JP2006340805A - 回胴式遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 制御基板を格納する分離ユニットの不正な脱着または交換を迅速に発見できる等の筐体分離型の回胴式遊技機を提供する。
【解決手段】 主制御基板(30)を封止する主基板ケース(31)を離脱不能に格納するリールアセンブリ(200)を筐体(100)に対して分離・着脱可能とするスロットマシン(1)であって、筐体内壁に固定した封印ベース部材(202)と、主基板ケースから延出し、封印ベース部材に重合してネジ止めされる延出部(31a)と、延出部と封印ベース部材とに跨って貼着される封印シート(33)とを有する封印手段を備える。これにより、主基板ケースまたはリールアセンブリの脱着の痕跡が封印シートに残される。
【選択図】 図24

Description

本発明は、スロットマシン等の回胴式遊技機に関し、より詳しくは、遊技に係る図柄を表示するためのリールユニットと、前扉の上部を構成する上マスクユニットと、前扉の下部を構成する下マスクユニット等を交換可能な分離ユニットとして形成し、これらが筐体に装着されて遊技機の全体が組み立てられる筐体分離型の回胴式遊技機に関する。
従来、スロットマシン等の回胴式遊技機は、前面に開口を有する筐体と、ランプ等の電飾装置や操作スイッチ類等が前面に配置され、筐体に対して開閉可能に取り付けられる前扉とを有して構成されている。そして、遊技に係る図柄を表示するためのリールユニット、遊技機の動作を統括して制御する主制御基板、メダルを貯留、排出するホッパーユニット、電源ユニット等の機器類が、筐体内の所定の場所に配設されてスロットマシンの全体が形成されている。
近年、遊技機業界においては遊技内容の流行期間が短くなってきており、より斬新で面白みのある遊技を遊技者に楽しんでもらうため、遊技機のモデルチェンジが短いサイクルで頻繁に行われてきている。一方、遊技機のモデルチェンジに伴って遊技内容を変更する際には、遊技機の構造自体もこれに合わせて変更する場合が殆どで、遊技機のデザイン変更に多くの開発労力を要し開発コストが嵩むなどの問題があった。また、かかる経済的な側面だけでなく、不要となった機体が廃棄され資源の浪費に繋がるなど環境保全の点においても問題が生じていた。
このような問題に対処して、スロットマシンの分野においては、リールユニット及び主制御基板等の遊技を主に担当する部分と、前扉の上部及び下部とを分離してこれらを交換可能な分離ユニットとして形成し、これらが筐体に交換可能に装着されることで遊技機の全体が組み立てられる、いわゆる筐体分離型の構造の回胴式遊技機が提案されている(例えば特許文献1参照)。スロットマシンを構成する部分をユニット毎に着脱交換可能とすることで、モデルチェンジの際のデザイン変更箇所を減らし、また交換される部品点数も減らすことができ、経済性の向上と資源の有効活用が図られる。
特開2005−040636号公報
ところで、スロットマシン等の遊技機においては、一般に、入賞役の抽選、図柄表示制御等のゲームの出玉に関する制御を上述した主制御基板により行なっている。このため主制御基板は、不正行為者が不当に多くの利益を得ようとして制御プログラムを記憶するROMを交換する等の不正改造の対象とされやすく、通常は透明な硬質のプラスチックの基板ケースに封止されて筐体(分離ユニット)内に格納されている。そして更に、基板ケースごと主制御基板が奪取されるのを困難にするために、従来の筐体分離型のスロットマシンにあっては、主制御基板を格納する分離ユニットのフレームに「カシメ」と呼ばれる再離脱不能の係合手段を介して基板ケースが取り付けられている。
しかし、従来の筐体分離型のスロットマシンにおいて上述した係合手段を介して主制御基板を分離ユニットに取り付けるのみでは、仮に分離ユニットごと不正に取り外されて主制御基板等に改造が加えられ、再び筐体内の元の状態に戻された場合、その交換の事実を発見することは困難であった。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、制御基板を格納する分離ユニットの不正な脱着または交換を迅速に発見できる等の筐体分離型の回胴式遊技機を提供することを目的としている。また本発明は、筐体分離型の回胴式遊技機において、制御基板を格納する分離ユニットの不正な交換を困難にし、不正行為を効果的に防止することを目的としている。また本発明は、筐体分離型の回胴式遊技機において、制御基板の不正な奪取または交換を困難にし、改造された制御基板による不正な遊技動作を効果的に防止することを目的としている。
上述した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、前方に開口を有する箱状の筐体(100)に対し、該開口の上部を閉塞し得るように取り付けられる上マスクユニット(300)と、該開口の下部を閉塞し得るように取り付けられる下マスクユニット(400)と、遊技に係る図柄を表示するためのリールユニット(20)及び基板ケース(31)に封止した制御基板(30)とを少なくとも有するとともに当該筐体内に挿脱可能に取り付けられる分離ユニット(リールアセンブリ200)とを備える回胴式遊技機であって、前記分離ユニット内に離脱不能に取り付けた前記基板ケースを封印する封印手段を更に備え、前記封印手段は、前記筐体内壁の所定位置に固着されるベース部材(202)と、前記基板ケースの一端に延出し、前記ベース部材に重合してネジ止め固定される延出部(31a)と、前記ネジ止め部分を塞ぎ、かつ前記延出部と前記ベース部材とに跨って貼着される封印シート(33)とを有していることを特徴とする。
請求項1に記載の回胴式遊技機によれば、封印シートを切断するか、または剥がして封印状態を解除しなければ、制御基板を封止する基板ケースを取り外すことができない。したがって、基板ケースの脱着の履歴を封印シートに残すことができる。また、分離ユニットは基板ケースを離脱不能に格納しており、分離ユニットについてもこの封印手段によって筐体に封印されることとなる。これらのことから、制御基板及び分離ユニットの不正な交換等の事実を迅速または確実に発見できる。
本発明の筐体分離型の回胴式遊技機によれば、制御基板を封止する基板ケース、及びこれを格納する分離ユニットの脱着の履歴を残すことができ、これらの不正な交換等を迅速または確実に発見できる。また、制御基板の不正な奪取または交換を困難にし、改造された制御基板による不正な遊技動作を効果的に防止することができる。
以下、本発明の回胴式遊技機としてスロットマシンを例に、その好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
[スロットマシン全体の構成]
図1は本実施形態のスロットマシンの外観構造を表した正面図、図2はその側面図、図3はスロットマシンを構成する各分離ユニットの外観構造を表した分解斜視図である。
本実施形態のスロットマシン1は、主として図3に示されるように前面側に開口を有する矩形状の箱体である筐体100と、リールユニット20及び主制御基板30などが支持枠体201内に格納されて一つのユニットを構成するリールアセンブリ200と、前扉の上部を構成する上マスクユニット300と、前扉の下部を構成する下マスクユニット400とから主に構成され、これらが組み立られて全体が形成されている。
始めに図1を参照し、スロットマシン1の前面構造について説明する。スロットマシン1の前扉は、上述したように上マスクユニット300と、下マスクユニット400とにより分離して構成され、視覚効果を高めてデザインされたそれぞれの前面が組み合わされて、スロットマシン1のフロントマスクが形成されている。
上マスクユニット300の前面上部には、高輝度の発光ダイオードを内蔵する演出用照明部2が配置され、またスピーカを内蔵する演出用放音部3a、3bがそれぞれ左右に配置されている。ゲームの進行に応じて演出用照明部2を点灯、点滅させ、また演出用放音部3a、3bから楽音等を放音させることにより、遊技者に対して視覚と聴覚に訴えるゲームの演出を行っている。
また、各演出用放音部3a、3bの間には、7セグメントのLEDやドット配列したLEDとを有してなる遊技情報表示部4が設けられ、これらは、スロットマシン1にクレジット(内部貯留)されているメダルの枚数や、入賞によって獲得したメダルの枚数、又は入賞役への当選回数等の情報を表示する。
また、上マスクユニット300には、中央に略長方形の透過窓5が形成されるとともに、透過窓5の周囲の領域に動画像を表示し得る大型(例えば20インチ)の液晶表示部6が形成されている。なお、筐体100内に配置されている円筒形状のリール21a、21b、21cは、それぞれ独立して回転可能であり、各リールの外周面に描かれている複数種類の図柄のうち、縦3個、横3列の図柄が透過窓5を通して目視可能となっている。
