JP2006511841A - チューニング可能な光学フィルタ - Google Patents

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Abstract

可変ギャップに依存する共鳴周波数を有する共振器を備えたチューニング可能なフィルタが提供されている。この可変ギャップは、アクチュエータの利用により制御可能に変更されうる。共振器は、リング共振器、マイクロスフィア、マイクロディスク、または他のQ値の高い光学構造体により形成されうるQ値の高い共振器である。駆動は、ギャップおよび温度の測定値に応答して共振器に対して誘電体板を移動させる静電アクチュエータを用いて達成される。

Description

本発明は、一般的に光学フィルタに関するものであり、より詳細にはチューニング可能な光学フィルタに関するものである。
光ネットワークシステムおよび遠距離通信システムのような光通信システムは、情報の伝送をレーザ信号に依存している。連続波モード信号伝達であってもまたはパルス波モード信号伝達であっても、レーザ信号を作製、変調、増幅、および、伝送することにより、ポイントツーポイントデータ転送が達成される。データ搬送レーザ信号は、光通信システムを構成している、増幅器、スイッチ、フィルタ、オシレータ、および他の光学コンポーネントを通過する。
多数のデータパケットを同時伝送するうえで有益であるために、元のレーザ信号の帯域幅は狭くなければならない。一般的に、適切なものであればいかなるレーザ源であっても比較的狭い帯域幅の出力を生成する。ここで、帯域幅は、部分的には、レーザ媒体利得特性により決定され、また部分的には、レーザ媒体の存在するキャビティの性質により決定される。帯域幅は狭ければ狭いほど望ましい。具体的にいえば、遠隔通信の用途においては、狭帯域のレーザ出力信号および狭帯域の情報搬送レーザ信号を生成することが望ましい。たとえば波長分割多重(WDM)システムにおいては帯域幅が狭いことが重要である。というのは、WDMシステムでは、差がわずかしかない波長で各データストリームが伝送されるので、信号の混成を回避するためにこれらのデータストリームの帯域幅が十分に狭くなければならないからである。換言すれば、隣接するレーザ信号の帯域幅は、これらのレーザ信号がスペクトル的に重なり合わないように十分狭くなければならない。モデム遠隔通信の用途では、大きな許容度で信号周波数を設定できることが望まれている。また、通信ネットワークを最適化するにあたってレーザの動作周波数を変更することも望まれている。
光学フィルタは、光信号の帯域幅をチューニングすることにより狭くする手段である。光学フィルタは光ネットワークにおいてさまざまな機能を提供しうる。たとえば、光学フィルタは、ノイズフィルタリングならびに多重化/多重化分離の如き信号処理機能を実行しうる。多重化/多重化分離では、多重チャネル光信号がその構成要素に分離/統合される。原則的には、マルチプレクサ、マッハツェンダ干渉計などはすべて光学フィルタ機能を実行すると考えられている。
また、さらに一般的に、光学フィルタは既存のレーザ信号またはレーザエネルギの帯域幅を狭める手段として用いられる。たとえば、レーザ出力エネルギの周波数を外部チューニングするために、通常、高反射性の光キャビティからなる高いQ値を有する共振器が用いられてきた。このような外部共振器は、レーザの周波数を決定する機構のQ値を大きくすることによりレーザの周波数を安定化させることが可能であるということに頼っている。事実、単一の周波数のみの増幅を可能とする高度にチューニングされたフィルタリング作用が達成される。このことは、レーザキャビティそれ自体のQ値を高くするかまたはQ値の低いキャビティを有するレーザを高いQ値を有する外部キャビティと結合させることにより達成されうる。石英ミクロスフィアの如きQ値の高いマイクロキャビティが安定なレーザ信号を放射する低ノイズレーザが提示されてきた。これらのデバイスは、帯域幅を狭くするために用いられてきたが、レーザ出力エネルギのピーク周波数を制御可能に調整するために用いられたことはなかった。
レーザ出力エネルギの周波数を調整することを試みた者もいるものの、このような解決策は不満足な結果に終わっている。レーザ周波数を変調するためのデバイスでは、レーザ放射線の一部が反射されて移動ターゲットから元のレーザに戻ってくることが分かっている。しかしながら、使用されている半導体ダイオードレーザにあっては、非常に大きな周波数ノイズ成分を呈しており、したがって、広い周波数帯域にわたって、基本レーザ周波数が不規則に変化する。使用されている外部キャビティは、移動ターゲットからの反射が抑制されているために、Q値が低い。したがって、出力信号のピーク周波数が変更されても、変調機構により帯域幅特性が害される。ファブリ・ペロー共振器を用いてレーザ出力または光学センサの周波数を決定することを提案する者もいるが、このような解決策を用いても、出力周波数の範囲全体にわたり出力周波数を精密にチューニングするとともに出力周波数の狭帯域スペクトル特性を維持することを可能にすることはできない。
以上のように、伝搬エネルギの周波数を設定しスペクトル帯域幅を狭くするために、レーザ源またはレーザ信号伝搬媒体とともに公知の光学フィルタが用いられてきたものの、当該技術は、WDMシステムのような遠隔通信ネットワークに望ましい狭帯域を特徴とするとともに連続してチューニング可能な出力周波数を有するレーザ光線を発生させる構造またはその方法を提供していない。したがって、出力周波数を制御可能に設定するとともにその出力エネルギの帯域幅を狭く維持することにより出力周波数を高精度に設定することを可能とする構造を提供することが望まれている。これに加えて、WDMシステムに用いられる光通信周波数の如き光通信周波数を多重分離するための、帯域幅が狭く、安定性が高く、かつチューニング範囲が広い調節可能フィルタが必要とされている。
一つの実施形態によれば、光学フィルタ装置は、光源から入力エネルギを受け取るべく結合されている誘電体共振器と、該誘電体共振器に隣接しているとともに該共振器に対し制御可能に移動させるべく支持体上に搭載されている誘電体板とを備えており、誘電体共振器は該フィルタの共鳴周波数で出力エネルギを生成すべくなっており、誘電体板および誘電体共振器により誘電体共振器の外方に可変ギャップが形成され、該可変ギャップは、制御可能に移動させる間に変わることにより、誘電体共振器の共鳴周波数を変更する。
他の実施形態によれば、光学フィルタ装置は、レーザ光源から入力エネルギを受け取り光学フィルタの共鳴周波数を有する出力エネルギを生成するために結合される誘電体共振器と、第一の導電板と、第二の導電板とを備えており、誘電体共振器は、内部可変ギャップを形成するキャビティを有しており、光学センサは内部可変ギャップを変更するために力に応答する感知面を有しており、内部可変ギャップが変わると共鳴周波数が変わり、第一の導電板が感知面に配設されており、第二の電導板が、第一の導電板と相互に作用し感知面に力を加えることにより共鳴周波数を変更するために、第一の導電板のうちの感知面の反対側上方に強固に配置されている。
他の実施形態によれば、光学フィルタ装置は、レーザ源から入力エネルギを受け取るための第一の導波路と、入力エネルギを受け取り光学フィルタの共鳴周波数を有する出力エネルギを生成するために結合されている誘電体共振器と、誘電体共振器に隣接して取り付けられている誘電体板と、誘電体共振器に対して誘電体板を制御可能に移動するアクチュエータとを備えており、誘電体共振器が、第一の導波路に直交するとともに結合領域上で第一の導波路と結合されている第二の導波路を有しており、誘電体板および誘電体共振器により、誘電体共振器の外方に可変ギャップが形成され、該可変ギャップは、制御可能に移動させる間に変わることにより、誘電体共振器の共鳴周波数を変更する。
他の実施形態によれば、レーザエネルギをフィルタリングする方法は、共鳴周波数を有する誘電体共振器を提供することと、レーザエネルギを誘電体共振器と結合することと、誘電体共振器に対して移動可能であるとともに誘電体共振器と一緒に可変ギャップを形成する誘電体板を提供することと、可変ギャップを制御可能に変更することと、誘電体共振器からの出力エネルギを結合することとを含んでおり、可変ギャップが変わると共鳴周波数が変わり、出力エネルギが誘電体共振器の共鳴周波数を有している。
他の実施形態によれば、レーザエネルギをフィルタリングする方法は、内部可変ギャップを形成するキャビティを備えているとともに、受け取ったレーザエネルギから、上記の内部可変ギャップを変更するために力に応答する感知面を有している光学フィルタの共鳴周波数を有した出力エネルギを生成するように結合される誘電体共振器を提供することと、誘電体共振器の共鳴周波数を選択可能に変更するために制御された方法で力を感知面に力を加えることと、感知面に配設される第一の導電板を提供することと、第一の導電板に隣接して取り付けられる第二の導電板を提供することと、第一の導電板が感知面に力を加えることにより共鳴周波数が変更されるように、第一の導電板と第二の導電板との間に電荷の差を形成することとを含んでいる。
以下に、光学センサの形成に用いられうるさまざまな装置および方法を記載する。一般的に、実施形態によっては、測定可能なパラメータにより変調される繰返し率または周波数を有するレーザ信号を生成する、好ましくはパルス出力モードで動作するレーザが提供される場合もある。モードロックレーザを用いることにより、変調されたレーザ信号を測定するにあたって従来の高速電子技術を用いることができ、レーザ信号の繰返し率または周波数を高い分解能で測定することが可能となる。レーザ信号の周波数を測定することにより、測定可能なパラメータの値を導出することが可能となる。
実施形態によっては、Q値の高い光共振器が、測定可能なパラメータに依存する周波数を有するレーザ信号を生成する場合もある。このQ値の高い共振器はレーザの内側にあっても外側にあってもよい。これらのデバイスは、当該技術分野の技術水準と比較して電力消費が少なく、精度が向上している。また、これらのデバイスは、測定可能なパラメータの変化量の測定に用いられてもよいし、または、絶対値の測定に用いられてもよい。当業者にとって明らかなように、さらなる用途および実施形態が存在する。たとえば記載されたデバイスは、チューニング可能な光学フィルタとして構成されてもよいし、チューニング可能なレーザ源として構成されてもよいし、また、他の光学用途全てにおいて利用できるように構成されてもよい。
以下に記載される構造体の多くは、たとえばQ値の高い共振器の共鳴特性の変化に対するレーザ信号の周波数または繰返し率の変化量を測定することにより測定可能なパラメータの変化量を測定することなどの如き用途例が記載されている。しかしながら、記載される構造体は、Q値の高い共振器が別々の駆動機構によって制御されるチューニング可能なフィルタを含む他の多くの実施形態で用いられてもよい。ここでは、Q値の高い共振器の共鳴特性は、測定可能なパラメータの値それ自体が制御されない限り、他の構造体と同様に、当該測定可能なパラメータの変化に対して応答しない。また、レーザ信号の周波数を制御可能にチューニングするために駆動機構を用いるのが好ましい。
図1および図2には実施形態の一例が示されている。図1には、カップラ104を介してQ値の高い外部共振器102と結合されているレーザ源100が示されている。レーザ源100は、繊維埋め込みレーザ(fiber−doped laser)、ルビーレーザ、またはダイオードレーザであってもよいが、他のレーザ源も考えている。また、レーザ源100を発光ダイオード(LED)と交換してもよい。これに代えて、上述のレーザ源100は、レーザ源によってポンピングされる光パラメトリック増幅器ステージまたはファイバ増幅器ステージのような増幅ステージであってもよい。図示されている一例では、レーザ源100は、動力源103から動力を受け取るべくなしてあり、動力源103は、当業者にとって明らかなように光動力源であっても電気動力源であってもよい。レーザエネルギは、可視領域および赤外線領域の波長領域にあることが好ましいが、遠赤外線領域およびマイクロ波領域の内にあってもよい。
