JP2006513701A - 核酸ベースのシグナルトランスデューサーを含む立体構造的に敏感なプローブを有する標的検出システム - Google Patents
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Abstract
Description
本願出願は、本願出願と同じ発明の名称を有する、2002年10月11日にジョン・クンホとファン・ヒョンジンにより出願された米国仮出願番号60/417,864より優先権が主張されており、その内容を本明細書に組み込む。
本発明は、一般的に試料内で少なくとも一つの標的因子(target agent)を検出するためのシステムに関する。該システムは、標的因子の存在が、プローブの立体構造(probe conformation)の変化と関連づけられるように考案されたプローブを含む。典型的なプローブは、標的因子とプローブとの連合(association)を、あるハイブリダイゼーション状態(hybridization state)から他のハイブリダイゼーション状態へ検出可能な方式で変化させることによって報知する核酸ベースのシグナルトランスデューサー(nucleic acid based signal transducer)を含む。本発明は、生物学的、製薬的、産業的、または環境的試料において広範囲な種類の標的因子を検出するための用途を含む重要な用途を有する。
“プローブ(probe)”という用語は、適合したシグナル発生システムと結合された標的認識要素(target recognition element)を含む構成物のことを言う。あるプローブは、認識要素(recognition element)と特異的に相互作用する生物学的または化学的標的因子を検出するために使用される。このようなプローブはしばしば実時間で標的因子を検査できるように、可逆的且つ連続的に作動するように考案される。
近来、化学、生物学、医学、製薬、産業及び環境監視、治安、及びその他の分野で使用するための多種多様なプローブを開発しようとする努力がなされてきている(Lakowicz,J.R.(1994);Leiner,M.J.P. and Hartmann,P.(1993);Aizawa,M.(1995)参照)。あるプローブでは、多種多様な生物学的且つ化学的物質が認識要素として使用される。例えば、抗原-抗体相互作用、酵素-基質相互作用、そして受容体-リガンド相互作用が全て提案されたことがある。合成または半合成相互作用もまた、認識要素を開発する基盤とされることが知られたことがある(例えば、クラウンエーテル(crown ether)及びカリックスアーレン(calixaren)と他の分子またはイオンとの会合。その例に、Shinbo,T.等による米国特許4,942,149及びLeiner,M.J.P.等による米国特許5,952,491を参照されたい。
既知の認識要素を、プローブベースの標的認識方式の開発のための基礎としようとする努力がなされてきた。このような方式に使用されるプローブは、ラベルされた(labeled)プローブとラベルされていない(unlabeled)プローブとに分けられる。
ラベルされていないプローブは、複雑な検出方式が必要な上に、時には煩わしいプローブ固定化を必要とするものと知られている。例えば、表面プラズモン共鳴技術(surface plasmon resonance、SPR)(Liedberg,B.et al.(1995);Taremi,S.S. and Prosise,W.W. U.S.Pat.No.5,981,167)、エバネッセント-フィールド技術(evanescent-field technique)(Sutherland,R.M.et al.(1984);Hirschfeld,T.E. U.S.Pat.No.4,447,546)、水晶発振子マイクロバランス技術(quartz crystal microbalance technique)(Carter,R.M.et al.(1995);Ebersole,R.C.et al. U.S.Pat.No.5,658,732.)、そして飛行時間型質量分析技術(TOF mass spectrometry)(Griffin,T.J.et al.(1999))が報告されたことがある。これらの例では、複雑な機器装置が、標的因子とラベルされていないプローブとの結合を検出するシグナルトランスデューサー(signal transducer)の役割をする。
他の類型のプローブでは、検出可能なラベルがプローブの構成成分として含まれている。例えば、このような類型のプローブは、標的因子とプローブ内部に在る認識要素との相互作用を表示するように考案されることができる。広く知られたシグナル発生技術であるELISA技術(Van Vunakis H.(1980);Hampar,B.et al. U.S.Pat.No.4,764,459)では、標的抗原(または、抗体)と固定化したプローブ抗体(または、抗原)との結合に反応して増幅されたシグナルを生成すべく、酵素でラベルされた抗体を利用する。核酸ハイブリダイゼーションプローブ(Caskey,C.T. and Gibbs,R.A.L. U.S.Pat.No.5,578,458;Chehab,F.F. U.S.Pat.No.5,489,507;Lucas,J.N.et al. U.S.Pat.No.5,616,465)では、標的核酸配列を検出すべく、蛍光ラベルされたオリゴヌクレオチド(oligonucleotide)を利用する。
また、望む標的因子とプローブの認識要素との相互作用を、検出可能な立体構造的変化(detectable conformation change)によりシグナル化するプローブを開発するための努力がなされてきた。例えば、米国特許第5,925,517号は、標的核酸配列の検出のために光を生成する相互作用性ラベル対を有する二元性立体構造核酸ハイブリダイゼーションプローブ(dual conformation nucleic acid hybridization probe)について開示している。開示された如く、標的核酸配列が存在しないときには、ラベル対が相互に近接している位置(“オフ(off)”状態))にあり、一方、プローブが標的核酸配列と結合すると、プローブは、ラベル対が相互に離れている状態(“オン(on)”状態))となるように立体構造(conformation)を変化させる。
それ以外の種類のプローブも報告されたことがある(参照:Comoglio,S. and Celada,F.(1976);Gonnelli,M.et al.(1981);Henderson,D.R. U.S Pat.No.4,708,929)。
しかしながら、先行開発されたプローブとプローブベースの検出方式は、多くの欠点を抱えていた。例えば、大部分のプローブは、核酸またはこれと関連する標的を検出するように特異的に構成されている。アミノ酸配列(例えば、ポリペプチド、リガンド受容体、抗体及び酵素)及び合成分子(例えば、クラウンエーテル(crown ether)、ダイオキシン(dioxin)等)のような他の主要標的は、このような方式では検出しにくい。また、大部分の二元性立体構造プローブ(dual conformation probe)は、相互作用性ラベル対、すなわち、検出可能なシグナルを生成するために相互に可逆的連合が必要なラベルを使用するように限定されている。しかしながら、このようなプローブは、不幸なことにも他の種類のラベルと共に容易に使用できず、プローブの設計と検出方式の選択において制限がある。しかも、報告された多くの二元性立体構造プローブは、その単一形態的な特性によって、検出方式が、分子内立体構造的変化を利用する方式に局限される。すなわち、このようなプローブは、二つまたはそれ以上の独立したプローブ間の分子間立体構造的変化を表示するように考案されたものでない。これら欠点を含めた諸欠点は、多種の標的因子を再現可能・敏感・低コストの方法で検出することを不可能にする。
本発明は、一般的に試料内で少なくとも一つの標的因子を検出するためのシステムに関する。一側面において、本発明のシステムは、試料内の標的因子の存在が、プローブ(probe)の立体構造(conformation)の検出可能な変化と関連づけられるように考案された少なくとも一つのプローブを含む。本発明のプローブは、標的因子とプローブとの連合(association)を、あるハイブリダイゼーション状態(hybridization state)から他のハイブリダイゼーション状態に検出可能に変化することによって報知する核酸ベースのシグナルトランスデューサー(nucleic acid based signal transducer)を含む。本発明は、生物学的、産業的、または環境的に関心の対象となる様々な試料において標的因子を検出することを含む、極めて広い範囲にわたる重要な用途を有する。
本発明の検出システムを使用した標的因子の検出は、望む標的因子の存在有無を、検出可能な立体構造的変化により表示し、使用者に報知する核酸ベースのシグナルトランスデューサーの能力と密接に関連している。しかし、このような標的因子の検出は、標的因子が存在するか存在しない状態におけるある特定のハイブリダイゼーション構造と関連しているのではない。本発明の検出システムの重要な特徴は、望む標的因子が存在しないときにはプローブの立体構造が検出可能に変化しないということである。
前述した親和性及び反応性プローブを含む本発明によるプローブは、後述のように非競合的方式と競合的検出方式とにさらに区分される。
本発明の非競合的プローブ検出方式の他の例では、核酸ベースのシグナルトランスデューサーが好ましくは、少なくとも部分的には自己相補的(self-complimentary)な一本鎖からなることを特徴とする。この種のプローブは、本明細書中で“単分子(unimolecular)”プローブとも呼ばれる。この例において、シグナルトランスデューサーは、標的因子が存在しないときに“オフ”状態にあるようになるが、この状態は、プローブの自己相補的な部分間に実質的な分子内ハイブリダイゼーション(または、切断性プローブまたは第II型(−)切断性プローブの場合には脱ハイブリダイゼーション)が起こることを表す。しかしながら、標的因子と単分子プローブの認識要素との相互作用は、分子内立体構造的変化を引き起こし、シグナルトランスデューサーを“オン”ハイブリダイゼーション状態とするが、この状態は、標的因子の存在を表す指標となり、より具体的に、実質的に一本鎖状態(または、切断性プローブまたは第II(−)型連結性プローブの場合には実質的に二本鎖状態)のプローブが形成されることを表す指標となる。例えば、このような単分子プローブは、相互作用性ラベル、すなわちラベル対でラベルされ、このラベル対は相互に組み合わせられており、少なくとも一つのラベル群が他のラベル群の少なくとも一つの測定可能な特徴を変化させるように構成されるが、単分子プローブのある立体構造においてお互い比較的非常に近接して位置している時にはこのような変化を起こすが、他の立体構造では十分に離れているため、このような変化を起こすことがない。適切に相互作用的なラベルの例は後述する。
例えば、一実施の形態において、核酸ベースのシグナルトランスデューサーは、本明細書中で“対象(object)”配列と呼ばれるものと、少なくとも二つの相補的配列(“第1”及び“第2”相補配列(complement sequence)とも言う。)とを含むように考案されている。第1及び第2相補配列は、典型的に対象配列(object sequence)の相互に異なるが部分的に重複する部分に、分子間または分子内ハイブリダイゼーションをするように考案されている。対象配列に対して相補的特性を有するこのような重複領域は、第1相補配列及び第2相補配列が対象配列にハイブリダイズするにおいて、特にその重複する配列(overlapping sequence)にハイブリダイズするにおいて、熱力学的競合のための基盤を提供する。好ましく、少なくとも一つの認識要素が核酸ベースのシグナルトランスデューサーに連合しており、認識要素に対する標的因子の相互作用により相補配列のうち一つ、すなわち第1及び第2相補配列のうち一つが、対象配列にハイブリダイズするのを優先的に遮断(または、促進)するようになり、残り一つの相補配列が対象配列にハイブリダイズするのは、優先的に遮断(または、促進)しなくなる。したがって、本発明の一例において、核酸ベースのシグナルトランスデューサーは、第1(または第2)相補配列が対象配列にハイブリダイズするのを好み、第2(または第1)相補配列が対象配列にハイブリダイズするのを好まない立体構造へ変化することによって、認識要素に連合している標的因子の存在を知らせるようになる。上述の如く、ハイブリダイゼーションは、対象配列上の重複要素(overlapping element)を含むことが好ましい。したがって、本発明の大部分の実施形態において、認識要素は重複領域と近く連合していてはいけなく、そうでないと、本発明のシグナルトランスデューサーの目的とする機能を妨げることになる。
a)第1対象配列及び第1相補配列を含む核酸配列対を含む少なくとも一つの核酸ベースのシグナルトランスデューサーであって、前記第1対象配列と前記第1相補配列は、それぞれ独立してその長さが約3個ないし約150個のヌクレオチドからなり、相互に実質的に相補的であることから、標的因子が存在しないときには“オフ”ハイブリダイゼーション状態を形成し、標的因子が存在するときには“オン”ハイブリダイゼーション状態を形成する少なくとも一つの核酸ベースのシグナルトランスデューサー;
b)前記核酸ベースのシグナルトランスデューサーに作動可能に連結されており、分析する試料内の少なくとも一つの標的因子と特異的に相互作用する少なくとも一つの認識要素;及び
c)必要に応じて、前記プローブに、特に前記核酸ベースのシグナルトランスデューサーに作動可能に連結されている少なくとも一つの検出可能なラベルであって、前記標的因子の前記プローブに対する、特に前記認識因子に対する相互作用により、前記“オフ”ハイブリダイゼーション状態から前記“オン”ハイブリダイゼーション状態へ立体構造的な変化が起こり、その大きさが前記プローブのシグナルトランスデューサーにより提供される前記“オン”ハイブリダイゼーション状態の量の指標となる特徴的シグナルを発生する前記少なくとも一つの検出可能なラベル。
d)前記第1核酸配列対の一部として組み込まれる第2対象配列であって、約3個ないし150個のヌクレオチドを含み、好ましくは前記第1対象配列と連合していることから、約40個未満のヌクレオチドを含み、前記第1及び第2対象配列により定義される重複領域を形成する前記第2対象配列;
e)約3個ないし約150個のヌクレオチドを含む長さの第2相補配列であって、前記第1及び第2相補配列は、前記第1及び第2対象配列間に存在する前記重複領域に対して本質的に完壁に相補的であり、前記第2対象配列と前記第2相補配列は、少なくとも前記重複領域に該当する長さ以上に対して相互に実質的に相補的であるので、前記標的因子が存在しないときには“オフ”ハイブリダイゼーション状態を形成し、前記標的因子が存在するときには“オン”ハイブリダイゼーション状態を形成するのに充分である前記第2相補配列。
a)第1対象配列及び第1相補配列を含む一本鎖の核酸配列を含む少なくとも一つの核酸ベースのシグナルトランスデューサーであって、前記第1対象配列及び前記第1相補配列はそれぞれ独立してその長さが約3個ないし約150個のヌクレオチドからなり、相互に実質的に相補的であることから、標的因子が存在しないときには“オフ”ハイブリダイゼーション状態を形成し、標的因子が存在するときには“オン”ハイブリダイゼーション状態を形成する前記少なくとも一つの核酸ベースのシグナルトランスデューサー;
b)前記核酸ベースのシグナルトランスデューサーに作動可能に連結されており、試料内の少なくとも一つの標的因子と特異的に相互作用する少なくとも一つの認識要素;及び
c)必要に応じて、前記プローブに、特に前記核酸ベースのシグナルトランスデューサーに作動可能に連結されている少なくとも一つの検出可能なラベルであって、前記標的因子の前記プローブに対する、特に前記認識因子に対する相互作用により、前記“オフ”ハイブリダイゼーション状態から前記“オン”ハイブリダイゼーション状態へ立体構造的変化が起こり、その大きさが前記シグナルトランスデューサーの前記“オン”ハイブリダイゼーション状態の量を表す指標となる特徴的シグナルを発生する前記少なくとも一つの検出可能なラベル。
また、本発明は、本明細書に開示される一つ以上のプローブが、少なくとも一つ、好ましくは一つ、二つ、または三つの固体支持体に作動可能に連結された形態の特定形態の標的検出システムを提供する。一実施の形態において、当該プローブは、直接的にまたは一つ以上のリンカー(linker)により、好ましくは固体支持体と固定化したプローブとの間に空間を置き、与えられた固体支持体に共有結合で連結される。好ましい固体支持体の種類は、本発明の属する分野に周知されており、クロマトグラフィー(chromatography)、パンニング(panning)、バイオチップ(biochip)、及び関連の応用分野で使用されるものを含む。
なお、本発明は、標的因子と認識要素の相互作用に強い影響を与える広い範囲の分子を検出できるアッセイを含む。これら分子は、前記相互作用を減少または除去するもの(“阻害剤(inhibitor)”)を含む。あるいは、標的因子と認識要素との相互作用を増強させる分子(“増強剤(enhancer)”)を、本発明の方法を用いて検出することも十分に可能である。
本発明による好ましいプローブは、本明細書で“二元性立体構造(dual conformation)”プローブとも言われるが、これは、核酸ベースのシグナルトランスデューサーが“オフ”と“オン”ハイブリダイゼーション状態へ相互に転換可能であることを意味する。当該のプローブは、本発明の属する技術分野で公知された他の種類のプローブに比べ、多くの側面で多様な長所を有する。
例えば、シグナルトランスデューサー部分がプローブに分子的物質として一体として構成されているので、シグナルを測定したり発生させる上で一般的な蛍光測定機(fluorometer)や発光測定機(luminometer)以外の大規模の機器や装置を必要としない。また、本発明の二元性立体構造プローブは、例えば、ELISAまたは固定化したプローブを使用する種類の方法と比較し、検出段階が非常に単純化する均一アッセイ(homogeneous assay)に使用可能となるように適宜構成されることができる。
例えば、一実施の形態において、本明細書に記述された標的検出システムは、よく定型化されているβ−ガラクトシダーゼレポーターシステム(beta-galactosidase reporter system)のような周知のシグナル増幅技術と互換して使用可能である。当該システムの一つは、検出可能なシグナルを生成するために酵素供与体(enzyme donor)-酵素受納体(enzyme acceptor)対を使用する(例:Comoglio,S. and Celada,F.(1976);Gonnelli,M.et al.(1981);Henderson,D.R. U.S.Pat.No.4,708,929)。本発明の標的検出システムは、このような技術を使用できるように適切に変形される。これは、例えば、前記酵素供与体-受納体対を相互作用性ラベル対として含む本発明によるプローブを製作することによって可能になる。好ましい使用において、プローブに含まれた相互作用性ラベル対は、プローブ、より具体的には核酸ベースのシグナルトランスデューサーにより生成されたシグナルを好ましく増幅する。
本発明のその他の長所及び特徴は後述される。
上述の如く、本発明は、本明細書に開示されたような一つまたは一つ以上が組み合わせられた立体構造的に敏感なプローブを含む標的検出システムを提供する。本発明による好ましいプローブは、一つまたはそれ以上の標的因子の存在または非存在を報知しうる少なくとも一つの核酸ベースのシグナルトランスデューサーを含む。標的検出システムは、自然的に存在する標的因子をはじめとして、遺伝子組み換え物を含んだ合成された(synthetic)または半合成された(semi-synthetic)多くの標的因子を検出するのに非常に有用であるが、その例は、受容体因子(receptor agent)、リガンド(ligand)、環境毒素(environmental toxin)、薬物(drug)、及び反応誘発因子(例えば、酵素のような触媒構成物)を含むが、これに限定されない。また、本発明は、本発明による一つまたはそれ以上のプローブ(時には、プリプローブ)を使って標的因子を検出する多様なアッセイとキットを提供する。本発明の標的検出システムは、標的因子(または、その阻害剤及び増強剤)を検出したり、必要に応じて確認しうるように考案されたアッセイ、特にスクリーニングにおいて特に有用である。
a)第1対象配列及び第1相補配列を含む核酸配列対からなる少なくとも一つ(好ましくは、5個未満、典型的には1個または2個)の核酸ベースのシグナルトランスデューサーであって、前記第1対象配列及び第1相補配列は、それぞれ独立してその長さが約3個乃至約150個、好ましくは、約4個乃至約100個、より好ましくは、約4個乃至50個のヌクレオチドからなり、相互に実質的に(好ましくは、少なくとも80%、90%、またはそれ以上の長さに対して)相補的なので、標的因子が存在しないときには“オフ”ハイブリダイゼーション状態を形成し、標的因子が存在するときには“オン”ハイブリダイゼーション状態を形成する前記少なくとも一つの核酸ベースのシグナルトランスデューサー;
b)前記核酸ベースのシグナルトランスデューサーに作動可能に連結された少なくとも一つの認識要素であって、分析する試料内の少なくとも一つの標的因子と特異的に相互作用する前記少なくとも一つの認識要素;及び
c)必要に応じて、前記プローブに、特に前記核酸ベースのシグナルトランスデューサーに作動可能に連結されている少なくとも一つの検出可能なラベルであって、前記標的因子の前記プローブ、特に前記認識因子に対する相互作用により、“オフ”ハイブリダイゼーション状態から“オン”ハイブリダイゼーション状態へ立体構造的変化が起こり、その大きさが前記プローブのシグナルトランスデューサーにより提供される“オン”ハイブリダイゼーション状態の量の指標となる特徴的シグナルを生成する前記少なくとも一つの検出可能なラベル。
