JP2006340461A - グリーン電力制御システムおよびコンピュータプログラム - Google Patents

グリーン電力制御システムおよびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【目的】 グリーン電力の需要量と供給量を管理制御することで、効率的なシステム構築を可能とし、グリーン電力のみを使用したいという需要家の要望にも的確に対応可能な技術を提供する。
【構成】 ウィンドファーム情報管理・制御装置と、需要家情報管理・制御装置と、グリーン電力の需要量および供給量を制御可能な総合制御装置とを備えたグリーン電力制御システムである。総合制御装置は、出力量予測データおよび当日発電量データに基づいて、発電出力量予測データより当日発電量のほうが大きいか否かを判定する。他の需要家に販売可能であれば送電する。当日発電量データのほうが小さければ、需要家情報管理・制御装置に需要家の電力使用量を制限可能にする。需要家情報管理・制御装置は、負荷制限指令データを受信すると、負荷制限可能契約有りの需要家の電力を制限する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、グリーン電力の制御技術に関し、特に、グリーン電力の情報伝達技術に関する。
2003年3月、電気事業者に対し、新エネルギーから得られる電気を一定量以上利用することを義務付けた「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」(RPS法)が制定された。また、2005年2月には、先進国等に対し、温室効果ガスを一定数値削減することを義務づけた京都議定書が発効されたことで、今後は国および事業者レベルでの環境問題に対する意識改革が重要となってくる。また、個人レベルにおいても風力、太陽光、バイオマス、水力および地熱などの再生可能型自然エネルギーを積極的に使用する生活環境にシフトさせていくことが、地球温暖化対策に重要である。
例えば、再生可能型自然エネルギーの中で風力を利用して電力が供給可能な風力発電では、丘陵地帯などに数十、数百の風車群からなるウィンドファームと呼ばれる集合型風車を用いて発電されている。ここで発電された電力(以下、グリーン電力と呼ぶ)は、その出力変動を抑制する必要があるが、このような技術として次のような技術が開示されている。
特開2002−112458号
特許文献1に記載されている技術は、電力を利用した需要家が、その需要家に供給された電力の発電に要したエネルギー源の環境負荷情報等を把握可能な技術である。すなわち、環境負荷の小さい電力の供給要求を需要家から受付ける電力供給要求受付け手段と、発電施設毎の供給状態を記憶する電力供給内容記憶依頼手段と、需要家への供給電力のうち環境負荷の小さい電力の割合を決定するグリーン度算出手段と、環境負荷の程度を通知する需要家向けグリーン度通知手段とを有する。
一方、環境保全に積極的に取り組む需要家にとっては、グリーン電力のみを購入したい、という需要がある。しかし、風力発電所から出力されたグリーン電力のみを選択して購入するためのシステムは整備されていない。これは、グリーン電力の需要量および供給量の出力制御を有効に行うことが困難であったためである。すなわち、需要量が多ければ、グリーン電力が足りなくなり、供給量が多ければ、グリーン電力が余剰してしまうことになるが、各々において管理制御するためのシステムが構築されていなかった。
本発明が解決しようとする課題は、グリーン電力の需要量と供給量を管理制御することで、効率的なシステム構築を可能とし、グリーン電力のみを使用したいという需要家の要望にも的確に対応可能な技術を提供することにある。
請求項1から請求項9記載の発明は、グリーン電力の需要量と供給量を管理制御することで、効率的なシステム構築を可能とし、グリーン電力のみを使用したいという需要家の要望にも的確に対応可能なシステムを提供することである。
請求項10から請求項16記載の発明は、グリーン電力の需要量と供給量を管理制御することで、効率的なシステム構築を可能とし、グリーン電力のみを使用したいという需要家の要望にも的確に対応可能なコンピュータプログラムを提供することである。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、ウィンドファームによって発電されたグリーン電力の管理制御およびウィンドファームの発電出力量を予測する発電出力量予測手段を備えたウィンドファーム情報管理・制御装置と、ウィンドファームで発電されたグリーン電力の負荷管理制御を行う負荷管理制御手段を備えた需要家情報管理・制御装置と、前記ウィンドファーム情報管理・制御装置から送信された発電出力量予測データおよび運営日当日の当日発電量データを受信することで、グリーン電力の需要量および供給量を制御可能な総合制御装置と、を備えたグリーン電力制御システムを提供する。
すなわち、前記総合制御装置は、受信した発電出力量予測データおよび当日発電量データに基づいて、発電出力量予測データより当日発電量のほうが大きいか否かを判定する電力バランス判定手段と、発電出力量予測データよりも当日発電量データのほうが大きいと判定された場合には、余剰分の電力を他の需要家に販売可能か否かを判別する販売可能確認手段と、販売可能確認手段によって他の需要家に販売可能である場合には、前記余剰電力を他の需要家に送電する余剰電力送電手段と、販売可能確認手段によって他の需要家に販売不可である場合には、ウィンドファーム情報管理・制御装置にグリーン電力の出力を抑制するための出力抑制指令データを送信する出力抑制指令送信手段と、発電出力量予測データよりも当日発電量データのほうが小さいと判定された場合には、需要家情報管理・制御装置に需要家の電力使用量を制限可能にするための負荷制限指令データを送信する負荷制限指令送信手段と、を備え、前記ウィンドファーム情報管理・制御装置は、前記出力抑制指令送信手段によって送信された出力抑制指令を受信する出力抑制指令受信手段と、その出力抑制指令に基づいて、ウィンドファームの電力出力を所定量抑制する出力抑制実行手段と、出力抑制後にグリーン電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する第二電力バランス判定手段と、を備え、前記需要家情報管理・制御装置は、前記負荷制限指令データを受信すると、負荷制限可能契約有りの需要家の電力を制限する負荷管理制御手段と、を備えたグリーン電力制御システムに係る。
(用語説明)
「ウィンドファーム」とは、所定箇所に設置された風力発電機の集合体のことである。ウィンドファームとしては、例えば、田園部、河川部および沿岸部などに設置される場合がある。
「発電出力量予測」とは、気象モデルによるウィンドファームの発電出力予測結果と、そのウィンドファームの発電出力実績とを比較することで、予測結果と発電実績との相関関係をとり、その誤差をなくすことで風車ごとの発電出力予測手法を高度化し、発電出力量予測データを算出するための手段である。
「他の需要家」とは、本システムのWebサイト上で契約した需要家以外の需要家のことであり、例えば、電力取引所を介してグリーン電力の購入を行う需要家などのことである。
(作用)
総合制御装置の電力バランス判定手段が、発電出力量予測データおよび当日発電量データに基づいて、発電出力量予測データより当日発電量のほうが大きいか否かを判定する。大きい場合には、販売可能確認手段が余剰分の電力を他の需要家に販売可能か否かを判別し、他の需要家に販売可能である場合には、余剰電力送電手段が余剰電力を他の需要家に送電する。一方、他の需要家に販売不可である場合には、出力抑制指令送信手段がグリーン電力の出力を抑制するための出力抑制指令データを送信する。
また、発電出力量予測データよりも当日発電量データのほうが小さい場合には、負荷制限指令送信手段が需要家の電力使用量を制限可能にするための負荷制限指令データを送信する。需要家情報管理・制御装置は、送信された負荷制限指令データを受信すると、負荷制限可能契約有りの需要家の電力を制限する。
