JP2006507835A - リン酸特異的pak抗体および診断キット - Google Patents

リン酸特異的pak抗体および診断キット Download PDF

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Abstract

本発明は、腫瘍形成のバイオマーカとして、リン酸化されたp21−活性化プロテインキナーゼ(PAK)(特にPAK4)を使用する方法に関する。本発明は、PAK活性を調整する化合物を同定するためのスクリーニングアッセイ法と同様に、哺乳類の生検材料由来のリン酸化されたPAKを検出するためのリン酸特異的抗体の使用法を意図する。PAK活性を調整する化合物による処理に適した所定の集団のサブセットを決定する方法もまた、意図される。

Description

本発明は、腫瘍形成のバイオマーカ、哺乳類の生検サンプルからリン酸化されたPAKを検出するためのリン酸特異的抗体およびPAK活性を調整する化合物を識別するためのスクリーニングアッセイ系としてリン酸化されたp21−活性化プロテインキナーゼ(PAK)を使用することに関する。PAK活性を調整する化合物による処理に適した所定の集団のサブセットを決定する方法もまた、意図される。
p21−活性化プロテインキナーゼ(PAK)セリン/トレオニンキナーゼは、RhoファミリGTPアーゼの重要なエフェクタであって、細胞形質転換の場合と同様に、細胞形態および運動性の調節に関係している。Callowその他著、(2002)、J. Biol. Chem.、第277巻、第1号、550−558を参照されたい。なお、この文献は、本願明細書に引用したものとする。
このキナーゼ・ファミリの1つのメンバーであるPAK4は、さまざまな組織由来のヒト腫瘍株において、しばしば過剰発現する。PAK4のアミノ酸配列は、自己リン酸化サイトをPAK4のキナーゼドメインに含む。このセリンのグルタミン酸への突然変異(S474E)は、キナーゼの構成的な活性化を引き起こす。PAK4を活性化Cdc42とともに共発現させると、セリン474を標的とするリン酸特異的抗体はゴルジ膜上の活性化PAK4を検出する。さらに、活性PAK4(S474E)変異体の発現は形質転換能を有する。そして、結果としてNIH3T3細胞を足場非依存性の成長に導く。キナーゼ不活性のPAK4(K350A,K351A)は、他方では、活性化Rasによる形質転換を効果的に阻害して、HCT116大腸癌細胞の足場非依存性の成長を阻害する。このように、PAK4は腫瘍化形質転換に強く関係し、PAK4活性がRas駆動された、足場非依存性の成長のために必要であることを示唆する。前掲のCallowその他著を参照されたい。
現在まで6つのヒトPAKが同定されている。第1のサブファミリは、PAK1、PAK2およびPAK3からなり、それらの触媒ドメインの中で80−90%の配列同一性を示す。最近同定された第2のPAKサブファミリ(PAK4、PAK5およびPAK6)のメンバーは、また、各々に非常に関連があるが、PAK1−3のキナーゼドメインに、約40−50%の同一性しか示さない。全てのPAKファミリのメンバーはp21結合ドメインの存在により特徴づけられる。そして、それは活性化RhoファミリGTPアーゼに結合する(Manserその他著、(1994)Nature 367、40−46、Bagrodiaその他著(1995)J. Biol. Chem. 270、22731−22737、Knausその他著、(1995)Science 269、221−223、Martinその他著、(1995)EMBO J. 14、1970〜1978、 Teoその他著、(1995)J. Biol. Chem. 270、26690−26697、およびAboその他著、(1998)EMBO J. 17、6527−6540を参照のこと)。
RhoファミリGTPアーゼのエフェクタとして、PAKキナーゼは、アクチン細胞骨格を調整することによって、細胞の形態および運動性の調節において、重要な役割を果たす。Sellsその他著、(1997)Curr. Biol. 7、202−210、Sellsその他著、(2000)J. Cell Biol. 151、1449〜1457、 Haungその他著、(1998)Mol. Cell. Biol. 18、7130−7138、 Zhoaその他著、(1998)Mol. Cell. Biol. 18、2153〜2163、Edwardsその他著、(1999の)Nature Cell Biol. 1、253−259、およびKiossesその他著、(1999)J. Cell Biol. 147、831−844を参照のこと。例えば、PAK活性は、細胞運動において、病巣の癒着の収縮端での脱集合および伸長端での局在的集合に関係している(セルス著(1997)上記文献、Frostその他著、(1998)J. Biol. Chem. 273、28191−28198、および、Ebyその他著、(1998)Curr. Biol. 8、967−970を参照のこと)。繊維芽細胞単層の創傷癒合において、活性化PAK1は、運動細胞の伸長端に急速に集合する(Sellsその他著、(2000)上記文献を参照のこと)。さらにまた、PAK4の過剰発現は、局所性のアクチン重合および糸状仮足の形成を誘発することが示されている(Aboその他著、(1998)上記文献を参照のこと)。アクチン細胞骨格におけるPAK4に依存する変化は、PAK4キナーゼ活性およびCdc42に依存するゴルジ膜への局在に依存している。PAKのアクチン細胞骨格を調整する能力は、キナーゼ依存性および非依存性のメカニズムによる。
