JP2006348765A - ターボ分子ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ターボ分子ポンプの各ロータ翼の温度上昇を抑制する。
【解決手段】 ケーシング7内には、吸気口3Aから排気口4Aへ向かって、多段のロータ翼5c、多段のステータ翼6および複数のスペーサリング10(11〜19)が配置されている。複数のスペーサリング10は、上下に隣接するもの同士が端面の一部分を接触させて積み上げられており、全体として筒状を呈している。隣接するスペーサリング10の接触部分は円環状を呈している。排気口4A側の後段スペーサリング群10Bに属するスペーサリング15〜19の各下面の接触面積S2を吸気口3A側の前段スペーサリング群10Aに属するスペーサリング11〜14の各下面の接触面積S1よりも大きく設定することにより、高温側のスペーサリング11〜14の温度上昇が抑制され、低温側のスペーサリング15〜19の伝熱が促進され、結果的に、各ロータ翼5cの温度上昇を抑制する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体製造装置や分析装置などの中真空から超高真空にわたる圧力範囲で真空排気に使用されるターボ分子ポンプに関する。
ターボ分子ポンプは、例えばドライエッチングやCVD等を行うプロセスチャンバ内のガスを排気して所定の高真空を形成する手段として用いられる。ターボ分子ポンプのロータ翼は高速回転するため、ロータ翼の温度が高いまま回転させるとクリープ変形などを生じる恐れがあるので、ステータ翼とスペーサとを互いに潰し合うように組み付け、熱伝導性を高めて熱を逃がし易くすることでロータ翼温度の低下を図っている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−064986号公報(第3頁、図1)
半導体製造工程では、塩素や硫化フッ素等の反応生成物が堆積するのを防止するために、ターボ分子ポンプの吸気口フランジが接続されるチャンバ側フランジを加熱している。特許文献1の技術は、ステータ翼とスペーサとを互いに潰し合う程に強固に密着させて熱伝導性を高めてロータ翼温度の低下を図っているが、逆に、チャンバ側フランジからの熱がスペーサ、ステータ翼を介してロータ翼へ伝わり易くなるので、ロータ翼の温度を低減する効果が低くなり、クリープ変形などを招く恐れがある。
(1)請求項1によるターボ分子ポンプは、回転軸方向に多段に配設される複数のロータ翼と、複数のロータ翼と交互に配設される、外周部に環状リブを有しない複数のステータ翼と、複数のステータ翼の各々を、その外周縁で回転軸方向にそれぞれ挟み込んで位置決めする部材であって、上下面が互いに当接する複数の環状のスペーサとを備え、吸気口から吸入した気体を排気口から排出するターボ分子ポンプにおいて、複数のスペーサが互いに当接する箇所の接触面積を決定するにあたり、吸気口側から排気口側へ伝熱する際の温度勾配が吸気口側でより大きくなるように、排気口側での接触面積を吸気口側での接触面積よりも大きくしたことを特徴とする。
(2)請求項2によるターボ分子ポンプは、回転軸方向に多段に配設される複数のロータ翼と、複数のロータ翼と交互に配設され、外周部に環状リブを有する複数のステータ翼と、複数のステータ翼の各々を、環状リブの上下面で回転軸方向にそれぞれ挟み込んで位置決めする部材であって、上下面が互いに非接触である複数の環状のスペーサとを備え、吸気口から吸入した気体を排気口から排出するターボ分子ポンプにおいて、スペーサと環状リブとを挟み込む際の両者の接触面積を決定するにあたり、吸気口側から排気口側へ伝熱する際の温度勾配が吸気口側でより大きくなるように、排気口側での接触面積を吸気口側での接触面積よりも大きくしたことを特徴とする。
