JP2006503073A - 脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症及び糖尿病の治療に使用できる準安定性ベンゾキセピン誘導体、これら誘導体を含む医薬組成物及びこれらの製造方法 - Google Patents

脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症及び糖尿病の治療に使用できる準安定性ベンゾキセピン誘導体、これら誘導体を含む医薬組成物及びこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症、及び糖尿病の治療に使用できる、式(I)[式中、nは0、1又は2を表わし;ラジカルRは同じでも異なっていてもよく、アルキル又はアルコキシ基、あるいはハロゲン原子である。]のベンゾキセピンの新規な準安定誘導体に関する。
【化1】

Description

本発明は、2E,4E−5−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾキセピン−5−イル)−3−メチルペンタジエン−2,4−酸の準安定形及び多数のその誘導体を得るための方法に関し、さらにこれら化合物の該当する準安定形にも関する。
2E,4E−5−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−−1−ベンゾキセピン−5−イル)−3−メチルペンタジエン−2,4−酸は次式を有する:
Figure 2006503073
本発明が目標とするこの酸の誘導体は、フェニル基がアルキル、アルコキシ及びハロゲン原子から選ばれる1つ又は2つの置換基で置換されているものである。
の化合物:
Figure 2006503073
は特にフランス特許FR98 16 574の実施例16(化合物16b)に開示されている。
この化合物はFR98 16 574にしたがってその安定形で単離された。
前記明細書によれば、安定形の酸は、式
Figure 2006503073
[式中、AlkはC1〜C6低級アルキルを表わす。]
の該当するアルキルエステルから反応媒体のけん化、酸性化及び抽出、続いて酢酸エチルなどの有機溶媒からの晶出によって製造される。
をその安定形で再結晶化させるのに使用できる他の溶媒は、アセトニトリル、メタノール、テトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル、アセトン、エタノール及び2−プロパノールである。
本発明は式Iの化合物の準安定形を得るための方法を提供する。
Figure 2006503073
[式中、nは0、1又は2を表わし、ラジカルRは同じでも異なっていてもよく、アルキル又はアルコキシ基、又はハロゲン原子である。]
実は、薬剤表示の見地から、特に高投与量の有効成分を含む薬剤の表示の場合、準安定な結晶形が著しく有利である。
本発明方法はさらに詳しくはa)及びb)からなる工程を含む:
a)式Iの化合物の該当する安定形を、カルボン酸塩を生成させることによって塩とする工程;
b)工程a)後に得られた塩の水溶液を、準安定形のカルボン酸の沈殿が得られるまで酸性化する工程。
式Iの化合物の安定形は以下から成る工程を実施することにより簡単に製造できる:
‐ 2E,4E−5−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾキセピン−5−イル)−3−メチルペンタジエン−2,4−酸のアルキルエステルを、好ましくは水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの作用によって、50〜110℃、例えば60〜85℃の温度でけん化する工程;
‐ 得られた反応媒体を酸性化する工程;
‐ 水と混合しない溶媒、例えばエーテル、又は酢酸エチルなどのエステルを加えることによって得られた酸を抽出する工程;
‐ 溶媒を蒸発分離させる工程;
‐ 低級アルカノール、アセトニトリル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン及びアセトンから選んだ溶媒から晶出させる工程。
低級アルカノールの例には、メタノール、エタノール及びプロパノールなどのC1〜C4アルコールを含む。
a)工程において、塩化(塩にすること)は、この技術で一般に使用される任意の有機又は無機塩基によって実施できる。
塩化工程は、したがって、アルカリ金属の塩、アルカリ土類金属の塩、又は遷移金属(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム又はアルミニウムなど)の塩を与えることができる。
この塩化は、それぞれ該当するナトリウム又はカリウム塩を生成させるため、好ましくは水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを作用させて実施される。
本発明の1つの好ましい実施態様によれば、塩は反応媒体から単離されない。したがって工程a)の方法を水性媒体中で実施することが好ましい。