PAK4はCdc42に対するエフェクタであるので、それは化学走性、細胞接着、炎症反応および自然免疫の免疫学的活性とおそらく関係している。例えば、腫瘍形成のRas駆動された足場非依存性の成長および細胞寿命の調節にPAKキナーゼを関係させる証拠が増大しつつある。例えば、Qiuその他著、(1995)Nature 374、457−459、 Qiuその他著、(1995)Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 92、11781−11785、 Qiuその他著、(1997)Mol. Cell. Biol. 17、3449−3458、 Khosravi−Farその他著、(1995)Mol. Cell. Biol. 15、6443−6453、Prendergastその他著、(1995)Oncogene 10、2289〜2296、 Keelyその他著、(1997)Nature 390、632−636、 Tangその他著、(1997)Mol. Cell. Biol. 17、4454−4464、 Tangその他著、(1998)Proc. Natl. Acad. Sci 95、5139−5144、 Tangその他著、(2000)J. Biol. Chem. 275、9106−9109、Osadaその他著、(1997)FEBS Lett. 404、227−233、およびLinその他著(1999)J. Biol. Chem. 274、23633−23641を参照のこと。
しかしながら、病気のおよび健康な哺乳類から得られる生検サンプルの腫瘍形成のためのバイオマーカとしてリン酸化されたPAK4を使用することを示唆する記載は、従来技術にない。同様に、治療を受けている哺乳類での治療組成物の効果を決定するためにPAK4リン酸特異的抗体を使用することは提案されていない。同様に、従来技術は、PAK活性の活性調節因子として有効である化合物を同定するために、PAK4リン酸化スクリーニングアッセイを用いることに関しては言及していない。また、PAK活性の活性調節因子による処理に適した所定の集団のサブセットを同定する手段としてPAKリン酸化のレベルを検出して比較することを教示する記載は従来技術にない。
本発明の一態様では、哺乳類の治療組成物の効果を観察する方法(方法1)が、提供される。一実施形態において、上記の方法は、(i)治療組成物の哺乳類への投与前にその哺乳類から得た第1の生検の第1のPAKリン酸化レベルを測定することと、(ii)その治療組成物の投与後にその哺乳類から得た次の生検の第2のPAKリン酸化レベルを測定することを含む。この方法によれば、第1の生検と比較して次の生検のPAKリン酸化がより低い水準になることは、その哺乳類についてのその治療組成物の効き目を示す。
この方法は、一実施形態として、一方または双方の生検サンプルが足場非依存性の細胞発育ができる細胞を含むと推測されるものであることもまた意図する。あるいは、他の一実施形態として、第1および第2の生検サンプルのいずれも、足場非依存性の細胞発育ができる細胞を含まないことが推測される。好ましい実施形態では、生検サンプルは、組織生検サンプルである。一実施形態の当該例において、その組織は、頬粘膜組織、皮膚、毛嚢、腫瘍組織または骨髄である。また、その組織は、試験される哺乳類由来の、内臓から得られてもよい。他の実施形態では、その生検サンプルは、体液である。さらに別の実施形態では、その体液は、滑液、全新鮮血、末梢血単核細胞、冷凍全血液、新鮮な血漿、冷凍された血漿、尿または唾液である。他の一実施形態として、第1のおよび次の生検サンプルは、哺乳類の腫瘍から取り出される。
他の実施形態では、治療組成物は、直接または間接的に、少なくとも一つのPAKのリン酸化を調整する。好ましい実施形態では、PAK4、PAK5またはPAK6の任意の組合せのリン酸化が、測定される。他の好ましい実施形態では、PAK4のリン酸化が、測定される。
一実施形態において、哺乳類に薬を投与するタイミングに関して、哺乳類から得られる第1の生検サンプルのリン酸化されたPAKの第1のレベルは、治療組成物が哺乳類に投与される前に、少なくとも1日、少なくとも5日、少なくとも一週間、少なくとも二週間、少なくとも一月間測定される。
一実施形態において、治療組成物の投与は、治療組成物の少なくとも一回分の投与量を含む。他の実施形態では、治療組成物の投与は、治療組成物の多回投与の療法を含む。その投与量は、4時間から約100日の期間の間に投与されてもよい。
他の実施形態では、その方法における哺乳類から得られる次の生検材料は、治療組成物の最終的な投与量の投与の後で採取される。さらに別の実施形態では、複数の生検材料は、治療組成物投薬療法の間、哺乳類から得られる。
その方法によれば、治療組成物は、哺乳類に対する投与の後で、生理的、生化学的、遺伝的、細胞的、あるいは免疫学的な哺乳類の一つ以上の特徴の変化をもたらしてもよく、または生じさせてもよい。
本発明の他の態様では、PAK活性の活性調節因子による処理に適した哺乳類を選ぶ方法(方法2)が、提供される。この方法は、候補哺乳類から得られた試験生検材料におけるリン酸化されたPAKのレベルを測定することを含む。一実施形態において、対照生検材料におけるリン酸化されたPAKのレベルより大きい試験生検材料におけるリン酸化されたPAKのレベルは、哺乳類がPAK活性の活性調節因子による処理に適していることを示す。
一実施形態において、対照生検材料は、候補哺乳類の試験生検材料と同じ組織型から得られる。好ましい実施形態において、対照生検材料は、候補哺乳類と同じ種の健康な哺乳類から得られる。他の実施形態では、組織型は、リンパ球細胞である。さらに別の実施形態では、組織型は、脳、心臓、肺、胸部、皮膚、腸、大腸、胃、膀胱である。さらなる態様において、哺乳類は、癌細胞を含む。
本発明のさらに別の態様において、PAK活性の活性調節因子による処理に適した哺乳類を選ぶ他の方法(方法3)が提供される。この方法は、(i)候補哺乳類から得られる組織の試験生検材料における全PAK4タンパク質に対するリン酸化されたPAKの比率を決定することと、(ii)(i)の比率を候補哺乳類の試験生検材料と同じ組織型から得られる対照生検材料における全PAK4タンパク質に対するリン酸化されたPAKの比率と比較することと、を含む。好ましい実施形態では、試験生検材料における全PAK4タンパク質に対するリン酸化されたPAKの比率が対照生検材料のそれより大きい場合、候補哺乳類はPAK活性の活性調節因子による処理に適している。
他の実施形態において、対照生検材料は、候補哺乳類と同じ種の健康な哺乳類から得られる。さらに別の実施形態では、候補哺乳類は、癌細胞を含む。他の実施形態では、候補哺乳類は、腫瘍を有する。
