JP2006505409A - 金属のためのモデル化法 - Google Patents

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Abstract

金属(1)の温度(T)が、調整量(S)に応じて操作される少なくとも1つの調整要素(2)によって直接的又は間接的に制御し得るようになっている。材料モデル(5)には、調整量(S)、金属(1)の温度及び金属(1)が少なくとも第1ないし第2の相で存在する相成分に対する出発値(T、p1、p2)が予め与えられる。材料モデル(5)内において、これらの量(T、p1、p2)を考慮して、実時間で熱伝導式及び転移式が解かれ、これらの量に対する期待値(T、p1、p2)が求められる。その際、転移式の枠組みにおいて、金属(1)の相のギブス自由エンタルピー(G1、G2)、それに基き第1の相から第2の相への金属(1)の転移率、及びそれに基き期待成分(p1、p2)が求められる。

Description

本発明は、金属のためのモデル化法に関し、金属の温度が直接的又は間接的に少なくとも1つの調整要素によって制御され得るものであり、
・その際、材料モデルに、金属の出発温度と、金属が少なくとも第1の相ないし第2の相にある出発成分とが予め与えられ、
・その際、材料モデル内において、出発温度、出発成分及び調整要素に対する調整量を考慮して実時間で熱伝導式及び転移式が解かれ、そうして金属の期待温度及び金属が少なくとも第1の相ないし第2の相にある期待成分が求められ、
・その際調整要素が調整量に応じて操作される
ようになっている。
このような方法は、例えばダブリューボーハース( W.Borchers)等著「鋼板の熱伝導の数値シミュレーション−数学が冷却路の制御を手伝う」(Numerische Simulation der Waermeleitung in Stahlblechen−Mathematik hilft bei der Steuerung von Kuehlstrecken)、フリードリッヒ・アレクサンダー大学(Friedrich-Alexander-Universitaet)、エアランゲン-ニュールンベルグの大学至急報として 27巻、102号 2001年10月発行されたものから知られている。
既知の方法は、特に圧延機の冷却材調整要素の制御のために使用される。その際冷却材調整要素はロールスタンド間に配置することができる。冷却材調整要素は又ロールスタンドの後方に配置することもできる。他の用途も考えることができ、例えば、連続鋳造における、又は圧延機そのものの制御における凝固プロセスの計算の枠組みで考えることができる。
相の成分を求めるため、従来技術においては、シャイル(Schel)の規則又はジョンソン-メール-アブラミ(Johnson-Mehl-Avrami)ないしブリマコム(Brimacombe)の数式が利用される。
従来技術の数式は、実際上すべての場合に誤りなく機能するものではない。特にこれらは一連の体系的な欠点を持っている。第1に、各材料は別々にパラメータ化されなければならない。異なる材料間の内挿は不可能か、少なくとも制限されてのみ可能である。第2に、従来技術の方法においては2相のみが考察される。2相より多いものに拡張することは系に基き不可能である。第3に、従来技術の方法は、考察されている金属の完全な転移の場合にしかモデルと事実との良好な一致を与えない。第4に、従来技術の方法は、相転移の際放出される転移熱に関する情報を与えない。しかしながら転移熱を知ることは、熱伝導式を正確に解くために不可欠である。
本発明の課題は、よりすぐれたモデル結果を与える金属のためのモデル化法を提供することにある。
この課題は、転移式の枠組みにおいて、金属の相のギブス自由エンタルピー、このギブス自由エンタルピーに基づいて第1の相から第2の相への金属の転移率、そしてこの転移率に基いて期待成分が求められる。
最も簡単な場合、本発明においては、従来技術の場合と同様に、純粋の2相系が考察され、例えばオーステナイトからフェライトへ、及びその逆の転移が考察される。しかしながら、多相系、特にフェライト-オーステナイト-セメンタイト系に拡張することも容易に可能である。
一般に、添加物質の成分は互いに無関係に考察することができる。その、しかも結び合わされた、添加物質のギブス自由エンタルピーへの影響は知られている。例えば、技術論文のジュルキミーティニン(Jyrki Miettinen)、カルファド(Calpfad)著「鋼のための近似熱力学的解の相データ(Approximate Thermodynamic Solution Phase Data for Steels)」22巻、2号、275〜300頁、1998年及びボ ズンドゥマン(Bo Sundman)及びジョン アグレン(John Agren)著「コンピュータアプリケーションに適する、複数の成分及びサブ格子を有する相のための正規の解モデル(A Regular Solution Model for Phase with Several Components and Sublattices,Suitable for Computer Applications)」Journal Phys.Chem.Solids、42巻、297〜301頁に示されている。従って鋼に対しては、鉄・炭素混合物のギブス自由エンタルピーを炭素の成分及び温度の関数として求め、添加物質、例えばNi、Si、Pの作用を鉄・炭素混合物及び温度の関数として考慮することが可能である。添加物質の成分も共に予め与えられるような材料モデルの設計においては、従って考察される相のギブス自由エンタルピーは、予め詳細に与えられない材料に対しても求めることができる。
