JP2006512908A - 腫瘍抑制遺伝子および組成物ならびにその作製法および使用法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、新規腫瘍抑制遺伝子であるARTS-1の同定およびクローニング、ARTS-1にコードされる単離されたタンパク質、ならびにその作製法および使用法に関する。

Description

本発明は、プログラムプロジェクト助成金PO1CA76259、PO1CA81534およびP30CA56036に基づいてNational Cancer Instituteから政府の支援を受けて行われた。政府は、本発明の一部の権利を保有する。
関連出願の相互参照
本出願は、2002年10月11日に出願された、その全体が参照として本明細書に組み入れられる、米国仮出願第60/417,842号の恩典を主張する。
発明の分野
本発明は、新規腫瘍抑制遺伝子であるARTS1の同定およびクローニング、ならびにその作製法および使用法に関する。ARTS1は元々、ARLTS1とされ、ARLS1と呼ぶこともできる。
発明の背景
腫瘍抑制遺伝子(TSG)の機能喪失突然変異はヒト腫瘍の開始および進行において本質的な役割を担うが、腫瘍の進行にはメチル化による不活化が重要であると思われる(Weinberg, R.A. Tumor suppressor genes. Science 254, 1138-46. (1991)、参照として本明細書に組み入れられる)。網膜芽細胞腫(RB1)遺伝子(Marshall, C.J. Tumor suppressor genes. Cell 64,313-26. (1991)、参照として本明細書に組み入れられる)が位置する第13番染色体のバンドq14は、各種の造血性腫瘍および固形腫瘍において半接合的にまたはホモ接合的に欠失される(Bullrich, F. & Croce, C.M. Molecular biology of chronic lymphocytic leukemia. In Chronic Lymphoid Leukemias (ed. Chenson, B.D.) 9-32 (Marcel Dekker, Inc., New York Bassel, 2001) 、参照として本明細書に組み入れられる)。複数の報告が、新規腫瘍抑制遺伝子座がRB1遺伝子のテロメアに位置する(telomeric to)ことの証拠を示した(Brown, A.G., Ross, F. M. , Dunne, E.M., Steel, C.M. & Weir-Thompson, E.M. Evidence for a new tumour suppressor locus (DBM) in human B-cell neoplasia telomeric to the retinoblastoma gene. Nat Genet 3,67-72. (1993), Howthorn, L.A., Chapman, R., Oscier, D. & Cowell, J.K. The consistent 13ql4 translocation breakpoint seen in chronic B-cell leukaemia (BCLL) involves deletion of the D13S25 locus which lies distal to the retinoblastoma predisposition gene. Oncogene 8., 1415-9 (1993) and Liu, Y. et al. Chronic lymphocytic leukemia cells with allelic deletion at 13ql4 commonly have one intact RBI gene: evidence for a role of an adjacent locus. Proc Natl Acad Sci U S A 90, 8697-701. (1993) 、それぞれ、参照として本明細書に組み入れられる)。しかし、その領域のいずれの遺伝子も、欠失、突然変異、またはプロモーター高メチル化のいずれかの組み合わせによって不活化されないことが明らかとなった。
機能喪失がヒト腫瘍の開始および進行に関連するTSGを同定およびクローニングする必要がある。RBI遺伝子のテロメアに位置するTSGを同定する必要がある。TSGの検出においてプローブまたはプライマーとして働くことができる核酸を同定する必要がある。TSG突然変異を持つ細胞内で機能するように送達されることのできる、遺伝子に基づく治療法が必要である。単離されたタンパク質およびそのタンパク質に特異的に反応する抗体が必要である。TSGの不活化をアップレギュレート、増進、または補うことのできる化合物を同定するためのアッセイ、試薬およびキットが必要である。TSGが腫瘍の開始および進行に関与するメカニズムを研究および理解すること、ならびにこのような研究において有用な試薬が必要である。新しい癌治療法を同定すること、ならびにこのような化合物を同定するキットおよび方法が必要である。
発明の概要
本発明は、SEQ ID NO: 2に示すアミノ酸配列を含む単離されたタンパク質に関する。
本発明は、SEQ ID NO: 2に示されるアミノ酸配列を持つタンパク質をコードする核酸配列を含む、単離された核酸分子に関する。
本発明は、SEQ ID NO:1または少なくとも10ヌクレオチドを持つその断片を含む単離された核酸分子に関する。
本発明は、SEQ ID NO: 1を含む核酸分子を含む組換え発現ベクターに関する。
本発明は、SEQ ID NO: 1を含む核酸分子を含む組換え発現ベクターを含む、宿主細胞に関する。
本発明は、SEQ ID NO: 1の少なくとも5ヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列を含む、オリゴヌクレオチド分子に関する。
本発明は、SEQ ID NO: 2上のエピトープに結合する単離された抗体に関する。
本発明は、カスパーゼ-1プロテアーゼ活性の調節物質を同定する方法に関する。
例示的態様の詳細な説明
本発明は、ADP-リボシル化因子ファミリーの新規メンバーであるARTS1の同定に起因する。ARTS1は13q14に位置して、TSGの特徴的な特性を示す。ARTS1は、分析したヒト原発腫瘍および細胞株の75例中25例(33%)において高メチル化によってダウンレギュレートされる。さらに、800例の腫瘍および正常DNAを分析した結果、癌の家族歴を持つ癌患者では正常集団よりも3倍高い頻度で生殖系列ナンセンス多型G446A(Trp149Stop)を含めて、いくつかの変異型が存在することが明らかとなった。発現量の少ないA549細胞における野生型ARTS1発現の回復は、A549癌細胞の腫瘍形成を抑制する。
ヒトARTS1 cDNAのGenBankアクセッション番号はAF441378である。下記の機能試験の最終段階の期間中、ARTS1のORFを含む仮説タンパク質FLJ22595(アクセッション番号AAH13150)をコードする1.6kbのBC013150のクローンをGenBankに寄託した。
ARTS1遺伝子、およびその遺伝子によってコードされるタンパク質、ポリペプチドまたはペプチドが、哺乳動物対照における異常な細胞増殖を予防する方法において使用することができる。このような方法は、ARTS1タンパク質の有効量を含む組成物を哺乳動物に投与する段階を伴う。このような方法は、ARTS1をコードする遺伝子を含む発現ベクターを含む組成物を哺乳動物に投与する段階も伴う。
ARTS1の発見は、TSGとしてのその機能について研究する方法、その存在を検出および/または突然変異体を検出するためのプローブおよびプライマーを設計する方法、単離された核酸分子を作製する方法、複数のコピーを作製するためのクローニングベクター、タンパク質を作製する細胞を形質転換するために有用な発現ベクター、および内因性ARTS1機能の喪失に起因する腫瘍を持つ患者の治療に用いることができる遺伝子療法ベクターのようなベクターに、ARTS1をコードする核酸分子を挿入する方法を提供する。このような癌の治療に有用な化合物を同定するためのアッセイにおいて用いることのできる、ARTS1機能を欠く腫瘍細胞を作製するために、アンチセンス化合物を作製することができる。ARTS1活性をアップレギュレートまたは促進させる化合物を同定するためのアッセイおよびキットも提供することができる。ARTS1タンパク質を作製するための方法では、形質転換した宿主細胞を使用することができる。ARTS1タンパク質に特異的に結合する抗体を作製して、野生型と変異型を識別するためのタンパク質の単離または検出に使用することができる。
