JP2006339967A - 無線受信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】マッチドフィルタを起動するための信号や制御のためのプロトコルを必要とせず、待ち受け状態と起動状態とを切り替えることで低消費電力化を図ることができる無線受信機を提供する。
【解決手段】無線受信機1aにおいて、RF受信部11は、所定の変調方式で変調されたパルス列を含む無線信号を受信する。マッチドフィルタ12は、パルス列と変調方式に基づき予め設定された相関特性との整合の有無を判定し、整合が取れるタイミングで相関ピーク信号を出力する。判定制御部30は、マッチドフィルタ12から出力される相関ピーク信号に基づいて、DC電源21からベースバンド部20への電圧供給を開始させる。ベースバンド部20は、DC電源21から電源供給されたときのみ起動状態となり、マッチドフィルタ12から出力される相関ピーク信号に対して信号処理を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】無線受信機1aにおいて、RF受信部11は、所定の変調方式で変調されたパルス列を含む無線信号を受信する。マッチドフィルタ12は、パルス列と変調方式に基づき予め設定された相関特性との整合の有無を判定し、整合が取れるタイミングで相関ピーク信号を出力する。判定制御部30は、マッチドフィルタ12から出力される相関ピーク信号に基づいて、DC電源21からベースバンド部20への電圧供給を開始させる。ベースバンド部20は、DC電源21から電源供給されたときのみ起動状態となり、マッチドフィルタ12から出力される相関ピーク信号に対して信号処理を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、パルス信号を含む無線信号を受信する際に起動制御することで消費電力を削減する無線受信機に関する。
近年、無線通信の分野においては、様々な無線アクセス方式、及び無線送受信機の技術が提案されている。その中の無線受信機の分野において、通信を行っていない待ち受け状態の低消費電力化を課題とする技術開発が盛んに行われている。
非特許文献1では、スペクトラム拡散された信号を受信する際に、消費電力を抑えるため、SAW(Surface Acoustic Wave)マッチドフィルタを使って相関値を検出し、検出した相関値を利用して待ち受け状態から起動状態に遷移させる無線受信機が開示されている。この方式では、相関値を検出する際に電力を消費しないため、消費電力を抑えることを可能としている。
また、既存の携帯電話機等を移動局とする無線通信システムでは、ユーザデータのトラヒックチャネルと、当該トラヒックチャネルを各移動局に割り当てるためのシグナリングチャネルが存在している。移動局は、アイドル状態ではシグナリングチャネルに接続してシグナリングチャネルから情報を受信し、基地局からのページング、すなわち呼び出しに備えている。シグナリングチャネルから受信する情報には、当該移動局へのページングの有無の情報が含まれており、移動局はこの情報を受信することでページングを検出する。
ページングに含まれる情報には、移動局に割り当てられるトラヒックチャネルのリソース、例えばFDMA(Frequency Division Multiple Access)のシステムであれば周波数チャネル、TDMA(Time Division Multiple Access)のシステムであればタイムスロット、CDMA(Code Division Multiple Access)のシステムであれば符号などの移動局に割り当てられるリソース(資源)に関する情報が含まれている。
特許文献1では、上記のような既存の無線通信システムにおける移動局の消費電力を抑えるために、シグナリングチャネルを間歇的に受信する構成を備える技術が開示されている。この技術では、既存の無線通信システムでの間歇受信の間隔は、あらかじめ移動局となる端末に記億されている値に固定されているか、あるいはシステムのページング周期に従って端末の位置登録の際に基地局からある決められた値が指定されるようになっている。
特開2003−229811号公報
Shuichi TOMABECHI, Atsushi KOMURO, Takahashi KONNO, Hiroyuki NAKASE, and Kazuo TSUBOUCHI, "Design and Implementation of Spread Spectrum Wireless Switch with Low Power Consumption", IEICE TRANS. FUNDAMENTALS, Vol.E84-A, No.4 April 2004, pp971-973.
しかしながら、非特許文献1に記載の技術では、実際に送信する信号とは別に、予めマッチドフィルタを起動するための信号を送信しなければならないという問題がある。
また、特許文献1の技術では、無線通信システムの基地局と移動局とのプロトコルが決められていることから、この技術を実現するためには基地局と移動局において新たな構成が必要となりシステムが複雑になってしまうという問題がある。
また、特許文献1の技術では、無線通信システムの基地局と移動局とのプロトコルが決められていることから、この技術を実現するためには基地局と移動局において新たな構成が必要となりシステムが複雑になってしまうという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、マッチドフィルタを起動するための信号や起動制御のためのプロトコルを必要とせず、待ち受け状態と起動状態とを切り替えることで低消費電力化を図ることができる無線受信機を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明は、所定の変調方式で変調された複数のパルス列からなる無線信号を受信する受信手段と、前記受信した無線信号に含まれる各前記パルス列と、前記変調方式に基づき予め設定された相関特性との整合の有無を判定し、当該整合がとれるタイミングでピーク波形を有する相関ピーク信号を出力する相関判定手段と、電圧供給源からの電圧供給時のみ起動状態となり、前記相関判定手段から出力される相関ピーク信号に対して所定の信号処理を行う信号処理手段と、前記相関判定手段から出力される相関ピーク信号に基づいて、前記電源供給源から前記信号処理手段への電圧供給を開始させる電圧制御手段とを備えることを特徴とする無線受信機である。この構成により、受信した無線信号に含まれるパルス列と、変調方式に基づき予め設定された相関特性とが整合する際のタイミングで相関ピーク信号を得ることができ、得られた相関ピーク信号に基づいて、電源供給源から信号処理手段への電圧供給を開始させることができ、相関ピーク信号が存在する場合にのみ信号処理手段を起動させて、信号処理手段に相関ピーク信号を信号処理させることが可能となる。
