JP2006345825A - 珪藻頁岩を用いた緑化用土壌、舗装構造、および珪藻頁岩を含む保水等機能品 - Google Patents

珪藻頁岩を用いた緑化用土壌、舗装構造、および珪藻頁岩を含む保水等機能品 Download PDF

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Abstract

【課題】 散水設備や排水設備を用いることなく、基本的には降水のみで緑化物を育成、維持することが可能な緑化用土壌を提供する。
【解決手段】 この緑化用土壌100は、基床101上に形成された、所望の大きさに割られた稚内層珪藻頁岩Aを含む貯水機能層102と、この貯水機能層102よりも上層に形成された一般土層103とを少なくとも含むことを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本願発明は、珪藻頁岩を用いた緑化用土壌、舗装構造、その他、珪藻頁岩を含む保水等機能品に関し、より詳しくは、稚内層珪藻頁岩のもつ優れた貯水機能、吸放湿機能を利用し、自然降水によって、散水をすることなしに芝生等の緑化物の育成を可能とし、道路や花壇、屋根等の屋外構造物の表面温度上昇の抑制を可能とするなど、コスト面で有利に都市の緑化を促進し、ひいては地球環境の温暖化の抑制に寄与しようとする技術に関する。
地球環境の温暖化の原因となるCO2排出量の削減に少なからず寄与することや、ヒートアイランド現象を緩和することを目的とし、都市部の緑化が推進されつつある。たとえば、ビル屋上に樹木や芝生等の緑化物を育成することにより、夏季においてはビル屋上の表面温度を30℃程度に抑制することができ、冷房に要するエネルギを節減することができるし、また、冬季においては、ビル屋上からの放射冷却を抑制し、暖房に要するエネルギを節減することができる。こうして節減されるエネルギは、都市部全体としては膨大なものとなり、結果的に、ヒートアイランド現象の緩和や排出CO2の削減につながる。また、緑化物それ自体も、微量ではあるがCO2を吸収してO2を排出する。
緑化物の育成には、水が必須である。ビル屋上で育成する緑化物の育成のために水道水を散水していたのでは、水資源の浪費となるし、膨大な水道コストがかかる。この問題を解消しうる提案として、たとえば特許文献1には、雨水やクーリングタワーのブロー水排水、浴槽排水、プール排水をいったん地下水槽に貯め、これに一定の水質改善処理をして屋上に汲み上げ、緑化物育成用に散水するという提案がなされている。
しかしながら、特許文献1に示された提案は、雨水やビル排水を利用する点で水道コストを削減することができるが、地下水槽まで排水を導き、これを水質改善処理し、かつ、屋上まで汲み上げるとともに、さらには散水するための設備や、稼働させるための電力コストも必要である。
また、都市部では、公園や道路、あるいはビル間のオープンスペースにはアスファルトやコンクリートの舗装がなされている。そのため、一定量以上の降水があった場合の排水が追いつかず、洪水状態となってしまうことがある一方、夏季においては、舗装面の表面温度が著しく上昇し、これもヒートアイランド現象を増進させる原因ともなっている。このような舗装面に事後的に緑化物を設置するためには、散水設備や排水設備を付加せねばならず、容易なことではない。
特開2003−304736号公報
本願発明は、上記のような事情のもとで考え出されたものである。本願発明の目的は、散水設備や排水設備を用いることなく、基本的には降水のみで緑化物を育成、維持することが可能な緑化用土壌を提供することである。
本願発明の他の目的は、貯水能力を高め、治水機能を備えた舗装構造を提供することである。
本願発明のさらに他の目的は、屋外に設置すると好適な保水等機能品を提供することである。
稚内層珪藻頁岩は、図1および図2のグラフに示すように、その比表面積が他の珪藻土の約4倍であり、細孔容積についても他の珪藻土の約5倍であり、それぞれ他の珪藻土を圧倒する。それ故に、空気中の水蒸気の吸湿性能に著しく優れているのであるが、真比重が約2.4g/cm3であるのに対し、嵩比重は約0.7g/cm3であることから、空隙率は約70%である。それのみならず、約20〜60Åの範囲の細孔分布が高レベルであることから、図3に示すグラフのように、相対湿度が70%を超えると急激に水蒸気吸湿率が高まる。このことは、相対湿度の高い状態での保水性能が高く、逆に、相対湿度が低下すると、内部に保持している水分を放出する性能をも有していることを意味する。上記のような特性は、この稚内層珪藻頁岩が室内調湿材として優れることを示すが、本願の発明者は、この稚内層珪藻頁岩が、70%の空隙の大部分を満たすまで水分を含むことができることを見いだしたのである。すなわち、稚内層珪藻頁岩は、必要なときに水分を放出することができ、しかも大量の水を貯めることができるという、優れた貯水機能をもつことが見いだされ、本願発明は、このことに着眼してなされたものである。