固有の、即ち金属の単一の量に関する、相のギブス自由エンタルピーが求められると、転移率は特に簡単な方法で、即ち固有のギブス自由エンタルピーの差に基いて求めることができる。
それに代えて、転移率を相の成分で重み付けされた、相の固有のギブス自由エンタルピーの和に基づいて求めることが可能である。
さらに、転移率を固有のギブス自由エンタルピーに関する位置積分に基いて求めることが可能である。この種の求め方は特に、少なくとも1つの相のギブス自由エンタルピーの位置関係において有利である。
金属が少なくとも2つの化学的に互いに異なる構成成分を含むときは、ギブス自由エンタルピーは化学組成に対する構成成分の分布を求めるためにも考慮することができる。
本発明によるモデル化法は、相の少なくとも1つが金属の液体状の集合状態に相当する場合にも使用することができる。しかし又、相の少なくとも1つ(好ましくは相のすべて)が金属の固体状の集合状態に相当することも可能である。
この方法は金属ごとにただ1回使用されることが可能である。しかしながら金属の場所的に直接連続する多数の個所において使用するのが有利である。
材料モデルに少なくとも1つの目標温度が設定される場合には、材料モデルは調整量を自動的に求めることが可能である。目標温度はその際特に(時間的な)目標温度曲線であり得る。
調整量は時間的な調整量曲線であり得る。この場合特に、調整量曲線を考慮に入れて熱伝導式及び転移式がステップ式に解かれ、そうして金属の期待温度曲線及び相の期待成分曲線が求められることが可能である。調整要素の操作はこの場合、熱伝導式及び転移式の完全に解かれた後初めて行われるのが有利である。
調整量はまた個々の値であり得る。この場合調整量は各1ステップに対してのみ考慮に入れられる。調整量の操作はこの場合すぐ前のステップと後続のステップとの間に行われるのが有利である。
モデル化法は、出発温度が調整要素による金属の制御の前に測定要素により検出された実際温度であるとき特に信頼性をもって機能する。
調整要素による金属の制御の後、測定要素により金属の最終温度が検出され、この最終温度が期待温度と比較され、その比較に基き材料モデルが適応化されると、材料モデルは自己学習モデルとして形成される。
金属1の内部に対し解くべき熱伝導式が次の形
Figure 2006505409
を持つのが有利であり、ここでHはエンタルピー、tは時間、λは熱伝導率、p1及びp2は相の成分、ρは密度、Tは金属の温度である。q′は金属の内部に外部の影響例えば圧延時の変形又は誘導加熱により生じる熱量である。これに対し相転移に基き生じる転移熱は式の左の部分で既に考慮されている。
上述の正確な熱伝導式は、金属の形状及び集合状態に無関係に、常に使用することができる。金属が厚み方向を有する金属ベルトとして形成されている場合には、上述の式の代りに簡単化された式
Figure 2006505409
を解くことが可能であり、ここでxはベルト厚み方向の位置である。
その他の利点及び詳細は図面と関連して実施例の以下の説明から明らかである。その各図は原理的に示されている。
図1によれば、設備は金属1の温度制御のために調整要素2を有する。調整要素2を用いて、一般的には冷却により、また個々には加熱によって、直接的又は間接的に金属1の温度Tを制御することができる。例えば、規定の量の冷却媒体(代表的には水)を金属1上に与えることができる。
金属1は今の場合固体状の集合状態の鋼である。しかし又それは液体状の集合状態を持っていてもよい。また金属1は鋼とは違う金属、例えばアルミニウムや非鉄金属であってもよい。図1によれば、金属1はさらにベルト厚み方向を有する金属ベルトとして形成されている。しかし又、金属1の形状は例えば棒状のプロフィル(例えば導線)、管又はU字状プロフィルもあり得る。
この設備は制御計算機3によって制御される。特に調整要素2も制御計算機3により調整量Sに従って操作される。制御計算機3はコンピュータプログラム4によってプログラミングされている。コンピュータプログラム4によるプログラミングに基いて、制御計算機3は、さらに設備の制御のために、以下に詳細に述べる金属1のためのモデル化法を実行する。
