JP2006348920A - ポンプの駆動ギヤ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ロータを備えたオイルポンプにおいて、そのロータをポンプボディの外部から回転させるシャフトに対して駆動源からの回転を伝達する合成樹脂製の駆動ギヤを前記シャフトに空転不能に装着固定すること。
【解決手段】 ポンプ内において流体を移送するロータと、該ロータを回転させる金属製のシャフトAと、ポンプボディ1外部に位置すると共に前記シャフトAに回転を伝達する合成樹脂製の駆動ギヤ11とからなること。前記駆動ギヤ11の成形と共に前記シャフトAが鋳込み成形されること。前記駆動ギヤ11に対して前記シャフトAが貫通する接触領域内に起伏状係止部A1 が形成されてること。該起伏状係止部A1 は、ピン部材7と前記シャフトAに形成された貫通孔6とからなり、前記ピン部材7には、溶融した樹脂が流入する樹脂受け7aが形成され、前記貫通孔6に前記ピン部材7が嵌入され、その長手方向両端が前記シャフトAの外周表面から突出すること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インナーロータとアウターロータ等のロータを備えたオイルポンプにおいて、そのロータをポンプボディの外部から回転させるシャフトに対して駆動源からの回転を伝達する合成樹脂製のギヤを前記シャフトに空転不能に装着固定するためのポンプの駆動ギヤ装置に関する。
近年、インナーロータ及びアウターロータを使用したオイルポンプにおいて、そのロータを合成樹脂から形成されたものが多く使用されている。さらにそのロータに駆動軸が装着され、該駆動軸には、ポンプボディの外部に伝動ギヤが装着され、該伝動ギヤが駆動源から動力を受け、前記駆動軸を介してポンプボディ内のロータに回転を伝達するものである。このような構造としたものが特許文献1に記載されている。すなわち、ジョイントピンは、駆動軸(ポンプ軸)の軸方向に直交するように取り付けられている。これがギヤ(被動ギヤ)のボスの端面のキー溝に係合することにより、駆動軸(ポンプ軸)とギヤ(被動ギヤ)とを連結する。
特開2000−310189
上記特許文献1に記載された内容では、オイルポンプの駆動軸とギヤは、ジョイントピンを介して連結されている。つまり、ジョイントピンは、駆動軸(ポンプ軸)に、それを横断するように取り付けられており、これがギヤ(被動ギヤ)のボスの端面のキー溝に係合することにより、駆動軸(ポンプ軸)及びギヤ(被動ギヤ)間を連結している(特許文献1の図8参照)。
その駆動軸(ポンプ軸)にギヤ(被動ギヤ)が挿入される構造であるため、前記駆動軸(ポンプ軸)とギヤ(被動ギヤ)には、クリアランスが存在することになる。そのクリアランスによって、駆動軸(ポンプ軸)とギヤ(被動ギヤ)との間において、ガタが生じ、ギヤ(被動ギヤ)倒れが発生するおそれがある。また、それによって、駆動軸(ポンプ軸)とギヤ(被動ギヤ)との接触面の偏磨耗や、ノイズが発生しやすくなる。本発明の目的は、金属製の駆動軸と、合成樹脂製のギヤとの結合強度を向上させると共に、ガタが生じないようにして、接触面の偏磨耗や、ノイズを防止することにある。
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、ポンプ内において流体を移送するロータと、該ロータを回転させる金属製のシャフトと、ポンプボディ外部に位置すると共に前記シャフトに回転を伝達する合成樹脂製の駆動ギヤとからなり、前記駆動ギヤの成形と共に前記シャフトが鋳込み成形され、前記駆動ギヤに対して前記シャフトが貫通する接触領域内に起伏状係止部が形成されてなるポンプの駆動ギヤ装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