また、ウィンドファーム情報管理・制御装置は、出力抑制指令受信手段が出力抑制指令を受信するとともに、出力抑制実行手段が出力抑制指令に基づいて、ウィンドファームの電力出力を所定量抑制する。さらに、第二電力バランス判定手段が、出力抑制後にグリーン電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する。
すなわち、ウィンドファームで発電したグリーン電力の需要量または供給量(出力量)は、どちらか一方に偏ってしまうことが考えられる。本システムでは、需要量が多い場合と供給量が多い場合とに分けて、これらを制御可能な装置を有することで、グリーン電力の需要量と供給量のバランスを保つことが可能となっている。これにより、グリーン電力を販売するための効率的なシステムが構築されるとともに、グリーン電力のみを使用していきたいという需要家の環境保全に対する要望にも的確に応じることができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、請求項1記載のグリーン電力制御システムを限定したものである。
すなわち、前記負荷管理制御手段は、需要家に係る特定電気製品に対して制御するとともに、その特定電気製品の負荷制限率データを受信する負荷制限率データ受信手段と、受信した負荷制限率データを負荷制限率データベースに記憶する負荷制限率データ記憶手段と、総合制御装置の負荷制限指令送信手段から送信された負荷制限指令データを受信する負荷制限指令受信手段と、受信した負荷制限指令に基づいて、負荷制限可能契約有りの需要家に係る特定電気製品の電力を制限する負荷制限実行手段と、その負荷制限実行手段が実行した負荷制限によって、電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する第三電力バランス判定手段と、負荷制限を実行しても、電力が足りなければ、他の電力事業者から電力を融通してもらうことによって不足分の電力を確保する電力確保手段と、を備えたことを特徴とする。
(用語説明)
「特定電気製品」とは、電力を変動させても機能に大きな影響を及ぼさない電気製品であれば良い。例えば、エアコン(空気調和機)、床暖房、冷蔵庫および給湯器などがある。
「負荷制限率」とは、需要家が予め契約した契約電力に対して「何%まで制限してよいか」という、本システムと需要家との間で取り決めた制限率のことである。例えば、負荷制限率40%までなら制限しても良い、という場合もあるし、負荷制限率80%までなら制限しても良いという場合もある。
(作用)
需要家が特定電気製品の負荷制限率データを入力し、それを負荷制限率データ受信手段が受信する。受信した負荷制限率データは、負荷制限率データベースに記憶する。負荷制限指令受信手段が、総合制御装置からの負荷制限指令データを受信すると、負荷制限実行手段が負荷制限可能契約有りの需要家に係る特定電気製品の電力を制限する。続けて、第三電力バランス判定手段が、実行された負荷制限によって、電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する。負荷制限を実行しても、電力が足りなければ、電力確保手段が他の電力事業者から電力を融通してもらうことによって不足分の電力を確保する。
すなわち、負荷管理制御手段は、グリーン電力の需要量の方が多い時には、需要家に係る特定電気製品の電力を制限することで、グリーン電力の消費を抑制する。また、需要家の制限をしても足りなければ、他の電力事業者からグリーン電力を確保する機能を有する。このため、グリーン電力の需要量と出力量とを適切なバランスに保つことができるため好ましい。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のグリーン電力制御システムを限定したものである。
すなわち、予め設定された複数の負荷制限率に応じて特定電気製品の負荷制限を可変させる負荷制限可変手段を備え、その負荷制限可変手段は、設定された負荷制限率のうち、最も小さい下限値から最も大きな上限値までを、電力バランスに応じて順次変更可能としたことを特徴とする。
負荷制限可変手段による制限は、複数ステップによって制限するようにしても良い。例えば、まず、20%まで制限し、次に40%まで制限し、次に60%まで制限していく。これらの制限を特定電気製品にかけた際、第三バランス判定手段がその制限のたびに出力量と需要量のバランス判定を実行する。この制限を実行しても電力が足りなければ、次のステップとして、他事業者からグリーン電力を購入するようにしても良い。すなわち、負荷制限の設定を細分化することで、状況に応じて徐々に電力バランスの調整を可能としている。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のグリーン電力制御システムを限定したものである。
すなわち、前記需要家情報管理・制御装置は、インターネット上に公開されたWebサイトを有するWebサーバを備え、前記Webサイトに需要家がアクセスし、前記負荷制限率データが設定された際に、当該負荷制限率データを受信する負荷制限率データ受信手段を備えたことを特徴とする。
(作用)
需要家がインターネットを介してWebサイトにアクセスし、負荷制限率データを設定する。負荷制限率データ受信手段が設定された負荷制限率データを受信する。すなわち、需要家が負荷制限率データを設定する際に、インターネット上から設定可能となっているため、通信インフラが整備されていれば容易に負荷制限率データの変更ができることになる。これにより、需要家の利便性が向上されるため好ましい。
(請求項5)
請求項5記載の発明は、請求項2から請求項4のいずれかに記載のグリーン電力制御システムを限定したものであり、前記特定電気製品がエアコンであって、当該エアコンに対して所定の負荷制限率を設定可能としたことを特徴とする。
(作用)
請求項5は、特定電気製品がエアコンである場合の負荷制限率の設定に関する発明である。需要家がエアコンに設定した負荷制限率に到達した際に、ただちに設定温度を上げる(または下げる)こともできるが、まず、需要家に警告音などを用いて報知するようにしても良い。
(請求項6)
請求項6記載の発明は、請求項2から請求項4のいずれかに記載のグリーン電力制御システムを限定したものであり、前記特定電気製品が床暖房であって、当該床暖房に対して所定の負荷制限率を設定可能としたことを特徴とする。
(作用)
請求項6は、特定電気製品が床暖房である場合の負荷制限率の設定に関する発明である。本発明においても請求項4と同様に、需要家が床暖房に設定した負荷制限率に到達した際に、ただちに設定温度を下げることもできるが、まず、需要家に警告音などを用いて報知するようにすることができる。
(請求項7)
請求項7記載の発明は、請求項4に記載のグリーン電力制御システムを限定したものである。
すなわち、前記需要家情報管理・制御装置は、気象予報データ、気象モデルデータおよび過去の需要実績データに基づいて、需要家の使用電力量を予測する使用電力予測手段を備え、前記総合制御装置は、ウィンドファーム情報管理・制御装置から送信された発電出力量予測データを受信する発電出力量予測データ受信手段と、前記需要家情報管理・制御装置から送信された予測電力使用量データを受信する予測電力使用量データ受信手段と、前記発電出力量予測データおよび予測電力使用量データに基づいて、翌日のグリーン電力の販売価格を算出する販売価格算出手段と、算出された販売価格データを需要家情報管理・制御装置に送信する販売価格送信手段と、を備え、前記需要家情報管理・制御装置は、前記総合制御装置から送信された販売価格データを受信するとともに、その販売価格データを前記Webサーバに記憶してインターネット上で公開可能としたことを特徴とする。
(作用)
請求項7に記載の発明は、需要家にグリーン電力を販売する際の販売価格を算出するためのものである。使用電力予測手段が需要家の使用電力量を予測し、その予測電力使用量データと発電出力量予測データとに基づいて、販売価格算出手段が翌日のグリーン電力の販売価格を算出する。算出された販売価格は、販売価格送信手段が需要家情報管理・制御装置に送信し、その販売価格データをWebサーバに記憶してインターネット上で公開する。
