JP2006343476A - スクリーン及び画像投影システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 プロジェクタからの光を観測者に効率良く集光させると同時に、外光の影響を受け難い指向性スクリーンを提供すること。
【解決手段】 基材3上に透明な複数の凸構造1または凹構造または貫通孔を形成し、これら凸構造1または凹構造または貫通孔の上下方向に連通した光吸収層2を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶プロジェクタなどのプロジェクタから光学画像を投影して表示させる指向性スクリーン、及びこれを有する画像投影システムに関する。
高輝度CRTや液晶プロジェクタなどを用いて光画像を投影して画像を表示するプロジェクションシステムは、大画面で高精彩な画像を簡便に表示できるため、複数の使用者との情報コミュニケーションツールとして多様に利用されるようになってきた。このプロジェクタ用スクリーンには、光反射率の高い白色素材や光反射膜を表面に被覆した構造にすることで光利用効率を向上させたり、表面にビーズを散布して光拡散により複数の観察者に対する視認性を向上させたりする工夫がされてきた。
あるいはまた、スクリーン表面にレンチキュラレンズなどの指向性反射構造を設けることによって、複数の観察者に効率良く画像表示を行わせるものが開示されている(例えば特許文献1参照)。
特開2002−169224号公報(第3頁、第1図)
しかしながら従来の指向性を有するスクリーンは、指向性を持たせることによってプロジェクタからの光に対しては効率良く観測者に投影画像の光を集光できるが、照明光などの外光の影響がスクリーン面の明るさに大きく寄与するために、明るい部屋で画像表示させると鮮明な画像を得るのが困難であるとういう課題を有していた。
そこで、本発明は、プロジェクタからの光を観測者に効率良く集光させると同時に、外光の影響を受け難い指向性スクリーンを提供することを目的とする。
本発明の指向性スクリーンは、特定方向からの光を反射または透過して観測側に導き、それ以外の方向からの光を吸収する構成とした。すなわち、複数の透明部と、透明部の厚み方向の周りに設けられた光吸収体とを含む構成とした。ここで、透明部を基材中に設けて、光吸収体をこの透明部の内側面に設ける構成とした。
さらに、基材を光吸収材料で形成し、この基材中に前述の透明部を形成した。または、基材を透明材料で形成し、基材中に前述の透明部を形成した。
透明部として、凹構造または貫通孔を用いることができ、光吸収体をこの凹構造や貫通孔の、上下方向の内側面に設けることとした。あるいは、透明部として、基材上に形成された透明な凸構造を設け、光吸収体を凸構造の側面に設けることとした。凸構造は円柱形状でも、線状の矩形体でもよい。
また、基材の表面上の、透明部が形成されていない領域に第二光吸収層を設けりこととした。また、基材の背面側に光反射層を設けることとした。基材に透明部として凹構造が形成された場合には、凹構造の底面に光反射構造を設けてもよい。
あるいは、本発明の、特定方向からの光を反射または透過して観測側に導き、それ以外の方向からの光を吸収する構成として、基材に縦糸と横糸で編み込まれた布地を用い、端面が布地面の略垂直方向に立つようにして導光短繊維を布地に織り込む構成を採った。
導光短繊維は、中心部と、中心部より屈折率の高い外周部を含んだ構成である。また、導光短繊維を光吸収層で被覆することとした。導光短繊維の長さ方向に沿って内部に光吸収領域を設けてもよい。
また、本発明の画像投影システムは、上述したいずれかひとつの構成の指向性スクリーンと、この指向性スクリーンに光画像を投影する光画像投影器と、を備えることとした。
以上説明したように、本発明のスクリーンは、外光の影響を受けずに鮮明な画像を投影することができるために、照明下の明るい環境下でも画像を観測することができ、通常室内での映画鑑賞やプレゼンテーションが可能となり、照明下の通常生活環境においても大画面情報の共有化が図れるという効果を有する。また、基材を布地とすることによって、柔軟性に富み取り扱いの容易なスクリーンにすることができるという効果を有する。