より具体的に、本発明による“認識要素”は、親和性プローブが使用される実施形態ではプローブリガンドを含む。しかし、切断性プローブが使用される場合、認識要素は、好ましくはリンカーにより連結された切断部位と不安定化因子を含む。第I型、第II型、及び第II(−)型連結性プローブにおいて、認識要素は典型的に反応部位(reaction site)を含む。他の場合において、第I型、第II型、及び第II(−)型連結性プローブで使用される好ましい認識要素は、反応部位(reaction site)、不安定化因子(destabilizing agent)、及び反応基(reaction group)を含む。特定の認識要素の例は、図面にて提供される。リンカー(linker)のような特定連結要素(coupling element)に対する図解もまた本明細書に開示されている。
さらに他のプローブは、RNA及び/またはDNAの摸倣体からなる少なくとも一つの亜構成単位を含む。この例には、米国特許第6,077,709及びこれに公知された参考文献に記述されたように、オリゴヌクレオチドの骨格(backbone)を修飾したもの、糖基(sugar group)を修飾したもの、及び塩基(base)を修飾したものが含まれる。これらプローブの例は、チオリン酸骨格(phosphorothioate backbone)を有するもの、2'-メトキシリボース(2'-methoxyribose)のように置換された糖部分を有するオリゴヌクレオチド(oligonucleotide)、そして5-メチルサイトシン(5-methylcytosine)のように修飾されたヌクレオベース(nucleobase)を有するものを含む。接合されたプローブ、すなわち活性度を増加させるために一つのプローブを他のプローブに、他のある部分を用いて化学的にクロスリンクさせたものも本発明に含まれる。
d)前記第1核酸配列対の一部として付加される第2対象配列であって、その長さが約3個乃至150個、好ましくは約4個乃至100個、より好ましくは約4個乃至50個のヌクレオチドからなり、好ましくは、前記第1対象配列と連合しており、好ましくは約40個未満のヌクレオチドを含み、前記第1及び第2対象配列により定義される重複領域を形成する前記第2対象配列;及び
e)約3個乃至約150個、好ましく約4個乃至100個、より好ましく約4個乃至約50個のヌクレオチドを含む長さの第2相補配列であって、前記第1及び第2相補配列は、前記第1及び第2対象配列の間に存在する前記重複領域に対して本質的に完壁に相補的であり、前記第2対象配列及び前記第2相補配列は、少なくとも前記重複領域に該当する長さ以上に対して相互に実質的に相補的なので、前記標的因子が存在しないときには“オフ”ハイブリダイゼーション状態を形成し、前記標的因子が存在するときには“オン”ハイブリダイゼーション状態を形成するのに充分である前記第2相補配列。
上に述べたように、前記第2対象配列及び前記第2相補配列は、“オフ”から“オン”状態へ立体構造的変化が起こるのを容易にするために導入される。
特定の競合的プローブ方式に対する図解を、図2、図12、図13、図19及び図22(様々なラベル方法を示す親和性プローブ方式)、図4(切断性プローブ)、図8(第I型連結性プローブ)、図9(第II型連結性プローブ)、図14及び図15(固定化した親和性プローブ)に示す。
a)第1対象配列及び第1相補配列を含む一本鎖の核酸配列を含む少なくとも一つの核酸ベースのシグナルトランスデューサーであって、前記第1対象配列と前記第1相補配列は、それぞれ独立してその長さが約3個乃至約150個、好ましく約4個乃至100個、より好ましく約4個乃至50個のヌクレオチドからなり、相互に実質的に(すなわち、少なくとも80%、90%、またはそれ以上の長さに対して)相補的なので、標的因子が存在しないときには“オフ”ハイブリダイゼーション状態を形成し、標的因子が存在するときには“オン”ハイブリダイゼーション状態を形成する前記少なくとも一つの核酸ベースのシグナルトランスデューサー;
b)前記核酸ベースのシグナルトランスデューサーに作動可能に連結されている少なくとも一つの認識要素であって、少なくとも一つの標的因子と特異的に相互作用する前記少なくとも一つの認識要素;及び
c)必要に応じて、前記プローブに、特に前記核酸ベースのシグナルトランスデューサーに作動可能に連結されている少なくとも一つの検出可能なラベルであって、前記標的因子の前記プローブに対する、特に前記認識因子に対する相互作用により、“オフ”ハイブリダイゼーション状態から“オン”ハイブリダイゼーション状態へ立体構造的な変化が起こり、その大きさが前記シグナルトランスデューサーの“オン”ハイブリダイゼーション状態の量を表す指標となる特徴的シグナルを発生する前記少なくとも一つの検出可能なラベル。
適切な対照群と対比して前記標的検出システムにより出力されたシグナルが検出可能であれば、特徴的シグナルが本発明によって“変化”(増加または減少)したことを意味する。適切な対照群の例は、検出する標的因子の代りに同量の水、緩衝溶液、またはその類似体を前記システムに添加したものを含む。本発明の属する分野で通常の知識を有する者にとっては、一度特定の対照群(存在する場合に限る)と関連している出力シグナルを理解すると、本発明を使用する度に対照群実験を行わなくても良いということは自明である。このような本発明の特徴は、同一または類似の標的因子に対する多数の分析を必要とする応用の場合において重要とされる。
このような非競合的方式のプローブに対する例が、図1、図10、図16、図20、及び図21(様々なラベル方法を使用する親和性プローブ)、図3(切断性プローブ)、図5(第I型連結性プローブ)、図6(第II型連結性プローブ)、及び図11(固定化した親和性プローブ)に示されている。図17及び図18には、相互作用性ラベル対を使用する単分子方式の非競合的プローブの具体的な例を示す。
本発明の特定実施形態では、少なくとも一つの検出可能なラベルがプローブに接合されており、標的因子の量または標的因子と認識要素間の相互作用の程度の指標となる特徴的シグナルを生成する。大部分の非競合的プローブにおいて、検出可能なラベルからの特徴的シグナルは、前記第1対象配列と前記第1相補配列とがハイブリダイズした程度の関数として示され、より具体的には、前記ハイブリダイズした立体構造または前記解離した立体構造の量に対する関数として示される。競合的プローブでは、検出可能なラベルからの特徴的シグナルが、前記第1または第2ハイブリダイズした立体構造の量の関数として示される。検出可能なラベルを導入するための様々な構成方法は後述される。
他の実施形態において、本発明による認識要素は、一つ以上、例えば10個未満、好ましくは約1個乃至約5個、より好ましくは約2個の連結要素を用いて接合されることができる。認識要素は、プローブのほぼ全位置に接合可能であるが、例えば、シグナルトランスデューサーに望む立体構造的変化を引き起こせるような範囲内で、ほぼ全類型の連結要素を用いて第1対象配列または第1相補配列のいずれの位置にも接合可能である。上述の如く、核酸ベースのシグナルトランスデューサーは、標的因子と認識要素との相互作用に対して立体構造的に敏感でかつ感応性を有している。
上述の如く、認識要素と標的因子との相互作用の結果として典型的に誘発(または、除去)される“不安定化効果(destabilization effect)”に対して充分な感応性を有するプローブを提供することに本発明の一目的がある。このような相互作用は、生産的な場合、プローブ、特に核酸ベースのシグナルトランスデューサーに立体構造的変化を引き起こす。一実施の形態において、標的因子と認識要素との相互作用は、シグナルトランスデューサーの第1ハイブリダイズした二重鎖の熱力学的安全性を調節する(すなわち、増加または減少させる)。しかし、対象及び相補配列からなる2対の競合する核酸配列対を有している競合的方式のプローブでは、第1ハイブリダイズした二重鎖と比較して、第2ハイブリダイズした二重鎖は前記相互作用の影響を全く受けないか、または、より弱く受けることが好ましい。典型的に、第1対象配列に含まれている重複配列を除いた第1対象配列、または第1相補配列に認識要素を接合させることで、当該の目的を達成することができる。後述されるが、このような相互作用は、プローブの類型によって第1ハイブリダイズした二重鎖を不安定化させるか、第1ハイブリダイズした二重鎖を不安定な状態から解放させることができる。好ましく、標的因子との相互作用により第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、少なくとも約1℃、より好ましくは少なくとも約5℃変化する。
したがって、“不安定化因子(destabilizing agent)”という用語は、核酸ベースのシグナルトランスデューサーの立体構造に検出可能な変化を誘発するか、あるいは、誘発するのを助けるほとんどあらゆる(自然的に存在する、合成された、または半合成された)分子を意味する。不安定化因子の大きさと特徴は、目的とする標的システムの用途に応じて様々に変わることができる。例えば、約1nm乃至約25nmの直径を有する、典型的には約5nm乃至約15nmの直径を有する特定タンパク質またはタンパク質複合体が用いられることができる。不安定化因子は、本明細書に記述される切断性及び連結性プローブと共に使用される際に特に有用である。これは、図3及び図5に例示する。
図1は、検出可能なラベルを持たない上に、第1核酸配列対を含む非競合的方式の親和性プローブを概略的に示す図である。この親和性プローブにおいて、認識要素3は、受容体因子10に特異的に結合しうるプローブリガンド11である。本発明によれば、一つまたはそれ以上のプローブリガンドが、第1対象配列1aまたは第1相補配列2aのいずれの位置にも接合可能である。各プローブリガンドは、少なくとも一つの連結要素4により接合される。同図において、認識要素3は、“受容体”因子10に特異的に結合しうるプローブリガンド11である。この例において、連結子は、プローブリガンド(すなわち、認識要素)を核酸ベースのシグナルトランスデューサーに連結させる連結要素4に該当する。
“連結子(adaptor)”という用語は、特にプローブが親和性プローブの場合、連結要素(coupling element)を意味する。しかし、切断性プローブにおいて連結子は、連結要素、少なくとも一つの切断部位(cleavage site)、及びリンカー(linker)を含む。第I型、第II型、または第II(−)型連結性プローブが使用される他の実施形態において、好ましい連結子は、連結要素を含む。
望む立体構造的変化を誘発するためには、前記受容体因子の結合が、前記第1ハイブリダイズした二重鎖を十分に強く不安定化させなければならない。該第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記受容体因子が結合することによって少なくとも約1℃、より好ましくは少なくとも約5℃減少すると良い。
図2は、検出可能なラベルを持たない上に、競合する核酸配列である第2核酸配列対をさらに含む競合的方式の親和性プローブを示す図である。好ましい実施形態において、プローブリガンド11は、第1対象配列1aの重複領域1cを除いた部分または第1相補配列2aに接合される。上述の如く、第1及び第2対象配列1a,1bは、一つの対象配列に含まれている。このような方式のプローブは、受容体因子10の結合によって第1対象配列1a及び第1相補配列2a間に第1ハイブリダイズした二重鎖が形成される第1ハイブリダイズした立体構造(図2A)から、第2対象配列1b及び第2相補配列2b間に第2ハイブリダイズした二重鎖が形成される第2ハイブリダイズした立体構造(図2B)へ立体構造的変化を起こすように考案されている。具体的に、前記受容体因子の結合により誘発された立体構造的変化は、前記第1ハイブリダイズした立体構造にある確率の減少と前記第2ハイブリダイズした立体構造にある確率の増加を招く。
好ましい実施形態において、前記受容体因子が存在しないときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖よりも優先的に形成される。好ましくは、前記受容体因子が存在しないときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度は、前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度に比べて、少なくとも約1℃、より好ましくは少なくとも約5℃高い。前記受容体因子が結合することによってハイブリダイゼーションの選好度が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖を好むように変わることがより好ましい。好ましくは、前記受容体因子が過量存在する時における前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度は、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも約1℃、より好ましくは少なくとも約5℃高い。
上述の親和性プローブにおいて、前記受容体の結合によって生じる不安定化効果(destabilization effect)は、大部分の場合において前記受容体因子(または、前記受容体因子と前記プローブリガンドとの複合体)及び前記第1ハイブリダイズした二重鎖間の立体障害(steric hindrance)に起因するが、静電気的相互作用(electrostatic interaction)、双極子-双極子相互作用(dipole-dipole interaction)、ファンデルワールス力(van der Waals force)のような親水性及び疏水性相互作用(hydrophilic and hydrophobic interaction)、電子再配置(electron redistribution)などによる他の類型の障害(hindrance)に起因することもある。
もう明らかなように、本発明は、非常に多様な標的受容体因子を検出し、さらには確認する用途に使用される。このような受容体因子の例には、直径約50nm未満、好ましくは直径約1nm乃至約25nm、より好ましくは約5nm乃至約15nmを典型的な有用な範囲とし、直径約10nmの大きさを有する受容体、抗体、そして酵素が含まれる。酵素の基質及び阻害剤、または炭水化物は、例えば長さや直径が数nmまたはそれ以下と多少小さいこともある。もし、受容体因子がその表面に受容体分子を有しているウイルスや微生物である場合、受容体因子の大きさは約100nmから数μm(または、約10μm)までの範囲にあっても良い。
“置換された”基(group)、部分(moiety)、または他の部位(site)に存在できる適切な基(group)は、本明細書に開示するように、次のものを含む:フルオロ(fluoro)、クロロ(chloro)、ブロモ(bromo)、そしてヨード(iodo)のようなハロゲン(halogen);シアノ(cyano);ヒドロキシル(hydroxyl);ニトロ(nitro);アジド(azido);アシル(acyl)及びその類似体のようなアルカノイル(alkanoyl)であって、例えば、C1-6アルカノイル(alkanoyl);カルボキシアミド(carboxamido);1個乃至約12個の炭素を有する、または1,2,3,4,5または6個の炭素を有するアルキル基(alkyl groups);一つまたはそれ以上の不飽和結合(unsaturated linkage)と2個乃至12個炭素、または2,3,4,5または6個の炭素を有するアルケニル(alkenyl)及びアルキニル(alkynyl)基;一つまたはそれ以上の酸素結合(oxygen linkages)と1個乃至12個の炭素、または1,2,3,4,5,または6個の炭素を有するアルコキシ(alkoxy)基;フェノキシ(phenoxy)のようなアリロキシ(aryloxy);一つまたはそれ以上のチオエーテル結合(thioether linkages)と1個乃至12個の炭素、または1,2,3,4,5または6個の炭素を有する部分を含むアルキルチオ(alkylthio)基;一つまたはそれ以上のスルフィニル結合(sulfinyl linkages)と1個乃至12個の炭素、または1,2,3,4,5または6個の炭素を有する部分を含むアルキルスルフィニル(alkyl sulfinyl)基;一つまたはそれ以上のスルホニル結合(sulfonyl linkages)と1個乃至12個の炭素、または1,2,3,4,5または6個の炭素を有する部分を含むアルキルスルホニル(alkylsulfonyl)基;一つまたはそれ以上の窒素原子と1個乃至12個の炭素、または1,2,3,4,5または6個の炭素を有する基のようなアミノアルキル(aminoalkyl)基;特にフェニル(phenyl)のような6個またはそれ以上の炭素を有するカルボサイクリックアリール(carbocyclic aryl)(例えば、置換または非置換されたビフェニル(biphenyl)部分をR基として持つもの);ベンジル(benzyl)を好ましい基とし、1個乃至3個の分離または融合された環構造と6個乃至18個の炭素を環原子として持つアラルキル(aralkyl);1個乃至3個の分離または融合された環構造とO-ベンジル(O-benzyl)のように6個乃至18個の炭素を環原子として持つアルアルコキシ(aralkoxy);または、一つ以上のN、O、またはS原子と各環当たり3個乃至約8個の構成原子を有する1個乃至3個の分離または融合された環構造を有するヘテロアロマチック(heteroaromatic)またはヘテロアリサイクリック(heteroalicyclic)基であって、例えば、クマリニル(coumarinyl)、キノリニル(quinolinyl)、ピリジル(pyridyl)、ピラジニル(pyrazinyl)、ピリミジル(pyrimidyl)、フリル(furyl)、ピロリル(pyrrolyl)、チエニル(thienyl)、チアゾリル(thiazolyl)、オキサゾリル(oxazolyl)、イミダゾリル(imidazolyl)、インドリル(indolyl)、ベンゾフラニル(benzofuranyl)、ベンゾチアゾリル(benzothiazolyl)、テトラヒドロフラニル(tetrahydrofuranyl)、ヒドロピラニル(tetrahydropyranyl)、ピペリジニル(piperidinyl)、モルホリノ(morpholino)及びピロリジニル(pyrrolidinyl)。
本発明による親和性プローブは、多様な受容体因子を検出するのに有用である。本発明において、“受容体(receptor)”及び“リガンド(ligand)”という用語は、一つの結合対(binding pair)の一部分を含む広い意味として使用された。本明細書に使用されるように、“受容体または受容体因子”という用語は、プローブリガンドのような“リガンド”と本明細書で言う相補的分子性物質(complementary molecular entity)に特異的に結合するほとんどあらゆる分子性物質を意味する。前記受容体因子の例は、タンパク質、糖タンパク質(glycoprotein)、ポリペプチド(polypeptide)、炭水化物(carbohydrate)、脂質(lipid)、リン脂質(phospholipid)、核酸、抗体、抗体断片、抗原、酵素、受容体、ホルモン(hormone)、サイトカイン(cytokine)、ウイルス(virus)、細菌(bacteria)、微生物(microorganism)、及びこれらの機能性断片を含んだ類似体を含むが、これに限定されず、さらに、超分子(例えば、クラウンエーテル(crown ether)やこれと類似する化合物)とナノ粒子のように生物学的根源でない受容体因子を含む。前記プローブリガンドの例は、化学的及び生化学的リガンド、抗原、抗体、抗体断片、酵素、酵素の基質または阻害剤、ホルモン、抗生剤(antibiotic)、麻薬(narcotic)、毒素(toxin)、ポリペプチド(polypeptide)、タンパク質、タンパク質断片、標的配列(targeting sequence)またはトランジットペプチド(transit peptide)、糖タンパク質(glycoprotein)、脂質(lipid)、リン脂質(phospholipid)、多糖(polysaccaharide)、炭水化物(carbohydrate)、核酸、ペプチド核酸(peptide nucleic acid)及びこれらの類似体を含む。プローブリガンドに受容体因子が特異的に結合し、このような結合が好ましい立体構造的変化をもたらす限り、ほとんどあらゆる種類のリガンドがプローブリガンドとして使用されることができる。プローブリガンドを接合させる上でさらに考慮すべき点は、プローブリガンドの接合が受容体因子の結合を不可能にしたり実質的に妨害してはならないということである。
“反応誘発因子(reaction-inducing agent)”という用語は、切断させる分子(cleaving molecule)を意味するが、一般に、少なくとも前記認識要素の一部分を加水分解(hydrolyze)しうる化学物質または酵素のようなタンパク質配列を意味する。このような加水分解は、可逆的にまたは非可逆的に前記切断部位、及び/または、例えば前記認識要素の他の部分を切断することができる。好ましい酵素の例は、本明細書に記述されるように、一般的にプロテアーゼ(protease)、エンドヌクレアーゼ(endonuclease)、リパーゼ(lipase)、グリコシダーゼ(glycosidase)及びこれらの類似体を含む。化学的反応誘発因子の例は後述される。
望む立体構造的変化を誘発するためには、前記不安定化因子が前記第1ハイブリダイズした二重鎖を十分に強く不安定化させなければならない。十分に強い不安定化効果を発生させる限り、ほとんどあらゆる種類の不安定化因子が使用されることができる。大きな大きさを有するタンパク質やタンパク質複合体を不安定化因子として使用することが好ましいが、これは、大きな大きさによって立体障害(steric hindrance)が容易に発生するためである。好ましい実施形態において、前記切断部位の一末端に連結されているビオチン(biotin)に結合しているストレプトアビジン(streptavidin)またはその誘導体を不安定化因子として使用することができる。ビオチンを連結するための化学は、本発明の属する技術分野によく知られている。好ましい切断性プローブにおいて、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度は、切断により少なくとも約1℃、より好ましくは少なくとも約5℃上昇する。
図4は、競合する核酸配列対である第2核酸配列対をさらに含む競合的方式の切断性プローブを示す。好ましい実施形態において、切断部位21は、重複領域1cを除いた第1対象配列1a、または第1相補配列2aに接合されている。この競合的切断性プローブは、切断部位が切断されることによって、第2ハイブリダイズした二重鎖が形成される第2ハイブリダイズした立体構造(図4A)から、第1ハイブリダイズした二重鎖が形成される第1ハイブリダイズした立体構造(図4B)へ立体構造的変化を起こすように考案されている。具体的に、この切断により誘発された立体構造的変化は、前記第1ハイブリダイズした立体構造にある確率の増加と前記第2ハイブリダイズした立体構造にある確率の減少を招く。
