JP2006501265A - 嗜癖および鬱病を含むmgluレセプターに関連する疾患を処置するためのmgluレセプターアンタゴニスト - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、一般に、代謝型(metabotropic)グルタミン酸受容体に関連する疾患の処置法、より特には代謝型グルタミン酸受容体2、3および5に関連する疾患の処置法に関する。
グルタミン酸受容体は多くの神経的、神経変性的、精神病的および心理的疾患に役割を担い、多くの哺乳類の疾患状態がこれらのレセプターの異常な活性に関連する。グルタミン酸受容体は“イオンチャネル型(ionotropic)”または“代謝型”のいずれかに分類されている。イオンチャネル型受容体は、神経の細胞膜におけるカチオンチャネルの開口部に直接結合している。代謝型受容体は、G−プロテイン−結合受容体のファミリーに属し、ホスホノイノシチド加水分解の増強、ホスホリパーゼDの活性化、cAMP形成の増加または減少そしてイオンチャネル機能の変化を導くシステムと結合する。
本発明は、少なくとも二つの異なるグループに属する少なくとも二つのmGluRを同時に阻害することによる、代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)に関連する疾患の処置法を提供する。一つの実施態様において、必要とする対象に、mGluR2、mGluR3、およびmGluR5を調節する少なくとも一つのアンタゴニストの有効量を投与することを含む、代謝型グルタミン酸疾患の処置法を提供する。
a)対象のICSS閾値に影響を与える;
b)対象に、単独でまたは他の阻害剤と組み合わせて投与した場合ICSS閾値を少なくとも部分的に正常化する既知阻害剤の十分量を投与するし、ここで、既知阻害剤がmGluR2、mGluR3およびmGluR5の少なくとも一つのアンタゴニストである;
b)非ヒト哺乳類対象に有効量の試験薬を投与し、ここで、試験薬はmGluR2、mGluR3およびmGluR5の少なくとも一つの既知のまたは推測されるアンタゴニストである;そして
c)試験薬がICSS閾値を少なくとも部分的に正常化する既知阻害剤の能力を改善するか否かを測定し、それにより、薬剤がICSS閾値を少なくとも部分的に正常化する既知阻害剤の能力を改善するかを同定する
ことを含む。
図1は、腹側被蓋領域における注射部位の組織学的再構築を示す、ラット脳からの頭頂セクションの図式的提示である(ブレグマから5.30−6.72mm後ろ、PaxinosおよびWatson, 1986の図解書にしたがう)。黒丸はVTA内に位置する注射チップの位置を示し、統計的分析に包含される。VTAの外に位置する注射部位から得たラットからのデータは、分析から除いた。
本発明は、以下の発見に基づく:
a)mGlu2およびmGlu3受容体の、mGluR2およびmGluR3のアンタゴニスト(本明細書ではまた“mGlu2/3受容体アンタゴニスト”とも呼ぶ)による、例えばmGlu2/3受容体アンタゴニストLY341495の投与による遮断が、ラットにおけるニコチン離脱の鬱病様側面を減弱する;
b)MPEPのようなmGlu5受容体アンタゴニストでの処置が、ラットおよびマウスにおけるコカインおよびニコチン消費を減少させる;
d)1mg/kgのMPEPのような、コカインまたはニコチン自己投与に効果がない投与量のmGlu5受容体アンタゴニストが、ニコチン自己投与におけるLY341495(0.5mg/kgまたは1mg/kg)のようなmGlu2/3受容体アンタゴニストの阻害効果を増強する;そして
e)単独で投与した場合、コカインまたはニコチン自己投与のいずれも減少しない濃度のmGlu5受容体アンタゴニスト、例えば、9mg/kg MPEPと、1mg/kg LY341495のような単独で投与した場合ニコチン自己注射を減少させる用量のmGlu2/3受容体アンタゴニストの組み合わせは、任意の一つの薬剤よりもニコチン自己投与の減少に有効である。
・(a)代謝型グルタミン酸受容体2アンタゴニストおよび代謝型グルタミン酸受容体3アンタゴニストから選択される少なくとも一つの活性成分、および(b)少なくとも一つの代謝型グルタミン酸受容体5アンタゴニスト(活性成分はいずれの場合も遊離形または薬学的に許容される塩形で存在する)と、所望により少なくとも一つの薬学的に許容される担体を含む;とりわけ嗜癖障害または鬱病の処置における同時、別々または連続的使用のための組み合わせ;
・(a)代謝型グルタミン酸受容体2および代謝型グルタミン酸受容体3に対する拮抗作用を示す少なくとも一つの活性成分、および(b)少なくとも一つの代謝型グルタミン酸受容体5アンタゴニスト(活性成分はいずれの場合も遊離形または薬学的に許容される塩形で存在する)と、所望により少なくとも一つの薬学的に許容される担体を含む;とりわけ嗜癖障害または鬱病の処置における同時、別々または連続的使用のための組み合わせ;
・(a)少なくとも一つの代謝型グルタミン酸受容体2アンタゴニスト、および(b)代謝型グルタミン酸受容体3および代謝型グルタミン酸受容体5に対する拮抗作用を示す少なくとも一つの活性成分(活性成分はいずれの場合も遊離形または薬学的に許容される塩形で存在する)と、所望により少なくとも一つの薬学的に許容される担体を含む;とりわけ嗜癖障害または鬱病の処置における同時、別々または連続的使用のための組み合わせ;および
・(a)少なくとも一つの代謝型グルタミン酸受容体3アンタゴニスト、および(b)代謝型グルタミン酸受容体2および代謝型グルタミン酸受容体5に対する拮抗作用を示す少なくとも一つの活性成分、活性成分はいずれの場合も遊離形または薬学的に許容される塩形で存在する、所望により少なくとも一つの薬学的に許容される担体を含む;とりわけ嗜癖障害または鬱病の処置における同時、別々または連続的使用のための組み合わせ。
嗜癖障害または鬱病に罹患している温血動物の処置法であり、動物に併用療法で嗜癖障害または鬱病に対して有効な量の上記で定義の組み合わせ(ここで、化合物はまたその薬学的に許容される塩の形で存在できる)を投与することを含む、方法;
併用療法で嗜癖障害または鬱病に対して有効な量の上記で定義の薬学的組み合わせと、少なくとも一つの薬学的に許容される担体を含む医薬組成物;
嗜癖障害または鬱病の処置用医薬の製造のための上記で定義の組み合わせの使用;そして
上記で定義の組み合わせを、嗜癖障害または鬱病の処置における同時、別々または連続的使用のための指示書と共に含む、商業用包装物。
一日以上起こり、数ヶ月続く、例えば少なくとも6ヶ月間続く過剰な心配;仕事または学校および/または健康のような多くの事柄または活動に関する理由のない心配;心配がコントロールできない;情動不安、興奮した気分または気が立っている;疲れ;集中力に問題;短気;筋緊張;および入眠困難または眠れない、または落ち着かなく、眠りが不十分。
a)対象のICSS閾値に影響を与え;
b)対象に、単独でまたは他の阻害剤との組み合わせで、常習性物質の消費を阻害するおよび/またはICSS閾値を少なくとも部分的に正常化する既知阻害剤の十分量を投与し、ここで、既知阻害剤はmGluR2および/またはmGluR3および/またはmGluR5のアンタゴニストであり;
c)対象に、有効量の試験薬を投与し、ここで、試験薬はmGluR2および/またはmGluR3および/またはmGluR5の既知のまたは推測されるアンタゴニストであり;そして
d)試験薬がICSS閾値を少なくとも部分的に正常化する、および所望により1個または両方の常習性物質の消費を阻害する既知阻害剤の能力を改善するか否かを測定し、それにより、薬剤がICSS閾値を部分的に正常化する既知阻害剤の能力を改善するおよび/または常習性物質の消費を阻害する既知阻害剤の能力を改善するかを同定するか、または、別法として、試験薬が既知阻害剤の能力を、少なくとも常習性物質の消費を減少させる能力を改善し、所望により、ICSS閾値を部分的に正常化させる能力を改善するか、または両方であることを測定し、それにより薬剤が常習性物質の消費を阻害するおよび/またはICSS閾値を正常化する既知阻害剤の能力を改善することを同定することを含む。
グループII代謝型およびAMPA/KAINATEグルタミン酸受容体は、ラットにおけるニコチン離脱に関連する脳報償機能の欠損を制御する
この実施例は、mGluR2およびmGluR3受容体のアンタゴニストおよびおそらくAMPA/Kainateグルタミン酸受容体のアゴニストが、ラットにおけるニコチン離脱と関連する脳報償機能における欠損を低下できることを説明する。ニコチン離脱は、喫煙者における禁煙症候群に起き、禁煙中の喫煙癖の継続および逆戻りに関与するモチベーションの重要な源を提供するとの仮説が立てられている(KennyおよびMarkou, 2001)。この実施例に提供するデータは、mGluII受容体の活性化が、ニコチン依存ラットにおけるICSS閾値上昇を、自発的ニコチン離脱中に観察されるのと同程度起こすことにより証明されるように、グループII代謝型グルタミン酸受容体がニコチン離脱に関連する報償欠損を産生することを強く示唆する。さらに、VTAにおけるmGluII受容体の活性は、ニコチン依存ラットにおける閾値を上昇し、報償経路におけるニコチンの作用の介在にVTAが重要な役割を担うことのさらなる支持を提供する。上記と一致して、mGluII受容体の遮断は、自発的ニコチン離脱に付されているラットにおける報償欠損を減弱する。最後に、この実施例のデータはまた、AMPA/kainite受容体が、ニコチン依存ラットにおけるICSS閾値上昇を、自発的ニコチン離脱中に観察されるのと同程度起こすことにより証明されるように、AMPA/Kainate代謝型グルタミン酸受容体の、ニコチン離脱に関連する報償欠損の産生に重要な役割を担うことを強く示唆する。
対象
対象は149匹の雄Wistarラットであり、各試験開始時は体重300−320gであった。ラットをCharles River Laboratories(Raleigh, NC)から得、餌と水を自由に摂取できるようにして飼育した。動物を、温度制御した飼育ケースで、12時間明/暗サイクルで維持した(10:00amに消灯)。ラットを実験の設計にしたがった時点で試験した自発的ニコチン離脱実験以外、いずれの場合も動物を明/暗サイクルの暗い時期に試験した。
(−)−ニコチン水素酒石酸塩((−)−1−メチル−2−(3−ピリジル)ピロリジン)および(+)−MK−801水素マレエート(5R,10S)−(+)−5−メチル−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ(a,d)シクロヘプテン−5,10−イミン水素マレエート)をSigma Chemical Co., St. Louis, MOから購入した;LY341495(2S−2−アミノ−2−(1S,2S−2−カルボキシシクロプロパン−1−イル)−3−(キサント−9−イル)プロピオン酸)およびNBQXジナトリウム(2,3−ジオキソ−6−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ(f)キノキサリン−7−スルホンアミドジナトリウム)をTocris, Ballwin, MOから購入した。LY314582(LY354740((+)−2−アミノビシクロ(3.1.0)ヘキサン−2,6−ジカルボン酸)のラセミ体混合物)およびMPEP(2−メチル−6−(フェニルエチニル)−ピリジン)を合成した。CGP44532(3−アミノ−2−(S)−ヒドロキシプロピル−メチル−ホスフィン酸)は、Novartis Pharma AGから提供された。薬剤を各投与直前に調製した。全身投与のために、すべての薬剤を滅菌水に溶解し、実験セッションの30分前に、腹腔内注射により1ml/kg体重で投与した。直接VTA内投与のために、LY314582を以下の組成の人工脳脊髄液(aCSF)に溶解した(mMで):126.6 NaCl、27.4 NaHCO3、2.4 KCl、0.5 KH2PO4、0.89 CaCl2、0.8 MgCl2、0.48 Na2HPO4および7.1グルコース、pH 7.4。ラットに実験セッションの開始の直前にVTA内注射した。特記しない限り、薬剤の用量は塩形である。
脳内自己刺激訓練および試験を、16個のPlexiglasオペラントチャンバー内で行った(25×31×24cm)(Med Associates, St. Albans, VT)。一つの壁は、四分の一回転させるのに0.2N力を必要とする金属ホイールマニピュランダムを含んだ。ホイール(幅5cm)は、壁から〜3cm出ていた。頭蓋内刺激は、一定電気刺激により送達した。対象をチャンバーの上にマウントされた金接触スイベルに結合した柔軟性の双極性鉛を通して刺激回路に接続した。刺激パラメータ、データ収集およびすべての試験セッション関数はマイクロコンピューターで制御した。
電極およびカニューレの設置。ラットを酸素中1−3%ハロタンの吸入により麻酔し、定位フレームに置いた(Kopf Instruments, Tujunga, CA)。門歯バーを耳内線の5mm上に調節し、頭蓋を暴露した。ステンレススチール双極子電極(長さ11mm)を、後部外側視床下部にインプラントした(AP:ブレグマから−0.5mm;ML:±1.7mm;DV:硬膜から8.3mm)。VTA注入試験のために、双性ステンレススチールガイドカニューレを、VTAの3mm上にインプラントし(AP:ブレグマから−3.2mm;ML:±1.7mm;DV:頭蓋表面から5.3mm;中線から10°の角度)、同時にICSS電極をインプラントした。カニューレを14mm長ステンレススチール探り針(30ゲージ)を使用して開いたままにした。動物を、ICSSパラダイム訓練前に手術から少なくとも7日回復させた。