一部の態様において、本発明は、SEQ ID NO:2に示されるアミノ酸配列を含む単離されたARTS1タンパク質を提供する。ARTS1タンパク質は、天然供給源から単離し、組換えDNA法によって作製するか、または標準的タンパク質合成技術によって合成することができる。その他の態様において、本発明は、少なくとも一つのアミノ酸の置換または欠失を持つことによってARTS1ポリペプチドと類似するが異なるポリペプチドである、ARTS1様ポリペプチドに関する。例えば、保存的アミノ酸置換はARTS1タンパク質の一つまたは複数の可欠アミノ酸残基で起こりARTS1様ポリペプチドを作ることができる。「可欠」アミノ酸残基とは、生物活性を変化させることなくARTS1タンパク質の野生型配列(例えば、SEQ ID NO:2の配列)から変化することのできる残基であり、これに対して「必須」アミノ酸残基は生物活性に不可欠である。「保存的アミノ酸置換」はアミノ酸残基が同等の側鎖を持つアミノ酸残基で置き換わる置換である。同等の側鎖を持つアミノ酸残基のファミリーは、当技術分野において規定されている。これらのファミリーは、塩基性側鎖を持つアミノ酸(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖を持つアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電の極性側鎖を持つアミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン)、非極性の側鎖を持つアミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、β分枝側鎖を持つアミノ酸(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)、および芳香族側鎖を持つアミノ酸(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を含む。このような置換は、保存されたアミノ酸残基または保存されたモチーフ内に位置するアミノ酸残基については起こらない。
ARTS1タンパク質に特異的に結合する抗体は、周知の技術および容易に入手可能な出発材料を用いて天然供給源からそのタンパク質を精製するために使用することができる。このような抗体は、組換えDNA法によってそのタンパク質を作製する際に存在する材料からARTS1を精製するために使用することもできる。本明細書で用いられるように、「抗体」という用語は、完全な無傷の抗体ならびにFab断片およびF(ab)2断片を含む断片を示す。完全な無傷の抗体には、マウスモノクローナル抗体のようなモノクローナル抗体、キメラ抗体、霊長類化(primatized)抗体およびヒト化抗体が含まれる。ARTS1に存在するエピトープに結合する抗体は、アフィニティークロマトグラフィーのような周知の技術を用いて天然供給源または組換え発現系の双方からARTS1を単離および精製するために有用である。このような抗体は、試料中にこのようなタンパク質が存在することを検出するために、また細胞がそのタンパク質を発現しているかどうかを決定するために有用である。
抗体ならびに完全で無傷な抗体ならびにFab断片およびF(ab)2断片のような断片のタンパク質構造物の作製、ならびにこのような分子をコードする遺伝配列の構成については、例えば、参照として本明細書に組み入れられる、Harlow, E. and D. Lane (1988)のANTIBODIES: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY.に記載されている。つまり、例えば、ARTS1またはその免疫原性断片をマウスに注射する。マウスの脾臓を摘出して、脾細胞を単離して不死化したマウス細胞と融合させる。ハイブリッド細胞またはハイブリドーマを培養して、抗体を分泌する細胞を選別する。抗体を分析して、ARTS1に特異的に結合することが明らかとなった場合は、それらを産生するハイブリドーマを培養して、抗体を連続的に供給させる。
いくつかの態様に従って、本発明は、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子に関する。このような分子はSEQ ID NO:2に示される情報を用いて日常的に設計することができる。一部の態様において、本発明は、SEQ ID NO:1を含む単離された核酸分子に関する。SEQ ID NO:2のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子の断片およびSEQ ID NO:1を含む核酸分子の断片である核酸分子も、本発明に内包される。「断片」は、ARTS1タンパク質またはARTS1様ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の一部を意図する。ARTS1ヌクレオチド配列の断片は、ARTS1様タンパク質の生物学的に活性な部分をコードする可能性があるか、またはハイブリダイゼーションプローブもしくはPCRプライマーとして用いることのできる断片である可能性がある。ARTS1様タンパク質の生物学的に活性な部分は、本発明のヌクレオチド配列の一つの一部を単離して、ARTS1様タンパク質のコード部分を発現し(例えば、インビトロにおける組換え発現によって)、ARTS1様タンパク質のコードされる部分の活性を評価することによって作製することができる。ARTS1様ヌクレオチド配列の断片である核酸分子は、少なくとも約10、15、20、50、75、100、200、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、1050、1100、1150、1200、1250、1300、1350、1400、1450、1500、1550、1600、1650、1700、1750、1800、1850、1900、1950ヌクレオチド、または意図される用途に応じて、本明細書に開示される完全長のARTS1様ヌクレオチド配列中に存在するヌクレオチドの数まで(例えば、SEQ ID NO:1については3791ヌクレオチドまで)を含む。本明細書に開示されるARTS1ヌクレオチド配列の変異型である核酸分子も本発明に包含される。ARTS1ヌクレオチド配列の「変異型」は、本明細書に開示されるARTS1タンパク質またはARTS1様ポリペプチドをコードするが遺伝コードの縮重のために保存的に異なる配列を含む。これらの天然に存在する対立変異型は、以下に概略を示すポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)およびハイブリダイゼーション技術のような周知の分子生物学的技術を用いて同定することができる。変異型ヌクレオチド配列は、例えば、部位特異的突然変異誘発を用いることによって作製されるが、依然、ARTS1様タンパク質をコードする、合成によって誘導されるヌクレオチド配列も含む。一般に、本発明のヌクレオチド配列変異型はSEQ ID NO:1と少なくとも約45%、55%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を持つ。
標準的技術および容易に入手可能な出発材料を用いて、ARTS1をコードする核酸分子は、SEQ ID NO:1に開示されるヌクレオチド配列情報を用いて設計されるプローブまたはプライマーを用いることによって、cDNAライブラリから単離することができる。いくつかの態様において、核酸分子はSEQ ID NO:1のコード配列からなるヌクレオチド配列を含む。いくつかの態様において、核酸分子はSEQ ID NO:1に示されるヌクレオチド配列からなる。本発明の単離された核酸分子は、ARTS1の作製のための構築物および組換え発現系の調製に有用である。
cDNAライブラリは周知の技術によって作製することができる。記載されるヌクレオチド配列の一つを含むcDNAクローンは、SEQ ID NO:1に開示されるヌクレオチド配列の少なくとも一部を含むプローブを用いて同定される。このプローブは少なくとも16ヌクレオチドを持ち、好ましくは24ヌクレオチドを持つ。標準的なハイブリダイゼーション技術を用いたcDNAライブラリのスクリーニングにはこのプローブが用いられる。または、出発材料として任意のヒト細胞に由来するゲノムDNAを用いて、ゲノムクローンを単離することができる。一部の態様において、本発明は少なくとも10ヌクレオチドであるSEQ ID NO:1の断片と同一または相補的なヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子に関する。いくつかの態様において、単離された核酸分子は少なくとも10ヌクレオチドであるSEQ ID NO:1の断片と同一または相補的なヌクレオチド配列からなる。いくつかの態様において、単離された核酸分子は15〜150ヌクレオチドであるSEQ ID NO:1の断片と同一または相補的なヌクレオチド配列を含むか、またはそのヌクレオチド配列からなる。いくつかの態様において、単離された核酸分子は15〜30ヌクレオチドであるSEQ ID NO:1の断片と同一または相補的なヌクレオチド配列を含むか、またはそのヌクレオチド配列からなる。少なくとも10ヌクレオチドであるSEQ ID NO:1の断片と同一または相補的なヌクレオチド配列を含むまたはそのヌクレオチド配列からなる単離された核酸分子は、SEQ ID NO:1を持つ遺伝子およびcDNA配列を同定するためのプローブとして、SEQ ID NO:1を持つ遺伝子およびcDNAを増幅するためのPCRプライマーとして、およびSEQ ID NO:2のアミノ酸配列を持つARTS1をコードする遺伝子およびcDNAをそれぞれ転写および翻訳を阻害するためのアンチセンス分子として、有用である。