工程a)において、式Iの酸の懸濁液又は水中のその誘導体に無機又は有機の塩基を加えることが有利である。
塩基の添加は好ましくは10〜30℃の温度、さらに好ましくは15〜20℃の温度で実施される。
塩基添加開始時の酸濃度は、通常0.1〜5M、さらに好ましくは0.1〜1M、例えば0.5M〜1Mの範囲にある。
本発明の1つの望ましい実施態様によれば、反応媒体を濾紙又は燒結漏斗で濾過し、次いでフィルターを水でリンスして濾液と一緒にする。
次いでこの濾液を使用して工程b)が実施される。
工程b)において、通常塩の形でカルボキシル機能を遊離させるため使用されるすべての酸が酸性化に使用できる。使用できる酸の例は、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、りん酸、スルホン酸、クエン酸、マレイン酸及びフマル酸である。
酸性化に使用する酸は塩酸又は硫酸が好ましい。
上記本発明の望ましい実施態様によれば、酸は、塩を含み、かつ、工程a)で直接得られた水性反応媒体に、塩を中間で単離することなく、直接に加えられる。
変形として、工程a)で得られた塩が単離され、次いで酸の添加前、例えば塩酸又は硫酸の添加前に実質的に水からなる水溶液中に再溶解される。
酸性化は通常50〜120℃、好ましくは70〜90℃の温度で実施される。
式Iのカルボン酸の濃度は、酸性化の終りで好ましくは0.05〜10M、より好ましくは0.1〜0.5Mの範囲にある。
本発明はまた、本方法から得られる式I化合物の準安定形にも関する:
Figure 2006503073
[式中、nは0、1又は2を表わし、ラジカルRは、同じでも異なっていてもよく、アルキル又はアルコシ基又はハロゲン原子である。]
言及してもよい好ましい準安定形は、式I中、n=1で、位置7のRがメトキシを表わす化合物のものである。
式I中、nが1を表わし、位置7のRがメトキシを表わす化合物の準安定形はまた以下を特徴とする:
‐ 0.5℃/分の速度で40〜180℃の間を走査することにより示差熱分析で測定して151〜153℃の融点;示差熱分析によって得られた曲線は図1に示されている。
‐ 図2に示され、下記表Iで吸収波長によって定義されているIR吸収スペクトル:
Figure 2006503073
表中、
wは弱い強度を意味し、
sは強い強度を意味し、
mは中間強度を意味する。
‐ 図3に示されているようなX線回折スペクトル。
本発明はまた、薬学的に許容できる賦形剤と一緒に、上に定義したような式I化合物の準安定形を有効成分として含む医薬組成物に関する。
これらの組成物は、タブレット、ゲルカプセル又は速放性あるいは徐放性の粒子の形で経口的に、注射可能な溶液の形で静脈注射で、経皮貼付剤の形で経皮的に、あるいは溶液、クリーム又はゲルの形で局所的に投与することができる。
経口投与用の固体組成物は、有効成分にフィラー、及び適切ならバインダー、崩壊剤、潤滑剤、着色剤、又は風味増進剤を加えて混合物をタブレット、被覆したタブレット、顆粒、粉末又はカプセルに形成させることによって製造される。
フィラーの例は、ラクトース、コーンスターチ、サッカロース、グルコース、ソルビトール、結晶性セルロース及び二酸化シリコンを含み、バインダーの例は、ポリ(ビニルアルコール、ポリ(ビニルエーテル)、エチルセルロース、メチルセルロース、アカレア、トラガカントガム、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クエン酸カルシウム、デキストリン及びペクチンを含む。潤滑剤の例にはステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ及び硬化植物油を含む。着色剤は医薬品中に使用を許されたものなら何でもよい。風味増進剤の例は、ココア粉末、ハーブタイプの薄荷(ミント)、芳香散、油状のミント、ボルネオール及びシナモン粉末を含む。タブレット又は顆粒は、明らかに、砂糖、ゼラチン又は類似物で好適にコーティングできる。
有効成分として本発明化合物を含む注射可能な形のものは、適切には、前記化合物をpH調節剤、緩衝剤、懸濁剤、溶解剤、安定剤、等張剤、及び/又は保存剤と混合し、この混合物を標準方法にしたがって静脈内、皮下又は筋内注射用の形に変えることによって製造される。適切な場合、得られた注射可能物は、標準法によって凍結乾燥することができる。
懸濁剤の例にはメチルセルロース、ポリソルベート(polysorbate)80、ヒドロキシエチルセルロース、アカレア、トラガカントゴム粉末、ナトリウムカルボキシメチルセルロース及びポリエトキシル化ソルビタンモノラウレートが含まれる。
可溶化剤の例は、ポリオキシエチレンによって固化したひまし油、ポリソルベート80、ニコチンアミド、ポリエトキシル化ソルビタンモノラウレート及びひまし油脂肪酸のエチルエステルを含む。
さらに、安定剤は亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウム及びエーテルを含み、保存剤はメチルp−ヒドロキシベンゾエート、エチルp−ヒドロキシベンゾエート、ソルビン酸、フェノール、クレゾール及びクロロクレゾールを包含する。