(3)請求項3によるターボ分子ポンプは、回転軸方向に多段に配設される複数のロータ翼と、複数のロータ翼と交互に配設される複数のステータ翼と、複数のステータ翼の各々を、回転軸方向に挟み込んで位置決めする複数の環状のスペーサとを備え、吸気口から吸入した気体を排気口から排出するターボ分子ポンプにおいて、吸気口側に配設される複数のステータ翼は外周環状リブを有しないものであり、それら複数のステータ翼の各々は、複数のスペーサによりその外周縁で回転軸方向にそれぞれ挟み込んで位置決めされ、このとき、複数のスペーサの上下面が互いに接触し、排気口側に配設される複数のステータ翼は外周環状リブを有するものであり、それら複数のステータ翼の各々は、複数のスペーサにより環状リブの上下面で回転軸方向にそれぞれ挟み込んで位置決めされ、複数のスペーサは上下面が互いに非接触であり、吸気口側から排気口側へ伝熱する際の温度勾配が吸気口側でより大きくなるように、吸気口側において複数のスペーサが互いに当接する箇所の接触面積を、排気口側においてスペーサと環状リブとを挟み込む際の両者の接触面積よりも小さくしたことを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のターボ分子ポンプにおいて、吸気口側の複数のスペーサは、部分的に厚肉化されていることを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のターボ分子ポンプにおいて、複数のスペーサは、吸気口側に配設される吸気口側スペーサ群と、排気口側に配設される排気口側スペーサ群とから成り、排気口側スペーサ群での接触面積を、吸気口側スペーサ群での接触面積よりも大きくしたことを特徴とする。
本発明によれば、ターボ分子ポンプの排気口側のスペーサ同士の接触面積、もしくはスペーサとステータ翼との接触面積を、吸気口側よりも大きく設定することによって、吸気口側から排気口側へ伝熱する際の温度勾配が吸気口側でより大きくなるようにしたので、各ロータ翼の温度上昇を抑制できる。
以下、本発明の実施の形態によるターボ分子ポンプについて、図1〜6を参照しながら説明する。
〈第1の実施の形態〉
図1は、第1の実施の形態によるターボ分子ポンプの概略構成を模式的に示す縦断面図である。
ターボ分子ポンプ100は、ターボ分子ポンプ部1とねじ溝ポンプ部2と吸気側フランジ3と排気側フランジ4とを備える。吸気側フランジ3は、不図示のプロセスチャンバに配設されたチャンバ側フランジ50にボルト3aによって取り付けられており、ターボ分子ポンプ100は、プロセスチャンバからのガスを吸気口3Aから取り入れ、排気側フランジ4の排気口4Aから外部へ排気し、プロセスチャンバ内を所定の高真空とする。ターボ分子ポンプ部1のケーシング7には、ロータ本体5a、回転軸5bおよび複数段に形成されたロータ翼(回転翼)5cを有するロータ5と、複数段に形成されたステータ翼(固定翼)6とが配置されている。ロータ5は、ラジアルセンサ8aおよびラジアル電磁石8bを有するラジアル磁気軸受8と、スラストセンサ9aおよびスラスト電磁石9bを有するスラスト磁気軸受9とによって非接触で支持されている。ロータ翼5cとステータ翼6とは、スペーサ10によって交互に数mmの隙間を保って配置されている。
ねじ溝ポンプ部2のベース筺体2aには、回転軸5bを回転させるモータ8cと、吸気したガスを圧縮して排気口4A側へ送出するねじステータ2bと、ターボ分子ポンプ100を冷却する冷却管2cとが配置されている。ターボ分子ポンプ部1のケーシング7とねじ溝ポンプ部2のベース筺体2aとは、ボルト2dによって気密を保って接続されている。ねじステータ2bは、ロータ5の下部に近接して設けられ、ロータ5の下部、ねじステータ2bのいずれか一方にはらせん溝が形成されている。ロータ5が数万rpmの回転数で高速回転することにより、吸気口3Aから取り入れられたガスは、多段に形成されたロータ翼5cとステータ翼6との隙間を通り、この隙間と連通しているらせん溝が形成された隙間を通って排気口4Aからポンプ外部へ排出される。