好ましい実施形態では、カップラ104は光ファイバまたは光導波路であり、低損失エバネッセント結合を用いて結合が達成される。半透明ミラー、導波路タップ、または光信号を結合させる他の公知の手段を用いて結合が達成されてもよい。
レーザ源100は、カップラ104を介してQ値の高い共振器102へレーザエネルギを伝送する。カップラ104を介してレーザ源100から共振器102へ伝達されるレーザエネルギは、レーザ源100内のレーザキャビティの共鳴に対応する波長を有している。しかしながら、このようなレーザキャビティにあっては、Q値が低く、帯域幅が比較的広い出力が生成される。外部共振器102のQ値はレーザ源100内のレーザキャビティのQ値よりも実質的に大きいことが好ましい。たとえば、好ましい実施例では、共振器102のQ値は少なくとも100である。通常の共振器102は3と100との間のQ値のみを有しており、上記の共鳴キャビティを形成するミラーと所望の出力とによって限定される。
オシレータと共振器との間が十分に結合されておりかつ二つの領域の周波数範囲が重なる場合、Q値の低いオシレータシステムは、Q値の高い共振器の周波数に同期(lock onto)する。レーザ源100のQ値の低いレーザキャビティはQ値の高い共振器102の共鳴周波数に同期する。すなわち、Q値の高い共振器102とQ値の低いレーザ源100との間のエネルギの交換により、システム全体のレーザ信号が、共振器102によって決められる周波数および帯域幅に同期する。この結果、このシステムは、帯域幅が狭くかつ共振器102の共鳴周波数を中心とするレーザ信号を生成する。
レーザ源100は、連続波(CW)源であってもよいし、所望ならば、パルスモードロックレーザ源であってもよい。レーザ源100がCW源である場合、システムからのレーザ信号は、共振器102の共鳴周波数に同期し、共振器102の高いQ値により誘発される狭い帯域幅を有する。ここで、レーザ信号の周波数の測定にスペクトロメータを用いうる。レーザ源100がパルスモードロックレーザ源である場合、共振器102はパルス列の繰返し率をさらに決定する。ここで、100GHzの繰返し率を測定するに当たって従来の電子感知器を用いてもよい。
光共振器は複数の共鳴周波数を有している。しかしながら、レーザ源により供給されるレーザエネルギの帯域幅内において単一の共鳴周波数のみを存在させることが望ましい。すなわち、単一のかつ不変の共鳴周波数をレーザ信号が有する。共鳴周波数の単一化が可能な帯域幅を実現するために、分布帰還型(DFB)レーザを用いてもよい。単一の共振を実現するために、共振器102の物理的パラメータを変更してもよい。
共振器102は光透過性素材から形成されている。この素材はレーザ素材であってなくてもよい。適切な素材としては、サファイア、石英、ドーピングされた石英、ポリシリコン、およびシリコンが挙げられる。これらの素材は光学的損失が低い。また、これらの素材は、測定可能なパラメータの変化に正確にかつ整合性がとれるように応答する優れた機械的物性を呈し、圧力または力のもとで永久変形することなく、測定可能なパラメータが定常状態の値に戻ると、元の形状に戻る。好ましくは、全反射による伝搬を可能とする素材が用いられる。全反射および低い光学的損失により共振器のQ値を非常に大きくすることが可能となる。
共振器102は、当該共振器102の近傍における測定可能なパラメータの値に依存した共鳴周波数を有していることを特徴とする。本明細書では、「測定可能なパラメータ」とは、外力または外圧に関連するパラメータのことを意味する。例としては、圧力(絶対圧および差圧)、温度、流量、素材組成、力、および、ひずみが挙げられる。レーザ源100とQ値の高い共振器102とが集合して光学センサ105を形成している。光学センサ105は、測定可能なパラメータに応じてレーザ信号または検出した信号を生成する。
このレーザ信号は、カップラ108a、108bおよびアイソレータ109として示される構造体を通って測定装置106に伝送される。レーザ源100がパルスモードロックレーザである場合、この測定装置106は従来の高速電子感知器でありうる。レーザ源100が連続波源である場合、測定装置106は、好ましくは、信号周波数を測定するためのスペクトロメータまたは他の適切なデバイスである。
アイソレータ109は、測定装置106の信号が後方に反射して共振器102に入射することを防止する。これに加えて、測定装置106は、測定可能なパラメータにレーザ信号が依存しているので、レーザ信号の周波数または繰返し率を測定しこの測定結果に対応する測定可能なパラメータの値を算出することによって測定可能なパラメータの値を導出してもよい。この導出は公知の方法で実行される。共振器102と測定装置106との間の結合は、ファイバ結合、ミラー結合、タップ結合、エバネッセント結合、または他の適切な結合タイプによって達成されうる。
共振器102はQ値が大きいので、レーザ源100と共振器102との間で結合されるエネルギは非常に小さくなりうるし、共振器102の共鳴周波数に対する同期が適切に行われる。Q値の高い外部共振器102を用いる他の利点は、システムの信号/ノイズ(S/N)比が向上することである。一般的に、周波数変調型レーザシステムのS/N比は、レーザ機構の周波数ジッタにより制限されている。このジッタにはさまざまな原因がある。たとえば、モードホッピング、動力源ノイズ、熱ノイズ、量子ゆらぎ、および、レーザ媒体の利得ノイズが挙げられるがこれらに限定しない。振幅ノイズ揺らぎによりレーザ周波数それ自体が変調され、最終的な周波数ノイズは、いったん生成されてしまうと、フィルタリングによる除去が行えない。
一例では、S/N比は、比例関係S/N=GF・f/fに基づいて、前に定義したGFと比例している。f値は、fに固有のノイズ周波数である。GFが大きいとS/N比が大きい。レーザ出力をQ値の高い外部共振器、たとえば共振器102に結合すると、レーザ出力が共振器によって決定され、したがって、fが小さくなり、S/N比特性が外部共振器の特性により主に決定されることになる。また、本明細書に示されている共振器は、GFが大きいこと、したがってS/N比が大きいことを特徴としている。
図1の外部共振器構造体は、検出機構(すなわち、共振器102)がレーザ源100から遠く離れた位置にあるので、レーザの運転には劣悪な環境において測定を行うのに都合がよい。また、この実施形態では、外部共振器102は、レーザ源100によって生成される高温の影響を受ける恐れがない。
図2は、レーザ132がQ値の高い内部共振器から形成される光学センサ共振器の他の実施形態を示すブロック図である。ここで、Q値の高い共振器がレーザ132を形成し、したがって、レーザゲインキャビティとして機能する。このQ値の高い共振器は、適切な供給エネルギによりポンピングされると発光する素材から形成される。一例ではあるが、レーザ源132が、動力源133から動力を受け取るように示されているが、この動力源133は、当業者にとって明らかなことであるように、光学式動力源であっても電気式動力源であってもよい。半導体素材、ドーピングされたサファイア、ドーピングされた石英、および他の素材が内部共振器を形成するために用いられてもよい。石英を希土類元素エルビウムでドーピングすると、この石英を、1550nmのレーザ光を、すなわち現在の光ファイバ通信において好まれている低損失波長のレーザ光を放射するようにすることが可能となる。先と同様に、このレーザ信号は、レーザ132により生成され、カップラ134a、134bとアイソレータ136とを通って、測定装置106へと伝送される。
好ましい実施形態では、レーザ信号としてパルス列を生成する周波数変調型レーザ源が提供されている。このパルスの繰返し率は、共振器に作用する測定可能なパラメータの関数として変化する。したがって、この構造体全体によって、高分解能かつ高精度の光学センサが形成されている。たとえば、100GHzの信号において、(測定可能なパラメータの変化により誘発される)1GHzの変化を検出するだけで、1秒間の測定において1ppbの分解能を得ることが可能である。最新のレーザは、約200、000GHzの基準周波数において数KHzのノイズ帯域幅を有しており、上述の光学センサを用いて30ビットを超える分解能を達成することが可能であることを示している。
受動モード同期または能動モード同期の使用の如き、さまざまなモードロックレーザの設定方法が当該技術分野において公知になっている。アルゴンレーザの連続波レーザ源によりポンピングされるまたはネオジウム・ヤグレーザの連続波レーザ源によりポンピングされるチタン・サファイヤモードロックレーザが示されてきている。他方では、半導体レーザとマイクロメカニカルチューニングを用いた受動モード同期が示されてきている。図1のレーザ源100としてはいかなるモードロックレーザであってもよいし、図2の実施形態には、さまざまなモードロックレーザセットアップが用いられてもよい。したがって、外部共振器の実施形態おとび内部共振器の実施形態として、パルスモードロック運転が考えられている。
図3Aには、モードロックレーザの一例が示されている。この図においては、外部共振器142に対して作用する測定可能なパラメータに関連する動作周波数でモードロックレーザ信号144を生成すべく、レーザ140が、Q値の高い共振器142に結合されている。このレーザ140は、当該技術分野において公知であるさまざまな形態を有しうるモード同期機構を備えている。たとえば、減衰することなく短パルスのみが通過可能なように飽和増幅器をレーザ共振器内に導入してもよい。上記のレーザ信号144は、Q値の高い共振器142の感知(たとえば、外)面に対して作用する測定可能なパラメータに依存する繰返し率を有するパルスレーザ信号である。具体的にいえば、Q値の高い共振器142に同調したレーザ140のパルスレーザ信号144は、F=Fin(1−h/nL)により決定される繰返し率を有する。この式において、hは外部共振器の往復長であり、Lはモードロックレーザの往復長であり、nは有効屈折率であり、Finはモードロックレーザの往復周波数である。(カタギリ等(Katagirie et al.)著:「受動モードロック式のマイクロメカニカルチューニング可能半導体レーザ(Passively Mode−Locked Micromechanically−Tunable Semiconductor Lasers)」、IEICE Trans.Electron.、Vol.E81−C No.2、1998年2月を参照されたし。)測定装置146は、上記の繰返し率を測定し、この測定結果を用いて測定可能なパラメータの値を導く。レーザ140が動力源148によりポンピングされるものとして例示されており、この動力源148は、モードロックレーザのためのポンプエネルギーの公知の供給源のうちのいずれかである。
図3Bでは、他の方法として、モードロックレーザ150が、(図2と同様に、)Q値の高い共振器をレーザキャビティ内に組み入れ、モードロックレーザ信号を生成しうることが示されている。この内部共振器構造によりレーザ信号152の繰返し率は、単に共振器の往復時間となる。以上のように、レーザ150のモードロック機構は、飽和増幅器をループ内に導入することまたは能動モード同調の使用の如き、当該技術分野において公知のさまざまな技術を用いて実現することが可能である。測定装置146は、レーザ/共振器の感知面に対して作用する測定可能なパラメータの値を導出すべく、レーザ信号152の繰返し率を測定する。図示されていないが、図3Aおよび図3Bの実施形態は、所望ならば、アイソレータおよび他の光学コンポーネント(たとえば、さまざま光カップラ)により実現してもよい。
測定可能なパラメータに依存する共鳴周波数により特徴付けされるある種の共鳴構造について説明する。