すなわち、グリーン電力の販売価格を各予測データによって算出し、日々変動するグリーン電力の販売価格をWebサイトに公開する。需要家は、Webサイト上で販売価格の閲覧から購入までの一連の作業が可能なシステムとなっている。
(請求項8)
請求項8記載の発明は、請求項7記載のグリーン電力制御システムを限定したものであり、前記販売価格算出手段は、需要家に設定された負荷制限率に応じて、グリーン電力の販売価格を変動させる第二販売価格算出手段と、を備えたことを特徴とする。
(作用)
第二販売価格算出手段は、需要家が設定した負荷制限率に応じて販売価格が変動することになる。例えば、負荷制限率を「20%まで」に設定した需要家と、「60%まで」に設定した需要家とでは、後者のほうが販売価格を安価に提供するようにする。これは、負荷制限率の許容範囲が大きく設定してくれた需要家がいれば、出力量を調整することができるからである。すなわち、システム側で電力不足等になった場合でも電力確保が容易になる。
これにより、需要家が負荷制限率を大きく設定すれば、グリーン電力を安価に使用でき、また、システム運営者にとってもシステムの運用効率を向上させることができるため好ましい。
(請求項9)
請求項9記載の発明は、請求項1記載のグリーン電力制御システムを限定したものであり、前記余剰電力送電手段が送信した余剰電力は、電力取引所に送信されるとともに、その電力取引所を介して前記他の需要家に販売されることを特徴とする。
(作用)
グリーン電力の出力量の方が多く、他の需要家に販売可能であれば、余剰した電力を電力取引所に送信する。電力取引所では、送信されてきた余剰電力を、当該電力取引所を介して他の需要家に販売する。すなわち、出力量が多くなってしまっても、電力取引所で販売して消費することができるので、需要量と出力量とのバランスを保つことに寄与する。
(請求項10)
請求項10記載の発明は、ウィンドファームによって発電されたグリーン電力の管理制御およびウィンドファームの発電出力量を予測する発電出力量予測手順を備えたウィンドファーム情報管理・制御装置と、ウィンドファームで発電されたグリーン電力の負荷管理制御を行う負荷管理制御手順を備えた需要家情報管理・制御装置と、前記ウィンドファーム情報管理・制御装置から送信された発電出力量予測データおよび運営日当日の当日発電量データを受信することで、グリーン電力の需要量および供給量を制御可能な総合制御装置と、を制御するプログラムを提供する。
そのプログラムは、前記総合制御装置が受信した発電出力量予測データおよび当日発電量データに基づいて、発電出力量予測データより当日発電量のほうが大きいか否かを判定する電力バランス判定手順と、発電出力量予測データよりも当日発電量データのほうが大きいと判定された場合には、余剰分の電力を他の需要家に販売可能か否かを判別する販売可能確認手順と、販売可能確認手順によって他の需要家に販売可能である場合には、前記余剰電力を他の需要家に送電する余剰電力送信手順と、販売可能確認手順によって他の需要家に販売不可である場合には、ウィンドファーム情報管理・制御装置にグリーン電力の出力を抑制するための出力抑制指令データを送信する出力抑制指令送信手順と、発電出力量予測データよりも当日発電量データのほうが小さいと判定された場合には、需要家情報管理・制御装置に需要家の電力使用量を制限可能にするための負荷制限指令データを送信する負荷制限指令送信手順と、を備え、前記ウィンドファーム情報管理・制御装置は、前記出力抑制指令送信手順によって送信された出力抑制指令を受信する出力抑制指令受信手順と、その出力抑制指令に基づいて、ウィンドファームの電力出力を所定量抑制する出力抑制実行手順と、出力抑制後にグリーン電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する第二電力バランス判定手順と、を備え、前記需要家情報管理・制御装置は、前記負荷制限指令データを受信すると、負荷制限可能契約有りの需要家の電力を制限する負荷管理制御手順と、を備えたコンピュータプログラムに係る。
(請求項11)
請求項11記載の発明は、請求項10に記載のコンピュータプログラムを限定したものである。
すなわち、前記負荷管理制御手順は、需要家に係る特定電気製品に対して制御するとともに、その特定電気製品の負荷制限率データを受信する負荷制限率データ受信手順と、受信した負荷制限率データを負荷制限率データベースに記憶する負荷制限率データ記憶手順と、総合制御装置の負荷制限指令送信手順から送信された負荷制限指令データを受信する負荷制限指令受信手順と、受信した負荷制限指令に基づいて、負荷制限可能契約有りの需要家に係る特定電気製品の電力を制限する負荷制限実行手順と、その負荷制限実行手順が実行した負荷制限によって、電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する第三電力バランス判定手順と、負荷制限を実行しても、電力が足りなければ、他の電力事業者から電力を融通してもらうことによって不足分の電力を確保する電力確保手順と、を備えたことを特徴とする。
(請求項12)
請求項12記載の発明は、請求項10記載のコンピュータプログラムを限定したものである。
すなわち、前記負荷管理制御手順は、需要家に係る特定電気製品に対して制御するとともに、その特定電気製品の負荷制限率データを受信する負荷制限率データ受信手順と、受信した負荷制限率データを負荷制限率データベースに記憶する負荷制限率データ記憶手順と、総合制御装置の負荷制限指令送信手順から送信された負荷制限指令データを受信する負荷制限指令受信手順と、受信した負荷制限指令に基づいて、負荷制限可能契約有りの需要家に係る特定電気製品の電力を制限し、予め設定された複数の負荷制限率に応じて特定電気製品の負荷制限を可変させる負荷制限可変手順と、を備え、その負荷制限可変手順は、予め設定された複数の負荷制限率のうち、一番小さな負荷制限率を特定電気製品に適用する第一負荷制限可変手順と、その第一負荷制限可変手順の適用後、電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判定し、適切な電力バランスでないと判定された場合には、二番目に小さな負荷制限率を特定電気製品に適用する第二負荷制限可変手順と、その第二負荷制限可変手順の適用後、電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判定し、適切な電力バランスでないと判定された場合には、三番目に小さな負荷制限率を特定電気製品に適用する第三負荷制限可変手順と、を備えたことを特徴とする。
(請求項13)
請求項13記載の発明は、請求項10から請求項12のいずれかに記載のコンピュータプログラムを限定したものである。
すなわち、前記需要家情報管理・制御装置は、インターネット上に公開されたWebサイトを有するWebサーバを備え、前記Webサイトに需要家がアクセスし、前記負荷制限率データが設定された際に、当該負荷制限率データを受信する負荷制限率データ受信手順を備えたことを特徴とする。
(請求項14)
請求項14記載の発明は、請求項13記載のコンピュータプログラムを限定したものである。
すなわち、前記需要家情報管理・制御装置は、気象予報データ、気象モデルデータおよび過去の需要実績データに基づいて、需要家の使用電力量を予測する使用電力予測手順を備え、前記総合制御装置は、ウィンドファーム情報管理・制御装置から送信された発電出力量予測データを受信する発電出力量予測データ受信手順と、前記需要家情報管理・制御装置から送信された予測電力使用量データを受信する予測電力使用量データ受信手順と、前記発電出力量予測データおよび予測電力使用量データに基づいて、翌日のグリーン電力の販売価格を算出する販売価格算出手順と、算出された販売価格データを需要家情報管理・制御装置に送信する販売価格送信手順と、を備え、前記需要家情報管理・制御装置は、前記総合制御装置から送信された販売価格データを受信するとともに、その販売価格データを前記Webサーバに記憶してインターネット上で公開可能としたことを特徴とする。
(請求項15)
請求項15記載の発明は、請求項14記載のコンピュータプログラムを限定したものであり、前記販売価格算出手順は、需要家に設定された負荷制限率に応じて、グリーン電力の販売価格を変動させる第二販売価格算出手順と、を備えたことを特徴とする。
