JP2006508165A - ビス−アリールジアミドキシム化合物の合成法 - Google Patents

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    • C07D307/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
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Abstract

2,5−ビス[4−ヒドロキシおよび4−O−アルキルアミジノフェニル]フランのようなビス−アリールジアミドキシム化合物を、2,5−ビストリ−アルキルスタナンから、一段階パラジウム−触媒クロス反応を介して製造できる。2,5−ビス[4−ヒドロキシおよび4−O−アルキルアミジノフェニル]フランのようなビス−アリールジアミドキシム化合物は、治療化合物として有用である。記載の方法は、2,5−ビス[4−ヒドロキシおよび4−O−アルキルアミジノフェニル]フランおよび他のビス−アリールジアミドキシム化合物の現在既知の他の製造法よりも拡張性があり、単純で、より経済的で、より便利である。

Description

発明の詳細な説明
関連出願
本出願は、2002年11月27日出願の米国仮出願第60/429,823の利益を請求する;その内容はその全体を本明細書に引用して包含させる。
技術分野
本発明は、一般にビス−アリールジアミドキシム化合物の製造に関し、より特異的に、クロスカップリング反応を用いることによるビス−アリールジアミドキシム化合物の製造法に関する。
Figure 2006508165
背景技術
構造式
Figure 2006508165
を有する、2,5−ビス[4−O−メトキシアミジノフェニル]フランは、フラミジンのプロドラッグであり、ニューモシスティス・カリニ肺炎(PCP)の免疫抑制ラットモデルに経口で投与した場合、有効である。また、ヒトアフリカトリパノソーマ症のマウスモデルに対しても有効である(Boykin et al., (1996)Bioorg. Med. Chem. Lett. 6:3017; Tidwell & Boykin, in Small Molecule DNA and RNA Binders: From Synthesis to Nucleic Acid Complexes(Demeunynck et al., eds.)Wiley-VCH, New York, 2002)。化合物1は、現在、これらの疾患の両方に対して臨床試験の第II相の段階である(Tidwell & Boykin, in Small Molecule DNA and RNA Binders: From Synthesis to Nucleic Acid Complexes(Demeunynck et al., eds.)Wiley-VCH, New York, 2002)。2,5−ビス[4−O−メトキシアミジノフェニル]フラン(化合物1)および化学構造式
Figure 2006508165
を有する2,5−ビス[4−ヒドロキシアミジノフェニル]フランは、経口で投与したとき、PCPに対してほぼ同程度有効である。しかしながら、構造式
Figure 2006508165
を有する密接に関連したアナログである2,5−ビス[4−O−エトキシアミジノフェニル]フランは、有効ではない(Boykin et al., (1996)Bioorg. Med. Chem. Lett. 6:3017)。
化合物1およびそのアナログの以前の合成は、2,5−ビス[4−シアノフェニル]フランをPinnerタイプ条件下で反応させ、対応するイミデートエステルを形成し、次いでそれを適当なヒドロキシルアミンと反応させることを含んだ(Boykin et al., (1996)Bioorg. Med. Chem. Lett. 6:3017)。Pinner法(Pinner, (1883)Chem. Ber. 16:1643-1655; Walz et al., (1977)Macromol. Chem.178:2527-2534もまた参照)は、水の厳密な排除が必須であるため、扱いにくい。Pinner法を用いて化合物1および関連化合物を製造する場合、方法は、2,5−ビス[4−シアノフェニル]フランの非常に低い溶解性のためにさらに複雑になり、3−7日の程度の長い反応時間を必要とする。
このように、必要とされるのは、一般式
Figure 2006508165