明は、前述の構成において、前記起伏状係止部は、ピン部材と前記シャフトに形成された貫通孔とからなり、前記ピン部材には、溶融した樹脂が流入する樹脂受けが形成され、前記貫通孔に前記ピン部材が嵌入され、その長手方向両端が前記シャフトの外周表面から突出してなるポンプの駆動ギヤ装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明は、前述の構成において、前記ピン部材は中空管とし、管内を前記樹脂受けとしてなるポンプの駆動ギヤ装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項4の発明は、前述の構成において、前記ピン部材とした中空ピンは、軸方向に沿って連続する割り部が形成された割りピンとしてなるポンプの駆動ギヤ装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明は、前述の構成において、前記ピン部材の長手方向両端面に窪みが形成され、該窪みを樹脂受けとしてなるポンプの駆動ギヤ装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項6の発明は、前述の構成において、前記起伏状係止部は、外周表面から突出する鍔状の膨大部とし、該膨大部は非円形状に形成されてなるポンプの駆動ギヤ装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項7の発明は、前述の構成において、前記起伏状係止部は、外周表面に係止凹み部が形成されてなるポンプの駆動ギヤ装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項8の発明は、前述の構成において、前記起伏状係止部の周囲には、多数の小突起からなる粗面領域としたポンプの駆動ギヤ装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項9の発明は、前述の構成において、前記粗面領域は、ローレット状部として形成されてなるポンプの駆動ギヤ装置としたことにより、上記課題を解決したものである。
請求項1の発明によって、合成樹脂製の駆動ギヤの成形と共にシャフトが鋳込み成形され、前記駆動ギヤに対して前記シャフトが貫通する駆動ギヤとの接触領域内に起伏状係止部が形成されているものである。従来の構造では、駆動軸(ポンプ軸)にギヤ(被動ギヤ)が挿入される構造であるため、駆動軸(ポンプ軸)とギヤ(被動ギヤ)にはクリアランスが存在しており、そのクリアランスによって、駆動軸(ポンプ軸)とギヤ(被動ギヤ)間でガタが生じ、ギヤ(被動ギヤ)倒れが発生するおそれがある。本発明では、前述したように、シャフトは、駆動ギヤに対して鋳込み成形されるものであり、その駆動ギヤとシャフトとを組立てる工程で、駆動ギヤ及びシャフト及び起伏状係止部との間にガタが生じることなく、またシャフトに対して駆動ギヤに倒れが発生するおそれもない。よって、シャフトと駆動ギヤとの接触面の偏磨耗や、ノイズの発生も防止することができる。
また、樹脂成形される駆動ギヤが成形後の冷却の過程で、樹脂と金属との線膨張係数の違いによって駆動ギヤが大きく収縮し、金属類のシャフトは収縮率が小さいので、駆動ギヤがシャフトに対して圧縮する力が常時加わることになり、前記起伏状係止部の回り止め効果も含め、より一体的になり、シャフトと樹脂駆動ギヤの結合強度が高くなるものである。さらに、シャフトの起伏状係止部は、駆動ギヤに鋳込まれることにより、その起伏状係止部全体が駆動ギヤ内部に被覆されることとなり、その起伏状係止部が駆動ギヤの表面から一切突出することがなく、使用においても安全にできるものである。
