JP2006348893A - 熱機関 - Google Patents

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大作 澤田
Shinichi Mitani
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Abstract

【課題】熱機関内部の摺動部に形成される空気軸受から流出する気体による熱機関内部の圧力変化を抑制すること。
【解決手段】この熱機関1は、ピストン50がシリンダ3の内部を往復運動し、この往復運動を、クランク軸30によって回転運動に変換する。クランク軸30は、クランクケース9内に格納されるとともに、クランクケース軸受部9Bによって回転可能に支持される。そして、クランクケース軸受部9Bとクランク軸30との摺動部のようなクランク軸の摺動部には、空気軸受が形成される。この空気軸受へ供給される気体は、クランクケース内部9iの気体である。ポンプ5は、クランクケース内部9iの気体を取り出し、これを加圧してから、空気軸受へ供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、摺動部に空気軸受を備える熱機関に関する。
熱機関を用いることにより、乗用車やバス、トラック等の車両に搭載される内燃機関の排熱や工場排熱等を回収する技術がある。このような用途に用いられる熱機関としては、例えば、理論熱効率に優れたスターリングエンジンがある。特許文献1には、ピストン内の作動媒体をピストンの周壁面から放出するスターリングエンジンが開示されている。
特開2000−46431号公報
ところで、特許文献1に開示されているスターリングエンジンでは、ピストンの周壁面から放出される作動媒体により、スターリングエンジン内部の圧力が変化し、それにともなって、意図しない出力変化が発生することがある。特に、スターリングエンジンの外部から作動媒体がピストン内へ供給される場合、スターリングエンジンの内部の圧力変化は大きくなる。
また、スターリングエンジンのような熱機関を排熱回収に用いる場合、低質の熱源から熱エネルギーを回収する必要があるため、熱機関内部の摺動部における摩擦を可能な限り低減する必要がある。このような場合、熱機関内部の摺動部に空気軸受を設け、空気軸受には熱機関の外部から気体を供給する構成が考えられる。かかる構成においても、熱機関内部の圧力が変化し、意図しない出力変化が発生することがある。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、熱機関内部の摺動部に形成される空気軸受から流出する気体による熱機関内部の圧力変化を抑制し、意図しない出力変化を抑制できる熱機関を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る熱機関は、シリンダの内部を往復運動するピストンを備える熱機関であり、前記ピストンの往復運動を回転運動に変換するクランク軸を格納するクランクケースと、少なくとも前記クランク軸の摺動部に形成される空気軸受と、前記クランクケースの内部の気体を取り出し、加圧してから前記空気軸受へ供給する軸受用気体供給手段と、を含むことを特徴とする。
この熱機関は、クランクケース内の気体を取り出して、熱機関内部の摺動部に形成される空気軸受へ供給する。これによって、熱機関内部の摺動部に形成される空気軸受から流出する気体は、再び空気軸受へ供給される。その結果、空気軸受から流出した気体によって熱機関内部(例えばクランクケース内部)の圧力上昇はほとんど発生しないので、熱機関の意図しない出力変化を抑制できる。
次の本発明に係る熱機関は、前記熱機関において、さらに、前記クランクケースの内部の気体以外の気体を、前記空気軸受を介さずに前記クランクケース内へ供給する気体通路を備えることを特徴とする。
次の本発明に係る熱機関は、前記熱機関において、前記軸受用気体供給手段は、
さらに、前記クランクケースの内部の気体以外の気体によって、前記クランクケースの内部の圧力を上昇させることを特徴とする。
次の本発明に係る熱機関は、前記熱機関において、前記軸受用気体供給手段は、前記空気軸受に供給する気体の圧力が、前記空気軸受が機能を発揮するために必要な空気軸受要求圧力よりも大きくなってから、前記クランクケースの内部の圧力を上昇させることを特徴とする。
次の本発明に係る熱機関は、前記熱機関において、前記軸受用気体供給手段は、前記空気軸受に供給される気体の圧力を、前記クランクケースの内部の圧力に比例して増加させることを特徴とする。
この発明によれば、熱機関内部の摺動部に形成される空気軸受から流出する気体による熱機関内部の圧力変化を抑制し、意図しない出力変化を抑制できる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記発明を実施するための最良の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
