JP2006350174A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 映像を投写可能な投写範囲が広く、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な最も高画質の映像を投写することができるプロジェクタを提供すること。
【解決手段】 プロジェクタ100の投写部1は、本体部50がフット部4の回転脚4bにより固定脚3を中心にして回転移動した位置で、フット部4の支柱4aの本体部50からの突出長さに応じて傾いた方向に沿って映像を投写する。プロジェクタ100は、CCD2により投写映像を含む範囲を撮像し、CCD2の撮像視点により観察されるスクリーンの形状が矩形に近づくようにフット部4によりプロジェクタ100の設置方向を調整する。
【選択図】 図1
【解決手段】 プロジェクタ100の投写部1は、本体部50がフット部4の回転脚4bにより固定脚3を中心にして回転移動した位置で、フット部4の支柱4aの本体部50からの突出長さに応じて傾いた方向に沿って映像を投写する。プロジェクタ100は、CCD2により投写映像を含む範囲を撮像し、CCD2の撮像視点により観察されるスクリーンの形状が矩形に近づくようにフット部4によりプロジェクタ100の設置方向を調整する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、映像の投写位置を移動可能なプロジェクタであって、映像を映し出すスクリーンの位置を検出し、スクリーンの形状に合致するように映像を自動調整して投写するプロジェクタに関する。
従来のプロジェクタにおいて、スクリーンの形状に投写する映像の画面形状を合わせるためには、ズーム、レンズシフトおよび台形歪み補正(以降、「台形補正」という)などの機能が用いられている。
例えば、特許文献1に記載のプロジェクタは、ズームおよびフォーカス機能を備えた投写レンズと、CCD(Charge-Coupled Devices)などの撮像センサからなる撮像部と、を備え、撮像部により様々なテストパターンを投写したスクリーンを撮像し、撮像した映像のコントラストなどを解析することにより、投写映像の大きさおよび焦点をスクリーンに適合させる。ズーム機能は、投写される画面形状を変えずに、画面の大きさのみを拡大および縮小する。
また、例えば、特許文献2に記載のプロジェクタは、映像を拡大投写する投写レンズの位置を光軸と直行する方向に動かすレンズシフト機能を備え、投写映像の位置を、投写される画面形状を変えずに上下方向などに移動させる。なお、このようなレンズシフト機能による画面位置の調整範囲は、投写レンズの口径などの制約があるため、概ね上下および水平方向にそれぞれ1/3〜1/2画面程度である。
例えば、特許文献1に記載のプロジェクタは、ズームおよびフォーカス機能を備えた投写レンズと、CCD(Charge-Coupled Devices)などの撮像センサからなる撮像部と、を備え、撮像部により様々なテストパターンを投写したスクリーンを撮像し、撮像した映像のコントラストなどを解析することにより、投写映像の大きさおよび焦点をスクリーンに適合させる。ズーム機能は、投写される画面形状を変えずに、画面の大きさのみを拡大および縮小する。
また、例えば、特許文献2に記載のプロジェクタは、映像を拡大投写する投写レンズの位置を光軸と直行する方向に動かすレンズシフト機能を備え、投写映像の位置を、投写される画面形状を変えずに上下方向などに移動させる。なお、このようなレンズシフト機能による画面位置の調整範囲は、投写レンズの口径などの制約があるため、概ね上下および水平方向にそれぞれ1/3〜1/2画面程度である。
プロジェクタの投写レンズが、スクリーンと正対している場合、このようなズームおよびレンズシフト機能を用いて、投写映像の解像度を落すことなく、スクリーンの形状と、投写映像の画面形状とを合わせることが可能である。
しかし、スクリーンの設置状態や、プロジェクタが設置される会議室のレイアウトなどの制約により、実態としては、プロジェクタの投写レンズと、スクリーンとを正対させることが難しい場面が多い。
このため、投写映像の形状をスクリーンの形状に合わせる台形補正機能が用いられている。例えば、特許文献3に記載のプロジェクタは、撮像部により撮像されたスクリーンの形状と、投写映像における有効映像部の形状とが、合致するように台形補正を施すことにより、スクリーンの形状に合致した映像を投写する。
しかし、スクリーンの設置状態や、プロジェクタが設置される会議室のレイアウトなどの制約により、実態としては、プロジェクタの投写レンズと、スクリーンとを正対させることが難しい場面が多い。
このため、投写映像の形状をスクリーンの形状に合わせる台形補正機能が用いられている。例えば、特許文献3に記載のプロジェクタは、撮像部により撮像されたスクリーンの形状と、投写映像における有効映像部の形状とが、合致するように台形補正を施すことにより、スクリーンの形状に合致した映像を投写する。
図9は、このような機能を備えた従来のプロジェクタ500が、映像を投写している様子を示した図である。図9において、スクリーンSCは、図9の紙面に対して正対して設置されている。以降、スクリーンSCを正対して観察する視点を「スクリーン視点」という。
プロジェクタ500は、使用者により投写レンズ501ができるだけスクリーンSCと正対するように、投写レンズ501の下側に設けられた脚部502の高さ調整により上下(Y軸)方向を、プロジェクタ500本体の設置向きの調整により水平方向(X軸)を設定された後、ズーム、レンズシフト、台形補正機能を用いて自動調整した映像VをスクリーンSCに投写している。
スクリーン視点における投写映像Vは、台形補正機能によりスクリーンSCの形状に合わせて切り出された有効な映像部分を示す映像部Eと、それ以外の部分を背景と同化させるための黒の映像を示す黒映像部Bとから構成されている。
台形補正は、投写映像Vの形状自体を補正するものではなく、台形状の投写映像Vの形状の中において、スクリーンSCの形状部分に有効な映像部分である映像部Eが表示されるように機能する。
プロジェクタ500は、使用者により投写レンズ501ができるだけスクリーンSCと正対するように、投写レンズ501の下側に設けられた脚部502の高さ調整により上下(Y軸)方向を、プロジェクタ500本体の設置向きの調整により水平方向(X軸)を設定された後、ズーム、レンズシフト、台形補正機能を用いて自動調整した映像VをスクリーンSCに投写している。
スクリーン視点における投写映像Vは、台形補正機能によりスクリーンSCの形状に合わせて切り出された有効な映像部分を示す映像部Eと、それ以外の部分を背景と同化させるための黒の映像を示す黒映像部Bとから構成されている。
台形補正は、投写映像Vの形状自体を補正するものではなく、台形状の投写映像Vの形状の中において、スクリーンSCの形状部分に有効な映像部分である映像部Eが表示されるように機能する。
プロジェクタ500の撮像部503は、投写レンズ501の光軸Lと略平行な視点P(以降、「プロジェクタ視点」という)から、スクリーンSCを含む投写面を撮像する。
撮像部503の撮像範囲Rは、レンズシフトおよびズーム機能による投写映像Vの位置を調整可能な範囲と略一致する広さとなっている。よって、プロジェクタ500が設置された際に、撮像範囲Rの中にスクリーンSCの全貌が収まっていれば、当該スクリーンSCに投写映像Vの位置および大きさを略合わせることが可能であった。
また、プロジェクタ視点Pにより観察される投写面の態様は、スクリーンSCに投写された映像Vとは異なり、矩形状の投写映像Vの中に、台形状のスクリーンSCがあるように観察される。プロジェクタ500は、撮像された台形状のスクリーンSCの形状と、映像部Eとの形状が相似するように映像信号にて表される映像に台形補正を施している。
撮像部503の撮像範囲Rは、レンズシフトおよびズーム機能による投写映像Vの位置を調整可能な範囲と略一致する広さとなっている。よって、プロジェクタ500が設置された際に、撮像範囲Rの中にスクリーンSCの全貌が収まっていれば、当該スクリーンSCに投写映像Vの位置および大きさを略合わせることが可能であった。
また、プロジェクタ視点Pにより観察される投写面の態様は、スクリーンSCに投写された映像Vとは異なり、矩形状の投写映像Vの中に、台形状のスクリーンSCがあるように観察される。プロジェクタ500は、撮像された台形状のスクリーンSCの形状と、映像部Eとの形状が相似するように映像信号にて表される映像に台形補正を施している。
しかしながら、スクリーンSCに投写されている台形補正が施された映像部Eは、黒映像部Bの解像度分だけ、投写映像Vと比べて解像度が落ちてしまっている。
解像度の低下は、画質の劣化を意味しており、大画面で高画質な映像を期待されているプロジェクタにとっては、大きな問題である。
解像度を落さずにスクリーンに合致した投写映像を得るためには、解像度の低下を招く台形補正機能を使わずに投写映像の形状を補正する必要がある。しかし、既存のレンズシフトおよびズーム機能では、投写映像の形状を補正することは困難であり、スクリーンとプロジェクタが正対するように人手により調整するしか有効な手段がなかった。
また、レンズシフト機能による、投写画面位置の調整可能範囲が、上下および水平方向にそれぞれ1/3〜1/2画面程度しかないため、スクリーンの全貌が調整範囲内に収まっていない場合は、やはり、人手により、プロジェクタの位置を調整する必要があった。
解像度の低下は、画質の劣化を意味しており、大画面で高画質な映像を期待されているプロジェクタにとっては、大きな問題である。
解像度を落さずにスクリーンに合致した投写映像を得るためには、解像度の低下を招く台形補正機能を使わずに投写映像の形状を補正する必要がある。しかし、既存のレンズシフトおよびズーム機能では、投写映像の形状を補正することは困難であり、スクリーンとプロジェクタが正対するように人手により調整するしか有効な手段がなかった。
また、レンズシフト機能による、投写画面位置の調整可能範囲が、上下および水平方向にそれぞれ1/3〜1/2画面程度しかないため、スクリーンの全貌が調整範囲内に収まっていない場合は、やはり、人手により、プロジェクタの位置を調整する必要があった。
このように、従来のプロジェクタは、台形補正機能により、投写映像の形状補正を行うと解像度が落ちてしまい、画質が劣化してしまうという問題点があった。
また、台形補正機能を使わずに投写映像の形状補正を行うためには、補正の程度如何に係らず、人手が必要であるということ、および投写画面位置の調整可能範囲が狭いという問題点を有していた。
また、台形補正機能を使わずに投写映像の形状補正を行うためには、補正の程度如何に係らず、人手が必要であるということ、および投写画面位置の調整可能範囲が狭いという問題点を有していた。
このような問題を解決するために、本発明では、映像を投写可能な投写範囲が広く、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な最も高画質の映像を投写することができるプロジェクタを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明によるプロジェクタは、検出されたスクリーンに映像を投写するプロジェクタであって、光を供給する光源部と、光源部からの光を映像を規定する映像信号に応じて変調された変調光に変換する略矩形をなした光変調素子を含む光学部と、光学部から射出された変調光を拡大し、投写される投写映像を表す投写光を生成する投写部と、スクリーンを検出するために投写部の光軸と略平行な視点によりスクリーンを含む投写面を撮像する撮像部と、撮像部により撮像された撮像データから、スクリーンを検出する画像解析部と、少なくとも投写部を含むプロジェクタの本体である本体部と、本体部を支持し、投写部の下方に設けられ、本体部からの突出長さを変えることにより本体部の傾き度合いを調整し、投写部からの投写光による投写映像の位置を略垂直方向に移動させる支柱を有するフット部と、を備え、フット部は、画像解析部により検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように支柱の突出長さを調整することを特徴とする。
投写部から投写される投写光は、略矩形をなした光変調素子により変調された変調光を拡大したものであることから、投写部の光軸と直行するスクリーンに投写光を投写した場合、略矩形の映像を写し出す。この場合、所定のアスペクト比を持つ光変調素子のフル解像度の映像を、解像度を落すことなく投写することが可能である。
この構成によれば、撮像部は、投写部の光軸と略平行な視点により投写面を撮像することから、投写部の光軸と、矩形をなしたスクリーンとが略直交している場合、撮像された投写面のスクリーンは、略矩形として写し出される。他方、投写部の光軸と、矩形をなしたスクリーンとが直交せず、傾きを持っている場合、撮像された投写面のスクリーンは、台形状の四角形として写し出される。
