JP2006504244A - 電気化学電池の充電調整方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
充電終了点を判断する圧力応答装置を備える電気化学電池を提供する。特に、可逆の圧力応答スイッチは金属水素化物二次電池の開口端のエンドキャップに配置でき、また、電池内部圧力を開放するための通気系を備えることもできる。さらに、二次電池は、定電圧、定電流、交流電流、又は最低閾値から最大閾値間を変化する電圧を供給する充電源につないで使用する。スイッチ部品は、スイッチを思った通りに動くようにする材料でできているのが好ましい。
Description
本発明は、概して、ニッケル金属水素化物(NiMH)電池などのニッケル二次電池に関し、特に、自動可逆的に電池の充電処理を終了する方法及び装置に関する。また、本発明はニッケルカドミウム(NiCd)電池に使用することもできる。
利便性と携帯性をより高めるため、最新の電化製品や消費者製品の多くが標準型で標準電気性能の電池から電流を取り出して動かすことができるものである。例えばニッケル金属水素化物電池など、いろいろな二次電池が利便性と経済性のため開発されている。
金属水素化物電池の技術は、ニッケルカドミウム電池やリチウムイオン電池の技術に比べ、妥当なコストで優れた高性能を実現する。さらに、金属水素化物電池はNiCd電池より体積エネルギー密度が約50%高く、リチウムイオン電池とほぼ同じである。金属水素化物二次電池の本質的な化学的性質は、この電池を充電する性能に影響を及ぼす。ニッケル二次電池の充電性能に影響を与える問題は、その電池の本質的な化学的性質が原因で生ずる。ニッケル二次電池が完全な充電状態に達すると、次のように正電極で酸素が発生する。
4OH−→O2(ガス)+2H2O+4e−
4OH−→O2(ガス)+2H2O+4e−
その酸素ガスはガス透過性のセパレータを透過して負電極に広がり、そこで次のように結合して水酸化カドミウム又は水となる。
1/2O2(ガス)+H2O+Cd→Cd(OH)2+熱@カドミウム負電極
1/2O2(ガス)+H2→H2O+熱@水素化物負電極
1/2O2(ガス)+H2O+Cd→Cd(OH)2+熱@カドミウム負電極
1/2O2(ガス)+H2→H2O+熱@水素化物負電極
そのような電池を再充電する場合、いつその電池が完全に充電されたかを見極めるのが重要である。例えば、もし電池が長時間充電され過ぎると、電池内圧力の蓄積が電解液の漏洩を引き起こすだけでなく、電池が機能しなくなる原因ともなり、それによって充電器が潜在的なダメージを受けることにもなる。
金属水素化物二次電池は、定電圧ではなく定電流を加えて再充電するのが一般的である。この方式では、電池電圧はフル充電に達するまで徐々に増大し、フル充電でピークに達する。電池が過充電状態に達すると、放出熱が電池の温度を急激に増大させ、代わりに電池電圧の低下を引き起こす。また、過充電中は酸素ガスが再結合される以上に多量に生成されるため電池圧力も急激に上昇する。残念ながら、圧力の変化率が電圧や温度の変化率より桁違いに高いことは周知である。従って、既存の定電流充電の中断方法では、内部圧力の蓄積、破裂及び電解液漏洩のリスクなしには急速充電速度に対応できない。このため、金属水素化物電池に安全弁を設けても良い。
フル充電状態における圧力上昇を低減する一般的方法の1つは、正電極より40−50%大きい過剰体積を有する負電極、ガス透過性セパレータ、及びガスの実効拡散を適切にする所定の電解液を備えることである。このことは酸素が負電極材料と再結合するのを可能とする一方で、負電極における水素ガスの生成を防止する。電池がフル充電に達すると、酸素ガスは正電極で生成され続けるが、水素は負電極から生成されない。もし水素が生成されると、電池が過剰圧力により破裂するだろう。そのため、図1に示すように、酸素の再結合反応は電池圧力を支配する。酸素はセパレータを通り負電極材料と反応する。この反応の問題点は、酸化と熱を伴う過充電による負電極の分解により、電池性能が低下し、それに付随して電池のサイクル寿命が短くなることが挙げられる。
フル充電状態に達したときに1つ以上の電池の充電を中止することは、電池内部のガス圧が上昇することによる電池の破損又は漏損の危険性を回避するため重要である。既存の金属水素化物二次電池は、適切な充電の終了点をその電池自ら表示することはできない。充電をいつ終了すべきか決定するため、代わりに、対応する充電装置の高価かつ高度な検出回路に頼らなければならない。通常、充電の終了は(1)ピーク電池電圧、(2)ピーク電池温度(TCO)、(3)充電継続時間、(4)−dV、及び(5)dT/dtに基づき検出回路で決定される。既存の定電流充電の終了方法にはそれぞれ短所がある。例えば、時間に基づく終了は、終了前に過充電となる場合があるため充電速度が非常に遅い場合を除き信頼できない。
ピーク電圧に基づく充電の終了は、終了前に過電圧状態が生ずる場合があるため、充電時間の終わりにおいて信頼できない。電圧降下(−dV)に基づく終了は、酸素の再結合及びそれに伴い生ずる悪影響をもたらす温度上昇と必然的な関係があり、このことは実際問題として、電圧検出が正確かつ高速でなければならないことを意味する。だがもし周囲温度が安定していなければ、電圧変化を正確に測定するのが困難な場合もある。さらに、充電速度が0.3Cより遅い場合、測定する電圧降下値が小さすぎて正確に検出することができない。定義上、1Cの充電速度は、一定充電電流1時間で、電気化学電池又はバッテリーの定格放電容量とほぼ同程度(例えば、80%以内)を引き込む。また、ピーク温度だけを基準に終了する場合も、周囲温度の変化に影響され易い。
時間に対する温度変化率(dT/dt)に基づく終了は、依然として電池性能やサイクル寿命に弊害をもたらす熱に基づくものであるが、周囲温度の変化に起因する影響を受けにくいため、また、サイクル寿命への悪影響が少ないため、絶対温度変化を検出するより幾分信頼性がある。これは、実際、電圧の低下より先に、温度がより高速で増大するためである。従って、上述の他の方法により電池の破損や漏損のリスクが幾分少ない。この方法が今日使用される最も一般的な充電終了方法になっているのはこのことによる。
当業者は、圧力が所定値レベルを超える場合、電極と電池端子間の接続を切断する圧力に基づくメカニズムを検討している。例えば、米国特許第5026615号は、導電性バネ部、非導電性支持部、及び移動可能な導電性部を備えるエンドキャップアセンブリ中の圧力応答スイッチを開示している。その導電性バネ部は、一方の端で電池端子と電気的に接続し、もう一方の端で移動可能な導電性部と電気的に接続する。移動可能な導電性部は同様に電極と電気的に接続する。電池内部圧力が増大するにつれ、その移動可能な導電性部がバネ部に力を及ぼし、そのバネ部が非導電性支持部を軸にして回転しバネ部を端子から切り離す。従って、当該特許では第1と第2のコンタクトが必要で、その一方は他方に対して移動可能で、かつ他方のコンタクトに対して回転するため支点を軸に回転できるものである必要がある。この構成は必要以上に必須部品が必要で、さらに厳しい精度で構成される組立体が必要で、そのため生産コストだけでなく複雑性も増大する。
これら技術の他の例は、米国特許第5747187号、第5405715号、第5741606号、第5609972号、第6018286号、第6078244号及び第6069551号があり、そこに記載の全部を本明細書に引用して援用する。そのような手段のいくつかは、圧力が引き起こす電池の破損を防止し、そうすることで電池が永久に使用できなくならないようにするものである。他の場合では、可逆のスイッチ装置が電池の破損を防止するが、熱の蓄積を避けるため、及び優れた電池性能とサイクル寿命を確保するために充電終了状態を早期に検出するものではない。
一方、定電圧充電の場合、電池が高電流に対応するなら充電電流は充電の初めで高く、その後、フル充電に近づくにつれて低電流に減少する。定電圧充電の場合、電池がフル充電状態に達すると電池電圧が一定で、電池温度が不変になるため、上述した定電流充電処理における終了判断方法は使えない。電池や充電器にダメージを与える圧力は取り除かれるため、充電速度が0.3Cより高いと、定電流充電方法のように充電時間に基づく判断方法を定電圧充電に用いることができない。このような欠点のため、有効な終了判断方法を特定するのは困難で、そのため金属水酸化物電池の定電圧充電は、一般に実用的でないと考えられている。
交流電流充電の場合、充電電流は電池を充電できるようにする正味正電流を生成するため所定周波数又は所定合成周波数に調整される。交流電流充電では、定電流充電又は定電圧充電に比べ、少ない圧力蓄積と低い温度上昇で高速充電が実現できる。しかしながら、交流電流充電を用いる場合、電池がフル充電状態に達すると、電池電圧の変化は、印加される交流電流に対応する電圧を超えて検出するのが困難であるため、上述した定電流充電処理における終了判断方法は使用できない。結果として有効な終了判断方法を特定するのは困難で、金属水酸化物電池を交流電流で充電することも、一般に実用的でないと考えられている。当然のことであるが、交流電流充電は、本明細書全体に渡って変調交流電流などの正味正電荷を生成するさまざまな電流を意味するものとして用いている。例えば、交流電流は連続する電流パルスを生成する半波整流又は全波整流でも良いし、所望のDC電流でオフセットされても良い。
既公開の豪州国特許出願第199926971 A1号は、外部の電力送信部から埋め込まれた電力受信部に皮膚を通して電力を送信し、埋め込まれたニッケル金属水素化物電池を高速充電する方法を開示している。当該特許出願では、電池内部抵抗が低い場合の初期の急速高電流充電段階、続いて、電池が過剰にガスの発生又は熱の発生をしないように、電気化学状態が許容できる程度のエネルギーだけが充電されるよう確保する第2の低電流で定電圧の充電段階の有効性について検討している。電池への悪影響を排除すると同時に、充電速度を高く維持する。ここで開示された方法では、2つの充電段階の第1段階は、電池電圧が所定の限界充電電圧に到達するまで上昇するものの、比較的高い定充電電流を電力受信部に流すことのできるステップを含む。第2の充電段階では、充電電流は第1段階終わりの電流レベルより低いが、電池電圧は所定の一定電圧値に少なくともほぼ維持される。この豪州国特許出願では、第2の充電段階は、関連するマイクロ電子制御機器が充電電流の変化率が時間がたっても所定勾配に達しないことを決定したとき終了する。この煩雑な2段階の定電流/定電圧技術は、典型的な先行技術である。
要約すれば、金属水素化物二次電池が完全な充電状態に達すると、その正電極から酸素が発生し、そのため、電池内部圧力が増大し、発熱の酸素再結合反応が促進される。通常1時間以内の非常に高い定電流充電速度のとき、充電電流は充電が終わった時でもまだ非常に高い。このことは電池に厳しい熱を与え、サイクル寿命を短くする結果をもたらす。使用できる定電流充電の終了方法は、電池温度が高い場合にはあまり信用できない。その上、電池の発熱は弊害をもたらし、電池内で損傷を与える圧力上昇が始まる段階の深刻な発熱の前に充電を終了するのが望ましい。
従って、定電圧、定電流、及び交流電流/交流電圧充電のもとで完全に再充電可能な電池のために、充電終了点をもっと正確に決定する方法及び装置が必要である。
現在使用できる技術より複雑でなく、悪影響の少ない充電終了点の決定に対し瞬時に応答する可逆の調整スイッチであることが望ましい。
また、現存技術より費用対効果が高くまた信頼性も高い充電終了検出装置であり、既存の二次電池と互換性あるものが望ましい。
米国特許第5026615号明細書
豪州国特許出願公開第199926971号明細書
本発明の一実施形態では、開口端を有し内部キャビティを画定する外装缶、内部キャビティに配置される正電極及び負電極、及び開口端を取り囲む端子エンドキャップ、を備える軸方向に延びる電気化学二次電池を提供する。その電池は264psiで100Cを超える熱撓み温度及び75MPaを超える引っ張り強度の材料からなる可撓性部を備えるエンドキャップアセンブリを有する。その可撓性部は缶から内部に半径方向に延び、電池内部圧力に応じて第1位置から第2位置へ撓む。さらにエンドキャップアセンブリは、端子エンドキャップと電気的に接続する第1の導電性部を備える。またエンドキャップアセンブリは、正電極と電気的に接続し、かつ第1の導電性部と切り離しできるように電気的に接続する第2の導電性部を備える。第2の導電性部は可撓性部と機械的に接続する。所定閾値を超える内部圧力に応じて可撓性部が第2位置へ撓むと、第1と第2の導電性部の電気的な接続が切断される。
