JP2006339119A - 液化石油ガス型燃料電池用の燃料補給方法 - Google Patents

液化石油ガス型燃料電池用の燃料補給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】LPG貯槽中の液化石油ガスを自然気化方式でガス化し、少なくとも燃料電池システムを含む液化石油ガス消費機器に供給するに際し、供給中の液化石油ガスの組成変動が小さく、硫黄含有量が安定した液化石油ガスの補給方法を提供し、燃料電池システムの運転安定化を図る。
【解決手段】液化石油ガスとして、炭素数3の炭化水素化合物の含有量が97容量%以上、炭素数2の炭化水素化合物の含有量が1容量%以下、炭素数4の炭化水素化合物の含有量が2容量%以下で、かつ、全硫黄濃度が5質量ppm以下のものを用い、かつLPG貯槽に、その中の液化石油ガスの残容量が、当該貯槽の貯蔵能力に対して、少なくとも15容量%を維持するように、前記液化石油ガスを補給する。
【選択図】なし。

Description

本発明は、液化石油ガス型燃料電池(以下、LPG型燃料電池と称することがある。)用の燃料補給方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、液化石油ガス貯槽(以下、LPG貯槽と称することがある。)中の液化石油ガスを自然気化方式で、ガス化し、少なくとも燃料電池システムを含む液化石油ガス消費機器に供給するシステムにおいて、前記燃料電池システムを安定に運転するためのLPG貯槽への液化石油ガスの補給方法に関するものである。
近年、将来の地球環境に対する危機感の高まりから、地球にやさしいエネルギー供給システムの開発が求められ、エネルギー効率が高いこと及び排出ガスがクリーンである点から、燃料電池、水素エンジン等の水素を燃料とするシステムが脚光を浴びている。なかでも、燃料電池への水素の供給方法としては、圧縮あるいは液化といった形で直接水素を供給する方法の他、メタノール等の含酸素燃料、及びナフサ等の炭化水素系燃料の改質による供給方法が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。このうち、直接水素を供給する方法は、そのまま燃料として利用できる利点はあるが、常温で気体のため貯蔵性および車両等に用いた場合の搭載性に問題がある。また、メタノールはシステム内での改質による水素の製造が比較的容易であるが、重量当たりのエネルギー効率が低く、有毒かつ腐食性を持つために、取り扱い性、貯蔵性にも難点がある。一方、ナフサ等の炭化水素系燃料の改質による水素の製造は、既存の燃料供給インフラが使用できること、トータルでのエネルギー効率が高いこと等により注目を集めている。
また、近年、燃料電池用の炭化水素系燃料として液化石油ガスが注目されている。この液化石油ガスの性状は、通常、炭素数3の炭化水素化合物の含有量が80容量%以上、炭素数2の炭化水素化合物の含有量が5容量%以下、炭素数4の炭化水素化合物の含有量が20容量%以下であり、硫黄濃度は、数質量ppm〜数十質量ppm程度である。
この液化石油ガス(略称:LPG)を自然気化方式で燃料電池システムに供給する場合に、LPG貯槽内の液化石油ガスが消費されるに伴って燃料電池システムに供給されるガス化された液化石油ガスは徐々に重質化すると共に、ガス中の硫黄分濃度が増加してくる。一方、燃料電池システム内には脱硫器が設置されている。この脱硫器中には脱硫剤として、通常(A)ゼオライトを含む脱硫剤及び/又は(B)金属元素、金属酸化物及び金属成分担持酸化物の中から選ばれる少なくとも一種を含む脱硫剤が充填されているが、脱硫剤の性能を十分に発揮させるためには、燃料電池システムに供給される燃料中の硫黄分濃度を極力低下させる必要があった。
他方、タンクローリー等による配送コストは、LPG貯槽内に貯蔵される液化石油ガスを使い尽くした状態で新しい液化石油ガスを補給する方式が最も低くて済む。しかし、この方式は実行困難である。すなわち、貯槽内の液化石油ガスを使い尽くそうとすれば、槽内に残留して次第に濃縮されて生じる高濃度の硫黄分が不可避的に燃料電池内に流入する事態又は液化石油ガス中のプロパン濃度が低下する結果、燃料電池システムの運転が不安定化するという好ましくない事態を来たす場合が生ずる。
しかしながら、LPG貯槽中の液化石油ガスを自然気化方式でガス化し、燃料電池システムに供給する方式において、前記の好ましくない事態に対処するためのLPG貯槽への液化石油ガスの補給方法は、これまで知られていない。
池松正樹、「エンジンテクノロジー」山海堂社、2001年1月、第3巻、第1号、p.35