この発明によれば、無線受信機は、所定の変調方式で変調された複数のパルス列からなる無線信号を受信し、受信した無線信号に含まれる各パルス列と、変調方式に基づき予め設定された相関特性との整合の有無を判定し、当該整合がとれるタイミングでピーク波形を有する相関ピーク信号を出力する。また、電圧供給源からの電圧供給時のみ起動状態となり、前記相関判定手段から出力される相関ピーク信号に対して所定の信号処理を行う信号処理手段を備え、出力される相関ピーク信号に基づいて、電源供給源から信号処理手段への電圧供給を開始させる構成とした。これにより、相関ピーク信号に基づいて、電源供給源から信号処理手段への電圧供給を開始させることができ、相関ピーク信号が存在する場合にのみ信号処理手段を起動させて、信号処理手段に相関ピーク信号を信号処理させ、信号処理手段によって消費される消費電力を削減し、低消費電力化を図ることが可能となる。
また、本発明によれば、無線受信機は、ピーク波形を有する相関ピーク信号を所定のパルス幅を有するパルス信号に変換し、変換されるパルス信号の周期が、相関特性との整合がとれるタイミング周期を超えた超過時点を検出する。また、相関特性との整合がとれるタイミングの周期と、パルス信号のパルス幅に対応する時間とに基づいて、超過時点の検出に要したパルス信号の立下り時点が当該超過時点よりも前に到達するように設定した遅延時間だけ、パルス信号を遅延させて信号処理手段に出力し、超過時点が検出されたタイミングで、電源供給源から信号処理手段への電圧供給を停止させる構成とした。これにより、相関ピーク信号が全て信号処理手段に入力された後、超過時点までに、次の相関ピーク信号が出力されない場合、信号処理手段を停止させることができる。そのため、信号処理手段によって消費される消費電力を最小限に留めることができる。
また、本発明によれば、無線受信機は、変換されるパルス信号を、当該パルス信号のパルス幅に対応する時間より短い第1の遅延時間だけ遅延させる第1の遅延回路と、変換されるパルス信号を、第1の遅延時間に相関特性との整合がとれるタイミングの周期を加算した第2の遅延時間だけ遅延させる第2の遅延回路と、第1及び第2の遅延回路の出力の論理和を演算する論理回路と、変換されるパルス信号を信号入力端に受けると共に、論理回路の出力をクロック入力端に受け、当該パルス信号を出力端から出力する順序回路と、順序回路の出力に応じて、前記電源供給源から前記信号処理手段への電源供給のオンオフを切り換えるスイッチ回路とを備えており、第1の遅延回路における第1の遅延時間以上で、かつ相関特性との整合がとれるタイミングの周期からパルス信号のパルス幅に対応する時間を減算した時間未満までの時間範囲で前記遅延時間を設定する構成とした。これにより、順序回路の出力に応じて、電源供給を停止するため、信号処理手段が起動してから停止するまでの間に、相関ピーク信号が全て信号処理手段に入力され、信号処理手段によって消費される消費電力を最小限に留めることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る無線受信機を図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る無線受信機1aの内部構成を示すブロック図である。
図1において、DC(Direct Current)電源21は、例えば充電可能なバッテリであり、直流の電源を供給する。アンテナ10は、無線送信機から送信されるパルス列を含む無線信号を受信する。RF(Radio Frequency)受信部11は、DC電源21から常に電源供給を受け、アンテナ10によって受信される無線信号を内部に備えたLNA(Low Noise Amplifer)などのアクティブ部品により増幅し、アナログ信号として出力する。
以下、本発明の第1実施形態に係る無線受信機を図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る無線受信機1aの内部構成を示すブロック図である。
図1において、DC(Direct Current)電源21は、例えば充電可能なバッテリであり、直流の電源を供給する。アンテナ10は、無線送信機から送信されるパルス列を含む無線信号を受信する。RF(Radio Frequency)受信部11は、DC電源21から常に電源供給を受け、アンテナ10によって受信される無線信号を内部に備えたLNA(Low Noise Amplifer)などのアクティブ部品により増幅し、アナログ信号として出力する。
マッチドフィルタ12は、例えばSAWマッチドフィルタ等が適用され、予め設定される所定のリファレンス信号に基づいて相関演算を行い、入力されるアナログ信号に所定のリファレンス信号に一致するパルス列が含まれている場合にピーク波形を有する相関ピーク信号を出力する。
なお、前記所定のリファレンス信号に基づく相関演算、すなわち「相関特性との整合」とは、上述した所定の変調方式として、スペクトラム拡散方式を適用した場合、PN(Pseudo Noise)符号系列に基づいて逆拡散を行うことに対応し、逆拡散によりパルス列がPN符号系列と一致する場合に相関ピーク信号が出力されることになる。
