JP2548523B2 - 可変位相角スターリングサイクル機器 - Google Patents

可変位相角スターリングサイクル機器

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JP2548523B2
JP2548523B2 JP6191360A JP19136094A JP2548523B2 JP 2548523 B2 JP2548523 B2 JP 2548523B2 JP 6191360 A JP6191360 A JP 6191360A JP 19136094 A JP19136094 A JP 19136094A JP 2548523 B2 JP2548523 B2 JP 2548523B2
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piston
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crankshaft
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充弘 大友
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Tohoku Electric Power Co Inc
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G1/00Hot gas positive-displacement engine plants
    • F02G1/04Hot gas positive-displacement engine plants of closed-cycle type
    • F02G1/043Hot gas positive-displacement engine plants of closed-cycle type the engine being operated by expansion and contraction of a mass of working gas which is heated and cooled in one of a plurality of constantly communicating expansible chambers, e.g. Stirling cycle type engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G2270/00Constructional features
    • F02G2270/85Crankshafts

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  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スターリングサイクル
を用いて寒冷(冷熱)を発生するスターリングサイクル
機器に係り、特に入力として熱と回転動力を組み合わせ
て利用するスターリングサイクル機器に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、本願出願人の先願(特願平5−
111615号)に係る3シリンダスターリング機器で
あって、Cは冷熱を発生する低温シリンダ、Hはバーナ
ー1を有し高温に保たれる高温シリンダ、Mは中間温度
で放熱する中間温度シリンダである。CとHはMに対し
約90度の位相角の位置にあって、熱再生機2,3を中
に設けた連通管4,5によってC,H,Mの内部空間は
互いに連通している。
【0003】図9は図8に示す機器のベクトル解析図で
あって、ベクトルM,C,Hは前記シリンダM,C,H
のピストンの変位と方向を示す容積ベクトルであり、ベ
クトルVTはその合成ベクトルである。いま、シリンダ
Mの温度を基準として各ベクトルM,C,Hをそれぞれ
温度比γで割った分子数ベクトルM’,C’,H’を作
ると、その合成ベクトルΔP’は、最大圧力の大きさと
方向を示す圧力ベクトルとなる。高温シリンダの温度が
十分高いときは、図のようにクランクの回転方向に対し
てベクトルΔP’がベクトルVTより遅れた位置に来る
ので、シリンダHが高温でいる限りは、この系は全体と
してわずかに出力を示し、自立運転に入るとともに、ベ
クトルΔP’と各シリンダの容積ベクトルのベクトル積
がそのシリンダの出入力に比例するので、シリンダCに