なお、念のため付言すれば、他の珪藻土は、水に触れればある程度の量の水を吸い込むことができても、保水機能が低いため、短時間でこの水が放出されてしまい、貯水機能をもつとはいえない。したがって本願発明は、稚内層珪藻頁岩を用いることが必須の要件である。
本願発明の第1の側面に係る緑化用土壌は、基床上に形成された、所望の大きさに割られた稚内層珪藻頁岩を含む貯水機能層と、この貯水機能層よりも上層に形成された一般土層とを少なくとも含むことを特徴としている。
好ましい実施の形態においては、上記貯水機能層は、稚内層珪藻頁岩が大部分を占めている。
好ましい実施の形態においては、上記貯水機能層と上記一般土層との間に、腐葉土層が形成されている。
好ましい実施の形態においては、上記基床は、既存のコンクリート、またはアスファルトの表面が利用される。
好ましい実施の形態においては、上記一般土層に、芝生が植えつけられている。
このような緑化用土壌によれば、稚内層珪藻頁岩を含む貯水機能層が降水を大量に貯水することができる。この貯水機能層の能力は、他のどの一般土壌も及ぶことができない。そうして、表層に芝生等の緑化物が育成された状態では不必要に水が蒸発することがないため、仮に降水が途絶えた期間が長くとも、貯水状態を長期にわたって維持することができ、芝生等の緑化物を枯らすことなく育成・維持することができる。したがって、本願発明に係る緑化用土壌を用いて形成された緑化域は、散水を全く不要とするか、必要であってもわずかですむ。
また、貯水機能層の貯水性能が優れているため、ビルの屋上等、コンクリートなどの基層上にこの緑化用土壌を形成しても、降水の多くを貯水することができる。したがって、特別な排水設備は不要であり、施工を比較的容易に行える。このことも、この緑化用土壌による緑化物の育成・維持コストの低減につながる。
本願発明の第2の側面に係る舗装構造は、路床上に、所望の大きさに割られた稚内層珪藻頁岩を含む貯水路盤層と、この貯水路盤層よりも上層に形成された透水性の表層とを少なくとも含むことを特徴としている。
好ましい実施の形態においては、貯水路盤層は、稚内層珪藻頁岩が大部分を占めている。
好ましい実施の形態においては、上記舗装構造は、車両用道路に適用されている。
好ましい実施の形態においては、上記舗装構造は、陸上競技用トラックに適用されている。
好ましい実施の形態においては、上記舗装構造は、テニスコートに適用されている。
透水性の表層は、透水性を与えたアスファルト、あるいはコンクリートによって形成することができるほか、古タイヤ等の廃ゴムの粉砕物、あるいはリサイクルゴムやリサイクルプラスチックなどの粉砕物をバインダによって固めたものなどを用いることができる。
このような構成の舗装構造によれば、稚内層珪藻頁岩のもつ上述した優れた貯水機能により、透水性の表層を透過して貯水路盤層に到達した降水を大量に貯水することができる。一時的な大量降水があっても、排水が間に合わずに降水が舗装上に溢れるといった事態を極力回避することができる。一方、貯水路盤層に貯められた水は、晴天時の相対湿度低下により、水蒸気として放出される。したがって、いわゆる打ち水効果と同様の効果により、長時間にわたって舗装面を冷却することができる。そのため、この舗装構造を都市部の道路や公園等のオープンスペース等広域にわたって総合的に適用することにより、大規模な治水を実現できるとともに、ヒートアイランド化を抑制することができる。
本願発明の第3の側面に係る保水等機能品は、稚内層珪藻頁岩を含んだ材料を固化させてあることを特徴とする。
好ましい実施の形態において上記保水等機能品は、稚内層珪藻頁岩を含んだ焼成品である。この焼成品の例としては、レンガ、タイル、瓦などがある。
好ましい実施の形態において上記保水等機能品は、稚内層珪藻頁岩を含んだコンクリートブロックである。
本願発明のその他の特徴および利点は、図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明らかとなろう。