本発明のさらに別の態様は、癌を有する多数の哺乳類からPAK活性の活性調節因子による処理に適した哺乳類を選択する方法(方法4)を提供する。この方法は、(i)候補哺乳類由来の組織から得られる腫瘍形成生検材料におけるリン酸化されたPAKの第1のレベルを決定すること、(ii)(i)の候補哺乳類から同じ組織の非腫瘍形成生検材料におけるリン酸化されたPAKの第2のレベルを決定すること、および(iii)リン酸化されたPAKの第1および第2のレベルを比較することを含む。好ましい実施形態において、PAKリン酸化のレベルが第1のレベルにおいて、第2のレベルより大きいことは、候補哺乳類がPAK活性の活性調節因子による処理に適した哺乳類であることを示す。
本発明のさらなる態様は、哺乳類の生検材料におけるリン酸化されたPAKのレベルを決定する方法(方法5)を内包する。この方法は、(i)生検材料をPAKに特異的なリン酸特異的抗体にさらすことと、(ii)その抗体を検出することと、を含む。好ましい実施形態において、検出される抗体のレベルは、哺乳類の生検材料におけるリン酸化されたPAKのレベルと相関している。
また、本発明は、PAK4タンパク質の配列の474番目の位置でリン酸化されたセリンを含むPAK4のペプチドに対して作成されるリン酸特異的抗体も意図する。一実施形態において、PAK4ペプチドは、リン酸化されたセリンを含むアミノ酸配列(KEVPRRKSLVGTPYWMAPE)を含む。
また、本発明は、PAKリン酸化を調整する化合物を同定する方法(方法6)も意図する。この方法は、(i)PAK4タンパク質の標本に、テスト化合物を添加することと、(ii) PAK4を標的とするリン酸特異的抗体を使用することによりPAK4のリン酸化のレベルを測定することと、(iii)処理済みのPAK4標本のレベルを未処理のPAK4標本のリン酸化レベルに対して比較することを備える。一実施形態において、処理済みの標本のリン酸化のレベルが未処理の標本のリン酸化レベルと異なることは、テスト化合物がPAKリン酸化を調整する化合物であることを示す。好ましい実施形態では、テスト化合物は、標本のリン酸化されたPAK4のレベルを低下させるか、阻害するか、減らすかまたは、抑制する。
他の一実施形態として、PAK4標本は、哺乳類由来の生検材料から単離されるPAK4タンパク質を含む。さらに別の実施形態では、PAK4標本は、遺伝子組み換えにより作成されたPAK4タンパク質を含む。
本発明のさらに別の態様は、PAKリン酸化を調整する化合物を同定する方法(方法7)を提供する。この方法は、(i)細胞の培養物をテスト化合物にさらすことと、(ii)PAK4を標的とするリン酸特異的抗体を用いることによりPAKのリン酸化のレベルを測定することと、(iii)そのレベルを未処理の細胞のPAKリン酸化のレベルと比較することを含む。一実施形態において、リン酸化のレベルが未処理の細胞より低いまたは高いことは、テスト化合物がPAKリン酸化を調整する化合物であることを示す。好ましい実施形態において、テスト化合物は、処理済みの細胞により生成されるリン酸化されたPAKのレベルを低下させるか、阻害するか、減らすかまたは、抑制する。
本発明のさらに別の態様は、PAK活性の活性調節因子による処理に適した哺乳類を選ぶ方法(方法8)である。この方法は、PAK4タンパク質が哺乳類から得られる生検材料において、過剰発現するかどうか決定することを含む。一実施形態において、PAK4タンパク質のレベルが同じ組織型の生検サンプルのPAK4発現の正常レベルより大きいことは、その哺乳類がPAK活性の活性調節因子による処理に適していることを示す。
他の本発明の一態様は、PAK活性の活性調節因子による処理に適した哺乳類を選ぶさらにもう一つの方法(方法9)を含む。この方法は、(i)候補哺乳類の器官の第1の組織から得られた生検材料におけるPAK4タンパク質のレベルを測定することと、(ii)候補哺乳類のその器官の第2の組織から得られた生検材料におけるPAK4タンパク質のレベルを測定することと、(iii)その二つのレベルを比較することと、を含む。一実施形態において、2つの生検材料におけるPAK4タンパク質のレベルの違いは、候補哺乳類がPAK活性の活性調節因子による処理に適していることを示す。
他の方法(方法10)として、PAK活性の活性調節因子による処理に適した哺乳類を選ぶ方法であって(i)候補哺乳類から得られる組織由来の生検材料において、PAK4メッセンジャーRNAが過剰発現するかどうか決定することを含む方法が提供される。一実施形態において、PAK4メッセンジャーRNAのレベルが、公知の健康な哺乳類由来の同等の組織から得られる生検材料におけるPAK4メッセンジャーRNA発現の正常レベルより大きいことは、候補哺乳類がPAK活性の活性調節因子による処理に適したことを示す。
以下の実施形態は、本発明の全ての方法に適用できる。
このように、一実施形態において、哺乳類は、ヒト、ラット、マウス、ブタ、ウシ、ヤギ、サル、ネコ、そしてイヌからなる群から選択される。好ましい実施形態では、哺乳類は、ヒトである。さらに別の実施形態では、哺乳類は、疾患を有する。他の実施形態では、疾患は、癌である。さらに別の実施形態では、癌は、甲状腺癌、結直腸癌、膵臓癌、乳癌、耳下腺癌、滑膜細胞癌、前立腺癌、喉頭癌、精巣癌、肝細胞癌、そして平滑筋肉腫からなる群から選択される。
同様に、本発明の方法の好ましい実施態様では、リン酸化されたPAKのレベルは、PAK4のリン酸化されたセリンに特異的なリン酸特異的抗体を用いて決定される。一実施形態において、リン酸特異的抗体は、リン酸化されたセリンを含むPAK4ペプチド(RRKSLVGTPYWMAPE)に対して作成される。他の実施形態では、PAK4−特異抗体を用いることにより全PAK4タンパク質のレベルが決定されることは、本発明の方法に適用できる。好ましい実施形態では、PAK4−特異抗体は、ペプチド配列(ATTARGGPGKAGSRGRFAGHSEA)に対して作成される。
この国際出願は、2002年11月27日に出願された米国の仮出願60/429,363を基礎とする優先権を主張する。そして、その基礎出願は全体として本願明細書に引用される。
本発明は、試験−および対照−哺乳類の組織から得られる生検材料におけるリン酸化されたPAKのレベルを決定するためのリン酸特異的PAK4抗体の新しい使用法に基づく。
