JP2006339245A - 光電変換素子及び光電池 - Google Patents

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浩二郎 原
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真悟 高野
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Abstract

【課題】高効率で光電変換可能な新規な構成の光電変換素子、及びこれを用いた光電池を提供する。
【解決手段】高表面積構造を呈する一対の電極A及びCと、これらの電極A及びCが直接接触しないように、これら電極間に300nm〜1500nmの波長領域間の一部またはすべてにおいて光励起可能な有機化合物Bを存在させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、光電変換素子及び光電池に関する。
これまで、ルテニウム錯体や有機色素を光増感剤とし、ナノ粒子の二酸化チタンや酸化亜鉛などの大きいバンドギャップを有する酸化物半導体からなるナノポーラス薄膜電極とレドックス電解液からなる色素増感型光電変換素子が報告されている。この色素増感型光電変換素子は、比較的高い光電変換効率が得られる点と、製造における低コストの可能性の点から、大規模な光電池への応用が期待されている(例えば、特開2005−71688号公報参照)。
また、もう一つの有機材料を用いた光電変換素子としては、有機半導体を平面に積層した構造を有する有機薄膜型の光電変換素子が知られている。これは、有機半導体などの低分子や導電性高分子の薄膜を仕事関数の異なる金属や酸化インジウム(ITO)など二種類の電極で挟んだ簡単な構造を有する。これまで盛んに開発が行われている有機EL素子と同様な構造を有するため、その技術を応用し作製できる可能性を有している新たな光電変換素子として期待されている(例えば、Brabec C.J et al., J. C. Adv. Funct. Mater, 11, 15-26(2001)。
しかしながら、前記色素増感型光電変換素子は、ヨウ素や有機溶媒からなる電解液を用いていることから、封止技術の面で素子の安定性に問題があった。また、色素から酸化物半導体への電子移動、また、ヨウ素レドックスから色素カチオンへの電子移動にはエネルギーギャップが必要であり、エネルギーロスとなる問題点があった。
また、前記有機薄膜型光電変換素子は、用いる有機分子薄膜の導電性がシリコンなどの無機半導体材料に比べて非常に低いため、膜厚を大きくすると電子やホールなどのキャリアーを取り出せなくなるという問題があった。さらに、膜厚が小さいことと薄膜間の界面のみでキャリアーが生成するために、光吸収効率ならびにキャリアー生成効率が低いことが問題であった。これらの理由から、素子の光電変換効率向上が困難であった。また、キャリアーが生成する界面を増大させるために、p型とn型の有機材料を混合した薄膜層を用いた系も研究されているが、用いる両端の電極は平坦な構造であり、高表面積構造を有していないことから、依然、膜厚を増大できず光吸収効率を向上できないという問題が残っていた。
特開2005−71688号 Brabec C.J et al., J. C. Adv. Funct. Mater, 11, 15-26(2001)
本発明は、高効率で光電変換可能な新規な構成の光電変換素子、及びこれを用いた光電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、
高表面積構造を呈する一対の電極A及びCと、
前記一対の電極が直接接触しないように、前記一対の電極間に存在する300nm〜1500nmの波長領域間の一部またはすべてにおいて光励起可能な有機化合物Bと、
を具えることを特徴とする、光電変換素子に関する。
上記光電変換素子においては、電極A、C及び有機化合物Bが、A−B−Cなる構造を呈することによって、素子として機能する。図1は、本発明の光電変換素子の概略構成図であって、図2は、前記光電変換素子の駆動原理を説明するための図である。
