して投与するか、固定された組み合わせと1個またはそれ以上の他の治療剤の組み合わせ投与である。式IのC4−デスメチルエポシロンは、とりわけ腫瘍治療のために、化学療法、放射線療法、免疫療法、外科的介入、またはこれらの組み合わせと組み合わせて投与できる。長期治療は、上記の他の治療戦略との関連で、アジュバント療法として等しく可能である。他の可能性のある処置は、例えばリスク患者における、腫瘍緩解後の患者の状態を維持するための治療、または、さらに化学予防療法である。
可能性のある組み合わせのための治療剤は、とりわけ1個またはそれ以上の抗増殖性、細胞増殖抑制性または細胞毒性化合物、例えば、ポリアミン生合成の阻害剤、タンパク質キナーゼの、とりわけタンパク質キナーゼCのようなセリン/スレオニンタンパク質キナーゼの、またはEGFレセプターチロシンキナーゼのようなチロシンタンパク質キナーゼの阻害剤、例えばPKI166、VEGFレセプターチロシンキナーゼの阻害剤、例えばPTK787、またはPDGFレセプターチロシンキナーゼの阻害剤、例えばSTI571、サイトカイン、TGF−βまたはIFN−βのような負の増殖レギュレーター、アロマターゼ阻害剤、例えばレトロゾールまたはアナストロゾール、SH2ドメインとリン酸化タンパク質の相互作用の阻害剤、抗エストロゲン、イリノテカンのようなトポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、他の微小管作用剤、例えばパクリタキセル、または(+)−ジスコデルモライド、アルキル化剤、ゲムシタビンまたはセパシタビンのような抗新生物抗生物質、カルボプラチンまたはシスプラチンのようなプラチン化合物、抗血管形成化合物、ゴナドレリンアゴニスト、抗アンドロゲン、ビスホスホネート、例えばAREDIA(登録商標)またはZOMETA(登録商標)およびトラツズマブを含むが、これらに限定されない、一つのまたは複数の化学療法剤である。コード番号、一般名または商品名により特定した活性剤の構造は、標準概論“The Merck Index”またはコンピューターデータベース、例えばPatents International(例えばIMS World Publications)から得られ得る。それらの対応する内容は、出典明示により本明細書に包含させる。
一般に、本発明はまたインビトロまたはインビボのいずれかにおける、微小管細胞骨格の安定化のための、式IのC4−デスメチルエポシロンまたはその塩の使用にも関する。
後記の好ましい式IのC4−デスメチルエポシロンおよびその塩のグループに関して、前記の置換基の一般的な定義からの定義を合理的に使用し、例えば、より一般的な定義をより具体的な定義または特に好ましいとして特徴付けたものに置き換え得る。
特に、本発明は、式IaまたはIb
Figure 2006514025
〔式中、AはOまたはNRであり、
は水素または、非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、遊離もしくは保護された形の低級アルカノイル、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノもしくは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、
は少なくとも1個の窒素原子を有する非置換または置換ヘテロアリールであり、
は水素または低級アルキル、好ましくは低級アルキルであり、
およびRは水素であり、そして
は水素または低級アルキルであり、
ZはOまたは結合である。
ただし、
が2−メチル−チアゾリルでありかつZがOであるとき、Rは非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノもしくは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、そして、Rが2−メチル−チアゾリルでありかつZが結合であるとき、Rはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルである。〕
のC4−デスメチル−エポシロンおよびその塩に関する。
とりわけ、本発明は、
AがOまたはNRであり、
が水素または、非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、遊離もしくは保護された形の低級アルカノイル、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノもしくは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、
がチアゾリル、オキサゾリル、ピリジル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリルまたはベンゾイミダゾリルであり、これらはいずれの場合も置換されまたは非置換であり、
が水素または低級アルキル、好ましくは低級アルキルであり、
およびRが水素であり、そして
が水素または低級アルキルであり、
ZがOまたは結合である、
式Iの、または式IaもしくはIbのC4−(デメチルまたはビスノル)−エポシロンおよびそれらの塩に関する。
ただし、
が2−メチル−チアゾリルでありかつZがOであるとき、Rは、非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、そして
が2−メチル−チアゾリルでありかつZが結合であるとき、Rはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルである、
ものとする。
好ましいのは、
AがOまたはNRであり、
が水素または、非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノもしくは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、
がチアゾリル、オキサゾリル、ピリジル、ベンゾチアゾリルであり、これらはいずれの場合も置換されまたは非置換であり、
が水素または低級アルキル、好ましくは低級アルキルであり、
およびRが水素であり、そして
が水素または低級アルキルであり、
ZがOまたは結合である、
式Iの、または式IaもしくはIbのC4−(デメチルまたはビスノル)−エポシロンおよびそれらの塩である。
ただし、
が2−メチル−チアゾリルでありかつZがOであるとき、Rは非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノもしくは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、そして
が2−メチル−チアゾリルでありかつZが結合であるとき、Rはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルである、
ものとする。
より好ましいのは、
AがOであり、
が水素または低級アルキルであり、
が2−メチル−チアゾリル、2−エチル−チアゾリル、2−メチルチオ−チアゾリル、2−アミノメチル−チアゾリル、2−ジメチルアミノ−チアゾリル、2−フルオロメチル−チアゾリル、2−メチル−オキサゾリル、3−メチル−ピリジニル、2−メチル−ベンゾチアゾリルであり、
が水素、低級アルキル、好ましくは低級アルキルであり、
およびRが水素であり、そして
ZがOまたは結合である、
式Iの、または式IaもしくはIbのC4−(デメチルまたはビスノル)−エポシロンおよびそれらの塩である。
ただし、
が2−メチル−チアゾリルであるとき、ZがOでありかつRが低級アルキルである、
ものとする。
よりさらに好ましいのは、
AがOであり、
が水素または低級アルキルであり、
が2−メチル−チアゾリル、2−エチル−チアゾリル、2−メチルチオ−チアゾリル、2−アミノメチル−チアゾリル、2−ジメチルアミノ−チアゾリル、2−フルオロメチル−チアゾリル、2−メチル−オキサゾリル、3−メチル−ピリジニル、2−メチル−ベンゾチアゾリルであり、
がメチルであり、
およびRが水素であり、そして
ZがOまたは結合である、
式Iの、または式IaもしくはIbのC4−(デメチルまたはビスノル)−エポシロンおよびそれらの塩である。
ただし、
が2−メチル−チアゾリルであるとき、ZがOでありかつRが低級アルキルである、
ものとする。
さらに、本発明は、式Iの、または式IaもしくはIbのC4−デスメチル−エポシロンまたはそれらの薬学的に許容される塩の、腫瘍疾患の処置および腫瘍疾患処置用医薬製品の製造のための使用に関する。
その上、本発明は、ヒトを含む温血動物の処置法であり、治療的有効量の式Iの、または式IaもしくはIbのC4−デスメチル−エポシロンまたはこのような化合物の薬学的に許容される塩を、腫瘍疾患を有する温血動物に投与することを含む、方法を提供する。