図4および図5は、共振器102、132の形成に用いられうる光ファイバ160を示す断面図である。光ファイバ160は、光ファイバに用いられる標準的な素材のうちのいずれから形成されてもよいが、好ましくは、単一モードファイバである。また、光ファイバ160は、クラッド領域162と、屈折率の大きなコア領域164とにより特徴付けされている。このような構成により、伝搬が主としてコア164に制限され、コア164内を伝搬する信号は、全反射により伝搬されて進む。
光ファイバ160は、可変ギャップを備えたキャビティ166を含んでおり、このキャビティ166は、真空にされてもよいし、または、ガスもしくは他の適切な物質を含んでいてもよい。キャビティ166は、たとえばキャビティを有するブランクまたはプリフォームのエッチングまたは延伸の如き公知の処理方法を用いて光ファイバ160内に形成される。図4では、キャビティ166は、その全体がコア164内に配設されている。また、キャビティ166は、その一部がコア164内に配設されてもよいし、または図9の実施形態に示されているようにその全体がコア164の外部に配設されてもよい。好ましい実施形態では、キャビティ166は、コア164の形状と断面視において同様の形状を有している。また、好ましい実施形態では、キャビティ166はコア164と対称をなしうる。キャビティ166およびコア164は、その両方が、断面視において長方形形状で示されているが、いうまでもなく他の断面形状を用いてもよい。たとえば、検出した変数または測定可能なパラメータの値に応答して寸法を変える複数の密接に配置された丸孔の如き他の形状を上記のキャビティに用いてもよい。キャビティ166は、光ファイバ160の少なくとも一部に沿って長手方向に、コア164とともに延びている。
キャビティ166のギャップは、たとえば光ファイバ160の外部の圧力または力の変化のような測定可能なパラメータの変化に応答して変化する。動作においては、光ファイバ160の外部の圧力が上昇すると、光ファイバ160の外面または感知面167に対して力が加えられ、これにより、クラッド領域162を介してキャビティ166に対して半径方向の力が加えられる。キャビティ166の幾何学形状に起因して、半径方向の力のうちの一部は、共振器形状を変化させるように作用しえない。他の力、主として矢印168により表されている力(図2参照)は、キャビティ166を圧縮する用に作用しうる。したがって、光ファイバ160の感知面における圧力が上昇すると、キャビティ166を圧縮、すなわち内側方向に変位させる。図示されていないが、いうまでもなく、圧力が降下すると、キャビティ166は膨張する。
その他の測定可能なパラメータが変化する場合であっても、先と同様に、キャビティ166を変化させうる。たとえば、光ファイバ160をプロセスフローシステム内に設置すると、流量の変化、温度変化、または、材料組成の変化によりキャビティ166の幾何学形状が変化する。測定可能なパラメータのうちのいずれかを変化させることにより、キャビティ166の可変ギャップを変化させることが可能となる。したがって、キャビティ166により、可変摂動、すなわち測定可能なパラメータに応答して変化する摂動が伝搬コア164内に供される。
キャビティ166は、測定可能なパラメータの比較的にわずかな変化に応答して圧縮および復元されうる断面形状を有していることが好ましい。また、キャビティの変位は、コア164内の伝搬特性の変化が検出可能な変化量であるもののコア164内の波動のモードプロファイルを害する変化量ではないような比較的小さい、すなわちミクロンまたはサブミクロンの範囲であることが好ましい。図4および図5の例では、細長い長方形状のキャビティ166が用いられている。キャビティ166は、第一の辺170が第二の辺172よりも長い。キャビティ166は、その寸法が光ファイバ160内を伝搬する波長程度である。(たとえば、大気圧下における)定常状態での共振器のプロファイルは、所望の感度および測定されるパラメータに応じて変更されうる。
キャビティ166の形状が変わると、コア164内の伝搬特性が変わる。具体的にいえば、コア164内を伝搬する波は、コア164内で特定の屈折率に相当する屈折を受ける。ファイバコアは、通常、素材に応じて異なる屈折率によって特徴付けされる。コア164内を伝搬する波は、当該波が通過するさまざまな素材を考慮に入れた有効屈折率に相当する屈折を受ける。伝搬する波は、主にコア164とキャビティ166とを通過するものの実質的にはクラッド162へも延びている電場を有している。したがって、この電場により格納されるエネルギは、これら三つの領域の屈折率および幾何学的形状に依存し、この電場に格納されるエネルギにより、光ファイバ160の長手方向に電磁波が伝搬する速度が決定される。したがって、伝搬波は、三つの領域の屈折率に幾何学形状に応じた重み付けを行って平均を算出して得られた屈折率である有効屈折率を有する均一な素材を通過して伝搬しているかのように挙動をする。伝搬波が受ける屈折の有効屈折率は、幾何学形状、すなわちキャビティ166の圧縮・膨張の変化に応じて変化する。ここで、コア内を伝搬する波の有効屈折率の変化を光学センサにおいて用いうる用途のいくつかの例を記載する。
図6では、光学センサ176内に設けられた図4および図5の光ファイバ160が示されている。また、この構造体はレーザ信号周波数を変調する装置とみなされてもよい。図示された構成は図1のレーザシステムの構成と類似している。光学センサ176は、出力を、アイソレータ182およびカップラ180a、180bを通って、光ファイバ160に供給する光源178を備えている。好ましくは、光源178としては、半導体レーザ源またはLED源が用いられる。光源178は、連続波レーザであってもパルスモードロックレーザであってもよいが、パルスモードロックレーザの場合、光ファイバ160を形成する光学媒体はレーザ媒体ではない。光ファイバ160は、レーザ素材を形成するためにドーピングされており、光源178からの出力は、光ファイバ160内においてレーザ作用を行うことを可能とするのに十分な波長を有したポンピング用のエネルギである。
光ファイバ160は中央部184を有しており、この中央部において、測定可能なパラメータが測定される。光ファイバ160の第一の端部には、ブラッグ反射器188として第一の反射器が設けられており、第二の端部には、ブラッグ反射器190として第二の反射器が設けられている。中央部184は、ブラッグ反射器188とブラッグ反射器190との間を延びており、感知面167に相当する。ブラッグ反射器188、190により、光ファイバ160内において共振器192が画定されている。図示されている実施形態では、共振器192は、光ファイバの長手方向に延びており、中央部184と軌を一にし、ブラッグ反射器188、190内にわずかに入り込んでいる。好ましい実施形態では、キャビティ166(図示せず)はブラッグ反射器188、190に入り込まない。しかしながら、キャビティ166は、所望ならばブラッグ反射器188、190には入り込んでもよい。ブラッグ反射器188、190として示されているが、これに代えて、第一の反射器および第二の反射器は、ミラーであってもよいし、または光ファイバ160上にまたはその外部に形成される他の高反射性構造体であってもよい。
動作において、光源178により生成されるポンピング用のエネルギは、部分透過ブラッグ反射器188を通って、共振器192に供給される。レーザ信号は、ブラッグ反射器190から、カップラ194a、194bに沿って、アイソレータ186を通過して放射される。このレーザ信号は、共振器192の共鳴周波数に対応する波長を有している。カップラ194bの信号の周波数は、測定装置196により測定される。
測定可能なパラメータ値が、感知面167、とくに中央部184において変化すると、キャビティ166が変化を受け、それにより、コア164内を伝搬している信号が受ける屈折の有効屈折率が変わる。この有効屈折率により共振器192内の光波の伝搬速度か決まる。次いで、これにより共振器192の共鳴周波数、すなわちCWオペレーションにおけるカップラ194a上のレーザ信号の周波数が決定される。モードロックオペレーションでは、繰返し率が変更される。測定可能なパラメータの変化は、レーザ信号の周波数の変化として検出器196により検出される。
センサ176のCWオペレーションでは、測定装置196は、レーザ信号周波数を参照レーザの周波数と比較することによりレーザ信号周波数の非常にわずかな変化を測定することを可能とする検出器のことである。パルスモードオペレーションでは、測定装置196は、レーザ信号のパルス列の繰返し率の変化を測定する電子感知器のことである。いずれの場合であっても、キャビティが1ミクロン以下変位すると、検出器196が測定しうる変化が周波数に発生する。図示されていないが、検出されたレーザ信号の周波数に基づいて測定可能なパラメータの値を演算するために、CPUまたは他のプロセッサが用いられる。絶対値の測定に加えて、測定可能なパラメータの変化量を測定することも可能である。なお、測定可能なパラメータを正確に測定すべく検出器196および/またはプロセッサを校正するために第一の正規化を用いうる。たとえば、異なる測定可能なパラメータの検出のまえに正規化を実行しうる。さらに、フローシステム内の二つの異なる位置間のΔPの測定のような他のさまざまな種類の測定を行うためにプロセッサとともに複数のセンサが用いられうる。通常、ひずみゲージ率が0.01から0.1の範囲であり、Q値が160を超える場合、センサ176を用いて、0.01%から0.001%の分解能を有する測定を行うことが可能である。
他の共振器も検討されている。図7には、他の共振器の一例が示されている。ここで、導波路200は、リング型共振器として知られている円形状共振器を形成しており、以下リング共振器と呼ぶ。このリング共振器200は、好ましい実施形態では、市販の融合技術を用いて光ファイバの両端を結合することにより形成されうる。リング共振器200は、断面視において、光ファイバ160の場合のように、クラッドと、コア領域と、キャビティとを有している。リング共振器200は、高いQ値と高いゲージ率とを特徴としており、光学センサ202の一部を形成している。キャビティがリング共振器200の全長にわたり延びている場合、リング共振器200の外面全体が感知面として作用する。
エバネッセント結合を用いて、信号がリング共振器200の閉ループ内に結合される。主導波路204は、参照番号208により示されている領域上で、リング共振器200とエバネッセント結合されている。導波路204は、たとえばポリシリコン材から形成される光学的に透明な導波路である。サファイアおよび石英なども、全反射による伝搬を実現するにあたって役に立ちうるし、導波路が他の光ファイバであってもよい。この導波路204を通って、レーザ源205からのレーザ信号206が伝搬する。
信号206は、共振器200内の共鳴周波数と同期し、当該共振器200との結合により誘発されて狭い帯域幅を有する。したがって、信号206は、共振器200の場合の物性に依存する。すなわち、信号206は、共振器200の外面における測定可能なパラメータに依存する。信号206は、前に記載されたような測定装置209に伝送される。いうまでもなく、一つの実施では、リング共振器200は、図2の内部共振器の実施形態において示されたレーザキャビティを構成するように、レーザ素材から形成されてもよい。
図8には、他の実施形態が示されている。この実施形態では、共振器200を伝搬する信号210は、信号212として第二の導波路または出力導波路214に結合されている。この第二の導波路または出力導波路214は、参照番号216によりおおまかに示されている領域上でリング共振器200と結合している。この実施形態は、とくに共振器200が非レーザ素材から形成されている場合に役に立つ。出力側導波路214は、導波路204と結合していない。導波路214は、信号212が、共振器200の共鳴周波数に著しく影響を与えることなく導波路214とエバネッセント結合するように、リング共振器200の近くに設けられる。信号212は、測定デバイス209と結合されている。リング共振器200および導波路214、204は、デバイス費用および製造時間を減少させるために、全体的なプロセスが同じ段階で作製されることが好ましい。