図2に示す光電変換素子に対して光が照射されると、有機化合物Bは前記光を吸収することによって分子又は高分子内で励起電子が生じるようになる。前記励起電子は、有機化合物Bの最低空分子軌道(LUMO)部位から電極Aに速やかに移動する。また、電子を失った有機化合物Bは、電極Cから最高被占分子軌道(HOMO)部位を経て速やかに電子を受け取り、再生する。電極A中の励起電子は、外部回路を経て電極Cに移動する。この電子の流れにより外部電流を取り出すことができる。前記光電変換素子における光電流密度は、有機化合物Bの吸収波長領域により決まり、電圧は有機化合物Bと、この有機化合物Bを挟む二つの電極A及びCとの仕事関数の差で決まる。
なお、上述のような過程を良好に行うためには、電極Aの仕事関数が電極Cの仕事関数よりも小さいことが好ましい。
なお、本発明の光電変換素子では、電極A及びCが高表面積構造を呈し、これらの電極間に有機化合物Bが挟まれたような構造を呈するため、有機化合物Bは電極A及びCと高接触面積で化学結合により接するようになる。したがって、上述した有機化合物Bと電極A及びCとでの電子授受は極めてスムーズに行われることになる。
一方、上記本発明の光電変換素子では、従来の色素増感型光電変換素子のようなヨウ素ドレックスなどの電解液を介さないで電子授受が行われるため、前記電解液に対するエネルギーギャップから生じるエネルギーロスが大幅に低減することができる。また、従来の有機薄膜型光電変換素子と異なり、本発明では、高表面積な電極A及びCによって、有機化合物Bで生成した電子を効率よく取り出すことができる。結果として、本発明の光電変換素子では、高効率な光電変換が可能となる。
本発明の好ましい態様において、化学結合前の電極Aの仕事関数が化学結合前の有機化合物Bの励起準位と同じか若干大きいものである。これによって、化学結合後上述した有機化合物Bから電極Aへの電子授受がエネルギーロスをほとんど生じさせることなく、よりスムーズに行うことができる。
また、本発明の他の好ましい態様において、化学結合前の電極Cの仕事関数が化学結合前の有機化合物Bの基底準位と同じか若干小さいものである。これによって、化学結合後上述した電極Cから有機化合物Bへの電子授受がエネルギーロスをほとんど生じさせることなく、よりスムーズに行うことができる。
なお、本発明の光電池は、上述したような本発明の光電変換素子を具えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、高効率で光電変換可能な新規な構成の光電変換素子、及びこれを用いた光電池を提供することができる。
以下、本発明の詳細、並びにその他の特徴、利点について、発明を実施するための最良の形態に基づいて説明する。
(電極A)
上述したように、本発明の光電変換素子においては、電極A及び有機化合物B間の電子授受を良好に行うべく、化学結合前の電極Aの仕事関数は化学結合前の有機化合物Bの励起準位における仕事関数と等しいか大きいことが好ましい。かかる観点より、電極Aは、例えば、Cs、Na、K、Mg、Ca、Ba、Ce、Al、Li、Ti等の金属および、MgAg、MgIn、MgCu等のMg化合物、AlLi、AlMg等のAl化合物、LiF、Li2O、LiCH3COOHなどのLi化合物、Ca化合物、K化合物、Cs化合物などのアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物、可視光透過率の高いSnドープIn2O3、GaドープIn2O3、WドープIn2O3などのIn系酸化物、AlドープZnO、InドープZnO、GaドープZnO、BドープZnO、Zn系酸化物、SbドープSnO2、などが挙げられる。さらには、C、Si、GeなどのIV族またはGaAs、InP、AlNなどのIII−V型半導体、ZnO、ZnSe、CdSe、CdTeなどのII−VI族半導体やそれらの合金、又は化合物を二種類以上複合させた、AlドープSnZnO3、InドープSnZnO3、 GaドープSnZnO3などのSnZn系酸化物などの材料が挙げられるが、これらのものに限定されない。
なお、特には、光の透過性が高い透明導電性酸化物であるSnドープIn2O3、GaドープIn2O3、WドープIn2O3などのIn系酸化物、AlドープZnO、InドープZnO、GaドープZnO、BドープZnO、AlドープSnZnO3、InドープSnZnO3、 GaドープSnZnO3などのZn系酸化物など透明導電性酸化物が好ましい。このような透明導電性酸化物から電極Aを構成することにより、生成した光の吸収を抑制することができるとともに、光電変換素子全体としてのエネルギーロスを抑制することができ、高い光電変換を実現することができるようになる。