なお、以下においては、熱機関の一例としてスターリングエンジンを取り上げるが、この発明に係る熱機関はこれに限定されるものではない。また、以下においては、熱機関であるスターリングエンジンを用いて車両等に搭載される内燃機関の排熱を回収する例を説明するが、排熱の回収対象は内燃機関に限られない。例えば工場やプラント、あるいは発電施設の排熱を回収する場合にも本発明は適用できる。
この実施例に係る熱機関は、熱機関内部の摺動部、すなわち、クランク軸とコネクティングロッドの大端部との間、ピストンピンとコネクティングロッドの小端部との間、あるいはピストンとシリンダとの間等にいわゆる空気軸受を備える。そして、この実施例に係る熱機関は、負荷に応じてクランクケース内の圧力を変化させるとともに、クランクケース内の気体を加圧して前記空気軸受に圧力を供給する点に特徴がある。
図1は、実施例1に係る熱機関を示す全体図である。図2は、実施例1に係る熱機関のより詳細な構造を示す拡大断面図である。この実施例に係る熱機関1は、いわゆるディスプレーサ型のスターリングエンジンである。なお、スターリングエンジンの形式は、ディスプレーサ型に限られず、α型スターリングエンジン等、他の形式でもよい。この熱機関1は、例えば、内燃機関2とともに車両に搭載されて、内燃機関2の排ガスを熱源として駆動する。すなわち、この実施例において、熱機関1は、内燃機関2の排熱回収装置として用いられる。
熱機関1が備えるディスプレーサ7は、ディスプレーサシリンダ7Tと、この内部を往復運動するディスプレーサピストン7Pと、ヒータ7H、再生器7R及び冷却器7Cで構成される熱交換器7HEとを備える。ディスプレーサシリンダ7T及び熱交換器7HE内には、熱機関1の作動流体(この実施例では気体であり、空気)が満たされている。ディスプレーサシリンダ7Tは、ディスプレーサピストン7Pによって熱交換器7HEのヒータ7H側の空間(高温空間)と、冷却器7C側の空間(低温空間)とに仕切られる。そして、冷却器7C側の空間と、シリンダ(パワーシリンダ)3とは作動流体通路で接続されており、ディスプレーサシリンダ7T内の作動流体がシリンダ3内へ導かれる。
熱交換器7HEが備えるヒータ7Hには内燃機関2の排ガスExが導かれ、この排ガスExによってヒータ7Hが加熱される。ディスプレーサピストン7Pは、ディスプレーサコネクティングロッド7Kによってクランク軸30に連結されており、ピストン(パワーピストン)50と所定の位相差をもって往復運動するように構成される。
熱機関1は、シリンダ3と、シリンダ3内を往復運動するピストン50と、ピストン50の往復運動を回転運動に変換するクランク軸30と、ピストン50とクランク軸30とを連結する連結棒(以下コンロッドという)20と、クランクケース9とを備える。ここで、シリンダ3内の空間であって、ピストン50とシリンダヘッド3Hとの間に形成される空間は、作動空間3Iである。
クランクケース9は、クランク軸30を回転可能に支持して、クランクケース9の内部に格納する。シリンダ3は、一端がクランクケース9と接続されている。この実施例に係る熱機関1は、クランクケース内部圧力調整手段4によってクランクケース9内が加圧される。なお、この実施例においてクランクケース9内を加圧する気体は、熱機関1の作動流体(この実施例では空気)と同じ種類の気体である。
クランクケース内部圧力調整手段4とクランクケース9の内部とは、クランクケース内部加圧用気体通路92によって接続されている。クランクケース内部加圧用気体通路92は、クランクケース9の内部の気体以外の気体を、後述する空気軸受を介さずにクランクケース9内へ供給する気体通路である。このような気体通路を設け、クランクケース9内の気体以外の気体でクランクケース9内を加圧することで、安定してクランクケース9内へ気体を供給できる。その結果、確実にクランクケース9内を加圧できる。
クランクケース内部圧力調整手段4は、機関ECU(Electronic Control Unit)60によって制御され、例えば、熱機関1の負荷に応じて、クランクケース内部加圧用気体通路92を介してクランクケース9内へ空気Aを供給して、クランクケース9内を加圧する。また、クランクケース内部圧力調整手段4は、熱機関1の負荷によっては、クランクケース9の内部の空気Aを、クランクケース内部加圧用気体通路92を介して大気中へ放出して、クランクケース9内を減圧する。このように、この実施例に係る熱機関1では、熱機関1の負荷に応じてクランクケース内の圧力(以下クランクケース内圧力)Pcが調整される。次に、図2を用いて、この実施例に係る熱機関1の内部構造について説明する。
