(実施例1)
図2の光駆動波形116は、本発明の実施例1における光駆動波形である。
光駆動波形116は、記録信号106に対して、駆動開始時刻が遅延している。
その遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表1に示すように、記録マークのあるべき長さと対応して決められる。
たとえば、記録マーク201のあるべき長さはT201=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、d1(2)だけ遅延し、記録マーク202のあるべき長さはT202=8Twであるので、d1(8)だけ遅延する。
記録マーク長が短いほど、マーク始端部分での急冷条件が得られやすいので、昇温後急冷して非晶質マークを形成する相変化媒体を用いた場合には、短いマークほど始端の伸びが大きい。従ってd1(2)>d2(3)>・・・>d1(8)の関係がある。
その結果、記録マーク長によるマーク始端部分の熱履歴の差異が補正でき、記録マーク201、202の始端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形116は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図1は、本発明の実施例1の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図1において101はクロック発生回路、102はチャネルクロック信号、103は記録信号発生回路、104は記録信号発生回路103から出力される記録信号、105はHレベル期間長測定回路、106はHレベル期間長測定回路105を通過後の記録信号、107はHレベル期間測定結果出力、108は遅延回路で、メモリ109と可変遅延器111で構成される。112は遅延回路出力、113はアンド回路、114はその出力、115はレーザ駆動回路、116は光駆動波形である。
上記構成の動作について、図2のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路101は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック102を出力する。duty(デューティ)は可変である。
クロック発生回路101からのチャネルクロック信号102の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路103から出力された記録信号104は、Hレベル期間長測定回路105に入力される。Hレベル期間長測定回路105は記録信号104のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号106と、測定結果107を出力する。測定結果107は、記録信号106の測定したHレベルの立ち上がりで出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T201の長さは2であり、測定結果107はT201の立ち上がりで2になる。Hレベル期間T202の長さは8であり、測定結果107はT202の立ち上がりで8になる。
そして、測定結果107は、遅延回路108に入力する。
遅延回路108内で、測定結果107はメモリ109に入力され、メモリ109からメモリ出力110が出力される。ここでメモリ109には、表1のように、記録すべきマーク長に対応して値が格納されており、測定結果107に対応した格納値が出力される。
可変遅延器111はメモリ出力110に従って、記録信号106を遅延して信号112を出力する。
記録信号106と信号112はAND回路113に入力し、信号114として出力する。
この出力信号114は、レーザ駆動回路115に入力されて、光源が駆動され、光駆動波形116となり、記録マーク201、202が形成される。
このように、実施例1においては、記録マーク201あるいは202を形成するに際して、記録マークの記録すべき長さに応じて、光源の記録パワーでの駆動開始時刻を遅らせるので、記録マークの長短によるマーク始端部分の熱履歴の差異を補正することができ、記録マークの始端部分を正しい位置に形成することができる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例2)
図4の光駆動波形323は、本発明の実施例2における光駆動波形である。
光駆動波形323は、先頭パルスとマルチパルスの複数のパルスからなる。さらに、光駆動波形323の先頭パルスの開始時刻は、記録信号306に対して、遅延している。
その遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表2に示すように、記録マークのあるべき長さに対応して決められる。
たとえば、記録マーク401のあるべき長さはT401=2Tw(Twは検出窓幅)なので、d2(2)だけ遅延し、記録マーク402のあるべき長さはT402=8Twなので、d2(8)だけ遅延する。
記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での急冷条件が得られやすいので、昇温後急冷して非晶質マークを形成する相変化媒体を用いた場合には、短いマークほど始端の伸びが大きい。従ってd2(2)>d2(3)>・・・>d2(8)の関係がある。
その結果、記録マーク長によるマーク始端部分の熱履歴の差異が補正でき、記録マーク401、402の始端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワー再生パワーの間、記録パワーと0の間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図3は、本発明の実施例2の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図3において301はクロック発生回路、302はチャネルクロック信号、303は記録信号発生回路、304は記録信号発生回路303から出力される記録信号、305はHレベル期間長測定回路、306はHレベル期間長測定回路305を通過後の記録信号、307はHレベル期間長測定結果出力、308は遅延回路、309はメモリ、310はメモリ出力、311は可変遅延器、312はパルス分割回路、313は先頭パルス信号、314は後半パルス信号、315はマルチパルス生成回路で、本例では、反転回路316とアンド回路317から構成される。318はマルチパルス信号、319は遅延回路308の出力、320はオア回路、321はその出力信号、322はレーザ駆動回路、323は光駆動波形である。
上記構成の動作について、図4のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路301は、周期が検出窓幅Twのクロック302を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路301からのチャネルクロック信号302の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路303から出力された記録信号304は、Hレベル期間長測定回路305に入力される。Hレベル期間長測定回路305は記録信号304のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号306と、測定結果307を出力する。測定結果307は、記録信号306の測定したHレベルの立ち上がりで出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T401の長さは2であり、測定結果307はT401の立ち上がりで2になる。Hレベル期間T402の長さは8であり、測定結果307はT402の立ち上がりで8になる。
そして、測定結果307は、遅延回路308に入力する。
遅延回路308内で、測定結果307はメモリ309に入力され、メモリ309からメモリ出力310が出力される。ここでメモリ309には、表2のように、記録マークのあるべき長さに対応して値が格納されており、測定結果307に対応した格納値が出力される。
メモリ出力310は可変遅延器311に入力される。
一方、Hレベル期間長測定回路305から出力された記録信号306は、パルス分割回路312に入力され、先頭パルス信号313と、後半パルス信号314とに分割される。
先頭パルス313は記録信号306の立ち上がりで立ち上がり、Tw後に立ち下がる信号である。
後半パルス314は記録信号306の立ち上がりからTw後に立ち上がり、記録信号306の立ち下がりで立ち下がる信号である。
先頭パルス信号313は遅延器311に入力され、遅延されて信号319として出力される。
後半パルス信号314は、マルチパルス生成回路315に入力され、マルチパルス318として出力される。
信号319とマルチパルス318はオア回路320で加算され、信号321として出力される。
信号321はレーザ駆動回路322に入力され、光駆動波形323となり、記録マーク401、402が形成される。
このように、実施例2においては、記録マーク401、402を形成するに際して、光源を複数回にわたってパルス発光するとともに、記録マークのあるべき長さに応じて、複数回のパルス発光のうちの最初のパルス発光の時刻を遅らせるので、記録マークの長短によるマーク始端部分での熱履歴の差異を補正でき、記録マークの始端部分を正しい位置に形成できる。また、パルス状に発光するので、媒体に与える熱負荷が軽減され、繰り返し記録による劣化を軽減する効果もある。
(実施例3)
図6の光駆動波形518は、本発明の実施例3における光駆動波形である。
光駆動波形518は、記録信号508に対して、駆動開始時刻が遅延している。
その遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表3に示すように、今回の記録マークのあるべき長さとその直前の無記録部分のあるべき長さの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、マーク601のあるべき長さはT602=5Tw(Twは検出窓幅)であり、直前の無記録期間はT601=2Twであるので、光駆動波形はd3(2、5)だけ遅延し、マーク602のあるべき長さはT604=8Twであり直前の無記録期間はT603=6Twであるので、光駆動波形はd3(6、8)だけ遅延する。
記録すべきマーク長がおなじならば、直前の無記録部分のあるべき長さが小さいほど、前回の記録パワーによる熱影響が大きく、マーク始端部分が昇温しやすいので、始端の伸びが大きくなる。従って、d3(2,N)>d3(3,N)>・・・>d3(8,N)(Nは2から8の整数)の関係がある。
また、直前の無記録部分のあるべき長さが同じならば、今回の記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での急冷条件が得られやすいので、昇温後急冷して非晶質マークを形成する相変化媒体を用いた場合には、短いマークほど始端の伸びが大きい。従ってd3(N,2)>d3(N,3)>・・・>d3(N,8)(Nは2から8の整数)の関係がある。
その結果、ひとつ前の記録マークを形成した記録パワーが今回の記録マークの始端部分におよぼす熱影響の、直前の無記録部分の長短による差異を補正でき、かつ、記録マーク長によるマーク始端部分の熱履歴の差異も補正でき、記録マーク601、602の始端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図5は、本発明の実施例3の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図5において501はクロック発生回路、502はチャネルクロック信号、503は記録信号発生回路、504は記録信号発生回路503から出力される記録信号、505はLレベル期間長測定回路、506はその測定結果出力、507はHレベル期間長測定回路、508はHレベル期間長測定回路507を通過後の記録信号、509はHレベル期間長測定結果出力、510は遅延回路、511はメモリ、512はメモリ出力、513は可変遅延器、514は遅延器出力、515はアンド回路、516はその出力、517はレーザ駆動回路、518は光駆動波形である。
上記構成の動作について、図6のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路501は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロッック502を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路501からのチャネルクロック信号502の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路503から出力された記録信号504は、Lレベル期間長測定回路505と、Hレベル期間長測定回路507に入力する。
Lレベル期間長測定回路505は記録信号504のLレベル期間長を測定し、測定したLレベルの次のHレベルの立ち上がりで測定結果506を出力する。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T601の長さは2であり、T602の立ち上がりで測定結果506は2になり、Lレベル期間T603の長さは6であり、T604の立ち上がりで測定結果506は6になる。
Hレベル期間長測定回路507は記録信号504のHレベル期間長を測定し、測定した当該Hレベルの立ち上がりで測定結果509を出力する。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T602の長さは5であり、T602の立ち上がりで測定結果509は5になり、Hレベル期間T604の長さは8であり、T604の立ち上がりで測定結果509は8になる。
そして測定結果506、509は遅延回路510に入力される。
遅延回路510内で、測定結果506、509はメモリ511に入力され、メモリ511からメモリ出力512が出力される。ここでメモリ511には表3のように、直前の無記録部分のあるべき長さ(測定結果506に対応)と今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果509に対応)の組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
可変遅延器513はメモリ出力512に従って、記録信号508を遅延して信号514を出力する。
記録信号508と信号514はAND回路515に入力し、信号516として出力する。
