JP2006502522A - 磁気記録媒体及び磁気記憶装置 - Google Patents

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Abstract

磁気記録媒体は、基板と、CoCr合金からなり(112−0)結晶配向を有する記録磁性層と、AlV又はAlRuV合金からなり基板と磁性層との間に設けられた下地層とを備える。

Description

本発明は、磁気記録媒体及び磁気記憶装置に係り、特にAlV又はその合金からなるシード層及び/又は下地層を有する磁気記録媒体、及びそのような磁気記録媒体を用いる磁気記憶装置に関する。
磁気ディスクの如き典型的な水平磁気記録媒体は、基板と、シード層と、Cr又はCr合金の下地層と、CoCr合金の中間層と、情報が書き込まれるCo合金の磁性層と、Cのオーバーコート層と、有機物潤滑層がこの順序で積層された構造を有する。現在使用されている基板は、NiPめっきを施されたAlMg基板やガラス基板等である。後者のガラス基板は、その耐衝撃性、平滑性、硬性、軽量性、特にディスクエッジ部分でのフラッタが少ないこと等から、使用されることが多い。
粒子サイズ、粒子サイズ分布、優先配向及びCr偏析を含む磁性層の微細構造は、磁気記録媒体の記録特性を大きく左右する。磁性層の微細構造は、一般的にはシード層及び下地層と、基板に施された適切な機械的テキスチャリングとにより制御されてきた。50Gbits/in2程度の現在の記録密度を更に向上し、今後100Gbits/in2程度以上の記録密度を実現できるように水平磁気記録技術を改良するためには、粒子サイズ及び粒子サイズ分布を小さくして良好な結晶配向を得ることが望ましい。
本明細書では、シード層とは、基板に最も近く、主に、その上に形成される下地層等の層での所望の結晶配向の発現を促進させる層として定義される。シード層は、一般的に用いられるNiPのような非晶質材料、又はB2構造の材料のように、(002)、(110)又は(112)結晶配向を有する。
又、本明細書では、下地層とは、基板又は適切なシード層上に形成され、主に、その上に形成される中間層や磁性層の優先結晶配向を向上する層として定義される。下地層は、Crの如きbcc構造の材料のように結晶質であり、(002)、(110)又は(112)結晶配向を有する。最も一般的に用いられる下地層は、Cr又はMo,Mn,V,Ti,Wを含むCr合金からなり、典型的な例では、Cr含有量は少なくとも70at.%であり、格子パラメータを増加させるために添加剤が使用される。格子パラメータを増加させることで、Cr下地層とCo磁性層との間の格子不整合を減少させることができる。これらの下地層は、通常は機械的テキスチャリングを施された、或いは、機械的テキスチャリングを施されていないガラス又はAl等からなるNi81P19基板上に形成される。機械的テキスチャリングを施すことにより、NiPが空気に露出されて層の表面を酸化する。Crが(002)結晶配向で成長するためには、この酸化が重要であり、Crが(002)結晶配向で成長することで、後に磁性層が(112−0)結晶配向を有するように形成可能となる。
上記の現象は、Chen他による米国特許第5,866,227号においても利用されており、この米国特許では、ガラス基板上に反応性スパッタリングにより形成されたNiP(O2を含む)シード層が説明されている。典型的な例では、XRDスペクトルで(110)ピークを有さないで、(002)結晶配向を促進させるように、Crは180℃より高い温度Tsで成長される。成長温度Tsが低いと、粒子は小さくなっても(110)結晶配向が発現してしまう可能性がある。NiPはガラスには良好に密着しないので、Chuang他による米国特許第6,139,981号で説明されているような接着層を用いることもできる。2つのCr合金層を用いて下地層の合計膜厚を10nm以下に減少させることで、NiPシード層上には8nmから10nm程度の下地層粒子サイズを実現することができる。下地層の合計膜厚を増加させると、平均粒子サイズは増大する傾向にある。例えば、膜厚t=30nmであるCr80Mo20の単層の場合、平均粒子サイズは約20nmとなることもあり、近年求められている媒体ノイズ要求には明らかに不適切である。
L. Tang他による「Microstructure and texture evolution of Cr thin films with thickness」,J. Appl. Phys.,vol.74,pp.5025-5032,1993でも、膜厚の増加に伴う粒径の増加が観測されている。下地層の膜厚を更に減少させると磁性層のc軸の面内配向(IPO)が低下してしまうので、8nmより小さい平均粒子サイズを実現することは難しい。下地層の平均粒子サイズが小さな場合でも、その上に2倍以上の磁性粒子が成長し得る大きな粒子が多少存在することもある。このような大きな粒子の有効磁気異方性は、磁気分離が完全でないと減少することがある。粒子サイズを減少させる他の手法としては、CoCrPtマトリックスにBを含有させる手法がある。Bを含有させる手法によると、記録層の粒子サイズが減少し、媒体ノイズ及び磁気特性を大きく向上することができる。しかし、Bの含有量が非常に多くなると、fct相を増加させてしまうために、Bの含有量がある値を超えると結晶質が低下してしまい、この結晶質の低下は特にBの含有量が8%を超えると顕著になる。
Lee他による米国特許第5,693,426号では、NiAlやFeAl等のB2構造を有する規則金属間化合物の下地層が説明されている。B2、L10、L12等の構造を有する規則金属間化合物は、成分原子間の強い結合により粒子サイズが小さいと推測される。NiAl及びFeAlは共にガラス基板上に(211)結晶配向で成長するので、磁性層のc軸は面内方向となって磁性層は(1010)結晶配向で成長する。この場合、60nmを超える大きな膜厚であっても12nm程度の粒子サイズを実現できる。NiAl及びNiP上にCrを用いることは、共にChen他による米国特許第6,010,795号で説明されている。この場合、NiAlは、結晶質のCrプレ下地層の(002)結晶配向により(001)結晶配向を発現し、磁性層の結晶配向はCo(112−0)となる。