ARTS1をコードするcDNAは試料に由来するcDNAが電気泳動ゲル上で分離される電気泳動アッセイにおける分子マーカーとして用いることができ、ARTS1プローブはこのようなプローブにハイブリダイズするバンドを同定するために使用される。具体的には、SEQ ID NO:1またはその一部が、電気泳動ゲル上で試料由来のcDNAが分離される電気泳動アッセイにおける分子マーカーとして用いられる可能性があり、ARTS1特異的プローブがそれらにハイブリダイズするバンドの同定に用いられ、バンドがプローブの配列に相補的なヌクレオチド配列を持つことが示される。サイズマーカーとして提供される単離された核酸分子は、プローブにハイブリダイズすることが知られている陽性バンドとして現れ、ARTS1をコードするcDNAのサイズを示す参照点として用いることができる。このようなアッセイにおいて有用な電気泳動ゲルには、参照として本明細書に組み入れられるSambrook et al., Molecular Cloning a Laboratory Manual, Second Ed. Cold Spring Harbor Press (1989)に記載される、標準的ポリアクリルアミドゲルが含まれる。
ARTS1の固有のヌクレオチド配列に特異的にハイブリダイズするプローブ、プライマーおよび相補的分子の設計には、SEQ ID NO:1のヌクレオチド配列を用いることができる。当業者は、ARTS1をコードするヌクレオチド配列に特異的にハイブリダイズするプローブ、プライマーおよび相補的分子を日常的に設計することができる。本明細書で用いられる場合、「ARTS1をコードするヌクレオチド配列に特異的にハイブリダイズする」という用語は、ARTS1をコードする配列にはハイブリダイズするが、SEQ ID NO:1の一部と同一である配列のような、その他の既知のタンパク質をコードする配列にはハイブリダイズしない、固有のヌクレオチド配列を持つ核酸分子を指すことを意味する。従って、本明細書で述べられる固有の配列は既知の配列と重複しない配列である。
本発明は、ARTS1を同定するためのオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション法を実施するためのプローブとして有用な標識されたオリゴヌクレオチドも含む。このオリゴヌクレオチドは、ARTS1をコードするヌクレオチド配列に特異的にハイブリダイズする配列を含む。従って、本発明はARTS1をコードする固有のヌクレオチド配列を標識およびハイブリダイズすることができるプローブを含む。本発明の標識されたプローブは、放射標識されたヌクレオチドで標識されるか、さもなければ容易に入手可能な非放射性検出系によって検出可能である。いくつかの好ましい態様において、プローブは10〜100ヌクレオチドからなるオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの好ましい態様において、プローブは10〜50ヌクレオチドからなるオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの好ましい態様において、プローブは12〜20ヌクレオチドからなるオリゴヌクレオチドを含む。プローブは、好ましくは、ARTS1の固有のヌクレオチド配列の断片と完全に同一または相補的なヌクレオチド配列を含む。
PCR技術は当業者によって日常的に実施されていて、診断におけるその用途は周知であって受け入れられている。PCR技術の実施のための方法については、参照として本明細書に組み入れられる「PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications」、Innis, M.A., et al. Eds. Academic Press, Inc. San Diego, CA (1990)に開示されている。PCR技術の応用については、参照として本明細書に組み入れられる「Polymerase Chain Reaction」、Erlich, H.A., et al., Eds. Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, NY (1989)に開示されている。いくつかの単純な役割は、有効なプライマーの設計の助けとなる。代表的なプライマーは18〜28ヌクレオチド長であり、50%〜60%のg+c組成を持つ。プライマー全体は、好ましくはハイブリダイズすべき配列に対して相補的である。好ましくは、プライマーは100塩基対から200塩基対のPCR産物を生成する。また一方、50塩基対から10kbまでおよびそれを越える産物を生成することが可能である。
PCR技術は、核酸分子に含まれる配列にハイブリダイズする5'および3'プライマーを提供して、遊離のヌクレオチド、およびその遊離のヌクレオチドでプライマー間のヌクレオチド配列に対して相補的な塩基を埋めてDNA相補鎖を作製する酵素をさらに提供することによって、ヌクレオチド配列の複数のコピーの迅速な作製を可能とする。この酵素はプライマーに隣接する相補的配列を埋める。5'プライマーおよび3'プライマーの双方が核酸の同一断片の相補鎖上のヌクレオチド配列にハイブリダイズする場合、特定の二本鎖産物が指数関数的に増幅する。一つのプライマーのみが核酸分子にハイブリダイズする場合は、直線的な増幅によって様々な長さの一本鎖産物が作製される。PCRプライマーには、ARTS1をコードするヌクレオチド配列に特異的にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、少なくとも一つのプライマーが含まれる。
当業者は、標準的技術および容易に入手可能な出発材料を用いて、ARTS1をコードする核酸分子を単離してそれを発現ベクターに挿入することができる。
本発明は、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列を含む、ARTS1をコードするヌクレオチド配列を含む組換え発現ベクターに関する。本明細書で用いられるように、「組換え発現ベクター」という用語は、プラスミド、ファージ、ウイルス粒子、または適切な宿主に導入された際に、本発明のARTS1をコードするコード配列の発現を誘導するための必須の遺伝要素を含む、その他のベクターを指すことを意味する。コード配列は必須の調節配列に機能的に結合される。発現ベクターは周知であり、容易に入手可能である。発現ベクターの例には、プラスミド、ファージ、ウイルスベクターおよびその他の核酸分子、または宿主細胞を形質転換してコード配列の発現を促進するために有用な媒体を含む核酸分子が含まれる。いくつかの態様において、組換え発現ベクターはSEQ ID NO:1に示されるヌクレオチド配列を含む。本発明の組換え発現ベクターは、ARTS1を作製するための組換え発現系を作製するための宿主の形質転換に有用である。
本発明は、SEQ ID NO:1を含むARTS1をコードするヌクレオチド配列を含む組換え発現ベクターを含む宿主細胞に関する。いくつかの態様において、宿主細胞はSEQ ID NO:1を含む組換え発現ベクターを含む。タンパク質作製のための周知の組換え発現系において使用するための宿主細胞は周知であり、容易に入手可能である。宿主細胞の例には、大腸菌(E. coli)、酵母菌(S. cerevisiae)のような酵母細胞、S.フルギペルダ(S. frugiperda)のような昆虫細胞、非ヒト哺乳動物組織培養細胞であるチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、およびHeLa細胞のようなヒト組織培養細胞が含まれる。
本発明は、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列を含むARTS1をコードする核酸配列を含む組換え発現ベクターを含む非ヒトトランスジェニック哺乳動物に関する。組換えタンパク質の産生に有用な非ヒトトランスジェニック哺乳動物は、トランスジェニック動物の作出に必要な発現ベクターおよび技術と同様に周知である。一般に、トランスジェニック動物は組換え発現ベクターを含み、その内部にあるARTS1をコードするヌクレオチド配列は哺乳動物細胞特異的プロモーターに機能的に結合しており、それによってコード配列は哺乳動物細胞内でのみ発現し、このように発現した組換えタンパク質は動物の乳汁から回収される。いくつかの態様において、ARTS1をコードするコード配列はSEQ ID NO:1である。
いくつかの態様において、例えば、当業者は周知の技術を用いて、このようなDNA分子を周知の発現系において用いるための市販の発現ベクターに挿入することができる。例えば、大腸菌におけるコラーゲンの産生には、市販のプラスミドであるpSE420(Invitrogen, San Diego, CA)を使用することができる。市販のプラスミドであるpYES2(Invitrogen, San Diego, CA)は、例えば酵母の酵母菌での産生に使用することができる。市販のMAXBAC(商標)完全バキュロウイルス発現系(Invitrogen, San Diego, CA)は、例えば、昆虫細胞での産生において使用することができる。市販のプラスミドであるpcDNA I(Invitrogen, San Diego, CA)は、例えば、チャイニーズハムスター卵巣細胞のような哺乳動物細胞での産生に使用することができる。当業者は、日常的な技術および容易に入手可能な出発材料を用いてカスパーゼ-1を産生するために、これらの市販の発現ベクターおよび系などを使用することができる。(例えば、参照として本明細書に組み入れられるSambrook et al., Molecular Cloning a Laboratory Manual, Second Ed. Cold Spring Harbor Press (1989)を参照されたい。) このように、所望のタンパク質は原核生物および真核生物の双方の系において調製することが可能であり、その結果、多種多少のタンパク質の加工型が得られる。
