JP2006346989A - ジョイントブーツの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外周面と内周面とが異形状である大径側取付部を有するジョイントブーツを精度良く製造する。
【解決手段】大径側取付部2の製品形状をなす第1部分12と、小径側取付部4の製品形状をなす第2部分13と、両者を連結する第3部分14とからなるパリソン15を射出成形し、その後、第3部分をブロー外型51で覆い、気体を噴射してブロー外型に第3部分を押し付けて蛇腹部5をブロー成形する。パリソン15の内周側を支持する支持体16は、第1部分が外嵌する下側嵌合部20と、第2部分が外嵌する上側嵌合部22と、第3部分により囲まれる中間部21とからなり、下側嵌合部20の外周面20aに弾性体からなるシールリング90を設け、型締めにより第1部分12の内周面12aをシールリング90に圧接させてシールする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内周部に突設した複数の凸部がアウターケースの凹部に嵌合して取付けられる筒状の大径側取付部と、シャフトに取付けられる小径側取付部と、これらを連結する蛇腹部とからなるジョイントブーツを製造する方法に関する。
自動車のドライブシャフト等に設けられる等速ジョイントの一つに、軸方向に位置変更自在で回転力を伝達可能なトリポートタイプの等速ジョイントがある。この等速ジョイントは、図10,11に示すように、入力側と出力側の一方のシャフト3においてローラ32を持つ3本のトラニオン31を軸直角方向に突設して構成したトリポート33と、他方のシャフト40の端部に設けたアウターケース1とからなる。アウターケース1は、その内周にローラ32が転動する3本の溝34を周方向に分散配設して構成してある。
冒頭に記載したジョイントブーツはこのような等速ジョイントに対して設けられ、等速ジョイント側への塵埃や異物の侵入を防止するとともに、等速ジョイントの周りのグリースを保持している。前記アウターケース1の外周には、径方向内方側に凹む複数の凹部8を周方向に分散させて設け、ケースの軽量化等を図ってある。これに対応させて、ジョイントブーツの大径側取付部2の内周部に、径方向内方側に向けて突出する複数の凸部7を周方向に分散させて設けてある。一方、大径側取付部2の外周面は、リング状のバンド9による締め付けのため、断面円形状に形成されている。
従来、樹脂製のジョイントブーツは、一般に、小径側取付部を射出成形により成形した後、その他の蛇腹部及び大径側取付部をブロー成形することにより製造されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、上記のような大径側取付部2を、その外周面が真円状で、内周面が周方向の複数箇所に凸部を有する凹凸状とした異形状にする必要があるジョイントブーツの場合、このような一般的な射出ブロー成形では製造することができない。なぜなら、ブロー成形では周方向の肉厚が均一又はほぼ均一になるため、大径側取付部をブロー成形したのでは、このような異形状を成形することができないからである。
そこで、特許文献2には、ノズル口金の出口ギャップ上に小径側取付部形成用のキャビティを有する引出装置を当接させて、出口ギャップから該キャビティ内に溶融樹脂を射出することにより小径側取付部を成形した後、出口ギャップを通して溶融樹脂を押し出しつつ引出装置を離間させて筒状のパリソンを形成し、次いで、ノズル口金の最上部をブロー金型と入れ換えてブロー成形することで蛇腹部を成形し、また、下位のノズル口金により大径側取付部を射出成形することにより、上記したようなトリポートタイプのジョイントブーツを製造する方法が提案されている。
しかしながら、この特許文献2に記載の方法では、寸法的に最も大きいことから寸法精度の要求が最も高く成形しにくい大径側取付部について、これを射出成形するためのキャビティが、小径側取付部の射出成形時およびパリソンの押出時には溶融樹脂の流路として利用されている。そのため、このキャビティ部分を、溶融樹脂の流路として利用するときには高温に保持しつつ、射出成形時には冷却する必要があり、温度制御が複雑で、高い寸法精度を確保することが難しいという問題がある。
一方、特許文献3には、大径側取付部と、小径側取付部と、蛇腹部に対応する中空のブロー部を有するパリソンを射出成形し、冷却後、成形したパリソンを、射出成形型の中子型とともに取り出して、ブロー成形型に装着し、中子型よりブロー部に空気を吹き込むことにより蛇腹部を成形する方法が記載されている。
