JP2006340496A - 回転電機のフレーム - Google Patents
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Abstract
【課題】 フレーム材料を金属とし、機械的信頼性を保ったまま、フレームに鎖交する磁束による渦電流損失を低減する回転電機のフレームを得る。
【解決手段】 回転子と、回転子を内部に配置し、内側に突出する複数の凸極が形成された略円筒形状の積層鋼板で構成された固定子鉄心1を有する固定子と、固定子鉄心を固定などするために設けられ、固定子鉄心の外周側に装着された略円筒形状の金属製フレーム2とを備えた回転電機において、金属製フレームの内周面にスリットあるいは溝3が設置される。
【選択図】 図1
【解決手段】 回転子と、回転子を内部に配置し、内側に突出する複数の凸極が形成された略円筒形状の積層鋼板で構成された固定子鉄心1を有する固定子と、固定子鉄心を固定などするために設けられ、固定子鉄心の外周側に装着された略円筒形状の金属製フレーム2とを備えた回転電機において、金属製フレームの内周面にスリットあるいは溝3が設置される。
【選択図】 図1
Description
この発明は、圧縮機に用いられるモータ等の回転電機に関し、特に、小型高出力密度化および高効率化を図るようにした回転電機に関するものである。
内側に回転自在の回転子を設け、その外側に空隙をはさんで固定子を具備する回転電機で、固定子の鉄心が積層鋼板により構成されている場合、一般的に、固定子の外周部にフレームなどと呼ばれる内周面が略円筒形状の金属に対して積層された固定子鉄心を焼きばめ、冷やしばめ、あるいは圧入で固定している。
上述のような回転電機のフレームではできる限り回転機に発生する磁束を鎖交させないように、固定子鉄心の透磁率を大きく設計されている。
しかし、回転電機の高出力密度化を達成するためには、固定子鉄心を大きくとることができず、若干の漏れ磁束がこのフレームに鎖交することがあり、フレームに鎖交磁束が発生すると、これに対してフレームに渦電流が発生し、損失を発生させていた。さらに、上記フレームなどによる焼きばめなどにより、固定子鉄心に残留応力が発生し、これによる磁化特性の劣化により、残留応力による劣化がなければ固定子鉄心を通るはずの磁束も、フレームに漏れるというケースが存在する。また、固定子巻線の工作性を向上するために、固定子鉄心を周方向に分割する分割鉄心を用いた固定子では、この分割部分に極わずかの隙間が発生することで透磁率が減少し、この部分でフレームに漏れ磁束が発生することが考えられる。
また、固定子端部には巻線の端部が露出しており、巻線端部からの漏れ磁束もフレームに鎖交し、渦電流を発生させることがある。
しかしながら、フレームに発生する渦電流を除去するために、フレームの材料を樹脂などの非金属とすれば、固定子の積層鉄心を固定するための強度的な信頼性を欠くことになり、渦電流損失は発生するものの金属製のフレームを採用する必要があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、フレーム材料を金属とし、機械的信頼性を保ったまま、フレームに鎖交する磁束による渦電流損失を低減する回転電機のフレームを提供することを目的とするものである。
この発明に係る回転電機のフレームにおいては、回転子と、回転子を内部に配置し、内側に突出する複数の凸極が形成された略円筒形状の積層鋼板で構成された固定子鉄心を有する固定子と、固定子鉄心を固定などするために設けられ、固定子鉄心の外周側に装着された略円筒形状の金属製フレームとを備えた回転電機において、金属製フレームの内周面にスリットあるいは溝が設置されたものである。
この発明によれば、固定子積層鉄心を固定するフレームの内周面に、スリットあるいは溝を切ることで、フレームに発生する渦電流を抑制することができ、機械的な信頼性を保持したまま高効率な回転電機を提供できる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における回転電機のフレームおよび固定子鉄心の要部を示す斜視図、図2はこの発明の実施の形態1における回転電機の漏れ磁束を説明する模式図、図3はこの発明の実施の形態1における回転電機のフレームの渦電流の流路を説明する模式図である。
回転電機は、図示しないが、回転子を内部に配置し、内側に突出する複数の凸極が形成された略円筒形状の積層鋼板で構成された固定子鉄心を有する固定子を備えた回転電機である。図1に示すように、固定子鉄心1の内周には巻線を配置するための固定子スロット4が設けられており、固定子鉄心1は積層鋼板により構成されている。この固定子鉄心1を固定するために、金属製のフレーム2が固定子鉄心1の外周に、焼きばめ、冷やしばめ、あるいは圧入などの方法で設置され、固定されている。