ラットを酸素中の1−3%ハロタンの吸入により麻酔し、皮下(背骨と平行の背中)に置いたAlzet浸透性ミニポンプで準備した(モデル2ML4(28日);Alza Corporation, Palo Alto, CA)。ポンプに生理食塩水またはニコチン塩溶液のいずれかを充填した。ニコチン塩溶液の濃度は動物の体重にしたがって調節し、9mg/kg/日(3.16mg/kg、遊離塩基)の送達となるようにした。ニコチンのこの投与量は、タバコ約30本/日消費しているヒト喫煙者で得られるのと同等な、安定した血漿レベル(〜44ng/ml)を提供する(Benowitz, 1988, N Engl J Med 319: 1318-1330)。ミニポンプインプラント(または除去)に続き、手術の傷を9mmステンレススチール創傷クリップで閉じ、局所的抗生物質(Bacitracin)軟膏で処置した。
動物を、KornetskyおよびEsposito(Fed Proc 38: 2473-2476, 1979)の個別試験電流閾値法の変法に従い訓練し、この方法は以前記載されている(MarkouおよびKoob, 1992 Physiol Behav 51: 111-119)。簡単に、訓練を非偶発的電流刺激で開始した。この電気的強化系は500msの訓練期間であり、50−100Hzの周波数で送達される0.1ms方形カソードパルスから成った。送達される電流強度は各動物で調節し、典型的に50から200μAの間であった。非偶発的電流刺激の送達から7.5秒以内の1/4ホイール回転は、訓練を開始する非偶発的刺激と全パラメータで同じである電気刺激をもたらした。可変性の訓練内インターバル(7.5−12.5秒、平均10秒)の後、非偶発的電気刺激の送達で別の試験を開始した。7.5秒以内の非偶発的刺激への反応の失敗は、訓練内インターバルの開始をもたらした。訓練内インターバルの間の反応は、次の訓練の開始を12.5秒に遅らせた。電流レベルを下降および上昇シリーズで変化させた。各電流強度に、3つの訓練セットが存在した。電流強度を5μAステップで変えた。各試験セッションにおいて、4つの別の下降−上昇シリーズが存在した。各シリーズの閾値を、“陽性スコア”(動物が少なくとも3回の訓練中2回反応した)をもたらした二つの連続的電流強度と、“陰性スコア“(動物が3回の訓電に2回以上反応しなかった)をもたらした二つの連続的電流強度の間の中点と定義した。セッションの全体的閾値を、4つの個々のシリーズの閾値の平均として定義した。各試験セッションは〜30分の時間であった。非偶発的刺激の発生と陽性反応の間の潜時を、反応潜時として記録した。各試験セッションの反応潜時は、陽性反応が起きた全訓練の平均反応潜時と定義した。安定なICSS報償閾値の確立後、ラットを実験設計にしたがった時点で試験する自発的ニコチン離脱以外、ラットで一日1回ICSS法で試験した。
すべての注射を、17mmインジェクターを通して、66秒にわたり、0.5μl/側の用量で両側に投与した。インジェクターを、薬剤溶液を前充填し、VTA内のカニューレの3mm下にはみ出した、目盛り付きポリエチレン−10試験管に接続した。注入後、インジェクターをさらに60秒その位置を保ち、薬剤拡散をさせた。インジェクターを次いで除き、14mmワイヤ探り針に変え、次いで動物を直接ICSS試験装置に入れた。注入は、Harvardマイクロインフュージョン(Model 975)を使用して行った。
全身投与実験。これらの実験は、ICSS閾値の上昇で測定して、mGluII受容体(LY314582)、GABAB受容体(CGP44532)のアゴニスト、またはmGlu5のアンタゴニスト(MPEP)、NMDA(MK−801)またはAMPA/Kainate(NBQX)グルタミン酸受容体の全身投与により、ニコチン離脱が、ニコチン−処置ラットで起こるかを試験した。各試験薬に関して、ラットを安定な基底反応が達成されるまでICSSパラダイムで試験し、これは3連続日に関して閾値の<10%の変化と定義し、毎日の試験で約14日必要とした。各場合、薬剤非投与ラットを、グループ間で平均基底ICSS閾値または体重に差がないように二つの別々のグループに割り当てた。一つのグループは、次いで、賦形剤を送達する浸透性ミニポンプおよび第2グループは9mg/kg/日ニコチン水素酒石酸塩(3.16mg/kg/日ニコチン遊離塩基)を送達する浸透性ミニポンプで準備した。ミニポンプインプラントから最小7日間のインターバルがあり、その間ICSS報償閾値を毎日測定し続け、その後、任意の全身投与した薬剤の報償閾値における効果を評価した。この期間は、ニコチン処置における確固とした閾値の上昇をもたらすのに十分であったが、賦形剤−処置ラットで突然のミニポンプの除去(すなわち自発的離脱)またはニコチン受容体アンタゴニストの投与(すなわち離脱の発生)では見られなかった(Malin et al., 1992, Pharmacol Biochem Behav 43: 779-784; Malin et. al., 1994, Psychopharmacology 115: 180-184; Hildebrand et al., 1997, Psychopharmacology 129: 348-356; Hildebrand et al., 1999, Neuropsychopharmacology 21: 560-574; Epping-Jordan et al., 1998, Nature 393: 76-79; Watkins et al., 2000, J Pharmacol Exp Ther 292: 1053-1064)。ニコチン−処置ラットの別々のグループおよびその対応するニコチン非投与コントロールグループに次いでmGluII受容体アゴニストLY314582(0、2.5、0.5、7.5mg/kg;n=9ニコチン、n=11コントロール)、GABAB受容体アゴニストCGP44532(0、0.065、0.125、0.25、0.5mg/kg;n=5ニコチン、n=5コントロール)、mGlu5受容体アンタゴニストMPEP(0、0.01、0.05、0.1mg/kg;n=8ニコチン、n=7賦形剤または0、0.5、1、2、3mg/kg;n=13ニコチン、n=13賦形剤)、NMDA受容体アンタゴニストMK−801(0、0.01、0.05、0.1、0.175、0.2mg/kg;n=10ニコチン、n=9コントロール)またはAMPA/Kainate受容体アンタゴニストNBQX(0、0.01、0.025、0.05、0.075、0.1、0.5、1mg/kg;n=10ニコチン、n=12コントロール)を、対象内ラテン方陣にしたがい腹腔内に注射し、30分後にICSS閾値を評価した。最小48時間を、ラテン方陣設計における各注射の間に置き、その間ICSS閾値を測定し続けて、ICSS閾値が基底に戻るのを確認した。LY314582およびMPEの投与量は、>10mg/kg LY314582および>3mg/kg MPEPが、薬剤非投与ラットにおけるICSS閾値を上昇させることを証明した先の試験に基づいて選択した(Harrison et al., 2002, Psychopharmacology 160: 56-66)。CGP44532の投与量は、>0.25mg/kgが薬剤非投与ラットにおけるICSS閾値を上昇させることを証明した先の試験に基づいて選択した(Macey et al., 2001, Neuropharmacology 40: 676-685)。相互作用効果の可能性のある証明のために、基底条件下に閾値を変えない試験薬の投与量を包含させることが重要である。
安定な基底ICSS反応が達成された後(3連続日で閾値の<10%の変化)、VTAに向かった両側カニューレを付けたラット(n=15)を、平均基底報償閾値または体重がグループ間で差がないように二つのグループに割り当てた。一つのグループは、賦形剤を送達する皮下浸透性ミニポンプ、第2のグループはニコチン(3.16mg/kg/日ニコチン遊離塩基)を送達するミニポンプで準備した。動物は、再びISCCパラダイムについて薬剤処置前7日間毎日試験した。ラットの両方のグループに、次いで上記のようにVTA内に直接LY314582(0、10、50および100ng/側;n=7ニコチン、n=8コントロール)を対象内ラテン方陣設計にしたがい投与し、ICSS報償閾値を注射後直ぐに評価した。各注射の間に最小48時間のインターバルがあり、その間ICSS閾値を測定し続け、閾値がさらなる薬剤試験前に基底レベルに回復させた。実験の最後にすべての動物を麻酔し、脳を除去し、直ぐに氷の上に置いた。脳を50μmセクションに切断し、インジェクターと電極の位置を試験した(注射部位の組織学的検査に関して図1参照)。注射チップがVTA内に位置するラットのみを統計的分析に包含させた。
浸透性ミニポンプを、ニコチン−処置ラット(n=15)(少なくとも7日3.16mg/kg/日ニコチン遊離塩基を送達するミニポンプで準備したラットと定義)または対応するコントロールラット(n=17;賦形剤含有ミニポンプで準備したラット)から外科的に除いた。次いで、すべてのラットで、浸透性ミニポンプ除去後12、18、24、36、48および72時間にICSS法で試験した。これらの時点は、ニコチン送達浸透性ミニポンプの除去後の、自発的ニコチン離脱の先に観察された閾値上昇の時間経過に基づいて選択した(Harrison et al., 2001, Neuropsychopharmacology 25: 55-71; K.L.)。12時間の時点で得られたICSS報償閾値に基づき、ニコチン離脱ラットを、各グループで報償閾値上昇の大きさに差がないように割り当てた(117.67±3.1%、n=8;119.93±3.5%、n=7)。同様に、コントロールラットを、各グループで平均報償閾値に差がないように割り当てた(106.45±5.2%、n=7;103.63±3.6%、n=10)。18時間の時点で開始する試験の30分前、ニコチン離脱グループの一つおよびコントロールラットのグループの一つにLY341495(1mg/kg)を注射した;残りのラットに賦形剤を注射した。
自発的ニコチン離脱以外のすべての実験に関して、基底報償閾値からの変化率を、前日の閾値(すなわち、無薬剤基底閾値)のパーセンテージとして、閾値スコアに影響する薬剤を示すことにより計算した。これらの基底スコアのパーセンテージを、処置薬剤投与量を対象内因子として、ポンプ含量(ニコチンまたはコントロール)を対象間因子として、2因子反復測定分散分析(ANOVA)に付した。自発的ニコチン離脱実験に関して、基底報償閾値からの変化率を、ミニポンプ除去の直前の日における各ラットの閾値のパーセントとして、離脱間の各時点で得た閾値スコアとして示すことにより計算した。これらの基底スコアのパーセンテージは3因子反復測定ANOVAに付した。対象内因子は、ミニポンプ除去後の時間であり、二つの対象間因子はポンプ含量(ニコチンまたは賦形剤)および急性薬剤処置(LY314582または賦形剤)であった。全実験に関して、反応潜時データを閾値データと同様の方法で分析した。ANOVAで統計的に有意に異なる効果の後、平均の間のpost-hoc比較をフィッシャーのLSD検定で行った。
mGluII受容体アゴニストLY314582(2.5−7.5mg/kg)の腹腔内投与は、ニコチン処置ラットでICSS報償閾値を上昇させたが、コントロールラットではしなかった。この効果は統計的に有意な効果のグループ(F(1,18)=7.43、p<0.05)、有意な効果の投与量(F(3,54)=5.02、p<0.005)、および有意なグループ×投与相互作用(F(3,54)=2.79、p<0.05)に反映された。Post-hoc分析は、最高投与量のLY314582(7.5mg/kg)が、ニコチン−処置ラットにおける報償閾値を賦形剤処置よりも(p<0.01)、および同じ投与量のコントロールラットよりも(p<0.01)上昇させることを確認した(図2A)。報償閾値におけるその効果と逆に、LY314582は試験した投与量で、ニコチン処置またはコントロールラットの反応潜時に影響がなかった(F(3,54)=0.59、NS)(図2B)。
本発明は、ニコチン離脱に関連する報償欠損の介在におけるmGluIIおよびGABAB受容体の作用の役割と可能性のある機構に関する、実施例に示す実験的結果に基づく。GABAB受容体アゴニストCGP44532(0.065−0.5mg/kg)ではなく、選択的mGluII受容体アゴニストLY314582(2.5−7.5mg/kg)の全身投与が、ニコチン依存ラットで、報償機能の感受性の尺度である脳内自己刺激(ICSS)報償閾値における離脱様上昇を起こしたが、コントロールラットでは起こさなかった。LY314582は、ICSSパラダイムのパフォーマンスの尺度である反応潜時に影響しなかった。腹側被蓋領域(VTA)へのLY314582(10−100ng/側)の両側マイクロインフュージョンは、ニコチン依存ラットで閾値上昇を起こしたが、コントロールラットでは起こさなかった。さらに、mGluII受容体アンタゴニストLY341495(1mg/kg)の一回注射は、自発的ニコチン離脱に付されているラットにおける報償閾値の上昇を減弱した。最後に、mGluII受容体の活性化がグルタミン酸伝達を減少させるため、後シナプスグルタミン酸受容体の遮断は、ニコチン依存ラットにおける離脱様報償欠失をまた起こすと仮説を立てた。したがって、選択的AMPA/Kainate(α−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチル−4−イソキサゾールプロピオネート/Kainate)受容体アンタゴニストであるNBQX(0.001−1mg/kg)は、ニコチン依存ラットでICSS閾値の離脱様上昇を起こしたが、コントロールラットでは起こさず、各々mGlu5(代謝型グルタミン酸5)およびNMDA(N−メチル−D−アスパルテート)受容体のアンタゴニストであるMPEP(0.01−3mg/kg)およびMK−801(0.01−0.125mg/kg)は起こさなかった。全体に、これらのデータは、VTAに位置するmGluII受容体による脳報償機能の阻害的制御がニコチン依存ラットで上昇し、それが、ニコチン離脱に関連する報償欠損に関与していることを証明した。さらに、AMPA/Kainate受容体におけるグルタミン酸伝達の減少がまたニコチン離脱−誘発報償欠損に関与しているようである。