しかしながら、この特許文献3では、ブロー成形に際し、パリソンの内周側を支持する支持体として射出成形時の中子型をそのまま使用しており、その場合、該中子型に気体を噴射するための機構を組み込む必要があり、中子型の構造が複雑化する。そのため、ブロー成形時の上記支持体としては、射出成形時の中子型とは別部材を用いることが望まれるが、その場合、パリソンの内側に噴射した気体が外部に漏れるのを防止することが蛇腹部を精度良くブロー成形する上で重要である。特に、上記のようにトリポートタイプのジョイントブーツでは、大径側取付部が周方向で異形状であることから、当該大径側取付部における気体の漏れを防止することが難しい。
特開平6−234150号公報 特開2002−361715号公報 特開2003−222155号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、外周面と内周面とが異形状である大径側取付部を有するジョイントブーツを精度良く製造することができるジョイントブーツの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の方法は、内周部に突設した複数の凸部がアウターケースの凹部に嵌合して取付けられる筒状の大径側取付部と、シャフトに取付けられる筒状の小径側取付部と、両者を一体に連結する蛇腹部とを備えるジョイントブーツを製造する方法であって、前記大径側取付部の製品形状をなす第1部分と、前記小径側取付部の製品形状をなす第2部分と、前記第1部分と第2部分を連結する第3部分と、を備えるパリソンを成形材料で射出成形する工程と、前記第3部分をブロー外型で覆い、前記第3部分の内側に気体を噴射して、前記ブロー外型に前記第3部分を押し付けて前記蛇腹部を成形するブロー工程とを含む。そして、前記ブロー工程において、前記パリソンは内周側が支持体により支持され、該支持体は、前記第1部分が同芯状に外嵌する第1嵌合部と、前記第2部分が同芯状に外嵌する第2嵌合部と、前記第3部分により囲まれる中間部とを備えてなり、前記第1嵌合部の外周面に弾性体からなるシールリングが設けられ、前記支持体に対して前記ブロー外型を型締めして前記第1部分の内周面を前記シールリングに圧接させた状態で前記気体を噴射してブロー成形を行うものである。
この手段によれば、大径側取付部と小径側取付部は、パリソンの射出成形時に高い寸法精度を持って最終的な製品形状に成形しておき、蛇腹部はその後のブロー成形により最終的な製品形状に成形することができるため、大径側取付部と小径側取付部が異形状になっていても精度良く成形することができる。
また、パリソンの第1部分が外嵌する支持体の第1嵌合部の外周面にシールリングを設け、ブロー外型の型締めにより第1部分の内周面をシールリングに圧接させて、シールリングを弾性変形により圧縮させるので、この部分からの気体の漏れが防止され、蛇腹部を精度良くブロー成形することができる。
上記本発明の製造方法においては、前記パリソンの冷却後、前記第1部分と第2部分と第3部分のうち、蛇腹部を成形する第3部分だけを径方向外方側から加熱装置で設定温度に加熱し、その後に、前記ブロー成形を行うことが好ましい。これにより、ブロー成形する前の状態の第3部分の温度分布にばらつきが生じにくくすることができる。ここで、仮に、パリソン成形工程で筒状のパリソンを成形したときにパリソンの温度分布にばらつきが生じているにもかかわらず、このような加熱をせずにそのままブロー成形すると、温度の高い部位がよく膨らみ、温度の低い部位が膨らみにくくなって、蛇腹部の肉厚を均一に成形することが困難となってしまう。これに対し、射出成形後、一旦冷却してから、上記のように第3部分のみを径方向外方側から加熱することにより、第3部分の温度分布にばらつきを生じにくくすることができる。そのため、第3部分をブロー成形したときに均一に膨らませることができ、蛇腹部の肉厚を均一に成形することができる。
