JP2006344775A - パッケージ型固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 タンタル等の弁作用金属粉末を多孔質に固め焼結した陽極チップ体1に,前記弁作用金属粉末表面に形成した誘電体膜に重ねて固体電解質層及び陰極膜を形成して成るコンデンサ素子と,このコンデンサ素子を密封する合成樹脂製のパッケージ体5,50とから成るパッケージ型固体電解コンデンサにおいて,その耐湿性を,コストのアップを招来することなく向上する。
【解決手段】 前記パッケージ体5,50を構成する合成樹脂に,シリカゲルの粉末6,60の適宜量を,パッケージ体の全体に分散するように混入する。
【選択図】 図1
【解決手段】 前記パッケージ体5,50を構成する合成樹脂に,シリカゲルの粉末6,60の適宜量を,パッケージ体の全体に分散するように混入する。
【選択図】 図1
Description
本発明は,タンタル等の弁作用金属の粉末を固め焼結して成るコンデンサ素子を,合成樹脂製のパッケージ体にて,前記コンデンサ素子における陽極及び陰極に対するリード端子が当該パッケージ体外に突出又は露出するように密封して成るパッケージ型の固体電解コンデンサと,その製造方法とに関するものである。
一般に,固体電解コンデンサに使用されるコンデンサ素子は,例えば,特許文献1等に記載されているように,タンタル等の弁作用金属の粉末を,多孔質の陽極チップ体に固め焼結して,この陽極チップ体における弁作用金属粉末の表面に,五酸化タンタル等のように高い絶縁性を有する誘電体膜を形成し,次いで,陽極チップ体の表面に,二酸化マンガン又は導電性高分子等の固体電解質層を,前記誘電体膜に重ねて形成し,この固体電解質層に重ねて,グラファイト層及び金属層とから成る陰極膜を形成するという構造である。
そして,パッケージ型固体電解コンデンサは,例えば,前記特許文献1等に記載されているように,前記した構造のコンデンサ素子を,合成樹脂製のパッケージ体にて,前記コンデンサ素子における陽極チップ体に接続した陽極リード端子及び陰極膜に接続した陰極リード端子との両方が,当該パッケージ体外に突出又は露出するように密封して成る構造である。
特開2004−200562号公報
このように,パッケージ型固体電解コンデンサは,前記したように,コンデンサ素子を,合成樹脂製のパッケージ体にて密封した構成であるものの,大気中の水分が,前記パッケージ体を透して,コンデンサ素子の部分にまで侵入することになる。
一方,前記コンデンサ素子においては,弁作用金属粉末の表面に形成した誘電体膜を、これに重ねて形成した固体電解質層にて被覆するという構成であるが,前記誘電体膜の一部には,前記固体電解質層にて被覆されていない部分が必然的に存在する。
そして,前記誘電体膜のうち固体電解質層にて被覆されていない部分に,前記パッケージ体を透して侵入した水分が接触することによって,この部分に電流が発生し,LC特性が悪化したり,絶縁破壊が発生したりするおそれがあるという問題があった。
この水分の侵入による不具合を防止するには,前記パッケージ体の表面に,吸湿体によるコーティングを施すか,前記パッケージ体の内部に,吸湿体を埋設すれば良いと考えられる。
しかし,固体電解コンデンサにおいては,水分の侵入阻止を,コンデンサ素子の全面に対して行うようにすることが必要であり,前者の方法(パッケージ体の全表面に吸湿体によるコーティングを施すこと)では,パッケージ体における全ての表面,つまり,全表面を吸湿体にて被覆するようにしなければならないから,コストが大幅に嵩むことになるばかりか,両リード端子がパッケージ体を貫通する部分からの水分の侵入を阻止することができないのであり,また,後者の方法(パッケージ体の内部に,吸湿体を埋設すること)では,コンデンサ素子の全面に対する水分侵入阻止を十分に達成することができないのである。
本発明は,この問題を解消したパッケージ型固体電解コンデンサを提供することを技術的課題とするものである。
この技術的課題が達成するため本発明の請求項1は,
「タンタル等の弁作用金属粉末を多孔質に固め焼結した陽極チップ体に,前記弁作用金属粉末表面に形成した誘電体膜に重ねて固体電解質層及び陰極膜を形成して成るコンデンサ素子と,このコンデンサ素子を密封する合成樹脂製のパッケージ体とから成るパッケージ型固体電解コンデンサにおいて,
前記パッケージ体を構成する合成樹脂に,シリカゲルの粉末を,パッケージ体の全体に分散するように混入して成る。」
ことを特徴としている。
「タンタル等の弁作用金属粉末を多孔質に固め焼結した陽極チップ体に,前記弁作用金属粉末表面に形成した誘電体膜に重ねて固体電解質層及び陰極膜を形成して成るコンデンサ素子と,このコンデンサ素子を密封する合成樹脂製のパッケージ体とから成るパッケージ型固体電解コンデンサにおいて,
前記パッケージ体を構成する合成樹脂に,シリカゲルの粉末を,パッケージ体の全体に分散するように混入して成る。」
ことを特徴としている。
次に,本発明の請求項2は,
「前記請求項1の記載において,シリカゲルの粉末を混入する量が,1〜5wt%である。」
ことを特徴としている。