本発明は、このような状況下でなされたもので、LPG貯槽中の液化石油ガスを自然気化方式でガス化し、少なくとも燃料電池システムを含む液化石油ガス消費機器に供給するに際し、供給中の液化石油ガスの組成変動が小さく、硫黄含有量が安定した液化石油ガスの供給方法を提供し、燃料電池システムの運転安定化を図ることを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、LPG貯槽に、その中の液化石油ガスの残容量が、当該貯槽の貯蔵能力に対して、ある割合以上を維持するように、特定組成の液化石油ガスを補給することにより、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)液化石油ガス貯槽中の液化石油ガスを自然気化方式でガス化し、少なくとも燃料電池システムを含む液化石油ガス消費機器に供給するシステムにおいて、前記液化石油ガスとして、炭素数3の炭化水素化合物の含有量が97容量%以上、炭素数2の炭化水素化合物の含有量が1容量%以下、炭素数4の炭化水素化合物の含有量が2容量%以下で、かつ、全硫黄濃度が5質量ppm以下のものを用い、かつ当該液化石油ガス貯槽に、その中の液化石油ガスの残容量が当該貯槽の貯蔵能力に対して、少なくとも15容量%を維持するように、前記液化石油ガスを補給することを特徴とする液化石油ガス型燃料電池用の燃料補給方法、
(2)液化石油ガス貯槽中の液化石油ガスの残容量が、当該貯槽の貯蔵能力に対して15〜40容量%を維持するように液化石油ガスを補給する上記(1)に記載の燃料補給方法、
(3)液化石油ガス貯槽中の液化石油ガスの残容量が、当該貯槽の貯蔵能力に対して、15〜30容量%を維持するように、液化石油ガスを補給する上記(2)に記載の燃料補給方法、
(4)燃料電池システムが、改質器及びその上流に脱硫器を備え、液化石油ガス貯槽より、自然気化方式でガス化されて前記脱硫器に供給される液化石油ガスを脱硫処理する工程及び脱硫処理された液化石油ガスを前記改質器で改質処理する工程を有する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の燃料補給方法、
(5)脱硫器内に、(A)ゼオライトを含む脱硫剤及び/又は(B)金属元素、金属酸化物及び金属成分担持酸化物の中から選ばれる少なくとも一種を含む脱硫剤が充填されている上記(4)に記載の燃料補給方法、
(6)ゼオライトがベータ(BETA)構造を有するゼオライト及び/又はフォージャサイト(FAU)構造を有するゼオライトである上記(5)に記載の燃料補給方法、
(7)ゼオライトを含む脱硫剤が、ゼオライトと共に、Ag成分、Cu成分、Ni成分、Zn成分、Mn成分、Fe成分、Co成分、アルカリ金属成分、アルカリ土類金属成分及び希土類金属成分の中から選ばれる少なくとも一種の金属成分を含むものである上記(5)又は(6)に記載の燃料補給方法、及び
(8)金属元素、金属酸化物及び金属成分担持酸化物の中から選ばれる少なくとも一種を含む脱硫剤が、Ag成分、Cu成分、Ni成分、Zn成分、Mn成分、Fe成分、Co成分、Al成分、Si成分、アルカリ金属成分、アルカリ土類金属成分及び希土類金属成分の中から選ばれる少なくとも一種の金属成分を含むものである上記(5)に記載の燃料補給方法、
を提供するものである。
本発明によれば、LPG貯槽中の液化石油ガスを自然気化方式でガス化し、少なくとも燃料電池システムを含む液化石油ガス消費機器に供給するシステムにおいて、前記燃料電池システムを安定に運転するためのLPG貯槽への液化石油ガスの補給方法を提供することができる。
本発明のLPG型燃料電池用の燃料補給方法は、LPG貯槽中の液化石油ガスを自然気化方式でガス化し、少なくとも燃料電池システムを含む液化液油ガス消費機器に供給するシステムに適用される。
前記燃料電池システムにおいては、一般に、改質器及びその上流に脱硫器が備えられており、LPG貯槽より自然気化方式でガス化されて前記脱硫器に供給される液化石油ガスを脱硫処理する工程及び脱硫処理された液化石油ガスを、前記改質器で改質処理する工程が施される。
本発明の燃料補給方法において、燃料として用いられる液化石油ガスは、炭素数3の炭化水素化合物の含有量が97容量%以上、炭素数2の炭化水素化合物の含有量が1容量%以下、炭素数4の炭化水素化合物の含有量が2容量%以下で、かつ、全硫黄濃度が5質量ppm以下のものである。
炭素数3の炭化水素化合物は、炭素数3のパラフィン及び/又はオレフィンであり、炭素数2の炭化水素化合物は、同じく炭素数2のパラフィン及び/又はオレフィンである。炭素数4の炭化水素化合物は、炭素数4のパラフィン、オレフィン及びジオレフィンの中から選ばれる少なくとも一種の炭化水素化合物である。