当業者は、その他の市販の発現ベクターおよび系を使用することが可能であるか、または周知の方法および容易に入手可能な出発材料を用いてベクターを作製することができる。当技術分野では、様々な宿主について、プロモーターおよびポリアデニル化シグナル、ならびに好ましくはエンハンサーのような必須の制御配列を含む発現系が容易に入手可能であり、既知である。例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning a Laboratory Manual, Second Ed. Cold Spring Harbor Press (1989)を参照されたい。
現在では実に様々な真核生物宿主も組換え外来性タンパク質の産生に利用できる。細菌の場合と同様に、真核生物の宿主は所望のタンパク質を直接産生する発現系を用いて形質転換することができるが、そのタンパク質の分泌させるためにより一般的なシグナル配列が提供される。真核生物の系は、より高等な生物のタンパク質をコードするゲノム配列に存在する可能性のあるイントロンを加工することができるというさらなる利点を持つ。真核生物の系はまた、様々な加工メカニズムを提供して、その結果、例えば、グリコシル化、C末端アミド化、一部のアミノ酸残基の酸化または誘導体化、高次構造の制御などが起こる。
一般的に用いられる真核生物の系には、酵母、真菌細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞、鳥類細胞および高等植物の細胞が含まれるが、これらに限定されない。終止配列およびエンハンサーと同様に、これらの各宿主タイプでの使用に適合しかつ機能的である、適切なプロモーターが利用できる(例えば、バキュロウイルスポリヘドロンプロモーター)。上記のように、プロモーターは構成的または誘導性のいずれでもあってもよい。例えば、哺乳動物の系の場合、マウスメタロチオネインプロモーターは重金属イオンの添加によって誘導することができる。
所望の宿主に適切な発現系の構築に関する詳細は当業者に既知である。つまり、タンパク質の組換え産生において、ポリペプチドをコードするDNAは適した発現ベクター内に適切にライゲートされる。このDNAは、選択された宿主内でのDNAの発現に必要なすべての調節要素に機能的に結合される。当業者は、周知の技術を用いて、ポリペプチドの組換え産生のための発現ベクターを作製することができる。
カスパーゼ-1をコードするDNAを含む発現ベクターは適合性宿主を形質転換するために用いられて、その後、この宿主は外来性DNAの発現が起こる条件下において培養および維持される。このように産生される本発明のタンパク質は、培養物から、適切かつ当業者にとって既知であるように細胞を溶解することによってまたは培養培地から回収される。当業者は、周知の技術を用いて、このような発現系を用いて産生されるARTS1を単離することができる。上記のようにARTS1に特異的に結合する抗体を用いて天然の供給源からARTS1を精製する方法は、組換えDNA法によって産生されるARTS1の精製に対して同様に応用することができる。
遺伝子構築物の例には、その構築物が移入される細胞株において機能的であるプロモーターに機能的に結合されるARTS1コード配列が含まれる。構成的プロモーターの例には、サイトメガロウイルスまたはSV40のプロモーターが含まれる。誘導性プロモーターの例には、マウス乳腺白血病ウイルスまたはメタロチオネインのプロモーターが含まれる。当業者は、容易に入手可能な出発材料に由来するARTS1をコードするDNAを持つ細胞を用いた形質移入において有用な遺伝子構築物を、容易に作成することができる。このような遺伝子構築物はARTS1の産生に有用である。
本発明のいくつかの態様において、非ヒトトランスジェニック動物が作製される。本発明に基づくトランスジェニック動物は、哺乳動物特異的プロモーターの調節制御条件下においてSEQ ID NO:1を含む。当業者は、いずれも参照として本明細書に組み入れられる、Wagnerに対する1989年10月10日に発行された米国特許第4,873,191号およびLederに対する1988年4月12日に発行された米国特許第4,736,866号に開示されるような標準的技術を用いて、ARTS1を産生するトランスジェニック動物を産生することができる。好ましい動物は、齧歯類、特にラットおよびマウス、ならびにヤギである。
組換え技術によるこれらのタンパク質の作製に加えて、ARTS1の作製には自動ペプチド合成器も使用することができる。このような技術は当業者には周知であり、DNAにコードされるタンパク質の産生において置換を持つ誘導体が提供されない場合であっても有用である。
本発明の一つの局面は、遺伝子治療、特に「遺伝子置換」に関する。「遺伝子置換」は突然変異を起こした遺伝要素を正常な遺伝子で置き換えることを指す。本発明は、「遺伝子置換」療法である遺伝子治療の方法を提供する。一般に、本発明の遺伝子置換法は、正常なARTS-1遺伝子での置き換えと連携した異常なARTS-1産物の阻害を伴う。一般に、本発明の方法は、機能的な野生型ARTS-1の欠乏または不足に関連した、腫瘍原性に関連する状態を治療するために用いることができる。本発明の方法は、異常なARTS-1遺伝子を正常なARTS-1遺伝子で置き換えるために用いることができる。
正常なARTS-1遺伝子とは、コードされる際に、生物学的に活性な野生型腫瘍抑制ARTS-1タンパク質を産生する任意の遺伝子を意味する。異常または突然変異型遺伝子とは、コードされる際に、生物学的に活性な野生型ARTS-1タンパク質を産生せず、かつ/または腫瘍抑制機能を果たすには不十分である遺伝子を意味する。
本明細書で用いられる「DNA構築物」という用語は、その分子内のヌクレオチド配列が自然に作製される配列と一致しないように修飾されたDNA分子を指す。
本明細書で用いられる「発現ベクター」という用語は、複製の自律性部位、転写開始部位、および宿主生物内で発現すべきタンパク質をコードする少なくとも一つの構造遺伝子を含む、DNA構築物として定義される。発現ベクターは、通常、宿主生物内でのタンパク質の発現を制御するプロモーターおよびターミネーターのような適切な制御領域も含む。本発明の発現ベクターは、「二重コピー」ベクターのようなレトロウイルスベクターを含むこともできる。当業者が認識するように、選択される特定のベクターはターゲティングされる細胞タイプにある程度依存する。
本発明の好ましい態様において、発現ベクターはプロモーターを含む。一つまたはいくつかのリボザイムをコードするベクターは、好ましくは、強力なRNAポリメラーゼIII型プロモーターを利用すべきである。有用なプロモーターにはtRNAおよびSV40プロモーターが含まれるが、これらに限定されない。本発明の発現ベクターは、修飾された遺伝子を宿主の染色体内へ組み込むために宿主遺伝子と相同の配列を含むこともできる。
本明細書で用いられる「二機能性発現ベクター」という用語は、宿主生物内で発現されるタンパク質をコードする少なくとも一つの構造遺伝子カセットおよび調節要素をコードする調節カセットを含む、発現ベクターとして定義される。調節カセットは、一つまたは複数の遺伝子の発現を阻害するために細胞内で機能する任意の要素をコードする可能性がある。本発明の好ましい態様に従って、調節カセットは別々のRNA分子を開裂するために有効なリボザイム活性を持つRNA断片をコードする。
本明細書で用いられるように、カセットは制御領域をコードする分離したDNA断片および構造タンパク質のような関心対象のDNA配列を指す。
「プラスミド」という用語は、本明細書では一般的に受け入れられる意味に従って、即ち、自律的に複製する、通常は閉じたループ状のDNAとして用いられる。
本明細書で用いられる用語である「リボザイム」は、RNAで構成される酵素を指す。リボザイムはRNA鎖の開裂および/またはライゲーションに関与する。本発明の好ましい態様において、「ハンマーヘッド型リボザイム」が用いられる。上記のように、ハンマーヘッド型リボザイムはGUXトリプレット下流の標的RNAのホスホジエステル結合を開裂し、ここで、XはC、UまたはAでありうる。本発明の方法で用いられるハンマーヘッド型リボザイムは
Figure 2006512908
の配列を持つ構造ドメインを持つ。部位特異的リボザイムのような部位特異的調節要素は本発明に従って提供される。リボザイム調節要素は部位特異的であり、
Figure 2006512908
5'から3'方向に報告)の配列を持ち、ここで、XおよびYはGUC部位に隣接する標的mRNAの領域に対して相補的であり、n+mは一般に約20〜約35 RNA塩基長である。nもmも約10よりも小さくないことが好ましいが、n+mが等しい長さである必要はない。
ハンマーヘッド型リボザイムはトリプレットGUCを標的とする。関心対象の遺伝子において、標的部位は遺伝子配列を解析してGUCトリプレットを同定することによって同定することができる。二次構造のコンピュータ解析は部位選択の助けとなる可能性がある。Denman, (1993), Biotechniques, 15, 1090-1094.