本発明の前述及び他の態様は、以下の記載から明らかとなるであろう。当該記載では、本明細書の一部を構成する添付図面を参照するが、それは限定的でなく例示的に本発明の好ましい実施形態を示すものである。このような実施形態は必ずしも本発明の範囲全てを表すものではなく、従って、本発明の範囲を解釈するに当たっては特許請求の範囲を参照されたい。
次に図2を参照すると、軸方向に延びる電池は、閉端(図示せず)と、該閉端に対抗してそこから軸方向下流に配置される開口端13を有する缶12を備える。エンドキャップアセンブリ10は、電池を密閉するため負極缶12の開口端に固定される正端子エンドキャップ18を備える。特に、エンドキャップアセンブリ10及び缶12の開口端は、エンドキャップアセンブリ10が円筒型の金属水素化物二次電池を組立てる際に、負極缶12を圧着することで開口端に密封して収納するように大きさと形が合わされる。缶の閉端は既存のもので図示してない。
以下記載から明らかなように、正電極14(例えば、水酸化ニッケル)は正端子エンドキャップ18と電気的に切り離しできるように接続される。さらに電池は、缶12と電気的に接続する負電極21(例えば、水素化物電極)、及びアルカリ性電解液(例えば、水酸化カリウム)単独或いは他のアルカリ金属水酸化物と組合せたものを備える。両電極は電池内部15に配置され、セパレータ16によって分離される。更に、缶12と本発明のエンドキャップアセンブリ10を備える電池は、既存の正14及び負21の巻線型電極をその内部に構成できるが、これら電極の相対的な大きさは電池の物理的仕様や電気的仕様に合わせて調整できる。
正端子エンドキャップ18は、本発明に従って構成される圧力応答スイッチ11を有する電池の正端子を規定する大きさ及び形にされる突起20を有する。圧力応答スイッチ11は、開口端13にしっかりとフィットする大きさ及び形に合わせた可撓性で非導電性の単安定グロメット22を備える。グロメットは、放射状に外部シール25と、内部ハブ27と、ほぼ半径方向に延びて外部シールをハブに接続するアーム29とを備える。当然のことであるが、アーム29は電池全体に渡って半径方向に延びているため、本明細書全体を通して「アーム」と「ディスク」の用語を同義的に使用する。さらにグロメット22は、ハブ27を貫通して軸方向に延びる中央に設けた開口19を備え、そこには一対の対向配置された半径方向に延びる外部フランジ23を有する導電性の糸巻き状コネクタ24が据え付けられる。グロメット22の外面と端子エンドキャップ18の内面との間の空間は、エンドキャップアセンブリ10内のキャビティ17を画定する。
コネクタ24は、導電性コネクタがグロメットに合わせて移動するように、グロメット22の開口19にしっかり固定される。図示した実施形態では金属ワッシャーである第1の環状導電性コンタクト26は、コネクタ24のハブを取り囲み、上部フランジ23と電気的に接続する上面を有している。第2の環状導電性コンタクト28(これも金属ワッシャーで良い)はグロメットを取り囲み、第1のコンタクト26に隣接して軸方向上流に配置される。第1および第2のコンタクト26、28は、図2Aでは円形プレートであるが、例えば図3から5に示したように、別の形状で構成することもできる。以下の記載からより明らかとなるように、コンタクト28は正端子エンドキャップと電気的に接続する上面29を有し、第1のコンタクト26の底面と機械的に(その結果電気的に)切り離しができるよう接続される。
グロメット22は、電池の化学的性質に悪影響を及ぼさない十分に可撓性があり非導電性の任意の不活性材料で形成することができる。以下より詳細に記載するように、適当な材料には、これに限定されないが、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ガラス入りナイロンを含むナイロン及び他のガラス入りポリマーが挙げられる。
グロメット22の外部シール25は、上方および半径方向内側に延びる外周リップ38を含み、その外周リップが電池の内部と外部との間を仕切る境界を与えるように、缶の開口端と緊密なシールを形成する形状および大きさにされる。また、リップ38は外部シール25でキャビティ形状を部分的に画定し、そこには端子エンドキャップ18の外端および第2のコンタクト28が配置される。リップ38は、電池の組立中にグロメット22を覆って缶12を圧着できるように半径方向に凸状外面を与える。組立中に缶12の軸方向下流端がグロメット22に圧着されると、グロメット22と、第2のコンタクト28と、端子エンドキャップ18との間に緊密なシールが形成され、電池内部が周囲環境から分離される。アスファルトやタールのような任意の密封材をエンドキャップアセンブリ10と缶12の間に使用してシールを強化することもできる。
可撓性の導電性タブ30は、電池内部で導電性コネクタ24を正電極14に電気的に接続する。グロメット22のハブ27と第1のコンタクト26を固定するフランジ23を設けるため、導電性コネクタ24は、その端で圧着することにより中央開口19に固定されるアイレット又はリベットにできる。導電性コネクタ24は第1のコンタクト26と電気的かつ物理的に接続し、それによって導電性コネクタ24を所定位置に固定する働きをしている。
図2Aは、グロメット22がその安定位置にある低圧状態でエンドキャップアセンブリを示す。この低圧状態では、正電極14は導電性タブ30、コネクタ24、第1のコンタクト26、および第2のコンタクト28を介して端子エンドキャップ18と電気的に接続する。従って、電池は再充電電流又は再充電電圧を電池に印加することにより充電することができる。電池内の内部圧力が所定閾値を超えて蓄積すると、有利なことに、グロメット22が矢印Aの方向に沿って軸方向下流に撓み(可逆に)、図2Aに示した第1の位置から図2Bに示した第2の位置へ圧力応答スイッチをバイアスする。当然のことであるが、その所定閾値は、使用されている充電形式(例えば、一定電流、一定電圧など)に依存する場合があり、またグロメット用に選定される材料、アーム29の厚み及び可撓性によって決定される場合がある。
次に図2Bを参照すると、電池内の内部圧力がグロメット22を曲げるのに十分なほど所定閾値を超えると、ハブ27が軸方向下流に移動し、それにより第1のコンタクトも第2のコンタクトに対して軸方向下流に移動し、両者間の電気的接続を切り離す。結果的に、突起20における電気的接続が電池内の電極14へ伝達されず、過圧状態が正常なレベルに戻るまで更なる充電は防止される。
状況に応じて、突起20によりその形状が画定される内部キャビティに絶縁過圧ストッパー32を設けることもできる。その過圧ストッパー32は、必要に応じてコンタクトに圧力を予めかけるのに使用することもでき、電池内部圧力が高いときに突起20の方向への導電性コネクタ24の移動を制限できる。また、第2のコンタクト28と端子エンドキャップ18の間に任意でストップワッシャー34を設置して、グロメット22が撓む際の第2コンタクトの移動を抑制することもでき、それによって、高圧状態の間、2つのコンタクト間で電気的接続が切断されるのを更に確実にすることができる。
当然のことであるが、複数の電池がバッテリーパックに取り付けでき、また電池に定電圧充電又は定電流充電を与えるよう構成される充電器内で直列に接続できる。その複数電池の少なくとも1つが、本発明に基づく圧力応答スイッチを備える限り(それぞれの電池内で同じように圧力が蓄積すると仮定して)、一旦、その電池内圧力が端子エンドキャップ18と電極14間の電気的接続を切断するためスイッチを作動すると、充電が終了する。また、いったん複数電池の1つが許容される最大内部圧力に達すると、全ての電池の充電が終了するように、それぞれの電池にスイッチを設けることもできる。或いはまた、電池を充電電源に並列に接続でき、この場合それぞれの電池が本発明に基づく圧力応答スイッチを備えることとなる。
また図2A−Bは、過圧状態にあるときに電池から過剰圧力(ガス)を放出するため任意で設ける通気系も示す。具体的には、導電性コネクタ24は、それを貫通して軸方向に延び中央に設けられる圧力開放通路36の形状を画定できる。従って、電極で発生されるガスは、軸方向下流に、電池内部15から通路36を通ってエンドキャップ内部17へ流すことができる。また端子エンドキャップ18は、ガスをエンドキャップアセンブリ10から外部環境へ流すことができるように、それを貫通して設ける1つ以上の通気口35の形状も画定する。ガスを電池から開放するため予め選択された圧力レベルで応答するよう引っ張り強度を調整したシール(図示せず)で、その通気口を不要な漏れがないよう固定することができる。そのシールは可逆にも非可逆にもできる。
さらに、通気口35は常に環境へと開いていても良く、この場合には、圧力開放通路36を塞ぐことで電池内部の可逆の気密シールが維持される。特に、過圧ストッパー32は、圧力開放通路36及び通気口35(環境へと開いていない場合)をシールするためゴムのように適切に変形可能なプラスチック材料で形成されれば過圧開放制御器としても機能できる。開示した変形可能材料の他に、圧力開放通路を開放できるように塞ぐための他の構造は、これに限定されないが、プラグ又はスプリングがある。電池内部圧力が十分高いレベルに上昇すると、閉塞部が通路36および通気口35から除去されるよう促進され、電池内部から外部環境への圧力開放通路ができる。通気系が電池内部圧力を開放する圧力は、電池がどれだけの内部圧力に耐え得るかに依存し、過圧ストッパー32のプラスチック材料は、排気を要する圧力には応答するが、低圧ではしっかり定位置に保持されるように選択される。一般的に言うと、金属水素化物二次電池用の安全通気系は、スイッチを作動するのに必要な圧力と電池の圧着を分離するのに必要な圧力の間の電池内部圧力に応答する、例えば、電池のサイズにもよるが400psig以上、2000psig未満である。例えば、AAA型の電池は1400から2000psigの圧力で排気するよう構成でき、一方、AA、C及びSub−C型の電池は400から1200psigの圧力で排気するよう構成できる。
通路36及び通気口35を通る圧力開放通路の開閉は可逆に行うことができるが、最初の圧力上昇の後、圧力開放通路を有効に塞ぐことのできる閉塞部に、形状又はサイズ又は位置がもとに戻らない材料で作ったものを使用することで非可逆とすることもできる。以下詳細記載するように、ここで開示した以外の閉塞部を可逆及び非可逆のいずれの通気系においても使用できるのは当然のことである。
次に図3を参照すると、非可逆の通気口を有するエンドキャップアセンブリの一実施例を示しており、そこでは図2A及び図2Bに示したものと同様の部品は同じ参照番号で特定している。図5は、缶12の中に組み込む前におけるこれら部品を示す。
本実施形態によれば、第1のコンタクト26は平面ではなく、正確には平面の中心部と4つのアームを備え、各アームが末端部分と、その部分と中心部分とを結ぶ移行部分を有し、それらは同一平面上にない。その中心部分は導電性コネクタ24及び第2のコンタクト28と電気的に接続する。第2のコンタクト28は正端子エンドキャップ18と電気的に接続する。コンタクト26の各末端部分と正端子エンドキャップ18は、それらの間に配置されコンタクト26の末端部分と揃えて配置される電気的絶縁体40によって、電気的に絶縁される。
電池内の内部圧力が上昇すると、グロメット22が撓み、それによってコンタクト26とワッシャー28との電気的な接続が分断される。その結果、端子エンドキャップ18と電極間の電気的な接続も分断される。絶縁体40はコンタクト26の軸方向の移動を制限し、さらにコンタクト26の末端部分と端子エンドキャップ18間の電気的な接続を防止する。このように第1のコンタクト26は、電池内部圧力を変えるためグロメットに合わせて適切に応答し、内部圧力が正常なレベルに戻ると、低圧状態までスイッチを戻すよう促すものとして適している。
また、図3から5の通気系は、図2のものと比べ多少異なって構成され、圧力開放通路が付着又は擦りつけるようにはめ込んだ円錐台形プラグ42で塞がれ、高い内部圧力、例えば、AA、C又はSub−C型電池で400と1200psigの間、AAA型電池で400と2000psigの間の時に、そのプラグ42を圧力開放通路から非可逆で追い出すよう構成される。図4を参照すると、絶縁体40は正端子エンドキャップ18からプラグ42に半径方向に延びている。