AがOまたはNRであり、Rが水素または、非置換もしくはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ、低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、Rが非置換または置換ヘテロアリールであり、Rが水素または低級アルキルであり、RおよびRが水素であり、そしてZがOまたは結合である、式Iのエポシロンは、例えば、式II
Figure 2006514025
〔式中、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、そしてRは保護基である。〕
のアルデヒドを、第一段階で、式III
Figure 2006514025
〔式中、RはHまたはRと異なるまたは同一の保護基であり、そしてRは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有する。〕
のエチルケトント反応させ、式IV
Figure 2006514025
〔式中、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、Rは保護基であり、RはHまたはRと異なるまたは同一の保護基であり、そしてRは水素である。〕
のアルドールを得て、
その式IVのアルドールを、第二段階で、Rと異なるまたは同一の保護基を挿入できる試薬と反応させて、式IV(式中、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、Rは保護基であり、そしてRはHであるか、またはRとRはRと異なるまたは同一の保護基である)のカルボン酸を得て、
その式IVのカルボン酸を、第三段階で、保護基RおよびRを除去しない条件下で保護基Rを除去できる試薬と反応させて、式IV(式中、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、Rは水素であり、そしてRはHであるか、またはRとRは保護基である)のカルボン酸を得て、
その式IVのカルボン酸を、第四段階で、マクロラクトン化反応に付し、式I(式中、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、AはOであり、そしてRはHであるか、またはRとRは保護基である)のエポシロンを得て、
その式Iのエポシロンを、第五段階で、保護基R(存在するならば)およびRを除去できる試薬と反応させて、式I(式中、R、R、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、そしてAはOである)のエポシロンを得て、
その式Iのエポシロンを、所望により、さらに、式I(式中、R、R、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、そしてAはNRであり、ここで、Rは水素または低級アルキルである)のエポシロンに変換する
ことを含む、方法により製造できる。
AがOまたはNRであり、Rが水素または、非置換もしくはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ、低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、Rが非置換または置換ヘテロアリールであり、Rが水素または低級アルキルであり、RおよびRが水素であり、そしてZがOまたは結合である、式IaまたはIbのエポシロンは、例えば、式II
Figure 2006514025
〔式中、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、そしてRは保護基である。〕
のアルデヒドを、第一段階で、各々式IIIaまたはIIIb
Figure 2006514025
〔式中、RはHまたはRと異なるまたは同一の保護基であり、そしてRは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有する。〕
のエチルケトンと反応させて、各々式IVaまたはIVb
Figure 2006514025
〔式中、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、Rは保護基であり、RはHまたはRと異なるまたは同一の保護基であり、そしてRは水素である。〕
のアルドールを得て、
その式IVaまたはIVbのアルドールを、第二段階で、Rと異なるまたは同一の保護基を導入できる試薬と反応させて、式IVaまたはIVb(式中、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、Rは保護基であり、そしてRはHであるか、またはRとRはRと異なるまたは同一の保護基である)のカルボン酸を得て、
その式IVaまたはIVbのカルボン酸を、第三段階で、保護基RおよびRを除去しない条件下で保護基Rを除去できる試薬と反応させて、式IVaまたはIVb(式中、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、Rは水素であり、そしてRはHであるか、またはRとRは保護基である)のカルボン酸を得て、
その式IVaまたはIVbのカルボン酸を、第四段階で、マクロラクトン化反応に付し、式IaまたはIb(式中、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、AはOであり、そしてRはHであるか、またはRとRは保護基である)のエポシロンを得て、
その式IaまたはIbのエポシロンを、第五段階で、保護基RおよびRを除去できる試薬と反応させて、式I(式中、R、R、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、そしてAはOである)のエポシロンを得て、
その式IaまたはIbのエポシロンを、所望により、さらに、式IaまたはIb(式中、R、R、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、そしてAはNRであり、ここで、Rは水素または低級アルキルである)のエポシロンに変換する
ことを含む、方法により製造できる。
保護基
本明細書に記載の化合物において、1個またはそれ以上の他の官能基、例えばカルボキシ、ヒドロキシ、アミノまたはメルカプトを、それらが反応に関与すべきでないため、保護すべきであるか、保護する必要があるとき、保護基は、ペプチド化合物の、およびまたセファロスポリンおよびペニシリンの、ならびに核酸誘導体および糖の合成において通常使用される、保護基である。
この保護基は、前駆体にすでに存在していてもよく、官能基をアシル化、エーテル化、エステル化、酸化、加溶媒分解および類似の反応のような望ましくない二次反応に対して、関係する官能基を保護しなければならない。それら自体容易に、すなわち、望ましくない二次反応なしに、典型的に、加溶媒和解、還元、光分解により、または、例えば、また生理学的条件と類似の条件下での酵素活性により、除去でき、最終生成物に存在しないのが、保護基の特徴である。専門家は、どの保護機が前記および後記の反応に適しているか知っており、または容易に確立できる。
このような保護基によるかかる官能基の保護、保護基それ自体、およびそれらの除去反応は、例えば、J. F. W. McOmie, “Protective Groups in Organic Chemistry”, Plenum Press, London and New York 1973, in T. W. Greene, “Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley, New York 1981, in “The Peptides”; Volume 3 (editors: E. Gross and J. Meienhofer), Academic Press, London and New York 1981, in “Methoden der organischen Chemie” (Methods of organic chemistry), Houben Weyl, 4th edition, Volume 15/I, Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974, in H.-D. Jakubke and H. Jescheit, “Aminosaeuren, Peptide, Proteine” (Amino acids, peptides, proteins), Verlag Chemie, Weinheim, Deerfield Beach, and Basel 1982, and in Jochen Lehmann, “Chemie der Kohlenhydrate: Monosaccharide und Derivate” (Chemistry of carbohydrates: monosaccharides and derivatives), Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974のような、標準的参考資料に記載されている。