「前記請求項1の記載において,シリカゲルの粉末を混入する量が,1〜5wt%である。」
ことを特徴としている。
また,本発明の製造方法は,請求項3に記載したように,
「タンタル等の弁作用金属粉末を多孔質に固め焼結した陽極チップ体に,前記弁作用金属粉末表面に形成した誘電体膜に重ねて固体電解質層及び陰極膜を形成して成るコンデンサ素子を製造する工程と,
前記陽極チップ体に陽極リード端子を,前記陰極膜に陰極リード端子を各々接続する工程と,
前記コンデンサ素子を密封するパッケージ体を,予めシリカゲルの粉末を混入して成る合成樹脂にて成形する工程と,
を備えている。」
ことを特徴としている。
「タンタル等の弁作用金属粉末を多孔質に固め焼結した陽極チップ体に,前記弁作用金属粉末表面に形成した誘電体膜に重ねて固体電解質層及び陰極膜を形成して成るコンデンサ素子を製造する工程と,
前記陽極チップ体に陽極リード端子を,前記陰極膜に陰極リード端子を各々接続する工程と,
前記コンデンサ素子を密封するパッケージ体を,予めシリカゲルの粉末を混入して成る合成樹脂にて成形する工程と,
を備えている。」
ことを特徴としている。
コンデンサ素子を密封するパッケージ体を,予めシリカゲルの粉末を当該パッケージ体の全体に分散して混入して成る合成樹脂製にすることにより,このパッケージ体を透してその内部のコンデンサ素子に侵入する水分を,前記シリカゲルの粉末にて確実に吸収することができるとともに,このパッケージ体のうち両リード端子に接する部分からその内部に侵入する水分も、前記シリカゲルの粉末にて確実に吸収することができる。
従って,本発明によると,固体電解コンデンサにおける耐湿度性を,パッケージ体の全表面に吸湿体によるコーティングを施すようにコストの大幅な増大を招来することなく,著しく向上できる効果を有す。
この場合おいて,前記合成樹脂に対するシリカゲル粉末の混入量は,1〜5wt%にすることが好ましく,1wt%未満であるときには,耐湿度性の向上の効果が低く,また,5wt%を超えるときには,合成樹脂の機械的強度が大幅に低下し,パッケージ体によるコンデンサ素子の保護を十分に達成することができないのである。
以下,本発明の実施の形態を図面について説明する。
図1及び図2は,第1の実施の形態を示す。
これらの図において,符号1は,コンデンサ素子を示し,このコンデンサ素子1は,タンタル等の弁作用金属の粉末を,多孔質の陽極チップ体1aに,当該陽極チップ体1から陽極棒1bが突出するように固め焼結して,この陽極チップ体1aにおける弁作用金属粉末の表面に,五酸化タンタル等のように高い絶縁性を有する誘電体膜を形成し,次いで,陽極チップ体1aの表面に,二酸化マンガン又は導電性高分子等の固体電解質層を,前記誘電体膜に重ねて形成し,この固体電解質層に重ねて,グラファイト層及び金属層とから成る陰極膜1cを形成して成る構成である。
前記コンデンサ素子1における陽極チップ体1aから突出する陽極棒1bには,陽極リード端子2が溶接等にてて固着接続され,また,前記コンデンサ素子1における陰極膜1cには,陰極リード端子3が,導電性ペースト4にて固着接続されている。
この場合,他の構成においては,前記陰極膜1cと前記陰極リード端子3との間を,温度又は過電流に溶断するようにした安全ヒューズ線を介して接続する構成にしても良い。
そして,前記コンデンサ素子1の全体を,合成樹脂にてトランファ成形されるパッケージ体5にて,前記陽極リード端子2及び陰極リード端子3の両方が当該パッケージ体5から外に突出するようにして密封するという構成である。
なお,前記陽極リード端子2及び陰極リード端子3のち前記パッケージ体5から突出する部分は,前記パッケージ体5の底面に向かって折り曲げられている。
そして,前記パッケージ体5を,合成樹脂にてトランファ成形するに際しては,その合成樹脂に,予めシリカゲルの粉末6を適宜量混入する。換言すると,前記パッケージ体5を,予めシリカゲルの粉末6の適宜量を混入して成る合成樹脂にしてトランファ成形する。
これにより,前記パッケージ体5を構成する合成樹脂に,シリカゲルの粉末6を,当該パッケージ体5の全体に分散するように混入することができるから,このパッケージ体5を透してその内部のコンデンサ素子1に侵入する水分を,前記シリカゲルの粉末6にて確実に吸収することができるとともに,このパッケージ体5のうち両リード端子2,3が貫通する部分からその内部に侵入する水分も、前記シリカゲルの粉末6にて確実に吸収することができる。
次に,図3は,第2の実施の形態を示す。
この第2の実施の形態は,前記と同様の構成にしたコンデンサ素子1を,陽極リード端子20,陰極リード端子30との間に,その陽極チップ体1aから突出する陽極棒1bを前記陽極リード端子20の上面に溶接等にて固着接続し,陽極チップ体1aの陰極膜1cを前記陰極リード端子30の上面に導電性ペースト40にて固着接続するように搭載し,そして,前記コンデンサ素子1の全体を,合成樹脂にてトランファ成形されるパッケージ体50にて,前記陽極リード端子20の下面及び陰極リード端子30の下面の両方が当該パッケージ体50における底面に露出するようにして密封するという構成である。