(請求項16)
請求項16記載の発明は、請求項10記載のコンピュータプログラムを限定したものであり、前記余剰電力送信手順が送信した余剰電力は、電力取引所に送信されるとともに、その電力取引所を介して前記他の需要家に販売されることを特徴とする。
請求項10から請求項16に記載のコンピュータプログラムを、記録媒体へ記憶させて提供することもできる。ここで、「記録媒体」とは、それ自身では空間を占有し得ないプログラムを担持することができる媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−R、MO(光磁気ディスク)、DVD−Rなどである。
また、これらの発明に係るプログラムを格納したコンピュータから、通信回線を通じて他のコンピュータへ当該プログラムを伝送することも可能である。
請求項1から請求項9記載の発明によれば、グリーン電力の需要量と供給量を管理制御することで、効率的なシステム構築を可能とし、グリーン電力のみを使用したいという需要家の要望にも的確に対応可能なシステムを提供することができた。
また、請求項10から請求項16記載の発明によれば、グリーン電力の需要量と供給量を管理制御することで、効率的なシステム構築を可能とし、グリーン電力のみを使用したいという需要家の要望にも的確に対応可能なコンピュータプログラムを提供することができた。
以下、本発明を実施の形態及び図面に基づいて、更に詳しく説明する。ここで使用する図面は、図1から図11である。図1は、グリーン電力制御システムの全体構成を示す概略図であり、図2は、ウィンドファーム情報管理・制御装置の構成を示すブロック図であり、図3は、需要家情報管理・制御装置の構成を示すブロック図であり、図4は、負荷管理制御処理を示したフローチャートであり、図5および図6は、Webサイト上での負荷制限率の設定について示した図であり、図7は、総合制御装置の構成を示すブロック図であり、図8は、グリーン電力制御システムの一連の処理を示したフローチャートであり、図9は、販売価格の算出に係る処理を示したフローチャートであり、図10は、ウィンドファームの状態監視の処理を示したフローチャートであり、図11は、特定電気製品に対する負荷制限の他の形態を示すフローチャートである
(全体構成)
図1に示すように、本発明の実施形態に係るグリーン電力制御システム100は、所定地域に設置された風力発電施設であるウィンドファーム30によって発電されたグリーン電力の管理制御を行うウィンドファーム情報管理・制御装置20と、発電されたグリーン電力の使用電力予測および負荷管理制御を行う需要家情報管理・制御装置40と、グリーン電力の需要量および供給量を総合的に制御して売電単価を決定する総合制御装置60と、電力事業者から送電された電力を複数の需要家に対して売買可能な機能を有する電力取引所80と、各装置、需要家および電力取引所にグリーン電力の配送電が可能に複数の送電線にて形成された送電ネットワーク50と、を備えて構成されている。本実施形態における「ウィンドファーム」は、所定箇所に設置された風力発電機の集合体のことであり、例えば、田園部、河川部および沿岸部などに設置されている。
グリーン電力の需要量および供給量(出力量)を管理制御するには、ウィンドファーム情報管理・制御装置20で発電出力の予測を行い、この発電出力量予測データと当日のウィンドファームの発電量に基づいて需要と供給のバランスが正常になるように制御する。ただし、当日の発電量のほうが多ければ電力取引所80に余剰電力を販売して正常化させ、発電量が足らなければ負荷制限契約を結んだ需要家の電力を制限して正常化させる。以下、各装置における各種機能について説明していく。
(ウィンドファーム情報管理・制御装置)
図2に示すように、ウィンドファーム情報管理・制御装置20は、ウィンドファーム30で発電されたグリーン電力の管理制御を行う機能を備え、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)やメインメモリ等により構成され、各種演算処理を行う演算処理部21、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフトなどが記憶された記憶部22、各種データの入出力部である入出力ポート23を少なくとも備えている。入出力ポート23には、キーボードおよびマウス等の入力部24、インターネットまたはイントラネット等の通信回線に接続可能な通信部25、モニタなどの表示部26およびプリンタなどの出力部27などの周辺機器が接続されている。
記憶部22には、気象予報データが記憶された気象予報データベース22a、気象モデルデータが記憶された気象モデルデータベース22bおよび過去の発電実績データが記憶されたが過去の発電実績データベース22cを備えている。
ここで、「気象予報データ」とは、大領域の気象モデルを使用することで算出されるものであり、例えば、「○○県○○地方は○時に北風8m/s」等のデータである。また、「気象モデルデータ」とは、数時間毎に配信される気象庁GPV(Grid Point Value)データ、標高・土地利用データ等を入力値として、大気の状態のシミュレーションを行うことができるプログラムのことであり、あるウィンドファームの任意の時刻における風速を予測し、予測された風速データから風力発電出力を予測する方法である。例えば、「○○風力発電所○○号機は○時に北風8m/s」等のデータである。また、「過去の発電実績データ」とは、任意のウィンドファームが設置されてからの、時々刻々の発電出力実績データのことである。
また、ウィンドファーム情報管理・制御装置20は、これら各データベースのデータに基づいて、翌日のウィンドファーム30の発電出力量を予測する発電出力量予測手段28およびウィンドファーム30が出力する電力の出力抑制制御を行う出力抑制制御手段29を備えている。
(発電出力量の予測)
発電出力量予測手段28は、気象モデルによるウィンドファームの発電出力予測結果と、そのウィンドファームの発電出力実績とを比較することで、予測結果と発電実績との相関関係をとり、その誤差をなくすことで風車ごとの発電出力予測手法を高度化し、発電出力量予測データを算出するための手段である。
予測結果と発電実績との誤差をなくすためには関数を用いる。例えば、風向が西のときは予測値×1.5倍すると発電実績と一致する等を求める。なお、発電出力量予測手段28は、予測結果と運転実績との比較を継続し、データを蓄積していくことが望ましい。このようにすれば、予測精度が向上するからである。
(出力抑制機能)
出力抑制制御手段29は、他の需要家に販売不可能である場合に実行されるものであり、総合制御装置60からウィンドファーム30が出力する電力の出力抑制指令を受信する出力抑制指令受信手段と、その抑制指令に基づいて、ウィンドファーム30の電力出力を抑制する出力抑制実行手段と、その抑制によってグリーン電力の需要量と出力量とが同等であるか否かを判別する第二電力バランス判定手段とを備えている。
(需要家情報管理・制御装置)
図3に示すように、需要家情報管理・制御装置40は、需要家の電力に係る負荷制御を行うための機能を備え、図2に示したウィンドファーム情報管理・制御装置20と基本的な構成は同一となっており、演算処理部41、記憶部42、入出力ポート43、入力部44、通信部45、表示部46および出力部47を備えて構成されている。また、インターネットに接続されたWebサーバ49bを備え、当該Webサーバ49bには、Webサイトを構成する各種データが格納されている。
記憶部42には、気象予報データが記憶された気象予報データベース42a、気象モデルデータが記憶された気象モデルデータベース42bおよび過去の需要実績データが記憶された過去の需要実績データベース42cを備えている。また、これらの各データベースのデータに基づいて、翌日の需要家の使用電力を予測する使用電力予測手段48およびウィンドファーム30によって発電されたグリーン電力を需要家が使用する際に、使用電力を絞るまたは使用電力を絞らない、という二つの契約形態に応じて負荷管理制御を行う負荷管理制御手段49を備えている。
(使用電力の予測)