は、Rと異なるまたは同一の保護基であり得る。両方の保護基が同一である場合は、このような基は、式Iの化合物から連続して除去できる保護基を意味すべきであり、すなわち、このような基に関して、保護基Rを式Iの化合物に残したままRを水素または他の保護基に変えることを可能とする反応条件が存在しなければならない。
エポシロンBの対応するラクタムへの変換は、WO99/02514のスキーム21(31、32頁)および実施例3(48−50頁)に記載されている。エポシロンBと異なる式Iの化合物の対応するラクタムへの変換は、これに準じて達成できる。Rが低級アルキルである式Iのエポシロン誘導体は、Rが水素であるエポシロン誘導体から出発した、還元的アルキル化のような当分野で既知の方法により製造できる。
付加的工程段階
所望によって実施される付加的工程段階において、反応に関与すべきでない出発化合物の官能基は、保護されていない形で存在していてもよく、または、例えば、上記“保護基”の抗で記載した1個またはそれ以上の保護基で保護されていてもよい。この保護基は、次いで、そこに記載の方法のひとつにしたがい、完全にまたは部分的に除去する。
塩形成基を有する式Iの化合物の塩は、それ自体既知の方法で製造できる。式Iの化合物の酸付加塩は、したがって、酸または適当なアニオン交換試薬での処理により得ることができる。
塩は通常遊離化合物に、例えば、適当な塩基性試薬、例えばアルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、またはアルカリ金属水酸化物、典型的に炭酸カリウムまたは水酸化ナトリウムで処理することにより変換できる。
立体異性体混合物、例えばジアステレオマーの混合物を、適当な分割方法の手段により、それ自体既知の方法で対応する異性体に分割できる。ジアステレオマー混合物は、例えばその個々のジアステレオマーに、分画結晶化、クロマトグラフィー、溶媒分配および類似の方法の手段により、分割できる。この分割は、出発化合物の段階で、または、式Iの化合物それ自体のいずれでも可能である。エナンチオマーを、ジアステレオマー塩の形成を介して、例えば、エナンチオマー純粋キラル酸との塩形成により、または、キラルリガンドのクロマトグラフィー支持体を使用した、クロマトグラフィーの手段により、例えばHPLCにより分割できる。
この章に記載の変換と類似の反応も、適当な中間体の段階で行い得ることは強調すべきである。
一般的方法条件
本明細書に記載の全ての工程段階は、既知の反応条件下で、好ましくは特記した条件下で、溶媒または希釈剤(好ましくは使用する試薬に不活性であり、それらを溶解できる)の非存在下または通常存在下、触媒、縮合剤または中和剤、例えばイオン交換体、典型的に、例えばH+形のカチオン交換体の非存在下または存在下、反応のタイプおよび/または反応物に依存して、常温、低温または高温で、例えば−100℃から約190℃、好ましくは約−80℃から約150℃、例えば−80から−60℃で、室温で、−20から40℃でまたは使用する溶媒の沸点で、大気圧下、または密閉容器中、適当であるならば加圧下に、および/または、不活性雰囲気下に、例えば、アルゴンまたは窒素雰囲気下に、行うことができる。
塩は全ての出発化合物および遷移中間体に、これらが塩形成基を有するならば、存在できる。塩はまたこのような化合物の反応中も、反応がそれにより妨害されない限り、存在できる。
全ての反応段階で、発生する異性体混合物を、個々の異性体に、例えばジアステレオマーまたはエナンチオマーに、または、任意の異性体の混合物、例えば、ラセミ体またはジアステレオマー混合物に、典型的には“付加的工程段階”で記載のように分割できる。
当該反応に好ましい溶媒は、各工程の説明においてこれと異なる記載がない限り、例えば水、エステル、典型的に低級アルキル−低級アルカノエート、例えばジ酢酸エチル、エーテル、典型的に脂肪族エーテル、例えばジエチルエーテル、または環状エーテル、例えばテトラヒドロフラン、液体芳香族性炭化水素、典型的にベンゼンまたはトルエン、アルコール、典型的にメタノール、エタノールまたは1−または2−プロパノール、ニトリル、典型的にアセトニトリル、ハロゲン加炭化水素、典型的にジクロロメタン、酸アミド、典型的にジメチルホルムアミド、塩基、典型的にヘテロ環式窒素塩基、例えばピリジン、カルボン酸、典型的に低級アルカンカルボン酸、例えば酢酸、カルボン酸無水物、典型的に低級アルカン酸無水物、例えば酢酸無水物、環状、直鎖状、または分枝鎖炭化水素、典型的にシクロヘキサン、ヘキサン、またはイソペンタン、またはこれらの溶媒の混合物、例えば水性溶液から、選択できる。このような溶媒混合物は、例えば、クロマトグラフィーまたは分布を介した処理中にも使用できる。
本発明はまた遷移中間体として任意の段階で得られる化合物から出発して残りの段階を行うか、または、途中の任意の段階で工程を中止する、または、反応条件下で出発物質を形成するか、該出発物質を反応性誘導体または塩の形で使用するか、本発明の工程の手段により得られる化合物を製造し、該化合物をその場で加工するような工程の形にも関する。好ましい態様において、上記に好ましい、とりわけ、特に好ましい、最高に好ましい、および/または何よりも好ましいとして示す化合物をもたらす出発物質から出発する。
好ましい態様において、式Iの化合物は、実施例に示す工程または工程段階にしたがって、またはそれに準じて製造する。
その塩を含む式Iの化合物は、水和物の形で得ることができ、または結晶は例えば結晶化に使用した他の溶媒を含むことができる(溶媒和物として存在)。
医薬製剤、方法および使用
本発明は、また、式Iの化合物を活性剤として含み、特に、本明細書に記載の疾患の処置に使用できる医薬組成物に関する。温血動物、とりわけヒトへの経腸投与、例えば経鼻、口腔、直腸またはとりわけ経口投与用の、および、非経腸投与、例えば、静脈内、筋肉内または皮下投与のための組成物が好ましい。本組成物は、活性成分を単独で、または、好ましくは、薬学的に許容される担体と共に含む。活性成分の投与量は処置すべき疾患および種、年齢、体重および個々の状態、個々の薬物動態データ、および投与の形態に依存する。
本発明はまたヒトまたは動物の予防的または特に治療的管理に使用するための医薬組成物、その製造法(とりわけ腫瘍の処置のための組成物の形への)、および腫瘍疾患、とりわけ上記のものの処置法に関する。
医薬製剤は、約0.000001%から95%の活性成分を含み、その中で、非経腸投与製剤の場合は、単回投与形は好ましくは約0.00001%から90%および複数回投与形は好ましくは約0.0001から0.5%を含み、経腸投与製剤の場合は、1%から20%活性成分を含む。単位投与形は、例えば、被覆および非被覆錠、アンプル、バイアル、坐薬またはカプセルである。別の投与形は、例えば、軟膏、クリーム、ペースト、フォーム、チンキ、口紅型、ドロップ、スプレー、分散剤などである。被覆錠、錠剤またはカプセルのような単位投与形は、約0.0025gから約0.1gの活性成分を含む。
本発明の医薬製剤は、それ自体既知の方法で、例えば慣用の混合、造粒、被覆、溶解または凍結乾燥工程の手段により製造する。
活性成分の溶液およびまた懸濁液または分散剤、特に、等張水溶液、分散剤または懸濁液の使用が好ましく、これらは例えば活性成分を単独でまたは担体と共に含む凍結乾燥製剤の場合、使用前に作ることもある。本医薬製剤は滅菌してもよく、それに加えてまたはそれとは別に、賦形剤、例えば防腐剤、安定化剤、湿潤剤および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧調整用塩および/または緩衝液を含んでいてもよく、それ自体既知の方法で、例えば慣用の溶解または凍結乾燥工程の手段により製造する。該溶液または懸濁液は増粘剤または可溶化剤も含み得る。
油中の懸濁液は、油成分として、注射目的に慣用の植物油、合成油、半合成油を含む。この点で、酸成分として8個から22個の炭素原子を有する長鎖脂肪酸を含む液体脂肪酸エステルを特記することができる。これらの脂肪酸エステルのアルコール成分は、最大6個の炭素原子を有し、1個のまたは多くの水酸基を有する、例えば1個、2個または3個の水酸基を有するアルコール、とりわけグリコールおよびグリセロールである。
経口投与用医薬組成物は、例えば、活性成分と1個またはそれ以上の固体担体を混合し、必要に応じて得られた混合物を造粒し、必要に応じてこの混合物または顆粒を錠剤または錠剤コアに、必要に応じてさらに賦形剤を包含させることにより加工することにより、得ることができる。
経口投与可能医薬組成物はまたゼラチンから成る硬カプセル、および、ゼラチンと、グリセロールまたはソルビトールのような可塑剤から成る、軟密封カプセルを含む。軟カプセルにおいて、活性成分は好ましくは適当な液体賦形剤に溶解または懸濁し、それに安定化剤および界面活性剤も添加してもよい。
適当な直腸投与可能医薬製剤は、例えば、活性成分と坐薬基剤の組み合わせから成る、坐薬である。
