JP2006351824A - 液浸露光プロセス用液浸媒体、および該液浸媒体を用いたレジストパターン形成方法 - Google Patents

液浸露光プロセス用液浸媒体、および該液浸媒体を用いたレジストパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板端縁部の露光の際、被露光膜の表面からこぼれ落ちにくく、また、露光不良の数を、従来の液浸媒体を用いた場合より少なくすることができる液浸露光プロセス用液浸媒体を提供する。また、この液浸露光プロセス用液浸媒体を用いたレジストパターン形成法を提供する。
【解決手段】露光プロセスに供するレジスト膜または保護膜上に直接配置したときの接触角が70度以上100度以下である液体を、液浸露光プロセス用液浸媒体として使用する。さらに、基板上に少なくともフォトレジスト膜を形成し、上記フォトレジスト膜上に、上記液浸媒体を直接配置し、上記液浸媒体を介して所定のパターン光を上記レジスト膜に照射し、必要に応じて加熱処理を行い、上記照射後のレジスト膜から上記液浸媒体を除去し、上記液浸媒体を除去したレジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含んでレジストパターンを形成する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液浸露光(Liquid Immersion Lithography)プロセスに、中でも、リソグラフィー露光光がレジスト膜に到達する経路の少なくとも上記レジスト膜上に空気より屈折率が大きい所定厚さの液体(以下、「液浸媒体」という。)を介在させた状態で上記レジスト膜を露光することによってレジストパターンの解像度を向上させる構成の液浸露光プロセスに用いて好適な上記液浸媒体、および該液浸媒体を用いたレジストパターン形成方法に関するものである。
半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイスにおける微細構造の製造には、リソグラフィー法が多用されているが、デバイス構造の微細化に伴って、リソグラフィー工程におけるレジストパターンにも微細化が要求されている。
現在では、リソグラフィー法により、例えば、最先端の領域では、線幅が90nm程度の微細なレジストパターンを形成することが可能となっているが、今後はさらに微細なパターン形成が要求される。
このような90nmより微細なパターン形成を達成させるためには、露光装置とそれに対応するレジストの開発が第1のポイントとなる。露光装置においては、F2レーザー、EUV(極端紫外光)、電子線、X線等の光源波長の短波長化やレンズの開口数(NA)の増大等が開発ポイントとしては一般的である。
しかしながら、光源波長の短波長化は高額な新たな露光装置が必要となるし、また、高NA化では、解像度と焦点深度幅とがトレードオフの関係にあるため、解像度を上げても焦点深度幅が低下するという問題がある。
最近、このような問題を解決可能とするリソグラフィー技術として、液浸露光(リキッドイマージョンリソグラフィー)法という方法が報告されている(例えば、非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3など)。この方法は、露光時に、レンズと基板上のレジスト膜との間の少なくとも上記レジスト膜上に所定厚さの純水またはフッ素系不活性液体等の液浸媒体を介在させるというものである。
この液浸露光法では、従来は空気や窒素等の不活性ガスであった露光光路空間を屈折率(n)がより大きい液体、例えば純水等で置換することにより、同じ露光波長の光源を用いた場合であっても、より短波長の光源を用いた場合や高NAレンズを用いた場合と同じような高解像性が達成されると同時に焦点深度幅の低下もない。
このような液浸露光法を用いれば、現存の装置に実装されているレンズを用いて、低コストで、より高解像性に優れ、かつ焦点深度にも優れるレジストパターンの形成を実現できるため、大変注目されている。
上述のような液浸露光プロセスにおいて、レンズと基板上のレジスト膜または上記レジスト膜上に設けられる保護膜(以下、「被露光膜」という。)との間に液浸媒体を介在させる方法として、基板全体を上記液浸媒体中に浸漬する方法と、レジスト膜上に直接配置する方法とがある。一般的に、被露光膜上に液浸媒体を直接配置する方法は、液浸媒体を多量に使用する必要がないためコスト等の観点から採用されている。
また、使用する液浸媒体として純水や脱イオン水などの不活性水、およびパーフルオロエーテルとが提案され、コストや取り扱いの容易性などから不活性水が有望視されている。
Journal of Vacuum Science & Technology B(ジャーナルオブバキュームサイエンステクノロジー)(J.Vac.Sci.Technol.B)((発行国)アメリカ)、1999年、第17巻、6号、3306−3309頁. Journal of Vacuum Science & Technology B(ジャーナルオブバキュームサイエンステクノロジー)(J.Vac.Sci.Technol.B)((発行国)アメリカ)、2001年、第19巻、6号、2353−2356頁. Proceedings of SPIE Vol.4691(プロシーディングスオブエスピーアイイー((発行国)アメリカ)2002年、第4691巻、459−465頁.
