JP2006509673A - 2つの運動自由度を有するアクティブサスペンションが設けられた車両シート - Google Patents

2つの運動自由度を有するアクティブサスペンションが設けられた車両シート Download PDF

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Abstract

本発明は、弾性的に配置された防振フレーム(2)と、少なくとも2つのアクチュエータ(4a、4b)によって変位させることができ、防振フレーム(2)に連結された機械的シートシステム(6a、6b、8a、8b、10、13)と、第1の加速度センサが第1の連結軸に近いばね支点に配置され、第2の加速度センサが第2の連結軸に近いばね支点に配置された少なくとも2つの加速度センサ(11、12)と、少なくとも2つの制御器(S1、S2)と、加速度センサの信号を処理して、アクチュエータ(4a、4b)を操作するための制御器(S1、S2)用の制御命令として使用される名目の作動力(F*1、F*2)に変換するために使用されるパワーエレクトロニクス機構及び制御エレクトロニクス機構(R1、R2、FFC、E、CU)とを具備するアクティブサスペンションが設けられた車両シートに関する。本発明は、2つのアクチュエータ(4a、4b)によって防振フレーム(2)を2つの運動自由度で調整でき、車両シャシのコンソールを介してシートに伝えられる力学的な力が、2つの運動自由度でパワーエレクトロニクス機構及び制御エレクトロニクス機構(R1、R2、FFC、E、CU)によって補償されることを特徴とする。

Description

本発明は、アクティブシートサスペンションが設けられた、自動車用、特に乗用車用、しかし同様にトラック又は商用車用の車両シートに関する。アクティブシートサスペンションは、車両の床からシートに伝えられる振動及び衝撃を打ち消すために、電動アクチュエータを使用する。
直近の従来技術は、三菱自動車工業株式会社からの特許文献1によって形成される。この文献は、電動アクチュエータによるアクティブシートサスペンションを開示している。シート台枠を介して車両の床からシートに伝えられる振動は、振動センサによって感知される。シートそれ自体の第2の加速度センサは、シートに生じる垂直方向の加速度を測定する。振動センサの信号及び加速度センサの信号は、電動アクチュエータを作動するために閉ループ制御システムで処理される。したがって、制御方式は、垂直位置におけるシートの変化を可能な限り小さくするため、シート下部構造体に伝えられる振動を打ち消すために電動アクチュエータを使用する。同様に垂直に配置されたアクチュエータを作動するための被制御システムは、低周波の外乱をフィルタ処理して取り除くフィルタを含む。シート台枠の構造設計によれば、アクティブシートサスペンションは主に商用車に適切である。
前述の特許明細書は、1つの運動自由度で、また直立位置に配置された電動アクチュエータ又は制振手段で機能する。したがって、シートに伝えられる振動又は衝撃は、垂直方向のみで能動的に打ち消される。さらに、アクチュエータの垂直配置は、比較的大きな商用車でのみ利用可能なシート台枠の全高を必要とする。シートの縦揺れ又は横揺れ運動は、このような装置では打ち消せない。
特開平9−109757号公報
したがって、本発明による目的は、アクチュエータシステムがシートの縦揺れ又は横揺れ運動も打ち消すことができるアクティブサスペンションが設けられた車両シートを特定することである。さらに、車両シートは、トラック又は商用車のみならず、乗用車にも使用できることが意図される。
上記目的は、独立請求項の特徴を有する車両シートによって達成される。さらに有利な実施の形態が、従属請求項及び詳細な説明に含まれる。
次の利点が、主に本発明によって達成される。
シート台枠の構造設計は横にしたアクチュエータで構成され、これにより、連結部を介して、アンダボデーシェルから伝えられる振動を能動的に打ち消すことが可能である。アクチュエータの横にした配置により、シート台枠の全高の相当の低減が可能であるので、シートを乗用車に取り付けて使用することもできる。
シート台枠の構造は、2つの運動自由度によりシートのアクティブサスペンションを可能にする。このようにして、従来と同様に、シートに作用する垂直加速度を打ち消すことのみならず、車両の横軸まわりの縦揺れ運動又は車両の縦軸まわり横揺れ運動を補償することが可能である。
乗員の快適さは、ここに提案した車両シートによってかなり著しく増大する。
車両内のシートは、顧客にとって大いに関心となる人間と車両との間の重要な接点である。この点に関して、シートの快適さは、シートの外形及びクッションのみならず、乗員に作用する機械的振動及び衝撃によって決定的に影響を受け、これらは主観的に理解される走行快適さを特徴づける主な要因である。車両シャシ及び駆動伝達系の継続的な改良にもかかわらず、特に高周波数範囲の外乱となる振動は、シートシステムによって吸収されなければならない。
本発明の目的は、顧客によって期待される最高の快適要件のために将来においても革新的な解決方法を提供するため、振動における快適さの顕著な向上を達成することである。受動的にばね受けされたシートでは、最適化の可能性がほとんど残されていないため、このことを達成できないので、コンソールを介してシートに伝えられる揺動及び振動からシートの大部分の力学的な切り離しが達成されるアクティブシートサスペンションが開発されてきた。