使用電力予測手段48は、気象予報データ、気象モデルデータおよび過去の需要実績データの三つのデータをもとにして、翌日に需要家に使用されるであろう使用電力をシミュレーションする手段である。
気象モデルは、単位時間毎の気象庁GPVデータ、地上観測データ、標高・土地利用データ等を入力値として、対象領域における入力値の時刻より未来の気象要素(気温、湿度、気圧、風向、風速、空気密度等)を計算し、単位時間ごとに保存する。大きな対象領域(数百km四方)の計算結果を入力値として、小さな対象領域(数km四方)の計算を実施することで、より詳細(高密度)な気象要素の計算結果を得ることもできる。
計算された単位時間毎の気象要素予測結果(風向、風速等)と観測データ(地上数十mでの風向、風速等)を比較し、風向毎等で補正係数(予測データを観測データと一致させるための補正係数)を求めることができる。同様の手法により、気象要素の予測結果と気象要素の観測データそのものの相関だけでなく、電力需要や発電出力等とも相関を求めることができる。より多くの需要実績データを蓄積し、同時刻の予測結果と比較することで補正係数の精度はさらに向上するため、使用電力の予測精度を向上させることができる。同様の手法が気象モデルの計算結果だけでなく、気象予報データ、観測データ等をもとにしても可能であるが、気象モデルのほうがより高密度な解析が可能であるため望ましい。
(負荷管理制御機能)
負荷管理制御手段49は、需要家に送電される使用電力の一部または全部を制限可能に制御するための機能を有し、当日の発電電力が予測された発電出力量よりも足りない場合に実行される機能であり、総合制御装置60から負荷制限指令データを受信する負荷制限指令受信手段と、負荷制限可能契約有りの需要家の電力を制限する負荷制限実行手段と、電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する第三電力バランス判定手段と、負荷制限を実行しても、電力が足りない場合に、他の電力事業者から電力を融通してもらうことによって、不足分の電力を確保する電力確保手段と、各需要家の負荷制限率データが更新されているか否かの確認をする負荷制限率データ更新確認手段とを備えている。
この負荷制限は、需要家が契約時に「負荷制限可能契約」の有無を選択し、「負荷制限可能契約有り」の契約を交わした需要家に対して実行されるものであり、後述するWebサイト上で需要家との負荷制限条件を一旦記憶し、それを負荷制限率データベース42dに記憶して実行する。なお、負荷制限率とは、契約電力に対して「何%までであれば制限してよいか」という、本システムと需要家との間での取り決めたものを指す。なお、需要者は、インターネットに接続可能なパーソナルコンピュータ等の端末装置(需要者端末装置)を用いて負荷制限率を設定する。
図4に、負荷管理制御機能の一連の処理を示す。
需要家に係る需要家端末装置から負荷制限率データが送信される(S101)。
負荷制限率データ受信手段が負荷制限率データを受信する(S102)。
負荷制限率データ記憶手段が、Webサーバ49bで受信した需要家の負荷制限率データを負荷制限率データベース42dに記憶する(S103)。
総合制御装置60が発電出力量予測データよりも当日の発電量のほうが小さいと判定した場合、負荷制限指令送信手段が、負荷制限指令データを送信する(S104)。
負荷制限指令受信手段が負荷制限指令データを受信する(S105)。
負荷制限実行手段が負荷制限可能契約有りの需要家の電力(電気製品)を制限する(S106)。
第三電力バランス判定手段が、電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する(S107)。
ここで、負荷制限を実行しても、電力が足りなければ、電力確保手段が他の電力事業者から電力を融通してもらうことによって不足分の電力を確保する(S108)。また、同等であれば通常運転を続行するとともに、負荷制限率データ更新確認手段が、Webサイトにおける各需要家の負荷制限率データが更新されているか否かの確認をする(S109)。
負荷制限率データが更新されていれば、更新されたデータを負荷制限率データベースに記憶し、更新されていなければ、処理終了となる。
図5は、Webサイトで負荷制限率の設定および変更を行う際の設定画面を示した図である。このWebサイトは、前述したWebサーバ49bに格納されるとともに、不特定多数のユーザからアクセス可能にインターネット上に公開されたものである。本システムの契約者である需要家は、契約時などに事前発行されたユーザID及び所定のパスワードを用いて、ユーザ専用ページにアクセスし、特定電気製品(エアコン及び床暖房等)の負荷制限率の設定を行う。ここで設定した負荷制限率は、設定日の翌日から反映されることになり、随時変更することが可能となっている。このため、需要家の電力の使用形態が日々変更される場合などに好ましい。
図5では、契約電力に対する制限率として、「20%迄」、「40%迄」、「60%迄」、「80%迄」、「100%迄」、という負荷制限率の異なる五つの選択肢が用意され、ここでは、「60%迄」が選択された状態を示している。この場合には、需要家の契約電力が例えば「40A:アンペア」であるとすれば、その「60%迄」が制限可能な数値となるので、「4000W*60%=2400W」となり、需要家の使用電力は、「2400W」までに制限されることを承諾したということを示している。
なお、このWebサイトに高い頻度でアクセスし、負荷制限率の設定変更を行う需要家に対しては、所定の特典を与えるようにしても良い。特典として代表的には、Web画面上で確認できる「ポイント」などがある。特典として「ポイント」を採用した場合には、例えば、グリーン電力の割引チケットなどに交換可能な電子クーポン、また、本システムが提供する他のサービスや景品などと交換可能となっている。
すなわち、高い頻度でアクセスしてくる需要家は、環境保全にも高い関心をもつ需要家とみなすことができるので、当該需要家には所定の特典を与えて優遇し、他の需要家との差異を図ろうとするものである。もちろん、他の需要家に対しても環境保全の促進効果が期待されるため好ましい。
図6は、負荷制限率の更に詳細な設定として、エアコン及び床暖房に対する設定画面の形態を示した図である。エアコン及び床暖房に対する負荷制限率としては、「1度」、「2度」、「3度」、「切」という4つの制限率が用意され、本実施形態では、エアコンを3度まで制限可能な形態としている。すなわち、需要家がエアコンを20度に設定して使用している場合、負荷管理制御手段49は、グリーン電力の需要量と出力量の状況に応じて23度まで設定温度を上げて負荷制限を実行することを承諾したことになる。
なお、負荷制限率の設定には、エアコンや床暖房のほか、冷蔵庫や給湯器などでも良い。つまり、電力が変化しても大きな影響のない電気製品(特定電気製品)であれば良い。
(総合制御装置)
図7に示すように、総合制御装置60は、演算処理部61、記憶部62、入出力ポート63、入力部64、通信部65、表示部66、出力部67を備え、ウィンドファーム情報管理・制御装置20及び需要家情報管理・制御装置40を総合的に管理制御するとともに、電力取引所80との情報処理を担う本システムの中核をなす装置である。
演算処理の機能としては、発電出力量予測データと当日の発電量とを判定する電力バランス判定手段68と、その電力バランス判定手段68によって当日の発電量のほうが多いと判定された場合に、余剰電力を他の需要家に販売可能か否かを判別する販売可能確認手段69と、販売可能であれば電力取引所80に余剰電力を送電する余剰電力送電手段70と、販売不可能であれば、ウィンドファームでの発電量の抑制指令を送信する出力抑制指令送信手段71と、当日の発電量のほうが少ないと判定された場合に、需要家情報管理・制御装置40に負荷制限可能契約有りの需要家の電力を負荷制限させる負荷制限指令手段72とを備える。また、発電出力量予測データと使用電力予測データとに基づいて需要家に対する販売価格を算出する販売価格算出手段73を備えている。
(当日の運営)
図8を参照して、本システムの一連の処理手順について説明する。なお、需要家情報管理・制御装置40の一部処理については、図4に示しているため、一部省略している。