ここで、マッチドフィルタ12に適用されるSAWマッチドフィルタの構造について説明する。SAWマッチドフィルタは、圧電基板と、圧電基板上に設けられた交差幅が場所ごとに異なる複数のすだれ状電極(以下、IDT:Inter−digital Transducer:インターデジタルトランスデューサ)によって構成される。入力端に接続されるIDTに、パルス列に係る電気信号が印加されると、圧電性により機械的歪みを生じ、弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)が励振され、圧電基板の左右方向に伝搬することになる。パルス列と所定のリファレンス信号とを相関演算させるためには、所定のリファレンス信号に対応する信号パターンをIDTの構造として作りこみ、入力端のIDTにパルス列を入力することで、入力される複数のパルス列のパターンが、所定のリファレンス信号の信号パターンと一致する場合に、出力端から相関ピーク信号が出力されることになる。
A/D(Analog/Digital)変換器15及び13は、例えばラッチ回路やワンショット回路が適用され、パルス列を含む無線信号より変換されるアナログ信号が入力されると1つのパルス列ごとに一定時間、一定のDC電圧を出力する。また、A/D変換器15は、DC電源21に接続され、DC電源からの電源の供給を受けて常に起動し、A/D変換器13は、後述する制御スイッチ17を介してDC電源21に接続され、制御スイッチ17がONになった場合に、DC電源21からの電源の供給を受けて起動する。なお、マッチドフィルタ12から不要波に対しても相関ピーク信号が出力されるが、その値は、希望波の相関ピーク信号の相関値よりも小さく、A/D変換器13による変換時に出力されなくなり、ベースバンド部20に入力されることもない。
遅延回路14、16は入力される信号に対し、それぞれ予め設定されている遅延時間に基づく遅延を発生させて信号を出力する。遅延回路14、16には、それぞれτ4、τ2の遅延時間の値が設定されている。
制御スイッチ17は、例えばDCスイッチ回路などが適用され、制御端子17−1に一定電圧が入力される間、スイッチをONにして、端子17−2と端子17−3を接続し、端子17−2に接続されるDC電源21からの電源を端子17−3に接続されるA/D変換器13に供給する。
判定制御部30は、遅延回路31、32とOR回路33とDフリップフロップ35と制御スイッチ34とを備えている。遅延回路31及び32には、それぞれτ1とτ3の遅延時間が予め設定されている。OR回路33は、遅延回路31及び32からの出力に対してOR演算を行い出力する。
Dフリップフロップ35は、入力端子Dに論理値1に対応する電圧(High電圧)が入力されている場合に、クロック端子Tに電圧が入力されると出力端子Qから論理値1に対応する電圧(High電圧)を出力する。また、入力端子Dに論理値0に対応する電圧(Low電圧)が入力されている場合に、クロック端子Tに電圧が入力されると出力端子Qから論理値0に対応する電圧(Low電圧)を出力する。クロック端子に電圧が入力されていない場合には、入力端子Dに入力される論理値に対応する電圧に関わらず、出力端子Qから出力される論理値は直前に出力される論理値に対応する電圧が継続して出力される。
制御スイッチ34は、制御端子34−1に一定電圧が入力される間、スイッチをONにして、端子34−2と端子34−3を接続し、端子34−2に接続されるDC電源21からの電源を端子34−3に接続されるベースバンド部20に供給する。
ベースバンド部20は、制御スイッチ34と遅延回路14とに接続されており、制御スイッチ34によりDC電源21から電源が供給された際に起動して、遅延回路14により入力される信号に所定の処理を行う。ここで、所定の処理とは、例えば、遅延回路14から出力される電圧値の高低の組み合わせから構成されるベースバンド信号に復号を行って論理値を算出し、算出した論理値に対応するデジタル信号を出力する等の処理である。
なお、第1実施形態においては、別紙特許請求の範囲に記載の電源供給源は、DC電源21に対応し、受信手段は、RF受信部11に対応し、相関判定手段は、マッチドフィルタ12に対応し、電圧制御手段は、判定制御部30に対応し、超過周期検出手段は、判定制御部30における遅延回路31、遅延回路33、OR回路33及びDフリップフロップ35の構成に対応し、信号処理手段はベースバンド部20に対応する。また、パルス変換は、A/D変換器13に対応し、遅延手段は、遅延回路14に対応する。また、第1の遅延回路は、遅延回路31に対応し、第2の遅延回路は、遅延回路32に対応し、論理回路は、OR回路33に対応し、順序回路は、Dフリップフロップ35に対応する。
図1の無線受信機1aは、図2に示すような複数のパルス列から構成される無線信号を受信し、送信側で入力された送信情報に対応する上述した所定のリファレンス信号が含まれている場合(図2における希望波の部分)には、無線受信機1aのベースバンド部20を起動させて、受信した無線信号に含まれる送信情報を読み出させる。また、それ以外の信号、すなわち送信情報が含まれていない無線信号(図2における不要波の部分)を受信した場合、ベースバンド部20を起動させない、あるいは起動されている場合には強制的に停止させる構成を有する。以下、この構成を有する無線受信機1aの動作について図3を参照しつつ説明する。
図3は、第1実施形態に係る無線受信機1aにおける動作を示した各機能部の入出力信号を示したタイミングチャートである。
図3(a)〜(l)は、それぞれ図1における信号S1a〜S1lの英字に対応し、信号S1a〜S1lの電圧波形を示している。
図3(a)〜(l)は、それぞれ図1における信号S1a〜S1lの英字に対応し、信号S1a〜S1lの電圧波形を示している。
図3(a)は、RF受信部11に入力される複数のパルス列から構成される無線信号S1aであり、当該無線信号には、所定のリファレンス信号が含まれる希望波と、所定のリファレンス信号が含まれない不要波とが存在する。RF受信部11は信号S1aを受信し、受信した信号を増幅し、図3(b)で示すアナログ信号S1bを出力する。このアナログ信号S1bは、分岐され、マッチドフィルタ12とA/D変換器15に入力される。
アナログ信号S1bが入力されると、マッチドフィルタ12は、入力されるアナログ信号S1bに対して予め設定される所定のリファレンス信号と相関演算を行い、入力されるアナログ信号S1bに含まれているパルス列と所定のリファレンス信号のパルス列とが一致する場合に、図3(c)に示す相関ピーク信号S1cを出力する。