モデル化法の実行の枠組みにおいては、図2に従って、金属1のための材料モデル5に、金属1の出発温度T及び金属1が第1の相ないし第2の相にある出発成分p1、p2が予め与えられる。出発温度Tは評価値又は理論的に計算された値であってよい。しかしながら、設備が測定要素6を備えるのが好ましい(図1参照)。測定要素6により金属1の実際温度Tを検出することができる。今の例では、操作要素2による金属1の制御に先立って実際温度Tのこのような検出が行われる。この時点で検出された実際温度Tは、出発温度Tであり、材料モデル5に導かれる。
出発成分p1、p2は通例計算に基いて求められた値又はプロセス条件に基いて既知の値である。例えば、鋳造の前は金属1は完全に液相にあることは予め知られている。または、鋼が鋼の転移温度より高い温度に十分長い間保持されているときは、材料はオーステナイトであることが知られている。
材料モデル5の内部においては、図2に従って、これらの出発値T、p1、p2、調整量S及び金属1の内部に対する調整要素2の実効性を考慮して、リアルタイムで材料式が解かれる。材料式は以下の形の熱伝導式
Figure 2006505409
及び転移式を含む。これらの式において、それぞれ金属1の、Hはエンタルピー、tは時間、λは熱伝導度、p1及びp2は相の成分、ρは密度、Tは温度を示す。q′は金属1の内部に外部の影響、例えば圧延時の変形又は誘導加熱により生ずる熱量である。これに対し相転移に基き生じる転移熱は既に式の左の部分において考慮されている。従って材料モデル5内においてリアルタイムで、金属1の期待温度T及び金属1が第1の相ないし第2の相にある期待成分p1、p2が求められる。
熱伝導式の解法、また調整量S及び調整要素2の実効性をも斟酌することは当業者に一般に知られている。それ故その点に関しては以下詳細に述べない。ただ上述の熱伝導式は金属1の集合状態及び形状に無関係に解き得る一般的な式であることだけを述べておく。金属1がベルト厚み方向を備える金属ベルトとして存在する今の場合、熱伝導式は図3に従って1次元で表現することができる。何故ならベルト運動方向及びベルト幅の勾配はほぼ0であるからである。従ってこの場合熱伝導式は次のように簡単化される。ここでxはベルト厚さ方向の位置である。
Figure 2006505409
転移式を解くために、以下に図4と関連して詳細に説明する方法が使用される。図4に示したものにおいては、金属1が2つの相を取り得るという簡単化した想定が当てられた。しかしこの方法は2より多い相を持った金属1に容易に拡張することができる。
図4によれば、式処理ブロック7に複数の入力量が導かれる。まず式処理ブロック7に熱量Q′が導かれる。熱量Q′は、一方では熱伝導に基く熱収支の変化、他方では場合によっては金属1内で外部の影響によって生ずる熱量q′を含む。
さらに式処理ブロック7には、金属1が第1の相で存在する成分p1が導かれる。また式処理ブロック7には時間的変化p1′が導かれる。図4に従って2相系のみが考察されるという状況に基いて、第2の相の成分p2及びその変化p2′も既知である。
最後に式処理ブロック7にはなお金属1の相のエンタルピーH1、H2が導かれる。その際エンタルピーH1、H2は金属1の単一の量、例えば1キログラム又は1モルに関連している。
式処理ブロック7は線形式セット
Figure 2006505409
に基いてエンタルピーH1及びH2の時間的変化H1′及びH2′を求める。これらの変化H1′、H2′は積分器8、9に導かれ、これらの積分器は出力信号としてエンタルピーH1、H2を求める。
積分器8、9は出発値H1、H2により適切に初期化されている。その際出発値H1、H2は互いに無関係に予め定められ得るものではない。むしろそれらは、結果として生じる固有のギブス自由エンタルピーG1、G2が相転移温度において同じ値をとるように定められなければならない。
線形式セットにおいて、T1′及びT2′は各エンタルピーH1ないしH2に関する各温度T1、T2の一次導関数を意味し、従って時間の導関数を意味するものではない。
上述の線形式セットの代りに次ぎの形
Figure 2006505409
の非線形式セットを解くこともできる。ここでHは系のエンタルピーHに対する適切な出発値である。この式セットは直接エンタルピーH1、H2を与える。そのため、既に述べたようにそれは非線形である。
求められたエンタルピーH1は温度算出器10に導かれる。この温度算出器10は考察されている相に対するエンタルピーH1に基いて期待温度T1を求める。さらにエンタルピーH1はエントロピー算出器11に導かれる。このエントロピー算出器11は考察されている相に対し、次式
Figure 2006505409
に基いてエントロピーS1を求める。
期待温度T1及び求められたエントロピーS1は乗算器12に導かれる。その出力信号は、負の符号が付されて、加算器13に導かれ、この加算器13にはさらにエンタルピーH1も導かれる。加算器13の出力信号は考察されている相の固有のギブス自由エンタルピーG1に相応する。
類似した方法で、第2の相に対しても対応する固有のギブス自由エンタルピーG2が求められる。その結果加算器14において両固有のギブス自由エンタルピーG1、G2の差ΔGが形成される。