総合管理制御装置60は、ウィンドファーム情報管理・制御装置20から発電出力量予測データを受信する(S201)。
ウィンドファーム情報管理・制御装置20からウィンドファーム30が当日に発電した当日発電量データを受信する(S202)。
電力バランス判定手段68が受信した発電出力量予測データおよび当日発電量データに基づいて、発電出力量予測データより当日発電量のほうが大きいか否かを判定する(S203)。
ここで、発電出力量予測データよりも当日発電量データのほうが大きいと判定された場合には、販売可能確認手段69が余剰分の電力を他の需要家に販売可能か否かを判別する(S204)。電力取引所80において電力需要があれば、すなわち、販売可能であることが確認されれば、余剰電力送電手段70が電力取引所80に余剰電力を送電する(S205)。
また、電力取引所80において電力需要がない場合、すなわち、他の需要家には販売不可と判別された場合には、出力抑制指令送信手段71がウィンドファーム情報管理・制御装置20に出力抑制指令データを送信する(S206)。
ウィンドファーム情報管理・制御装置20は、出力抑制指令受信手段が出力抑制指令データを受信すると(S207)、出力抑制実行手段がウィンドファームの電力出力を抑制する(S208)。抑制を実行したら第二電力バランス判定手段が、出力量と需要量が同等であるか否かを判別する(S209)。同等であれば電力バランスが正常であることとみなし、この状態でシステムの稼働を続ける(END)。また、同等でなければ、電力バランスが正常ではないこととみなし、さらに出力抑制を実行し、電力バランスが同等になるように制御する。
一方、発電出力量予測データよりも当日の発電量のほうが小さいと判定された場合には(S203)、負荷制限指令送信手段72が需要家情報管理・制御装置40に負荷制限指令データを送信する(S210)。
需要家情報管理・制御装置40は、負荷管理制御手段49における負荷制限指令受信手段が負荷制限指令データを受信すると(S211)、負荷制限実行手段が負荷制限可能契約有りの需要家の電力を制限する(S212)。また、第三電力バランス判定手段が、電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する(S213)。
ここで、負荷制限を実行しても、電力が足りなければ、電力確保手段が他の電力事業者から電力を融通してもらうことによって、不足分の電力を確保する(S214)。また、電力バランスが同等であれば通常運転を続行する(END)。
すなわち、本システムによれば、予めグリーン電力の需要と供給(出力)を予測し、それに応じてウィンドファーム30によって発電されたグリーン電力を任意に制御することが可能なシステムとなっている。グリーン電力の需要が多い時には、電力取引所80に余剰電力を送電して他の需要家へ販売したり電力の出力を抑制したりして対応する。また、グリーン電力の供給が多い時には、需要家情報管理・制御装置40に負荷制限指令を送って需要家が設定した負荷制限率に応じた制御を行ったり、他の電力事業者から不足分の電力を確保したりする。このため、グリーン電力の需要量と供給量が保たれるので、グリーン電力を発電する際に非常に合理的なシステム運営が可能となっている。
(販売価格算出)
図9は、グリーン電力の販売価格を算出し、それをWebサイト上で需要家に公開する処理を示したフローチャートである。
発電出力量予測データ受信手段がウィンドファーム情報管理・制御装置20から発電出力量予測データを受信する(S301)
予測電力使用量データ受信手段が予測電力使用量データを受信する(S302)
販売価格算出手段が、発電出力量予測データおよび予測電力使用量データに基づいて、翌日のグリーン電力の販売価格を算出する(S303)。
販売価格送信手段が、算出された販売価格データを需要家情報管理・制御装置40に送信する(S304)。
需要家情報管理・制御装置40の販売価格データ受信手段が販売価格データを受信する(S305)。
受信した販売価格データは、Webサーバ49bに送信され、販売価格データをインターネット上で公開する。Webサイト上で販売価格が確認できるようになる。
また、販売価格算出手段は、需要家に設定された負荷制限率に応じて、グリーン電力の販売価格を変動させる第二販売価格算出手段を備えていても良い。第二販売価格算出手段は、需要家が設定した負荷制限率に応じて販売価格が変動するものである。例えば、負荷制限率を「20%まで」に設定した需要家と、「60%まで」に設定した需要家とでは、後者のほうが販売価格を安価に提供するようにする。
これは、負荷制限率の許容範囲が大きく設定してくれた需要家がいれば、出力量を調整することができるからである。すなわち、システム側で電力不足等になった場合でも電力確保が容易になる。これにより、需要家が負荷制限率を大きく設定すれば、グリーン電力を安価に使用でき、また、システム運営者にとってもシステムの運用効率を向上させることができるため好ましい。
(ウィンドファームの状態監視)
なお、当日の発電電力が予測された発電出力量よりも足りない場合の理由としては、気象モデル等による予測が外れるほか、ウィンドファーム30の急なトラブルやメンテナンスによる運転停止等が考えられる。このため、ウィンドファーム情報管理・制御装置20には、当日の発電電力である当日発電量データの送信に加えて、ウィンドファーム30の運転情報およびメンテナンス情報を監視し、ウィンドファーム30の状態が変化した場合に、その変化情報を総合制御装置60に送信する機能を有する。
図10を参照して説明すると、ウィンドファーム情報管理・制御装置20は、ウィンドファーム状態監視手段がウィンドファーム30の状態を監視する(S401)。ウィンドファーム状態判別手段が、ウィンドファームの状態が正常か否かを判別し(S402)、正常でないと判別した場合には、その原因が、ウィンドファームの運転停止によるものか否かを判別する(S403)。ここで、運転停止であれば、運転停止情報送信手段がその旨を総合制御装置60に送信する(S404)。一方、運転停止ではない場合には、ウィンドファームがメンテナンス中と判断し、メンテナンス情報送信手段が、総合制御装置60にメンテナンス情報を送信する(S405)。
このような機能を備えることで、電力バランスの不均衡の原因が容易に解明できる。また、ウィンドファームのメンテナンス情報などを事前に把握することができるので、そのような状況に対応できるシステムの構築が容易となるため好ましい。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
第二実施形態におけるグリーン電力制御システムは、予め設定された複数の負荷制限率に応じて特定電気製品の負荷制限を可変させる負荷制限可変手段を備え、その負荷制限可変手段は、設定された負荷制限率のうち、最も小さい下限値から最も大きな上限値までを、電力バランスに応じて順次変更可能としている。
すなわち、負荷制限実行手段が、特定電気製品の負荷制限を行う際には、以下のステップが実行される。図11を参照して説明すると、負荷制限可変手段における第一負荷制限可変手段が、予め設定された複数の負荷制限率のうち、一番小さな負荷制限率を特定電気製品に適用する(S1061)。これは、図5に示した負荷制限率[20%]などが該当する。
第一負荷制限の適用後、第三電力バランス判定手段が電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判定する(S1062)。
ここで、適切な電力バランスでないと判定された場合には、第二負荷制限可変手段が、予め設定された複数の負荷制限率のうち、二番目に小さな負荷制限率を特定電気製品に適用する(S1063)。これは、図5に示した負荷制限率[40%]などが該当する。なお、適切な電力バランスであればS109へ移行する。
第二負荷制限の適用後、第三電力バランス判定手段が電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する(S1064)。
ここで、適切な電力バランスでないと判定された場合には、第三負荷制限可変手段が、予め設定された複数の負荷制限率のうち、三番目に小さな負荷制限率を特定電気製品に適用する(S1065)。これは、図5に示した負荷制限率[60%]などが該当する。なお、適切な電力バランスであればS109へ移行する。