好ましい実施形態において、前記反応誘発因子が存在しないときに、前記第2ハイブリダイズした二重鎖が前記第1ハイブリダイズした二重鎖に比べて優先的に形成される。好ましくは、前記反応誘発因子が存在しないときに、前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度は、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度と比較して少なくとも約1℃、より好ましくは少なくとも約5℃高い。切断が起こることによってハイブリダイゼーションの選好度が、前記第1ハイブリダイズした二重鎖を好むように変わることがより好ましい。好ましくは、前記反応誘発因子が過量存在するときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度は、前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも約1℃、より好ましくは少なくとも約5℃高い。
上述の切断性プローブにおいて、前記不安定化因子と前記プローブ基質の接合される核酸配列との距離は、充分に強い不安定化効果を誘発するために調節(最適化)されることができる。大部分の本発明の実施形態において、より短い距離がより強い不安定化を生じさせる。より大きい不安定化因子を使用することによって、より強い不安定化を誘発することも可能である。しかし、短すぎる距離または大きすぎる大きさは前記反応誘発因子の活性を遮断したり抑制したりすることがある。したがって、前記不安定化効果と前記反応誘発因子の活性を最大化するためには、このような変数を適切に選択すべきである。
(2)ΔHexUA、GlcN、及びGlcUAはそれぞれ、不飽和ヘキスロン酸(unsaturated hexuronic acid)、グルコサミン(glucosamine)、及びグルクロン酸(glucuronic acid)を表す。2S、3S、6S、及びNSはそれぞれ、2-O、3-O、6-O、及び2-N-硫酸化(sulfation)を表す。切断の位置は“/”で表す。
さらに好ましいプロテアーゼ切断部位は、例えば、酵母(yeast)、細菌(bacterium)、真菌類(fungus)、線虫(nematode)、ウイルス(virus)または原生動物(protozoan)のような、ヒト病原体と関連しているプロテアーゼにより特異的に加水分解されるものである。より具体的な例は、サイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV);単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV);肝炎ウイルス(hepatitis virus)、好ましくはA型またはC型;ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus: HIV)、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(Kaposi's sarcoma-associated herpes virus: KSHV)、黄熱ウイルス(yellow fever virus)、フラビウイルス(flavivirus)、ライノウイルス(rhinovirus)、またはP.ファルシパルム(P. falciparum)、P.ビバックス(P. vivax)、P.オバレ(P. ovale)、またはP.マラリエ(P. malariae)のようなマラリア原虫(plasmodium)を含む。典型的に、前記マラリア原虫は、マラリアやマラリアと関連した多様な合併症を誘発する。プラスメプシンI(plasmepsin I)とプラスメプシンII(plasmepsin II)プロテアーゼがこのような疾病と関連しているということが知られている。HSVを対象とする実施形態において、前記プロテアーゼは、HSVの成熟したプロテアーゼ(maturational protease)となる。
なお、病源体-特異的プロテアーゼ及び特異的切断部位が公知されたことがあり、これらは、本発明に合わせて使用されることができる。例えば、HSV-1の成熟したプロテアーゼとその切断部位が開示されている(Hall,M.R.T.及びW.Gibson,Virology,227:160(1997)参照)。また、プラスメプシンI及びII(plasmepsins I and II)は、P.ファルシパルム(P. falciparum)の消化液胞(digestive vacuole)から発見されたし、これに相応するプロテアーゼ切断部位もまた公知されている(Moon,R.P.,Eur.J.Biochem.,244:552(1997)参照)。
プロテアーゼ特異的切断部位の例を、表2に示す。
(1)知られている場合、切断の位置は“/”で表す。
図5及び図6は、検出可能なラベルを持たない非競合的方式の第I型及び第II型連結性プローブを示す。図5に示す第I型連結性プローブにおいて、認識要素3は、反応誘発因子の特異的作用により不安定化因子31が(典型的に共有結合にて)接合可能な反応部位31である。この不安定化因子は、前記反応誘発因子が存在するときに、前記反応部位と共有結合または非共有結合を形成しうる少なくとも一つの反応基33を有している。
図6に示す第II型連結性プローブにおいて、認識要素3は、反応誘発因子40の特異的作用により特異的に接合部位42へ変換しうる反応部位41である。この接合部位は、不安定化因子43が接合されうる部位である。この不安定化因子は、自発的にまたは連結因子(coupling agent)の存在下で前記接合部位に共有結合または非共有結合的に連結される少なくとも一つの反応基44を有する基質であるか、または、前記接合部位に特異的に結合しうる受容体因子でありうる。前記不安定化因子の連結(coupling)または結合(binding)は、前記接合部位に対して特異的でなければならない。
上記の非競合的方式の第I型、第II型及び第II(−)型連結性プローブにおいて、一つまたはそれ以上の反応部位が、第1対象配列1aまたは第1相補配列2aのいずれの位置にも接合可能である。各反応部位は、連結要素4により、典型的に共有結合にて接合される。
非競合的方式の前記第II(−)型連結性プローブは、前記反応誘発因子の作用により、解離した立体構造(図7C)からハイブリダイズした立体構造(図7B)へ立体構造的変化を起こすように考案されており、このような立体構造的変化によって、前記ハイブリダイズした立体構造にある確率の増加と前記解離した立体構造にある確率の減少が起こる。
非競合的方式の前記第II(−)型連結性プローブの好ましい実施形態において、前記不安定化因子が前記プローブに結合しており、前記反応誘発因子が存在しないときに、前記解離した立体構造は、検出温度を含むアッセイ条件下で熱力学的に安定している。典型的に、この方式の好ましい第II(−)型連結性プローブでは、前記反応誘発因子が存在しない時(前記不安定化因子が結合されている状態)における前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が検出温度よりも低いが、好ましくは少なくとも約5℃、より好ましくは少なくとも約10℃低い。
望む立体構造的変化を誘発するためには、前記不安定化因子が、前記第1ハイブリダイズした二重鎖を十分に強く不安定化させ、かつ、前記第2ハイブリダイズした二重鎖を十分に弱く不安定化させるか、または、全く不安定させてはならない。前記第I型、第II型及び第II(−)型連結性プローブにおいて、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記不安定化因子が結合または接合されることによって少なくとも約1℃、より好ましくは少なくとも約5℃減少することが好ましい。
前記第II(−)型連結性プローブの好ましい実施形態において、前記反応誘発因子が存在しないときに、検出温度を含むアッセイ条件下で前記第2ハイブリダイズした二重鎖は熱力学的に安定しているが、前記不安定化因子が結合されている前記第1ハイブリダイズした二重鎖は熱力学的に不安定または低安定している。典型的に、好ましい第II(−)型連結性プローブでは、前記反応誘発因子が存在しない時における前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記検出温度よりも高いが、好ましくは少なくとも約5℃、より好ましくは少なくとも約10℃高い。
一般に、キナーゼは、水酸基(hydroxyl group)を典型的に有する反応部位を認識し、ATP存在下で前記反応部位を特異的にリン酸化する。例えば、プロテイン-キナーゼ(protein-kinase)は、特定アミノ酸配列または特定アミノ酸残基を認識し、リン酸基を特定アミノ酸に付着する。キナーゼの作用により、前記第II型連結性プローブの前記反応部位は、追加されたリン酸基を有する接合部位へ変換する。ホスファターゼ特異的第II(−)型連結性プローブに含まれた反応部位は、ホスファターゼの作用により脱リン酸化されるリン酸基を既に有している接合部位という事実に注目されたい。このようなホスファターゼにより誘発された反応は、上述のキナーゼにより誘発された反応の全く逆反応となる。したがって、前記キナーゼ特異的第II型連結性プローブに含まれた前記接合部位に、異なる種類の不安定化因子を接合するための下記の代表的な例は、前記第II(−)型連結性プローブの前記反応部位に不安定化因子を接合させるのに一般的に使用されることができる。
第一に、もし、リン酸基を含む前記接合部位に特異的に結合する受容体因子が存在するなら、この受容体因子は、親和性プローブにおけると略同様の方法で不安定化因子として使用されることができる。例えば、抗ホスホチロシンペプチド抗体(anti-phosphotyrosine peptide antibody)は、チロシンキナーゼ(tyrosine kinase:TK)特異的反応部位を有する第II型連結性プローブまたはチロシンプロテインホスファターゼ(protein tyrosine phosphatase)特異的反応部位を有する第II(−)型連結性プローブに対する不安定化因子として使用されることができ、また、同様の方式で、抗ホスホセリンペプチド抗体(anti-phosphoserine peptide antibody)または抗ホスホスレオニンペプチド抗体(anti-phosphothreonine peptide antibody)は、セリン-スレオニンキナーゼ(serine-threonine kinase:STK)特異的第II型連結性プローブまたはプロテインSer/Thrホスファターゼ(protein Ser/Thr phosphatase)特異的第II(−)型連結性プローブに対する不安定化因子として使用されることができる。in vivoまたはin situアッセイでは、このような受容体因子、すなわち不安定化因子は、関心の対象となる細胞の内部または外部に自然的に存在する受容体分子であっても良く、細胞の内部で遺伝子組み換えにより発現されたものを含めて意図的に導入された受容体分子であっても良い。他の例では、次の実施形態が、不安定化因子をリン酸基を有する前記接合部位に共有結合で連結するのに非常に有用となる。
さらに他の実施形態において、リン酸基を有している前記第II型または第II(−)型連結性プローブの接合部位(または、反応部位)に使用可能な不安定化因子は、二価陽イオン性(dicataionic)、三価陽イオン性(tricataionic)または多価陽イオン性(polycationic)の金属イオンを含んでいる重合体(synthetic polymer)またはその類似体からなるナノ粒子(nanoparticle)、ミクロ粒子(microparticle)、ビーズ(bead)または膜(membrane)でありうるが、例えば、Fe3+、Ga3+またはRu2+を含むポリスチレン(polystyrene)ビーズまたはナノ粒子のようなものでありうる。このような粒子または物質が、リン酸基を含む部分に結合するということが公知されているが、例えば、本発明の前記キナーゼ特異的第II型連結性プローブの接合部位や前記ホスファターゼ特異的第II(−)型連結性プローブの反応部位に結合する。これは、Sportsman,J.et al.PCT Pub.No.WO 00/75167 A2;Huang,W.et al.EP Pub.No.EP1156329 A2;及び、Nikiforov,T.T.U.S.Pat No.6,287,774 B1を参照されたい。
(1)参考文献:“Method in Ezymology”,vol.200,pp.62-81;Bachem catalog(2002),pp.749-758;及び、New England Biolabs catalog(2000),p.162.
(2)下線付きの文字は、リン酸化反応(phosphorylation)部位を、イタリック体文字は、既にリン酸化しているセリン(phosphorylated serine)を表す。括弧中の番号は、配列番号を表す。
図11は、少なくとも一つの非相互作用性ラベル5を有する非競合的方式の固定化した二分子プローブを示す。ここでは、親和性プローブを特定例とした。第1及び第2分子のうち一つは、リンカー13を介して固体支持体12に固定化されることができる。典型的に、このリンカーは、前記プローブの作動を邪魔しないアルキル鎖(alkyl chain)または他の部分を有する分子である。図11に示すように、前記非相互作用性ラベルは、前記第1または第1分子のうち、固定化していない分子に接合されていることが好ましい。
本発明に使用するのに好適なより好ましいリンカーは、約5個乃至約100個の原子、より好ましくは約5個乃至約50個の原子の長さを有する。
上述した実施形態では、相互作用性ラベルの各対は、1対の対象及び相補配列に接合されている。すなわち、各ラベル対のうちいずれかのラベル部分が前記第1または第2対象配列のうち一つに接合されると、残り一つのラベル部分はこの対象配列に対応する相補配列に接合されている。後述する実施形態では、相互作用性ラベル対の両ラベル部分とも、前記対象配列または相補配列のうち一つに追加的なアーム配列(arm sequence)を使用することによって接合される。
上述の如く、酵素供与体(donor)と受納体(accetpor)対を含む酵素ラベル対もまた、例えば酵素反応を使用することによってプローブシグナルが増幅されるので、非常に少ない量の標的因子を検出する上で特に好ましい。
相互作用性ラベル対を有するプローブは、非相互作用性ラベル及びインターカレート染色剤のような他の検出可能なラベルを使用するプローブに比べて特に有用である。相互作用性ラベル対を固定化していないプローブと共に使用すると、他の種類のラベルを使用する場合に典型的に必要な分離過程を要求としない均一アッセイ(homogeneous assay)が可能になる。例えば、もし、蛍光体と消光体対または発光体と消光体対のようなFRETラベル対が使用されると、特別な分離過程無しで試料から放出される光の性質を単に検出するだけでも特徴的なシグナルを確認したり測定することが可能になる。したがって、相互作用性ラベル対を持つプローブは、in situまたはin vivoアッセイで使用可能である。少なくとも一つの相互作用性ラベル対を有する固定化したプローブもまた、他の種類のラベルを使用するときには典型的に必ず要求される洗浄過程を、必ずしも要求するのではないという利点がある。
一実施の形態において、核、ミトコンドリア、ペルオキシソーム(peroxisome)、葉緑体(chloroplast)、液胞(vacuole)、ゴルジ体(Golgi apparatus)などの特定の細胞内小器官にプローブを位置移動させるために、一つまたはそれ以上のトランジットペプチド(transit peptide)または標的配列(targeting sequence)が本発明のプローブに接合されることができる。好ましくは、このようなトランジットペプチドや標的配列は、元来意図したプローブの検出機能を邪魔しない位置に接合(一般的に、共有結合にて接合)される。この類型のプローブを利用するアッセイは、細胞内小器官に在る標的因子を検出するためのin vivoまたはin situアッセイに使用されることができる。このような細胞内標的アッセイ(intracellular targeting assay)で相互作用性ラベル対を持つプローブが一般的に好ましいが、特に単分子プローブ方式が最も好ましい。
少なくとも一つの標的因子を検出するための本発明によるアッセイは、典型的に、a)標的因子を含むと疑われる試料と本発明によるプローブを接触させる段階;及び、b)検出温度を含むアッセイ条件下で、標的因子が存在しないときと比較して、前記特徴的シグナルの大きさが変化したか確認する段階を含む。本発明において、使用されたプローブに含まれたプローブリガンドに特異的に結合しうる受容体因子を検出するためのプローブは、親和性プローブであり、使用されたプローブに含まれた切断部位を特異的に切断しうる反応誘発因子を検出するためのプローブは、切断性プローブである。また、本発明において、使用されたプローブに含まれた反応部位を共有結合または非共有結合にて連結する反応を特異的に誘導しうる反応誘発因子を検出するためのプローブは、第I型連結性プローブであり、プローブに含まれた反応部位を接合部位へ特異的に変換させうる反応誘発因子を検出するためのプローブは、第II型連結性プローブである。本発明の他の例において、特定反応誘発因子を検出するために、第II(−)型連結性プローブも考案されている。典型的に、第II(−)型連結性プローブにおける反応誘発因子は、このプローブに含まれた反応部位(すなわち、接合部位)を非接合性部位へ特異的に変換させる。
親和性プローブは、少なくとも一つの標的リガンド検出のためのアッセイにも使用されることができる。これらアッセイは、a)プローブリガンドと標的リガンドの両方に結合しうる受容体因子の存在下で、標的リガンドを含むと疑われる試料を本発明による親和性プローブと接触させる段階;及び、b)検出温度を含むアッセイ条件下で、標的因子が存在しないときと比較して、前記特徴的シグナルの大きさが変化するか確認する段階を含む。また、親和性プローブを使用するアッセイは、標的リガンドを確認するためのアッセイ、すなわち候補標的リガンドが関心の対象となる受容体因子と結合するか否かを決定するアッセイ、及び受容体因子とプローブリガンドの相互作用に影響を与える他の因子または物質を検出するためのアッセイを含む。このようなアッセイは、典型的に前記関心の対象となる受容体因子の存在下で行われる。
例えば、ヒトウイルス性病源体の知られた阻害剤の誘導体は、本発明の方法で容易に試験することができる。これは、試験可能な多様な分子とその誘導体が開示されている米国特許第6,420,438;6,329,525;6,287,840;6,147,188;及び、6,046,190を参照されたい。本発明は、追加の化合物をスクリーニングするために使用することができ、これは、多様な潜在的ウイルスプロテアーゼ抑制化合物が開示されているPillay et al.(1995) Rev.Med.Virol.;インジナビル(indinavir)とABT-538を開示しているWei et al.(1995) Nature、373:117;及び、抗ヘルパス因子(anti-herpes agent)を開示しているHo et al.(1992) Ann.Intern.Med.113:111を参照されたい。また、本発明の技術分野に既に知られた特定の化合物の誘導体、例えば、これに限定されるのではないが、サキナビル(saquinavir)とその誘導体を含む誘導体も本発明によってスクリーニングできる。
本発明は、米国特許番号第6,462,060;6,420,382;6,462,036で公知されたような特別に用意されたキナーゼ調節子(kinase modulator)ライブラリーとの使用も可能である。
上述したこれらアッセイは、定性的なものでも、定量的なものでも良い。定量的なアッセイは、本発明の属する技術分野で知られたアッセイを使用することができる。例えば、試料の特徴的シグナルを、段階別に希薄された標準標的因子溶液のシグナルと比較すると良い。また、測定を、時間の関数としても良く、陰性対照群及び/または陽性対照群の測定値と比較して行っても良い。
産業廃棄物処分場のような現場で使用するのに適するキットもまた、本発明によって提供される。本発明のこのような例において、当該キットは、多くの場合において、ビーズ(bead)、ウェル(well)、またはディップスティック(dipstick)などの固体支持体に作動可能に連結されたプローブを使用するように作られた標的物検出システムを好ましく含む。試料内に存在する知られた標的物にハイブリダイズする陽性対照群プローブを含めて複数のプローブが当該キットに含まれても良い。
なお、本願明細書で言及されたあらゆる文献は、参考として本願明細書に組み込まれる。
実施例1〜10に使用されたオリゴヌクレオチド(oligonucleotide)は、QIAGEN Operon(CA、USA)とBioneer(大田、韓国)で購入したし、実施例11〜21に使用されたものは、Expedite 8909 DNA合成器(Perceptive Biosystems、MA、USA)を使って合成した。オリゴヌクレオチドの核酸配列は配列リストに示されており、核酸配列に含まれている修飾ヌクレオチドの構造は、図23及び図24に示す。
実施例1〜9において、各オリゴヌクレオチドストック溶液(stock solution)は、TE緩衝溶液(100mM NaCl、10mM Tris、1mM EDTA、pH7.5)に100μM濃度で用意した。検出の結果は、非変性条件(non-denaturing condition)でBio-Rad(CA、USA)で購入した“15% acrylamide TBE Read-gel”を使用して0.5xTBE(45mM Tris-borate、1mM EDTA)緩衝溶液内で電気泳動にて確認した。ストレプトアビジン(streptavidine、SA)とヤギの抗ビオチン抗体(goat anti-biotin antibody、AB)はPierce(IL、USA)で、抗ジゴキシン抗体(anti-digoxin antibody、AD)はSigma-Aldrich(MO、USA)でそれぞれ購入した。ストレプトアビジンとこれら抗体は、STE緩衝溶液または脱イオン水にそれぞれ2.5と2.0mg/mlの濃度で溶解した。