そして,この場合においても,前記パッケージ体50を,予めシリカゲルの粉末60を適宜量混入して成る合成樹脂にしてトランファ成形するのである。
これにより,前記パッケージ体50を構成する合成樹脂に,シリカゲルの粉末60を,当該パッケージ体50の全体に分散するように混入することができるから,前記第1の実施の形態の場合と同様に,このパッケージ体50を透してその内部のコンデンサ素子1に侵入する水分を,前記シリカゲルの粉末にて確実に吸収することができるとともに,このパッケージ体50のうち両リード端子20,30が接触する部分からその内部に侵入する水分も、前記シリカゲルの粉末にて確実に吸収することができる。
1 コンデンサ素子
1a 陽極チップ体
1b 陽極棒
1c 陰極膜
2,20 陽極リード端子
3,30 陰極リード端子
4,40 導電性ペースト
5,50 パッケージ体
6,60 シリカゲルの粉末
1a 陽極チップ体
1b 陽極棒
1c 陰極膜
2,20 陽極リード端子
3,30 陰極リード端子
4,40 導電性ペースト
5,50 パッケージ体
6,60 シリカゲルの粉末
Claims (3)
- タンタル等の弁作用金属粉末を多孔質に固め焼結した陽極チップ体に,前記弁作用金属粉末表面に形成した誘電体膜に重ねて固体電解質層及び陰極膜を形成して成るコンデンサ素子と,このコンデンサ素子を密封する合成樹脂製のパッケージ体とから成るパッケージ型固体電解コンデンサにおいて,
前記パッケージ体を構成する合成樹脂に,シリカゲルの粉末を,パッケージ体の全体に分散するように混入して成ることを特徴とするパッケージ型固体電解コンデンサ。 - 前記請求項1の記載において,シリカゲルの粉末を混入する量が,1〜5wt%であることを特徴とするパッケージ型固体電解コンデンサ。
- タンタル等の弁作用金属粉末を多孔質に固め焼結した陽極チップ体に,前記弁作用金属粉末表面に形成した誘電体膜に重ねて固体電解質層及び陰極膜を形成して成るコンデンサ素子を製造する工程と,
前記陽極チップ体に陽極リード端子を,前記陰極膜に陰極リード端子を各々接続する工程と,
前記コンデンサ素子を密封するパッケージ体を,予めシリカゲルの粉末を混入して成る合成樹脂にて成形する工程と,
を備えていることを特徴とするパッケージ型固体電解コンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005169249A JP2006344775A (ja) | 2005-06-09 | 2005-06-09 | パッケージ型固体電解コンデンサ及びその製造方法 |
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JP (1) | JP2006344775A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120236469A1 (en) * | 2010-03-16 | 2012-09-20 | Panasonic Corporation | Capacitor |
CN110233052A (zh) * | 2019-06-12 | 2019-09-13 | 中国振华(集团)新云电子元器件有限责任公司(国营第四三二六厂) | 一种电容器及其制备方法 |
WO2020111278A1 (ja) * | 2018-11-30 | 2020-06-04 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
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2005
- 2005-06-09 JP JP2005169249A patent/JP2006344775A/ja active Pending
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JPWO2020111278A1 (ja) * | 2018-11-30 | 2021-10-14 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
JP7496517B2 (ja) | 2018-11-30 | 2024-06-07 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
US12094662B2 (en) | 2018-11-30 | 2024-09-17 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Electrolytic capacitor and method for producing the same |
CN110233052A (zh) * | 2019-06-12 | 2019-09-13 | 中国振华(集团)新云电子元器件有限责任公司(国营第四三二六厂) | 一种电容器及其制备方法 |
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