しかしながら、液浸媒体として使用される純水や脱イオン水などの不活性水を被露光膜の上に直接配置する方法においては、以下のような問題を生じていた。以下、図1および図2を用いてこの問題について説明する。
図1は、被露光膜として例えば、ArFエキシマレーザー用レジスト膜を用いた場合の液浸露光プロセスの問題点を模式的に表した図である。液浸露光プロセスでは、レンズ1と基板4上の被露光膜3との間に所定厚さの液浸媒体2を介在させ、レンズ1と液浸媒体2を移動させながら、露光が行なわれる(上図)。ここで、液浸媒体2として使用される純水や脱イオン水等の不活性水のArFエキシマレーザー用レジスト膜などの被露光膜3に対する接触角aは、60度程度と小さく、濡れ性が大きいため、特に基板端縁部分の露光の際、被露光膜3の表面から液浸媒体2がこぼれ落ちやすかった(下図)。被露光膜3の表面から液浸媒体2が少しでもこぼれ落ちると、液浸媒体2は所定厚さを維持できず、解像性及び焦点深度の優れたレジストパターンを得ることができなくなる。従って、基板端縁部分の露光の際、被露光膜3の表面から液浸媒体2がこぼれ落ちにくい液浸媒体2が求められていた。
一方、図2は、被露光膜として例えば、少なくともフッ素系ポリマーを含む組成物等からなる被露光膜を用いた場合の液浸露光プロセスの問題点を模式的に表した図である。液浸媒体2として使用される純水や脱イオン水等の不活性水の少なくともフッ素系ポリマーを含む組成物等からなる被露光膜3に対する接触角a(被露光膜3と液浸媒体2の接線5とが形成する角度)は、110度以上と大きい。接触角aが100度を越えると液浸媒体2がレンズ1と共に移動する際、cの空間に異物(例えば、空気など)を巻き込むなどの不具合を生じやすく、その結果、レジストパターンの露光が不良となる場合が多かった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、基板端縁部分の露光の際、被露光膜の表面からこぼれ落ちにくく、また、レジストパターンの露光不良の数を従来の液浸媒体より減少させることができる液浸露光プロセス用液浸媒体を提供することを課題とする。また、この液浸露光プロセス用液浸媒体を用いたレジストパターン形成方法を提供することにある。
本発明者らは、上記問題点を解決するために、鋭意、実験検討を重ねたところ、液浸露光プロセスに供する被露光膜に対して所定の範囲の接触角を有する液浸媒体を用いれば、良好な作用および効果が得られることを知るに至った。
本発明は、前記知見に基づいてなされたものである。すなわち、本発明に係る液浸露光プロセス用液浸媒体は、被露光膜上に直接配置したときの接触角が70度以上100度以下であることを特徴とする。
また、本発明に係るレジストパターン形成方法は、液浸露光プロセスを用いたレジストパターン形成方法であって、
基板上に少なくともフォトレジスト膜を形成し、
上記フォトレジスト膜上に、上記液浸媒体を直接配置し、
上記液浸媒体を介して所定のパターン光を上記レジスト膜に照射し、必要に応じて加熱処理を行い、
上記照射後のレジスト膜から上記液浸媒体を除去し、
上記液浸媒体を除去したレジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含む。
また、本発明に係るレジストパターン形成方法は、液浸露光プロセスを用いたレジストパターン形成方法であって、
基板上に少なくともフォトレジスト膜を形成し、
上記レジスト膜上に、保護膜を形成し、
上記保護膜上に、上記液浸媒体を直接配置し、
上記液浸媒体と保護膜とを介して所定のパターン光を上記レジスト膜に照射し、必要に応じて加熱処理を行い、
上記照射後のレジスト膜から上記浸漬液を除去し、
上記液浸媒体を除去したレジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含む。
本発明の液浸露光プロセス用液浸媒体は、基板端縁部分の露光の際、被露光膜表面からこぼれ落ちにくく、その他レジストパターンの露光不良も生じさせにくい。
本発明のレジストパターン形成方法は、レジストパターンの露光不良を生じさせにくい。また、本発明のレジストパターン形成方法は、高解像性に優れ、かつ焦点深度にも優れるレジストパターンの形成を実現することができる。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