本発明のスクリーンは、特定方向の光は反射または透過しそれ以外の方向の光は吸収するスクリーンとした。具体的には、基材上に透明な複数の凸構造または凹構造または貫通孔を形成し、これら凸構造または凹構造または貫通孔の上下方向に連通した光吸収構造を設けた。このような構成によれば、プロジェクタからの光は反射または透過し、照明光などの外光を吸収することができるために、外光の影響を受け難く明るい部屋でも鮮明な画像を表示することができるようになる。
また、凸構造または凹構造または連通孔の外径とその高さを調節することによって、反射光または透過光の指向性を調節することが可能となるため、プロジェクタからの光を高効率に観測者側に反射または透過させることができる。
本発明のスクリーンにおいて、凸構造または凹構造または貫通穴が形成されている部分を除いて基材の一方の表面に第二光吸収層を設けた。このような構成によって、凸構造または凹構造または貫通孔に入射した特定方向の光のみを反射または吸収し、それ以外の部分に入射した光は全て吸収されるために、外光の影響がさらに受け難くなる。このとき、プロジェクタからの光の反射光強度または透過光強度は、凸構造または凹構造または貫通孔の形成密度を調節することによって容易に調節することができる。
また、本発明のスクリーンを反射型で用いる場合は、基材に設けた凸構造または凹構造が形成されている面の逆側の面に光反射層を設けた。あるいはまた、基材に設けた凹構造の底面に光反射構造を設けた。さらにまた、貫通孔を設けた基板の片側に光反射層を形成した第二の基材を配した。
このように本発明のスクリーンに光反射層を形成するときに、同時に光吸収層を形成するときは、光吸収層は凸構造または凹構造または貫通孔が形成されていない領域に形成した。このような構成によって、本発明のスクリーンを反射型で用いる場合のゲインを大幅に改善することができた。さらにまた、光吸収層を設けることによって外光の影響を受けず照明下で画像を投影しても鮮明な画像を得ることができるようになった。
また、基材として縦糸と横糸で編み込まれた布地を用い、凸構造として布地に両端面が布地面の略垂直方向に立つようにして導光短繊維を織り込んだ。そして、この導光短繊維を光吸収層で被覆するか、もしくは導光短繊維の長さ方向に沿って内部に光吸収領域を形成した。導光短繊維は繊維長さ方向に沿った中央部の屈折率を表皮部の屈折率よりも大きな材料で形成した。このような構成によって、導光短繊維端面から入射した光は他の端面から所定の角度範囲で出射し、また導光短繊維側面に入射した光は吸収させることができる。従って、プロジェクタからの光は導光短繊維の端面で所定の角度範囲で反射され、照明などの外光は吸収されるために、明るい部屋でも鮮明な画像を投影することができる。
また、基材として用いる布地の縦糸または横糸またはその両方の表面を銀や白色顔料などの反射性の被覆を施したり、縦糸または横糸またはそれらの両方に銀糸や白色糸などを用いたりすることによって、基材面表面からの反射光をもプロジェクタ画像投影に用いることができるようになる。
さらにまた、布地の背面に白色または銀色反射板を設けることによって、布地繊維の隙間からの透過光をも効率的に利用することが可能となり、より明るいスクリーンとすることができる。
図1は本実施例のスクリーンの基本構成を説明する斜視図を模式的に示してある。図示するように、本実施例のスクリーンは基材3上に凸構造1が複数形成されており、その凸構造1の側面には光吸収層2が形成されている。ここで、凸構造1は透明な柱状構造をしている。凸構造1の上面形状は円形をしているが、必ずしも円形である必要はない。楕円形でも多角形でも不規則形状をしていても良い。本実施例では最も製造が容易な円形のものを例示した。