この構成によれば、撮像部は、投写部の光軸と略平行な視点により投写面を撮像することから、投写部の光軸と、矩形をなしたスクリーンとが略直交している場合、撮像された投写面のスクリーンは、略矩形として写し出される。他方、投写部の光軸と、矩形をなしたスクリーンとが直交せず、傾きを持っている場合、撮像された投写面のスクリーンは、台形状の四角形として写し出される。
さらにフット部は、検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように支柱の突出長さを調整することから、プロジェクタは、投写部の光軸と、スクリーンとが、直交する状態に近づくように光軸の略垂直方向の向きを調整してから映像を投写する。
よって、解像度が落ちないように調整された高画質の映像を投写することができる。
また、フット部は、投写部からの投写光による投写映像の位置を略垂直方向に移動させる支柱を有することから、プロジェクタは、映像の投写範囲が広い。
従って、本発明のプロジェクタは、映像を投写可能な投写範囲が広く、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な最も高画質の映像を投写することができる。
よって、解像度が落ちないように調整された高画質の映像を投写することができる。
また、フット部は、投写部からの投写光による投写映像の位置を略垂直方向に移動させる支柱を有することから、プロジェクタは、映像の投写範囲が広い。
従って、本発明のプロジェクタは、映像を投写可能な投写範囲が広く、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な最も高画質の映像を投写することができる。
本発明に係るプロジェクタによれば、さらに本体部は、本体部が水平方向に回転移動するときの支点となる固定脚を有し、フット部は、支柱と接続し、固定脚を中心として本体部を略水平方向に回転移動させる回転脚を備え、フット部は、検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように、回転脚を駆動することが好ましい。
この構成によれば、フット部は、投写部からの投写光による投写映像の位置を略垂直方向に移動させる支柱と接続し、固定脚を中心として前記本体部を略水平方向に回転移動させる回転脚を備えることから、プロジェクタは、映像の投写範囲が広い。
フット部は、検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように、回転脚を駆動することから、プロジェクタは、投写部の光軸と、スクリーンとが、直交する状態に近づくように、光軸の略垂直方向に加えて、水平方向の向きも調整してから映像を投写する。
よって、より高度に解像度が落ちないように調整された高画質の映像を投写することができる。
従って、本発明のプロジェクタは、映像を投写可能な投写範囲が広く、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な最も高画質の映像を投写することができる。
フット部は、検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように、回転脚を駆動することから、プロジェクタは、投写部の光軸と、スクリーンとが、直交する状態に近づくように、光軸の略垂直方向に加えて、水平方向の向きも調整してから映像を投写する。
よって、より高度に解像度が落ちないように調整された高画質の映像を投写することができる。
従って、本発明のプロジェクタは、映像を投写可能な投写範囲が広く、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な最も高画質の映像を投写することができる。
本発明に係るプロジェクタによれば、投写部は、変調光を拡大する投写レンズと、検出されたスクリーンの大きさに投写映像の大きさを合わせるために投写レンズの拡大率を調整し、さらにスクリーン位置に投写映像の位置を合わせるために投写レンズの光軸が略直交する面上に沿って投写レンズの位置を調整する投写レンズ調整部と、を備え、撮像部による撮像データの撮像範囲は、投写レンズ調整部による投写映像の大きさ、および位置の調整可能範囲である所定の範囲を含む広さを有し、フット部は、検出されたスクリーンの形状補正動作に先立ち、撮像データの撮像範囲における所定の範囲内に、検出されたスクリーンの全貌が収まるように支柱の突出長さ調整、および回転脚を駆動することが好ましい。
この構成によれば、撮像部による撮像データの撮像範囲は、投写レンズ調整部による投写映像の大きさ、および位置の調整可能範囲である所定の範囲を含む広さを有することから、本発明のプロジェクタの撮像範囲は、撮像範囲が、ズームおよびレンズシフト機能の調整範囲と略同一の大きさであった従来のプロジェクタに比べて広い。
さらに、フット部は、前記検出されたスクリーンの形状補正動作に先立ち、撮像データの撮像範囲における所定の範囲内に、検出されたスクリーンの全貌が収まるように支柱の突出長さ調整、および回転脚を駆動することから、プロジェクタは、所定の範囲外において検出されたスクリーンが、投写映像の大きさおよび位置の調整が可能な所定の範囲内で観察されるようにフット部を駆動する。
よって、従来のプロジェクタでは、検出されたスクリーンが、所定の範囲内に収まっていないため投写映像の大きさおよび位置を合わせることができなかった場合であっても、本発明のプロジェクタによれば、フット部により、所定の範囲内に収めてから、投写映像の大きさおよび位置を調整することができる。
従って、本発明のプロジェクタは、映像を投写可能な投写範囲が広い。
さらに、フット部は、前記検出されたスクリーンの形状補正動作に先立ち、撮像データの撮像範囲における所定の範囲内に、検出されたスクリーンの全貌が収まるように支柱の突出長さ調整、および回転脚を駆動することから、プロジェクタは、所定の範囲外において検出されたスクリーンが、投写映像の大きさおよび位置の調整が可能な所定の範囲内で観察されるようにフット部を駆動する。
よって、従来のプロジェクタでは、検出されたスクリーンが、所定の範囲内に収まっていないため投写映像の大きさおよび位置を合わせることができなかった場合であっても、本発明のプロジェクタによれば、フット部により、所定の範囲内に収めてから、投写映像の大きさおよび位置を調整することができる。
従って、本発明のプロジェクタは、映像を投写可能な投写範囲が広い。
本発明に係るプロジェクタによれば、フット部による検出されたスクリーンの形状補正動作は、形状補正後の撮像データから検出されるスクリーンの全貌が所定の範囲内に収まる範疇で行われることが好ましい。
この構成によれば、フット部による検出されたスクリーンの形状補正動作は、形状補正後の撮像データから検出されるスクリーンの全貌が所定の範囲内に収まる範疇で行われることから、プロジェクタは、形状補正後に検出されるスクリーンに、ズームおよびレンズシフトにより投写映像の大きさおよび位置を略一致させることができる。
また、形状補正後に検出されるスクリーンは、フット部により投写部の光軸と、スクリーンとが、直交する状態に近づくように光軸の向きの調整がなされていることから、当該スクリーンに合致するように投写される映像の解像度は高い。
従って、本発明のプロジェクタは、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な高画質の映像を投写することができる。
また、形状補正後に検出されるスクリーンは、フット部により投写部の光軸と、スクリーンとが、直交する状態に近づくように光軸の向きの調整がなされていることから、当該スクリーンに合致するように投写される映像の解像度は高い。
従って、本発明のプロジェクタは、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な高画質の映像を投写することができる。
本発明に係るプロジェクタによれば、映像信号により規定された映像の形状を補正する処理を施す映像信号処理部をさらに備え、映像信号処理部は、形状補正後に検出されるスクリーンの形状と、投写映像の有効な映像部分の形状とが略一致するように映像信号にて規定された映像の形状を補正することが好ましい。
この構成によれば、映像信号処理部は、形状補正後に検出されるスクリーンの形状と、投写映像の有効な映像部分の形状とが略一致するように映像信号にて規定された映像の形状を補正することから、プロジェクタは、投写映像の大きさおよび位置に加えて、投写映像の有効な映像部分の形状をスクリーンの形状に略一致させる。
よって、フット部による投写レンズの光軸の方向調整が、スクリーンと直交するように調整し切れない場合であっても、投写映像の有効な映像部分の形状をスクリーンの形状に略一致させることができる。
従って、本発明のプロジェクタは、投写範囲内に設置されたスクリーンの形状に合った映像を投写することができる。
よって、フット部による投写レンズの光軸の方向調整が、スクリーンと直交するように調整し切れない場合であっても、投写映像の有効な映像部分の形状をスクリーンの形状に略一致させることができる。
従って、本発明のプロジェクタは、投写範囲内に設置されたスクリーンの形状に合った映像を投写することができる。
本発明に係るプロジェクタによれば、フット部の回転脚は、クローラ式の回転脚であり、クローラは弾性部材から構成され、クローラの接地長さは、少なくとも3cm以上の長さであることが好ましい。
この構成によれば、回転脚のクローラは弾性部材から構成され、クローラの接地長さは、少なくとも3cm以上の長さであることから、回転脚の駆動時に接地面との間で発生する音は、弾性部材により小さく抑えられる。さらに、本体部の重量はクローラの接地長さにより常に均等に分散支持されることから、本体部は常に安定している。
従って、本発明のプロジェクタは、クローラ式の回転脚により、静かに旋回するとともに、常に安定した姿勢を保ち、安定した映像を投写することができる。
従って、本発明のプロジェクタは、クローラ式の回転脚により、静かに旋回するとともに、常に安定した姿勢を保ち、安定した映像を投写することができる。
本発明に係るプロジェクタの投写映像の調整方法は、映像を拡大して投写する投写レンズと、投写レンズの光軸と略平行な視点から、映像を写し出すスクリーンを含む投写面を撮像する撮像部と、撮像部が撮像した撮像データの中からスクリーンを検出する画像解析部と、画像解析部により検出されたスクリーンの大きさに投写映像の大きさを合わせるために投写レンズの拡大率を調整し、さらにスクリーン位置に投写映像の位置を合わせるために投写レンズの光軸が略直交する面上に沿って投写レンズの位置を調整する投写レンズ調整部と、映像を投写する投写レンズの光軸の向きを、投写レンズを備えた本体を傾かせること、または回転させることにより垂直および水平方向に調整するフット部と、を備えたプロジェクタの投写映像の調整方法であって、撮像部により投写面を撮像する工程と、画像解析部により撮像された撮像データの中からスクリーンを検出する工程と、検出されたスクリーンが、投写レンズ調整部による投写映像の大きさ、および位置の調整可能範囲である所定の範囲内に収まっていない場合、スクリーンをフット部により所定の範囲内に収まるように投写レンズの光軸の向きを調整する工程と、検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように、フット部により投写レンズ光軸の向きを調整する工程と、スクリーンの位置および大きさと、投写映像の位置および大きさが略一致するように、投写レンズ調整部により投写映像を調整する工程と、を含むことを特徴とする。
このプロジェクタの投写映像の調整方法によれば、検出されたスクリーンが、所定の範囲内に収まっていない場合、スクリーンをフット部により所定の範囲内に収まるように投写レンズの光軸の向きを調整する工程を含むことから、所定の範囲外において検出されたスクリーンは、フット部により投写映像の大きさおよび位置の調整が可能な所定の範囲内で観察されるように調整される。
よって、所定の範囲外で検出されたスクリーンであっても、所定の範囲内で観察されるように調整することが可能であることから、映像の投写範囲が広い。
さらに、検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように、フット部により投写レンズ光軸の向きを調整する工程を含むことから、投写レンズの光軸と、スクリーンとが、直交する状態に近づくように光軸の向きを調整する。
よって、解像度が落ちないように調整された高画質の映像を投写することができる。
よって、所定の範囲外で検出されたスクリーンであっても、所定の範囲内で観察されるように調整することが可能であることから、映像の投写範囲が広い。
さらに、検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように、フット部により投写レンズ光軸の向きを調整する工程を含むことから、投写レンズの光軸と、スクリーンとが、直交する状態に近づくように光軸の向きを調整する。
よって、解像度が落ちないように調整された高画質の映像を投写することができる。