本発明の液浸露光プロセス用液浸媒体は、被露光膜上に直接配置したときの接触角が70度以上100度以下であることを特徴とする。
本発明の液浸露光プロセス用液浸媒体は、上記液浸露光プロセスに供する被露光膜上に直接配置したときの接触角が70度以上100度以下であり、好ましくは80度以上100度以下、より好ましくは80度以上90度以下である。接触角が70度未満だと周辺露光の際、液浸媒体が被露光膜表面からこぼれ落ちやすいリスクがある。一方、100度を超えると液浸媒体が被露光膜を移動する際、異物(例えば、空気など)を巻き込みやすくなるためである。例えば、空気を巻き込んだ場合、液浸媒体内に気泡を生じ、その気泡がレンズの役割をしてレジストパターンの露光不良を生じる可能性がある。
また、上記液浸露光プロセスに供する被露光膜としては、特に限定されず、従来慣用のレジスト膜、および保護膜を使用することができる。中でも本発明の液浸露光プロセス用液浸媒体は、被露光膜が少なくともフッ素系ポリマーを含む組成物からなる保護膜である場合に特に優れた効果を奏する。
上記フッ素系ポリマーとしては、例えば鎖式パーフルオロアルキルポリエーテル、環式パーフルオロアルキルポリエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などを用いることができる。
そして、実用的には、市販品の中で、鎖式パーフルオロアルキルポリエーテルであるデムナムS−20、デムナムS−65、デムナムS−100、デムナムS−200(以上、ダイキン工業社製)、環式パーフルオロアルキルポリエーテルであるサイトップシリーズ(旭硝子社製)、テフロン(登録商標)−AF1600、テフロン(登録商標)−AF2400(以上、デュポン社製)などを用いることができる。
上記フッ素系ポリマーの中でも、鎖式パーフルオロアルキルポリエーテルと環式パーフルオロアルキルポリエーテルからなる混合ポリマー、あるいは環式パーフルオロアルキルポリエーテル単独ポリマーが好適である。
本発明の液浸露光プロセス用液浸媒体は、被露光膜上に直接配置したときに接触角が70度以上100度以下であれば特に限定されない。このような液浸露光プロセス用液浸媒体として好ましくは界面活性剤を含む水溶液である。水溶液に界面活性剤を含ませることにより、濡れ性が向上し、接触角を小さくすることができるため、特にフッ素系ポリマーを含む組成物からなる被露光膜に対して有効である。
上記界面活性剤は、特に限定されないが、その構造中にフッ素原子および/または硫黄原子を有する界面活性剤が好ましい。
構造中にフッ素原子および/または硫黄原子を有する界面活性剤としては、炭化フッ素化合物が挙げられる。炭化フッ素化合物を以下に示す。
かかる炭化フッ素化合物としては、
下記一般式(1)
(Cn2n+1SO22NH・・・・・(1)
(式中、nは、1〜5の整数である。)
で示される炭化フッ素化合物と、
下記一般式(2)
m2m+1COOH・・・・・・(2)
(式中、mは、10〜15の整数である。)
で示される炭化フッ素化合物と、
下記一般式(3)
Figure 2006351824
(式中、oは、2〜3の整数である。)
で示される炭化フッ素化合物と、
下記一般式(4)
Figure 2006351824
(式中、pは、2〜3の整数であり、Rfは一部もしくは全部がフッ素原子により置換されているアルキル基であり、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基により置換されていてもよい。)
で示される炭化フッ素化合物とが、好適である。
上記一般式(1)で示される炭化フッ素化合物としては、具体的には、下記化学式(5)
(C49SO22NH・・・・・(5)
で表される化合物、または下記化学式(6)
(C37SO22NH・・・・・(6)
で表される炭化フッ素化合物が好適である。
また、上記一般式(2)で示される炭化フッ素化合物としては、具体的には、下記化学式(7)
1021COOH・・・・・(7)
で表される炭化フッ素化合物が好適である。
また、上記一般式(3)で示される炭化フッ素化合物としては、具体的には、下記化学式(8)で表される炭化フッ素化合物が好適である。