非経腸投与用製剤は第一に、水−可溶性形、例えば水−可溶性塩の活性成分のポリエチレングリコール溶液の希釈により得られる(例えば、生理食塩水中の)水溶液、または、増粘剤および適当であれば安定化剤を含む水性注射用懸濁液である。必要であれば賦形剤と一緒である活性成分をまた凍結乾燥物の形にできる。溶液、例えば、非経腸投与に使用するものはまた輸液としても使用できる。
本発明は、同様に、上記の病理学的状態の1個、とりわけ、対応する新生物疾患を処置するための工程または方法に関する。式Iの化合物はそれ自体、または、とりわけ医薬組成物の形で、予防的にまたは治療的に、好ましくは、該疾患に対する有効量で、このような処置を必要とする温血動物、例えば、ヒトに投与できる。約70kgの体重の個体の場合、一日投与量は、本発明の化合物約0.001gから約0.5g、好ましくは約0.005gから約0.25gである。
出発物質
新規出発物質および/または中間体、ならびにそれらの製造工程は同様に本発明の対象である。好ましい態様において、このような出発物質を使用し、好ましい化合物を得ることができるように、反応条件を選択する。
式IIおよびIIIの出発物質は既知であり、市販されているか、または、当分野で既知の方法に準じてまたはそれにしたがい合成できる。
が水素または、非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ、低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、Rが非置換または置換ヘテロアリールであり、ZがOまたは結合である式IIのアルデヒドは、例えば、式V
Figure 2006514025
〔式中、基R、RおよびZは、上記式IIの化合物に関して上記で定義の意味を有する。〕
のエポシロンを、最初にレトロ−アルドール反応を行うための試薬と反応させ、式VI
Figure 2006514025
〔式中、基R、RおよびZは、上記式IIの化合物に関して上記で定義の意味を有する。〕
のエステルを得て、そのエステルを、第二段階でその構造成分である4,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−5−オキソ−ヘプタン酸と、上記式IIのアルデヒドに加水分解することを含む方法により得ることができる。
式IIのアルデヒド(上記参照)の製造のための出発物質として適した式Vのエポシロンは、J. Org. Chem. 2002, 67, 7730-7736、WO93/10121、WO97/19086、WO98/38192、WO98/08849、WO98/25929、WO98/22461、WO99/65013、WO99/02514、WO99/01124、WO99/43653、WO99/07692、WO99/67252、WO99/67253、WO00/37473、WO00/31247およびUS6,194,181に、いずれの場合も、とりわけ特許請求の範囲の化合物および作業実施例の最終生成物に記載されている。実施例の最終生成物および特許請求の範囲の対象を、これらの刊行物の出典明示により本明細書に包含させる。同様にそれらに記載の対応する立体異性体および対応する結晶変形、例えば、溶媒和物および多形体も包含する。
式III
Figure 2006514025
〔式中、Rは保護基であり、そしてRは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有する。〕
のエチルケトンは、例えば、WO99/07692の20から26頁または日本特許公開平03-048641に記載のように製造できる。
がメチルであり、RがTBDMSであり、そして4位の立体中心が(S)−立体配置を有する式IIIのエチルケトンは、式VII
Figure 2006514025
〔式中、RはTBDMSである。〕
のカルボン酸エステル(製造法はS. AliおよびG. Georg in Tetrahedron Letters 38, 10, 1997, 1703-1706, Scheme 2に記載)から出発して製造できる。
第一段階で、RがTBDMSである式VIIのカルボン酸エステルを、式VIII
Figure 2006514025
〔式中、RはTBDMSである。〕
のアミドに、トルエンまたはベンゼンのような適当な溶媒中の、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩との当量のトリメチルアルミニウム存在下の、−10℃から+10℃、例えば約0℃の間の温度での反応により変換する。
得られた、RがTBDMSである式VIIIのアミドを、第二段階で、臭化エチルマグネシウムまたはエチルリチウムを用いた、それ自体既知の条件下、グリニャール反応に付し、例えばグリニャール試薬のジエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン溶液を、同じ溶媒中の式VIIIのアミドに約0℃の温度で滴下し、この工程において、反応を開始させるために反応混合物を時間通りに暖めるか、またはヨウ素を添加することもある。約0.5から3時間後、例えば約1時間後にこのグリニャール反応を停止し、式IX
Figure 2006514025
〔式中、RはTBDMSである。〕
のケトンを得る。
得られた式IXのケトンを、次いで、既知の方法にしたがい(J. Mulzer et al, J. Org. Chem. 1996, 61, 566-572参照)、適当な溶媒、例えばアセトン中、約−5℃から+5℃の間の温度で、例えば、0℃でJones試薬で酸化させて所望の、Rがメチルであり、RがTBDMSであり、そして、4位の立体中心が(S)−立体配置である式IIIのエチルケトンを得る。
式VIIIの中間体に至る他の合成経路は、第一段階で、Oppolzer−N−プロピオニル−スルタムでの抗アルドールタイプ反応で開始し、式X
Figure 2006514025
のスルタムを得て(Oppolzer et al, THF 34, 4321 (1993)により記載の製造)、それをWeinrebアミド化および続くエチルリチウムまたは臭化エチルマグネシウム添加により、式VIIIの中間体に変換できる。
さらに、本発明は、C4−デスメチル−エポシロンBをエポシロンG2から分離する方法に関し、これはChiralpak−ADカラム上の、低級アルカン、とりわけヘキサンおよび低級アルカノール、とりわけ2−プロパノールを含む溶離剤でのクロマトグラフィーを特徴とする。
加えて、本発明は、C4−デスメチル−エポシロンBの製造法であり
a)エポシロンの生物工学的製造のための培養培地(この培地は、エポシロンの製造に適した微生物、水および他の適当な培養培地の通常の構成成分を含む)中のエポシロンを、シクロデキストリンまたはシクロデキストリン誘導体、または2個またはそれ以上のこれらの化合物の混合物を培地に添加することにより、濃縮し;
b)逆相カラム上で低級アルキルシアニドを含む溶離剤でクロマトグラフィーを行うことを特徴する方法でエポシロンを他のものから分離し(ここで、クロマトグラフィーは炭化水素鎖を充填したカラム材料上で行い、そして低級アルキルニトリルを含む溶離剤を使用する;かつ、望ましいならば、さらなる後処理および精製段階が可能である);そして
c)最後にChiralpak−ADカラム上で、低級アルカン、とりわけヘキサンおよび低級アルカノール、とりわけ2−プロパノールを含む溶離剤でクロマトグラフィーを行うことにより、C4−デスメチル−エポシロンBをエポシロンG2から分離する
段階を含む、方法に関する。
実施例
以下の実施例は、本発明を、その範囲内に本発明を限定することなく説明するために記載する。温度は摂氏(℃)で測定する。特記しない限り、反応は室温で行う。
略語
Figure 2006514025
一般法:フラッシュクロマトグラフィーに関してはKieselgel 60(40−63μm)および薄層クロマトグラフィーに関してはE. Merck (Darmstadt, Germany)のDC 60 F254−プレートを使用する。全ての試薬はFluka(Buchs, Switzerland)から購入する。
実施例1:発酵によるC4−デスメチル−エポシロンBの製造