は大きい冷熱を生ずることがわかる。
【0004】図8に示すような3シリンダ系では、高温
シリンダHが高温に保たれている間は自立運転が行われ
る。しかし、バーナ1が消され高温が消去された際は、
Hにも低温を生じ、ベクトルH”をその際のHの分子数
ベクトルとすると、その際の最高圧力の位置の圧力ベク
トルΔP”は、図9に示されるように上方にずれ、ベク
トルVTより右方に来るので、この系はその回転のため
全体としてモータRよりの大きな外部動力を要する。し
かしこの際は、シリンダCに生ずる冷熱能力は、ベクト
ルΔP’とベクトルΔP”の先端がシリンダCの方向に
平行移動するだけであるので、その吸熱量は増加せず、
また低温となるシリンダHの低温を維持するための動力
は大きくなるとともにそれが無駄に消費されるだけとな
ることがわかる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すなわち図8に示す在
来のスターリングサイクル機器は、バーナ1を消して外
部モータRの動力を加えた際は、シリンダCの冷却能力
はそのままで、シリンダHに強い低温を生じ、かつ無駄
な動力を消費する。よって図8のシステムは、バーナに
よる自立駆動にはよいが、バーナ消火時の外部動力によ
る駆動には効率が悪い。またこのシステムでは、寒冷
(冷熱)発生と同時に外部動力を生ずるコージェネレイ
ションも不可能である。
【0006】本発明の課題は、入力として与えられる熱
と回転動力の比率を変化させても、所定のシリンダに冷
熱を発生させることができ、かつエネルギのむだを生ず
ることのないスターリングサイクル機器を提供するにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、入力とし
て外部からの熱を受ける高温シリンダのピストンの、上
死点の位相角を変化させる手段を設けることにより達成
される。
【0008】
【作用】高温シリンダのピストンの、上死点の位相角を
変化させると、高温シリンダにおける外部からの熱の取
り込み量が変化する。したがって、外部から高温シリン
ダに供給される熱量が減少した場合、減少量に合わせて
位相角を変え、同時にクランク軸から外部動力を加えて
てやれば、高温シリンダでの取り込み熱量が不足して冷
却を生ずることもなく、低温シリンダでの冷熱発生量が
不足することもない。
【0009】
【実施例】図1は本発明に係る3シリンダスターリング
サイクル機器の第1の実施例の説明図である。また図2
は図1に示す実施例のクランク位相角の変化手段の断面
図である。図3は図1の主軸のXX’の部分断面図、図
4は図1の主軸のYY’の部分の断面図である。
【0010】図示の3シリンダスターリングサイクル機
器は、クランク軸6に結合されたピストンをそれぞれ内
装する低温シリンダCと中間温度シリンダMと、クラン
ク軸6の延長軸11に大端部ベアリング9を介して結合
されたピストンロッド8及びピストン7を内装する高温
シリンダHと、低温シリンダCと中間温度シリンダMを
熱再生機2を介して連通する連通管4と、中間温度シリ
ンダMと高温シリンダHとを熱再生機3を介して連通す
る連通管5と、高温シリンダHを加熱するバーナ1と、
クランク軸6を回転駆動する外部モータRと、延長軸1
1に設けられて高温シリンダHのピストン7の上死点位
相角を変化させる位相角変化手段と、を含んで構成され
ている。従来の3シリンダスターリングサイクル機器
は、入力として、高温シリンダHへのバーナ1での加熱
による熱と、外部モータRによるクランク軸6の回転駆
動とが可能であり、この入力に基づく出力として、スタ
ーリングサイクルにより低温シリンダCに寒冷(冷熱)
を発生し、例えば連通管4に熱交換器を設けてその冷熱
を取り出すものである。
【0011】いま、図1乃至図4の各図において、シリ
ンダCとシリンダMとは同一位相のクランク軸6によっ
て互いに約90度の位相差をもって作動し、該シリンダ
CとシリンダMとは先の図8に示したシリンダC,Mと
同じ作動をする。これに対し本実施例の高温シリンダH
は、そのピストンを動かすピストンロッド8の大端部ベ
アリング9は、主軸線OO’に対して偏心した偏心輪1
0にはまっていて、この偏心輪10の偏心方向が自由に
変化できるようにしてあるのが本発明の特色である。
【0012】すなわち、クランク軸(以下、主軸とい
う)6の延長軸11には、空洞12が設けられるととも
に、その外周、すなわち円筒状部分壁面には軸と平行な