この出力信号516は、レーザ駆動回路517に入力されて、光源が駆動され、光駆動波形518となり、記録マーク601、602が形成される。
このように、実施例3においては、記録マーク601あるいは602を形成するに際して、直前にあるべき無記録部分の長短と今回の記録マークの記録すべき長さとに応じて、光源の記録パワーでの駆動開始時刻を遅らせる。その結果、ひとつ前の記録マークを形成した記録パワーが今回の記録マークの始端部分におよぼす熱影響の、直前の無記録部分の長短による差異を補正でき、かつ、記録マーク長によるマーク始端部分の熱履歴の差異も補正でき、記録マーク601、602の始端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例4)
図8の光駆動波形725は、本発明の実施例4における光駆動波形である。
光駆動波形725は、先頭パルスとマルチパルスからなる。さらに、駆動開始時刻は記録信号708から遅延している。その遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表4に示すように、今回の記録マークのあるべき長さとその直前の無記録部分のあるべき長さの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、マーク801のあるべき長さはT802=5Tw(Twは検出窓幅)であり、直前の無記録期間はT801=2Twであるので、光駆動波形はd4(2、5)だけ遅延し、マーク802のあるべき長さはT804=8Twであり直前の無記録期間はT803=6Twであるので、光駆動波形はd4(6、8)だけ遅延する。
記録すべきマーク長がおなじならば、直前の無記録部分のあるべき長さが小さいほど、前回の記録パワーによる熱影響が大きく、マーク始端部分が昇温しやすいので、始端の伸びが大きくなる。従って、d4(2,N)>d4(3,N)>・・・>d4(8,N)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
また、直前の無記録部分のあるべき長さが同じならば、今回の記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での急冷条件が得られやすいので、昇温後急冷して非晶質マークを形成する相変化媒体を用いた場合には、短いマークほど始端の伸びが大きい。従ってd4(N,2)>d4(N,3)>・・・>d4(N,8)となる傾向がある。
その結果、ひとつ前の記録マークを形成した記録パワーが今回の記録マークの始端部分におよぼす熱影響の、直前の無記録部分の長短による差異を補正でき、かつ、記録マーク長によるマーク始端部分の熱履歴の差異も補正でき、記録マーク801、802の始端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図7は、本発明の実施例4の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図7において701はクロック発生回路、702はチャネルクロック信号、703は記録信号発生回路、704は記録信号発生回路703から出力される記録信号、705はLレベル期間長測定回路、706はその測定結果出力、707はHレベル期間長測定回路、708はHレベル期間長測定回路707を通過後の記録信号、709はHレベル期間長測定結果出力、710は遅延回路ブロック、711はメモリ、712はメモリ出力、713は可変遅延器、714はパルス分割回路、715は先頭パルス信号、716は後半パルス信号、717はマルチパルス生成回路で、反転回路718とアンド回路719で構成される。
720はマルチパルス、721は遅延器出力、722はオア回路、723はその出力、724はレーザ駆動回路、725は光駆動波形である。
上記構成の動作について、図8のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路701は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック702を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路701からのチャネルクロック信号702の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路703から出力された記録信号704は、Lレベル期間長測定回路705と、Hレベル期間長測定回路707に入力する。
Hレベル期間長測定回路707は、あらためて記録信号708を出力する。
Lレベル期間長測定回路705は記録信号704のLレベル期間長を測定し、測定したLレベルの次のHレベルの立ち上がりで測定結果706を出力する。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T801の長さは2であり、T802の立ち上がりで測定結果706は2になり、Lレベル期間T803の長さは6であり、T804の立ち上がりで測定結果706は6になる。
Hレベル期間長測定回路707は記録信号704のHレベル期間長を測定し、測定した当該Hレベルの立ち上がりで測定結果709を出力する。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T802の長さは5であり、T802の立ち上がりで測定結果709は5になり、Hレベル期間T804の長さは8であり、T804の立ち上がりで測定結果709は8になる。
そして測定結果706、709が遅延回路710に入力される。
遅延回路710内で、測定結果706、709はメモリ711に入力され、メモリ711からメモリ出力712が出力される。ここでメモリ711には表4のように、直前の無記録部分のあるべき長さ(測定結果706に対応)と今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果709に対応)の組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
一方、記録信号708は、パルス分割回路714に入力し、パルス幅がTwの先頭パルス715と、後半パルス716に分割される。
先頭パルス715は、可変遅延器713によりメモリ出力712に従って遅延され、信号721となる。
後半パルス信号716は、マルチパルス生成回路717に入力し、マルチパルス720となる。
信号721とマルチパルス720はOR回路722に入力し、信号723として出力する。
この出力信号723は、レーザ駆動回路724に入力されて、光源が駆動され、光駆動波形725となり、記録マーク801、802が形成される。
このように、実施例4においては、記録マーク801あるいは802を形成するに際して、先頭パルスとマルチパルスからなる複数のパルス状に記録パワーを駆動し、直前にあるべき無記録部分の長短と今回の記録マークの記録すべき長さとに応じて、先頭パルスの駆動開始時刻を遅らせる。その結果、ひとつ前の記録マークを形成した記録パワーが今回の記録マークの始端部分におよぼす熱影響の、直前の無記録部分の長短による差異を補正でき、かつ、記録マーク長によるマーク始端部分の熱履歴の差異も補正でき、記録マーク801、802の始端部分は、正しい位置に形成される。また、パルス状に駆動することで、媒体に与える熱負荷が軽減され、繰り返し記録による劣化を軽減する効果もある。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例5)
図10の光駆動波形920は、本発明の実施例5における光駆動波形である。
光駆動波形920は、記録信号910に対して、駆動開始時刻が遅延している。
その遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表5に示すように、前回の記録マークのあるべき長さと、今回のマークの直前の無記録部分のあるべき長さと、今回の記録マークのあるべき長さの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、マーク1001のあるべき長さはT1003=5Tw(Twは検出窓幅)であり、直前の無記録期間はT1002=2Twであり、前回の記録マークはT1001=3Twであるので、光駆動波形はd5(3,2,5)だけ遅延し、マーク1002のあるべき長さはT1005=8Twであり直前の無記録期間はT1004=6Twであり、前回の記録マークはT1003=5Twであるので、光駆動波形はd5(5,6,8)だけ遅延する。
記録すべきマーク長がおなじで、直前の無記録部分の長さがおなじならば、前回の記録マークが大きいほど、前回の記録パワーによる熱影響が大きく、マーク始端部分が昇温しやすいので、始端の伸びが大きくなる。従って、d5(8,N,M)>d5(7,N,M)>・・・>d5(2,N,M)(N、Mは2から8の整数)となる。
また、記録すべきマーク長がおなじで、前回の記録マーク長が同じならば、直前の無記録部分の長さが小さいほど、前回の記録パワーによる熱影響が大きく、マーク始端部分が昇温しやすいので、今回のマーク始端の伸びは大きくなる。従って、d5(N,2,M)>d5(N,3,M)>・・・>d5(N,8,M)(N,Mは2から8の整数)となる。
また、前回の記録マーク長がおなじで、直前の無記録部分の長さが同じならば、今回の記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での急冷条件が得られやすいので、昇温後急冷して非晶質マークを形成する相変化媒体を用いた場合には、短いマークほど始端の伸びが大きい。従ってd5(N,M,2)>d5(N,M,3)>・・・>d5(N,M,8)、(N,Mは2から8の整数)となる。
その結果、前回の記録マークを形成した記録パワーが今回の記録マークの始端部分におよぼす熱影響の、前回の記録マーク長さによる差異と直前の無記録部分の長短による差異を補正でき、かつ、記録マーク長によるマーク始端部分の熱履歴の差異も補正でき、記録マーク1001、1002の始端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図9は、本発明の実施例5の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図9において901はクロック発生回路、902はチャネルクロック信号、903は記録信号発生回路、904は記録信号発生回路903から出力される記録信号、905はHレベル期間長測定回路1、906はその測定結果出力、907はLレベル期間長測定回路、908はその測定結果出力、909はHレベル期間長測定回路2、910はHレベル期間長測定回路2を通過後の記録信号、911はHレベル期間長測定回路2の測定結果出力、912は遅延回路、913はメモリ、914はメモリ出力、915は可変遅延器、916はその出力、917はアンド回路、918はその出力、919はレーザ駆動回路、920は光駆動波形である。
上記構成の動作について、図10のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路901は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック902を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路901からのチャネルクロック信号902の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路903から出力された記録信号904は、Hレベル期間長測定回路1(905)と、Lレベル期間長測定回路907と、Hレベル期間長測定回路2(909)に入力する。
Hレベル期間長測定回路1(905)は、記録信号904のHレベル期間長を測定し、結果906を次のHレベルの立ち上がりで出力する。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T1001の長さは3であり、次のHレベル期間T1003の立ち上がりで3が出力され、Hレベル期間T1003の長さは5であり、次のHレベル期間T1005の立ち上がりで5が出力される。
Lレベル期間長測定回路907は記録信号904のLレベル期間長を測定し、結果908を当該Lレベルの次にくるHレベルの立ち上がりで出力する。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T1002の長さは2であり、次のHレベル期間T1003の立ち上がりで2が出力され、Lレベル期間T1004の長さは6であり、次のHレベル期間T1005の立ち上がりで6が出力される。
Hレベル期間長測定回路2(909)は、記録信号904のHレベル期間長を測定し、結果911を当該Hレベルの立ち上がりで出力する。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T1003の長さは5であり、当該Hレベル期間T1003の立ち上がりで5が出力され、Hレベル期間T1005の長さは8であり、当該Hレベル期間T1005の立ち上がりで8が出力される。
そして測定結果906、908、911が遅延回路912に入力される。
遅延回路912内で、測定結果906、908、911はメモリ913に入力され、メモリ913からメモリ出力914が出力される。ここでメモリ913には表5のように、前回の記録マークのあるべき長さ(測定結果906に対応)と、今回の記録マークの直前の無記録部分のあるべき長さ(測定結果908に対応)と今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果911に対応)の組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
可変遅延器915はメモリ出力914に従って、記録信号910を遅延して信号916を出力する。
記録信号910と信号916はAND回路917に入力し、信号918として出力する。
この出力信号918は、レーザ駆動回路919に入力されて、光源が駆動され、光駆動波形920となり、記録マーク1001、1002が形成される。
このように、実施例5においては、記録マーク1001あるいは1002を形成するに際して、前回の記録マークのあるべき長さと今回の記録マークの直前にあるべき無記録部分の長短と今回の記録マークの記録すべき長さの組み合わせに応じて、光源の記録パワーでの駆動開始時刻を遅らせる。その結果、前回の記録マークを形成した記録パワーが今回の記録マークの始端部分におよぼす熱影響の、前回のマーク長による差異と今回の記録マークの直前の無記録部分の長短による差異を補正でき、かつ、記録マーク長によるマーク始端部分の熱履歴の差異も補正できるので、記録マーク1001、1002の始端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例6)