WO99/42602の実施例2Dに記載の500リットルの主培養からの450リットルの容量を、Westfalia clarifying separator Type SA-20-06 (rpm=6500)を使用して液相(遠心分離液+洗液=650リットル)および固相(細胞=約15kg)に分離する。本エポシロンの大部分は遠心分離液中に見られる。遠心した細胞パルプは、測定したエポシロン部分の<15%を含み、さらに処理はしない。この650リットル遠心分離液を次いで4000リットル撹拌容器に移し、10リットルのAmberlite XAD-16と混合して(遠心分離液:樹脂容量=65:1)、撹拌する。約2時間の接触時間の後、この樹脂をHeine overflow遠心機(バスケット含量40リットル;rpm=2800)で遠心して除く。この樹脂を遠心機から取り出し、10−15リットルの脱イオン水で洗浄する。591.7kgの負荷樹脂(培養培地からのエポシロンを負荷したスチレン/ジビニルベンゼンコポリマー樹脂XAD−16)の脱着を、その樹脂を、各720リットルの2分割のトルエンで、4回、約8時間撹拌することにより行う。このトルエン相の樹脂からの分離は、吸引濾過を使用して行う。合わせたトルエン相を各250lの水で2回洗浄する。相分離後、トルエン抽出物を1000リットル反応器中、約20−40リットルに濃縮し、その後、真空下ロータリーエバポレーターで濃縮乾固する。本トルエン抽出物を16.5リットルのメタノールおよび24.5リットルのシクロヘキサンに溶解する。0.8リットルの水を添加後、相分離が直ぐに起こる。メタノールフラクションをロータリーエバポレーター中、真空下、蒸発乾固する。本メタノール抽出物を、その後、2.05リットルイソプロパノールと10.25リットルシクロヘキサンから成る溶媒混合物中で結晶化させ、0.4kg結晶化物質を得る。本結晶を3.2リットルアセトニトリル/水=2/3(v/v)に溶解し、得られた負荷用溶液を分取逆相カラム(25kg RP−18球状シリカゲル、YMC-Gel ODS-A 120; 5-15μm; Waters Corp., Milford, Massachusetts, USA)上で3回別々に流す。溶出を、アセトニトリル/水=2/3(v/v)を移動相として、2.7リットル/分の流速で行う;C4−デスメチル−エポシロンBおよびエポシロンG2の保持時間は58−65分である。フラクションをUV検出器で250nmでモニターする。58−65分の間の保持時間を有する、(3回流して)合わせたフラクション中のアセトニトリルを留去し、C4−デスメチル−エポシロンBおよびエポシロンGの混合物を得る。このような混合物の3gを、シリカゲル(Chiralpak−AD(登録商標))上にコーティングした2.0kg アミローストリス−(3,5−ジメチルフェニルカルバメートを含む、分取カラム(40cm×10cm I.D.)上で、3回流して各成分に分離する(各回1g;混合物を20ml ヘキサンおよび20ml 2−プロパノールに溶解する)。溶出を、ヘキサン/2−プロパノール 9/1 (v/v)移動相で、400ml/分の流速で室温で行う。UV−検出を249nmで行う。C4−デスメチル−エポシロンBは90から110分の間に溶出する。この対応するフラクションを併せ、40℃で真空下蒸発乾固し、得られた蒸発残渣を同じ条件下で2回、再クロマトグラフィーし、少なくとも71mg C4−デスメチル−エポシロンBを>97%で得る;1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6; δ/ppm)7.31 (s, 1H, H19), 6.51 (s, 1H, H17), 5.26 (d, 9.5 Hz, 1H, H15), 5.02 (d, 4.8 Hz, 1H, 3-OH), 4.42 (d, 6.6 Hz, 1H, 7-OH), 4.31 (m, 1H, H3), 3.47 (dd, 9.7 Hz, 6.8 Hz, 1H, H7), 3.14 (m, 1H, H4), 2.89 (m, 1H, H6), 2.84 (dd, 9.9 Hz, 3.3 Hz, 1H, H13), 2.63 (s, 3H, 21-Me), 2.25 (dd, 14.9 Hz, 10.5 Hz, 1H, H2), 2.10 (dd, 14.9 Hz, 2.6 Hz, 1H, H2), 2.08 (s, 3H, 16-Me), 2.05 (m, 1H, H14), 1.76 (m, 1H, H14), 1.50 (m, 1H, H11), 1.40 (m, 1H, H10), 1.34 (m, 1H, H11), 1.32 (m, 1H, H9), 1.29 (m, 1H, H8), 1.16 (s, 3H, 12-Me), 1.13 (m, 1H, H10), 1.11 (d, 7.0 Hz, 3H, 6-Me), 1.05 (m, 1H, H9), 0.93 (d, 6.60 Hz, 3H, 8-Me), 0.89 (d, 7.0 Hz, 3H, 4-Me); ESI+MS: [M+H]+: 494 D; [M+Na]+: 516 D。
実施例2:(2S,6R,7S,9S)−6,7−エポキシ−9−ヒドロキシ−2,6,10−トリメチル−11−(2−メチル−4−チアゾリル)−ウンデカ−10−エン−1−アール
Eupergit C(Fluka;839U/g)上に固定した300mg(0.6mmol)のステージ2.1由来の化合物および0.5gのブタ肝臓エステラーゼを、200mLの1N リン酸緩衝液(pH=7)に懸濁し、3日間撹拌する。この生成物を酢酸エチルで抽出し、FC(150gのシリカゲル、CHCl→CHCl/アセトン=4:1)の手段で精製して、所望のアルデヒドを無色油状物として得る:Rf (CH2Cl2/アセトン= 85: 15): 0.36; M+H=338; 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6; δ/ppm): 9.55 (d, 1.5 Hz, 1H, CHO), 7.29 (s, 1H, H19), 6.44 (1s, 1H, H17), 5.1 (d, 5.5 Hz, 1H, 15-OH), 4.10 (m, 1H, H15), 2.81 (m, 1H, H13), 2.63 (s, 3H, 20-Me), 2.36 (m, 1H, H8), 1.18 (s, 3H, 12-Me), 0.99 (d, 6Hz, 3H, H9)。
ステージ2.1:(3S)−4,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−5−オキソ−ヘプタン酸((2S,6R,7S,9S)−6,7−エポキシ−2,6,10−トリメチル−11−(2−メチル−4−チアゾリル)−ウンデカ−10−エン−1−アール−9−イル)エステル
0.5g(0.99mmol)のエポシロンBを84mLのCHClに溶解する。43μL(0.44mmol)のピペリジンおよび127μL(0.44mmol)の四イソプロピル酸チタンを添加後、この反応溶液を、16時間、RTで撹拌する。真空で濃縮後、本生成物をFC(150gのシリカゲル、CHCl→CHCl/アセトン=4:1)で精製し、無色油状物を得る:Rf (CH2Cl2/アセトン=85: 15): 0.57; M+H=508; 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6; δ/ppm): 9.56 (d, 1.5 Hz, 1H CHO), 7.37 (s, 1H, H19), 6.45 (s, 1H, H17), 5.31 (m, 1H, H15), 5.10 (d, 5.5 Hz, 1H, 3-OH), 4.13 (m, 1H, H3), 2.74 (m, 1H, H13), 2.64 (s, 3H, 20-Me), 2.53 (t, 7.5 Hz, 2H, H6), 2.36 (m, 1H, H8), 2.4/2.21 (m/m, 2H, H2), 2.06 (s, 3H, 16-Me), 1.98/1.77 (m/m, 2H, H14), 1.67/1.34 (m/m, 2H, H9), 1.45 (m, 2H, H10), 1.18 (s, 3H, 4-Me), 1 (s/s/s, 9H, 4-Me, 8-Me, 12-Me), 0.87 (t, 7.5 Hz, 3H, 6-Me)。
実施例3:(2S,6R,7S,9S)−6,7−エポキシ−9−ヒドロキシ−2,10−ジメチル−11−(2−メチル−4−チアゾリル)−ウンデカ−10−エン−1−アール
550mg(1.12mmol)のステージ3.1の化合物を、200mLのアセトニトリルおよび2mLの2N NaOHの混合物に溶解し、3日間撹拌する。本生成物を酢酸エチルで抽出し、FC(150gのシリカゲル、CHCl→CHCl/アセトン=4:1)で精製し、所望のアルデヒドを無色油状物として得る:Rf (CH2Cl2/アセトン=85: 15): 0.27; M+H=324; 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6; δ/ppm): 9.56 (d, 1.5 Hz, 1H, CHO), 7.29 (1s, 1H, H19), 6.45 (s, 1H, H17), 5.11 (d, 5.5 Hz, 15-OH), 4.13 (m, 1H, H15), 3.0 (m, 1H, H13), 2.87 (m, 1H, H12), 2.63 (s, 3H, 20-Me), 2.36 (m, 1H, H8), 1.69 (m, 2H, H14), 0.99 (d, 6 Hz, 3H, H9)。