を有する2,5−ビス[4−ヒドロキシおよび4−O−アルキルアミジノフェニル]フランのようなビス−ヘテロアリール化合物の、単純で経済的であり、Pinner法の欠点を避けた合成法である。本発明の方法はこれらおよび当分野の他の必要性を扱う。
発明の要約
ビス−アリールジアミドキシム化合物の製造法を記載する。一つの例で、方法は:(a)アミドキシムアリールハライドと2,5−ビストリ−アルキルスタナンを無水ガス下で反応させ、第1反応混合物を形成し;(b)無水非プロトン性溶媒およびパラジウム触媒を第1反応混合物に添加し、第2反応混合物を形成し;そして(c)第2反応混合物を一定時間還流し、それによりビス−アリールジアミドキシム化合物を製造することを含む。
一つの実施態様において、ビス−アリールジアミドキシム化合物は構造式:
Figure 2006508165
〔式中、R、RおよびRは、同一または異なり、H、アリール、直鎖アルキル、環状アルキルおよび分枝鎖アルキルからなる群から選択され;Qは、O、S、NHおよびCHからなる群から選択される。〕
を有する化合物、およびその薬学的に許容される塩である。他の実施態様において、アミドキシムアリールハライドは、p−ブロモベンズアミドキシム、O−メチル−p−ブロモベンズアミドキシムおよびO−n−プロピル−p−ブロモベンズアミドキシムからなる群から選択され、2,5−ビストリ−アルキルスタナンは、フラン、チオフェン、ピロールおよびシクロペンタジエンからなる群から選択される部分を含む。別の実施態様において、無水ガスは、窒素およびアルゴンからなる群から選択され、無水非プロトン性溶媒は、ジオキサンおよびジメチルホルムアミドからなる群から選択される。さらに別の実施態様において、パラジウム触媒はトラキス(トリフェニルホスフェン)パラジウム(0)であり、さらなる実施態様において、還流は約16時間の時間である。
本発明のさらに別の実施態様において、本方法は、所望によりさらに:(a)還流に続き、非プロトン性溶媒を除去して残渣を形成し;(b)残渣を非極性溶媒で希釈して溶媒化残渣を形成し;(c)溶媒化残渣を濾過して濾過残渣を形成し;(d)濾過残渣を洗浄溶媒で洗浄して洗浄残渣を形成し;そして(e)残渣を乾燥することを含む。非極性溶媒は、例えば、エーテル、アルカンおよび塩化メチレンからなる群から選択され、洗浄溶媒はエーテル、アルカン、塩化メチレン、酢酸エチル、エタノールおよびこれらの組み合わせからなる群から選択できる。
本発明のいくつかの目的を上に記載しており、他の目的は、できるだけ下記に示した不随する図面と組み合わせて考慮したとき、前記から明らかとなろう。
発明の詳細な説明
明細書および特許請求の範囲を通して、記載の化学式または名称はすべての立体異性体を包含すべきである。
本明細書で使用する“アルキル”なる用語はC1−20(1個と20個を含む)、直鎖状、分枝鎖状、または環状、飽和または不飽和(すなわち、アルケニルおよびアルキニル)炭化水素鎖を意味し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、オクテニル、ブタジエニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、およびアレニル基を含む。“低級アルキル”は、1個から約8個の炭素原子、すなわち1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。“高級アルキル”は、約10個から約20個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。
アルキル基は、所望により同一または異なり得る1個またはそれ以上のアルキル基置換基で置換されていてもよく、ここで、“アルキル基置換基”は、アルキル、ハロ、アリールアミノ、アシル、ヒドロキシ、アリールオキシ、アルコキシル、アルキルチオ、アリールチオ、アラルキルオキシ、アラルキルチオ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、オキソおよびシクロアルキルを含む。所望により、アルキル鎖に沿って、1個またはそれ以上の酸素、硫黄または置換もしくは非置換窒素原子を挿入し得、ここで、窒素置換基は水素、低級アルキル(本明細書では“アルキルアミノアルキル”とも呼ぶ)、またはアリールである。“分枝”なる用語は、メチル、エチルまたはプロピルのような低級アルキル基が、直鎖状アルキル鎖に結合していることを意味する。