Figure 2006351824
上記一般式(4)で示される炭化フッ素化合物としては、具体的には、下記化学式(9)で表される炭化フッ素化合物が好適である。
Figure 2006351824
上記界面活性剤を含ませる水としては、純水や脱イオン水などの不活性水が好ましい。
上記界面活性剤の添加量を調節することにより、被露光膜の特性に応じて被露光膜に対する液浸露光プロセス用液浸媒体の接触角を適宜調節することができる。例えば、被露光膜が少なくともフッ素系ポリマーを含む組成物からなる膜であって、構造中にフッ素原子および/または硫黄原子を有する界面活性剤を含む水溶液を液浸媒体とする場合、上記界面活性剤の添加量は液浸媒体全量に対して0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜10質量%である。この範囲とすることにより、上記被露光膜に対する接触角を70度以上100度以下の範囲に調節することができる。
次に、本発明の液浸媒体を用いた液浸露光法によるレジストパターン形成方法について説明する。
本発明に係るレジストパターン形成方法は、液浸露光プロセスを用いたレジストパターン形成方法であって、基板上に少なくともフォトレジスト膜を形成し、上記フォトレジスト膜上に、上記液浸媒体を直接配置し、上記液浸媒体を介して所定のパターン光を上記レジスト膜に照射し、必要に応じて加熱処理を行い、上記照射後のレジスト膜から上記液浸媒体を除去し、上記液浸媒体を除去したレジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含む。
また、本発明に係るレジストパターン形成方法は、液浸露光プロセスを用いたレジストパターン形成方法であって、基板上に少なくともフォトレジスト膜を形成し、上記レジスト膜上に、保護膜を形成し、上記保護膜上に、上記液浸媒体を直接配置し、上記液浸媒体と保護膜とを介して所定のパターン光を上記レジスト膜に照射し、必要に応じて加熱処理を行い、上記照射後のレジスト膜から上記液浸媒体を除去し、上記液浸媒体を除去したレジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含む。以下、保護膜を形成する場合のレジストパターン形成方法について詳細に説明する。
まず、シリコンウェーハ等の基板上に、慣用のレジスト組成物をスピンナーなどで塗布した後、プレベーク(PAB処理)を行い、基板上にフォトレジスト膜を形成する。
なお、基板とレジスト組成物の塗布層との間に有機系または無機系の反射防止膜を設けて、2層積層体とすることもできる。
ここまでの工程は、周知の手法を用いて行なうことができる。操作条件等は、使用するレジスト組成物の組成や特性に応じて適宜設定することが好ましい。
次に、上記のようにして硬化されたレジスト膜(単層、複数層)の表面に保護膜形成材料組成物を均一に塗布した後、硬化させることによってレジスト保護膜を形成する。この保護膜は、上述したように少なくともフッ素系ポリマーを含む組成物からなる膜であってもよい。また、保護膜は、単層構造であってもよいし、複数層構造からなっていても構わない。
次に、上記保護膜上に、上述の液浸媒体を直接配置する。その後、上記レジスト膜に対して、所望のマスクパターンを介して選択的に露光を行なう。
このとき、保護膜は液浸媒体に直接触れているが、液浸媒体は保護膜に対して不活性であり、保護膜に変質を起こさず、自身も保護膜によって変質することもなく、その屈折率等の光学的特性を変質させることもない。また、液浸露光プロセスに用いる露光光に対して透明で、液浸露光プロセスに供する被露光膜に対する接触角が70度以上100度以下であるため、特に基板端縁部の露光の際に保護膜表面から液浸媒体がこぼれ落ちにくい。また、レンズとともに液浸媒体が移動する際、異物(例えば、空気など)を巻き込みにくい。
露光に用いる波長は、特に限定されず、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、F2レーザー、EUV(極端紫外線)、VUV(真空紫外線)、電子線、X線、軟X線などの放射線を用いて行うことができる。本発明の液浸媒体は、液浸露光プロセスに用いる露光光に対して透明であるため、上記いずれの波長の光を用いるかは、主に、レジスト膜の特性によって決定される。