溝13、14等が該壁面を貫通して形成され、かつ空洞
12の中に軸方向に移動可能に内装されたキーセンター
ピストン15から半径方向に伸びる数本のキー16,1
7等が溝13,14等を貫通して外部に突き出してい
る。また、延長軸11外周には偏心輪10が該延長軸1
1に対して回転可能に嵌合され、該偏心輪10には延長
軸11と同心状に軸方向に延びるシリンダ状の円筒18
が取り付けられている。偏心輪10の延長軸11に嵌合
される孔の中心位置は、図4に示すように偏心輪10の
前記大端部ベアリング9が嵌合する外周の中心位置と偏
心した位置となっている。円筒18の壁面には該壁面を
貫通するねじ状のスパイラル溝19,20等が設けら
れ、それらのスパイラル溝19,20等に、溝13,1
4等を貫通して外部に突き出したキー16,17の先端
部が嵌合されている。スパイラル溝19,20等は、そ
れぞれ円筒18の円周の約1/4の範囲に亘って形成さ
れている。
【0013】キーセンターピストン15には、前後移動
棒21が空洞12より軸方向外方(図上右方)に向かっ
て取り付けられ、該前後移動棒21の外方端(図上右
端)は相互回転は自由であるが前後方向移動(軸方向移
動)は拘束する回転接手22を介して外周にねじを切っ
たロングねじ23に結合されている。ロングねじ23に
はその外周のねじに螺合するねじを内周に備えたラック
25が嵌めこまれ、該ラック25の外周には歯が切られ
ていて、この歯に補助モータSで駆動されるウォームギ
ヤ24が噛み合っている。ラック25はロングねじ23
の周囲に回転可能となっているが、ロングねじ23の軸
方向には移動できないように拘束されている。ロングね
じ23の外周面には、軸方向に溝27が形成され、該溝
27にはキー26が溝に沿って摺動するキー26が嵌め
こまれている。キー26はクランクケースの延長部であ
るケーシング28に固定され、ロングねじ23が回転し
ないように拘束している。
【0014】これらのロングねじ23、ウォームギヤ2
4、ラック25、キー26、補助モータが軸方向駆動手
段を構成し、この軸方向移動手段、回転接手22、キー
センターピストン15、偏心輪10、円筒18を含んで
位相角変化手段が構成されている。
【0015】このロングねじ23は、正逆転可能な補助
モータSによって回転駆動されるウォームギヤ24とラ
ック25によって前後に移動できるが、キー26と溝2
7によって回転は止められている。
【0016】上記構成の装置において、補助モータSを
正逆いずれかの方向に回転すれば、ロングねじ23の外
面のねじに係合しているラック25の回転に伴い、ロン
グねじ23はその軸方向に進退する。ロングねじ23が
軸方向に動くと、回転接手22を介して該ロングねじ2
3に結合されているキーセンターピストン15が空洞1
2内で軸方向に移動し、同時にキー16,17等も前記
延長軸の溝13,14、及び円筒18のスパイラル溝1
9,20等に嵌合した状態で軸方向に移動する。溝1
3,14は延長軸の軸線に平行であるが、スパイラル溝
19,20等は延長軸の軸線に対してスパイラル状にな
っており、キーセンターピストン15はそのキー16,
17が溝13,14に嵌合していて延長軸に対しては回
転しないから、キーセンターピストン15の移動につ
れ、円筒18がキー16,17に規制されて延長軸に対
して回転する。円筒18の延長軸に対しての回転はすな
わち偏心輪10の延長軸に対しての回転であり、偏心輪
10が延長軸に対して回転すると、延長軸つまり主軸に
対する偏心輪10の偏心の位相位置が変化する。したが
って、目的とするシリンダHのピストンの、シリンダ
C,Mに対する相対位相角が変化する。キーセンターピ
ストン15のこれらの動作は、延長軸つまりクランク軸
が回転中であっても同様に行われる。
【0017】次いで本実施例の作用と効果を説明する。
いま、主軸がロングねじ23側から見て反時計周りにま
わっているとき、補助モータSを運転して、図2のD位
置にあるキーセンターピストン15を図上右方のB点方
向に移動すると、偏心輪10は主軸の回転と同じ反時計
方向に進み、キーセンターピストン15を図上左方のA
点方向に移動すると、偏心輪10は主軸の回転と逆の時
計方向に進む。よって、シリンダH内のピストン7の上
死点の位置の位相角は、前者のB方向移動では遅れる方
向、後者のA方向移動では進んだ方向に変化する。
【0018】図5の(A),(D),(B)に、キーセ
ンターピストン15が図2のA位置からB位置へ移動す
る際、キーセンターピストン15がそれぞれA位置、D