実施例9及び10の固定化したプローブを用意するのに使用されたストレプトアビジンでコーティングされたマイクロウェルプレート(microwell plate)は、Pierceで購入した。実施例10に使用された塩基性ホスファターゼが連結された抗フルオレセイン検出キット(alkaline phosphatase-linked anti-fluorescein detection kit)は、Amersham Biosciences(NJ、USA)で購入した。
受容体因子であるストレプトアビジン(SA)を検出するために、プローブリガンドとしてビオチンを有する二分子親和性プローブが使用された。本実施例に使用された二分子プローブは、第1対象配列とプローブリガンドであるビオチンとを含む対象オリゴヌクレオチドOB1-39B(配列番号:123)と、第1相補配列と蛍光ラベルであるフルオレセイン(fluorescein)とを含む第1相補オリゴヌクレオチドCM1*(配列番号:124)とから構成されている。プローブリガンドは、対象オリゴヌクレオチドの39番目ヌクレオチド(チミジン、thymidine)と共有結合で連結されている(ビオチンが連結されたチミジンの構造は図23Aを参照されたい)。フルオレセインは、第1相補オリゴヌクレオチドの1番目ヌクレオチド(グアノシン、guanosine)にリンカーを介して連結されている(リンカーを有するフルオレセインの構造は図23Bを参照されたい)。
4種類の検出溶液は、表4にまとめた組成に従って用意したし、ストレプトアビジンがプローブリガンドに結合できるように、常温で1時間培養した。その結果を、非変性条件(non-denaturing conditions)で電気泳動にて検出した。図25に示すように、ストレプトアビジンが存在しないときには第1対象オリゴヌクレオチドと第1相補オリゴヌクレオチドとがハイブリダイズすることで、第1ハイブリダイズした二重鎖が形成される(レーン2のバンドM)。ハイブリダイズしていない第1相補オリゴヌクレオチドに対する極めて弱いバンドが観察されたが(レーン2のバンドL)、これは、ストレプトアビジンが存在しないときに、検出温度を含むアッセイ条件で第1ハイブリダイズした二重鎖が熱力学的に安定しているということを表す。ストレプトアビジンの存在下で、ストレプトアビジンのプローブリガンドへの結合は、第1ハイブリダイズした二重鎖を不安定化させ、第1ハイブリダイズした二重鎖が解離する結果を招く。これは、解離した第1相補オリゴヌクレオチドCM1*に該当する低質量バンドの強度が増加されること(レーン3及び4のバンドL)と、ストレプトアビジンと複合体を形成した第1ハイブリダイズした二重鎖に該当する高質量バンドが現れること(レーン3及び4のバンドH)で証明される。レーン3及び4の高質量領域で観察される多数のバンドは、ストレプトアビジンが4個のビオチン結合部位を有しているためである。
このような類型の二分子プローブにおいて、標的因子の存在は、解離した第1相補配列または第1ハイブリダイズした二重鎖と連合しているラベルの特徴的シグナルを測定することによって検出される。第1ハイブリダイズした二重鎖からのシグナル検出は、実施例9におけるように対象オリゴヌクレオチドが支持体に固定化されている時に特に有用である。実施例1に使用される検出溶液の組成(単位:μl)を表4に示す。
受容体因子であるストレプトアビジン(SA)を検出するために、実施例1で使用されたものと類似な二分子親和性プローブが使用された。本実施例に使用された二分子プローブは、第1対象配列及びプローブリガンドであるビオチンを含む対象オリゴヌクレオチドOB2-39B(配列番号:125)と、第1相補配列及び蛍光ラベルであるフルオレセインを含む第1相補オリゴヌクレオチドCM2*(配列番号:126)とから構成されている。プローブリガンドは、対象オリゴヌクレオチドの39番目無塩基ヌクレオチド(abasic nucleotide)に共有結合で連結されている(ビオチンが連結された無塩基ヌクレオチドの構造は図23Cを参照されたい)。無塩基ヌクレオチドの存在によって、実施例1で使用されたプローブとは違い、第1対象配列と第1相補配列とのハイブリダイゼーションにおいて一つの誤った一致(または、不一致)が存在する。フルオレセインは、第1相補オリゴヌクレオチドの1番目ヌクレオチド(グアノシン、guanosine)に連結されている(リンカーを有するフルオレセインの構造は図23Bを参照されたい)。
受容体因子であるストレプトアビジン(SA)を検出するために、ビオチンをプローブリガンドとする2種類の単分子親和性プローブUP1-34B(配列番号:127)とUP2-6B/36B(配列番号:128)が使用された。前記単分子親和性プローブUP1の概略は、図18に示す。UP1は、ビオチンが連結されたチミジン(thymidine)を34番位置に有しており、UP2はビオチンが連結されたチミジン二つを6番と36番の位置に有している(ビオチンが連結されたチミジンの構造は図23Aを参照されたい)。各単分子プローブは、蛍光体のフルオレセインと消光体のDABCYL(4-(4'-dimethylaminophenylazo)benzoic acid)とから構成された相互作用性ラベル対を有しているが、これらはそれぞれ、5'及び3'末端にリンカーを介して共有結合で連結されている。リンカーを有するフルオレセイン及びDABCYLの構造は、それぞれ図23B及び図23Dに示す。UP1とUP2は、受容体因子が存在しないときに、5'と3'末端領域の間でそれぞれ6個及び7個のハイブリダイズした塩基対を有するステム二重鎖(stem duplex)を形成し、ステム-ループ(stem-loop)構造を有するハイブリダイズした立体構造となるように考案された。5'と3'末端領域が、第1対象配列及び第1相補配列として作用する。ステム-ループ構造が形成されると、蛍光体部分が消光体部分と近接して位置するようになり、両ラベル部分間に効果的な相互作用が起こる。したがって、ステム二重鎖が解離し、蛍光体部分が消光体部分から遠くに位置するようになる解離した立体構造に比べて、プローブから生成される蛍光の強度が減少する。ループ領域に相補的なことからループ領域へのハイブリダイゼーションがステム二重鎖を解離させるループ結合オリゴヌクレオチドLB1(配列番号129)を対照群として使用した。
本実施例で得られた結果は、蛍光体と消光体とからなる相互作用性ラベル対を使用する時、電気泳動分離過程無しで単に蛍光の強度を測定するだけで受容体因子の存在を検出できるということを示唆する。したがって、本実施例は、本発明による少なくとも一つの相互作用性ラベル対を有するプローブが、標的因子を検出するための均一及び不均一アッセイに使用されることができるということを例証する。実施例3に使用される検出溶液の組成(単位:μl)を表6に示す。
第1対象配列に接合されたプローブリガンド(ビオチン)を有する三分子親和性プローブが、受容体因子であるストレプトアビジンを検出するために使用された。本実施例に使用された三分子プローブの概略は、図13に示す。この三分子プローブは第1及び第2対象配列と第1対象配列に接合されたプローブリガンドとを含む第1対象オリゴヌクレオチドOB1-39B(配列番号:123)、第1対象配列に相補的な第1相補オリゴヌクレオチドCM1(配列番号:130)、及び第2対象配列に相補的な第2相補オリゴヌクレオチドCM3*(配列番号:131)から構成されている。プローブリガンドは、第1対象オリゴヌクレオチドの39番目ヌクレオチドであるチミジン(thymidine)に共有結合で連結されている(ビオチンが連結されたチミジンの構造は図23Aを参照されたい)。第2相補オリゴヌクレオチドCM3*は、1番目ヌクレオチドであるシチジン(cytidine)にリンカーを介して共有結合で結合された蛍光ラベル、つまりフルオレセインを有している(リンカーを有するフルオレセインの構造は図23Bを参照されたい)。
この類型の三分子プローブは、実施例1及び2の二分子プローブに比べて有利な長所を有する。この類型の三分子プローブに内在する差等不安定化効果から、受容体因子の存在または非存在によって第1及び第2相補配列がハイブリダイゼーション過程において差等的に競合するようになる。例えば、本実施例で使用されたプローブでは、受容体因子が存在しないときには第1ハイブリダイズした二重鎖が優先的に形成され、受容体因子が存在するときには第2ハイブリダイズした二重鎖が優先的に形成される。受容体因子が存在するとき、受容体の結合による第1ハイブリダイズした二重鎖の解離は、第2相補配列の優先的ハイブリダイゼーションの助けを受けることができるので、差等不安定化によるこのような差等競合は、実施例1及び2で使用した二分子プローブに比べて増加されたシグナルが現れるようにする。実施例4に使用される検出溶液の組成(単位:μl)を表7に示す。
受容体因子であるストレプトアビジンを検出するために、第1相補配列に接合されたプローブリガンド(ビオチン)を有する三分子親和性プローブを使用した。この三分子プローブは、第1及び第2対象配列を含む第1対象オリゴヌクレオチドOB1(配列番号:132)、第1対象配列に相補的であり、プローブリガンドを有する第1相補オリゴヌクレオチドCM1-4B(配列番号:133)、及び第2対象配列に相補的な第2相補オリゴヌクレオチドCM3*(配列番号:131)から構成されている。プローブリガンドは、第1相補オリゴヌクレオチドの4番目ヌクレオチドに共有結合で連結されている(ビオチンが連結されたチミジンの構造は図23Aを参照されたい)。第2相補オリゴヌクレオチドは、1番目ヌクレオチドであるシチジン(cytidine)にリンカーを介して共有結合で結合された蛍光ラベルを有している(リンカーを有するフルオレセインの構造は図23Bを参照されたい)。
上記の実施例におけると同様に、検出溶液は表8の組成に従って用意し、常温で1時間培養した後、電気泳動にて分析した。図29Aに示すように、ストレプトアビジンが存在しないときには、第1ハイブリダイズした二重鎖が優先的に形成され、大部分の第2相補オリゴヌクレオチドがハイブリダイズしていないままで残るようになる(レーン3のバンドL参照)。レーン2に示すように、第1相補オリゴヌクレオチドが存在しないときには、第2相補オリゴヌクレオチドが対象オリゴヌクレオチドと效果的にハイブリダイズする(レーン2のバンドM)。ストレプトアビジンの存在下で、第2ハイブリダイズした二重鎖が優先的に形成され(レーン4及び5のバンドM)、ハイブリダイズしていない第2相補配列の強度は減少した。これは、受容体の結合による第1ハイブリダイズした二重鎖の不安定化に起因する。
第1対象及び第1相補配列に接合された二つのプローブリガンド(ビオチン)を有する三分子親和性プローブが、受容体因子であるストレプトアビジンを検出するために使用された。この三分子プローブは、第1及び第2対象配列とプローブリガンドを含む第1対象オリゴヌクレオチドOB1-39B(配列番号:123)、第1対象配列に相補的な第1相補オリゴヌクレオチドCM1-4B(配列番号:133)、及び第2対象配列に相補的な第2相補オリゴヌクレオチドCM3*(配列番号:131)から構成されている。プローブリガンドのうち一つは、第1対象オリゴヌクレオチドの39番目ヌクレオチドであるチミジン(thymidine)に、残り一つは第1相補オリゴヌクレオチドの4番目ヌクレオチドであるチミジンに共有結合でそれぞれ連結されている(ビオチンが連結されたチミジンの構造は図23Aを参照されたい)。第2相補オリゴヌクレオチドは、1番目ヌクレオチドであるシチジン(cytidine)にリンカーを介して共有結合で結合された蛍光ラベル、つまりフルオレセインを有している(リンカーを有するフルオレセインの構造は図23Bを参照されたい)。
プローブリガンドが無塩基ヌクレオチドに共有結合で連結された以外は、本実施例に使用されたプローブは、実施例4に使用されたプローブと同様である。本実施例に使用されたプローブは、第1及び第2対象配列と第1対象配列に接合されたプローブリガンドとを含む対象オリゴヌクレオチドOB2-39B(配列番号:125)、第1対象配列に相補的な第1相補オリゴヌクレオチドCM1(配列番号:130)、及び第2対象配列に相補的な第2相補オリゴヌクレオチドCM3*(配列番号:131)から構成されている。プローブリガンドは、対象オリゴヌクレオチドの39番目無塩基ヌクレオチドに共有結合で連結されている(ビオチンが連結された無塩基ヌクレオチドの構造は図23Cを参照されたい)。第2相補オリゴヌクレオチドは、1番目ヌクレオチドであるシチジン(cytidine)にリンカーを介して共有結合で連結された蛍光ラベル、つまりフルオレセインを有している(リンカーを有するフルオレセインの構造は図23Bを参照されたい)。
本実施例で使用された2種類の三分子プローブは、実施例4及び7で使用されたプローブを使用したが、受容体因子は、ヤギの抗ビオチン抗体(goat anti-biotin antibody、AB)が選択された。実施例4に使用された1番目のプローブは対象オリゴヌクレオチドOB1-39B(配列番号:123)、第1相補配列CM1(配列番号:130)、及び第2相補配列CM3*(配列番号:131)から構成されている。実施例7に使用された2番目のプローブは、対象オリゴヌクレオチドOB2-39B(配列番号:125)、第1相補配列CM2(配列番号:134)及び第2相補配列CM3*(配列番号:131)から構成されている。
第1相補配列に連結されたプローブリガンド(ビオチン)を有する2種類の固定化した三分子親和性プローブが、ストレプトアビジンを検出するために使用された。使用された三分子プローブのうち一つの概略を、図15に示す。1番目のプローブは、第1及び第2対象配列を含む対象オリゴヌクレオチドOB1-1B(配列番号:135)、プローブリガンドを有する第1相補配列CM2-4B(配列番号:136)、及び第2相補配列CM3*(配列番号:131)から構成されている。2番目のプローブは、対象オリゴヌクレオチドOB1-1B(配列番号:135)、プローブリガンドを有する第1相補配列CM1-4B(配列番号:133)、及び第2相補配列CM3*(配列番号:131)から構成されている。対象オリゴヌクレオチドOB1-1Bには、対象配列を固定化させるために、1番目ヌクレオチドであるアデノシン(adenosine)の5'末端にビオチンが共有結合で連結されている(ビオチンが連結された無塩基ヌクレオチドの構造は図23Eを参照されたい)。第2相補オリゴヌクレオチドCM3*は、5'末端に蛍光ラベルとしてフルオレセインを持つ。
ジゴキシゲニン(digoxigenin)をプローブリガンドとする固定化した三分子プローブが、抗ジゴキシン抗体(anti-digoxin antibody、AD)検出のために使用された。このプローブは、第1及び第2対象配列とプローブリガンドであるジゴキシゲニンとを含む対象オリゴヌクレオチドOB1-1B/39D(配列番号:137)、第1相補配列CM2(配列番号:134)、及び第2相補配列CM3*(配列番号:131)から構成されている。対象オリゴヌクレオチドOB1-1B/39Dは、39番目無塩基ヌクレオチドに共有結合で連結されたジゴキシゲニン(ジゴキシゲニンに連結された無塩基ヌクレオチドの構造は図23Fを参照されたい)と、5'末端に共有結合で連結されたビオチンとを有している。第2相補オリゴヌクレオチドCM3*は、5'末端に蛍光ラベルとしてフルオレセインを有している。
図17に示すものと類似する構造を有する6種類の非競合的単分子親和性プローブを合成し、これを、非競合的単分子プローブの蛍光特性のループ長依存性を試験するために使用した。6種の単分子プローブ、つまり、UP3-12B(配列番号:138)、UP4-14B(配列番号:139)、UP5-16B(配列番号:140)、UP6-23B(配列番号:141)、UP7-33B(配列番号:142)、及びUP8-43B(配列番号:143)は、ループ領域に相異なる個数のヌクレオチド、すなわち、それぞれ4,6,8,15,25及び35個のヌクレオチドを有するが、同じ5bpのステム二重鎖配列を有する(すなわち、5'-フルオレセイン-GCAGG-ループ-CCTGC-DABCYL-3'の配列)。全ての前記単分子プローブは、3'末端ステム領域内の同一の位置(すなわち、3'末端から3番目のヌクレオチドであるチミジン)に連結された、標的受容体因子であるストレプトアビジンを検出するためのビオチンをプローブリガンドとして持つ(ビオチンが連結されたチミジンの構造は図23Aを参照されたい)。各単分子プローブは、それぞれ5'と3'末端に共有結合で連結された蛍光体のフルオレセインと消光体のDABCYL(4-(4'-dimethylaminophenylazo)benzoic acid)とから構成された相互作用性ラベル対を有している。リンカーを有するフルオレセインとDABCYLの構造はそれぞれ、図23B及び23Dに示す。
受容体結合のアッセイを行うために、約50pmolの各単分子プローブを、50mM KCl、2.5mM MgCl2を含むpH8.5の10mM Tris溶液50μlにおいて0、1/8、及び1/4モル当量(mole equivalent)のストレプトアビジン(それぞれ0、6.25、及び12.5pmol)と混合し、96ウェルPCRプレート(Bio-Rad、CA、USA)の各ウェルに入れた。ストレプトアゾジンは4個のビオチン結合部位を有しているので、ストレプトアビジン1/4モル当量は、使用された単分子プローブ量と対応して1モル当量のストレプトアビジン内にあるビオチン結合部位に該当するということに注目すべきである。その後、検出溶液を60℃で約30分間培養した。各ウェルからの蛍光シグナルの温度依存性は、Bio-Rad(CA、USA)で購入したiCycler iQ実時間PCR装置で溶融温度プロファイルプロトコルを用いて測定した。
図37は、図35A〜図35Fに示す温度依存曲線の1次微分値から決定された単分子プローブの融解温度を示す。白円は、ストレプトアビジンが存在しない時のプローブの融解温度を示し、黒円は、ストレプトアビジンが1/4当量で存在する時の融解温度を示す。予想の通り、本発明により、受容体因子が添加されることによってプローブの融解温度が約5℃〜20℃低くなる。受容体因子が存在するときに、融解温度が低くなるという観察結果は、受容体因子の結合による核酸ハイブリダイゼーション不安定化効果がプローブの立体構造的転換を誘導するのに充分であるということを立証する。
図17に示すものと類似な構造を有する6種類の非競合的単分子親和性プローブを合成し、これを、非競合的単分子プローブの蛍光特性のステム配列依存性を試験するために使用した。6種類の単分子プローブ、つまり、UP6-23B(配列番号:141)、UP9-23B(配列番号:144)、UP10-23B(配列番号:145)、UP11-23B(配列番号:146)、UP12-23B(配列番号:147)、及びUP13-23B(配列番号:148)は、同じループ長(15個のヌクレオチド)と同じステムハイブリダイゼーション長(5bpステム二重鎖)を有するが、それぞれ異なるステム配列を有する。全ての前記単分子プローブは、3'末端ステム領域内の同一の位置(すなわち、3'末端から3番目のヌクレオチドであるチミジン)に連結されたビオチンを、標的受容体因子であるストレプトアビジンを検出するためのプローブリガンドとして有する(ビオチンが連結されたチミジンの構造は図23Aを参照されたい)。各単分子プローブは、それぞれ5'と3'末端にリンカーを介して共有結合で連結された蛍光体のフルオレセインと消光体のDABCYL(4-(4'-dimethylaminophenylazo)benzoic acid)とからなる相互作用性ラベル対を有している。リンカーを有するフルオレセインとDABCYLの構造はそれぞれ、図23B及び図23Dに示す。本実施例で使用された単分子プローブは、実施例3及び11で使用されたものと類似な性質を有するように考案された。
単分子プローブの検出溶液は、50pmolの各単分子プローブと0、1/8、及び1/4モル当量のストレプトアビジンを含むが、実施例11におけると同一の手順によって96ウェルPCRプレートに用意された。実施例11におけると同様に、iCycler iQ実時間PCR装置を使って蛍光シグナルの温度依存性を測定した。
ストレプトアビジンを添加しなかった時と比べて、1/4モル当量のストレプトアビジンを添加した時の蛍光強度の相対的な増加が25℃で測定されたし、図39に、その結果を示す。図39において、蛍光強度の相対的増加値がステム配列、すなわち第1対象配列及び第1相補配列に強く(約4〜12)依存するということが観察できるが、この結果は、前記プローブのステム配列を調節することによってプローブの性能を最適化できるということを示唆する。
それぞれ4bp及び6bpのステム二重鎖を有する2種類の非競合的単分子プローブUP14-21B(配列番号:149)とUP1-34B(配列番号:127)とを合成し、これを、非競合的単分子プローブの蛍光特性のステム長依存性を試験するために使用した。実施例11及び12に使用された単分子プローブと同様に、UP14-21B(配列番号:149)とUP1-34B(配列番号:127)は、3'末端から3番目のヌクレオチドであるチミジンに連結されたビオチンを有する(ビオチンが連結されたチミジンの構造は図23Aを参照されたい)。各単分子プローブは、それぞれ5'と3'末端に共有結合で連結された蛍光体のフルオレセインと消光体のDABCYL(4-(4'-dimethylaminophenylazo)benzoic acid))とから構成された相互作用性ラベル対を持つ。リンカーを有するフルオレセインとDABCYLの構造はそれぞれ、図23B及び図23Dに示す。
図41A及び図41Bは、前記2種類の単分子プローブそれぞれの蛍光シグナルの温度依存性を、それぞれ異なるストレプトアビジン濃度で示すものである。融解プロファイルと受容体因子であるストレプトアビジンの添加に対する感応特性は、5bpステム二重鎖を有する単分子プローブと一般的に類似するが、ステム長によって(また、ステム配列とループ長によって)融解温度が変化することが観察された(比較のために図38A〜38F参照)。6bpステム二重鎖を有するUP1-34Bプローブが、4bpステム二重鎖を有するUP14-21Bプローブに比べて約20℃高い融解温度を示すことが観察された。4bpのステム二重鎖を有する後者のプローブにおいて蛍光シグナルの相対的増加がより大きく観察された。この結果は、実施例11及び12で試験されたループ長及びステム配列の他に、ステム長(すなわち、第1対象配列及び第1相補配列のハイブリダイゼーション長)も本発明のプローブの性能と作動温度を最適化するのに重要な変数であるということを表す。
