JP2006511454A - 色安定で、低不純物のトコフェロール組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 本発明は、色安定で、低不純物のトコフェロール組成物及びその製造方法であって、その方法は、(a)保護基で置換されたトコフェロール化合物を用意し、(b)該保護基置換トコフェロール化合物を精製し、及び(c)該精製化合物を加溶媒分解して遊離トコフェロールを形成することを含む。

Description

適切な健康の維持に対する懸念が高まり続けるとともに、ビタミン及び酸化防止剤の使用及び摂取はさらに上昇し続ける。ビタミンと酸化防止剤との使用及び摂取に関連した潜在的な利益を示すより多くの証拠が生じ続けるとともに、それらのより純粋な形態の需要が増加するように、そのような物質の需要が増加する。多くの酸化防止剤及びビタミンは、天然源から見出され、抽出することができる。しかし、これらの天然源、例えば、植物及び野菜は、酸化防止剤に加えて抽出される多くの好ましくない成分及び不純物を含有する。
さらに、ますます変化する適用にビタミン及び酸化防止剤を組み込むことは、さらなる課題を生じさせている。例えば、消費者は、色安定でないビタミン及び酸化防止剤をある製剤において好ましくなものとする、ある美的な品質を好むかもしれない。
トコフェロール化合物は、ビタミンE活性を示す植物油成分である。トコフェロール化合物は、穀物油及び植物油を含む多くの有機物質中に広範囲に分散して見出される。しかし、天然油中に存在するトコフェロールの量は少なく、よって、その油はトコフェロール含量を濃縮するために蒸留される。残念なことに、他の望まない共煮沸物並びに農薬、肥料等の含量も濃縮されるかもしれない。さらに、生成物は必ずしも色安定ではない。
そのように、トコフェロールのような、天然源からの酸化防止剤を回収及び精製する多くの試みがなされている。例えば、トコフェロール含有原料と極性有機溶媒とを混合し、この混合物を強塩基性の非イオン性交換樹脂に接触させ、これにより、トコフェロールを樹脂に吸着させ、続いて酸性溶液で溶出させることからなる方法が示されている。しかし、そのような方法は、樹脂汚損をもたらすかもしれず、樹脂の潜在的な酸化によって遺残のアミン臭をもたらすかもしれない。さらに、樹脂は、寿命が短く、高価であり、生産能力が比較的低い。
トコフェロールの分離のための他の方法は、しばしばスラッジの先の鹸化とともに、酸触媒の存在下、低級脂肪族アルコールで、スラッジ中に存在する遊離脂肪酸をエステル化する目的で、留出物(その留出物は、その脱臭工程の後に「スラッジ」又は食用油脂の製造で得た留出物を含む)を脱臭剤で処理することを含んでいる。他の方法として、トコフェロール及び/又はステロールを、留出物中に含有される遊離脂肪酸でエステル化する方法が開示されている。しかし、これらの方法は、しばしば複雑で、時間がかかり、高価となる。さらに、供給原料に存在する遊離脂肪酸でのトコフェロール及び/又はステロールのエステル化を含む、トコフェロール及び/又はステロールの精製又は分離に関する大部分の従来技術の方法では、十分な収率で、トコフェロール及び/又はステロールと共蒸留された不純物及び他の成分の適当な除去ができない。
トコフェロール分離の他の方法では、ホウ酸エステルを形成し、混合物を蒸留し、続いてエステルを加水分解し、その後トコフェロールからホウ酸エステル源を分離することが示されている。そのような方法は、一般に、トコフェロールと一緒に共留出された大量の不純物を除去する一方、もともとの供給原料中のトコフェロールのかなりの量を、精製中に失うことがあり、また、エステル化工程中の発泡が重大な問題となり、好まないホウ酸エステルの固体を形成し、さらなる分離工程が必要とされる。
許容されるある程度の不純物をもたらすかもしれない他の方法では、現行のすべての望ましい純度の仕様に合致せず、さらに、すべての適用に満足する色安定特性を与えることができない。