図8の実施形態では、受信信号からある波長をフィルタリングするためにとくに役に立ちうる。たとえば、広帯域LEDエネルギまたは白色光エネルギのような信号の場合、共振器200は、当該共振器200の共鳴周波数および帯域幅に一致する伝搬エネルギの部分を取り除きうる。信号212は取り除いた周波数に存在しうる。共振器200を用いると、信号216から共鳴周波数をほぼ完全に取り除くことが可能となる。
図9には、クラッド領域302と、コア304と、キャビティ306とを有するファイバ300の適切な他の実施形態が示されている。外面308はファイバ300の感知面である。キャビティ306には、ギャップの断面形状が測定可能なパラメータの変化に応じて変わる点でキャビティ166のギャップと類似する可変ギャップが形成されている。しかしながら、ここでは、キャビティ306はクラッド領域302内に完全に配設されている。にもかかわらず、キャビティ306は、内部を伝搬する信号が受ける屈折の有効屈折率を変えるのに十分コア304に近いところに配設されている。上述の実施形態と同様に、測定可能なパラメータ値の変更により誘発されるキャビティ306の変化により有効屈折率が変更されうる。したがって、測定可能なパラメータに依存する出力信号を生成するために、共振器またはレーザキャビティにおいてファイバ300を用いることが可能となる。上記のブラッグ反射器共振器構成またはリング共振機構成ならびに他の共振器構成における利用に、ファイバ300は好適である。ファイバ100と同様に、コア304は、屈折率が高く、好ましくは赤外線領域において光学的に透明な材料から形成されうる。コア304およびキャビティ306は、異なる断面形状を有しうるが、依然として、測定可能なパラメータの変化に応じて共鳴周波数が変化するという所望の関係は維持される。
本教示に内包される他のタイプの共振器は、図10から図12に示されている共振器400の如きミクロスフィア型共振器である。光ミクロスフィアは、1,000,000,000を超える非常に高いQ値を有していることが知られている。したがって、ミクロスフィアは、測定可能なパラメータの非常にわずかな変化を測定するための理想的な共振器となる。しかしながら、公知のミクロスフィアは、変更可能でありうるギャップまたは隙間の存在しない単一構造体から形成されている。
ミクロスフィア400は、中空であり、ウイスパリングギャラリーモードで動作する。このモードでは、光は、公知のマイクロスフィアのように、マイクロスフィア400の外面に沿って伝搬する。光は、マイクロスフィアの外面における全反射により閉じこめられる。マイクロスフィア400は、第一の半球402と同様の第二の半球404とに分離され、これらの二つの半球402、404は可変ギャップ406により分離されている。このギャップ406は、半球402、404のうちの一方の中を伝搬する信号を他方と結合して伝搬させることが可能なように十分小さい。
マイクロスフィア400は、半球402、404により規定される共鳴周波数を特徴とする。ギャップ406の隙間は、ファイバ160上のキャビティ166の隙間と同様に、共鳴周波数に影響を与える。図11を参照すると、導波路410を伝搬するレーザ信号408のうちの一部が半球402に結合される。レーザ信号408は、Q値の高い共振器400内の共鳴周波数に同期する。動作において、測定可能なパラメータの感知面413aおよび/または413bにおける変化に応じて、可変ギャップ406は、半球402と半球404との間の隙間を変更させ、これにより、マイクロスフィア400の共鳴周波数を変更させる。この結果得られる可変ギャップ406の変化により、レーザ信号408の出力周波数は変化する。信号408は、図示されていない測定装置と結合される。
図12には他の実施形態が示されており、この実施形態では、マイクロスフィア400は、二つの導波路410、412の間に配設され、図8に示されている構造体と同様の共鳴周波数フィルタまたは共鳴周波数センサ414として機能し、導波路412にフィルタリングしたレーザ信号416を伝送する。
マイクロスフィア400および導波路408、410は、基板上に形成されてもよいし、通常のマイクロスフィアに適した取付手段を用いて取り付けられてもよい。好ましくは、半球402、404は、相互に移動できるように取り付けられる。一例では、この目的のためにMEMS取り付け構造体が用いられてもよい。MEMS作製プロセスを用いて駆動マウンティングを作製してもよい。この駆動マウンティングは、可変ギャップに所望の隙間を与えるために半球402、404を付勢する一方、圧力、温度などのわずかな変化に応じて可変ギャップの隙間を収縮および膨張させる。マイクロスフィア400は、ドーピングされた石英のようなレーザ素材から形成されることが好ましい。しかし、これに代えて、非レーザ素材から形成されてもよい。検出器において測定される出力信号の信号対ノイズ比を向上させるために複数のマイクロスフィアが用いられてもよい。
図13には、他の光学センサ450が示されており、この他の光学センサは、マイクロスフィア452と一体に形成され、光学センサカプセルの形態をなしている。好ましい実施形態では、ポンピング光により励起されるとレーザを発光するマイクロレーザを形成するために、レーザはドーピングされている。センサ450は、二つのモジュール454、456からなっている。第一のモジュール454は、誘電体から形成されており、受け入れキャビティ458を含んでいる。モジュール454は、可撓性膜または部分462の上方に配設されている感知面460を備えており、これにより、この感知面460において測定可能なパラメータが変化すると膜462が反り返る。モジュール456は、誘電体から形成され、マイクロスフィア452と接触して配設されている。たとえば、マイクロスフィア452は、モジュール456の小さな点くぼみに配設されてもよい。マイクロスフィア452は台座により支持されてもよい。マイクロスフィア452は、単一構造体である方が好ましく、図10〜図12の実施形態のように半球から形成されない方がよい。マイクロスフィア452は、膜462の下方に位置しており、これら二つが集合して、可変ギャップ464を形成している。この構成においては、光はマイクロスフィア452に伝送され、可変ギャップ464の変化、すなわち感知面460における測定可能なパラメータの変化に起因する変化がマイクロスフィア452内の共鳴状態に影響を与え、このことにより、CWオペレーションにおいてレーザ源の周波数が変更されるか、またはモードロックオペレーションにおいてパルスレーザ源の繰返し率が変更される。一例として、マイクロスフィア452に入射するまたはマイクロスフィア452から出射する光を伝送するための導波路466が示されている。これに代えて、光は、光線をマイクロスフィア452内に集光させることにより光透過性モジュール454からマイクロスフィア452に伝送されてもよい。
図7および図8のようなリング共振器の実施形態は、基板と一体に形成されることにより、共振器および導波路の損傷を防ぐ単一構造体を提供する。図14には、第一のモジュール502と第二のモジュール504とを有する一体化された光学センサ500の(組み立てまえの)一例が示されている。第一のモジュール502は、埋め込み(implantation)、エッチングもしくは成長、または他の適切なプロセスを用いて形成されるリング共振器506を備えている。好ましい実施形態では、基板508はサファイアから形成されており、リング共振器506は、サファイアを超える高い屈折率を有することにより全反射を供与するガリウムヒ素またはポリシリコンから形成されている。図8に関して上述した導波路と同等の第一の導波路510および第二の導波路512もまた基板508に形成されている。導波路510、512およびリング共振器506は、基板508の上面514と同一面上にある上面を有している。導波路510、512およびリング共振器506を伝搬する信号は全反射により伝搬する。
モジュール504は基板516から形成されており、基板516は、好ましい実施形態では、基板508の材料と同一の材料である。モジュール504は、可変ギャップを形成するキャビティ518を有している。先に記載したキャビティ166と同様に、キャビティ518は、当該キャビティ518のギャップが、圧力、力、または温度のような測定可能なパラメータの変化に応答して変わるような幾何学的形状を有している。さらに、図14には直線構成の形状が示されているが、いうまでもなく、他の形状も適切であり、たとえば非平面形状を用いてもよい。一体化された光学センサ500は、モジュール504をモジュール502の上に取り付けて図15に示されている構造を形成することにより形成される。
図15においる断面図で示されているように、キャビティ518は、外側にあるものの、リング共振器506内を伝搬する波が受ける屈折の有効屈折率を変えるのに十分近い所に設けられている。感知面519における上記の測定可能なパラメータの変化に応答してキャビティ518の形状が変わり、可変ギャップの変化により共振器506の共鳴周波数が変わる。たとえば、モジュール504は共振器506の上方でダイアフラムを形成しうる。導波路512の出力信号は検出器およびプロセッサに送信される。この構成は、上記の教示に従って、CWモードオペレーションまたはパルスモードオペレーションにおいて用いられうる。
当業者にとって、上記の光学センサ500に対して複数の変更を加えるうることが明らかである。たとえば、導波路512からの出力信号の帯域幅をさらに狭くするためにまたは動作に影響を与えるために、共振器506の面上にブラッグ格子を形成してもよい。リング共振器506をドーピングして積分レーザ作用(integral lasing action)を実現してもよいし、リング共振器506を外部レーザと結合させ可変周波数出力を供与してもよい。さらに、たとえば温度変動を補償するために、同心のリング共振器を用いてもよい。この変形例は、同心のリング共振器の各々が異なる幾何学的形状(この場合には半径)に起因して異なる圧力感度を有するので、非常に有用である。
さらに、光学センサ500は、キャビティ518の両側に設けられた対称かつ同一の対向するリング共振器から形成されうる。これらの二つの導波路は、可変内部ギャップを備えた単一モード導波路として機能する。図16には、第二のリング共振器520がキャビティ518の上かつリング共振器506の上方に配設されている実施形態の断面が示されている。
図14に示された2モジュール構造に代えて、光学センサ500は、単一基板構造、すなわちモジュールを用いない構造に形成されてもよい。ここでは、多重ステッププロセスが用いられてもよい。多重ステッププロセスでは、一体型のリング共振器および必要な導波路を形成するために、基板層の第一の部分が、成長させられ、埋め込み処理またはエッチング処置を施され、次いで、センサの上面にキャビティを形成するために、次の成長段階が実行される。
他の方法としては、第一のモジュール502を、図17に示されているように光結晶モジュールから形成されてもよい。このモジュール530は、第一の導波路532と、共振器534と、第二の導波路536とを備えている。モジュール530は、モジュール502の代わりとしてモジュール454とともに用いられてもよいし、または、モジュール530は、単一構造体として可変ギャップと一体的に形成されてもよい。共振器534は、当該技術分野において公知であるように、光結晶アレイの間隙の変化により形成される。
導波路532、536および共振器534は、2次元の光結晶格子アレイ内に形成されている。光結晶は一連のエレメントの繰り返しから構成されている。各エレメントの寸法は、アレイ内を伝搬する光の波長と同等かまたはその波長程度である。光結晶は、導波路のとがった角においてさえ厳格なモード制限および低損失を保持するので望ましい。また、光結晶により、エバネッセント結合が可能となる。したがって、モジュール530は低損失カップラであり、共振器534はQ値の高い共振器である。