上記したように、本発明によれば、外周面と内周面とが異形状である大径側取付部を有するジョイントブーツを精度良く製造することができ、また特にブロー成形時における大径側取付部での気体漏れを防止して、蛇腹部を精度良くブロー成形することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図8,9に、実施形態におけるジョイントブーツを示している。このジョイントブーツは、上記した図10,11に示す自動車用のトリポートタイプの等速ジョイントに装着される熱可塑性エラストマー樹脂製ブーツであり、軸方向一端側の筒状の大径側取付部2と、該大径側取付部2と離間して同軸的に配置された他端側の筒状の小径側取付部4と、これらを一体に連結する中空状の蛇腹部5とからなる。そして、大径側取付部2が上記アウターケース1に外嵌して取付けられ、小径側取付部4が上記シャフト3に外嵌して取付けられる。大径側取付部2は、その外周面2aが断面円形状に形成され、内周部2bには、径方向内方側に向けて突出する3個の凸部7を、周方向に120度ごとに均等に分散させて設け、アウターケース1の外周部に形成した3個の凹部8に3個の凸部7を各別に外嵌可能に構成してある。
凸部7は、径方向内方に張り出す内側壁部71と、大径側取付部2の外周面2aの一部を構成する円弧状の外側壁部72とを備えてなり、これら内側壁部71と外側壁部72との間の空洞部に、両壁部71,72を周方向中央で連結する中央支持壁73と、その左右両側において両壁部71,72を連結する左右一対のサイド支持壁74,74とが設けられている。サイド支持壁74は、外方ほど中央支持壁73に近づくように傾斜して形成されている。より詳細には、サイド支持壁74は、内側壁部71が周方向において均等な間隔で中央支持壁73とサイド支持壁74,74とにより支持されるように、内側壁部71における外側壁部への付け根部71aと中央支持壁との連結部71bとの中間位置において内側壁部71を支持しており、即ち該中間位置において内側壁部71と連結されている。また、この連結部において内側壁部71に対して略垂直に交差するように、当該連結部から外方に行くほど中央寄りに傾斜して設けられている。
このように構成したことにより、凸部7には、周方向に並ぶ複数の空洞部である肉抜き穴75が設けられている。詳細には、凸部7には、大径側取付部2の端面において開口し、周方向の中心線Lに関して対称な二対の有底の肉抜き穴75a,75b,75c,75dが形成されており、各肉抜き穴75a〜75dの深さは互いに同一に設定されている。
図8に示すように、大径側取付部2の外周面2aには、締付部材であるリング状のバンド9(図10参照)を受け入れるための周方向に延びる固定用凹部60が設けられている。また、大径側取付部2の内周面には、周方向に延びる2本のシール用リブ61が設けられている。同様に、小径側取付部4においても、その外周面には、締付部材であるリング状のバンド9を受け入れるための周方向に延びる固定用凹部62が設けられ、また、その内周面には、周方向に延びる2本のシール用リブ63が設けられている。
このジョイントブーツは下記のパリソン成形工程と加熱工程とブロー成形工程とを経て製造される。
[パリソン成形工程]
図1に示すように、成形材料をパリソン成形装置Aのノズル11から吐出し、大径側取付部2に対応する第1部分12と、小径側取付部4に対応する第2部分13と、蛇腹部5に対応する第3部分14とから成る筒状のパリソン15を射出成形する。
射出成形型80は、パリソン15の外周側を成形する周方向に複数に分割可能な射出用外型81と、その内部に装着されてパリソン15の内周側を成形する中子型82とを備えてなり、外型81と中子型82との間にキャビティ83が形成されている。射出用外型81は、この実施形態では左右2つに分割可能に構成されている。中子型82は、その頂部82aで第2部分13を成形するように設けられており、この頂部82aの上方を覆う外型81の上面部に上記ノズル11に通じるゲート孔84が設けられている。
第1部分12は、上記キャビティ83内で、大径側取付部2として成形され、即ち、大径側取付部2の最終的な製品形状に射出成形される。従って、第1部分12は、外周面が断面円形状をなし、かつ内周部に複数の上記凸部7を備える形状に成形され、該凸部7には上記した複数の肉抜き穴75a〜75dが成形される。また、外周面には上記固定用凹部60が成形され、内周面には2本のリブ61が成形される。
第2部分13は、上記キャビティ83内で、小径側取付部4として成形され、即ち、小径側取付部4の最終的な製品形状に射出成形される。その際、第2部分13は、第1部分12よりも小径の筒状に成形され、その外周面には上記固定用凹部62が、内周面には2本のリブ63がそれぞれ成形される。また、第2部分13の上端の開口面は射出成形後には閉塞部13aにより閉塞されており、即ち、パリソン15は有天筒状に成形される。