図1の基材3に透明材料を用いたときの光の挙動について、図2を用いて説明する。図2は凸構造を模式的に示す断面図である。ここでは、本実施例のスクリーンを透過型スクリーンすなわちリアスクリーンとして使用する場合を示している。図示しないプロジェクタからの投影光は、基材3側から入射する。もちろん、投影光を基材の逆側から投影しても良いが、外光の影響の大きな側に凸構造が形成されている面を向けて配するのが好ましい。この投影光が光線23のように凸構造1に入射し、側面に形成されている光吸収層2に当たらない場合はそのまま透過する。また、光線22のように、各凸構造の間に入射して凸構造1の側面の光吸収構造2に当たらない場合もそのまま透過する。一方、光線21のように、凸構造1に入射するが周囲の光吸収層2に当たった光は、光吸収層2で吸収されてスクリーンを透過することはできない。また、光線20のように各凸構造1の間に入射して、凸構造1の周囲の光吸収層2に当たった光も、同様にスクリーンを透過することができない。このように、本実施例のスクリーンは所定の角度で入射した光を透過し、それ以外の光は透過しない指向性スクリーンとなっている。この透過する光の角度は、基材3側から測った凸構造1の先端までの高さと、凸構造の平均径、および凸構造の形成密度によって任意に調整することができる。
なお、図2では、基材3と凸構造1とが一体に作られた場合を示しているが、基材3の上に、別構造体として凸構造1を形成しても良い。基材3と凸構造1とを一体に形成する場合は、射出成形やプレス成形やモールド成形などを用いることができるし、基材3上に凸構造1を形成する場合は、印刷やフォト工程を用いて形成することができる。
また、凸構造1が形成されている側の基材3の表面に第二光吸収層4を形成した構成を図3に模式的に示す。ここでは、第二光吸収層4は光吸収層2と同一材料を用いても良いし、異なる材料を用いても良い。このような構成によって、図3に示すように、光線24や光線25のように基材3の裏面から入射して光吸収層2や第二光吸収層4に吸収された光は透過せず、光線26のように凸構造1に入射して直接出射する光だけが透過する。この場合、プロジェクタからの光の透過率、すなわちスクリーン輝度は凸構造1の開口面積に比例するために、明るいスクリーンにするために凸構造1の面内形成密度は可能な限り大きくするのが好ましい。一方、外光は凸構造の表面反射成分以外はほとんど吸収されるために、黒レベルの低い鮮明な画像を投影することができる。この凸構造1の表面反射の影響を小さくするために、凸構造1の開口部形状を凸レンズ状や凹レンズ状にしたり、凸構造1の開口表面粗さを調節したりすることが可能である。なお、図3において、第二光吸収層4は基材3の凸構造1が形成された面上に形成したが、個別の凸構造1に対する基材3裏面からの光開口を形成すれば、基材3の裏面側に形成することもできる。
図4に本実施例のスクリーンの断面構成を模式的に示す。このスクリーンは、反射型のスクリーン、すなわちフロントスクリーンを構成した実施例である。本実施例では、図2と同様に基材3上に複数の凸構造1を形成した後、基材3の凸構造1が形成されていない面、すなわち裏面に光反射層5が設けられている。このような構成にすると、ある投影角度範囲を持った投影光29や30は、凸構造1や基材3の内部を透過した後、光反射層5で反射されて観測者の視野に入る。一方、プロジェクタからの投影光以外の光は投影光よりも大きな入射角を持っており、例えば光線27や28のように斜めからスクリーンに入射する。このような場合は、光線27のように凸構造1の側面に形成された光吸収層2によって直接吸収されたり、光線28のように光反射層5で一度反射された後、光吸収層2で吸収されたりするので、観測者の目にはほとんど到達しない。このように、本実施例のフロントスクリーンは、外光の影響を受け難い鮮明な画像を表示することができる。このとき、凸構造1の高さと径および基材3の厚みを調整することによって、投影光を効率良く反射することができる。例えば、スクリーン面に立てた垂線に対して±30度以内の光を効率良く反射させるためには、凸構造1の平均径を凸構造1の開口面から基材3の底面までの距離の5.4〜5.8倍程度とすれば良いし、スクリーン面に立てた垂線に対して±45度以内の光を効率良く反射させるためには、凸構造1の平均径を凸構造1の開口面から基材3の底面までの距離の3.5〜4倍程度とすれば良い。