電極Aは、上述した材料から高表面積構造を呈するように構成する。前記高表面積構造は、上述したような有機化合物Bとの間で電子の授受を良好に行うことができれば特には限定されないが、好ましくはその表面積が見かけの表面積の1〜10000倍、さらに好ましくは1〜3000倍となるようにする。
このような高表面積構造の電極Aは、具体的には、上述した材料からなるナノ粒子が互いに集積し近接してなるナノ粒子構造とすることができる。電極Aを上述した好ましい材料系である透明導電性酸化物から構成する場合は、透明導電性ナノ粒子構造とする。この際、ナノ粒子構造におけるナノ粒子の大きさを0.1nm〜1000nmとすることにより、上述した表面積を有する高表面積構造の電極Aを簡易に形成することができるようになる。
前記ナノ粒子構造は、単独で存在することもできるし、平板状又は以下に示すような構造の支持基板上に形成(存在)するようにすることもできる。
また、例えば電極Aを所定の高表面積構造の支持基板上に保持するようにすることができる。この場合、電極Aは前記支持基板の前記高表面積構造に応じた高表面積構造を呈するようになる。したがって、電極Aは前記支持基板上に膜構造として形成することができる。上述した好ましい材料系である透明導電性酸化物から構成する場合、電極Aは透明導電膜の構造とすることができる。
前記支持基板は、例えば平滑な基板を微細加工してアスペクト比の高いロッド状としたり、ランダムな凹凸形状とすることによって、前記高表面積構造とすることができる。この場合、前記透明導電膜は前記支持基板の表面形状に沿って形成されるので、電極Aが上述した高表面積構造を満足するためには、前記支持基板の前記高表面積構造が上述した要件を満足するように、例えばその表面積が見かけの表面積の1〜10000倍、さらには1〜3000倍となるようにする。
電極Aは、以下に詳述する有機化合物Bの最低空分子軌道(LUMO)部位と化学結合、具体的には金属結合、イオン結合、共有結合、配位結合などを介して結合している。
(電極C)
上述したように、本発明の光電変換素子においては、電極C及び有機化合物B間の電子授受を良好に行うべく、化学結合前の電極Cの仕事関数は化学結合前の有機化合物Bの基底準位における仕事関数と同等か小さいことが好ましい。また、上述した有機化合物Bを挟む二つの電極A及びCでの電子の授受を容易にすべく、電極Aの仕事関数が電極Cの仕事関数よりも小さいことが好ましい。かかる観点より、電極Cは、例えば、白金、金、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、酸化スズドープ・酸化インジウム(ITO、低ドープタイプ)、フッ素ドープ・酸化スズ(FTO、低ドープタイプ)、カーボン、さらには、これらの金属の合金や化合物半導体を二種類以上複合させた材料などの、導電性材料から構成することができるが、これらに限定されるものではない。
電極Cは、上述した材料から高表面積構造を呈するように構成する。前記高表面積構造は、上述したような有機化合物Bとの間で電子の授受を良好に行うことができれば特には限定されないが、好ましくはその表面積が見かけの表面積の1〜10000倍となるようにする。
このような高表面積構造の電極Cは、具体的には、上述した材料からなるナノ粒子が互いに集積し近接してなるナノ粒子構造とすることができる。この際、ナノ粒子構造におけるナノ粒子の大きさを0.1nm〜1000nmとすることにより、上述した表面積を有する高表面積構造の電極Cを簡易に形成することができるようになる。前記ナノ粒子構造は、単独で存在することもできるし、平板状あるいは以下に示すような構造の支持基板上に形成(存在)するようにすることもできる。
また、例えば電極Cを所定の高表面積構造の支持基板上に保持するようにすることができる。この場合、電極Cは前記支持基板の前記高表面積構造に応じた高表面積構造を呈するようになる。したがって、電極Cは前記支持基板上に膜構造として形成することができる。