充電中、コンタクト26と28間の電気的な接続が切断されると、電流量がゼロまで落ちる。このゼロの電流量は既存の充電器回路(図示せず)で検出でき、電池が十分に充電されていることの合図であると判断することができる。そのため充電器回路は充電状態終了を信号で伝えることができる。これら回路は既存のものでできると考える。重要なことは、既存の金属水素化物再充電装置において標準的な圧力、電圧、温度又は電流量率における微妙な変化を検出するより、むしろただ電流量の下落を完全に検出することが必要であるということである。
圧力応答スイッチが低圧状態から高圧状態(「バイアス圧力」)へバイアスされる電池内部圧力は、電池のサイズや形、充電速度及び周囲温度などの他の充電条件に従って変化する可能性がある。例えば、電池の負電極の体積が正電極よりずっと大きい場合、低速で過充電状態にある電池内部圧力は、30から50psigのような比較的低いレベルで安定化される場合もある。同様に、電池がフル充電状態に達する場合、又は過充電状態に達する場合、充電速度が速ければ速いほど電池内部圧力は高くなるであろう。従って、負電極の体積が非常に大きい電池用にスイッチを形成する場合、及び/又は電池が非常に低速で充電される場合、圧力応答スイッチのバイアス圧力は、電池がフル充電状態又は過充電状態に達すると確実に充電が終了されるように十分低くすべきである。一方、負電極と正電極の体積が同じ電池にスイッチを使用する場合、或いは電池が高速で充電される場合、問題なく電池内部圧力がバイアス圧力に達することができるので、バイアス圧力は電池の安全上の条件を満たす任意のレベルに設定できる。
しかしながら、オーバーヒートなどの問題を避けるため、フル充電状態に電池が達した時、できれば圧力応答スイッチはほぼ内部圧力に近いスイッチ圧力を有すべきである。当業者はフル充電間際又は過充電間際の電池内部圧力を判断する方法を知っている。一般的に言えば、高速ニッケル金属水素化物二次電池用の圧力応答スイッチは約50psigから500psigのバイアス圧力であればよい。スイッチ圧力は排気圧力より低いことが望ましく、例えば100psigから400psigである。特に、スイッチ圧力はAA、C又はSub−C型電池で150psigから300psigの間、AAA型電池で250psigから400psigの間が望ましい。
次に、図6Aを参照すると、本発明の別の実施形態に従って構成される可逆の圧力応答スイッチ100が、ニッケル二次電池104の開口端での正端子エンドキャップ102内に配置される。電池104は、正端子エンドキャップ及びその端子エンドキャップと電池電極の電気的な接続を除いて既存のものでよい。本発明に従って構成される電池は、電池内部に正106及び負108の巻線型電極を備えても良く、負電極(例えば水素化物電極など)は開口端及び閉端を有する缶110と電気的に接続し、正電極(例えば水酸化ニッケル)は、負極缶110の開口端に固定される正端子エンドキャップ102と電気的に接続される。電池は電解液、通常は水酸化カリウムを含む。
電池104の開口端は、好ましい実施形態に従って構成され缶110の開口端に配置されたるエンドキャップアセンブリ112を収容する。負極缶110の開口端は、製造中開口端にエンドキャップアセンブリ112が密閉して収容するように形成される。電池の缶の閉端は示していないが既存のものである。エンドキャップアセンブリ112は正端子エンドキャップと、本発明に従って構成される圧力応答スイッチ100を備える。
圧力応答スイッチ100は、自由度のある密封性と主要な弾力性を実現するグロメット114からなり、そこを貫通して軸方向に延びる中心に配置される導電性コネクタ116、つまり「リベット」又は「ピン」を有する。グロメット114は、電池の化学的性質と否定的に相互作用することなく、上記の如く、本発明のスイッチにバイアスをかけるため、圧力上昇に応じて移動するよう十分に撓む任意の材料で形成できる。さらにグロメット114は、外側かつ上方に延びているリップ115を含み、そのリップは外部から電池内部を分離するため、缶110の開口端としっかり密封して形成する形状及びサイズにされる。以下より詳細に記載するように、リップにはエンドキャップアセンブリの部品によって使用される空間117を半径方向に内側に向けて作る。図示の実施形態において、リップ115は缶110の凹状の内面に適合する凸状の外面を有し、電池の組立中に缶を所定位置に圧着できる。また、開口端をさらに密閉するため、アスファルトやタールなどの任意のシール材をエンドキャップアセンブリ112と缶110の間に使用することもできる。
電池の内部に向かって、導電性タブ118は正電極106を中央の導電性ピン116に電気的に接続する。また電池の外部に向かって、中央の導電性ピン116は、その所定位置に中央の導電性ピンを固定する働きもするコンタクトリング120と電気的に接続する。コンタクトリング120は中央の導電性ピン116を取り囲むワッシャーであり、コンタクトプレート122と並んで、正端子エンドキャップ102及び可撓性グロメット114によって画定される内部キャビティ126に配置される。このように、コンタクトリング120は中央の導電性ピン116と電気的に接続する。円形の導電性コンタクトプレート122、及び電池104用の標準正端子を規定するサイズ及び形にされる突起124を有する正端子エンドキャップ102が空間117に固定される。従って電池104が図6Aに示す低圧状態の場合、コンタクトプレート122は前述の正端子エンドキャップ102及びコンタクトリング120の両方と電気的に接続する。その結果、突起124は、正端子エンドキャップ102、コンタクトプレート122、コンタクトリング120、中央の導電性ピン116、及び導電性タブ118を介して電極106と電気的に接続する。
作動中グロメット114は高い電池内部圧力に応じて外側に撓む。電池内部圧力が十分に上昇しグロメット114を曲げると、中央の導電性ピン116が過圧ストッパー128の方へ押し進められ、それによってコンタクトリング120にバイアスがかかり、コンタクトプレート122から軸方向に離れる(図示せず)。コンタクトリング120とコンタクトプレート122間の電気的な接続を分断し、それによって、突起124と電極106間の電気的接続を分断している。このようにして更なる充電が回避される。有利なことに、スイッチ100は可逆であり、いったん過圧状態が正常な状態に戻るとコンタクトリング120とコンタクトプレート間の接続が回復される。また、エンドキャップアセンブリ112のキャビティ内で正端子エンドキャップの突起124の内面に設けられるのは、非導電性の過圧ストッパー128であり、これは、必要があれば、コンタクトに予め圧力をかけるのに使用することもできる。
上記のように、いったん電池104内で過圧状態が生じると、コンタクト120と122間の電気的接続は分断され、電池104内の電流量はゼロに落ちる。このゼロの電流量は既存の充電器回路で検出でき、電池が十分に充電されていることの合図と判断できる。このため充電器回路は充電終了を信号で伝えることができる。これらの回路は既存のものでできると考えられる。上記のように、電池内でのガス化が引き起こす圧力上昇は、電池のサイクル寿命を短命とするダメージを与える温度上昇に先行して起こる。
さらに、グロメット114は、上記の如く、電池内部圧力がグロメットを外側に曲げるのに必要な圧力以上である排気圧力に達すると機能しなくなるよう設計されるネックダウン部121を有するグロメットアームを備える。ネックダウン部121が一旦機能しなくなると、加圧された電池の内部空気は、正端子エンドキャップ102を貫いて設ける通気口123を介して電池から抜け出すことができる。
次に図7を参照すると、本発明の別の実施形態による可逆の圧力応答スイッチ150を示す。具体的には、電池154は開口端を有する負極缶152を備え、その開口端は組立中に開口端にエンドキャップアセンブリ172を収容し密閉するよう形成される。電池缶の残りの部分は既存のものである。エンドキャップアセンブリ172は、電池の正端子を規定するサイズ及び形とされる突起157を有する正端子エンドキャップ156を備える。
図7に示す調整スイッチ150は可撓性グロメット158を備え、このグロメットは開口端にしっかりと適合するサイズ及び形状に構成され、それを貫通する中央の開口119を有する。導電性コネクタ160は、それが可撓性グロメット158に合わせて移動するように中央の開口にしっかり固定される。第1の導電性コンタクト162はコネクタ160を取り囲み、そこで常に電気的に接続する。第2の導電性コンタクト164は、その上面の少なくとも一部分がコンタクト162の下面と軸方向にそろえられ分離可能に接続するように、グロメット158の放射状の外壁から内側に半径方向に延びる。
グロメット158は、スイッチを切断するために必要な圧力より高いが、電池154の圧着を分離するのに必要な圧力未満である所定圧力で機能しなくなるよう制御できるネックダウン部159を有する上述した形のグロメットアームを含む。ストッパー166はコンタクト162から軸方向下流に配置され、グロメット158の軸方向の移動を制限する。ストッパー166は湾曲した環形で、その外周は正端子エンドキャップ156と接触する1対の場所を含む。ストッパー166の残りの外周は、グロメットアーム159のネックダウン部が機能しない場合、加圧された電池の内部空気が通路176に流れ込めるようにする。コンタクト162とストッパー166の間には絶縁層168が配置される。従って、ストッパー166は電気回路の一部分を構成しない。
グロメット158は、電池の化学的性質に悪影響がなく、本明細書に記載した十分に可撓性で非導電性の任意の不活性材料で形成できる。以下の記載からより明らかとなるように、スイッチ部品の形態次第でスイッチ150は圧力、温度、又はその両方に反応するようにできる。
端子エンドキャップ156及び可撓性グロメット158は、エンドキャップアセンブリ172内のキャビティ170を画定し、そこには第1及び第2のコンタクト162及び164、並びにストッパー166が設けられる。図7に示したように第1及び第2のコンタクト162及び164は円形のワッシャープレートであるが、上述のように別の形状又はサイズで構成しても良い。第2のコンタクト164は、その半径方向の内側の端に近接した3つの突起部174を含み、この突起部は第1のコンタクト162に向かって軸方向に延び、半径方向に互いに120°の間隔がある。内部圧力が、主にグロメット158の可撓性によって決まる所定閾値より低い場合、突起部174は第1のコンタクト162の下面と接続し、それにより電気的な回路が完成し電池が充電されるのを可能としている。
電池の内部に向かって、導電性タブ(図示せず)は、上記の方法で中央の導電性ピン160を正電極に電気的に接続する。さらに、グロメット158のハブは中央のピン160を適切な位置に固定する役目をする。グロメット158の外周リップに固定されるのは、円形の導電性コンタクトプレート164と正端子エンドキャップ156である。コンタクトプレート164は、前述の正端子エンドキャップ及びコンタクトリング162の両方と電気的に接続するが、高温状態又は高圧状態が生ずると後者の接続は切断される。
上記のように、エンドキャップアセンブリ172は電池から圧力を排気するための通気系を備えることもできる。エンドキャップアセンブリが通気系を備える場合、導電性コネクタ160は、そこを貫通するガス用の圧力開放通路を、図3及び図4に記載したのと同じように、可撓性グロメット158の第1の側の電池内部を経て第2の側のエンドキャップアセンブリ172に流れ出るように定めることができる。また正端子エンドキャップ156は、ガスがエンドキャップアセンブリ172から外部環境へ流れ出るように、エンドキャップを貫通して設ける1以上の通気口176の形状も画定する。通気系は可逆にも非可逆にもできる。記載した通気系を用いない場合には、他の排気手段を設けることもできる。
動作中、グロメット158は、高い電池内部圧力に応じて正端子エンドキャップ156に向けて軸方向下流に、ストッパー166のバネの力に逆らって撓む(可逆に)。このように、調整スイッチ150は閉じた状態(図7に示す)から切断した状態(図示せず)にバイアスされ、その切断した状態では中央のピン160がグロメット158に合わせて軸方向下流に移動する。従って、第1のコンタクト162は第2のコンタクト164から離され、突起部174がなくなる。コンタクトリング162とコンタクトプレート164間の電気的な接続はこのようにして分断され、過圧状態が治まり、グロメットが図7に示した位置に戻り、そしてコンタクト162と164間の電気的な接続が再構築されるまで、更なる充電が回避される。