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mGluR5アンタゴニストMPEPは、ラットおよびマウスにおけるニコチン自己投与を減少させる
この実施例は、mGluR5の遮断がラットおよびマウスの両方におけるニコチン自己投与を減少し、コカイン自己投与におけるmGluR5の役割を示す発見と一致することを説明する。ラットによるニコチン自己投与は、ニコチンの報償効果を反映すると考えられ、ドーパミン作用性(Corrigall & Coen 1991; PicciottoおよびCorrigall 2002)、コリン作用性(Watkins et al. 1999; Corrigall et al. 2002; PicciottoおよびCorrigall 2002)およびΚ−アミノ−酪酸(GABA)−作用性(Dewey et al. 1999; PatersonおよびMarkou 2002; PicciottoおよびCorrigall 2002)神経伝達の調節に感受性であることが示されている。さらなる試験で、ニコチンの報償効果の介在におけるグルタミン酸の役割の可能性が示唆されている(McGehee et al. 1995; Schilstrom et al. 2000; Reid et al. 2000)。具体的に、神経化学試験は、全身性ニコチン投与が腹側被蓋領域(VTA)および側坐核(NAcc)におけるグルタミン酸レベルの有意な増加をもたらすことを示唆した(Reid et al. 2000; Schilstrom et al. 2000)。さらに、近年のMansvelderと共同研究者(2002)による電気生理学的は、GABA−作用性およびグルタミン作用性の複雑な相互作用が、中脳にドーパミンニューロンに、喫煙者の脳と類似の濃度および期間のニコチンレベルに暴露されたスライスのVTAのレベルでインプットされることを示唆した。要約すると、ニコチンは、その報償効果を中枢神経系における複数の神経伝達物質の複雑な相互作用により発揮すると考えられている。その中でも重要なのは中位辺縁系(mesolimbic)ドーパミン作用性システムであるが、近年グルタミン酸も重要な役割を担うことが示されている。
対象
研究室に到着時体重300−350gの雄Wistarラット(Charles River, Raleigh, NC)を、温度および湿度制御飼育器で、12時間逆明−暗サイクル(10amに点灯)で、試験中以外、自由に水を飲め、ニコチン自己投与行動獲得後は20g/日に餌を制限して、グループで飼育した(ケージあたり2匹)。研究室に到着時、10−12週齢の雄DBA/2Jマウス(Harlan Laboratories, Indianapolis, IN)を、温度および湿度制御飼育器で、12時間逆明−暗サイクル(6amに点灯)で、試験中以外、餌と水を自由に摂取させ、グループで飼育した(ケージあたり4匹)。すべての行動試験は、明−暗サイクルの暗相で行った。すべての対象は、国際実験動物管理公認協会(AAALAC)にしたがって処置し、飼育し、使用した。
(−)ニコチン水素酒石酸塩をSigma(St。Louis, MO)から購入し、生理食塩水に溶解し、pHを水酸化ナトリウムで7.0(±0.5)に調節した。溶液を、次いで滅菌目的で0.22μmシリンジフィルター(Fisher Scientific, Pittsburgh, PA 15219)を通して濾過した。ニコチン投与量は、遊離塩基濃度に基づいて報告する。MPEPは、Novartis Pharma AGから寄贈され、0.9%塩化ナトリウムに溶解し、腹腔内にラットおよびマウスで各々1または10ml/kgの濃度で、30分または15分の前処置時間で投与した。
ラット自己投与および食物反応オペラント箱
静脈内ニコチン自己投与および食物維持反応は、各々先に記載のように音響減衰箱に入れた12個のPlexiglasオペラントチャンバーで行った(MarkouおよびPaterson 2001)。
マウスにおけるすべてのコチン自己投与は、4つの同じ試験ケージ(8×8×8cm)からなる装置(San Diego Instruments, San Diego, CA)で行い、2組のマウスの同時の試験を可能にした(Semenova et al. 1995, 1999; Kuzmin et al. 1996a, 1997参照)。箱は透明プラスチックから成り、二つの開口部を含んだ:一つは鼻先、他方は尾固定用。すべての試験セッションの関数およびデータはコンピューターで制御し、記録した。
食物訓練およびニコチン自己投与の獲得
頚静脈へのカテーテルで準備した(MarkouおよびPaterson 2001参照)約1週間後、ラットに、ニコチン自己投与(MarkouおよびPaterson 2001参照)を2つの投与量(0.01[n=9]および0.03[n=9]mg/kg/inf;遊離塩基)を、FR5 TO20秒スケジュールで訓練した。ラットの二つの別のグループを、食物(45mg Noyes餌ペレット)にFR5 TO20秒(n=10)、およびFR5 TO210秒(n=10)スケジュールで反応するようにした。二つの異なるスケジュールを用いて、ニコチンと同じ強化スケジュール下(FR5 TO20秒)、および、食物とニコチンで見られる反応率を同じにする強化スケジュール下(FR5 TO210)、食物に対する反応におけるMPEPを試験した。活性レバーにおける反応が、1秒間の0.1ml/注入の用量でのニコチンの送達をもたらし(Razel Scientific Instruments Inc, Stamford, CT)、一方休止レバーへの反応は何ももたらさなかった。ラットは、活性レバーを、休止レバーを押す2倍の回数で押し、1時間のセッション中最小6回の注入または90個のペレットを受け、セッションあたり獲得した強化系の数が20%以下の変動である場合、安定なオペラント反応を獲得したとみなした。ラットは、オペラント反応の安定した割合を確立するのに約2週間かかった。すべての試験セッションを1日1時間、1週間5日行った。
ニコチンの急性自己投与は、先に記載の方法を使用して行った(Semenova et al. 1995, 1999; Kuzmin et al. 1996a, 1997)。マウスの尾を試験セッション中装置の表面に固定し、薬剤送達を可能にした;尾の固定は、マウスが全四肢、頭および体全体を動かすのを可能にした。薬剤または賦形剤(1.6μl/infを1秒間にわたり送達)を、ペアの両方のマウスに、尾側面静脈を介して投与し、ペアあたりの各動物が鼻を突き出すことを条件とした(能動的マウス)。薬剤または賦形剤の送達に関連する唯一の手がかりは、ポンプのノイズである。マウスを1回または2回試験し、各試験の間約1ヶ月開けた。2回目の試験は、元々のマウスのセットのサブセットでのみ行った(各元々のグループから、2−7対のマウス)。これは、対象/条件の数を増やすために行い、これらのマウスを元の試験と異なる条件のセット下に無作為に割り当て、試験した(すなわち、異なるニコチンおよび/またはMPEP投与量)。限定されたマウスのサブセットの二つの試験の間の1ヶ月のインターバルを考慮して、反復試験が結果に影響したとは考えにくい。
実験1:ラットにおける強化系の定率スケジュールにおけるニコチン自己投与および食物持続反応の割合におけるMPEP投与の効果
0.01mg/kg/注入(n=9)または0.03mg/kg/注入(n=9)のいずれかの安定したニコチン自己投与、またはFR5 TO 20秒スケジュール(n=10)またはFR5 TO210秒スケジュール(n=10)における安定した食物維持反応獲得後、薬剤試験を開始した。ラテン方陣設計にしたがって、MPEP(0、1、3および9mg/kg)をセッションの30分前に投与し、試験投与の間、少なくとも6日間開けた。薬剤は、動物が前3日間に、毎日の能力が20%より少ない変化と定義される安定な自己投与を示したときにのみ投与した。
生理食塩水または4つのニコチン投与量の一つ(0.016、0.048、0.16、0.48μg/inf)を、動物の異なるグループで利用可能とした。各グループは、9−17対のグループから成り、少なくとも1ヶ月前に一つの試験セッションを先に受けた2−7マウスをグループあたり含んだ(上記参照)。MPEP(0、5、10、20mg/kg腹腔内)での前処置を、試験セッションの開始15分前に行った。
実験1
データを二元配置ANOVAを使用して、MPEP投与量を対象内因子として(4レベル)および強化系を対象間因子として分析した(4レベル:0.01および0.03mg/kg/infニコチン、および餌ペレット、FR5 TO20秒およびFR5 TO210秒スケジュールで利用可能)。データを基底のパーセントとして示し(前の3日の平均と定義する;活性レバーデータ)、またレバーを押す回数として示した(休止レバーデータのみ)。有意差をp<0.05と設定した。
データ分析は、各ペアにおける能動的および受動的なマウスの鼻の突き出しの比較に基づき、以下の式を利用した:R=log(AT/PT)−log(ABL/PBL)、(式中、(AT/PT)は、30秒の試験の間の能動的対受動的なマウスの鼻の突き出しの合計数であり、(ABL/PBL)は、試験前10分間の能動的対受動的なマウスの鼻の突き出しの合計数である)。薬剤の効果は、Rが0より高い、等しいまたは低い場合に、強化系、中立、嫌悪とみなした。いくつかのデータ点(マウスの9/237対)を、それらがその特異的条件を意味するグループの2標準分散内にあるかないかを基にして、最終分析から除いた。生理食塩水前処置後に得たニコチン自己投与データは、一元配置ANOVAを使用して、ニコチン(4レベル)を対象間因子と定義して分析した。R−基準データを、二元配置ANOVAを使用して、MPEP投与量(4レベル)およびニコチン投与量(4レベル)を対象間因子と定義して分析した。予め計画したR−基準データ分析を、一元配置ANOVAを、自己投与ニコチンおよび生理食塩水の利用可能な用量に関して使用し、MPEP投与量(4レベル)を対象間因子と定義して分析した。適当な個々の比較は、Student-Newman-Keuls post hoc検定を使用して行った。分析が0.048μg/infニコチンがマウスによる信頼できる唯一の投与量であることを示唆したため(結果参照)、0.048μg/infニコチンの合計自己注射投与量を一元配置ANOVAを使用して、MPEP投与量を対象間因子として分析した。さらに、信頼できる自己投与の用量であるニコチン(0.048μg/inf)の生の鼻を突き出す反応の割合をまた二元配置ANOVA分析に付し、能動的/受動的マウスを一つの因子として、MPEP投与量を第2の因子として用いた。体重および試験前の鼻を突き出す行動レベルを三元配置ANOVA(ニコチン投与量、MPEP投与量およびマウス、すなわち、能動的/受動的、を対象間因子として定義)で分析した。
実験1:ラットの強化系の定率スケジュールにおけるニコチン自己投与および食物維持反応におけるMPEP投与の効果
有意なMPEP×強化系相互作用[F(9,102)=4.22、p<0.001]が、MPEPがニコチン自己投与および食物維持反応に異なる影響を与えることを示唆した(図6;表4)。さらに、MPEP投与量(F[3,102]=23.33、p<0.001)および強化系(F[3,34]=14.07、p<0.001)(図7)における有意な主作用があった。Newman-Keuls post-hoc検定は、3および9mg/kg MPEPが、0.01mg/kg/注入ニコチン投与量の自己投与を、賦形剤条件に対して有意に減少させるが、一方0.03mg/kg/infの自己投与は、9mg/kgでしか減少しないことを示した。ニコチン−維持反応と対照的に、FR5 TO20秒またはFR5 TO210秒スケジュール下の食物維持反応は、投与したMPEPの投与量では有意に減少しなかった。休止レバーデータの分析は、MPEP投与の主効果の欠失により示されるように、任意の強化系で、休止レバーを押すことにおけるMPEPの作用はないことを示した。休止レバーを押すことにおける強化系の効果はあったが[F(3,34)=4.47、p<0.01]、有意なMPEP×強化系相互作用はなかった。
R−基準データの統計的分析は、薬剤非投与マウスが、ニコチンの有意な主効果により示されるようにニコチン自己投与を獲得したことを示した[F(4,71)=3.4、p<0.05]。Post-hoc比較は、0.048μg/infニコチン投与量が、生理食塩水投与と有意に異なることを示唆した(図8)。R−基準データの統計的分析は、MPEP×ニコチン投与量の有意な相互作用の傾向を示した[F(3,90=1.89、p=0.056]。各ニコチン投与量におけるMPEPの効果について予め計画した比較に基づき、一元配置ANOVAは、MPEPが0.048μg/infニコチン投与量の自己投与のみに有意な効果があり[F(3,46)=3.53、p<0.05]、これが実際信頼できる自己投与とした唯一のニコチン投与量であった。Post-hoc比較はmMPEPが試験したすべての投与量でニコチン自己投与を減少させることを示した(図8)。興味深いことに、図8Aは、20mg/kg MPEPがR−基準を0以下に下げる傾向を示すように見え、おそらく、MPEPのこの投与量が、この試験条件下でニコチンを嫌悪とすることを示唆する。分析は、MPEPが総自己注射ニコチン投与量に有意な効果がないことを示唆した(図8B)。それにもかかわらず、MPEPは、マウス(能動的対受動的)×MPEP相互作用効果で示されるように、能動的マウスで鼻を突き出す反応を有意に減少させた[F(3,96)=3.46、p<0.05)]。試験前の鼻を突き出す行動に関して実験グループで差はなかった。加えて、有意な3方向相互作用の欠失により示されるように、異なる条件間で体重の有意差はなかった。表5は、各マウスのグループの生データを記載し、試験前および自己投与セッション中、能動的および受動的マウスの両方で測定した、分あたり鼻を突き出す回数を示す。