一方、第3部分14は、最終的な製品形状に相当する蛇腹状ではなく、第1部分12と第2部分13との間に介設されたパリソン部分であって、両者を連結するテーパー筒状に射出成形される。すなわち、第3部分14は、大径の取付部2から小径の取付部4に向かって直径が次第に小さくなるテーパー状に成形される。
このようにして射出成形されたパリソン15は、射出成形型80から取り出され、従って中子型82からも外されて、室温で冷却(自然放冷)される。
[加熱工程]
次いで、冷却されたパリソン15は、図2に示すように、第1部分12と第2部分13と第3部分14とのうち第3部分14だけを加熱装置Bで設定温度(例えば160℃〜200℃)に加熱される。
図2,7に示すように、加熱装置Bは、パリソン15に対する段付き円柱状の支持体16を縦姿勢に配設するとともに、支持体16をその軸芯O周りに回転させる回転駆動機構Mを備える。支持体16は、パリソン15の内周側を支持する部材であり、第1部分12が同芯状に外嵌する下側嵌合部(第1嵌合部)20と、第2部分13が同芯状に外嵌する上側嵌合部(第2嵌合部)22と、第3部分14により囲まれる中間部21と、第1部分12の開口端面12cを受ける下端部側の支持台部19とを備えてなる。下側嵌合部20は、円柱状をなす支持台部19の上端に設けられており、支持台部19よりも小径である。上側嵌合部22は支持体16の上端部を構成しており、この上側嵌合部22と下側嵌合部20の間にテーパー柱状の上記中間部21が設けられており、中間部21は第3部分14の内周面が上下中間部21に対し隙間なく当接支持されるように第3部分14の内周面に合致した外形形状を有する。
加熱装置Bは、また上記支持体16の上方に筒状のカバー部材24を吊り下げ支持し、該カバー部材24を昇降させるシリンダ25を備えるとともに、支持体16の両横外方側に一対の遠赤外線ヒータ45をそれぞれ配置してなる。カバー部材24は、支持体16上に保持されたパリソン15に被せられて、ヒータ45からの熱線が照射される箇所を制限する部材であり、第1部分12の外周を隙間をあけて取り囲む大径円筒状の第1カバー部41と、第2部分13の外周を隙間をあけて取り囲む小径円筒状の第2カバー部42とを備え、これらの第1カバー部41と第2カバー部42が連結部43によって連結されて、第3部分14に相当する箇所に加熱用の開口部44が設けられたものである。これにより、カバー部材24は、第1部分12と第2部分13に対してはヒータ45からの熱線、即ち遠赤外線が当たらず、従って加熱されないように、かつ、第3部分14に対しては上記開口部44を介して高さ方向の全体にわたってヒータ45からの遠赤外線が照射されるように、パリソン15を覆う。
上記加熱装置Bを用いて、まず、支持体16に対し、第1部分12が支持体16の下側嵌合部20に同芯状に外嵌し、第2部分13が支持体16の上側嵌合部22に同芯状に外嵌し、第3部分14が支持体16の中間部21に同芯状に外嵌した状態になるようにパリソン15を支持体16に支持させる(図7参照)。次いで、カバー部材24を、シリンダ25により下降させ、支持体16に支持させたパリソン15全体に被せる(図2参照)。そして、支持体16をその軸芯O周りに回転させながら第3部分14を両横外方側のヒータ45で加熱する。
[ブロー成形工程]
第3部分14の加熱が完了した後、図3に示すように、パリソン15を支持体16に支持させたまま、型面が蛇腹形状のブロー外型51で覆い、支持体16に設けた噴射口52から第3部分14の内周面に気体を噴射し、ブロー外型51に第3部分14を押し付けて蛇腹部5を成形する。
ブロー外型51は、周方向に複数に分割可能に形成されており、この実施形態では左右2つに分割可能である。また、ブロー外型51は、成形する蛇腹部5の各山の頂部毎に型合わせ面53がくるように板状型54を上下方向に複数層に積層してなり、これにより、ブロー成形時に型内の空気が型合わせ面53を介して排気可能とされている。また、ブロー外型51には冷却水を流すための配管55が設けられている。この配管55は、各型合わせ面53において、パリソン15の外周に沿って延びる円弧状の溝を板状型54に設けることで構成されている。
パリソン15を支持する支持体16は、ブロー成形の際にブロー外型51内に装着される中子型となるものであり、軸芯Oに沿って上下方向に延びる気体通路56を備える。気体通路56は、支持体16の上側嵌合部22の下面外周部に設けられた噴射口52に接続されるとともに、不図示の増圧タンクと排気タンクに切替可能に接続されており、増圧タンクからの気体を噴射口52に送るとともに、排気タンクの作用により型内の気体を排気するために用いられる。