さらに、スクリーンの位置および大きさと、投写映像の位置および大きさが略一致するように、投写レンズ調整部により投写映像を調整する工程を含むことから、形状補正後に検出されるスクリーンに、ズームおよびレンズシフトにより投写映像の大きさおよび位置を略一致させることができる。
従って、本発明のプロジェクタの投写映像の調整方法によれば、映像を投写可能な投写範囲が広く、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な最も高画質の映像を投写することができる。
従って、本発明のプロジェクタの投写映像の調整方法によれば、映像を投写可能な投写範囲が広く、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な最も高画質の映像を投写することができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
《映像の投写方向とスクリーンとの関係》
図7(a)〜(c)および図8(d)〜(f)は、プロジェクタの映像の投写方向を示す投写レンズの光軸と、スクリーンとが成す角度の相対関係を示した図である。
ここでは、CCDなどの撮像部を備えたプロジェクタからのプロジェクタ視点による、スクリーンの見え方、および当該スクリーンへ映像を合致させるための手段について説明する。なお、ここでの説明は一般論であるため、従来のプロジェクタ500を用いて説明する。
図7(a)は、図9において従来のプロジェクタ500をX軸の(+)方向から観察したときの模式図である。図7(a)において、スクリーンSCは、プロジェクタ500の投写レンズ501と正対しており、投写レンズの光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度αは、約90℃となっている。
この場合、プロジェクタ500の撮像部503から観察されるスクリーンSCは、撮像範囲Rの中に矩形として観察される。この状態であれば、台形補正の必要はなく、プロジェクタ500が有する解像度を有効映像としてフル活用することができる。
図7(a)〜(c)および図8(d)〜(f)は、プロジェクタの映像の投写方向を示す投写レンズの光軸と、スクリーンとが成す角度の相対関係を示した図である。
ここでは、CCDなどの撮像部を備えたプロジェクタからのプロジェクタ視点による、スクリーンの見え方、および当該スクリーンへ映像を合致させるための手段について説明する。なお、ここでの説明は一般論であるため、従来のプロジェクタ500を用いて説明する。
図7(a)は、図9において従来のプロジェクタ500をX軸の(+)方向から観察したときの模式図である。図7(a)において、スクリーンSCは、プロジェクタ500の投写レンズ501と正対しており、投写レンズの光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度αは、約90℃となっている。
この場合、プロジェクタ500の撮像部503から観察されるスクリーンSCは、撮像範囲Rの中に矩形として観察される。この状態であれば、台形補正の必要はなく、プロジェクタ500が有する解像度を有効映像としてフル活用することができる。
図7(b)は、図7(a)の状態から、スクリーンSCの上部が、プロジェクタ500に覆い被さるように傾いたときの模式図である。図7(b)において、投写レンズ501の光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度αは、鋭角となっている。
この場合、プロジェクタ500の撮像部503から観察されるスクリーンSCは、撮像範囲Rの中に上辺が長い台形として観察される。
ここで、上辺が長い台形を、台形補正機能を使わずに矩形に近づけるためには、プロジェクタ500を矢印M1方向に傾けて、投写レンズ501の光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度αを90度に近づけてやれば良い。
この場合、プロジェクタ500の撮像部503から観察されるスクリーンSCは、撮像範囲Rの中に上辺が長い台形として観察される。
ここで、上辺が長い台形を、台形補正機能を使わずに矩形に近づけるためには、プロジェクタ500を矢印M1方向に傾けて、投写レンズ501の光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度αを90度に近づけてやれば良い。
図7(c)は、図7(a)の状態から、スクリーンSCの上部が、プロジェクタ500から離れる方向に傾いたときの模式図である。図7(c)において、投写レンズの光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度αは、鈍角となっている。
この場合、プロジェクタ500の撮像部503から観察されるスクリーンSCは、撮像範囲Rの中に上辺が短い台形として観察される。
ここで、上辺が短い台形を、台形補正機能を使わずに矩形に近づけるためには、プロジェクタ500を矢印M2方向に傾けて、投写レンズ501の光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度αを90度に近づけてやれば良い。
この場合、プロジェクタ500の撮像部503から観察されるスクリーンSCは、撮像範囲Rの中に上辺が短い台形として観察される。
ここで、上辺が短い台形を、台形補正機能を使わずに矩形に近づけるためには、プロジェクタ500を矢印M2方向に傾けて、投写レンズ501の光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度αを90度に近づけてやれば良い。
図8(d)は、図9においてプロジェクタ500をY軸の(+)方向から観察したときの模式図である。図8(d)において、スクリーンSCは、プロジェクタ500の投写レンズ501と正対しており、投写レンズの光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度βは、約90℃となっている。
この場合、プロジェクタ500の撮像部503から観察されるスクリーンSCは、撮像範囲Rの中に矩形として観察される。この状態であれば、台形補正の必要はなく、プロジェクタ500が有する解像度を有効映像としてフル活用することができる。
この場合、プロジェクタ500の撮像部503から観察されるスクリーンSCは、撮像範囲Rの中に矩形として観察される。この状態であれば、台形補正の必要はなく、プロジェクタ500が有する解像度を有効映像としてフル活用することができる。
図8(e)は、図8(d)の状態から、スクリーンSCのX軸(−)側が、プロジェクタ500に近づくように傾いたときの模式図である。図8(e)において、投写レンズ501の光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度βは、鋭角となっている。
この場合、プロジェクタ500の撮像部503から観察されるスクリーンSCは、撮像範囲Rの中に左辺が長い台形として観察される。
ここで、左辺が長い台形を、台形補正機能を使わずに矩形に近づけるためには、プロジェクタ500を矢印M3方向に回して、投写レンズ501の光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度βを90度に近づけてやれば良い。
この場合、プロジェクタ500の撮像部503から観察されるスクリーンSCは、撮像範囲Rの中に左辺が長い台形として観察される。
ここで、左辺が長い台形を、台形補正機能を使わずに矩形に近づけるためには、プロジェクタ500を矢印M3方向に回して、投写レンズ501の光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度βを90度に近づけてやれば良い。
図8(f)は、図8(d)の状態から、スクリーンSCのX軸(−)側が、プロジェクタ500から離れるように傾いたときの模式図である。図8(f)において、投写レンズ501の光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度βは、鈍角となっている。
この場合、プロジェクタ500の撮像部503から観察されるスクリーンSCは、撮像範囲Rの中に左辺が短い台形として観察される。
ここで、左辺が短い台形を、台形補正機能を使わずに矩形に近づけるためには、プロジェクタ500を矢印M4方向に回して、投写レンズ501の光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度βを90度に近づけてやれば良い。
この場合、プロジェクタ500の撮像部503から観察されるスクリーンSCは、撮像範囲Rの中に左辺が短い台形として観察される。
ここで、左辺が短い台形を、台形補正機能を使わずに矩形に近づけるためには、プロジェクタ500を矢印M4方向に回して、投写レンズ501の光軸Lと、スクリーンSCとが成す角度βを90度に近づけてやれば良い。
実際のプロジェクタの設置態様は、これらの態様が複合されたものとなっている。例えば、図9の設置態様においては、スクリーンSCは、図7(c)および、図8(e)におけるそれぞれのスクリーンSCの傾きが複合された傾きを持っていることになる。
この場合、使用者が、プロジェクタ500の脚部502の高さを下げて、かつ、プロジェクタ500本体の設置向きをX軸(−)方向に回してやれば、撮像部503にて観察されるスクリーンSCの形状は矩形に近づき、台形補正機能による解像度の低下度合いが改善されることになる。
以降説明する、本発明に係るプロジェクタ100は、このような人手によって調整がなされていた投写方向の調整を自動的に行うことが可能なプロジェクタである。
なお、以降の説明において、プロジェクタが投写する映像の投写方向を調整することによりなされる映像調整のことを「形状補正」機能という。
この場合、使用者が、プロジェクタ500の脚部502の高さを下げて、かつ、プロジェクタ500本体の設置向きをX軸(−)方向に回してやれば、撮像部503にて観察されるスクリーンSCの形状は矩形に近づき、台形補正機能による解像度の低下度合いが改善されることになる。
以降説明する、本発明に係るプロジェクタ100は、このような人手によって調整がなされていた投写方向の調整を自動的に行うことが可能なプロジェクタである。
なお、以降の説明において、プロジェクタが投写する映像の投写方向を調整することによりなされる映像調整のことを「形状補正」機能という。
《プロジェクタの概要》
図1は、本発明に係るプロジェクタの一態様を示す外観図である。ここでは、プロジェクタ100の概要について説明する。
プロジェクタ100は、大別すると、扁平形状の直方体をなしたプロジェクタ本体である本体部50と、本体部50を支える複数の脚などから構成されている。
本体部50の外観面には、投写部1、撮像部としてのCCD2などが観察される。
投写部1は、投写レンズ25を含んで構成されており、映像を表す投写光を射出する。
CCD2は、CCD(Charge Couple Device)であり、投写部1と隣接し、常に投写レンズ25の光軸Lと平行となるような撮像の視点を保てる場所に設置されている。CCD2と、投写部1との距離は、プロジェクタ100からスクリーン(図示せず)までの距離に比べて、無視できるくらいに小さいため、CCD2は、常に投写部1とほぼ同一の視点から、投写部1が投写した映像を含む範囲を撮像することが可能である。
なお、撮像部はCCDに限定するものではなく、撮像範囲内の輝度分布を検出できるセンサであれば良い。例えば、レーザ光を用いたラスタスキャンタイプのセンサであっても良い。
図1は、本発明に係るプロジェクタの一態様を示す外観図である。ここでは、プロジェクタ100の概要について説明する。
プロジェクタ100は、大別すると、扁平形状の直方体をなしたプロジェクタ本体である本体部50と、本体部50を支える複数の脚などから構成されている。
本体部50の外観面には、投写部1、撮像部としてのCCD2などが観察される。
投写部1は、投写レンズ25を含んで構成されており、映像を表す投写光を射出する。
CCD2は、CCD(Charge Couple Device)であり、投写部1と隣接し、常に投写レンズ25の光軸Lと平行となるような撮像の視点を保てる場所に設置されている。CCD2と、投写部1との距離は、プロジェクタ100からスクリーン(図示せず)までの距離に比べて、無視できるくらいに小さいため、CCD2は、常に投写部1とほぼ同一の視点から、投写部1が投写した映像を含む範囲を撮像することが可能である。
なお、撮像部はCCDに限定するものではなく、撮像範囲内の輝度分布を検出できるセンサであれば良い。例えば、レーザ光を用いたラスタスキャンタイプのセンサであっても良い。
複数の脚は、固定脚3、フット部4と、追従脚5との3つにより構成され、3つの脚により本体部50を支えている。
