JP2006348872A - スターリングエンジンの運転方法とスターリングエンジン - Google Patents

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公史 成川
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徳雄 大岩
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Abstract

【課題】 スターリングエンジンの加熱源と冷却源に天然ガスハイドレートを用いることにより、コンパクトで熱効率のよいスターリングエンジンの運転方法及びスターリングエンジンを提供する。
【解決手段】 スターリングエンジンの運転方法であって、天然ガスハイドレートGhから発生するガスG0を燃焼した排ガスG2を加熱源として作動ガスGwを加熱し、また、天然ガスハイドレートGhのガスG0を分離して発生する液体Lhを冷却源として作動ガスGwを冷却することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃焼ガスを加熱源に用いるスターリングエンジンの運転方法とスターリングエンジンに関する。
内燃機関に対して、気体の熱膨張と熱冷却を利用したスターリングエンジンは、作動流体として大気圧の空気ではなく、高圧のヘリウムや水素を利用することにより、小型化の可能性が出てきており、盛んに研究及び開発が進められている。
このスターリングエンジンは、熱効率が高く、温度差があればよいため、バイオマス等の燃料を含めた様々な熱源を使用することができ、燃焼ガスを加熱源としても、内燃機関のように高温高圧の爆発的燃焼が不要であるため、燃焼による有害成分の発生が少なく爆発音の無い静かなエンジンとなる。また、作動ガスの吸排気が無いため、内燃機関で必要とされる吸排気弁等の弁機構が不要となり、構造がシンプルになる。
このスターリングエンジンは、その機構によって、ディスプレーサ型スターリングエンジンや、フリーピストン型スターリングエンジン、2ピストン型スターリングエンジン等がある。
そして、図4に示すように、ディスプレーサ型スターリングエンジン10Xの場合には、メインピストン(パワーピストン)21と、ディスプレーサピストン31とこれらのピストン21,31を収容するメインシリンダ(パワーシリンダ)22と熱交換用シリンダ(ディスプレーサシリンダ)32を有して構成される。
このメインピストン21は、第1クランク機構42によりクランク軸41を駆動し回転トルクTを与える。ディスプレーサピストン31は、クランク軸41の回転により第2クランク機構43で往復駆動され、低温空間(クーラー側)32aと高温空間(ヒータ側)32bの作動ガスGwを再生器(再生用熱交換器)36を経由して入れ替える。また、メインシリンダ22は熱交換用シリンダ32の低温空間32aと連通して構成される。また、出力軸となるクランク軸41には慣性力を利用して回転を滑らかにするフライホイール44が付けられる。なお、ディスプレーサピストン31の往復動はメインピストン21の往復動より90°位相を進ませて連動し、パワーピストン21から動力が取り出せるように第1クランク機構42と第2クランク機構43が形成される。
また、再生器36は、スターリングエンジン10Xでは必要不可欠の装置では無いが、低温空間32a側に移動する作動ガスGwの熱を蓄熱して、作動ガスGwが高温空間32b側に移動する際に作動ガスGwを加熱するものであり、作動ガスGwの加熱に要する熱を節約して熱エネルギー効率の向上を図るため、通気性のある蓄熱材で形成される。