「生検材料」は、診断目的のための生物体由来の組織の検体の除去および検査を指す。
本発明によれば、「組織」は、固体組織(たとえば心臓、肺、脳、肝臓、胃、膵臓または腸などの哺乳類における任意の内臓の固体組織など)であってもよい。また、「組織」は、頬粘膜組織、皮膚、毛嚢、腫瘍組織または骨髄により例示されてもよい。また、組織は、体液(例えば滑液、全新鮮血、末梢血単核細胞、冷凍全血液、新鮮な血漿、冷凍血漿、尿または唾液)であってもよい。
「試験生検材料」は、リン酸化されたPAKのレベルが未決定である候補哺乳類から得られてもよい。
候補哺乳類は、疾患を有すると考えられるか、または疾患を有することが公知である哺乳類であってもよい。疾患は、癌であってもよい。例えば、候補哺乳類は、甲状腺癌、結直腸癌、膵臓癌、乳癌、耳下腺癌、滑膜細胞癌、前立腺癌、喉頭癌、精巣癌、肝細胞癌または平滑筋肉腫で罹患させられてもよい。候補哺乳類は、また、「患者」と称してもよい。かくして、本発明の「哺乳類」または「個人」は、ヒト、ラット、マウス、ブタ、ウシ、ヤギ、サル、ネコまたはイヌであってもよい。
「対照生検材料」は、健康な哺乳類(たとえば癌のような疾患にかかっていない哺乳類)から得られてもよい。健康な哺乳類は、候補哺乳類と同じ生物種でなければならない。したがって、ヒト癌患者由来の肝臓「試験」生検材料のPAKリン酸化のレベルは、健常なヒト由来の肝臓「対照」生検材料のPAKリン酸化のレベルに対して比較される。このように、一般的に、「健康な」対照生検材料は、候補哺乳類から試験生検材料が取り出される組織と同じ組織型から取り出される。
あるいは、「対照生検材料」は、試験生検材料が得られる病気の組織または器官の病気に罹患していない部位(例えば非腫瘍形成部位)から取り出されてもよい。この場合、対照および試験生検材料は、同じ哺乳類から得られる。対照および試験生検材料は、例えば、PAK活性の決定の前に、同一のサイズ、重量、細胞数または量でなければならない。対照および試験生検材料の一方または両方は変更を加えられてもよい。例えば、それら両方が細胞数、サイズまたは重量において、基本的に等しいことを確実にするために、何らかの方法で切られるか、希釈されるか、または、操作されてもよい。
略語「PAK」は、本発明において、用いられているように、p21−活性化プロテインキナーゼ、PAK4、PAK5およびPAK6を指す。したがって、哺乳類の標本のこの種のPAK(特にPAK4)の異常に高いレベルを検出することが可能であることは、PAK活性を調整する(すなわち、阻害するか、減少させるか、抑制するか、または、低下させる)化合物を同定することに役立つ。それらの化合物は、それから治療組成物に調製されてもよく、PAK活性の下方制御を必要とする哺乳類に投与されてもよい。PAK活性の下方制御を「必要とする」個人は、一般的に、足場非依存性の成長(下記参照)を示す多数の細胞を有する個人である。さらにまた、PAK活性調節因子により治療された個人から直接に得られた標本のリン酸化されたPAKタンパク質の検出によって、治療的な処理の径時的な有効性を観察できる。リン酸化されたPAKタンパク質のレベルが上昇した個人を同定することは、PAK活性調節因子による処理に適した可能性がある個人を同定する際に役立つ第一のステップである。
そのために、試験生検材料におけるリン酸化されたPAKのレベルが、その試験生検材料が得られた組織に関する通常のレベルより高いレベルを有する個人は、PAK活性調節因子によって、潜在的に治療可能であるPAKの異常なレベルを有することとなる。本発明の「活性調節因子」は、好ましくはPAK活性を減少させる。リン酸化されたPAK(特に活性化PAK4)のレベルの上昇は、足場非依存性の成長を経る傾向が高まった細胞と互いによく関連する。後者の現象は、腫瘍形成および癌成長における起因性要因であると知られているメカニズムである。例えば、足場独立成長が腫瘍生検材料から得られる生細胞が半固体培地におけるコロニーを形成できることを意味することが知られている。逆にいえば、足場に依存している細胞は、この種のコロニーを形成することができない。したがって、リン酸化されたPAKのレベルが正常であるとみなされるレベルより高いことは、腫瘍形成の良好なバイオマーカである。その理由は、この種の高いレベルは足場非依存性の細胞成長のインジケータであるからである。
したがって、発明の方法は、基底線のレベル、上昇したレベルおよび異常なレベルのPAKリン酸化の検出をさまざまな診断用および治療上の目的に適用する。例えば、本発明の1つの方法は、治療組成物による処理の前後で取り出される生検サンプルにおけるPAKリン酸化のレベルを比較することによって、哺乳類(例えばヒト患者)に関する治療組成物の効果を観察する。しかしながら、個人を治療する前に、個人は、好ましくは実際にこの種の治療を必要とするとして、最初に同定されなければならない。したがって、患者における内因性のPAKの活性を決定することは、患者のPAK活性が抑制されることを必要とするかどうかについて決定するのを助ける。かくして、本発明は、PAK活性の活性調節因子による処理に適した哺乳類を選ぶための方法を提供する。
この種の選択法は、さまざまな方法で達成されることができる。例えば、1つの方法は、候補哺乳類由来の組織から得られる試験生検材料における全PAK4タンパク質に対する、リン酸化されたPAKの比率を決定してもよい。それから、それらのレベルは、同じ組織型であるが、健康な、候補哺乳類と同じ生物種の対照哺乳類における組織型において、測定される同じ比率と比較されてもよい。1つの方法は、特定の器官および組織についての総PAK4タンパク質に対するリン酸化されたPAKの一組の「通常の」比率を得るために、多くのこの種の健康な個人を試験してもよい。したがって、患者由来の、標準より大きい比率は、その患者がPAK活性の活性調節因子による治療に適していそうであることを示す。あるいは、PAK4に対するリン酸化されたPAKの比率は、同じ患者由来の試験生検材料および対照生検材料において、比較されてもよい。