アクティブシートサスペンションの特別な挑戦は、一方で、振動励起の確率的性質に対処するが、他方で、異なる重量及び異なる着座姿勢の乗員の場合においても、閉ループ又は開ループ制御の高度の制御品質によって特徴付けられる、適切な閉ループ又は開ループ制御システムを実現することである。
可能な限り十分に振動を抑制する目的を達成するために、入力情報としてシートの加速度のみを必要とし、可変に実施できる応答を有する高性能の制御構想が提案される。
本発明によるアクティブサスペンションの場合、車両の乗員室用の要件に一致するアクチュエータシステム構想の選択には、特別な注意が与えられる。システムは、軽便であり、騒音がなく、また漏れがないように意図される。最近になって初めて市場で入手可能な電動リニアダイレクトドライブが使用される。これらのアクチュエータは、高い動力により特徴付けられ、力−速度グラフの4つの四分円すべてでの操作を保証する。これは、ほとんど任意の所望の実際の剛性及び制振の実施を可能にし、シートの応答に選択的に影響を及ぼすことが可能である。経費及びエネルギー消費量を最小にするために、静的なシート支持がパッシブサスペンション3a、3bによって行われる。
能動的に懸架されたシートは、人間工学的な見地(自由度の選択)を考慮して、かつ衝突安全性を含めて実現される。このため、シート全体は、2つの座標(昇降及び縦揺れ方向、又は昇降及び横揺れ方向)で運動可能な防振フレーム2に取り付けられ、4つのばねによって受動的に支持される。能動的な防振のため、上述の電動リニアアクチュエータ4a、4bが使用され、回転可能に取り付けられたアングルピース6a、6bを介してばねの連結点に対し平行に、シートの動力に影響を及ぼす。このようにして達成される平坦構造により、乗用車にもこの構想を使用することが可能である。
図4に示したシートの最も包括的な構造では、合計4つの加速度センサが、閉ループ又は開ループ制御用のセンサシステムとしてばね連結点の領域に取り付けられ、センサの内の2つのみが閉制御ループに必要とされる(自由度毎に1つのセンサ)。
走行テストでのシート及び乗員の加速度の代表的な測定並びに乗員の知覚応答が、自由度を確立するための基礎として使用され、この自由度について振動抑止の改良を達成する努力が主に行われた。この点に関し、人体は、垂直振動及び衝撃を受ける主要な振動要素を経験する。この結果、乗用車部門及び商用車部門の両方について、z方向のアクティブシートサスペンションの構想が考え出された。特に乗用車について、車両の乗員室の全体空間の制限のため、全体空間が垂直方向で可能な限り小さく実現できるアクティブサスペンション構想が必要である。コンソール固定部の前後部の点におけるアクチュエータ力の導入が適切であることが分かった。これにより、シート及び乗員の垂直及び縦揺れの動力に影響を及ぼすことが可能である。最小の構造高さの境界条件で、リニアアクチュエータ4a、4b(2相同期モータとして構成)がシート構造に横に組み込まれ、被駆動側のアクチュエータの運動が、回転可能に取り付けられたアングルピース6a、6bによって行われる簡単な機構によって垂直方向に偏向された。
力を最小にするために、パッシブサスペンション3a、3bが、シート及び乗員の基本荷重の支持を引き受ける。さらに、パッシブサスペンションは、
−外乱を補償するために必要な振動変位が十分に大きいように、
−サスペンションの底打ちが非線形性によって打ち消されるように、
−アクチュエータの故障の際に固有周波数が別の通常値(約4Hz)を有するように寸法決めされる。
リニアモータは、給電エレクトロニクスによって電流制御されるか又は力制御されるように構成される。所望の力の値は、重ねられた閉ループ又は開ループシート制御システムによって生成され、ばねに対し平行に交互の付加力としてシートに伝えられる。
カーシートの運動状態に関する情報は、運動可能にばね受けされたシートフレームの前後部にそれぞれの加速度センサ11a、11bを実装することによって獲得され、それらの信号は閉ループ又は開ループ制御システムに送られる。シート及び背もたれのクッションの表面には測定装置がないが、この理由は、それらが関連する快適さの悪化及び相当の経費上昇のため、非実用的であることが分かったからである。実際に制御されるべき乗員の加速度のパラメータのこの測定の欠如は、外乱の満足な抑制を達成するために適切なモデルの使用を必要とする。
このため、2つの追加の加速度センサ12a、12bを支点の領域のコンソールの底部に取り付けることが望ましいと思われ、これらのセンサは、任意のフィードフォワード補償のために、伝えられた振動に関する情報を供給する。
商用車の防振シート用のアクティブサスペンションの構造は、より簡単になる。扱い方は、形状及び動力学に関してのみ異なるが、方法は同一であるので、以降、手順についてはカーシートに基づき説明する。
閉ループ制御システムを設計する基礎として、シート及び乗員の動的応答をモデル化しなければならない。このことを説明するため、ばね及び制振器を備える集中した結合要素を有する複数質量の振動子を使用する。このことは、連続的に分布された人体の質量が剛性体のように振る舞うという単純化した前提に基づいている。人体の質量は、シートクッション及び背もたれの発泡体要素によって、シートの質量に粘弾性的に結合される。これにより、能動的にばね受けされたカーシートについて乗員及びシートの図11に示した動的モデルが得られる。