このように、色安定なトコフェロール組成物を提供するために、トコフェロール化合物を、天然源から高い収率で精製することができる方法が、当該分野で必要とされている。
本発明は、トコフェロール化合物の精製方法に関し、高い純度及び色安定性が得られる。本発明の方法は、色安定で見た目に美しい製品を提供すると同時に、精製されたトコフェロール、好ましくは天然トコフェロールを、意外にも高く、非常に向上した収率で提供し、さらに多くの望まない成分を除去する。
本発明は、(a)保護基で置換されたトコフェロール化合物を用意し、(b)その保護基置換トコフェロール化合物を精製し、かつ(c)その精製化合物を加溶媒分解して遊離トコフェロールを得ることからなる方法を含む。
本発明の好ましい実施形態によれば、保護基置換トコフェロール化合物は、天然源のトコフェロール化合物のアセテートを含み;精製は、トコフェロール化合物のアセテートをイソプロパノール含有溶媒から結晶化することを含み;かつ、加溶媒分解は、ホウ化水素ナトリウムを含む還元剤の存在下、還流条件で、窒素雰囲気下にて、イソプロパノール中で水酸化ナトリウムの水溶液と精製アセテートとを反応させ、遊離トコフェロールを形成することを含む。
また、本発明は、(a)トコフェロール化合物を含む原料を用意し、(b)その原料を保護基と反応させて、保護基で置換されたトコフェロール化合物を含む反応混合物を形成し、(c)その保護基置換トコフェロール化合物を反応混合物から分離して、精製された保護基置換トコフェロール化合物を形成し、かつ(d)その精製化合物を加溶媒分解して遊離トコフェロールを形成することを含む、トコフェロール化合物の精製方法を含む。さらに、本発明は、(a)トコフェロール化合物のエステルを用意し、(b)還元剤の存在下、窒素雰囲気下にて、アルコール溶媒中で、塩基性化合物を含む水溶液とそのエステルとを反応させ、遊離トコフェロールを形成することからなる方法を含む。
さらに、本発明は、天然トコフェロール化合物からなる組成物を含み、その組成物は、その組成物が約60℃までの温度で、約24時間後に、約6未満のガードナー・カラー値を有するような色安定性を備えており、並びに、その組成物は、色安定な天然トコフェロール化合物を含み、その組成物は、l−トコフェロール含量が約0.75%未満及び全非α―トコフェロール含量が約2%未満、好ましくは約1.75%未満、より好ましくは1.5%未満である。本発明は、本発明の方法によって製造された組成物を含む。
本発明は、トコフェロール化合物の精製方法に指向する。ここで用いられるように、用語「トコフェロール化合物」は、イソプレノイド側鎖を有する6−クロマノールの誘導体として特徴づけることができ、その多くはビタミンE活性を示すものとして知られている広範な化合物の類を示す。これらの化合物は、例えば、トコフェロールのアルファ(α−)、ベータ(β−)、ガンマ(γ−)及びデルタ(δ−)同属化合物を含む。
本発明の1つの実施形態によれば、保護基で置換されたトコフェロール化合物が提供される。ここで用いられるように、用語「保護基」は、保護基置換トコフェロール化合物を結晶化することができるような、ヒドロキシカーボンでトコフェロール化合物に結合することができる分子を示し、その保護基は、その後に除去に付され、つまり、トコフェロール化合物から分解され、続いて、結晶化される。適当な保護基の例は、アセテート、サクシネート等のエステル;二塩基酸のエステル;不飽和酸のエステル;ホスフェート、ホスフィネート、スルホネート及びカルボネート;エーテル基;及びトリアルキルシリルハライド等のシリル基を含む。好ましくは、保護基はエステルである。最も好ましい保護基は、一塩基性カルボン酸のエステルである。最も好ましくは、保護基置換トコフェロール化合物は、トコフェロールアセテートであろう。