患者は、この文脈において、癌のような疾患と、すでに診断されてもよい。このように、本発明は、PAK活性調節因子による治療の利益を受ける癌患者の部分集合を選ぶことを意図する。したがって、1つの方法は、患者(すなわち「候補哺乳類」)由来の腫瘍の試験生検材料におけるリン酸化されたPAKのレベルを、同じまたは隣接した器官または組織由来の非腫瘍形成組織から得られた対照生検材料と比較する発明の方法を用いてもよい。本発明によれば、腫瘍生検材料のPAKリン酸化のレベルが、非腫瘍形成組織におけるレベルより高いことは、その癌患者がPAK活性の活性調節因子による治療に適していることを示す。
本発明によれば、リン酸化されたPAK(特にリン酸化されたPAK4および全PAK4タンパク質)は、一般にPAK4およびPAK4タンパク質のリン酸化された様態を認識する抗体を使用して検出されてもよい。それから、本発明は、例えば、PAKに特異的なリン酸特異的抗体に試験生検材料を接触させることによって、哺乳類におけるリン酸化されたPAKのレベルを決定する方法を提供する。抗体が容易に検出可能であるように、抗体は標識されてもよい。このように、標本においてリン酸化されたPAK4に結合する抗体の量は、試験生検材料においてリン酸化されたPAKのレベルと関連がある。この種のリン酸特異的抗体は、PAK4タンパク質のリン酸化されたセリン−474に対して設計されていてもよい。例えば、抗体はPAK4ペプチド配列、RRKLVGTPYWMAPE、配列番号1に対して作成されてもよい。PAK4ペプチド配列において、セリン−474はリン酸塩部分(太い、下線を引かれた部分)を含む。また、リン酸化されたセリン−474を含む他のペプチド配列に対して作成される抗体も、本発明により意図される。
同様に、ペプチド配列、ATTARGGPGKAGSRGRFAGHSEA、配列番号2は、PAK4に特有であり、この特定の配列を認識し、結合する抗体を生産するために用いてもよい。よって、PAK4タンパク質をそれ自体で検出するための配列番号2に対して作成される抗体は、本発明により意図される。
他の抗体も、本発明により想定される。例えば、PAK5およびPAK6に対する抗体が、PAK4−特異抗体と無関係にまたは結合して設計されてもよく、用いられてもよい。したがって、PAK4、PAK5および/またはPAK6の全体に対するリン酸化されたPAKのさまざまな比率を、決定できる。本発明の抗体は、モノクローナル、ポリクローナルまたは特異的な組換え型単鎖分子であってもよい。抗体が検出可能であるように、本発明の抗体も標識されてもよい。例えば、抗体は、一旦抗体がその標的に結合したときに、抗体の検出を促進するように、酵素、蛍光体、または発色基に接合または架橋されてもよい。あるいは、1つの方法は、PAK−特異抗体と結合する同じように標識された二次抗体を使用してもよい。それにより、結合した抗体の検出を容易にすることができる。
この種の抗体を用いて、PAK活性を調整する検査化合物を求めてスクリーニングすることが可能である。本発明は、例えば、テスト化合物を投与する前後で単離されたおよび/または精製されたPAK4のリン酸化のレベルを測定することによって、PAKリン酸化を調整する化合物を同定する方法を意図する。単離または精製されたPAK4は、溶解された細胞から得られてもよく、または遺伝子組み換えにより作成されてもよい。テスト化合物も、細胞全体に投与し、次にこの細胞をリン酸特異的PAK抗体によってテストして、細胞のPAK活性についてのテスト化合物の効果を決定してもよい。一旦PAK活性を調整するとして同定されると、テスト化合物は、生体内、生体外、および試験管内で哺乳類に投与するための治療組成物に調製されてもよい。
治療組成物による治療の前に、試験生検材料は、特定の組織におけるPAKリン酸化のレベルを決めるために、標的にされた哺乳類から取り出されてもよい。このように、試験生検材料は、治療組成物による治療の前に、例えば、1、5、7、14または30日取り出されてもよい。複数の試験生検材料を、その時間の間、同じ組織から取り出して、「平均」PAKリン酸化レベルを決定し、かつそれらのレベルの彷徨変異の可能性を明らかにしてもよい。上記の時間の後、それから、哺乳類は、例えば毎日、毎週または毎月治療組成物が投与される特定の投薬療法を施されてもよい。治療組成物は、少なくとも一つの投与量、または少なくとも2つの投与量、または最低5つの投与量、または少なくとも10の投与量であって、最高で少なくとも55か56の投与量の治療組成物において、投与されてもよい。その投与量は、4時間から約100日の期間の間に投与されてもよい。投与量は、24時間、2日または28日の期間にわたって投与されてもよい。あるいは、2つの投与量は、24時間ごとに投与されてもよく、あるいは約12時間ごとに投与されてもよい。治療されている哺乳類の個々の必要を満足させるために、治療組成物の投与が変化してもよいことは、当業者により理解される。例えば、典型的な投薬療法では、多数の日数、たとえば約28日、約56日などの間、患者は、1日につき2つの投与量の治療組成物を投与される。他の投薬療法において、治療組成物は、1日につき一回、1週当たり二回、あるいは1週当たり一回投与される。
投薬療法を終えた後で、他の、次の生検材料は、かつて「試験」生検材料を提供した生検材料と同じ組織から取り出される。それから、この次の生検材料におけるPAKリン酸化のレベルは、発明の方法に従って決定され、そして治療の前に決定されたそれらのレベルと比較される。従って、哺乳類についての治療組成物の効果は、治療後のPAKリン酸化のレベルの減少によって、あるいは哺乳類の生理的、生化学的、遺伝子的、免疫学的態様の変化を同定することによって、同定されてもよい。また、生検材料は、投薬療法の間、採取されてもよく、そして治療が進行中である間、哺乳類についての治療組成物の有効性を判定するために用いてもよい。
下記の実施例は、実例を示すが、本発明を制限しないことを目的とする。それらは使われる可能性のあるものの中で典型的であるが、当業者に知られている他の方法が用いられてもよい。
<実施例I> 抗体