下マスクユニット400には、遊技者側に向けて上面が若干下方に傾斜する操作卓7が一体的に形成され、その所定の位置に、ゲーム操作を行うための操作手段(スイッチ類)が配置されている。すなわち、操作卓7の上面には、メダルが投入されるメダル投入部8と、ベットボタン9が配設され、操作卓7の前面に、スタートレバー10と、ストップボタン11a、11b、11cを3個配置したストップボタンユニット11と、下マスクユニット400を筐体100に施錠しているロック機構を解除するための鍵(KEY)が挿入される鍵穴16とが設けられている。
ベットボタン9は、スロットマシン1のゲームに対して所定枚数のメダルを賭ける操作をするための押圧スイッチにより形成されている。
スタートレバー10は、先端が球形で上下左右に揺動可能な操作レバーを備え、遊技者により操作レバーが傾倒操作されるとオンし、レバーから手が離されるとスプリングの付勢力によって元の位置に戻ってオフするレバースイッチユニットから形成されている。スロットマシン1の主制御基板30は、ゲーム開始の状態でスタートレバー10の傾倒操作を検知すると、リール21a、21b、21cを一斉に回転させる制御を行う。
また、ストップボタンユニット11は、各リール21a、21b、21cの配列に対応して、押圧スイッチからなるストップボタン11a、11b、11cを横方向に配置し、リール21a、21b、21cが回転中に何れかのストップボタンが押圧操作されと、主制御基板30は対応する当該リールの回転を停止する制御を行う。そして、停止したリールの周面に描かれる3個の図柄が透過窓5を通して表示される。
操作卓7の下方には、スロットマシン1のモデルタイプを遊技者へ認識させる等のため、登場キャラクターの絵などを表示する表示パネル12が設けられている。また、下マスクユニット400の下部に配置される受け皿13には、入賞時等においてメダルを排出するメダル払出口14が形成され、また、スピーカを内蔵し演出効果音を発生させる演出用放音部15a、15bがそれぞれ左右に設けられている。
スロットマシン1は、先のゲームにおいて入賞しメダルの払い出しが完了した時、又は先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。この待機状態においてベットボタン9の押圧操作を検知すると、内部に貯留したメダル(クレジット)から当該ゲームに例えば3枚のメダルが賭けられゲーム開始の状態となる。ゲーム開始の状態でスタートレバー10が傾倒操作されると、3個のリール21a、21b、21cが一斉に回転し、同時に当該ゲームにおける入賞役が内部的な処理で抽選されて、その結果がフラグ(メモリ)に記憶される。
次に、遊技者がストップボタン11a、11b、11cを任意の順番で押圧操作すると、スロットマシン1は、それに従って対応するリールを順次停止させる。そして、全てのリール21a、21b、21cが停止して表示する図柄の組合せが、上述のフラグに記憶された内部当選役に係る図柄の組合せに一致するか否かを判定し、一致した場合には当該入賞役が確定する。何れかの入賞役が成立した場合には、当該入賞役に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算して入賞配当を行う。このとき、配当後のクレジット数が所定の上限値を超える場合には、後述するホッパーユニット(40)を駆動して超過分のメダルを受け皿13に払い出す。
次に、スロットマシン1を構成する交換可能な各分離ユニットの詳細な構造をそれぞれ説明する。
[筐体の構成]
図4は、スロットマシン1を構成する筐体100の外観斜視図である。同図に示されるように、筐体100は、正面側に開口を有し、天板101、側板102、底板103及び裏板104からなる矩形状の箱体として形成されている。筐体100内には、メダルの貯留及び払い出しを行うホッパーユニット40と、ホッパーユニット40から溢れ出たメダルを収容するための補助貯留部44と、スロットマシンの各機器に電力を供給する電源ユニット50等が底板103に載設されている。
ここで、ホッパーユニット40は、メダル投入部8に投入されたメダル、及び裏板104のメダル供給口を介して補給されたメダルを受けて内部に一時的に貯留するホッパー部41と、ゲームの入賞の際に主制御基板30の制御指令信号に応じて排出スリット42からメダルを排出するメダル払出部43とから構成されてる。また、電源ユニット50は、スロットマシン1の各内蔵機器ユニット等に所要の電力を配電する電源基板51を板金ケース内に収容している。
また、側板102の内壁には、後述のリールアセンブリ200を係止して保持する係止具120が設けられている。
また、筐体100内の高さ方向ほぼ中段には、略水平のリールベース板105が左右の側板102の間に渡されて取り付けられている。リールベース板105は、図5に拡大して示すように、中央に開口106を有しており、筐体100の上下に区切られた各空間を開通している。これにより、筐体100内の空気の移動が自由となり、筐体100内に内蔵する機器類が発生する熱の滞留を防止している。
また、リールベース板105の両端部分には、リールアセンブリ200を筐体100に装着する際に所定の位置まで案内し、また支持する案内支持部110が形成されている。この案内支持部110は、リールベース板105の各端部において略鉛直方向に立ち上がる案内側板111と、案内側板111の上端部分でそれぞれ側方へ折れ曲がり筐体100の開口側から奥に向かって緩やかに下る平坦な支持板112とを有して板金形成されている。リールベース板105が筐体100に取り付けられると、案内側板111の互いに対向する面が筐体100の開口から奥側(裏板104側)に沿って平行に配置される。
支持板112の下位側には、前端部分が支持板112の上面に連続し後端側が支持板面から分離して、より急勾配で下方に傾斜する傾斜板113を有する陥欠部114が形成されている。また、傾斜板113が分離して切り欠かれた陥欠部114の後端部分は、ローラー止め部115となっている。なお、後述するように、この案内支持部110は、リールアセンブリ200の左右方向の移動を規制してリールアセンブリ200を筐体100内の所定の設置位置まで案内するとともに、その設置位置において、リールアセンブリ200の底部の被案内載置部(220)に設けられるローラー(226)が傾斜板113の上面を転動して陥欠部114に嵌入する。同時に、リールアセンブリ200の被案内載置部の載置板(222)が支持板112の上面に載置し、これにより、リールアセンブリ200が案内支持部110を介して筐体100内に安定して保持される。
支持板112の前方位置には、回動軸を筐体100の側板102と直交する方向とし、その外周が支持板112よりも僅かに上方に突出するローラー116が回動自在に軸支されている。なお、後述するように、リールアセンブリ200を筐体100に装着する際には、その装着方向に自由に回動する当該ローラー116の周面にリールアセンブリ200の底部が載置して支持され、その装着方向への移動が補助される。
なお、図4に示されるように、筐体100においてリールベース板105によって区切られる下側開口部の前枠部分には、板金形成された筐体補助金具130、140がそれぞれネジにより左右に取り付けられている。
[リールアセンブリの構成]
次に、図6と図7を参照してスロットマシン1のリールユニット20を格納するリールアセンブリ200を説明する。ここで、図6はリールアセンブリ200の外観構造を表した斜視図、図7はリールアセンブリ200の構造を表した分解斜視図である。リールアセンブリ200は、全体を支える外郭枠としての支持枠体201を備え、その内部に主としてリールユニット20と、主基板ケース31に封止収容された主制御基板30とが格納されている。
支持枠体201は、上側前枠である水平前枠201aと、水平前枠201aの両端からほぼ鉛直に降りる鉛直前枠201bと、鉛直前枠201bの上中下段の位置でそれぞれ後方に延びる側枠201c、201d、201eと、上段の側枠201cの各後端を略水平に繋ぐ水平後枠201fと、同じく中下段の側枠201d、201eの後端をそれぞれ略水平に繋ぐ水平後枠201g、201hと、中下段の側枠201d、201eの各後端の間を略鉛直に繋ぐ鉛直後枠201iと、上段の水平後枠201fと中段の水平後枠201gとの間を接続する板状の背面枠201jとを備え、これらを骨格として硬質のプラスチックにより一体的に形成されている。
支持枠体201の下段の側枠201eと水平後枠201hには、略平板状の底板部材210が不図示のネジにより取り付けられ架設されている。ここで、図8は底板部材210の外観斜視図である。底板部材210は、リールユニット20が載置されこれを支持する支持板211を有し、そのほぼ中央には横方向(長手方向)に沿って開口部212a、212b、212cが3箇所に形成されている。なお、これらの開口部212a、212b、212cは、リールユニット20に設けられるリール21a、21b、21cの真下に位置し、リールアセンブリ200が上述のリールベース板105に載置された状態では、各リール21a、21b、21cは、底板部材210の開口部212a、212b、212cとリールベース板105の通気口106を通して筐体100の下部空間に連通する。したがって、リールユニット20による発熱を筐体100の下部空間へ効率良く移動させて、リール21a、21b、21cの過熱を防止する。