本発明の種々の好ましい実施形態では、トコフェロール化合物自体は、天然源から誘導される。天然有機源は、例えば、穀物油、植物油および植物源を含む。適当な穀物及び植物油の例は、小麦麦芽、とうもろこし、大麦、ライ麦、ベニバナ、大豆、ピーナッツ、綿実、亜麻仁、ヒマワリ、菜種及びヤシ油を含む。原料組成物が得られるであろう適当な植物源の例は、ヤシ葉、レタス、アルファルファ、ゴムラテックス及び種々のほかの植物原料を含む。本発明に用いられる天然源は、市販されており、公知の技術で抽出することができる。
天然起源のトコフェロール化合物、d−α−トコフェロールは、顕著なビタミンE活性を示す。したがって、トコフェロール化合物は、l−立体異性体並びにβ−、δ−及びγ−異性体に比較して、できる限り同量のd−α−トコフェロールを含むことが好ましい。好ましくは、トコフェロール化合物は、全トコフェロール含量に対して少なくとも50%α−トコフェロールを含有することであろう。より好ましくは、トコフェロール化合物は、少なくとも70%α−トコフェロールを含有し、より好ましくは、80%α−トコフェロールを含有することであろう。最も好ましくは、トコフェロールは、少なくとも90%α−トコフェロールを含有することであろう。全ての例において、トコフェロールは、大部分がd−立体異性体からなり、より好ましくは、90%より多く、最も好ましくは95%より多くを含むことが好ましい。
本発明のある実施形態によれば、保護基置換トコフェロール化合物が用意され、続いて精製される。本発明による精製は、非加熱の集中的な方法によって達成される。トコフェロール化合物は、適当な溶媒からの結晶化、ミクロ及び/又はナノろ過及びイオン交換によって精製することができる。活性炭及び漂白クレー処理のような不純物を除去することができる他の非加熱の集中的なメカニズムは、本発明の色安定性の面で十分でない。好ましくは、トコフェロール化合物は溶媒からの結晶化によって精製される。
本発明の好ましい実施形態によれば、結晶化は、低級アルコールを含む溶媒中で行われる。メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール及びイソブタノール等の低級アルコールが好ましい。最も好ましい結晶化溶媒はイソプロパノールである。結晶化は、室温より低く、かつ溶媒の凝固点よりも高い温度での一般的な結晶化技術を用いて行われる。例えば、結晶化溶媒としてイソプロパノールを用いる場合、約10℃から約−50℃の温度が用いられる。
いったん結晶化が完了すると、結晶化された保護基置換トコフェロール化合物を、好ましくはろ過によって、採集する。多段結晶化を、純度を増大させるために採用してもよい。採集された、結晶化された保護基置換トコフェロール化合物を、例えば、結晶化溶媒、好ましくはイソプロパノールに再溶解して再混合し、再結晶化し、再度採集する。1回の結晶化でも、供給原料の品質及び洗浄効率によって、精製及び色安定性に対して許容される。2回の結晶化は、そのような観点にとって不十分である場合に有益であるかもしれない。
精製された保護基置換トコフェロール化合物は、続いて、保護基を除去するために反応に付され、遊離トコフェロールが得られる。本発明の好ましい実施形態では、保護基はエステル基を含み、エステル基の加水分解を含む。加水分解は、酸触媒反応によって又は塩基助触媒加水分解、つまり鹸化によって行うことができる。本発明の好ましい実施形態では、エステル保護基は、トコフェロール化合物から、塩基助触媒加水分解によって分解される。
本発明のより好ましい実施形態における塩基助触媒加水分解は、トコフェロール化合物のエステルと塩基性化合物の水溶液との、好ましくはアルコール溶媒中での、また、好ましくは還流条件での反応を含む。アルコール溶媒は好ましくはイソプロパノールである。塩基性化合物は、鹸化条件下でトコフェロールエステルと反応することができるいかなる塩基性化合物をも含む。例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アンモニウム水酸化物及び金属水素化物を用いることができる。本発明の好ましい実施形態では、アルカリ金属水酸化物が用いられる。最も好ましい塩基性化合物は、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムである。水酸化ナトリウムは、効率及びコストに関して、最も好ましい。