図12の光駆動波形1127は、本発明の実施例6における光駆動波形である。
光駆動波形1127は、先頭パルスとマルチパルスからなる。さらに、光駆動波形1127は、記録信号1110に対して、駆動開始時刻が遅延している。
その遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表6に示すように、前回の記録マークのあるべき長さと、今回のマークの直前の無記録部分のあるべき長さと、今回の記録マークのあるべき長さの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、マーク1201のあるべき長さはT1203=5Tw(Twは検出窓幅)であり、直前の無記録期間はT1202=2Twであり、前回の記録マークはT1201=3Twであるので、光駆動波形はd6(3,2,5)だけ遅延し、マーク1202のあるべき長さはT1205=8Twであり直前の無記録期間はT1204=6Twであり、前回の記録マークはT1203=5Twであるので、光駆動波形はd6(5,6,8)だけ遅延する。
記録すべきマーク長がおなじで、直前の無記録部分の長さがおなじならば、前回の記録マークが大きいほど、前回の記録パワーによる熱影響が大きく、マーク始端部分が昇温しやすいので、始端の伸びが大きくなる。従って、d6(8,N,M)>d6(7,N,M)>・・・>d6(2,N,M)(N、Mは2から8の整数)となる傾向がある。
また、記録すべきマーク長がおなじで、前回の記録マーク長が同じならば、直前の無記録部分の長さが小さいほど、前回の記録パワーによる熱影響が大きく、マーク始端部分が昇温しやすいので、今回のマーク始端の伸びは大きくなる。従って、d6(N,2,M)>d6(N,3,M)>・・・>d6(N,8,M)(N,Mは2から8の整数)となる傾向がある。
また、前回の記録マーク長がおなじで、直前の無記録部分の長さが同じならば、今回の記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での急冷条件が得られやすいので、昇温後急冷して非晶質マークを形成する相変化媒体を用いた場合には、短いマークほど始端の伸びが大きい。従ってd6(N,M,2)>d6(N,M,3)>・・・>d6(N,M,8)となる傾向がある。
その結果、前回の記録マークを形成した記録パワーが今回の記録マークの始端部分におよぼす熱影響の、前回の記録マーク長さによる差異と直前の無記録部分の長短による差異を補正でき、かつ、記録マーク長によるマーク始端部分の熱履歴の差異も補正でき、記録マーク1001、1002の始端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図11は、本発明の実施例6の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図11において1101はクロック発生回路、1102はチャネルクロック信号、1103は記録信号発生回路、1104は記録信号発生回路1103から出力される記録信号、1105はHレベル期間長測定回路1、1106はその測定結果出力、1107はLレベル期間長測定回路、1108はその測定結果出力、1109はHレベル期間長測定回路2、1110はHレベル期間長測定回路2を通過後の記録信号、1111はHレベル期間長測定回路2の測定結果出力、1112は遅延回路、1113はメモリ、1114はメモリ出力、1115は可変遅延器、1116はパルス分割回路、1117は先頭パルス信号、1118は後半パルス信号、1119はマルチパルス生成回路であり、反転回路1120とAND回路1121から構成される。
1122はマルチパルス、1123は可変遅延器出力、1124はOR回路、1125はその出力、1126はレーザ駆動回路、1127は光駆動波形である。
上記構成の動作について、図12のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路1101は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック1102を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路1101からのチャネルクロック信号1102の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路1103から出力された記録信号1104は、Hレベル期間長測定回路1(1105)と、Lレベル期間長測定回路1107と、Hレベル期間長測定回路2(1109)に入力する。
Hレベル期間長測定回路1(1105)は、記録信号1104のHレベル期間長を測定し、結果1106を次のHレベルの立ち上がりで出力する。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T1201の長さは3であり、次のHレベル期間T1203の立ち上がりで3が出力され、Hレベル期間T1203の長さは5であり、次のHレベル期間T1205の立ち上がりで5が出力される。
Lレベル期間長測定回路1107は記録信号1104のLレベル期間長を測定し、結果1108を当該Lレベルの次にくるHレベルの立ち上がりで出力する。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T1202の長さは2であり、次のHレベル期間T1203の立ち上がりで2が出力され、Lレベル期間T1204の長さは6であり、次のHレベル期間T1205の立ち上がりで6が出力される。
Hレベル期間長測定回路2(1109)は、記録信号1104のHレベル期間長を測定し、結果1111を当該Hレベルの立ち上がりに同期して出力する。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T1203の長さは5であり、当該Hレベル期間T1203の立ち上がりで5が出力され、Hレベル期間T1205の長さは8であり、当該Hレベル期間T1205の立ち上がりで8が出力される。
そして測定結果1106、1108、1111が遅延回路1112に入力される。
遅延回路1112内で、測定結果1106、1108、1111はメモリ1113に入力され、メモリ1113からメモリ出力1114が出力される。ここでメモリ1113には表6のように、前回の記録マークのあるべき長さ(測定結果1106に対応)と、今回の記録マークの直前の無記録部分のあるべき長さ(測定結果1108に対応)と今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果1111に対応)の組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
一方、記録信号1110は、パルス分割回路1116で先頭パルス1117と後半パルス1118に分割される。
先頭パルスは記録信号1110の立ち上がりで立ち上がり、Tw後に立ち下がる信号であり、後半パルスは記録信号1110の立ち上がりからTw後に立ち上がり、記録信号1110の立ち下がりで立ち下がる信号である。
後半パルス1118は、マルチパルス生成回路1119に入力し、マルチパルス1122が出力される。
先頭パルス1117は、可変遅延器1115でメモリ出力1114に従って、遅延され信号1123となる。
マルチパルス1122と信号1123はOR回路1124に入力し、信号1125として出力する。
この出力信号1125は、レーザ駆動回路1126に入力されて、光源が駆動され、光駆動波形1127となり、記録マーク1201、1202が形成される。
このように、実施例6においては、記録マーク1201あるいは1202を形成するに際して、光源をパルス状に発光し、前回の記録マークのあるべき長さと今回の記録マークの直前にあるべき無記録部分の長短と今回の記録マークの記録すべき長さの組み合わせに応じて、先頭パルスの駆動開始時刻を遅らせる。その結果、前回の記録マークを形成した記録パワーが今回の記録マークの始端部分におよぼす熱影響の、前回のマーク長による差異と今回の記録マークの直前の無記録部分の長短による差異を補正でき、かつ、記録マーク長によるマーク始端部分の熱履歴の差異も補正できるので、記録マーク1201、1202の始端部分は、正しい位置に形成される。また、パルス状に駆動することで媒体に与える熱負荷を軽減でき、繰り返し記録による劣化を軽減する効果もある。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例7)
図14の光駆動波形1318は、本発明の実施例7における光駆動波形である。
光駆動波形1318は、記録信号1306を固定量Kだけ遅延した、基準信号1314に対して、駆動終了時刻が早くなっている。
その変更量は、(1、7)変調を例にとれば、表7に示すように、記録すべき記録マークの長さと対応して決められる。
たとえば、記録マーク1401の記録すべき長さはT1401=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、d7(2)だけはやく終了し、記録マーク1402の記録すべき長さはT1402=8Twであるので、d7(8)だけ早く終了する。
記録すべきマーク長が長いほど、マーク終端部分での熱蓄積の影響が大きく、終端の伸びが大きい。したがって、d7(8)>d7(7)>・・・>d7(2)となる傾向がある。
その結果、記録マーク長によるマーク終端部分の熱蓄積の差異が補正でき、記録マーク1401、1402の終端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形1318は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図13は、本発明の実施例7の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図13において1301はクロック発生回路、1302はクロック信号、1303は記録信号発生回路、1304は記録信号発生回路1303から出力される記録信号、1305はHレベル期間長測定回路、1306はHレベル期間長測定回路1305を通過後の記録信号、1307はHレベル期間測定結果出力、1308は遅延回路、1309はメモリ、1310はメモリ出力、1311は可変遅延器、1312は可変遅延器出力、1313は固定遅延器、1314はその出力、1315はアンド回路、1316はその出力、1317はレーザ駆動回路、1318は光駆動波形である。
上記構成の動作について、図14のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路1301は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック1302を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路1301からのチャネルクロック信号1302の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路1303から出力された記録信号1304は、Hレベル期間長測定回路1305に入力される。Hレベル期間長測定回路1305は記録信号1304のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号1306と、測定結果1307を出力する。測定結果1307は、記録信号1306の測定したHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T1401の長さは2であり、測定結果1307は当該Hレベル期間T1401の立ち上がりで2となり、Hレベル期間T1402の長さは8であり、測定結果1307は当該Hレベル期間T1402の立ち上がりで8となる。
そして、測定結果1307は、遅延回路1308に入力する。
遅延回路1308内で、測定結果1307はメモリ1309に入力され、メモリ1309からメモリ出力1310が出力される。ここでメモリ1309には、表7のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果1307に対応)に対応して値が格納されており、測定結果1307に対応した格納値が出力される。
可変遅延器1311はメモリ出力1310に従って、記録信号1306を遅延して信号1312を出力する。
一方、記録信号1306は、遅延量Kの固定遅延器1313を通って、Kだけ遅延した出力1314になる。
出力1312と出力1314はAND回路1315に入力し、信号1316として出力する。
この出力信号1316は、レーザ駆動回路1317に入力されて、光源が駆動され、光駆動波形1318となり、記録マーク1401、1402が形成される。
このように、実施例7においては、記録マーク1401あるいは1402を形成するに際して、記録マークの記録すべき長さに応じて、光源の記録パワーでの駆動を早く終了するので、記録マークの長さによるマーク終端部分の熱蓄積の差異を補正することができ、記録マークの終端部分を正しい位置に形成することができる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例8)
図16の光駆動波形1538は、本発明の実施例8における光駆動波形である。
光駆動波形1538は、複数のパルスから構成されている。さらに、光駆動波形1538は、記録信号1506を固定量Kだけ遅延した信号1600を基準とすると、最後のパルスの駆動終了時刻が早くなっている。
その変更量は、(1、7)変調を例にとれば、表8に示すように、記録すべき記録マークの長さと対応して決められる。
たとえば、記録マーク1601の記録すべき長さはT1601=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、d8(2)だけはやく終了し、記録マーク1602の記録すべき長さはT1602=8Twであるので、d8(8)だけ早く終了する。
記録すべきマーク長が長いほど、マーク終端部分での熱蓄積の影響が大きく、終端の伸びが大きい。したがって、d8(8)>d8(7)>・・・>d8(2)となる傾向がある。