シートクッションの連続的に分布した発泡体は、集中した剛性及び制振性によって表面に対する法線及び接線方向に近似され、一方、背もたれのクッションについては法線方向の粘弾性結合が想定される。このことにより、モデルについて少なくとも2つの自由度、すなわち、一方でシートの昇降及び縦揺れ運動、他方で昇降及び横揺れ運動が生成される。
導かれたモデルは、閉ループ制御システムの設計用に、リニアアクチュエータ用の開ループ又は閉ループ制御エレクトロニクスの非線形状態の微分方程式のシステムとして実施される。
本発明による車両シートの様々な例示的な実施の形態について、図面に基づき以下により詳細に説明する。
アクティブシートサスペンションは、実質的に、アクチュエータによって調整できる防振フレームと、アクチュエータを操作するために必要な制御及びパワーエレクトロニクスとを具備する。以下の例示的な実施の形態は、各々の場合に同一のシート機構を使用し、このため、シート機構については、例示的なすべての実施の形態に関し、図1及び図9に関連して1回のみ説明する。個々の例示的な実施の形態は、シート機構のアクチュエータ用の閉ループ又は開ループ制御構想に関する費用及び品質について異なる。
図1は、本発明の例示的な実施の形態の基本的な構造を示している。クッション付きのドライバーズシート1は、防振フレーム2に固定されている。防振フレームは、合計4つのばね3a、3bによってアンダボデーシェルに対して支持されている。シートのパッシブサスペンション及び制振は、ばねのばね定数及び減衰定数によって設定かつ達成することができる。アクティブシート機構が、ばね機構及びシートクッションを備えるパッシブシートサスペンションに重ねられる。アクティブシート機構は、少なくとも2つのアクチュエータ4a、4bが連結された防振フレーム2を備える。この場合、アクチュエータは、電動式に、空気圧式に又は油圧式に駆動することが可能である。電動リニアモータが、シート機構用の最終制御要素として使用されることが好ましい。アクチュエータは、電動リニアモータとしてシートの下に横にして取り付けることが好ましい。アクチュエータロッド5a、5bの水平の線形運動を垂直運動に変換するために、同様に乗員シートの縦揺れ運動を変換するために、アクチュエータは、偏向リンクによって乗員シートの防振フレーム2に連結されている。
偏向リンクの平面図が図9に概略的に示されている。したがって、偏向リンクは、第1のアングルピース6a及び第2のアングルピース6bを備えている。アクチュエータロッドはそれぞれ、第1及び第2のアングルピースの下方に方向付けられた脚部に連結されている。アクチュエータ4a、4b自体は、回転軸受7a、7bを介して車両シャシに接続されている。同様に、第1のアングルピース及び第2のアングルピースは、回転装着部8a、8bを介してシャシ側のシートサスペンション9に接続されている。車両シートの防振フレーム2は、アングルピースの第2の脚部に連結され、その位置合わせは略水平に、シートに向かっている。図示した例示的な実施の形態では、防振フレームは、直接第2のアングルピースに連結され、一方、防振フレームは2つの補償要素10を介して第1のアングルピースに連結されている。補償要素は、特に、2つのアクチュエータの少なくとも1つが操作されるとき、防振フレームの連結点の水平方向におけるアーチ状の運動に対する補償を可能にするために必要である。さらに、補償要素は、走行方向に対するシート機構の取り付け位置に応じて、車両シャシの衝撃に関するシートの純粋に垂直な補償運動のみならず、シートの縦揺れ又は横揺れ運動に対する補償を可能にする。シートの縦揺れ又は横揺れ運動は、アクチュエータロッド5a、5bの水平調整変位の様々な程度の変化によって引き起こされる。これによって、アクティブシートサスペンションの2つの運動自由度、すなわち、一方で昇降移動、他方で縦揺れ又は横揺れ運動が示される。
第1の運動自由度は、2つのアングルピースの水平な脚部の均一な垂直偏向による、シートの垂直な上向き及び下向き運動である。偏向は、偏向機構のてこ比を整合するために行われるアクチュエータロッドの調整変位によって引き起こされる。
第2の運動自由度は、前述のシートの縦揺れ運動又は横揺れ運動である。防振フレーム2の前後部の連結点の異なる垂直偏向があるとき、縦揺れ運動が生じる。この縦揺れ運動は、アクチュエータロッドの調整変位によっても引き起こされ、これらの変位は、偏向機構のてこ比に対応する方法で車両シートの防振フレームに伝達される。
車両の横軸まわりのシートの縦揺れ運動又はその補償は、矢印Nで示したシート機構の位置合わせに対応するシートの取り付け位置で得られる。この場合、矢印Nは、車両の意図する走行方向を示している。
車両の縦軸まわりのシートの横揺れ運動又はその補償は、矢印Rで示したシート機構の位置合わせに対応する90°回転されたシートの取り付け位置で得られる。
図1及び図9に関連して前述したシート機構は、図2〜図8の例示的な実施の形態と同一である。しかし、例示的な実施の形態は、シート機構の2つのアクチュエータ用の開ループ及び閉ループ制御エレクトロニクスにおいて異なる。