本明細書で使用する“アリール”は、約5個から約10個の炭素原子を含む環状芳香族性を意味し、5および6−員炭化水素およびヘテロ環式芳香環を含む。アリール基は、所望により同一または異なり得る1個またはそれ以上のアリール基置換基で置換されていてもよく、ここで、“アリール基置換基”は、アルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシ、アルコキシル、アリールオキシ、アラルコキシル、カルボキシ、アシル、ハロ、ニトロ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アシルオキシル、アシルアミノ、アロイルアミノ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アリールチオ、アルキルチオ、アルキレンおよび−NR'R”(ここで、R'およびR”は各々独立して水素、アルキル、アリールおよびアラルキルであり得る)を含む。
アリール基の具体例は、シクロペンタジエニル、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール、ピラン、ピリジン、イミダゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリミジンなどを含むが、これらに限定されない。
本発明に記載の化合物は、薬学的に許容される塩の形で投与できる。“薬学的に許容される塩”なる用語は、すべての許容される塩を含む。ある酸塩の例は、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩などであり、これらは溶解性または加水分解特性を修飾するための投与形で使用でき、または、徐放性またはプロドラッグ製剤において使用できる。本明細書に記載の化合物の特定の官能基に依存して、本化合物の薬学的に許容される塩は、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、亜鉛のようなカチオンから、およびアンモニア、エチレンジアミン、N−メチル−グルタミン、リジン、アルギニン、オルニチン(omithine)、コリン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンおよびテトラメチルアンモニウムヒドロキシドのような塩基から製造されるものを含む。これらの塩は、標準法で、例えば、遊離酸と適当な有機または無機塩基を反応させ、あるいは、有機塩基と適当な有機または無機酸を反応させることにより製造できる。
本明細書で使用する“還流”およびその文法的派生語は、凝縮器が接続し、その凝縮器の内壁上で蒸気が凝縮するために、液体の損失なく連続的な沸騰を容易にする、容器中で液体を沸騰させることを意味する。
本発明の一つの態様において、2,5−ビス[4−ヒドロキシおよび4−O−アルキルアミジノフェニル]フランのようなビス−アリールジアミドキシム化合物の製造のための、Stilleクロスカップリングの適用を記載する。一般に、本発明の方法は、乾燥丸底フラスコに、一定量の2,5−ビストリ−アルキルスタナンおよび一定量のアミドキシムを窒素のようなガス下に入れることを含む。一定量のジオキサン(例えば、無水ジオキサン)のような溶媒ならびに一定量の触媒を次いでフラスコに入れる。混合物を還流温度で所望の時間還流する。アミドキシムの所望のレベルの消費が達成された後、反応混合物を冷却し、溶媒を除去する。次いで、残渣を所望により希釈し、例えば、CELITE(登録商標)(World Minerals Corp. of Santa Barbara, California, USAから入手可能)の層を通して濾過する。次いで、層を合わせ、所望により洗浄し、溶媒を減圧下で除去する。粗生成物を次いで精製できる。
したがって、本発明の一つの態様において、構造式
Figure 2006508165
〔式中、
R、RおよびRは、同一または異なり、H、アリール、直鎖アルキル、環状アルキルおよび分枝鎖アルキルからなる群から選択され;Qは、O、S、NHおよびCHからなる群から選択される。〕
のビス−アリールジアミドキシム化合物およびその薬学的に許容される塩の製造法を記載する。本方法の一つの実施態様において、アミドキシムアリールハライドを2,5−ビストリ−アルキルスタナンとガス下反応させ、第1反応混合物を形成する。研究室実施例にさらに詳述するように、代表的アミドキシムアリールハライドのリストは、p−ブロモベンズアミドキシム、O−メチル−p−ブロモベンズアミドキシムおよびO−n−プロピル−p−ブロモベンズアミドキシムを含むが、これらに限定されない。例えば、窒素またはアルゴンのような任意の不活性ガスを使用できる。代表的2,5−ビス−トリ−アルキルスタナンは、フラン、ピロール、チオフェンおよびシクロペンタジエンを含むが、これらに限定されない。