その結果、記録マーク長によるマーク終端部分の熱蓄積の差異が補正でき、記録マーク1601、1602の終端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形1538は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図15は、本発明の実施例8の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図15において1501はクロック発生回路、1502はクロック信号、1503は記録信号発生回路、1504は記録信号発生回路1503から出力される記録信号、1505はHレベル期間長測定回路、1506はHレベル期間長測定回路1505を通過後の記録信号、1507はHレベル期間測定結果出力、1508はパルス分割回路、1509は先頭パルス、1510は中間パルス、1511はラストパルス、1512は固定遅延器、1513はその出力、1514はマルチパルス生成回路、1515は反転回路、1516はAND回路、1517は中間マルチパルス、1518は固定遅延器、1519はその出力、1520はマルチパルス生成回路、1521は反転回路、1522はAND回路、1523はラストマルチ回路、1524はセレクタ、1525はその出力、1526は遅延回路、1527はメモリ、1528はメモリ出力、1529は可変遅延器、1530はその出力、1531はOR回路、1532はその出力、1533はAND回路、1534はその出力、1535はセレクタ、1536はその出力、1537はレーザ駆動回路、1538は光駆動波形、1539はゲート発生回路、1540はその出力、1541はスイッチ、1542はセレクト信号である。ここで、セレクタ1524、1535は、セレクト信号1542がLレベルのときはX入力を選択して出力し、HレベルのときはY入力を選択して出力する。
はじめに、スイッチ1541がOFF、すなわち、セレクト信号1542がLレベルのときの動作について、図16のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路1501は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック1502を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路1501からのチャネルクロック信号1502の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路1503から出力された記録信号1504は、Hレベル期間長測定回路1505に入力される。Hレベル期間長測定回路1505は記録信号1504のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号1506と、測定結果1507を出力する。測定結果1507は、記録信号1506の測定したHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T1601の長さは2であり、測定結果1507は当該Hレベル期間T1601の立ち上がりで2となり、Hレベル期間T1602の長さは8であり、測定結果1507は当該Hレベル期間T1602の立ち上がりで8となる。
そして、測定結果1507は、遅延回路1526に入力する。遅延回路1526内で、測定結果1507はメモリ1527に入力され、メモリ1527からメモリ出力1528が出力される。ここでメモリ1527には、表8のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果1507に対応)に対応して値が格納されており、測定結果1507に対応した格納値が出力される。
一方、記録信号1506は、パルス分割回路1508で、先頭パルス1509と中間パルス1510とラストパルス1511に分割される。本例では、先頭パルス1509は記録信号1506の立ち上がりで立ち上がり、Tw後に立ち下がる信号であり、中間パルス1510は記録信号1506の立ち上がりからTw後に立ち上がり記録信号1506の立ち下がりのTw前に立ち下がる信号であり、ラストパルス1511は記録信号1506の立ち下がりのTw前に立ち上がり、記録信号1506の立ち下がりで立ち下がる信号である。記録信号1506のHレベル期間が2Twのときは中間パルスは発生しない。
先頭パルス1509は、遅延量Kの固定遅延器1512で遅延され、信号1513となる。
中間パルス1510は、マルチパルス生成回路1514に入力し、中間マルチパルス1517となり、遅延量Kの固定遅延器1518で遅延され、信号1519となる。
ラストパルス1511は、マルチパルス生成回路1520でラストマルチパルス1523となり、セレクタ1524で選択され、信号1525となり、可変遅延器1529で、メモリ出力1528にしたがって遅延され、信号1530となる。
信号1519と信号1513と信号1530のOR回路1531による出力1532がセレクタ1535で選択され、レーザ駆動回路1537に入力し、光源が駆動され、光駆動波形1538となり、記録マーク1601、1602が形成される。
つぎに、スイッチ1541がONのときを、図17を用いて説明する。
ゲート発生回路1539は、測定結果1507が2のときのみHレベルを出力する。よって、セレクト信号1542が、測定結果1507が2のときに、Hレベルになり、セレクタ1524、1535がY入力を選択して出力する。そのため、ラストパルス1511が可変遅延器1529に入力し、遅延され、信号1530となり、さらに、信号1513と信号1530のAND回路1533による出力1534が、レーザ駆動回路1537に導かれる。したがって、記録すべきマークが2Twのときに、Tw以下のパルス幅が作成でき、より小さいマークまで対応できる。
測定結果1507が2以外のときは、スイッチ1541がOFFのときと同じである。
このように、実施例8においては、記録マーク1601あるいは1602を形成するに際して、複数のパルスで駆動し、記録マークの記録すべき長さに応じて、最後のパルスの駆動を早く終了するので、記録マークの長さによるマーク終端部分の熱蓄積の差異を補正することができ、記録マークの終端部分を正しい位置に形成することができる。また、複数のパルス状に駆動することにより、媒体に与える熱負荷を軽減でき、繰り返し記録による劣化を軽減する効果もある。
また、パルス分割回路による、先頭パルス、中間パルス、ラストパルスの分割方法を変えることにより、各種パルスパターンに対応できる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例9)
図19の光駆動波形1820は、本発明の実施例9における光駆動波形である。
光駆動波形1820は、記録信号1806を固定量Kだけ遅延した、基準となる信号1816に対して、駆動終了時刻が早くなっている。
その変更量は、(1、7)変調を例にとれば、表9に示すように、記録すべき記録マークの長さと直後にあるべき無記録部分の長さの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、記録マーク1901の記録すべき長さはT1901=5Tw(Twは検出窓幅)であり、直後の無記録部分の長さはT1902=6Twであるので、光駆動波形1820はd9(5,6)だけはやく終了し、記録マーク1902の記録すべき長さはT1903=8Twであり、直後の無記録部分の長さはT1904=2Twであるので、d9(8,2)だけ早く終了する。
直後の無記録部分の長さがおなじならば、記録すべきマーク長が長いほど、マーク終端部分での熱蓄積の影響が大きく、終端の伸びが大きい。したがって、d9(8,N)>d9(7,N)>・・・>d9(2,N)となる傾向がある。
また、記録マーク長がおなじならば、直後の無記録部分の長さが小さいほど、マーク終端部分の温度が下がりにくく、終端ののびがおおきくなる。したがって、d9(N,2)>d9(N,3)>・・・>d9(N,8)となる傾向がある。
その結果、記録マーク長によるマーク終端部分の熱蓄積の差異および直後の無記録部分の長さによるマーク終端部分の熱履歴の差異が補正でき、記録マーク1901、1902の終端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形1820は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図18は、本発明の実施例9の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図18において1801はクロック発生回路、1802はクロック信号、1803は記録信号発生回路、1804は記録信号発生回路1803から出力される記録信号、1805はHレベル期間長測定回路、1806はHレベル期間長測定回路1805を通過後の記録信号、1807はHレベル期間測定結果出力、1808はLレベル期間長測定回路、1809はその測定結果出力、1810は遅延回路、1811はメモリ、1812はメモリ出力、1813は可変遅延器、1814は可変遅延器出力、1815は固定遅延器、1816はその出力、1817はアンド回路、1818はその出力、1819はレーザ駆動回路、1820は光駆動波形である。
上記構成の動作について、図19のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路1801は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック1802を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路1801からのチャネルクロック信号1802の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路1803から出力された記録信号1804は、Hレベル期間長測定回路1805に入力される。Hレベル期間長測定回路1805は記録信号1804のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号1806と、測定結果1807を出力する。測定結果1807は、記録信号1806の測定したHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T1901の長さは5であり、測定結果1807は当該Hレベル期間T1901の立ち上がりで5となり、Hレベル期間T1903の長さは8であり、測定結果1807は当該Hレベル期間T1903の立ち上がりで8となる。
また、記録信号1804は、Lレベル期間長測定回路1808に入力される。Lレベル期間長測定回路1808は記録信号1804のLレベル期間の長さを測定し、測定結果1809を出力する。測定結果1809は、測定したLレベルの一つ前のHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T1902の長さは6であり、測定結果1809は一つ前のHレベル期間T1901の立ち上がりで6となり、Lレベル期間T1904の長さは8であり、測定結果1809は一つ前のHレベル期間T1903の立ち上がりで8となる。
そして、測定結果1807、1809は、遅延回路1810に入力する。
遅延回路1810内で、測定結果1807、1809はメモリ1811に入力され、メモリ1811からメモリ出力1812が出力される。ここでメモリ1811には、表9のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果1807に対応)と直後の無記録部分のあるべき長さ(測定結果1809に対応)の組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
可変遅延器1813はメモリ出力1812に従って、記録信号1806を遅延して信号1814を出力する。
一方、記録信号1806は、遅延量Kの固定遅延器1815を通って、Kだけ遅延した信号1816になる。
信号1814と信号1816はAND回路1817に入力し、信号1818として出力する。
この出力信号1818は、レーザ駆動回路1819に入力されて、光源が駆動され、光駆動波形1820となり、記録マーク1901、1902が形成される。
このように、実施例9においては、記録マーク1901、1902を形成するに際して、記録マークの記録すべき長さと直後の無記録部分のあるべき長さの組み合わせに応じて、光源の記録パワーでの駆動を早く終了するので、記録マークの長さによるマーク終端部分の熱蓄積の差異を補正することができ、かつ、直後の無記録部分の長さによるマーク終端部分の熱履歴の差異を補正できるので、記録マークの終端部分を正しい位置に形成することができる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例10)
図21の光駆動波形2038は、本発明の実施例10における光駆動波形である。
光駆動波形2038は、複数のパルスから構成されている。さらに、光駆動波形2038は、記録信号2006を固定量Kだけ遅延した信号2100を基準とすると、最後のパルスの駆動終了時刻が早くなっている。
その変更量は、(1、7)変調を例にとれば、表10に示すように、記録すべき記録マークの長さと、直後の無記録部分のあるべき長さの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、記録マーク2101の記録すべき長さはT2101=2Tw(Twは検出窓幅)であり、直後の無記録部分のあるべき長さはT2102=4Twであるので、d10(2,4)だけはやく終了し、記録マーク2102の記録すべき長さはT2103=8Twであり、直後の無記録部分のあるべき長さはT2104=3Twであるので、d10(8,3)だけ早く終了する。
直後の無記録部分のあるべき長さがおなじなら、記録すべきマーク長が長いほど、マーク終端部分での熱蓄積の影響が大きく、終端の伸びが大きい。したがって、d10(8,N)>d10(7,N)>・・・>d10(2,N)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
また、記録すべきマーク長がおなじなら、直後の無記録部分のあるべき長さが短いほど、マーク終端部分での温度が下がりにくく、終端の伸びが大きい。したがって、d10(N,2)>d10(N,3)>・・・>d10(N、8)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