このようにして求められた両固有のギブス自由エンタルピーG1、G2の差ΔGは、転移率算出器15に導かれる。この転移率算出器15は差ΔG及び成分p1に基いて転移率を求める。転移率は積分器16に導かれ、この積分器にはさらに出発値として出発成分p1が導かれる。積分器16の出力信号、従って求められた期待成分p1、は、再び式処理ブロック7及び転移率算出器15に導かれる。
図4から分かるように、転移式はステップ式に解かれ、その際各ステップにおいて前に求められた期待値が式処理ブロック7に導かれる。類似の方法で、熱伝導式もステップ式に解かれる。その際熱伝導式及び転移式の結果は、当然各ステップ後に調整される。この方法は熱伝導式の各支点に対して有利に使用される。計算時間を節約するため、相転移の際の支点をまとめることによって、転移モデルの計算の際の費用を下げることができる。熱伝導式はしかし常に、従ってこの場合も、各支持位置に対し解かれる。
さらに温度T1、T2は計算が正しい場合には各時点に同じ値を有し、以下期待温度Tともいう。それ故場合によって生じることのある温度T1、T2相互間のずれは、材料モデル5の最適から外れた姿態に対するしるしである。それ故このずれは、材料モデル5のプログラム技術的作成の枠組みで、材料モデル5の最適化のために、特にエントロピー算出器11及び温度算出器10のために考慮することができる。
図4による方法によって、また期待温度T及び期待成分p1、p2に対する時間的曲線が求められる。
調整量Sは、図4による方法の場合、各時点に同じ値を持つ必要はない。むしろ調整量Sは時間的曲線(以下調整量曲線という)を有することができる。それ故調整量Sの実際値も各ステップにおいて現実化される。実際値は金属1のただ表面に作用する処理において、例えば水が与えられる際には、熱伝導式を解く際顧慮される周縁条件に入り込む。これに対し、金属1の容積に作用する処理、例えば圧延工程又は誘導加熱においては、調整量Sは特に熱量Q′に入り込む。
熱伝導式及び材料式をステップ式に解く際、2つの二者択一のやり方が可能である。一方では、期待温度T及び期待成分p1、p2に対する時間的曲線を求めた後あらかじめ与えられた調整量曲線Sに応じて調整要素2の操作を行うことができる。また他方では、各ステップに対し調整量Sのみを関係させ、すぐ前のステップと後続のステップとの間で調整量Sに応じて調整要素2を操作することも可能である。
これら両者において、材料モデル5に調整量Sのみを設定することが可能である。図2及び図3によれば、材料モデル5に目標温度T*(そのうえさらに目標温度T*の時間的曲線が好ましい)を設定することもできる。この場合、材料モデル5は目標温度T*、出発温度T及び調整要素2の実効性に基いて調整量Sを自動的に求めることが可能である。
金属1を調整要素2により制御した後、図1に従って別の測定要素6′を使用して、新たに金属1の実際温度Tが検出される。この温度T(以下最終温度という)は、図5に従って適応化要素5′により期待温度Tと比較される。この比較に基き適応化要素5′は材料モデル5を適応化させる。例えば熱伝導式の熱伝達量又は転移率に対する影響量を変えることができる。
したがって与えられた実施例によれば、金属1の単一の量に関係する相の固有のギブス自由エンタルピーG1、G2が求められる。それから転移率は差ΔGに基き求められる。最も簡単な場合、転移率は求められた差ΔGと定数との積として生じる。ここで転移率p1′を差ΔGと目下の相成分p1との積から求める転移率算出器15を使用するのが有利である。このような転移率算出器15は、例えば種々の鋼に対するZTUダイヤグラムのデータセットに基いてパラメータを決められ得る。
その上転移率を相の成分p1、p2で重み付けされた固有のギブス自由エンタルピーG1、G2の和に基いて求めることと完全に同等であろう。ここで、温度が固定されている場合の転移はひとりでにギブス自由エンタルピーGの減少方向にのみ進行することが利用される。
上述の図4と関連して説明したやり方は、純粋の相転移が同じ化学組成を生じる場合、例えばオーステナイトからフェライトへの転移のような場合には特に意義がある。それは固相から液相への純粋の転移が生じる場合にも使用することができる。
成分p1、p2を求める上述の説明においては、常に固有のギブス自由エンタルピーG1、G2、固有のエントロピーS1、S2、固有のエンタルピーH1、H2に対する実際の瞬時値及び期待温度T1、T2が使用された。しかし温度算出器10及びエントロピー算出器11の評価は、温度T1、T2及び固有のエントロピーS1、S2の関連する固有のエンタルピーH1、H2との関数曲線ないし関係が既知であることを前提とする。それ故相転移を良好に且つ正しく記述し得るためには、温度算出器10及びエントロピー算出器11の基礎をなし、実際にモデル化された金属1、特にその化学組成に関係する関数を利用し得ることが必要である。そのため材料モデル5を発展させたものにおいては、まず考察している物質の相に対する固有のギブス自由エンタルピーG1、G2が温度の関数として求められるのが有利である。固有のギブス自由エンタルピーを温度の関数として求めることは、例えば学術論文のペルグスタフソン(Per Gustafson)著「Fe−C系の熱力学的評価(A Thermodynamic Evaluation of the Fe-C System)」Scandinavian Journal of Metallurgy 14(1985)、259〜267頁に記載されている。