炭素数3の炭化水素化合物の含有量が97容量%未満であると、かかる液化液油ガスを自然気化供給方式で燃料電池システムへ供給すると、供給されるガス中の炭化水素化合物の組成変動が大きくなり、ガス流量の調整が不良となることがある。また、燃料電池システムにおいて、改質時に水蒸気を添加している場合には、スチーム/炭素比率が変動し、改質器の運転が不安定となることがある。
炭素数4の炭化水素化合物の含有量が2容量%を超える場合、かかる液化石油ガスを自然気化供給方式で燃料電池システムへ供給すると、LPG貯槽中の液化石油ガスの量が少なくなった場合に、炭素数4の炭化水素化合物の組成が増大し、燃料電池システムにおいて、所定電力を得るための十分な水素が発生しなくなることがある。
上記の炭素数毎の組成は、JIS K 2240「液化石油ガス5.9組成分析法」に準拠した分析法で測定される。
この液化石油ガス中の全硫黄濃度は5質量ppm以下であり、好ましくは3質量ppm以下である。5質量ppmを超えると燃料電池システムおいて、使用する脱硫剤量が増加し、脱硫器の大きさが過剰に大きくなるため、燃料電池システム自体の大きさに制約を受ける他、経済的に不利になる。
ここで全硫黄濃度とは、JIS K 2240「液化石油ガス5.5又は5.6硫黄分試験方法」により測定される濃度である。
硫黄化合物としては、硫化カルボニル、硫化水素、メルカプタン類、スルフィド類、ジスルフィド類などである。
本発明で用いる液化石油ガスの製造方法については、特に制限はない。例えば、油田・天然ガス田から副生するガス成分を精製し、圧縮して製造する方法及び原油を精製する工程で製造する方法がある。原油を精製する工程では、原油常圧蒸留装置で得られる液化石油ガス成分やナフサ接触改質装置や接触分解装置などで得られる液化石油ガス成分を蒸留分離後、硫黄成分を除去し、さらに蒸留分離することで所望の純度の一次基地での液化石油ガスを得ることができる。
通常、液化石油ガス中には、原油精製工程で除去されなかった微量の硫黄成分や着臭剤として添加した硫黄成分、例えば、メチルメルカプタンや硫化カルボニルなどの種々の硫黄化合物が含まれている。燃料電池システムにおいて、液化石油ガスを改質して燃料電池用水素を製造する場合、改質触媒の被毒を防ぐためには、これらの硫黄化合物を極力低減させることが要求され,本発明においては、前述のように全硫黄濃度5質量ppm以下のものが用いられる。したがって、従来公知の脱硫方法、例えば、水素化脱硫法、ソーダ洗浄法、アミン洗浄法、マーロックス法などにより、液化石油ガスの脱硫処理が行われ、全硫黄濃度が5質量ppm以下とされる。
本発明の燃料補給方法においては、LPG貯槽中の液化石油ガスを自然気化方式でガス化し、少なくとも燃料電池システムを含む液化石油ガス消費機器に供給するシステムにおいて、液化石油ガスとして前述の組成を有するものを用い、かつ当該LPG貯槽に、その中の液化石油ガスの残容量が、当該貯槽の貯蔵能力に対して、少なくとも15容量%維持するように、前記液化石油ガスを補給する。液化石油ガスの残容量が15容量%未満で液化液油ガスを補給すると、燃料電池システムに供給されるガス化した液化石油ガス中の硫黄濃度が増加したり、プロパン含有量が低下したりして、燃料電池システムの安定運転が困難となる。燃料電池システムの安定運転及び配送コストなどを考慮すると、LPG貯槽中の液化石油ガスの残容量が、当該貯槽の貯蔵能力に対して、好ましくは15〜40容量%、より好ましくは15〜30容量%を維持するように、液化石油ガスを補給するのがよい。
なお、当該LPG貯槽は、通常消費サイトに設置されており、80〜1000kg程度の液化石油ガスが充填可能である。当該LPG貯槽には、タンクローリーなどにより配送され、液化石油ガスが補充される。
次に、本発明の燃料補給方法が適用される燃料電池システムについて説明する。
本発明における燃料電池システムは、脱硫剤を備えた脱硫器と、改質触媒、CO変成触媒等を備えた改質器と、該改質器により製造される水素を燃料とする燃料電池とを有している。
前記燃料電池としては、特に制限がなく、例えば、固体酸化物形燃料電池(SOFC)、固体高分子形燃料電池(PEFC)、リン酸形燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)などいずれの燃料電池であってもよい。
燃料電池システムにおける脱硫器は、通常改質器の上流に設置されている。当該脱硫器に充填される脱硫剤としては、(A)ゼオライトを含む脱硫剤及び/又は(B)金属元素、金属酸化物及び金属成分担持酸化物の中から選ばれる少なくとも一種からなる脱硫剤が好ましい。