熱機関1が備えるクランク軸30は、回転軸部30sと、偏芯部30cとを含んで構成される。クランク軸30の回転軸部30sは、クランクケース9を構成するクランクケース軸受部9Bによって、クランクケース9へ回転可能に支持される。また、偏芯部30cには、コンロッド20の第1端部(以下大端部)201が組み付けられる。これによって、ピストン50の往復運動がコンロッド20を介して回転運動に変換され、熱機関1の出力として回転軸部30sから取り出される。
クランク軸30の内部には中空部(以下クランク側中空部)31が形成されている。クランク軸30の一端部には、蓋32が取り付けられており、クランク側中空部31を封止する。また、クランク軸30の回転軸部30sには、クランク側中空部31に連通する気体供給口36が形成されている。この気体供給口36は、クランクケース軸受部9Bの内側に形成される気体供給溝16に連通している。この気体供給溝16は、軸受部連通孔14及びバッファータンク6を介して、軸受用気体供給手段であるポンプ5に接続されている。ポンプ5は、熱機関1に設けられる気体取出通路18からクランクケース9の内部(以下クランクケース内部)9iの気体を取り出し、加圧してから、クランク側中空部31内へクランクケース内部9iの気体を供給する。なお、この実施例において、ポンプ5からクランク側中空部31内へ供給される気体は空気であり、熱機関1の作動流体と同じである。
ここで、クランクケース軸受部9Bの内側には、気体供給溝16を挟むように、軸受側圧抜き溝15が形成されている。そして、軸受側圧抜き溝15には、クランクケース内部9i及びクランクケース外に連通する圧抜き孔17が接続されている。これによって、クランク軸30の回転軸部30sに設けられる気体供給口36の周辺に漏れ出た気体をクランクケース内部9iやクランクケース外部に抜いて、気体供給口36周辺における気体の圧力上昇を抑制し、回転軸部30sの周方向における圧力をバランスさせる。
クランク軸30には、クランク側給気口35、37及び34が設けられている。より具体的には、回転軸部30sの側周部にはクランク側給気口35が設けられ、偏芯部30cの側周部にはクランク側給気口34が設けられる。また、偏芯部30cの端面には、クランク側給気口37が設けられる。
ポンプ5によってクランク側中空部31内に導入される気体は、クランク側給気口35、37からクランクケース軸受部9Bとクランク軸30との間に流出して、空気軸受を構成する。また、クランク側中空部31内に導入される気体は、偏芯部30cの側周部に設けられるクランク側給気口34から流出して、偏芯部30cとコンロッド20の大端部201との間に空気軸受を構成する。これによって、クランク軸30とクランクケース軸受部9Bとの摩擦、及びクランク軸30とコンロッド20の大端部201との摩擦を極めて低減できる。なお、前記空気軸受は、いわゆる静圧空気軸受である。
クランク軸30の偏芯部30cには、クランク側中空部31内の気体を、ピストンピン40内に形成される中空部(以下ピン側中空部)43へ送るための気体流出口33が形成されている。クランク軸30の偏芯部30cに大端部201が組み付けられるコンロッド20は、内部に気体通路21が形成されている。そして、クランク軸30の偏芯部30cに設けられる気体流出口33から流出するクランク側中空部31内の空気が、前記気体通路21内へ送り込まれる。
また、コンロッド20は、第2端部(以下小端部)202が、ピストンピン40に組み付けられている。なお、大端部201と小端部202とは、コンロッド軸部20sで連結されている。コンロッド20の内部(すなわち、コンロッド軸部20sの内部)に形成される気体通路21は、前記大端部201内と前記小端部202内とを連通している。そして、クランク軸30の偏芯部30cに設けられる気体流出口33から放出されたクランク側中空部31内の空気は、前記気体通路21内を通ってコンロッド20の小端部202まで送られる。
ピストンピン40は、上述したように、内部にピン側中空部43が形成される。このピン側中空部43は、ピストンピン40を貫通している貫通孔である。また、ピストンピン40には、コンロッド20の気体通路21を介して送られるクランク側中空部31内の気体を、ピン側中空部43内へ取り込むための気体流入口41が設けられる。この気体流入口41は、ピストンピン40の側周部に開口して、ピン側中空部43へ連通する。
また、ピストンピン40の側周部には、ピン側中空部43と連通するピン側給気口42が設けられている。そして、ピン側中空部43内の気体は、ピン側給気口42からピストンピン40とコンロッド20の小端部202との間に流出して、空気軸受を構成する。これによって、ピストンピン40とコンロッド20の小端部202との摩擦を極めて低減できる。なお、この空気軸受は静圧空気軸受である。
この実施例に係る熱機関1が備えるピストン50は、内部に中空部(以下ピストン側中空部)51が設けられている。ピストン側中空部51には、ピストン50に取り付けられるピストンピン40のピン側中空部43が連通しており、ピン側中空部43内の気体がピストン側中空部51へ供給される。また、ピストン50の側周部には、ピストン側給気口53が、ピストン50の周方向に一定の間隔で複数設けられている。