その結果、記録マーク長によるマーク終端部分の熱蓄積の差異が補正でき、かつ、直後の無記録部分の長さによるマーク終端部分の熱履歴の差異も補正でき、記録マーク2101、2102の終端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形2038は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図20は、本発明の実施例10の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図20において2001はクロック発生回路、2002はクロック信号、2003は記録信号発生回路、2004は記録信号発生回路2003から出力される記録信号、2005はHレベル期間長測定回路、2006はHレベル期間長測定回路2005を通過後の記録信号、2007はHレベル期間測定結果出力、2008はパルス分割回路、2009は先頭パルス、2010は中間パルス、2011はラストパルス、2012は固定遅延器、2013はその出力、2014はマルチパルス生成回路、2015は反転回路、2016はAND回路、2017は中間マルチパルス、2018は固定遅延器、2019はその出力、2020はマルチパルス生成回路、2021は反転回路、2022はAND回路、2023はラストマルチ回路、2024はセレクタ、2025はその出力、2026は遅延回路、2027はメモリ、2028はメモリ出力、2029は可変遅延器、2030はその出力、2031はOR回路、2032はその出力、2033はAND回路、2034はその出力、2035はセレクタ、2036はその出力、2037はレーザ駆動回路、2038は光駆動波形、2039はゲート発生回路、2040はその出力、2041はスイッチ、2042はセレクト信号である。ここで、セレクタ2024、2035は、セレクト信号2042がLレベルのときはX入力を選択して出力し、HレベルのときはY入力を選択して出力する。2043はLレベル期間長測定回路、2044はその測定結果出力である。
はじめに、スイッチ2041がOFF、すなわち、セレクト信号2042がLレベルのときの動作について、図21のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路2001は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック2002を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路2001からのチャネルクロック信号2002の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路2003から出力された記録信号2004は、Hレベル期間長測定回路2005とLレベル期間長測定回路2043に入力される。
Hレベル期間長測定回路2005は記録信号2004のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号2006と、測定結果2007を出力する。測定結果2007は、記録信号2006の測定したHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T2101の長さは2であり、測定結果2007は当該Hレベル期間T2101の立ち上がりで2となり、Hレベル期間T2103の長さは8であり、測定結果2007は当該Hレベル期間T2103の立ち上がりで8となる。
Lレベル期間長測定回路2043は記録信号2004のLレベル期間の長さを測定し、測定結果2044を出力する。測定結果2044は、記録信号2006の測定したLレベルの直前のHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T2102の長さは4であり、測定結果2044は直前Hレベル期間T2101の立ち上がりで4となり、Lレベル期間T2104の長さは3であり、測定結果2044は直前Hレベル期間T2103の立ち上がりで3となる。
そして、測定結果2007、2044は、遅延回路2026に入力する。遅延回路2026内で、測定結果2007、2044はメモリ2027に入力され、メモリ2027からメモリ出力2028が出力される。ここでメモリ2027には、表10のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果2007に対応)と直後の無記録部分のあるべき長さ(測定結果2044に対応)の組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
一方、記録信号2006は、パルス分割回路2008で、先頭パルス2009と中間パルス2010とラストパルス2011に分割される。本例では、先頭パルス2009は記録信号2006の立ち上がりで立ち上がり、Tw後に立ち下がる信号であり、中間パルス2010は記録信号2006の立ち上がりからTw後に立ち上がり記録信号2006の立ち下がりのTw前に立ち下がる信号であり、ラストパルス2011は記録信号2006の立ち下がりのTw前に立ち上がり、記録信号2006の立ち下がりで立ち下がる信号である。記録信号2006のHレベル期間が2Twのときは中間パルスは発生しない。
先頭パルス2009は、遅延量Kの固定遅延器2012で遅延され、信号2013となる。
中間パルス2010は、マルチパルス生成回路2014に入力し、中間マルチパルス2017となり、遅延量Kの固定遅延器2018で遅延され、信号2019となる。
ラストパルス2011は、マルチパルス生成回路2020でラストマルチパルス2023となり、セレクタ2024で選択され、信号2025となり、可変遅延器2029で、メモリ出力2028にしたがって遅延され、信号2030となる。
信号2019と信号2013と信号2030のOR回路2031による出力2032がセレクタ2035で選択され、レーザ駆動回路2037に入力し、光源が駆動され、光駆動波形2038となり、記録マーク2101、2102が形成される。
つぎに、スイッチ2041がONのときを、図22を用いて説明する。
ゲート発生回路2039は、測定結果2007が2のときのみHレベルを出力する。よって、セレクト信号2042が、測定結果2007が2のときに、Hレベルになり、セレクタ2024、2035がY入力を選択して出力する。そのため、ラストパルス2011が可変遅延器2029に入力し、遅延され、信号2030となり、さらに、信号2013と信号2030のAND回路2033による出力2034が、レーザ駆動回路2037に導かれる。したがって、記録すべきマークが2Twのときに、Tw以下のパルス幅が作成でき、より小さいマークまで対応できる。
測定結果2007が2以外のときは、スイッチ2041がOFFのときと同じである。
このように、実施例10においては、記録マーク2101あるいは2102を形成するに際して、複数のパルスで駆動し、記録マークの記録すべき長さと、直後の無記録部分のあるべき長さの組み合わせに応じて、最後のパルスの駆動を早く終了するので、記録マークの長さによるマーク終端部分の熱蓄積の差異を補正することができ、かつ、直後の無記録部分の長さによるマーク終端部分の熱履歴の差異も補正できるので、記録マークの終端部分を正しい位置に形成することができる。また、複数のパルス状に駆動することにより、媒体に与える熱負荷を軽減でき、繰り返し記録による劣化を軽減する効果もある。
また、パルス分割回路による、先頭パルス、中間パルス、ラストパルスの分割方法を変えることにより、各種パルスパターンに対応できる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例11)
図24の光駆動波形2321は、本発明の実施例11における光駆動波形である。光駆動波形2321は、記録信号2306を固定量Kだけ遅延した、基準となる信号2400に対して、記録パワーでの駆動開始時刻が遅延し、かつ、駆動終了時刻が早くなっている。
駆動開始時刻の遅延量および駆動終了時刻の変更量(どれだけはやく終了するか)は、(1、7)変調を例にとれば、表11に示すように、記録すべき記録マークの長さに対応して決められる。
たとえば、記録マーク2401の記録すべき長さはT2401=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、光駆動波形2321の記録パワーの駆動開始時刻はB11(2)だけ遅延し、終了時刻はE11(2)だけはやく終了する。記録マーク2402の記録すべき長さはT2402=8Twであるので、光駆動波形2321の記録パワーの駆動開始時刻はB11(8)だけ遅延し、終了時刻はE11(8)だけはやく終了する。
記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での昇温後の急冷条件が得やすいので、相変化媒体を用いた場合にはマーク始端の伸びが大きくなる。したがって、B11(2)>B11(3)>・・・>B11(8)となる傾向がある。
記録すべきマーク長が長いほど、マーク終端部分での熱蓄積の影響が大きく、終端の伸びが大きい。したがって、E11(8)>E11(7)>・・・>E11(2)となる傾向がある。
その結果、記録マーク長によるマーク始端部分での熱履歴の差異および記録マーク長によるマーク終端部分の熱蓄積の差異が補正でき、記録マーク2401、2402の始端、終端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形2321は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図23は、本発明の実施例11の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図23において2301はクロック発生回路、2302はクロック信号、2303は記録信号発生回路、2304は記録信号発生回路2303から出力される記録信号、2305はHレベル期間長測定回路、2306はHレベル期間長測定回路2305を通過後の記録信号、2307はHレベル期間測定結果出力、2308は第1遅延回路、2309は第1メモリ、2310は第1メモリ出力、2311は第1可変遅延器、2312はその出力、2313は第2遅延回路、2314は第2メモリ、2315は第2メモリ出力、2316は第2可変遅延器、2317はその出力、2318はAND回路、2319はその出力、2320はレーザ駆動回路、2321は光駆動波形である。
上記構成の動作について、図24のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路2301は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック2302を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路2301からのチャネルクロック信号2302の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路2303から出力された記録信号2304は、Hレベル期間長測定回路2305に入力される。Hレベル期間長測定回路2305は記録信号2304のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号2306と、測定結果2307を出力する。測定結果2307は、記録信号2306の測定したHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T2401の長さは2であり、測定結果2307は当該Hレベル期間T2401の立ち上がりで2となり、Hレベル期間T2402の長さは8であり、測定結果2307は当該Hレベル期間T2402の立ち上がりで8となる。
そして、測定結果2307は、第1遅延回路2308と第2遅延回路2313に入力する。
第1遅延回路2308内で、測定結果2307は第1メモリ2309に入力され、第1メモリ2309から第1メモリ出力2310が出力される。ここでメモリ2309には、表11のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果2307に対応)に対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。第1可変遅延器2311は第1メモリ出力2310に従って、記録信号2306を遅延して信号2312を出力する。
また、第2遅延回路2313内で、測定結果2307は第2メモリ2314に入力され、第2メモリ2314から第2メモリ出力2315が出力される。ここで第2メモリ2314には、表11のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果2307に対応)に対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。第2可変遅延器2316は第2メモリ出力2315に従って、記録信号2306を遅延して信号2317を出力する。
信号2312と信号2317はAND回路2318に入力し、信号2319として出力する。
この出力信号2319は、レーザ駆動回路2320に入力されて、光源が駆動され、光駆動波形2321となり、記録マーク2401、2402が形成される。
このように、実施例11においては、記録マーク2401、2402を形成するに際して、記録マークの記録すべき長さに応じて、記録パワーでの駆動開始時刻を遅延して、記録マークの長さによるマーク始端部分の熱履歴の差異を補正し、かつ、記録パワーでの駆動終了時刻を早く終了して、記録マークの長さによるマーク終端部分の熱蓄積の差異を補正するので、記録マークの始端、終端部分を正しい位置に形成することができる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例12)
図26の光駆動波形2541は、本発明の実施例12における光駆動波形である。
光駆動波形2541は、複数のパルスから構成されている。さらに、光駆動波形2541は、記録信号2506を固定量Kだけ遅延した信号2600を基準とすると、最初のパルスの駆動開始時刻が遅延しており、最後のパルスの駆動終了時刻が早くなっている。
その遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表12に示すように、記録すべき記録マークの長さに対応して決められる。
たとえば、記録マーク2601の記録すべき長さはT2601=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、記録開始時刻はB12(2)だけ遅延し、終了時刻はE12(2)だけはやく終了する。記録マーク2602の記録すべき長さはT2602=8Twであるので、記録開始時刻はB12(8)だけ遅延し、終了時刻はE12(8)だけはやく終了する。
記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での急冷条件が得られやすく、昇温後急冷することでマークを形成する相変化媒体の場合には、マーク始端の伸びが大きい。したがって、B12(2)>B12(3)>・・・>B12(8)となる傾向がある。