本発明の別の態様にしたがって、本発明は、上記定義の式I化合物の準安定形を、脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症及び糖尿病の予防又は治療用薬剤の製造に使用することに関する。
本発明はまた、nは1を表わし、位置7のRはメトキシを表わす式Iの化合物の安定形及び準安定形のそれぞれの製造を記載する、以下の2つの実施例によって説明される。
m.p.は融点を示す。
比較例1: 2E,4E−5−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾキセピン−5−イル)−3−メチルペンタジエン−2,4−カルボン酸の安定形の製造;
粗製2E,4E−(メトキシ−7−ジメチル−3,3−ジヒドロ−2,3−ベンゾキセピン−1−イル−5)−5−メチル−3−ペンタジエン−2,4−酸エチル(フランス特許出願FR98 16 574の化合物16a)の1.9kgを8.8lのメタノール、8.8lの水に溶解させてから0.6lの苛性ソーダを加え、得られた不均一混合物を攪拌しながら2時間リフラックス(78℃)させる。次に、得られたオレンジ色の溶液を90℃の温度に達するまで蒸発させ、次いで約45℃に冷却して8lのt−ブチルメチルエーテルを加え、続いて0.7lの37.5%硫酸を加えた。この混合物を40〜45℃の温度で15分間攪拌し、次いで有機相を沈降によって分離し、この同じ温度で5lの水で2回洗浄してから濾過し、濾液を大気圧下で蒸留する。反応媒体が晶出し始めたら12lのアセトニトリルを加え、次いで大気圧での蒸留により6.5lのアセトニトリル/t−ブチルメチルエーテル抽出混合物を除去し、残りの混合物を約25℃まで1時間半かけて冷却し、次いで約10℃まで冷却してこの温度で2時間攪拌する。得られた結晶を吸引によって濾過分離し、1lの新しいアセトニトリルで2回、次いで2lの水で2回連続洗浄し、換気オーブン中で60℃で乾燥させる。
得られた質量:1.35kg(理論量:1.764kg)
収率=82.3%
m.p.=157.3℃(Buechi machineで測定して)
HPLC:99.89%の純度
示差熱分析法で測定した融点は156℃であった。融点は、20℃〜180℃の温度範囲で10℃/分の温度上昇速度で走査することによって測定した。
示差熱分析曲線が図4に示されている。
図5は得られた安定形のIRスペクトルを示す。
安定形のIR吸収スペクトルの波長特性が次の表IIに示されている:
Figure 2006503073
m:中間の強度を意味する
s:強い強度を意味する
vs:非常に強い強度を意味する
安定形のX−線回折スペクトルが図6に示されている。
実施例2: 2E,4E−(メトキシ−7−ジメチル−3−ジヒドロ−2,3−ベンゾキセピン−1−イル−5)−5−メチル−3−ペンタジエン−2,4−酸の準安定形の製造;
実施例1で製造し、4lの水に懸濁した2E,4E−(メトキシ−7−ジメチル−3,3−ジヒドロ−2,3−ベンゾキセピン−1−イル−5)−5−メチル−3−ペンタジエン−2,4−酸の安定形1kgの懸濁液に、0.335lの10N水酸化ナトリウム水溶液(NaOHの1.05当量)を15〜20℃の温度で攪拌しながら加え、このようにして得られた溶液を濾過してフィルターを0.5lの水でリンス後、濾液と一緒にする。次いで80〜85℃の温度に予熱した、水4l中37.5%硫酸の0.365lを含む溶液に濾液を加え、この混合物を25℃に冷却する。このようにして生成した結晶を吸引によって濾別する。次いで2lの水で3回洗浄後、換気オーブン中60℃で乾燥させた。
得られた質量:0.99kg
収率:99%
m.p.=155.4℃(Buechi machineで測定して)
HPLC分析:99.7%の純度
図2は得られた準安定形の赤外線スペクトルを示す。
この準安定形の融点は、40〜180℃の間を0.5℃/分の速度で走査することによる示差熱分析で測定して151〜153℃である。
示差熱分析によって得られた曲線が図1に示されている。
融解熱ΔfH=35.4kJ/モル。
図2に示されているIR吸収スペクトルの吸収波長が前掲表Iに示されている。
図3はX−線回折スペクトルを示す。
実施例3:
準安定形が安定形よりも優れていることがこの実施例で実証されている。
溶解速度がこのタイプの有効成分の生体異物の生物学的利用能を増進させる。溶解速度はまた、比表面積を増加させることによって促進されることも知られている。2つの結晶形の見掛け比重と比表面積の比較により、同じ比表面積値に対して準安定形の見掛け比重が熱力学的に安定な形のものに較べて大きいことがわかる。以下の表Iは、各種の結晶形に対する見掛け比重と比表面積(BET表面積)のそれぞれの値を示す。
しかしながら、平均粒子径を減少させることによって比表面積を増加させることは、往々にして比重の減少を生じさせる。
したがって、あまり密ではない粉末を使用する有効成分の製剤に問題があり、これは有効成分を高服用する形の場合に特に困難である。準安定形を使用すると、任意タイプの粉砕(ナイフミル又はボールミル中での処理によって得られるような)、特にミクロ化(微粉化)目的の粉砕によって生じる、この比重の減少を克服することが可能となる。準安定形はしたがって薬剤のプレゼンテーションの観点から極めて有利である。