閉ループ制御の目的は、振動のない座り心地を提供することである。このことは、シートの状態変数が零に制御されるべきこと、閉ループ制御システムの設計が外乱特性に対して最適化されるべきことを意味する。シート制御システムがより高水準の車両スタビリティコントロールシステムに組み込まれるならば、目標値に基づくシート運動の案内が、ここではさらに詳細に考慮しない人間工学的な観点から有利であることが分かっている。
閉ループ制御システムは、図11と関連して説明したモデルに基づいている。一方で適切な線形化、他方で、自由度の間の固有の結合を大部分補償するための技術的な制御措置によって、制御に必要な部分モジュール、すなわち制御器R1、制御器R2、最終制御要素S1、最終制御要素S2、フィードフォワード補償部FFC1、FFC2によるフィードフォワード制御部及び切断回路網Eをパラメータ化することが可能である。それぞれの部分状態の制御器R1、R2の場合、加速度のみならず速度及び位置も返信されるので、近似積分によって防振フレーム2上の加速度センサ11の加速度信号から速度及び位置を生成することができる。この場合、制御システムの全体的な力学のために、これに必要なハイパスフィルタ処理の周波数が決定的に重要である(事実上常に存在するオフセットによって引き起こされる発散積分を回避するため)。「遮断周波数」パラメータにより、アクティブシートサスペンションの動的な振動抑制は、シャシの動的な振動抑制から定められる。遮断周波数は、自由度毎に異なって選択することができる。最大利用可能なアクチュエータ力の制限及び設置空間によって制限された振動変位のため、これらの周波数は、カーシート制御について2Hzに固定される。さらに、より低い周波数は人間工学的に推奨できないが、この理由は、この場合シート制御が乗員自身の運動を著しく打ち消し、予想されるシート感覚に著しく不利な効果を及ぼすからである。力及び振動変位になお予備がある限り、コンソールの底部上の追加の加速度センサ12によって測定されるコンソールの加速度を用いて、この構想において考慮されるフィードフォワード制御部FFCによって、低周波外乱の抑制の改善を達成することができる。
アクチュエータは、最終電子制御要素S1、S2によってそれぞれ作動される。アクチュエータ用の制御命令は、モデルに基づいて決定される。アクチュエータの調整変位は、シート機構の構造モデルの寸法に対応する方法でマイクロコンピュータによって計算し、アクチュエータ用の制御命令に変換しなければならない。
図1に示した実施の形態の場合、これは、例えば2つの制御器R1とR2のマイクロコンピュータモジュールで行われる。このため、第1の制御器R1は、第1の加速度センサ11aに、及び第1のアクチュエータ4aを作動するための第1の最終制御要素S1に接続されている。第1の加速度センサの信号は、制御器用の制御変数a1である。補正調整力F*1は、制御変数a1及びモデルに基づいた所定の参照変数a*1=0から決定される。次に、最終制御要素で、アクチュエータを駆動するための必要な電流i1が補正調整力F*1から決定される。引き続き、類似した手順が、第2の制御器R2、第2の最終制御要素S2、第2のアクチュエータ4b及び防振フレーム2の後部ばね支点に第2の加速度センサ11bを備える第2の制御ループについて行われる。値零を有するように意図された加速度値a*2が、制御器に参照変数として設定される。補正調整力F*2は、参照変数からの偏差及び後部ばね支点において制御変数として測定された加速度a2から、制御器R2でモデルに基づいて計算され、またアクチュエータの必要な調整のための電流値i2を最終制御要素S2で決定するために使用される。
図2の例示的な実施の形態は、閉制御ループ毎に別個に、フィードフォワード補償部の形態の簡単なフィードフォワード制御部FFC1、FFC2を追加することによって、図1と関連して説明した例示的な実施の形態の基本構造を発展させている。このため、シートの機械的構造には、2つの追加の加速度センサ12が設けられている。追加の加速度センサは、シートサスペンションのばね支点で車両シャシのコンソールに配置され、車両シャシからシート下部構造体に伝えられる加速度又は力を測定する。これらの2つの追加のセンサの信号は、入力側で、いわゆるフィードフォワード補償部として形成されるフィードフォワード制御部FFCに送られる。各制御ループは、それ自体の独立したフィードフォワード制御を受け、その出力は、一方で2つの制御器R1とR2と、他方で2つの最終制御要素S1とS2との間の入力側の加算点にそれぞれ接続されている。フィードフォワード補償部として形成されたフィードフォワード制御部の目的は、伝えられた外乱を可能な限り早期に検出し、シート機構のその質量慣性モーメントによる応答がある前に対抗措置を講じることができるようにすることである。
図1の例示的な実施の形態から出発して、図3に概略的に示されているように、制御ループの2つの被制御システムが切断回路網Eによって切り離されるならば、アクティブシートサスペンションの快適さを改良することができる。切断回路網により、シート機構の2つの運動自由度の結合は、コンピュータ手段によって取り除かれる。補償結果は、適切な電子回路によって制御構想に物理的に統合される。この場合、この切断回路網Eは、2つの制御器R1とR2の出力変数を使用して、所望の操作変数を、シートアクチュエータシステムの下流側の最終制御要素S1とS2用の結合のない操作変数に変換する。