この実施の形態1では、フレーム2の内周面にスリットあるいは溝3が切られている。
図1はこの発明の実施の形態1における回転電機のフレームおよび固定子鉄心の要部を示す斜視図、図2はこの発明の実施の形態1における回転電機の漏れ磁束を説明する模式図、図3はこの発明の実施の形態1における回転電機のフレームの渦電流の流路を説明する模式図である。
回転電機は、図示しないが、回転子を内部に配置し、内側に突出する複数の凸極が形成された略円筒形状の積層鋼板で構成された固定子鉄心を有する固定子を備えた回転電機である。図1に示すように、固定子鉄心1の内周には巻線を配置するための固定子スロット4が設けられており、固定子鉄心1は積層鋼板により構成されている。この固定子鉄心1を固定するために、金属製のフレーム2が固定子鉄心1の外周に、焼きばめ、冷やしばめ、あるいは圧入などの方法で設置され、固定されている。
この実施の形態1では、フレーム2の内周面にスリットあるいは溝3が切られている。
まず、フレーム2への漏れ磁束について図2により説明する。
図2において、回転電機運転時には固定子鉄心1を周方向に主磁束10が発生する。一般には、この主磁束10は固定子鉄心1内を流れていると考えられるが、回転電機を高出力密度化(小形化)したり、フレームの焼きばめによる固定子鉄心1の磁化特性の劣化により、主磁束10が磁気飽和を起こすことがある。この場合、漏れ磁束11のような経路でフレーム2に漏れ磁束が鎖交する。フレームに鎖交した漏れ磁束11は、渦電流12を発生させる。
図2において、回転電機運転時には固定子鉄心1を周方向に主磁束10が発生する。一般には、この主磁束10は固定子鉄心1内を流れていると考えられるが、回転電機を高出力密度化(小形化)したり、フレームの焼きばめによる固定子鉄心1の磁化特性の劣化により、主磁束10が磁気飽和を起こすことがある。この場合、漏れ磁束11のような経路でフレーム2に漏れ磁束が鎖交する。フレームに鎖交した漏れ磁束11は、渦電流12を発生させる。
ここで、フレーム2に流れる渦電流12の流路は、図3に示すように、フレーム2表面を渦電流の流路30のように流れる。よって、スリットあるいは溝3により、渦電流の流路の抵抗を高めることで、渦電流が減少し、渦電流損失が低減できる。
また、このスリットあるいは溝3は、フレーム2の内周面に配置すれば、渦電流低減効果はあるが、軸に対して垂直に溝を切った場合は、固定子積層鉄心を保持することが難しくなる。よって、軸に対して平行あるいは斜めに切った方がよい。
さらに、軸に対して平行に切った場合、渦電流の軸方向への流れは、スリットや溝により妨げられないため、斜めに切った方が効果は大きい。
固定子鉄心を焼きばめ、冷やしばめあるいは圧入などにより工作する場合、この応力により固定子鉄心が劣化することが知られている。この場合、固定子鉄心の磁気飽和が顕著となり、フレームへの漏れ磁束が大きくなる。よって、このような工作法で製造された固定子鉄心およびフレームにおいては、特にスリットあるいは溝を設けたことによる効果が極めて大きな意味を持つ。
また、固定子鉄心を周方向に分割し、固定子巻線の工作性を向上した回転電機においては、固定子鉄心の分割部で極くわずかな隙間が発生することで磁化特性が劣化し、フレームへの漏れ磁束が増大することになる。よって、このような分割固定子鉄心を用いた回転電機においては、フレームの内周面にスリットあるいは溝を設けたことによる効果が極めて大きな意味を持つ。
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2における回転電機のコイルエンド部の漏れ磁束およびフレームの要部を示す斜視図である。
固定子鉄心部におけるフレームの役割として、固定子鉄心をフレームにより支えることが必要となる。この部分のフレームにスリットあるいは溝を切ることで、機械的な強度の信頼性が損なわれる恐れがある。この場合、図4に示すように、コイルエンド40に面するフレーム部のみにスリットあるいは溝3を切ることで、コイルエンド40からの漏れ磁束による渦電流損失を低減することができるため、やはり実施の形態1と同様の効果を奏する。
図4はこの発明の実施の形態2における回転電機のコイルエンド部の漏れ磁束およびフレームの要部を示す斜視図である。