次に、このディスプレーサ型スターリングエンジン10Xの作動について説明する。先ず、熱交換用シリンダ32において、ディスプレーサピストン31が低温空間32aに移動した場合に、ヘリウム等の作動ガスGwは再生器36を通過して高温空間32bに移動し、高温の熱媒体Hが循環する加熱器35により加熱され、熱交換用シリンダ32内の作動ガスGwが全体的に膨張し圧力が高くなるので、熱交換用シリンダ32からメインシリンダ22内へ作動ガスGwが移動し、メインシリンダ22内が膨張行程となり、メインピストン21を押し出す。このメインピストン21の移動が第1クランク機構42によってクランク軸41を回転させ、回転トルクTを発生する。
このクランク軸41が回転すると第2クランク機構43によって、ディスプレーサピストン21が高温空間32b側に移動し、作動ガスGwは再生器36を通過して低温空間32a側に移動し、低温の熱媒体Cが循環する冷却器34で冷却され、熱交換用シリンダ32内の作動ガスGwが全体的に収縮し圧力が低くなるので、メインシリンダ22内から熱交換用シリンダ32へ作動ガスGwが移動し、メインシリンダ22内が収縮行程となり、メインピストン21を引き入れる。このメインピストン21の移動が第1クランク機構42によってクランク軸41を回転させる。
そして、このメインシリンダ22における膨張行程と収縮行程の繰り返しにより、つまり、作動ガスGwの高圧状態と低圧状態の差圧により、メインピストン21が往復し、第1クランク機構42によりクランク軸41が回転する。一方、このクランク軸41の回転が第2クランク機構43によりディスプレーサピストン31を90°の進角位相差を持って作動ガスGwを高温空間32bと低温空間32aの間で往復させて、作動ガスGwの受熱と放熱を繰り返し、これにより、作動ガスGwは熱膨張による高圧状態と熱収縮による低圧状態を繰り返す。なお、ディスプレーサピストン31においては、常に低温空間32aの圧力と高温空間32bの圧力が同じになるので仕事は行われない。また、フライホイール44によりクランク軸41の回転を滑らかにする。
なお、このディスプレーサ型スターリングエンジンにおいて、加熱源を燃焼炉からの排気ガスにした場合に、切替式蓄熱型燃焼器を配設して、燃焼ガスで第1の蓄熱器を加熱すると共に、第2の蓄熱器に蓄積された熱で燃焼用空気を加熱し、第2の蓄熱器に蓄積された熱が少なくなると、燃焼ガスと燃焼用空気の通路を切り換えて、燃焼ガスで第2の蓄熱器を加熱すると共に、第1の蓄熱器に蓄積された熱で燃焼用空気を加熱し、この繰り返しを行うことにより、燃焼機自体の構造をコンパクトにし、高効率で、かつ、排出するガス中の有害物質を少なくすることができるスターリング機関の燃焼機が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、最近のガス燃料として、メタン、エタン、プロパン等の分子が、水分子のつくるクラスター(かご構造)の中に取り込まれた天然ガスハイドレート(NGH:Natural Gas Hydrate)が注目されている。この天然ガスハイドレートは、大気圧、−20℃の環境で約170倍のガスを包蔵する。
本発明者らは、これらの燃焼可能なメタン、エタン、プロパン等のガスを取り込んだ天然ガスハイドレートでは、熱分解することにより燃焼用ガスを得られると共に、ガスが分離して発生する液体は常温又は常温よりやや低い温度(5℃〜15℃)の低温となる上、このガス化に熱が必要である点に注目し、スターリングエンジンの加熱源と冷却源の両方を同時に得られると考えた。
しかも、この天然ガスハイドレートの保存温度やガス化温度は、液化天然ガス(LNG)の保存温度の−162℃等と比較すると常温に近く、液化天然ガス(LNG)をスターリングエンジンに用いる場合に比較すると、天然ガスハイドレートを用いる方が、保存及びガス化が容易であり、装置の小型化やシステムのトータルコストの低下を期待できる。
特開平11−82167号公報