次に、請求項2の発明は、前記起伏状係止部は、ピン部材と前記シャフトに形成された貫通孔とからなり、前記ピン部材が前記貫通孔に嵌入されたものとした。これによって、起伏状係止部を簡単に組み立てることができる。また、ピン部材には樹脂受けが形成されており、この樹脂受けには、駆動ギヤを樹脂成形するための溶融した樹脂材が流入し、樹脂の硬化によって、その樹脂が樹脂受けに食い込み状態となり、ひいては駆動ギヤとシャフトのより一層強固なる結合とすることができる。
さらに、シャフトは起伏状係止部と共に駆動ギヤに鋳込むことで、ピン部材は貫通孔にほんの僅かだけ、手作業で押し込めることができる程度にきつめに挿入することができれば良く、後は駆動ギヤへの鋳込みによって、駆動ギヤの内部に被覆状態となって、ピン部材が固定されることになり、駆動ギヤとシャフトの起伏状係止部とが相乗的に強固に接合しあうことができるものである。
請求項3の発明は、前記ピン部材を中空管としたことで、中空ピンの内部にも樹脂が流れ込み、一体性が高く、中空ピンとしたピン部材とシャフトとの結合力及びシャフトと駆動ギヤの結合強度を共に向上させることができる。さらに、中空ピンをシャフトに圧入して駆動ギヤとシャフトの鋳込を行なうので、鋳込時のピン部材のシャフトからの脱落を防止でき、製造効率を向上させることができる。
請求項4の発明は、筋状割り部が形成された割りピンとしたことにより、該スプリングピンは周方向に弾性的に変化できるので、シャフトの貫通孔への挿入作業において貫通孔の孔加工には精度の高いものでなくて済ませることができ、圧入加工、成形加工がしやすく、加工工数も削減できる。さらに、鋳込時における駆動ギヤを成形する溶融した樹脂がスプリングピンの筋状割り部からも進入し、製造効率を向上させるものである。また、請求項5の発明においても、前記ピン部材の長手方向両端面に窪みが形成され、該窪みを樹脂受けとしたもので、その窪みに樹脂が食い込み、駆動ギヤとシャフトとの強固なる結合とすることができる。
請求項6の発明は、前記起伏状係止部は、外周表面から突出する鍔状の膨大部とし、該膨大部は非円形状に形成されたことにより、起伏状係止部の駆動ギヤへの占有領域も多くなり、駆動ギヤとシャフトとは、より一層強固に結合させることができるものである。請求項7の発明は、前記起伏状係止部は、外周表面に係止凹み部が形成されたことで、鋳込時における駆動ギヤの溶融した樹脂がその係止凹み部に入り込み、実質的に駆動ギヤの体積も増加し、ひいては駆動ギヤの力学的強度も増加させることができるものである。
請求項8の発明は、前記起伏状係止部の周囲には、多数の小突起からなり、鋳込から冷却硬化する駆動ギヤとシャフトとの食い付きが駆動ギヤとシャフトとの接触面の略全体に亘って良好となり、駆動ギヤとシャフトとを強固な結合にできる。また、請求項9では前記起伏状係止部は、ローレット状部に形成されることにより、駆動ギヤとシャフトとの接触面の略全体に亘って良好とすることができると共に、規則正しく形成されるローレット加工は、成形も機械成形ができ、製造効率を向上させることができる。
以下、本発明を図面に基づいて説明する。まず、本発明におけるオイルポンプは、図1(A)に示すように、ポンプボディ1,ポンプカバー2,ロータ(インナーロータ3及びアウターロータ4)は、合成樹脂製であり、前記インナーロータ3を回転させるシャフトAは金属製である。また、前記ポンプボディ1とポンプカバー2は、アルミもしくは鉄等の金属材で形成されることもある。そして、ポンプボディ1とポンプカバー2とはセットネジにより結合される。そのシャフトAは、前記ポンプボディ1とポンプカバー2とからなるポンプケーシングから水密的に突出しており、そのシャフトAの外部突出部分に駆動ギヤ11が装着されている。該駆動ギヤ11は、ポンプケーシングの外部に設置された動力源からシャフトAに回転力を伝達する役目をなし、そのシャフトAの回転によってインナーロータ3を回転させ、ポンプ動作が行なわれるものである。