ところで、例えば半導体製造工程では、塩素や硫化フッ素等の反応生成物が装置内壁に堆積するのを防止するために、チャンバ側フランジ50を90〜120℃程度に加熱している。この熱は、チャンバ側フランジ50から吸気側フランジ3、ケーシング7、スペーサリング10、ステータ翼6を順次経由してロータ翼5cへ伝達される。ロータ翼5cに伝熱されると、ロータ5の寿命を短くするという問題がある。本実施の形態は、上記の熱伝達経路において、スペーサリング10の配設位置によりスペーサリング10同士の伝熱量をコントロールすることにより、ロータ翼5cの温度をその許容値以下に抑制するものであり、以下、図2および図3を用いて詳しく説明する。
図2は、第1の実施の形態によるターボ分子ポンプの構造を模式的に示す部分縦断面図である。図3は、第1の実施の形態によるターボ分子ポンプのステータ翼の構造を模式的に示す部分斜視図である。
図2を参照すると、ケーシング7内には、吸気口3Aから排気口4Aへ向かって、多段のロータ翼5c、多段のステータ翼6および複数のスペーサリング11〜19(代表符号を10で表す)が配置されている。複数のスペーサリング10は、上下に隣接するもの同士が端面の一部分を当接させて積み上げられており、全体として筒状を呈している。隣接するスペーサリング10の当接部分は円環状を呈している。また、隣接するスペーサリング10により形成される段差に、ステータ翼6の外周部を挟み込むことによりステータ翼6の位置決めと固定が同時に行われる。
ステータ翼6は、図3に示されるような半円環形状の部品と、これと対称形状の半円環形状の部品とを組み合わせた円環形をなしている。すなわち、ステータ翼6は、半円環状の内周リブ61と、内周リブ61から放射状に突設された複数のブレード62とを有し、全体が半円環形状の部品を2つ組み合わせた円環形状の構造を有する。各ブレード62のハッチングで示す接触面62a、換言すればステータ翼6の外周縁の部分が、上下に隣接するスペーサリング10により形成される段差に挟み込まれる。スペーサリング10は、各接触面62aと周方向に断続的に接触するだけであり、接触面積は小さいので、スペーサリング10とステータ翼6との接触部分を通して伝わる熱量は、スペーサリング10同士を伝わる熱量よりも小さい。
スペーサリング10を2つの群に分けると、4個のスペーサリング11〜14が吸気口3A側の前段スペーサリング群10Aに属し、5個のスペーサリング15〜19が排気口4A側の後段スペーサリング群10Bに属する。本実施の形態では、スペーサリング11〜14の各下面の接触面積をS1、スペーサリング15〜19の各下面の接触面積をS2(>S1)とし、高温の吸気口3A側から低温の排気口4A側への伝熱過程をスペーサリング10の熱伝導機能により説明する。なお、この実施の形態においては、接触面積S2を接触面積S1の1.5倍以上に設定している。
一般に、固体の熱伝導に関してはフーリエの法則として式1が成り立つ。
Q=λ×S/L×(T1−T2) ・・・・(1)
但し、Qは熱量[W]、λは熱伝導率[W/m℃]、Sは伝熱断面積[m]、Lは伝熱長さ[m]、T1,T2は温度[℃](T1>T2)である。
式1を(T1−T2)について解くと、式2となる。
T1−T2=(Q×L)/(λ×S) ・・・・(2)
式2では、熱量Q、熱伝導率λ、伝熱長さLを一定としたとき、伝熱断面積Sを小さくするほど伝熱長さLに対する温度勾配(T1−T2)が大きくなり、逆に、伝熱断面積Sを大きくするほど伝熱長さLに対する温度勾配(T1−T2)が小さくなることが示されている。
したがって、高温側、つまり吸気口3A側のスペーサリング11〜14の接触面積S1を狭く設定して熱伝導を抑制する、言い換えれば温度勾配(T1−T2)を急峻とすることにより、高温側のスペーサリング11〜14の温度上昇が抑制される。一方、低温側、つまり排気口4A側のスペーサリング15〜19の接触面積S2を広く設定して伝熱を促進する、言い換えれば温度勾配(T1−T2)を緩やかとすることにより、スペーサリング15〜19の温度が均一化に向かう。以上により、各ロータ翼5cの温度をその許容値以下に抑制することが可能となる。