前記(A)ゼオライトを含む脱硫剤(以下、脱硫剤Aということがある)としては、特に制限はなく、従来公知のものを使用することができる。該脱硫剤Aとしては、例えば、β型、X型、Y型ゼオライトなどの一種又は二種以上を組み合わせたゼオライトを担体として用いて、Ag成分、Cu成分、Ni成分、Zn成分、Mn成分、Fe成分、Co成分、アルカリ金属成分、アルカリ土類金属成分及び希土類金属成分の中から選ばれる少なくとも一種の金属成分を担持したものを挙げることができる。前記ゼオライトとしては、特に、ベータ(BETA)及び/又はフォージャサイト構造(FAU)を有するものが好ましい。また、アルカリ金属成分としては、カリウムやナトリウムなどが、アルカリ土類金属成分としては、カルシウムやマグネシウムなどが、希土類金属成分としては、ランタンやセリウムなどが好ましく挙げられる。これら金属成分の中で、特にAg成分及び/又はCu成分が好ましい。
脱硫剤Aは、前記ゼオライトに前記の金属成分を担持させることにより調製することができる。具体的には、目的の金属成分の水溶性化合物を含む水溶液とゼオライトとを、攪拌法、含浸法、流通法などにより接触させ、次いで、適宜、水などで洗浄後、乾燥、焼成処理することにより得られる。
このようにして得られた脱硫剤A中の金属成分の含有量は、金属元素として、通常1〜40質量%、好ましくは5〜30質量%の範囲である。
(B)金属元素、金属酸化物及び金属成分担持酸化物の中から選ばれる少なくとも一種からなる脱硫剤(以下、脱硫剤Bということがある)は、Ag成分、Cu成分、Ni成分、Zn成分、Mn成分、Fe成分、Co成分、Si成分、Al成分、アルカリ金属成分、アルカリ土類金属成分及び希土類金属成分の中から選ばれる少なくとも一種の金属成分を担持したものを好ましく挙げることができる。ここで、アルカリ金属成分としては、カリウムやナトリウムなどが、アルカリ土類金属成分としては、カルシウムやマグネシウムなどが、希土類金属成分としてはランタンやセリウムなどが好ましく挙げられる。
該脱硫剤Bは、多孔質無機酸化物担体に前記各金属成分を担持させたものが好ましく、特にAg成分、Cu成分、Ni成分及びセリウム成分のうち少なくとも一種を担持させたものが好適である。各金属成分は、共沈法や含浸法等の通常の担持方法で担持することができる。
前記多孔質無機酸化物担体としては、例えば、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、珪藻土、白土、粘土又は酸化亜鉛から選ばれる少なくとも一種が挙げられ、このうち、シリカ担体、アルミナ担体、シリカ−アルミナ担体が好ましい。
以下に、該脱硫剤Bとして、好適なシリカ−アルミナを担体とするNi−Cu系脱硫剤の調製方法について説明する。
該脱硫剤Bにおいては、脱硫性能及び脱硫剤の機械的強度などの点から、担持した総金属含有量(酸化物換算)が通常5〜90質量%で、かつ、担体が95〜10質量%の範囲が好ましく、上記総金属含有量(酸化物換算)は、共沈法で担持される場合は40〜90質量%、更に70〜90質量%であり、含浸法で担持される場合は5〜40質量%であることが好ましい。
はじめに、ニッケル源、銅源及びアルミニウム源を含む酸性の水溶液又は水分散液と、ケイ素源及び無機塩基を含む塩基性水溶液を調製する。前者の酸性の水溶液又は水分散液に用いられるニッケル源としては、例えば塩化ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、酢酸ニッケル、炭酸ニッケル及びこれらの水和物などが、銅源としては、例えば塩化銅、硝酸銅、硫酸銅、酢酸銅及びこれらの水和物などが挙げられる。これらのニッケル源や銅源は、それぞれ単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、アルミニウム源としては、擬ベーマイト、ベーマイトアルミナ、バイヤライト、ジプサイトなどのアルミナ水和物や、γ−アルミナなどが挙げられる。これらの中で擬ベーマイト、ベーマイトアルミナ及びγ−アルミナが好適である。これらは粉体状又はゾルの形態で用いることができる。また、このアルミニウム源は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、塩基性水溶液に用いられるケイ素源としては、アルカリ水溶液に可溶であって、焼成によりシリカになるものであれば、特に制限されず、例えばオルトケイ酸、メタケイ酸、及びそれらのナトリウム塩やカリウム塩、水ガラスなどが挙げられる。これらは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよいが、特にケイ酸ナトリウム水和物の一種である水ガラスが好適である。