前記ポンプボディ1内には、図示が省略された間仕切部、吸入ポート、吐出ポートが形成されている。また、前記ロータとして、前記インナーロータ3及びアウターロータ4は、図5に示すように、たとえばトロコイド歯形を有するもので、インナーロータ3には外周にトロコイド歯形が形成され、アウターロータ4には内周側にトロコイド歯形が形成されている。前記アウターロータ4のトロコイド歯形の歯数に対して前記インナーロータ3の歯数は少なく形成されている。そして、インナーロータ3の回転により、アウターロータ4も回転し、前記インナーロータ3のトロコイド歯形と、アウターロータ4のトロコイド歯形が相互に接触して歯間同士による空隙室すなわちセルを構成し、このセルに流体を閉じ込めて、インナーロータ3とアウターロータ4の回転と共に流体が移送される。
また、前記駆動ギヤ11の径方向中央には、図1(B),(C)に示すように、ボス部11aが形成されている。該ボス部11aは、略扁平円筒形状に形成され、駆動ギヤ11の他の部分よりも肉厚に形成されている。そのボス部11aに前記シャフトAが装着される。また、その駆動ギヤ11の外周部には、歯形部11bが形成されており、外部の動力源から回転力を受ける役目をなす。そのシャフトAは、前記ボス部11aが金型等を介して樹脂成形されるときに、鋳込により装着される。すなわち、金型に予めシャフトAが配置され、金型の湯口から溶融した樹脂が注湯され、金型内で樹脂が硬化すると共に前記シャフトAが強固に固着されるものである。そのシャフトAは、前記ボス部11aを回転駆動させるものであり、シャフトAの軸本体5に起伏状係止部A1 が形成されたものである。該起伏状係止部A1 は、前記ボス部11aとの軸方向における接触範囲内に形成され、その樹脂が起伏状係止部A1 の突起又は凹み箇所に入り込むことにより、前記ボス部11aを介して駆動ギヤ11とシャフトAとの極めて強固に結合できる。
そのシャフトAの起伏状係止部A1 には、複数の実施形態が存在する。その起伏状係止部A1 の第1の実施形態としては、図1(B)及び図2に示すように、シャフトAの軸本体5と、駆動ギヤ11のボス部11aとの接触領域に形成された貫通孔6とピン部材7とから構成される。前記貫通孔6は軸本体5の軸方向に直交(略直交も含まれる)に形成されたものである。前記ピン部材7は前記貫通孔6に対して貫通され、しかも、そのピン部材7の軸方向の両端箇所は前記軸本体5の外周面から突出した状態とする。
また、前記貫通孔6に対して、ピン部材7は、圧入により固定される構造とすることもある。前記貫通孔6の断面形状は、前記ピン部材7の断面形状にもよるが、通常は円である。また圧入による固定のため、貫通孔6の内径は、ピン部材7の外径より僅かに小さい程度で、しまり嵌めとなる寸法公差が適用される。これによって、軸本体5に貫通されたピン部材7の長手方向両端が突出することによって、起伏状係止部A1 が構成されるものである。このように、ピン部材7を前記貫通孔6に貫通させて、前記ピン部材7の長手方向両端箇所を軸本体5の外周面から適当な長さだけ突出した状態で、前記駆動ギヤ11のボス部11aの金型による樹脂成形時に鋳込むことで、シャフトAをボス部11aに強固に装着することができる。
そのピン部材7には、樹脂受け7aが形成されている。該樹脂受け7aには、前記駆動ギヤ11のボス部11aにシャフトAを鋳込むときに、溶融した樹脂が流入する部分であり、その溶融した樹脂が硬化してボス部11aの樹脂成形が完了したときに、その樹脂受け7aと該樹脂受け7aに流入して硬化した樹脂とがボス部11aとシャフトAとを強固に結合することになる。