以下、本願発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図4は、本願発明の第1の側面に係る緑化用土壌100をビル屋上に設置した場合の例を示している。ビル屋上表面のコンクリート面を基床101とし、その上に稚内層珪藻頁岩Aを適当な大きさに砕いたものをたとえば30〜40mmの厚みに敷いてこれを貯水機能層102としている。この貯水機能層102は、稚内層珪藻頁岩Aのみで形成してもよいが、一般土やゼオライト、あるいは炭等を適当割合で混入することを妨げるものではない。この例では、上記の貯水機能層102の上に、腐葉土層103を30〜40mmの厚みで形成している。いったん緑化物を植えつけた後の肥料を節約するためである。そうして、この腐葉土層103の上に、芝生105を設置する。この例では、他所で育成した土付きの芝生を設置している。この例ではまた、スポルターフと呼ばれるメッシュ状の芝生保護材106を適用し、メッシュの目から芝が延びるようにしている。たとえば、人によって踏まれることが予定されている場合には、この芝生保護材106が芝生105を保護する。図において符号107は、芝生の上に撒かれる目砂である。好ましくは、このような緑化用土壌100の端縁は、ゴムレンガ108などで縁取られ、土壌の崩れを防止するようにするとよい。
降水があると、この水は、目砂107、芝生105、腐葉土層103を透過して稚内層珪藻頁岩Aを主たる構成物とする上記の貯水機能層102に到達し、この貯水機能層102に貯水される。前述したように、稚内層珪藻頁岩Aの貯水能力は他のどの一般土壌をも圧倒するものであり、この貯水機能層102を構成する稚内層珪藻頁岩Aの嵩の70%に相当する水を保持することができる。図4の構成の場合、15m3/1000m2以上の水を悠々貯水することができる。これは、かりに100ミリの降水があっても、それを十分吸収して保持することができることを意味する。したがって、この緑化用土壌100を設置するにあたり、特別な排水設備を付加する必要はない。むしろ、この緑化用土壌100は、一時的な大量降水が一挙にビル外に排水されて都市が洪水状態となることを防止する治水作用をする。
緑化物の根は、水の存在する方向に延びて水分を吸収する。また、稚内層珪藻頁岩Aは、貯水した水を相対湿度に応じて放出する。すなわち、晴天時であっても、常に上層の腐葉土層103を湿らせた状態に維持する。したがって、緑化物は、降水がなくとも、長期間枯れることなく育成・維持される。このように、この緑化用土壌100により緑化物を育成すれば、散水不要となるか、必要であってもわずかで済み、設備コストやポンプ等の運転コストはほとんどかからない。
図5は、本願発明の緑化用土壌100をグラウンドに適用した例を示し、図6は公園に適用した例である。図5、図6に示した緑化用土壌100において図4に示した例と異なる点は、腐葉土層103の代わりに目土層104を設けた点である。サッカーグラウンドのような場合、芝生の上を選手が走り回るので、芝生保護材106を採用しておくことが好ましい。なお、図4ないし図6に示した実施形態において、基床101の材質は限定されず、既存のコンクリートやアスファルト、土であってもよいし、金属床面などであってもよい。
図5、図6に示した例においても、芝生育成用の散水回数が少なくて済み、また、公園においては、治水機能が与えられることが理解されよう。
図7および図8は、本願発明の緑化用土壌100をいわゆるグラスパーキングに適用した例を示す。既存のコンクリート製の基床101に、一定領域をリサイクルゴムレンガ112で囲むとともに、この領域の最下層に稚内層珪藻頁岩Aを適当な大きさに砕いたものを所定厚みに敷いて貯水機能層102を形成し、その上に順次腐葉土層103、芝生105、目砂107を配置する点は図4に示した構造と同様であるが、自動車の車輪が通過し、重量を受ける部分には、腐葉土層103、芝生105、目砂107の代わりに植生ブロック111を並べてある。都市において比較的大きな面積を占める駐車領域をこのようなグラスパーキングとすることにより、都市の緑化と治水とを同時に達成することができる。また、降水を貯水して芝生を育成することができるので、散水作業等はほとんど不要である点は、上記した各実施形態と同様である。