また、無機塩基としては、アルカリ金属の炭酸塩や水酸化物などが好ましく、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてよいが、特に炭酸ナトリウム単独又は炭酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとの組み合わせが好適である。この無機塩基の使用量は、次の工程において、酸性の水溶液又は水分散液と、この塩基性水溶液を混合した場合、混合液が実質上中性から塩基性になるように選ぶのが有利である。
また、この無機塩基は、全量を該塩基性水溶液の調製に用いてもよいし、又はその一部を、次の工程における上記酸性の水溶液又は水分散液と塩基性水溶液との混合液に加えてもよい。
このようにして調製した酸性水溶液又は水分散液と塩基性水溶液を、それぞれ50〜90℃程度に加温したのち、両者を混合する。混合後、必要に応じて、50〜90℃程度に加温された無機塩基を含む水溶液を更に加えたのち、混合液を50〜90℃程度の温度において0.5〜3時間程度攪拌し、反応を完結させる。
次に、生成した固形物を充分に洗浄したのち固液分離するか、又は生成した固形物を固液分離したのち充分に洗浄し、次いで、この固形物を公知の方法により80〜150℃程度の温度で乾燥処理する。このようにして得られた乾燥処理物を、好ましくは200〜400℃の範囲の温度において焼成することにより、担体上にニッケル及び銅が担持された脱硫剤Bが得られる。焼成温度が上記範囲を逸脱すると所望の性能をもつNi−Cu系脱硫剤が得られにくい。また、必要に応じて還元処理を行い使用することができる。
次に、該脱硫剤Bとして好適なアルミナを担体とする銀担持脱硫剤の調製方法について説明する。
脱硫性能の観点から銀の担持量は5〜30質量%の範囲が好ましい。まず銀源を含む水溶液を調製する。銀源としては、例えば硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀が挙げられる。これらの銀源はそれぞれ単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。アルミナとしてはγ型、φ型、χ型、δ型、η型のアルミナが挙げられるが、γ型、χ型、η型が好ましく用いられる。上記銀源を含む水溶液を、アルミナに含浸担持し、80〜150℃程度の温度において乾燥し、次いで200〜400℃程度の温度において焼成することによりアルミナ担体上に銀が担持された脱硫剤Bが得られる。
また、用いる脱硫剤は一種であっても良いし、硫黄化合物等の吸着特性の異なる脱硫剤を組み合わせて使用してもよい。性能を最大限に発揮させるには、できるだけ硫黄分含有量が少ない液化石油ガス等を用いることが好ましく、本発明においては、全硫黄濃度5質量ppm以下のものが用いられる。
また、これらの脱硫剤を用いる脱硫処理の条件としては、通常、温度は、−20〜300℃の範囲で選ばれ、GHSV(ガス空間速度)は、100〜10,000h-1、好ましくは100〜2,000h-1、より好ましくは100〜1,000h-1の範囲で選ばれる。
このようにして脱硫処理された液化石油ガスを、改質器により改質処理して水素を製造する。具体的には、脱硫処理された液化石油ガスを、部分酸化改質触媒、自己熱改質触媒、水蒸気改質触媒又は二酸化炭素改質触媒と接触させることにより、それぞれ部分酸化改質、自己熱改質、水蒸気改質又は二酸化炭素改質して、水素を製造する。
この改質処理においては、脱硫処理された液化石油ガス中の硫黄化合物の濃度は、各改質触媒の寿命の点から、0.05質量ppm以下が好ましく、特に0.02質量ppm以下が好ましい。
前記部分酸化改質は、液化石油ガスの炭化水素化合物の部分酸化反応により、水素を製造する方法であって、部分酸化改質触媒の存在下、通常、反応圧力は、常圧〜5MPa・G、反応温度は、400〜1,100℃、GHSV1,000〜100,000h-1、酸素(O2)/炭素モル比0.2〜0.8の条件で改質反応が行われる。
また、自己熱改質は、部分酸化改質と水蒸気改質とを組み合わせた方法であって、自己熱改質触媒の存在下、通常、反応圧力常圧〜5MPa・G、反応温度400〜1,100℃、酸素(O2)/炭素モル比0.1〜1、スチーム/炭素モル比0.1〜10、GHSV1,000〜100,000h-1の条件で改質反応が行われる。
さらに、水蒸気改質は、炭化水素化合物に水蒸気を接触させて、水素を製造する方法であって、水蒸気改質触媒の存在下、通常、反応圧力常圧〜3MPa・G、反応温度200〜900℃、スチーム/炭素モル比1.5〜10、GHSV1,000〜100,000h-1の条件で改質反応が行われる。