本発明の塩基助触媒加水分解は、好ましくは、不活性雰囲気、好ましくは窒素雰囲気下で行われる。さらに、本発明の好ましい実施形態では、加水分解は、還元剤の存在下で行われる。適当な還元剤は、例えば、ホウ化水素、金属水素化物及びボランを含む。最も好ましい還元剤は、その緩和な反応性及び取り扱いの容易さから、水素化ホウ素ナトリウムである。
保護基置換トコフェロールを保護基を除去する反応に付した後、遊離のトコフェロールをさらに洗浄、蒸留等によって精製してもよい。
本発明の好ましい実施形態では、塩基助触媒加水分解、つまり鹸化を、鹸化用原料としてエステル化された植物油の抽出物を用いて行うことができる。加水分解反応は、大型(例えば、500ガロン)で、多目的のバッチ式反応器で行うことができる。この好ましい実施形態による全鹸化工程は、充填、反応、中和、除去、洗浄、除去及び排出を含み、それらの全ては、バッチ式反応器で行うことができる。
はじめに、エステル化された植物油の抽出物を、溶媒及び塩基性水溶液とともに、反応器に充填する。水及び/又は溶媒は、新しいもの又は先のバッチからリサイクルされたもの、あるいは新しいものとリサイクルされたものとの双方の混合物であってもよい。反応混合物を、次いで加熱し、一定時間還流温度に保持する。次に、加水分解された反応混合物を冷却し、中和するために混合物に酸を添加する。中和の後、イソプロピルアルコール及び水を留去し、さらなる使用のために採集する。反応器の内容物を、次いで、へプタンで処理し、水で洗浄して植物油の抽出物を除去するとともに、いくらかの水溶性不純物を除去する。
また、本発明は、保護基置換トコフェロールを、トコフェロール化合物と保護基とを反応させることにより提供する方法を含む。
本発明の組成物は、天然トコフェロール化合物を含み、その組成物は、その組成物が約60℃までの温度で、約24時間後に、約6未満のガードナー・カラー値を有するような色安定性を備える。本発明のさらなる化合物は、色安定な天然トコフェロール化合物を含み、その組成物は、l−トコフェロール含有量が約0.75%未満であり、全非α―トコフェロール含有量が約2%未満である。好ましい不純物レベルは、l−トコフェロール含量が約0.65%未満、より好ましくは約0.60%未満である。さらに、本発明の組成物は、非α−トコフェロール含量が約1.75%未満、より好ましくは1.5%未満、さらに好ましくは1.0%未満、さらに好ましくは0.8%未満である。最も好ましい実施形態では、本発明の組成物は、非α−トコフェロールの含量が組成物の全トコフェロールに対して、約0.5%未満である。
本発明は、以下の詳細かつ限定されない例を引用することによって、より詳細に説明されるであろう。
実施例1
ビタミンEアセテートの酸触媒加水分解
表1に挙げた原料を、例示された順序で反応容器に充填し、窒素雰囲気下で攪拌しながら88℃にて4時間還流し、窒素雰囲気下に48時間放置した。
表1
ビタミンEアセテート 50g
イソプロパノール 200g
HCl(37%) 10.5g
水 43.5g
続いて、200mlの水道温水と200mlのヘプタンとを加え、得られた層を分離した。ヘプタン層を200mlの水道温水で2回洗浄して微量のHClを除去し、2回洗浄したヘプタン相を、窒素噴霧で110℃に乾燥させた。残渣は45.4gの重量を示し、ガードナー色で1と濁っていた。60℃のオーブンにサンプル17gを24時間放置した。サンプルはガードナー色で2に暗く変色した。
実施例2
ビタミンEアセテート鹸化