また、凸構造1が形成されている側の基材3の表面に第二光吸収層4を形成した構成を図5に模式的に示す。このような構成によれば、光線33のように凸構造1の開口面に所定の角度で入射した光のみが光反射層5に到達して正反射され、再び凸構造1の開口面から出射する。一方、この特定の光よりも大きな入射角で凸構造1の開口面に入射した光は、光吸収層2または第二光吸収層4に当たり吸収されるために、スクリーンの前面側には出てこない。すなわち、光線31や32のように、凸構造1の開口面以外に入射した光は、必ず光吸収層2または第二光吸収層4で吸収されるために反射されない。このように、本実施例のスクリーンは、凸構造1の開口面で反射される外光の影響しか投影画像に影響を与えないために、黒レベルが低く、高精彩な画像を投影することができる。
なお、本実施例においても、図3の構成の場合と同様に、プロジェクタ投影画像のゲインを大きくするために、可能な限り凸構造の総開口面積が大きくなるように、その重点密度を大きくすることが好ましい。
ここで、光反射層5としては、白色顔料を混合した高分子結合材を塗布または印刷して形成しても良いし、銀やアルミニウムあるいはこれらの化合物を気相成長法によって形成しても良い。また、基材3とは異なる別の基材上に光反射層を形成して、光反射層が形成された面を基材3側に向けて近接して配しても良い。さらにまた、基材3そのものに白色顔料等を混合して反射率を高めたものを用いたり、反射率の高い金属フィルムや金属板を使用したりしても良い。
図6に本実施例のスクリーンの外観を模式的に示す。本実施例では、基材3上に線状の凸構造61が並んで形成されている。そして、この線状凸構造61の側面に光吸収層2が形成されている。すなわち、本実施例は、凸構造の形状に関して実施例1または実施例2と異なっている。
この線状凸構造61に平行に入射した光は、光吸収層2に直接入射した光を除いて、通常の透明基板または反射基板または吸収性基板に入射した場合と同様に振る舞い、あたかも表面に線状凸構造61が形成されていないように見える。一方、線状凸構造61に平行な方向に対して、少しでも傾斜して入射した光は、図2で説明した光と同様に振る舞い、指向性スクリーンとして機能する。光の入射方向が、線状凸構造の平行方向となす角度が大きくなればスクリーンを透過する光量は減少し指向性は強くなる。
このような構成のスクリーンを用いる場合は、照明などの外光が入射してくる方向からの光が、線状凸構造61の長さ方向に垂直になるように配置することによって、外光の影響を緩和することが可能となる。
上述した各実施例では、基材3や光吸収層2として、以下のものが例示できる。すなわち、基材3としては、フィルムでも、厚みがある板状のものでも良いし、繊維状や布地のものでも良い。そして、この基材3は、黒色でも、白色でも、透明でも良い。また、材質として、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)樹脂、PVC(塩化ビニル)樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、シクロオレフィン樹脂などの高分子樹脂を用いることができる。もちろん、基材としてガラスや金属などの無機材料を用いることもできる。また、光吸収層2は、黒色顔料や黒色染料を混入した高分子材料や、クロムなどの光吸収性の大きな無機材料を被覆して形成できる。
図7に本実施例に関する構成を模式的に示す。本実施例は前述の各実施例と異なる外観ではあるが、基本的な概念は同じである。すなわち、本実施例において、横糸7と縦糸8とからなる布基材9が前述の実施例における基材3に相当する。また、両端面が布基材9に立つようにして、布基材9に織り込まれた導光短繊維6が前述の実施例における凸構造1に相当する。また、布基材9の背面には光反射層10が配されている。