二酸化炭素改質は、炭化水素化合物と二酸化炭素との反応が起こり、水素を製造する方法であって、水素製造の反応条件としては、通常、反応温度は200〜1,300℃、好ましくは400〜1,200℃、より好ましくは500〜900℃である。二酸化炭素/炭素モル比は、通常、0.1〜5、好ましくは、0.1〜3である。水蒸気を入れる場合には、スチーム/炭素モル比は、通常、0.1〜10、好ましくは0.4〜4である。酸素を入れる場合には、酸素/炭素モル比は、通常、0.1〜1、好ましくは0.2〜0.8である。反応圧力は、通常、0〜10MPa・G、好ましくは0〜5MPa・G、より好ましくは0〜3MPa・Gである。GHSVについては、前記水蒸気改質の場合と同様である。
前記の部分酸化改質触媒、自己熱改質触媒、水蒸気改質触媒及び二酸化炭素改質触媒としては、従来公知の各触媒の中から適宜選択して用いることができるが、特にルテニウム系及びニッケル系触媒が好適である。また、これらの触媒の担体としては、酸化マンガン、酸化セリウム及びジルコニアの中から選ばれる少なくとも一種を含む担体を好ましく挙げることができる。該担体は、これらの金属酸化物のみからなる担体であってもよく、アルミナなどの他の耐火性多孔質無機酸化物に、上記金属酸化物を含有させてなる担体であってもよい。
以上の改質反応の反応方式としては、連続流通式、回分式のいずれの方式であってもよいが、連続流通式が好ましい。
反応形式としては、特に制限はなく、固定床式、移動床式、流動床式いずれも採用できるが、固定床式が好ましい。反応器の形式としても特に制限はなく、例えば管型反応器等を用いることができる。
上記のような条件で改質触媒を用いて、液化石油ガスの水蒸気改質反応、自己熱改質反応、部分酸化改質反応、二酸化炭素改質反応を行わせることにより水素を得ることができ、燃料電池の水素製造プロセスに好適に使用される。
次に、この燃料電池システムについて、添付図面に従って説明する。
図1は、本発明の燃料補給方法が適用される燃料電池システムの概略の流れ図の一例であって、液化石油貯槽21内の燃料は、気化方式により、燃料供給ライン22を経て脱硫器23に導入される。脱硫器23には、例えば前記の脱硫剤A及び/又は脱硫剤Bなどを充填する。脱硫器23で脱硫された燃料ガスは、水タンクから水ポンプ24を経た水と混合した後、空気ブロアー35から送り出された空気と共に改質器31に送り込まれる。改質器31には改質触媒が充填されており、改質器31に送り込まれた燃料混合物(炭化水素化合物、水蒸気及び酸素を含む混合気体)から、前述した改質反応のいずれかによって水素が製造される。なお、符号38は燃料ガスの流量調節バルブである。
このようにして製造された水素は、CO変成器32、CO選択酸化器33を通じてCO濃度が燃料電池の特性に及ぼさない程度まで低減される。これらの反応器に用いる触媒例としては、CO変成器32には、鉄−クロム系触媒、銅−亜鉛系触媒又は貴金属系触媒が挙げられ、CO選択酸化器33には、ルテニウム系触媒、白金系触媒又はそれらの混合触媒が挙げられる。改質反応で製造された水素中のCO濃度が低い場合、CO変成器32とCO選択酸化器33を取り付けなくてもよい。
燃料電池34は、負極34Aと正極34Bとの間に高分子電解質34Cを備えた固体高分子形燃料電池の例である。負極側には上記の方法で得られた水素リッチガスが、正極側には空気ブロワー35から送られる空気が、それぞれ必要であれば適当な加湿処理を行った後(加湿装置は図示せず)導入される。
この時、負極側では水素ガスがプロトンとなり電子を放出する反応が進行し、正極側では酸素ガスが電子とプロトンを得て水となる反応が進行し、両極34A、34B間に直流電流が発生する。その場合、負極には、白金黒もしくは活性炭担持のPt触媒又はPt−Ru合金触媒などが使用され、正極には、白金黒もしくは活性炭担持のPt触媒などが使用される。
負極34A側に改質器31のバーナ31Aを接続して余った水素を燃料とすることができる。また、正極34B側に気水分離器36を接続し、正極34B側に供給された空気中の酸素と水素との結合により生じた水と排気ガスとを分離し、水を水蒸気の生成に利用することができる。燃料電池34では発電に伴って熱が発生するため、排熱回収装置37を付設してこの熱を回収して有効利用することができる。排熱回収装置37は、燃料電池34に付設され反応時に生じた熱を奪う熱交換器37Aと、この熱交換器37Aで奪った熱を水と熱交換するための熱交換器37Bと、冷却器37Cと、これら熱交換器37Bにおいて得られる温水は他の設備などで有効に利用することができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(1)脱硫剤Aの調製