モジュール530は、三角格子方位に構成された2次元配置の孔または柱538と一体に形成されている。この配置は、公知の光結晶形成技術を用いて形成されうる。たとえば、平行光線により光学基盤材料に穴を開けうる。また、電子ビームが薄膜またはヘテロ構造体にエッチングするパターンを直接書き込むリソグラフィも公知である。形成された2次元の光結晶アレイに、共振器534および導波路532、536が形成されるので、単一のプロセスステップ用いてこれらの三つの構造体を一度に形成することが可能となる。
モジュール530では、第一の導波路532内を伝搬するレーザ信号は、共振器534、すなわちリング共振器へとエバネッセント結合される。本明細書記載のその他の共振器と同様に、共振器534は、レーザ素材から形成されてもよいし、または非レーザ素材から形成されてもよい。共振器534からの信号は導波路536へ伝送される。モジュール530は外部キャビティ518と用いられることが好ましい。ここで、外部キャビティ518においては、感知面519に対する変化により、キャビティ518が変化し、共振器534からの共振器信号の周波数が変化する。構造体530はモジュール502の交換用のモジュールであってもよい。しかしながら、この構造体530は、本明細書記載のアクチュエータを利用したチューニング可能なフィルタまたはセンサの実施例のうちのいずれかにとってのリング共振器および導波路として用いられてもよい。
図14〜図17に示されている実施形態では、第一の導波路または入力導波路および第二の導波路または出力導波路が示されているが、いうまでもなく、図7と同様に、単一の導波路が用いられてもよい。
図18には、光学センサの他の実施形態600が示されている。この光学センサ600は、外部共振器604と結合された出力部を備えている垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)602から形成されている。このVCSEL602は、たとえば、活性領域606と、二つの反射器612、614とを備えており、各反射器は、好ましい実施形態では、分布型ブラッグ反射層である。共振器604は、全反射の原理に従って動作するマイクロディスク共振器なので、損失が低く、Q値が高い。共振器604は、キャビティ620を有しており、このキャビティ620により、感知面616における測定可能なパラメータの変化に応答して変わる可変ギャップが規定される。共振器604は、VCSEL602からの出力を受信するために当該VCSEL602の上面に取り付けられている。一例として、この目的のための透明な誘電体622が示されている。パッキングを容易にするために、または、既存の用途に容易に設置するために、センサ600全体を基板上または支持層624上に取り付けてもよい。
この実施形態では、共振器604からの出力は当該共振器604の共鳴周波数に依存する。共鳴周波数はキャビティ620の可変ギャップの関数であり、この可変ギャップは圧力および温度のような測定可能なパラメータの関数である。VCSELの出力は、VCSEL602の周波数を判定するために、Q値の高いマイクロディスク604に送信される。
以上のように、圧力、温度、流量、力、材料組成、またはひずみの如き測定可能なパラメータに依存する共鳴周波数を有するQ値の高い光共振器が示されている。レーザを共鳴周波数に同期させることでレーザの出力周波数が共振器の共鳴周波数により決定されるか、または、フィルタとして機能する共振器の出力が共鳴周波数により決定される。これらのうちのいずれの出力であっても、感知面において測定可能なパラメータに依存しており、測定可能なパラメータの絶対値または差分値の計算に用いられうる。共振器を、レーザまたは光源の外側において光学媒体から形成してもよい。または、この光学媒体を、光源の内部に形成し、レーザキャビティを共振器としてもよい。以上には、たとえば全反射のみに依存するマイクロディスクおよびマイクロスフィアのような誘電体共振器ならびに伝搬信号を閉じこめるための導波路を有する共振器を含むさまざまな導波路が記載されている。記載されている共振器に以外にも明かな共振器構造は他にもある。
以上に、本教示のさまざまな用途が記載されており、他の用途がさらに明らかである。記載された光学素子の高い精度は、産業プロセスフローシステム用途、とくに従来の電子を利用した半導体センサがほとんど機能しない信号強度の低い用途において非常に好適である。一つの用途としては、油で充填されているキャピラリチューブに光共振器が取って代わる光学式の遠隔圧力センサが用いられうる。他の用途としては、物理的に分離された場所における圧力が測定され、圧力の変化を測定するために測定器が用いられるΔP流量計が挙げられる。これとは対照的に、従来のΔPセンサでは、一つの共通センサに二つの物理的に分離された圧力を結合させるために油で充填されたアイソレータシステムが必要となる。また、光学センサは、たとえばジェットエンジン内の圧力測定、油井内の圧力測定、および蒸気測定のような従来のセンサおよび電子機器が動作しない高温用途における圧力測定に好適である。また、示されている構造体は、高い管圧(AP)においてΔPを測定しなければならないΔPトランスミッタで用いられてもよい。ここでは、高感度を有するデュアルAP光学センサ(dual AP optical sensor)を用いてもよい。さらに、従来の配線が電気的干渉または安全性の配慮のために適切でない温度測定が、本発明により、光学センサのみを用いて実現することが可能となる。他のセンサ用途としては、流量および材料組成の測定に光学センサを用いることが挙げられる。
また、Q値の高い共振器の共鳴周波数の制御が考えられている。この制御を、フィルタリングの調整またはレーザ周波数の制御に利用することが可能である。実施形態によっては、たとえば所望の共鳴周波が得られる値に感知面の温度または圧力を設定することによって、その感知面の測定可能なパラメータを制御し共鳴周波数を制御する場合もある。しかしながら、アクチュエータが用いられることが好ましい。
図19は、アクチュエータの実施形態の一例が示されており、レーザ源700がカップラ704を介してQ値の高い外部共振器702に結合されていることを示している。図19は、レーザ源700がレーザ源100に関連して先に記載されたレーザ源のうちのいずれであってもよいという点において図1と同等であるが、図19では連続波レーザ源の使用が考えられている。レーザ源700は、電気式動力源または光学式動力源でありうる動力源706から動力を受け取り、Q値の高い共振器からの出力が、出力ポート708において出力される。
図19および図1の両方には、Q値の高い外部共振器の実施形態が示されているが、図19のQ値の高い共振器702は、コントローラ712により制御されるアクチュエータ710をさらに備えている。本明細書に記載のQ値の高い共振器のうちのいずれが共振器702を形成してもよい。この共振器702は、可変ギャップの変化に依存する共鳴状態を特徴としている。ここで、可変ギャップは、使用される共振器のタイプに依存して異なる形態を有するとともに、アクチュエータ710により制御される。可変ギャップは、上述のさまざまな実施形態において例示されているように、共振器の内部または外部のキャビティにより規定されてもよい。さらに、可変ギャップは、摂動する誘電体板、光学フィルム、層、または他の構造体の近く設けられたQ値の高い共振器により規定されてもよい。このような実施形態の全部では、コントローラ712により制御されるアクチュエータ710が、可変ギャップを制御可能に変化させることにより、共振器702の共鳴周波数を設定する。したがって、アクチュエータ710は、Q値の高い共振器702の共鳴周波数を選択的にチューニングすべくなしてある。
他の実施形態では、コントローラ712は、図20に示されているように、フィードバックループの一部である。出力ポート708におけるフィルタリング済の信号は、上記のアイソレータ136および測定装置106のように、アイソレータ716を通過して測定装置714に送信される。測定装置714の出力信号は、コントローラ712に送信され、アクチュエータ710を制御する。好ましい実施形態では、アクチュエータ710がQ値の高い外部共振器702の共鳴周波数を制御可能にチューニングするために用いられるので、測定装置714は、出力部708からの信号の周波数を測定するか、またはアクチュエータ710の近傍の共振器のギャップ高または温度の如きQ値の高い共振器702の物性を測定する。次いで、この測定結果は、アクチュエータ710を調整してQ値の高い共振器702の共鳴周波数を所望の値にチューニングすべくコントローラ712によって用いられる。
さまざまな方法で駆動を実現することができる。たとえば、図21には、第一の導波路752と、第二の導波路754と、リング共振器756とがすべて基板758に配設されているチューニング可能なフィルタ750が示されている。誘電体板760は、リング共振器756の上方に位置づけされ、リング共振器756に対して上下方向に、すなわち基板758の上面に向かってまたはその上面から離れる方向に移動するように配設されている。
動作において、第一の導波路752内を伝搬するレーザ信号またはレーザエネルギは、リング共振器756に伝送され、リング共振器756の共鳴周波数に合わすようにフィルタリングまたはチューニングされる。フィルタリングされたエネルギは、リング共振器756から第二の導波路754へと伝送される。リング共振器756の共鳴周波数をチューニングするために、誘電体板760は、上下方向dに移動する。誘電体板760がリング共振器756の近くに移動すればするほど、当該誘電体板760は共振器756内の伝搬特性にますます摂動を与える。したがって、誘電体板760およびリング共振器756により、当該共振器756の外部の可変ギャップが規定される。Q値の高い共振器756の共鳴周波数をある範囲の周波数にわたってチューニングするために、誘電体板760を移動させることにより可変ギャップ高を連続的に調整しうる。
誘電体板760は、導波路の単一モード、低損失動作を維持するように構成されている光学的に透明な材料から形成されている。この材料は、好ましくは、屈折率がリング共振器756の屈折率よりも低くかつ厚みが動作中にエネルギがシステムから放出されないように調整された厚さである材料である。また、誘電体板760は、当該誘電体板760への結合損失を回避するためにリング共振器756の材料とは異なる材料から形成されていてもよい。また、誘電体板760は、共振器756から著しくエネルギを放出することなくリング共振器756と相互作用する上で十分に大きくおよび/または十分に近い位置に設けられる限りにおいて、さまざまな形状および寸法であってもよい。
リング共振器756および導波路752、754は、上述の材料から形成されてもよい。たとえば、シリコンを用いると、リング共振器は非常に小さな曲率半径を有することが可能となる。また、本明細書記載のリング共振器872およびその他のQ値の高い共振器構造体は、フィルタリングを向上させるためにブラッグフィルタを有しうる。ブラッグフィルタは、リング共振器の長手方向に沿って屈折率または断面寸法を変化させることにより形成されうる。ブラッグフィルタを用いると、共振器は、フィルタエレメントの隙間により決定されるただ一つの波長において動作することが可能となる。このことにより、フィルタの動作範囲において共鳴モードが重なる可能性を排除することが容易となる。換言すれば、共振器の自由スペクトル領域が増加する。共振器の直径が大きいと、共振器756を形成するために広範囲の材料を用いることが可能となる。