NiP以外にも、Cr(002)結晶配向の発現を促進させるシード層がある。Bian他による米国特許第5,685,958号では、少なくとも1%の窒素又は酸素からなる反応性元素を含むTa,Cr,Nb,W,Mo等の高融点金属が説明されている。Ar+N2ガスで反応性スパッタリングされるTaの場合、N2の体積率が増加するにつれてXRDスペクトルにCr(002)のみならずCo(112−0)が現われる。この米国特許では、典型的な下地層の膜厚は50nmとして説明されており、かなり広い範囲で膜厚が変化しても媒体磁気特性は少ししか影響されないことが説明されている。体積率が3.3%に増加すると、両方のピークが消失するので、結晶配向が低下することがわかる。この米国特許は、有用な基板温度Tsの範囲として150℃から330℃、より好ましくは210℃から250℃を提案している。このように、CrをTaN上に形成するのに必要な基板温度Tsは、NiP上に形成する場合と同様なものとなる。この米国特許では、有用な窒素分圧の範囲として0.1mTorrから2mTorrも提案されている。TaN層の窒素濃度は不明であるが、10at.%から50at.%であるものと考えられる。
Kataoka他による「Magnetic and recording characteristics of Cr, Ta, W and Zr Pre-coated Glass disks」、IEEE Trans. Magn.,vol.31,pp.2734-2736,1995では、ガラス上にプレコートされたCr,Ta,W,Zrが報告されている。Ta層の場合、適切な量のN2で反応性スパッタリングを行うことにより、その上に形成されるCr下地層の結晶配向が実際に向上する。Crを直接ガラス上に形成すると、好ましい(002)結晶配向のみならず、好ましくない(110)結晶配向をも発現してしまう。
Oh他による「A study on VMn underlayer in CoCrPt Longitudinal Media」、IEEE Trans. Magn.,vol.37,pp.1504-1507,2001では、V含有量が71.3at.%でMn含有量が28.7at.%のVMn合金の下地層が報告されている。Vは高い融点(1500℃)を有し、スパッタリングされると原理的には小さい粒子で成長するが、ガラス上及び大部分のシード層上では非常に強い(110)結晶配向で成長する。Lee他による米国特許第5,693,426号では、MgO(B1構造)やNiAl及びFeAl等のB2構造を有する多数の材料からなり、その上に形成されるMn含有合金のテンプレートとなる多結晶シード層も提案されている。
良好なIPOは、残留磁化及び信号の熱安定性を向上し、又、磁気記録媒体の解像度又は容量を向上して高密度のビットを可能とする。近年開発されたシンセティックフェリ磁性媒体(SFM: Synthetic Ferrimagnetic Medium)は、同じMrt(残留磁化と膜厚の積)を有する従来の磁気記録媒体と比較すると、向上された熱安定性及び解像度を有する。従来の磁気記録媒体で使用できるシード層は、このSFMにおいても使用可能であるが、水平磁気記録の限界を向上するためのSFMの特性としてはIPOが完璧に近いことが望ましい。IPOは、Doerner他による「Microstructure AND Thermal Stability of Advanced Longitudinal Media」、IEEE Trans. Magn.,vol.36,pp.43-47,Jan. 2001及びDoerner他による「Demonstration of 35 Gbits/in2 in media on Glass substrates」IEEE Trans. Magn.,vol.37,pp.1052-1058,March 2001 (10 Gbits/in2 and 35 Gbits/in2 demo)にて行われているように低入射角XRDにより量子化することができ、より簡単には垂直保磁力と面内保磁力との比(h=Hc⊥/Hc//)を求めることでも量子化することができる。
Cr(002)/NiP上の磁気記録媒体の比hは、典型的には0.12<h≦0.15であり、下地層と磁性層の整合性が悪い場合にのみ観測される。h≦0.15の場合、層の法線に対して垂直なM(H)ヒステリシスループは磁界に対して略線形であり、Hc⊥は典型的には500Oeより小さい。NiAlの場合、(211)結晶配向は弱く、上記の如き比hを実現して(0002)配向を有する磁性粒子の発現を抑えるには通常50nmを超える膜厚が必要である。ガラス上に直接NiAlシード層を設けた従来の磁気記録媒体では、角形比(h>0.25)が悪く、Cr(002)/NiP上に設けられた磁気記録媒体の性能を得ることはできず、これはシード層にNiPやCoCrZrを用いても同様であった。Doerner他によるXRD測定によれば、磁性層のc軸はNiP/AlMg基板上に設けられた磁気記録媒体の場合は±5°未満の範囲にあるが、上記の場合は±20°の範囲にあることが示されている。TaN上の磁気記録媒体の場合、XRDデータではCr(002)及びCo(112−0)のピークが見られるが、h>0.2であり、磁気記録媒体の性能はCr(002)/NiP上の磁気記録媒体の性能より劣る。ここで使用されているCr合金下地層の膜厚は10nm未満であり、下地層の膜厚を更に増加させて20nmより大きくしてもhの減少は観測されなかった。しかし、B2構造の材料やVMn等の合金とは異なり、Cr合金下地層の平均粒径は膜厚と共に急激に増加する。