A/D変換器15にアナログ信号S1bが入力されると、A/D変換器15は、入力されるアナログ信号S1bに含まれるパルス列の1つのパルスごとに一定時間、一定のDC電圧を出力する。A/D変換器15から出力される電圧信号は、遅延回路16に入力され、遅延回路16によってτ2時間遅延された後に、図3(d)に示す電圧信号S1dとして出力される。また、A/D変換器15によって変換される際に、パルス列の1つのパルスに基づいて一定時間、一定のDC電圧が出力されるが、この一定時間は、一定間隔でパルス列が存在する間は、一定電圧が途切れることなく連続して出力されるように予め設定される。すなわち、希望波のパルス列の群や不要波のパルス列の群の個々のパルス列の間隔では一定の電圧が連続して出力されるが、希望波の群と不要波の群との間では、電圧が出力されないように設定される。なお、τ2はマッチドフィルタ12の処理による遅延を考慮して予め設定される遅延時間である。
制御端子17−1に信号S1dが入力されると、制御スイッチ17は、信号S1dに含まれる上記の一定電圧が入力されている間、スイッチをONにして端子17−2と端子17−3を接続し、DC電源21からの電源をA/D変換器13に供給する。このとき、DC電源21から供給される電圧信号は、図3(k)に示すように一定時間、一定電圧を有する電圧信号S1kとなり、無線信号の最初のパルス列が入力されてからτ2時間遅延された後にA/D変換器13に供給される。
電圧信号S1kに含まれる一定電圧が入力されている間、A/D変換器13は起動し、マッチドフィルタ12から出力される相関ピーク信号S1cに対してアナログ信号からベースバンド信号への変換を行い、図3(e)に示すベースバンドのパルス信号S1eを出力する。このとき、A/D変換器13は、相関ピーク信号S1cに含まれる各パルス間隔t2の半分(t2/2)以下の長さt1となるパルス幅を有するパルス信号S1eを出力するように予め設定される。
A/D変換器13から出力されるパルス信号S1eは、遅延回路14に入力され、τ4時間遅延され、図3(j)に示す信号S1jとして出力される。ここで、τ4は、後述する判定制御部30から出力される信号のタイミングを考慮して予め設定される遅延時間である。
また、A/D変換器13から出力されるパルス信号S1eは、判定制御部30にも入力され、判定制御部30の内部で、分岐され、Dフリップフロップ35の入力端子Dと、遅延回路31と、遅延回路32とに入力される。遅延回路31は、τ1時間遅延させ、図3(f)に示す信号S1fを出力する。遅延回路32は、τ3時間遅延させ、図3(g)に示す信号S1gを出力する。ここで、τ1は、正の値であり、パルス信号S1eのパルス幅t1よりも小さい値となるように予め設定され、τ3は、パルス信号S1eのパルス間隔t2よりも大きい値でパルス間隔t2とパルス幅t1の和よりも小さい値となるように予め設定される。
遅延回路31と遅延回路32から出力される信号S1fと信号S1gとが入力されると、OR回路33は、入力されるそれぞれの電圧値に基づいてOR演算を行い、図38(h)に示す信号S1hを出力する。
ここで、パルス信号S1eのパルス幅をパルス間隔の半分であるt1(=<t2/2)とする理由及びt1、t2、τ1、τ3の関係について説明する。また、ここでの説明の前提として、High電圧が入力されることを、論理値1が入力されると記載し、Low電圧が入力されることを、論理0が入力されるとして記載する。
上述したようにDフリップフロップ35は、入力端子Dに論理値1が入力されている場合に、クロック端子Tに論理値1が入力されると、出力端子Qから論理値1を出力する。つまり、パルス信号S1eが入力端子Dに入力された後、τ1時間遅れたときに信号S1hがクロック端子Tに入力されると、出力端子Qから論理値1が出力される。t1時間経過後に、パルス信号S1eはLow電圧となるが、パルス信号S1eがLow電圧の間には、信号S1hから論理値1が入力されない、すなわち立ち上がりの電圧が入力されないため、出力端子Qからは論理値1が継続して出力される。つまり、パルス信号S1eの後、常にパルス幅t1より小さい遅延時間であるτ1時間にクロック端子Tに論理値1が入力されるため、出力端子Qからは論理値1が継続して出力されることになる。
一方、パルス信号S1eの最後のパルスに対応する論理値1が入力端子Dに入力されると、同じくτ1時間後にクロック端子Tに論理値1が入力され、出力端子Qから論理値1が継続して出力される。最後のパルスに対応する論理値1が入力された後、t2時間経過後に、パルスが存在しない場合には、相関ピーク信号であるパルス信号S1eが終了したとみなすことができ、このときにクロック端子Tから論理値1が入力されると、出力端子Qは論理値0を出力する。これにより、図3(i)に示す信号S1iが得られることになる。
このとき、τ3をt2より大きい値としたのは、パルス信号S1eによる入力がなくなった後に、OR回路33から最後に出力される信号S1hのパルス信号によりクロック端子Tから論理値1を入力、すなわち立ち上がり電圧を入力するためであり、t2+t1より小さい値としたのは、入力端子DにLow電圧が入力されているときに、クロック端子Tから論理値1が入力され、出力端子Qから論理値0が出力されないようにするためである。
制御端子34−1に信号S1iが入力されると、制御スイッチ34は、信号S1iに含まれる一定電圧が入力されている間、スイッチをONにして、端子34−2と端子34−3を接続し、DC電源21からの電源がベースバンド部20に供給され、ベースバンド部20が起動する。このときのDC電源21から供給される電源の電圧信号は、図3(l)に示す一定時間、一定電圧を有する電圧信号S1lとなる。