図9は、本願発明の第2の側面に係る舗装構造の一例を示している。この舗装構造200は、コンクリートあるいは土等の路床201の上に、稚内層珪藻頁岩Aを適当な大きさに砕いたものをたとえば30〜50mmの厚みに敷いて貯水路盤層202を形成している。この貯水路盤層202は、稚内層珪藻頁岩Aのみで形成してもよいが、一般土や砂、ゼオライト、あるいは炭等を充填材として適当割合で混入することを妨げるものではなく、また、逆に、稚内層珪藻頁岩Aを路盤材の充填材として使用してもよい。この貯水路盤層202の上には、1層または複数層の透水性の表層204が形成される。表層204としては、この舗装構造200を車両用道路に適用する場合には透水性アスファルト、透水性コンクリートが適当である。また、この舗装構造を歩道やテニスコート、あるいは陸上競技用トラックに適用する場合には、古タイヤ等の廃ゴムの粉砕物、あるいはリサイクルゴムやリサイクルプラスチックなどの粉砕物をバインダによって固めたものなどが適当である。
このような構成の舗装構造200によれば、稚内層珪藻頁岩Aのもつ上述した優れた貯水機能により、透水性の表層204を透過して貯水路盤層202に到達した降水を大量に貯水することができる。一時的な大量降水があっても、排水が間に合わずに降水が舗装上に溢れるといった事態を極力回避することができる。一方、貯水路盤層202に貯められた水は、晴天時の相対湿度低下により、水蒸気として放出される。したがって、いわゆる打ち水効果と同様の効果により、長時間にわたって舗装面を冷却することができる。そのため、この舗装構造200を都市部の道路や公園等のオープンスペース等広域にわたって総合的に適用することにより、上述した本願発明の第1の側面に係る緑化用土壌を採用することと相まって、大規模な治水を実現できるとともに、ヒートアイランド化を抑制することができる。
図10は、本願発明の第3の側面に係る保水機能品300の一例である稚内層珪藻頁岩Aを含んだレンガを示している。レンガは、所定の粘度や土からなる材料を水とともに混練したものを成形し、焼成することにより得られるが、この保水機能品としてのレンガ301は、稚内層珪藻頁岩Aを所定の大きさに砕いたもの、あるいは粉状にしたものを併せ混練した上で焼成したものである。このような、ある程度の通水性が付与された、いわゆるオールドセラミックと呼ばれるものに、稚内層珪藻頁岩Aを混入することにより、優れた保水、あるいは貯水機能が与えられる。オールドセラミックに分類されるもとしては、タイルや瓦などがあるが、これに限定されない。
上記保水機能品としては、上記のようなオールドセラミックのほかに、稚内層珪藻頁岩Aを混入して形成したコンクリートブロックがある。コンクリートブロックは、石や砂と水ともにセメントを混ぜ合わせたものを型に流し込み、固化することによって得られるが、稚内層珪藻頁岩Aを所定の大きさに砕いたものをも混ぜ合わせる。このようにしてできたコンクリートブロックについても、通常のコンクリートブロックに比較し、すぐれた保水、あるいは貯水機能が与えられる。
このようなコンクリートブロックの利用例としては、ヒートポンプ式冷暖房装置の室外機を置くためのブロックとしてこの保水性コンクリートブロックを用いるということが考慮されるべきである。室内機からの結露水をコンクリートブロック上に常時滴下するようにしたところ、大量の水の貯水機能とその水の蒸発時の冷却効果により、冷房に要するエネルギが通常のコンクリートブロック上に室外機を置いた場合に比較して約半分になったという実験例が報告されている。このことは、ヒートアイランド化の抑制と、エネルギ節減によるCO2排出量の削減に大きく寄与しうる可能性を示している。
第1の側面に係る緑化用土壌の利用、第2の側面に係る舗装構造の利用とともに、この第3の側面にかかる保水機能品を都市の屋外公共空間に設置される構成物の材料として利用することにより、効果的に都市のヒートアイランド化を抑制することができる。
稚内層珪藻頁岩は、自然物であり、無害であるとともに、上記したような保水、貯水機能のほか、脱臭、防虫効果も有する。したがって、都市構成物に上記のようにして利用することにより、あるいは、上記保水等機能品を脱臭機能品として都市公園の敷石等に利用することにより、都市の緑化やヒートアイランド化の防止に役立つのみならず、都市の衛生保持にも役立つ。
上記のように、稚内層珪藻頁岩は、その保水、貯水機能、防臭、防虫機能といった優れた機能を有し、人間生活において多大な利点を提供する可能性があるが、以下に、その他の適用例について、説明しておく。