固定脚3は、固定支柱3aと、固定支柱3aを軸とした脚3bなどから構成されている。固定支柱3aは、ステンレスなどの金属部材により構成され、本体部50に固定されている。脚3bは、ボールねじなどによる軸受けを介して、固定支柱3aを軸にして矢印Q方向に回転可能に設けられている。脚3bの接地面は、滑りを防止するためゴムなどの弾性部材により構成されている。また、固定支柱3aをねじとすることにより、固定脚3の長さを手動で調整可能な構成としても良い。
固定脚3は、固定支柱3aと、固定支柱3aを軸とした脚3bなどから構成されている。固定支柱3aは、ステンレスなどの金属部材により構成され、本体部50に固定されている。脚3bは、ボールねじなどによる軸受けを介して、固定支柱3aを軸にして矢印Q方向に回転可能に設けられている。脚3bの接地面は、滑りを防止するためゴムなどの弾性部材により構成されている。また、固定支柱3aをねじとすることにより、固定脚3の長さを手動で調整可能な構成としても良い。
フット部4は、支柱4aと、支柱4aの本体部50からの突出長さを調整するサーボモータFYと、クローラ式の回転脚4b、回転脚4bを回転させるサーボモータFXなどから構成されている。
支柱4aは、ステンレスなどの金属部材により構成され、背面に設けられたラックjと、サーボモータFYの回転軸の回転を伝達する複数のピニオンgにより本体部50からの突出長さを調整する。
回転脚4bは、サーボモータFXの回転軸の回転を伝達する複数のピニオン(図示せず)により、ゴムなどの弾性部材からなるクローラを回転させる。回転脚4bの接地長さは、投写レンズ25の口径程度の長さがあり、移動した場所において本体部50の重量を接地面の長さで均等に分散して支持する。ちなみに、一般的なプロジェクタにおける投写レンズの口径は、概ね5cm以上である。
フット部4は、本体部50の投写部1が設置されている面の略中央部の下面に設けられている。サーボモータFX,FYは、本体部50に内蔵されているフット駆動部6からの駆動信号により駆動する。
支柱4aは、ステンレスなどの金属部材により構成され、背面に設けられたラックjと、サーボモータFYの回転軸の回転を伝達する複数のピニオンgにより本体部50からの突出長さを調整する。
回転脚4bは、サーボモータFXの回転軸の回転を伝達する複数のピニオン(図示せず)により、ゴムなどの弾性部材からなるクローラを回転させる。回転脚4bの接地長さは、投写レンズ25の口径程度の長さがあり、移動した場所において本体部50の重量を接地面の長さで均等に分散して支持する。ちなみに、一般的なプロジェクタにおける投写レンズの口径は、概ね5cm以上である。
フット部4は、本体部50の投写部1が設置されている面の略中央部の下面に設けられている。サーボモータFX,FYは、本体部50に内蔵されているフット駆動部6からの駆動信号により駆動する。
追従脚5は、追従支柱5aと、追従支柱5aの先端に設けられたボール脚5bなどから構成されている。ボール脚5bは、金属など硬質の球体を芯材として表面に硬質ゴムなどの滑り止め効果のある弾性部材を被服させたボール状の脚である。追従支柱5aは、ボール脚5bを回転可能に固定する軸受けであり、本体部50の底面に固定されている。
複数の脚は、フット部4を仮想の二等辺三角形の頂点として、固定脚3と、追従脚5とが二等辺三角形の底辺の各頂点に位置するように本体部50の底面に設置されている。
このような構成により、本体部50は、フット部4の回転脚4bの駆動に伴い、固定脚3を中心として、回転移動する。回転移動は、固定脚3とフット部4を結ぶ線を半径Rとして行われる。さらに、本体部50は、矢印T方向の支柱4aの突出長さの変化に応じて、固定脚3および追従脚5を支点として傾く。
投写部1は、フット部4の上面の本体部50に設置されているため、本体部50の回転位置、および傾きに沿って、水平方向は360度、垂直方向にはフット部4の支柱4aの最大伸縮長さに応じた範囲内に映像を投写する。
以降、このようにフット部4が、投写光の投写方向を調整することにより、映像の投写位置を移動させることを「フット調整」という。
「フット調整」は、回転脚4bの回転および支柱4aの伸縮により、投写映像の位置を大きく、素早く移動することが可能である。また、「フット調整」により、本発明の特徴部分である「形状補正」機能が具現化される。
このような構成により、本体部50は、フット部4の回転脚4bの駆動に伴い、固定脚3を中心として、回転移動する。回転移動は、固定脚3とフット部4を結ぶ線を半径Rとして行われる。さらに、本体部50は、矢印T方向の支柱4aの突出長さの変化に応じて、固定脚3および追従脚5を支点として傾く。
投写部1は、フット部4の上面の本体部50に設置されているため、本体部50の回転位置、および傾きに沿って、水平方向は360度、垂直方向にはフット部4の支柱4aの最大伸縮長さに応じた範囲内に映像を投写する。
以降、このようにフット部4が、投写光の投写方向を調整することにより、映像の投写位置を移動させることを「フット調整」という。
「フット調整」は、回転脚4bの回転および支柱4aの伸縮により、投写映像の位置を大きく、素早く移動することが可能である。また、「フット調整」により、本発明の特徴部分である「形状補正」機能が具現化される。
《プロジェクタの構成》
図2は、プロジェクタ100の概略構成図である。ここでは、主にプロジェクタ100の内部構成について説明する。
プロジェクタ100は、光源としてのランプ10が放射した光を、赤色光、青色光、緑色光の光の3原色成分に分離し、色光毎に光学部17に含まれる光変調素子である各色光用の液晶ライトバルブ(図示せず)により、パーソナルコンピュータなどの映像信号供給装置7からの映像信号に応じて変調し、再度合成してスクリーンSCに投写する、いわゆる「液晶3板式プロジェクタ」である。
プロジェクタ100は、本体部50の上面に設けられたプロジェクタ100を操作するための複数の操作用ボタン(図示せず)を備えた操作部9による操作、または、操作部9と同様な複数の操作用ボタンを備えたリモコン8により遠隔操作される。
図2は、プロジェクタ100の概略構成図である。ここでは、主にプロジェクタ100の内部構成について説明する。
プロジェクタ100は、光源としてのランプ10が放射した光を、赤色光、青色光、緑色光の光の3原色成分に分離し、色光毎に光学部17に含まれる光変調素子である各色光用の液晶ライトバルブ(図示せず)により、パーソナルコンピュータなどの映像信号供給装置7からの映像信号に応じて変調し、再度合成してスクリーンSCに投写する、いわゆる「液晶3板式プロジェクタ」である。
プロジェクタ100は、本体部50の上面に設けられたプロジェクタ100を操作するための複数の操作用ボタン(図示せず)を備えた操作部9による操作、または、操作部9と同様な複数の操作用ボタンを備えたリモコン8により遠隔操作される。
プロジェクタ100は、投写部1、CCD2、固定脚3(図1)、フット部4、追従脚5(図1)、フット駆動部6、操作部9、ランプ10、電源部11、映像信号処理部12、映像メモリ13、映像補正部14、パターンメモリ15、液晶パネル駆動部16、光学部17、ランプ駆動部18、投写レンズ調整部19、画像解析部20、操作受付け部21、制御部22、記憶部23などから構成されている。
投写部1は、変調光を拡大するための投写レンズ25を含む複数のレンズ(図示せず)と、投写レンズ25の拡大率を調整(以降、「ズーム調整」という)する圧電モータOZと、投写映像の焦点を調整(以降、「フォーカス調整」という)するための圧電モータOFと、投写レンズの位置を移動させる(以降、「レンズシフト」という)ための圧電モータSX,SYとを含んでいる。
投写部1は、変調光を拡大するための投写レンズ25を含む複数のレンズ(図示せず)と、投写レンズ25の拡大率を調整(以降、「ズーム調整」という)する圧電モータOZと、投写映像の焦点を調整(以降、「フォーカス調整」という)するための圧電モータOFと、投写レンズの位置を移動させる(以降、「レンズシフト」という)ための圧電モータSX,SYとを含んでいる。
CCD2、固定脚3、フット部4、追従脚5、操作部9については、前述した通りの構成を有している。
フット駆動部6は、制御部22からのフット部4を駆動させるためのコマンドに従い、フット部4にサーボモータFX,FYを駆動させる駆動信号を送信し、サーボモータFX,FYを駆動する。
ランプ10は、例えば、高圧水銀ランプや、メタルハライドランプ及びハロゲンランプなどの高輝度が得られる放電式ランプである。
電源部11は、外部電源24からの交流電力をプラグから導き、内蔵するAC/DC変換部(いずれも図示せず)にて変圧、整流および平滑するなどの処理を施すことにより安定化させた直流電圧をプロジェクタ100の各部に供給する。
フット駆動部6は、制御部22からのフット部4を駆動させるためのコマンドに従い、フット部4にサーボモータFX,FYを駆動させる駆動信号を送信し、サーボモータFX,FYを駆動する。
ランプ10は、例えば、高圧水銀ランプや、メタルハライドランプ及びハロゲンランプなどの高輝度が得られる放電式ランプである。
電源部11は、外部電源24からの交流電力をプラグから導き、内蔵するAC/DC変換部(いずれも図示せず)にて変圧、整流および平滑するなどの処理を施すことにより安定化させた直流電圧をプロジェクタ100の各部に供給する。
映像信号処理部12は、A/D変換処理を行う映像コンバータ(図示せず)を含んで構成されている。映像コンバータは、映像信号Vinをアナログ信号からデジタル信号に変換する。これは、映像信号供給装置7から供給されるアナログ映像信号Vinに様々な映像信号処理を施すために行われる。
映像信号処理部12は、デジタル信号に変換された映像信号を、液晶ライトバルブ(図示せず)で表示するのに適した信号とするために、映像データを映像メモリ13に書き込み、所定の条件で読み出すなどの映像信号処理を行いデジタル映像信号Dcsとして出力する。映像信号処理には、映像信号にて表される映像を拡大および縮小することにより液晶ライトバルブの持つ解像度に合わせるスケーリング処理などが含まれている。
また、投写映像の有効な映像部分をスクリーン形状に合わせ、それ以外の部分を黒映像とする台形補正処理は、スケーリング処理と一緒に行われる。なお、台形補正処理は、スケーリング処理が終わった後、例えば、映像補正部14で行われる構成であっても良い。
映像信号処理部12は、デジタル信号に変換された映像信号を、液晶ライトバルブ(図示せず)で表示するのに適した信号とするために、映像データを映像メモリ13に書き込み、所定の条件で読み出すなどの映像信号処理を行いデジタル映像信号Dcsとして出力する。映像信号処理には、映像信号にて表される映像を拡大および縮小することにより液晶ライトバルブの持つ解像度に合わせるスケーリング処理などが含まれている。
また、投写映像の有効な映像部分をスクリーン形状に合わせ、それ以外の部分を黒映像とする台形補正処理は、スケーリング処理と一緒に行われる。なお、台形補正処理は、スケーリング処理が終わった後、例えば、映像補正部14で行われる構成であっても良い。
映像補正部14は、映像信号処理部12からのデジタル映像信号Dcsに、映像信号Dcsの有する階調値を液晶ライトバルブで表示するのに適した階調値に変換するγ補正や、液晶ライトバルブに固有の輝度むらなどに起因する色むら補正処理を施した後、D/A変換し、映像信号Voutとして出力する。
さらに映像補正部14は、制御部22からの指令により、自動ズームおよびフォーカス調整などで必要となる各種テストパターンや、映像信号が入力されていないときの待ち受け画面などを記憶しているパターンメモリ15から、各種テストパターンなどを読込み、映像信号Voutを生成して出力する機能を有している。
液晶パネル駆動部16は、液晶ライトバルブ(図示せず)に映像補正部14から入力した映像信号Voutと、駆動電圧などを供給し、液晶ライトバルブに映像を写し出す。
さらに映像補正部14は、制御部22からの指令により、自動ズームおよびフォーカス調整などで必要となる各種テストパターンや、映像信号が入力されていないときの待ち受け画面などを記憶しているパターンメモリ15から、各種テストパターンなどを読込み、映像信号Voutを生成して出力する機能を有している。
液晶パネル駆動部16は、液晶ライトバルブ(図示せず)に映像補正部14から入力した映像信号Voutと、駆動電圧などを供給し、液晶ライトバルブに映像を写し出す。
光学部17は、ランプ10が放射する光を輝度分布の安定した光に変換するインテグレータ光学系と、輝度分布の安定した光を光の3原色である赤色、緑色、青色の各色光成分に分離して各色光用の液晶ライトバルブに供給する分離光学系と、液晶ライトバルブにて各色光毎に映像信号Voutに応じて変調された各色光を、再度合成する合成光学系(いずれも図示せず)とを含んで構成されている。光学部17は、合成光学系で合成されたフルカラーで略平行な変調光を射出する。
光学部17に含まれている赤色、青色、緑色用の各液晶ライトバルブ(図示せず)は、「16:9」または「4:3」などの所定のアスペクト比に準じた矩形をなしており、それぞれが持つ解像度は同一である。このため、各色光用液晶ライトバルブから射出される映像信号Voutに応じて変調された各色光、および各色光を合成した変調光も、直交する面では、矩形として観察される。