上記液浸媒体を用いた液浸状態での露光工程の完了後、基板から液浸媒体を除去される。その後、保護膜がフッ素系ポリマーであった場合は、フッ素系溶剤を用いて該保護膜を除去する。このようなフッ素系溶剤は、洗浄後の乾燥性の点から、沸点150℃以下程度の溶剤を用いることが好ましく、特にはパーフルオロ(2‐ブチルテトラヒドロフラン)(沸点:102℃)が好ましい。
次いで、露光したレジスト膜に対してPEB(露光後加熱)を行ない、続いて、アルカリ性水溶液からなる現像液を用いて現像処理する。前記保護膜がアルカリ可溶性ポリマーであった場合には、本現像工程にて同時に除去される。続いて、リンス処理を行うが、このリンス処理は、例えば、基板を回転させながら基板表面に水を滴下または噴霧して、基板上の現像液および該現像液によって溶解したレジスト組成物を洗浄することにより所望のレジストパターンが得られる。
保護膜を形成しない場合のレジストパターンの形成方法は、上述の保護膜を形成する工程を行なわず、レジスト膜上に液浸媒体を直接配置すればよい。液浸媒体として、界面活性剤を含む水溶液を使用する場合、レジスト膜の特性に応じて界面活性剤の添加量を適宜調節して接触角が最適となるようにすればよい。
このようにしてレジストパターンを形成することにより、レジストパターンの露光不良を抑制することができる。
以下、本発明の実施例を示し、本発明について更に詳細に説明するが、それらの実施例は本発明を好適に説明する例示にすぎず、本発明をなんら限定するものではない。
(実施例1)
有機系反射防止膜組成物「AR−19」(商品名、Shipley社製)をスピナーを用いてシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で215℃、60秒間焼成して乾燥させることにより、膜厚82nmの有機系反射防止膜を形成した。そして、この反射防止膜上に、ポジ型レジスト組成物である、TARF−P6111(東京応化工業社製)をスピナーを用いて塗布し、ホットプレート上で115℃、90秒間プレベークして、乾燥させることにより、反射防止膜上に膜厚150nmのレジスト膜を形成した。
該レジスト膜上に、デムナムS−20(ダイキン工業社製)及びサイトップ(旭硝子社製)(混合重量比=1:5)からなる混合樹脂をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させ、樹脂濃度を2.5wt%とした保護膜材料を回転塗布し、90℃にて60秒間加熱し、膜厚37nmの保護膜を形成した。
次に、界面活性剤として上記化学式(5)で表される化合物を液浸媒体全量に対して0.5質量%となるよう脱イオン水に溶解して液浸媒体を調整した。
次いで、この液浸媒体を上記保護膜上面とプリズム下面との間に直接配置した。このとき保護膜上面と液浸媒体との間の接触角が約80.3度であった。さらに、ニ光束干渉実験により130nmピッチのラインアンドスペースが1:1となるレジストパターンを得た。
上記処理の後、115℃、90秒間の条件でPEB処理した後、保護膜をパーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)を用いて除去した。その後、さらに23℃にてアルカリ現像液で60秒間現像した。アルカリ現像液としては、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いた。
このようにして得た130nmピッチのラインアンドスペースが1:1となるレジストパターンを走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、良好な矩形形状のレジストパターンが得られた。また、後述する比較例において保護膜上面と水との接触角に対して、本液浸媒体を用いた場合は接触角が低くなり、これによりディフェクト等のパターン不良の減少が認められた。また、基板端縁部の露光の際、保護膜表面から液浸媒体がこぼれ落ちることがなくなった。
(実施例2)