ステージ3.1:(3S)−4,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−5−オキソ−ヘプタン酸((2S,6R,7S,9S)−6,7−エポキシ−2,10−ジメチル−11−(2−メチル−4−チアゾリル)−ウンデカ−10−エン−1−アール−9−イル)エステル
1g(2.03mmol)のエポシロンAを168mLのCHClに溶解する。86μl(0.88mmol)のピペリジンおよび254μl(0.88mmol)の四イソプロピル酸チタンを添加後、この反応溶液を16時間、RTで撹拌する。真空で濃縮後、本生成物をFC(200gのシリカゲル、CHCl→CHCl/アセトン=4:1)で精製し、無色油状物を得る:Rf (CH2Cl2/アセトン=85: 15): 0.55; M+H=494。
実施例4:
下記の、RがHである式IIのアルデヒドを、実施例2および3に記載の方法を使用して、エポシロンAまたはBの代わりに、表1に列記の式Vの化合物を出発物質として使用して、製造できる。
Figure 2006514025
実施例5:TBDMS−エーテル
がTBSである式IIのアルデヒドを、WO00/37473の実施例1cに記載の方法にしたがい、出発物質として実施例4の式IIのアルデヒドを使用して、製造できる。
Figure 2006514025
実施例6:(3S,4S)−3−Tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ−4−メチル−5−オキソ−ヘプタン酸
表題化合物を、実施例2.1に記載の方法を使用して、実施例1の表題化合物を出発物質として使用して得ることができる。このファースト・ステージでの生成物のヒドロキシ基を、対応するTBDMSエーテルに、実施例5に記載の反応により変換できる。1N リン酸緩衝液(pH=7)中、Eupergit C(Fluka;839U/g)上に固定したブタ肝臓エステラーゼとの反応後、後処理をアルデヒドの代わりに表題化合物を得るために修飾する。
実施例7:4,8−ジヒドロキシ−5,5,7,9,13−ペンタメチル−16−(2−メチル−ベンゾチアゾール−5−イル)−オキサシクロヘキサデカ−13−エン−2,6−ジオン(参考例)
0.041gのステージ7.3の保護されたラクトンの0.7mlのCHCl溶液に、0.175mlのトリフルオロ酢酸を、5分にわたり、20℃で滴下し、この溶液を続いて1時間、0℃で撹拌する。本溶液を次いで蒸発により濃縮し、得られた残渣をCHCl/メタノール100/1→100/2のFCで精製する。表題化合物を無色樹脂として得る;ESI-MS: 502 (M+H)+. 1H-NMR (CDCl3, 300MHz), δ(ppm vs. TMS): 7.99 (s, 1H); 7.80 (d, 1H); 7.36 (d, 1H); 5.92 (d,d, 1H); 5.15-5.26 (m, 1H); 4.21 (d,d, 1H); 3.75 (t, 1H); 3.1-3.23 (m, 1H); 2.84 (s, 3H); 1.70 (s, ~3H). [α]D=-77.39° (c=0.115、CHCl3中)。
ステージ7.1:カルボン酸
THF中の3.41mlのn−ブチルリチウムの1.6M溶液を、0℃で15分にわたり、0.771mlのN,N−ジイソプロピル−エチルアミンの6mlのTHF溶液に滴下する。この溶液を、10分、−4℃/−5℃で撹拌し、−78℃に冷却する。この温度で、0.660gの4,4−ジメチル−3−(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−5−オキソ−ヘプタン酸を添加し、次いで溶液を−40℃で15分暖め、それを再び−78℃に冷却する。0.608gの実施例5.21のアルデヒドのTHF溶液3mlを続いて添加し、30分、−78℃で撹拌する。この反応を、7mlの飽和水性NHCl溶液に添加することにより停止し、RTに暖めた後、この溶液を0.513mlの酢酸と混合し、EAで抽出する。合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥し、溶媒を蒸発し、残った油状残渣をトルエン/EA 1/1のFCで精製する。この得られたアルドール生成物を40mlのCHClに溶解し、この溶液を0.435mlの2,6−ルチジンと混合する。0℃に冷却後、0.720mlのTBSトリフラートを添加し、この混合物を2.5時間、0℃で撹拌する。8mlの20%クエン酸を添加後、有機相を分離し、水性溶液をCHClで逆抽出し、NaSOで乾燥し、溶媒を蒸発させる。残った油状物を20mlのメタノールに取り込み、この溶液を2.0gのKCOおよび1mlの水と混合し、本混合物を90分、RTで撹拌する。不溶性成分を濾取し、濾液のpH値をDowex 50Wx8イオン交換体樹脂(スルホン酸基を活性基として有する非常に酸性のカチオン交換体、架橋剤としての8%DVBを含むスチレンのマトリックス、Dowex(登録商標)は、Dow Chemical Co.の商標である)で4.5に調節し、この樹脂を濾取し、新しい濾液を蒸発により濃縮する。残渣を20mlのCHClと20mlの飽和水性NHCl溶液に分配し、有機相を分離し、水性溶液をCHClで逆抽出し、合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥し、蒸発により濃縮する。このようにして得た油状物を、CHCl/MeOH 99/1→99/2のFCで精製する。この得られた物質を上記のシリル化/脱シリル化連続反応に、2回付す。最後に、純粋表題化合物を油状物として得る;ESI-MS: 862,4 (M+H)+
ステージ7.2:ヒドロキシ酸
1.85mlのテトラブチルアンモニウムフルオリドの1M溶液を、0.265gのステージ7.1のカルボン酸の6mlのTHF溶液に添加し、6時間、RTで撹拌する。続いて、8mlのEAおよび7mlの20%クエン酸を添加し、有機相を分離し、水性溶液をEAで逆抽出する。合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥し、溶媒を蒸発した後に得られる油状残渣を、CHCl/メタノール 98/2→97/3でFCで精製する。17を油状物として得る。
ESI-MS: 748.3 (M+H)+. 1H-NMR (CDCl3, 200MHz), δ(ppm vs. TMS): 8.23 (d, 1H); 7.76 (d, 1H); 7.40 (d,d, 1H); 5.24 (t, 1H); 4.73-4.84 (m, 1H); 4.45 (t, 1H); 3.67-3.74 (m, 1H); 3.10-3.22 (m, 1H); 2.82 (s, 3H); 1.75 (s, 3H); 1.14 (d, 3H); 1.08 (d, 3H); 0.80-0.95 (m, 約24H); 0.10 (s, 3H); 0.05 (s, 3H); 0.04 (s, 3H); 0.01 (s, 3H)。
ステージ7.3:4,8−ビス−(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−5,5,7,9,13−ペンタメチル−16−(2−メチル−ベンゾチアゾール−5−イル)−オキサシクロヘキサデカ−13−エン−2,6−ジオン
0.0866mlのトリエチルアミンおよび0.0677mlの2,4,6−トリクロロベンゾイルクロライド(Aldrich, Buchs, Switzerland)を、0℃に冷却した0.216gのステージ7.1のカルボン酸の3mlのTHF溶液に添加し、その溶液を1時間、0℃で撹拌する。本溶液を続いて、RTで5分にわたり、0.354gのN,N−ジメチルアミノピリジンのトルエン溶液に滴下し、15時間、RTで撹拌する。懸濁液を35℃で濃縮した後に得た固体残渣を30mlのヘキサン/エーテル 3/2に懸濁し、濾過し、濾過残渣を各々15mlの同じ溶媒混合物で2回洗浄する。合わせた濾液を蒸発乾固し、固体残渣を、トルエン/アセトン100/1.25→100/5または100/1→100/4のFCで2回精製し、表題化合物を無色樹脂として得る;ESI-MS: 730 (M+H)+. 1H-NMR (CDCl3, 200MHz), δ(ppm vs. TMS): 7.97 (s, 1H); 7.79 (d, 1H); 7.37 (d, 1H); 5.59 (d, 1H); 5.25 (t, 1H); 3.93-4.0 (m, 1H); 3.90 (d, 1H); 2.85 (s, 3H); 1.71 (s, 3H). [α]D=-60.72° (c=0.415、CHCl3中)。
実施例8−30:C4−デスメチル−エポシロン
式IのC4−デスメチル−エポシロンは、実施例7に記載の方法にしたがい、実施例5のアルデヒドおよび実施例6のヘプタン酸を使用して、製造できる。
Figure 2006514025
実施例31:(アルドール化段階:C4−ビスノル−EPO−Bの製造)