固定子鉄心部におけるフレームの役割として、固定子鉄心をフレームにより支えることが必要となる。この部分のフレームにスリットあるいは溝を切ることで、機械的な強度の信頼性が損なわれる恐れがある。この場合、図4に示すように、コイルエンド40に面するフレーム部のみにスリットあるいは溝3を切ることで、コイルエンド40からの漏れ磁束による渦電流損失を低減することができるため、やはり実施の形態1と同様の効果を奏する。
1 固定子鉄心
2 フレーム、
3 スリットあるいは溝
4 スロット
10 主磁束
11 漏れ磁束
12 渦電流
40 コイルエンド
2 フレーム、
3 スリットあるいは溝
4 スロット
10 主磁束
11 漏れ磁束
12 渦電流
40 コイルエンド
Claims (5)
- 回転子と、回転子を内部に配置し、内側に突出する複数の凸極が形成された略円筒形状の積層鋼板で構成された固定子鉄心を有する固定子と、前記固定子鉄心を固定などするために設けられ、前記固定子鉄心の外周側に装着された略円筒形状の金属製フレームとを備えた回転電機において、
前記金属製フレームの内周面にスリットあるいは溝が設置されたことを特徴とする回転電機のフレーム。 - 固定子鉄心にフレームが焼きばめ、冷やしばめあるいは圧入されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機のフレーム。
- 固定子鉄心が周方向に分割されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転電機のフレーム。
- フレーム内周面に設けられたスリットあるいは溝が、軸方向に対して斜めに施されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の回転電機のフレーム。
- フレーム内周面に設けられたスリットあるいは溝が、コイルエンド部に面する部分にのみ施されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の回転電機のフレーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005161860A JP2006340496A (ja) | 2005-06-01 | 2005-06-01 | 回転電機のフレーム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005161860A JP2006340496A (ja) | 2005-06-01 | 2005-06-01 | 回転電機のフレーム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006340496A true JP2006340496A (ja) | 2006-12-14 |
Family
ID=37560551
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005161860A Pending JP2006340496A (ja) | 2005-06-01 | 2005-06-01 | 回転電機のフレーム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006340496A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012244881A (ja) * | 2011-05-24 | 2012-12-10 | Toyota Motor Corp | 回転電機のステータ冷却構造 |
US10714990B2 (en) | 2016-12-13 | 2020-07-14 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Rotating electrical machine and robot device |
CN109690916B (zh) * | 2016-08-30 | 2021-02-23 | 株式会社电装 | 定子及其制造方法 |
-
2005
- 2005-06-01 JP JP2005161860A patent/JP2006340496A/ja active Pending
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CN109690916B (zh) * | 2016-08-30 | 2021-02-23 | 株式会社电装 | 定子及其制造方法 |
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