非プロトン性溶媒およびパラジウム触媒を次いで第1反応混合物に添加し、第2反応混合物を形成する。本発明において、任意の非プロトン性溶媒、例えば、無水ジオキサンを使用できる。代表的パラジウム触媒はテトラキス(トリフェニルホスフェン)パラジウム(0)である。触媒は、2,5−ビス−トリ−アルキルスタナンを基にして約5molパーセントを構成し得るが、例えば、約2molパーセントのように少なくてもよい。
第2反応混合物を次いで一定時間還流温度で加熱する。時間は変えることができるが、一つの例では、時間は約16時間であり得る。
さらなる段階を行うことができ、本発明のさらなる実施態様を構成する。例えば、還流に続き、非プロトン性溶媒を除去し、残渣を形成できる。任意の種々の試みを溶媒の除去に用いることができる;ロータリーエバポレーターは、このような試みの一つである。残渣を次いで例えばエーテル、アルカンまたは塩化メチレンのような非極性溶媒に溶解し、溶媒化残渣を形成する。溶媒化残渣を次いで濾過し、濾過残渣を形成し、洗浄溶媒で洗浄し、洗浄残渣を形成する。適当な洗浄溶媒は、本明細書のレビューにより通常の技術の当業者には明らかとなろう。しかしながら、代表的溶媒は、エーテル、アルカン、塩化メチレン、酢酸エチル、エタノールおよびこれらの組み合わせを含む。残渣を次いで乾燥できる。
2,5−ビス−トリアルキルスタナン(例えば、2,5−ビス(トリ−n−ブチルスタニル)フラン)のパラジウム触媒されたクロスカップリング反応での使用は、これらの分子の製造の簡便な一段階法を提供し、これはPinner法で得ることは困難である。例えば、本発明の方法は、Pinner法より単純であり、困難ではない。さらに、本発明の方法は、Pinner法では多くの生成物が水混入により損失するため、Pinner法より増加した収率を提供できる。これはまた経済的利点と解釈できる。このように、本発明の方法は、これらおよび他のアミドキシムの合成の魅力的で拡張可能な試みを提供する。
研究室実施例
以下の研究室実施例は、本発明の好ましい形態を説明するために包含する。以下の研究室実施例のいくつかの態様を、共発明者により本発明の実施のために発見されまたは意図された技術および方法の観点から記載する。これらの研究室実施例は、共発明者の標準研究室の標準研究業務を説明する。本発明の記載および当業者の一般的レベルに照らして、研究室実施例は説明のためだけであり、多くの変化、修飾および置換を本発明の範囲から逸脱することなく用いることができることを認め得る。
研究室実施例1
Figure 2006508165
オーブン乾燥した25mL丸底フラスコに678mg(1.05mmol)の2,5−(ビストリブチルスタニル)フランおよび428mg(2mmol)のp−ブロモベンズアミドキシムを窒素下入れた。10mLのジオキサンおよび115mgのテトラキス(トリフェニルホスフェン)パラジウム(0)をフラスコに添加し、混合物を16時間還流した。薄層クロマトグラフィー(TLC)が示すように、アミドキシムの消費が完了後、反応混合物を冷却し、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。残渣をエーテルで希釈し、濾過した。残渣をエーテル、ヘキサン、塩化メチレン、EtOAc、および一定量のエタノールで洗浄し、乾燥して225mg(67%)の生成物を得た。生成物のHおよび13C NMR分析は、以下を提供する:1H(DMSO-d6):5.86(br, 4H, 2NH2), 7.13(s, 2H, フラン), 7.76(d, 4H, J=9.0 Hz, Ar), 7.84(d, 4H, J=9.0 Hz, Ar), 9.72(s, 2H, 2NOH); 13C(DMSO-d6):108.95, 123.19, 125.87, 130.29, 132.25, 150.43, 152.52。C1816の分析計算値:C 64.28;H 4.76;N 16.66;実測値:C 64.10;H 4.81;N 16.53。
研究室実施例2
Figure 2006508165
ヒドロキシルアミン塩酸塩を無水ジメチルスルホキシド(DMSO)に懸濁し、混合物を氷浴中で冷却した。カリウムtert−ブトキシド(KOBut)を徐々に窒素雰囲気下で添加し、溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、p−ブロモベンゾニトリルを一度に添加し、反応混合物を一晩室温で撹拌した。それを氷水に注ぎ、生成物を濾過し、p−ブロモベンズアミドキシムをエタノールから再結晶した。