具体的には、図4を参照しながら、伝熱過程をスペーサリング11〜19の温度変化として説明する。
図4は、第1の実施の形態によるターボ分子ポンプの各スペーサリングの温度をプロットしたグラフである。このグラフでは、横軸にスペーサリング11〜19の段数をとり、縦軸に各スペーサリングの下面(次段のスペーサリングとの接触面)の温度をとったものである。スペーサリングの段数0に相当する箇所は、スペーサリング11と吸気側フランジ3とが接触する箇所であり、その温度は120℃である。スペーサリングの段数9に相当する箇所は、スペーサリング19とベース筐体2aとが接触する箇所であり、その温度は40℃である。後段スペーサリング群10Bのスペーサリング15〜19の接触面積S2は、前段スペーサリング群10Aのスペーサリング11〜14の接触面積S1の1.5倍に設定されている。また、参考例として挙げる破線の曲線Bは、スペーサリングの段数はスペーサリング11〜19と同じ9段であるが、スペーサリング同士の接触面積を一律とした場合、すなわちS1=S2とした場合の温度をプロットしたものである。
図4に示されるように、曲線Aは、スペーサリングの段数0と9に相当する箇所では、曲線Bと同じ温度であるが、スペーサリングの段数0と9に相当する箇所の間で、曲線Bを下回っている。曲線Aの前段スペーサリング群10Aの温度変化は、曲線Bより急勾配であり、スペーサリングの段数4に相当する箇所では温度が9℃低下している。反対に、曲線Aの後段スペーサリング群10Bの温度変化は、曲線Bより緩やかな勾配である。つまり、本実施の形態では、高温側のスペーサリング11〜14の温度上昇を抑制し、低温側のスペーサリング15〜19の温度の均一化を図っている。したがって、ステータ翼6、ロータ翼5cも低温に保持され、結果として、ロータ翼5cのクリープ変形、ロータ5の寿命短縮などの問題を起こすことがなくなる。
〈第2の実施の形態〉
図5は、第2の実施の形態によるターボ分子ポンプの構造を模式的に示す部分縦断面図である。図6は、第2の実施の形態によるターボ分子ポンプのステータ翼の構造を模式的に示す部分斜視図である。この第2の実施の形態のターボ分子ポンプ200が第1の実施の形態のターボ分子ポンプ100と異なる点は下記の2つであり、その他の構成は同じであるので、主として相違点を説明する。
相違点の一つは、第1の実施の形態のターボ分子ポンプ100では、スペーサリング10同士を接触させ、その接触部分を通して伝わる熱量をコントロールしたが、第2の実施の形態では、スペーサリング10同士は必ずしも接触させず、スペーサリング20とステータ翼6とを広い面積で接触させ、その接触部分を通して伝わる熱量をコントロールする。他の相違点は、第1の実施の形態のステータ翼6は、外周部が開放された構造であったが(図3参照)、第2の実施の形態のステータ翼6Aは、図6に示されるように、外周リブ63を有する閉鎖構造であることである。スペーサリング20はスペーサリング21〜29の代表符号である。
図5に示されるように、前段スペーサリング群20Aでは、スペーサリング21〜24と各ステータ翼6Aとの接触面積をS1、後段スペーサリング群20Bでは、スペーサリング25〜29と各ステータ翼6Aとの接触面積をS2とすると、外周リブ63の接触面63a(図6のハッチング部分)の面積は、隣接するスペーサリング20との接触面積S1あるいはS2に等しく設定されている。接触面積の大小関係はS2>S1に設定されている。このように、ターボ分子ポンプ200では、ステータ翼6Aがスペーサリング20に対して外周リブ63の接触面63aで全周接触となっているため、スペーサリング20とステータ翼6Aとの接触部分を通して熱の大部分が伝達される。
このターボ分子ポンプ200においても、第1の実施の形態で説明した理論が適用でき、高温側のスペーサリング21〜24の温度上昇を抑制し、低温側のスペーサリング25〜29の温度の均一化を図っている。したがって、ステータ翼6A、ロータ翼5cも低温に保持され、結果として、ロータ翼5cのクリープ変形、ロータ5の寿命短縮などの問題を起こすことがなくなる。