また、パルス信号S1eは、遅延回路14にも入力され、遅延回路14によりτ4時間遅延されて出力され、図3(j)に示す信号S1jが起動されているベースバンド部20に入力される。ここで、τ4は、τ1以上の値であって、t2−t1より小さい値が設定される。τ1以上の値を設定する理由は、ベースバンド部20にDC電源21からの電源が供給されてから信号S1jが入力される必要があるからである。t2−t1より小さい値を設定する理由は、信号S1hによりDフリップフロップ35の出力端子Qから論理値1が出力されて論理値0が出力されるまでの時間で、最も短くなる場合が、遅延回路32のτ3に最小の値が設定されている場合であり、最小の値がほぼt2に近い値であると仮定すると、最後のパルス信号をベースバンド部20に入力するためには多くともt2からパルス信号のパルス幅t1引いた値より小さい値に留める必要があるからである。ベースバンド部20にDC電源21から供給される電源の電圧信号S1lの時間幅は、入力される信号S1jの全てのパルス信号がベースバンド部20に入力されるような時間幅であるから、信号S1jに含まれるパルス信号が全てベースバンド部20に入力されて処理されることになる。
なお、第1実施形態においては、別紙特許請求の範囲に記載のパルス信号の周期は、上記のt2に対応し、パルス幅は、上記のt1に対応し、遅延時間τ4は、遅延時間に対応し、遅延時間τ1は、第1の遅延時間に対応し、τ3は、第2の遅延時間に対応する。
上記の第1実施形態では、マッチドフィルタ12から出力され、A/D変換器13によって変換されて出力されるパルス信号S1eに基づいて、パルス信号S1eが存在する間、DC電源21からの電源がベースバンド部20に供給されるよう、判定制御部30にて一定時間一定電圧を出力する構成とした。また、判定制御部30から一定時間一定電圧が出力される時間にあわせてパルス信号S1eをベースバンド部20に入力するためにパルス信号S1eを遅延させる遅延回路14を備える構成とした。これにより、受信するパルス列に所定のリファレンス信号が存在し、相関ピーク信号が出力される間、ベースバンド部20を起動させ、相関ピーク信号が存在しなくなった後、できるだけ早い時間に停止させることが可能となる。また、相関ピーク信号を処理する間のみベースバンド部20を起動させることになるため、ベースバンド部20によって消費される電力を削減することが可能となる。
また、RF受信部11から出力されるアナログ信号S1bに基づいて一定時間一定電圧を出力するように変換するA/D変換器15と、A/D変換器15から出力される一定電圧をマッチドフィルタ12の処理遅延に応じて遅延させて出力する遅延回路16とを備える構成とした。また、更にマッチドフィルタ12から出力される相関ピーク信号をベースバンド信号に変換するA/D変換器13が、遅延回路16から信号S1dが出力されている間、DC電源からの電源の供給を受けて起動し、出力がなくなると停止する構成とした。これにより、さらにA/D変換器13によって消費される電力を削減することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る無線受信機を図面を参照して説明する。
図4は、第2実施形態に係る無線受信機1bの内部構成を示すブロック図である。
第2実施形態に係る無線受信機1bは、UWB(Ultra Wide Band)無線通信方式に用いられることができ、UWB通信における複数のパルス列を含む無線信号を受信して復号し、送信情報を読み出す用途等に用いられる。
次に、本発明の第2実施形態に係る無線受信機を図面を参照して説明する。
図4は、第2実施形態に係る無線受信機1bの内部構成を示すブロック図である。
第2実施形態に係る無線受信機1bは、UWB(Ultra Wide Band)無線通信方式に用いられることができ、UWB通信における複数のパルス列を含む無線信号を受信して復号し、送信情報を読み出す用途等に用いられる。
ここで、UWB無線通信方式とは、無線通信の方式のひとつであり、データを数GHz程度の極めて広い周波数帯に拡散して送受信を行なう無線通信方式である。UWB無線通信ではその周波数帯に送信される信号電力を雑音程度の強さにすることで、同じ周波数帯を使う無線機器と混信することなく無線通信を行うことを特徴としており、パルス幅が数百ピコ秒の1パルスを無線通信に利用される。
図4において、第1実施形態に係る無線受信機1aと同じ機能を有するブロックについては同じ符号を付し、以下、異なるブロックについて説明する。
増幅器41は、アンテナ10が受信する無線信号を増幅してアナログ信号として出力する。マッチドフィルタ12−1及び12−2は、第1実施形態に係る無線受信機1aのマッチドフィルタ12と同じ機能を有しており、それぞれに異なる第1の所定のリファレンス信号と第2の所定のリファレンス信号とが設定される。
増幅器41は、アンテナ10が受信する無線信号を増幅してアナログ信号として出力する。マッチドフィルタ12−1及び12−2は、第1実施形態に係る無線受信機1aのマッチドフィルタ12と同じ機能を有しており、それぞれに異なる第1の所定のリファレンス信号と第2の所定のリファレンス信号とが設定される。
制御スイッチ42は、第1実施形態に係る制御スイッチ17と同じ機能を有しており、制御端子42−1に一定電圧が入力される間、スイッチをONにして端子42−2と端子42−3を接続し、DC電源21からの電源を増幅器43−1及び43−2に供給する。増幅器43−1及び43−2は、DC電源21からの電源の供給を受けて起動し、それぞれマッチドフィルタ12−1と12−2とから出力される信号を増幅して出力する。A/D変換器13−1と13−2は、第1実施形態に係る無線受信機1aのA/D変換器13と同じ機能を有しており、制御スイッチ17により制御されるDC電源21からの電源の供給を受けて増幅器43−1及び43−2から出力されるアナログ信号が入力されると1つのパルスごとに一定時間、一定のDC電圧を出力する。
遅延回路14−1と14−2は、第1実施形態に係る無線受信機1aの遅延回路14と同じ機能を有しており、入力される信号をτ4時間遅延させて出力する。ベースバンド部45は、遅延回路14−1と14−2に接続され、判定制御部30の制御スイッチ34の制御によりDC電源21からの電源の供給を受けて、遅延回路14−1と14−2とから出力される信号に基づいてUWB無線通信方式における復号処理を行って送信データを再生する。