本実施例では、導光短繊維6は縦糸8を1回くぐらせることによって布地基材9に配されている。もちろん、後述するように導光短繊維6は縦糸8に複数回くぐらせても良い。布基材9の縦糸8と横糸7とのメッシュ密度や、導光短繊維6を縦糸8にくぐらせる回数によって、導光短繊維6の密度を調整することができる。もちろん、導光短繊維6は、縦糸8側でなく横糸7側にくぐらせても良いことは言うまでもない。導光短繊維6を配する位置は不規則であるのが好ましいが、製造を容易にするために所定の規則を持って配するのが現実的である。このように、所定の規則をもって導光短繊維6を配しても、導光短繊維6の両端部は不規則に傾斜するために、モワレ等の干渉は発生し難い。
本実施例のスクリーンの作用を説明するために、スクリーンの部分拡大断面を図8に模式的に示す。図示するように、導光短繊維6a、6bは、中心部12a、12bの表面が表皮部13a、13bで覆われた紐形状をしている。また、図には明示されていないが、後に具体例で示すように、導光短繊維6の表面または内部の一部には光吸収層が形成されている。この中心部12a、12bは、表皮部13a、13bに比較して屈折率の高い材料で形成されている。このような構造を持ったものとして、光ファイバーが良く知られている。光ファイバーは石英ガラスまたはPMMAなどの透過率の良い材料で構成されている。本発明のスクリーンで用いる導光短繊維6は、これらの光ファイバーを用いることができるが、一般的な光ファイバーほど光損失や均質性を必要としない。従って、例えば、中心部12a、12bにポリアミド樹脂を用い、周囲を四フッ化エチレンパーフルオロビニルエーテル共重合体などのフッ素系樹脂で被覆した構造のものを用いることができる。
このような導光短繊維6は、例えば中心部12aや12bを表皮部13aまたは13bで被覆した後、加熱伸延して所定の繊維径に引き伸ばして長繊維化し、この長繊維を布基材9に縫い込んだ後、スクリーン表面側に出た長繊維を切断し、さらにその切断面の長さをそろえて刈り込むことによって容易に得ることができる。これは、良く知られているビロード布の製法と同様である。
図8には、導光短繊維6を縦糸8に1回通した例が図中左側に示されており、2回通した例が図中右側に示されている。導光短繊維6を縦糸に1回通す構成は導光短繊維6の形成密度を大きくすることが可能であり、一方、導光短繊維6を縦糸8に2回通すことによって導光短繊維が布基材から脱落し難くなる。また、図示するように導光短繊維が縫い込まれた布基材9と光反射層10は接合層11で貼り合わされている。この接合層11は布基材9と光反射層10とを貼り合わせるのみならず、導光短繊維6の脱落を防止する作用をも有する。このような導光短繊維6を用いることによって、任意の繊維径を持った柔軟な導光短繊維6とすることができるために、本発明のスクリーンを作製するのが容易になる。
本実施例のスクリーンでは、光線36のようにほぼ垂直に入射し、縦糸8の間を抜けて光反射層10で反射された光はそのまま観測者の視点で捕らえることができるが、少しでも傾斜して縦糸8の間を抜けた光のほとんどは光反射層10で反射された後、導光短繊維6表面の光吸収層で吸収されて観測者の視点に達しない。一方、導光短繊維6の開口面のいずれかから入射した光線34、35は、通常の光ファイバー同様に導光短繊維6の内部を導光して他の開口面から出射して観測者の視点に入る。前述したように導光短繊維6の両端部はある角度分布を持って不規則に傾斜している。そのため、導光短繊維6の両端部の角度分布に応じた範囲内で光は入射し、出射していく。すなわち、本実施例で示したスクリーンも指向性スクリーンとして機能する。
布基材9を構成する縦糸と横糸の色を黒色や白色にすることや、これらの縦糸や横糸を銀糸などの反射率の高い糸を用いることによって、スクリーン反射特性を調節することも可能となる。
(具体例1)