さらに、図7に示したストッパー166は、所定温度に達した時に形状が変形する温度応答材料で構成しても良い。この場合には、ストッパーは特定の電池内部温度で可逆に歪む又は変形するよう構成でき、それによって、中央のピンに予め加える負荷が減り又は不要にでき、コンタクトリングとコンタクトプレート間の電気的な接続を分断するのに必要な圧力を低減できる。この場合、たとえ電池内で過圧状態が生じていなくとも、場合によっては害を及ぼす温度上昇が回避される。動作中、電池が所定温度に達すると、ストッパー166は可逆的に歪み又は変形し、導電性コネクタ162をコンタクトプレート164から引き離し、コンタクトリングとコンタクトプレート間の電気的な接続を切断する。また、ストッパー166は、導電性コネクタ又は中央のピン160、及び正端子エンドキャップ156と接続されても良い。
任意の温度応答材料が使用できるものの、ストッパーは金属又は合金又は熱膨張係数の異なる他の材料の2層からなるバイメタルで形成されるのが望ましい。一方の層が高い熱膨張を有し、他方の層が低い熱膨張を有する。このことは各層に使用する金属又は合金を選択することである程度調整できる温度に応じてバイメタルに歪みや変形を引き起こす。また代案として、例えばニッケルチタン合金などの形状記憶材料が温度応答ストッパー166を形成するのに使用できる。
さらに、温度応答ストッパー166は圧力応答ストッパーとして機能できる。形状記憶材料には、ニッケルチタン合金、銅亜鉛アルミニウム合金又は銅アルミニウムニッケル合金を含む。これらの材料は、バネのように機能するため、かつ電気的に結合するよう導電性コンタクト162とコンタクトプレート164をともに固定する所定量の力を加えるため、図のように凹形のディスク形状166に予め形成される。これらの材料は、所定温度まで加熱されると変形し平らになる性能、或いは内部圧力が所定値に達すると同じように平らになる性能を有する。ニッケル金属水素化物電池又はニッケルカドミウム電池で機能するこれら材料の最も好適な温度範囲は70°Cから100°Cの間であることが解っている。
さらに、前述の実施形態で示したストッパーのいずれに於いても温度及び/又は圧力に応答するよう構成しても良いことは当然のことである。
上記のように、充電器は、電池内の電流量がゼロであることに基づき、或いは充電時間が所定時間に達したときに充電の終了を判断できる。そのため圧力応答スイッチが開閉を続ける場合、充電器は充電を中止するか又は充電をつづけることができるかのいずれかである。従って、充電はタイマーが予めセットした終了時間に達するまで続くであろう。この充電形態は、30分より高速で充電する場合である電池がフル充電状態に達していると圧力が急激に上昇するという場合に特に効果的で、その圧力応答スイッチの切り替えにより供給される電流のON/OFFは最大の充電状態に至るまで電荷を補給し続ける。電池が非常に速い充電速度(30分以内に充電完了)で、定電圧、定電流、又は交流電流の下で充電されている場合、充電中、電池のフル充電に達するより前に電池内部圧力が上昇することが知られているように、電池が約70−90%までしか充電されない場合もある。本発明者は、非常に速い充電速度(30分以内に充電完了)を達成する場合、定電圧充電が定電流充電又は交流電流充電より有利であることを割り出した。というのは、定電圧を用いた充電では充電電流が充電の終了に向かって減少し続け、その結果、定電流を用いた充電と比較して圧力や温度が急速に上昇しないためである。例えば、交流電流で80−85%、定電流で65−70%であるのに比較して、定電圧ではスイッチの切断前に85−90%までの充電を達成できる。本発明に従って構成されるスイッチを使用して実行される高速充電は、場合によって電池の不完全充電に関連する欠点を解消する。
場合によっては、電池が完全に充電されるのを確実にするため時間を犠牲にするのが望ましいこともある。この場合、一旦充電器がゼロ電流を検出すると、電池内部圧力が正常な状態に戻るまで待ち、それから電池のOCVを測定する(このような電池では、圧力開放通気口は電池の徐圧時間を最小限に留めるのに特に有効である)。そのOCVに基づいて充電器は電池が十分充電されているかどうかを判断できる。
例えば、十分に充電された金属水素化物電池は1.42VのOCVを有することが知られている。従って、充電されている電池のOCVが1.42−1.48Vの所定閾値を超えていれば、充電器は電池が十分充電されていると判断するであろう。そうでなければ、充電器は電池がまだ十分充電されていないと判断するだろう。従って、両コンタクト間の電気的な接続が確立されるようにいったん電池内部圧力を排気すると、電池内部圧力が電気的な接続を切断するまで、充電器は再度電池に交流充電又は定電流充電を加えるであろう。この反復処理は電池が所定のOCVに達するか、又は所定の反復回数に達するまで続き、その時点で充電器はユーザーに対して、例えば表示器を点灯するなどの適当なメッセージを表示するだろう。あるいは、ユーザーが充電終了(例えば80%容量)を選択することもでき、充電終了時点に対応するOCVを充電器が計算し、ユーザーが選択した充電終了基準に電池が達していれば充電を終了する。
圧力は電池が完全に充電される前に急激に上昇することが知られているので、この処理工程は定電流又は交流電流を用いて充電する場合により好ましい。電池に定電圧電荷が印加される場合には、1回の反復処理の後で電池がほぼ完全に充電されることが期待でき、その結果、充電器はゼロ電流を検出し電池が完全に充電されていることを表示する。一方、上述した電流量ゼロを検出する方法は、定電流充電や交流電流充電に組み込んで使用することもできるが、1回の反復処理で終了するなら電池が完全に充電されない場合もある。
本発明に従って図示し説明した可逆スイッチの1つの利点は、充電終了の検出が酸素の再結合反応に左右されないことである。このため、もはや過剰の負電極体積を設ける必要が全くない。正電極で酸素そして負電極で水素を発生でき、両者のガスが圧力に影響を及ぼす。この場合、正味の電池容量を増加するため、負電極の体積を正電極の体積と等しくしても良い。充電電流を中断する時、酸素は水素と再結合して水を生成する:1/2O2+H2→H2O。
もう一つの利点は、ガス不透過性のセパレータが使用できることである。これによって、セパレータが乾燥して駄目になる原因となり、サイクル寿命を劣化させる原因となっていた、ガスを負電極と再結合させるための開口流路をセパレータ内に設ける必要が無くなる。本発明の圧力応答スイッチに加え、開口流路を電解液で満たすこともできる。そのため、サイクル寿命や放電効率が改善されるであろう。
もう一つの利点は、充電の終了状態を検出するために高度な解析回路を使用せず、それによってそれ専用の充電器のコストを低く抑えることである。
もう一つの利点は、従来の電池より高速で充電が行えることである。例えば、本発明に基づく金属水素化物二次電池は、AA型NiMH電池の1.3Ahに対し45分以内で充電でき、好ましくは30分以内、より好ましくは20分以内、10−15分でさえあり、これに対して従来の電池は充電(1.2C)に対し約1時間以上必要である。本発明では充電終了時の過圧状態や高温状態に関する問題がないため、充電速度を加速できる。このため、高速充電が1時間未満の速度で達成できる。
もう一つの利点は、本発明の電池が既存の金属水素化物二次電池より容量を高くできることである。これは、本発明に従って構成される電池が、正電極材料と負電極材料のバランスをより優れたものにできるためである。負電極が正電極より40−50%だけ大きい過剰体積を有する従来技術の電池とは違い、本発明の電池では、好ましい実施形態による負電極材料対正電極材料の重量の差を0.9:1−1.5:1間のいずれの割合にもできる。
もう一つ利点は、従来技術より薄くかつ高密度に形成できるガス不透過性セパレータが使用でき、電池内に電解液用の空間をより広く確保できることである。それによってサイクル寿命が延び、同様に放電効率もあがる。
具体的に説明すると、正電極で酸素そして負電極で水素が充電中発生され、両者のガスが圧力に影響を及ぼす。この場合、正味の電池容量を増加するため、負電極の体積を正電極の体積と等しくすることができる。充電電流を中断する時、酸素は水素と再結合して水を生成する:1/2O2+H2→H2O。このような実施形態ではセパレータがガス不透過性であるため、従来技術の電池においてセパレータが全体の大部分を占めることがないようにするため使用する電解液には制限がない。
さらに、従来技術の金属水素化物二次電池の正電極は通常AB5系合金で構成するのに対して、過圧問題の為かかる電池ではこれまで不評であった大容量のAB2系合金を使用することも可能である。
さらに本発明は、本発明の圧力応答スイッチを備える1以上の電池の充電方法を提供する。その方法は、例えば専用の充電器などの電源に電池を接続し、電池内部圧力が所定レベルに達するとすぐスイッチが高圧位置にバイアスされて充電回路が切断されるまで電池を充電するステップを含む。充電回路が切断されると、ゼロへの充電電流の降下は手動又は自動で検出される。電池を充電するのに使用される充電器は、ゼロ充電電流を検出する回路か、終了するため所定値にセットされるタイマー、及び充電終了を表示する表示器を備えることができる。また、上記の如く電池をフル充電するため、充電器は複数回の反復充電に耐え得るものであっても良い。
任意のタイプの方法が本発明による可逆スイッチを組み込んでいる電池の充電に使用できるが、電流を電池が過充電や過圧力の影響下にあるという問題に関係なく、充電を続けながらその減少レベルを検出できるため、定電圧の充電方法が好ましい。定電圧充電方法の場合、充電中電池の電圧が増大するので、充電の終了に向かって電流が自動的に減少する。従って、充電電流は充電の初めでは電池の充電受入性が高いので高く、充電の終わりでは電池の充電受入性が低下するので、それに向かって充電電流が徐々に減少する。高価でなく且つ複雑でない充電の制御が必要である。電池に流れる電流は電池内部抵抗及び電池自身の充電状態によって制限される。電池がフル充電に達すると、上昇する内部圧力は充電を中断するため圧力スイッチを作動する。従って、充電器が充電終了を表示する場合、電池はフル充電又はほぼフル充電である。
有利なことに、並列接続の一連の電池は同じ電圧源で充電できる。また直列接続の多数電池は、電池の開回路電圧に相当する充電電圧に加え、電池内部抵抗及び予め設けた回路抵抗により生じる過電圧を加えた電圧を受けて本発明に従って一緒に充電できる。定電圧充電では、電池がより高い電流に対応できる場合、充電の初めで充電電流を増大できるため、定電流充電よりさらに高速の充電速度を達成でき、好都合である。
当然のことであるが、本発明は定電流充電及び交流電流充電に対し同じように適用できる。上記のように、金属水素化物電池の内部圧力は、電池の充電がほぼ完了すると急激に上昇することが知られている。上記の如く、電池内でのガス発生に引き続き起こる圧力上昇は、電池のサイクル寿命を短くする損傷温度の上昇に先行して起こる。このため、圧力が上昇し始めたときに充電を終了すること、またダメージを与えるような過圧状態が始まる前に充電を終了することが望ましい。
15分以内で充電できるニッケル金属水素化物電池に対して、好ましい定充電電圧は、内部抵抗が30−40mΩのAA電池で約1.6Vから1.65Vであり、それは電池の開回路電圧と6秒間隔で10A電流を流した時の電池電圧間の電圧差により決定される。低内部抵抗の電池(例えば、10−20mΩの内部抵抗を有するC型電池)に関しては、1.5Vより高いが1.6Vより低い充電電圧が印加できる。本発明者は、周囲温度が氷点を超えている場合は定電圧充電が望ましく、一方、周囲温度が氷点より低い場合は定電流充電が望ましいことを実験的に解明した。
エンドキャップアセンブリに圧力応答スイッチを備える市販の単3と単4のニッケル金属水素化物電池は、15分から30分内に完全に充電され、圧力応答スイッチが高圧状態にバイアスされた時に充電が終了した。圧力信号は、長期の充放電処理をしているにもかかわらず一貫性があり再生可能であった。定電圧充電方法は、周囲温度が氷点を超える場合により良好であることを示した。定電流充電方法は、周囲温度が氷点より低い場合により効果的である。単3NiMH消費者用電池の圧力増減の勾配は充放電処理の間比較的一定に維持された。定電圧を用いた場合の電流漸減効果は、電池が完全に充電されるように長時間にわたり圧力上昇を低減する結果を生じた。また、電流の漸減は同じ充電時間での温度上昇をより低くした。より高い電圧での充電は、より高速になることが実証されたが、このような条件では、電池温度がより高くなるのも顕著であった。