本発明の最も包括的な実施の形態が、図4の例示的な実施の形態によって示されている。この場合、伝えられた外乱からシートをその2つの自由度において大部分絶縁する多変数の状態制御が、能動的に懸架されたシートの閉ループ制御用に使用されている。したがって、図4に対応する好ましい実施の形態では、制御器及び最終制御要素が運動自由度毎に設けられ、2つの制御ループが切断回路網によってさらに切り離され、また最終制御要素は、その部分のために2つの運動自由度の結合を同様に可能にする追加のフィードフォワード制御部を有する。
第1の制御器R1は、前部ばね支点で第1の加速度センサ11aに接続されている。加速度センサの信号は、第1の制御器用の制御変数a1である。制御器は、参照変数として設定された加速度値a*1を受信する。加速度の参照変数は零である。
同様の方法で、第2の制御器R2は、後部ばね支点で防振フレーム上の第2の加速度センサ11bに接続されている。センサの信号は、第2の制御器R2用の制御変数a2である。この制御器はまた、参照変数a*2として設定された加速度値零を受信する。
車両シャシのコンソールからコンソール側のばね支点に伝えられた力学的な力は、同様に追加の第1及び第2の加速度センサ12a、12bによって測定される。これらの追加の加速度センサは、コンソール側のばね支点に配置されている。これらの追加の加速度センサの信号は、フィードフォワード制御部FFCに出力変数として送られる。フィードフォワード制御部は、シート機構の2つの被制御システムの結合の余地を有するフィードフォワード補償部を備えている。モデルに基づいたアルゴリズムによって、関連する外乱を打ち消す補正調整力は、各最終制御要素S1とS2用のフィードフォワード制御部の計算モジュールで、コンソールで測定された力に関し計算され、最終制御要素のそれぞれの入力の加算点に操作変数として送られる。
2つの制御器R1とR2、及び2つのリニアアクチュエータ3a、3bを作動するための2つの最終制御要素S1とS2との間に、切断回路網Eがある。切断回路網により、2つの制御システムの固有の結合が切り離される。防振フレームの垂直運動用及び防振フレームの縦揺れ運動用の2つの被制御システムは、アングルピースの2つの回転装着部を介して切り離される。防振フレームの縦揺れ運動に対するフィードバックなしに垂直運動を実行できるために、また垂直運動に対するフィードバックなしに防振フレームの縦揺れ運動を実行できるために、2つの運動自由度を切り離す必要がある。これは切断回路網Eで行われる。切断回路網の出力側で、制御変数に関して切り離された2つの操作変数は、次に、2つのリニアアクチュエータの最終制御要素のために利用可能である。これらの操作変数は、2つの最終制御要素の入力側の2つの加算点に同様に送られる。最終制御要素では、力−電流制御のリニアアクチュエータを調整するために必要な電流が、フィードフォワード制御部からの加算された操作変数及び切り離された制御器の操作変数F*1、F*2から決定され、リニアアクチュエータに送られる。最後に、シートの反対運動が、このプロセスによって2つの運動自由度で伝えられ、反対運動はコンソールから伝えられたシートの運動を打ち消す。
図5の例示的な実施の形態は、本発明によるアクティブシートサスペンションの単純化した実施の形態を示している。前述の実施の形態と異なり、図5の実施の形態では、閉ループ制御が省略されている。このアクティブシートサスペンションの実施の形態は、以前に言及したすべての実施の形態のシート機構を再び含むが、シートアクチュエータは、フィードフォワード制御部FFCを有する開ループ制御システムのみで操作される。この場合、シート機構のアクチュエータの閉ループ制御は含まれない。この場合、開ループ制御は、2つのアクチュエータ4a、4b用の2つの最終制御要素S1とS2、及びフィードフォワード補償部として形成されるフィードフォワード制御部FFCも含む。2つの加速度センサ12a、12bの信号は、フィードフォワード制御部の入力外乱であると考えられる。2つの加速度センサは、シート機構のばね支点で車両シャシのコンソールに取り付けられ、コンソールからシート機構に伝えられる加速度又は力学的な力を感知する。フィードフォワード制御部又はフィードフォワード補償部は、被制御システムの結合のための計算余地を含む。打ち消す調整力は、2つの加速度センサの信号からモデルに基づいて計算され、入力側でシートアクチュエータの最終制御要素に送られ、最終制御要素によってアクチュエータを操作するための電流に変換される。
図6の例示的な実施の形態は、図5に図示しかつ説明した実施の形態と比較して本発明のさらなる単純化を示している。単純化は、フィードフォワード制御部FFCに含まれる。この例示的な実施の形態の場合、フィードフォワード制御部は、被制御システムの結合の余地を含まない。フィードフォワード補償は、最終制御要素毎に別個に実施される。コンソールからシート機構に伝えられた力学的な力が補償される。これらの外乱力は、コンソールの前部ばね支点及び後部ばね支点において加速度センサ12によってそれぞれ測定され、2つのフィードフォワード制御モジュールFFC1とFFC2によって最終制御要素用の実際の補正調整力に変換される。最終制御要素は、実際の調整力から関連するアクチュエータ運動に必要な電流を計算する。