図9に本実施例で用いた導光短繊維6の構造例の1つを示す。図示するように、導光短繊維の中心部13aにポリアミド樹脂を用い、表皮部12aにセルロースアセテート樹脂を用いて構成した。中心部13aと表皮部12aとはおよそ0.25程度の屈折率差を持って外周部の方の屈折率が高くなっている。中心部の径はおよそ30μmであり、表皮部の厚みはおよそ50μm程度となっている。この導光短繊維6の外径は20μm〜1mm程度まで自由に作製することができ、投影される画像の解像度を損なわず、布地基材への折り込みがし難くない範囲で、できる限り太くするのが好ましい。
また、表皮部12aの表面にはカーボン顔料を混合したおよそ10μmの厚みのPET樹脂で被覆した。このような導光短繊維6を用いた本実施例に示すスクリーンは、良好な指向性反射特性を有し、また外光の影響を受け難いために照明下での画像投影でも鮮明な映像が得られた。
(具体例2)
図10に本実施例のスクリーンで用いた導光短繊維6の別の構造例を示す。本具体例における導光短繊維が屈折率の高い中心部13aとそれよりも屈折率の低い表皮部12aで構成されているのは具体例1の場合と同様である。具体例1と異なっている部分は、繊維状の光吸収部14が導光短繊維の内部でその長さ方向に沿って形成されている点である。この光吸収部14は、黒色染料を含有したアセテートセルロース繊維である。図10に示す具体例では、光吸収部14は表皮部12a内部に形成されているが、中心部13aの内部に形成しても良い。しかし、光吸収部14を中心部13aの内部に形成すると、導光短繊維内部の光の導光損失が大きくなるために、表皮部12aに形成するのが好ましい。本具体例で示す導光短繊維を用いたスクリーンは、指向性を保持したまま外光の影響を除去することができ、明るい部屋でも鮮明な画像を得ることができる。
図11に本実施例のスクリーンの構造を模式的に示す。図示するように、基材17に貫通孔15が形成されており、貫通孔15の側面に光吸収層16が形成されている。基材17は透明材料で形成されていても良いし、光吸収材料で形成されていても良い。基材17が透明材料で形成されている場合は、図2で示した実施例と同様に、貫通孔16を透過する光のほとんどが基材17も透過するが、それよりも大きな傾斜を持って入射した光は光吸収層16で吸収されて透過しない。従って、プロジェクタからの光は透過し、それ以外の外光は吸収する指向性リアスクリーンとなり、明るい部屋でも鮮明な画像を表示することが可能となる。
また、基材17が黒色顔料や染料を混合した光吸収材料で形成されている場合は、図4で示した実施例と同様に、貫通孔15を透過する光以外の全ての光を吸収する。したがって、このような構成のスクリーンは、プロジェクタからの光を透過し、それ以外の外光を吸収する指向性リアスクリーンとなり、明るい部屋でも鮮明な画像を表示することが可能となる。
また、基材17の厚みが貫通孔15の径と比較して充分に厚い場合は、貫通孔15は必ずしも基材17を貫通する必要はなく、基材上に設けた凹構造でも良い。
また、基材17の裏面に光反射層18を設けた構成を図12に示す。この場合も、基材17は透明材料でも、光吸収材料でも、どちらで形成されていても良い。基材17が透明材料で形成されている場合は、図4で示した構成の場合と同様に、光反射層18が形成されていない側から投影されたプロジェクタからの光は、貫通孔15を透過する光のほとんどが基材17も透過するが、それよりも大きな傾斜を持って入射した光は光吸収層16で吸収されて透過しない。従って、プロジェクタからの光は透過し、それ以外の外光は吸収する指向性フロントスクリーンとなり、明るい部屋でも鮮明な画像を表示することが可能となる。また、基材17を黒色顔料や染料を混合した光吸収材料で形成する場合は、図5で示した構成と同様に、貫通孔15を透過する光以外の全ての光を吸収する。すなわち、プロジェクタからの光を透過し、それ以外の外光を吸収する指向性フロントスクリーンとなり、明るい部屋でも鮮明な画像を表示することが可能となる。
また、前述の基材17の厚みが貫通孔15の径と比較して充分に厚い場合は、貫通孔15は、必ずしも基材17を貫通する必要はなく、基材上に設けた凹構造でもよい。このような場合には、光反射層18を凹構造の底面にだけ形成しても、同様の機能を得ることができる。