また、底板部材210の両端部分には、上述のリールベース板105の案内支持部110により、リールアセンブリ200の装着方向に案内される被案内載置部220が形成されている。被案内載置部220は、ほぼ水平の支持板211の両端において上方へ略鉛直に折れる被案内側板221と、被案内側板221の上端部分でそれぞれ側方へ折れ曲がり後方に向かって緩やかに下る平坦な載置板222とを有して板金形成されている。
載置板222の上位(前方)側には、後端部分が載置板222の板面に連続し前端側が載置板面から分離して若干上方へ折れる傾斜板223を有して陥欠部224が形成されている。なお、傾斜板223が分離して切り欠かれた陥欠部224の前端部分は、ローラー止め部225となっている。
載置板222の後方の被案内側板221には、回動軸を当該被案内側板221と直交する方向とし、その外周が載置板222よりも僅かに下方に突出するローラー226が回動自在に軸支されている。
ここで、図9は、リールアセンブリ200が筐体100内に設置された状態における、底板部材210とリールベース板105との位置関係を表した断面図である。リールアセンブリ200筐体100に装着する際には、筐体100側に固定される各支持板112にローラー226が支持され、リールアセンブリ200の底部に設けた載置板222が筐体100側のローラー116に支持される。また、図9には示していないが後述するように、リールアセンブリ200の本体は、回動自在のローラーにより4点支持されるに加え、開口側のローラー(116)に支持される高さ位置に比べて後方側のローラー226に支持される位置の方が低いので、リールアセンブリ200を支持板112の下り傾斜に沿って設置位置まで容易に移動させることができる。
リールアセンブリ200が筐体100内の所定の設置位置に達すると、リールアセンブリ200の底板部材210に取り付けられているローラー226がリールベース板105の陥欠部(114)に落ち込み、同時に底板部材210の陥欠部(224)に筐体側のローラー(116)が嵌入し、更には、底板部材210の載置板222が筐体側の支持板112に載置する。これにより、リールアセンブリ200はリールベース板105上に安定して保持される。
なお、リールアセンブリ200を筐体100へ装着または分離脱着する際には、底板部材210の左右の被案内側板221の外側面が、リールベース板105の左右の案内側板111間に挟まれて前後方向に摺接移動し、リールアセンブリ200の左右の移動が規制される。また、リールベース板105の前方位置で、ローラー116にリールアセンブリ200の底板部材210の載置板222が載置し、リールベース板105の後方位置で、支持板112にリールアセンブリのローラー226が載置する。これにより、リールアセンブリ200は、これら自由に回動するローラーで支持されリールベース板105から浮いた状態となるとともに、案内側板111により左右の移動が規制されるため、リールアセンブリ200の移動や位置合わせ等の作業が容易となる。
再び図6と図7を参照し、支持枠体201の水平前枠201aには、板金形成された長尺状の補強用の前枠補助金具230が不図示のネジで固定されている。同様に、長尺状の前枠補助金具240、250が支持枠体201の前枠左右の鉛直前枠201bにそれぞれネジで固定されている。左側の前枠補助金具240には、後方に延び内方に折れ曲がる形状を有し筐体(100)の側板(102)に設けた係止具(120)と係止する係止フック241と、上マスクユニット(300)側とロックする後述のロック板(242)等が設けられている。また、右側の前枠補助金具250にも同様に内方に折れ曲がる係止フック251が設けられ、更には上方に向けて先細りのヒンジピン252が2箇所に形成されている。
スロットマシン1の動作を統括制御する主制御基板30は、透明なプラスチックケースである主基板ケース31に封止された状態で収容され、ほぼ左右対称のブラケット部材32a、32bを介して支持枠体201の背面枠201jに内側から固定されている。なお、ブラケット部材32a、32bを支持枠体201の背面枠201jに固定するネジ部は、主制御基板30のケースにより閉塞され、また主制御基板30のケースとブラケット部材32a、32bとは、「カシメ」と呼ばれる再離脱不能の係合手段で係合している。これにより、不正な手段による主制御基板30の奪取を困難にする。
リールユニット20は、円筒状の3個のリール21a、21b、21cを回転軸方向に配列している。ここで、図10は、リールユニット20に備えられる1つのリール21aと、リール21aを回転可能に支持するリール基体280の構造を表した斜視図である。なお、リールユニット20は、3個のリール21a、21b、21cがそれぞれ回転軸方向に並べられて組み立てられるが、ここでは、一のリール21aを代表として説明する。
リール21aは、ステッピングモータ281の回転軸が挿入される軸穴を有するボス部271と、ボス部271を中心に四方に放射状に延びるアーム部272と、アーム部272の先端部分に接続されボス部271の中心から同心円状に形成された第1リング部273と、第1リング部273と同一径を有し、これと所定の間隔をおいて平行に位置する第2リング部274と、第1リング部273と第2リング部274を複数カ所で連結する棒状の連結部275から構成され、これらを骨組み体として比較的軽質のプラスチックによって一体的に形成されている。また、一つのアーム部272には、内部方向に延びる舌片状の遮光片276が形成されている。なお、円筒状のリール21aの外周面には、複数種類の図柄が印刷された長尺状のプラスチックシートであるリールテープ278が捲装されている。
ステッピングモータ281は、板状のリール基体280にボルト等で固定され、ボス部271に形成される軸孔に回転駆動軸281aが挿入し固着している。これにより、リール21aは、ステッピングモータ281が発生するトルクによって直接的に回転駆動される。
リール基体280に固定されリール21a内に位置するバックランプユニット282には、前面に向けて光を照射する上下方向3個のバックランプ283a、283b、283cが設けられている。バックランプ283a、283b、283cがリール21aの内周面を照射することにより、リールテープ278に描かれた図柄のうち、前面に位置する3個の図柄を明るく強調して表示する。
また、リール基体280には、フォトインタラプタからなる基準位置センサ284が取り付けられており、リール21aの一のアーム部272に形成された遮光片276が基準位置センサ284を通過するとオン動作させる。すなわち、リール21aが一回転する毎に、予め定められた一定の回転角度位置において基準位置センサ284がオンするように形成されている。
再び図6と図7を参照し、リールユニット20の上部に設けられている回胴装置基板22は、主制御基板30が送出する回胴駆動(励磁)パルスデータに応じて各リールのステッピングモータに4相の駆動パルス信号を出力して、リールの回転と制動の制御を行なっている。主制御基板30は、リール21a、21b、21cを回転制御しながら各リールの基準位置センサ284による検出パルスを受信し、その受信のタイミングと送出したパルスデータとに基づいて、リールの正確な回転角度を常時把握している。
なお、リールユニット20を底板部材210に設置して、リールアセンブリ200に装着するに際しては、リールユニット20を底板部材210の支持板211に載置した後、各リール基体280の下部に設けたロックピン23a、23b、23cを底板部材210の係止孔213a、213b、213cに押し込み係止して、リールユニット20を底板部材210に固定する。
リールアセンブリ200の支持枠体201の右側上段に位置する側枠201cの内側面には、ブラケット部材262を介してサブ制御中継基板261が取り付けられる。また、ブラケット部材262には、サブ制御中継基板261に隣接して、主制御基板30と上マスクユニット(300)側のサブ制御基板(60)等とを接続するハーネス(264a)を保持するためのクランプ具263aが取り付けられる。また、支持枠体201の右側に位置する鉛直後枠201iの内側面には、筐体下部に設けられた電源ユニット(50)及びホッパーユニット(40)とを接続するハーネス(264b)を保持するためのクランプ具263bが適宜数取り付けられる。
ここで、図11に示されるように、主制御基板30にコネクタを介して接続されたハーネス264a、264bは、クランプ具263a、263bによりクランプされてまとめられ、支持枠体201の内壁に沿って配線される。このように、ハーネス264a、264bを支持枠体201の内壁に配線することにより、リールアセンブリ200を筐体100から分離、装着する際にハーネス264a、264bが障害にならず着脱の作業を容易にする。また、リールアセンブリ200を着脱する際に、ハーネス264a、264bを筐体100等の他の分離ユニットに引っ掛ける等して損傷させる事故もなくなる。更には、筐体100から取り出したリールアセンブリ200は、ハーネス264a、264bの状態を少なくとも何れかの方向から視認することができ、外方からの目視検査の際の死角が従来よりも少なくなる。よって、ハーネス264a、264bに不正な信号等を与えた痕跡を容易にまたはより迅速に発見することができる。