記録すべきマーク長が長いほど、マーク終端部分での熱蓄積の影響が大きく、終端の伸びが大きい。したがって、E12(8)>E12(7)>・・・>E12(2)となる傾向がある。
その結果、記録マーク長によるマーク始端部分での熱履歴の差異を補正でき、かつ、記録マーク長によるマーク終端部分の熱蓄積の差異も補正できるので、記録マーク2601、2602の始端部分、終端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形2541は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図25は、本発明の実施例12の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図25において2501はクロック発生回路、2502はクロック信号、2503は記録信号発生回路、2504は記録信号発生回路2503から出力される記録信号、2505はHレベル期間長測定回路、2506はHレベル期間長測定回路2505を通過後の記録信号、2507はHレベル期間測定結果出力、2508はパルス分割回路、2509は先頭パルス、2510は中間パルス、2511はラストパルス、2512は第1遅延回路、2513は第1メモリ、2514は第1メモリ出力、2515は第1可変遅延器、2516はその出力、2517は第2遅延回路、2518は第2メモリ、2519は第2メモリ出力、2520は第2可変遅延器、2521はその出力、2522はマルチパルス生成回路、2523は反転回路、2524はAND回路、2525は中間マルチパルス、2526は固定遅延器、2527はその出力、2528はマルチパルス生成回路、2529は反転回路、2530はAND回路、2531はラストマルチパルス、2532はセレクタ、2533はその出力、2534はOR回路、2535はその出力、2536はAND回路、2537はその出力、2538はセレクタ、2539はその出力、2540はレーザ駆動回路、2541は光駆動波形、2542はゲート発生回路、2543はその出力、2544はスイッチ、2545はセレクト信号である。ここで、セレクタ2532、2538は、セレクト信号2545がLレベルのときはX入力を選択して出力し、HレベルのときはY入力を選択して出力する。
はじめに、スイッチ2544がOFF、すなわち、セレクト信号2545がLレベルのときの動作について、図26のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路2501は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック2502を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路2501からのチャネルクロック信号2502の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路2503から出力された記録信号2504は、Hレベル期間長測定回路2505に入力される。
Hレベル期間長測定回路2505は記録信号2504のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号2506と、測定結果2507を出力する。測定結果2507は、記録信号2506の測定したHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T2601の長さは2であり、測定結果2507は当該Hレベル期間T2601の立ち上がりで2となり、Hレベル期間T2602の長さは8であり、測定結果2507は当該Hレベル期間T2602の立ち上がりで8となる。
そして、測定結果2507は、第1遅延回路2512、第2遅延回路2517に入力する。
第1遅延回路2512内で、測定結果2507は第1メモリ2513に入力され、第1メモリ2513から第1メモリ出力2514が出力される。ここで第1メモリ2513には、表12のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果2507に対応)に対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
第2遅延回路2517内で、測定結果2507は第2メモリ2518に入力され、第2メモリ2518から第2メモリ出力2519が出力される。ここで第2メモリ2518には、表12のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果2507に対応)に対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
一方、記録信号2506は、パルス分割回路2508で、先頭パルス2509と中間パルス2510とラストパルス2511に分割される。本例では、先頭パルス2509は記録信号2506の立ち上がりで立ち上がり、Tw後に立ち下がる信号であり、中間パルス2510は記録信号2506の立ち上がりからTw後に立ち上がり記録信号2506の立ち下がりのTw前に立ち下がる信号であり、ラストパルス2511は記録信号2506の立ち下がりのTw前に立ち上がり、記録信号2506の立ち下がりで立ち下がる信号である。記録信号2506のHレベル期間が2Twのときは中間パルスは発生しない。
先頭パルス2509は、第1可変遅延器2515で第1メモリ出力2514だけ遅延され、信号2516となる。
中間パルス2510は、マルチパルス生成回路2522に入力し、中間マルチパルス2525となり、遅延量Kの固定遅延器2526で遅延され、信号2527となる。
ラストパルス2511は、マルチパルス生成回路2528でラストマルチパルス2531となり、セレクタ2532で選択され、信号2533となり、第2可変遅延器2520で、第2メモリ出力2519にしたがって遅延され、信号2521となる。
信号2516と信号2527と信号2521のOR回路2534による出力2535がセレクタ2538で選択され、レーザ駆動回路2540に入力し、光源が駆動され、光駆動波形2541となり、記録マーク2601、2602が形成される。
つぎに、スイッチ2544がONのときを、図27を用いて説明する。
ゲート発生回路2542は、測定結果2507が2のときのみHレベルを出力する。よって、セレクト信号2545が、測定結果2507が2のときに、Hレベルになり、セレクタ2532、2538がY入力を選択して出力する。そのため、ラストパルス2511が第2可変遅延器2520に入力し、遅延され、信号2521となり、さらに、信号2521と信号2516のAND回路2536による出力2537が、レーザ駆動回路2540に導かれる。したがって、記録すべきマークが2Twのときに、Tw以下のパルス幅が作成でき、より小さいマークまで対応できる。
測定結果2507が2以外のときは、スイッチ2544がOFFのときと同じである。
このように、実施例12においては、記録マーク2601あるいは2602を形成するに際して、複数のパルスで駆動し、記録マークの記録すべき長さに応じて、最初のパルスの駆動開始時刻を遅延して記録マーク長さによるマーク始端部分の熱履歴の差異を補正するので、マーク終端を正しい位置に形成でき、かつ、記録マークの記録すべき長さに応じて、最後のパルスの駆動を早く終了して記録マークの長さによるマーク終端部分の熱蓄積の差異を補正するので、記録マークの終端部分も正しい位置に形成することができる。また、複数のパルス状に駆動することにより、媒体に与える熱負荷を軽減でき、繰り返し記録による劣化を軽減する効果もある。
また、パルス分割回路による、先頭パルス、中間パルス、ラストパルスの分割方法を変えることにより、各種パルスパターンに対応できる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例13)
図29の光駆動波形2821は、本発明の実施例13における光駆動波形である。光駆動波形2821は、記録信号2806を固定量Kだけ遅延した、基準となる信号2900に対して、記録パワーでの駆動開始時刻が遅延し、かつ、駆動終了時刻が早くなっている。
駆動開始時刻の遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表13(a)に示すように、記録すべき記録マークの長さに対応して決められる。
たとえば、記録マーク2901の記録すべき長さはT2901=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、光駆動波形2821の記録パワーの駆動開始時刻はB13(2)だけ遅延し、記録マーク2902の記録すべき長さはT2903=8Twであるので、光駆動波形2821の記録パワーの駆動開始時刻はB13(8)だけ遅延する。
駆動終了時刻の遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表13(b)に示すように、記録すべき記録マークの長さと直後の無記録部分のあるべき長さとの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、記録マーク2901の記録すべき長さはT2901=2Tw(Twは検出窓幅)であり、直後の無記録部分のあるべき長さはT2902=4Twであるので、光駆動波形2821の記録パワーの駆動終了時刻はE13(2,4)だけ早く終了し、記録マーク2902の記録すべき長さはT2903=8Twであり、直後の無記録部分のあるべき長さはT2904=3Twであるので、光駆動波形2821の記録パワーの駆動終了時刻はE13(8,3)だけ早く終了する。
記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での昇温後の急冷条件が得やすいので、相変化媒体を用いた場合にはマーク始端の伸びが大きくなる。したがって、B13(2)>B13(3)>・・・>B13(8)となる傾向がある。
直後の無記録部分の長さがおなじならば、記録すべきマーク長が長いほど、マーク終端部分での熱蓄積の影響が大きく、終端の伸びが大きい。したがって、E13(8,N)>E13(7,N)>・・・>E13(2,N)となる傾向がある。(Nは2から8の整数)
記録すべきマーク長がおなじならば、直後の無記録部分の長さが短いほど、マーク終端部分の温度が下がりにくく、終端の伸びが大きい。したがって、E13(N,2)>E13(N,3)>・・・>E13(N,8)となる傾向がある。(Nは2から8の整数)
その結果、記録マーク長によるマーク始端部分での熱履歴の差異が補正でき、マーク始端部分は正しい位置に形成される。また、記録マーク長によるマーク終端部分の熱蓄積の差異が補正でき、直後の無記録部分の長さによるマーク終端部分での熱履歴の差異が補正できるので、マーク終端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形2821は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図28は、本発明の実施例13の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図28において2801はクロック発生回路、2802はクロック信号、2803は記録信号発生回路、2804は記録信号発生回路2803から出力される記録信号、2805はHレベル期間長測定回路、2806はHレベル期間長測定回路2805を通過後の記録信号、2807はHレベル期間測定結果出力、2808は第1遅延回路、2809は第1メモリ、2810は第1メモリ出力、2811は第1可変遅延器、2812はその出力、2813は第2遅延回路、2814は第2メモリ、2815は第2メモリ出力、2816は第2可変遅延器、2817はその出力、2818はAND回路、2819はその出力、2820はレーザ駆動回路、2821は光駆動波形、2822はLレベル期間長測定回路、2823はその測定結果出力である。
上記構成の動作について、図29のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路2801は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック2802を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路2801からのチャネルクロック信号2802の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路2803から出力された記録信号2804は、Hレベル期間長測定回路2805とLレベル期間長測定回路2822に入力される。
Hレベル期間長測定回路2805は記録信号2804のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号2806と、測定結果2807を出力する。測定結果2807は、記録信号2806の測定したHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T2901の長さは2であり、測定結果2807は当該Hレベル期間T2901の立ち上がりで2となり、Hレベル期間T2903の長さは8であり、測定結果2807は当該Hレベル期間T2903の立ち上がりで8となる。
そして、測定結果2807は、第1遅延回路2808と第2遅延回路2813に入力する。
Lレベル期間長測定回路2822は記録信号2804のLレベル期間の長さを測定し、測定結果2823を出力する。測定結果2823は、記録信号2806の測定したLレベルの直前のHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T2902の長さは4であり、測定結果2823は当該Lレベル期間の直前のHレベル期間T2901の立ち上がりで4となり、Lレベル期間T2904の長さは3であり、測定結果2823は、直前Hレベル期間T2903の立ち上がりで3となる。
そして、測定結果2823は、第2遅延回路2813に入力する。
第1遅延回路2808内で、測定結果2807は第1メモリ2809に入力され、第1メモリ2809から第1メモリ出力2810が出力される。ここでメモリ2809には、表13(a)のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果2807に対応)に対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。第1可変遅延器2811は第1メモリ出力2810に従って、記録信号2806を遅延して信号2812を出力する。