本発明のさらに例示的な実施の形態が図7に概略的に示されている。本実施の形態は、図4に示した好ましい実施の形態の単純化を示している。シート機構は、既述の例示的な実施の形態と再び同一である。制御構想は、2つの制御器R1とR2、2つの最終制御要素S1、S2、及び被制御システムの結合の余地を有するフィードフォワード制御部FFCを提供する。図4の例示的な実施の形態と異なり、図7の例示的な実施の形態では、切断回路網が省略される。言い換えれば、このことは次の制御構想をもたらす。
防振フレーム2の前部ばね支点の第1の前部加速度センサ11a及び防振フレーム2の後部ばね支点の第2の後部加速度センサ11bにより、ばね絶縁フレームの2次元運動が感知される。第1の加速度センサの信号は、制御変数として第1の制御器に送られる。第2の加速度センサの信号は、制御変数として第2の制御器R2に送られる。両方の制御器は、参照変数として設定された加速度値零を受信する。打ち消す実際の調整力は、各制御器で制御変数及び参照変数から決定され、それぞれ後続の最終制御要素S1とS2のそれぞれ後続の加算点に伝達される。車両シャシのコンソール上の2つの追加の加速度センサ12により、コンソールからシート機構に伝えられた力が決定される。このため、追加の前部加速度センサがコンソールの前部ばね支点に配置され、第2の追加の加速度センサがコンソールの後部ばね支点に配置されている。これらの2つの追加の加速度センサ12の信号は、フィードフォワード制御部FFCの入力に送られる。フィードフォワード制御において、実際の補償力が、被制御システムの結合の余地を有するフィードフォワード補償部によってモデルに基づいて計算され、同様に下流の最終制御要素の加算点に送られる。実際の補償力は、動的な外乱力としてコンソールからシート機構に伝えられた力に対して補償するように作用する。最終制御要素において、実際の加算された調整力は、それぞれの最終制御要素に割り当てられたアクチュエータ用の関連する動作電流を決定するために使用され、最後にそれぞれのアクチュエータはこの電流で操作される。
図4に示した好ましい実施の形態のさらに単純化した変形が、図8に概略的に示されている。この例示的な実施の態様においても、シート機構は、前述の例示的な実施の形態と同一である。シート機構の運動自由度毎に、制御構想は、各々の場合に制御器R1、R2及び各々の場合に最終制御要素S1、S2から構成される制御連鎖を備え、2つの制御器と2つの最終制御要素との間の被制御システムは、切断回路網Eによって切り離される。切断回路網に加えて、図8に示した実施の形態の制御構想は、フィードフォワード制御部FFCを含む。図4に示した実施の形態と異なり、図8に示した実施の形態のフィードフォワード制御部は、被制御システムの結合の余地を与えない2つの別個のフィードフォワード補償部を含む。
防振フレーム2の前部ばね支点の第1の前部加速度センサ11a及び防振フレーム2の後部ばね支点の第2の後部加速度センサ11bにより、ばね絶縁フレームの2次元運動が感知される。第1の加速度センサの信号は、制御変数として第1の制御器R1に送られる。第2の加速度センサの信号は、制御変数として第2の制御器R2に送られる。両方の制御器は、参照変数として設定された加速度値零を受信する。打ち消す実際の調整力は、各制御器で制御変数及び参照変数から決定され、下流の切断回路網Eに伝達される。切断回路網では、シート機構の運動式が計算上切り離され、結合のない所望の調整力に変換される。これらの所望の調整力は、それぞれ後続の最終制御要素S1とS2のそれぞれ後続の加算点に伝達される。車両シャシのコンソール上の2つの追加の加速度センサ12a、12bにより、コンソールからシート機構に伝えられた力が決定される。このため、追加の前部加速度センサがコンソールの前部ばね支点に配置され、第2の追加の加速度センサがコンソールの後部ばね支点に配置されている。第1の追加の加速度センサ12の信号は、第1のフィードフォワード制御部FFC1の入力に送られる。第2の追加の加速度センサ12の信号は、第2のフィードフォワード制御部FFC2の入力に送られる。フィードフォワード制御部の2つのモジュールFFC1、FFC2では、実際の補償力が、フィードフォワード補償部によってモデルに基づいて計算され、同様に下流の最終制御要素の加算点に送られる。実際の補償力は、動的な外乱力としてコンソールからシート機構に伝えられた力に対して補償するように作用する。最終制御要素において、実際の加算された調整力は、それぞれの最終制御要素に割り当てられたアクチュエータ用の関連する動作電流を決定するために使用され、最後にそれぞれのアクチュエータはこの電流で操作される。
図10は、図1〜図8に示す前述の例示的な実施の形態の8つの異なる制御構想の各々で操作できる1つのグループの本発明の例示的な実施の形態を示している。しかし、これらの8つの異なる制御構想は、変形されたシート機構、すなわちアクチュエータが立てて配置されたシート機構と組み合わせられている。当然、これは、高さに関してより大きな全体空間を必要とするので、シート機構は、乗用車で使用するのにそれほど適切でない。しかし、商用車では、アクチュエータの立てた配置は、図1に対応するシート機構と比較して、より大きな能動ばね変位が垂直方向に可能にされるという利点を提供する。