IPOとは別に、SFMを製造する際に問題となるのは、特にベアガラス基板が用いられる場合に従来の磁気記録媒体を製造する場合と比べて必要となるチャンバの数が増加する点である。又、スループットを高く維持する必要上、形成される層の膜厚は典型的には30nmに規制される。これより大きな膜厚とする必要のあるシード層や下地層は、形成するのに2つのチャンバを必要とする。典型的な連続成長は、高い歩留まりを得るために限らず、磁性層が形成される前に高放射率のガラスディスクの温度が低下しないようにするためにも、急速に行われる必要がある。そうしないと、加熱工程が必要となり、そのために別のプロセス用チャンバが必要となってしまう。ディスクの放射率はシード層及び下地層により低減されるので、シード層及び下地層の膜厚は共に非常に小さくすることはできない。CVDによるCの成長の場合のようにバイアス電圧を印加する場合には、必要となる磁気記録媒体の合計膜厚は通常30nmより大きい。
そこで、本発明は、上記の問題を解決する磁気記録媒体及び磁気記憶装置を提供することを概括的目的とする。
本発明のより具体的な目的は、粒子サイズが小さく面内配向が良好である(h≦0.12)下地層を少なくとも有する磁気記録媒体と、そのような磁気記録媒体を用いる磁気記憶装置を提供することにある。本発明によれば、下地層を成長するのに2つのチャンバしか必要ではなく、下地層の膜厚は基板の放射率を向上するのに十分な膜厚を有する。これを実現するにあたっては、AlV又はAlRuV合金を用い、(N2又はO2で)反応性スパッタリングされた非晶質ライクなシード層を有しても、有さなくても良い。AlVx等の場合、xはどのような値でも良いが、好ましくはx=30at.%から80at.%であり、AlVRuの場合、Ru=1%から4%であり、残りのAl及びVのat.%は特に限定されない。下地層は(002)結晶配向でシード層上に成長するので、その上に形成される単層、多層構造又はSFM構造を有する磁性層等の層の(112−0)結晶配向が非常に良好となる。
本発明の他の目的は、基板と、CoCr合金からなり(112−0)結晶配向を有する記録磁性層と、AlV又はAlRuV合金からなり該基板と該磁性層との間に設けられた下地層とを備えた磁気記録媒体を提供することにある。本発明になる磁気記録媒体によれば、磁性層に良好な(112−0)結晶配向を発現させることができ、磁気特性及びS/N特性を向上することができる。
本発明の更に他の目的は、少なくとも1つの磁気記録媒体と、該少なくとも1つの磁気記録媒体に対して情報の記録再生を行う記録再生ヘッドとを備え、各磁気記録媒体は、基板と、CoCr合金からなり(112−0)結晶配向を有する記録磁性層と、AlV又はAlRuV合金からなり該基板と該磁性層との間に設けられた下地層とを備えた磁気記憶装置を提供することにある。本発明になる磁気記憶装置によれば、磁性層に良好な(112−0)結晶配向を発現させることができ、磁気特性及びS/N特性を向上することができるので、高品質の高密度記録を実現することが可能となる。
更に本発明の他の目的及び特長は、以下に図面と共に述べる説明より明らかとなろう。
本発明によれば、
本発明になる磁気記録媒体の第1実施例の要部を示す断面図である。 本発明になる磁気記録媒体の第2実施例の要部を示す断面図である。 本発明になる磁気記録媒体の第3実施例の要部を示す断面図である。 ガラス(又はAl)/AlVN(20nm)/AlV(20nm)/Cr75Mo25(5nm)/CCPB(15nm)なる構造を有する磁気記録媒体のXRDスペクトルをAl及びVの各種組成範囲について示す図である。 ガラス/AlVx1(x1≫50%)/AlVx1/CrMo/CoCrPtBCu(18nm)、ガラス/AlVx2(x2≧50%)/AlVx2/CrMo/CoCrPtBCu(18nm)、及びガラス/AlVx3(x3<50%)/AlVx3/CrMo/CoCrPtBCu(18nm)なる構造を有する磁気記録媒体の垂直ヒステリシスループを示す図である。 ガラス基板上に直接シード層をN2反応性スパッタリングする場合の影響を説明する面内ヒステリシスループを示す図である。 ガラス基板上に直接シード層をN2反応性スパッタリングする場合の影響を説明する垂直ヒステリシスループを示す図である。 各種N2分圧PNを用いて形成されたAlVシード層のXRDスペクトルを示す図である。 AlVNとAlV及びその上のCrMo25層とCoCrPtBCu磁性層の組成が同じサンプルのXRDスペクトルを異なる基板温度について示す図である。 AlRuV下地層とシード層の影響を説明するための垂直ヒステリシスループを示す図である。 シード層の膜厚の影響を説明するための垂直ヒステリシスループを示す図である。 AlV/AlVN/ガラス上にCoCrPtBCu磁性層を有する磁気記録媒体の垂直ヒステリシスループをCr75Mo25層を設けた場合と設けない場合について示す図である。 NiPシード層及びCrMo25下地層上に設けられたサンプルの性能を説明するための垂直ヒステリシスループを示す図である。 AlVNシード層上に設けられたサンプルの性能を説明するための垂直ヒステリシスループを示す図である。 磁気記憶装置の一実施例の要部の内部構造を示す断面図である。 図15に示す磁気記憶装置の実施例の要部を示す平面図である。
図1は、本発明になる磁気記録媒体の第1実施例の要部を示す断面図である。
図1に示す磁気記録媒体では、AlV又はAlRuV合金からなる下地層4がガラス又はAl基板1上に設けられている。Co又はCoCr等のCo合金からなる記録磁性層7は、下地層4上に設けられている。磁性層7に対する情報の記録及び再生は、後述する記録再生ヘッドにより行われる。磁性層7は、(112−0)結晶配向を有する。この磁性層7は、単層(単層構造)であっても、多層(多層構造)であっても良い。Cからなるオーバーコート層8と、有機潤滑剤からなる潤滑層9とは、磁性層7上に積層されて磁気記録媒体を保護する。
基板1は、機械的テキスチャリングを施されていても良い。又、機械的テキスチャリングは、下地層4を形成した後に行っても良い。