本試験の結果は、ラットにおいてMPEP投与が選択的にニコチン自己投与を減少させ、少ない利用可能なニコチン投与量で増加した効果を有し、用いた強化系の食物維持スケジュールの二つのいずれでも食物維持反応に影響しないことを示唆した。加えて、薬剤非投与マウスにおけるMPEP投与は、信頼できる自己注射であることが示された(0.048μg/infニコチン)ニコチン投与量に自己投与を抑制した。これらのデータは、MPEP前処置が二つの異なる齧歯類種で自己投与した静脈内ニコチンの強化効果を減少させることを示す。
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物質嗜癖および鬱病の処置における、代謝型グルタミン酸5および代謝型グルタミン酸2/3受容体の同時遮断の利用性のための補足的証拠
この実施例は、mGlu5および/またはmGlu2/3受容体でのグルタミン作用性伝達の遮断が、コカインおよびニコチンの強化特性を減少することを説明し(本発明のデータ;Paterson et al. 2003)、これらの受容体の同時の遮断が、物質摂取行動の阻害に付加的効果を有することを示唆する。ほとんどの濫用性物質は、脳報償回路を通して興奮性グルタミン作用性伝達を増加することが示されている(KalivasおよびDuffy, 1998; MansvelderおよびMcGehee, 2000; Ungless et al., 2001; Wolf, 2003)。脳報償回路における興奮性グルタミン作用性伝達の厳密な役割はまだ明らかではないが、興奮性グルタミン作用性伝達の増加が、濫用性物質の強化特性に関与する。実際、グルタミン作用性伝達の遮断が、コカインおよび他の常習性物質の報償作用を減少することが示されている(HarrisおよびAston-Jones, 2003; Lavioletteおよびvan der Kooy, 2003)。
(i)対象
対象は、研究室に到着時に300−320gの体重であったWistarラットであった。ラットは、Charles River Laboratories(Raleigh, NC)から得、ケージあたり2匹または3匹で、餌と水は自由に取れるようにして飼育した。動物を、温度制御飼育器で、12時間明/暗サイクル(10:00amに消灯)で維持した。各例において、動物を明/暗サイクルの暗時の間に試験した。すべての動物は、国立衛生研究所の動物の世話の原則に関するガイドラインにしたがって処置した。動物の施設および実験プロトコールは、実験動物管理公認協会にしたがった。
コカイン塩酸塩および(−)ニコチン水素酒石酸塩はSigma Chemical Co., St. Louis, MOから購入した。2−メチル−6−[フェニルエチニル]−ピリジン)は、当分野で既知の方法で合成した。LY341495はTocrisから得た。薬剤を各投与の直前に調製した。全身的コカイン投与のために、コカインを滅菌0.9%(w/v)生理食塩水に溶解し、ICSS実験セッションの10分前に1ml/kg体重の用量で腹腔内(i.p.)注射して投与した。全身的MPEP投与のために、MPEPを滅菌水に溶解し、ICSSまたは自己投与セッション30分前に1ml/kg体重の用量で腹腔内注射して投与した。全身的LY341495投与のために、LY341495を滅菌生理食塩水に溶解し、自己投与セッションの30分前に3ml/kg体重の用量で腹腔内注射により投与した。
脳内自己刺激訓練および試験は、16個のPlexiglasオペラントチャンバーで行った(25×31×24cm)(Med Associates, St. Albans, VT)。オペラントチャンバーの床は1.25cm離れた平行アルミニウム棒から形成された。一つの壁は、4分の1回転させるのに0.2N力が必要な金属ホイールマニュプランダムを含んだ。ホイール(幅5cm)は、壁から〜3cm出ていた。各試験チャンバーを光および音響減衰チャンバー内に入れた(62×63×43cm)。頭蓋内刺激は一定電流刺激により送達した(Stimtech model 1200; San Diego Instruments, San Diego, CA)。対象をチャンバーの上にマウントされた金接触スイベルに結合した柔軟性の双極性鉛(Plastics One, Roanoke, VA)を通して刺激回路に接続した。刺激パラメータ、データ収集およびすべての試験セッション関数はマイクロコンピューターで制御した。
静脈内カテーテルで準備されたラットを、酸素中1−3%イソフランの吸入により麻酔し、先に記載のように頚静脈にインプラントした(Caine et al., 1993)、シラスティックカテーテルで準備した。カテーテルを、動物の背中にマウントされたポリエチレンアッセンブリまで皮下を通した。このアッセンブリはエポキシを伴うmarlexメッシュの4cm2の切片に結合したガイドカニューレ(Plastic One Co., Roanoke VA)からなった。marlexメッシュは、動物の背中の皮膚の下に置いた。手術後、カテーテルを毎日0.15mlのヘパリン化生理食塩水(30USP単位/ml)およびTimentin(100mg/ml;SmithKline Beecham Pharmaceuticals, Philadelphia, Pa.)からなる滅菌抗生物質溶液で毎日流した。ICSS電極で準備したラットを酸素中1−3%イソフランの吸入により麻酔し、定位フレームに置いた(Kopf Instruments, Tujunga, CA)。門歯バーを耳内線の5mm上に調節し、頭蓋を暴露した。Pellegrino et al. (1979)の図解書にしたがい、ステンレススチール双極子電極(長さ11mm)を、後部外側視床下部にインプラントした(AP:ブレグマから−0.5mm;ML:±1.7mm;DV:硬膜から8.3mmで、耳内線の5mmに門歯バーを伴う)。4つのくぼみをねじを入れるために頭蓋に作り、それは歯科用アクリルの適用と共に、電極を固定した。動物を、ICSSまたは自己投与法前に手術から少なくとも7日回復させた。
ラット(n=14)の餌を制限し、自由に食べた状態で得られる正常体重の85%を維持し、その後強化系の定率5(FR5)スケジュールで45mg餌ペレットのレバーを押すように訓練した。食物強化に対する安定な反応を達成すると、ラットは、9日間、毎日1時間のセッションの間、強化のFR5スケジュールでコカイン自己投与に関して試験し、そのとき、レバーへの5回の反応が1コカイン注射(250μg/注射、0.1mlの滅菌0.9%生理食塩水に溶解;4秒にわたり送達)の送達をもたらし、20秒タイムアウト(TO)期間が開始し、レバーの上に位置する光の合図により合図され、その間、レバーへの反応は結果を伴わなかった。このように、強化系のFR5 TO20秒スケジュールを使用した。
上記でコカインに関して記載したのと類似に、頚静脈内へのカテーテルの準備から約1週間後、ラット(n=8)にニコチン(0.03mg/kg/注入、遊離塩基)の自己注射をFR5 TO20秒スケジュールで訓練した。活性レバーへの反応は、0.1ml/注入の用量の1秒にわたるニコチン溶液の送達をもたらし(Razel Scientific Instruments Inc., Stamford, Conn., USA)、一方休止レバーへの反応は何ももたらさなかった。ラットは、活性レバーを休止レバーを押すよりも2倍の数押し、1時間のセッションあたり最小6回の注入または90ペレットを受け、セッションあたり獲得した強化系の数の20%未満の変化である場合、安定なオペラント反応を獲得したとみなした。ラットは、オペラント反応の安定な割合を確立するのに約2週間かかった。すべての試験セッションは、1日1時間、週に5日行った。
ラット(n=9)を、KornetskyおよびEsposito(1979)の個別試験電流閾値法の変法にしたがって反応に対して訓練した。簡単に、訓練を非偶発電気刺激の送達により開始した。この電気強化系は、500msの訓練期間と、0.1msecの方形カソードパルスから成り、50−100Hzの周波数で送達された。刺激の周波数は個々の動物で選択し、各対象の基底電流強度閾値が50−200□Aの範囲内になるようにし、閾値上昇と低下の両方が検出できるようにした。周波数は、実験を通して一定に保った。非偶発電気刺激の送達から7.5秒以内のホイールマニュプランダムの1/4回転が、試験を通して同じである非偶発刺激とすべてのパラメーターで同一の電気刺激の送達をもたらす。種々の試験内インターバル(7.5−12.5秒、平均10秒)の後、さらなる試験を、非偶発電気刺激の送達で開始した。非偶発刺激への7.5秒以内の反応の失敗が、試験内インターバルの開始をもたらした。試験内インターバル中の反応は、12.5秒まで次の試験の開始を遅らせた。電流レベルを下降および上昇シリーズで変えた。3試験のセットを各電流強度で行った。電流強度を5μAステップで変えた。各試験セクションにおいて、4つの別の下降−上昇シリーズを行った。各シリーズの閾値を、“陽性スコア”(動物が、3試験のうち少なくとも2つに反応する)を生ずる二つの連続的電流強度と、“陰性スコア”(動物が3試験のうち2つまたはそれ以上に反応しない)を生ずる二つの連続的電流強度の間の中点として定義した。セッションの全体的閾値を、4つの別々のシリーズの閾値の平均として定義した。各試験セッションは〜30分の時間であった。非偶発刺激の発生と陽性反応の間の時間を反応潜時として記録した。各試験セッションの反応潜時は、陽性反応が起きるすべての試験の平均反応潜時として定義した。安定なICSS報償閾値の確立後、ラットで、ラットを実験設計にしたがった時点で試験した場合の、ICSS閾値におけるコカインの期待される経時的低下作用以外、一日1回、ICSS法で試験した。
上記のような、強化系の定率(FR)スケジュール下でのコカイン自己投与パラダイムの訓練後、二つのラットのバランスのとれたグループを、基底条件下でコカイン自己注射の割合が異ならないように形成した。10日目以降(‘漸増'期間)、コカイン自己投与へのアクセスを、ラットの一つのグループにおいて一日のセッションあたり1時間から6時間に増加させた(Long AccessまたはLgAラット;n=7)。先の試験は、このコカイン自己投与へのアクセスのスケジュールは、毎日のコカイン消費の漸進的増加または‘漸増'をもたらすことを示している(AhmedおよびKoob, 1997; Ahmed et al. 2001)。他のグループ(Short AccessまたはShAラット;n=7)において、コカイン自己投与へのアクセスを1日1時間に維持した。先の試験は、この毎日のコカイン自己投与へのアクセスのスケジュールは、一日コカイン消費の安定なレベルを維持することを示す。コカイン自己投与への1時間(ShA)または6時間(LgA)のアクセスをして22日後、ラットの両方のグループに最初のMPEP注射をした。LgAおよびShAラットにMPEP(0、1、3または9mg/kg)を、対象内ラテン方陣設計にしたがい注射し、毎日のコカイン自己投与セッションを30分後に開始した。ラテン方陣設計内の各注射の間を最低48時間開け、その間LgAおよびShAラットはその毎日のコカイン自己投与セッションを受け、コカインへの反応率が、次のMPEP投与前に注射前の基底に戻ることを確実にした。ラテン方陣の完了後、すべてのラットにMPEP(6mg/kg)を注射し、毎日のコカイン自己投与セッションを30分後に開始した。
上記のように、強化系の定率スケジュール下では、動物は薬剤注入を得るために、活性レバーに‘固定'回数反応する。強化系の定率(FR)スケジュールは、薬剤が強化系であるか否かの重要な情報を提供する。対照的に、強化系の漸増率(PR)スケジュール下で、動物が薬剤注入を受けるために活性レバーに反応する度に、動物が次の注入を得るためにしなければならない続く反応が漸増する。総摂取量を限定しながら、動物がどのように強く薬剤の働きを願っているかを測定することにより、PRスケジュールは蓄積的薬剤投与量の可能性のある飽和効果から、薬剤消費のモチベーションを良く離すことを可能にする(Stafford et al. 1998)。このような特徴は、FRと比べて、PRで、薬剤探索行動を制御する因子の理論的に異なる解釈をもたらす。例えば、ある研究者は、FRスケジュールは薬剤の満足または快楽効果の指標であり(McGregorおよびRoberts 1995; Mendrek et al. 1998)、PRスケジュールは、薬剤を得るための刺激または‘モチベーション'の指標を提供すると最近示唆している(Markou et al., 1993)。上記のようなFRスケジュール下のコカインまたはニコチン自己投与の獲得後、ラットをPR強化スケジュールに変え、以下のような連続したレバーを押す回数をニコチンまたはコカインの各連続注入に必要とした:5、10、17、24、32、42、56、73、95、124、161、208など。ラットにMPEP(0、1、3または9mg/kg)をPRセッションの30分前に注射した。すべての対象は3時間以内に中止点に到達した。中止点は、セッションが終わる前に達成された最大比率として定義する;セッションは、対象が1時間の間に薬剤注入を獲得することに失敗したときに終了する。