本発明のベクターは、当技術分野において既知の方法を介して患者に送達することができる。本発明のいくつかの態様において、レトロウイルスが介在する送達が特に好ましい。インビボにおけるレトロウイルスベクターによる送達は、例えば、レトロウイルスベクターの静脈内注射によって行われうる。患者へのレトロウイルスベクターの直接送達には、二重バルーンカテーテルを使用することもできる。
本発明の一つの局面に従って、カスパーゼ-1活性を阻害または促進する化合物を同定するために化合物をスクリーニングすることができる。カスパーゼ-1の基質には、バキュロウイルスタンパク質p35およびSfイムノフィリンFKBP46が含まれる。アッセイは、被験化合物の存在下または非存在下においてカスパーゼ-1と基質を混合して実施することができる。被験化合物の存在下におけるカスパーゼ-1活性のレベルを、被験化合物の非存在下におけるレベルと比較する。カスパーゼ-1活性が被験化合物の存在によって増大する場合、その被験化合物は賦活薬である。カスパーゼ-1活性が被験化合物の存在によって低下する場合、その被験化合物は阻害物質である。本発明のいくつかの態様において、被験化合物の好ましい濃度は1μMから500μMである。好ましい濃度は10μMから100μMである。いくつかの好ましい態様において、被験化合物の一連の希釈物を用いることが望ましい。
被験化合物のスクリーニングに必要な試薬を入れた容器を含むキットが含まれる。このようなキットは、カスパーゼ-1タンパク質が入った容器、FKBP46またはp35のような基質であって好ましくは標識された基質が入った容器、およびアッセイ実施のための説明書を含む。キットには、抗カスパーゼ-1中和抗体のような対照阻害物質を含むことができる。
カスパーゼ-1活性を促進または阻害する化合物を同定するために、コンビナトリアルライブラリをスクリーニングすることができる。
実施例
EXOFISH(参照として本明細書に組み入れられるRoest Crollius, et al. Estimate of human gene number provided by genome-wide analysis using Tetaodon nigroviridis DNA sequence. Nat Genet 25,235-8.)が、推定遺伝子として13q14染色体における1.4Mbの集合したゲノム配列をスキャンするために用いられた(Mabuchi, H. et al. Cloning and characterization of CLLD6, CLLD7, and CLLD8, novel candidate genes for leukemogenesis at chromosome 13ql4, a region commonly deleted B-cell chronic lymphocytic leukemia. Cancer Res 61, 2870-7. (2001), Bullrich, F. et al. Characterizationof the 13ql4 tumor suppressor locus in CLL: identification of ALT1, an alternative splice variant of the LEU2 gene. Cancer Res61. 6640-8, (2001), Lander, E.S. et al. Initial sequencing and analysis of the human genome. Nature 409, 860-921. (2001), and Venter, J.C. et al. The sequence of the human genome. Science 291, 1304-51. (2001) 、それぞれ、参照として本明細書に組み入れられる)。ADPリボシル化因子ファミリーのいくつかのメンバーに対して高い相同性を持つアミノ酸配列をコードする182bpの「ecore」(進化的に保存された領域)が発見された。ESTウォーキングおよびRACEを用いて、対応するcDNAの全長が得られた。ゲノム配列と比較した結果、ARTS1(ADPリボシル化因子様推定腫瘍抑制遺伝子1)とされるクローニングされたcDNAは、1.8kbのイントロン配列によって分離された約6kbDNAにわたる2つのエクソンからなる小さな遺伝子から誘導されることが示された。LOH分析を用いて、この領域が10%(結腸癌)から20%(B-CLL)の間の腫瘍の一部においてヘテロ接合性に欠失することが示された。二番目のエクソン内にある推定ORFは、想定分子量21kDaの196アミノ酸タンパク質をコードする。タンパク質データベースのBLAST解析および保存ドメイン検索の結果、ADPリボシル化因子(ARF)およびrasファミリーのARF様(ARL)タンパク質サブファミリーと極めて有意な相同性が明らかになった(Moss, J. & Vaughan, M. Molecules in the ARF orbit. J Biol Chem 273, 21431-4. (1998), and Kahn, R.A., Der, C.J. & Bokoch, G.M. The ras superfamily of GTP-binding proteins: guidelines of nomenclature. Faseb J 6, 2512-3 (1992)、それぞれ、参照として本明細書に組み入れられる)。タンパク質レベルにおいて、関連タンパク質は多くても45%の同一アミノ酸を共有する。CLUSTALWプログラムを用いたマルチプルアライメントは、ARTS1がARL4、ARL6およびARL7によって形成されるサブグループに属することを示している(Jacobs, S. et 1. ADP-ribosylation factor (ARF) -like 4, 6, and 7 represent a subgroup of the ARF family characterized by rapid nucleotide exchange and nuclear localization singnal. FEBS Lett 456, 384-8. (1999))(図1)。
ARTS1プローブを用いた正常ヒト組織のノーザン解析の結果、2.2kb転写物の遍在性の発現が明らかとなった。いくつかの組織において、異なるポリアデニル化部位を使用した結果、約1.3kbおよび5.5kbの2つの微小バンドがさらに検出された(図4)。ARTS1の発現は、一連の59の造血および固形腫瘍細胞株を用いてノーザンブロットおよび/または半定量的RT-PCRにより解析した。ARTS1発現は、HeLa S3(子宮頚部癌)、SW480(結腸直腸癌)およびG-361(黒色腫)の細胞株に加えて、血液の癌細胞株の22%(7/32)、肺癌細胞株の78%(7/9)、食道癌細胞株の33%(2/6)、および膵癌細胞株の22%において著しく減少するか、または認められなかった。さらに、cDNAおよび/またはRNAが入手可能な新鮮腫瘍試料の16例中4例(25%、2/7 肺癌、2/9 B-CLL)は、それらの正常な組織対応物と比較して、ARTS1発現の減少または欠如を示した(図2および表5)。
TSCL1(Kuramochi, M. et al. TSLC1 is a tumor-suppressor gene in human non-small-cell lung cancer. Nat Genet 27, 427-30. (2001)、参照として本明細書に組み入れられる)またはp16(Merlo, A. et al. 5'CpG island methylation is associated with transcriptional silencing of the tumour suppressor pl6/CDKN2/MTSl in human cancers. Nat Med 1, 686-92. (1995)、参照として本明細書に組み入れられる)のようなその他の癌関連遺伝子で起こるように、ARTS1が推定プロモーターの高メチル化によってダウンレギュレートされる可能性について調べた。先ず、発現データが利用できる細胞株を用いて、サザンブロッティングによりARTS1周辺の全体的なメチル化について解析した。発現量は、ゲノム領域のメチル化状態と相関する、すなわちARTS1発現が少ないまたは皆無である細胞株は高度にメチル化されて、発現量が正常な細胞株は一箇所のメチル化部位のみを示す(図2)。推定プロモーター配列付近の5CpG部位のメチル化状態を調べるために、亜硫酸水素塩(bisulfite)シーケンシングによってARTS1 DNAメチル化パターンをより詳細に調べた。新鮮腫瘍試料およびARTS1発現が少ないまたは無い腫瘍細胞株は、正常組織または正常発現量の腫瘍よりも高いメチル化を示した(図2および表5)。
80株の細胞株(遺伝子発現に使用した70株および黒色腫細胞株10株を含む)を用いた初期突然変異スクリーニング中に3つの突然変異型が同定されている。第一に、ミスセンス突然変異であるG446A(Trp149Stop)はMCF7乳癌細胞株においてホモ接合性に存在し、HS776T膵癌細胞株ではヘテロ接合性に存在する。黒色腫細胞株では、2つのヘテロ接合性置換が同定された:T50Cを持つ患者の1例におけるT50C(Met17Thr)およびC262A(Leu88Met)(表1)。