酵母還元により得た(三菱化成株式会社、日本特許公開平03-048641, 1991-03-03)、インサイチュでTMS−ジシリル化した3−(R)−ヒドロキシ−5−オキソ−ヘプタン酸(2mmol)の4mlの乾燥THF溶液を−10℃に冷却し、2.2mmolのLDAのTHF溶液で処理する。この溶液を20分撹拌し、次いで−40℃に冷却する。このリチウムエノレートに、実施例5.22の保護されたアルデヒド(2.5mmol)の乾燥THF溶液を添加する。本反応混合物を−30℃に暖め、その温度で2−3時間保つ。最後に、反応混合物を水性クエン酸溶液でクエンチする。有機相を分離し、水性相をEtOAcで2回抽出する。合わせた有機相を注意深く真空で濃縮する。残渣をEtOAcに溶解し、水および塩水で洗浄する。このEtOAc相を無水NaSOで乾燥し、最後に蒸発乾固してアルドール生成物の粘性油状物を得る。
この生成物を、さらに、実施例7に記載のものと類似の条件下、ORでの選択的脱保護および所望のビス−ノル−エポシロン誘導体へのマクロラクトン化により、変換する。
実施例32:C4−ビスノル−エポシロン
式IのC4−ビスノル−エポシロンを、実施例31に記載の方法にしたがい、実施例5の保護されたアルデヒドおよび実施例31のヘプタン酸を使用して製造できる。
Figure 2006514025
実施例55:乾燥カプセル
上記実施例に記載の式IのC4−デスメチル−エポシロンの1個を活性成分として各々0.005g含む3000カプセルを、下記のように製造する:
組成
活性成分 1.50g
ラクトース 750.00g
Avicel PH 102 300.00g
(微結晶性セルロース)
Polyplasdone XL 30.00g
(ポリビニルピロリドン)
ステアリン酸マグネシウム 9.00g
製造法:活性成分を30番手動式篩いを通す。活性成分、ラクトース、Avicel PH 102およびPolyplasdone XLを、15分、ミキサー中で混合する。この混合物を十分な水(約500mL)と造粒し、35℃のオーブンで一晩乾燥し、20番篩いを通す。ステアリン酸マグネシウムを20番篩いを通し、造粒混合物に添加し、この混合物を5分、ミキサーで混合する。この混合物を0番硬カプセルに封入し、各々25mgの活性成分に相当する混合物の量を含む。
実施例56:PEG溶液
5mgの式IのC4−デスメチル−エポシロンを98−100%プロピレングリコール(1.0ml)に溶解する。この溶液を0.22ミクロン孔サイズフィルターを通して濾過し、1mlアンプルに充填する。この充填したアンプルを貯蔵および輸送に使用する。静脈内投与前に、アンプルの内容物を250から1000mlの注射用水中5%グルコース溶液に添加する。
実施例57:
微小管解重合化の阻害剤としての式IのC4−デスメチル−エポシロンの有効性を、上記の試験法により決定できる。試験化合物およびブタ微小管タンパク質(バッチ・ナンバー9)の最終アッセイ濃度は、各々4μMおよび0.8mg/mlであった。
Figure 2006514025
実施例58
腫瘍細胞に対する有効性を、上記の方法により証明できる。
Figure 2006514025

Claims (16)

  1. 式I
    Figure 2006514025
    〔式中、AはOまたはNRであり、
    は水素または、非置換であるかまたはヒドロキシ、低級アシルオキシ、遊離もしくは保護された形の低級アルカノイル、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、
    は少なくとも1個の窒素原子を有する非置換または置換ヘテロアリールであり、
    は水素または低級アルキルであり、
    およびRは水素であり、そして
    は水素または低級アルキルであり、
    ZはOまたは結合である。
    ただし、
    が2−メチル−チアゾリルでありかつZがOであるとき、Rは非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノもしくは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、そして
    が2−メチル−チアゾリルでありかつZが結合であるとき、Rはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルである。〕
    のエポシロン、またはその塩。
  2. 式IaまたはIb
    Figure 2006514025
    〔式中、AはOまたはNRであり、
    は水素または、非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、遊離形または保護された形の低級アルカノイル、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノもしくは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、
    は少なくとも1個の窒素原子を有する非置換または置換ヘテロアリールであり、
    は水素または低級アルキルであり、
    およびRは水素であり、そして
    は水素または低級アルキルであり、
    ZはOまたは結合である。
    ただし、
    が2−メチル−チアゾリルでありかつZがOであるとき、Rは非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換された低級アルキルであり、そして
    が2−メチル−チアゾリルでありかつZが結合であるとき、Rはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換された低級アルキルである。〕
    のエポシロンまたはその塩。
  3. AがOまたはNRであり、
    が水素または、非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、遊離もしくは保護された形の低級アルカノイル、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換された低級アルキルであり、
    がチアゾリル、オキサゾリル、ピリジル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリルまたはベンゾイミダゾリルであり、これらはいずれの場合も置換されまたは非置換であり、
    が水素または低級アルキルであり、
    およびRが水素であり、そして
    が水素または低級アルキルであり、
    ZがOまたは結合である、
    請求項1記載の式Iの、または請求項2記載の式IaもしくはIbのエポシロンまたはその塩。
    ただし、
    が2−メチル−チアゾリルでありかつZがOであるとき、Rは非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノもしくは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、そして
    が2−メチル−チアゾリルでありかつZが結合であるとき、Rはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルである、
    ものとする。
  4. AがOまたはNRであり、
    が水素または、非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノもしくは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、
    がチアゾリル、オキサゾリル、ピリジル、ベンゾチアゾリルであり、これらはいずれの場合も置換されまたは非置換であり、
    が水素または低級アルキルであり、
    およびRが水素であり、そして
    が水素または低級アルキルであり、
    ZがOまたは結合である、
    請求項1記載の式Iの、または請求項2記載の式IaもしくはIbのエポシロンまたはその塩。
    ただし、
    が2−メチル−チアゾリルでありかつZがOであるとき、Rは非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノもしくは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、そして
    が2−メチル−チアゾリルでありかつZが結合であるとき、Rはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノまたは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルである、
    ものとする。
  5. AがOであり、
    が水素または低級アルキルであり、
    が2−メチル−チアゾリル、2−エチル−チアゾリル、2−メチルチオ−チアゾリル、2−アミノメチル−チアゾリル、2−ジメチルアミノ−チアゾリル、2−フルオロメチル−チアゾリル、2−メチル−オキサゾリル、3−メチル−ピリジニル、2−メチル−ベンゾチアゾリルであり、