前記支持基板は、例えば平滑な基板を微細加工してアスペクト比の高いロッド状としたり、ランダムな凹凸形状とすることによって、前記高表面積構造とすることができる。この場合、前記透明導電膜は前記支持基板の表面形状に沿って形成されるので、電極Cが上述した高表面積構造を満足するためには、前記支持基板の前記高表面積構造が上述した要件を満足するように、例えばその表面積が見かけの表面積の1〜10000倍となるようにする。
なお、電極Cに対する上記支持基板は電極Aに対する上記支持基板と異なるようにすることもできるが、電極A及びCは以下に詳述する有機化合物Bを介して存在するようになるので、一般には、電極A又はCが、電極C又はAに対する支持基板上で有機化合物Bを介して存在し、前記支持基板を共有する。かかる観点より、前記支持基板は、電極A又はCに対する支持基板として機能するのみでなく、これら電極及び有機化合物Bに対する支持基板としても機能する。
電極Cは、以下に詳述する有機化合物Bの最高被占分子軌道(HOMO)部位と化学結合、具体的には金属結合、イオン結合、共有結合、配位結合などを介して結合している。
(有機化合物B)
本発明の光電変換素子において、有機化合物Bは、300nm〜1500nmの波長領域間の一部またはすべてにおいて光励起可能であって、電極A及びCと電子授受を容易に行うことができるように、最高被占分子軌道(HOMO)部位及び最低空分子軌道(LUMO)部位を有することが好ましい。上述したように、有機化合物Bは、電極A及びCに対して金属結合、イオン結合、共有結合、配位結合などの化学結合により結合する。そのための最低空分子軌道(LUMO)部位および最高被占分子軌道(HOMO)部位は、アンカー基として、不対電子を有する。不対電子を有するものとしてP、O、N、S、Se、Teなどを含む官能基であって、COOH基、CO基、CH2COOH基、NCS基、OH基、SH基などを例示することができる。
このような有機化合物Bは、例えば、表1−4に示す官能基をもとに、L1-M、L1-M-L1、L1-M-L2、M-(L1)3などの構造の分子で、L1、L2及びMの部位にそれぞれアクセプター性のA1やドナー性のD1の官能基を有していても良い。また、アントラキノン骨格などを含む複素環式化合物やπ電子を有する高分子、またピリジン基などの複素環骨格の配位子を有するRu錯体やPt錯体Cu錯、Os錯体、Fe錯体、さらにはポリフィリン骨格やフタロシアニン骨格を有する金属機錯体を用いることができるが、これらに限定されない。
Rl〜R4は表1に示すRl〜R4を表3に示すRl〜R4のようにすることができ、その一部はA1、D1に置換して電子吸引性、電子供与性を付与することができる。すなわち、A1、D1はそれぞれ水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アミド基、アシル基、水酸基もしくはそのエステル、アルコキシ基、アリールオキシ基、チオール基、アルキルチオ基、カルボニル基、カルボキシル基もしくはその塩もしくはそのエステル、またはホスフィン酸基、スルホン酸基もしくはその塩もしくはそのエステルを表わすか、またはR1とR2、R3とR4はそれぞれ結合して環を環を形成していてもよく、その環は前記置換基を有していてもよい。
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(Mは表に示すようなπ電子共役系を有する鎖状及び網状の分子でそれぞれの組み合わせでもよい。)
具体的には、以下の構造式で示すようなものを用いることができる。
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(Mは、Cu、Ag、Mg、Ca、Ba、Zn、Al、Sn、Mo、Mn、Fe、Co、Ni、Pdなど金属イオンであるが、これらに限定されない。そのうち好ましくはCu、Znなどである。)
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上述した有機化合物Bは電極A及びC間に介在するようにするが、例えば電極A及びBはナノ粒子構造や支持基板の表面構造に応じて高表面積を有する膜構造として存在するため、実際には、電極A又はCに吸着するようにして存在させることができる。