本発明は、これらの知見を得てなされたものであり、その目的は、スターリングエンジンの加熱源と冷却源に天然ガスハイドレートを用いることにより、コンパクトで熱効率のよいスターリングエンジンの運転方法とスターリングエンジンを提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明のスターリングエンジンの運転方法は、天然ガスハイドレートから発生するガスを燃焼した排ガスを加熱源として作動流体を加熱し、天然ガスハイドレートのガスを分離して発生する液体を冷却源として作動流体を冷却する方法である。
この液体を冷却源として作動流体を冷却するとは、天然ガスハイドレートの低温特性やガス化する際の吸熱を利用することであり、より具体的には、作動流体を冷却する冷却器に供給する冷却媒体として、天然ガスハイドレートや、天然ガスハイドレートからガスを分離した液体や、天然ガスハイドレートで冷却された媒体を用いること等であり、途中に幾つかの冷却媒体を介しても、最終的な冷却源が天然ガスハイドレートのガスを分離して発生する液体であればよい。
このスターリングエンジンの運転方法によれば、天然ガスハイドレートを加熱源と冷却源の両方に利用できるので、スターリングエンジンがコンパクト化し、しかも、ヘリウムガスや水素ガス等の作動流体をスターリングエンジンの環境温度より低い温度に冷却できるので、エンジン出力が大きくなる。
また、上記の目的を達成するための本発明のスターリングエンジンは、天然ガスハイドレートをガス化するガス化槽と、該ガス化槽で発生するガスを燃焼する燃焼器と、該燃焼器で発生する排ガスを加熱源にして作動流体を加熱する加熱器と、ガス化槽で発生する液体を冷却源にして作動流体を冷却する冷却器とを備えて構成される。
このスターリングエンジンによれば、天然ガスハイドレートを加熱源と冷却源の両方に利用できるので、コンパクト化し、しかも、作動流体をスターリングエンジンの環境温度より低い温度に冷却できるので、エンジン出力が大きくなる。また、天然ガスハイドレートの分解水の冷熱を利用することによって、スターリングエンジンの冷却水冷却用ラジエータファンの動力を低減、若しくは、省略が可能となる。
そして、更に、上記のスターリングエンジンにおいて、前記燃焼器が切替式蓄熱型燃焼器であるように構成すると、より熱効率を向上させることができる。
この切替式蓄熱型燃焼器は、例えば、ラジエントチューブ等の燃焼器と、2つの蓄熱器と、排ガス流路の切替装置、空気流路の切替装置を有して構成され、第1行程では、燃焼器から出る排ガスを第1の蓄熱器に通過させると共に、第2の蓄熱器に空気を通過させて空気加熱を行い、この加熱した空気を燃焼器に供給し、第2行程では、排ガス流路の切替装置、空気流路の切替装置を切り替えて、燃焼器から出る排ガスを第2の蓄熱器に通過させると共に、第1の蓄熱器に空気を通過させて空気加熱を行い、この加熱した空気を燃焼器に供給すると共に、この第1行程と第2行程を交互に繰り返すように構成され、これにより、排ガスの熱を蓄熱器を介して空気に伝達し、熱効率を向上する。
本発明のスターリングエンジンの運転方法とスターリングエンジンによれば、天然ガスハイドレート(NGH)を加熱源と冷却源の両方に利用できるので、スターリングエンジンを、コンパクト化できると共に、作動流体をスターリングエンジンの環境温度より低い温度に冷却してエンジン出力を大きくすることができる。
その上、天然ガスハイドレートを用いた場合は、天然ガスの燃焼となるので、二酸化炭素や大気汚染物質の排出量が少ないという利点がある。
更に、天然ガスハイドレートの分解水の冷熱を利用することによって、スターリングエンジンの冷却水冷却用ラジエータファンの動力を低減、若しくは、省略が可能となる。
従って、天然ガスハイドレートを用いたスターリングエンジンは、排ガスのクリーン性や装置の小型化の利点があるため、定置タイプの装置で使用されるだけでなく、車両搭載タイプの移動装置として使用される可能性も生じる。