下地層4がAlV又はAlRuV合金からなる場合、Ru含有量は0at.%(即ち、AlV合金)から40at.%であり、残りのAl及びV合金の組成は特に限定されない。或いは、下地層4は、AlxRuyVzからなるものであっても良く、この場合、20≦x≦70、1≦y≦45及び20≦z≦70である。下地層4の膜厚は1nmから70nmの範囲内であり、好ましくは2nmから50nmの範囲内である。膜厚がこれらの範囲内である下地層4は、良好な結晶配向を促進させ、大きな粒子を発現することはない。
尚、下地層4の真下の基板1上に、NiP又はCrP層を設けても良い。
Cオーバーコート層8はCVDで形成可能であり、硬質であるため、磁気記録媒体を大気による劣化のみならず記録再生ヘッドからも保護する。潤滑層9は、記録再生ヘッドと磁気記録媒体との間のスティクションを減少させるために設けられている。例えば、Cオーバーコート層8の膜厚は1nmから5nmの範囲内であり、潤滑層9の膜厚は1nmから3nmの範囲内である。
図2は、本発明になる磁気記録媒体の第2実施例の要部を示す断面図である。図2中、図1と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図2に示す磁気記録媒体では、基板1と下地層4との間に多結晶シード層3が設けられている。シード層3は、AlV又はAlRuV合金からなる。例えば、AlV又はAlRuV合金は、Ar+N2又はAr+O2混合ガス内でN2又はO2の分圧がP=1%から10%の状態で反応性スパッタリングされる。AlVxN又はAlVxOは、AlV下地層4の良好な結晶配向を促進させ、その上に成長されるCr系の層の良好な(002)結晶配向と磁性層7の良好な(112−0)結晶配向を可能とする。従って、シード層3を設けることにより、図1に示す磁気記録媒体の第1実施例と比較すると、IPOが更に向上する。
基板1は、機械的テキスチャリングを施されていても良い。又、機械的テキスチャリングは、シード層3及び/又は下地層4を形成した後に行っても良い。
シード層3は、AlV又はAlxRuyVzからなるものであっても良く、この場合、20≦x≦70、1≦y≦45及び20≦z≦70である。本発明者らは、AlVxが異なる組成範囲で複雑な2元合金の形を取るにもかかわらず、調査された全ての組成範囲内において有用であることを見出した。又、通常はAlVx合金のV含有量が35%から65%であると、V含有量が少なすぎるか多すぎる他の場合に比べてIPOが良好になることも見出した。シード層3の膜厚は1nmから100nmの範囲内であり、好ましくは1nmから70nmの範囲内である。膜厚がこれらの範囲内であるシード層3は、良好な結晶配向を促進させ、大きな粒子を発現することはない。
尚、シード層3の真下の基板1上に、NiP又はCrPプレシード層を設けても良い。或いは、シード層3は、ガラス又はAl基板1にプレコートされたNiP又はCrPからなる構成であっても良い。例えば、NiPプレシード層又はNiPシード層3は、AlV又はAlVN下地層4の良好な結晶配向を促進させる。
更に、シード層3は、ガラス又はAl基板1に反応性スパッタリングされたTa又はCrTaからなる構成であっても良い。例えば、CrxTa100-xは、Ar+N2又はAr+O2混合ガス内でN2又はO2の分圧がP=1%から10%の状態で反応性スパッタリングされ、TaNがスパッタリングされる際のArに対するN2の分圧PNは3%から9%であり、x=20at.%から60at.%である。本発明者らは、TaNが、NiPがコーティングされた基板上に設けられた磁気記録媒体に適用した場合に有利であり、非常に良好な面内配向が得られることを見出した。
AlV又はAlRuV合金のシード層3と下地層4の組み合わせによれば、ガラス又はAl基板上のNiPシード層上に設けられた磁気記録媒体と比べて良好なIPOを得ることができる。
図3は、本発明になる磁気記録媒体の第3実施例の要部を示す断面図である。図3中、図1及び図2と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。磁気記録媒体の第3実施例では、本発明がシンセティックフェリ磁性媒体(SFM: Synthetic Ferrimagnetic Medium)に適用されている。
図3に示す磁気記録媒体では、Cr合金からなるバッファ層5が下地層4上に設けられている。バッファ層5は、磁性層7aとの格子整合のためと、磁性層7aへのVの拡散を防止するために設けられている。又、CoCr合金の如きhcp材料からなる中間層6がバッファ層5上に設けられている。中間層6は、bcc構造の下地層4とhcp構造の磁性層7aとの間のバッファとしても機能する。更に、CoCr合金等からなる一対の磁性層7a及び7bが、磁性層7a及び7bの磁化方向が反平行となるように、Ru等からなるスペーサ層10を介して反強磁性結合されている。磁性層7a及び7bとスペーサ層10は、多層構造を有する磁性層7を構成している。
磁性層7a及び7bは、磁性層7a及び7bのc軸が層表面(基板面)に対して顕著に平行となりh=Hc⊥/Hc//≦0.15となるように、スペーサ層10を介して反強磁性結合されている。ここで、Hc⊥は層表面に対して垂直な保磁力(垂直保磁力)を示し、Hc//は層表面に対して平行な保磁力(面内保磁力)を示す。SFMの熱安定性は向上されているが、良好な面内配向を必要とし、これは下地層とシード層の組み合わせにより実現できる。
バッファ層5は、膜厚が1nmから10nmの範囲内のCr-Mからなり、ここでMは原子比率が10%以上のMo,Ti,V,Wから選択された材料からなる。Crリッチな合金は、各種材料との密着性が良く、提案されている下地層4と磁性層7aとの間のバッファ層に好適である。バッファ層5は、磁性層7aへのVの過剰な拡散を防止する。Crの格子パラメータ(a=0.2886nm)はAlV下地層4の格子パラメータ(a≧0.29nm)より小さいので、Crに上記の如きより大きな元素を加えて合金化すると有利である。このような合金化により、Crの格子が多少広げられ、磁性層7a及び7bとの格子整合が良好に保たれる。