p−ブロモベンズアミドキシムをジオキサンに溶解し、0℃に冷却した。2N NaOH溶液をゆっくり添加し、続いてジエチル硫酸のジオキサンを滴下した。添加後、氷浴を除去し、混合物を室温で1時間撹拌した。TLCは、アミドキシムの消失を示し、混合物をEtOAc(3×mL)で抽出し、合わせた有機層を水、塩水で洗浄し、NaSOで乾燥した。溶液を濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を次いで短カラムを通すことにより精製した。
研究室実施例3
Figure 2006508165
オーブン乾燥した25mL丸底フラスコに678mg(1.05mmol)の2,5−(ビストリブチルスタニル)フランおよび456mg(2mmol)のO−メチル−p−ブロモベンズアミドキシムを窒素下入れた。10mLの無水ジオキサンおよび115mgのテトラキス(トリフェニルホスフェン)パラジウム(0)をフラスコに添加し、混合物を16時間還流した。TLCで示されるように、アミドキシムの消費が完了後、反応混合物を冷却し、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。残渣をEtOAcで希釈し、CELITE(登録商標)層(World Minerals Corp. of Santa Barbara, California, USAから入手可能)を通して濾過した。CELITE(登録商標)層を過剰のEtOAcで洗浄した。次いで、合わせたEtOAcを水、塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥した。溶液を濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を、35−40%酢酸エチルのヘキサン溶液を使用したフラッシュクロマトグラフィーで精製し、212mg(61%)の生成物である化合物1を得た。生成物のHおよび13C NMR分析は、以下を提供する:1H(CDCL3):3.75(s, 6H, 2OCH3), 6.10(br, 4H, 2NH2), 7.16(s, 2H, フラン), 7.72(d, 4H, J=6.1 Hz, Ar), 7.81(d, 4H, J=6.1 Hz, Ar); 13C(CDCl3):61.51, 108.37, 123.79, 126.18, 131.15, 131.81, 151.41, 153.05。C2020の分析計算値:C 65.93;H 5.49;N 15.78;実測値:C 66.13;H 5.52;N 15.32。
研究室実施例4
Figure 2006508165
オーブン乾燥した25mL丸底フラスコに678mg(1.05mmol)の2,5−(ビストリブチルスタニル)フランおよび484mg(2mmol)のO−n−プロピル−p−ブロモベンズアミドキシム(研究室実施例2参照)を窒素下入れた。10mLの無水ジオキサンおよび115mgのテトラキス(トリフェニルホスフェン)パラジウム(0)をフラスコに添加し、混合物を16時間還流した。TLCで示されるように、アミドキシムの消費完了後、反応混合物を冷却し、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。残渣をEtOAcで希釈し、CELITE(登録商標)層(World Minerals Corp. of Santa Barbara, California, USAから入手可能)を通して濾過した。CELITE(登録商標)層を過剰のEtOAcで洗浄した。次いで、合わせたEtOAcを水、塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥した。生成物を濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を、35−40%酢酸エチルのヘキサン溶液を使用したフラッシュクロマトグラフィーで精製し、254mg(65%)を得た。1H(CDCL3):1.34(t, 6H, J=6.0 Hz, 2CH3), 4.19(q, 4H, J=6.0 Hz, 2CH2), 4.83(br, 4H, 2NH2), 6.79(s, 2H, フラン), 7.67(d, 4H, J=9.0 Hz, Ar), 7.75(d, 4H, J=9.0 Hz, Ar); 13C(CDCl3):14.72, 69.13, 108.31, 123.76, 126.15, 131.37, 131.71, 151.25, 153.05。C2224−2HCl−2HOの分析計算値:C 52.69;H 6.02;N 11.17;実測値:C 52.63;H 5.83;N 11.08。