光学部17に含まれている赤色、青色、緑色用の各液晶ライトバルブ(図示せず)は、「16:9」または「4:3」などの所定のアスペクト比に準じた矩形をなしており、それぞれが持つ解像度は同一である。このため、各色光用液晶ライトバルブから射出される映像信号Voutに応じて変調された各色光、および各色光を合成した変調光も、直交する面では、矩形として観察される。
ランプ駆動部18は、電源部11からの電力供給を受け、放電式ランプであるランプ10を点灯するために高電圧を発生して放電経路を形成するイグナイタ回路と、点灯後の安定した点灯状態を維持するためのバラスト回路(いずれも図示せず)を備えている。
投写レンズ調整部19は、制御部22からのコマンドに従い、投写部1のズーム調整、フォーカス調整用の圧電モータOZ,OFおよび、レンズシフト用の圧電モータSX,SY、を駆動するための駆動信号を生成し、各圧電モータを駆動する。
画像解析部20は、CCD2からの撮像データの輝度などを解析し、撮像データにスクリーンが含まれているかどうか、または、スクリーンが含まれているときにはスクリーンの位置、大きさ、形状などを検出する。
操作受付け部21は、リモコン8などの操作部への操作がなされると、操作を受付け、制御部22へ各種動作のトリガとなる操作信号を送る。
制御部22は、CPU(Central Processing Unit)であり、バスラインBusを介して、各部との信号のやり取りを行う。例えば、制御部22は、スクリーンを自動検出する際に、CCD2に撮像の指令としての撮像コマンドを送りCCD2に撮像を行わせる。
投写レンズ調整部19は、制御部22からのコマンドに従い、投写部1のズーム調整、フォーカス調整用の圧電モータOZ,OFおよび、レンズシフト用の圧電モータSX,SY、を駆動するための駆動信号を生成し、各圧電モータを駆動する。
画像解析部20は、CCD2からの撮像データの輝度などを解析し、撮像データにスクリーンが含まれているかどうか、または、スクリーンが含まれているときにはスクリーンの位置、大きさ、形状などを検出する。
操作受付け部21は、リモコン8などの操作部への操作がなされると、操作を受付け、制御部22へ各種動作のトリガとなる操作信号を送る。
制御部22は、CPU(Central Processing Unit)であり、バスラインBusを介して、各部との信号のやり取りを行う。例えば、制御部22は、スクリーンを自動検出する際に、CCD2に撮像の指令としての撮像コマンドを送りCCD2に撮像を行わせる。
記憶部23は、例えば、フラッシュメモリなどデータの書き換えが可能な不揮発性のメモリにより構成されている。記憶部23には、例えば、プロジェクタ100を起動させるときの起動ルーチンや、スクリーンを自動的に検出し、検出したスクリーンに投写映像が一致するように投写する映像の位置や大きさなどを自動的に調整する「映像調整プログラム」など、プロジェクタ100の動作を制御するための様々なプログラムおよび付随するデータが記憶されている。
付随するデータには、画像解析部20により検出されたスクリーンの位置、大きさおよび形状に、投写映像が略一致するように投写光の投写方向および拡大率を調整するために必要な情報としてのそれぞれのデータや調整値、映像信号にて規定される映像の形状を補正するために必要な情報としての調整値などが記憶された調整テーブルなどが含まれている。
付随するデータには、画像解析部20により検出されたスクリーンの位置、大きさおよび形状に、投写映像が略一致するように投写光の投写方向および拡大率を調整するために必要な情報としてのそれぞれのデータや調整値、映像信号にて規定される映像の形状を補正するために必要な情報としての調整値などが記憶された調整テーブルなどが含まれている。
具体的には、検出されたスクリーンの全貌が所定の範囲SA(図3)内に収まっている場合、観察されるスクリーンの形状を所定の範囲SA内においてフット部4により「形状補正」が可能か否か見極めるための、複数のスクリーン態様における形状パターンが記憶された形状補正パターンデータや、形状補正パターンデータに対応して、所定の範囲SA内においてフット部4により「形状補正」するためのフット部の支柱4aおよび可動脚4bのサーボモータFX,FYの駆動量をテーブル化した形状補正テーブルがある。
また、検出されたスクリーンの全貌が所定の範囲SA内に収まっていない場合、観察されるスクリーンをフット部4により所定の範囲SA内に収めることが可能か否か見極めるための、複数のスクリーン態様における位置パターンが記憶された位置補正パターンデータや、位置補正パターンデータに対応して、スクリーンの位置を所定の範囲SA内に収めるためのフット部4の支柱4aおよび可動脚4bのサーボモータFX,FYの駆動量をテーブル化した位置補正テーブルもある。
なお、投写光の投写方向および拡大率を調整するために必要な情報および、映像の形状を補正するために必要な情報は、例えば、それぞれの調整値を導出するための演算式であっても良い。
また、検出されたスクリーンの全貌が所定の範囲SA内に収まっていない場合、観察されるスクリーンをフット部4により所定の範囲SA内に収めることが可能か否か見極めるための、複数のスクリーン態様における位置パターンが記憶された位置補正パターンデータや、位置補正パターンデータに対応して、スクリーンの位置を所定の範囲SA内に収めるためのフット部4の支柱4aおよび可動脚4bのサーボモータFX,FYの駆動量をテーブル化した位置補正テーブルもある。
なお、投写光の投写方向および拡大率を調整するために必要な情報および、映像の形状を補正するために必要な情報は、例えば、それぞれの調整値を導出するための演算式であっても良い。
《スクリーン検出機能および各種調整機能》
図3は、プロジェクタ視点によるCCD2の撮像範囲と、撮像範囲近傍に観察されるスクリーンの諸態様を示す図である。
ここでは、プロジェクタ100の有する主要機能について説明する。プロジェクタ100は、前述した「フット調整」機能に加え、「スクリーン検出」、「ズーム調整」、「フォーカス調整」、および「レンズシフト」機能を有している。まず、スクリーンの検出機能について説明する。
CCD2の撮像範囲FAは、所定の範囲SAを含みワイドに構成されている。
所定の範囲SAは、ズーム調整を最大にしたときの投写映像VMを含み、投写映像VMをレンズシフトにより移動可能な範囲となっている。
これは、撮像データにおいて所定の範囲SA内に全貌が収まるようなスクリーンが観察された場合、ズーム調整およびレンズシフト機能により投写映像の位置および大きさを、検出されたスクリーンの位置および大きさに合わせることが可能な範囲であることを示している。
図3は、プロジェクタ視点によるCCD2の撮像範囲と、撮像範囲近傍に観察されるスクリーンの諸態様を示す図である。
ここでは、プロジェクタ100の有する主要機能について説明する。プロジェクタ100は、前述した「フット調整」機能に加え、「スクリーン検出」、「ズーム調整」、「フォーカス調整」、および「レンズシフト」機能を有している。まず、スクリーンの検出機能について説明する。
CCD2の撮像範囲FAは、所定の範囲SAを含みワイドに構成されている。
所定の範囲SAは、ズーム調整を最大にしたときの投写映像VMを含み、投写映像VMをレンズシフトにより移動可能な範囲となっている。
これは、撮像データにおいて所定の範囲SA内に全貌が収まるようなスクリーンが観察された場合、ズーム調整およびレンズシフト機能により投写映像の位置および大きさを、検出されたスクリーンの位置および大きさに合わせることが可能な範囲であることを示している。
スクリーンSC1〜SC5は、プロジェクタ100が設置された場所から観察されるスクリーンの態様を、プロジェクタ視点で示したものである。
例えば、投写映像VMとして、全白の映像が投写されている。この状態で、プロジェクタ100が設置されたのは、プロジェクタ100から見たスクリーンが、スクリーンSC2として観察される場所であったとする。
この場合、CCD2が撮像した撮像データにおいて、スクリーンSC2は、所定の範囲SA内の投写映像VMの左下側に一部の形状が掛かった状態で観察される。
例えば、投写映像VMとして、全白の映像が投写されている。この状態で、プロジェクタ100が設置されたのは、プロジェクタ100から見たスクリーンが、スクリーンSC2として観察される場所であったとする。
この場合、CCD2が撮像した撮像データにおいて、スクリーンSC2は、所定の範囲SA内の投写映像VMの左下側に一部の形状が掛かった状態で観察される。
画像解析部20は、撮像データを輝度により解析することにより、スクリーンSC2を所定の範囲SA内の投写映像Vの左下側に一部の形状が掛かった状態であると認識する。 これは、スクリーンSC2と、スクリーンSC2が設置されている壁面との色調および反射率が異なることを応用したものである。一般にスクリーンは、鮮明な映像を映し出すために高反射率の白色などの色調や素材を用いているため、スクリーンを含む投写面としての壁面との反射率が異なる。
このため、撮像データにおける、壁面部に相当する部分から検出される輝度と、スクリーンSC2に相当する部分から検出される輝度差を解析することにより、輝度の分布として図3に示すような位置にスクリーンSC2を検出することができる。
このため、撮像データにおける、壁面部に相当する部分から検出される輝度と、スクリーンSC2に相当する部分から検出される輝度差を解析することにより、輝度の分布として図3に示すような位置にスクリーンSC2を検出することができる。
また、全白の映像を投写しなくても、スクリーンを検出することが可能である。これは、映像の投写を止めた状態、または、階調値ゼロの全黒の映像を投写した状態で、CCD2による撮像を行う方法である。
映像の投写を止めた場合、投写映像Vは存在しないため、撮像範囲FAの環境における照明を反射している壁面およびスクリーンの状態が観察される。また、全黒の映像を投写した場合も、全黒映像は、階調値がゼロであるため輝度が低く、壁面などの背景と同化し、映像の投写を止めた場合と同様に環境照明下における壁面およびスクリーンの状態を観察することが可能である。
このように、環境照明下であっても、スクリーンと、スクリーンが設置されている壁面との色調および反射率は異なることから、輝度分布を解析することによりスクリーンを検出することが可能である。但し、環境照明下における、壁面とスクリーンとのわずかな輝度差を検出するため、CCD2のセンサ感度の設定を高めておく必要がある。
映像の投写を止めた場合、投写映像Vは存在しないため、撮像範囲FAの環境における照明を反射している壁面およびスクリーンの状態が観察される。また、全黒の映像を投写した場合も、全黒映像は、階調値がゼロであるため輝度が低く、壁面などの背景と同化し、映像の投写を止めた場合と同様に環境照明下における壁面およびスクリーンの状態を観察することが可能である。
このように、環境照明下であっても、スクリーンと、スクリーンが設置されている壁面との色調および反射率は異なることから、輝度分布を解析することによりスクリーンを検出することが可能である。但し、環境照明下における、壁面とスクリーンとのわずかな輝度差を検出するため、CCD2のセンサ感度の設定を高めておく必要がある。
続いて、ズーム調整およびフォーカス調整機能について図2を用いて説明する。ズーム調整機能は、検出されたスクリーンの大きさに投写映像の大きさを一致させるように、ズーム調整用の圧電モータOZを駆動し、投写部1の投写レンズ25を含む複数のレンズを投写レンズ25の光軸に沿って移動させることにより、投写映像の拡大率を調整する。
「フォーカス調整」は、例えば、特許文献1に示されるように、白と黒の線が交互に繰り返し配置されたテストパターンを投写し、テストパターンの焦点距離を変化させながら投写されたテストパターンを撮像手段により撮像し、撮像したテストパターンの白部と、黒部の輝度の差であるコントラストが最大になる場所を最適な焦点距離として導き出す。
プロジェクタ100の場合、このようなテストパターンは、パターンメモリ15に記憶されており、必要なときに映像補正部14により映像信号として生成され投写される。
また、赤外線を射出および受光する測距離部(図示せず)を設け、赤外線を射出し、スクリーンから反射してくる赤外線により距離を測定し、測定した距離に焦点を合わせる方法であっても良い。
プロジェクタ100の場合、このようなテストパターンは、パターンメモリ15に記憶されており、必要なときに映像補正部14により映像信号として生成され投写される。
また、赤外線を射出および受光する測距離部(図示せず)を設け、赤外線を射出し、スクリーンから反射してくる赤外線により距離を測定し、測定した距離に焦点を合わせる方法であっても良い。
プロジェクタ100は、例えば、CCD2による撮像の都度、撮像に先立って、投写光軸L(図1)がスクリーンと交わる部分にフォーカスが合うように、投写レンズ調整部19により投写部1の圧電モータOFを駆動し、自動的にフォーカス調整を行い、スクリーンに投写する映像の焦点を合わせる。また、自動的にフォーカス調整を行うタイミングは、フット調整、ズーム調整、およびレンズシフトなどの投写映像の調整が行われた都度、行うこととしても良い。