全PAK4タンパク質(#933)に対するウサギポリクローナル抗体はペプチドATTARGGPGKAGSRGRFAGHSEA(配列番号2)に対して作成された。そして、このペプチドはPAK4タンパク質のアミノ酸122−144を表す。リン酸特異的抗PAK4ポリクローナル・ウサギ抗体#108は、セリン−474がリン酸化されるよう(CRRKpSLVGTPYWMAPE)(配列番号1)合成されたKLH結合リン酸化ペプチドに対して作成された。配列番号1の配列(RRKSLVGTPYWMAPE)は、PAK4タンパク質配列の領域371−385にわたる。リン酸特異的PAK4ポリクローナル#108血清は、プロテインAアフィニティーカラムで更に精製された。リン酸化されたセリン474に対する特異性を確認するために、リン酸化されたPAK4のためのプロテインA精製された血清の特異性が、PAK4ペプチドの抗原ペプチドCRRKpSLVGTPYWMAPE(配列番号1)、非リン酸化CRRKSLVGTPYWMAPE(配列番号3)(すなわちペプチド「#704」)、そしてリン酸化されたトレオニン−478(CRRKSLVGpTPYWMAPE)(配列番号4)(すなわちペプチド「#681」)の種類のPAK4ペプチドに対して試験することにより確認された。非リン酸化ペプチドと交差反応するとわかった任意の抗体は、プロテインAにより精製された血清をウルトラリンク−ヨードアセチル・カラム(Pierce、アメリカ合衆国)に結合させたペプチド#681を通すことにより除去された。
ウエスタンブロット分析のために、プロテインA精製された(セリン474をリン酸化した)リン酸特異的抗PAK4血清は、1/4000希釈溶液にて使用された。免疫蛍光法実験のために、プロテインA精製されたリン酸特異的抗PAK4抗体は、ペプチド#681および#704によって、あらかじめ吸収された。免疫組織化学のために使用するPAK4抗体の希釈溶液は、以下の通りである。#108については、1/250〜1/100の希釈度の範囲が、IHC方法のためには好ましかった。#933については、ABC染色法のためには1/200と同じ程度の希釈度が用いられた一方で、ベクター・レッド方法のために希釈度の範囲が1/50に変えられた。
<実施例II> ウサギ一次抗体に対するIHCプロトコル
ミクロトームは、4−5ミクロンで組織切片を切るために用いた。本発明において、使用する組織型の例については下記の表1を参照のこと。上記切片は、水浴に浮べられて、スライド上へ拾い上げられた。パラフィン切片を含んでいるスライドは、キシレン、アルコールを使用して脱パラフィン化されて、再水和されて、それから蒸気による標的回復法により処理した(DAKO試薬#S1700)。免疫組織化学的実験は、DAKOにより開発された手順および試薬によりDAKO自動染色機上で実行された。詳細には、スライドは、ブロックされ(ブロッキング剤は、Vectastain ABC−APキットに含まれていた)、リンスされ、一次抗体がアプライされ、室温で45分間暖められた、スライドが再びリンスされた。それから、ビオチン化された二次抗体(5μl/mlに希釈されている、Vector 抗ウサギ二次抗体(BA−100)は、スライド上の組織にアプライされた。上記スライドは、それから室温で30分間インキューベートされ、リンスされ、Vector ABC−AP(AK−5000)試薬がアプライされた。Vector Red(SK−5100)が、Vector ABC−AP(AK−5000)のための基質として使われた。対照抗体(CD31)は、DAKO(M0823マウス・モノクローナル)から得られ、それらの条件に従って、1:80の希釈度で用いて、標本組織の品質および完全性を保証するために使用した。
<実施例III> ABC免疫ペルオキシダーゼ法
(i)スライド調製
1. 4um組織切片を切って帯電したスライド上へ載せる。本発明において、使用する組織型の実施例として下記の表1を参照のこと。20分間60℃乾燥炉にスライドを置く。あるいは、スライドは、必要に応じて終夜空気乾燥されてもよい。
2. スライドをラベルして、ラック中に置く。
3. スライドを脱パラフィン化して、再水和する(キシレンを3交換(10分)し、その後、3X 100%のエチルアルコール、2X 95%のエタノールにより処理(合計10分)し、蒸留水によって、リンスする)。
4. 内因性のペルオキシダーゼを阻害する。すなわち、5分間3%の過酸化水素中にスライドを静置する。
5. 蒸留水中でスライドをリンスする。
6. 前処理:必要に応じて前処理を実行する。可能な前処理として、10mMのクエン酸塩バッファpH 6.0またはEDTAバッファ(pH 8.0)中の加熱されたスライドをプロテアーゼまたは他の酵素により消化することを含む点に注意されたい。蒸留水への移動の前に、熱処理済みのスライドを徐々に(バッファ中で20分間)冷却させる。スライドを乾燥させない。
7. 内因性のビオチン阻害:例えばDAKOキットのVectorを使用して、必要に応じてビオチン阻害法を実行する。あるいは以下の方法を使用する。
200mlの蒸留水を75mlの鶏卵代用品に加える。
鶏卵混合物の中で15分、スライドを浸漬して、2回、蒸留水の中でリンスする。
15分の間スライドを脱脂乳に浸漬する。
2回、蒸留水の中でリンスする。
スライドをPBST(ツイーンを加えたPBSバッファ)へ移す。
8. PBSTを3交換して洗う、しかしながら、一部の抗体はツイーン−20に適した点に注意する。この場合、ツイーン−20はPBSバッファに加えられてはならない。
(ii)抗体の適用
1. はじめに、1%のウシ血清アルブミンを含有するPBSにより、マウス一次抗体(すなわち、リン酸特異的PAK4抗体または全PAK4抗体)を希釈する。精製されたモノクローナル抗体にとって、1−5μg/mlの範囲の濃度は、通常最適である。しかしながら、有効濃度は、滴定により決定されなければならない。適当な量(たとえば約100ul)の希釈された一次抗体を組織にアプライする、組織全体をおおう。
2. 室温で40分間または4℃で終夜、湿室の中でスライドをインキューベートする。一方、二次抗体および三次試薬(例えば、モノクローナルのマウス・一次抗体およびVector Elite ABC用に1:300に希釈されたVector ビオチン化ウマ抗マウス免疫グロブリンG(H+L)を調製する。一般的に、二次抗体は、一次抗体が作られたのと同じ生物種を標的にする。
3. PBST溶液を3交換してスライドを洗う。
4. ビオチン化された二次抗体をアプライして、湿室の中で室温にて30分間インキューベートする。
5. 上記のようにPBSTを3交換してスライドを洗う。