このようにして関連する温度T1ないしT2の関数として求められた固有のギブス自由エンタルピーG1ないしG2(従って固有のギブス自由エンタルピーG1、G2の関数曲線)に基いて、固有のエンタルピーH1、H2の関数として温度T1、T2ないし固有のエントロピーS1、S2の関数曲線を容易に求めることができる。これらを求めることは当業者に一般に知られている。その詳細に関してはあらためて上述のペルグスタフソンの論文を参照されたい。
固有のギブス自由エンタルピーG1、G2の関数曲線並びに温度T1、T2及び固有のエントロピーS1、S2の関数曲線を求める場合、添加物質により引き起こされる固有のギブス自由エンタルピーG1、G2の変化も特に考慮しなければならない。従って考察すべき添加物質について、固有のギブス自由エンタルピーG1、G2の変化が考察される添加物質の添加される量の関数として求められる。これらの変化は考察される添加物質の量に関してたしかに著しく非線形であり得る。これらの変化はまた互いに無関係であり得る。しかし作用並びに相互の関係は知られており、既述のジェイミーティニン、ビー ズンダマン及びジェイ アグレン著の論文を参照されたい。従って結局のところ、温度算出器10及びエントロピー算出器11は、添加物質の成分が知られている場合には未知の混合物のためのものでもある。そこから未知の混合物(特に未知の鋼組成物)をも高い精度でモデル化することが可能である。
実際上、金属1はしばしば2つの化学的に互いに異なる基礎構成成分を有する。鋼の場合、これら両構成成分は代表的に鉄(明らかに50原子%を超える主構成成分)と炭素である。この場合、先ず固有のギブス自由エンタルピーGが両構成成分の一方の(相対的)成分n及び温度の関数として求められる。次いで再び考察すべき添加物質に対して、この関数がどのように変化するかが求められる。ここでも、この変化がたしかに著しく非線形であり得ることがあてはまる。このことは、添加物質の量についても、鉄と炭素との混合比が異なる場合の添加物質の同じ量の作用についても通用する。従って、1%の炭素と99%の鉄とを有する鉄・炭素混合物における添加物質の特定の量(例えば1%のシリコン及び2%の燐)は、4%の炭素と96%の鉄とを有する鉄・炭素混合物の場合における固有のギブス自由エンタルピーへの影響を全く異にすることが十分に可能である。この際パーセント数は原子パーセントに関する。また、例えば添加物質の2倍の量は、添加物質の1倍の量とは、固有のギブス自由エンタルピーへの影響が全く異なることも十分に可能である。しかしさらに、添加物質の影響は知られており、ないしは知られた方法で求めることができることが認められている。
このようにして求められた鉄・炭素混合物の固有のギブス自由エンタルピーGの曲線は、金属1の構成成分の化学組成に関する分布を求めるのに関係させることができる。このことは以下に鉄・炭素混合物の例に基いて詳細に説明する。
鉄と炭素との混合物が存在するものと仮定する。その際nは混合物中の鉄の成分、nは混合物中の炭素の成分とする。成分n、nの和は当然1である。さらにnA1は第1の化学組成中の鉄の成分、nA2は第2の化学組成中の鉄の成分と仮定する。この際これらの成分nA1、nA2の和は当然鉄の全成分に等しい。同じように両組成中には炭素の成分nB1、nB2も含まれている。これらの成分nB1、nB2の和は同じように炭素の全成分nとなる。m=nA1+nB1及びm=nA2+nB2により各組成に対する成分が導入される。それによって全系のギブス自由エンタルピーGは次のようになる。
Figure 2006505409
この式をnA1ないしnB1に対し(全)微分し導関数を0とおくことにより、2つの式及び従って成分nA1及びnB1に対する2つの条件を得る。その際この式において、m、m及びG2の独立変数が変数として暗黙にnA1及びnB1を含むことが注意されなければならない。
鉄・炭素混合物のギブス自由エンタルピーGが炭素の成分nの関数として例えば図5に示されるように凸状の曲線を有する場合には、固有のギブス自由エンタルピーG1、G2の成分で重み付けされた和が均一に混合された系のギブス自由エンタルピーより小さい2つの化学組成の分布は不可能である。この場合式は線形に関係する。その結果金属1の均一な化学組成が生じる。
これに対し、例えば図6に示されるように、炭素成分の関数としてのギブス自由エンタルピーGが必ずしも凸状に変化しない場合には、固有のギブス自由エンタルピーG1、G2の成分で重み付けされた和が均一に混合された系のギブス自由エンタルピーより小さい2つの異なる化学組成の分布は可能である。この場合式は線形に無関係である。それによって成分nA1、nA2、nB1及びnB2に対する一義的な値が生じる。この場合金属1は2つの互いに異なる化学組成に分かれる。組成は混合比nないしnを明示する。混合比n、nは次式によって定義される。
