JP5120232B2 - 自動位相差調整式スターリングエンジン - Google Patents
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Description
また、出力が位相差により変化することを利用して、α形スターリングエンジンの出力を制御する方法が知られており、例えば特開平7−233758号公報には、低温側ピストンと高温側ピストンとを遊星傘歯車を用いた位相差可変機構によって連結し、両方のピストンの位相差を変更するスターリングエンジンの出力制御法が開示されている。本出願人も、車両に搭載されたスターリングエンジンにおいて、遊星傘歯車を用いた位相差可変機構によりスターリングエンジンの出力を制御するとともに、車両減速時にはスターリングエンジンをヒートポンプとして作動させ、エンジンブレーキの効果を高めながら燃費の向上を図る方法を、特開2007−270718号公報に開示している。
本発明は、α形スターリングエンジンにおいて、両方のピストンの位相差を自動的に変更する簡易な位相差可変装置を設置し、上記の問題点を解決することを課題とする。
「2個のシリンダとそれぞれのシリンダ内を往復動する2個のピストンとが配置され、前記2個のピストンの上方空間が互いに連通されて作動室を構成し、前記作動室に封入された作動流体の状態変化により熱エネルギを機械的な動力に変換するスターリングエンジンであって、
前記2個のピストンが、位相差可変装置を介して接続された2個のクランクシャフトにそれぞれ連結されており、さらに、
前記位相差可変装置は、前記2個のクランクシャフトにそれぞれ固着され、かつ、互いに密着する対向面を有する2個の接合部材を備え、前記接合部材の一方の対向面には両端部を有する円周方向の溝が形成されるとともに、前記接合部材の他方の対向面には、前記円周方向の溝に嵌まり込む摺動部材が設けられており、
前記円周方向の溝の一端部と前記摺動部材との間に前記作動室に封入された作動流体が導入され、前記2個の接合部材の相対的な回転位置が、前記作動室に封入された作動流体の圧力に応じて変更される」
ことを特徴とするスターリングエンジンとなっている。
スターリングエンジンは、作動室内に封入された作動流体の周期的な状態変化を利用して機械的な動力を取り出すものであり、作動流体の平均圧力は、スターリングエンジンの出力の増大に伴って増加する(後述の図3のPV線図参照)。本発明では、位相差可変装置を構成する2個の接合部材の一方に形成された溝内に作動流体が導入され、その作動流体の圧力に応じて、他方の接合部材の摺動部材が押圧される。これにより、両方の接合部材の相対的な位相角が変化し、それぞれの接合部材に連結されたピストンの位相差が、作動流体の平均圧力、つまり、スターリングエンジンの出力に対応して変更される。
スターリングエンジンの始動時においては、自立運転を行うようになるまで始動用モーターにより駆動され、作動流体は、実質的に加熱されず平均圧力が最低の状態にある。このときは2個のピストンの位相差が180°であって、クランクシャフトが回転しても2個のピストンの上方空間が互いに連通された作動室の容積は、クランクシャフトが回転しても変化しない。そのため、作動室の容積変化に伴うポンピングロスが生じることがないので、始動用モーターのクランキングトルクを大幅に減少させることができる。加熱器から作動流体に与えられる熱量が増加するにつれ、作動流体の平均圧力が増大して2個のピストンの位相差が小さくなり、作動室の容積変化が増大する。熱量が最大となり作動流体の平均圧力が最大値となったときは、位相差が90°に達し作動室の容積変化も最大となる。つまり、加熱器から作動流体に与えられる熱量の増大に応じて、スターリングエンジンが自動的に最適の作動状態としながらその出力を増加させることが可能となり、膨張不足あるいは過膨張に起因する損失は発生しない。
図3(b)のPV線図では、作動流体が定容加熱されるとその圧力が上昇し、同時に両ピストンの位相差の減少により体積変化が生じて、ある一定の加熱のときにはS1のような状態変化を行うサイクルとなり、それよりも加熱熱量が増加するとS2のようなサイクルとなる。サイクルS2の平均圧力P2はサイクルS1の平均圧力P1よりも増大し、位相差可変装置8によってサイクルS2の最大容積V2はサイクルS1の最大容積V1よりも大きくなる。つまり、本発明の位相差可変装置8により、高温側ピストン2Aと低温側ピストン2Bとの位相差は、スターリングエンジンの出力に対応した最適な位相差に自動的に調整される。スターリングエンジンの出力は、モーター/ジェネレーター10を発電機として作動させることにより、電気エネルギの形で外部に取り出される。
2A、2B ピストン
4 加熱器
5 冷却器
7A、7B クランクシャフト
8 位相差可変装置
80A、80B 接合部材
81 溝
82 摺動部材
85 作動流体導入管
10 モーター/ジェネレーター
Claims (2)
- 2個のシリンダとそれぞれのシリンダ内を往復動する2個のピストンとが配置され、前記2個のピストンの上方空間が互いに連通されて作動室を構成し、前記作動室に封入された作動流体の状態変化により熱エネルギを機械的な動力に変換するスターリングエンジンであって、
前記2個のピストンが、位相差可変装置を介して接続された2個のクランクシャフトにそれぞれ連結されており、さらに、
前記位相差可変装置は、前記2個のクランクシャフトにそれぞれ固着され、かつ、互いに密着する対向面を有する2個の接合部材を備え、前記接合部材の一方の対向面には両端部を有する円周方向の溝が形成されるとともに、前記接合部材の他方の対向面には、前記円周方向の溝に嵌まり込む摺動部材が設けられており、
前記円周方向の溝の一端部と前記摺動部材との間に前記作動室に封入された作動流体が導入され、前記2個の接合部材の相対的な回転位置が、前記作動室に封入された作動流体の圧力に応じて変更されることを特徴とするスターリングエンジン。 - 前記2個の接合部材の相対的な回転位置は、前記作動室に封入された作動流体が最低圧力のときには、前記2個のピストンの位相差が180°となり、前記作動室に封入された作動流体が最高圧力のときには、前記2個のピストンの位相差が90°となるように設定された請求項1に記載のスターリングエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008304238A JP5120232B2 (ja) | 2008-11-28 | 2008-11-28 | 自動位相差調整式スターリングエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008304238A JP5120232B2 (ja) | 2008-11-28 | 2008-11-28 | 自動位相差調整式スターリングエンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010127222A JP2010127222A (ja) | 2010-06-10 |
JP5120232B2 true JP5120232B2 (ja) | 2013-01-16 |
Family
ID=42327789
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008304238A Active JP5120232B2 (ja) | 2008-11-28 | 2008-11-28 | 自動位相差調整式スターリングエンジン |
Country Status (1)
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2008
- 2008-11-28 JP JP2008304238A patent/JP5120232B2/ja active Active
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