以下の表2に挙げられた成分及び量を用いて、以下の工程を行った。ビタミンEアセテートを、まず窒素雰囲気下、反応容器に充填した。次いで、イソプロパノールを、窒素雰囲気下、攪拌しながら加えた。NaOH(40%);NaBH4(12%)を、まず、20gの水に加え、次いで、NaOH(50%)を20gの水の第2画分に加えた。反応混合物の色は、第1のアルカリ溶液の添加によって、ほとんど無色から淡黄色に暗く変化した。次いで、反応混合物を加熱して、窒素雰囲気下、2時間15分間還流した。その色は明るくなった。次に、40℃に冷却し、14gの酢酸を、窒素雰囲気下、攪拌しながら添加した。好ましくは、酢酸の代わりに燐酸を用いてもよい。反応混合物を1リットル分液漏斗にそそぎ、200mlの水道温水と200mlのヘプタンとを添加し、振盪し、水性下層を分離した。水性下層は368gの重量であった。ヘプタン相を、以下のように、200mlの水道温水で3回洗浄した。
第1抽出:265gの下層除去
第2抽出:226gの下層除去
第3抽出:206gの下層除去
ヘプタン抽出物は、窒素流下、105℃で除去した。残渣の色は、ガードナースケールで〜3であった。残渣を、230〜235℃のポット温度で、0.2mmHgにて蒸留した。蒸留物は無色透明であった。その蒸留物を窒素雰囲気下に保存し、#00099−187と表記した。
表2
ビタミンEアセテート(MW=472.7)(Covitol(登録商標)1360, コグニス社、シンシナティ、オハイオ) 100g
イソプロパノール(99%) 200g
水 20g
NaOH(40%);NaBH4(12%) 4.17g
水 20g
NaOH(50%) 15.26g
水 20g
続いて、#00099−187の2〜3gを50mlのビーカーに入れ、60℃のオーブンで一晩放置して、その残渣を誇張色安定性試験に付した。サンプルはガードナースケールで5に暗く変色した。
上述した実施形態に、その広範な発明概念から逸脱することなく、変更を行ってもよいことは、当業者にとって認識されるであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されることなく、添付の請求の範囲に規定されたように、本発明の精神及び範囲内での改変を包含するものであると理解される。



Claims (40)

  1. (a)保護基で置換されたトコフェロール化合物を用意し、
    (b)該保護基置換トコフェロール化合物を精製し、及び
    (c)該精製化合物を加溶媒分解して遊離トコフェロールを形成することを含む方法。
  2. 加溶媒分解を不活性雰囲気下で行う請求項1の方法。
  3. 不活性雰囲気が窒素を含む請求項2の方法。
  4. 保護基置換トコフェロール化合物がエステルを含む請求項1の方法。
  5. エステルは、アセテート、サクシネート、ホスフェート、ホスフィネート、スルホネート及びカルボネートからなる群から選択される請求項4の方法。
  6. エステルは、アセテート及びサクシネートからなる群から選択される化合物を含む請求項4の方法。
  7. エステルがアセテートを含む請求項4の方法。
  8. トコフェロール化合物はα−トコフェロールを含む請求項1の方法。
  9. α−トコフェロールが全トコフェロール含量の少なくとも約80重量%の量で存在する請求項8の方法。
  10. トコフェロール化合物はd−α―トコフェロールを含む請求項1の方法。
  11. d−α−トコフェロールが全トコフェロール含量の少なくとも約80重量%の量で存在する請求項10の方法。
  12. トコフェロール化合物は、天然源のトコフェロールを含む請求項1の方法。
  13. 保護基置換トコフェロール化合物がエステルを含む請求項12の方法。
  14. エステルは、アセテート及びサクシネートからなる群から選択される化合物を含む請求項13の方法。
  15. エステルがアセテートである請求項13の方法。