中間層6は、膜厚が1nmから5nmの範囲内で弱磁性又は非磁性のhcp構造のCoCr合金からなる。hcp磁性CoCr合金がbcc構造のCr合金層上に直接成長されると、bcc下地層4と接触する磁性層の部分が格子不整合及び/又はシード層3からのCr拡散の悪影響を受けるので、磁性層の磁気異方性が減少すると共に総磁化が減少する。しかし、hcp構造の非磁性中間層6を設けることにより、磁性層がこのような悪影響を受けることを防止できる。この結果、格子パラメータを徐々に整合させる中間層6を設けたことにより、磁気異方性及び保磁力は増加し、面内配向は向上する。従って、完全な磁化が得られ、所謂「デッド層」が最小限に抑えられる。更に、中間層6を設けることにより、界面でのより小さな粒子の形成が最小限に抑えられる。
中間層6は、膜厚が1nmから3nmの範囲内で、実質的にRuからなる構成であっても良い。この場合、RuはCoCr合金の場合と同様な機能を果たす。しかし、Ruの格子パラメータは磁気記録媒体で用いられるCo磁性合金の格子パラメータより大きいので、中間層6の膜厚はあまり大きくすることができない。
勿論、バッファ層5又は中間層6の一方のみを設けるようにしても良い。又、バッファ層5及び中間層6を省略することも可能である。更に、バッファ層5及び/又は中間層6は、図1及び図2に示す磁気記録媒体の第1及び第2実施例において設けることもできる。
図4は、ガラス(又はAl)/AlVN(20nm)/AlV(20nm)/Cr75Mo25(5nm)/CCPB(15nm)なる構造を有する磁気記録媒体のXRDスペクトルをAl及びVの各種組成範囲について示す図である。図4中、縦軸は強度を任意単位で示し、横軸は2θ(度)を示す。ガラス(又はAl)、AlVN、AlV、Cr75Mo25及びCCPB(CoCrPtB)は、夫々基板1、シード層3、下地層4及び磁性層7に対応する。先ず、ガラス(又はAl)基板1上に設けられたAlVNシード層3上に、AlV下地層4がN2分圧PN=8%で形成され、CCPB磁性層7は230℃で形成された。図4に示すように、観測されたAlV(002)及びCr(002)に対応するピークでは、殆どの場合において良好なCo(112−0)結晶配向が得られた。さらに、V濃度が35%から65%の範囲内であると、他の極端な組成範囲の場合と比べると良好なCo(112−0)結晶配向が得られることが確認された。
Al及びVの各種組成範囲に対する垂直ヒステリシスループはカー磁力計を用いて測定され、図5(a)、(b)及び(c)に示すようになった。図5(a)は磁気記録媒体がガラス/AlVx1(x1≫50%,PN=4%)/AlVx1/CrMo/CoCrPtBCu(18nm)なる構造を有する場合を示し、図5(b)は磁気記録媒体がガラス/AlVx2(x2≧50%,PN=6%)/AlVx2/CrMo/CoCrPtBCu(18nm)なる構造を有する場合を示し、図5(c)は磁気記録媒体がガラス/AlVx3(x3<50%,PN=8%)/AlVx3/CrMo/CoCrPtBCu(18nm)なる構造を有する場合を示す。ここで、PNはN2の分圧を示す。図5(a)から(c)において、縦軸はカー回転(度)を示し、横軸は印加磁界(kOe)を示す。
図5(a)から(c)より、Hc⊥が最も小さくなるのは、V濃度が約35at.%から65at.%の範囲である構造の場合であることが確認された。V濃度が50at.%未満であると、ガラス/AlVN/AlV/CrMo25/CoCrPtBCuのようなCo合金のバッファ層を有さない簡単な構造であっても、IPOは0.12となり大きな面内保磁力(4200Oe)が得られることも確認された。これらの値は、Cr(002)/CoCr/磁性層からなる構造がガラス基板上のNiPシード層上に設けられた磁気記録媒体と比較すると、向上されている。又、上記の如きIPOは、AlVシード層上に設けられた、下地層を設けて中間層は設けてない、より簡単な構造により得ることができた。従って、本発明によれば、磁気記録媒体を製造するのに要するスパッタリングチャンバの数を効果的に減少させることができ、これにより磁気記録媒体のコストを減少させることができることが確認された。
図6(a)から(e)及び図7(a)から(e)は、ガラス基板上に直接シード層をN2反応性スパッタリングする場合の影響を示す。面内ヒステリシスループを示す図6(a)から(e)中、縦軸はカー信号を任意単位で示し、横軸は磁界(kOe)を示す。又、垂直ヒステリシスループを示す図7(a)から(e)中、縦軸はカー回転(度)を示し、横軸は印加磁界(kOe)を示す。ガラス/AlVN/AlV/CrMo25/CoCrPtBCuなる構造を、反応性スパッタリング時のN2の分圧PNを2%から10%に変化させて成長させた。図6(a)及び図7(a)ではPN=2%であり、図6(b)及び図7(b)ではPN=4%であり、図6(c)及び図7(c)ではPN=6%であり、図6(d)及び図7(d)ではPN=8%であり、図6(e)及び図7(e)ではPN=10%である。
PN=6%から8%の場合に最も良いIPOが観測された。しかし、結果は、シード層に用いる材料のV濃度によって異なった。又、N2の分圧PNが増加すると、面内保磁力が増加して面内以外の保磁力が減少することがわかった。良好な面内配向を得るには、N2の相対比率を調整する方がはるかに容易である。この場合、PN=6%が最も良いことが確認された。更に、V含有量が多い場合、N2の分圧PNは低くても良好なIPOを得るには十分であることもわかった。ループの形状、保磁力及び角形比は、いずれもこのAlV組成についてはN2の分圧PN=6%の場合に良好であることが確認された。
図8は、各種N2分圧PNを用いて形成されたAlVシード層のXRDスペクトルを示す図である。より具体的には、各種N2分圧PNとは2%、4%、6%、8%及び10%である。図8中、縦軸は強度を任意単位で示し、横軸は2θ(度)を示す。図8より、N2の分圧PNが6%のときにCo(112−0)結晶配向が最も良好であることが確認された。