UP6-23B(配列番号:141)と同じステム配列とループ長を有するが、異なるループ配列を有する非競合的単分子親和性プローブであるUP15-23B(配列番号:150)とUP16-23B(配列番号:151)とを合成し、非競合的単分子プローブの蛍光特性のループ配列依存性を検査するために使用した。実施例11及び12に使用された単分子プローブUP6-23B(配列番号:141)と同様に、これら2つのプローブもまた、同一の位置、つまり3'末端から3番目のヌクレオチドであるチミジンに連結されビオチンを有し、5'と3'末端にそれぞれ共有結合で連結されたフルオレセインとDABCYLとからなる相互作用性ラベル対を持つ。これら2つのプローブのループ配列は、各プローブが5'末端領域とループ領域との間に、2番目に安定した4bpステム二重鎖立体構造を有するように選択された。5'と3'末端領域の間で形成される5bpステム二重鎖立体構造が最も安定した立体構造である。これに対し、実施例11及び12で試験されたそれぞれの単分子プローブ(本実施例の2つのプローブと同じ5bpのステム二重鎖配列と同じループ長を有するUP6-23B(配列番号:141)包含)は、ループ配列を適切に選択することによって、唯一つのステム二重鎖立体構造を有するように考案された。
図42A及び図42Bは、0(円)と1/4(四角形)モル当量のストレプトアビジンが存在する時の前記2つの単分子プローブの蛍光シグナルの温度依存性をそれぞれ示している。融解プロファイルと受容体因子(ストレプトアビジン)の添加に対する感応特性は、唯一つのステム二重鎖立体構造を有するUP6-23B(配列番号:141)におけると一般的に類似することが観察された(比較のために図35D参照)。しかし、受容体因子(ストレプトアビジン)の添加による蛍光シグナルの相対的増加は、二次的なステム二重鎖立体構造(secondary stem duplex conformer)を有しないUP6-23Bの値と比較した時、より小さいことが観察された。例えば、1/4当量のストレプトアビジンを添加することによって(25℃で)UP15-23BとUP16-23Bの蛍光シグナルは約3倍及び1.5倍にそれぞれ増加する一方、UP6-23Bにおいては約5倍増加する(図37参照)。この結果は、UP15-23BとUP16-23Bが二次的なステム二重鎖構造(secondary stem duplex structure)を形成するという観点から容易に理解することができる。受容体因子がプローブに結合すると、これにより発生する核酸ハイブリダイゼーション不安定化効果によって一次的なステム二重鎖構造(primary stem duplex structure)が不安定になる。この力によりUP15-23BとUP16-23Bは、前記2番目に安定している4bpステム二重鎖構造に立体構造的変化を起こす一方、UP6-23Bは、解離した立体構造へ変化する。したがって、受容体因子が結合した後、二次的なステム二重鎖構造を持たないUP6-23Bと比較して、UP15-23BとUP16-23Bは、二次的なステム二重鎖形成によって二つの相互作用性ラベル部分が相対的にお互いより近接して位置するようになる。受容体因子の添加によってUP15-23BがUP16-23Bに比べて大きい増加を見せるという事実も、前記メカニズムを通じて容易に理解することができる。UP15-23Bの二次的な4bpステム二重鎖はループ領域に4個のヌクレオチドを有するのに対し、UP16-23Bはループ領域に13個のヌクレオチドを有する。したがって、UP16-23Bの場合に比べて、UP15-23Bの二次的なステム二重鎖構造において二つの相互作用性ラベル部分がお互いより遠く離れて位置するようになり、その結果、UP16-23Bでは受容体因子の添加によってより大きい蛍光シグナルの増加が起こる。本実施例から得られた結果は、ステム二重鎖の配列を参照してループ配列を選択することが、本発明のプローブの性能を最適化する上で非常に重要であるということを示唆する。二次的なステム二重鎖構造の形成を避けるようにループ配列を選択することが好ましい。
ループ領域に同じ配列を有し、ステム二重鎖に同数の塩基対(5bp)を有するが、それぞれ異なる位置にプローブリガンド(ビオチン)が接合されている6種類の非競合的単分子親和性プローブが、非競合的単分子プローブのプローブ接合位置依存性を試験するために合成された。なかでも3つのプローブ、つまり、UP10-25B(配列番号:152)、UP10-23B(配列番号:145)、及びUP10-21B(配列番号:153)はステム二重鎖領域に、すなわち3'末端から1番目、2番目及び5番目のヌクレオチドに接合されたビオチンをそれぞれ有している。残り3つのプローブ、つまり、UP10-19B(配列番号:154)、UP10-13B(配列番号:155)、及びUP10-10B(配列番号:156)はループ領域に、すなわちループ領域の3'末端から2番目のヌクレオチド、ループ領域の5'及び3'末端の両方から8番目のヌクレオチド、及びループ領域の5'末端から5番目のヌクレオチドに接合されたビオチンをそれぞれ有している。したがって、前者の3つのプローブは、第1対象または第1相補配列に接合されたプローブリガンドを有しており、後者の3つのプローブは、第1対象または第1相補配列の外側に接合されたプローブリガンドを有している。各単分子プローブも同様に、5'と3'末端にそれぞれ共有結合で連結されたフルオレセインとDABCYLとからなる相互作用性ラベル対を持つ。
3'末端から3番目のヌクレオチドであるチミジンに接合されたビオチンを有し、5'と3'末端にそれぞれ共有結合で連結されたフルオレセインとDABCYLとからなる相互作用性ラベル対を有する単分子プローブUP6-23B(配列番号:141)を用いて、融解プロファイルに及ぼすMgCl2濃度の影響を試験した。
前記単分子プローブの検出溶液は、50pmolの単分子プローブと0、1/8、及び1/4モル当量のストレプトアビジンを含んでいるが、実施例11におけると同一の手順従って96ウェルPCRプレートに用意されたし、iCycler iQ実時間PCR装置を使って蛍光シグナルの温度依存性を測定した。
図44A〜図44Dはそれぞれ、0、1、2.5、及び5mMのMgCl2濃度で得られた結果を示している。温度依存性プロファイルは、一般的に類似しているものと観察されたし、予想の通り、融解温度が、MgCl2濃度が増加されるにつれて増加する。受容体因子が存在しないとき(円)、融解温度が0Mm MgCl2、約38℃から5mM MgCl2、約58℃に増加する。受容体因子が存在するときに、融解温度が0Mm MgCl2、約33℃から5mM MgCl2、約45℃に増加する。この結果は、標的因子と認識要素の最適相互作用温度に合せてプローブの作動温度を調節する必要があるとき、MgCl2の濃度、または塩やインターカレート物質のようなその類似物の濃度を調節することが有用であることを示唆する。
3'末端から3番目のヌクレオチドであるチミジンに接合されたビオチンを有し、5'と3'末端にそれぞれ共有結合で連結されたフルオレセインとDABCYLとからなる相互作用性ラベル対を有する単分子プローブUP6-23B(配列番号:141)を用いて、融解プロファイルに及ぼすpHの影響を試験した。
前記単分子プローブの検出溶液(50pmolの単分子プローブと0及び1/4モル当量のストレプトアビジンと緩衝溶液を含んだ総体積50μlの溶液)は、次の4つの緩衝溶液を使用して96ウェルPCRプレートに用意された:50mM KCl、2.5mM MgCl2を含むpH6.0、10mM MES;50mM KCl、2.5mM MgCl2を含むpH7.0、10mM Tris;50mM KCl、2.5mM MgCl2を含むpH8.0、10mM Tris;及び、50mM KCl、2.5mM MgCl2を含むpH9.0、10mM Tris。iCycler iQ実時間PCR装置を使って蛍光シグナルの温度依存性を測定した。
3'末端から3番目のヌクレオチドであるチミジンに接合されたビオチンを有し、5'と3'末端にそれぞれ共有結合で連結されたフルオレセインとDABCYLとからなる相互作用性ラベル対を有する単分子プローブUP6-23B(配列番号:141)を用いて、受容体因子のプローブリガンド結合に対する阻害を試験した。
阻害試験用検出溶液は、次のように用意した。12.5pmolのストレプトアビジンを含む10mM Tris溶液(pH8.5、50mM KCl、2.5mM MgCl2)とそれぞれ異なる量の阻害剤(ビオチン)を96ウェルPCRプレートの各ウェルに入れ、常温で30分間培養した。約50pmolのUP6-23B(配列番号:141)プローブを各ウェルに添加し、60℃で約30分間培養した後、蛍光を測定した。
図46は、各ウェルの蛍光強度(ストレプトアビジンと阻害剤を含まない検出溶液から、測定された蛍光強度を引いた値)を阻害剤濃度の関数として示している。阻害剤濃度の増加に伴う蛍光強度の増加は、受容体因子(ストレプトアビジン)のプローブリガンド(プローブに連結されたビオチン)への結合が阻害剤(ビオチン)によって阻害されるということを示す。この結果は、本発明のプローブが、標的因子と認識要素の相互作用を遮断したり抑制する特定阻害剤を探索するスクリーニングに使用可能であることを証明する。
図21に示す構造と類似する構造を有する2種類の二分子親和性プローブを作製し、標的受容体因子の濃度に対する感応を試験した。1番目の二分子プローブは、第1相補配列(または、第1対象配列)であるCM4*(配列番号:157)と第1対象配列(または第1相補配列)であるCM5-11B(配列番号:158)とから構成されている。2番目の二分子プローブは、第1相補配列(または、第1対象配列)であるCM4*(配列番号:157)と第1対象配列(または、第1相補配列)であるCM6-11B(配列番号:159)とから構成されている。CM4*(配列番号:157)は、5bpステム二重鎖構造を形成しうる5'及び3'アーム配列(5' and 3'arm sequence)と5'と3'末端にそれぞれ共有結合で連結されたフルオレセインとDABCYLとからなる相互作用性ラベル対を有している。CM5-11B(配列番号:158)とCM6-11B(配列番号:159)は、5'末端から11番目のヌクレオチドであるチミジンに接合されたビオチンをプローブリガンドとするそれぞれ15merと13merオリゴヌクレオチドである。このプローブ構成において、CM5-11B(配列番号:158)とCM6-11B(配列番号:159)は第1対象配列(または、第1相補配列)として作用し、CM4*(配列番号:157)のループ領域の全部または一部が、第1相補配列(または、第1対象配列)として作用する。
実施例19で試験されたものと類似する二分子親和性プローブを作製し、標的受容体因子の濃度に対する感応を試験した。この二分子プローブは、第1対象配列(または、第1相補配列)であるUP10-13B(配列番号:155)と第1相補配列(または、第1対象配列)であるCM5(配列番号:160)とから構成される。UP10-13B(配列番号:155)は、5'末端から13番目のヌクレオチドのループ領域に接合されたビオチンをプローブリガンドとして有し、5'と3'末端にそれぞれ共有結合で連結されたフルオレセインとDABCYLとからなる相互作用性ラベル対を有している。CM5は、UP10-13Bのループ領域に相補的な配列を有する15merオリゴヌクレオチドである。実施例19で試験された二分子プローブと同様に、CM5は、第1相補配列(または、第1対象配列)として作用し、UP10-13Bのループ領域は、第1対象配列(または、第1相補配列)として作用する。
キナーゼプローブの準備
クロスリンカー(cross-linker)を用いて、反応基を有するプリプローブとペプチドをクロスリングキングしてキナーゼプローブを準備した。共通する骨格構造を有する2種類のプリプローブを準備したが、5'と3'末端にそれぞれ接合された蛍光体と消光体を有しており、ステム-ループ構造を形成する25merオリゴヌクレオチドを骨格構造としている。UP10-23C(配列番号:161)は、3'ステム配列の3'末端から3番目のヌクレオチドであるチミジンに共有結合で連結されたカルボキシル残基を有している。UP10-23A(配列番号:162)は、前記部位と同じステム部位に1級アミン残基を有している(カルボキシル基が連結されたチミジン及びアミン基が連結されたチミジンの構造は、図24A及び図24Bを参照されたい)。プリプローブの選択は、オリゴヌクレオチドとペプチドに含まれた反応基(等)に依存する。フルオレセインを蛍光体とする場合、1級アミン基を有するUP10-23Aが本実施例で使用されたように、より好まれる。使用されたクロスリンカーは、MBS(m-Maleimidobenzoyl-N-hydroxysuccinimide ester)である。MBSは、NHS-エステル-マレイミド(NHS-ester-maleimide)異種二反応性クロスリンカー(heterobifunctional cross-linker)であるので、まず、一つの1級アミン基に連結させてから残りの分子のスルフヒドリル基(sulfhydryl group)に連結させる過程を通じて両分子をクロス-リングキングする時に使用される。本実施例で使用されたペプチド配列は、KRTLRRC(配列番号:163)である。ペプチドKRTLRR(配列番号:164)は、PKC(プロテインキナーゼC、protein kinase C)の認識配列である。PKCは、スレオニン(threonine)の側鎖であるヒドロキシル基(hydroxyl group)をリン酸化する。クロスリンカーのマレイミド環(maleimide ring)に接合するためのスルフヒドリル基(sulfhydryl group)を提供するために、システイン残基(cysteine residue)がC末端に導入されている。
PKC検出用緩衝溶液の組成は、10mM MgCl2、1mM ATPと1mM CaCl2を含むpH7.4、20mM HEPES緩衝溶液である。酵素活性を検出するために、50pmolのPKCプローブを50mUのPKCと共に50μlのHEPES緩衝溶液で30℃で1時間反応させた。(1unitのPKCは、0.6mg/mlのホスファチジルセリン(phosphatidylserine)と1.7mM CaCl2存在下でType III-S histone proteinを基質として30℃で1分当たり1nmolのリン酸基を伝達するのに必要な酵素の量として定義される。)EDTAを最終濃度10mMで添加することによって反応を終結した。約25pmoleの抗ホスホスレオニン抗体(anti-phosphothreonine antibody)を反応混合物に添加し、iCycler iQ実時間PCR装置を使って試料の蛍光シグナルを検出した。PKCプローブとPKC対照群プローブのそれぞれを、キナーゼ反応をせずに抗ホスホスレオニン抗体と混合して、陰性及び陽性対照群試料をそれぞれ準備した。阻害剤濃度とPKC活性間の関係を試験するために、強力なPKC阻害剤として知られたスタウロスポリン(staurosporin)を0〜90μM濃度でキナーゼ溶液に添加し、キナーゼ反応前に5分間培養した。
次に、本発明の標的検出システムを使用ために必要な場合に使用可能な材料及び実験方法を説明する。
1)ATPアッセイ
生物学的発光(bioluminescence)を用いてATPを測定するのは、よく確立された技術である。この方法では、極低い濃度のATPを測定するために、光を放出する反応であるルシフェラーゼ触媒によるルシフェリン酸化反応のATP依存性を利用する(De Luca,M. and McElroy,W.D.,(1978))。商業的なATP検出キットの検出範囲は、ATP 1nmol〜1fmol範囲(または、10-6〜10-11M範囲)である。Roche Molecular Biochemicalsの製品説明書ATP Bioluminescence Assay Kit CLSII(revised July,1999);及び、CalBiochemの製品説明書ATP Assay Kit Cat.No.119108(revised January 26,1999)を参照されたい。
ピロリン酸(PPi)は、無機ピロホスファターゼ(inorganic pyrophosphatase)の触媒反応により両分子の無機リン酸(Pi)に加水分解される。Pi存在下でマルトースホスホリラーゼ(maltose phosphorylase)は、マルトース(maltose)をグルコース1-リン酸(glucose1-phosphate)とグルコース(glucose)に変換させる。その後、グルコースオキシダーゼ(glucoseoxidase)がグルコースをグルコノラクトン(gluconolactone)とH2O2に変換させる。最後に、西洋ワサビ過酸化酵素(horseradish peroxidase、HRP)を触媒とし、H2O2がAmplex Red reagent(10-acetyl-3,7-dihydroxyphenoxazine)と反応して吸光及び蛍光放出最高値がそれぞれ約563nmと約587nmであるレゾルフィン(resorufin)を生成する(Zhou,M.et al.,(1997);Hu,G.R.et al.,(1997))。この検出方法は、100μl反応で0.2μMまでのPPi(20pmol)を検出することができる。Molecular Probesの製品説明書PiPerTM Phosphate Assay Kit No.P-22061(revised on July 17、2002)を参照されたい。
さらに他の方法では、Pi存在下で基質である2-アミノ-6-メルカプト-7-メチルプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(2-amino-6-mercapto-7-methylpurine nucleoside phosphorylase、MESG)が、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(purine nucleoside phosphorylase、PNP)によりリボース1-リン酸(ribose1-phosphate)と2-アミノ-6-メルカプト-7-メチルプリン(2-amino-6-mercapto-7-methylpurine)へ酵素的に変換される(Webb,M.R.,(1992))。MESGの酵素的変換により吸収最大波長が、基質の330nmから産物の360nmへ変化される。このアッセイは、1ml反応で1nmolのPPiまで検出可能である。Molecular Probesの製品説明書 EnzChek Pyrophosphate Assay Kit No.E-6646(revised on June 21,2002)を参照されたい。本願明細書に開示される全ての参考文献は、参考として本願明細書に組み込まれる。特に、次の参考文献が、参考として本願明細書に組み込まれる。
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Claims (228)
- a)それぞれ独立して約3〜150個のヌクレオチドを有し、相互に実質的に相補的であることから第1ハイブリダイズした二重鎖(first hybridized duplex)を形成する第1対象配列及び第1相補配列からなる第1核酸配列対;
b)前記第1対象配列と前記第1相補配列のうち少なくとも一つに接合されており、少なくとも一つの標的因子と特異的に相互作用する少なくとも一つの認識要素;及び
c)必要に応じて、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の量の関数としてその大きさが示される特徴的シグナルを発生する少なくとも一つの検出可能なラベル;からなる構成成分のうち少なくとも一つ、好ましくは全部を作動可能に連結された状態に含むプローブであって、
前記標的因子が存在するときに、前記標的因子と前記認識要素との前記相互作用により前記第1ハイブリダイズした二重鎖の量が、前記標的因子が存在しないときの量に比べて変化することによって前記特徴的シグナルが変化するプローブ。 - 前記プローブは、第2対象配列と第2相補配列とからなる競争する核酸配列である第2核酸配列対をさらに含むプローブであって、
前記第2対象配列と前記第2相補配列はそれぞれ独立して約3〜150個のヌクレオチドを有し、相互に実質的に相補的であることから第2ハイブリダイズした二重鎖(second hybridized duplex)を形成し;
前記第1対象配列と前記第2対象配列は、一つの対象配列内に含まれていながら、少なくとも一つのヌクレオチドからなる重複領域を有し、
前記標的因子が存在するときに、前記標的因子と前記認識要素との前記相互作用により、前記標的因子が存在しないときに比べて前記第1ハイブリダイズした二重鎖及び前記第2ハイブリダイズした二重鎖のいずれか一つの量は減少し、残り一つの量は増加することによって、前記特徴的シグナルが変化する請求項1に記載のプローブ。 - 前記認識要素が、前記重複領域を除いた前記第1対象配列、または前記第1相補配列に接合されている請求項2に記載のプローブ。
- 前記対象配列及び前記相補配列が、DNA、RNA、PNA、及びDNAとRNAとの混合物からなる群より選ばれる請求項1及び2のいずれか一項に記載のプローブ。
- 前記認識要素がプローブリガンドであり、前記標的因子が前記プローブリガンドに特異的に結合しうる受容体因子である請求項1に記載の親和性プローブ。
- 前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記受容体因子が前記プローブリガンドに結合することによって少なくとも1℃減少する請求項5に記載の親和性プローブ。
- 前記プローブリガンドが、前記第1対象配列または前記第1相補配列に少なくとも一つの連結要素により共有結合で連結されている請求項5に記載の親和性プローブ。
- 前記連結要素が、化学結合(chemical bond)、二価原子(divalent atom)、二価の化学部分(divalent chemical moiety)、及び多価の化学部分(multivalent chemical moiety)からなる群より選ばれる請求項7に記載の親和性プローブ。
- 前記プローブリガンドが、化学的リガンド(chemical ligand)、生化学的リガンド(biochemical ligand)、抗原、抗体、抗体断片、酵素、酵素の基質、酵素の基質または阻害剤、ホルモン(hormone)、抗生剤(antibiotic)、麻薬(narcotic)、毒素(toxin)、ポリペプチド(polypeptide)、タンパク質、タンパク質断片、標的配列(targeting sequence)、トランジットペプチド(transit peptide)、糖タンパク質(glycoprotein)、脂質(lipid)、リン脂質(phospholipid)、多糖(polysaccaharide)、炭水化物(carbohydrate)、核酸、及びペプチド核酸(peptide nucleic acid)からなる群より選ばれる請求項5に記載の親和性プローブ。