図11は、竹を利用した調湿花瓶400を示している。竹は、野生化すると建物の基礎を持ち上げたり、その他の植物を駆逐してしまったりといった、強い生命力を有する。このような野生化した竹は従来、処理に困っており、竹炭としての利用も考慮されてはきたが、良質な竹炭を得るには高度の熟練を要し、コストもそれほど安くない。図11に示したものは、竹の内部に稚内層珪藻頁岩を砕いたものを主成分とする粘土を詰めてそのまま焼成したものである。その際、詰められた粘土の中心部には、焼成時に燃えてなくなる縄などを芯として詰めておく。焼成後は、竹の部分が竹炭部401となり、その内部には、稚内層珪藻頁岩を主成分とするオールドセラミックの層(オールドセラミック部)402が形成された格好となる。このオールドセラミック部402が、炭に期待されていた防臭、防虫効果をも受け持つ。また、オールドセラミック部402が、室内調湿作用を受け持つ。そして、花瓶やインテリアとしてそのまま利用しても、室内に違和感なく設置することができる。
また、稚内層珪藻頁岩は、放射能遮断効果にも優れていることが報告されている。この稚内層珪藻頁岩を放射能防護コンクリート壁に練り込んでおくことにより、一定の放射能遮断効果を得るためにたとえば1mの厚みが必要であったのに対し、約半分の50cmの厚みで済むことが報告されている。上記した保水等機能品を、放射能遮断部材として使用することもできる。
もちろん、この発明の範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した事項の範囲内でのあらゆる変更は、すべて本願発明の範囲に包摂される。
稚内層珪藻頁岩の比表面積と他の珪藻土との比較を表すグラフである。 稚内層珪藻頁岩の細孔容積と他の珪藻土との比較を表すグラフである。 稚内層珪藻頁岩の細孔分布特性を表すグラフである。 本願発明の緑化用土壌の一例を示す断面図である。 本願発明の緑化用土壌の他の例を示す断面図である。 本願発明の緑化用土壌のさらに他の例を示す断面図である。 本願発明の緑化用土壌の使用例を示す説明図である。 図7のVIII-VIII線に沿う断面図である。 本願発明の舗装構造の一例を示す断面図である。 本願発明の保水機能品の一例を示す斜視図である。 稚内層珪藻頁岩の他の使用例の説明図である。
符号の説明
A 稚内層珪藻頁岩
100 緑化用土壌
101 基床
102 貯水機能層
103 腐葉土層
104 目土層
105 芝生
106 芝生保護材
107 目砂
108 ゴムレンガ
110 グラスパーキング
111 植生ブロック
112 ゴムレンガ
200 舗装構造
201 路床
202 貯水路盤層
204 表層
300 保水機能品
301 レンガ
400 調湿花瓶
401 竹炭部
402 オールドセラミック部

Claims (16)

  1. 基床上に形成された、所望の大きさに割られた稚内層珪藻頁岩を含む貯水機能層と、この貯水機能層よりも上層に形成された一般土層とを少なくとも含むことを特徴とする、緑化用土壌。
  2. 上記貯水機能層は、稚内層珪藻頁岩が大部分を占めている、請求項1に記載の緑化用土壌。
  3. 上記貯水機能層と上記一般土層との間に、腐葉土層が形成されている、請求項1または2に記載の緑化用土壌。
  4. 上記基床は、既存のコンクリート、またはアスファルトの表面が利用される、請求項1に記載の緑化用土壌。
  5. 上記一般土層に、芝生が植えつけられている、請求項1に記載の緑化用土壌。
  6. 路床上に、所望の大きさに割られた稚内層珪藻頁岩を含む貯水路盤層と、この貯水路盤層よりも上層に形成された透水性の表層とを少なくとも含むことを特徴とする、舗装構造。
  7. 貯水路盤層は、稚内層珪藻頁岩が大部分を占めている、請求項6に記載の舗装構造。
  8. 車両用道路に適用されている、請求項6に記載の舗装構造。
  9. 陸上競技用トラックに適用されている、請求項6に記載の舗装構造。
  10. テニスコートに適用されている、請求項6に記載の舗装構造。
  11. 稚内層珪藻頁岩を含んだ材料を固化させてあることを特徴とする、保水等機能品。
  12. 稚内層珪藻頁岩を含んだ焼成品である、請求項11に記載の保水等機能品。
  13. 上記焼成品は、レンガ、タイル、または瓦である、請求項12に記載の保水等機能品。
  14. 稚内層珪藻頁岩を含んだコンクリートブロックである、請求項11に記載の保水等機能品。
  15. 消臭機能品としても用いられる、請求項11ないし14のいずれかに記載の保水等機能品。
  16. 放射線遮蔽機能品としても用いられる、請求項11ないし14のいずれかに記載の保水等機能品。
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