  16. 保護基置換トコフェロール化合物の精製が、溶媒から化合物を結晶化し、結晶化化合物を採集することからなる請求項1の方法。
  17. 結晶化化合物の採集がろ過を含む請求項16の方法。
  18. 溶媒が低級アルコールを含む請求項16の方法。
  19. 溶媒がイソプロパノールを含む請求項16の方法。
  20. 化合物の結晶化を、室温未満、かつ溶媒の凝固点より高い温度で行う請求項16の方法。
  21. 溶媒がイソプロパノールを含み、化合物の結晶化を、約10〜約−50℃の温度で行う請求項16の方法。
  22. さらに、一連の順序で少なくとも1回、結晶化化合物を溶媒と再混合し、結晶化を繰り返し、採集することを含む請求項16の方法。
  23. 保護基置換トコフェロール化合物がエステルを含み、エステルの加溶媒分解が酸触媒の加水分解及び塩基助触媒の加水分解からなる群から選択される反応を含む請求項1の方法。
  24. 保護基置換トコフェロール化合物がエステルを含み、エステルの加溶媒分解が塩基助触媒の加水分解を含む請求項1の方法。
  25. エステルの加溶媒分解が、エステルと、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アンモニウム水酸化物及び金属水素化物からなる群から選択される塩基性化合物の水溶液と反応させることを含む請求項24の方法。
  26. 塩基性化合物がアルカリ金属水酸化物を含む請求項25の方法。
  27. 塩基性化合物が水酸化ナトリウムを含む請求項25の方法。
  28. アルコール溶媒の存在下で、加水分解を行う請求項24の方法。
  29. アルコール溶媒がイソプロパノールを含む請求項28の方法。
  30. 加水分解を、還元剤の存在下で行う請求項24の方法。
  31. 還元剤がホウ化水素ナトリウムを含む請求項30の方法。
  32. 加水分解を還流条件下で行う請求項15の方法。
  33. (a)天然源トコフェロール化合物のアセテートを用意し、
    (b)該トコフェロール化合物のアセテートを、イソプロパノールを含む溶媒で結晶化し、精製されたトコフェロール化合物のアセテートを採集し、及び
    (c)ホウ化水素ナトリウムを含む還元剤の存在下、前記精製アセテートを、還流条件下、窒素雰囲気中にて、イソプロパノール中で水酸化ナトリウムの水溶液と反応させ、遊離トコフェロールを形成することを含む方法。
  34. (a)トコフェロール化合物を含む原料を用意し、
    (b)該原料を保護基と反応させて、保護基で置換されたトコフェロール化合物を含む反応混合物を形成し、
    (c)該保護基置換トコフェロール化合物を反応混合物から分離して、精製された保護基置換トコフェロール化合物を形成し、及び
    (d)該精製化合物を加溶媒分解して遊離トコフェロールを形成することを含むトコフェロールの精製方法。
  35. (a)トコフェロール化合物のエステルを用意し、
    (b)還元剤の存在下、不活性雰囲気下にて、アルコール溶媒中で塩基性化合物の水溶液とエステルとを反応させ、遊離トコフェロールを形成することを含む方法。
  36. 天然トコフェロール化合物を含む組成物であって、該組成物は、組成物が約60℃までの温度で、約24時間後に、約6未満のガードナー・カラー値を有するような色安定性を備える組成物。
  37. 色安定で、天然トコフェロール化合物を含む組成物であって、該組成物は、l−トコフェロール含量が約0.75%未満、全非α―トコフェロール含量が約2%未満を含む組成物。
  38. 色安定で、請求項1の方法によって製造された天然トコフェロール化合物を含む組成物。
  39. 色安定で、請求項34の方法によって製造された天然トコフェロール化合物を含む組成物。
  40. 色安定で、請求項35の方法によって製造された天然トコフェロール化合物を含む組成物。



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