続いて、レンズシフト機能について図3を中心に、適宜図2を交えて説明する。
プロジェクタ100は、レンズシフトにより、投写映像VMの位置を、所定の範囲SA内で移動することができる。例えば、検出されたスクリーンが、スクリーンSC2,SC3のようにレンズシフト範囲SA内に収まっている場合、投写映像VMの位置をレンズシフトによりスクリーンに略合わせることが可能である。
レンズシフトは、投写レンズ25の光軸L(図1)と略直交するような面上において、投写レンズ25を、細やかな駆動が可能な圧電モータSX,SYにより移動することにより行われる。
プロジェクタ100は、レンズシフトにより、投写映像VMの位置を、所定の範囲SA内で移動することができる。例えば、検出されたスクリーンが、スクリーンSC2,SC3のようにレンズシフト範囲SA内に収まっている場合、投写映像VMの位置をレンズシフトによりスクリーンに略合わせることが可能である。
レンズシフトは、投写レンズ25の光軸L(図1)と略直交するような面上において、投写レンズ25を、細やかな駆動が可能な圧電モータSX,SYにより移動することにより行われる。
また、図3と、図1を用いて、「フット調整」機能の調整範囲について説明しておく。
フット調整機能において、X軸方向の動きは、固定脚3を中心とした回転脚4bによる回転移動のため、撮像範囲FAを、X軸の(+)または(−)方向に制限無く動かすことが可能である。
また、Y軸方向の動きは、支柱4aの突出長さに応じたものであるため、撮像範囲FAを、Y軸の(+)方向には上限YPLまで、Y軸の(−)方向には下限YMLまでの範囲で動かすことが可能である。なお、支柱4aの初期突出長さは、長さの中間値に設定されているため、Y軸の(+)および(−)方向への移動が可能となっている。
なお、撮像範囲FAの移動はフット調整により、プロジェクタ100の本体部50のスクリーンに対する向きが変動することに伴い、CCD2の視点が変動することによりなされる。
フット調整機能において、X軸方向の動きは、固定脚3を中心とした回転脚4bによる回転移動のため、撮像範囲FAを、X軸の(+)または(−)方向に制限無く動かすことが可能である。
また、Y軸方向の動きは、支柱4aの突出長さに応じたものであるため、撮像範囲FAを、Y軸の(+)方向には上限YPLまで、Y軸の(−)方向には下限YMLまでの範囲で動かすことが可能である。なお、支柱4aの初期突出長さは、長さの中間値に設定されているため、Y軸の(+)および(−)方向への移動が可能となっている。
なお、撮像範囲FAの移動はフット調整により、プロジェクタ100の本体部50のスクリーンに対する向きが変動することに伴い、CCD2の視点が変動することによりなされる。
《自動映像調整処理》
図4は、プロジェクタ100による映像調整処理の流れを示したフローチャートである。ここでは、スクリーンを自動的に検出し、検出したスクリーンに投写する映像が一致するように自動的に調整する映像調整処理について図4と図3を中心に、適宜図2を交えて説明する。
プロジェクタ100は、リモコン8により自動映像調整処理をするための操作がなされたため、記憶部23に記憶されている「映像調整プログラム」を実行する。
図4は、プロジェクタ100による映像調整処理の流れを示したフローチャートである。ここでは、スクリーンを自動的に検出し、検出したスクリーンに投写する映像が一致するように自動的に調整する映像調整処理について図4と図3を中心に、適宜図2を交えて説明する。
プロジェクタ100は、リモコン8により自動映像調整処理をするための操作がなされたため、記憶部23に記憶されている「映像調整プログラム」を実行する。
ステップS1では、制御部22は、映像補正部14によりパターンメモリ15から全白のテストパターンを読み出させ、投写部1から全白の映像VMを投写させる。このとき、投写部1の投写レンズのズーム調整はサーボモータOZにより最大ズームとなっている。
ステップS2では、制御部22は、CCD2により投写された全白映像を含む範囲を撮像させる。なお、撮像に先立って、全白映像は自動フォーカス調整がなされている。
ステップS3では、制御部22は、画像解析部20によりCCD2が撮像したデータの全白の投写映像VMの範囲にスクリーンが含まれているかどうかを輝度により解析する。撮像データにおいて、スクリーンが、図3の投写映像Vの範囲内に収まっているか、一部の形状が掛かっている場合、スクリーン検出することが可能である。
スクリーンSC1,SC5のようにスクリーンが全白の投写映像VMの範囲に掛かっていない場合は、スクリーンを検出することはできないため、ステップS16へ進む。スクリーンSC2,SC3,SC4のように、スクリーンが全白の投写映像VMの範囲に掛かるか、含まれている場合は、ステップS4へ進む。
ステップS2では、制御部22は、CCD2により投写された全白映像を含む範囲を撮像させる。なお、撮像に先立って、全白映像は自動フォーカス調整がなされている。
ステップS3では、制御部22は、画像解析部20によりCCD2が撮像したデータの全白の投写映像VMの範囲にスクリーンが含まれているかどうかを輝度により解析する。撮像データにおいて、スクリーンが、図3の投写映像Vの範囲内に収まっているか、一部の形状が掛かっている場合、スクリーン検出することが可能である。
スクリーンSC1,SC5のようにスクリーンが全白の投写映像VMの範囲に掛かっていない場合は、スクリーンを検出することはできないため、ステップS16へ進む。スクリーンSC2,SC3,SC4のように、スクリーンが全白の投写映像VMの範囲に掛かるか、含まれている場合は、ステップS4へ進む。
ステップS4では、制御部22は、検出されたスクリーンの全貌が、所定の範囲SA内に収まっているか、観察されるスクリーンの状況に応じて確認する。図3のスクリーンSC3のようにスクリーンの全貌が、全白の投写映像VMの範囲に入っている場合は、そのままステップS5へ進む。
スクリーンSC2や、スクリーンSC4のように全白の投写映像VMの範囲に、スクリーンの一部が掛かっている場合は、レンズシフトにより投写映像VMの位置を観察されたスクリーンの方向に移動させて、再度撮像を行い、所定の範囲SA内に収まっているか確認する。確認の結果、スクリーンSC2のように所定の範囲SA内に収まっていることが確認された場合は、ステップS5へ進む。
スクリーンSC4のように所定の範囲SA内に収まっていないことが確認された場合は、ステップS12へ進む。
スクリーンSC2や、スクリーンSC4のように全白の投写映像VMの範囲に、スクリーンの一部が掛かっている場合は、レンズシフトにより投写映像VMの位置を観察されたスクリーンの方向に移動させて、再度撮像を行い、所定の範囲SA内に収まっているか確認する。確認の結果、スクリーンSC2のように所定の範囲SA内に収まっていることが確認された場合は、ステップS5へ進む。
スクリーンSC4のように所定の範囲SA内に収まっていないことが確認された場合は、ステップS12へ進む。
なお、スクリーンSC2や、スクリーンSC4のように全白の投写映像VMの範囲に、スクリーンの一部が掛かっている場合におけるステップS5の所定の範囲SA内に収まっているかどうかの判断は、全黒映像を投写して、CCD2のセンサ感度を最大にしてスクリーンの全貌が、所定の範囲SA内に収まっているか確認する方法であっても良い。
なお、スクリーンの全貌が、所定の範囲SA内に収まっているかどうかは、例えば、検出されたスクリーンが図3の所定の範囲SAの外形状に掛かっておらず、かつ、4つの頂点を持っている場合、所定の範囲SA内に収まっていると判断する。
なお、スクリーンの全貌が、所定の範囲SA内に収まっているかどうかは、例えば、検出されたスクリーンが図3の所定の範囲SAの外形状に掛かっておらず、かつ、4つの頂点を持っている場合、所定の範囲SA内に収まっていると判断する。
ステップS5では、制御部22は、所定の範囲SA内で観察されるスクリーンが、当該範囲内でより矩形に近づくようにフット部4による形状補正が可能かどうか、記憶部23の形状補正パターンデータと比較して判断する。
所定の範囲SA内でフット部4による形状補正が可能な場合は、ステップS6へ進む。所定の範囲SA内でフット部4による形状補正が困難な場合は、ステップS8へ進む。形状補正が困難な場合としては、プロジェクタ100の設置位置と、スクリーン位置との相対関係上、フット部4による形状補正を行うことにより、スクリーンが所定の範囲SAからはみ出してしまう場合が上げられる。
ステップS6では、制御部22は、所定の範囲SA内でのフット部4による調整量を、記憶部23の形状補正パターンデータと対応した形状補正テーブルから引き当てる。
ステップS7では、制御部22は、フット駆動部6によりフット部4の支柱4aおよび可動脚4bのサーボモータFX,FYを調整量に応じて駆動し、投写映像の位置を移動する。
所定の範囲SA内でフット部4による形状補正が可能な場合は、ステップS6へ進む。所定の範囲SA内でフット部4による形状補正が困難な場合は、ステップS8へ進む。形状補正が困難な場合としては、プロジェクタ100の設置位置と、スクリーン位置との相対関係上、フット部4による形状補正を行うことにより、スクリーンが所定の範囲SAからはみ出してしまう場合が上げられる。
ステップS6では、制御部22は、所定の範囲SA内でのフット部4による調整量を、記憶部23の形状補正パターンデータと対応した形状補正テーブルから引き当てる。
ステップS7では、制御部22は、フット駆動部6によりフット部4の支柱4aおよび可動脚4bのサーボモータFX,FYを調整量に応じて駆動し、投写映像の位置を移動する。
ステップS8では、制御部22は、投写レンズ調整部19により投写部1のレンズシフト用の圧電モータSX,SY、およびズーム調整用の圧電モータOZを駆動し、投写映像の位置および大きさを検出されたスクリーンに合わせる。
ステップS9では、制御部22は、映像信号処理部12により台形補正処理を施させ、投写映像の有効映像の形状を検出されたスクリーンの形状に合わせる。
ステップS10では、制御部22は、ステップS7〜S9で調整された環境下で、投写映像をCCD2により撮像させる。
ステップS11では、制御部22は、画像解析部20によりCCD2が撮像したデータを解析させ、有効投写映像の位置、大きさおよび形状がスクリーンに一致しているか確認する。一致していないときには、ステップS5に戻り、再度、投写映像の調整を行う。
ステップS9では、制御部22は、映像信号処理部12により台形補正処理を施させ、投写映像の有効映像の形状を検出されたスクリーンの形状に合わせる。
ステップS10では、制御部22は、ステップS7〜S9で調整された環境下で、投写映像をCCD2により撮像させる。
ステップS11では、制御部22は、画像解析部20によりCCD2が撮像したデータを解析させ、有効投写映像の位置、大きさおよび形状がスクリーンに一致しているか確認する。一致していないときには、ステップS5に戻り、再度、投写映像の調整を行う。
続いて、ステップS4で、検出されたスクリーンの全貌がスクリーンSC4のように所定の範囲SA内に収まっていなかった場合について説明する。
ステップS12では、制御部22は、検出されたスクリーンを所定の範囲SA内に収めるためのフット調整の調整値を、記憶部23の位置補正テーブルから引き当てる。
ステップS13では、制御部22は、観察されるスクリーンの位置が所定の範囲SA内に収まるようにフット部4の支柱4aおよび可動脚4bのサーボモータFX,FYを調整値に応じて駆動する。
ステップS14では、制御部22は、ステップS13で調整された環境下で、投写映像をCCD2により撮像させる。
ステップS15では、制御部22は、検出されたスクリーンの全貌が、所定の範囲SA内に収まっているか、ステップS4と同様に観察されるスクリーンの状況に応じて確認する。
検出されたスクリーンの全貌が、所定の範囲SA内に収まっていないときには、ステップS12に戻り、再度、フット調整を行う。スクリーンの全貌がレンズシフト調整範囲SA内に収まったときには、ステップS5に進む。
ステップS12では、制御部22は、検出されたスクリーンを所定の範囲SA内に収めるためのフット調整の調整値を、記憶部23の位置補正テーブルから引き当てる。
ステップS13では、制御部22は、観察されるスクリーンの位置が所定の範囲SA内に収まるようにフット部4の支柱4aおよび可動脚4bのサーボモータFX,FYを調整値に応じて駆動する。
ステップS14では、制御部22は、ステップS13で調整された環境下で、投写映像をCCD2により撮像させる。
ステップS15では、制御部22は、検出されたスクリーンの全貌が、所定の範囲SA内に収まっているか、ステップS4と同様に観察されるスクリーンの状況に応じて確認する。
検出されたスクリーンの全貌が、所定の範囲SA内に収まっていないときには、ステップS12に戻り、再度、フット調整を行う。スクリーンの全貌がレンズシフト調整範囲SA内に収まったときには、ステップS5に進む。
続いて、ステップS3で、スクリーンがスクリーンSC1,SC5のように検出されなかった場合について説明する。