具体的には、有機化合物Bを含む溶液中に電極A又はCを、室温で1分〜3日間、好ましくは12〜24時間浸漬する、あるいは加熱条件下で1分から24時間浸漬することにより、電極A又はC上に有機化合物Bを吸着するようにすることができる。また、前記溶液を、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、スクリーン印刷法などの方法を用いて塗布することによっても、有機化合物Bを電極A又はC上に吸着させるようにすることができる。
前記溶液を作製する際の溶媒としては、有機化合物Bを溶解する溶媒なら何でも良い。例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t-ブタノール等のアルコール溶媒、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、ヘキサン等の炭化水素溶媒の他、テトラヒドロフラン、アセトニトリルなどの有機溶媒、さらには、それらの混合溶媒であるが、これらに限定されない。有機化合物Bが比較的低分子である場合は、エタノール、あるいはt-ブタノールとアセトニトリルとの混合溶媒を用いることが好ましい。有機化合物Bが比較的高分子である場合は、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルムなどの溶媒を用いることが好ましい。
有機分子をナノポーラス電極上に吸着させる場合の溶液中の有機化合物Bの濃度は、0.01mMから飽和量であり、好ましくは、0.1〜0.5 mMである。
図3及び図4は、本発明の光電変換素子の具体例を示す構成図である。図3に示す例では、アスペクト比の高いロッド状の支持基板上に、電極A、有機化合物B及び電極Cが順次に吸着して構成された光電変換素子を示している。図4に示す例では、平板な支持基板上に形成されたナノ粒子構造の電極Aに対して有機化合物B及び電極Cが順次に吸着して構成された光電変換素子を示している。いずれの例においても、電極A及びCは高表面積構造を呈し、有機化合物Bはこれら電極間に介在した構成を採っている。したがって、有機化合物Bと電極A及びCとでの電子授受はエネルギーロスを生じることなく、極めてスムースに行われ、電解液などを介することなく、高効率の光電変換が実施されることになる。
なお、本発明の光電池は、上述したような光電変換素子を含むとともに、種々の蓄電器やインバータや整流器などの公知の構成要素を含むことによって、構成される。
(実施例1)
基板としてFドープSnO2透明導電性ガラス基板(以下、FTOガラス)を用い、その透明導電性膜上に10〜30nmのTiO2ナノ粒子含有ペーストをスクリーン印刷し、焼成することで膜厚4μmの高表面構造を有するTiO2膜を形成した。このときの表面積は見かけの面積の500倍であった。このTiO2高表面膜を0.3mM Ru(2,2'-bipyridyl-4,4'-dicarboxylate)2 (以下、N3)のアセトニトリル、t-ブタノール溶液に24時間浸漬させた後、10nmのAuコロイド溶液を滴下して電極を作製した。この際に、有機分子の-NCS基のS部分にAuが化学吸着していることがFT−IR、XPSにより確認された。この素子のFTOガラスとAu電極とに電流計および電圧計を接続し、AM1.5Gのソーラーシミュレーターの擬似太陽光を用いて光電変換特性を測定した。結果を図5に示す。
(実施例2)
FTOガラス基板上に、10〜30nmのTiO2ナノ粒子含有ぺーストをスクリーン印刷し、焼成することで膜厚4μmの高表面構造を有するTiO2膜を形成した。そのナノポーラスTiO2膜の表面に、poly(3−dodecylthiophene)を含む1,2−ジクロロベンゼン溶液をスピンコートし、さらに表面にAuを真空蒸着することにより素子を作製した。この素子のFTOガラスとAu電極に電流計および電圧計を接続し、AM1.5Gのソーラーシミュレーターの擬似太陽光を用いて光電変換特性を測定した。その結果、良好なダイオード特性ならびに0.49Vの開放電圧が得られた。結果を図6に示す。
(実施例3)