以下、図面を参照して本発明に係るスターリングエンジンの運転方法とスターリングエンジンの実施の形態について、ディスプレーサ型スターリングエンジンを例にして説明する。なお、本発明は、このディスプレーサ型スターリングエンジンに限定されず、他の型のスターリングエンジンにも適用できる。
図1及び図2に示すように、この第1の実施の形態のスターリングエンジン10は、出力部20と熱交換部30とクランク部40とガス化部50と燃焼部60とを有して構成される。なお、図2は、図1の構成要素を示す参照番号を一部省略して、ガスや液体等の物質の移動を見やすくしたものであり、構成は全く同じである。
そして、この出力部20は、メインピストン(パワーピストン)21を収容したメインシリンダ22で構成され、作動ガス(作動流体)Gwの熱膨張と熱収縮により、メインピストン21を往復動させる。このメインピストン21は、クランク部40の第1クランク機構42によりクランク軸41を駆動する。
熱交換部30は、ディスプレーサピストン31と、このディスプレーサピストン31を収容する熱交換用シリンダ32を有して構成され、更に、この熱交換用シリンダ32の低温空間32aとメインシリンダ22とは連通して構成される。
このディスプレーサピストン31は、クランク軸41の回転により第2クランク機構43により往復移動される。そして、この往復移動により、作動ガスGwは、冷却器(クーラー)34がある低温空間32aと加熱器(ヒータ)35がある高温空間32bとに、交互に再生器(再生用熱交換器)36を通過しながら移動する。
この再生器36は、通気性のある蓄熱材で形成され、低温空間32a側に移動する際に作動ガスGwの熱を蓄熱して、高温空間32b側に移動する際に作動ガスGwを加熱し、作動ガスGwの加熱に要する熱を節約して熱エネルギー効率の向上を図る。
また、クランク部40は、出力軸となるクランク軸41と、メインピストン21の往復動によりクランク軸41を回転駆動するための第1クランク機構42と、クランク軸41の回転を利用してディスプレーサピストン31を往復動させるための第2クランク機構43と、慣性力を利用して回転を滑らかにするフライホイール44とを備えて構成される。なお、このディスプレーサピストン31の往復動はメインピストン21の往復動より、90°の進角位相差を有するように第1クランク機構23と第2クランク機構33が形成される。
そして、ガス化部50と燃焼部60は、熱交換部30の加熱源と冷却源となる部分であり、本発明の特徴となる部分である。
ガス化部50は、メタン、エタン、プロパンなどを含んだ天然ガスハイドレート(NGH)Ghを分解してガスG0(=燃焼用ガスG1)と液体(通常は水を使用)Lhを取り出すためのガス化槽51を有して構成される。このガス化槽51の底部には、攪拌により天然ガスハイドレートGhの分解を促進するために、モータMで駆動される攪拌器56が配設される。このガス化槽51の中央近傍には、ガス化ゾーンGzが形成され、上部は分解された発生ガスG0で満たされ、下部はガスG0が分離された液体Lhと滞留水で満たされる。
このガス化槽51の上部には、ペレットフィーダ52と解砕機53とスクリューコンベア54が設けられる。また、このガス化槽51の上部には、天然ガスハイドレートGhが分解して発生するガスG0を燃焼部60の燃焼器61に導くためのガス供給管55が接続される。このガス供給管55にはオンオフと流量調整のための制御弁55vが設けられる。
また、このガス化槽51の下側には、天然ガスハイドレートGhの分解によって生じた液体Lhを、熱交換用シリンダ32の低温空間32aの作動ガスGwを冷却するための冷却器34に循環させるための液体供給管57と液体戻し管58が接続される。なお、この液体供給管57に循環ポンプ57pが設けられる。更に、天然ガスハイドレートGhの分解によって生じた液体Lhを、ガス化槽51から排出するための液体排出管59がガス化槽51の下部に接続して設けられる。