また、主制御基板30とサブ制御基板60とは、支持枠体201の側枠201cに設けたサブ制御中継基板261に中継されるハーネス264aを介して接続されている。ハーネス264a同士は、サブ制御中継基板261に実装されるコネクタにより電気的に接続されている。このように、コネクタを実装するサブ制御中継基板261を介して主制御基板30とサブ制御基板60とを再接続可能に接続することで、リールアセンブリ200と上マスクユニット300との分離及び組み立て作業を容易にする。
なお、リールアセンブリ200は、図12の外観斜視図に示されるような構造であってもよい。図12によれば、支持枠体201の左右中段に配置される側枠201d、201dに、リールユニット20の構成要素のひとつである天板部材290が渡されてその両端部分がネジにより固定されている。天板部材290は、例えば板金形成される金属製の板状の部材であって、支持枠体201の中段に架設することで、当該支持枠体201の一部を兼ねた梁構造が形成されている。更に、支持枠体201に架設された天板部材290と底板部材210との間に、各リール21a、21b、21cのリール基体280が挿入され、各リール基体280の上下のロックピン24a、24b、24c、23a、23b、23cを、それぞれ天板部材290と底板部材210の係止孔に押し込むことにより、各リール21a、21b、21cが固定されている。このように、リールユニット20を支持枠体201の一部とすることで、リールアセンブリ200の構造を簡素化し、全体の重量を軽量化することができる。これにより、例えば、リールアセンブリ200の分離、装着作業を容易にしたり、または従来よりも部品数を減らすことができる。
[上マスクユニットの構成]
次に、図13〜図15を参照して、上マスクユニット300の構造を説明する。ここで、図13は上マスクユニット300の前面外観構造を表した正面図、図14は上マスクユニット300の内部構造を表した背面図、図15は上マスクユニット300の構造を分解して表した分解斜視図である。
上述したように、上マスクユニット300の上部には、演出用照明部2、演出用放音部3a、3b、及び遊技情報表示部4が配置されている。これら演出用照明部2、演出用放音部3a、3b、遊技情報表示部4は、それぞれ、発光ダイオードを実装するEL基板312、スピーカを実装するスピーカ基板313a、313b、7セグメントLED等を実装する遊技情報表示基板314に形成され、これらがユニット化されて電飾ユニット310が形成されている。そして、電飾ユニット310は、硬質のプラスチックで成形され中央に開口302を有するフロント枠体301の前面上部に取り付けられている。
フロント枠体301の裏面において、その左右の側板内側に上扉ヒンジ受金具320及び上扉ロック金具330が取り付けられ、上下の縁部に上扉補助金具340、350がそれぞれ図示しないネジにより取り付けられている。
また、フロント枠体301の開口302を裏側から塞ぐように、透明なプラスチック製の平行平板である透明パネル板360が、フロント枠体301の開口302とほぼ同寸法の開口を有するブラケット枠370により挟まれて固定されている。この上マスクユニット300の開口302を塞ぐ透明パネル板360の部分を、ここでは「中パネル部」と称している。
また、フロント枠体301に取り付けられたブラケット枠370には、サブ制御基板60を収容するサブ基板ケース61を上部に搭載した液晶表示ユニット380が図示しないネジにより着脱可能に固定されている。液晶表示ユニット380は、前面側に液晶パネルが配置され、枠体の背面側に形成した矩形状の開口部381に対向する液晶パネルの略中央の領域が、画像を表示しないほぼ透明な透過領域382となっている。言い換えると、上述のリール21a、21b、21cの図柄を透視させる透過窓5が枠体の開口部381と液晶パネルの透過領域382とにより形成されるとともに、液晶パネルの透過領域382(表示窓5)をドーナツ状に囲む領域が、動画像を表示し得る液晶表示部6となっている。
[下マスクユニットの構成]
次に、図16及び図17に基づいて、下マスクユニット400の構造を説明する。ここで、図16は下マスクユニット400の前面外観構造を表した正面図、図17はその内部構造を表した背面図である。
下マスクユニット400は、その前面側に上述したメダル投入部8、ベットボタン9、スタートレバー10、ストップボタン11a、11b、11cを配した操作卓7を有して硬質プラスチックにより一体的に形成されたフロント枠体401を備えている。また、フロント枠体401の前面には、表示パネル12と、メダル払出口14及び演出用放音部15a、15bが形成され、またその下部に受け皿13が取り付けられている。
下マスクユニット400の裏面には、フロント枠体401の左右の側板内側に下扉ヒンジ受金具420及び下扉ロック金具430が取り付けられている。フロント枠体401の裏面上部には、メダル投入部8に投入されたメダルの適否を判別し振り分けるメダルセレクタ70が設けられている。なお、メダルセレクタ70にはメダルセンサ(71)が内蔵され、このメダルセンサ(71)は、選別した正規のメダルの検出信号をリールアセンブリ(200)側の主制御基板(30)へ図示しないハーネスを介して送出する。
メダルセレクタ70の下方には、選別した正規のメダルを筐体(100)内のホッパー部41へ案内するガイド部材471と、メダルセレクタ70により排除されたメダル(または異物)をメダル排出口14へ案内するガイド部材472が設けられている。また、入賞時またはメダルの貸出操作持に筐体(100)側のメダル払出部43から排出されるメダルを開口473aから受け入れてメダル排出口14に案内するガイド部材473が設けられている。また、上述した演出用放音部15a、15bに対向してスピーカ460a、460bが取り付けられている。
更に、フロント枠体401の裏面には、下マスクユニット400の前面に設けたベットボタン9、スタートレバー10、ストップボタン11a、11b、11c等からの操作信号、及びメダルセンサ(71)等のセンサが出力する検知信号をリールアセンブリ側の主制御基板(30)に中継するメインモニタ基板440と、上マスクユニット(300)のサブ制御基板60が再生した音信号を増幅しかつ下マスクユニット400のスピーカ460a、460bへ音信号を中継するスピーカ基板450とが、透明な基板ケースに収容されて取り付けられている。
[スロットマシンのシステム構成]
次に、図18のブロック図を参照して、本実施形態のスロットマシン1に備えられる制御システムについて説明する。
主制御基板30は、演算処理装置であるCPUの他に半導体メモリからなるROM、RAM、またIOポート、通信ポート等を含む周辺ICが実装されたマイコンベースの制御基板であり、前記ROMに予め記憶されているスロットマシンゲーム用のシステムプログラムに従って演算処理を実行する。そして、スロットマシン1に内蔵されるサブ制御基板60等の他の制御基板に制御信号を出力し分散制御を行わせることで、スロットマシン1の全体の動作を統括して制御している。
筐体100内のリールアセンブリ200において、主制御基板30は、ハーネスを介して回胴装置基板22と接続し、各リール(21a、21b、21c)のステッピングモータ281を回転または制動するための制御信号(パルスデータ)を送出する。回胴装置基板22は、主制御基板30からの制御信号に応じて各リールのステッピングモータに4相の駆動パルス信号を出力し、リールの回転駆動を行なう。
また、主制御基板30は、筐体100内の電源基板51を中継してホッパーユニット40のメダル払出部43に接続しており、入賞した役に応じた枚数、または1回の貸出操作に対し定められた枚数のメダルを払い出すべき旨の指令信号を送信する。メダル払出部43は、主制御基板30から指令信号を受信すると、これに基づく枚数のメダルをメダル排出口(14)より受け皿(13)へ払い出す。
また、主制御基板30は、上マスクユニット300に設けられているサブ制御基板60とサブ制御中継基板261を中継して通信可能に接続されている。ここで、サブ制御基板60は、CPUと、半導体メモリであるROM、RAMとを備えたマイコンベースの制御基板である。CPUには、他に、主制御基板30からの制御信号を受信する通信回路と、EL基板312に対し演出用照明部2の発光ダイオード317を演出パターンに従って点灯または点滅させる切換信号を生成する照明制御部と、演出用放音部(3a、3b、15a、15b)のスピーカ318a、318b、460a、460bを鳴動駆動する音信号を再生しスピーカ基板313a、313b、450に出力する音響制御部と、液晶表示ユニット380の液晶パネルに動画映像を表示させる制御を行う画像表示制御部等が設けられてる。