ピストン側給気口53は、ピストン側中空部51に連通しており、ピストン側中空部51内の気体をピストン50とシリンダ3との間に流出させる。これによって、ピストン50とシリンダ3との間に空気軸受(静圧空気軸受)を形成し、ピストン50の運動時における、ピストン50とシリンダ3との摩擦を極めて低減できる。なお、ピストン側中空部51及びピストン側給気口53は、例えば近似直線機構等によってピストン50を支持することにより、ピストン50のサイドフォースを押さえ込めれば、必ずしも設ける必要はない。
ここで、この実施例に係る熱機関1では、空気軸受に用いられる気体が空気であるため、便宜上「空気軸受」というが、「空気軸受」に用いる気体は空気以外のものであってもよい(以下同様)。また、この実施例において、空気軸受には、クランクケース軸受部9Bとクランク軸30との間に形成されるもののように、回転軸を支持するもののみならず、ピストン50とシリンダ3との間に形成されるもののように、往復運動するピストン50を支持するものも含まれる。すなわち、この実施例において、空気軸受は、摺動する一対の構造物同士の間に気体が介在して、摩擦を低減する機能を有するものである。
この実施例に係る熱機関1が備える空気軸受を機能させるためには、摺動する一対の構造物の間に気体(この実施例では空気)を供給する必要がある。この実施例では、軸受用気体供給手段であるポンプ5によって空気軸受を機能させるために必要な気体(以下軸受用気体)を供給する。この実施例において、ポンプ5は、熱機関1が内燃機関2の排熱を回収することによって生み出した出力の一部によって駆動されて、熱機関1の内部の摺動部に設けられる空気軸受へ軸受用気体を供給する。
ところで、上述の通り、この実施例において空気軸受は、クランク軸30の偏芯部30cとコンロッド20の大端部201との間や、ピストン50とシリンダ3との間等の摺動部に設けられる。すなわち、空気軸受は、熱機関1の内部に設けられることになる。そして、ポンプ5から空気軸受へ供給される軸受用気体は、一部がクランク軸30の偏芯部30cとコンロッド20の大端部201との間等に形成される空気軸受から熱機関1の内部(主にクランクケース内部9i)へ漏れる。これによって、クランクケース内部9iの圧力が上昇するため、これを補正する手段が必要になる。
また、上述したように、この実施例1に係る熱機関は、クランクケース9内を加圧する。ここで、この実施例において、空気軸受が設けられる摺動部は熱機関1の内部にある。このため、クランクケース内圧力Pcが作用する環境下において空気軸受としての機能を発揮させるためには、クランクケース内圧力Pcよりも高い圧力で軸受用気体を摺動部へ供給する必要がある。しかし、クランクケース内圧力Pcよりも高い圧力で軸受用気体を供給するためには、大きなエネルギーが必要となる。
そこで、この実施例に係る熱機関1では、所定のクランクケース内圧力Pcに加圧されたクランクケース内部9iの気体をポンプ5へ導入する。そして、この気体をクランクケース内圧力Pcよりも高い軸受用気体供給圧力Psまで加圧した後、軸受用気体として熱機関1の内部の摺動部へ供給して空気軸受を構成する。このように、クランクケース内部9iの気体を軸受用気体として用いるので、空気軸受から熱機関1の内部へ漏れ出た軸受用気体は、クランクケース9内から軸受用気体として再び空気軸受へ供給される。その結果、空気軸受から漏れ出た軸受用気体によるクランクケース内圧力Pcの上昇はほとんど発生しない。すなわち、空気軸受から漏れ出た軸受用気体によって、クランクケース内圧力Pcはほとんど影響を受けない。これによって、意図しない熱機関1の出力変化を極めて低減できる。
また、所定のクランクケース内圧力Pcまで加圧されたクランクケース内部9iの気体を軸受用気体として用いることで、軸受用気体を軸受用気体供給圧力Psまで加圧するためのエネルギーは、大気圧の軸受用気体を軸受用気体供給圧力Psまで加圧する場合と比較して、クランクケース内圧力Pc程度に相当するエネルギーが低減できる。次に、ポンプ5によって熱機関1のクランクケース内部9iの気体を熱機関1内の摺動部に設けられる空気軸受へ供給する構成を説明する。
ポンプ5は、熱機関1が備えるクランク軸30の回転軸部30sに、動力断続手段であるクラッチ8を介して取り付けられる。そして、機関ECU60が備える軸受用気体供給制御装置61によってクラッチ8を断続することにより、必要に応じて熱機関1の内部の摺動部に設けられる空気軸受へ軸受用気体を供給する。