6. スライドに三次試薬(ABC)をアプライして、湿室の中で室温にて25分間インキューベートする。
7. インキュベーションの間、2つのスライドラック容器を175mlの0.05Mのトリス緩衝液で満たして、予熱するために37℃水槽の中で静置する。ジアミノベンジジン(DAB)の冷凍部分標本を解凍する。
8. 最低10分間、PBSTを3交換して洗う。
9. 予熱された0.05Mのトリス緩衝液(pH 7.8−8.0)の中でスライドをリンスする。
10. DABの溶液の中でスライドを静置して、8分間インキューベートする。
11. スライドを2回蒸留水で洗う。
12. Mayerのヘマトキシリンの中で25−30秒間、スライドを対比染色剤で着色する。
13. すきとおるまで水の中でスライドをリンスする。
14. ブルーヘマトキシリン(0.5%の濃度で溶解されたアンモニア水)の中で、スライドを約30秒間静置する。水を3交換して洗う。
15. 95%エタノールで二回、100%エタノールで3回、スライドを脱水し、キシレンで3回洗浄してきれいにする。
16. キシレン適合性の封入剤およびガラス製のカバーグラスまたはテープを用いて、カバーグラスをかぶせる。
<実施例IV> 免疫蛍光法
カバーグラスは、24穴組織培養トレイの中で静置されて、ウェルあたり2x10の4乗細胞の密度で接種された。細胞は、ヒトPAK4クローンの発現を促進する哺乳類の発現ベクターによって、翌日トランスフェクションされた。上記培地はトランスフェクション後6時間で交換され、細胞は48時間成長させられた。カバーグラスは、PBSによって、丁寧に洗われて、それから冷たい4%のパラホルムアルデヒドで固定した。固定細胞は、0.5%のTriton−X−100の標準溶液を使用して可溶化され、洗われて、1%のウシ血清アルブミン、ペプチド#682(リン酸特異的S474)を標的とするProtein A精製されたウサギ血清を含むPBSで希釈されている一次抗体とともにインキューベートされ、脱塩され、使用前にリン酸特異的S474に対する特異性をウエスタンブロット分析法により確認される。HA−7抗体(Sigma、アメリカ合衆国)は、外因性PAK4を検出するために用いられた。発現したPAK4は、HA−7抗体により認識されるエピトープタグをそのN末端に融合した形で備える。上記カバーグラスは、PBSによって、丁寧に洗われて、室温の暗所で2時間、Hoechst番号33342(ビス−ベンズイミド、Sigma、アメリカ合衆国)1μg/mlと一緒に、ローダミン結合ヤギα−ウサギ二次抗体(Santa Cruz Biotechnology Inc. アメリカ合衆国)とともに、またはFITC結合ヤギα−マウス−フルオレセインイソチオシアネート(「FITC」)抗体(Santa Cruz Biotechnology Inc. アメリカ合衆国)とともに、インキューベートされた。上記カバーグラスは洗われて、Fluorosave(Calbiochem Corp.、アメリカ合衆国)に載置されて、終夜乾燥させられた。画像は、SPOT RTカメラを備えたNikon Eclipse E800顕微鏡上のNikon oil emersion 40 x/1.30対物レンズを使用して得られた。
Figure 2006507835
Figure 2006507835
<実施例V> 結果
大腸癌腫のリン酸特異的抗体(#108)についての上記データは特に有益である(6人の患者由来の6つのデータは、腫瘍では、顕著な核周囲の染色を示したが、遠位にある良性の組織では染色を示さなかった)。染色がベクター・レッドの基質(赤紫色/赤色の沈澱を引き起こす)を使用して検出された点に注意されたい。この結果は、PAK4が大腸癌細胞において、特に活性が高く、同じ患者由来の良性の大腸組織では活性が高くないことを強く示唆する。また、リン酸化されたPAK4の染色は、腎細胞癌、肺腺癌、前立腺癌、管内胸部腺癌および卵巣腺癌において、観察された。
腫瘍において、リン酸特異的PAK4抗体による濃い染色は、結腸腺癌において、同定された(一方、遠位にある良性の組織は、リン酸−PAK4染色を示さなかった)。0−3の尺度について、「0」は染色されないことを示し、「1」は弱い染色を示し、「2」は適度な染色を示し、「3」は濃い染色を示す。腺腫性上皮には適度に陽性なものもわずかにあったが、大部分の通常の上皮はリン酸化されたPAK4に対して「1」の染色しか示さなかった。前立腺癌は、適度な染色(「2」)を示した。
良性の組織において、リン酸化されたPAK4に対する最も顕著な染色は、脂肪細胞、心臓筋細胞、皮脂腺および時折貪食細胞において、確認された。さらなる陽性の細胞および組織型は、毛嚢、良性の前立腺上皮、乳房上皮および尿路上皮を含んでいた。リン酸化されたPAK4に対して負の細胞型は、肺細胞、卵母細胞、繊維芽細胞、脳の神経膠細胞、皮質神経細胞、腎糸球体、集合管以外の尿細管上皮、卵母細胞、卵巣基質および卵巣胚上皮を含んでいた。
時折、好中球および好酸球性は、陽性を示した。あまり顕著ではない陽性は、腎臓集合管、厚いヘンレ係蹄、肥満細胞および良性の結腸上皮において、同定された。弱い染色(「1」)は、気道上皮、卵巣顆粒膜細胞、卵胞膜細胞、エクリン腺、前立腺基質、内皮の病巣および脈管平滑筋において同定された。扁平上皮のいくつかの標本は、基底層において染色された。リンパ球も、時折染色を示した。
よって、特定の組織における標準を越えるリン酸化されたPAK4のレベルは、組織の細胞の完全性および状態を決定するのに役立つバイオマーカである。
高度潜在腺癌を有する絨毛腺腫患者のPAK4リン酸化に対して着色されるヒト組織切片を示す図である。図1(a)は、大腸上皮内癌/高度異形成を示し、図1(b)は、アデノーマから遠く離れている良性上皮を示し、図1(c)は、ヘマトキシリン−エオジン染色法を示す。 転移性段階IIIの腺癌の組織由来のPAK4リン酸化に対して染色されるヒト患者の切片を示す図である。図2(a)は、大腸上皮内癌/高度異形成を示し、図2(b)は、アデノーマから遠く離れている良性上皮を示し、図2(c)は、ヘマトキシリン−エオジン染色法を示す。

Claims (15)

  1. 哺乳類についての治療組成物の効果を観察する方法であって、