また、第2遅延回路2813内で、測定結果2807、2823は第2メモリ2814に入力され、第2メモリ2814から第2メモリ出力2815が出力される。ここで第2メモリ2814には、表13(b)のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果2807に対応)と直後の無記録部分のあるべき長さ(測定結果2823に対応)との組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。第2可変遅延器2816は第2メモリ出力2815に従って、記録信号2806を遅延して信号2817を出力する。
信号2812と信号2817はAND回路2818に入力し、信号2819として出力する。
この出力信号2819は、レーザ駆動回路2820に入力されて、光源が駆動され、光駆動波形2821となり、記録マーク2901、2902が形成される。
このように、実施例13においては、記録マーク2901、2902を形成するに際して、記録マークの記録すべき長さに応じて、記録パワーでの駆動開始時刻を遅延して、記録マークの長さによるマーク始端部分の熱履歴の差異を補正するので、記録マークの始端を正しい位置に形成できる。かつ、記録マークの記録すべき長さと直後の無記録部分のあるべき長さの組み合わせに応じて、記録パワーでの駆動終了時刻を早く終了して、記録マークの長さによるマーク終端部分の熱蓄積の差異を補正し、直後の無記録部分の長さによるマーク終端部分の熱履歴の差異を補正するので、記録マークの終端部分を正しい位置に形成することができる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例14)
図31の光駆動波形3041は、本発明の実施例14における光駆動波形である。
光駆動波形3041は、複数のパルスから構成されている。さらに、光駆動波形3041は、記録信号3006を固定量Kだけ遅延した信号3100を基準とすると、最初のパルスの駆動開始時刻が遅延しており、最後のパルスの駆動終了時刻が早くなっている。
最初のパルスの駆動開始遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表14(a)に示すように、記録すべき記録マークの長さに対応して決められる。
たとえば、記録マーク3101の記録すべき長さはT3101=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、記録開始時刻はB14(2)だけ遅延し、記録マーク3102の記録すべき長さはT3103=8Twであるので、記録開始時刻はB14(8)だけ遅延する。
最後のパルスの駆動終了遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表14(b)に示すように、記録すべき記録マークの長さと直後の無記録部分のあるべき長さの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、記録マーク3101の記録すべき長さはT3101=2Tw(Twは検出窓幅)であり、直後の無記録部分のあるべき長さはT3102=4Twであるので、終了時刻はE14(2,4)だけ早くなり、記録マーク3102の記録すべき長さはT3103=8Twであり、直後の無記録部分のあるべき長さはT3104=3Twであるので、終了時刻はE14(8、3)だけ早くる。
記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での急冷条件が得られやすく、昇温後急冷することでマークを形成する相変化媒体の場合には、マーク始端の伸びが大きい。したがって、B14(2)>B14(3)>・・・>B14(8)となる傾向がある。
直後の無記録部分の長さがおなじならば、記録すべきマーク長が長いほど、マーク終端部分での熱蓄積の影響が大きく、終端の伸びが大きい。したがって、E14(8,N)>E14(7,N)>・・・>E14(2,N)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
記録すべきマーク長がおなじならば、直後の無記録部分の長さが短いほど、マーク終端部分での温度がさがりにくく、終端の伸びが大きい。したがって、E14(N,2)>E14(N,3)>・・・>E14(N,8)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
その結果、記録マーク長によるマーク始端部分での熱履歴の差異を補正でき、かつ、記録マーク長によるマーク終端部分の熱蓄積の差異も補正でき、かつ直後の無記録部分の長短によるマーク終端部分での熱履歴も補正できるので、記録マーク3101、3102の始端部分、終端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形3041は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図30は、本発明の実施例14の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図30において3001はクロック発生回路、3002はクロック信号、3003は記録信号発生回路、3004は記録信号発生回路3003から出力される記録信号、3005はHレベル期間長測定回路、3006はHレベル期間長測定回路3005を通過後の記録信号、3007はHレベル期間測定結果出力、3008はパルス分割回路、3009は先頭パルス、3010は中間パルス、3011はラストパルス、3012は第1遅延回路、3013は第1メモリ、3014は第1メモリ出力、3015は第1可変遅延器、3016はその出力、3017は第2遅延回路、3018は第2メモリ、3019は第2メモリ出力、3020は第2可変遅延器、3021はその出力、3022はマルチパルス生成回路、3023は反転回路、3024はAND回路、3025は中間マルチパルス、3026は固定遅延器、3027はその出力、3028はマルチパルス生成回路、3029は反転回路、3030はAND回路、3031はラストマルチパルス、3032はセレクタ、3033はその出力、3034はOR回路、3035はその出力、3036はAND回路、3037はその出力、3038はセレクタ、3039はその出力、3040はレーザ駆動回路、3041は光駆動波形、3042はゲート発生回路、3043はその出力、3044はスイッチ、3045はセレクト信号である。ここで、セレクタ3032、3038は、セレクト信号3045がLレベルのときはX入力を選択して出力し、HレベルのときはY入力を選択して出力する。さらに、3046はLレベル期間長検出回路、3047はその測定結果出力である。
はじめに、スイッチ3044がOFF、すなわち、セレクト信号3045がLレベルのときの動作について、図31のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路3001は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック3002を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路3001からのチャネルクロック信号3002の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路3003から出力された記録信号3004は、Hレベル期間長測定回路3005とLレベル期間長測定回路3046に入力される。
Hレベル期間長測定回路3005は記録信号3004のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号3006と、測定結果3007を出力する。測定結果3007は、記録信号3006の測定したHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T3101の長さは2であり、測定結果3007は当該Hレベル期間T3101の立ち上がりで2となり、Hレベル期間T3103の長さは8であり、測定結果3007は当該Hレベル期間T3103の立ち上がりで8となる。
そして、測定結果3007は、第1遅延回路3012、第2遅延回路3017に入力する。
Lレベル期間長測定回路3046は記録信号3004のLレベル期間の長さを測定し、測定結果3047を出力する。測定結果3047は、記録信号3006の測定したLレベルの直前のHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T3102の長さは4であり、測定結果3047は当該Lレベルの直前Hレベル期間T3101の立ち上がりで4となり、Lレベル期間T3104の長さは3であり、測定結果3047は直前のHレベル期間T3103の立ち上がりで3となる。
そして、測定結果3047は、第2遅延回路3017に入力する。
第1遅延回路3012内で、測定結果3007は第1メモリ3013に入力され、第1メモリ3013から第1メモリ出力3014が出力される。ここで第1メモリ3013には、表14(a)のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果3007に対応)に対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
第2遅延回路3017内で、測定結果3007、3047は第2メモリ3018に入力され、第2メモリ3018から第2メモリ出力3019が出力される。ここで第2メモリ3018には、表14(b)のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果3007に対応)と直後の無記録部分のあるべき長さ(測定結果3047に対応)の組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
一方、記録信号3006は、パルス分割回路3008で、先頭パルス3009と中間パルス3010とラストパルス3011に分割される。本例では、先頭パルス3009は記録信号3006の立ち上がりで立ち上がり、Tw後に立ち下がる信号であり、中間パルス3010は記録信号3006の立ち上がりからTw後に立ち上がり記録信号3006の立ち下がりのTw前に立ち下がる信号であり、ラストパルス3011は記録信号3006の立ち下がりのTw前に立ち上がり、記録信号3006の立ち下がりで立ち下がる信号である。記録信号3006のHレベル期間が2Twのときは中間パルスは発生しない。
先頭パルス3009は、第1可変遅延器3015で第1メモリ出力3014だけ遅延され、信号3016となる。
中間パルス3010は、マルチパルス生成回路3022に入力し、中間マルチパルス3025となり、遅延量Kの固定遅延器3026で遅延され、信号3027となる。
ラストパルス3011は、マルチパルス生成回路3028でラストマルチパルス3031となり、セレクタ3032で選択され、信号3033となり、第2可変遅延器3020で、第2メモリ出力3019にしたがって遅延され、信号3021となる。
信号3016と信号3027と信号3021のOR回路3034による出力3035がセレクタ3038で選択され、レーザ駆動回路3040に入力し、光源が駆動され、光駆動波形3041となり、記録マーク3101、3102が形成される。
つぎに、スイッチ3044がONのときを、図32を用いて説明する。
ゲート発生回路3042は、測定結果3007が2のときのみHレベルを出力する。よって、セレクト信号3045が、測定結果3007が2のときに、Hレベルになり、セレクタ3032、3038がY入力を選択して出力する。そのため、ラストパルス3011が第2可変遅延器3020に入力し、遅延され、信号3021となり、さらに、信号3021と信号3016のAND回路3036による出力3037が、レーザ駆動回路3040に導かれる。したがって、記録すべきマークが2Twのときに、Tw以下のパルス幅が作成でき、より小さいマークまで対応できる。
測定結果3007が2以外のときは、スイッチ3044がOFFのときと同じである。
このように、実施例14においては、記録マーク3101あるいは3102を形成するに際して、複数のパルスで駆動し、記録マークの記録すべき長さに応じて、最初のパルスの駆動開始時刻を遅延して記録マーク長さによるマーク始端部分の熱履歴の差異を補正するので、マーク終端を正しい位置に形成でき、かつ、記録マークの記録すべき長さと直後の無記録部分のあるべき長さの組み合わせに応じて、最後のパルスの駆動を早く終了して、記録マークの長さによるマーク終端部分の熱蓄積の差異と直後の無記録部分の長さによるマーク終端部分の熱履歴の差異を補正するので、記録マークの終端部分も正しい位置に形成することができる。また、複数のパルス状に駆動することにより、媒体に与える熱負荷を軽減でき、繰り返し記録による劣化を軽減する効果もある。
また、パルス分割回路による、先頭パルス、中間パルス、ラストパルスの分割方法を変えることにより、各種パルスパターンに対応できる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例15)
図34の光駆動波形3321は、本発明の実施例15における光駆動波形である。光駆動波形3321は、記録信号3306を固定量Kだけ遅延した、基準となる信号3400に対して、記録パワーでの駆動開始時刻が遅延し、かつ、駆動終了時刻が早くなっている。
駆動開始時刻の遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表15(a)に示すように、記録すべき記録マークの長さと直前の無記録部分のあるべき長さの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、記録マーク3401の直前の無記録部分のあるべき長さはT3401=3Twであり、記録すべき長さはT3402=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、光駆動波形3321の記録パワーの駆動開始時刻はB15(3,2)だけ遅延し、記録マーク3402の直前の無記録部分のあるべき長さはT3403=4Twであり、記録すべき長さはT3404=8Twであるので、光駆動波形3321の記録パワーの駆動開始時刻はB15(4,8)だけ遅延する。
駆動終了時刻の遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表15(b)に示すように、記録すべき記録マークの長さに対応して決められる。