ブロー外型51は、支持体16の支持台部19を同芯状に外嵌する嵌合型部57を備え、支持体16との型閉め時に、該嵌合型部57で支持台部19の外周を抱持するように構成されている。支持台部19の外周面には、周方向に延びる凸条58が全周にわたって設けられ、嵌合型部57の内周面には、この凸条58が嵌り込む凹溝59が全周にわたって設けられている。
図6(a)に示すように、凸条58は、その上面58a及び下面58bがともに支持体16の軸直角方向P(軸芯Oに対して垂直な方向)に対して傾斜したテーパー面状に形成されており、即ち、凸条58は、径方向外方側の頂部に向けて漸次に幅狭とされた断面台形状をなしている。上記凹溝59も、その上面59a及び下面59bがともに、凸条58と同様のテーパー面状に形成されている。図6(b)に示すように、凹溝59は、凸条58が嵌合したときに、その先端に隙間95が確保されるように、凸条58の突出高さよりも深く形成されている。
かかる構成により、ブロー外型51と支持体16を型閉めしたときに、支持台部19の凸条58が嵌合型部57の凹溝59に嵌り込み、凹溝59の上下面59a,59bに凸条58の上下面58a,58bがそれぞれ隙間なく当接した状態に嵌合する。そのため、支持体16とブロー外型51との上下方向における位置決めが可能となるとともに、ブロー外型51と支持体16の軸芯が傾くのを防止して両者間の芯出しすることができる。また、このような凹凸での嵌合機構を設けたことにより、支持台部19と嵌合型部57との軸寸法における嵌合長が短くても芯出しすることができる。
このようにして支持体16に対してブロー外型51を型閉めする際、第2部分13の上端開口面は閉塞部13aで閉鎖されているので、パリソン15の上端部では気体のシールは不要である。そのため、下端部の第1部分12のみをシールすればよく、そのシールのため、支持体16の上記下側嵌合部20にはゴム弾性体からなるシールリング90が設けられている。
シールリング90は、下側嵌合部20の外周面20aに設けられている。詳細には、図4に示すように、下側嵌合部20の中間部21側の肩部には、半径方向外方に向けて開口する凹溝91が周方向の全周にわたって設けられ、この凹溝91内に、全体として環状をなし、かつ、断面円形状のゴム部材からなるシールリング90が全周にわたって配置されている。上記のように第1部分12の内周部には複数の凸部7が設けられているため、それに対応して下側嵌合部20の外周面20aは周方向の複数箇所で凹状に形成されており、そのため、シールリング90はかかる凹凸形状に沿って周方向に設けられている(図9の二点鎖線参照)。
シールリング90は、型締め前の状態でその一部が凹溝91から突出しており、型締めにより第1部分12の内周面12aで押圧されるようになっている。すなわち、支持体16に対してブロー外型51を型締めすることにより、図4に示すように、ブロー外型51によってパリソン15の第1部分12が半径方向内方に押圧され、これにより、第1部分12の内周面12aがシールリング90に押し当てられてシールリング90が圧縮されることで、シール性が発揮される。
シールリング90は、かかる型締めにより圧縮される位置にあればよい。上記凸部7を有する第1部分12では、凸部7に肉抜き穴75が設けられているが、この部分には支持壁73,74が設けられているため、型締めによる締付力が支持壁73,74を介してシールリング90が及ぼされることになってシール性が発揮される。特に、本実施形態では、ブロー成形に先立ち、第3部分14のみを加熱し、第1部分12は加熱されていないので、上記のように締め付けたとしても凸部7での変形は抑制される。
より好ましくは、図5に示すように、肉抜き穴75の存在しない軸方向位置にシールリング90を設けることである。図5の例では、肉抜き穴75を設けた領域の軸方向内側(蛇腹部5側)に、外周に肉抜き穴を持たない薄肉の壁部77を設け、この薄肉壁部77に対応する位置にシールリング90が設けられている。そして、ブロー外型51によって、この薄肉壁部77の外周面を押圧することにより、壁部77の内周面によってシールリング90が圧縮されてシール性が発揮される。このように構成することで、厳密な寸法精度が要求される肉抜き穴75部分を型締め時に押圧する必要がなくなるので、仮に第1部分12が加熱されていたとしても、肉抜き穴75を持つ凸部7での変形を確実に抑制することができる。