なお、第2実施形態においては、別紙特許請求の範囲に記載の電源供給源は、DC電源21に対応し、受信手段は、増幅器41に対応し、相関判定手段は、マッチドフィルタ12−1に対応し、電圧制御手段は、判定制御部30に対応し、超過周期検出手段は、判定制御部30における遅延回路31、遅延回路33、OR回路33及びDフリップフロップ35の構成に対応し、信号処理手段はベースバンド部45に対応する。また、パルス変換は、A/D変換器13−1に対応し、遅延手段は、遅延回路14−1に対応する。また、第1の遅延回路は、遅延回路31に対応し、第2の遅延回路は、遅延回路32に対応し、論理回路は、OR回路33に対応し、順序回路は、Dフリップフロップ35に対応する。
図5は、上述したUWB無線通信方式における無線送信機2bの概略構成を示した図であり、図6は無線送信機2bから送信される複数のパルス列を含む無線信号を示した図である。図5の無線送信機2bにおいて、マッチドフィルタ1、2、3は例えばSAWマッチドフィルタであり、所定の変調方式として、スペクトラム拡散方式が適用される場合、入力されるデータ信号を予め設定されているPN符号系列からなる拡散符号により拡散する。マッチドフィルタ1には、予め第1の拡散符号が設定され、マッチドフィルタ2と3には第1の拡散符号と異なる第2の拡散符号が設定されており、各拡散符号は、IDTの構造として作り込まれているものとする。パルス発振器70は、一定のパルス間隔t2でUWB通信のためのパルスを出力する。スイッチ71は、生成する論理値0及び1に従って、遅延回路72と遅延回路73への接続を切り替える。遅延回路72と遅延回路73はそれぞれ入力される信号に対して+Tと−Tの遅延を発生させて出力する。増幅器74は、マッチドフィルタ1、2、3から出力される信号を合成して増幅し、増幅された信号がアンテナ75により無線信号として送信される。
なお、上述したマッチドフィルタ12−1に設定される第1の所定のリファレンス信号は、マッチドフィルタ1に設定した第1の拡散符号に対応し、マッチドフィルタ12−2に設定される第2の所定のリファレンス信号は、マッチドフィルタ2及び3に設定した第2の拡散符号に対応するように設定される。このように設定することで、マッチドフィルタ12−1では、マッチドフィルタ1によって拡散されたパルス列PN0に対して高い相関が得られ、マッチドフィルタ12−2では、マッチドフィルタ2及び3によって拡散されたパルス列PN1に対して高い相関が得られることになる。
論理値0に対応するパルス列を生成する場合には、スイッチ71を切り替えてパルス発振器70が遅延回路72が接続されるようにする。パルス発振器70から出力されるパルスは、まずマッチドフィルタ1に入力され、マッチドフィルタ1に設定されている拡散符号により拡散され、図6(a)に示すパルス幅t4のパルス列PN0として出力される。一方、スイッチ71を介して遅延回路72に入力されるパルスは、+T時間遅延されて遅延回路72から出力され、マッチドフィルタ2に入力される。マッチドフィルタ2は、遅延回路72から出力されるパルスを拡散符号に基づいて拡散し、図6(b)に示すパルス幅t4のパルス列PN1(0)として出力される。増幅器74は、パルス列PN0とパルス列PN1(0)とを合成して増幅し、増幅された信号がアンテナ75により無線信号として送信される。
なお、パルス列PN0は、受信側で復号する際に、パルス列PN1(0)及びパルス列PN1(1)と対比され遅延を検出する際の基準信号として用いられる。
また、PN0及びPN1に含まれるパルスの数はマッチドフィルタ1、2、3の構造等に依存する。
なお、パルス列PN0は、受信側で復号する際に、パルス列PN1(0)及びパルス列PN1(1)と対比され遅延を検出する際の基準信号として用いられる。
また、PN0及びPN1に含まれるパルスの数はマッチドフィルタ1、2、3の構造等に依存する。
論理値1に対応するパルス列を生成する場合には、スイッチ71を遅延回路73が接続されるように切り替える。そして、その後の処理は論理値0の場合と同じく生成され、図6(a)に示すパルス列PN0と図6(c)に示すパルス幅t4のパルス列PN1(1)がそれぞれマッチドフィルタ1とマッチドフィルタ3から出力されることにより生成される。
遅延回路72及び73で設定する遅延時間T=t3とした場合に、受信側では、受信した無線信号からPN0を抽出し、さらにPN1を抽出し、PN0とPN1の遅延時間を比較し、+t3であれば論理値0のデータ信号を受信したと判定し、遅延時間が−t3であれば論理値1のデータを受信したと判定する。これにより、送信側で設定した送信情報が、受信側で再生されることになる。
次に、図7を参照しつつ第2実施形態に係る無線受信機1bの動作について説明する。
図7は、第2実施形態に係る無線受信機1bにおける動作を示した各機能部の入出力信号を示したタイミングチャートである。図7(a)〜(o)は、それぞれ図4における信号S2a〜S2oの英字に対応し、信号S2a〜S2oの電圧波形を示している。
遅延回路16、31、32に設定されるτ1、τ2、τ3と、相関ピーク信号がA/D変換器13−1により変換されて出力されるパルス信号の間隔t2と当該パルス信号のパルス幅t1の関係は第1実施形態と同様である。また、遅延回路14−1及び14−2に設定されるτ4の値は、第1実施形態におけるτ4に更に、送信信号であるPN0とPN1のそれぞれのパルス列における時間差であるt3を考慮した値が設定される。
図7は、第2実施形態に係る無線受信機1bにおける動作を示した各機能部の入出力信号を示したタイミングチャートである。図7(a)〜(o)は、それぞれ図4における信号S2a〜S2oの英字に対応し、信号S2a〜S2oの電圧波形を示している。
遅延回路16、31、32に設定されるτ1、τ2、τ3と、相関ピーク信号がA/D変換器13−1により変換されて出力されるパルス信号の間隔t2と当該パルス信号のパルス幅t1の関係は第1実施形態と同様である。また、遅延回路14−1及び14−2に設定されるτ4の値は、第1実施形態におけるτ4に更に、送信信号であるPN0とPN1のそれぞれのパルス列における時間差であるt3を考慮した値が設定される。
また、図7は、上述した無線送信機2bの遅延回路72及び73の遅延時間Tにt3が設定されている場合に、PN0とPN1(1)とが希望波として無線信号により送信された場合の無線受信機1bにおける各ブロックの入出力信号を示している。