界面活性剤として上記化学式(9)で表される化合物を液浸媒体全量に対して0.5質量%となるよう脱イオン水に溶解して液浸媒体を調整した以外は、実施例1と全く同様の手法で130nmピッチのラインアンドスペースが1:1となるレジストパターンを形成した。このときの保護膜上面と液浸媒体との間の接触角が約82度であった。さらに、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、良好な矩形形状のレジストパターンが得られた。また、本液浸媒体を用いた場合は接触角が低くなり、これによりディフェクト等のパターン不良の減少が認められた。また、基板端縁部の露光の際、保護膜表面から液浸媒体がこぼれ落ちることがなくなった。
(比較例)
液浸露光に用いる液浸媒体を活性剤を配合しない脱イオン水としたこと以外は実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。その結果、デフェクト等の不良が発生しており、さらには、実際に基板端縁部の露光が良好に行なわれない場合が生じた。
以上のように、本発明の液浸媒体は、周辺露光時に被露光膜表面から液浸媒体がこぼれ落ちにくく、また、レジストパターンの露光不良の数を従来の液浸媒体より少なくすることができるので、液浸露光プロセスに有用であり、特に液浸露光プロセスにおける基板端縁部の露光に有用である。
被露光膜として例えば、ArFレジスト膜などを用いた場合の液浸露光プロセスの問題点を模式的に表した図である。 被露光膜として例えば、少なくともフッ素系ポリマーを含む組成物からなる被露光膜を用いた場合の液浸露光プロセスの問題点を模式的に表した図である。
符号の説明
1 レンズ
2 液浸媒体
3 被露光膜
4 基板
5 接線

Claims (6)

  1. 液浸露光プロセスに用いる液浸露光プロセス用液浸媒体であって、
    レジスト膜または保護膜上に直接配置したときの接触角が70度以上100度以下であることを特徴とする液浸露光プロセス用液浸媒体。
  2. 前記レジスト膜または保護膜を形成する組成物が、少なくともフッ素系ポリマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の液浸露光プロセス用液浸媒体。
  3. 前記液浸媒体が、界面活性剤を含む水溶液であることを特徴とする請求項1または2に記載の液浸露光プロセス用液浸媒体。
  4. 前記界面活性剤が、その構造中にフッ素原子および/または硫黄原子を有する界面活性剤であることを特徴とする請求項3に記載の液浸露光プロセス用液浸媒体。
  5. 液浸露光プロセスを用いたレジストパターン形成方法であって、
    基板上に少なくともフォトレジスト膜を形成し、
    前記フォトレジスト膜上に、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液浸媒体を直接配置し、
    前記液浸媒体を介して所定のパターン光を前記レジスト膜に照射し、必要に応じて加熱処理を行い、
    前記照射後のレジスト膜から前記液浸媒体を除去し、
    前記液浸媒体を除去したレジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含むレジストパターン形成方法。
  6. 液浸露光プロセスを用いたレジストパターン形成方法であって、
    基板上に少なくともフォトレジスト膜を形成し、
    前記レジスト膜上に、保護膜を形成し、
    前記保護膜上に、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液浸媒体を直接配置し、
    前記液浸媒体と保護膜とを介して所定のパターン光を前記レジスト膜に照射し、必要に応じて加熱処理を行い、
    前記照射後のレジスト膜から前記液浸媒体を除去し、
    前記液浸媒体を除去したレジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含むレジストパターン形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7816876B2 (en) 2006-12-27 2010-10-19 Sanyo Electric Co., Ltd. Motor control device and motor drive system

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