FTOガラス基板上に、10〜30nmのTiO2ナノ粒子含有ペーストをスクリーン印刷し、焼成することで膜厚4μmの高表面構造を有するTiO2膜を形成した。このTiO2薄膜クマリン系有機色素NKX−2897のアセトニトリル、t−ブタノール溶液(0.3mM)に10時間浸漬させ、酸化チタン表面に色素を吸着させた。その薄膜を、さらに、塩化金酸のアセトニトリル溶液、ヨウ化ナトリウムのアセトニトリル溶液の順に処理し、最後に表面上に、10nmのAuコロイド溶液を滴下して素子を作製した。この素子のFTOガラスとAu電極に電流計および電圧計を接続し、AM1.5Gのソーラーシミュレターの擬似太陽光を用いて光電変換特性を測定した。その結果、良好なダイオード特性ならびに0.49Vの開放電圧が得られた。結果を図7に示す。
図5〜7に示すように、本実施例で得た光電変換素子はI−V特性を呈し、前記光電変換素子が実際の素子として駆動可能であることが確認された。
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
本発明の光電変換素子の概略構成図である。 図1に示す光電変換素子の駆動原理を説明するための図である。 本発明の光電変換素子の具体例を示す構成図である。 同じく、本発明の光電変換素子の具体例を示す構成図である。 本実施例で得た光電変換素子のI−V特性を示すグラフである。 本実施例で得た光電変換素子のI−V特性を示すグラフである。 本実施例で得た光電変換素子のI−V特性を示すグラフである。

Claims (15)

  1. 高表面積構造を呈する一対の電極A及びCと、
    電極A及びCが直接接触しないように、これら電極間に存在する300nm〜1500nmの波長領域間の一部またはすべてにおいて光励起可能な有機化合物Bと、
    を具えることを特徴とする、光電変換素子。
  2. 電極Aの仕事関数が電極Cの仕事関数よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 電極Aと有機化合物B及び有機化合物Bと電極Cは、化学結合によって接合されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光電変換素子。
  4. 化学結合前の電極Aの仕事関数が、化学結合前の有機化合物Bの励起準位における仕事関数と等しいか大きいことを特徴とする、請求項3に記載の光電変換素子。
  5. 化学結合前の電極Cの仕事関数が、化学結合前の有機化合物Bの基底準位における仕事関数と等しいか小さいことを特徴とする、請求項3又は4に記載の光電変換素子。
  6. 電極Aの表面積が見かけの表面積の1〜10000倍であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載の光電変換素子。
  7. 電極Aは、透明導電膜を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載の光電変換素子。
  8. 電極Aは、透明導電性ナノ粒子を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一にに記載の光電変換素子。
  9. 透明導電性ナノ粒子は、0.1nm〜1000nmの平均粒径を有することを特徴とする、請求項8に記載の光電変換素子。
  10. 電極Cの表面積が見かけの表面積の1〜10000倍であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一に記載の光電変換素子。
  11. 電極Cは、導電膜を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一に記載の光電変換素子。
  12. 電極Cは、導電性ナノ粒子を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一に記載の光電変換素子。
  13. 電極A及びC、並びに有機化合物Bの少なくとも一つは支持基板上に保持されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一に記載の光電変換素子。
  14. 前記支持基板が前記高表面積構造を呈し、電極A及びCの少なくとも一方が前記支持基板上に保持されることにより、前記高表面積構造を呈することを特徴とする、請求項13に記載の光電変換素子。
  15. 請求項1〜14のいずれか一に記載の光電変換素子を具えることを特徴とする、光電池。
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