このようにしてシール性を確保した上で蛇腹部5をブロー成形した後、第2部分13の上端開口面の閉塞部13aを切除することにより、ジョイントブーツが得られる。
以上よりなる本実施形態であると、大径側取付部2と小径側取付部4は、パリソン成形時に射出成形により高い寸法精度を持って最終的な製品形状としておき、蛇腹部5はその後のブロー成形により最終的な製品形状に成形するので、小径側取付部4はもちろんのこと、内周部2bの形状が外周部とは大きく異なる大径側取付部2についても精度良く成形することができる。
また、パリソン15の第1部分12が外嵌する下側嵌合部20の外周面20aにシールリング90を設け、ブロー成形時に、ブロー外型51の型締めにより第1部分12の内周面12aをシールリング90に圧接させて、シールリング90を圧縮させるようにしたので、第3部分14の内側に吹き込まれた気体が第1部分12の内周側を通って外側に漏れてしまうのを防止することができ、蛇腹部5を精度良くブロー成形することができる。特に、従来、大径側取付部2の上記円弧状部76は凸部7に比べてブロー圧により動きやすいため気体が漏れやすいという問題があったが、上記シール構成によりこの部分での気体の漏れを確実に防止することができる。
また、蛇腹部5を成形する第3部分14だけを加熱装置Bで設定温度に加熱し、その後にこの第3部分14をブロー成形するから、ブロー成形する前の状態の第3部分14の温度分布にばらつきが生じにくく、そのため、ブロー成形したときに第3部分14を均一に膨らませることができ、従って蛇腹部5の肉厚を均一に成形することができる。また、加熱時に使用した支持体16をそのまま用いてブロー成形するため、第3部分14の加熱が完了した後、噴射口を備えたブロー成形専用の部材にパリソンを新たに支持させる必要がなくて、ブロー成形にかかる手間を少なくすることができる。
本発明は、自動車の等速ジョイントなどに用いられるジョイントブーツを製造するために好適に利用することができる。
パリソン成形工程を示す図 加熱工程を示す図 ブロー成形工程を示す図 図3の要部拡大断面図 他の実施形態に係るブロー成形時の状態を示す断面図 ブロー成形型の一部拡大断面図であり、(a)は型閉め前、(b)は型閉め後をそれぞれ示す。 加熱装置を示す図 ジョイントブーツを示す一部切欠き断面図 ジョイントブーツの大径側取付部を示す図 等速ジョイント及びジョイントブーツを示す縦断面図 等速ジョイントを示す図
符号の説明
1…アウターケース、2…大径側取付部、3…シャフト、4…小径側取付部、5…蛇腹部、7…凸部、8…凹部、12…第1部分、12a…内周面、13…第2部分、14…第3部分、15…パリソン、16…支持体、20…下側嵌合部(第1嵌合部)、20a…外周面、21…中間部、22…上側嵌合部(第2嵌合部)、51…ブロー外型、90…シールリング

Claims (2)

  1. 内周部に突設した複数の凸部がアウターケースの凹部に嵌合して取付けられる筒状の大径側取付部と、シャフトに取付けられる筒状の小径側取付部と、両者を一体に連結する蛇腹部とを備えるジョイントブーツを製造する方法であって、
    前記大径側取付部の製品形状をなす第1部分と、前記小径側取付部の製品形状をなす第2部分と、前記第1部分と第2部分を連結する第3部分と、を備えるパリソンを成形材料で射出成形する工程と、
    前記第3部分をブロー外型で覆い、前記第3部分の内側に気体を噴射することで前記ブロー外型に前記第3部分を押し付けて前記蛇腹部を成形するブロー工程と、を含み、
    前記ブロー工程において、前記パリソンは内周側が支持体により支持され、該支持体は、前記第1部分が同芯状に外嵌する第1嵌合部と、前記第2部分が同芯状に外嵌する第2嵌合部と、前記第3部分により囲まれる中間部とを備えてなり、前記第1嵌合部の外周面に弾性体からなるシールリングが設けられ、前記支持体に対して前記ブロー外型を型締めして前記第1部分の内周面を前記シールリングに圧接させた状態で前記気体を噴射してブロー成形を行うことを特徴とするジョイントブーツの製造方法。
  2. 前記パリソンの冷却後、前記第1部分と第2部分と第3部分のうち、前記第3部分だけを径方向外方側から加熱装置で設定温度に加熱し、その後に、前記ブロー成形を行うことを特徴とする請求項1記載のジョイントブーツの製造方法。
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