また、上マスクユニット300において、7セグメントLED等を実装し遊技情報表示部(4)を構成する遊技情報表示基板314が、リールアセンブリ200との中継基板である中央表示基板316を介して主制御基板30に接続されている。これにより、主制御基板30は、クレジット数、メダルの賭け枚数、入賞メダルの獲得枚数、特別遊技の回数等の遊技に関する情報をリアルタイムに遊技情報表示部(4)に表示させる。
下マスクユニット400においては、リールアセンブリ200との中継基板であるメインモニタ基板440を介して、メダルセレクタ(70)のメダルセンサ、ベットボタン9、スタートレバー10、ストップボタンユニット11の各ストップボタンが主制御基板30に接続され、これら操作スイッチ及びセンサの信号が主制御基板30に入力される。
また、演出用放音部(15a、15b)を構成するスピーカ460a、460bが、上マスクユニット300との中継基板であるスピーカ基板450を介してサブ制御基板60に接続され、サブ制御基板60が生成する音信号をスピーカ基板450が増幅してスピーカ460a、460bを鳴動駆動するように形成されている。
なお、上マスクユニット300の上述の中央表示基板316にはコネクタが実装され、リールアセンブリ200の主制御基板30からのハーネスの一方の接続端子とコネクタ接続される。同様に、下マスクユニット400のメインモニタ基板440、スピーカ基板450についても、主制御基板30、サブ制御基板60に対して、それぞれコネクタ接続されたハーネスを介して電気的に接続している。すなわち、中央表示基板316、メインモニタ基板440及びスピーカ基板450は、リールアセンブリ200、上マスクユニット300及び下マスクユニット400の相互間をハーネスを介してコネクタ接続する中継基板として機能し、中継基板のコネクタを外しハーネスを取り除くことで、これら分離ユニットの交換作業を容易に行うことができる。
次に、上述した構造の各分離ユニットによるスロットマシン1の組み立てについて説明する。
[リールアセンブリの取り付け]
まず、リールアセンブリ200の筐体100内への設置について説明する。ここで、図19は、筐体100の左右の側板102の間に渡して設けたリールベース板105にリールアセンブリ200が設置された状態において、一方(遊技機を正面から見て右側)の案内支持部110の位置で切断した部分の縦断面図である。同図と既に示した図9を参照し、リールアセンブリ200が筐体100内の所定の位置に設置された状態では、リールアセンブリ200の底板部材210に取り付けられているローラー226がリールベース板105の陥欠部114に落ち込み、同時に底板部材210の陥欠部224に筐体側のローラー116が嵌入し、更には、底板部材210の載置板222が筐体側の支持板112に載置する。これにより、リールアセンブリ200は筐体100内のリールベース板105上に安定して保持されている。
リールアセンブリ200を筐体100に装着する際には、リールベース板105の両側において鉛直に折れる各案内側板111の間にリールアセンブリ200の底板部材210の被案内側板221を挿入し、筐体100の奥へ押し入れると、図20に示されるように、リールアセンブリ200のローラー226がリールベース板105の支持板112に載置するとともに、ローラー116にリールアセンブリ200側の載置板222が載置する。これにより、リールアセンブリ200の本体は、自由に回動するローラー116、226によって4点で支持され、筐体側の支持板112に対しリールアセンブリ側の載置板222が非接触のいわば浮いた状態となる。また、図20から明らかなように、前方のローラー116が載置板222を支持する高さ位置に比較して、後方のローラー226が支持板112に支持される高さ位置の方が低く形成されている。したがって、ローラー116、226を転動させながら自重作用を伴って容易にリールアセンブリ200を筐体100奥の設置位置へと移動させることができる。更に、底板部材210の左右の被案内側板221の外側面がリールベース板105の左右の案内側板111間に挿入されて前後方向に摺接移動するので、左右の振れを生じさせることなく、リールアセンブリ200を正確に所定の設置位置へ案内する。これにより、リールアセンブリ200を装着する際の位置決めが容易となるとともに、装着作業を楽にかつ速やかに行うことができる。
また、リールアセンブリ200を筐体100から分離・脱着する際には、リールアセンブリ200を筐体100の前方へ引き出すことにより、リールベース板105の陥欠部114にあったローラー226が転動して傾斜板113を登り、同時にリールベース板105側のローラー116にリールアセンブリ200側の傾斜板223が乗り上がることで、リールベース板105(支持板112)に対してリールアセンブリ側の載置板222が浮いた状態となる。この状態でリールアセンブリ200を更に前方へ引き出せば、自由に回転するローラー116、226によって、容易かつ速やかに筐体100から分離・脱着することができる。
また、リールアセンブリ200が筐体100内の所定位置に設置された状態では、筐体100の両側板102に取り付けられた係止具120に、リールアセンブリ200の左右の鉛直前枠201bの係止フック241、251が係止して保持される。
ここで、図21は、係止具120の斜視図であり、同図に基づいて係止具120の構造を説明する。係止具120は、金属の板材を断面略コの字状に折り曲げて形成したベース部材121と、同様に金属の板材がコの字状に折り曲げられて形成されその端部においてピン123を軸に水平方向に回動自在に取り付けられるレバー部材122と、レバー部材122の上下の折れ部のほぼ中央に形成した軸孔に挿入されて回動自在に取り付けられる上下軸127と、上下軸127に直交する2本の回動アーム126と、回動アーム126に対し伸縮自在に取り付けられる伸縮アーム125と、伸縮アーム125を回動アーム126側(縮退側)へ常時付勢するコイル状のバネ128と、各伸縮アーム125の端部同士を接続する丸棒状の係止バー124とを備えて構成されている。なお、係止具120は、筐体(100)の両側板(102)のそれぞれの所定位置に、ベース部材121の片側底部がネジ止めされて固定される。
図22は、リールアセンブリ200の右側の係止フック251が、筐体100に固定した係止具120に係止している状態を表す横断面図である。リールアセンブリ200が筐体100の開口側から挿入され所定の設置位置に到達すると、支持枠体201の鉛直前枠201bの後端部分が、筐体100の側板102の前端に形成した段差部102aに嵌合する。そして、この状態で、係止具120のレバー部材122を回動操作し、前枠補助金具250に固着した係止フック251に係止バー124を引っ掛けてレバー部材122をベース部材121側へ倒すことにより、バネ128の収縮弾性力が係止バー124を介して係止フック251に作用し、リールアセンブリ200全体を筐体100側へ引き付ける。これにより、リールアセンブリ200は、筐体100から抜け止め保持される。
なお、筐体100に対し着脱可能なリールアセンブリ200は、筐体100内に正しく設置されると、図23の正面図及び図24の断面図に示す封印手段を介して封印される。この封印手段は、リールアセンブリ200の筐体100からの分離、脱着履歴を管理するとともに、不正な脱着を迅速に発見できるようにするために設けられている。すなわち、この封印手段による封印状態を解除しなければ、リールアセンブリ200を筐体100から分離することができないようにするとともに、一旦、リールアセンブリ200を筐体100から分離すると、その痕跡が残されるようになっている。
ここで、この封印手段の実施形態を図23と図24に基づいて説明する。この封印手段は、主基板ケース31の一端が筐体100の天板101へ向けて延出して台状に形成される延出部31aと、筐体100に固定されるとともに主基板ケース31の延出部31aとネジで接続される封印ベース部材202と、延出部31a及び封印ベース部材202の前面に貼り付けられる封印シート33とを備えて構成されている。
封印ベース部材202は、中央において陥没する有底の円形溝である筐体接続部202aを介して筐体100の裏板104にネジ止めされている。また、封印ベース部材202の前面下側には段部202bが形成され、段部202bの前方において主基板ケース31の延出部31aが重なって配置される。主基板ケース31の延出部31aの片側にはネジ孔が貫通し、当該ネジ孔を通して段部202b側に形成したネジボス202cにネジを螺合して、封印ベース部材202に主基板ケース31の延出部31aを締着している。そして、例えば四角形の合成紙からなる封印シート33を上述の筐体接続部202aとネジボス202cに螺合するネジの頭部とを覆うようにして塞ぎ、当該延出部31a及び封印ベース部材202のそれぞれの前面に接着剤等により貼り付けることで封印される。
上述の主基板ケース31は、リールアセンブリ200の支持枠体201に対し、ブラケット部材(32a、32b)を介して離脱不能に一体的に取り付けられているので、リールアセンブリ200を筐体100から分離脱着する際には封印シート33を切断するか、または剥がして封印状態を解除しなければならない。このように、リールアセンブリ200は筐体100に対し封印手段を介して封印されるので、封印シート33の状態を見れば、リールアセンブリ200が以前に不正に取り外された経歴があるか否かが簡易かつ確実に判別できるようになっている。