商用車に適切な本発明の実施の形態では、シートは防振フレーム2に配置されている。防振フレームは、少なくとも2つのばね脚アクチュエータによって車両シャシのコンソールに連結されている。この場合、ばね脚アクチュエータは、実際のアクチュエータ4a、4b及びばね脚3a、3bを備えている。はさみ状連結機構13は、シート機構の横安定性を提供する。機能及び効果が例示的な実施の形態1〜8の対応する前述の加速度センサと同一である加速度センサ11、12が、防振フレーム及びコンソールの前後部のばね支点にそれぞれ配置されている。閉ループ/開ループ制御ユニットCUとして一般に示される電子回路が、センサデータの処理及びシート機構のアクチュエータの閉ループ又は開ループ制御を引き受ける。図1〜図8の例示的な実施の形態から説明されたような閉ループ及び開ループ制御の8つの異なる変形すべてを使用することが可能である。図1〜図8の例示的な実施の形態にもあるような個々の制御器、最終制御要素、フィードフォワード制御部及び切断回路網が、1つのパワー及び制御エレクトロニクスユニットCUに統合されている。
2つ以上の自由度を有するシートシステムへのシート機構及び制御エレクトロニクスの拡張の別個の図はない。試験により、2つの運動自由度、すなわち、シートの垂直調整及び縦揺れ運動が、運転者にとって主観的に重要な運動であることが示されているが、ここに提示したシート機構は、追加の運動自由度を加えることによって、例えば、シート機構全体が配置される複合テーブル装置によって拡張することができ、この結果、制御すべき3つ以上の運動自由度さえも、能動ばね受けの車両シートに可能である。次に、開ループ又は閉ループ制御構想は、ここで提案した8つの異なる構想と同様の方法で追加の運動自由度を加えることによってそれぞれ拡張される。
2つの閉制御ループを有するアクティブシートサスペンションを示す図である。 2つの閉制御ループを有し、かつフィードフォワード制御部及びフィードフォワード補償部を有するアクティブシートサスペンションを示す図である。 2つの閉制御ループを有し、かつ2つの制御ループ用の切断回路網を有するアクティブシートサスペンションを示す図である。 2つの閉制御ループを有し、かつ切断回路網とフィードフォワード補償部を有するフィードフォワード制御部とを有するアクティブシートサスペンションを示す図である。 2つの開ループ制御システムを有し、かつ被制御システムの結合の余地を有するフィードフォワード制御部を有するアクティブシートサスペンションを示す図である。 2つの開ループ制御システムを有し、かつ被制御システムの結合の余地のないフィードフォワード制御部を有するアクティブシートサスペンションを示す図である。 2つの閉制御ループを有し、かつ被制御システムの結合の余地を有するフィードフォワード制御部を有するアクティブシートサスペンションを示す図である。 2つの閉制御ループを有し、かつ切断回路網と被制御システムの結合の余地のないフィードフォワード制御部とを有するアクティブシートサスペンションを示す図である。 シートの取り付け位置に応じて、偏向リンク、防振フレーム、及び縦揺れ運動又は横揺れ運動を補償するために横にして配置されたアクチュエータを有するシート機構の平面図である。 立てて配置されたアクチュエータを有するアクティブシートサスペンションを示す図である。 モデルに基づいた閉ループ又は開ループ制御構想のための数学的なシートモデルを示す図である。

Claims (19)

  1. アクティブサスペンションが設けられた車両シートであり、
    −ばね支点を介して弾性的に取り付けられた防振フレーム(2)と、
    −少なくとも2つのアクチュエータ(4a、4b)によって調整でき、前記防振フレーム(2)に連結されたシート機構(6a、6b、8a、8b、10、13)と、
    −少なくとも2つの加速度センサ(11、12)であって、該加速度センサの第1の加速度センサが第1の連結軸の近傍のばね支点に配置され、第2の加速度センサが第2の連結軸の近傍のばね支点に配置された少なくとも2つの加速度センサと、
    −少なくとも2つの最終制御要素(S1、S2)と、前記加速度センサの信号が処理されて、前記アクチュエータ(4a、4b)を操作するための前記最終制御要素(S1、S2)用の制御命令として使用される所望の調整力(F*1、F*2)に変換されるパワー及び制御エレクトロニクス(R1、R2、FFC、E、CU)と
    を具備する車両シートであって、
    前記防振フレーム(2)が前記2つのアクチュエータ(4a、4b)によって少なくとも2つの運動自由度で調整でき、前記車両シャシのコンソールから前記シートに伝えられる力が、少なくとも2つの運動自由度で前記パワー及び制御エレクトロニクス(R1、R2、FFC、E、CU)によって補償されることを特徴とする車両シート。
  2. 前記アクチュエータ(4a、4b)が、リニアアクチュエータであり、前記防振フレーム(2)の下に横にして配置されたことを特徴とする請求項1に記載の車両シート。
  3. 前記アクチュエータ(4a、4b)が、リニアアクチュエータであり、前記防振フレーム(2)の下に立てて配置されたことを特徴とする請求項1に記載の車両シート。
  4. 前記アクチュエータが、電動アクチュエータ、電磁アクチュエータ、空気圧アクチュエータ又は油圧アクチュエータであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両シート。