これらの突然変異の意義を確立するために、3パネルの試料をスクリーニングした(方法および表6)。第一のパネルには、ARTS1 ORFの直接配列決定によってスクリーニングされた216例のヒト腫瘍が含まれる。8例はG446A(Trp149Stop)突然変異を持ち、乳癌3例(症例の3/48、6.25%)、結腸直腸癌2例(2/58、3.45%)、肺癌1例(1/5、20%)、甲状腺腫瘍1例(1/65、1.5%)、および特発性汎血球減少症1例が含まれた。突然変異に関してホモ接合性である、ARTS1遺伝子座にLOHを持つ乳房の腫瘍を除いて、すべての腫瘍試料が野生型および突然変異対立遺伝子の双方を持っていた。6例中3例の腫瘍について利用可能な対の正常組織におけるARTS1を配列決定した結果、患者の生殖系列における同一の変化が明らかとなった。
二番目のパネルには、直接配列決定によってスクリーニングされた多発性癌の患者または癌の家族歴を持つ患者由来の109例の血液DNAが含まれる。G446A(Trp149Stop)を持つさらに6例の症例が同定された(悪性黒色腫+前立腺癌の症例2例(2/17、11.75%)、家族性CCL 2例(2/17、11.75%)、膵癌+黒色腫1例(1/6、16.5%)、および乳癌1例(1/69の症例、1.5%)(家族歴については表2を参照されたい))。タンパク質レベルでは、停止コドンがC末端前に中途での48アミノ酸を挿入して、それにより、196アミノ酸ではなく148アミノ酸のより小さなタンパク質が合成される(図1)。従って、切断型のタンパク質は、おそらくRas関連GTPアーゼに特徴的なヌクレオチド結合および加水分解に関与するC末端モチーフ、ARFサブファミリーの代表的な5つの付加アミノ酸の一つ(Gly161)、および推定核局在化シグナルを欠く。さらに、突然変異部位であるTrp149はARL4および6つのすべてのARF遺伝子を含む11のその他のARFまたはARF関連遺伝子に保存されている。
三番目のパネルは症例対照を含む:3つの別々の白色人種コホートにおけるG446A(Trp149Stop)突然変異の対立遺伝子頻度は2.10%であり、米国集団での0.86%(1/116)からイタリア集団における3.44%(7/203)の間で変動があった。全体として、解析した325例中14例の患者(4.63%)および475例中10例の正常対照(2.1%)が停止突然変異を示した。G446A(Trp146Stop)の確率は、対照群より癌患者において2.10倍(95%CI 0.92〜4.77)高かった。癌の家族歴について階層化すると、この確率は家族歴陽性の群で2.70倍(95%CI 0.85〜8.32)に増加する(表6)。G446A(Trp149Stop)に加えて、甲状腺腫におけるG490A(Glu164Lys)置換を含むARTS1遺伝子における他のいくつかの変異が同定された(表1)。解析した合計64例の甲状腺腫および癌において4例の突然変異が見出された(C65Tミスセンス 2例、G446Aナンセンス 1例、およびG490Aミスセンス 1例)。4例の突然変異はいずれも濾胞起源の腺腫において認められたのに対して、非濾胞性ヒストタイプの試料(42/65、65%)はすべて野生型であった。この対立遺伝子分布がランダムである可能性は極めて低い(Fisherの直接確率検定においてP=0.01)。また、CCLを持つ家族のG446Aホモ接合性患者は甲状腺腫を持つ(表2)。まとめると、これらの知見はこのARTS1が濾胞ヒストタイプの甲状腺腫瘍の一部に関与する可能性を提起する。
ARTS1は、ヒトの癌において変化することが報告された最初のARFファミリーメンバーであると思われる。それらの核局在化シグナル(NLS)のため、ARL4、ARL6およびARL7はそれらが未だに未知である機能を持つ核内に移入する輸送体を介して運搬されるカーゴ分子であると思われる。注目すべきことに、ARTS1はそのC末端に古典的なNLSを持たず、おそらく特殊なNLSを含む。GFP構築物を用いて、野生型ARTS1タンパク質が核および細胞質の双方に局在することが示された。変異型ARTS1のAC末端タンパク質は同一の細胞内タンパク質を持つ(図6)。ARTS1は、異なる細胞タイプにおいて重要な、新規の細胞質/核の膜輸送および/またはシグナリングカスケードに関与する可能性がある。
ノーザンおよびRT-PCR発現データは、ARTS1発現が正常な肺に見られる量と比較すると、高度腫瘍原性非小細胞肺癌(NSCLC)細胞株であるA549では劇的に減少することを示した(参照として本明細書に組み入れられるFogh, J., Fogh, J.M. & Orfeo, T. One hundred and twenty-seven cultured human tumor cell lines producing tumors in nude mice. J Natl Cancer Inst 59, 221-6 (1977))。LTRプロモーター制御下においてARTS1 ORFをA549に移入した。いくつかの安定クローンが得られて、その内の5つを実験に使用した:親のA549、A549-pMV-7(空ベクター)クローン、および移入されたARTS1ミニ遺伝子の発現量に従って選択される3つのネオマイシン耐性形質移入体(図3)。ARTS1のインビトロおよびインビボにおける生物学的影響について評価するために、軟寒天によりNu/Nuヌードマウスにおいて腫瘍原性を調べた(図3)。形質移入した3つのクローンすべてが、親細胞または空ベクターを移入した細胞と比較してより小さなコロニーを形成し、生存期間は短い。さらに、皮下注射後10週間の観察期間中、前者は一貫して小さな非進行性の腫瘍を形成したのに対して、後者はヌードマウスにおいて大きな進行性に増殖する腫瘍を形成した。従って、A549細胞においてはARTS1自体が顕著な腫瘍抑制活性を持つ。
十分に特徴づけされたRas発癌遺伝子のサブファミリーに新しい腫瘍抑制因子が存在することは矛盾するものではない。近年、野生型Kras2がマウスにおける肺癌発生を阻害できることが示されて、肺腫瘍形成におけるこの遺伝子の腫瘍抑制機能を明確に示した(Zhang, Z. et al. Wildtype Kras2 can inhibit lung carcinogenesis in mice. Nat genet 29. 25-33. (2001)、参照として本明細書に組み入れられる)。ヒトの癌におけるARTS1不活化の主な機構は、修正されたKnudsonのツーヒット仮説(Jones, P.A. & Laird, P.W. Cancer epigenetices comes of age. Nat Genet 21, 163-7. (1999)、参照として本明細書に組み入れられる)において提唱されるように、二対立遺伝子性のメチル化である。ヒトの癌におけるARTS1関与の一つの興味深い局面は、G446AS(Trp149Stop)ナンセンス突然変異の真の重要性である。家族性癌におけるG446A突然変異の頻度は一般集団よりも約3倍高く、散発性の癌よりも約2倍高いことから、一つの想定される説明として、ARTS1生殖系列突然変異は浸透度が低く、低い割合の家族性黒色腫または家族性CCL癌(同一集団の対照群よりも10倍高い切断突然変異頻度を示す)に関連する。これに従って、突然変異を有するが癌は発症しなかった親族が存在する可能性がある。乳癌および膵癌におけるBRCA2生殖系列突然変異の場合と同様に、いくつかのその他のTSGについても同じことが言える(Goggins, M. et al. Germline BRCA2 gene mutations in patients with apparently sporadic pancreatic carcinomas. Cancer Res 56, 5360-4. (1996)、参照として本明細書に組み入れられる)。代替的な説明は、欠失ドメインが腫瘍原性にとって重要でないために、またはそのタンパク質が他のARLファミリーメンバーと重複機能を持つために、この切断型突然変異がヒトの癌において病原性の役割を持たないということである。現在までに、一つの多型停止コドンのみが癌関連遺伝子において同定され、それはBRCA2遺伝子のLys3326terである(Mazoyer, S. et al. A polymorphic stop condon in BRCA2. Nat Genet 14, 253-4. (1996)、参照として本明細書に組み入れられる)。しかしながら、独立した研究グループによってより多くの症例解析が行われるまで、このような多型が癌リスクの小幅な上昇に関連するか、またはヘテロ接合性もしくはホモ接合性に他の表現型と関連する可能性を排除することができない。
方法
細胞株
ヒト腫瘍に由来する80株の細胞株を本試験において使用した。44株は造血系癌の細胞株であり、36株は固形腫瘍の細胞株であった(詳細なリストについては表3を参照されたい)。対照として、エプスタイン・バーウイルス(EBV)による形質転換によってアルツハイマー病患者の末梢血リンパ球から作製された6株のリンパ芽球腫細胞株を使用した。細胞株はすべてAmerican Type Culture Collection(ATCC)(Manassas, VA)から入手して、ATCCの説明書に従って維持した。
患者試料