その樹脂受け7aは、様々なタイプが有り、その第1タイプとしては、図1,図2に示すように、ピン部材7を中抜き,筒状又は管状とした中空ピンとし、その中空内部を管路状樹脂受け7a1 としたものである。この中空ピンとしたものでは、管路状樹脂受け7a1 は、管状であり、前記駆動ギヤ11のボス部11aにシャフトAを鋳込み成形するときに、図4(A)乃至(C)に示すように、溶融した樹脂rがその管路状樹脂受け7a1 の内部に流れ込み、その溶融した樹脂rが硬化して駆動ギヤ11とシャフトAの起伏状係止部A1 との係止力がより一層強固となり、結合強度が高くなる。
また、本発明では、上述したように、成形前にピン部材7(中空ピンを含む)を圧入しているため、前記シャフトAの型込めの時には、ピン部材7をシャフトAから脱落することがなく、よって、ボス部11aへの鋳込による一体成形が容易となる。さらに、ピン部材7をシャフトAの貫通孔6に圧入とした場合には、ピン部材7の端部がシャフトA(の軸本体5)の外周面の直径方向両側から突出させたものである。よって、その両側部分の突出量を調整し易く、シャフトAの直径方向両側におけるピン部材7の突出長さを互いに均等にすることができる。
また、前記ピン部材7として、図6(A)に示すように、軸方向に沿って連続する筋形状の割り部7bが形成されたスプリングピン(割りピン)が使用されることもある。該スプリングピンを使用することにより、シャフトAの貫通孔6への挿入を行ない易い。そのスプリングピンとしたピン部材7は、その軸方向に沿って隙間とした離間状の割り部7bが形成され、該割り部7bによって、周方向において弾性的な部材であるため、その外径が変化自在となるので、シャフトAの貫通孔6の内径の加工には、高い精度が必要ないものである。すなわち、前記貫通孔6の加工誤差をスプリングピンとしたピン部材7の弾性によって吸収することができるので、圧入し易く、加工が容易となるものである〔図6(B)参照〕。ひいては、製造効率を高めることができる。また、ピン部材7をスプリングピンとした場合には、鋳込時において前記駆動ギヤ11を成形する溶融した樹脂rがスプリングピンの割り部7bからも進入し、製造効率を向上させるものである〔図6(C)参照〕。
前記樹脂受け7aの第2タイプとしては、ピン部材7の軸方向両端箇所に窪み7a2 として形成されたものである。この窪み7a2 に溶融した樹脂が入り込むものである。この窪み7a2 の第1形状としては、図7(A),(B)に示すように、ピン部材7の軸方向の両端面に軸方向に沿って貫通しない浅い穴状の軸端窪みが形成されたものである。また、その窪み7a2 の第2形状は、図8(A),(B)に示すように、ピン部材7の軸方向両端箇所にその直径方向に沿って径方向筋溝として形成されたものが存在する。さらに、前記窪み7a2 の第3形状としては、、図9(A),(B)に示すように、ピン部材7の軸方向両端箇所にその軸方向に沿って軸方向筋溝として形成されたものが存在する。
次に、前記起伏状係止部A1 の第2実施形態を説明する。その起伏状係止部A1 としては、前記駆動ギヤ11のボス部11aと係止する部位に放射方向に突出した鍔状の膨大部8が形成されている。その膨大部8の平面形状としては、図10(A),(C)に示すように、略「0」字形状又はカプセル状,長円形状としたものである。そして、前記膨大部8は、そのシャフトA(の軸本体5)の直径方向における1組の対向する外周面は平坦部とし、これら1組の平坦部と直交する他の外周面は円周側面として形成されたものである。その対向する両平坦部の間隔は、シャフトAの軸本体5の直径と略等しく形成される。その膨大部8は、焼結、ダイカスト等の手法により、シャフトAの成形時に形成されることもあるが、前記膨大部8がシャフトAとは別部材として、シャフトAの軸本体5に圧入されて一体化することもあり、その製造には限定されない。