上述のように、金属水素化物電池内部の圧力は、電池の充電がほぼ完了すると急激に上昇することが知られている。特に、電池内でのガス発生に続いて起こる圧力上昇は、電池のサイクル寿命を短くする損傷温度の上昇より先に起こる。このため、ダメージを与えるような過圧状態又は過熱状態が生じる可能性を抑制する方法で電池を充電するのが望ましい。
定電流充電方法、又は定電圧充電方法、又は、例えば定電流充電の後に定電圧充電が続く組合せ方法が本発明によって使用できる。電流が調整され、従って過充電、過圧力、又は過熱の危険を低減できるため、交流電流充電方法が好まれる場合もある。安価で且つ複雑でない充電制御電子回路が必要である。
交流電流又は交流電圧波形の特徴は通常のものであるが正弦波に限らない。全波整流又は半波整流が交流電流又は交流電圧波形に適用できる。
図8は、120Hzの交流電流周波数を発生するため全波整流された、共通の60Hz線電源から導出された交流電流を用いて充電された1600mAhのニッケル金属水素化物電池に関する電池圧力及び電池温度を示す。電池圧力及び電池温度の変化は、定電流充電、即ち直流充電と比べ充電の終わりでより小さい。
図9は、図8のように交流電流を用いて充電した1600mAhのニッケル金属水素化物電池に関する電池圧力及び電池温度を示す。電池圧力及び電池温度の変化は、定電圧充電、即ち直流電圧充電と比べ充電の終わりでより小さい。
ここに示した実施例は、共通の60Hz線電源から導出される全波整流された電流を利用する。本明細書に包含される他の実施形態には、全波整流された交流電圧又は半波整流された正弦波交流電流若しくは正弦波交流電圧を含む。別の実施形態は任意周波数の交流電流充電又は交流電圧充電である。また別の実施形態は、方形波、三角波(又は鋸波)を含むあらゆる波形、即ちあらゆる任意波形又は組合せ波形からなる交流電流又は交流電圧である。また別の実施形態は、任意周波数又は組合せ周波数、即ち任意波形又は組合せ波形からなる整流又は非整流の交流電流又は交流電圧の組合せである。好都合なことに、これら充電方法のどれもが上記した圧力応答スイッチを備える電池で利用できる。
次に図10を参照し、一定電圧1.65Vで充電されている1600mAhのニッケル金属水素化物電池4つからなるグループに関する電池内部圧力対時間を示す。電池が12分でフル充電に達すると、内部圧力は300psigまで上昇する。圧力は電池の放電の後に初期状態に戻る。これはニッケル金属水素化物電池の内部圧力が予測可能な方法で増減すること、即ちそれが高速充電を終了のための信頼性ある信号として使用できることを示している。従って、圧力が充電終了信号に使用される場合、電池のグループは確実に充電や放電ができる。
次に図11を参照すると、1300mAhのNiMH電池の代表的な充電及び放電特性を、3Aの定電流充電に続いて1Vまで1Aの放電が続く条件のもとで測定した。圧力、温度、及び電圧を時間に対し測定し示した。これは圧力が温度や電圧より充電終了用の非常に強い信号を発するものであることを示している。圧力は温度や電圧よりずっと高速で上昇し、そのため、圧力は温度や電圧より充電終了のためのより適切な信号である。
次に図12−図21を参照すると、圧力の上昇及び下降の勾配は、図15に示した電圧と比較すると充放電処理の間比較的一定に保たれた。これは電池の終了点を指示するものとして圧力が信頼できることをさらに明らかにしている。
図16を参照すると、3つの1600mAhニッケル金属水素化物電池を、150サイクルの間3.7A定電流充電及び放電に曝した。電池内部圧力をサイクル1及びサイクル150の時点で示し、時間に対してプロットした。このことは圧力信号がサイクル寿命及び異なる電池サイズ並びに容量に対して再現可能であることをさらに明らかにした。
図17を参照すると、2つの非常に小さい550mAhニッケル金属水素化物電池を直列に接続し、1電池につき1.65Vで定電圧充電源を用いて充電した。内部圧力、温度、及びアンペア数を測定し、時間に対してプロットした。
図18は、6Aの定電流のもとで充電した第1の電池と、1.65Vの定電圧のもとで充電した第2の電池に関して、容量に対する電池内部圧力を示す。図19は、第1と第2の電池に関して、容量に対する電池電流を示す。図20は、第1と第2の電池に関して、容量に対する電池内部温度を示す。図21は、第1と第2の電池に関して、容量に対する電池電圧を示す。図示したように、定電流に対する定電圧の有意な利点は、印加電圧に近づき電池電圧が上昇するにつれて充電終了時に向かって徐々に減少するという充電電流の性能である。この徐々に減少する効果は、充電の終わりでの低い圧力上昇及び低い温度上昇をもたらし、それによって電池をより完全に充電できるようにする。また電流の低下は、同じ充電時間の間の正味の温度上昇をより低減もする。
次に図22を参照すると、2つの異なる電圧状態のもとで充電された2つの電池に関して、電池温度及び入力充電容量を時間に対してプロットする。同じ内部抵抗を有する電池において、より高い充電電圧はより高い充電電流を生ずることが解る。従って、より高電圧での充電はより高速であるが、高充電電圧では電池もより熱くなる。更にこの図は、より高い充電電圧で、電池がより早く高い充電状態に達することを示す。またこれは、より高い充電電圧電池の場合に、圧力応答スイッチが開くと、スイッチのON/OFF状態を受けて電池温度が下がることを示す。電池はこの状態で充電を受け続けるが、圧力スイッチによって与えられる間欠的な電流条件のため低い温度のまま充電を受け続ける。充電状態の終了を調整する手段として圧力スイッチを設けることが有効だということである。
上記のように、本発明の一実施形態によると、高速充電の間、約1.6−1.65V以下の定電圧充電を与えることが望ましいが、本発明では1.2から2V間の任意の定電圧充電を本発明で用いることを検討する。
例えば、場合によって、1.65Vを超えるレベルで制御した電圧充電を開始するのが望ましい場合もあると本発明は考える。一方1.65Vは1例であり、このレベルは1.2と2.0V間、つまり0.05V刻みで1.2と2.0Vの範囲に収まるレベルを含む任意の電圧レベルにできるのは当然である。これらの基準は概算であり、その基準からプラスマイナス0.05Vの圧力誤差を含むことは当然である。本実施形態によると、充電継続時間、充電電流、電池温度、電池抵抗、又は電池圧力などの測定可能な1以上の変数に対して定電圧は逓減する。電池は、有り難いことに、充電初期でより大きな充電に曝され、圧力応答スイッチを切断する充電終了点に近づくと、1.65V以下の充電を受ける。
例えば、最初に1.75V(あくまで一例として)で電池を充電し、電池温度の上昇に応じて所定量だけ充電電圧が逓減する一実施形態を想定する。電圧逓減は連続的で、時間に依存せず、従って負勾配の電圧曲線を有するいろいろな電圧を生じるものにできる。曲線は電池温度の変化率次第で一定にも線形にもできる。また代わりに、逓減は予め決めた時間後に起こすことができ、それにより複数段の定電圧で、後の段が前の段より低い充電電圧の定電圧を生成できる。本発明の好ましい実施形態によれば、電池に隣接して配置されるサーミスタを使用して取得できる電池温度1度Cの上昇に対して、電圧は0.5%から5%の間(好ましくは2%から4%の間)のいずれかだけ逓減する。いったん印加される充電電圧が所定の基準電圧、例えば1.65Vと同じになると、限界温度(例えば、約50C)が測定されるまで、又は予め決めた時間(例えば15分未満)を満了するまで、その充電電圧を一定に維持する、また当然であるが、圧力応答スイッチも電池の充電を調整できる。
従って電池は充電サイクルの間に完全充電できる。当然のことであるが、上記実施例において基準電圧として1.65Vを用いているが、その基準は、0.05V刻みで1.2Vから2.0Vの間の範囲に収まる電圧レベルを含む1.2Vから2.0V間の任意の電圧レベルにできるのは明らかである。
次に図23を参照すると、本発明のもう一つ別の実施形態に従って構成される軸方向に延びる電池は、閉端(図示せず)、及び閉端に対向し、そこから軸方向下流に配置される開口端313を有する缶312を備える。エンドキャップアセンブリ310は、電池を密閉するため負極缶312の開口端に固定される正端子エンドキャップ318を備える。特に、エンドキャップアセンブリ310と缶312の開口端は、エンドキャップアセンブリ310が円筒型の金属水素化物二次電池を組立てる際に、負極缶312を圧着することで開口端に密封してはまるようにサイズと形が合わされる。缶の閉端は既存のもので、図示してない。
以下記載からより明らかなように、正電極314(例えば、水酸化ニッケル)は正端子エンドキャップ318と電気的に切り離しできるように接続される。さらに電池は、缶312と電気的に接続する負電極321(例えば、水素化物電極)、及びアルカリ性電解液(例えば、水酸化カリウム)単独もしくは他のアルカリ金属水酸化物と組合せたものを備える。両電極は内部キャビティ341に配置され、セパレータ316によって分離される。更に、缶312と本発明のエンドキャップアセンブリ310を備える電池は、既存の正314及び負321の巻線型電極をその内部に構成できるが、これら電極の相対的な大きさは電池の物理的仕様や電気的仕様に合わせて調整できる。
正端子エンドキャップ318は、本発明に従って構成される圧力応答スイッチ311を有する電池の正端子を規定するのに適当な大きさ及び形にされる突起320を有する。圧力応答スイッチ311は、開口端313にしっかりとフィットする大きさ及び形に合わせた可撓性で非導電性の単安定グロメット322状の部品を備える。グロメット322は、放射状に外部シール325と、内部ハブ327と、ほぼ半径方向に延びてシールをハブに接続するアーム329とを備える。さらにグロメット322は、ハブ327を貫通して軸方向に延びる中央に設けた開口315を備え、そこには一対の対向配置された半径方向に延びる外部フランジ323を有するアイレット324状の導電性コネクタが据え付けられる。グロメット322の外面と正端子エンドキャップ318の内面との間の空間は、エンドキャップアセンブリ310内のキャビティ317の形状を画定する。アーム329は電池の間じゅう半径方向に延び、そのためアームが半径方向に延びかつ負端子に向け軸方向に延びる電池と比べると、キャビティ317の体積が減少する。その結果、電池310の活性部が利用できる内部体積が増大され、それに相応して電池容量も増大する。本実施形態において、突起320の上面とグロメット322の下面までの間の距離は約3.8mmであり、その結果、電池高さの残余部分が電極用に残っている。
コネクタ324は、この導電性コネクタがグロメットに合わせて移動するように、グロメット322の開口にしっかり固定される。図示した実施形態によると金属ワッシャーである第1の環状導電性コンタクト326は、コネクタ324のハブを取り囲み、上部フランジ323と電気的に接続する上面を有している。第2の環状導電性コンタクト328(これも金属ワッシャーで良い)はグロメットを取り囲み、第1のコンタクト326に隣接して軸方向上流に配置される。第1および第2のコンタクト326、328は、図23では円形プレートであるが、上記の如く、別の形状で構成することもできる。以下の記載からより明らかとなるように、スプリング部334は、コンタクト328の上面351が正端子エンドキャップ318と電気的に接続し、かつ第1のコンタクト326の底面と機械的に(その結果電気的に)切り離し可能に接続されるようにコンタクト328を外側にバイアスするため、グロメットアーム329の上面とコンタクト328の下面の間に配置される。スプリング部334は非導電性であることが望ましい。
上記のように、グロメット322は、電池の化学的性質に悪影響のない十分に可撓性で、非導電性の任意の不活性材料で形成できる。
グロメット322の外部シール325は、上方且つ半径方向内側に延びる外周リップ338を含み、その外周リップが電池の内部と外部との間を仕切る境界を与えるように、缶の開口端と緊密なシールを形成する形状およびサイズにされる。また、リップ338は外部シール325でキャビティを部分的に画定し、そこには正端子エンドキャップ318の外端および第2のコンタクト328が配置される。リップ338は、電池の組立中にグロメット322を覆って缶312を圧着できるように半径方向に凸状外面を設ける。組立中に缶312の軸方向下流端がグロメット322に圧着されると、グロメット322と、第2のコンタクト328と、正端子エンドキャップ318との間に緊密なシールが形成され、電池内部が周囲環境から分離される。アスファルトやタールなどの任意の密封材をエンドキャップアセンブリ310と缶312の間に使用してシールを強化することもできる。