Figure 2006503073
さらに、同じ比表面積を有する安定形及び準安定形の粉末を得るため、特にジェットミクロ化による比較粉砕研究を行った。同様な操作条件(供給圧力及び粉砕圧力)で実施したこれらの研究により準安定形の場合の比表面積(BET)が大きいことがわかった。換言すれば、準安定形の方が粉砕又はミクロ化により適していることがわかった。
下記の表IIは、種々の粉砕条件を実施することによって得られた、種々のバッチの式I化合物(式中、nは1を表わし、位置7のRはメトキシを表わす。)の比表面積の比較を示す。
Figure 2006503073

Claims (14)

  1. 式Iの化合物の準安定形:
    Figure 2006503073
    [式中、nは0、1又は2を表わし;ラジカルRは同じでも異なっていてもよく、アルキル又はアルコシ基、あるいはハロゲン原子である。]
  2. 請求項1記載の式I中、nは1を表わし、位置7のRがメトキシを表わす化合物の準安定形であって、その準安定形が、40〜180℃の間を10℃/分の速度で走査することによる示差熱分析で測定して151〜153℃の融点、及び下記表の吸収波長によって定義されるX線回折スペクトルを特徴とする、前記準安定形。
    Figure 2006503073
    表中、
    wは弱い強度を示す。
    sは強い強度を示す。
    mは中間の強度を示す。
  3. 次のa)及びb)からなる工程を含む、請求項1又は2に記載の式I化合物の準安定形を得るための方法:
    a)式Iの化合物の該当する安定形をカルボン酸塩を生成させることによって塩となす工程;
    b)工程a)後に得られた塩の水溶液を準安定形のカルボン酸の沈殿が得られるまで酸性化する工程。
  4. 工程a)において、ナトリウム又はカリウムの塩が生成することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 工程a)において、式Iの化合物の安定形が水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムと反応することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  6. 工程a)において、この方法が水性媒体中で実施され、式Iの化合物の安定形が最初は水に懸濁していること特徴とする、請求項3に記載の方法。
  7. 工程b)において、酸性化が塩酸又は硫酸の作用により実施されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  8. 工程b)の酸性化が塩酸又は硫酸を反応媒体に加えることによって実施されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  9. 工程b)での酸濃度が0.05M〜10M、好ましくは0.1〜0.5Mの範囲にあることを特徴とする、請求項3ないし8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 工程b)において、酸性化が50〜120℃の範囲で実施され、沈殿が反応媒体を冷却することによって行われることを特徴とする、請求項3ないし9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 沈殿のため、反応媒体が15〜40℃の範囲に冷却されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 式Iの化合物の安定形が、該当するアルキルエステルのけん化、続いて酸性化の工程、エーテル又はエステルなどの水と混合しない溶媒による抽出工程、沈降による相分離の工程、次いで低級アルカノール、アセトニトリル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン及びアセトンから選ばれる溶媒から晶出させる工程によって得られることを特徴とする、請求項3ないし11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 薬学的に許容できる賦形剤と一緒に、請求項1又は2に記載の式I化合物の準安定形を有効成分として含む、医薬組成物。
  14. 請求項1又は2に記載の式I化合物の準安定形を、脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症及び糖尿病の予防又は治療用薬剤の製造に使用すること。
JP2004540566A 2002-10-07 2003-09-01 脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症及び糖尿病の治療に使用できる準安定性ベンゾキセピン誘導体、これら誘導体を含む医薬組成物及びこれらの製造方法 Expired - Fee Related JP4856376B2 (ja)

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