β型ゼオライト(東ソー(株)製「HSZ−930NHA」)の500℃焼成物2000gを、硝酸銀(和光純薬工業(株)製、特級)350gを水10リットルに溶解してなる水溶液に投入し、4時間攪拌してイオン交換を行った。その後、固形物を水にて洗浄したのち、ろ取し、送風機にて120℃で12時間乾燥し、400℃で3時間焼成処理することにより、Ag6質量%を含む脱硫剤Aを得た。
(2)脱硫剤Bの調製
硫酸ニッケル・6水和物(和光純薬工業(株)製、特級)7300g及び硫酸銅・5水和物(和光純薬工業(株)製、特級)1513gを、80℃に加温した水80リットルに溶解し、これに擬ベーマイト(触媒化成工業(株)製、「C−AP」、Al23として67質量%)160gを混合したのち、0.5モル/リットル濃度の硫酸水溶液3リットルを加えてpH2に調整した(調製液A)。また、80℃に加温した水80リットルに炭酸ナトリウム6000gを溶解し、水ガラス(日本化学工業(株)製、「J−1号」、Si濃度:29質量%)1802gを加えた(調製液B)。上記調製液A及び調製液Bを、それぞれ80℃に保ちながら混合し、1時間攪拌した。その後、沈殿ケーキを、水600リットルで洗浄したのち、ろ取し、送風乾燥機にて120℃で12時間乾燥し、さらに350℃で3時間焼成処理することにより、Ni50質量%及びCu13質量%を含む脱硫剤Bを得た。
(3)改質触媒
市販のルテニウム系改質触媒を使用した。
実施例1
タンク容量3000klの液化石油ガスタンクに収容された液化石油ガスの分析結果を表1に示す(液化石油ガス1の欄に記載)。このタンクから直接に液化石油ガスを液化石油ガス配送用ローリーに充填し、このローリーで燃料電池システム及び通常の燃焼機器(ガスコンロ)を併設するサイトに液化石油ガスを配送した。サイトには予め内部の液化石油ガスを全て窒素によってパージした貯蔵能力300kgタイプのLPG貯槽が設置されている。このLPG貯槽に上記の配送液化石油ガス300kgを充填した。
次に、表1に示した性状の液化石油ガス1を自然気化方式で1kW級LPGガス型固体高分子形燃料電池(PEFC)システムに供給した。
該システム内には脱硫器、改質器、燃料電池セルスタック、インバーターなどの機器が内蔵されている。脱硫器は改質器の上流に設置された直径4cmのステンレス製容器である。この中に脱硫剤A100ml、脱硫剤B50mlが充填されている。改質器の中には市販改質触媒が600ml、市販シフト触媒が1リットル、市販選択酸化触媒0.25リットルが充填されている。サーマルマスフローコントローラー((株)大倉理研製)で液化石油ガス1の流量を1.8リットル/分に調整し、液化石油ガス1を燃料電池システムに供給した。
燃料電池システムは1kWの発電を行い、液化石油ガスのLPG貯槽への供給は液化石油ガスの残量が40容量%に達した時点でタンク内の液化石油ガスの質量が300kgとなるように行なって燃料電池システムの連続運転を実施した。なお、燃料供給システムへの液化石油ガスの供給は自然気化によるガス化で行なった。脱硫器出口にはサンプリングポートを設け、3〜4日毎にこのポートから脱硫ガスをサンプリングして硫黄分濃度の測定を行なった。その結果、脱硫器の運転開始後から3752時間経過後、脱硫器の出口硫黄分濃度が0.05質量ppmに達した。また、その間に燃料電池スタックの電流値を33.3Aに設定し、電圧値を測定したところ、電圧値の触れ幅は38.8〜39.0Vであった。
実施例2
実施例1の試験終了後に、LPG貯槽内の液化石油ガスを排出し、窒素パージを実施したこと及び液化石油ガスの残量が28容量%に低下した時点で液化石油ガスの補給を行なったこと以外には、実施例1と同様な試験を実施した。その結果、脱硫器の運転開始から3670時間経過後に、脱硫器の出口硫黄濃度が0.05質量ppmに達した。また、その間に燃料電池スタックの電流値を33.3Aに設定して電圧値を測定したところ、電圧値の振れ幅は38.8〜39.0Vであった。
実施例3
液化石油ガスの残量が15容量%に低下した時点で液化石油ガスの補給を行なったこと以外には、実施例2と同様な試験を実施した。その結果、脱硫器の運転開始から3550時間経過後に、脱硫器の出口硫黄濃度が0.05質量ppmに達した。また、その間に燃料電池スタックの電流値を33.3Aに設定して電圧値を測定したところ、電圧値の振れ幅は38.8〜39.0Vであった。
比較例1
液化石油ガスの残量が10容量%に低下した時点で液化石油ガスの供給を行なったこと以外には、実施例2と同様な試験を実施した。その結果、脱硫器の運転開始から3012時間経過後に、脱硫器の出口硫黄濃度が0.05質量ppmに達した。また、その間に燃料電池スタックの電流値を33.3Aに設定して電圧値を測定したところ、電圧値の振れ幅は38.6〜39.0Vであった。
比較例2