図7(a)は、増幅器41に入力される複数のパルス列から構成される無線信号S2aであり、当該無線信号には、無線送信機2bによって生成されて送信されるPN0とPN1(1)のパルス列が含まれる希望波と、PN0とPN1(1)のパルス列が含まれない不要波とが存在する。増幅器41は信号S2aを受信し、受信した信号を増幅し、図7(b)で示すアナログ信号S2bを出力する。このアナログ信号S2bは、分岐され、A/D変換器15とマッチドフィルタ12−1及び12−2に入力される。
アナログ信号S2bが入力されると、マッチドフィルタ12−1は、入力されるアナログ信号S2bに対して第1の所定のリファレンス信号により相関演算を行い、入力されるアナログ信号S2bに含まれているパルス列と第1の所定のリファレンス信号のパルス列とが一致する場合に、図7(c)に示す相関ピーク信号S2cを出力する。また、マッチドフィルタ12−2も、入力されるアナログ信号S2bに対して第2の所定のリファレンス信号により相関演算を行い、入力されるアナログ信号S2bに含まれているパルス列と第2の所定のリファレンス信号のパルス列とが一致する場合に、図7(d)に示す相関ピーク信号S2dを出力する。このとき、相関ピーク信号S2cとS2dとには、無線送信機2bにおける遅延回路72で設定されるt3の時間差が存在する。
A/D変換器15にアナログ信号S2bが入力されると、A/D変換器15は、入力されるアナログ信号S2bに含まれるパルス列の1つのパルスごとに一定時間、一定のDC電圧を出力する。A/D変換器15から出力される電圧信号は、遅延回路16に入力され、遅延回路16によってτ2時間遅延された後に、図7(e)に示す電圧信号S2eとして出力される。遅延回路16から出力される信号S2eは分岐され、制御スイッチ17と42とに入力される。また、τ2はマッチドフィルタ12−1及び12−2の処理遅延を考慮して予め設定される遅延時間である。
制御端子42−1に信号S2eが入力されると、制御スイッチ42は、信号S2e含まれる上記の一定電圧が入力される間、スイッチをONにして端子42−2と端子42−3を接続し、DC電源21からの電源を増幅器43−1及び43−2に供給する。同様に、制御端子17−1に信号S2eに含まれる上記一定電圧が入力される間、制御スイッチ17は、信号S2eの電圧値に基づいてスイッチをONにして端子17−2と端子17−3を接続し、DC電源21からの電源をA/D変換器13−1及び13−2に供給する。
増幅器43−1及び43−2は、DC電源21から電源が供給されることで起動し、それぞれに接続されるマッチドフィルタ12−1及び12−2から出力される相関ピーク信号S2c及びS2dを増幅し、それぞれ図7(f)及び(g)に示す信号S2f及び信号S2gを出力する。
A/D変換器13−1及び13−2は、DC電源21から電源が供給されることで起動し、それぞれに接続される増幅器43−1及び43−2から出力される信号S2f及び信号S2gに対してアナログ信号からデジタル信号への変換を行い、図7(h)及び(i)に示すパルス信号S2h及び信号S2iを出力する。ここで、図7(h)のパルス信号S2hの幅t2は、パルス発振器70から発信されるパルス信号の発信周期と一致する。
A/D変換器13−1から出力されるパルス信号S2hは、判定制御部30に入力され、判定制御部30の内部で、分岐され、Dフリップフロップ35の入力端子Dと、遅延回路31と、遅延回路32とに入力される。パルス信号S2hは、遅延回路31によりτ1時間遅延され、図7(j)に示す信号S2jとして出力される。また、遅延回路32によりτ3時間遅延され、図7(k)に示す信号S2kとして出力される。
遅延回路31及び32のそれぞれから出力される信号S2j及び信号S2kがOR回路33に入力されると、OR回路33は、入力される信号に基づいてOR演算を行い、図7(l)に示す信号S2lを出力する。パルス信号S2h及び信号S2lが入力されると、Dフリップフロップ35は、入力されるパルス信号S2h及び信号S2lに基づいて出力端子Qから、図7(m)に示す信号S2mを出力する。
制御端子34−1に信号S2mが入力されると、制御スイッチ34は、スイッチをONにして、端子34−2と端子34−3を接続し、DC電源21からの電源がベースバンド部45に供給され、ベースバンド部45が起動する。
A/D変換器13−1及び13−2から出力されるパルス信号S2h及び信号S2iは、それぞれ遅延回路14−1及び14−2にも入力され、τ4時間遅延され、それぞれ図7(n)及び(o)に示す信号S2n及び信号S2oとして出力される。信号S2n及び信号S2oが起動されているベースバンド部45に入力されると、ベースバンド部45は、PN0に対応する信号S2nとPN1に対応する信号S2oの遅延時間を検出し、信号S2oが信号S2nよりt3時間進んでいるため、再生されるデータを論理値1として出力する。
ここで、第2実施形態に係る遅延回路14−1及び14−2に設定する遅延時間τ4をτ1+t3以上の値であって、(t2−t1)−t3より小さい値としている理由について説明する。第1実施形態では、ベースバンド部が起動されている間に、遅延回路14から出力される信号が全て入力されるようにする条件としてτ4をτ1以上の値であって、t2−t1より小さい値としていた。第2実施形態では、基準となるPN0の前後t3時間にPN1(0)及びPN1(1)のパルス列が存在する場合があるため、これらが全てベースバンド部45が起動されている間に入力されるようにするため、前後の時間をt3時間制限し、τ1+t3以上の値であって、(t2−t1)−t3より小さい値としている。これにより、DC電源21から電源が供給されベースバンド部45が起動している間に、希望波の信号が全てベースバンド部45に入力されて処理されることになる。
なお、第2実施形態においては、別紙特許請求の範囲に記載のパルス信号の周期は、上記のt2に対応し、パルス幅は、上記のt1に対応し、遅延時間τ4は、遅延時間に対応し、遅延時間τ1は、第1の遅延時間に対応し、τ3は、第2の遅延時間に対応する。