ポンプ5とクランクケース9内とは、気体取出通路90によって接続されている。ポンプ5は、所定のクランクケース内圧力Pcに加圧されたクランクケース内部9iの気体を吸い込み、クランクケース内圧力Pcよりも高い軸受用気体供給圧力Psまで加圧してから、バッファータンク6へ圧送する。ポンプ5とバッファータンク6との間には逆止弁70が設けられており、バッファータンク6からポンプ5への気体の逆流を防止する。バッファータンク6と軸受部連通孔14(図2)とは、クランクケース内部加圧用気体通路92で接続されており(図2参照)、バッファータンク6内の軸受用気体がクランク軸30のクランク側中空部31へ供給される。バッファータンク6を設けることにより、安定して空気軸受へ軸受用気体を供給できる。
バッファータンク6には、軸受用気体供給圧力センサ82が設けられている。軸受用気体供給制御装置61は、軸受用気体供給圧力センサ82の信号を取得して、バッファータンク6内の圧力を監視する。そして、軸受用気体供給制御装置61は、バッファータンク6内が軸受用気体供給圧力Psに保たれるようにポンプ5を制御する。例えば、軸受用気体供給制御装置61がクランクケース内圧力センサ81によってクランクケース内圧力Pcを監視する。そして、熱機関1の負荷変動によりクランクケース内圧力Pcが変化した場合には、バッファータンク6内の圧力がクランクケース内圧力Pc以下にならないように、バッファータンク6内の圧力を制御する。
例えば、熱機関1の運転中、バッファータンク6内の圧力が軸受用気体供給圧力Ps以下になった場合、軸受用気体供給制御装置61はクラッチ8を係合させる。これによって、ポンプ5を駆動して、バッファータンク6内の圧力を軸受用気体供給圧力Psよりも大きくする。バッファータンク6内の圧力が軸受用気体供給圧力Psよりも大きくなったら、軸受用気体供給制御装置61はクラッチ8を開放して、ポンプ5の駆動を停止させる。このような構成によって、熱機関1内の摺動部に設けられる空気軸受には、クランクケース内圧力Pcよりも高い軸受用気体供給圧力Psで、軸受用気体が供給される。
上述した通り、軸受用気体供給圧力Psは、クランクケース内圧力Pcよりも高い圧力である。この実施例に係る熱機関1は、その負荷に応じてクランクケース内圧力Pcを変化させるが、この場合、軸受用気体供給圧力Psは、クランクケース内圧力Pcに、所定の定数C1を乗じた値とすることが好ましい(式(1)参照)。
Ps=C1×Pc・・・(1)
ここで、所定の定数C1は、(作動空間3I内における作動流体の圧力振幅)/(クランクケース内圧力)、及び(ピストン50の受圧面積)/(空気軸受の受圧面積)に比例して設定する。
熱機関1の負荷の影響が極めて小さい摺動部に設けられる空気軸受に軸受用気体を供給する場合、軸受用気体供給圧力Psは、例えば、式(2)に示すように、軸受用気体供給圧力Psは、クランクケース内圧力Pcに、所定の定数C2を加えた値とすることが好ましい(式(2)参照)。
Ps=Pc+C2・・・(2)
ここで、定数C2は、軸受用気体供給圧力Psが空気軸受の負荷以外の荷重に対応できる範囲で、かつクランクケース内圧力Pcに打ち勝って軸受用気体を空気軸受に供給できる最小値となるように設定される。なお、空気軸受の負荷とは、摺動する一対の構造物同士を気体によって浮上させるための負荷であり、例えば、シリンダ3とピストン50との間の空気軸受では、ピストン50を浮上させるための負荷である。
熱機関1の負荷の影響が極めて小さい摺動部とは、例えば、ピストン50がグラスホッパやワットリンク等の近似直線機構によって支持される場合における、ピストン50とシリンダ3との間の摺動部である。この場合、ピストン50のサイドフォース(ピストン50の運動方向に略直交する方向の力)が、空気軸受の負荷以外の荷重となる。なお、近似直線機構によってピストン50を支持する場合、サイドフォースは極めて小さくなる。
軸受用気体供給圧力Psは、前記サイドフォースに対応できる範囲で、かつクランクケース内圧力Pcに打ち勝って、熱機関1の負荷の影響が極めて小さい摺動部に設けられる空気軸受へ、軸受用気体を供給できる最小値に設定する。このようにすれば、空気軸受に供給する軸受用気体の供給量を抑制できるので、軸受用気体を供給するために要するエネルギーを抑制できる。
以上、この実施例に係る熱機関は、負荷に応じてクランクケース内の圧力を変化させ、かつ熱機関内部の摺動部に空気軸受を備えており、クランクケース内の気体を加圧して前記空気軸受に圧力を供給する。このように、この実施例に係る熱機関は、クランクケース内の気体を加圧して、軸受用気体として空気軸受へ供給するので、空気軸受から漏れ出た軸受用気体によって、クランクケース内圧力はほとんど影響を受けない。これによって、意図しない熱機関の出力変化を極めて低減できる。
また、所定の圧力まで加圧されたクランクケース内の気体を軸受用気体として用いるので、軸受用気体を軸受用気体供給圧力まで加圧するためのエネルギーを低減できる。特に、この実施例に係る熱機関を排熱回収用に用いる場合、空気軸受に軸受用気体を供給するエネルギーを抑制できるので、回収した熱エネルギーを有効に利用できる。なお、この実施例で開示した構成と同様の構成を備える熱機関は、この実施例に係る熱機関と同様の作用、効果を奏する。また、この実施例で開示した構成は、以下の実施例でも適用できる。