実験用試料は散発性腫瘍または家族性癌患者の末梢血から得られた(合計325例)。対照試料は、癌以外の疾患患者の血液または健常者から得られた(合計475例)。試料はすべて、ヒト対象の保護に関する施設ガイドラインに基づくインフォームドコンセントを伴って得られた。分析された216例のヒト散発性腫瘍には、甲状腺腫瘍 65例、結腸直腸腺癌 58例、乳癌 48例、B-CLL 39例、肺癌 5例、および特発性汎血球減少症 1例が含まれる。血液由来DNAのパネルには次が含まれる:a)BRCA-1-およびBRCA-2-陰性家族性乳癌女性のDNA試料 69例;b)p16遺伝子座に突然変異がないことが確認された前立腺癌および悪性黒色腫に罹患した男性患者に由来するDNA試料 17例;c)家族性CLL患者(少なくとも2名の一等親血縁患者)のDNA 17例;およびd)少なくとも一例の黒色腫または膵癌の家族歴を持ち、かつp16およびp14遺伝子に突然変異がない膵癌または黒色腫患者のDNA 6例。患者のプロフィールは両群とも同等であった:癌患者の約60%が欧州系白色人種由来であり、残りの40%は米国人であった。対照群における2コホートの割合は、それぞれ、75%および25%であった。(アシュケナジのような)異なる集団群に対するバイアスは認められなかった。高分子量(HMW)DNAを、一般的なプロトコールにより抽出した(Sambrook, J., Frisch, E.F. & Maniatis, T. Molecular cloning: A Laboratory Manual, (Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989)、参照として本明細書に組み入れられる)。
cDNA末端迅速増幅法(RACE)
mRNAの3'および5'末端は、Marathon-readyおよびSMART RACEプロトコール(Clontech, Palo Alto, CA)を用いて、ヒト精巣、胎児肝、骨髄およびリンパ節からRACEによって得られた。PCR産物を1.0〜2.0%アガロースゲルで分離して、そのゲルをQIAquickゲル抽出キット(QIAGEN)を用いて精製するか、またはTAベクターを用いてTOPO TA Cloning(Invitrogen Carlsbad, CA)によりクローニングして配列決定した。
ノーザンブロット解析
ヒトマルチプル組織ノーザンブロットをClontechから購入して、腫瘍細胞株または腫瘍からQIAGEN RNeasyミニキット(QIAGEN)により製造業者のプロトコールに従って全RNAを抽出した。膜は、ランダムプライミング法(Prime-it II Kit,Stratagene)により32P dCTPで標識したARTS1オープンリーディングフレーム(ORF)の大部分を含む443bpプローブとハイブリダイズした。プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションは、Sambrook SUPRAに示される通り、Church緩衝液(7%SDS、0.5M リン酸緩衝液 pH 7.2、10mM EDTA)を用いて65℃にて18〜20時間、実施した。
逆転写PCR(RT-PCR)解析
DNA配列はRT-PCRによって確認して、異なる正常および腫瘍組織における遺伝子発現量を分析するために半定量的RT-PCRを実施した。Advantage 2 PCRキット(Clontech)および各遺伝子特異的プライマー 10pmolを用いて、94℃を20秒間、65℃を30秒間、68℃を1分間の35サイクルの各PCRにおいて、cDNA 5マイクロリットルを使用した(この試験において使用したプライマーの完全なリストについては、表4を参照されたい)。RNAがRT-PCRに十分な純度であることを確認するために、GAPDH cDNA(Clontech)に特異的なプライマーを用いたPCRアッセイを用いた。PCR産物量の直線的増加の範囲内に収めるために、ARTS1遺伝子については23増殖サイクルにて、GAPDHについては18サイクルにて、半定量的PCRを実施した。アガロースゲル電気泳動によりRT-PCR産物を分離して、Sambrook SUPRAの標準的手順に従ってHybond N+ ナイロン膜にブロットした。膜は、ノーザンブロッティングと同一条件において同一プローブを用いてハイブリダイズさせた。ハイブリダイゼーションシグナルの相対的強度を、PhosphoImagerシステム(Molecular Dynamics)を用いて解析した。
サザンブロッティングによるメチル化分析
ARTS1遺伝子座における全体のメチル化量を特定するために、総ゲノムDNAの5マイクログラムをBg1IIのみまたはメチル化感受性HpaII(Roche)と併用して、合計40Uの酵素を用いて12時間、消化した。消化物を0.8%アガロースゲルで電気泳動して、Hybond N+ 正電荷ナイロン膜(Amersham Pharmacia Biotech)にブロットして、前記と同一のORFプローブを用いてハイブリダイズした。
メチル化特異的PCR
ARTS1の5'上流領域におけるメチル化量を分析するために、ARTS1の最初のエクソンの上流領域を増幅して、参照として本明細書に組み入れられるFrommer, M. et al. A genomic sequencing protocol that yields and positive display of 5-methylcytosine residues in individual DNA strands. Proc natl Acad Sci U S A 89,1827-31. (1992)に示されるように、亜硫酸水素塩シーケンシングを実施した。修飾されたDNA(200ng)をPCRに供した。平均メチル化量を得るために、PCR産物を精製して直接配列決定した。さらに、直接配列決定のデータを確認するために、PCR産物をサブクローニングして、少なくとも6つのクローンを配列決定した。腫瘍標本における正常細胞の混入が不可避であるために、本発明者らは70%を越えるPCR産物が亜硫酸水素塩耐性シトシンを含む場合は、CpG部位を「高メチル化された」と定義した。「部分的メチル化」は産物全体の20〜70%にこれらの産物が検出されることを示す。
LOH試験
対の正常および結腸直腸腫瘍DNA試料について、蛍光標識プライマー(ABI)を用いてD13S165およびD13S273におけるマイクロサテライトマーカーのオリゴヌクレオチドプライマーによるPCR増幅によってLOHを調べた。ARTS1のORF内に認められた一つの一塩基多型(T442C)は配列決定した試料の約45%ではヘテロ接合性であり、参考になる患者/参考にならない患者の迅速な識別に非常に有用であった。増幅産物をApplied Biosystems Model 377 DNAシーケンシングシステム(PE, Applied Biosystems)にかけた。本試験に用いられた39対の正常/腫瘍B-CLL試料のLOHデータは、参照として本明細書に組み入れられるBullrich, F. et al. Minimal region of loss at 3ql4 in B-cell chronic lymphocytic leukemia. Blood 88, 3109-15 (1996)において既に報告された。
突然変異の検出
突然変異解析で用いられたプライマーは、二番目のエクソンのすぐ上流およびARTS1の3'UTR領域内のイントロン配列から設計された。PCRはRedTaqゲノムDNAポリメラーゼ(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO)を用いて94℃で30秒、62℃で30秒、および72℃で1分の35サイクルにて実施されて、QIAquick PCR精製キット(QIAGEN)を用いて精製した後、両鎖をApplied Biosystems Model 377 DNAシーケンシングシステム(PE, Applied Biosystems)を用いて直接配列決定した。イタリア集団由来の203例の正常対照は、変性高速液体クロマトグラフィー(DHPLC)(Transgenomics, Omaha NE)により分析した。ヘテロ二本鎖の形成に使用した温度は57℃であり、異常パターンを示すすべての試料を直接配列決定した。
細胞内局在化
pEGFP N1-ARTS 1ベクターはpEGFP N1(Clontech)をSmaIで消化することによって調製された;挿入断片は、C末端で融合したARTS1-EGFPタンパク質を作製するために停止コドンを除去したARTS1全長挿入物を、Pfuで増幅することによって得られた。さらなるpEGFP N1-ARTS1 AC末端ベクターは、停止突然変異が存在するORFの446位においてARTS1タンパク質を切断して調製された。リン酸カルシウム(PromegaのProFection, Madison WI)によって293個の細胞を形質移入して、カバーガラス上で培養し、形質移入から24〜48時間後に細胞を、参照として本明細書に組み入れられるGhosh, K. & Ghosh, H. P. Role of the membrane anchoring and cytoplasmic domains in intracellular transport and localization of viral glycoprotiens. Biochem Cell Biol 77, 165-78 (1999)に示される通り、蛍光顕微鏡により解析した。
A549細胞の安定な形質移入
次の試験に備えて、A549細胞を10%ウシ胎児血清を補足したRPMIで培養した。ARTS1発現ベクターであるp-MV7-ARLTS1-センスは、センス配向性のARTS1オープンリーディングフレームを哺乳動物発現ベクターであるpMV-7にライゲーションすることによって構築された。ランダム突然変異型を排除するためにすべての構築物を配列決定して、プロトコール(Boehringer Mannhiem)に従ってFuGENE6形質移入試薬により形質移入した。G418を用いて、形質移入された細胞を選別した。
形質転換した表現型の分析