Figure 2006505409
実際にはこれら両方のやり方の混合が講じられなければならない。例えばオーステナイトには比較的大きい量の炭素が溶け得る。これに対しフェライトには僅かな量の炭素しか溶け得ない。それ故オーステナイトは冷却の際フェライトとパーライトとの混合物に崩壊し、その際パーライトは共融混合物であり、これはセメンタイト(FeC)とフェライトとからなり、冷却により炭素で飽和されたオーステナイトから転移温度以下で生じる。
相転移速度はいわゆる転移-拡散モデルによって記述される。その際異なる相は可動性の相境界によって互いに分離されている。各相内には可動性と非可動性の元素がある。非可動性の元素は一様に分布されている。可動性の元素は一般に相内で一様に分布していない。可動性の元素の拡散は、各相において所属の化学ポテンシャルの負の勾配の方向に進行する。その際可動性の元素の拡散速度は有限である。その際化学ポテンシャルは、可動性の元素の濃度についての、固有の(即ち同じ量に関して)ギブス自由エンタルピーの微分によって得られる。1つ又は複数の可動性の元素に対する拡散の正しい表示は当業者に知られている。自由な相境界においては、相境界面が移動する速度を求めるため、相境界面のすぐ前とすぐ後の固有のギブス自由エンタルピーの差が形成される。この提出課題は、当業者によって拡散による自由な境界値問題又はシュテファン問題ともいわれ、一般に知られている。近似解は例えば、エイカール(A.Kar)及びジェイ マズムダー(J.Mazumder)著「有限媒体におけるシュテファン問題の分析解(Analytic Solution of the Stefan Problem in Finite Mediums)」Quart.Appl.Math.,52巻 1994年に見られる。
本発明の枠組みにおいて、各転移に対し(相転移に対しても、並びに1つの化学組成の他の化学組成への崩壊に対しても)、適切な転移率を求めることができる。全体として、転移事象は常に全系のギブス自由エンタルピーGの減少方向に進行することが確認され得る。そのように、上述のモデルイメージは、相境界面における固有のギブス自由エンタルピーG1、G2の差の明確な使用なしでも文書化することができる。特に金属1の冷却の振る舞いを考慮して、金属1の相状態について述べることも、その組織構造及び粒子の大きさについて述べることも可能である。
図7によれば、設備は金属1に対する冷却装置として構成されている。調整要素2は冷却材調整要素として構成されている。この調整要素は圧延機のロールスタンド間に配置されるか、ロールスタンドの後方に配置されている。調整要素は、個々に操作可能な部分2′を介して規定量の冷却材、代表的には水を金属1上に施すことができる。
図1と関連して先に述べたように、測定要素6、6′を用いて金属1の温度が検出される。冷却装置がもっぱらロールスタンドの後方に配置されている場合には、測定要素6は最後のロールスタンドの後方で冷却装置の前に配置される。さもなければ、測定要素6は冷却装置に前置されたロールスタンドの前に、測定要素6′は冷却装置に後置されたロールスタンドの後に配置されるのが好ましい。
冷却区間が駆動されると、熱伝導式及び転移式の解と時間を合わせて、それぞれ測定要素6を用いて金属1の出発温度Tが検出される。さらに、材料モデル5には材料速度vが導かれる。それによって材料モデル5は、出発温度Tが検出された金属1の個所に関して、材料追跡を実行し、その結果調整要素2の個々の部分2′を時間に合わせて操作することができる。冷却区間の末端にある別の測定要素6′を用いた最終温度Tの検出も時間に合わせて行い、金属1の関連する個所に所属せしめることができる。図7による実施例においては、従って金属1の場所的に直接連続する多数の個所においてモデル化法が用いられる。
図7の例においては、材料の流れ方向は常に同じである。しかし材料の流れ方向を変えることもできる。例えば厚板ロール列においては、材料は冷却のため再びロールスタンドに戻され、新たな圧延プロセスと続く冷却プロセスにかけられることができる。
図8及び図9は本発明によるモデル化法の別の適用例を示す。
図8によれば、設備は圧延路として構成されている。調整要素2はこの場合にはロールスタンドの1つであり、関連する調整量Sは圧延速度である。場合によっては調整要素2はロールスタンドと冷却装置との組み合わせであってもよい。この場合、調整量Sも当然組み合わせられた調整量である。
図9のよる実施形態においては、設備は連続鋳造設備として構成されている。調整要素2は組み合わせられた調整要素として構成され、それを用いて一方では連続鋳造設備の鋳型の冷却が制御され、他方では鋳造されたロープ1が鋳型から引き抜かれる排出速度vが制御される。