[下マスクユニットの取り付け]
次に、下マスクユニット400の筐体100への取り付けについて説明する。ここで、図25は、筐体100の正面と下マスクユニット400の裏面の構造を表した図である。また、図26は、下マスクユニット400を筐体100に開閉可能に取り付けるヒンジ機構の構造を表した断面図である。
上述したように、下マスクユニット400の裏面における左右の側枠に、下扉ヒンジ受金具420と下扉ロック金具430とがそれぞれ取り付けられている。下扉ヒンジ受金具420には、筐体補助金具140のヒンジピン141に対応して、支持部421が2箇所に形成されている。支持部421は、図26に示されるように、開閉軸に直交する略水平の支持面とその中央にヒンジ孔421aが形成されている。下マスクユニット400を筐体100に取り付ける際には、筐体補助金具140の各ヒンジピン141を、下マスクユニット400の下扉ヒンジ受金具420に形成したそれぞれのヒンジ孔421aに挿入して、支持部421の支持面がヒンジピン141の肩部141aに当接して支持されることにより、下マスクユニット400がヒンジピン141を軸に開閉可能に取り付けられる。
次に、下マスクユニット400を筐体100へ閉じた状態でロックするロック機構について説明する。図27は、筐体(100)の開口部左端に設けた筐体補助金具130と、下マスクユニット(400)の下扉ロック金具430とのロック状態を表した斜視図であり、図28は、ロック状態にある筐体補助金具130と下扉ロック金具430の側面図である。
これらの図を参照し、筐体補助金具130は、鉛直方向に長い金属製の板体からなる基板132を有し、後端が所定の2箇所の位置で筐体開口の内方へ折り曲げられてロック板131が形成されている。また、下マスクユニット(400)側の下扉ロック金具430に設けられるローラー436を案内支持するためのローラーガイド133が基板132の下部に設けられている。なお、ローラーガイド133は、下マスクユニットを筐体に閉じる際、下マスクユニット側のローラー436をその上面で支持し転動させて、所定の閉塞位置へ案内するとともに、下マスクユニットが閉塞した定常時において、その荷重を一部支承して、上述のヒンジ機構にかかる荷重負担を小さくしている。
一方、下扉ロック金具430は、シリンダ錠432と、鉛直方向に長尺の金属製の板体からなる基体435と、上述のロック板131に対応して基体435に回動可能に枢着される2個の鉤部材431と、基体435の下部において回動自在に軸支されるローラー436とから主に構成されている。
鉤部材431は、金属の板体から形成され、ロック板131に向かって先細る形状の傾斜エッジ431aと、傾斜エッジ431aの最高端から直線的に下る垂直エッジ431bとを有している。また、各鉤部材431は、基体435に収容されたリンクバー434を介して連接され、リンクバー434の上下移動に連動してそれぞれ回動するように形成されている。
なお、リンクバー434は、シリンダ錠432の操作に従って回動するアンクル部材433と掛合しており、この回動動作と連動して上下に移動するように形成されている。すなわち、常時(無操作持)においては、シリンダ錠432に内蔵される付勢手段によりアンクル部材433が所定の回動位置に保持され、これにより、リンクバー434が上方位置(図28参照)にあって、鉤部材431を略水平でロック板131を係止する回動位置に保持している。また、前面の操作卓7に形成した鍵穴16を介して、シリンダ錠432に正規の鍵KEYを挿入し、付勢力に抗して例えば右方向に回動操作すると、アンクル部材433の回動に連動してリンクバー434が下方位置に移動する。このとき各鉤部材431の垂直エッジ431bが下方に移動して、ロック板131との係止状態が解除され、下マスクユニット400を開放できる状態となる。
また、下マスクユニット400を筐体100に閉じると、自動的にこれらをロック(施錠)する状態となる。すなわち、下マスクユニット400が筐体100に閉じられる際、まず、鉤部材431の傾斜エッジ431aがロック板131の下縁に当接しながらその傾斜するエッジ形状に従ってその後部が下方へ回動する。下マスクユニット400が筐体100側に完全に閉じた状態では、ロック板131の下縁が鉤部材431の垂直エッジ431bに達し、鉤部材431は、アンクル部材433、リンクバー434を介して伝達されるシリンダ錠432の付勢手段による付勢力が作用して、元の略水平の回動位置へ戻される。その結果、鉤部材431の垂直エッジ431bが筐体側のロック板131に係止し、ロック状態となる。
また、下マスクユニット400を筐体100に閉じる際には、下マスクユニット側のローラー436が、筐体側のローラーガイド133の先端において下方に傾斜する折曲部133aによりスムーズにローラーガイド133の上面に案内され、更にローラーガイド133上を転動して所定の閉塞位置へと案内される。また、下マスクユニット400が完全に閉じた状態では、ローラー436を介してローラーガイド133に下マスクユニットの荷重が付加され、これによりヒンジ機構に支承される下マスクユニットの荷重が分散される。したがって、定常時におけるヒンジ機構の荷重負担が小さくなり、耐久性等が向上する。
[上マスクユニットの取り付け]
次に、上マスクユニット300の筐体(リールアセンブリ200)への取り付けについて説明する。ここで、図29は、筐体100の正面と上マスクユニット300の裏面の構造を表した図である。また、図30は、リールアセンブリ(200)の左前枠に設けた前枠補助金具240と、上マスクユニット(300)の上扉ロック金具330とのロック状態を表した斜視図であり、図31は、ロック状態にある前枠補助金具240と上扉ロック金具330の側面図である。
上マスクユニット300は、上述した下マスクユニット400と同様構造のヒンジ機構を介して筐体100に開閉可能に取り付けられる。なお、上マスクユニット300の筐体100への着脱は、リールアセンブリ200及び下マスクユニット400が筐体100に装着されている状態で行われる。
図29に示されるように、リールアセンブリ200の前枠補助金具250にはヒンジピン252が2箇所に設けられており、一方、上マスクユニット300の裏面右枠に取り付けた上扉ヒンジ受金具320には、ヒンジピン252に対応する2箇所に支持部321が形成されている。支持部321は、上マスクユニット300の開閉軸に直交する略水平の支持面と、その中央にヒンジ孔が形成され、リールアセンブリ200側のヒンジピン252が、支持部321のヒンジ孔に挿入されるとともに、ヒンジピン252の肩部で支持部321の支持面が当接支持されることで、上マスクユニット300が筐体100に対し開閉可能に取り付けられる。
また、上マスクユニット300を筐体100側へ閉じた状態でロックするロック機構は、上マスクユニット300の裏面左枠に取り付けた上扉ロック金具330と、リールアセンブリ200の前枠補助金具240とから主に構成される。
図30及び図31を参照し、筐体補助金具240は、鉛直方向に長い金属製の板体からなる基板243を有し、その後端が所定の2箇所の位置で筐体開口の内方へ折り曲げられてロック板242が形成されている。また、上マスクユニット(300)側の上扉ロック金具330に設けられるローラー333を案内支持するためのローラーガイド244が基板243の上部に設けられている。なお、ローラーガイド244は、上マスクユニットを筐体に閉じる際、上マスクユニット側のローラー333をその上面で支持し転動させて、所定の閉塞位置へを案内するとともに、上マスクユニットが閉塞した定常時において、その荷重を支承して、上述のヒンジ機構にかかる荷重負担を小さくしている。
一方、上扉ロック金具330は、鉛直方向に長尺の金属製の板体からなる基体334と、筐体補助金具240のロック板242に対応して基体334に回動可能に枢着される2個の鉤部材331と、基体334の上部において回動自在に軸支されるローラー333とから主に構成されている。
鉤部材331は、金属の板体から形成され、ロック板242に向かって先細る形状の傾斜エッジ331aと、傾斜エッジ331aの最高端から直線的に下る垂直エッジ331bとを有している。また、各鉤部材331は、基体334に収容されたリンクバー332を介して連接され、リンクバー332の上下移動に連動してそれぞれ回動するように形成されている。また、リンクバー332は、上下方向への移動を手動操作できるように、その下端部332aが基体334から若干突出して形成されている。
常時においてリンクバー332は、基体334内の図示しない付勢手段によって図31に示される下方側へ付勢力が作用しており、鉤部材331を略水平でロック板242を係止する回動位置に保持している。一方、下端部332aを持ち上げるようにリンクバー332を上方位置へ移動させると、これに連動して鉤部材331の後部が下方位置に回動しロック板242との係止状態が解除され、これにより上マスクユニット(300)が開放できるようになっている。