燃焼部60は、燃焼器61、排ガス供給管62、排ガス戻り管63、空気加熱器64と排ガス排出管65、空気供給管66、加熱空気供給管67等を有して構成される。この空気供給管66にはオンオフと流量調整のための制御弁66vが設けられる。
この燃焼器61は熱風発生装置で、ガス供給管55と加熱空気供給管67と排ガス供給管62が接続され、ガス供給管55から供給される燃焼用ガスG1を加熱空気供給管67から供給される加熱空気A2で燃焼し、発生する排ガスG2を排ガス供給管62により加熱器35に供給するように構成される。
また、空気加熱器64には、加熱器35で熱交換された排ガスG3が入ってくる排ガス戻り管63と、大気中に熱交換後の排ガスG4を排出するための排ガス排出管65と、空気供給管66と加熱空気供給管67を接続し、空気供給管66から供給される空気A1を加熱して、この加熱空気A2を加熱空気供給管67で燃焼器61に供給するように構成される。なお、必要に応じて、大気中に放出される排ガスG4を浄化するために、排ガス処理装置(図示しない)が排ガス排出管65(又は、排ガス戻り管63、排ガス供給管62)に設けられる。
次に、上記の構成のスターリングエンジン10の運転方法について説明する。
先ず、ガス化部50において、天然ガスハイドレートGhを、ペレットフィーダ52に供給する。この天然ガスハイドレートGhは解砕機53で砕かれてスクリューコンベア54により、その量を調整されながらガス化槽51に順次供給される。このガス化槽51では、攪拌器56による撹拌、及び、液体戻し管58からの温度の高い液体Lhからの熱を受けたり、ガス化槽51の放熱等により、例えば約−20℃(メタンハイドレードの場合)の天然ガスハイドレートGhが分解して、ガスG0と例えば約5℃の低温の液体Lhになる。
そして、加熱源側では、天然ガスハイドレートGhが分解して発生するガスG0を、燃焼部60にガス供給管55から供給し、この燃焼部60において、ガスG0を燃焼用ガスG1として用いる。この燃焼用ガスG1は、ガス供給管55から制御弁55vで流量を調整されながら、燃焼器61内で加熱空気A2を用いて燃焼され、例えば、約800℃〜1000℃の高温の排ガスG2を発生する。この排ガスG2は、熱交換部30の加熱器35に供給される。この加熱器35で排ガスG2の熱が高温空間32b側の作動ガスGwに移動し、作動ガスGwが加熱される。この作動ガスGwは例えば、800℃程度に昇温すると共に、排ガスG2は例えば、約500℃程度に降温する。この降温した排ガスG3は、空気加熱器64における空気A1の加熱で熱回収された後、更に、例えば、約150℃程度に降温し、排ガス排出管65から大気中に放出される。
一方、冷却源側では、天然ガスハイドレートGhの分解によって生じた、例えば、5℃程度の低温の液体Lhが循環ポンプ57pにより液体供給管57経由で、熱交換部30の冷却器34に供給され、低温空間32a側の作動ガスGwを冷却し、作動ガスGwから液体Lhに熱が移動する。その結果、作動ガスGwは例えば50℃程度に降温すると共に液体Lhは例えば、約15℃〜30℃に昇温する。この昇温した液体Lhは液体戻し管58経由でガス化槽51に戻り、ガス化槽51に熱を供給する。この熱は天然ガスハイドレートGhの分解に寄与する。そして、天然ガスハイドレートGhが分解して発生する液体Lhの一部は順次液体排出管59より、系外に排出される。
上記の第1の実施の形態のスターリングエンジンの運転方法及びスターリングエンジン10によれば、天然ガスハイドレートGhの分解で発生するガスG0を燃焼用ガスG1として燃焼し、発生した排ガスG2をスターリングエンジン10の作動ガスGwの加熱媒体として供給すると共に、天然ガスハイドレートGhの分解で発生する液体Lhをスターリングエンジン10の作動ガスGwの冷却媒体として使用する。また、作動ガスGwの冷却により、液体Lhが作動ガスGwから受けた熱により、天然ガスハイドレートGhの分解用の熱エネルギーを得る。