第三負荷制限の適用後、第三電力バランス判定手段が電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する(S107)。
ここで、適切な電力バランスでないと判定され、かつ負荷制限率の上限である場合には、電力確保手段が他の電力事業者からグリーン電力を確保する。(S108)。これは、図5に示した負荷制限率のうち、最も大きな負荷制限率である[100%]が設定された場合が該当する。なお、適切な電力バランスであればS109へ移行する。
つまり、本システムによれば、グリーン電力の出力量と需要量とを電力バランスに応じて徐々に調整することができるため好ましい。また、ユーザの設定によって負荷制限率を連続的に可変するようにしても良い。例えば、[21%] 、[22%] 、[23%]などである。
また、小さな負荷制限率から大きな負荷制限率に設定変更した後、出力量のほうが大きくなってきた場合には、負荷制限率を上限値から下限値へと変更するようにすることもできる。例えば、負荷制限率[80%]から負荷制限率[60%]→負荷制限率[40%]へと変更していくことである。
なお、本実施形態における「グリーン電力」は、ウィンドファームによって発電された風力エネルギーのことであるが、これはあくまで一例であって、これに限定されることはない。このほか、太陽エネルギーなどの再生可能エネルギーを使用して本システムを稼働させることもできる。
グリーン電力制御システムの全体構成を示す概略図である。 ウィンドファーム情報管理・制御装置の構成を示すブロック図である。 需要家情報管理・制御装置の構成を示すブロック図である。 負荷管理制御処理を示したフローチャートである。 Webサイト上での負荷制限率の設定について示した図である。 Webサイト上での負荷制限率の設定(エアコン・床暖房)について示した図である。 総合制御装置の構成を示すブロック図である。 グリーン電力制御システムの一連の処理を示したフローチャートである。 販売価格の算出に係る処理を示したフローチャートである。 ウィンドファームの状態監視の処理を示したフローチャートである。 第二実施携帯における特定電気製品に対する負荷制限率の設定変更を示すフローチャートである。
符号の説明
20 ウィンドファーム情報管理・制御装置
21、41、61 演算処理部
22、42、62 記憶部
22a 気象予報データベース
22b 気象モデルデータベース
22c 過去の発電実績データベース
23、43、63 入出力ポート
24、44、64 入力部
25、45、65 通信部
26、46、66 表示部
27、47、67 出力部
28 発電出力量予測手段
29 出力抑制制御手段
30 ウィンドファーム
40 需要家情報管理・制御装置
42a 気象予報データベース
42b 気象モデルデータベース
42c 過去の需要実績データベース
42d 負荷制限率データベース
48 使用電力予測手段
49 負荷管理制御手段
49b Webサーバ
50 送電ネットワーク
60 総合制御装置
68 電力バランス判定手段
69 販売可能確認手段
70 余剰電力送電手段
71 負荷制限指令手段
72 販売価格算出手段
80 電力取引所
100 グリーン電力制御システム

Claims (16)

  1. ウィンドファームによって発電されたグリーン電力の管理制御およびウィンドファームの発電出力量を予測する発電出力量予測手段を備えたウィンドファーム情報管理・制御装置と、
    ウィンドファームで発電されたグリーン電力の負荷管理制御を行う負荷管理制御手段を備えた需要家情報管理・制御装置と、
    前記ウィンドファーム情報管理・制御装置から送信された発電出力量予測データおよび運営日当日の当日発電量データを受信することで、グリーン電力の需要量および供給量を制御可能な総合制御装置と、
    を備えたグリーン電力制御システムであって、
    前記総合制御装置は、受信した発電出力量予測データおよび当日発電量データに基づいて、発電出力量予測データより当日発電量のほうが大きいか否かを判定する電力バランス判定手段と、
    発電出力量予測データよりも当日発電量データのほうが大きいと判定された場合には、 余剰分の電力を他の需要家に販売可能か否かを判別する販売可能確認手段と、
    販売可能確認手段によって他の需要家に販売可能である場合には、前記余剰電力を他の需要家に送電する余剰電力送電手段と、
    販売可能確認手段によって他の需要家に販売不可である場合には、ウィンドファーム情報管理・制御装置にグリーン電力の出力を抑制するための出力抑制指令データを送信する出力抑制指令送信手段と、
    発電出力量予測データよりも当日発電量データのほうが小さいと判定された場合には、需要家情報管理・制御装置に需要家の電力使用量を制限可能にするための負荷制限指令データを送信する負荷制限指令送信手段と、を備え、
    前記ウィンドファーム情報管理・制御装置は、前記出力抑制指令送信手段によって送信された出力抑制指令を受信する出力抑制指令受信手段と、
    その出力抑制指令に基づいて、ウィンドファームの電力出力を所定量抑制する出力抑制実行手段と、
    出力抑制後にグリーン電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する第二電力バランス判定手段と、を備え、
    前記需要家情報管理・制御装置は、前記負荷制限指令データを受信すると、負荷制限可能契約有りの需要家の電力を制限する負荷管理制御手段と、
    を備えたことを特徴とするグリーン電力制御システム。
  2. 前記負荷管理制御手段は、需要家に係る特定電気製品に対して制御するとともに、その特定電気製品の負荷制限率データを受信する負荷制限率データ受信手段と、
    受信した負荷制限率データを負荷制限率データベースに記憶する負荷制限率データ記憶手段と、
    総合制御装置の負荷制限指令送信手段から送信された負荷制限指令データを受信する負荷制限指令受信手段と、
    受信した負荷制限指令に基づいて、負荷制限可能契約有りの需要家に係る特定電気製品の電力を制限する負荷制限実行手段と、
    その負荷制限実行手段が実行した負荷制限によって、電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する第三電力バランス判定手段と、
    負荷制限を実行しても、電力が足りなければ、他の電力事業者から電力を融通してもらうことによって不足分の電力を確保する電力確保手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のグリーン電力制御システム。
  3. 予め設定された複数の負荷制限率に応じて特定電気製品の負荷制限を可変させる負荷制限可変手段を備え、その負荷制限可変手段は、設定された負荷制限率のうち、最も小さい下限値から最も大きな上限値までを、電力バランスに応じて順次変更可能としたことを特徴とする請求項2記載のグリーン電力制御システム。
  4. 前記需要家情報管理・制御装置は、インターネット上に公開されたWebサイトを有するWebサーバを備え、
    前記Webサイトに需要家がアクセスし、前記負荷制限率データが設定された際に、当該負荷制限率データを受信する負荷制限率データ受信手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のグリーン電力制御システム。
  5. 前記特定電気製品がエアコンであって、当該エアコンに対して所定の負荷制限率を設定可能としたことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載のグリーン電力制御システム。
  6. 前記特定電気製品が床暖房であって、当該床暖房に対して所定の負荷制限率を設定可能としたことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載のグリーン電力制御システム。
  7. 前記需要家情報管理・制御装置は、気象予報データ、気象モデルデータおよび過去の需要実績データに基づいて、需要家の使用電力量を予測する使用電力予測手段を備え、