図9は、AlVNとAlV及びその上のCrMo25層とCoCrPtBCu磁性層の組成が同じサンプルのXRDスペクトルを異なる基板温度について示す図である。より具体的には、異なる基板温度とは150℃、240℃及び260℃である。図9中、縦軸は強度を任意単位で示し、横軸は2θ(度)を示す。AlV及びAlRuVのシード層は室温(RT)から300℃までの広い範囲の基板温度で形成可能であるが、最も好ましい基板温度の範囲は150℃から260℃である。特定のAlV合金又はAlRuV合金について基板温度を高く設定すると、Co(112−0)のピークの強度が増加することがわかった。
図10(a)、(b)及び(c)は、AlRuV下地層とシード層の影響を示す図である。図10(a)から(c)中、縦軸はカー回転(度)を示し、横軸は印加磁界(kOe)を示す。図10(a)は、ガラス/AlRuV/CrMo25(5nm)/CoCrPtBCu(18nm)なる構造を有する磁気記録媒体の垂直ヒステリシスループを示し、図10(b)は、ガラス/AlRuV(PN=2%)/AlRuV/CrMo25(5nm)/CoCrPtBCu(18nm)なる構造を有する磁気記録媒体の垂直ヒステリシスループを示し、図10(c)は、多少V濃度が低いガラス/AlRuV/AlRuV/CrMo25(5nm)/CoCrPtBCu(18nm)なる構造を有する磁気記録媒体の垂直ヒステリシスループを示す。
図10(a)から(c)に示す場合では、使用されたRu濃度は10%であり、V濃度は40%又は35%であった。AlV下地層の場合と同様に、TaN,CrTaN,CrP,NiP等の他のシード層材料をAlRuVと共に用いた場合には良好なIPOを得ることができた。しかも、AlVNは、NiPシード層と比較するとより良好なIPOを示した。更に、AlV又はAlRuVをシード層に用いると、例えばVMn及びCr-M等のAlV又はAlRuV以外の異なる下地層を用いることができ、この場合も良好なIPOを得ることができた。ここで、M=Mo,V,TiW又はB2構造の材料である。
図11(a)、(b)及び(c)は、シード層の膜厚の影響を示す図である。図11(a)から(c)中、縦軸はカー回転(度)を示し、横軸は印加磁界(kOe)を示す。図11(a)は、ガラス/AlV(10nm,PN=6%)/AlV/CrMo25/CoCrPtBCuなる構造を有する磁気記録媒体の垂直ヒステリシスループを示し、図11(b)は、ガラス/AlV(20nm,PN=6%)/AlV/CrMo25/CoCrPtBCuなる構造を有する磁気記録媒体の垂直ヒステリシスループを示し、図11(c)は、ガラス/AlV(100nm,PN=6%)/AlV/CrMo25/CoCrPtBCuなる構造を有する磁気記録媒体の垂直ヒステリシスループを示す。
図11(a)から(c)に示す場合では、使用されたシード層は、Arと共に6%のN2で反応性スパッタリングされたAlVx(x≧50%)であり、シード層の膜厚は10nmから100nmまで変化させた。IPOは、シード層の膜厚が10nmの時点で既に良好であり、シード層の膜厚が100nmに達するまで略同様のIPOが維持されることが確認された。しかし、実際の磁気記録媒体が製品として作成される場合、シード層と下地層の合計膜厚は好ましくは30nmから60nmの範囲内であることがわかった。従って、AlVNを用いることは、特にこの合計膜厚の範囲内で非常に効果的であることがわかった。又、後述する如く、得られるIPOは、ガラス上のNiPシード層の場合より良好であった。上記の如き好ましい合計膜厚の範囲でシード層と下地層を形成するのには、2つのチャンバを用いるだけで良く、その上に層を形成する際の基板温度の低下を減少させることができる。このため、本発明になるシード層と下地層の組み合わせによれば、広い範囲での工程(形成)温度が許容される。シード層と下地層は、室温から300℃、好ましくは150℃から260℃の温度範囲で形成可能である。
本発明者らは、Bを含む磁性層の結晶配向の振る舞いは、AlV又はAlRuV下地層と磁性層との間のCr合金の存在又は欠如に敏感であることを見出した。図12(a)及び(b)は、夫々AlV/AlVN/ガラス上にCoCrPtBCu磁性層を有する磁気記録媒体の垂直ヒステリシスループをCr75Mo25層を設けた場合と設けない場合について示す図である。図12(a)及び(b)中、縦軸はカー回転(度)を示し、横軸は印加磁界(kOe)を示す。図12(b)からも明らかなように、Cr75Mo25層を設けない場合、CoCrPtBCu磁性層を有する磁気記録媒体の磁気異方性HKは、図12(a)に示す場合と比較すると多少低下していることがわかる。
図13(a)から(c)は、NiPシード層及びCrMo25下地層上に設けられたサンプルの性能を異なる下地層の膜厚について説明するための垂直ヒステリシスループを示す図であり、図14(a)から(c)は、AlVNシード層上に設けられたサンプルの性能を異なるシード層の膜厚について説明するための垂直ヒステリシスループを示す図である。図13(a)から(c)及び図14(a)から(c)中、縦軸はカー回転(度)を示し、横軸は印加磁界(kOe)を示す。
図13(a)、(b)及び(c)は、夫々ガラス/NiP/CrMo25(5nm)/CoCrPtBCuなる構造、ガラス/NiP/CrMo25(20nm)/CoCrPtBCuなる構造、及びガラス/NiP/CrMo25(100nm)/CoCrPtBCuなる構造の垂直ヒステリシスループを示す。他方、図14(a)、(b)及び(c)は、夫々ガラス/AlV(PN=6%)/AlV(10nm)/CrMo25/CoCrPtBCuなる構造、ガラス/AlV(PN=6%)/AlV(20nm)/CrMo25/CoCrPtBCuなる構造、及びガラス/AlV(PN=6%)/AlV(100nm)/CrMo25/CoCrPtBCuなる構造の垂直ヒステリシスループを示す。AlVシード層の膜厚が10nmの場合でも良好なIPOが観測された。スパッタリングされたNiP層の密着性は低いので、接着層を追加で設ける必要がある場合もあり、そのような場合にはプロセス用のチャンバを増加させる必要があり、又、NiPはO2と共に反応性スパッタリングされるかNiPの表面を酸化することも必要である。プレシード層に用い得るNiPに類似する組成としては、密着性の良いCrMoPやCrNiPが挙げられる。Cr(002)の成長を促進させるシード層は、AlV又はAlRuVに対するシード層としても使用可能である傾向がある。