この実施例に係る熱機関は、実施例1に係る熱機関と略同様の構成であるが、空気軸受へ軸受用気体を供給する軸受用気体供給手段によって、クランクケース内の気体を加圧することにより、熱機関の負荷に応じてクランクケース内の圧力を変更する点が異なる。他の構成は実施例1と同様である。
図3は、実施例2に係る熱機関を示す全体図である。この実施例に係る熱機関1aは、軸受用気体供給手段であるポンプ5とバッファータンク6との間に、加圧気体供給先切替手段65が設けられる。また、ポンプ5とクランクケース9内とを接続する気体取出通路90の途中に、導入気体切替手段66が設けられる。加圧気体供給先切替手段65及び導入気体切替手段66は、軸受用気体供給制御装置61によって制御される。
図4−1は、加圧気体供給先切替手段の一例を示す説明図である。図4−1に示すように、この実施例において、加圧気体供給先切替手段65は、三方弁で構成される。ポンプ5から吐出される所定の圧力まで加圧された気体は、気体導入口65iへ導入される。加圧気体供給先切替手段65は軸受用気体供給制御装置61によって制御され、気体導入口65iから導入される気体の吐出先は、第1吐出口65o1又は第2吐出口65o2のいずれか一方に選択できる。
第1吐出口65o1が選択された場合、ポンプ5から吐出された気体は、バッファータンク6へ供給される。一方、第1吐出口65o2が選択された場合、ポンプ5から吐出された気体は、クランクケース内部加圧用気体通路93を介してクランクケース9内へ供給される。これによって、軸受用気体供給手段であるポンプ5によって熱機関1aが備える空気軸受へ軸受用気体を供給し、また熱機関1aのクランクケース内部9iを加圧することができる。ここで、クランクケース内部加圧用気体通路93は、クランクケース9の内部の気体以外の気体を、後述する空気軸受を介さずにクランクケース9内へ供給する気体通路である。
なお、加圧気体供給先切替手段65の気体導入口65iをバッファータンク6の出口に接続し、第1吐出口65o1を熱機関1aが備える空気軸受に接続し、第2吐出口65o2を熱機関1aのクランクケース9内へ接続するようにしてもよい。この場合、バッファータンク6内にためられた気体がクランクケース9内へ供給されるので、安定してクランクケース9内を加圧することができる。
図4−2は、導入気体切替手段の一例を示す説明図である。図4−2に示すように、この実施例において、導入気体切替手段66は、三方弁で構成される。導入気体切替手段66の気体出口66oとポンプ5とは気体取出通路90で接続されている。気体取入口66iには、クランクケース9側の気体取出通路90が接続されており、クランクケース内部9iの気体が導入気体切替手段66へ導かれる。また、気体出入口66ioは大気に開かれている。
導入気体切替手段66は、気体出口66oと気体取入口66iとの連通、気体出口66oと気体出入口66ioとの連通、気体取入口66iと気体出入口66ioとの連通のうちいずれか一つを選択できる。軸受用気体供給制御装置61によって気体出口66oと気体取入口66iとの連通が選択された場合、ポンプ5は、クランクケース内部9iの気体を加圧して加圧気体供給先切替手段65へ吐出する。
軸受用気体供給制御装置61によって気体出口66oと気体出入口66ioとの連通が選択された場合、ポンプ5は、大気中から空気A(クランクケース内部9iの気体以外の気体に相当する)を取り込んで加圧して、加圧気体供給先切替手段65へ吐出する。軸受用気体供給制御装置61によって気体取入口66iと気体出入口66ioとの連通が選択された場合、クランクケース内部9iの気体は大気中へ放出される。すなわち、クランクケース内部9iの圧力は減圧される。
このように、加圧気体供給先切替手段65及び導入気体切替手段66を備えることにより、この実施例に係る熱機関1aでは、軸受用気体供給手段であるポンプ5によって、クランクケース内部9iの気体を加圧して、熱機関1aが備える空気軸受へ軸受用気体として供給することができる。また、軸受用気体供給手段であるポンプ5により、大気中の空気Aを、クランクケース内部加圧用気体通路93を通して直接、又はバッファータンク6を介してクランクケース内部9iに供給することで、熱機関1aのクランクケース内の圧力を調整することができる。すなわち、クランクケース内部9iの気体以外の気体(大気中の空気A)によって、熱機関1aのクランクケース内の圧力を調整することができる。このように、これによって、クランクケース内部9iを加圧するための加圧手段を、軸受用気体供給手段で兼用できるので、ポンプ5等の補機類を含めた熱機関1aの全体を小型化できる。次に、この実施例に係る熱機関の運転制御を説明する。