本発明によるスクリーンを模式的に示す斜視図である。 本発明によるスクリーンを模式的に示す断面図である。 本発明によるスクリーンを模式的に示す断面図である。 本発明によるスクリーンを模式的に示す断面図である。 本発明によるスクリーンを模式的に示す断面図である。 本発明によるスクリーンを模式的に示す外観図である。 本発明によるスクリーンを模式的に示す外観図である。 本発明のスクリーンを部分的に拡大した断面図である。 本発明のスクリーンに用いた導光短繊維を示す模式図である。 本発明のスクリーンに用いた導光短繊維を示す模式図である。 本発明によるスクリーンを模式的に示す断面図である。 本発明によるスクリーンを模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 凸構造
2 光吸収層
3 基材
4 第二光吸収層
5 光反射層
6 導光短繊維
7 横糸
8 縦糸

Claims (17)

  1. 特定方向からの光を反射または透過して観測側に導き、それ以外の方向からの光を吸収することを特徴とする指向性スクリーン。
  2. 複数の透明部と、前記透明部の厚み方向の周りに設けられた光吸収体とを含むことを特徴とする請求項1に記載の指向性スクリーン。
  3. 前記透明部は基材中に設けられており、前記光吸収体が前記透明部の内側面に設けられたことを特徴とする請求項2に記載の指向性スクリーン。
  4. 前記基材が光吸収材料で形成され、前記基材中に前記透明部が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の指向性スクリーン。
  5. 前記基材が透明材料で形成され、前記基材中に前記透明部が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の指向性スクリーン。
  6. 前記透明部が凹構造または貫通孔であり、前記光吸収体が前記凹構造または前記貫通孔の、上下方向の内側面に設けられたことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の指向性スクリーン。
  7. 前記透明部が、基材上に形成された透明な凸構造であり、前記光吸収体が前記凸構造の側面に設けられたことを特徴とする請求項2に記載の指向性スクリーン。
  8. 前記凸構造が、基材面と平行な方向での断面が略円形状であることを特徴とする請求項7に記載の指向性スクリーン。
  9. 前記凸構造が、線状の凸構造であることを特徴とする請求項7に記載の指向性スクリーン。
  10. 前記基材の表面上には、前記透明部が形成されていない領域に第二光吸収層が設けられたことを特徴とする請求項3〜9のいずれか一項に記載の指向性スクリーン。
  11. 前記基材には光反射層が設けられたことを特徴とする請求項3〜10のいずれか一項に記載の指向性スクリーン。
  12. 前記基材に形成された凹構造の底面に光反射構造が設けられたことを特徴とする請求項6に記載の指向性スクリーン。
  13. 縦糸と横糸で編み込まれた布地と、端面が布地面の略垂直方向に立つようにして前記布地に織り込まれた導光短繊維を備えることを特徴とする請求項1に記載の指向性スクリーン。
  14. 前記導光短繊維は、中心部と、前記中心部より屈折率の高い外周部を含んだことを特徴とする請求項13に記載の指向性スクリーン。
  15. 前記導光短繊維が光吸収層で被覆されたことを特徴とする請求項13または14に記載の指向性スクリーン。
  16. 前記導光短繊維の長さ方向に沿って内部に光吸収領域が設けられたことを特徴とする請求項13または14に記載の指向性スクリーン。
  17. 請求項1から16のいずれか一項に記載された構成を有する指向性スクリーンと、前記指向性スクリーンに光画像を投影する光画像投影器と、を備えることを特徴とする画像投影システム。
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