位置、B位置に来たとき、主クランク軸6から見た三つ
のシリンダのピストンのベクトル方向の変化を示す。す
なわち、(A)ではベクトルHがベクトルCより右側、
(D)ではベクトルHがベクトルCより左側だが近い位
置、(B)ではベクトルHがベクトルCよりかなり左側
へ来た位置に来る。
【0019】図6の(A),(D),(B)に、図5の
(A),(D),(B)に相当する位置と作動状況のこ
のシステムのベクトル解析図を示す。(A)では、図の
ようにベクトルHが前方にあるので、高温シリンダを十
分高温にするときはベクトルVTとベクトルΔP’の差
が拡がり、シリンダCでの寒冷発生はやや低くなるが、
全体として十分大きな外部出力Wを発生し、動力を生じ
得ることがわかる。つまりこの状態では、図8の在来シ
ステムではなし得なかった外部熱源による寒冷の発生と
動力の発生、すなわちコージェネレイション運転ができ
る。
【0020】図6の(B)では、ベクトルHがベクトル
CとベクトルMの中央付近に来るので、ベクトルHの位
相とベクトルΔP’の位相がほぼ同一となり、シリンダ
Hには全く放置しても熱の発生もしくは寒冷の発生やエ
ネルギロスは生じないことと、図9の場合よりもベクト
ルΔP’が左方に伸びることによって、シリンダCにお
いては図9の場合よりも大きい寒冷が生ずることがわか
る。もちろんこの際は、ベクトルΔP’がベクトルVT
の前にくるので外部動力の投入は必要であるが、その動
力はシリンダCにおける寒冷の発生により有効に使用さ
れる。
【0021】図6の(D)は、前記(A)と(B)の中
間の状態であって、シリンダHへの僅かな熱入力とモー
タRよりの少量の外部動力の同時投入によって、シリン
ダCに大きい寒冷を生ずることができる。
【0022】図7に、(B)→(D)→(A)とキーセ
ンターピストン15を移動する際の、シリンダHへの外
部熱入力QHとモータRよりの外部動力Rの配分の増減
を示す。すなわち、(B)では、Rは大きいがQHは0
でよい。(D)では、RもQHも小さくてよい。(A)
では、QHは大きいが逆に外部に動力Wを出せることが
わかる。
【0023】上述のように、図1に示す実施例は、シリ
ンダHの、シリンダC,Mに対する実質相対位相を広範
囲に変化させることによって、寒冷(冷熱)を生ずるた
めに外部から供給するべき熱と回転エネルギの両者の配
分を変化させつつ、装置を運転できるものである。
【0024】図10に本発明の第2の実施例である3シ
リンダスターリング機器を示す。図示の3シリンダスタ
ーリング機は、外部から熱を受ける高温シリンダH、中
温発生シリンダM、低温発生シリンダCを備えてなる点
は前記第1の実施例に示すものと同じであるが、前記実
施例においては高温シリンダ、中温発生シリンダ及び低
温発生シリンダのピストンがともに単動ピストンである
のに対し、本実施例のものは、中温発生シリンダM及び
低温発生シリンダCのピストンを単動ピストンとし、高
温シリンダHのピストンをシリンダヘッド側を高温室T
h、ピストンロッド側を中温室Tm’とする複動のディ
スプレーサピストンとしたものである。そして、高温室
Thと中温発生シリンダMの中温室Tmを熱再生器3を
通じて接続する連通管5に分岐管5Aを設け、この分岐
管5Aを前記中温室Tm’に接続してある。上記以外の
構成要素は前記第1の実施例と同様であり、図示と説明
は省略した。
【0025】本実施例においても、図示は省略している
が、前記第1の実施例と同様な、高温シリンダのピスト
ン(この場合ディスプレーサピストン)の上死点の生ず
る位置の位相角を他の中温発生シリンダ、低温発生シリ
ンダのピストンに対し、任意に変更できる位相角変化手
段を備えている。本実施例では、可変位相角とした高温
ピストンがディスプレーサピストンであり、ピストンの
シリンダヘッド側の空間(高温室Th)とピストンロッ
ド側の空間(中温室Tm’)が熱再生器3を通じてつな
がっていて圧力が同じであるため、ディスプレーサピス
トンにはピストンロッドの断面積分の圧力しか加わらな
い。したがって、本実施例においては、前記第1の実施
例によって得られる効果に加え、位相角変化手段に加わ
る力がピストンロッドの断面積分の圧力にとどまり、位
相角を変化させるのに要する力が少なくて済むことか
ら、位相角変化手段の構造が簡素化され、かつ小型化さ
れるという効果が得られる。
【0026】図11に本発明の第3の実施例である3シ
リンダスターリング機器を示す。本実施例が、図10に