本発明の利点は多岐にわたっている。一方では、本発明の材料モデル5は、可能な添加物質に関する完全なパラメータ化において、未知の材料クラス及び原材料の処理をも可能な一般に有効な結果を可能にする。さらに、シャイル(Scheil)及びアブラミ(Avrami)の数式と異なり、転移事象が不完全な転移の場合に対しても正しく記述される。その際、材料モデル5の枠組みにおいて、従来技術の方法と異なり、相転移の際に生じる転移熱も正確に求められ考慮される。しかしなかんずく、状態図表及びZTUダイヤグラムの複雑なトポロジーが通常のなめらかな曲線のパラメータ化に還元される。それによって、鋼における合金元素の特別に複雑な関係の技術的処理が始めて可能になる。何故なら、考察される系(ここでは金属1)の圧力及び温度Tが一定に保持されている場合には、系のギブス自由エンタルピーGはその最小値に逆行しようとするからである。従って異なる相のギブス自由エンタルピーG1、G2の比較は相転移の方向を示す。その際、添加物質と相としてセメンタイト(FeC)のような化合物とを有する金属の特別にむずかしい場合でさえ、物理的に正しく処理され得る。最後に、数式は温度計算にのみならず、構造及び粒子の大きさの計算にも使用することができる。
本発明による金属の温度制御のための設備の構成配置図である。 本発明の材料モデルの例の説明図である。 本発明の材料モデルの別の例の説明図である。 本発明による転移式を解くためのブロック図である。 ギブス自由エンタルピーの曲線の一例である。 ギブス自由エンタルピーの曲線の別の例である。 本発明による金属の温度制御のための別の設備の構成配置図である。 本発明による金属の温度制御のための別の設備の構成配置図である。 本発明による金属の温度制御のためのさらに別の設備の構成配置図である。
符号の説明
1 金属
2 調整要素
3 制御計算機
4 コンピュータプログラム
5 材料モデル
6 測定要素
7 式処理ブロック
8、9 積分器
10 温度算出器
11 エンタルピー算出器
12 乗算器
13、14 加算器
15 転移率算出器
16 積分器
S 調整量
金属の出発温度
p1、p2 金属の相成分の出発値
金属の期待温度
p1、p2 金属の期待相成分
G1、G2 金属の相のギブス自由エンタルピー

Claims (27)

  1. 金属(1)のためのモデル化法であって、金属の温度が直接的又は間接的に少なくとも1つの調整要素によって制御され得るものであり、
    ・その際、材料モデル(5)に、金属(1)の出発温度(T)と、金属(1)が少なくとも第1の相ないし第2の相にある出発成分(p1、p2)とが予め与えられ、
    ・その際、材料モデル(5)内において、出発温度(T)、出発成分(p1、p2)及び調整要素(2)に対する調整量(S)を考慮して実時間で熱伝導式及び転移式が解かれ、そうして金属(1)の期待温度(T)及び金属(1)が少なくとも第1の相ないし第2の相にある期待成分(p1、p2)が求められ、
    ・その際調整要素(2)が調整量(S)に応じて操作される
    ようになっているモデル化法において、
    転移式の枠組みにおいて、金属(1)の相のギブス自由エンタルピー(G1、G2)、このギブス自由エンタルピー(G1、G2)に基づいて第1の相から第2の相への金属(1)の転移率、この転移率に基いて期待成分(p1、p2)が求められることを特徴とする金属のためのモデル化法。
  2. 固有の、即ち金属(1)の単一の量に関する、相のギブス自由エンタルピー(G1、G2)が求められ、固有のギブス自由エンタルピー(G1、G2)の差に基いて転移率が求められることを特徴とする請求項1記載のモデル化法。
  3. 固有の、即ち金属(1)の単一の量に関する、ギブス自由エンタルピー(G1、G2)が求められ、相の成分(p1、p2)で重み付けされた相の固有のギブス自由エンタルピー(G1、G2)の和に基いて転移率が求められることを特徴とする請求項1記載のモデル化法。
  4. 固有の、即ち金属(1)の単一の量に関する、ギブス自由エンタルピー(G1、G2)が求められ、相の少なくとも1つの固有のギブス自由エンタルピー(G1、G2)は位置に関係し、相の固有のギブス自由エンタルピー(G1、G2)に関する位置積分に基いて転移率が求められることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のモデル化法。
  5. 金属(1)が少なくとも2つの化学的に互いに異なる構成成分(例えば鉄及び炭素)を含み、ギブス自由エンタルピー(G1、G2)が構成成分の化学組成に対する分布を求めるためにも考慮されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のモデル化法。
  6. 相の少なくとも1つが金属(1)の液体状の集合状態に相応することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のモデル化法。
  7. 相の少なくとも1つが金属(1)の固体状の集合状態に相応することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のモデル化法。