液化石油ガスの残量が2容量%に低下した時点で液化石油ガスの補給を行なったこと以外には、実施例2と同様な試験を実施した。その結果、脱硫器の運転開始から2230時間経過後に、脱硫器の出口硫黄濃度が0.05質量ppmに達した。また、その間に燃料電池スタックの電流値を33.3Aに設定して電圧値を測定したところ、電圧値の振れ幅は38.0〜39.0Vであった。
比較例3
表1に示す組成の液化石油ガス2を用いたこと以外には、実施例1と同様な(残留液化石油ガス残量40容量%)試験を実施した。その結果、脱硫器の運転開始から2420時間経過後に、脱硫器の出口硫黄濃度が0.05質量ppmに達した。また、その間に燃料電池スタックの電流値を33.3Aに設定して電圧値を測定したところ、電圧値の振れ幅は38.5〜38.9Vであった。
比較例4
液化石油ガス2を用いたこと以外には、比較例2と同様な(残留液化石油ガス残量2容量%)試験を実施した。その結果、脱硫器の運転開始から1730時間経過後に、脱硫器の出口硫黄濃度が0.05質量ppmに達した。また、その間に燃料電池スタックの電流値を33.3Aに設定して電圧値を測定したところ、電圧値の振れ幅は38.1〜38.9Vであった。
Figure 2006339119
本発明のLPG型燃料電池用の燃料補給方法は、LPG貯槽中の液化石油ガスを自然気化方式でガス化し、少なくとも燃料電池システムを含む液化石油ガス消費機器に供給するシステムにおいて、前記燃料電池システムの安定な運転を可能とする。
本発明における燃料電池システムの概略の流れ図の一例である。
符号の説明
1:燃料電池システム
11:水供給管
12:燃料導入管
20:水素製造システム
21:液化石油ガス貯槽
22:燃料供給ライン
23:脱硫器
24:水ポンプ
31:改質器
31A:改質器のバーナ
32:CO変成器
33:CO選択酸化器
34:燃料電池
34A:燃料電池負極
34B:燃料電池正極
34C:燃料電池高分子電解質
35:空気ブロワー
36:気水分離器
37:排熱回収装置
37A:熱交換器
37B:熱交換器
37C:冷却器
37D:冷媒循環ポンプ
38:流量調節バルブ

Claims (8)

  1. 液化石油ガス貯槽中の液化石油ガスを自然気化方式でガス化し、少なくとも燃料電池システムを含む液化石油ガス消費機器に供給するシステムにおいて、前記液化石油ガスとして、炭素数3の炭化水素化合物の含有量が97容量%以上、炭素数2の炭化水素化合物の含有量が1容量%以下、炭素数4の炭化水素化合物の含有量が2容量%以下で、かつ、全硫黄濃度が5質量ppm以下のものを用い、かつ当該液化石油ガス貯槽に、その中の液化石油ガスの残容量が、当該貯槽の貯蔵能力に対して、少なくとも15容量%を維持するように、前記液化石油ガスを補給することを特徴とする液化石油ガス型燃料電池用の燃料補給方法。
  2. 液化石油ガス貯槽中の液化石油ガスの残容量が、当該貯槽の貯蔵能力に対して、15〜40容量%を維持するように、液化石油ガスを補給する請求項1に記載の燃料補給方法。
  3. 液化石油ガス貯槽中の液化石油ガスの残容量が、当該貯槽の貯蔵能力に対して、15〜30容量%を維持するように、液化石油ガスを補給する請求項2に記載の燃料補給方法。
  4. 燃料電池システムが、改質器及びその上流に脱硫器を備え、液化石油ガス貯槽より、自然気化方式でガス化されて前記脱硫器に供給される液化石油ガスを脱硫処理する工程及び脱硫処理された液化石油ガスを前記改質器で改質処理する工程を有する請求項1〜3のいずれかに記載の燃料補給方法。
  5. 脱硫器内に、(A)ゼオライトを含む脱硫剤及び/又は(B)金属元素、金属酸化物及び金属成分担持酸化物の中から選ばれる少なくとも一種を含む脱硫剤が充填されている請求項4に記載の燃料補給方法。
  6. ゼオライトがベータ(BETA)構造を有するゼオライト及び/又はフォージャサイト(FAU)構造を有するゼオライトである請求項5に記載の燃料補給方法。
  7. ゼオライトを含む脱硫剤が、ゼオライトと共に、Ag成分、Cu成分、Ni成分、Zn成分、Mn成分、Fe成分、Co成分、アルカリ金属成分、アルカリ土類金属成分及び希土類金属成分の中から選ばれる少なくとも一種の金属成分を含むものである請求項5又は6に記載の燃料補給方法。
  8. 金属元素、金属酸化物及び金属成分担持酸化物の中から選ばれる少なくとも一種を含む脱硫剤が、Ag成分、Cu成分、Ni成分、Zn成分、Mn成分、Fe成分、Co成分、Al成分、Si成分、アルカリ金属成分、アルカリ土類金属成分及び希土類金属成分の中から選ばれる少なくとも一種の金属成分を含むものである請求項5に記載の燃料補給方法。

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