- 前記認識要素は、不安定化因子と少なくとも一つの切断部位とを含むプローブ基質であり、前記標的因子は、切断部位を特異的に切断しうる反応誘発因子であり、前記切断部位の第1末端は、前記不安定化因子に接合されており、前記切断部位の第2末端は、前記第1対象配列または第1相補配列に少なくとも一つの連結要素により共有結合で連結されている請求項1に記載の切断性プローブ。
- 前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記切断部位が前記反応誘発因子により切断されることによって少なくとも1℃増加する請求項10に記載の切断性プローブ。
- 前記連結要素が、化学結合、二価原子、二価の化学部分、及び多価の化学部分からなる群より選ばれる請求項10に記載の切断性プローブ。
- 前記不安定化因子が、前記切断部位の前記第1末端とリンカーにより共有結合または非共有結合的に連結されている請求項10に記載の切断性プローブ。
- 前記不安定化因子が、ビオチン(biotin)に結合するストレプトアビジン(streptavidin)またはその誘導体であり、前記ビオチンは、前記切断部位の第1末端にリンカーにより共有結合で連結されている請求項13に記載の切断性プローブ。
- 前記リンカーが、化学結合、二価原子、二価の化学部分、及び多価の化学部分からなる群より選ばれる請求項13に記載の切断性プローブ。
- 前記切断部位が、プロテアーゼ(protease)、エンドヌクレアーゼ(endonuclease)、リパーゼ(lipase)、またはグリコシダーゼ(glycosidase)によって特異的に切断される請求項10に記載の切断性プローブ。
- 前記切断部位が、へパラナーゼ−1(heparanase-1)によって特異的に切断される請求項16に記載の切断性プローブ。
- 前記切断部位が、哺乳類またはウイルスのプロテアーゼによって特異的に切断される請求項16に記載の切断性プローブ。
- 前記切断部位が、ヒト病原体(human pathogen)と関連するプロテアーゼによって特異的に切断される請求項16に記載の切断性プローブ。
- 前記プロテアーゼが、サイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV)、単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)、肝炎ウイルス(hepatitis virus)、マラリア原虫(plasmodium)、ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus:HIV)、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(Kaposi's sarcoma-associated herpes virus:KSHV)、黄熱ウイルス(yellow fever virus)、フラビウイルス(flavivirus)、またはライノウイルス(rhinovirus)から発現するプロテアーゼである請求項19に記載の切断性プローブ。
- 前記プロテアーゼが、セリン型(serine-type)、システイン型(cystein-type)、またはアスパラギン酸型(aspartate-type)プロテアーゼである請求項18に記載の切断性プローブ。
- 前記マラリア原虫は、ピー.ファルシパルム(P.falciparum)であり、前記プロテアーゼは、プラスメプシン(plasmepsin)I及びIIのいずれかである請求項20に記載の切断性プローブ。
- 前記切断部位が、HSVの成熟したプロテアーゼ(maturational protease)によって特異的に切断される請求項20に記載の切断性プローブ。
- 前記肝炎ウイルス(hepatitis virus)がC型肝炎ウイルスである請求項20に記載の切断性プローブ。
- 前記ヒト病原体が酵母(yeast)、細菌(bacterium)、真菌類(fungi)、線虫(nematode)、ウイルス(virus)、または原生動物(protozoa)である請求項19に記載の切断性プローブ。
- 前記切断部位が、血液凝固(blood coagulation)、アポトーシス(apoptosis)、アルツハイマー病(Alzheimer's disease)、または細胞外マトリックス(extracellular matrix)と関連している哺乳類のプロテアーゼによって特異的に切断される請求項18に記載の切断性プローブ。
- 前記認識要素は、前記第1対象配列または前記第1相補配列に少なくとも一つの連結要素により共有結合で連結されている少なくとも一つの反応部位を含むプローブ基質であり、前記標的因子は、不安定化因子を前記反応部位に特異的に接合しうる反応誘発因子である請求項1に記載の第I型連結性プローブ。
- 前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記不安定化因子が前記反応誘発因子により接合されることによって少なくとも1℃減少する請求項27に記載の第I型連結性プローブ。
- 前記連結要素が、化学結合(chemical bond)、二価原子(divalent atom)、二価の化学部分(divalent chemical moiety)、及び多価の化学部分(multivalent chemical moiety)からなる群より選ばれる請求項27に記載の第I型連結性プローブ。
- 前記不安定化因子が、前記反応誘発因子の存在下で前記反応部位に共有結合で連結されうる少なくとも一つの反応基を有するタンパク質またはタンパク質複合体である請求項27に記載の第I型連結性プローブ。
- 前記不安定化因子が、少なくとも一つの前記反応基を有する修飾されたビオチン(biotin)に結合しているストレプトアビジン(streptavidin)である請求項30に記載の第I型連結性プローブ。
- 前記反応部位が、リガーゼ(ligase)により前記不安定化因子に接合される請求項27に記載の第I型連結性プローブ。
- 前記リガーゼが、ポリヌクレオチドリガーゼ(polynucleotide ligase)、アミノアシルtRNAリガーゼ(aminoacyl tRNA ligase)、及びビオチンタンパク質リガーゼ(biotin protein ligase)からなる群より選ばれる請求項32に記載の第I型連結性プローブ。
- 前記認識要素は、前記第1対象配列または前記第1相補配列に少なくとも一つの連結要素により共有結合で連結されている少なくとも一つの反応部位を含むプローブ基質であり、前記標的因子は、前記反応部位を、不安定化因子が接合しうる接合部位に特異的に変換させうる反応誘発因子である請求項1に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記不安定化因子が前記反応誘発因子により接合されることによって少なくとも1℃減少する請求項34に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記連結要素が、化学結合、二価原子、二価の化学部分、及び多価の化学部分からなる群より選ばれる請求項34に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記不安定化因子が、前記接合部位に特異的に結合しうるタンパク質またはタンパク質複合体である請求項34に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記不安定化因子が、前記接合部位に自発的にまたは連結試薬の存在下で共有結合で連結されうる少なくとも一つの反応基を有するタンパク質またはタンパク質複合体である請求項34に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記不安定化因子が、少なくとも一つの前記反応基を有する修飾されたビオチン(biotin)に結合しているストレプトアビジン(streptavidin)またはその誘導体である請求項38に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記反応部位が、トランスフェラーゼ(transferase)により特異的に変換する請求項34に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記トランスフェラーゼが、キナーゼ(kinase)及びアセチル-CoAトランスフェラーゼ(acetyl-CoA transferase)からなる群より選ばれる請求項40に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記キナーゼが、c-AMP依存性プロテインキナーゼ(c-AMP dependent protein kinase:PKA)、カゼインキナーゼI(casein kinase I:CKI)、カゼインキナーゼII(casein kinase II:CKII)、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3(glycogen synthase kinase 3:GSK−3)、cdc2プロテインキナーゼ(cdc2 protein kinase)、カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII(calmodulin-dependent protein kinase II:CaMKII)、インスリン受容体(insulin receptor:INSR)、マイトジェン-活性化プロテインキナーゼ(mitogen-activated protein kinase:MAPK)、cGMP-依存性プロテインキナーゼ(cGMP-dependent protein kinase:cGPK)、ホスホリラーゼキナーゼ(phosphorylase kinase:PhK)、プロテインキナーゼC(protein kinase C:PKC)、p34 cdc2プロテインキナーゼ(p34 cdc2 protein kinase)、減数分裂-活性化ミエリン塩基性プロテインキナーゼ(meiosis-activated myelin basic protein kinase:p44 mpk)、平滑筋ミオシン軽鎖キナーゼ(smooth muscle myosin light chain kinase)、表皮成長因子受容体キナーゼ(epidermal growth factor receptor kinase:EGF−RK)、及びプロテインチロシンキナーゼpp60c-src(protein tyrosine kinase pp60c-src:PTK)からなる群より選ばれる請求項41に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記反応部位が、キナーゼに特異的な部位であり、前記接合部位が、前記キナーゼにより付着されたリン酸基を含む請求項34に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記不安定化因子が、前記キナーゼにより付着された前記リン酸基を有する前記接合部位に特異的に結合しうる抗体または受容体である請求項43に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記リン酸基は、チオリン酸基(thiophosphate)であり、前記不安定化因子は、連結試薬の存在下で前記接合部位に共有結合で連結されうるヨードアセチル基(iodoacetyl)またはチオル基(thiol)のような少なくとも一つの反応基を有する修飾されたビオチン(biotin)に結合しているストレプトアビジン(streptavidin)またはその誘導体である請求項43に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記不安定化因子が、二価陽イオン性(dicataionic)、三価陽イオン性(tricataionic)、または多価陽イオン性(polycataionic)金属イオンを含んでいる合成高分子またはその類似体からなるナノ粒子(nanoparticle)、ミクロ粒子(microparticle)、ビーズ(bead)、または膜(membrane)であって、前記リン酸基を有する前記接合部位に特異的に結合しうる請求項43に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記認識要素は、前記第1対象配列または前記第1相補配列に少なくとも一つの連結要素により共有結合で連結されている少なくとも一つの反応部位を含むプローブ基質であり、前記標的因子は、不安定化因子が接合されうる前記反応部位を、非接合性部位に特異的に変換させうる反応誘発因子である請求項1に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記不安定化因子が接合されることによって少なくとも1℃減少する請求項47に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記連結要素が、化学結合、二価原子、二価の化学部分、及び多価の化学部分からなる群より選ばれる請求項47に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記不安定化因子が、前記反応部位に特異的に結合しうるタンパク質またはタンパク質複合体である請求項47に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記不安定化因子が、前記反応部位に自発的にまたは連結試薬の存在下で共有結合で連結されうる少なくとも一つの反応基を有するタンパク質またはタンパク質複合体である請求項47に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記不安定化因子が、少なくとも一つの前記反応基を有する修飾されたビオチン(biotin)に結合しているストレプトアビジン(streptavidin)またはその誘導体である請求項51に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記反応部位が、ホスファターゼ(phosphatase)により特異的に脱リン酸化しうるリン酸基を有する部位である請求項47に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記ホスファターゼが、プロテインチロシンホスファターゼ(protein tyrosine phosphatase)、二重特異性ホスファターゼ(dual specificity phosphatase)及びプロテインSer/Thrホスファターゼ(protein Ser/Thr phosphatase)のようなリン酸化プロテインホスファターゼ(phosphoprotein phosphatase);ホスファチジルイノシトール-3,4-二リン酸4-ホスファターゼ(phosphatidylinositol-3,4-biphosphate 4-phosphatase)、ホスファチジルイノシトール-3,4,5-三リン酸3-ホスファターゼ(phosphatidylinositol-3,4,5-triphosphate 3-phosphatase)、SH2ドメイン含有イノシトールホスファターゼ(SH2 domain-containing inositol phosphatase:SHIP)及び膜-会合リン脂質ホスファターゼ(membrane-assocated phospholipid phosphatase)のようなリン脂質ホスファターゼ(phospholipid phosphatase);ポリヌクレオチド3'-ホスファターゼ(polynucleotide 3'-phosphatase)及びポリヌクレオチド5'-ホスファターゼ(polynucleotide 5'-phosphatase)のようなポリヌクレオチドホスファターゼ(polynucleotide phosphatase);からなる群より選ばれる請求項53に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記不安定化因子が、前記リン酸基を有する前記反応部位に特異的に結合しうる抗体または受容体である請求項53に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記リン酸基は、チオリン酸基(thiophosphate)であり、前記不安定化因子は、連結試薬の存在下で前記反応部位に共有結合で連結されうるヨードアセチル基(iodoacetyl)またはチオル基(thiol)のような少なくとも一つの反応基を有する修飾されたビオチン(biotin)に結合しているストレプトアビジン(streptavidin)またはその誘導体である請求項53に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記不安定化因子が、二価陽イオン性(dicataionic)、三価陽イオン性(tricataionic)、または多価陽イオン性(polycataionic)金属イオンを含んでいる合成高分子またはその類似体からなるナノ粒子(nanoparticle)、ミクロ粒子(microparticle)、ビーズ(bead)、または膜(membrane)であって、前記リン酸基を有する前記反応部位に特異的に結合しうる請求項53に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記標的因子が存在しないときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖に比べて優先的に形成される請求項2に記載の親和性プローブ。
- 前記標的因子が存在しないときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも1℃高い請求項58に記載の親和性プローブ。
- 前記標的因子が過量存在するときに、前記第2ハイブリダイズした二重鎖が、前記第1ハイブリダイズした二重鎖に比べて優先的に形成される請求項58に記載の親和性プローブ。
- 前記標的因子が過量存在するときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも1℃低い請求項60に記載の親和性プローブ。
- 前記標的因子が存在しないときに、前記第2ハイブリダイズした二重鎖が、前記第1ハイブリダイズした二重鎖に比べて優先的に形成される請求項2に記載の切断性プローブ。
- 前記標的因子が存在しないときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも1℃低い請求項62に記載の切断性プローブ。
- 前記標的因子が過量存在するときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖に比べて優先的に形成される請求項62に記載の切断性プローブ。
- 前記標的因子が過量存在するときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも1℃高い請求項64に記載の切断性プローブ。
- 前記標的因子が存在しないときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖に比べて優先的に形成される請求項2に記載の第I型連結性プローブ。
- 前記標的因子が存在しないときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも1℃高い請求項66に記載の第I型連結性プローブ。
- 前記標的因子が過量存在するときに、前記第2ハイブリダイズした二重鎖が、前記第1ハイブリダイズした二重鎖に比べて優先的に形成される請求項66に記載の第I型連結性プローブ。
- 前記標的因子が過量存在するときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも1℃低い請求項68に記載の第I型連結性プローブ。
- 前記標的因子が存在しないときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖に比べて優先的に形成される請求項2に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記標的因子が存在しないときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも1℃高い請求項70に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記標的因子が過量存在するときに、前記第2ハイブリダイズした二重鎖が、前記第1ハイブリダイズした二重鎖に比べて優先的に形成される請求項70に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記標的因子が過量存在するときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも1℃低い請求項72に記載の第II型連結性プローブ。
- 前記標的因子が存在しないときに、前記第2ハイブリダイズした二重鎖が、前記第1ハイブリダイズした二重鎖に比べて優先的に形成される請求項2に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記標的因子が存在しないときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも1℃低い請求項74に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記標的因子が過量存在するときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖が、前記第2ハイブリダイズした二重鎖に比べて優先的に形成される請求項74に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記標的因子が過量存在するときに、前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度が前記第2ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも1℃高い請求項76に記載の第II(−)型連結性プローブ。