この実施例に係る熱機関の運転制御では、軸受用気体供給圧力Psとクランクケース内圧力Pcとを、それぞれ空気軸受要求圧力Psl、目標クランクケース内圧力Pclよりも大きくなるように制御する。ここで、この実施例に係る熱機関1aは、加圧気体供給先切替手段65によって、軸受用気体供給手段であるポンプ5で加圧した気体の供給先を、熱機関1aが備える空気軸受又はクランクケース内部9iのいずれか一方とする。そして、軸受用気体供給圧力Psとクランクケース内圧力Pcとの両方が、それぞれ空気軸受要求圧力Psl、目標クランクケース内圧力Pcl以下になった場合は、空気軸受を優先してポンプ5で加圧した気体を供給する。
図5は、実施例2に係る熱機関の運転制御の手順を示すフローチャートである。次の説明では、適宜図3、図4−1、図4−2を参照されたい。この実施例に係る熱機関の運転制御を実行するにあたり、軸受用気体供給制御装置61は、クランクケース内圧力センサ81及び軸受用気体供給圧力センサ82から、クランクケース内圧力Pc及び軸受用気体供給圧力Psを取得する(ステップS101)。次に、軸受用気体供給制御装置61は、軸受用気体供給圧力Psと、所定の空気軸受要求圧力Pslとを比較する(ステップS102)。空気軸受要求圧力Pslは、例えば、実施例1で説明した式(1)の関係、すなわち、空気軸受要求圧力Psl=C1×Pcを用いて、取得したクランクケース内圧力Pcをこの式に与えて決定する。
Ps>Pslである場合(ステップS102:No)、ステップS105から始まるクランクケース内圧力Pcの制御に移行する。Ps≦Pslである場合(ステップS102:Yes)、熱機関1aが備える空気軸受は十分に機能を発揮していないおそれがあるので、軸受用気体を十分に供給して、空気軸受の機能を発揮させる必要がある。このため、軸受用気体供給圧力Psが空気軸受要求圧力Pslより大きくなるまで軸受用気体を加圧する(ステップS103)。
このように、この実施例に係る熱機関1aは、軸受用気体供給圧力Psが空気軸受要求圧力Pslよりも大きくなるように、クランクケース内圧力の調整に優先して、軸受用気体供給圧力Psを上昇させる。これによって、熱機関1aが備える空気軸受は、その機能を迅速に発揮できるので、熱機関1aの摺動部における摩擦の増加に起因する摺動部の摩耗や、熱機関1aの駆動エネルギーの損失を低減できる。
軸受用気体供給圧力Psを増加させるにあたり、軸受用気体供給制御装置61は、加圧気体供給先切替手段65の気体導入口65iから導入される気体の吐出先として、第1吐出口65o1を選択するとともに、導入気体切替手段66の気体出口66oと気体取入口66iとの連通を選択する。また、軸受用気体供給制御装置61は、ポンプ5を駆動する。これによって、ポンプ5は、導入気体切替手段66を介してクランクケース9内から気体を取り込んで加圧する。そして、ポンプ5は、加圧した気体を軸受用気体として、加圧気体供給先切替手段65を介してバッファータンク6へ供給する。
次に、軸受用気体供給制御装置61は、軸受用気体供給圧力センサ82から軸受用気体供給圧力Psを取得し、軸受用気体供給圧力Psが所定の空気軸受要求圧力Pslに所定のマージン圧力Pαを加算した値(Psl+Pα)よりも大きくなっているか否かを判定する(ステップS104)。ここで、軸受用気体供給圧力Psが所定の空気軸受要求圧力Pslよりも大きくなっていれば、熱機関1aが備える空気軸受は機能を発揮すると考えられる。
しかし、軸受用気体供給圧力Psの測定ばらつきや、軸受用気体供給が軸受部連通孔14、気体供給溝16等を通過して空気軸受へ供給されることによる供給遅れ等を考慮して、空気軸受要求圧力Pslにマージン圧力Pαを加算した値を超えるまで、軸受用気体供給圧力Psを加圧することが好ましい。また、バッファータンク6内の軸受用気体供給圧力Psを(Psl+Pα)よりも大きい圧力に加圧しておけば、バッファータンク6内の圧力が空気軸受要求圧力Psl以下になるまである程度の時間を要するので、ポンプ5の駆動頻度を少なくすることができる。
Ps≦Psl+Pαである場合(ステップS104:No)、Ps>Psl+Pαとなるまでポンプ5は加圧を継続する。Ps>Psl+Pαとなったら(ステップS104:Yes)、軸受用気体供給制御装置61は、ステップS101で取得したクランクケース内圧力Pcと、目標クランクケース内圧力Pclとを比較する(ステップS105)。Pc≠Pclである場合(ステップS105:No)、熱機関1aの負荷に応じたクランクケース内圧力になっていないと判定できる。
この場合には、Pc=Pclとなるように、クランクケース内圧力Pcを調整する(ステップS106)。なお、厳密にPc=Pclとなっているか否かを判断してもよいが、クランクケース内圧力Pcの測定ばらつき等を考慮して、クランクケース内圧力Pcが目標クランクケース内圧力Pclを中心とした所定の範囲にある場合には、Pc=Pclとみなしてもよい。次に、クランクケース内圧力Pcの調整方法を説明する。