  8. 金属(1)の場所的に直接連続する多数の個所に用いられることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のモデル化法。
  9. 材料モデル(5)に少なくとも1つの目標温度(T*)が設定され、材料モデル(5)が調整量(S)を自動的に求めることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載のモデル化法。
  10. 目標温度(T*)が目標温度曲線(T*)であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載のモデル化法。
  11. 調整量(S)が調整量曲線(S)であり、調整量曲線(S)を考慮して熱伝導式及び転移式がステップ式に解かれ、金属(1)の期待温度曲線(T)及び相の期待成分曲線(p1、p2)が求められ、調整量曲線(S)に基く調整要素(2)の操作が、金属(1)の期待温度(T)及び相の期待成分曲線(p1、p2)が求められた後初めて行われることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載のモデル化法。
  12. 熱伝導式及び転移式がステップ的に解かれ、金属(1)の期待温度曲線(T)及び相の期待成分曲線(p1、p2)が求められ、調整量(S)が各ステップに対してのみ考慮され、調整要素(2)の操作がすぐ前のステップと後続のステップとの間で調整量(S)に応じて行われることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載のモデル化法。
  13. 出発温度(T)が金属(1)の調整要素(2)による制御の前に測定要素(6)により検出された実際温度(T)であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載のモデル化法。
  14. 金属(1)の調整要素(2)による制御の後に測定要素(6′)により金属(1)の最終温度(T)が検出され、この最終温度(T)が期待温度(T)と比較され、この比較に基いて材料モデル(5)が適応化されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載のモデル化法。
  15. 金属(1)の内部に対し解くべき熱伝導式が
    Figure 2006505409
    の形を有し、ここでHはエンタルピー、tは時間、λは熱伝導率、p1及びp2は相の成分、ρは密度、Tは金属の温度、q′は金属の内部に外部の影響により生じる熱量であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1つに記載のモデル化法。
  16. 金属(1)が厚み方向を有する金属ベルトとして形成され、金属(1)の内部に対し解くべき熱伝導式が
    Figure 2006505409
    の形を有し、ここでHはエンタルピー、tは時間、xはベルト厚み方向の位置、λは熱伝導率、p1及びp2は相の成分、ρは密度、Tは金属の温度、q′は金属の内部に外部の影響により生じる熱量であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1つに記載のモデル化法。
  17. 金属(1)が主成分として鉄を含むことを特徴とする請求項1〜16のいずれか1つに記載のモデル化法。
  18. 請求項1〜16のいずれか1つに記載のモデル化法を実施するためのコンピュータプログラム。
  19. 金属(1)の温度(T)を直接的又は間接的に制御可能な調整要素(2)を有する設備のための、請求項18記載のコンピュータプログラム(4)によりプログラムされた制御計算機。
  20. 金属(1)の温度(T)を直接的又は間接的に制御可能な調整要素(2)を有する設備であって、請求項19記載の制御計算機(3)により操作されることを特徴とする設備。
  21. 金属(1)の冷却装置として構成され、調整要素(2)が冷却材調整要素(2)であることを特徴とする請求項20記載の設備。
  22. 冷却装置に圧延機の少なくとも1つのロールスタンドが後置されていることを特徴とする請求項21記載の設備。
  23. 冷却装置が圧延機の少なくとも1つのロールスタンドに後置されていることを特徴とする請求項21記載の設備。
  24. 圧延路として構成され、調整要素(2)が圧延速度調整要素(2)として構成されていることを特徴とする請求項20記載の設備。
  25. 連続鋳造設備として構成されていることを特徴とする請求項20記載の設備。
  26. 40〜100mmの間の厚み(d)を有するベルトの鋳造のための連続鋳造設備として構成され、仕上げ路が直接後置されていることを特徴とする請求項20記載の設備。
  27. 最大10mmの厚み(d)を有する金属ベルト(1)を鋳造するための薄板鋳造設備として構成され、最大2つのロールスタンドが後置されていることを特徴とする請求項20記載の設備。
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