次に、図7、図8を参照しながら、第1、第2の実施の形態の変形例について説明する。図7は、ターボ分子ポンプの第1の変形例を模式的に示す部分縦断面図である。この第1変形例のターボ分子ポンプ300のスペーサリング30は、第1の実施形態のターボ分子ポンプ100に用いられる前段スペーサリング群10A(図2参照)と、第2の実施の形態のターボ分子ポンプ200に用いられる後段スペーサリング群20B(図5参照)との複合型である。すなわち、前段スペーサリング群10Aのスペーサリング11〜14の各下面の接触面積をS1、後段スペーサリング群20Bのスペーサリング25〜29と各ステータ翼6Aとの接触面積をS2とすると、接触面積の大小関係はS2>S1に設定される。このターボ分子ポンプ300においても、第1の実施の形態で説明した理論が適用でき、第1、第2の実施の形態によるターボ分子ポンプ100,200と同様の作用効果を奏する。
図8は、ターボ分子ポンプの第2の変形例を模式的に示す部分縦断面図である。この第2変形例のターボ分子ポンプ400のスペーサリング40は、前段スペーサリング群40Aと、第2の実施の形態のターボ分子ポンプ200に用いられる後段スペーサリング群20B(図5参照)との複合型である。前段スペーサリング群40Aのスペーサリング41〜44は、ターボ分子ポンプ100に用いられる前段スペーサリング群10Aのスペーサリング11〜14(図2参照)をそれぞれ厚肉化した断面形状を呈している。前段スペーサリング群40Aのスペーサリング41〜44の各下面の接触面積をS1、後段スペーサリング群20Bのスペーサリング25〜29と各ステータ翼6Aとの接触面積をS2とすると、接触面積の大小関係はS2>S1に設定される。このターボ分子ポンプ400においても、第1の実施の形態で説明した理論が適用でき、第1、第2の実施の形態によるターボ分子ポンプ100,200と同様の作用効果を奏する。さらに、スペーサリング41〜44の肉厚を増したことにより、仮にロータ5cが遠心破壊を起こしてその破断片が飛散した場合でもケーシング7を保護する効果が大きい。
本発明は、その特徴を損なわない限り、以上説明した実施の形態に何ら限定されない。第1および第2の実施の形態では、スペーサリング10,20を9段構成とし、ステータ翼6,6Aも9段構成としたが、9段以外の多段構成にも本発明が適用でき、同様の作用効果を奏する。また、第1および第2の実施の形態では、前段スペーサリング群10A,20Aが4つのスペーサリング、後段スペーサリング群10B,20Bが5つのスペーサリングで構成されたが、各群の構成数は変えてもよい。さらに、接触面積の大小関係がS2>S1を満たしていれば、外周リブを有するステータ翼6Aと有しないステータ翼6の配置を任意としてもよい。さらにまた、吸気口3A側の温度勾配が排気口4A側の温度勾配よりも大きいならば、スペーサリング群の構成は、前段と後段の2段階に限らず、3段階以上としてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るターボ分子ポンプの概略構成を模式的に示す縦断面図である。 第1の実施の形態に係るターボ分子ポンプの構造を模式的に示す部分縦断面図である。 第1の実施の形態に係るターボ分子ポンプのステータ翼の構造を模式的に示す部分斜視図である。 第1の実施の形態に係るターボ分子ポンプの各スペーサリングの温度をプロットしたグラフである。 第2の実施の形態に係るターボ分子ポンプの構造を模式的に示す部分縦断面図である。 第2の実施の形態に係るターボ分子ポンプのステータ翼の構造を模式的に示す部分斜視図である。 実施の形態によるターボ分子ポンプの第1の変形例を模式的に示す部分縦断面図である。 実施の形態によるターボ分子ポンプの第2の変形例を模式的に示す部分縦断面図である。
符号の説明
1:ターボ分子ポンプ部 2:ねじ溝ポンプ部
3:吸気側フランジ 4:排気側フランジ
5:ロータ 5c:ロータ翼
6,6A:ステータ翼 7:ケーシング