また、上マスクユニット300を筐体100に閉じると、自動的にこれらをロック(施錠)する状態となる。すなわち、上マスクユニット300が筐体100に閉じられる際、まず、鉤部材331の傾斜エッジ331aがロック板242の下縁に当接しながらその傾斜するエッジ形状に従ってその後部が下方へ回動する。上マスクユニット300が筐体100側に完全に閉じた状態では、ロック板242の下縁が鉤部材331の垂直エッジ331bに達し、鉤部材331は、リンクバー332を介して伝達される付勢手段の付勢力が作用して、元の略水平の回動位置へ戻される。その結果、鉤部材331の垂直エッジ331bが筐体(リールアセンブリ200)側のロック板242に係止し、ロック状態となる。
また、上マスクユニット300を筐体100(リールアセンブリ200)に閉じる際、ローラー333は、前枠補助金具240のローラーガイド244の先端において下方に傾斜する折曲部244aによりスムーズにローラーガイド244の上面に案内され、更にローラーガイド244上を転動して所定の閉塞位置へと案内される。また、上マスクユニット300が完全に閉じた状態では、ローラー333を介してローラーガイド244に上マスクユニットの荷重が付加され、これによりヒンジ機構に支承される上マスクユニット300の荷重が分散される。したがって、定常時におけるヒンジ機構の荷重負担が小さくなり、耐久性等が向上する。
以上説明したように、本実施形態の筐体分離型のスロットマシン1は、筐体100に対し、それぞれが交換可能な分離ユニットであるリールアセンブリ200、上マスクユニット300、下マスクユニット400が装着されて全体が組み立てられる構造を有している。これにより、遊技内容の変更等においても、変更に係る分離ユニットのみを交換またはデザイン変更すれば済み、交換される部品数を減らし開発労力を低減することができる。したがって、近年、頻繁に行われる遊技機のモデルチェンジに際しても、これに伴うコストを低減して経済性を高めることができる。また、デザイン変更により廃棄される部品を減らし、環境への負荷、または資源の浪費を少なくすることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、筐体100内の中段に設けたリールベース板105の両端部分に、リールアセンブリ200を所定の設置位置まで案内し支持する案内支持部110が形成されている。この案内支持部110は、互いに対向し筐体100の前後方向に平行に配置される案内側板111と、当該案内側板111の上端部分でそれぞれ側方へ折れ曲がり筐体100の開口側から奥に向かって緩やかに下る平坦な支持板112とにより形成される。一方、リールアセンブリ200は、リールベース板105に形成した上述の案内支持部110に設置される。リールアセンブリ200の底板部材210には、各案内側板111の間に挿入可能な被案内側板221と、被案内側板221の上端部分でそれぞれ側方へ折れ曲がり後方に向かって緩やかに下る平坦な載置板222とが形成される。
リールアセンブリ200を筐体100に装着するに際し、2枚の案内側板111の間にリールアセンブリ200の底部に固定した被案内側板221が挿入され、これらが摺接してリールアセンブリ200を装着方向へと案内する。これにより、リールアセンブリ200の装着方向に対する左右の振れをなくし、所定の設置位置への位置決めが容易となる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、筐体100に固定された各支持板112の前方(開口)側に、ローラー116が回動自在に軸支され、リールアセンブリ200の底部に設けた載置板222の後方側に、ローラー226が軸支される。リールアセンブリ200を装着する際には、筐体100側の各支持板112にローラー226が支持され、リールアセンブリ200側の載置板222が筐体100側のローラー116に支持される。すなわち、リールアセンブリ200の本体は、回動自在に軸支されたローラーにより4点支持されるに加え、開口側のローラー116が支持する位置よりも後方側のローラー226が支持される位置の方が低く形成されているので、リールアセンブリ200をその自重作用を伴いながら後方の設置位置へ容易に移動させることができる。
また、リールアセンブリ200を筐体100に装着した状態では、各支持板112に形成した陥欠部114にリールアセンブリ200の底部のローラー226が嵌入し、また、リールアセンブリ200の載置板222に形成した陥欠部224に、筐体100側のローラー116が嵌入される。これにより、リールアセンブリ200は、筐体100内に安定して保持される。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、主制御基板30と上マスクユニット300のサブ制御基板60間を電気的に接続するハーネス264a、または主制御基板30と電源基板51若しくは回胴装置基板22間を接続するハーネス264b等の配線が支持枠体201の内壁に沿って施されている。これにより、リールアセンブリ200を筐体100から分離、装着する際にハーネス264a、264bが障害にならず着脱の作業を容易にする。また、リールアセンブリ200を着脱する際に、ハーネス264a、264bを筐体100等の他の分離ユニットに引っ掛けたり、無理に引っ張ったりする等して損傷させる事故もなくなる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、筐体100から取り出したリールアセンブリ200は、支持枠体201に格納する主制御基板30、リールユニット20、回胴装置基板22等、及びハーネス264a、264bを含めてこれらの状態を少なくとも何れかの方向から外観することができる。したがって、リールアセンブリ200を外から目視検査する際の死角が比較的少なく検査精度を良好な状態に確保することができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、筐体100に対して交換可能な、リールアセンブリ200、上マスクユニット300及び下マスクユニット400の相互間をハーネスを介してコネクタ接続する中継基板として、サブ制御基板261をリールアセンブリ200に設け、中央表示基板316を上マスクユニット300に設け、メインモニタ基板440及びスピーカ基板450を下マスクユニット400に設けた。これら中継基板のコネクタを外しハーネスを取り除くことで、リールアセンブリ200、上マスクユニット300または下マスクユニット400の交換作業を容易にし、メンテナンス性を向上させることができる。また、これら中継基板を設けることで、分離ユニット内の配線状態も併せて簡素化し、分離ユニットの内部状態を目視検査する際の視認性も確保される。更には、ハーネスの節約にも貢献する。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、上マスクユニット300を筐体100から分離した状態で液晶表示ユニット380を取り付けることができる。すなわち、予め液晶表示ユニット380を上マスクユニット300に取り付け、スロットマシン1の組み立て作業の最終段階で上マスクユニット300を筐体100に取り付けることにより、組み立て作業の際に液晶表示ユニット380の表示面を損傷する等の事故を防止し品質の維持を図ることができる。また、故障等により液晶表示ユニット380の交換を要する場合でも、上マスクユニット300自体を現場で容易に交換することができる。更には、修理した液晶表示ユニット380を、例えばクリーンルーム等の良好な作業環境下で取り付けることができるため、保護パネルと表示面との隙間へ埃等が侵入することがなくなり、表示性能の劣化を防止することができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、リールアセンブリ200にブラケット部材32a、32bを介して離脱不能に取り付けられた主基板ケース31が封印手段を介して筐体100に接続される。封印シート33を切断するか、または剥がしてその封印状態を解除しなければ主基板ケース31を取り外すことができず、主基板ケース31の過去の脱着の事実を残すことができる。また、筐体100と封印状態にある主基板ケース31がリールアセンブリ200に離脱不能に格納されているので、当該リールアセンブリの脱着の履歴も同時に残すことができる。したがって、主制御基板30及びリールアセンブリ200の不正な奪取または交換を迅速または確実に発見することができる。
また、本実施形態のスロットマシン1は、リールユニット20の一部である天板部材290と底板部材210を支持枠体201に架設することで(図12参照)、リールユニット20をリールアセンブリ200のフレーム構成の一部とし、構造をより簡素化及び軽量化することができる。また、底板部材210に各リール21a、21b、21cに対応する開口部212a、212b、212cを形成して、リールアセンブリ200内の熱の滞留を防止するとともに、その重量を更に軽量化することができる。