クランクケース内圧力Pcを調整するにあたりPc≠PclかつPs≦Pclである場合、軸受用気体供給制御装置61は、加圧気体供給先切替手段65の気体導入口65iから導入される気体の吐出先として、第2吐出口65o2を選択するとともに、導入気体切替手段66の気体出口66oと気体出入口66ioとの連通を選択する。また、軸受用気体供給制御装置61は、クラッチ8を係合することにより、ポンプ5を駆動する。これによって、ポンプ5は、導入気体切替手段66を介して大気中から空気Aを取り込み、加圧する。そして、ポンプ5は、加圧した空気Aを、加圧気体供給先切替手段65を介してクランクケース9内へ供給し、クランクケース内部9iの気体を加圧する。
クランクケース内圧力Pcを調整するにあたりPc≠PclかつPs>Pclである場合、軸受用気体供給制御装置61は、導入気体切替手段66の気体取入口66iと気体出入口66ioとの連通を選択し、クラッチ8を開放することによりポンプ5を停止する。これによって、クランクケース内部9iの気体は加圧気体供給先切替手段65を介して大気中へ放出されるので、クランクケース9内は減圧される。Pc=Pclである場合(ステップS105:Yes)、軸受用気体供給制御装置61は、クラッチ8を開放することによりポンプ5の動作を停止し(ステップS107)、熱機関1aの運転制御は終了する。
以上、この実施例に係る熱機関は、空気軸受への軸受用気体を供給する手段と、クランクケース内を加圧する手段とを、軸受用気体供給手段によって共用する。これによって、熱機関の構成要素を少なくできるとともに、補機類を含めた熱機関全体を小型化できる。また、この実施例に係る熱機関は、軸受用気体供給圧力が空気軸受要求圧力よりも大きくなるように、クランクケース内圧力の調整に優先して、軸受用気体供給圧力を上昇させる。これによって、熱機関が備える空気軸受はその機能を迅速に発揮できるので、熱機関内部の摺動部における摩擦の増加に起因する摩耗や駆動エネルギーの損失を低減できる。
なお、上記においては、熱機関がスターリングエンジンである場合の例を用いて、その構成、作用、効果を説明したが、この実施例に係る熱機関は、スターリングエンジン以外の熱機関や装置に対しても容易に適用可能である。そして、適用された場合には、上記と同様の有用性を有する。
以上のように、本発明に係る熱機関は、内部の摺動部に空気軸受を備えるものに有用であり、特に、空気軸受から熱機関内部に流出する気体による熱機関内部の圧力変化を抑制することに適している。
実施例1に係る熱機関を示す全体図である。 実施例1に係る熱機関のより詳細な構造を示す拡大断面図である。 実施例2に係る熱機関を示す全体図である。 加圧気体供給先切替手段の一例を示す説明図である。 導入気体切替手段の一例を示す説明図である。 実施例2に係る熱機関の運転制御の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1、1a 熱機関
2 内燃機関
3 シリンダ
4 クランクケース内部圧力調整手段
5 ポンプ
6 バッファータンク
8 クラッチ
9 クランクケース
9i クランクケース内部
9B クランクケース軸受部
30 クランク軸
50 ピストン
60 機関ECU
61 軸受用気体供給制御装置
65 加圧気体供給先切替手段
66 導入気体切替手段
81 クランクケース内圧力センサ
82 軸受用気体供給圧力センサ

Claims (5)

  1. シリンダの内部を往復運動するピストンを備える熱機関であり、
    前記ピストンの往復運動を回転運動に変換するクランク軸を格納するクランクケースと、
    少なくとも前記クランク軸の摺動部に形成される空気軸受と、
    前記クランクケースの内部の気体を取り出し、加圧してから前記空気軸受へ供給する軸受用気体供給手段と、
    を含むことを特徴とする熱機関。
  2. さらに、前記クランクケースの内部の気体以外の気体を、前記空気軸受を介さずに前記クランクケース内へ供給する気体通路を備えることを特徴とする請求項1に記載の熱機関。
  3. 前記軸受用気体供給手段は、
    さらに、前記クランクケースの内部の気体以外の気体によって、前記クランクケースの内部の圧力を上昇させることを特徴とする請求項1に記載の熱機関。
  4. 前記軸受用気体供給手段は、
    前記空気軸受に供給する気体の圧力が、前記空気軸受が機能を発揮するために必要な空気軸受要求圧力よりも大きくなってから、前記クランクケースの内部の圧力を上昇させることを特徴とする請求項3に記載の熱機関。
  5. 前記軸受用気体供給手段は、
    前記空気軸受に供給される気体の圧力を、前記クランクケースの内部の圧力に比例して増加させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱機関。
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