適切なシード層を用いることでIPOを向上した結果、SFM磁化曲線のこぶがより顕著になると予想できる。又、このようなIPOの向上により、SFM構造の一対の磁性層間の交換結合が増加する。これらの他に、媒体の読み書き特性の向上が予想されるだけではなく、大量生産時の制御には非常に有用となる磁性層間の交換結合の測定をより容易に行うことが可能となる。
スパッタリングプロセスは著しい進歩を続けているので、上記の如き構造は、異なる純元素ターゲットをマルチカソード組立体で用いて同時にスパッタリングを行うことでも実現できる。パワー比及び成長角度を適切に調整することにより、上記の如き性能を有する上記の如き構造を作成することは容易である。
上記で説明したプレシード層は、AlV又はAlRuV合金の面内配向を向上可能な適切な材料で構成可能である。又、上記実施例では強固なガラス又はAl基板を用いているが、本発明は他の基板材料の場合にも容易に適用可能であり、Al以外の金属、重合体、プラスチック、セラミック等の基板材料であっても良く、基板材料は強固であっても柔軟性を有するものであっても良い。
信号対雑音(S/N)比及び熱崩壊の面では、NiPがコーティングされた基板に機械的テキスチャリングを施した方が施さない場合より良好な性能を得ることができる。又、ディスク状の磁気記録媒体の場合、(112−0)面のCo粒子のc軸(<0001>)は主に円周方向に配向しているので、動作時にはヘッド磁界が同じく円周方向に沿って印加されることを考慮すると、円周方向の機械的テキスチャリングを採用すると記録時に更に有利である。
NiPがコーティングされた基板に機械的テキスチャリングを施すと、磁性層だけではなくCr合金の下地層も配向されることは知られている。下地層は、機械的テキスチャリングが施されている場合も施されていない場合も、(002)結晶配向で成長する。しかし、前者の場合、Cr<110>方向もディスク状磁気記録媒体の場合は好ましくは円周方向に沿って配向される。結果的に、本発明になる磁気記録媒体は、基板の円周方向の機械的テキスチャリング、又は、NiPのようなプレシード層及び/又はシード層及び/又は下地層の円周方向の機械的テキスチャリングにより、下地層及び磁性層が好ましい配向を示す。
ガラス上のシード層にAlRu(B2構造)を用いる研究は行われており、AlRuはガラス基板と用いると、NiPがコーティングされたガラス基板又はNiAlがコーティングされたガラス基板を用いる場合と比べると、IPOが著しく向上することがわかっている。しかし、このように有用な範囲のAlRu(Ruが50%)はB2構造であり、Ru含有量が大きいためにターゲットが非常に高価である。
本発明は、比較的安価なシード層及び下地層の材料を用いてIPOを向上させると共に磁性層の粒子サイズを減少させるので、AlRu又はNiPシード層がガラス基板上にコーティングされた磁気記録媒体と比較すると、単層構造又はシンセティックフェリ磁性媒体(SFM)構造を有する磁気記録媒体の磁気特性及びS/N特性を向上させることができる。
本発明によれば、反平行な磁化構造により低減されたMrt値(残留磁化と膜厚の積)においても良好な熱安定性を実現できるというSFM構造の効果を、本発明で用いるシード層及び下地層の材料により実現できる良好なIPOにより更に増強することができる。
本発明者らは、AlV及び低Ru含有量のAlRuVは、磁性層のCo(112−0)成長を促進するシード層又は下地層として好適であることを確認した。シード層は、窒素又は酸素を用いたAlVターゲットの反応性スパッタリングにより形成した。又、AlRuVの場合、反応性スパッタリングされたシード層のIPOは更に向上していることが確認された。
上記AlV下地層をAlVNシード層と共に用いた場合のXRDスペクトルでは、2θ=62°(λ=1.54)に対応する(002)ピークがあり、2θ=27°(λ=1.54)付近に幅広のピークがあり、これらの層が非晶質であるか粒子が小さく互いに相関性がないことを示した。TaN層は、形成時の基板温度によっては2θ=28°(λ=1.54)付近で幅広のピークを示すこともあり、非晶質な構造であることを示唆している。本発明で用いられる他のシード層の材料も、特徴的なXRD特性を示さないが、いずれのシード層上に形成されたAlV下地層の場合も(002)ピークを示し、磁性層は大きく特徴的な(112−0)結晶配向(2θ=74°)を示した。この場合のシード層の膜厚は好ましくは20nmから30nmであり、AlV下地層の膜厚は好ましくは10nmから30nmであった。シード層と下地層の合計膜厚は、好ましくは30nmから60nmであった。上記の如き好ましい合計膜厚の範囲でシード層と下地層は、2つのチャンバを用いるだけで形成され、その上に層を形成する際のガラス基板温度の低下を減少させることができた。
他方、格子パラメータデータによると、Vの(Al)への溶解度は620℃で約0.2at.%である。Vの(Al)への溶解度は、5×104℃/sの凝固速度で準安定的に0.6at.%まで増加可能である。しかし、スパッタリングにより形成される薄膜構造の場合、Al及びVには多数の金属間化合物が検出され、本発明者らが調査した略全ての組成で形成されたAlV及びAlRuV合金の薄膜はbcc構造を有し、Cr(002)面及びその上のCo(112−0)面の格子寸法と整合性があった。従って、全ての組成のAlV及び全ての組成のAlRuVは、Ru含有量が限定されている場合について、格子整合(及びエピタキシャル成長)及び良好なIPOに有用であることがわかった。又、AlV又はAlRuV合金の下地層及びシード層は、AlRu合金を用いる場合と比較すると安価である。