MPEPは、FR下でラットおよびマウスにおけるニコチン自己投与を減少させることを、実施例3.2で示した。本実施例における試験(結果は下記)は、MPEPがFR下のラットにおけるコカインおよびニコチン自己投与を減少させ(マウスにおけるニコチンも)、強化系のPRスケジュール下、ラットにおけるコカインおよびニコチン自己投与を減少させることを証明した。MPEPがコカイン自己投与行動を低下し得る一つの可能性のある機構は、コカインの快楽作用の減少によるよるものである。ICSS閾値のコカイン−誘発低下は、コカインの快楽および多幸感を引き起こす作用の正確な指標である。このように、MPEPがコカインの快楽作用を減弱するという仮説を試験するために、我々は、MPEPがICSS閾値のコカイン−誘発低下を遮断するか否かを試験した。本試験に用いたコカインの投与量(10mg/kg)は、このコカイン投与量が、先の試験に使用したICSS法における能力に影響せずに、最大の閾値低下をもたらすという先の試験の結果と(Kenny et al., 2002b; Markou & Koob 1992)、コカイン自己投与に毎日1時間接近している間のShAラットにより消費されるコカインの量と同等であることに基づき選択した。ラット(n=9)にICSS電極を上記のように準備し、ICSS法を安定な閾値が達成されるまで訓練した(5連続日にわたり閾値の<10%の変化)。MPEPがコカインの閾値−低下効果を減弱させるかの測定のために、ラットにMPEP(0、3、6または9mg/kg)を対象内ラテン方陣設計にしたがい、ICSSセッションの開始30分前に注射した。すべてのラットに次いで20分後、すなわち、ICSSセッションの開始10分前に生理食塩水を注射した。72時間の期間を、ラテン方陣設計における各注射日の間に開け、その間毎日のICSS閾値を、ICSS閾値が次の薬剤投与前に注射前基底に戻っていることを確実にするために評価し続けた。ラテン方陣の終了後、すべてのラットにMPEP(1mg/kg)を、ICSSセッションの30分前に注射し、生理食塩水をICSSセッションの開始10分前に注射した。この処置レジメの後、ラットに再びMPEP(0、3、6または9mg/kg)を対象内ラテン方陣設計にしたがい、ICSSセッションの30分前に注射した。次いで、20分後に、すなわちICSSセッションの開始10分前にすべてのラットにコカイン(10mg/kg)注射を生理食塩水の代わりに行った。72時間の期間を、ラテン方陣設計における各注射日の間に開け、その間毎日のICSS閾値を、ICSS閾値が次の薬剤投与前に注射前基底に戻っていることを確実にするために評価し続けた。ラテン方陣の完了後、すべてのラットにMPEP(1mg/kg)をICSSセッションの開始30分前に投与し、コカイン(10mg/kg)注射をICSSセッションの開始10分前に行った。
先に、グループII代謝型グルタミン酸受容体アンタゴニストLY341495は、ラットにおける自発的ニコチン離脱中のICSS閾値の上昇の減少により測定して、ニコチン離脱を減弱することが示された(Kenny et al., 2003c)。mGlu2/3受容体がニコチンの強化系効果を制御する役割を担うか否かを測定するために、我々は、LY341495が強化系のFRスケジュール下のニコチン自己投与を減少させるかを試験した。上記のようなニコチン自己投与パラダイムの訓練後、ラットにLY341495(0、0.1、0.5、1、3または5mg/kg)を対象内ラテン方陣設計にしたがい注射し、毎日のニコチン自己投与セッションを30分後に開始した。ラテン方陣設計の各注射の間に最小48時間開け、その間、ラットはその毎日のニコチン自己投与セッションを行い、ニコチンに対する反応の割合が次のLY341495投与の前に注射前基底に戻っていることを確認した。
先に、MPEPは、ラットおよびマウスにおいてFRスケジュール下のニコチン自己投与を減少させることが示された(Paterson et al., 2003)。本試験は、LY341495が、ラットにおいてFRスケジュール下のニコチン自己投与を同様に減少させることを証明した(結果は下記)。したがって、我々は、各々MPEPおよびLY341495によるmGlu5およびmGlu2/3受容体の同時阻害が、ラットのニコチン自己投与における相加的阻害効果を有し得ると仮説を立てた。ここで、我々は、LY341495(0.5mg/kg)がニコチン自己投与を35%まで減少させることを示した(結果は下記)。したがって:1)我々はラットにこの投与量のLY341495(0.5mg/kg)を、先にニコチン(Paterson et al., 2003)またはコカイン(本明細書に報告する実験1の結果)自己投与に効果がないことが先に示されたMPEPの投与量(1mg/kg)と組み合わせて注射し、強化系のFRスケジュール下のニコチン自己投与行動を評価した(30分前処置);2)ラット(30分前処置)にまた単独で投与した場合にはニコチン自己投与に効果がないことが示されている投与量のLY341495(1mg/kg)を、1mg/kg MPEPと組み合わせて注射し(このMPEPの投与量はまた単独で投与した場合、ニコチン自己投与に効果がない)、ニコチン自己投与におけるこの薬剤組み合わせ処置の効果を評価した;および3)最後に、我々はラットに1mg/kg LY341494および9mg/kg MPEP(MPEPの投与量は、それ自体投与した場合、ニコチン自己投与を減少させる;Paterson et al. 2003)の薬剤組み合わせ処置を注射し、強化系の漸増率スケジュール下、ニコチン自己投与における効果を試験した(30分前処置)。
コカイン自己投与実験の増加相中、最初のMPEP注射後23日のShAおよびLgAラットにおけるコカイン反応の数を、2因子反復測定分散分析(ANOVA)により分析した。MPEP処置相中、コカイン反応の基底数からの変化率を、MPEP処置後のコカイン反応数を、コカイン反応の基底数のパーセントとして示すことにより計算した。ICSS実験に関して、平均の生の閾値および反応潜時(±SEM)を、結果のセクションにおいて各実験で提示した。全ICSS実験に関して、基底報償閾値からの変化率を、薬剤が影響する閾値スコアを、基底閾値の割合として示すことにより計算した。基底閾値は、最初のMPEP注射の前3日間に得られた閾値の平均であった。最初のICSS実験(MPEPのコカイン−誘発閾値低下における効果)に関して、基底スコアの割合を、2因子反復測定分散分析ANOVAに付し、MPEP投与量(1−9mg/kg)およびコカイン投与量(0または10mg/kg)を二つの対象内因子とした。第2のICSS実験(MPEPのコカイン−誘発閾値低下の期間の減少における効果)に関して、基底スコアの割合を3因子反復測定分散分析ANOVAに付し、MPEP(0または3mg/kg)、コカイン(0または10mg/kg)および第2の注射後の時間(10、40、70および100分)を3つの対象内因子とした。全ICSS実験に関して、反応潜時データを、閾値データと同じ方法で分析した。ニコチン反応の基底数は、最初のLY341495注射の前5日間のニコチン反応の平均数であった。LY341495処置相の間、ニコチン反応の変化率を、ニコチン反応の基底数の割合としてのLY341495処置後のニコチン反応の数を示すことにより計算した。漸増率データは、達成された最高の割合(すなわち、中止点)または獲得した注入の数(データは生の値として示した)として示した。ANOVAで統計的に有意な効果の後、平均値のPost-hoc比較をフィッシャーのLSD検定で行った。有意のレベルを.05と設定した。
実験3.1:強化系の定率スケジュール下のコカイン自己投与におけるMPEP投与の効果
図9Aに見られるように、コカイン反応の数は、ShAラットと比較してLgAラットで、上昇相の間漸増した。この効果は、統計的に有意な毎日のアクセスの主効果(1または6時間)(F(1,21)=10.96、p<0.01)、処置の日の有意な主効果(F(12,252)=10.96、p<0.001)、および有意なアクセス×日相互作用(F(12,252)=1.69、p<0.05)に反映された。MPEP(1−9mg/kg)は、コカイン自己投与をShAおよびLgAラットにおいて減少させた(F(4,48)=9.34、p<0.001)(図9B)。Post-hoc分析は3(p<0.05)、6(p<0.01)および9(p<0.001)mg/kg MPEPがShAラットにおけるコカイン反応を有意に減少させることを証明した(図9B)。Post-hoc分析はMPEPの最高投与量(9mg/kg)のみがLgAラットにおけるコカイン反応を有意に減少させることを証明した(p<0.01)(図9B)。しかしながら、投与量×アクセス相互作用はなかった(F(12,252)=0.97、N.S.)。ShAおよびLgAラットにおけるコカイン反応をなくした場合、MPEPはコカイン反応を有意に減少させ(F(4,52)=9.36、p<0.001)(図9C)、Post-hoc分析は、3(p<0.01)、6(p<0.01)および9(p<0.001)mg/kg MPEPが崩壊性のグループにおけるコカイン反応を有意に減少することを証明した(図9C)。
二つの因子としてのMPEP投与量および強化系での二元配置ANOVAは、二つの因子の有意な相互作用[F(6,48)=3.95、p<.01]、MPEPの主作用[F(3,48)=3.95;p<.01]および強化系の有意ではない主作用を確認した[F(2,16)=1.41、p=0.27)。図10に見られるように、MPEP(1−9mg/kg)は、強化系の漸増率スケジュール下で、コカイン(全体的ANOVAにおける有意な相互作用後の、一元配置フォローアップANOVAにおけるMPEPの有意な効果:F(3,15)=12.76;p<.001)およびニコチン(全体的ANOVAにおける有意な相互作用後の、一元配置フォローアップANOVAにおけるMPEPの有意な効果:F(3,18)=11.28;p<.001)に対する反応を減少させ、一方食物に対する反応に統計的有意差はなかった(全体的ANOVAにおける有意な相互作用後の、一元配置フォローアップANOVAにおけるMPEPの食物反応における有意な効果なし:F(3,15)=2.84;p=0.07)。強化系の漸増率スケジュールは、動物の薬剤を得る‘モチベーション'の測定を提供するため、これらのデータは、MPEPがコカインまたはニコチンを得るためのラットのモチベーションを、その食物に対するモチベーションに影響することなく減少させることを証明し、したがって効果の特異性を証明する。
図11Aに見られるように、コカイン(10mg/kg)はICSS閾値を有意に減少させた(F(1,8)=98.21、p<0.001)。対照的に、MPEPはICSS閾値を有意に上昇させ(F(4,32)=8.22、p<0.001)、Post-hoc分析は、6(p<0.05)および9(p<0.01)mg/kg MPEPがICSS閾値を有意に上昇させることを証明した。コカイン×MPEP相互作用はなかった(F(4,32)=0.75、N.S.)。我々の推測的な仮説に基づいたさらなる分析は、ICSS閾値が、先にMPEP(9mg/kg)を投与されたコカイン−処置ラットにおいて、賦形剤注射を受けたコカイン−処置ラットよりも有意に上昇することを確認した(p<0.05)(図11A)。しかしながら、先にMPEP(9mg/kg)を投与されたコカイン−処置ラットにおけるICSS閾値は、賦形剤で前処置された生理食塩水−処置ラットよりもまだ有意に低かった(p<0.001)。コカイン(10mg/kg)はICSS反応潜時を有意に減少させた(F(1,8)=42.13、p<0.001)(図11B)。対照的に、MPEPは反応潜時を有意に上昇させた(F(4,32)=2.8、p<0.05)。さらなる分析は、MPEPの最高投与量(9mg/kg)のみが反応潜時(p<0.05)を有意に上昇させることを証明した(図11B)。コカイン×MPEP相互作用はなかった(F(4,32)=2.16、N.S.)。
図13に見られるように、LY341495(0.1−5mg/kg)はFRスケジュール下でニコチン自己投与を減少させた(F(5,35)=3.75、p<0.01)。Post-hoc分析は、0.1(p<0.01)、0.5(p<0.05)、3(p<0.01)および5(p<0.01)mg/kg LY341495が、ニコチン反応を有意に減少させることを証明した(図13)。
図14に見られるように、LY341495(0.5mg/kg)と、上記実施例2でニコチン(またPaterson et al., 2003参照)またはコカイン自己投与における効果がないことが示された投与量のMPEP(1mg/kg)の組み合わせは、ニコチンに対する反応を有意に減少させた(F(2,17)=8.6、p<0.01)。
我々の研究室で最近示された観察は、コカイン自己投与への反復した長期の(6時間)アクセスは、LgAラットの毎日のコカイン消費の漸進的増加または‘漸増'をもたらすことを示している(Ahmedand Koob, 1998; Ahmed et al., 2002)。対照的に、コカイン自己投与への限定された(1時間)アクセスのShAラットは、毎日のコカイン消費の安定したパターンを維持した。本発明のデータは、mGlu5受容体アンタゴニストMPEPが、ShAおよびLgAラットのラットにおいて同様にコカイン消費を減少させ、mGluR5受容体の遮断が、薬剤依存および非薬剤依存個体の両方における薬剤使用を減少させ得ることを示唆する。先に、MPEPは、野生型コントロールマウス(Chiamulera et al., 2001)および、コカイン自己投与行動の獲得に失敗したmGlu5が欠失した遺伝子修飾マウスで、これらのマウスで食物強化に対する反応がたとえ変わらなくても(Chiamulera et al., 2001)コカイン自己投与行動を減少させることが示された。同様に、上記実施例2は、MPEPがラットおよびマウスにおけるニコチン自己投与を減少させることを説明する。このように、この実施例のデータは、物質依存および非物質依存個体の両方におけるコカインおよびニコチン自己投与行動の制御におけるmGlu5受容体の重要な役割と一致する。しかしながら、MPEPは、ShAおよびLgAラットの両方でコカイン消費を類似の大きさで減少させた。このように、LgAラットで観察されたコカイン摂取の漸増が、コカイン自己投与行動におけるmGlu5受容体制御の変化と関連していることはありそうにない。
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選択的セロトニン再取り込み阻害剤パロキセチンとセロトニン(5−HT)1A受容体アンタゴニストの組み合わせが、ラットでアンフェタミン離脱中に観察される報償欠損を改善する
この実施例は、5−HT1A受容体アンタゴニストp−MPPIおよび選択的セロトニン再取り込み阻害剤パロキセチンの共投与が、アンフェタミン離脱−誘発報償欠損の大きさを減少させ、期間を短くすることを説明する。