ステップS16では、制御部22は、映像補正部14によりパターンメモリ15から全黒のテストパターンを読み出させ、投写部1から全黒の映像を投写させる。全黒の映像は、階調値がゼロの映像であるため輝度が低く、壁面などの背景と同化する。
ステップS17では、制御部22は、検知感度を上げたCCD2により撮像範囲FAを撮像させる。
ステップS18では、制御部22は、画像解析部20によりCCD2が撮像したデータを解析させ、撮像範囲FAの範囲内にスクリーンが含まれているか判断する。
解析した撮像データは、図3において撮像範囲FAの範囲内の映像となる。スクリーンが撮像範囲FA内に検出されない場合は、「映像調整プログラム」を終了する。
スクリーンSC1,SC5のように、スクリーンが撮像範囲FAに掛かるか、含まれている場合は、ステップS19へ進む。
ステップS16では、制御部22は、映像補正部14によりパターンメモリ15から全黒のテストパターンを読み出させ、投写部1から全黒の映像を投写させる。全黒の映像は、階調値がゼロの映像であるため輝度が低く、壁面などの背景と同化する。
ステップS17では、制御部22は、検知感度を上げたCCD2により撮像範囲FAを撮像させる。
ステップS18では、制御部22は、画像解析部20によりCCD2が撮像したデータを解析させ、撮像範囲FAの範囲内にスクリーンが含まれているか判断する。
解析した撮像データは、図3において撮像範囲FAの範囲内の映像となる。スクリーンが撮像範囲FA内に検出されない場合は、「映像調整プログラム」を終了する。
スクリーンSC1,SC5のように、スクリーンが撮像範囲FAに掛かるか、含まれている場合は、ステップS19へ進む。
ステップS19では、制御部22は、検出されたスクリーンを、所定の範囲SA内で観察されるようにフット部4により移動させることが可能か否か、記憶部23の位置補正パターンデータと比較して判断する。検出されたスクリーンを所定の範囲SA内で観察されるようにフット部4により移動させることが困難な場合は、「映像調整プログラム」を終了する。
検出されたスクリーンを所定の範囲SA内で観察されるようにフット部4により移動させることが可能な場合は、ステップS20へ進む。なお、プロジェクタ100の場合、検出されたスクリーンの全貌が撮像範囲FAに収まっている場合は、概ねスクリーンを所定の範囲SA内で観察されるようにフット部4により移動させることが可能である。
ステップS20では、制御部22は、検出されたスクリーンを所定の範囲SA内に収めるためのフット調整の調整値を、記憶部23の位置補正パターンデータと対応した位置補正テーブルから引き当てる。
ステップS21では、制御部22は、観察されるスクリーンの位置が所定の範囲SA内に収まるようにフット部4の支柱4aおよび可動脚4bサーボモータFX,FYを調整値に応じて駆動する。
検出されたスクリーンを所定の範囲SA内で観察されるようにフット部4により移動させることが可能な場合は、ステップS20へ進む。なお、プロジェクタ100の場合、検出されたスクリーンの全貌が撮像範囲FAに収まっている場合は、概ねスクリーンを所定の範囲SA内で観察されるようにフット部4により移動させることが可能である。
ステップS20では、制御部22は、検出されたスクリーンを所定の範囲SA内に収めるためのフット調整の調整値を、記憶部23の位置補正パターンデータと対応した位置補正テーブルから引き当てる。
ステップS21では、制御部22は、観察されるスクリーンの位置が所定の範囲SA内に収まるようにフット部4の支柱4aおよび可動脚4bサーボモータFX,FYを調整値に応じて駆動する。
ステップS22では、制御部22は、ステップS21で調整された環境下で、投写映像をCCD2により撮像させる。
ステップS23では、制御部22は、検出されたスクリーンの全貌が、所定の範囲SA内に収まっているか、ステップS4と同様に観察されるスクリーンの状況に応じて確認する。
検出されたスクリーンの全貌が、所定の範囲SA内に収まっていないときには、ステップS20に戻り、再度、フット調整を行う。スクリーンの全貌がレンズシフト調整範囲SA内に収まったときには、ステップS5に進む。
ステップS23では、制御部22は、検出されたスクリーンの全貌が、所定の範囲SA内に収まっているか、ステップS4と同様に観察されるスクリーンの状況に応じて確認する。
検出されたスクリーンの全貌が、所定の範囲SA内に収まっていないときには、ステップS20に戻り、再度、フット調整を行う。スクリーンの全貌がレンズシフト調整範囲SA内に収まったときには、ステップS5に進む。
図5は、上述の「映像調整プログラム」により、「形状補正」がなされた場合の撮像データの一態様を示す図である。
図5においてスクリーンSC2は、図3のスクリーンSC2と同一のスクリーンである。所定の範囲SA内の左下に観察されていた台形状のスクリーン2は、ステップS7のフット部4によるフット調整により所定の範囲SA内の右上に略矩形として観察されている。
具体的に行われた「フット調整」は、フット部4の支柱4aの突出量を短くする方向にサーボモータFYを駆動し、可動脚4bは、X軸(−)方向に本体部50が回るようにサーボモータFXを駆動している。
これにより、投写レンズの光軸と、スクリーンSC2とが略直交することとなり、撮像範囲FAがX(−)およびY(−)の矢印に示される方向に移動し、「形状補正」がなされている。
「形状補正」がなされて略矩形として観察されるスクリーンSC2には、レンズシフトおよびズーム機能により、スクリーンSC2の形状および大きさに略一致した映像VFが投写されている。
図5においてスクリーンSC2は、図3のスクリーンSC2と同一のスクリーンである。所定の範囲SA内の左下に観察されていた台形状のスクリーン2は、ステップS7のフット部4によるフット調整により所定の範囲SA内の右上に略矩形として観察されている。
具体的に行われた「フット調整」は、フット部4の支柱4aの突出量を短くする方向にサーボモータFYを駆動し、可動脚4bは、X軸(−)方向に本体部50が回るようにサーボモータFXを駆動している。
これにより、投写レンズの光軸と、スクリーンSC2とが略直交することとなり、撮像範囲FAがX(−)およびY(−)の矢印に示される方向に移動し、「形状補正」がなされている。
「形状補正」がなされて略矩形として観察されるスクリーンSC2には、レンズシフトおよびズーム機能により、スクリーンSC2の形状および大きさに略一致した映像VFが投写されている。
図6(a)は、「形状補正」がなされたスクリーンSC2に投写される映像をスクリーン視点により観察したものである。
スクリーンSC2には、スクリーンSC2の矩形に沿った形で、映像VFが投写されている。投写映像VFは、台形補正がなされていないため、液晶ライトバルブ(図示せず)の持つ有効な解像度を有効映像としてフル活用している。
図6(b)は、「形状補正」がなされなかった場合、スクリーンSC2に投写される映像をスクリーン視点により観察したものである。
「形状補正」がなされなかった場合、スクリーンSC2には台形補正がなされた映像Vが投写される。この場合、有効な映像部分として、スクリーンに合致した映像部Eが切り出され、他の部分には全黒映像Bが投写される。
このため、有効な映像部Eの解像度は、液晶ライトバルブ(図示せず)の持つ有効な解像度から全黒映像Bの解像度を引いたものとなる。
スクリーンSC2には、スクリーンSC2の矩形に沿った形で、映像VFが投写されている。投写映像VFは、台形補正がなされていないため、液晶ライトバルブ(図示せず)の持つ有効な解像度を有効映像としてフル活用している。
図6(b)は、「形状補正」がなされなかった場合、スクリーンSC2に投写される映像をスクリーン視点により観察したものである。
「形状補正」がなされなかった場合、スクリーンSC2には台形補正がなされた映像Vが投写される。この場合、有効な映像部分として、スクリーンに合致した映像部Eが切り出され、他の部分には全黒映像Bが投写される。
このため、有効な映像部Eの解像度は、液晶ライトバルブ(図示せず)の持つ有効な解像度から全黒映像Bの解像度を引いたものとなる。
上述した通り、本実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)制御部22は、画像解析部20により検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように支柱4aの長さを調整することから、プロジェクタ100は、投写レンズ25の光軸Lと、スクリーンとが、直交する状態に近づくように光軸Lの略垂直方向の向きを調整してから映像を投写する。
さらに制御部22は、検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように支柱4aの長さ調整に加えて、回転脚4bを駆動することから、プロジェクタ100は、投写レンズ25の光軸Lと、スクリーンとが、直交する状態に近づくように光軸Lの略垂直方向に加えて、水平方向の向きも調整してから映像を投写する。
(1)制御部22は、画像解析部20により検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように支柱4aの長さを調整することから、プロジェクタ100は、投写レンズ25の光軸Lと、スクリーンとが、直交する状態に近づくように光軸Lの略垂直方向の向きを調整してから映像を投写する。
さらに制御部22は、検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように支柱4aの長さ調整に加えて、回転脚4bを駆動することから、プロジェクタ100は、投写レンズ25の光軸Lと、スクリーンとが、直交する状態に近づくように光軸Lの略垂直方向に加えて、水平方向の向きも調整してから映像を投写する。
投写レンズ25の光軸Lと、スクリーンとが直交する状態では、台形補正による有効な映像部分の切り出しが不要であり、有効な解像度を全て有効映像部分に宛がうことが可能であるため、プロジェクタ100が有する最高の解像度の映像を得ることができる。
また、フット部4は、投写レンズ25からの投写光による投写映像の位置を略垂直方向に移動させる支柱4a、および投写映像の位置を略水平方向に移動させる回転脚4bを有することから、プロジェクタ100は、映像の投写範囲が広い。
従って、本発明のプロジェクタ100は、映像を投写可能な投写範囲が広く、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な最も高画質の映像を投写することができる。
また、フット部4は、投写レンズ25からの投写光による投写映像の位置を略垂直方向に移動させる支柱4a、および投写映像の位置を略水平方向に移動させる回転脚4bを有することから、プロジェクタ100は、映像の投写範囲が広い。
従って、本発明のプロジェクタ100は、映像を投写可能な投写範囲が広く、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な最も高画質の映像を投写することができる。
(2)CCD2による撮像範囲FAは、ズーム調整による投写映像の大きさ、およびレンズシフトによる投写映像の位置を調整可能な所定の範囲SAを含んでおり、ワイドに設定されている。
さらに、制御部22は、検出されたスクリーンを、所定の範囲SA内で観察されるようにフット調整により移動させることが可能か否か、記憶部23の位置補正パターンデータと比較して判断し、移動が可能な場合は、スクリーンの「形状補正」に先立ち、所定の範囲SA内に検出されたスクリーンの全貌が収まるようにフット部4を駆動する。また、検出されたスクリーンの全貌が撮像範囲FAに含まれている場合は、概ね所定の範囲SA内に検出されたスクリーンの全貌が収まるように調整が可能である。
よって、検出されたスクリーンが、所定の範囲SA内に収まっていなくても、スクリーンが撮像範囲FA内に観察される場合は、フット調整により、概ね所定の範囲SA内に収めることができる。
従って、本発明のプロジェクタ100は、映像を投写可能な投写範囲が広い。
さらに、制御部22は、検出されたスクリーンを、所定の範囲SA内で観察されるようにフット調整により移動させることが可能か否か、記憶部23の位置補正パターンデータと比較して判断し、移動が可能な場合は、スクリーンの「形状補正」に先立ち、所定の範囲SA内に検出されたスクリーンの全貌が収まるようにフット部4を駆動する。また、検出されたスクリーンの全貌が撮像範囲FAに含まれている場合は、概ね所定の範囲SA内に検出されたスクリーンの全貌が収まるように調整が可能である。
よって、検出されたスクリーンが、所定の範囲SA内に収まっていなくても、スクリーンが撮像範囲FA内に観察される場合は、フット調整により、概ね所定の範囲SA内に収めることができる。
従って、本発明のプロジェクタ100は、映像を投写可能な投写範囲が広い。
(3)フット調整による「形状補正」は、補正後の撮像データにて観察されるスクリーンの全貌が所定の範囲SA内に収まる範疇で行われることから、プロジェクタ100は、「形状補正」後に観察されるスクリーンに、ズーム調整およびレンズシフト機能により投写映像の大きさおよび位置を略一致させることができる。