10,20,30,40:スペーサリング
11〜19,21〜29,41〜44:スペーサリング
10A,20A,40A:前段スペーサリング群
10B,20B:後段スペーサリング群
61:内周リブ 62:ブレード
63:外周リブ 62a,63a:接触面
100,200,300,400:ターボ分子ポンプ
S1,S2:接触面積

Claims (5)

  1. 回転軸方向に多段に配設される複数のロータ翼と、
    前記複数のロータ翼と交互に配設され、外周部に環状リブを有しない複数のステータ翼と、
    前記複数のステータ翼の各々を、その外周縁で回転軸方向にそれぞれ挟み込んで位置決めする部材であって、上下面が互いに当接する複数の環状のスペーサとを備え、
    吸気口から吸入した気体を排気口から排出するターボ分子ポンプにおいて、
    前記複数のスペーサが互いに当接する箇所の接触面積を決定するにあたり、前記吸気口側から前記排気口側へ伝熱する際の温度勾配が前記吸気口側でより大きくなるように、前記排気口側での接触面積を前記吸気口側での接触面積よりも大きくしたことを特徴とするターボ分子ポンプ。
  2. 回転軸方向に多段に配設される複数のロータ翼と、
    前記複数のロータ翼と交互に配設され、外周部に環状リブを有する複数のステータ翼と、
    前記複数のステータ翼の各々を、前記環状リブの上下面で回転軸方向にそれぞれ挟み込んで位置決めする部材であって、上下面が互いに非接触である複数の環状のスペーサとを備え、
    吸気口から吸入した気体を排気口から排出するターボ分子ポンプにおいて、
    前記スペーサと前記環状リブとを挟み込む際の両者の接触面積を決定するにあたり、前記吸気口側から前記排気口側へ伝熱する際の温度勾配が前記吸気口側でより大きくなるように、前記排気口側での接触面積を前記吸気口側での接触面積よりも大きくしたことを特徴とするターボ分子ポンプ。
  3. 回転軸方向に多段に配設される複数のロータ翼と、
    前記複数のロータ翼と交互に配設される複数のステータ翼と、
    前記複数のステータ翼の各々を、回転軸方向に挟み込んで位置決めする複数の環状のスペーサとを備え、
    吸気口から吸入した気体を排気口から排出するターボ分子ポンプにおいて、
    前記吸気口側に配設される複数のステータ翼は外周環状リブを有しないものであり、
    それら複数のステータ翼の各々は、前記複数のスペーサによりその外周縁で回転軸方向にそれぞれ挟み込んで位置決めされ、このとき、複数のスペーサの上下面が互いに接触し、
    前記排気口側に配設される複数のステータ翼は外周環状リブを有するものであり、
    それら複数のステータ翼の各々は、前記複数のスペーサにより前記環状リブの上下面で回転軸方向にそれぞれ挟み込んで位置決めされ、前記複数のスペーサは上下面が互いに非接触であり、
    前記吸気口側から前記排気口側へ伝熱する際の温度勾配が前記吸気口側でより大きくなるように、前記吸気口側において前記複数のスペーサが互いに当接する箇所の接触面積を、前記排気口側において前記スペーサと前記環状リブとを挟み込む際の両者の接触面積よりも小さくしたことを特徴とするターボ分子ポンプ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のターボ分子ポンプにおいて、
    前記吸気口側の複数のスペーサは、部分的に厚肉化されていることを特徴とするターボ分子ポンプ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のターボ分子ポンプにおいて、
    前記複数のスペーサは、前記吸気口側に配設される吸気口側スペーサ群と、前記排気口側に配設される排気口側スペーサ群とから成り、前記排気口側スペーサ群での前記接触面積を、前記吸気口側スペーサ群での前記接触面積よりも大きくしたことを特徴とするターボ分子ポンプ。
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