上記の第2実施形態の構成により、UWB無線通信方式の無線受信機1bにおいても受信するパルス列に基づいて、受信するパルス列に第1の所定のリファレンス信号のパルス列が含まれている場合、ベースバンド部45を起動させ、第1の所定のリファレンス信号が含まれていない場合、ベースバンド部45を停止させることができる構成とした。これにより、UWB無線通信方式においても、受信するパルス列に所定のリファレンス信号が存在し、相関ピーク信号が出力される間、ベースバンド部45を起動させ、相関ピーク信号が存在しなくなった後、できるだけ早い時間に停止させることが可能となる。また、相関ピーク信号を処理する間のみベースバンド部45を起動させることになるため、ベースバンド部45によって消費される電力を削減することが可能となる。
1a 無線受信機
11 RF受信部
12 マッチドフィルタ
21 DC電源
20 ベースバンド部
30 判定制御部
11 RF受信部
12 マッチドフィルタ
21 DC電源
20 ベースバンド部
30 判定制御部
Claims (3)
- 所定の変調方式で変調された複数のパルス列からなる無線信号を受信する受信手段と、
前記受信した無線信号に含まれる各前記パルス列と、前記変調方式に基づき予め設定された相関特性との整合の有無を判定し、当該整合がとれるタイミングでピーク波形を有する相関ピーク信号を出力する相関判定手段と、
電圧供給源からの電圧供給時のみ起動状態となり、前記相関判定手段から出力される相関ピーク信号に対して所定の信号処理を行う信号処理手段と、
前記相関判定手段から出力される相関ピーク信号に基づいて、前記電源供給源から前記信号処理手段への電圧供給を開始させる電圧制御手段と
を備えることを特徴とする無線受信機。 - 前記相関判定手段の出力段に接続され、前記ピーク波形を有する前記相関ピーク信号を所定のパルス幅を有するパルス信号に変換するパルス変換手段と、
前記電圧制御手段に設けられ、前記パルス変換手段から出力されるパルス信号の周期が、前記相関特性との整合がとれるタイミング周期を超えた超過時点を検出する超過周期検出手段と、
前記パルス変換手段及び前記信号処理手段間に接続され、前記相関特性との整合がとれるタイミングの周期と、前記パルス信号のパルス幅に対応する時間とに基づいて、前記超過周期検出手段における超過時点の検出に要した前記パルス信号の立下り時点が当該超過時点よりも前に到達するように設定した遅延時間だけ、前記パルス変換手段から出力される前記パルス信号を遅延させて前記信号処理手段に出力する遅延手段とを備え、
前記電圧制御手段は、
前記超過周期検出手段により超過時点が検出されたタイミングで、前記電源供給源から前記信号処理手段への電圧供給を停止させる
ことを特徴とする請求項1に記載の無線受信機。 - 前記電圧制御手段は、
前記パルス変換手段から出力されるパルス信号を、当該パルス信号のパルス幅に対応する時間より短い第1の遅延時間だけ遅延させる第1の遅延回路と、
前記パルス変換手段から出力されるパルス信号を、前記第1の遅延時間に前記相関特性との整合がとれるタイミングの周期を加算した第2の遅延時間だけ遅延させる第2の遅延回路と、
前記第1及び第2の遅延回路の出力の論理和を演算する論理回路と、
前記パルス変換手段から出力されるパルス信号を信号入力端に受けると共に、前記論理回路の出力をクロック入力端に受け、当該パルス信号を出力端から出力する順序回路と、
前記順序回路の出力に応じて、前記電源供給源から前記信号処理手段への電源供給のオンオフを切り換えるスイッチ回路とを備え、
前記遅延手段では、
前記第1の遅延回路における前記第1の遅延時間以上で、かつ前記相関特性との整合がとれるタイミングの周期から前記パルス信号のパルス幅に対応する時間を減算した時間未満までの時間範囲で前記遅延時間を設定する
ことを特徴とする請求項2に記載の無線受信機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005161331A JP2006339967A (ja) | 2005-06-01 | 2005-06-01 | 無線受信機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005161331A JP2006339967A (ja) | 2005-06-01 | 2005-06-01 | 無線受信機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006339967A true JP2006339967A (ja) | 2006-12-14 |
Family
ID=37560116
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005161331A Pending JP2006339967A (ja) | 2005-06-01 | 2005-06-01 | 無線受信機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006339967A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9148855B2 (en) | 2012-12-28 | 2015-09-29 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Receiver and communication apparatus |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH09200177A (ja) * | 1996-01-16 | 1997-07-31 | Kokusai Electric Co Ltd | 相関フィルタ及びcdma受信装置 |
JPH11284601A (ja) * | 1998-02-02 | 1999-10-15 | Ricoh Co Ltd | 相関ピーク検出回路 |
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-
2005
- 2005-06-01 JP JP2005161331A patent/JP2006339967A/ja active Pending
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