- 前記検出可能なラベルが、蛍光体、発光体、放射線同位元素、酵素、抗体、抗原、電気化学的ラベルからなる群より選ばれる非相互作用性ラベルである請求項1に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記第1対象配列を含む第1分子及び前記第1相補配列を含む第2分子からなる二分子プローブであって、前記少なくとも一つの検出可能なラベルが、前記第1及び第2分子のうち少なくとも一つに共有結合で連結されている請求項78に記載のプローブ。
- 前記第1分子が支持体に固定化されており、前記少なくとも一つの検出可能なラベルが、前記第2分子に共有結合で連結されている請求項79に記載のプローブ。
- 前記第2分子が支持体に固定化されており、前記少なくとも一つの検出可能なラベルが、前記第1分子に共有結合で連結されている請求項79に記載のプローブ。
- 前記検出可能なラベルが、二本鎖核酸に優先的に結合しうるインターカレート染色剤(intercalating dye)である請求項1に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記第1対象配列を含む第1分子と前記第1相補配列を含む第2分子とを含む請求項82に記載のプローブ。
- 前記第1または第2分子が支持体に固定化されている請求項83に記載のプローブ。
- 前記第1対象配列及び前記第1相補配列が、ループ部分により共有結合で連結されている請求項82に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、前記第1対象配列の5'または3'末端のいずれかを前記第1相補配列の5'または3'末端のいずれかに連結する請求項85に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、約4〜100個のヌクレオチドを有する核酸配列である請求項85に記載のプローブ。
- 前記第1対象配列、前記ループ部分、及び前記第1相補配列が、5'から3'方向または3'から5'方向に順次に共有結合で連結されている請求項87に記載のプローブ。
- 支持体に固定化されている請求項85に記載のプローブ。
- 前記少なくとも一つの検出可能なラベルが、前記第1対象配列に接合されている第1ラベル部分と、前記第1相補配列に接合されている第2ラベル部分とを含む相互作用性ラベル対を含み、前記第1ハイブリダイズした二重鎖が形成されるときに、前記第1及び第2ラベル部分が相互作用する請求項1に記載のプローブ。
- 前記相互作用性ラベル対が、蛍光体と消光体からなり、前記相互作用性ラベル対の相互作用により前記プローブの蛍光の変化が起こり、該蛍光の変化が、強度の減少、寿命の減少、偏光の変化、波長の変化からなる群より選ばれる請求項90に記載のプローブ。
- 前記プローブが、前記第1ラベル部分を含んでいる前記第1対象配列を含む第1分子と、前記第2ラベル部分を含んでいる前記第1相補配列を含む第2分子とからなる二分子プローブである請求項90に記載のプローブ。
- 前記第1または第2分子が支持体に固定化されている請求項92に記載のプローブ。
- 前記プローブが、前記第1対象配列及び前記第1相補配列がループ部分により共有結合で連結されている単分子プローブである請求項90に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、前記第1対象配列の5'または3'末端のいずれかを前記第1相補配列の5'または3'末端のいずれかに連結する請求項94に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、約4〜100個のヌクレオチドを有する核酸配列である請求項94に記載のプローブ。
- 前記第1対象配列、前記ループ部分、及び前記第1相補配列が、5'から3'方向または3'から5'方向に順次に共有結合で連結されている請求項96に記載のプローブ。
- 支持体に固定化されている請求項94に記載のプローブ。
- 前記プローブは単分子プローブであって、前記第1対象配列と前記第1相補配列とがループ部分により共有結合で連結されており、前記少なくとも一つの検出可能なラベルが、前記単分子プローブの相異なる位置に接合されている第1及び第2ラベル部分を含む相互作用性ラベル対を含み、前記第1ハイブリダイズした二重鎖が形成されるときに、前記第1及び第2ラベル部分が相互作用する請求項1に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、前記第1対象配列の5'または3'末端のいずれかを前記第1相補配列の5'または3'末端のいずれかに連結する請求項99に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、約4〜100個のヌクレオチドを有する核酸配列である請求項99に記載のプローブ。
- 前記第1対象配列、前記ループ部分、及び前記第1相補配列が、5’から3’方向または3'から5'方向に順次に共有結合で連結されている請求項101に記載のプローブ。
- 前記相互作用性ラベル対が、蛍光体と消光体からなり、前記相互作用性ラベル対の相互作用により前記プローブの蛍光の変化が起こり、該蛍光の変化が、強度の減少、寿命の減少、偏光の変化、波長の変化からなる群より選ばれる請求項99に記載のプローブ。
- 前記第1及び第2ラベル部分のうち少なくとも一つが、前記ループ部分に共有結合で連結されている請求項99に記載のプローブ。
- 支持体に固定化されている請求項99に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記第1対象配列の5'末端に共有結合で連結された5'アーム配列(5'arm sequence)と、前記第1対象配列の3'末端に共有結合で連結された3'アーム配列(3'arm sequence)とからなる核酸アーム配列対をさらに含むプローブであって、
前記第1対象配列が前記第1相補配列にハイブリダイズしていないときに、前記アーム配列対は、約3〜35個の相補的な塩基対を有するステム二重鎖(stemd duplex)を形成し;
前記検出可能なラベルは、前記5'アーム配列に接合された第1ラベル部分と前記3'アーム配列に接合された第2ラベル部分とからなる相互作用性ラベル対を含み、前記ステム二重鎖が形成されるときに、前記第1及び第2ラベル部分が相互作用する請求項1に記載のプローブ。 - 前記プローブは、前記第1相補配列の5’末端に共有結合で連結された5’アーム配列(5’arm sequence)と、前記第1相補配列の3’末端に共有結合で連結された3’アーム配列(3’arm sequence)とからなる核酸アーム配列対をさらに含むプローブであって、
前記第1対象配列が前記第1相補配列にハイブリダイズしていないときに、前記アーム配列対は、約3〜35個の相補的な塩基対を有するステム二重鎖(stem duplex)を形成し;
前記検出可能なラベルは、前記5'アーム配列に接合された第1ラベル部分と、前記3'アーム配列に接合された第2ラベル部分とからなる相互作用性ラベル対を含み、前記ステム二重鎖が形成されるときに、前記第1及び第2ラベル部分が相互作用する請求項1に記載のプローブ。 - 前記プローブは、前記第1対象配列の5'末端に共有結合で連結された第1の5’アーム配列(first 5'arm sequence)と前記第1対象配列の3'末端に共有結合で連結された第1の3’アーム配列(first 3'arm sequence)とからなる第1アーム配列対と、前記第1相補配列の5'末端に共有結合で連結された第2の5’アーム配列(second 5’arm sequence)と前記第1相補配列の3’末端に共有結合で連結された第2の3’アーム配列(second 3’arm sequence)とからなる第2アーム配列対と、からなる2対の核酸アーム配列対をさらに含むプローブであって、
前記第1対象配列が前記第1相補配列にハイブリダイズしていないときに、前記第1アーム配列対は、約3〜35個の相補的な塩基対を有する第1ステム二重鎖(first stem duplex)を形成し、前記第2アーム配列対は、約3〜35個の相補的な塩基対を有する第2ステム二重鎖(second stemd duplex)を形成し;
前記検出可能なラベルは、前記第1の5’アーム配列に接合された第1ラベル部分と前記第1の3’アーム配列に接合された第2ラベル部分とからなる第1ラベル対と、前記第2の5’アーム配列に接合された第3ラベル部分と前記第2の3’アーム配列に接合された第4ラベル部分とからなる第2ラベル対と、からなる2対の相互作用性ラベル対を含み、前記第1ステム二重鎖が形成されるときに前記第1ラベル対が相互作用し、前記第2ステム二重鎖が形成されるときに前記第2ラベル対が相互作用する請求項1に記載のプローブ。 - 前記相互作用性ラベル対が、蛍光体と消光体からなり、前記相互作用性ラベル対の相互作用により前記プローブの蛍光の変化が起こり、該蛍光の変化が、強度の減少、寿命の減少、偏光の変化、波長の変化からなる群より選ばれる請求項106ないし108のいずれか一項に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記第1対象配列を含む第1分子及び前記第1相補配列を含む第2分子からなる二分子プローブである請求項106ないし108のいずれか一項に記載のプローブ。
- 前記第1または第2分子が支持体に固定化されている請求項110に記載のプローブ。
- 前記プローブは、少なくとも前記第1対象配列を含む第1構成要素及び少なくとも前記第1相補配列を含む第2構成要素がループ部分により共有結合で連結されている単分子プローブである請求項106ないし108のいずれか一項に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、前記第1対象配列の5'または3'末端のいずれかを前記第1相補配列の5'または3'末端のいずれかに連結する請求項112に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、約4〜100個のヌクレオチドを有する核酸配列である請求項112に記載のプローブ。
- 前記第1対象配列、前記ループ部分、及び前記第1相補配列が、5’から3’方向または3'から5'方向に順次に共有結合で連結されている請求項114に記載のプローブ。
- 支持体に固定化されている請求項112に記載のプローブ。
- 前記検出可能なラベルが、蛍光体、発光体、放射線同位元素、酵素、抗体、抗原、電気化学的ラベルからなる群より選ばれる非相互作用性ラベルである請求項2に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記対象配列を含む第1分子、前記第1相補配列を含む第2分子、及び前記第2相補配列を含む第3分子からなる三分子プローブであって、前記少なくとも一つの検出可能なラベルが、前記第1、第2及び第3分子のうち少なくとも一つに共有結合で連結されている請求項117に記載のプローブ。
- 前記少なくとも一つの検出可能なラベルが、前記第2及び第3分子のうち少なくとも一つに共有結合で連結されており、仮に、両分子ともラベルされているなら、各分子が相異なるラベルを有する請求項118に記載のプローブ。
- 前記第1分子が支持体に固定化されている請求項119に記載のプローブ。
- 前記第2または第3分子のいずれかが支持体に固定化されており、前記少なくとも一つの検出可能なラベルが前記第1分子に共有結合で連結されている請求項118に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記第1及び第2相補配列のうち一つと前記対象配列とを含む第1分子と、残りの配列を含む第2分子とからなる二分子プローブであって、前記第1分子に含まれた前記二つの配列が、ループ部分により共有結合で連結されており、前記少なくとも一つの検出可能なラベルが、前記第1及び第2分子のうち少なくとも一つに共有結合で連結されている請求項117に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、第1配列の5'または3'末端のいずれかを第2配列の5'または3'末端のいずれかに連結する請求項122に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、約4〜100個のヌクレオチドを有する核酸配列である請求項122に記載のプローブ。
- 前記第1配列、前記ループ部分、及び前記第2配列が、5’から3’方向または3'から5'方向に順次に共有結合で連結されている請求項124に記載のプローブ。
- 前記第1分子が支持体に固定化されており、前記少なくとも一つの検出可能なラベルが前記第2分子に共有結合で連結されている請求項122に記載のプローブ。
- 前記第2分子が支持体に固定化されており、前記少なくとも一つの検出可能なラベルが前記第1分子に共有結合で連結されている請求項122に記載のプローブ。
- 前記検出可能なラベルが、二本鎖核酸に優先的に結合しうるインターカレート染色剤(intercalating dye)である請求項2に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記対象配列を含む第1分子、前記第1相補配列を含む第2分子、及び前記第2相補配列を含む第3分子を含む請求項128に記載のプローブ。
- 前記第2または第3分子が支持体に固定化されている請求項129に記載のプローブ。
- 前記少なくとも一つの検出可能なラベルが、前記第1対象配列に接合されている第1ラベル部分と、前記第1相補配列に接合されている第2ラベル部分とを含む相互作用性ラベル対を含み、前記第1ハイブリダイズした二重鎖が形成されるときに、前記第1及び第2ラベル部分が相互作用する請求項2に記載のプローブ。
- 前記少なくとも一つの検出可能なラベルが、前記第2対象配列に接合されている第1ラベル部分と、前記第2相補配列に接合されている第2ラベル部分とを含む相互作用性ラベル対を含み、前記第2ハイブリダイズした二重鎖が形成されるときに、前記第1及び第2ラベル部分が相互作用する請求項2に記載のプローブ。
- 前記少なくとも一つの検出可能なラベルが、第1ラベル対と第2ラベル対とからなる2対の相異なる相互作用性ラベル対を含むプローブであって、前記第1ラベル対は、前記第1対象配列に接合されている第1ラベル部分と前記第1相補配列に接合されている第2ラベル部分とを含み、前記第2ラベル対は、前記第2対象配列に接合されている第3ラベル部分と前記第2相補配列に接合されている第4ラベル部分とを含み、前記第1ハイブリダイズした二重鎖が形成されるときに前記第1及び第2ラベル部分が相互作用し、前記第2ハイブリダイズした二重鎖が形成されるときに前記第3及び第4ラベル部分が相互作用する請求項2に記載のプローブ。
- 前記第1及び第3ラベル部分が同じ部分である請求項133に記載のプローブ。
- 前記相互作用性ラベル対が蛍光体と消光体からなり、前記相互作用性ラベル対の相互作用により前記プローブの蛍光の変化が起こり、該蛍光の変化が、強度の減少、寿命の減少、偏光の変化、波長の変化からなる群より選ばれる請求項131ないし133のいずれか一項に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記対象配列を含む第1分子、前記第1相補配列を含む第2分子、及び前記第2相補配列を含む第3分子からなる三分子プローブである請求項131ないし133のいずれか一項に記載のプローブ。
- 前記第1、第2及び第3分子のうち一つが、支持体に固定化されている請求項136に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記対象配列、前記第1相補配列及び前記第2相補配列のうち二つを含む第1分子と、残りの配列を含む第2分子とからなる二分子プローブであって、前記第1分子に含まれた前記二つの配列が、ループ部分により共有結合で連結されている請求項131ないし133のいずれか一項に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、第1配列の5'または3'末端のいずれかを第2配列の5'または3'末端のいずれかに連結する請求項138に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、約4〜100個のヌクレオチドを有する核酸配列である請求項138に記載のプローブ。
- 第1配列、前記ループ部分及び第2配列が、5’から3’方向または3'から5'方向に順次に共有結合で連結されている請求項140に記載のプローブ。
- 前記第1または第2分子が、支持体に固定化されている請求項138に記載のプローブ。
- 前記プローブは、単分子プローブであって、前記対象配列、前記第1相補配列及び前記第2相補配列が少なくとも一つのループ部分により共有結合で連結されている請求項131ないし133のいずれか一項に記載のプローブ。
- 前記ループ部分が、約4〜100個のヌクレオチドを有する核酸配列である請求項143に記載のプローブ。
- 前記第1相補配列、第1ループ部分、前記対象配列、第2ループ部分及び前記第2相補配列が、5’から3’方向または3'から5'方向に順次に共有結合で連結されている請求項144に記載のプローブ。
- 前記対象配列、第1ループ部分、前記第1相補配列、第2ループ部分及び前記第2相補配列が、5’から3’方向または3'から5'方向に順次に共有結合で連結されている請求項144に記載のプローブ。
- 前記対象配列、第1ループ部分、前記第2相補配列、第2ループ部分及び前記第1相補配列が、5’から3’方向または3'から5'方向に順次に共有結合で連結されている請求項144に記載のプローブ。
- 支持体に固定化されている請求項143に記載のプローブ。
- 前記プローブは、単分子プローブであって、前記対象配列、前記第1相補配列、及び前記第2相補配列が少なくとも一つのループ部分により共有結合で連結されており、前記少なくとも一つの検出可能なラベルが少なくとも一つの相互作用性ラベル対を含み、各ラベル対は、前記単分子プローブの相異なる位置に接合されている第1及び第2ラベル部分を含み、前記第1または第2ハイブリダイズした二重鎖が形成されるときに、前記第1及び第2ラベル部分が相互作用する請求項2に記載のプローブ。
- 前記第1及び第2ラベル部分のうち少なくとも一つが、前記ループ部分に共有結合で連結されている請求項149に記載のプローブ。
- 前記相互作用性ラベル対が蛍光体と消光体からなり、前記相互作用性ラベル対の相互作用により前記プローブの蛍光の変化が起こり、該蛍光の変化が強度の減少、寿命の減少、偏光の変化、波長の変化からなる群より選ばれる請求項149に記載のプローブ。
- 支持体に固定化されている請求項149に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記対象配列、前記第1相補配列及び前記第2相補配列のうち二つを含む第1分子と、残りの配列を含む第2分子とからなる二分子プローブであって、前記第1分子に含まれた前記二つの配列がループ部分により共有結合で連結されており、前記少なくとも一つの検出可能なラベルは、少なくとも一つの相互作用性ラベル対を含み、各ラベル対は、前記単分子プローブの相異なる位置に接合されている第1及び第2ラベル部分を含み、前記第1または第2ハイブリダイズした二重鎖が形成されるときに、前記第1及び第2ラベル部分が相互作用する請求項2に記載のプローブ。
- 前記第1及び第2ラベル部分のうち少なくとも一つが、前記ループ部分に共有結合で連結されている請求項153に記載のプローブ。
- 前記相互作用性ラベル対が蛍光体と消光体からなり、前記相互作用性ラベル対の相互作用により前記プローブの蛍光の変化が起こり、該蛍光の変化が、強度の減少、寿命の減少、偏光の変化、波長の変化からなる群より選ばれる請求項153に記載のプローブ。
- 前記第1または第2分子が支持体に固定化されている請求項153に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記第1相補配列の5’末端に共有結合で連結された5’アーム配列(5’arm sequence)と、前記第1相補配列の3’末端に共有結合で連結された3’アーム配列(3’arm sequence)とからなる核酸アーム配列対をさらに含むプローブであって、
前記第1相補配列が前記第1対象配列にハイブリダイズしていないときに、前記アーム配列対は約3〜35個の相補的な塩基対を有するステム二重鎖(stem duplex)を形成し;
前記検出可能なラベルは、前記5'アーム配列に接合された第1ラベル部分と、前記3'アーム配列に接合された第2ラベル部分とからなる相互作用性ラベル対を含み、前記ステム二重鎖が形成されるときに、前記第1及び第2ラベル部分が相互作用する請求項2に記載のプローブ。 - 前記プローブは、前記第2相補配列の5’末端に共有結合で連結された5’アーム配列(5’arm sequence)と、前記第2相補配列の3’末端に共有結合で連結された3’アーム配列(3’arm sequence)とからなる核酸アーム配列対をさらに含むプローブであって、
前記第2相補配列が前記第2対象配列にハイブリダイズしていないときに、前記アーム配列対は約3〜35個の相補的な塩基対を有するステム二重鎖(stem duplex)を形成し;
前記検出可能なラベルは、前記5'アーム配列に接合された第1ラベル部分と、前記3'アーム配列に接合された第2ラベル部分とからなる相互作用性ラベル対を含み、前記ステム二重鎖が形成されるときに、前記第1及び第2ラベル部分が相互作用する請求項2に記載のプローブ。 - 前記プローブは、前記第1相補配列の5’末端に共有結合で連結された第1の5’アーム配列(first 5’arm sequence)と前記第1相補配列の3’末端に共有結合で連結された第1の3’アーム配列(first 3’arm sequence)とからなる第1アーム配列対と、前記第2相補配列の5’末端に共有結合で連結された第2の5’アーム配列(second 5’arm sequence)と前記第2相補配列の3’末端に共有結合で連結された第2の3’アーム配列(second 3’arm sequence)とからなる第2アーム配列対と、からなる2対の核酸アーム配列対をさらに含むプローブであって、