その膨大部8のシャフトAの径方向における突出部分は、2箇所でなく、放射状に複数箇所形成させることもある。また、前記膨大部8の形状として、そのシャフトAの軸方向正面より見て、正方形又は長方形等の4角形状に形成されたり〔図11(B)参照〕、又はボルト頭部やナット等のように6角形状としても良いし〔図11(A)参照〕、それ以上の多角形状とすることもあり、その膨大部8の外周面が多角面として形成されている。
前記起伏状係止部A1 の第3実施形態としては、図12(A),(B)に示すように、シャフトAの軸本体5に径方向に凹ませた係止凹み部9が形成されたものである。この係止凹み部9は、溝形状であり、前記シャフトA(の軸本体5)の長手方向に直交する方向で、且つ前記シャフトA(の軸本体5)の直径方向両側に対向するようにして、2つ形成されている。この係止凹み部9の底面は、直線状且つ平坦状である。その底面の幅方向における両側壁面は、前記シャフトAの長手方向に直角な面である。
さらに前記係止凹み部9の底面形状は、円弧状の面としてもよい。また、前記係止凹み部9は、シャフトAの径方向に2箇所でなく、シャフトAの断面周方向に複数箇所配置させても構わない。さらに、前記係止凹み部9は、前記シャフトAの周方向に溝を形成したもので、その底面部は円周状としたり、軸方向に直交する断面を4角形状としたり、又は6角形状等としても良い。
次に、第4実施形態としては、図13(A)に示すように、前記起伏状係止部A1 の周囲には、多数の小突起10a,10a,…からなる粗面領域10としてもよい、この小突起10a,10a,…は、略おろし金の表面のように、多数の小突起10a,10a,…を形成して、粗面を成形したものである。この粗面領域10を駆動ギヤ11のボス部11aとの接触面に亘ってシャフトAに形成することで、図13(B)に示すように、前記駆動ギヤ11のボス部11aと鋳込によるシャフトAとの食いつきが強固となり、ボス部11aとシャフトAとの結合力を極めて強くすることができるものである。図13(A)は、前記粗面領域10に前記ピン部材7を装着したものである。さらに、その粗面領域10において、図14(A),(B)に示すように、これをローレット状部10bとすることで、そのローレット状加工が、規則正しく形成されるものであり、よって成形も機械成形ができ、製造効率を向上させることができる。図14(A)は、前記ローレット状部10bとした粗面領域10に前記ピン部材7を装着したものである。
上述したように、前記駆動ギヤ11のボス部11aに対してシャフトAは、その起伏状係止部A1 と共に鋳込成形されるものである。そして、前記ボス部11aとシャフトAとの一体成形において、鉄等の金属材と合成樹脂との線膨張係数は違うので、前記ボス部11aにシャフトAの起伏状係止部A1 箇所が鋳込まれた後に、その冷却の過程で、樹脂であるボス部11aは大きく収縮するが、金属類のシャフトAは収縮率が小さく、そのために、前記ボス部11aがシャフトA(径方向内側に)に対してに圧縮する力を常時加わえることになる。そして、その起伏状係止部A1 による回り止め効果と共に、より一体的になり、シャフトAと前記駆動ギヤ11のボス部11aの結合強度が高くなる。
(A)は本発明におけるポンプの縦断側面図、(B)は起伏状係止部の第1実施形態として駆動ギヤにシャフトが鋳込まれた縦断側面図、(C)は(B)の一部切除したX1 −X1 矢視図である。 (A)はシャフトが鋳込された駆動ギヤの要部拡大断面図、(B)は(A)のX2 −X2 矢視断面図である。 (A)はピン部材が装着されたシャフトの斜視図、(B)はシャフトと、ピン部材とを分離した状態の斜視図である。 (A)乃至(C)はピン部材の樹脂受けに溶融した樹脂が入り込む状態を示す要部を拡大した工程図、(D)はピン部材に樹脂が適正に入りこんだ状態の要部断面図である。 インナーロータとアウターロータが装着されたポンプボディの要部平面図である。 (A)はピン部材をスプリングピンとした斜視図、(B)はピン部材とシャフトの貫通孔との誤差をピン部材の弾性にて吸収している状態を示す作用図、(C)はピン部材の割り部から溶融した樹脂が入り込む状態の作用図である。 (A)は樹脂受けを軸方向両端に設けた窪みとしたピン部材の斜視図、(B)はその樹脂受けに樹脂が入り込んだ状態の要部拡大断面図である。 (A)は樹脂受けを軸方向両端に設けた直径方向の溝形状としたピン部材の斜視図、(B)はその樹脂受けに樹脂が入り込んだ状態の要部拡大断面図である。 (A)は樹脂受けを軸方向両端に設けた軸方向の溝形状としたピン部材の斜視図、(B)はその樹脂受けに樹脂が入り込んだ状態の要部拡大断面図である。 (A)はシャフトの起伏状係止部の第2実施形態として膨大部が形成されたシャフトの要部斜視図、(B)は駆動ギヤにシャフトが鋳込形成された縦断側面図、(C)は(B)の縦断正面図である。 (A)は膨大部を六角形状としたピン部材の要部斜視図、(B)は膨大部を方形状としたピン部材の要部斜視図である。 (A)は起伏状係止部の第3実施形態として係止凹み部が形成されたシャフトの要部斜視図、(B)は係止凹み部に樹脂が入り込んだ状態の要部縦断正面図である。 (A)は起伏状係止部の第4実施形態として多数の小突起からなる粗面領域が形成されたシャフトの要部斜視図、(B)はその粗面領域に樹脂が食いついた状態の要部拡大断面図である。 (A)は起伏状係止部の第4実施形態としてローレット状とした粗面領域が形成されたシャフトの要部斜視図、(B)はその粗面領域に樹脂が食いついた状態の要部拡大断面図である。
符号の説明
A…シャフト、A1 …起伏状係止部、1…ポンプボディ、6…貫通孔、7…ピン部材、7a…樹脂受け、7b…割り部、7a2 …窪み、8…膨大部、9…係止凹み部、
10…粗面領域、10a…小突起、10b…ローレット状部、11…駆動ギヤ。

Claims (9)

  1. ポンプ内において流体を移送するロータと、該ロータを回転させる金属製のシャフトと、ポンプボディ外部に位置すると共に前記シャフトに回転を伝達する合成樹脂製の駆動ギヤとからなり、前記駆動ギヤの成形と共に前記シャフトが鋳込み成形され、前記駆動ギヤに対して前記シャフトが貫通する接触領域内に起伏状係止部が形成されてなることを特徴とするポンプの駆動ギヤ装置。
  2. 請求項1において、前記起伏状係止部は、ピン部材と前記シャフトに形成された貫通孔とからなり、前記ピン部材には、溶融した樹脂が流入する樹脂受けが形成され、前記貫通孔に前記ピン部材が嵌入され、その長手方向両端が前記シャフトの外周表面から突出してなることを特徴とするポンプの駆動ギヤ装置。
  3. 請求項2において、前記ピン部材は中空管とし、管内を前記樹脂受けとしてなることを特徴とするポンプの駆動ギヤ装置。
  4. 請求項3において、前記ピン部材とした中空ピンは、軸方向に沿って連続する割り部が形成された割りピンとしてなることを特徴とするポンプの駆動ギヤ装置。
  5. 請求項2において、前記ピン部材の長手方向両端面に窪みが形成され、該窪みを樹脂受けとしてなることを特徴とするポンプの駆動ギヤ装置。
  6. 請求項1において、前記起伏状係止部は、外周表面から突出する鍔状の膨大部とし、該膨大部は非円形状に形成されてなることを特徴とするポンプの駆動ギヤ装置。
  7. 請求項1において、前記起伏状係止部は、外周表面に係止凹み部が形成されてなることを特徴とするポンプの駆動ギヤ装置。
  8. 請求項1,2,3,4,5,6又は7のいずれか1項の記載において、前記起伏状係止部の周囲には、多数の小突起からなる粗面領域としたことを特徴とするポンプの駆動ギヤ装置。
  9. 請求項8において、前記粗面領域は、ローレット状部として形成されてなることを特徴とするポンプの駆動ギヤ装置。
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