また、「形状補正」後に観察されるスクリーンは、フット調整により投写レンズ25の光軸Lと、スクリーンとが、直交する状態に近づくように光軸Lの向きの調整がなされていることから、当該スクリーンに合致するように投写される映像は、解像度が高い。
従って、プロジェクタ100は、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な高画質の映像を投写することができる。
また、「形状補正」後に観察されるスクリーンは、フット調整により投写レンズ25の光軸Lと、スクリーンとが、直交する状態に近づくように光軸Lの向きの調整がなされていることから、当該スクリーンに合致するように投写される映像は、解像度が高い。
従って、プロジェクタ100は、投写範囲内に設置されたスクリーンに、投写可能な高画質の映像を投写することができる。
(4)画像解析部20は、形状補正後に検出されるスクリーンの形状と、投写映像の有効な映像部分の形状とが略一致するように映像信号にて規定された映像の形状を補正することから、プロジェクタ100は、投写映像の大きさおよび位置に加えて、投写映像の有効な映像部分の形状を台形補正機能によりスクリーンの形状に略一致させる。
よって、フット調整による「形状補正」が施せない場合であっても、投写映像の有効な映像部分の形状を、所定の範囲SAに収まっているスクリーンの形状に略一致させることができる。
従って、プロジェクタ100は、投写範囲SA内に設置されたスクリーンの形状に合った映像を投写することができる。
よって、フット調整による「形状補正」が施せない場合であっても、投写映像の有効な映像部分の形状を、所定の範囲SAに収まっているスクリーンの形状に略一致させることができる。
従って、プロジェクタ100は、投写範囲SA内に設置されたスクリーンの形状に合った映像を投写することができる。
(5)フット部4の回転脚4bのクローラはゴムなどの弾性部材から構成され、クローラの接地長さは、少なくとも3cm以上の長さであることから、回転脚4bの駆動時に接地面との間で発生する音は、弾性部材により小さく抑えられる。さらに、本体部50の重量はクローラの接地長さで常に均等に分散支持されることから、本体部は常に安定している。
従って、プロジェクタ100は、クローラ式の回転脚4bにより、静かに旋回するとともに、常に安定した姿勢を保ち、安定した映像を投写することができる。
従って、プロジェクタ100は、クローラ式の回転脚4bにより、静かに旋回するとともに、常に安定した姿勢を保ち、安定した映像を投写することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
図1を用いて説明する。前記実施形態において、フット部4の支柱4aおよび回転脚4bは、それぞれラックを備えた金属支柱、クローラ式の回転部材として説明したが、これに限定するものではない。例えば、支柱4aは、シリンダまたは、ねじによる伸縮機構を備えた支柱であっても良い。回転脚4bは、ゴム製のタイヤであっても良い。
このような構成であっても、前記実施形態と同様にフット調整が行えることから、前記実施形態と同様な効果を得ることができる。
図1を用いて説明する。前記実施形態において、フット部4の支柱4aおよび回転脚4bは、それぞれラックを備えた金属支柱、クローラ式の回転部材として説明したが、これに限定するものではない。例えば、支柱4aは、シリンダまたは、ねじによる伸縮機構を備えた支柱であっても良い。回転脚4bは、ゴム製のタイヤであっても良い。
このような構成であっても、前記実施形態と同様にフット調整が行えることから、前記実施形態と同様な効果を得ることができる。
(変形例2)
図3および図2を用いて説明する。前記実施形態および変形例において、スクリーンが撮像範囲FA内に検出されない場合、検出不能である旨を表示や音声などにより報知することとしても良い。
例えば、映像補正部14により、「スクリーンが検出できません。プロジェクタの設置場所を変更して下さい。」という文字を映像信号に重畳させ投写映像にOSD(On Screen Display)表示する。OSD表示する文字は、パターンメモリ15に記憶させておく。
または、音声信号を生成する音声部と、スピーカを設けて、「スクリーンが検出できません。プロジェクタの設置場所を変更して下さい。」と音声報知することでも良い。
この構成によれば、使用者に、スクリーンが検出不能であることを、視覚または聴覚により、認識し易く報知することができるプロジェクタを提供することができる。
図3および図2を用いて説明する。前記実施形態および変形例において、スクリーンが撮像範囲FA内に検出されない場合、検出不能である旨を表示や音声などにより報知することとしても良い。
例えば、映像補正部14により、「スクリーンが検出できません。プロジェクタの設置場所を変更して下さい。」という文字を映像信号に重畳させ投写映像にOSD(On Screen Display)表示する。OSD表示する文字は、パターンメモリ15に記憶させておく。
または、音声信号を生成する音声部と、スピーカを設けて、「スクリーンが検出できません。プロジェクタの設置場所を変更して下さい。」と音声報知することでも良い。
この構成によれば、使用者に、スクリーンが検出不能であることを、視覚または聴覚により、認識し易く報知することができるプロジェクタを提供することができる。
(変形例3)
前記実施形態および変形例において、プロジェクタ100は、光変調素子として3枚の液晶ライトバルブを用いた液晶3板式の投写型プロジェクタとして説明したが、これに限定するものではない。
例えば、プロジェクタは、赤、緑、青色のカラーフィルタが規則的に格子状に配置され、1枚でフルカラーの変調光を射出することが可能な単板の液晶ライトバルブを用いる構成であっても良い。また、反射型液晶表示装置や、ティルトミラーデバイスを用いる構成であっても良い。
これらの構成であっても、前記実施形態および変形例と同様に映像調整を行うことが可能なことから、前記実施形態および変形例と同様の作用効果を得ることができる。
前記実施形態および変形例において、プロジェクタ100は、光変調素子として3枚の液晶ライトバルブを用いた液晶3板式の投写型プロジェクタとして説明したが、これに限定するものではない。
例えば、プロジェクタは、赤、緑、青色のカラーフィルタが規則的に格子状に配置され、1枚でフルカラーの変調光を射出することが可能な単板の液晶ライトバルブを用いる構成であっても良い。また、反射型液晶表示装置や、ティルトミラーデバイスを用いる構成であっても良い。
これらの構成であっても、前記実施形態および変形例と同様に映像調整を行うことが可能なことから、前記実施形態および変形例と同様の作用効果を得ることができる。
1…投写部、2…撮像部としてのCCD、3…固定脚、4…フット部、4a…支柱、4b…回転脚、5…追従脚、6…フット駆動部、10…光源部としてのランプ、12…映像信号処理部、14…映像補正部、17…光変調素子を含む光学部、19…投写レンズ調整部、20…画像解析部、22…制御部、23…記憶部、25…投写レンズ、FX,FY…サーボモータ、OZ,SX,SY…圧電モータ、SC,SC1,SC2,SC3,SC4,SC5…スクリーン、H…スクリーンを含む投写面としての壁面、V,VF,VM…投写映像、L…投写レンズの光軸、E…有効映像部、B…黒映像部、SA…所定の範囲、FA…撮像範囲。
Claims (7)
- 検出されたスクリーンに映像を投写するプロジェクタであって、
光を供給する光源部と、
前記光源部からの光を映像を規定する映像信号に応じて変調された変調光に変換する略矩形をなした光変調素子を含む光学部と、
前記光学部から射出された変調光を拡大し、投写される投写映像を表す投写光を生成する投写部と、
前記スクリーンを検出するために前記投写部の光軸と略平行な視点により前記スクリーンを含む投写面を撮像する撮像部と、
前記撮像部により撮像された撮像データから、スクリーンを検出する画像解析部と、
少なくとも前記投写部を含む前記プロジェクタの本体である本体部と、
前記本体部を支持し、前記投写部の下方に設けられ、前記本体部からの突出長さを変えることにより前記本体部の傾き度合いを調整し、前記投写部からの投写光による投写映像の位置を略垂直方向に移動させる支柱を有するフット部と、を備え、
前記フット部は、前記画像解析部により検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように前記支柱の突出長さを調整することを特徴とするプロジェクタ。 - さらに前記本体部は、前記本体部が水平方向に回転移動するときの支点となる固定脚を有し、
前記フット部は、前記支柱と接続し、前記固定脚を中心として前記本体部を略水平方向に回転移動させる回転脚を備え、
前記フット部は、前記検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように、前記回転脚を駆動することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。 - 前記投写部は、前記変調光を拡大する投写レンズと、
検出された前記スクリーンの大きさに前記投写映像の大きさを合わせるために前記投写レンズの拡大率を調整し、さらに前記スクリーン位置に前記投写映像の位置を合わせるために前記投写レンズの光軸が略直交する面上に沿って前記投写レンズの位置を調整する投写レンズ調整部と、を備え、
前記撮像部による前記撮像データの撮像範囲は、前記投写レンズ調整部による投写映像の大きさ、および位置の調整可能範囲である所定の範囲を含む広さを有し、
前記フット部は、前記検出されたスクリーンの形状補正動作に先立ち、前記撮像データの撮像範囲における前記所定の範囲内に、検出されたスクリーンの全貌が収まるように前記支柱の突出長さ調整、および前記回転脚を駆動することを特徴とする請求項1または2に記載のプロジェクタ。 - 前記フット部による前記検出されたスクリーンの形状補正動作は、前記形状補正後の前記撮像データから検出されるスクリーンの全貌が前記所定の範囲内に収まる範疇で行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロジェクタ。
- 前記映像信号により規定された映像の形状を補正する処理を施す映像信号処理部をさらに備え、
前記映像信号処理部は、前記形状補正後に検出されるスクリーンの形状と、投写映像の有効な映像部分の形状とが略一致するように映像信号にて規定された映像の形状を補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプロジェクタ。 - 前記フット部の回転脚は、クローラ式の回転脚であり、前記クローラは弾性部材から構成され、前記クローラの接地長さは、少なくとも3cm以上の長さであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロジェクタ。
- 映像を拡大して投写する投写レンズと、
前記投写レンズの光軸と略平行な視点から、映像を写し出すスクリーンを含む投写面を撮像する撮像部と、
前記撮像部が撮像した撮像データの中からスクリーンを検出する画像解析部と、
前記画像解析部により検出されたスクリーンの大きさに前記投写映像の大きさを合わせるために前記投写レンズの拡大率を調整し、さらに前記スクリーン位置に前記投写映像の位置を合わせるために前記投写レンズの光軸が略直交する面上に沿って前記投写レンズの位置を調整する投写レンズ調整部と、
前記映像を投写する投写レンズの光軸の向きを、前記投写レンズを備えた本体を傾かせること、または回転させることにより垂直および水平方向に調整するフット部と、を備えたプロジェクタの投写映像の調整方法であって、
前記撮像部により前記投写面を撮像する工程と、
前記画像解析部により前記撮像された撮像データの中からスクリーンを検出する工程と、
前記検出されたスクリーンが、前記投写レンズ調整部による投写映像の大きさ、および位置の調整可能範囲である所定の範囲内に収まっていない場合、前記スクリーンを前記フット部により前記所定の範囲内に収まるように前記投写レンズの光軸の向きを調整する工程と、
前記検出されたスクリーンの形状が、矩形に近づくように、前記フット部により前記投写レンズ光軸の向きを調整する工程と、
前記スクリーンの位置および大きさと、前記投写映像の位置および大きさが略一致するように、前記投写レンズ調整部により前記投写映像を調整する工程と、を含むことを特徴とするプロジェクタの投写映像の調整方法。
Priority Applications (1)
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2005
- 2005-06-20 JP JP2005178967A patent/JP2006350174A/ja not_active Withdrawn
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