前記第1相補配列が前記第1対象配列にハイブリダイズしていないときに、前記第1アーム配列対は、約3〜35個の相補的な塩基対を有する第1ステム二重鎖(first stem duplex)を形成し、前記第2相補配列が前記第2対象配列にハイブリダイズしていないときに、前記第2アーム配列対は、約3〜35個の相補的な塩基対を有する第2ステム二重鎖(second stem duplex)を形成し;
前記検出可能なラベルは、前記第1の5’アーム配列に接合された第1ラベル部分と前記第1の3’アーム配列に接合された第2ラベル部分とからなる第1ラベル対と、前記第2の5’アーム配列に接合された第3ラベル部分と前記第2の3’アーム配列に接合された第4ラベル部分とからなる第2ラベル対と、からなる2対の相互作用性ラベル対を含み、前記第1ステム二重鎖が形成されるときに前記第1ラベル対が相互作用し、前記第2ステム二重鎖が形成されるときに前記第2ラベル対が相互作用する請求項2に記載のプローブ。 - 前記相互作用性ラベル対が蛍光体と消光体からなり、前記相互作用性ラベル対の相互作用により前記プローブの蛍光の変化が起こり、該蛍光の変化が、強度の減少、寿命の減少、偏光の変化、波長の変化からなる群より選ばれる請求項157ないし159のいずれか一項に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記対象配列を含む第1分子、前記第1相補配列を含む第2分子、及び前記第2相補配列を含む第3分子からなる三分子プローブである請求項157ないし159のいずれか一項に記載のプローブ。
- 前記第1、第2及び第3分子のうち一つが、支持体に固定化されている請求項161に記載のプローブ。
- 前記プローブは、前記対象配列、前記第1相補配列及び前記第2相補配列のうち二つを含む第1分子と、残りの配列を含む第2分子とからなる二分子プローブであって、前記第1分子に含まれた前記二つの配列が、ループ部分により共有結合で連結されている請求項157ないし159のいずれか一項に記載のプローブ。
- 前記第1及び第2分子のうち一つが、支持体に固定化されている請求項163に記載のプローブ。
- 前記プローブは単分子プローブであって、前記対象配列を含む第1分子、前記第1相補配列を含む第2分子、及び前記第2相補配列を含む第3分子が、少なくとも一つのループ部分により共有結合で連結されている請求項157ないし159のいずれか一項に記載のプローブ。
- 支持体に固定化されている請求項165に記載のプローブ。
- プローブリガンドに必要に応じて結合しうる少なくとも一つの標的受容体因子の試料中における存在有無を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
a)前記試料を、請求項5によるプローブと接触させる段階;及び
b)前記検出温度において前記標的受容体因子がない時と比べて特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 少なくとも一つの標的リガンドの試料中における存在有無を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
a)前記試料を、前記プローブリガンド及び前記標的リガンドと結合しうる受容体因子の存在下で 請求項5によるプローブと接触させる段階;及び
b)前記検出温度において前記標的リガンドがない時と比べて特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 切断部位を特異的に切断しうる少なくとも一つの標的反応誘発因子の試料中における存在有無を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
a)前記試料を、請求項10によるプローブと接触させる段階;及び
b)前記検出温度において前記標的反応誘発因子がない時と比べて特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 反応部位の共有結合を特異的に誘発しうる少なくとも一つの標的反応誘発因子の試料中における存在有無を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
a)前記試料を、請求項27によるプローブと接触させる段階;及び
b)前記検出温度において前記標的反応誘発因子がない時と比べて特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 反応部位を接合部位へ特異的に変換させうる少なくとも一つの標的反応誘発因子の試料中における存在有無を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
a)前記試料を、請求項34によるプローブと接触させる段階;及び
b)前記検出温度において前記標的反応誘発因子がない時と比べて特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 反応部位を非接合性部位へ特異的に変換させうる少なくとも一つの標的反応誘発因子の試料中における存在有無を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
a)前記試料を、請求項47によるプローブと接触させる段階;及び
b)前記検出温度において前記標的反応誘発因子がない時と比べて特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - プローブリガンドへの受容体因子の結合に対する阻害剤または増強剤を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
a)標的化合物を、前記受容体因子の存在下で請求項5によるプローブと接触させる段階;及び
b)前記検出温度において前記標的候補化合物がない時と比べて特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 切断部位を特異的に切断しうる反応誘発因子に対する阻害剤または増強剤を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
a)標的化合物を、前記反応誘発因子の存在下で請求項10によるプローブと接触させる段階;及び
b)前記検出温度において前記標的化合物がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 反応部位の共有結合を特異的に誘発しうる少なくとも一つの反応誘発因子に対する阻害剤または増強剤を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
a)標的化合物を、前記反応誘発因子及び不安定化因子の存在下で請求項27によるプローブと接触させる段階;及び
b)前記検出温度において前記標的化合物がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 反応部位を接合部位へ特異的に変換させうる少なくとも一つの反応誘発因子に対する阻害剤または増強剤を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
a)標的化合物を、前記反応誘発因子及び不安定化因子の存在下で請求項34によるプローブと接触させる段階;及び
b)前記検出温度において前記標的化合物がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 反応部位を非接合性部位へ特異的に変換させうる少なくとも一つの反応誘発因子に対する阻害剤または増強剤を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
a)標的化合物を、前記反応誘発因子と不安定化因子の存在下で請求項47によるプローブと接触させる段階;及び
b)前記検出温度において前記標的化合物がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 前記確認する段階が、前記特徴的シグナルの大きさを測定することを含む請求項167ないし177のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 前記確認する段階が、前記特徴的シグナルの大きさを時間の関数として測定することを含む請求項178に記載のアッセイ。
- 標的を持っていない対照群試料を、請求項5によるプローブと接触させる段階と、前記検出温度において前記特徴的シグナルの大きさを測定する段階と、をさらに含むアッセイであって、前記確認する段階が、前記対照群試料の特徴的シグナルの大きさと前記試料の特徴的シグナルの大きさとの差を計算することを含む請求項167,168及び173のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 標的を持っていない対照群試料を、請求項10によるプローブと接触させる段階と、前記検出温度において前記特徴的シグナルの大きさを測定する段階と、をさらに含むアッセイであって、前記確認する段階が、前記対照群試料の特徴的シグナルの大きさと前記試料の特徴的シグナルの大きさとの差を計算することを含む請求項169及び174のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 標的を持っていない対照群試料を、請求項27によるプローブと接触させる段階と、前記検出温度において前記特徴的シグナルの大きさを測定する段階と、をさらに含むアッセイであって、前記確認する段階が、前記対照群試料の特徴的シグナルの大きさと前記試料の特徴的シグナルの大きさとの差を計算することを含む請求項170及び175のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 標的を持っていない対照群試料を、請求項34によるプローブと接触させる段階と、前記検出温度において前記特徴的シグナルの大きさを測定する段階と、をさらに含むアッセイであって、前記確認する段階が、前記対照群試料の特徴的シグナルの大きさと前記試料の特徴的シグナルの大きさとの差を計算することを含む請求項171及び176のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 標的を持っていない対照群試料を、請求項47によるプローブと接触させる段階と、前記検出温度において前記特徴的シグナルの大きさを測定する段階と、をさらに含むアッセイであって、前記確認する段階が、前記対照群試料の特徴的シグナルの大きさと前記試料の特徴的シグナルの大きさとの差を計算することを含む請求項172及び177のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 前記検出温度が、前記受容体因子が存在しない時の前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも5℃低い請求項167,168及び173のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 前記検出温度が、前記反応誘発因子が存在しない時の前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも5℃高い請求項169及び174のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 前記検出温度が、前記反応誘発因子が存在しない時の前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも5℃低い請求項170,171,175及び176のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 前記検出温度が、前記反応誘発因子が存在しない時の前記第1ハイブリダイズした二重鎖の融解温度よりも少なくとも5℃高い請求項172及び177のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 前記プローブが、少なくとも一つの非相互作用性ラベルを有する二分子プローブまたは三分子プローブである請求項167ないし177のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 前記プローブは固定化したプローブでなく、前記確認する段階が、ハイブリダイズした種とハイブリダイズしていない種を分離することを含む請求項189に記載のアッセイ。
- 前記プローブは固定化したプローブであり、前記確認する段階が、非結合の種を洗浄することを含む請求項189に記載のアッセイ。
- 前記検出可能なラベルが、インターカレート染色剤(intercalating dye)である請求項167ないし177のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 前記プローブは固定化したプローブでなく、前記確認する段階が、ハイブリダイズした種とハイブリダイズしていない種を分離することを含む請求項192に記載のアッセイ。
- 前記プローブは固定化したプローブであり、前記確認する段階が、非結合の種を洗浄することを含む請求項192に記載のアッセイ。
- 前記プローブが、少なくとも一つの相互作用性ラベル対を含むプローブである請求項167ないし177のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 前記相互作用性ラベル対が、蛍光体と消光体の対または発光体と消光体の対である請求項195に記載のアッセイ。
- 前記プローブが単分子プローブである請求項195に記載のアッセイ。
- 前記プローブが二分子プローブである請求項195に記載のアッセイ。
- 前記プローブが三分子プローブである請求項195に記載のアッセイ。
- 前記プローブが固定化したプローブである請求項195に記載のアッセイ。
- 前記プローブが、蛍光体及び消光体、または発光体及び消光体からなる少なくとも一つの相互作用性ラベル対を含む単分子プローブである請求項167ないし177のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 前記試料が細胞または組織であり、前記接触させる段階が、前記プローブを細胞、または組織の内部もしくは外部に導入させることを含む請求項201に記載のアッセイ。
- 前記プローブが、蛍光体及び消光体、または発光体及び消光体からなる少なくとも一つの相互作用性ラベル対を含む単分子プローブである請求項173に記載のアッセイ。
- 前記試料が細胞または組織であり、前記接触させる段階が、前記プローブと前記標的化合物を前記細胞または組織の内部もしくは外部に導入させることを含む請求項203に記載のアッセイ。
- 前記受容体因子が、前記細胞または組織の内部もしくは外部に存在する受容体である請求項204に記載のアッセイ。
- 前記受容体因子が、受容体タンパク質をコードするベクトルを導入することによって、前記細胞または組織の内部で組み換え的に発現された前記受容体タンパク質である請求項204に記載のアッセイ。
- 前記プローブが、蛍光体及び消光体、または発光体及び消光体からなる少なくとも一つの相互作用性ラベル対を含む単分子プローブである請求項174ないし177のいずれか一項に記載のアッセイ。
- 前記試料が細胞または組織であり、前記接触させる段階が、前記プローブと前記標的化合物を前記細胞または組織の内部もしくは外部に導入させることを含む請求項207に記載のアッセイ。
- 前記反応誘発因子が、前記細胞または組織の内部もしくは外部に存在する酵素である請求項208に記載のアッセイ。
- 前記反応誘発因子が、酵素をコードするベクトルを導入することによって、前記細胞または組織の内部で組み換え的に発現される酵素である請求項209に記載のアッセイ。
- プローブリガンドに必要に応じて結合しうる少なくとも一つの標的受容体因子の試料中における存在有無を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
c)前記試料を、請求項58によるプローブと接触させる段階;及び
d)前記検出温度において前記標的受容体因子がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 少なくとも一つの標的リガンドの試料中における存在有無を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
c)前記試料を、前記プローブリガンド及び前記標的リガンドと結合しうる受容体因子の存在下で請求項58によるプローブと接触させる段階;及び
d)前記検出温度において前記標的リガンドがない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 切断部位を特異的に切断しうる少なくとも一つの標的反応誘発因子の試料中における存在有無を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
c)前記試料を、請求項62によるプローブと接触させる段階;及び
d)前記検出温度において前記標的反応誘発因子がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 反応部位の共有結合を特異的に誘発しうる少なくとも一つの標的反応誘発因子の試料中における存在有無を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
c)前記試料を、請求項66によるプローブと接触させる段階;及び
d)前記検出温度において前記標的反応誘発因子がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 反応部位を接合部位へ特異的に変換させうる少なくとも一つの標的反応誘発因子の試料中における存在有無を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
c)前記試料を、請求項70によるプローブと接触させる段階;及び
d)前記検出温度において前記標的反応誘発因子がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 反応部位を非接合性部位へ特異的に変換させうる少なくとも一つの標的反応誘発因子の試料中における存在有無を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
c)前記試料を、請求項73によるプローブと接触させる段階;及び
d)前記検出温度で前記標的反応誘発因子がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - プローブリガンドへの受容体因子の結合に対する阻害剤または増強剤を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
c)標的化合物を、前記受容体因子の存在下で請求項58によるプローブと接触させる段階;及び
d)前記検出温度において前記標的候補化合物がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 切断部位を特異的に切断しうる反応誘発因子に対する阻害剤または増強剤を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
c)標的化合物を、前記反応誘発因子の存在下で請求項62によるプローブと接触させる段階;及び
d)前記検出温度において前記標的化合物がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 反応部位の共有結合を特異的に誘発しうる少なくとも一つの反応誘発因子に対する阻害剤または増強剤を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
c)標的化合物を、前記反応誘発因子と不安定化因子の存在下で請求項66によるプローブと接触させる段階;及び
d)前記検出温度において前記標的化合物がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 反応部位を接合部位へ特異的に変換させうる少なくとも一つの反応誘発因子に対する阻害剤または増強剤を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
c)標的化合物を、前記反応誘発因子及び不安定化因子の存在下で請求項70によるプローブと接触させる段階;及び
d)前記検出温度において前記標的化合物がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 反応部位を非接合性部位へ特異的に変換させうる少なくとも一つの反応誘発因子に対する阻害剤または増強剤を、検出温度を含む条件下で検出するためのアッセイにおいて、
c)標的化合物を、前記反応誘発因子及び不安定化因子の存在下で請求項73によるプローブと接触させる段階;及び
d)前記検出温度において前記標的化合物がない時と比べて前記特徴的シグナルの大きさに変化があるか確認する段階;を含むアッセイ。 - 請求項1及び2のいずれか一項による少なくとも一つのプローブと、少なくとも一つの標的因子または標的リガンドを検出するか、または、前記標的因子及び前記認識要素の相互作用を阻害または増強させる阻害剤または増強剤を検出するためのアッセイを行うための説明書と、を含むキット。
- 塩、緩衝溶液、ヌクレアーゼ(nuclease)阻害剤、酵素または酵素結合ラベルの基質、受容体因子、反応誘発因子、標的因子として作用する受容体タンパク質または酵素をコードするベクトル、及び連結試薬からなる群より選ばれる一つ以上の試薬をさらに含む請求項211に記載のキット。
- in vivoまたはin situアッセイを実行するのに適している一つ以上の成分をさらに含むキットであって、前記成分は、透過誘導因子(permeabilizing agent)及びリボゾーム前駆体(liposome precursor)からなる群より選ばれ、前記プローブを細胞内に導入するために必要な成分である請求項211に記載のキット。
- 前記プローブが固定化したプローブである請求項211に記載のキット。
- 異なる標的因子を有し、同一支持体の予め定められた位置に固定化されている、本発明による少なくとも一つの追加的な固定化したプローブを含む請求項214に記載のキット。
- 同一の標的因子を有し、同一の支持体の予め定められた異なる位置に固定化されている、本発明による少なくとも一つの追加的な固定化したプローブを含む請求項214に記載のキット。
- 請求項1または2による少なくとも一つのプローブを含む標的検出システム。
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