図22には、図21の構造体の他の一例が示されており、この図では、チューニング可能なフィルタ800は、基板806内にすべて形成されている第一の導波路801と、第二の導波路802と、リング共振器804とを備えている。誘電体板は、上下方向dに沿って移動するリング共振器808である。好ましくは、リング共振器808はリング共振器804の材料と同等であるとともに同等の屈折率を有する材料から形成されている。また、好ましくは、リング共振器808は、結合されたリング共振器804および808が周波数チューニング可能領域において単一モード動作を呈する上で十分に薄い。このリング共振器808は、公知のように半導体であるポリシリコン材料から形成されてもよい。
リング共振器808は、静電駆動により移動されてもよい。図23Aには、図22のAA線に沿ったこのような駆動の一例の側面図が示されている。リング共振器808は、二つの柱812により基板の上面810の上方に浮いた状態になっている。これらのまたは他の同一の支持柱をリング共振器808の周りに設置し、上下移動中の好ましくない回動を防止してもよい。柱812はポリシリコン材料から形成されるMEMSを用いて作製された柱であることが好ましいが、微細加工技術に適応可能な硬質な荷重負荷用のいかなる材料を用いてもよい。リング共振器808は、当該リング共振器808の上下方向の移動を可能とする延長アーム814により柱812により浮いた状態になっている。延長アーム814、柱812、およびリング共振器808は、ポリシリコン材料のみから形成される一体化構造を形成してもよい。
リング共振器808の一面かつ上方に延びているとともに電導性を有している駆動板816は、リング共振器808を動かすために静電気力を用いる。駆動板816は、たとえば、上方から観た場合に、リング形状、円形状、または長方形状であってもよい。さらに、一例として、駆動板816は、片持ち梁式アーム、C型チャネル部材、柱、または他の手段を用いて基板806または他の構造体に強固に取り付けられる支持材818にとりつけられているものとして示されている。支持材818を削除して、電極816を基板806または他の構造体に直接取り付けてもよい。
駆動板816は、当該駆動板816に対して静電荷の差分を印加するための制御回路またはプロセッサを有しているコントローラ820に接続されている。ここで、静電荷の差分とは、駆動板816と導体ポリシリコンリング共振器808との間の静電荷の差分のことである。図示されているように、リング共振器808は、駆動板816から離れる方向に反り返すようにバイアスされているが、所望ならば、静電気力を用いてリング共振器808を駆動板816の方向に戻してもよい。リング共振器808の下面および/またはリング共振器804の上面に隆起を付与することによりこれら二つの面間が直接に接触することおよびくっつくことを防止してもよい。
コントローラ820は、アクチュエータの特定のパラメータを測定し、これらの測定結果を用いて駆動板816とリング共振器808との間の静電荷の差分をさらに制御するフィードバックループの一部であってもよい。たとえば、リング共振器808の位置、導波路802からのエネルギの周波数、または基板806の上面810の近傍の温度の測定結果を求めてもよい。
図23Bには、電極板816が二つの電極822、824と交換されているとともにこれらの二つの電極822、824が両方ともコントローラ820と結合されている光学素子800が示されている。第一の電極板822は、リング共振器808を制御可能に反り返すDC駆動信号を受信しうる。一方、第二の電極板824は、電極824とリング共振器808との間の静電容量の差を測定するためのAC測定信号を受信しうる。次いで、静電容量の測定結果は、反り返し距離、すなわち可変ギャップ高を決定するためにコントローラ820により用いられうる。チューニング周波数対可変ギャップの参照データにアクセスすることにより、コントローラ820は、測定された静電容量値を用いて、リング共振器804の所望の共鳴周波数を達成するために必要となるDC駆動信号の量を決定しうる。
図24には、基板806の他の駆動機構が示されている。ここでは、同一の参照番号を依然として利用している。チューニング可能なフィルタ800’は、リング共振器804’上に直接に堆積された、成長された、または取り付けられた光学的に透明な導電層850を有しており、リング共振器804’は、内部可変ギャップを規定するキャビティ852を有している。リング共振器804’の上面が感知面853であってもよく、これにより、測定可能なパラメータの変化に応答して内部可変ギャップが変化する。
この例では、導電層850は、電極816と導電層850との間に印加されている電位差に応答して感知面853に力を加える。この力は、キャビティ852の高さ、すなわちQ値の高い共振器804’の共鳴状態を変更する。
導電層850、駆動板816、および支持体818は任意選択的なものである。これらに代えて、共振器804’の共鳴周波数は、感知面853において測定可能なパラメータの値を制御することにより設定されてもよい。これに加えて、制御された方法で感知面853に対して力を加える方法として、他にもさまざまな方法が用いられてもよく、圧電アクチュエータ、磁気アクチュエータ、および熱アクチュエータが挙げられる。さらに、電極816と電極853との間の隙間はコントローラ820により決定されるが、これらの二つの電極816、853を電極対と置き換えてもよい。ここで、一方の対は駆動作用を実行し、他方の対は可変ギャップ高を検出する。
図21〜図24の実施形態には、リング共振器内に進行波を形成させるための、導波路と基板内のリング共振器との間の結合が示されている。これに代えて、他の結合形態が定常波を形成すべく用いられる。これらは、進行波の特性のように、共振器内のエネルギが伝搬方向を有さないような場合に好ましい。
図25には、図21から図25に示されている実施形態のうちのいずれかに用いられうる他の基板が示されている。この基板870は、リング共振器872と、第一の導波路874と、第二の導波路876とを備えている。導波路874、876は、両方とも、リング共振器872の近くから始まり、そこから、放射状に延びている。両方の導波路は、リング共振器872の外周に設けられており、定常波のノードまたはアンチノードと結合する。このように構成すると、導波路874上の信号が、Q値の高い共振器872の共鳴周波数に同期し、これにより、この共鳴周波数を有する信号またはエネルギが第二の導波路876において出力される。
図26には、他の定常波構成のリング共振器が示されている。チューニング可能なフィルタ900は、(入力部902Aと出力部902Bとを有する)第一の導波路902と共振器導波路904とを備えており、これらは、図示されているように重なっている。一例としては、導波路902、904は、基板906内に形成される。しかしながら、これに代えて、導波路902、904は、交差・融合した光ファイバの如き別個の導波路であってもよい。
第一の導波路セクション902Aは、たとえばレーザ源からの入力信号または入力エネルギを伝搬する入力導波路として機能する。この入力エネルギは導波路904と結合される。導波路904は、その両端のブラッグ反射器908、910により、Q値の高い共振器を形成している。結合領域912において結合が起きるが、重なりのない構造のためのエバネッセント結合もまた考えられている。
導波路904に吸収されたエネルギはチューニングされ、狭い帯域幅を有する出力エネルギは導波路902Bと結合される。Q値の高い共振器の共鳴周波数を制御可能にチューニングするために導波路904に対して移動する誘電体板914が配設されている。この誘電体板914は、導波路904全体にわたり延びてもよいし、またはその一部、たとえば結合領域上のみもしくはブラッグ反射器908、910上のみを延びてもよい。誘電体板756と同様に、誘電体板914は、導波路共振器904内のエネルギの摂動を促進するものの導波路共振器904からのエネルギを結合させない材料から形成されている。誘電体板914を移動させるにあたり、本明細書記載のアクチュエータのいずれを用いてもよい。好ましくは、静電アクチュエータ、熱アクチュエータ、または磁気アクチュエータが用いられる。
図26の一例をさらに展開させるために、図27Aには、チューニング可能なチャネルドロップフィルタ940が示されている。このフィルタ940は、サーキュレータ946と結合された入力導波路942とチューニング可能な導波路944とを備えている。このチューニング可能な導波路944はブラッグ格子948を有している。ブラッグ格子948は、当該ブラッグ格子948に隣接して配設されている誘電体板950を介してチューニングすることが可能であるとともに誘電体板950に対して移動可能である。図27Bには、上記のフィルタ940のうちの一部を示す側面図が示されている。例示目的のために、導波路944が基板951の内または上に形成されているものとして示されている。誘電体板950は、エバネッセント結合を介してブラッグ格子948の動作に影響を与えるために、ブラッグ格子948と直接接触せずに離隔されていることが好ましいとして示されている。この誘電体板950は、本明細書記載のアクチュエータのうちのいずれかまたは公知のアクチュエータを用いて駆動して移動されてもよい。
サーキュレータ946は、大まかに描かれ、3ポートファイバサーキュレータのようないかなる公知のサーキュレータであってもよい。サーキュレータ946は、入力信号の方向に従って信号をさまざまな出力ポートへルーティングする機能を有している。たとえば、入力導波路942の信号は導波路944へルーティングされうるし、導波路944からの信号はドロップ導波路952へルーティングされうる。動作においては、広帯域入力信号は、導波路942上を伝送され、サーキュレータ946と結合される。サーキュレータ946は、この広帯域信号を導波路944へルーティングし、そして、チューニングされた周波数を有する狭帯域信号がブラッグ反射器948により反射されてサーキュレータ946に戻され、そこで、この狭帯域信号がドロップ導波路952へルーティングされる。ブラッグ格子948は誘電体板950の相対運動によりチューニングされる。反射されずに残った広帯域信号は出力ポート953に出現し、他のチャネルドロップフィルタ、検出器、または他の構造体へルーティングされる。したがって、多重チャネル入力の場合、反射またはドロップされなかったチャネルはポート953へと続く。
上記のブラッグフィルタ948は、交互に並んだブラッグフィルタエレメントから形成されている。当業者にとって公知であるように、また、フォトリソグラフィ技術を用いて実行可能となるように、ブラッグ格子948は、屈折率が交互に異なる誘電体セクションを用いて導波路944を形成することにより形成されてもよい。また、さまざまな幅または厚みを有するブラッグフィルタエレメントを用いてもよい。さらに、図27Aおよび図27Bの一例にはブラッグ格子に対して移動する誘電体板が示されているが、これらの誘電体板およびブラッグ格子の一方または両方を他方に対してまたは相互に移動するようにしてもよい。たとえば、他の実施形態では、誘電体板を動かないように固定し、ブラッグ格子を可撓性の支持体または基板の上に形成し、誘電体板に対して移動可能にしてもよい。
図28Aには、他のチューニング可能なフィルタ970が示されている。この図では、図27Aの部材と同様の部材は同様の符号で示されている。このチューニング可能なフィルタ970は、チューニング可能な導波路944の代わりに導波路972を備えている。導波路972は、導波路944と同様に、エネルギをサーキュレータ946と結合させる。この導波路972には、このシステムの共鳴周波数をチューニングするために、すなわちドロップ導波路952上の出力信号周波数を設定するために、リング共振器974が結合されている。
動作において、リング共振器974は、図28Bに示されているように、当該リング共振器974に対して移動する誘電体板976の下方に設置されている。この移動により、リング共振器974の特性、すなわちチューニング可能なフィルタ970の特性がチューニングされる。好ましくは、リング共振器974は、ブラッグ格子を備えており、このブラッグ格子により、不必要な複数の共鳴が抑制され、自由スペクトル領域が増大する。これに加えて、ブラッグ格子を用いることにより、共鳴モードの追加の心配を必要とせずに物理的に大きなリング共振器を用いることが可能となる。大きなリング共振器は、放射線の損失が小さく、したがって、Q値が大きい。