対象
雄Wistarラット(Charles River, Hollister, CA)(実験開始時300−320g)を、2匹ずつ温度および湿度制御環境中、12時間の明/暗サイクルで飼育した。餌と水は自由に摂取させた。対象の異なるセットを、各実験で使用した。すべての対象を、国立衛生研究所“動物の世話の原則に関するガイドライン”にしたがい処理し、動物の施設および実験プロトコールは、実験動物管理公認協会にしたがった。ほとんどの行動試験は、行動パラメーターの経時的評価のために実験設計により違うように指示している以外、対象の明/暗サイクルの明相の間に行った。
実験装置は、音響減衰箱(San Diego Instruments, San Diego, CA)に入れられた16個のPlexiglasチャンバー(30.5×30×17cm)(Med Associates Inc., St. Albans, VT)から成った。各オペラントチャンバーは、ステンレススチール格子の床と、一つの壁に位置した4分の1回転させるのに0.2N力必要な金属ホイールマニュプランダムを含んだ。金接触スイベル整流子および双曲性鉛で、動物を刺激回路に接続した(Plastics One, Roanoke, VA)。脳刺激は、一定電流刺激により適用した(Stimtek 1200, San Diego Instruments, San Diego, CA)。
ラットに、後部視床下部への(APブレグマから−0.5mm;L+1.7mm;DV硬膜から−8.3mm、耳内線の5mmに門歯バーを伴う;Pellegrino et al. 1979、ハロタン麻酔下(1−1.5%ハロタン/酸素混合物)11mmステンレススチール双極性電極(Plastics One;直径=0.25mm)により、準備した。対象を、任意の行動試験前、少なくとも7日間回復させた。電極の半分が右半球に、残りの半分が左半球に位置し、脳非対称性の可能性を相殺した。
パロキセチン塩酸塩(SmithKline Beecham, Worthing, West Sussex, U.K.より提供)を、数滴のポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(tween 80)(Sigma, St. Louis, MO)を含む生理食塩水に溶解し、0.05M NaOHを使用してpHを約6.5にした。パロキセチンを4ml/kgの用量で腹腔内に投与した。4−(2'−メトキシ−フェニル)−1−[2'−(n−(2”−ピリジニル)−p−ヨードベンズアミド]−エチル−ピペラジン塩酸塩p−MPPI)(Research Biochemicals Inc., Natick, MA)を滅菌水に溶解し、加熱した水浴中10−20分超音波処理し、0.1M NaOHでpHを約5.2にした。p−MPPIを1ml/kgの用量で皮下投与した。d−アンフェタミンサルフェート(National Institute on Drug Abuse, Bethesda, MDから得た)を生理食塩水に溶解し、1ml/kgの用量で腹腔内に投与した。
ICSS個別試験電流閾値法は、最初にKornetskyと共同研究者(KornetskyおよびEsposito, 1979)により開発された方法の変法である(詳細に関して、MarkouおよびKoob 1992; HarrisonおよびMarkou 2001参照)。対象を最初に、強化系の定率1スケジュールのホイールマニュプランダムの回転に関して訓練した。電気的強化系は、500msecの訓練時間と、100Hzの周波数で送達される0.1ms方形カソードパルスから成った。送達される電流強度は各動物で調節し、典型的に100から200μAの間であった。この方法での好結果の習熟の後(100強化系の2セッションが20分より短い)、ラットを個別試験、電流閾値法で徐々に訓練した。
閾値:各下降シリーズの電流閾値を、好結果で完了した試験のセット刺激(3試験中2つ以上の陽性応答)および最初の試験のセットの刺激強度、動物が3試験中2つまたはそれ以上で陽性の応答をしなかった二つの連続セットの間の刺激強度として定義した。上昇シリーズ中、改善状況が閾値を定義した。このように、各セッション中、4つの電流閾値を記録し、これらの値の平均を各試験セッションの各対象の電流閾値として取った。
反応潜時:非偶発刺激と陽性反応の間の潜時を反応潜時として記録した。各試験セッションに関する反応潜時は、陽性反応が起こっているすべての試験の間の平均反応潜時として記録した。
SSRIパロキセチン(0、1.25、2.5、5、10mg/kg;n=13)を、試験セッション120分前に対象内ラテン方陣設計にしたがい投与し、薬剤注射中最小7日間開け、次の薬剤試験前に基底レベルに戻ることを確認した。
p−MPPI単独、およびパロキセチンの2つの投与量と組み合わせた脳刺激報償における効果を、階乗的実験設計を使用して評価した。p−MPPIの投与量(0、1、3、10mg/kg)は対象内因子であり、パロキセチンの投与量(0、1.25または5mg/kg;n=9;各々11および14)は対象間因子であった。p−MPPIを、試験135分前に投与し、パロキセチンを試験120分前に試験した。パロキセチンを投与したとき、薬剤注射の間に最小7日間置き、p−MPPI単独を投与した場合、薬剤注射の間に最小3日置き、薬剤試験前の基底閾値レベルに戻ることを確認した。
使用したアンフェタミン投与レジメは、LeithおよびBarrett(1976)により使用されたのの変法であり、Lin et al. (1999)およびHarrison et al. (2001)が使用したのと同一であった。d−アンフェタミンスルフェートを腹腔内に4日間、1日3回(6:00A.M.、12:00P.M.、6:00P.M.)、1mg/kgから開始し、5mg/kgで安定化させる増加投与レジメで投与した(すなわち、1、2、3、4、5、5、5、5、5、5、5、5mg/kg;合計投与量=50mg/kg;n=46;4実験グループ、n=11−12/グループ)。ラットの他のセット(n=43;4実験グループ、n=10−12/グループ)に同じ時点で生理食塩水を注射した。体重、脳内自己刺激報償閾値および反応潜時を、この慢性薬剤投与相中、アンフェタミンまたは生理食塩水の最初の毎日の注射直前(すなわち、5:30A.M.)から毎日測定した。脳内自己刺激報償閾値および反応潜時を次いで最後のアンフェタミンまたは生理食塩水注射後12、36、42、60、84、108、132および156時間に測定した。最終のアンフェタミンまたは生理食塩水注射12時間後の動物のパフォーマンスに基づいて、対象を処置グループに関して、閾値上昇における元々の離脱効果が、グループ間で同等になるように割り当てた。体重を最終のアンフェタミンまたは生理食塩水注射12、36、60、84、108、132および156時間後に測定した。賦形剤、p−MPPI(3mg/kg)、パロキセチン(1.25mg/kg)、またはp−MPPI(3mg/kg)+パロキセチン(1.25mg/kg)の急性投与を、36時間目の試験セッションの前に行った。この時点は、先のアンフェタミン離脱中に観察された閾値上昇の時間経過に基づいて選択した(Lin et al. 1999; Paterson et al. 2000; Harrison et al. 2001)。パロキセチンおよびp−MPPIの量は、実験1および2の結果に基づいて選択した。p−MPPIを試験135分前に投与し、パロキセチンを試験120分前に投与した。
実施例4.1および4.2において、報償閾値および反応潜時を、各薬剤処置前の3日間に評価した平均値の割合として示した。実施例4.1からのデータを、一元配置反復測定分散分析(ANOVA)および直線傾向分析として分析した。実施例4.2のデータを、二元配置混合因子ANOVAで分析し、p−MPPIの投与量を対象内因子として、パロキセチンの投与量を対象間因子とした。p−MPPI+パロキセチン薬剤組み合わせが報償閾値を上昇させるという(HarrisonおよびMarkou 2001)強い推測的な仮説のため、さらに投与量−反応曲線の分析を直線傾向分析を使用して行った(Hinkle et al. 1998)。実施例4.3において、報償閾値および反応潜時データは、最初のアンフェタミンまたは生理食塩水注射の直前5日間の平均基底値の割合として示した。体重データは、最初のアンフェタミンまたは生理食塩水注射の直前の重さの割合として示した。慢性薬剤処置中に集めたデータを、二元配置混合因子ANOVAで分析した。対象内因子は、処置の日であり、対象間因子は慢性薬剤処置(生理食塩水またはアンフェタミン)であった。アンフェタミン(または生理食塩水)離脱中に集めたデータを、三元配置混合因子ANOVAで分析した。対象内因子はアンフェタミンまたは生理食塩水処置後の時間、および二つの対象間因子は離脱中に投与した慢性薬剤処置(アンフェタミンまたは生理食塩水)および急性薬剤処置であった。統計的に有意な相互作用が、Post-hoc Newman-Keulsの後に存在した。有意のレベルをp<0.05に設定した。すべての統計的分析を、BMDP統計的ソフトウェアパッケージを使用して行った(BMDP Statistical Software Inc., CA)。
基底閾値および反応潜時
実施例4.1および実施例4.2を、一元配置ANOVAを使用して分析し、基底能力の可能性のある流れを評価した。閾値または反応潜時に、任意の実験で有意差はなかった。実施例4.1:平均閾値の範囲:110.62−123.52μA;平均反応潜時の範囲:3.17−3.34秒。実施例4.2:p−MPPI+賦形剤:平均閾値の範囲:110.29−113.73μA;平均反応潜時の範囲:3.15−3.26秒;p−MPPI+パロキセチン(1.25mg/kg):平均閾値の範囲:130.22−132.28μA;平均反応潜時の範囲:3.25−3.27秒;p−MPPI+パロキセチン(5mg/kg):平均閾値の範囲:129.19−134.39μA;平均反応潜時の範囲:3.29−3.37秒。実施例4.3:生理食塩水“離脱”グループに割り当てた対象(n=43)[平均閾値+SEM:139.18+5.46μA;平均反応潜時+SEM:3.46+0.06秒;平均体重+SEM:508.83+7.40g]およびアンフェタミン離脱グループに割り当てた対象(n=46)[平均閾値+SEM:133.17+4.97μA;平均反応潜時+SEM:3.41+0.06秒;平均体重+SEM:513.99+7.13g]で平均基底閾値、反応潜時または体重に統計的有意差はなかった。最終アンフェタミンまたは生理食塩水注射後12時間のパフォーマンスに基づいて、対象を処置グループに分け、閾値上昇における元々の離脱効果がグループ間で等しくなるようにした。
パロキセチンは、本試験で投与した投与量で、閾値[F(4,48)=1.77、n.s.]または反応潜時[F(4,48)=2.16、n.s.]に影響しなかった。(図17Aおよび17B)。直線傾向分析は有意ではなかった(p>.05)。
閾値データの分析は、パロキセチンの主効果[F(2,31)=22.22、p<0.01]およびp−MPPIの主効果[F(3,93)=5.65、p<0.05]を確認したが、二つの薬剤の間に有意な相互作用はなかった[F(6,93)=0.33、n.s.]。p−MPPI+フルオキセチン投与(HarrisonおよびMarkou 2001)の先の発見に基づいたp−MPPI+パロキセチンの投与が閾値を上昇させるという先の仮説は、これらのデータのさらなる分析を可能にした。各投与量−反応曲線の直線傾向分析は、p−MPPI投与単独では報償閾値に効果がなく[F(1,5)=3.748、n.s.]、一方パロキセチン(1.25mg/kgまたは5mg/kg)と組み合わせたp−MPPI投与は、p−MPPI投与量−関連的に閾値を上昇させることを確認した[パロキセチンの二つの投与量に関して各々F(1,7)=7.75、p<0.05およびF(1,10)=7.95、p<0.05](図18A)。反応潜時データの分析は、パロキセチンが反応潜時を上昇させるが[F(2,31)=9.41、p<0.01]、一方p−MPPIは反応潜時に影響せず[F(3,93)=0.17、n.s.]、反応潜時においてパロキセチンと相互作用がない[F(6,93)=1.28、n.s](図18B)ことを証明した。
慢性アンフェタミン:慢性アンフェタミン投与(4日処置)は、最初の毎日の注射の直前(前回のアンフェタミンまたは生理食塩水注射の12時間後)に行った試験中の生理食塩水暴露動物の閾値と比較して、閾値を有意に上昇させた[F(1,87)=117.95、p<0.01]。有意な処置の日×慢性薬剤処置相互作用[F(3,261)=50.81、p<0.01]の分析は、アンフェタミン−暴露動物の閾値が、処置期間関連方法で上昇し、有意な上昇が薬剤1日目(最初の注射の前;基底)と2日目の間、および薬剤2日目と3日目の間で見られるが、薬剤3日目と4日目の間では見られないことを証明した。アンフェタミン−暴露動物の閾値は、生理食塩水−暴露動物よりも、薬剤2日目、3日目および4日目で有意に高かった。生理食塩水−暴露ラットの閾値は、この実験の相の間安定なままであった(図19A)。
SSRIであるパロキセチンの急性投与は、試験した投与量で報償閾値または反応潜時に有意な効果はなかった(図17Aおよび17B)。しかしながら、報償閾値のわずかな有意でない上昇が、1.25mg/kgを超える投与量の投与に続き見られ、一方パロキセチンは反応潜時と一致した効果はほとんどなかった。SSRIの投与は報償閾値および反応潜時にわずかに効果があるか(10%)または効果がなかった(HarrisonおよびMarkou 2001; Harrison et al. 2001; Lin et al. 1999; LeeおよびKornetsky 1998; KatzおよびCarroll 1977)。SSRI投与により得られるこの報償閾値のわずかな上昇は、これらの薬剤の運動能力における非特異的効果と関連し得るか、セロトニン作用性神経伝達の薬理学的促進に由来する減少した報償に関連し得る。