研究室実施例1−4の結果および考察
2,5−ビス(トリ−n−ブチルスタニル)フランとアミドキシムアリールブロミドの、ジオキサン溶液中、90−100℃で14−18時間のパラジウム−触媒された反応は、2,5−ジアリールフランを、61から70%の良好な収率で産生した(スキーム1および表1参照)。興味深いことに、4−ブロモベンズアミドキシムのカップリングは、式
Figure 2006508165
の対応するビス−アミドキシムを良好な収率でもたらした。対照的に、N−カップリング条件下、ベンズアミドキシムをベンゾニトリルに変換し(Anbazhagan et al., (2002)Tetrahedron Lett. 43:4221)、4−ブロモベンズアミドキシムと2(4−シアノフェニル)フランのHeckカップリングを試み、2,5−ビス(4−シアノフェニル)フランを生成した。
したがって、本発明の一般法をスキーム1に要約できる。本方法の代表的実施態様を表1に詳述し、これらの製造に関するさらなる詳細は、本明細書に、特に研究室実施例に記載する。
スキーム1
Figure 2006508165
Figure 2006508165
a)触媒=2,5−ビス(トリ−n−ブチルスタニル)フランに基づいて約5molパーセントPd(PPh);ジオキサンを溶媒として使用。
本発明の種々の詳細が本発明の範囲から逸脱することなくなし得ることは理解されるべきである。さらに、前記の記載は説明の目的のためだけであり、限定の目的ではない。

Claims (11)

  1. ビス−アリールジアミドキシム化合物の製造法であり:
    (a)アミドキシムアリールハライドと、2,5−ビストリ−アルキルスタナンを、無水ガス下で反応させ、第1反応混合物を形成し;
    (b)無水非プロトン性溶媒とパラジウム触媒を第1反応混合物に添加し、第2反応混合物を形成し;そして
    (c)第2反応混合物を一定時間還流し、それによりビス−アリールジアミドキシム化合物を製造する
    ことを含む、方法。
  2. ビス−アリールジアミドキシム化合物が、構造式:
    Figure 2006508165
    〔式中、
    R、RおよびRは、同一または異なり、H、アリール、直鎖アルキル、環状アルキル、および分枝鎖アルキルからなる群から選択され;Qは、O、S、NHおよびCHからなる群から選択される。〕
    の化合物およびその薬学的に許容される塩である、請求項1記載の化合物。
  3. アミドキシムアリールハライドが、p−ブロモベンズアミドキシム、O−メチル−p−ブロモベンズアミドキシムおよびO−n−プロピル−p−ブロモベンズアミドキシムからなる群から選択される、請求項1記載の方法。
  4. 2,5−ビストリ−アルキルスタナンが、フラン、チオフェン、ピロールおよびシクロペンタジエンからなる群から選択される部分を含む、請求項1記載の方法。
  5. 無水ガスが、窒素およびアルゴンからなる群から選択される、請求項1記載の方法。
  6. 無水非プロトン性溶媒が、ジオキサンおよびジメチルホルムアミドからなる群から選択される、請求項1記載の方法。
  7. パラジウム触媒がテトラキス(トリフェニルホスフェン)パラジウム(0)である、請求項1記載の方法。
  8. 還流を約16時間の時間行う、請求項1記載の方法。
  9. さらに:
    (a)還流後に、非プロトン性溶媒を除去して残渣を形成し;
    (b)残渣を非極性溶媒に溶解して溶媒化残渣を形成し;
    (c)溶媒化残渣を濾過して濾過残渣を形成し;
    (d)濾過残渣を洗浄溶媒で洗浄して洗浄残渣を形成し;そして
    (e)残渣を乾燥する
    ことを含む、請求項1記載の方法。
  10. 非極性溶媒が、エーテル、アルカンおよび塩化メチレンからなる群から選択される、請求項9記載の方法。
  11. 洗浄溶媒が、エーテル、アルカン、塩化メチレン、酢酸エチル、エタノールおよびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項9記載の方法。
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