示した第3の実施例と異なるのは、第3の実施例では中
温発生シリンダ及び低温発生シリンダのピストンがとも
に単動ピストンであるのに対し、本実施例のものは、中
温発生シリンダMのピストンのみを単動ピストンとし、
高温シリンダHに加えて低温発生シリンダCのピストン
をシリンダヘッド側を低温室Tc、ピストンロッド側を
中温室Tm”とする複動のディスプレーサピストンとし
たことである。そしてさらに、低温室Tcと中温シリン
ダMの中温室Tmを熱再生器2を通じて接続する連通管
4に分岐管4Aを設け、この分岐管4Aを前記中温室T
m”に接続したことである。
【0027】本実施例においても、可変位相角とした高
温ピストンがディスプレーサピストンであり、ピストン
のシリンダヘッド側の空間(高温室Th)とピストンロ
ッド側の空間(中温室Tm’)が熱再生器3を通じてつ
ながっていて圧力が同じであるため、ディスプレーサピ
ストンにはピストンロッドの断面積分の圧力しか加わら
ず、前記第2の実施例と同様の効果が得られる。
【0028】よって本発明は、実際上、都市ガス,石
油,工場排熱,エンジン排熱,太陽熱などを自由に使用
するとともに、場合に応じて電力やエンジン動力を利用
でき、かつ中間温度シリンダの放熱は、若干温度を上げ
てヒートポンプ放熱とすることができるし、また場合に
よって外部に動力を併給することもできる。すなわち、
本発明は、寒冷、低温熱、外部動力の三者の任意の組合
せのコージェネレイションやエアコンに適用できる3シ
リンダスターリング機器を供給し、かつ、エンジン駆動
冷熱/電力併給機器や電力駆動エアコンの夏季のガス使
用によるピークカット手段として利用できる。冬季に外
部モータでクランク軸を回転し、低温シリンダCに低温
熱源を供給すれば、高温シリンダに高温が発生するか
ら、ヒートポンプとしても利用可能である。
【0029】本発明におけるシリンダの可変位相装置
は、実施例のような補助モータ駆動メカニカル方式ばか
りでなく、油圧式、ガス圧式、電磁気式等の任意のもの
が使用できる。また、前記実施例は3シリンダスターリ
ング機器であるが、他の任意の2シリンダ以上のものや
ディスプレーサピストンを有するものに対しても適用可
能である。本発明はさらに、任意の1個のシリンダを他
のすべてのシリンダから切り離して、そのシリンダ内空
間だけをクランクケースと連結させる三方弁を有せしめ
るスターリング機器に対しても適用できる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、高温シリンダへの入熱
と主軸への回転動力の組合せ比率をエネルギ供給状況に
応じて変化させても、所定のシリンダに冷熱を発生させ
ることができるとともに、エネルギを無駄に消費するこ
とがなく、効率がよくかつ使い勝手のよいスターリング
サイクル機器とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る3シリンダスターリングサイクル
機器の第1の実施例の斜視図である。
【図2】図1に示す実施例のクランク位相角の変化手段
の断面図である。
【図3】図1の主軸のXX’の部分の断面図である。
【図4】図1の主軸のYY’の部分の断面図である。
【図5】図1の実施例において、高温シリンダのピスト
ンの上死点位相角を変化させた場合の各シリンダのベク
トル相互の関係を示すベクトル図である。
【図6】図1の実施例において、高温シリンダのピスト
ンの上死点位相角を変化させた場合のベクトル解析図で
ある。
【図7】図1の実施例において、高温シリンダのピスト
ンの上死点位相角を変化させた場合の、熱として入力さ
れるエネルギと外部からの回転動力として入力されるエ
ネルギの組合せ比率の変化を示す概念図である。
【図8】従来技術の例を示す斜視図である。
【図9】図8に示す装置のベクトル解析図である。
【図10】本発明の第2の実施例のシリンダ配置を示す
側面図である。
【図11】本発明の第3の実施例のシリンダ配置を示す
側面図である。
【符号の説明】
1 バーナ 2,3 熱再生
機 4,5 連通管 6 クランク軸 7 ピストン 8 ピストンロ
ッド 9 大端部ベアリング 10 偏心輪 11 延長軸 12 空洞 13,14 溝 15 キーセン
ターピストン 16,17 キー 18 円筒 19,20 スパイラル溝 21 前後移動
棒 22 回転接手 23 ロングね
じ 24 ウォームギヤ 25 ラック 26 キー 27 溝 28 ケーシング C 低温シリン