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ブプロピオンはラットのニコチン離脱における脳報償機能を促進し、感情的および身体的側面を改善する
この実施例は、抗鬱剤ブプロピオンが、ラットのニコチン離脱における脳報償機能を促進し、感情的および身体的側面を改善することを説明する。
タバコの喫煙は世界中の主要な社会的健康問題である。タバコに関連した死亡の概算は、先進国の全死亡の20%の割合を占める(Peto et al. 1992)。蓄積された証拠が、ニコチンが、ニコチンがタバコ嗜癖に導き、それを維持するタバコの煙中の活性成分の一つであることを示す(StolermanおよびJarvis 1995)。40%もの多くの喫煙者が毎年禁煙を試みている事実にもかかわらず、禁煙の持続に成功しているのはわずか約6%である(Jorenby et al. 1999)。したがって、ニコチン嗜癖および現在禁煙プログラムに使用されている治療の根底をなす神経生物学的機構を理解するために非常に大きな励みとなる。
動物
到着時に275−350gの雄Wistarラット(Charles River, Raleigh-Durham, N.C., USA)を、試験中以外、温度および湿度制御飼育器(21℃)中、2匹ずつ飼育し、食物と水は自由に摂取させた。ラットを、1800時に点灯する12時間逆明/暗サイクルに維持した。すべての実験法は暗サイクル中に行い、The Scripps Research Instituteの動物実験委員会にしたがった。動物は少なくとも少なくとも任意の方法の開始1週間前に新しい環境に慣れさせ、その間少なくとも2回手に取った。
すべての訓練および試験は、別々に大きな音響減衰箱(San Diego Instruments, San Diego, Calif., USA)に入れた16個のPlexiglas試験チャンバーで行った(25×31×24cm;Med Associates, Georgia, Vt., USA)。各オペラントチャンバーの側壁の中心には金属ホイールマニュプランダム(幅5cm)があり、4分の1回転するのに0.2N力が必要であった。脳刺激を、一定電流刺激を使用して送達した(Stimtech model 1200; San Diego Instruments)。対象を、チャンバー上にマウントされた金接触スイベルコミューター(モデルSL2C; Plastics One)に接続した双極性鉛を介して刺激回路に接続した(Plastics One, Roanoke, Va., USA)。刺激パラメーター、データ収集およびすべての試験セッション関数は、マイクロコンピューターで制御した。
ICSS電極埋め込み
対象が最低325gの体重に到達したとき、11mmの長さに切った直径0.25mmのステンレススチール双極性電極(モデルMS303/2; Plastics One)を、後側部348視床下部のレベルで、中央前脳束(medial forebrain bundle)にインプラントした。この領域の短い電気刺激は、ラットが電気的刺激を得るために、オペラントを実行する(ホイールを回す)という事実により示されるように、強化系である(MarkouおよびKoob 1992)。個別試験ICSS法を、報償の指標である電流強度閾値を提供するために使用した(MarkouおよびKoob 1992)。多くの濫用性物質が、ICSS閾値の減少により示されるように脳報償機能を上昇させるが、濫用性物質からの離脱は、閾値の上昇により示されるように脳報償を減少させる。
対象をイソフルラン/酸素蒸気混合物(1−3%イソフルラン)で麻酔し、皮下浸透性ミニポンプ[Alzetモデル2ML1(7日);Alza Corporation, Palo Alto, Calif., USA]を背面に、背骨と平行に、後ろを向いた流量計と共に準備した。ポンプに生理食塩水またはニコチン溶液のいずれかを満たした。後者の濃度は、動物の体重とポンプの速度にしたがって調節し、3.16mg/kg/日(9mg/kg/日ニコチン水素酒石酸塩)の投与量が送達されるようにした。傷をステンレススチール創傷クリップで閉じ、ポビドン−ヨウ素殺菌軟膏で覆った。ポンプを7日後にイソフラン麻酔下で外科的に除去し、傷を再びクリップし、殺菌軟膏で処置した。
対象を、最初に強化系の定率1(FR1)スケジュールでホイールマニュプランダムを回すように訓練した。各4分の1回転について、対象は500ms訓練で、100Hzの周波数で送達される0.1ms方形カソードパルスを受けた。割り当てられた時間内(通常<20分)で200回連続強化系と定義される、反応の十分な獲得後、対象に、MarkouおよびKoob(1992)により先に記載されたような、KornetskyおよびEsposito個別訓練電流閾値法(KornetskyおよびEsposito 1979)の変法で試験した。
各下降シリーズの電流閾値を、動物が3試験中2またはそれ以上で陽性応答をしなかった2連続セットの、正常終了した試験のシリーズ(3試験中2つまたはそれ以上の陽性応答)と試験の最初のセットの刺激強度の間の刺激強度と定義した。上昇シリーズ中、電流閾値を、動物が3試験中2またはそれ以上で陽性応答した2連続セットの、不成功に終了した試験のシリーズ(3試験中2つまたはそれ以上の陰性応答)と試験の最初のセットの刺激強度の間の刺激強度と定義した。このように、各試験セッション中、4つの閾値を測定し、これらの値の平均を各対象の閾値として取った。上記脳刺激報償法における訓練後、ラットに、安定な基底閾値が達成されるまで試験した(5日の期間にわたり±10%)。薬剤試験は、能力が安定した後にのみ開始し、これは通常基底試験の2−3週間後であった。基底閾値への回復が、薬剤注射の間に必要であった。
ラットを、個々に透明なプラスチックの円筒状容器(30×38cm)に入れ、その中では自由に動けた。最初の試験セッションの前に対象を容器に、毎日10分、3日間にわたり慣れさせた。試験セッション中、ラットを10分、盲検的に経験を有する観察者が観察し、以下の兆候の頻度を、ニコチン禁断兆候のチェックリストに基づいて記録した(Hildebrand et al. 1999; Watkins et al. 2000; Malin 2001):体の震え、咀嚼、頬の振戦、脱走の試み、瞬き、足を嘗めること、あえぎ、生殖器を嘗めること、首振り、眼瞼下垂、ひっかくこと、歯をガタガタ鳴らす、身もだえおよびあくび。任意の兆候の複数回の連続計数は、事象の間の明確な休止を必要とした。眼瞼下垂が連続して起こった場合、1分あたり1回のみ計数した。統計的分析のために、身体的兆候の合計数を、上記の離脱兆候の個々の発症の合計として定義した。さらに、“腹部収縮”は、あえぎと身もだえを含んだ;“顔面繊維束収縮”は、頬振戦、咀嚼、および歯をガタガタ鳴らすことを含んだ;そして“雑多な他の兆候”は、ふるえ、脱走の試み、嘗めること、ひっかくこと、およびあくびを含んだ。
(−)−ニコチン水素酒石酸塩(Sigma, St Louis, Mo., USA)を滅菌生理食塩水(0.9%塩化ナトリウム)に溶解した。ブプロピオン塩酸塩はGlaxo-SmithKline, Research Triangle Park, N.C., USAから提供され、滅菌蒸留水に溶解した。ニコチン投与量は遊離塩基として示し、ブプロピオン投与量は塩として示す。すべての注射は、1ml/kgの用量で投与した。
ブプロピオン(0、10、20、30mg/kg、IP、n=8)を、対象内ラテン方陣設計にしたがい投与し(30分前処置)、最小3日を連続薬剤処置の間に開けた。基底値に戻った後、すべての動物にブプロピオン(40mg/kg、IP)を注射し、その後少なくとも3日後に60mg/kgブプロピオンIPをさらに注射した。このふたつの最高ブプロピオン投与量を、高ブプロピオン投与量の可能性のある長期効果を避けるために最後に投与した。それにもかかわらず、このような効果は観察されなかった。本試験で使用した投与量は、ヒトにおいて推奨される一日量より高いが(300mg/day)[Zyban(ブプロピオン塩酸塩)徐放性製剤2002におけるGlaxoSmithKline製品情報参照、us.gsk.com/products/assets/us_zyban.pdfでインターネットから入手可能]、このような比較は、異なる種での薬剤の薬物動態および代謝の差から、このような比較はせいぜい概略である。使用したブプロピオンの濃度が、齧歯類で強い抗鬱様行動を生む範囲であり(例えばCryan et al. 2001)、細胞外ドーパミンおよびノルエピネフリンの視床下部濃度を上昇させる濃度範囲である(Li et al. 2002)ことは注意すべきである。
別々の薬剤投与していない動物のグループに、対象内ラテン方陣設計にしたがい、ニコチン(0、0.25mg/kg、SC;15分前処置)と共にブプロピオン(0、5、10、20mg/kg、IP、n=10)を投与し(30前処置)、連続薬剤処置の間に最小3日開けた。ニコチンの投与量は、この投与量で急性ニコチンの最大報償効果を示す(Harrision et al. 2002)ことが示された我々の研究室での先の用量反応試験から選択し、ブプロピオンの投与量は上記の実験1の結果に基づいて選択した。
薬剤非投与動物を、個々のニコチン溶液(3.16mg/kg/日、遊離塩基)または生理食塩水を含む浸透性ミニポンプで準備した。ニコチンの投与量は、先の広範な用量反応試験に基づいて選択し、そこで、この投与量への7日間の暴露は、ICSS(脳報償閾値の上昇)および離脱の身体的兆候(Epping-Jordan et al. 1998; Harrison et al. 2001a; Malin 2001)の両方で評価して、強固で再現性のある離脱症候群をもたらすことが示された。この投与量は、毎日30本のタバコを消費する喫煙者で報告されている(40−42ng/ml)のと同等の安定な血漿ニコチンレベル(44ng/ml)を維持する(Epping-Jordan et al. 1998)。ミニポンプのインプラント後、閾値をその後毎日評価し、報償閾値における慢性ニコチンの影響を評価した。ポンプ挿入後7日間(正確に7回の24時間の期間)ポンプをニコチン離脱症候群を起こすために除去した。ICSS閾値をポンプ除去後12、18、24、36、48および72時間に測定した。動物にブプロピオン(0、10、20、40mg/kg IP;n=8−11)を18時間の時点の30分前に注射した。この時点は、最大離脱−誘発欠損(脳報償閾値の上昇)が先の実験で観察された時点であるため、選択した(Epping-Jordan et al. 1998; Harrison et al. 2001a; SemenovaおよびMarkou 2003)。
別々の薬剤非投与ラットを、生理食塩水に溶解したニコチン(3.16mg/kg/日、7日間)を含む浸透性ミニポンプで準備した。上記のように、ニコチンのこの投与量は、広範な用量−反応試験に基づき選択し、かつ、ラットにおいて強固な離脱症候群をもたらすものである(Malin et al. 1992; Epping-Jordan et al. 1998; Harrison et al. 2001a; Malin 2001; SkjeiおよびMarkou 2003)。さらに、このニコチン投与量は、ブプロピオンのニコチン離脱中に観察される身体的兆候(本実験4)と報償閾値上昇(上記実験3)における効果の直接の比較を可能にするために選択した。ニコチン離脱の身体的兆候を誘発するために、ミニポンプをインプラント後6日と18時間後に除去した。行動観察を、ミニポンプの除去6、12および24時間後に行った。ラットにブプロピオン(0、5、10、20、40mg/kg、IP;n=6−8)を12時間の時点の30分前に注射した。この時点の選択は、ニコチン暴露の終了後の身体的兆候発現の経時変化に基づいた(Epping-Jordan et al. 1998; Harrison et al. 2001a; SemenovaおよびMarkou 2003; SkjeiおよびMarkou 2003)。
閾値データを、各薬剤マニュプレーションまたはミニポンプのインプラントの前3から5日の基底値の割合として示した。パーセント値は、個々のラットの生の電流強度閾値値が、電極配置および他のほとんど理解されていない個々の対象の因子によるわずかな変化のため、変動するために、閾値データの統計分析に使用した。我々の研究室での広範な先の試験は、この明細書に記載された通りの対象内設計を使用し、任意のマニュプレーションの実施前の安定な基底閾値のパーセントとしての閾値データの表現が、脳報償機能の変化の評価のために、信頼でき、価値のある方法であることを示唆している(MarkouおよびKoob 1992参照)。すべてのデータを、適当な対象内、および混合設計ANOVAを使用して分析した。統計的有意な効果は、フィッシャーの個々の比較検定で適当な場合、続いた。有意のレベルをP<0.05と設定した。
実験1:基底条件下のICSS報償閾値における急性ブプロピオン処置の効果
急性ブプロピオン処置は、脳報償閾値に明白な低下を誘発し[F(5,35)=7.445、P<0.001]、これは、脳報償機能の増加の指標であった(図23)。Post-hoc分析は、ブプロピオンが、試験したすべての投与量で、および40mg/kgまで投与量依存的方法で(40mg/kgは、10mg/kgブプロピオン−処置動物と有意に異なる)、脳報償閾値を賦形剤条件と比較して低下させることを示した。生の平均3日の基底閾値は、128.19−143.63mAの範囲であった。