リング共振器974は、参照番号980と参照番号982とでそれぞれ対応して示されるカップラまたはカップリング領域を介して導波路972および出力導波路978と結合されうる。システムによって反射またはドロップされなかった信号またはチャネルはいずれも導波路978へ続き、この導波路978は、所望ならば、その出力を、検出器、チャネルドロップフィルタ、またはたの下流の構造体と結合させうる。
図29には、定常波構成のマイクロスフィア共振器の一例が示されている。チューニング可能なフィルタ1000は、マイクロスフィア1004が上面1006に配設されている基板1002を備えている。このマイクロスフィア1004は、図10の構造体400のような2半球構造体であってもよい。ただし、図26の好ましい実施形態のマイクロスフィアは単一構造体である。マイクロスフィア1004は凹部1005または台座上に設けられている。基板1002には、レーザ書き込みの利用の如き公知の手段を用いて入力導波路1008が形成されている。導波路1008および主力導波路1010は、マイクロスフィア1004の近傍から放射線状に延びている。
導波路1008からの吸収されたエネルギは、マイクロスフィア1004と結合され、この共振器の外殻に定常波を形成する。マイクロスフィア1004内の伝搬を摂動させるために、誘電体板1012が、マイクロスフィア1004の上方の可動支持体1014に配設されている。この支持体1014は、電子的に制御可能でありかつ上下に移動する支持体、たとえば静電アクチュエータを用いて移動可能なMEMsを用いて作製された構造体に取り付けられてもよい。誘電体板1012がマイクロスフィア1004に向かって近づくにつれてまたはマイクロスフィア1004から離れて遠くになるにつれて、チューニング可能なフィルタ1000の共鳴周波数が変化し、これにより、導波路1010と結合されるエネルギの周波数が変化する。誘電体板756と同様に、誘電体板1012は、マイクロスフィア1004内のエネルギの摂動を促進するがマイクロスフィア1004からのエネルギは結合しない材料から形成される。示されている一例では、支持体1014は、静電アクチュエータ、磁気アクチュエータ、熱アクチュエータ、または機械アクチュエータにより移動されてもよい。さらに、誘電体板1012は、位置調整がさらに必要とされる場合、誘電体板1012、すなわち支持体1014の位置を決める静電容量を利用した感知回路の一部であってもよい。
図30および図31には、進行波構成のマイクロスフィアを有するチューニング可能なフィルタ1040が示されている。入力信号または入力エネルギは、第一の導波路1050中を伝搬し、マイクロスフィア1004と結合し、このマイクロスフィア1004は、チューニングされた出力信号または出力エネルギを第二の導波路1052と結合させる。導波路1050、1052は基板1054上に形成されている。
アクチュエータ1056は、マイクロスフィア1004の上方に設置され、支持部材1058と帯電板1060とを備えている。支持部材1056は、基板1053に強固に取り付けられうる。可動誘電体板1062は、帯電板1060の下方に支持体1064により吊り下げられた状態になっている。ここで、さらに安定化させるための支持体(図示せず)を用いてもよい。可撓性アーム1066は、誘電体板1062を支持体1064に接続し、帯電板1060と誘電体板1062との間の電位の変化に応答して誘電体板1062を上下方向に反り返えらせることを可能とする。また、帯電板1060および誘電体板1062は、誘電体板1062の移動量を決定するために用いられうる位置センサの一部を形成してもよい。
誘電体板1062は、マイクロスフィア1004を覆うものの導波路1050、1052内での信号の伝搬を干渉しないような寸法である。好ましくは、誘電体板1062は、導体材料またはシリコン材料の如き半導体材料から形成される。また、誘電体板1062は、静電気力に対する応答を向上または発生させるように導電層を用いて改良されてもよい。本明細書記載の全ての誘電体板も同様である。図31には、図30のチューニング可能なフィルタを示す平面図が示されているが、基板1058、帯電板1060、支持体1064、およびアーム1066は取り除かれており、覆われたマイクロスフィア1004は点線で示されている。
図32および図33には、Q値の高い共振器が、基板1180上に形成された第一の導波路1104と第二の導波路1106との間に配設されたマイクロディスク1102であること以外は、図30および図31のチューニング可能なフィルタのようであるチューニング可能なフィルタ1100が示されている。駆動機構1110は、支持体1112と、帯電板1114と、誘電体層1116と、支持体1118とを備えているものとして示されている。好ましくは、これらは、すべて図30に示されている同様の構造体に類似している。図33の平面図では、覆われたマイクロディスク1102は点線により示されている。この構成は進行波用のための構成である。
好ましくは、さまざまなQ値の高い共振器内の伝搬特性は、測定されたフィードバック信号に基づいて駆動を制御することにより変更される。この測定された信号は、アクチュエータの位置であってもよいし、またはチューニング可能なフィルタからの出力信号の周波数であってもよい。後者の出力信号の周波数は、チューニング可能なフィルタの動作の典型的な測定基準が出力周波数であるので、都合がよい。たとえば、本明細書記載のチューニング可能なフィルタを用いて複数の異なるピーク周波数において狭い帯域幅のレーザエネルギを迅速にかつ効率的に供与するために、単一の広帯域レーザ源を用いてもよい。
屈折率は温度に依存し、同様に、Q値の高い共振器の共鳴周波数も温度に依存する。したがって、チューニング可能なフィルタのチューニング中に温度を測定することも望ましい。図34には、温度測定セットアップの一例が示されており、この図では、抵抗ストリップ状の電極1200は、リング共振器1202の上面の近傍に設置されている。この抵抗ストリップ1200は、導電性材料、たとえば金属性材料から形成されているとともに、抵抗ストリップ1200の抵抗を容易に測定することを可能とするような寸法になっている。抵抗ストリップ1200は、共振器1202の動作パラメータ、たとえば共振器1202の温度を求めうるように位置づけされている。抵抗ストリップ1200の両端からコントローラ1208までは二つの電極1204、1206により接続されている。測定は、たとえば抵抗ストリップ1200を介してDC電流を印加することにより行われる。抵抗ストリップ1200からの温度信号および可動誘電体板(図示せず)の位置はフィルタ周波数の測定結果と関連づけされる。したがって、ストリップ1200からの温度に依存する測定値に基づいて所望の共鳴周波数を取得するために必要な力を調整するために、曲線のあてはめアルゴリズムがコントローラにより用いられてもよい。いうまでもなく、抵抗および/または温度の計算を校正するために、位置または複数の正規化ステップが必要となる。いずれの場合であっても、コントローラ1208は検出された測定値に応答して駆動機構を制御しうる。ストリップ1200からの信号は、リング共振器1202と対向する誘電体板の位置を調整するために用いられてもよいし、または共鳴周波数−誘電体板の位置の曲線あてはめデータを更新するために用いられてもよい。位置センサを用いても良くこのようなセンサの一つの電極1210が図示されている。
温度に依存する信号を生成するために、図34には抵抗値の測定が示されているが、これに代えて、静電容量の測定が用いられてもよい。たとえば、リング共振器を横切って二つの電極設置し、これらの二つの電極間にAC信号を印加し、静電容量を測定してもよい。この静電容量測定により、共振器の横方向の温度をより正確に測定することが可能となる。
図35には、リング共振器1300のための他のフィードバック測定構成および2導波路1302、1304構造が示されている。基板1308のうちの第二の導波路1304の出力ポート1310の部分の近傍に周波数検出器が設置されている。この検出器1306は、光検出器とともに固定光学フィルタを有しうる。出力ポート1310における信号は、Q値の高い共振器1300の共鳴周波数に合わせてチューニングおよびフィルタリングがすでになされている。ここで、チューニングは本明細書記載の手段により制御される。信号の周波数は1306により検出され、この情報はコントローラ1312へと渡される。コントローラ1312では、このデータが所望の共鳴周波数と比較され、測定周波数値と所望の周波数値との間のミスマッチを是正すべく、それに応じた調整が駆動機構に対してなされる。当業者にとってはいうまでもないことであるが、このフィードバックのための構成を実現するにあたり、カップラ、アイソレータ、増幅器、および/または他のデバイスを用いてもよい。さらに、いうまでもなく、コントローラ1312が基板の外側に示されているが、当該コントローラ1312は、基板1308に直接取り付けられる回路により構成されてもよいし、または基板1308内に作製されてもよい。
図19〜図35のチューニング可能なフィルタ用途においてさまざまなQ値の高い共振器が記載されているが、いうまでもなく、Q値の高い他の共振器を用いてもよい。さらに、さまざまなアクチュエータが記載、例示されており、これらのアクチュエータうちのいずれかを本明細書記載の実施形態のうちのいずれかにおいて用いて、誘電体板または同等の構造体を、Q値の高い共振器のエバネッセント結合領域内において移動することにより、このQ値の高い共振器により生成されたフィルタリング済信号の周波数を連続的にまたは制御可能にチューニングしてもよい。さらに、上記の実施例が、可視波長および赤外波長の内の電磁エネルギを利用することが記載されているが、これに代えて、上記の実施例が、他の波長において、たとえばマイクロ波領域、とくにLバンド、Sバンド、およびCバンドにおいて用いられてもよい。したがって、本明細書には、共振器が光共振器であるとして記載されているが、これらの共振器は、可視領域または近可視領域の波長以外の波長で動作しうる誘電体共振器であってもよい。
本発明の正当な範疇または精神から逸脱することなく、さまざまなさらなる変更および修正を開示された実施形態に対して加えうる。ある種の変更の範疇は本文に記載されている。他の範疇は添付されたクレームから明らかである。