    前記総合制御装置は、ウィンドファーム情報管理・制御装置から送信された発電出力量予測データを受信する発電出力量予測データ受信手段と、
    前記需要家情報管理・制御装置から送信された予測電力使用量データを受信する予測電力使用量データ受信手段と、
    前記発電出力量予測データおよび予測電力使用量データに基づいて、翌日のグリーン電力の販売価格を算出する販売価格算出手段と、
    算出された販売価格データを需要家情報管理・制御装置に送信する販売価格送信手段と、を備え、
    前記需要家情報管理・制御装置は、前記総合制御装置から送信された販売価格データを受信するとともに、その販売価格データを前記Webサーバに記憶してインターネット上で公開可能としたことを特徴とする請求項4に記載のグリーン電力制御システム。
  8. 前記販売価格算出手段は、需要家に設定された負荷制限率に応じて、グリーン電力の販売価格を変動させる第二販売価格算出手段と、を備えたことを特徴とする請求項7に記載のグリーン電力制御システム。
  9. 前記余剰電力送電手段が送信した余剰電力は、電力取引所に送信されるとともに、その電力取引所を介して前記他の需要家に販売されることを特徴とする請求項1記載のグリーン電力制御システム。
  10. ウィンドファームによって発電されたグリーン電力の管理制御およびウィンドファームの発電出力量を予測する発電出力量予測手順を備えたウィンドファーム情報管理・制御装置と、
    ウィンドファームで発電されたグリーン電力の負荷管理制御を行う負荷管理制御手順を備えた需要家情報管理・制御装置と、
    前記ウィンドファーム情報管理・制御装置から送信された発電出力量予測データおよび運営日当日の当日発電量データを受信することで、グリーン電力の需要量および供給量を制御可能な総合制御装置と、を制御するプログラムであって、
    そのプログラムは、前記総合制御装置が受信した発電出力量予測データおよび当日発電量データに基づいて、発電出力量予測データより当日発電量のほうが大きいか否かを判定する電力バランス判定手順と、
    発電出力量予測データよりも当日発電量データのほうが大きいと判定された場合には、余剰分の電力を他の需要家に販売可能か否かを判別する販売可能確認手順と、
    販売可能確認手順によって他の需要家に販売可能である場合には、前記余剰電力を他の需要家に送電する余剰電力送信手順と、
    販売可能確認手順によって他の需要家に販売不可である場合には、ウィンドファーム情報管理・制御装置にグリーン電力の出力を抑制するための出力抑制指令データを送信する出力抑制指令送信手順と、
    発電出力量予測データよりも当日発電量データのほうが小さいと判定された場合には、需要家情報管理・制御装置に需要家の電力使用量を制限可能にするための負荷制限指令データを送信する負荷制限指令送信手順と、を備え、
    前記ウィンドファーム情報管理・制御装置は、前記出力抑制指令送信手順によって送信された出力抑制指令を受信する出力抑制指令受信手順と、
    その出力抑制指令に基づいて、ウィンドファームの電力出力を所定量抑制する出力抑制実行手順と、
    出力抑制後にグリーン電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する第二電力バランス判定手順と、を備え、
    前記需要家情報管理・制御装置は、前記負荷制限指令データを受信すると、負荷制限可能契約有りの需要家の電力を制限する負荷管理制御手順と、
    を備えたことを特徴とするコンピュータプログラム。
  11. 前記負荷管理制御手順は、需要家に係る特定電気製品に対して制御するとともに、その特定電気製品の負荷制限率データを受信する負荷制限率データ受信手順と、
    受信した負荷制限率データを負荷制限率データベースに記憶する負荷制限率データ記憶手順と、
    総合制御装置の負荷制限指令送信手順から送信された負荷制限指令データを受信する負荷制限指令受信手順と、
    受信した負荷制限指令に基づいて、負荷制限可能契約有りの需要家に係る特定電気製品の電力を制限する負荷制限実行手順と、
    その負荷制限実行手順が実行した負荷制限によって、電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判別する第三電力バランス判定手順と、
    負荷制限を実行しても、電力が足りなければ、他の電力事業者から電力を融通してもらうことによって不足分の電力を確保する電力確保手順と、
    を備えたことを特徴とする請求項10に記載のコンピュータプログラム。
  12. 前記負荷管理制御手順は、需要家に係る特定電気製品に対して制御するとともに、その特定電気製品の負荷制限率データを受信する負荷制限率データ受信手順と、
    受信した負荷制限率データを負荷制限率データベースに記憶する負荷制限率データ記憶手順と、
    総合制御装置の負荷制限指令送信手順から送信された負荷制限指令データを受信する負荷制限指令受信手順と、
    受信した負荷制限指令に基づいて、負荷制限可能契約有りの需要家に係る特定電気製品の電力を制限し、予め設定された複数の負荷制限率に応じて特定電気製品の負荷制限を可変させる負荷制限可変手順と、を備え、
    その負荷制限可変手順は、予め設定された複数の負荷制限率のうち、一番小さな負荷制限率を特定電気製品に適用する第一負荷制限可変手順と、
    その第一負荷制限可変手順の適用後、電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判定し、適切な電力バランスでないと判定された場合には、二番目に小さな負荷制限率を特定電気製品に適用する第二負荷制限可変手順と、
    その第二負荷制限可変手順の適用後、電力の出力量と需要量が同等であるか否かを判定し、適切な電力バランスでないと判定された場合には、三番目に小さな負荷制限率を特定電気製品に適用する第三負荷制限可変手順と、
    を備えたことを特徴とする請求項10記載のコンピュータプログラム。
  13. 前記需要家情報管理・制御装置は、インターネット上に公開されたWebサイトを有するWebサーバを備え、
    前記Webサイトに需要家がアクセスし、前記負荷制限率データが設定された際に、当該負荷制限率データを受信する負荷制限率データ受信手順を備えたことを特徴とする請求項10から請求項12のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
  14. 前記需要家情報管理・制御装置は、気象予報データ、気象モデルデータおよび過去の需要実績データに基づいて、需要家の使用電力量を予測する使用電力予測手順を備え、
    前記総合制御装置は、ウィンドファーム情報管理・制御装置から送信された発電出力量予測データを受信する発電出力量予測データ受信手順と、
    前記需要家情報管理・制御装置から送信された予測電力使用量データを受信する予測電力使用量データ受信手順と、
    前記発電出力量予測データおよび予測電力使用量データに基づいて、翌日のグリーン電力の販売価格を算出する販売価格算出手順と、
    算出された販売価格データを需要家情報管理・制御装置に送信する販売価格送信手順と、を備え、
    前記需要家情報管理・制御装置は、前記総合制御装置から送信された販売価格データを受信するとともに、その販売価格データを前記Webサーバに記憶してインターネット上で公開可能としたことを特徴とする請求項13に記載のコンピュータプログラム。
  15. 前記販売価格算出手順は、需要家に設定された負荷制限率に応じて、グリーン電力の販売価格を変動させる第二販売価格算出手順と、を備えたことを特徴とする請求項14に記載のコンピュータプログラム。
  16. 前記余剰電力送信手順が送信した余剰電力は、電力取引所に送信されるとともに、その電力取引所を介して前記他の需要家に販売されることを特徴とする請求項10記載のコンピュータプログラム。
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