    (i)治療組成物の前記哺乳類投与前に前記哺乳類から得た第1の生検材料における第1のPAKリン酸化レベルを測定するステップと、
    (ii)治療組成物の投与後に前記哺乳類から得た次の生検材料における第2のPAKリン酸化レベルを測定するステップと、
    を含み、
    第1の生検材料と比較して次の生検材料におけるPAKリン酸化のレベルがより低いことは、その哺乳類についてのその治療組成物の効き目を示す方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記哺乳類は、ヒト、ラット、マウス、ブタ、ウシ、ヤギ、サル、ネコ、およびイヌからなる群から選択される方法。
  3. 請求項1記載の方法において、
    前記哺乳類は、甲状腺癌、結直腸癌、膵臓癌、乳癌、耳下腺癌、滑膜細胞癌、前立腺癌、喉頭癌、精巣癌、肝細胞癌、および平滑筋肉腫からなる群から選択される癌を有する方法。
  4. 請求項1記載の方法において、
    PAK4、PAK5またはPAK6の任意の組合せのリン酸化が測定される方法。
  5. PAK活性の活性調節因子による処理に適した哺乳類を選ぶ方法であって、
    (i)候補哺乳類由来の組織の試験生検材料における全PAK4タンパク質に対するリン酸化されたPAKの比率を決定するステップと、
    (ii)(i)の比率を、前記候補哺乳類の前記試験生検材料と同じ組織型から得られる対照生検材料における全PAK4タンパク質に対するリン酸化されたPAKの比率と比較するステップと、
    を含み、
    前記試験生検材料における全PAK4タンパク質に対するリン酸化されたPAKの比率が前記対照生検材料の前記比率より大きい場合、前記候補哺乳類は、PAK活性の活性調節因子による処理に適している方法。
  6. 請求項5記載の方法において、
    リン酸化されたPAKのレベルは、PAK4の前記リン酸化されたセリンに特異的なリン酸特異的抗体を用いて決定され、
    前記リン酸特異的抗体は、リン酸化されたセリンを含むペプチド(RRKSLVGTPYWMAPE)に対して作成され、
    全PAK4タンパク質のレベルは、ペプチド配列(ATTARGGPGKAGSRGRFAGHSEA)に対して作成されるPAK4−特異抗体を使用して決定される方法。
  7. 哺乳類の生検材料におけるリン酸化されたPAKのレベルを決定する方法であって、
    (i)前記生検材料をPAKに対して特異的なリン酸特異的抗体に接触させるステップと、
    (ii)前記抗体を検出するステップと、
    を含み、
    検出される抗体のレベルは、前記哺乳類の生検材料におけるリン酸化されたPAKのレベルと相関している方法。
  8. 請求項7記載の方法において、
    前記リン酸特異的抗体は、リン酸化されたセリンを含むペプチド(RRKSLVGTPYWMAPE)に対して作成される方法。
  9. PAK4ペプチドに対して作成されるリン酸特異的抗体であって、
    前記PAK4ペプチドは、アミノ酸配列(KEVPRRKSLVGTPYWMAPE)を含み、かつリン酸化されたセリンを含むリン酸特異的抗体。
  10. ペプチド配列ATTARGGPGKAGSRGRFAGHSEAに対して作成されるPAK4−特異抗体。
  11. PAKリン酸化を調整する化合物を同定する方法であって、
    (i)テスト化合物をPAK4タンパク質の標本に加えるステップと、
    (ii)PAK4を標的とするリン酸特異的抗体を使用することにより、前記PAK4のリン酸化のレベルを測定するステップと、
    (iii)前記処理済みのPAK4標本のレベルを未処理のPAK4標本のリン酸化レベルと比較するステップと、
    を含み、
    前記処理済みの標本の前記リン酸化のレベルが前記未処理の標本の前記リン酸化レベルと異なることは、前記テスト化合物がPAKリン酸化を調整する化合物であることを示す方法。
  12. PAKリン酸化を調整する化合物を同定する方法であって、
    (i)細胞の培養物をテスト化合物に接触させるステップと、
    (ii)PAK4を標的とするリン酸特異的抗体を使用することにより、PAKのリン酸化のレベルを測定するステップと、
    (iii)該レベルを未処理の細胞におけるPAKリン酸化のレベルと比較するステップと、
    を含み、
    リン酸化のレベルが前記未処理の細胞より低いまたは高いことは、前記テスト化合物がPAKリン酸化を調整する化合物であることを示す方法。
  13. PAK活性の活性調節因子による処理に適した哺乳類を選ぶ方法であって、
    PAK4タンパク質が前記哺乳類から得られる生検材料において、過剰発現するかどうか決定するステップを含み、
    PAK4タンパク質のレベルが、同等な生検サンプルにおけるPAK4発現の正常レベルより大きいことは、前記哺乳類がPAK活性の活性調節因子による処理に適していることを示す方法。
  14. PAK活性の活性調節因子による処理に適した哺乳類を選ぶ方法であって、
    (i)候補哺乳類の器官の第1の組織から得られる生検材料におけるPAK4タンパク質のレベルを測定するステップと、
    (ii)候補哺乳類の前記器官の第2の組織から得られる生検材料におけるPAK4タンパク質のレベルを測定するステップと、
    (iii)前記2つのレベルを比較するステップと、
    を含み、
    前記2つの生検材料におけるPAK4タンパク質のレベルの違いは、前記候補哺乳類がPAK活性の活性調節因子による処理に適していることを示す方法。
  15. PAK活性の活性調節因子による処理に適した哺乳類を選ぶ方法であって、
    (i)候補哺乳類から得られる組織由来の生検材料において、PAK4メッセンジャーRNAが過剰発現するかどうか決定するステップを含み、
    PAK4メッセンジャーRNAのレベルが、公知の健康な哺乳類由来の同等の組織から得られる生検材料におけるPAK4メッセンジャーRNA発現の正常レベルより大きいことは、前記候補哺乳類がPAK活性の活性調節因子による処理に適していることを示す方法。


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