実験1と同様に、ブプロピオン(5mg/kgではなく、10および20mg/kg)は、生理食塩水で共処置した動物における脳報償閾値を低下させた[F(3,54)=7.822、P<0.001](図24)。同様に、ニコチン処置は、脳報償閾値の低下をもたらし[F(1,18)=11.550、P<0.003]、これは先の発見と一致した(Harrison et al. 2002; SkjeiおよびMarkou 2003)。ANOVAは、ニコチンおよびブプロピオンの因子の間の有意な相互作用の強い傾向を示した[F(3,54)=2.405、P=0.077]。計画した比較は、それ自体では効果のない投与量(5mg/kg)のブプロピオンが、急性ニコチンの報償促進効果を完全に改善したことを示唆した。しかしながら、高ブプロピオン投与量(10および20mg/kg)とニコチンとの組み合わせが、ニコチン投与単独により誘発されるのと有意には異ならない閾値低下をもたらした。生の平均3日基底閾値は、111−133.26mAの範囲であった。
ニコチンのミニポンプを介した投与は、小さいが、有意な脳報償閾値の減少をもたらし[F(1,74)=5.75、P<0.05]、最大効果は投与3日目に見られた。しかしながら、閾値値は、7日目のポンプ除去時には基底レベル(P>0.8)に戻り、生理食塩水−処置動物のものと異ならなかった(P>0.1)。この結果のパターンは、ニコチンの緩和な閾値低下効果に耐性ができることを示唆した(図25参照)。ポンプのインプラント前の生の平均5日の基底値は生理食塩水−処置動物で119.75mAであり、ニコチン含有ミニポンプで準備した動物では120.08mAであった。
ニコチン含有ミニポンプの除去6時間後かつ任意の薬剤マニュプレーション前に、禁断の総身体的兆候の量の有意な増加があった。これらの兆候はまた、12時間観察時点の前に賦形剤で処置されたニコチン暴露ラットで離脱後12時間に見られるのと同程度であることが判明した。ブプロピオン処置と時間の有意な相互作用があった[F(4,31)=23.76 P<0.001]。Post hoc比較は、ブプロピオン(20−40mg/kg)の
12時間の離脱時点の30分前の投与が、総身体的兆候の発現を、ブプロピオン投与前6時間の時点で同じ動物が示した身体的兆候(対象内比較)および、またニコチン離脱に付されている賦形剤−処置ラットのもの(対象間比較)と比較して改善することを示した(図27A参照)。最後に、ブプロピオン投与前(ポンプ除去後6時間;図27A参照)または処置後数時間(ポンプ除去後24時間およびブプロピオン投与後12.5時間;P>0.05;賦形剤=20.7±7.3;ブプロピオン5mg/kg=18.6±4;ブプロピオン10mg/kg=17.1±4.6;ブプロピオン20mg/kg=14.1±2.2;ブプロピオン40mg/kg=14.6±2.6)の身体的兆候の総数のグループ間の有意差がないことは注意すべきである。これらのデータは、生理食塩水およびブプロピオン−処置ラット(ポンプ除去後12時間)の間の差が基底の差によるものではなく、ブプロピオンの急性処置が、ニコチン離脱の身体的兆候の発現に長期(12.5時間)の効果を有しないことを示す。
本試験は、ブプロピオンがニコチンにより影響された脳報償回路に作用するという強い証拠を提供する。第一に、ブプロピオンは、基底条件下で脳報償機能を上昇させる。第二に、低投与量で、急性ニコチンにより誘発される報償促進効果を遮断する。第三に、報償欠損として示されるニコチン離脱の負の感情的側面と、離脱の身体的兆候の両方を改善する。ICSS閾値の低下により示されるように、ブプロピオンが基底条件下の脳報償機能を上昇させる能力は、ICSSを使用した他の抗鬱剤で得た我々のおよび他の先のデータと全く対照的である。このような試験は、デシプラミン、パロキセチンまたはフルオキセチンのような抗鬱剤の急性投与が、基底状態下の閾値に影響しないか、上昇を誘発することを示した(Atrens et al. 1977; KatzおよびCarroll 1977; Binks et al. 1979; Hall et al. 1990; Markou et al. 1992; LeeおよびKornetsky 1998; Lin et al. 1999; Harrison et al. 2001a; 2001b; CryanおよびMarkou、未発表の観察)。ブプロピオンのこの異なる効果は、禁煙において他の抗鬱剤よりも優れていることの根底をなし得る。対照的に、Mc-CarterおよびKokkinidis(1988)は、ブプロピオンでの28日処置は、ICSSに関して反応の割合に影響しないことを証明した。これらの二つのデータセットの比較を行うのは困難であるが、McCarterおよびKokkinidis法が操作的に我々のものと異なり、ただ一つのブプロピオン投与量(20mg/kg)を使用しているためであろう。鬱患者を含む精神病集団の喫煙率の高さを考慮して(Leonard et al. 2001)、喫煙者はニコチンを鬱病の総合的症状の自己治療にニコチンを使用している可能性があると示唆されている(Glassman et al. 1990; Markou et al. 1998; MarkouおよびKenny 2002)。実際、これらの大規模な易学的観察が最近神経化学的に確認されており、青斑a2ノルアドレナリン作用性受容体が、喫煙者で、抗鬱剤投薬で先に報告されたのと同程度下方制御されていることが示された(Klimeck et al. 2001)。さらに、ニコチンからの離脱は、多くの情動障害で観察されるのと同程度の脳報償機能の欠損をもたらした(MarkouおよびKenny 2002)。一緒に考えて、これらの観察が、抗鬱剤投薬が、根本を成す鬱病の総合的症状を処置するため、喫煙率を減らす処置に有効であり得ることを示唆する。しかしながら、選択的セロトニン再取り込み阻害剤のような抗鬱剤は、たとえあったとしても、鬱患者のある集団のニコチン摂取のみを減少し得、非鬱患者には限定された効果しかない可能性があるとの証拠が増えている(Kotlyar et al. 2001)。対照的に、ブプロピオンは健康なおよび精神病の集団に等しく有効であり、したがって、その効果の程度はその抗鬱特性を超えている(Hayford et al. 1999)。我々は、本明細書で、ブプロピオンの、抗喫煙効果は、他の抗鬱剤と重なっていない効果である、基底非離脱レベルでさえ、脳報償機能においてさらなる効果を有することに起因し得ることを示唆する。
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Claims (31)
- 代謝型グルタミン酸疾患の処置法であり、処置を必要とする対象に、代謝型(metabotropic)グルタミン酸受容体2、代謝型グルタミン酸受容体3および代謝型グルタミン酸受容体5を調節する少なくとも一つのアンタゴニストの有効量を投与し、それにより疾患を処置することを含む、方法。
- 代謝型グルタミン酸疾患の処置法であり、処置を必要とする対象に、代謝型グルタミン酸受容体2および代謝型グルタミン酸受容体5を調節する少なくとも一つのアンタゴニストの有効量を投与し、それにより疾患を処置することを含む、方法。
- 代謝型グルタミン酸疾患の処置法であり、処置を必要とする対象に、代謝型グルタミン酸受容体3および代謝型グルタミン酸受容体5を調節する少なくとも一つのアンタゴニストの有効量を投与し、それにより疾患を処置することを含む、方法。
- 疾患が嗜癖障害である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
- 嗜癖障害がニコチン嗜癖、アルコール嗜癖、アヘン剤嗜癖、アンフェタミン嗜癖、メタンフェタミン嗜癖またはコカイン嗜癖である、請求項4記載の方法。
- 嗜癖障害がニコチン嗜癖である、請求項4記載の方法。
- 嗜癖障害がコカイン嗜癖である、請求項4記載の方法。
- 疾患が鬱病である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
- アンタゴニストが2−メチル−6−(フェニルエチニル)−ピリジンである、請求項1記載の方法。
- (a)代謝型グルタミン酸受容体2アンタゴニストおよび代謝型グルタミン酸受容体3アンタゴニストから選択される少なくとも一つの活性成分、および(b)少なくとも一つの代謝型グルタミン酸受容体5アンタゴニスト(活性成分はいずれの場合も遊離形または薬学的に許容される塩形で存在する)と、所望により少なくとも一つの薬学的に許容される担体を含む;同時、別々または連続的使用のための組み合わせ。
- (a)代謝型グルタミン酸受容体2および代謝型グルタミン酸受容体3に対する拮抗作用を示す少なくとも一つの活性成分、および(b)少なくとも一つの代謝型グルタミン酸受容体5アンタゴニスト(活性成分はいずれの場合も遊離形または薬学的に許容される塩形で存在する)と、所望により少なくとも一つの薬学的に許容される担体を含む;同時、別々または連続的使用のための組み合わせ。
- (a)少なくとも一つの代謝型グルタミン酸受容体2アンタゴニストおよび(b)代謝型グルタミン酸受容体3および代謝型グルタミン酸受容体5に対する拮抗作用を示す少なくとも一つの活性成分(活性成分はいずれの場合も遊離形または薬学的に許容される塩形で存在する)と、所望により少なくとも一つの薬学的に許容される担体を含む;同時、別々または連続的使用のための組み合わせ。
- (a)少なくとも一つの代謝型グルタミン酸受容体3アンタゴニストおよび(b)代謝型グルタミン酸受容体2および代謝型グルタミン酸受容体5に対する拮抗作用を示す少なくとも一つの活性成分(活性成分はいずれの場合も遊離形または薬学的に許容される塩形で存在する)と、所望により少なくとも一つの薬学的に許容される担体を含む;同時、別々または連続的使用のための組み合わせ。
- 組み合わせ製剤または医薬組成物である、請求項10から13のいずれかに記載の組み合わせ。
- 嗜癖障害または鬱病の処置における、同時、別々または連続的使用のための、請求項10から13のいずれかに記載の組み合わせ。
- 嗜癖障害または鬱病に罹患している温血動物の処置法であり、動物に請求項10から13のいずれかに記載の組み合わせを、嗜癖障害または鬱病に対して併用療法で有効な量で投与することを含む、方法(ここで、化合物はまたその薬学的に許容される塩の形で存在できる)。
- 併用療法で嗜癖障害または鬱病に対して有効な量の請求項10から13のいずれかに記載の薬学的組み合わせと、少なくとも一つの薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
- 嗜癖障害または鬱病の処置用医薬の製造における、請求項10から13のいずれかに記載の組み合わせの使用。
- 請求項10から13のいずれかに記載の組み合わせを、嗜癖障害または鬱病の処置における、同時、別々または連続的使用のための指示書と共に含む、商業用包装物。
- 物質濫用の処置法であり、処置を必要とする対象に、有効量のmGluR2、mGluR3およびmGluR5を調節する少なくとも一つのアンタゴニスト、または請求項10から13のいずれかに記載の組み合わせを投与することを含む方法(ここで、有効量は対象における物質に対する欲望および/または消費を減少させ、阻害し、または排除するのに十分な量である)。
- 物質がニコチン、アルコール、アヘン剤、アンフェタミン、メタンフェタミンまたはコカインである、請求項20記載の方法。
- LY341495および2−メチル−6−(フェニルエチニル)−ピリジンを対象に投与する、請求項21記載の方法。
- 非ヒト哺乳類の脳内自己刺激(ICSS)閾値を少なくとも部分的に正常化する既知阻害剤の能力を改善する薬剤のスクリーニング法であり:
a)対象のICSS閾値に影響を与え;
b)対象に、単独でまたは他の阻害剤と組み合わせて投与した場合ICSS閾値を少なくとも部分的に正常化する既知阻害剤の十分量を投与し、ここで、既知阻害剤がmGluR2、mGluR3およびmGluR5の少なくとも一つのアンタゴニストであり;
b)非ヒト哺乳類対象に有効量の試験薬を投与し、ここで、試験薬はmGluR2、mGluR3およびmGluR5の少なくとも一つの既知のまたは推測されるアンタゴニストであり;そして
c)試験薬がICSS閾値を少なくとも部分的に正常化する既知阻害剤の能力を改善するか否かを測定し、それにより、薬剤がICSS閾値を少なくとも部分的に正常化する既知阻害剤の能力を改善するかを同定する
ことを含む、方法。 - 方法が、試験薬を、鬱病または嗜癖障害の処置に有用な薬剤として同定する、請求項23記載の方法。
- 既知阻害剤がLY341495または2−メチル−6−(フェニルエチニル)−ピリジンである、請求項23記載の方法。
- 試験薬が、常習性物質に対する欲望および/または消費を阻害する既知阻害剤の能力を改善する、請求項23記載の方法。
- 嗜癖障害の処置法であり:
a)処置を必要とする対象に、第1期間はmGluR2、3および5の少なくとも一つを調節する少なくとも一つのアンタゴニストを投与し、ここで第1期間は、対象が習慣的に常習性物質を使用する環境にいることが期待される、またはこの物質の存在下に刺激にさらされる期間であり;そして
b)第2期間はmGluR2および/または3の少なくとも一つを調節する少なくとも一つのアンタゴニストを投与し、ここで、第2期間は、対象が離脱および/または鬱病に苦しんでいる期間であること
を含む、方法。 - 2−メチル−6−(フェニルエチニル)−ピリジンおよびLY341495の一方または両方を第1期間に投与し、LY341495を第2期間に投与する、請求項27記載の方法。
- 鬱病の抑鬱症状および不安症状を処置する方法であり、処置を必要とする対象に、代謝型グルタミン酸受容体2、代謝型グルタミン酸受容体3および代謝型グルタミン酸受容体5を調節する少なくとも一つのアンタゴニストの有効量を投与し、それにより鬱病の抑鬱症状および不安症状を処置する、方法。
- 代謝型グルタミン酸受容体2および代謝型グルタミン酸受容体3のアンタゴニストを対象が鬱症状を示したときに投与し、代謝型グルタミン酸受容体5のアンタゴニストを対象が不安症状を示したときに投与する、請求項29記載の方法。
- LY341495および2−メチル−6−(フェニルエチニル)−ピリジンを対象に投与する、請求項30記載の方法。
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