  5. 前記パワー及び制御エレクトロニクスが、運動自由度毎に、制御ループ(R1、S1、R2、S2)を実現することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両シート。
  6. フィードフォワード制御用の2つの追加の加速度センサ(12)が含まれ、
    前記パワー及び制御エレクトロニクスが、被制御システムの結合の余地なしに、運動自由度毎に、フィードフォワード制御部(FFC1、FFC2)を有する閉ループ制御システム(R1、S1、R2、S2)を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両シート。
  7. 前記パワー及び制御エレクトロニクスが、運動自由度毎に、制御ループ(R1、S1、R2、S2)を実現し、該2つの制御ループが切断回路網(E)によって切り離されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両シート。
  8. フィードフォワード制御用の2つの追加の加速度センサ(12)が含まれ、
    前記パワー及び制御エレクトロニクスが、運動自由度毎に、制御ループ(R1、S1、R2、S2)を含み、該2つの制御ループが切断回路網(E)によって切り離され、また前記パワー及び制御エレクトロニクスが、被制御システムの結合の余地を有しながら、追加のフィードフォワード制御部(FFC)を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両シート。
  9. 前記パワー及び制御エレクトロニクスが、被制御システムの結合の余地なしに、運動自由度毎に、フィードフォワード制御部(FFC)によって入力側で作動される最終制御要素(S1、S2)を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両シート。
  10. 前記パワー及び制御エレクトロニクスが、被制御システムの結合の余地なしに、運動自由度毎に、それ自体の別個のフィードフォワード制御部(FFC)によって入力側でそれぞれ作動される最終制御要素(S1、S2)を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両シート。
  11. フィードフォワード制御用の2つの追加の加速度センサ(12)が含まれ、
    前記パワー及び制御エレクトロニクスが、被制御システムの結合の余地を有しながら、運動自由度毎に、追加のフィードフォワード制御部(FFC)を有する制御ループ(R1、S1、R2、S2)を実現することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両シート。
  12. フィードフォワード制御用の2つの追加の加速度センサ(12)が含まれ、
    前記パワー及び制御エレクトロニクスが、運動自由度毎に、制御ループ(R1、S1、R2、S2)を実現し、該2つの制御ループが切断回路網(E)によって切り離され、また前記パワー及び制御エレクトロニクスが、被制御システムの結合の余地なしに、運動自由度毎に、それ自体の追加のフィードフォワード制御部(FFC1、FFC2)を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両シート。
  13. 前記フィードフォワード制御部(FFC、FFC1、FFC2)がフィードフォワード補償部であることを特徴とする請求項6、8、9、10、11又は12のいずれか1項に記載の車両シート。
  14. 前記連結軸の位置が、前記シートの昇降運動のみならず、車両の横軸まわりの前記シートの縦揺れ運動も補償されるように選択されたことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の車両シート。
  15. 前記連結軸の位置が、前記シートの昇降運動のみならず、車両の縦軸まわりの前記シートの横揺れ運動も補償されるように選択されたことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の車両シート。
  16. 非線形ばね(3a、3b)がばね支点に配置されたことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の車両シート。
  17. 前記シートと前記ばね(3a、3b)とを備える質量ばね方式の固有周波数が乗員による重量負荷と大部分無関係であるように、前記ばねの非線形性が選択されたことを特徴とする請求項16に記載の車両シート。
  18. 乗用車の乗員と前記シート及び前記ばね(3a、3b)とを含む質量ばね方式の固有周波数が、3〜5ヘルツの範囲、好ましくは3.8〜4.5ヘルツの範囲にあり、あるいは商用車の乗員と前記シート及び前記ばね(3a、3b)とを含む質量ばね方式の固有周波数が、1〜3ヘルツの範囲、好ましくは1.2〜1.8ヘルツの範囲にあることを特徴とする請求項16あるいは17に記載の車両シート。
  19. 前記アクチュエータの作動及び制御が、弾性的にかつ制振して取り付けられたシート上の人体の数学的モデルに基づいて実施されることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の車両シート。
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