一つの実施形態にかかる、高いQ値を有するとともにレーザに結合されている外部共振器を示すブロック図である。 一つの実施形態かかる、内部共振器を備えたレーザを示すブロック図である。 一つの実施形態にかかる、光学利得媒体を備えたモードロックレーザを示すブロック図である。 一つの実施形態にかかる、光学利得媒体を備えたモードロックレーザを示すブロック図である。 一つの実施形態にかかる光ファイバを示す断面図である。 光ファイバの感知面の測定可能パラメータが変更されたあとの図1の光ファイバを示す断面図である。 一つの実施形態にかかる、光学センサにおいて用いられる図4の光ファイバを示す図である。 一つの実施形態にかかるリング共振器を示す図である。 他の実施形態にかかるリング共振器を示す図である。 図4および図5実施形態の代わりの実施形態にかかる光ファイバを示す断面形状図である。 他の実施形態にかかるミクロスフィア型共振器を示す図である。 光学センサの一つの例における図10のミクロスフィア型共振器を示す図である。 光学センサの他の例における図10のミクロスフィア型共振器を示す図である。 ミクロスフィアを有する他の光学センサを示す断面図である。 一つの実施形態にかかる、第一のモジュールと第二のモジュールとを備えた組み立て前の一体型光学センサを示す斜視図である。 一つの実施形態にかかる、第一のモジュールと第二のモジュールとを備えた組み立て前の一体型光学センサを示す斜視図である。 組み立て後の図14の一体型光学センサを示す断面図である。 図15に示された一体型光学センサの代わりの一体型光学センサを示す断面図である。 共振器の形成のためにフォトニック結晶アレイを用いる、図14の第一のモジュールの代わりを示す平面図である。 一つの実施形態にかかるマイクロディスク共振器とVCSELとを示す断面図である。 一つの実施形態にかかる、レーザ源とアクチュエータを備えたQ値の高い共振器とを示すブロック図である。 一つの実施形態にかかる、レーザ源とアクチュエータを備えたQ値の高い共振器とを示すブロック図である。 一つの実施形態にかかる、リング共振器と誘電体板とを備えたチューニング可能なフィルタを示す図である。 一つの実施形態にかかる、第一のリング共振器とこの第一のリング共振器に対して移動可能な第二のリング共振器とを備えたチューニング可能なフィルタを示す図である。 一つの実施形態にかかる、アクチュエータを備えた図22の構造を示す断面図である。 一つの実施形態にかかる、アクチュエータを備えた図22の構造を示す断面図である。 さらに他の実施形態にかかる、駆動を用いてチューニングされるリング共振器を示す断面図である。 定常波構成のチューニング可能なフィルタに用いられうるリング共振器を示す平面図である。 高いQ値を有する共振器がブラッグ反射器により形成された、一つの実施形態にかかる定常波構成のチューニング可能なフィルタを示している。 一つの実施形態にかかるチューニング可能なブラッグ型チャネルドロップフィルタを示す平面図である。 ブラッグ回折格子の上方には位置された誘電体板を示す、図27Aのチューニング可能な導波路を示す側面図である。 外部リング共振器を備えた他のチューニング可能なフィルタを示す平面図である。 リング共振器に対して移動可能な誘電体板を示す、図27Bのチューニング可能な導波路とリング共振器を示す側面図である。 高いQ値を有する共振器がマイクロスフィアである、他の定常波構成のチューニング可能なフィルタを示す断面図である。 一つの実施形態にかかる、進行波構成のマイクロスフィア型チューニング可能なフィルタを示す断面図である。 マイクロスフィアを破線で示す、図30の構造の一部を示す平面図である。 高いQ値を有する共振器がマイクロディスクである、他の進行波構成のチューニング可能フィルタを示す断面図である。 マイクロディスクを破線で示した、図32の構造の一部を示す平面図である。 電極を用いて測定可能なパラメータが測定される、該電極の近傍に配置された第一の実施形態にかかるリング共振器が示されている。 一つの実施形態にかかる、チューニング可能なフィルタフィードバック測定構造の一部が示されている。

Claims (32)

  1. 電磁エネルギ源とともに用いるための光学フィルタ装置であって、
    前記電磁エネルギ源から入力エネルギを受け取り前記フィルタの共鳴周波数を有する出力エネルギを生成するために結合される誘電体共振器と、
    前記誘電体共振器に対して誘電体板を制御可能に移動させるための支持体上にかつ前記誘電体共振器に隣接して取り付けられる誘電体板とを備えており、
    前記誘電体板および前記誘電体共振器が該誘電体共振器の外方に可変ギャップを形成しており、前記誘電体板が制御可能に移動される間に、該可変ギャップが変わることにより該誘電体共振器の共鳴周波数が変更されるように構成されている、装置。
  2. 前記誘電体共振器に対して前記誘電体板を制御可能に移動させるための信号を受信する駆動板をさらに備えてなる、請求項1記載の装置。
  3. 前記装置が、前記誘電体共振器へ前記入力エネルギを結合するための第一の導波路と、
    前記誘電体共振器からの前記出力エネルギを結合するための第二の導波路とをさらに備えてなる、請求項1記載の装置。
  4. 前記第一の導波路が、前記誘電体共振器内に定常波を形成するために、前記入力エネルギを前記誘電体共振器と結合するように構成されている、請求項3記載の装置。
  5. 前記第一の導波路が、前記誘電体共振器内に進行波を形成するために、前記入力エネルギを前記誘電体共振器と結合するように構成されている、請求項3記載の装置。
  6. 前記誘電体共振器が光共振器である、請求項1記載の装置。
  7. 前記誘電体共振器が第一のリング共振器であって、前記誘電体板が第二のリング共振器を含んでなる、請求項1記載の装置。
  8. 前記誘電体共振器が、
    駆動板に信号を供給することによって前記誘電体板を制御可能に移動させるために、該誘電体板に隣接して設置されている駆動板と結合されているコントローラと、
    前記誘電体共振器の動作パラメータを導き出すために該誘電体共振器に配置されている少なくとも一つ電極とをさらに備えており、
    前記コントローラが、導き出された前記動作パラメータに応答して前記駆動板に信号を供与するように構成されている、請求項1記載の装置。
  9. 前記動作パラメータが、前記電極の抵抗または前記誘電体共振器における温度である、請求項8記載の装置。
  10. 前記誘電体板が、前記出力エネルギの周波数の測定値に応答して制御可能に移動されるように構成されている、請求項1記載の装置。
  11. 前記誘電体共振器が、前記誘電体共振器の感知面における測定可能なパラメータの変化に応答して変わる内部可変ギャップを形成するキャビティを含んでなる、請求項1記載の装置。
  12. 前記キャビティが前記誘電体共振器の伝搬コア内にある、請求項11記載の装置。
  13. 前記誘電体共振器がマイクロディスクである、請求項1記載の装置。
  14. 前記誘電体共振器がマイクロスフィアである、請求項1記載の装置。
  15. 前記誘電体共振器が100より高いQ値を有してなる、請求項1記載の装置。
  16. 前記誘電体共振器がブラッグフィルタを含んでなる、請求項1記載の装置。
  17. レーザ光源とともに用いるための光学フィルタ装置であって、
    前記レーザ光源から入力エネルギを受け取り前記光学フィルタ装置の共鳴周波数を有する出力エネルギを生成するために結合される誘電体共振器と、
    第一の導電板と、
    第二の導電板とを備えており、
    前記誘電体共振器が内部可変ギャップを形成するキャビティを有しており、前記光学フィルタが、前記内部可変ギャップを変更するために、力に応答する感知面を有しており、前記内部可変ギャップが変化すると前記共鳴周波数が変化し、
    前記第一の導電板が前記感知面に配設されており、
    前記第二の電導板が、前記第一の導電板と相互に作用し前記感知面に力を加えることにより前記共鳴周波数を変更するために、前記第一の導電板の前記感知面とは反対側上方に強固に配置されてなる、光学フィルタ装置。
  18. 前記第一の導電板と前記第二の導電板が静電気力によって相互に作用するように構成されている、請求項17記載の光学フィルタ装置。
  19. レーザ光源とともに用いるための光学フィルタ装置であって、
    前記レーザ光源から入力エネルギを受け取る第一の導波路と、
    前記入力エネルギを受け取り前記光学フィルタの共鳴周波数を有する出力エネルギを生成するために結合される誘電体共振器と、
    前記誘電体共振器に隣接して取り付けられている誘電体板と、
    前記誘電体共振器に対して前記誘電体板を制御可能に移動するアクチュエータとを備えており、
    前記誘電体共振器が、前記第一の導波路に直交するとともに結合領域上で前記第一の導波路と結合されている第二の導波路を有しており、
    前記誘電体板および前記誘電体共振器が、該誘電体共振器の外方に、可変ギャップを形成しており、前記誘電体板が制御可能に移動されている間に、該可変ギャップが変わることにより該誘電体共振器の共鳴周波数が変更されるように構成されている、装置。
  20. 前記入力エネルギおよび前記出力エネルギが、略第一の方向に沿って伝搬されるように構成されており、前記誘電体共振器内のエネルギが、前記第一の方向に直交する略第二の方向に沿って伝搬されるように構成されている、請求項19記載の装置。
  21. 前記出力エネルギを受け取る第二の導波路をさらに備えており、該第二の導波路が前記第一の導波路に略平行である、請求項19記載の装置。
  22. 前記誘電体共振器が第一のブラッグ反射器と第二のブラッグ反射器とをさらに備えてなる、請求項19記載の装置。
  23. レーザエネルギをフィルタリングする方法であって、
    共鳴周波数を有する誘電体共振器を提供することと、
    前記レーザエネルギを前記誘電体共振器と結合することと、
    前記誘電体共振器に対して移動可能であるとともに前記誘電体共振器と一緒に可変ギャップを形成する誘電体板を提供することと、
    前記可変ギャップを制御可能に変更することと、
    前記誘電体共振器からの出力エネルギを結合することと
    を含んでおり、
    前記可変ギャップが変わると前記共鳴周波数が変わり、
    前記出力エネルギが前記共鳴周波数を有する、方法。
  24. 前記誘電体板を提供することが、コントローラからの制御に応答して該誘電体板を移動するように配置されたアクチュエータを提供することをさらに含んでいる、請求項23記載の方法。
  25. 前記アクチュエータを提供することが、
    駆動板を提供することと、
    前記誘電体板を制御可能に反り返すかまたは引き付けるように前記駆動板に信号を印加することとをさらに含んでいる、請求項24記載の方法。
  26. 前記可変ギャップを制御可能に変更することが、
    前記誘電体板を移動するために取り付けられているアクチュエータを提供することと、
    前記出力エネルギの周波数を測定することと、
    前記出力エネルギの測定周波数に応答して、前記誘電体共振器の所望の共鳴周波数を達成するように前記誘電体板を移動させるために前記アクチュエータを制御することと
    を含んでいる、請求項23記載の方法。
  27. 前記アクチュエータを制御することが、
    前記測定周波数を前記所望の共鳴周波数と比較することと、
    前記所望の共鳴周波数を達成しうる前記可変ギャップの間隔を決定することと、
    前記所望の共鳴周波数が達成されるまで前記誘電体板を移動することと
    を含む、請求項26記載の方法。
  28. 前記誘電体共振器内に定常波を形成するために、前記レーザエネルギを前記誘電体共振器と結合させることをさらに含んでいる、請求項23記載の方法。
  29. 前記誘電体共振器内に進行波を形成するために、前記レーザエネルギを前記誘電体共振器と結合させることをさらに含んでいる、請求項23記載の方法。
  30. レーザエネルギをフィルタリングする方法であって、
    内部可変ギャップを形成するキャビティを備えているとともに、受け取った前記レーザエネルギから、該内部可変ギャップを変更するために力に応答する感知面を有している前記光学フィルタの共鳴周波数を有した出力エネルギを生成するように結合される誘電体共振器を提供することと、
    前記誘電体共振器の共鳴周波数を選択可能に変更するために制御された方法で前記感知面に前記力を加えることと、
    前記感知面に配置される第一の導電板を提供することと、
    前記第一の導電板に隣接して取り付けられる第二の導電板を提供することと、
    前記第一の導電板が前記感知面に前記力を加えることにより前記共鳴周波数を変更するように、前記第一の導電板と前記第二の導電板との間に電荷の差を形成することとを含んでおり、
    前記内部可変ギャップが変化すると前記共鳴周波数が変化する、方法。
  31. 前記導電板と前記感知面との間に絶縁層を設けることをさらに含んでいる、請求項30記載の方法。
  32. 前記第一の導電板に隣接して前記第二の導電板を強固に取り付けることにより該第二の導電板を提供することをさらに含んでいる、請求項30記載の方法。
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