次に、本発明になる磁気記憶装置の一実施例を、図15及び図16と共に説明する。図15は、磁気記憶装置の一実施例の要部の内部構造を示す断面図であり、図16は、図15に示す磁気記憶装置の実施例の要部を示す平面図である。
図15及び図16に示すように、磁気記憶装置は大略ハウジング113からなる。ハウジング113内には、モータ114、ハブ115、複数の磁気記録媒体116、複数の記録再生ヘッド117、複数のサスペンション118、複数のアーム119及びアクチュエータ装置120が設けられている。磁気記録媒体116は、モータ114により回転されるハブ115に取り付けられている。記録再生ヘッド117は、磁気記録媒体116から情報を再生するMRやGMRヘッド等の再生ヘッドと、磁気記録媒体116に情報を記録するインダクティブヘッド等の記録ヘッドとからなる。各記録再生ヘッド117は、対応するアーム119の先端にサスペンション118を介して取り付けられている。アーム119は、アクチュエータ装置120により移動される。この磁気記憶装置の基本構造自体は周知であり、本明細書ではその詳細な説明は省略する。
磁気記憶装置の本実施例は、磁気記録媒体116に特徴がある。各磁気記録媒体116は、図1〜図14と共に説明した磁気記録媒体のいずれの実施例の構造を有するものであっても良い。勿論、磁気記録媒体116の数は3つに限定されるものではなく、磁気記録媒体116は1つであっても、2つであっても、4つ以上であっても良い。
磁気記憶装置の基本構造は、図15及び図16に示すものに限定されない。又、本発明で用いられる磁気記録媒体は、磁気ディスクに限定されるものではなく、磁気テープや磁気カード等の他の磁気記録媒体を用いても良い。又、磁気記録媒体は磁気記憶装置のハウジング113内に固定的に設けられている必要はなく、磁気記録媒体はハウジング113に対してロード及びアンロードが可能な可搬型媒体であっても良い。
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うまでもない。

Claims (16)

  1. 基板と、
    CoCr合金からなり(112−0)結晶配向を有する記録磁性層と、AlV又はAlRuV合金からなり該基板と該磁性層との間に設けられた下地層とを備えた、磁気記録媒体。
  2. 該磁性層は、単一の磁性層、又は、CoCr合金からなる少なくとも一対の磁性層がスペーサ層を介して反強磁性結合されているシンセティックフェリ磁性構造により構成され、該一対の磁性層のc軸は該基板の層表面に対して顕著に平行であり、該層表面に対して垂直な保磁力をHc⊥で表し、該層表面に対して平行な保磁力をHc//で表すと、h=Hc⊥/Hc//≦0.15である、請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 該下地層はAlxRuyVzからなり、20≦x≦70、1≦y≦45及び20≦z≦70である、請求項1又は2記載の磁気記録媒体。
  4. 該下地層の膜厚は1nmから70nmの範囲内である、請求項1〜3のいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  5. 該下地層と該基板との間に設けられ、非晶質又は多結晶のシード層を更に備えた、請求項1〜4のいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  6. 該シード層の膜厚は1nmから70nmの範囲内である、請求項5記載の磁気記録媒体。
  7. 該シード層はAlV又はAlxRuyVzからなり、20≦x≦70、1≦y≦45及び20≦z≦70である、請求項5又は6記載の磁気記録媒体。
  8. NiP又はCrPからなり、該基板と該シード層との間に設けられたプレシード層を更に備えた、請求項5記載の磁気記録媒体。
  9. 該シード層は、Ta又はCrTaからなる、請求項5記載の磁気記録媒体。
  10. 該下地層と該基板との間に設けられ、非晶質又は多結晶のシード層を更に備え、
    該シード層の膜厚は20nmから30nmの範囲内であり、
    該下地層の膜厚は10nmから30nmの範囲内であり、
    該シード層と該下地層の合計膜厚は30nmから60nmの範囲内である、請求項1記載の磁気記録媒体。
  11. 該シード層はAlV又はAlRuV合金からなる、請求項10記載の磁気記録媒体。
  12. 少なくとも1つの磁気記録媒体と、
    該少なくとも1つの磁気記録媒体に対して情報の記録再生を行う記録再生ヘッドとを備え、
    各磁気記録媒体は、
    基板と、
    CoCr合金からなり(112−0)結晶配向を有する記録磁性層と、AlV又はAlRuV合金からなり該基板と該磁性層との間に設けられた下地層とを備えた、磁気記憶装置。
  13. 該磁気記録媒体の該磁性層は、単一の磁性層、又は、CoCr合金からなる少なくとも一対の磁性層がスペーサ層を介して反強磁性結合されているシンセティックフェリ磁性構造により構成され、該一対の磁性層のc軸は該基板の層表面に対して顕著に平行であり、該層表面に対して垂直な保磁力をHc⊥で表し、該層表面に対して平行な保磁力をHc//で表すと、h=Hc⊥/Hc//≦0.15である、請求項12記載の磁気記憶装置。
  14. 該下地層と該基板との間に設けられ、非晶質又は多結晶のシード層を更に備えた、請求項12又は13記載の磁気記憶装置。
  15. 該シード層の膜厚は20nmから30nmの範囲内であり、該下地層の膜厚は10nmから30nmの範囲内であり、該シード層と該下地層の合計膜厚は30nmから60nmの範囲内である、請求項14記載の磁気記憶装置。
  16. 該磁気記録媒体の該シード層はAlV又はAlRuV合金からなる、請求項15記載の磁気記録媒体。
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