A549野生型およびARTS1安定的形質移入型の軟寒天コロニーアッセイは、参照として本明細書に組み入れられるTrapasso, F. et al. Rat protein tyrosine phosphatase eta suppresses the neoplastic phenotype of retrovirally transformed thyroid cells through the stabilization of p27 (Kip1). Mol Cell Biol 20, 9236-46. (2000)に示される通りに実施した。PBS(0.2ml)中106個の細胞の懸濁液をNu/Nu胸腺欠損マウスの右脇腹に皮下注射した(Jackson Laboratories Charles River, Cambridge, MA)。マウスを1週、3週、5週および8週後に屠殺して、腫瘍を摘出し、重量を測定して、三方向の寸法を測定した。実験はいずれも、施設ガイドラインに従って実施された。
統計学的解析
結果の統計学的解析は、Fisherの直接確率検定を用いて実施した;<0.05のP値を統計学的な有意と考えた。この試験において同定された特定の突然変異に関連する癌のリスクを、オッズ比(OR)を用いて解析した。
(表1)ヒト細胞株、腫瘍および正常対照におけるARTS1配列の解析
Figure 2006512908
注:1-本発明者らは、C175からT(Leu 59);G297からA(Ser 99);C345からT(Val 115);G396からC(Leu 132);G546からA(Gln 182)のような、いくつかの同義多型も同定した。
2-GenomeNet CLUSTALWサーバーにおいて、ARF1〜ARF6およびARL1〜ARL7を用いたARTS1タンパク質のマルチプルアライメントによって得られたデータ。
3-黒色腫細胞株においてのみ認められた。
4-甲状腺腫においてのみ認められた。
(表2)G446A(Trp149Stop)突然変異を持つ家族から得られた臨床データ
Figure 2006512908
注:1-?=年齢データ不明
(表3)記載の実験で使用した細胞株
Figure 2006512908
Figure 2006512908
(表4)記載の実験で使用したプライマー
Figure 2006512908
(表5)ヒト癌細胞株におけるARTLS1プロモーターの発現量およびメチル化の状態
Figure 2006512908
Figure 2006512908
a:+、正常発現;+/-、減少した発現;-、発現なし;ND-メチル化なし
(表6)血縁のない癌患者および対照症例におけるG446A(Trp149Stop)の対立遺伝子頻度
Figure 2006512908
13q14におけるARTS1腫瘍抑制遺伝子の局在化。A.マップ上の遺伝子マーカーの位置および遺伝子の位置を示す。B.ヒトARLタンパク質を用いたヒトARTS1(SEQ ID NO:2)のマルチプルアライメント。ARTS1には、Ras関連GTPアーゼ27に特徴的な、おそらくヌクレオチド結合および加水分解に関与するいくつかのモチーフ(PM1、PM3、G2およびG3)も存在する。さらに、ARFサブファミリーの代表であるさらなる5つのアミノ酸(G2、N47、W74、R95およびG161)はすべて、ARTS1中に保存される。C末端において、ARTS1が持つアルギニンまたはリジン残基はARL4、ARL6およびARL7よりも少ない。Trp149Stop突然変異の位置は矢印で示される。 ARTS1 mRNAの発現およびメチル化の分析。A.癌細胞株のノーザンブロッティングによるARTS1の発現は、いくつかの細胞株における発現の欠如または減少を示す。B.ARLTSG1発現は、Bg1IIを単独またはHpaIIと併用した消化ゲノムDNAのサザンブロッティングにより分析されたこの遺伝子座のメチル化の量に相関する。Bg1II+MspIを併用して、メチル化に関わらない断片長を測定した。ARTS1発現の有無は、それぞれ、「+」または「-」で示し、制限酵素地図(Bg1II-B-太い垂線、HpaII-細い垂線)を下部に示す。使用したORFプローブの位置は*により示す。C.新鮮な腫瘍におけるRT-PCRで解析したARTS1発現と亜硫酸水素塩シーケンシングにより解析したCpG部位メチル化の相関性;白色および黒色の長方形はそれぞれ非メチル化および高メチル化CpGを示し、灰色の長方形は部分的にメチル化したCpG部位を示す。対照として、本発明者らはエプスタイン・バーウイルスで形質転換したリンパ芽球様細胞株を使用している。 ARTS1は腫瘍原性およびA549細胞を抑制する。A.ミニ遺伝子のA549への形質移入によるARTS1発現の回復。B.ヌードマウスにおける腫瘍形成。記載した時期に測定した5種類の解析クローンにおける腫瘍の重量(mg)を示す。同一の結果が腫瘍の測定により得られた。C.106個の細胞の皮下注射後8週でのヌードマウスにおける腫瘍形成の例。軟寒天でのコロニー生育(5×104個の細胞播種後21日のデータ)。 ノーザンブロッティングによるヒト組織におけるARTS1発現の解析の結果、ARTS1が偏在的に発現することが示されている。 ARTS1における突然変異分析は、生殖系列多型G446A(Trp149Stop)の存在を示す。提示した配列は逆配向性である。G446A(Trp149Stop)突然変異の同定のため、突然変異によって導入されるMaeI部位を用いて迅速アッセイが開発された。MaeI-F1(構造的MaeI部位を破壊するために野生型配列由来の変化した塩基を含む)およびMaeI-R1プライマーを用いてDNAを増幅して(プライマーの配列については、表4を参照されたい)、QIAquick PCR精製キット(QIAGEN)を用いて精製し、MaeI(Boehringer Manhiem, Germany)2Uで消化した。正常対立遺伝子の増幅によって単一の138bp産物が生じるのに対して、変異型対立遺伝子は106bpおよび32bpの2つのバンドを形成する。消化は効率が低く、部分的消化産物のみが得られた点に留意すること。消化されたPCR産物を3%アガロースゲルの滴下して、UV画像化装置を用いて可視化した。N=正常、T=腫瘍。 野生型ARTS1および切断型ACARTS1タンパク質はいずれも、細胞質および核に局在する。ARTS1-GFP融合タンパク質を用いた細胞内局在化293個の細胞をpARLTS1-gfp、pAC-ARTS1-gfpおよび対照プラスミドであるpEGFPN1を用いて形質移入した。同一顕微鏡視野の明るい視野(右)および蛍光画像(左)を示す。 ヒトARTS1のcDNAの配列(SEQ ID NO:1)を示す。この配列のGenBankアクセッション番号はAF441378である。
【配列表】
Figure 2006512908
Figure 2006512908
Figure 2006512908
Figure 2006512908
Figure 2006512908

Claims (19)

  1. SEQ ID NO:2のアミノ酸配列を含む単離されたタンパク質。
  2. 請求項1記載のタンパク質をコードする核酸配列を含む単離された核酸分子。
  3. SEQ ID NO:1または少なくとも10ヌクレオチドを持つその断片を含む、単離された核酸分子。
  4. SEQ ID NO:1からなる請求項3記載の核酸分子。
  5. 請求項3記載の核酸分子を含む組換え発現ベクター。
  6. 請求項5記載の組換え発現ベクターを含む宿主細胞。
  7. 少なくとも10ヌクレオチドを持つSEQ ID NO:1の断片からなる、請求項3記載の核酸分子。
  8. 12〜150ヌクレオチドを持つSEQ ID NO:1の断片からなる、請求項3記載の核酸分子。
  9. 15〜50ヌクレオチドを持つSEQ ID NO:1の断片からなる、請求項3記載の核酸分子。
  10. SEQ ID NO: 1の少なくとも5ヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列を含む、オリゴヌクレオチド分子。
  11. SEQ ID NO:1の5〜50ヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列を含む、請求項10記載のオリゴヌクレオチド分子。
  12. SEQ ID NO:1の10〜40ヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列を含む、請求項10記載のオリゴヌクレオチド分子。
  13. SEQ ID NO: 1の少なくとも10〜150ヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなる、請求項10記載のオリゴヌクレオチド分子。
  14. SEQ ID NO: 1の少なくとも18〜28ヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなる、請求項10記載のオリゴヌクレオチド分子。
  15. SEQ ID NO:2のエピトープに結合する、単離された抗体。
  16. モノクローナル抗体である、請求項15記載の抗体。
  17. カスパーゼ-1タンパク質プロテアーゼ活性の調節物質を同定する方法であって、カスパーゼ-1プロテアーゼタンパク質を被験化合物の存在下においてカスパーゼ-1基質と接触させることによって試験アッセイを実施する段階、
    該プロテアーゼによる該基質の処理量を測定する段階、および
    該処理量を該被験化合物の非存在下におけるカスパーゼ-1プロテアーゼタンパク質によるカスパーゼ-1基質の処理量と比較する段階
    を含む方法。
  18. タンパク質がSEQ ID NO:2を有する、請求項17記載の方法。
  19. 基質がFKBP46タンパク質である、請求項17記載の方法。
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