可撓性の導電性タブ330は、電池内部で導電性コネクタ324を正電極314に電気的に接続する。グロメット322のハブ327と第1のコンタクト326を固定するフランジ323を設けるため、導電性コネクタ324は、その端で圧着することにより中央の開口に固定されるアイレット又はリベットとできる。導電性コネクタ324は第1のコンタクト326と電気的かつ物理的に接続し、それによって導電性コネクタ324を所定位置に固定する働きをしている。
図23は、エンドキャップアセンブリを、グロメット322がその安定位置にある低圧状態で示す。この低圧状態では、正電極314は導電性タブ330、コネクタ324、第1のコンタクト326、および第2のコンタクト328を介して正端子エンドキャップ318と電気的に接続する。従って、再充電電流又は再充電電圧を電池に印加することにより電池を充電できる。電池内の内部圧力が所定閾値を超えて蓄積すると、有利なことに、グロメット322が矢印Bの方向に沿って軸方向下流に撓み(可逆に)、図23に示した第1の閉じた位置から第2の開いた位置へ圧力応答スイッチをバイアスする。当然のことであるが、その所定閾値は、使用されている充電形式(例えば、一定電流、一定電圧など)に依存する場合があり、またグロメット用に選定される材料、アーム329の厚みや可撓性によって決定される場合もある。
電池内の内部圧力がグロメット322を曲げるのに十分なほど所定閾値を超えると、ハブ327が軸方向下流に移動し、それにより第1のコンタクト326も第2のコンタクト328に対して軸方向下流に移動し、両者間の電気的接続を切り離す。結果的に、突起320における電気的接続が電池内の電極314へ伝達されず、過圧状態が正常なレベルに戻るまで更なる充電は防止される。
また図23は、過圧状態にあるときに電池から過剰圧力(ガス)を放出するためのオプションの通気系を示す。具体的には、導電性コネクタ324は、それを貫通して軸方向に延びる中央に配置される圧力開放通路343の形状を画定する。好ましくはゴム製又は他の適当な弾性材料製のプラグ345は、通路343の中に配置され、加圧ガスが通路343を通って流れないように密閉する。従って、ガスが電極で発生されると電池内部341内に圧力が蓄積する。いったん圧力が所定閾値の上限に達すると、矢印Bの方向に沿ってプラグが軸方向下流にエンドキャップの内部317中へとバイアスされる。プラグ345は通路343を再び密閉できないので、図23に示した通気系は非可逆である。端子エンドキャップ318は、ガスをエンドキャップアセンブリ310から外部環境へ流すことができるように、それを貫通して設ける1つ以上の通気口355を画定する。電池からガスを放出するため予め選択された圧力レベルで応答するよう引っ張り強度を調整したシール(図示せず)で、その通気口を不要な漏れがないよう固定することができる。そのシールは可逆にも非可逆にもできる。或いは、図示したように、通気口335が常に環境へと開いていても良く、この場合には、圧力開放通路343を塞ぐことで通常動作中における電池内部の可逆の気密シールが維持される。
次に図24を参照し、図23に示したのと同様に圧力応答スイッチを有するが、異なる通気系を備える電池を示す。特に、プラグ345は、通路343を通って軸方向に延びるネック353を含み、内部の軸方向に延びている通路359を画定する。横断アーム357は、プラグ345の軸方向外側の端に配置され、通常動作中にガスがエンドキャップ内部317中に漏れないように通路を密閉する。一方、電池内部圧力が所定閾値に達すると、アーム357が裂け、それによって通路359及び通気口355を介して加圧ガスを電池から放出することができる。作動中アーム357が裂けるため、この通気系は非可逆である。
次に図25を参照し、図23及び図24に示したのと同様に圧力応答スイッチを有するが、異なる通気系を備える電池を示す。特に、プラグ345は、通路343内に配置され、加圧ガスがエンドキャップ内部317中に流れないようにするシール部360を備える。シール部360は、軸方向に延びるアーム362を介して突起320の内面に隣接するベースプレート364に接続される。従って、上記のように326部分と328部分の間の電気的な接続を切断するため、内部圧力が所定閾値に達してグロメット322が動くと、シール部360はグロメット322及びアイレット324に対して軸方向上流に移動する。いったんシール部360がアイレット324の下面を越えると、加圧ガスは通路343を通って流れ、通気口355を介して電池から排気できる。プラグのベースプレート364が単に突起320に隣接しているにすぎず、突起320に付着していない場合には、排気中に電池内でそのプラグが落下することがあり、将来の使用のためにそのプラグが使用できなくなる。また一方、その代わりとして、ベースプレート364を突起320の内面に付着しても良く、この場合にはプラグ345の構造的な完全性が排気中保たれ、それによってプラグ345が可逆となる。
AA及びAAA型二次電池を高速充電する場合、通常、高電圧(概ね、AAA、AA、C、Sub−C型電池で1.2Vから2Vの範囲内)及び高電流(概ね、AAA及びAA型電池で4Aから15Aの範囲内)が必要であると本発明では考える。
その結果として、電池サイズ次第で2Cから50Cの間のいずれかの速度で電池が充電される。例えば、本発明を用いれば、2000mAhのAA型電池が3C−5Cで、好ましくは4Cで充電でき、800mAhのAAA型電池が5C−7Cで、好ましくは6Cで充電できる。当然のことであるが、本明細書に記載した任意の実施形態に従って構成される圧力スイッチを備えるC及びD型電池は、AAやAAA型電池と比べ比例して大きい充電電流を使用して充電でき、その結果同程度の充電速度が達成できる。例えば、3500mAhのC型電池は、10A−30A間の電流を使用して3C−5C間、好ましくは4Cの速度で充電できる。
高速充電は電池内に熱を発生し、それによって充電中電池温度が上昇する。限度を超えた温度は汎用電池部品にダメージを与えることが分かっている。この為、高速充電できるより大きい電池の開発は、その電池が耐え得る温度に制限されている。既存の高出力アプリケーションの多くが、より大きい二次電池、例えば、電力工具やこれと同等のものに使用できるSub−C型電池などの恩恵を受けている。
鉛酸、ニッケルカドミウム(NiCd)、リチウムイオン、亜鉛空気、及びニッケル金属水素化物(NiMH)を含め、様々なバッテリー装置が、現在、電気自動車をめぐる覇権争いをしている。運転する一般市民に受け入れられるためには、バッテリー充電に要する時間を最小限に、できれば、ガソリンを使用する現在の燃料自動車に必要な時間と同じ位の時間にするのが望ましい。このことは、これまで電気自動車バッテリー装置が受け入れられるのをずっと制限している重要な課題である。
上記のように、過充電を制限する圧力スイッチを備える電気化学電池、特にNiMHは、一定電圧で充電できる。圧力スイッチと定電圧充電方法の組合せは、電池を高速で充電するのを可能とする。この電池充電に要する時間の短縮は、様々な用途やデバイスにおいて大きな利点である。
例えば、電池内に充電制御手段(即ち、本明細書に記載した形式の圧力応答スイッチ)を備える大きな電池は、電気自動車又はハイブリッド車のバッテリーに使用できる。本発明の範囲を制限することなく、電池内に充電制御手段を備える電池からなるバッテリーは、長さ、高さ及び幅が5cmを越えるいろいろなサイズ、即ち商業用に開発されているバッテリーの一般的なサイズにできる。とはいえ、電池サイズに関係なく温度上昇に対する電池の耐性を強化するのが望ましい。
本発明の一実施形態では、電池部品材料を慎重に選定することが、高速充電の悪影響を低減又は除去すると考える。高温時に機能性を備えることのできる材料は、電池をより高速で充電することを可能とする。さらに、電池抵抗が増大するにつれて高速充電の間に電池が生成する熱が増大するので、電池内部抵抗を最小に抑えるように電池の導電部品を設計することが望ましい。従って、高速充電のため、低抵抗かつ耐熱性の材料を備えることが望ましい。例えば、上述した形式の圧力応答スイッチにおいて、グロメット、プラグ、絶縁体、圧力ストッパー、及び高速充電中に上昇した温度に曝されるその他の非導電性部品を、耐熱性材料で構成するのが望ましい場合もあり、そうしなければ作動中にその部品が機能しなくなる場合もある。ポリマー材料の特定の性質が電池を高温時に機能するようにできることが解っている。極めて好ましい実施形態において、「乾式成形品」の引っ張り強度が75MPaを超え、50%以下の破断伸長率、及び263psiで100°C以上の熱撓み温度を有するポリマーは、高速充電中に受ける可能性のある高い温度で十分な機能を発揮する。
例えば、図28Aは引っ張り強度に対する破断伸長率を示す図であり、図28Bは引っ張り強度に対する熱撓み温度を示す図である。図28A及び図28Bは、例えばガラス入りナイロン6,6、ガラス入りナイロン6,12、及びガラス入りポリフタルアミドなどのガラス入りポリアミド、並びに非ガラス入りポリフタルアミドといった芳香族ポリアミドの他、75MPaを超える引っ張り強度及び50%未満の破断伸長を有する他のポリマーが、上記の特性を満たし、高速充電の際に高い温度に曝される非導電性の電池部品に用いるのに非常に好ましいポリマーであることを示している。ガラス含有ポリアミド材料は1質量%から50質量%まで及び、5質量%から12質量%の間がより好ましい。また、264psiで120Cを超える熱撓み温度、より好ましくは200Cを超える熱撓み温度を有するポリマーが上記の電池部品用に適していることも分かっている。さらに、場合によっては、例えば、ポリプロピレンを使用して、又は混合して、又は表面改質して、又は変性ポリプロピレン又は他の上記耐熱材料を使用して、電池のセパレータを熱的に安定にするのが望ましい場合もある。
上記のように、電池抵抗を低減することは充電中の温度上昇を抑制するのに望ましい。電池抵抗を下げるため、高導電性の非鉄合金材料が電気化学二次電池の導電金属部品に使用できることが解った。例えば、ベリリウム−銅などの銅合金が使用でき、同様に、ニッケル張りスチール接点に加え、銀張り電気接点、金張り接点、ニッケル接点を含め使用できるが、これに限定されるものではなく、高熱伝導かつ高電気伝導の金属が代わりに使用できる。当然のことであるが、電池は、例えば、図2A及び2Bの導電性タブ30やリベット24、図6Aの導電性ピン116や導電性タブ118、並びに図7のコネクタ160などの導電部品を備え、これらはアルカリ電解液にも曝される。これらの導電部品は高い導電性に加え、腐食性溶液に対する化学的耐性も有することが望ましい。ニッケル又はニッケル合金は、それらの高熱伝導性及び高電気伝導性並びに低コストにより望まし結果を生ずることが解った。
導電部品の抵抗又は導電部品と直接接続する他の部品の抵抗を低減することは、より厚いタブを設け、それによって電流が良く流れるように部品抵抗を低減し、また熱伝導を高くすることによって達成できる。例えば、図6Bを参照すると、Sub−C、F、C又はD型電池(基本的に、直径が15mmより大きい任意の電池)では、図示したように5/1000インチから20/1000インチの間の厚いタブ118であることが有効である。また当然のことであるが、タブ118がそれぞれの電極108から上方へ延びリベット116と接続しても良い。さらに導電性ディスク125は、技術的に普通に行われているように、集電体の導電性を増強するため各電極106の底と缶110を接続できる。充電している電池内で発生される熱を低減すると同時に、電池内の高充電速度を調整することは、より一層電池内部圧力を下げる。圧力及び発熱を低減することは、スイッチが切断する前に電池を充電できる時間を長くし、同時に、長く高温に曝されることが原因で起こる電池の電気化学的性能の化学的劣化をいくらか低減する。
また当然のことであるが、本発明は、大型の電池(例えば、AAA、AA及びSub−C型電池)に加えて、小型(例えばNiMH)の電池、例えばボタン型電池、コイン型電池、N型やAAAA型などの小さな筒型電池、及び角型電池などを含め、あらゆるNiMH電池に同じように適用できる。小型電池は3cm3未満の体積の小型電池を含むものとする。本発明に基づく上記実施形態が大型のNiMH電池及び小型のNiMH電池の両方に使用できることは当業者であれば理解できるはずである。例えば、本明細書に記載した何れかの実施形態における圧力応答スイッチが小型及び大型NiMH電池の両方に設置できる。このことは電池の実用性を高め、特に、小型電池が、上記の圧力スイッチの何れかと組み合わせた高速充電方法を使用して2,3分で充電できるので、高速充電(1.2VからVの電圧レベル、及び4Aから15Aの電流レベル)が特に望まれるGSM電話、PDA、補聴器、及びヘッドセットなどのワイヤレス機器の用途において実用性が高まる。