これにより、スターリングエンジン10の加熱側の温度を通常の燃焼ガスを用いるのと同じ温度にできると共に、冷却側の温度を、天然ガスハイドレートGhの分解で発生する液体を冷却源に使用することにより、作動ガスGwの低温側温度を、通常使用されている環境温度に相当する冷却水温を持つ冷却水で達成できる温度(例えば、250℃)よりも、著しく低い、例えば50℃程度に下げることができ、非常に高い出力と熱効率を得ることができる。
本実施形態によれば、スターリングエンジン10をコンパクトにすることができ、また、エンジン出力を大きくすることができる。更に、天然ガスハイドレートGhの分解で発生する液体Lhの冷熱を利用することによって、スターリングエンジン10の冷却水冷却用ラジエータファンの動力を低減、若しくは、省略が可能となる。
そして、スターリングサイクルの計算を、作動ガスを窒素ガスとし、作動空間平均圧力を25MPa、膨張空間行程容積を100cm3 、高温空間(膨張空間)ガス温度を800℃として、低温空間(圧縮空間)ガス温度を50℃と250℃とした場合で行うと、最高軸出力はそれぞれ、9,290Wと5,959Wになった。
つまり、天然ガスハイドレートGhを使用したスターリングエンジンにおいては、計算上ではあるが、通常の燃焼ガスを用いる場合に比べて概略1.6倍近くの出力を得られることが分かった。
次に、第2の実施の形態のスターリングエンジンについて説明する。第2の実施の形態では、図1に示す燃焼部60の代わりに、図3に例示するような、切替式蓄熱型燃焼器を用いた燃焼部60Aを備える点が、第1の実施の形態と異なる。それ以外の構成は、第1の実施の形態と同じである。
図3に示すように、ガス供給管55から供給される燃焼用ガスG1は、ラジアントチューブ等の燃焼器61で燃焼した後、排ガス供給管62に導かれ、ガス切替装置69gを経由して、2系統の第1排ガス供給管62Aと第2排ガス供給管62Bに分けられ、それぞれ、第1蓄熱器68Aと第2蓄熱器68Bに接続され、その後合流して一系統の排ガス供給管62となる。この排ガス供給管62は加熱部30の加熱器35に接続される。
また、空気供給管66は、空気切替装置69aを経由して、2系統の空気供給管66A,66Bに分岐し、それぞれ、第1蓄熱器68Aと第2蓄熱器68Bに接続され、その後燃焼器61に接続される。なお、図3では別々に燃焼器61に接続されるが、燃焼器61への接続の前に合流して一系統の空気供給管66になってから燃焼器61に接続される構成にしてもよい。
この蓄熱器68A,68Bは、通気性と蓄熱性と熱伝達性を有するように、セラミックハニカム構造体やセラミックボールを内蔵した構造体などで形成される。
そして、第1の行程では、ガス切替装置69gと空気切替装置69aを実線で示すように切り替える。この状態では、燃焼用ガスG1は、実線の矢印で示すように、燃焼器61で燃焼し排ガスG2になった後、排ガス供給管62、第1排ガス供給管62A、第1蓄熱器68Aに導かれ、第1蓄熱器68Aを加熱した後、排ガス供給管62より、加熱器35(図1)に供給される。
一方、燃焼用空気A1は、実線の矢印で示すように、空気供給管66,第2空気供給管66B、第2蓄熱器68Bに導かれ、第2蓄熱器68Bにより加熱され、加熱空気A2となった後、第2加熱空気供給管67Bより、燃焼器61に供給される。
そして、第2蓄熱器68Bの温度が低下し加熱効果が少なくなったら、ガス切替装置69gと空気切替装置69aを点線で示すように切り替える。この第2の行程の状態では、燃焼用ガスG1は、点線の矢印で示すように、燃焼器61で燃焼し排ガスG2になった後、排ガス供給管62、第2排ガス供給管62B、第2蓄熱器68Bに導かれ、第2蓄熱器68Bを加熱した後、排ガス供給管62より、加熱器35(図1)に供給される。