ダ H 高温シリンダ M 中間温度シ
リンダ R 外部モータ S 補助モータ Th 高温室 Tm,Tm’,
Tm” 中温室 Tc 低温室
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−56747(JP,A) 特開 昭60−171360(JP,A) 特開 平7−19109(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部動力によりクランク軸を回転駆動さ
    れ、該クランク軸にピストンロッドを介して連結された
    ピストンをそれぞれ備えた低温発生シリンダと中温発生
    シリンダと外部熱源から熱供給を受ける高温シリンダと
    を有してなるスターリングサイクル機器において、前記
    高温シリンダのピストンの上死点位相角を変化させる手
    段を備えたことを特徴とする可変位相角スターリングサ
    イクル機器。
  2. 【請求項2】 外部動力によりクランク軸を回転駆動さ
    れ、該クランク軸にピストンロッドを介して連結された
    ピストンをそれぞれ備えた低温発生シリンダと中温発生
    シリンダと外部熱源から熱供給を受ける高温シリンダと
    を有してなるスターリングサイクル機器において、前記
    高温シリンダのピストンの上死点の生ずる位置の位相角
    をほぼ90度の範囲において前記クランク軸回転中に変
    化させる手段を備えたことを特徴とする可変位相角スタ
    ーリングサイクル機器。
  3. 【請求項3】 外部動力によりクランク軸を回転駆動さ
    れ、該クランク軸にピストンロッドを介して連結された
    ピストンをそれぞれ備えた低温発生シリンダと中温発生
    シリンダと外部熱源から熱供給を受ける高温シリンダと
    を有してなる3シリンダスターリングサイクル機器にお
    いて、前記中温発生シリンダ及び低温発生シリンダの各
    ピストンを単動ピストン、高温シリンダのピストンをシ
    リンダヘッド側を高温室、ピストンロッド側を中温室と
    する複動のディスプレーサピストンとし、該ディスプレ
    ーサピストンの上死点の生ずる位置の位相角を他の中温
    発生シリンダ、低温発生シリンダのピストンに対し、任
    意に変更できる手段を備えたことを特徴とする可変位相
    角スターリングサイクル機器。
  4. 【請求項4】 外部動力によりクランク軸を回転駆動さ
    れ、該クランク軸にピストンロッドを介して連結された
    ピストンをそれぞれ備えた低温発生シリンダと中温発生
    シリンダと外部熱源から熱供給を受ける高温シリンダと
    を有してなる3シリンダスターリングサイクル機器にお
    いて、前記中温発生シリンダのピストンを単動ピストン
    とし、高温シリンダのピストンをシリンダヘッド側を高
    温室、ピストンロッド側を中温室とする複動のディスプ
    レーサピストンとし、低温発生シリンダのピストンをシ
    リンダヘッド側を低温室、ピストンロッド側を中温室と
    する複動のディスプレーサピストンとし、前記高温シリ
    ンダのディスプレーサピストンの上死点の生ずる位置の
    位相角を他の中温発生シリンダ、低温発生シリンダのピ
    ストンに対し、任意に変更できる手段を備えたことを特
    徴とする可変位相角スターリングサイクル機器。
  5. 【請求項5】 クランク軸を二部分に分け、両者の軸を
    二重とし、ねじ方向の斜め溝を貫通するキーを軸方向に
    移動して、クランクの一部分の相対位相角を可変とし、
    任意のシリンダのピストンの上死点の位相角を変えるこ
    とができるようにしたことを特徴とする可変位相角スタ
    ーリングサイクル機器。
  6. 【請求項6】 高温シリンダのピストンの上死点の生ず
    る位置の位相角を変化させる手段が、高温シリンダのピ
    ストンロッド大端部が係合する位置のクランク軸に回転
    可能に嵌めこまれた偏心輪と、該偏心輪のクランク軸に
    対する周方向相対位置を変化させる手段とを含んでなる
    ことを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれかに記
    載の可変位相角スターリングサイクル機器。
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