図1は本発明の一実施形態によるスロットマシンの外観を表す正面図である。 図2は本発明の一実施形態によるスロットマシンの外観を表す側面図である。 図3は本発明の一実施形態によるスロットマシンを構成する分離ユニット毎の分解斜視図である。 図4は本発明の一実施形態によるスロットマシンの筐体の外観斜視図である。 図5は本発明の一実施形態によるスロットマシンの筐体内に設けられるリールベース板の斜視図である。 図6は本発明の一実施形態によるスロットマシンを構成する一の分離ユニットである、リールアセンブリの外観構造を表した斜視図である。 図7は本発明の一実施形態によるリールアセンブリの構造を表した分解斜視図である。 図8は本発明の一実施形態によるリールアセンブリの底板部材の外観構造を表した斜視図である。 図9は本発明の一実施形態によるリールアセンブリが筐体に設置された状態での底板部材とリールベース板との位置関係を表した断面図である。 図10は本発明の一実施形態によるリールユニットに備えられる1つのリールとリール基体の構造を表した斜視図である。 図11は本発明の一実施形態によるスロットマシンの筐体にリールアセンブリを装着した状態での外観を表した正面図である。 図12は本発明の別の一実施形態によるリールアセンブリの外観構造を表した斜視図である。 図13は本発明の一実施形態によるスロットマシンを構成する一の分離ユニットである、上マスクユニットの前面構造を表した正面図である。 図14は本発明の一実施形態による上マスクユニットの内部構造を表した背面図である。 図15は本発明の一実施形態による上マスクユニットの構造を表した分解斜視図である。 図16は本発明の一実施形態によるスロットマシンを構成する一の分離ユニットである、下マスクユニットの前面構造を表した正面図である。 図17は本発明の一実施形態による下マスクユニットの内部構造を表した背面図である。 図18は本発明の一実施形態によるスロットマシンに備えられる制御システムの回路ブロック図である。 図19は本発明の一実施形態によるスロットマシンの縦断面図であって、筐体に設けたリールベース板の一方の案内支持部の位置で切断した部分を主に表している。 図20は本発明の一実施形態によるリールアセンブリの筐体への着脱状態を表す縦断面図であり、筐体に設けたリールベース板の一方の案内支持部の位置で切断した部分を主に表している。 図21は本発明の一実施形態によるスロットマシンの筐体内に設けられる係止具の外観構造を表した斜視図である。 図22は本発明の一実施形態によるスロットマシンの横断面図であって、リールアセンブリの係止フックが係止具に係止した部分を主に表している。 図23は本発明の一実施形態によるスロットマシンに設けられるリールアセンブリと筐体との封印手段を主に表すために一部を破断した正面図である。 図24は図23に示すA−A線で切断した封印手段の部分縦断面である。 図25は本発明の一実施形態によるスロットマシンの筐体の正面と、下マスクユニットの裏面の構造を表した図である。 図26は本発明の一実施形態によるスロットマシンの下マスクユニットを筐体に開閉可能に取り付けるヒンジ機構の断面構造を表した部分断面図である。 図27は本発明の一実施形態によるスロットマシンの筐体に設けた筐体補助金具と下マスクユニットの下扉ロック金具とがロック状態にある、これらの外観斜視図である。 図28は本発明の一実施形態によるスロットマシンの筐体に設けた筐体補助金具と下マスクユニットの下扉ロック金具とがロック状態にある、これらの側面図である。 図29は本発明の一実施形態によるスロットマシンの筐体の正面と、上マスクユニットの裏面の構造を表した図である。 図30は本発明の一実施形態によるスロットマシンのリールアセンブリに設けた前枠補助金具と上マスクユニットの上扉ロック金具とがロック状態にある、これらの外観斜視図である。 図31は本発明の一実施形態によるスロットマシンのリールアセンブリに設けた前枠補助金具と上マスクユニットの上扉ロック金具とがロック状態にある、これらの側面図である。
符号の説明
1…スロットマシン、 2…演出用照明部、 3a、3b…演出用放音部、
4…遊技情報表示部、 5…透過窓、 6…液晶表示部、
7…操作卓、 8…メダル投入部、 9…ベットボタン、
10…スタートレバー、 11…ストップボタンユニット、
11a、11b、11c…ストップボタン、 12…表示パネル、
13…受け皿、 14…メダル排出口、 15a、15b…演出用放音部、
16…鍵穴、 20…リールユニット、 21a、21b、21c…リール、
22…回胴装置基板、 23a〜23c、24a〜24c…ロックピン、
30…主制御基板、 31…主基板ケース、 31a…延出部、
32a、32b…ブラケット部材、 33…封印シート、
40…ホッパーユニット、44…補助貯留部、 50…電源ユニット、
51…電源基板、 60…サブ制御基板、 61…サブ基板ケース、
70…メダルセレクタ、 71…メダルセンサ、
100…筐体、
101…天板、 102…側板、 103…底板、
104…裏板、 105…リールベース板、106…開口、
110…案内支持部、 111…案内側板、 112…支持板、
113…傾斜板、 114…陥欠部、 115…ローラー止め部、
116…ローラー、 120…係止具、 121…ベース部材、
121a…切欠き、 122…レバー部材、 123…ピン、
124…係止バー、 125…伸縮アーム、 126…回動アーム、
127…上下軸、 128…バネ、
130…筐体補助金具、 131…ロック板、 132…基板、
133…ローラーガイド、133a…折曲部、
140…筐体補助金具、 141…ヒンジピン、
200…リールアセンブリ、
201…支持枠体、 201a…水平前枠、 201b…鉛直前枠、
201c、201d、201e…側枠、
201f、201g、201h…水平後枠、
201i…鉛直後枠、 201j…背面枠、
202…封印ベース部材、202a…筐体接続部、 202b…段部、
202c…ネジボス、 210…底板部材、
211…支持板、 212a、212b、212c…開口部、
220…被案内載置部、 221…被案内側板、 222…載置板、
223…傾斜板、 224…陥欠部、 225…ローラー止め部、
226…ローラー、 230…前枠補助金具、
240…前枠補助金具、 241…係止フック、 242…ロック板、
243…基板、 244…ローラーガイド、244a…折曲部、
250…前枠補助金具、 251…係止フック、 252…ヒンジピン、
261…サブ制御中継基板、 262…ブラケット部材、
263a、263b…クランプ具、 264a、264b…ハーネス、
271…ボス部、 272…アーム部、 273、274…リング部、
275…連結部、 276…遮光片、 278…リールテープ、
280…リール基体、 281…ステッピングモータ、
281a…回転駆動軸、 282…バックランプユニット、
284…基準位置センサ、290…天板部材、
300…上マスクユニット、
301…フロント枠体、 302…開口、 310…電飾ユニット、
312…EL基板、 313a、313b…スピーカ基板、
314…遊技情報表示基板、 316…中央表示基板、
317…発光ダイオード、318a、318b…スピーカ、
320…上扉ヒンジ受金具、 321…突出部、
321a…ヒンジ孔、 330…上扉ロック金具、331…鉤部材、
331a…傾斜エッジ、 331b…垂直エッジ、 332…リンクバー、
332a…下端部、 333…ローラー、 334…基体、
340、350…前扉補助金具、 360…透明パネル板、
370…ブラケット枠、 380…液晶表示ユニット、
381…開口、 382…透過領域、
400…下マスクユニット、
401…フロント枠体、 420…下扉ヒンジ受金具、
421…支持部、 421a…ヒンジ孔、 430…下扉ロック金具、
431…鉤部材、 431a…傾斜エッジ、 431b…垂直エッジ、
432…シリンダ錠、 433…アンクル部材、 434…リンクバー、
435…基体、 436…ローラー、 440…メインモニタ基板、
450…スピーカ基板、 460a、460b…スピーカ、
471、472、473…ガイド部材

Claims (1)

  1. 前方に開口を有する箱状の筐体に対し、該開口の上部を閉塞し得るように取り付けられる上マスクユニットと、該開口の下部を閉塞し得るように取り付けられる下マスクユニットと、遊技に係る図柄を表示するためのリールユニット及び基板ケースに封止した制御基板とを少なくとも有するとともに当該筐体内に挿脱可能に取り付けられる分離ユニットとを備える回胴式遊技機であって、
    前記分離ユニット内に離脱不能に取り付けた前記基板ケースを封印する封印手段を更に備え、
    前記封印手段は、前記筐体内壁の所定位置に固着されるベース部材と、
    前記基板ケースの一端に延出し、前記ベース部材に重合してネジ止め固定される延出部と、
    前記ネジ止め部分を塞ぎ、かつ前記延出部と前記ベース部材とに跨って貼着される封印シートとを有していることを特徴とする回胴式遊技機。
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