さらに従来型のバッテリーパックの安全性と性能は、まず何よりもバッテリーパック内の各電池の容量を慎重に合わせることで発揮され、その結果バッテリーパック中の電池の過充電又は過放電を少なくとも1回防止できると本発明では認識している。バッテリーパック中の電池の過充電は、その正電極及び負電極を反転させ、それぞれを負電極及び正電極にする原因となることを当業者は認識している。従って、本発明の一実施形態では、バッテリーストリング中の個々電池の過充電や過放電を防ぎ、更に電池を慎重に合わせる必要性を無くし、またバッテリーパックをほんの数分で充電できる、少なくとも1つが圧力応答スイッチを備えている複数の二次電池(NiMH電池を含む)を検討する。本明細書ではバッテリーパックを広く定義し、電池1つの出力より大きい電圧出力及び/又は電流出力を生ずるために電気的に接続される複数の電池と定義する。バッテリーパックは標準型のバッテリーを提供する形状にでき(例えば、複数のAA又はAAA型電池が接続されC又はD型バッテリーを提供する場合)、或いは、例えば、携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ドリルやネジ回しなどの電動工具、携帯情報端末、又は携帯用コンピュータを動かすのに一般に使用されるバッテリーパックなど、標準型バッテリーより大きな電流出力及び/又は電圧出力を生じるバッテリーパックを構成できる。
当然のことであるが、複数の電池がバッテリーパックに取り付けでき、また電池に定電圧又は定電流電荷を印加するよう構成される充電器内で直列に接続できる。特に、ここで図26A−図26Cを参照すると、そのようなバッテリーパック370のいろいろな例では、1以上のストリングに配置される複数の電池372を含み、この各電池がストリングとの接続形態次第で、後述の実施形態のいずれかに基づく圧力応答スイッチを備えていても良い。当然であるが、バッテリーパックは、電気自動車又はハイブリット電気自動車のバッテリーなどに適した大型のバッテリーを提供でき、或いはまた、複数の小さな電池(例えばAA型又はAAA型)から構成でき、接続してC又はD型電池を提供できる。
図26Aは、充電回路374と直列に接続される電池372のストリング371を有するバッテリーパック370を示し、その場合電池のいずれか1つのスイッチの切断による充電の終了が直列の各電池の充電を終了する。本実施形態では圧力応答スイッチを直列接続の全ての電池に設ける場合を検討する。従って、充電容量の最も小さい電池が充電を終了すると、電流はストリング371の全ての電池を流れるのを中断する。最初の充電終了のあと充電器に電池を留め置くと、最も充電された電池のスイッチはデューティサイクルで開閉を繰り返し、それによって、バッテリーパック内の全ての電池に電荷を断続的に流すことができる。従って、より大きな充電容量を有する不適合電池は断続的な充電(定電流充電又は定電圧充電のいずれか)を受ける。不適合電池の充電容量は完全(又は、ほぼ完全)に充電された電池の充電容量より高速で減少し、それによって不適合電池の放電容量を、完全に充電された電池と比較して正常な状態に戻すことが可能となる。本発明は有利なことに、所定のバッテリーパックに適合する電池を慎重に選ぶ必要性を解消する。
別の実施形態によると、ストリング371は相対的に低い充電容量を有する1つの電池を含むことができる。ストリング371中のその電池の充電容量は通常動作中(全ての電池が同じ充電電流を受け、そして同じ速度で放電されるような動作中)その他の電池より低いレベルまで下がらないことから判断すると、その電池だけが圧力応答スイッチを含むであろう。従って、最も低い充電容量の電池にスイッチを設けることは、充電器がA)その電池のスイッチが切断したことによって起こる開回路状態を検出し、B)1)圧力スイッチのない電池の過充電を防止するため、及び2)圧力スイッチのない電池を圧力スイッチのある電池より高いレベルまで充電するのを防止するため、充電を終了する限り、動作中どの電池も過充電とならないよう確保できる。また代わりに、ストリング371の電池の2つ以上(但し、全てよりは少なく)に圧力スイッチを設けても良い。本実施形態では、圧力応答スイッチが全てに必要なわけではない電池のストリングを設けることによって、コスト及びリソースが節約できると考える。
次に図26Bを参照すると、バッテリーパック370は、バッテリーパックの放電電流を増大するため、充電回路374に並列に接続される電池372のストリング371を備える。電池372が並列に接続されるため、1つの電池の充電回路における切断が全ての電池に対する充電を中止するのではなく、むしろスイッチの切断していない電池372が使用できる充電電流を増大できる。電池の過充電を防止するため、圧力応答スイッチは必要に応じて各電池に設けることができる。
図31Aに示したように、図26Bに示したバッテリーパック370は複数の電池372(本実施形態では4つ)を設けて構成することができる。電池372の正端子376及び負端子378は揃えられ、導電性ディスク380には、そこを貫通して広がり正端子376が入るよう構成される複数の開口382を設ける。1対の導電性円形ディスク384が設けられ、電池372の正端子及び負端子に接続(好ましくは溶接)される。そして、電池372の正端子及び負端子がバッテリーパック筐体のそれぞれの端子と電気的に接続されるよう電池をバッテリーパック筐体に入れ、それをD型電池又はC型電池のように構成できる。またバッテリーパック筐体は、複数のAAA型電池又はAA型電池を封入することによる効果を受け、別の任意の電池を提供するよう構成できる。
図26Cは、直列に接続される電池372からなる2以上のストリング371及び373を備え、そこで各ストリング371が並列に接続されるバッテリーパック370を示す。本実施形態において、ストリング371の個々の電池372毎に設けられる圧力スイッチは、そのストリング中の全電池に対する充電を中止できる。また一方、ストリング371及び373が並列接続されるため、残りのストリング373中の電池372は、ストリング373の電池の1つにおける圧力応答スイッチが作動されるまで充電を続けることができる。また当然のことであるが、バッテリーパック370の所望の放電容量に応じて任意の数のストリングを接続できる。また当然のことであるが、上記のように、圧力応答スイッチは各ストリングの1つだけの電池に設けることもできるし、1以上のストリングの各電池に設けることもできる。
図26Cに示すバッテリーパック370の組立工程を図32A−Bに示す。具体的には、電池372の第1のストリング371は正端子376を揃えて設ける。第2のストリング373は、その負端子378を第1のストリング371の正端子と揃えて設ける。1対の導電性タブ388が用意され、一方のタブ388が第1のストリング371の正端子376に接続し、他方のタブが第2のストリング373の負端子378に接続する。このようにしてタブ388は各ストリングの電池を並列に接続する。ストリング371と373は、タブ388の反対側端の電池372に接続(好ましくは、溶接)される導電性ディスク384を介して直列に接続される。絶縁部390は、ディスク384がどの外部部品とも電気的に接続しないように、ディスク384を覆って取り付ける。その一方、本実施形態によれば、ストリング373の正端子376に対応するため、1組の開口392だけしか絶縁部390に設ける必要がないが、絶縁部390は4つの電池の正端子に適合する(電池の正端子376がはまるように)4つの開口392を備える。このように、タブ388を介してのみ電池372への電気的接続が構築される。その結果、電池372は望ましいサイズのバッテリーパック筐体に取り付けられる。
ほんの数回の充電―放電サイクルのうちに容量を回復するため、あるストリング中の不適合電池に必要な性能は、最初の電池のスイッチが反復的に開閉を始める後のその電池が充電器に留め置かれる時間の長さに依存する。例えば、図27を参照すると、1−8サイクルの間2つの適合電池が直列に接続され、バッテリーの充電容量及び放電容量は比較的一定を維持する。9サイクルの時、1対の不適合電池(その一方はわずか25%の充電容量を有している)が直列に接続される。電池が充電される時、一方の電池は他方の電池より大きい充電容量を有するが、充電サイクルの間、充電容量の低い方の電池のスイッチが開閉を始める時が経過してもその電池が充電器に留め置かれる場合、開閉動作している電池のスイッチが閉じている時はその電池内で再結合反応(図1参照)が発生するため、充電容量が大きい方の電池は開閉動作している電池に比べ高速で充電でき、接続される電池全てに電流を流すことが可能である。十分に充電されていない残りの電池は、まだ再結合反応の影響を受けていないため、開閉動作している電池が再結合反応の影響を受けているにもかかわらず充電を続けることができる。この傾向は、2つの電池の容量が等しくなるまで、複数サイクルの間続くであろう(図示した実施形態によれば合計5サイクル)。勿論、サイクル数は、最初の電池が反復動作を開始する後、その電池に電荷が印加される時間の長さによって決まる。
並列に接続される両電池の放電容量は、高い方の充電容量を有する電池の方がより高い電流出力を出すため、放電中に平衡に達することが良く知られている。また、本発明の圧力スイッチは、直列に接続される複数の不適合電池をある時間にわたって適合するものにできる。
本発明の別の実施形態によると、ユーザーは、たとえ使用中電池容量を若干減らすことになるとしても、充電時間がより短くなるのを望む場合があると考える。業界動向では常に電池の容量増大を追求するものの、本実施形態では、例えば、図33A−Cを参照して説明するように、電極をより短く加工する、又は厚さをより薄く加工する、又は不活性(本明細書では、電池の部品又は化学物質と非反応であるものと定義する)の充填材を使うことによって電池の活性部の体積を減じ、二次電池の容量を小さくするのが望ましい場合があると考える。以下に記載するように、正電極及び負電極を含む電池の活性部を20%から40%除去することが、電池を充電するのに要する時間を短くでき、また電池効率を一層高くできると考える。
例えば、図33Aを参照すると、不活性材料層127の両側に電極材料が配置されるように不活性材料層127を電極106の中に挿入する。これは電極106の全体の厚さを増大し、電極108の厚さを減少させる結果をもたらす。また、図33Bに示すように、不活性材料層127を電極106と電極108の両方の中に挿入することもできる。さらにまた、不活性材料127をどちらか一方の電極(図33Cに示すように電極106)中に混合し、かつ他方の電極108中に不活性材料層127を挿入することもでき、また、他方の電極の厚さを減少させることもできる。さらにまた、不活性材料を電極106及び電極108の両方に混合することもできる。さらにまた、電極厚さを減少させること、不活性層を挿入すること、及び不活性材料を混合することを一方又は両方の電極に組合せることは、活物質を減少できる。図33A−Cを参照して上述した実施形態では、活物質の体積を低減する一方、軸方向の長さ(従って、接触表面積)は維持する。電池効率が電池の活物質体積当たりの表面接触面積の割合によって決定されるため、図33A−Cに示す実施形態、及びこれと同等の形態は電池効率を高める。
さらに、電極の長さを短くすることもできる。このことは、表面接触面積を減少する(従って、電池効率が高くならない)が、電池を充電するのに要する時間を短くできる。
特に、二次電池内の活性部体積を減少することは(例えば、AA型電池において700−1600mAhの放電容量、及びAAA型電池において200−650mAhを達成するため)、本明細書に記載した任意の実施形態に従って構成される圧力応答スイッチを備える電池を定電圧で高速充電(上記のように)する場合、充電時間がほんの数分に短くなることが解った。