一方、燃焼用空気A1は、点線の矢印で示すように、空気供給管66,第1空気供給管66A、第1蓄熱器68Aに導かれ、第1蓄熱器68Aにより加熱され、加熱空気A2となった後、第1加熱空気供給管67Aより、燃焼器61に供給される。
なお、ガス切替装置69gと空気切替装置69aの切替操作は、所定の時間ごとに行うように構成したり、第1蓄熱器68A又は第2蓄熱器68Bを通過した後の排ガスG2の温度が所定の温度を上回った時や、第1蓄熱器68A又は第2蓄熱器68Bを通過した後の加熱空気A2の温度が所定の温度を下回った時に行うように構成される。
そして、この第1行程と第2行程の繰り返しにより、排ガスG2の熱を第1蓄熱器68Aと第2蓄熱器68Bで回収し、この熱を燃焼用空気A1に伝達する。また、一般的には蓄熱器68A,68B(図3)は熱交換タイプの空気加熱器64(図1)よりコンパクト化できるので、この第2の実施の形態のスターリングエンジンは、第1の実施の形態のスターリングエンジンよりも、コンパクトで、高い熱エネルギー効率で運転できるようになる。
なお、この切替式蓄熱型燃焼器を用いた燃焼部は、図3に示したような燃焼ガスや空気の流路を切り替える構成の代わりに、デスク型蓄熱器のように、燃焼ガスや空気の通路を固定して、蓄熱器側を間欠的に回転して切り替える構成を用いてもよく、要するに、蓄熱部分を切替ながら、排ガスによる加熱と空気による放熱とを繰り返して、排ガスの熱を空気に伝達する構成であればよい。
本発明に係る第1の実施の形態のスターリングエンジンの構成を示す図である。 本発明に係る第1の実施の形態のスターリングエンジンの運転方法におけるガスや液体の移動を示す図である。 本発明に係る第2の実施の形態の燃焼部の構成を示す図である。 ディスプレーサ型スターリングエンジンの一部の構成を示す図である。
符号の説明
10 スターリングエンジン
20 出力部
21 メインピストン(パワーピストン)
22 メインシリンダ
30 熱交換部
31 ディスプレーサピストン
32 熱交換用シリンダ
32a 高温空間(ヒータ側)
32b 低温空間(クーラー側)
34 冷却器
35 加熱器
36 再生器(再生用熱交換器)
40 クランク部
41 クランク軸
42 第1クランク機構
43 第2クランク機構
44 フライホイール
50 ガス化部
51 ガス化槽
52 ペレットフィーダ
53 解砕機
54 スクリューフィーダ
55 ガス供給管
56 攪拌機
57 液体供給管
58 液体戻し管
60 燃焼部
61 燃焼器(ラジアントチューブ)
68A 第1蓄熱器
68B 第2蓄熱器
A1 燃焼用空気
A2 加熱空気
Gh 天然ガスハイドレート
Gw 作動ガス(作動流体)
G0 発生ガス
G1 燃焼用ガス
G2 排ガス(高温)
G3 排ガス(中温)
G4 排ガス(低温)
Lh 液体

Claims (3)

  1. スターリングエンジンの運転方法において、天然ガスハイドレートから発生するガスを燃焼した排ガスを加熱源として作動流体を加熱し、天然ガスハイドレートのガスを分離して発生する液体を冷却源として作動流体を冷却することを特徴とするスターリングエンジンの運転方法。
  2. 天然ガスハイドレートをガス化するガス化槽と、該ガス化槽で発生するガスを燃焼する燃焼器と、該燃焼器で発生する排ガスを加熱源にして作動流体を加熱する加熱器と、ガス化槽で発生する液体を冷却源にして作動流体を冷却する冷却器とを備えたことを特徴とするスターリングエンジン。
  3. 前記燃焼器が切替式蓄熱型燃焼器であることを特徴とする請求項2記載のスターリングエンジン。
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