    が水素または低級アルキルであり、
    およびRが水素であり、そして
    ZがOまたは結合である、
    請求項1記載の式Iの、または請求項2記載の式IaもしくはIbのエポシロンまたはその塩。
    ただし、Rが2−メチル−チアゾリルであるとき、ZはOでありかつRは低級アルキルである、
    ものとする。
  6. AがOであり、
    が水素または低級アルキルであり、
    が2−メチル−チアゾリル、2−エチル−チアゾリル、2−メチルチオ−チアゾリル、2−アミノメチル−チアゾリル、2−ジメチルアミノ−チアゾリル、2−フルオロメチル−チアゾリル、2−メチル−オキサゾリル、3−メチル−ピリジニル、2−メチル−ベンゾチアゾリルであり、
    がメチルであり、
    およびRが水素であり、そして
    ZがOまたは結合である、
    請求項1記載の式Iの、または請求項2記載の式IaもしくはIbのエポシロンまたはその塩。
    ただし、Rが2−メチル−チアゾリルであるとき、ZはOでありかつRは低級アルキルである、
    ものとする。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の、式Iまたは式IaもしくはIbのエポシロンまたは、塩形成基が存在するならばその薬学的に許容される塩と、1個またはそれ以上の薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
  8. 腫瘍疾患の処置のための、請求項1から6のいずれかに記載の式Iまたは式IaもしくはIbのエポシロンの使用。
  9. 腫瘍疾患の処置用医薬品の製造のための、請求項1から6のいずれかに記載の式Iまたは式IaもしくはIbのエポシロンの使用。
  10. ヒトを含む温血動物の処置法であり、治療的有効量の請求項1から6のいずれかに記載の式Iまたは式IaもしくはIbのエポシロンまたは該化合物の薬学的に許容される塩を、腫瘍疾患を有する温血動物に投与することを含む、方法。
  11. 式I
    Figure 2006514025
    〔式中、AはOまたはNRであり、
    は水素または、非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノもしくは低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、
    は少なくとも1個の窒素原子を有する、非置換または置換ヘテロアリールであり、
    は水素または低級アルキルであり、
    およびRは水素であり、そして
    は水素または低級アルキルであり、
    ZはOまたは結合である。〕
    のエポシロンの製造法であり、
    式II
    Figure 2006514025
    〔式中、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、そしてRは保護基である。〕
    のアルデヒドを、第一段階で、式III
    Figure 2006514025
    〔式中、RはHまたは、Rと異なるもしくは同一の保護基であり、そしてRは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有する。〕
    のエチルケトンと反応させ、式IV
    Figure 2006514025
    〔式中、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、Rは保護基であり、RはHまたはRと同一もしくは異なる保護基であり、そしてRは水素である。〕
    のアルドールを得て、
    その式IVのアルドールを、第二段階で、Rと異なるまたは同一の保護基を導入できる試薬と反応させて、式IV(式中、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、Rは保護基であり、そしてRはHまたはRとRはRと異なるまたは同一の保護基である)のカルボン酸を得て、
    その式IVのカルボン酸を、第三段階で、保護基RおよびRを除去しない条件下で保護基Rを除去できる試薬と反応させて、式IV(式中、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、Rは水素であり、そしてRはHであるか、またはRとRは保護基である)のカルボン酸を得て、
    その式IVのカルボン酸を、第四段階で、マクロラクトン化反応に付し、式I(式中、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、AはOであり、そしてRはHであるか、またはRとRは保護基である)のエポシロンを得て、
    その式Iのエポシロンを、第五段階で、保護基RおよびRを除去できる試薬と反応させ、式I(式中、R、R、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、そしてAはOである)のエポシロンを得て、
    その式Iのエポシロンを、所望により、さらに、式I(式中、R、R、R、R、RおよびZは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、そしてAはNRであり、ここで、Rは水素または低級アルキルである)のエポシロンに変換することを含む、方法。
  12. 式III
    Figure 2006514025
    〔式中、Rは式Iの化合物に関して上記で定義の意味を有し、そしてRは水素または保護基である。〕
    のエチルケトン。
  13. 式IV
    Figure 2006514025
    〔式中、Rは水素または、非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ、低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、
    は非置換または置換ヘテロアリールであり、
    は水素または低級アルキルであり、
    は水素または保護基であり、
    はRと異なるまたは同一の保護基であり、
    は水素または、Rと異なるまたは同一の保護基であり、そして
    ZはOまたは結合である。〕
    のアルドール。
  14. 式II
    Figure 2006514025
    〔式中、Rは水素または、非置換またはヒドロキシ、低級アシルオキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ、低級アシルアミノで置換されている低級アルキルであり、
    は非置換または置換ヘテロアリールであり、
    ZはOまたは結合である。〕
    のアルデヒドの製造法であり、
    式V
    Figure 2006514025
    〔式中、基R、RおよびZは、上記式IIの化合物に関して上記で定義の意味を有する。〕
    のエポシロンを、第一段階で、レトロ−アルドール反応を行うための試薬と反応させ、式VI
    Figure 2006514025
    〔式中、基R、RおよびZは、上記式IIの化合物に関して上記で定義の意味を有する。〕
    のエステルを得て、
    そのエステルを、第二段階でその構成成分である4,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−5−オキソ−ヘプタン酸と、上記式IIのアルデヒドに加水分解することを含む、方法。
  15. エポシロンG2からC4−デスメチル−エポシロンBを分離する方法であり、Chiralpak−ADカラム上で、低級アルカンおよび低級アルカノールを含む溶離剤でクロマトグラフィーを行うことを特徴とする、方法。
  16. C4−デスメチル−エポシロンBの製造法であり
    a)エポシロンの生物工学的製造のための培養培地(この培地は、エポシロンの製造に適した微生物、水および他の適当な培養培地の通常の構成成分を含む)中のエポシロンを、シクロデキストリンまたはシクロデキストリン誘導体、または2個またはそれ以上のこれらの化合物の混合物を培地に添加することにより、濃縮し;
    b)逆相カラム上で低級アルキルシアニドを含む溶離剤でクロマトグラフィーを行うことを特徴する方法でエポシロンを他のものから分離し(ここで、クロマトグラフィーは炭化水素鎖を充填したカラム材料上で行い、そして低級アルキルニトリルを含む溶離剤を使用する;かつ、望ましいならば、さらなる後処理および精製段階が可能である);そして
    c)最後に、Chiralpak−ADカラム上で、低級アルカンおよび低級アルカノールを含む溶離剤でクロマトグラフィーを行うことにより、C4−デスメチル−エポシロンBをエポシロンG2から分離する
    段階を含む、方法。
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