そのような充電時間は、バッテリー特有の長所を保持しつつ、NiMH二次電池をスーパーキャパシタの高速充電時間により対抗し得るものとする。例えば、図29は充電時間に対する充電容量を示す。上記任意の実施形態による圧力応答スイッチを備えるAA型NiMH電池によって受容される充電容量は、充電のほんの5分後に800mAhまで充電され、充電のほんの7分後に1Ahまで充電される。NiMH電池の1つの利点は、スーパーキャパシタが急勾配の放電電圧曲線を示すのに対して、比較的フラットな放電電圧であることである。
図30には、AA型NiMH電池の他の利点を示す。スーパーキャパシタはAA型が市販用に売り出されていないため、図30はAA型NiMH電池及び同じような体積の複数のスーパーキャパシタ(本明細書では、そのNiMH電池及びスーパーキャパシタは明確さ及び便宜のため、まとめて「電池等」と表記する)を比較して示す。特に電池等の体積を、ファラッド単位で測定する各スーパーキャパシタの定格静電容量とともに示す。分単位で放電時間を測定するのと同様、公称起電力(E)を、全ての電池等に対してボルト(V)単位で測定する。ワット時(Wh)単位で測定する供給エネルギーと同様に、各電池に対してアンペア時(Ah)単位で供給充電容量を測定する。最後に、電池等をWh/L単位で測定するエネルギー密度に基づき比較し、各電池の内部抵抗をミリオーム(mΩ)単位で測定する。NiMHバッテリーの内部抵抗はスーパーキャパシタと差がないが、エネルギー密度はスーパーキャパシタのエネルギー密度に比べ数桁大きいことが解り、従ってNiMHバッテリーはより高い放電速度を有すことができる。
以上の記載は本発明の好ましい実施形態の記載であり、本発明の精神と範囲を逸脱することなく多様な変更をなし得ることを当業者であれば想到し得る。本発明の範囲に含むいろいろな実施形態を広く開示するため、添付の特許請求の範囲を作成する。
Claims (63)
- (a)内部キャビティを画定する缶と、該内部キャビティ内に配置される正電極及び負電極と、
(b)i)264psiで100Cを超える熱撓み温度及び75MPaを超える引っ張り強度を有する材料からなり、電池内部圧力に応じて第1位置から第2位置へ撓む可撓性部、ii)前記正端子と電気的に接続する第1の導電性部、及びiii)前記正電極と電気的に接続し、前記第1の導電性部と切り離しできるよう電気的に接続し、前記可撓性部と機械的に接続し、内部圧力が所定閾値を超えるのに応じて前記可撓性部が前記第2位置へ撓むと、前記第1の導電性部との電気的な接続が切り離される第2の導電性部、を含むスイッチと、
を備える正端子及び負端子を画定する電気化学二次電池。 - 前記内部圧力が前記所定閾値まで下落すると、前記可撓性部が前記第2位置から第1位置へ戻る請求項1に記載の電気化学電池。
- 前記可撓性部材料が、ガラス入りポリアミド及び芳香族ポリアミドからなる群から選択される請求項1に記載の電気化学電池。
- 前記ガラス入りポリアミドが、ガラス入りナイロン6,6、ガラス入りナイロン6,12、及びガラス入りポリフタルアミドからなる群から選択される請求項3に記載の電気化学電池。
- 前記ガラス入りポリアミドが、1質量%から50質量%のガラスを含有する請求項4に記載の電気化学電池。
- 前記ガラス入りポリアミドが、5質量%から12質量%のガラスを含有する請求項5に記載の電気化学電池。
- 前記可撓性部材料が、75MPaを超える引っ張り強度及び50%未満の破断伸長を有する請求項1に記載の電気化学電池。
- 前記可撓性部材料が、264psiで120Cを超える熱撓み温度を有する請求項1に記載の電気化学電池。
- 前記芳香族ポリアミドが、ポリフタルアミドからなる請求項3に記載の電気化学電池。
- 前記正電極および負電極の間に配置され、ポリプロピレンからなるセパレータをさらに備える請求項1に記載の電気化学電池。
- 前記正電極及び負電極の1つが不活性材料を含む請求項1に記載の電気化学電池。
- 前記不活性材料が、正電極及び負電極の少なくとも1つの中に挿入される層を構成する請求項11に記載の電気化学電池。
- 前記不活性材料が、正電極及び負電極の少なくとも1つの中に混合される請求項11に記載の電気化学電池。
- 正電極材料及び負電極材料の累積体積が20%から40%減量される請求項11に記載の電気化学電池。
- 前記電気化学電池が、700mAhから1500mAhの放電容量を有するAA型電池である請求項11に記載の電気化学電池。
- 前記電気化学電池が、200mAhから700mAhの放電容量を有するAAA型電池である請求項11に記載の電気化学電池。
- 前記電池がニッケル金属水素化物電池である請求項1に記載の電気化学電池。
- 前記電池が小型電池である請求項17に記載の電気化学電池。
- 前記電池が大型電池である請求項17に記載の電気化学電池。
- 前記内部キャビティが開口端を画定し、前記電池が該開口端を取り囲む端子エンドキャップをさらに備える請求項1に記載の電気化学電池。
- 前記可撓性部が前記内部キャビティを電池内部及びエンドキャップ内部に分離し、通路が前記可撓性部を貫通して軸方向に延び、前記内部キャビティと前記電池内部を結ぶ請求項20に記載の電気化学電池。
- 前記通路を介して広がる導電性のリベット、及び該リベットと前記正電極を電気的に接続する導電性のタブをさらに備え、前記リベットが前記第2の導電性部と電気的に接続する請求項21に記載の電気化学電池。
- 前記リベット及び導電性タブの少なくとも一方が非鉄合金材料からなる請求項22に記載の電気化学電池。
- 前記非鉄合金材料が、ベリリウム−銅、銀張り電気接点、金張り接点、及びニッケル張り接点からなる群から選択される請求項23に記載の電気化学電池。
- 前記接点がスチールからなる請求項24に記載の電気化学電池。
- 前記端子エンドキャップを貫通して設ける通気口をさらに備える請求項21に記載の電気化学電池。
- 前記可撓性部が前記第1位置にある間、前記通路をふさぐ通気系をさらに備える請求項26に記載の電気化学電池。
- 前記通気系が、所定の内部圧力閾値に対応して前記通路から取り除かれる請求項27に記載の電気化学電池。
- 前記所定の内部圧力閾値が、前記可撓性部を第2位置へバイアスする内部圧力の閾値にほぼ等しい請求項28に記載の電気化学電池。
- 前記所定の内部圧力閾値が、前記可撓性部を第2位置へバイアスする内部圧力の閾値より大きい請求項28に記載の電気化学電池。
- 前記通気系が、前記通路の中に設けるプラグからなり、該プラグが内部圧力に応じて前記通路から取り除かれる請求項28に記載の電気化学電池。
- 前記内部圧力が前記プラグを前記エンドキャップ内部中へ押し出す請求項31に記載の電気化学電池。
- 前記プラグが前記端子エンドキャップに付着され、前記可撓性部が第2位置にある場合、前記プラグから前記通路を取り外す請求項31に記載の電気化学電池。
- 前記通気系が、前記電池内部と前記エンドキャップ内部間の流体の流れをふさぐ横断アームをさらに備え、該横断アームが電池内部圧力に応じて裂ける請求項28に記載の電気化学電池。
- 前記可撓性部が、前記電池内部圧力が所定閾値に達すると機能しなくなるネックダウン部をさらに備える請求項1に記載の電気化学電池。
- 前記可撓性部が、ほぼ横方向に延びる請求項1に記載の電気化学電池。
- 前記可撓性部が、前記缶から半径方向内側に延びる請求項1に記載の電気化学電池。
- 前記可撓性部が、前記缶に対して対称的に配置される請求項1に記載の電気化学電池。
- 正端子及び負端子を画定する複数の電気化学電池を備えるバッテリーパックであって、該電池の少なくとも1つが、
(a)内部キャビティを画定する缶と、該内部キャビティに配置される正電極及び負電極と、
(b)i)電池内部圧力に応じて第1位置から第2位置へ撓む可撓性部、ii)前記正端子と電気的に接続する第1の導電性部、iii)前記正電極と電気的に接続し、前記第1の導電性部と切り離しできるよう電気的に接続し、前記可撓性部と機械的に接続し、内部圧力が所定閾値を超えるのに応じて前記可撓性部が前記第2位置へ撓むと、前記第1の導電性部との電気的な接続が切り離される第2の導電性部、を含むスイッチと、
を備えるバッテリーパック。 - 前記電気化学電池が直列に接続される請求項39に記載のバッテリーパック。
- 前記電気化学電池が並列に接続される請求項39に記載のバッテリーパック。
- 直列に接続される電池のストリングを少なくとも2つさらに備え、各ストリングが並列に接続される請求項39に記載のバッテリーパック。
- 前記電気化学電池がC型及びD型電気化学電池の一方を提供するよう構成される請求項39に記載のバッテリーパック。
- 前記可撓性部を備える前記電池が、残りの電池より小さい充電容量を有する請求項39に記載のバッテリーパック。
- 全ての電気化学電池が(a)及び(b)の要素をさらに備える請求項39に記載のバッテリーパック。
- 前記可撓性部が、75MPaを超える引っ張り強度及び50%未満の破断伸長を有する請求項39に記載のバッテリーパック。
- 前記可撓性部が、264psiで100Cを超える熱撓み温度及び75MPaを超える引っ張り強度を有する請求項39に記載のバッテリーパック。
- 前記可撓性部材料が、264psiで120Cを超える熱撓み温度を有する請求項47に記載のバッテリーパック。
- 前記バッテリーパックが電気的に直列に接続される電池を含み、該電池の1つが直列に接続される残りの電池と比べ高い充電容量を有する不適合電池である請求項39に記載のバッテリーパックを充電する方法であって、
1)前記電池の1つの前記可撓性部が前記スイッチを切断するまで、前記直列の電池を通じて電荷を印加するステップと、
2)前記可撓性部が前記第1位置に戻るまで、前記直列の電池を通る電荷を遮断するステップと、
3)前記直列の電池を通じて電荷を再度印加するステップと、
を含む充電の方法。 - ステップ(3)が、前記不適合電池の充電容量を前記残りの電池の充電容量と均等にすることをさらに含む請求項49に記載の方法。
- ステップ(1)の間に切断する電池を予め定め、該電池に前記可撓性部を設けることをさらに含む請求項49に記載の方法。
- 前記バッテリーパックが電気的に並列に接続される電池を含み、該電池の1つが残りの電池と比べ高い充電容量を有する不適合電池である請求項39に記載のバッテリーパックを充電する方法であって、
1)前記電池の1つの前記可撓性部が前記スイッチを切断するまで、前記電池を通じて電荷を印加するステップと、
2)前記可撓性部の閉じた位置と切断位置の間で反復動作するステップと、
3)ステップ(2)の間に前記高い充電容量を有する電池に電荷を印加するステップと、
を含む充電方法。 - (a)開口端を有する内部キャビティを画定する缶と、該内部キャビティに配置される正電極及び負電極と、前記開口端を取り囲む端子エンドキャップと、(b)i)前記缶から半径方向内側に延び、電池内部圧力に応じて第1位置から第2位置へ撓む可撓性部、ii)前記端子エンドキャップと電気的に接続する第1の導電性部、及びiii)前記正電極と電気的に接続し、前記第1の導電性部と切り離しできるよう電気的に接続し、前記可撓性部と機械的に接続する第2の導電性部、を含むエンドキャップアセンブリと、を備える型の電気化学電池を充電する方法であって、
(A)1.2Vから2V間の電圧レベル及び4Aから15A間の電流レベルの少なくとも1つを含む電荷を供給するステップと、
(B)電池内部圧力が所定閾値を超えると、第1の導電性部と第2の導電性部の電気的接続を切り離すため、前記可撓性部を前記第2位置へ撓めるステップと、
を含む方法。 - ステップ(A)が、1.2Vから1.65Vの間の電圧を供給することをさらに含む請求項53に記載の方法。
- ステップ(A)が、1.6Vから1.65Vの間の電圧を供給することをさらに含む請求項54に記載の方法。
- ステップ(A)が、1.2Vから1.6Vの間の電圧を供給することをさらに含む請求項54に記載の方法。
- ステップ(A)が、1.2Vから2.0V間の所定レベルの充電電圧を供給し、所定の電池特性に基づき前記充電電圧を逓減させることをさらに含む請求項53に記載の方法。
- 前記所定特性が電池温度である請求項57に記載の方法。
- ステップ(A)が、時間に依存しない可変電圧を供給することをさらに含む請求項58に記載の方法。
- ステップ(A)が、所定時間満了後に逓減する定電圧を供給することをさらに含む請求項58に記載の方法。
- ステップ(A)が、前記印加電圧を所定レベル以下に逓減するのを防ぐことをさらに含む請求項57に記載の方法。
- 前記所定レベルが実質的に1.65V程度である請求項57に記載の方法。
- 所定時間の満了に基づきステップ(A)を終了することをさらに備える請求項57に記載の方法。
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