たとえば、記録マーク3401の記録すべき長さはT3402=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、光駆動波形3321の記録パワーの駆動終了時刻はE15(2)だけ早く終了し、記録マーク3402の記録すべき長さはT3404=8Twであるので、光駆動波形3321の記録パワーの駆動終了時刻はE15(8)だけ早く終了する。
記録すべきマーク長がおなじならば、直前の無記録部分のあるべき長さが短いほど、前回の記録パワーの今回のマーク始端部分に及ぼす熱影響が大きく、マーク始端の伸びが大きくなる。したがって、B15(2,N)>B15(3,N)>・・・>B15(8,N)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
直前の無記録部分のあるべき長さがおなじならば、記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での昇温後の急冷条件が得やすいので、相変化媒体を用いた場合にはマーク始端の伸びが大きくなる。したがって、B15(N,2)>B15(N,3)>・・・>B15(N,8)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
記録すべきマーク長が長いほど、マーク終端部分での熱蓄積の影響が大きく、終端の伸びが大きい。したがって、E15(8)>E15(7)>・・・>E15(2)となる傾向がある。
その結果、直前の無記録部分の長短によるマーク始端部分での前回の記録パワーの熱影響の差異と記録マーク長によるマーク始端部分での熱履歴の差異が補正でき、マーク始端部分は正しい位置に形成される。また、記録マーク長によるマーク終端部分の熱蓄積の差異が補正できるので、マーク終端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形3321は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図33は、本発明の実施例15の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図33において3301はクロック発生回路、3302はクロック信号、3303は記録信号発生回路、3304は記録信号発生回路3303から出力される記録信号、3305はHレベル期間長測定回路、3306はHレベル期間長測定回路3305を通過後の記録信号、3307はHレベル期間測定結果出力、3308は第1遅延回路、3309は第1メモリ、3310は第1メモリ出力、3311は第1可変遅延器、3312はその出力、3313は第2遅延回路、3314は第2メモリ、3315は第2メモリ出力、3316は第2可変遅延器、3317はその出力、3318はAND回路、3319はその出力、3320はレーザ駆動回路、3321は光駆動波形、3322はLレベル期間長測定回路、3323はその測定結果出力である。
上記構成の動作について、図34のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路3301は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック3302を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路3301からのチャネルクロック信号3302の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路3303から出力された記録信号3304は、Hレベル期間長測定回路3305とLレベル期間長測定回路3322に入力される。
Hレベル期間長測定回路3305は記録信号3304のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号3306と、測定結果3307を出力する。測定結果3307は、記録信号3306の測定したHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T3402の長さは2であり、測定結果3307は当該Hレベル期間T3402の立ち上がりで2となり、Hレベル期間T3404の長さは8であり、測定結果3307は当該Hレベル期間T3404の立ち上がりで8となる。
そして、測定結果3307は、第1遅延回路3308と第2遅延回路3313に入力する。
Lレベル期間長測定回路3322は記録信号3304のLレベル期間の長さを測定し、測定結果3323を出力する。測定結果3323は、記録信号3306の測定したLレベルの直後のHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T3401の長さは3であり、測定結果3323は当該Lレベル期間の直後のHレベル期間T3402の立ち上がりで3となり、Lレベル期間T3403の長さは4であり、測定結果3323は、直後Hレベル期間T3404の立ち上がりで4となる。
そして、測定結果3323は、第1遅延回路3308に入力する。
第1遅延回路3308内で、測定結果3307、3323は第1メモリ3309に入力され、第1メモリ3309から第1メモリ出力3310が出力される。ここでメモリ3309には、表15(a)のように、直前の無記録部分のあるべき長さ(測定結果3323に対応)と今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果3307に対応)の組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。第1可変遅延器3311は第1メモリ出力3310に従って、記録信号3306を遅延して信号3312を出力する。
また、第2遅延回路3313内で、測定結果3307は第2メモリ3314に入力され、第2メモリ3314から第2メモリ出力3315が出力される。ここで第2メモリ3314には、表15(b)のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果3307に対応)に対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。第2可変遅延器3316は第2メモリ出力3315に従って、記録信号3306を遅延して信号3317を出力する。
信号3312と信号3317はAND回路3318に入力し、信号3319として出力する。
この出力信号3319は、レーザ駆動回路3320に入力されて、光源が駆動され、光駆動波形3321となり、記録マーク3401、3402が形成される。
このように、実施例15においては、記録マーク3401、3402を形成するに際して、直前の無記録部分のあるべき長さと今回の記録マークの記録すべき長さの組み合わせに応じて、記録パワーでの駆動開始時刻を遅延して、直前の無記録部分の長さによるマーク始端部分での熱影響の差異と今回の記録マークの長さによるマーク始端部分の熱履歴の差異を補正するので、記録マークの始端を正しい位置に形成できる。かつ、記録マークの記録すべき長さに応じて、記録パワーでの駆動終了時刻を早く終了して、記録マークの長さによるマーク終端部分の熱蓄積の差異を補正するので、記録マークの終端部分を正しい位置に形成することができる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例16)
図36の光駆動波形3541は、本発明の実施例16における光駆動波形である。
光駆動波形3541は、複数のパルスから構成されている。さらに、光駆動波形3541は、記録信号3506を固定量Kだけ遅延した信号3600を基準とすると、最初のパルスの駆動開始時刻が遅延しており、最後のパルスの駆動終了時刻が早くなっている。
最初のパルスの駆動開始遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表16(a)に示すように、直前の無記録部分のあるべき長さと記録すべき記録マークの長さの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、記録マーク3601の直前の無記録部分のあるべき長さはT3601=2Twであり、記録すべき長さはT3602=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、記録開始時刻はB16(2,2)だけ遅延し、記録マーク3602の直前の無記録部分のあるべき長さはT3603=4Twであり、記録すべき長さはT3604=8Twであるので、記録開始時刻はB16(4,8)だけ遅延する。
最後のパルスの駆動終了遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表16(b)に示すように、記録すべき記録マークの長さに対応して決められる。
たとえば、記録マーク3601の記録すべき長さはT3602=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、終了時刻はE16(2)だけ早くなり、記録マーク3602の記録すべき長さはT3604=8Twであるので、終了時刻はE16(8)だけ早くる。
記録すべきマーク長がおなじならば、直前の無記録部分の長さが短いほど、前回の記録パワーが今回の記録マークの始端部分に及ぼす熱影響が大きく、マーク始端の伸びは大きくなる。したがって、B16(2,N)>B16(3,N)>・・・>B16(8,N)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
直前の無記録部分の長さがおなじならば、記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での急冷条件が得られやすく、昇温後急冷することでマークを形成する相変化媒体の場合には、マーク始端の伸びが大きい。したがって、B16(N,2)>B14(N,3)>・・・>B14(N,8)となる傾向がある。
記録すべきマーク長が長いほど、マーク終端部分での熱蓄積の影響が大きく、終端の伸びが大きい。したがって、E16(8)>E16(7)>・・・>E16(2)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
その結果、直前の無記録部分の長短によるマーク始端部分の熱影響の差異と記録マーク長によるマーク始端部分での熱履歴の差異を補正でき、かつ、記録マーク長によるマーク終端部分の熱蓄積の差異も補正できるので、記録マーク3601、3602の始端部分、終端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形3541は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図35は、本発明の実施例16の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図35において3501はクロック発生回路、3502はクロック信号、3503は記録信号発生回路、3504は記録信号発生回路3503から出力される記録信号、3505はHレベル期間長測定回路、3506はHレベル期間長測定回路3505を通過後の記録信号、3507はHレベル期間測定結果出力、3508はパルス分割回路、3509は先頭パルス、3510は中間パルス、3511はラストパルス、3512は第1遅延回路、3513は第1メモリ、3514は第1メモリ出力、3515は第1可変遅延器、3516はその出力、3517は第2遅延回路、3518は第2メモリ、3519は第2メモリ出力、3520は第2可変遅延器、3521はその出力、3522はマルチパルス生成回路、3523は反転回路、3524はAND回路、3525は中間マルチパルス、3526は固定遅延器、3527はその出力、3528はマルチパルス生成回路、3529は反転回路、3530はAND回路、3531はラストマルチパルス、3532はセレクタ、3533はその出力、3534はOR回路、3535はその出力、3536はAND回路、3537はその出力、3538はセレクタ、3539はその出力、3540はレーザ駆動回路、3541は光駆動波形、3542はゲート発生回路、3543はその出力、3544はスイッチ、3545はセレクト信号である。ここで、セレクタ3532、3538は、セレクト信号3545がLレベルのときはX入力を選択して出力し、HレベルのときはY入力を選択して出力する。さらに、3546はLレベル期間長検出回路、3547はその測定結果出力である。
はじめに、スイッチ3544がOFF、すなわち、セレクト信号3545がLレベルのときの動作について、図36のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路3501は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック3502を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路3501からのチャネルクロック信号3502の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路3503から出力された記録信号3504は、Hレベル期間長測定回路3505とLレベル期間長測定回路3546に入力される。
Hレベル期間長測定回路3505は記録信号3504のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号3506と、測定結果3507を出力する。測定結果3507は、記録信号3506の測定したHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T3602の長さは2であり、測定結果3507は当該Hレベル期間T3602の立ち上がりで2となり、Hレベル期間T3604の長さは8であり、測定結果3507は当該Hレベル期間T3604の立ち上がりで8となる。
そして、測定結果3507は、第1遅延回路3512、第2遅延回路3517に入力する。
Lレベル期間長測定回路3546は記録信号3504のLレベル期間の長さを測定し、測定結果3547を出力する。測定結果3547は、記録信号3506の測定したLレベルの直後のHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T3601の長さは2であり、測定結果3547は当該Lレベルの直後Hレベル期間T3602の立ち上がりで2となり、Lレベル期間T3603の長さは4であり、測定結果3547は直後のHレベル期間T3604の立ち上がりで4となる。
そして、測定結果3547は、第1遅延回路3512に入力する。
第1遅延回路3512内で、測定結果3507、3547は第1メモリ3513に入力され、第1メモリ3513から第1メモリ出力3514が出力される。ここで第1メモリ3513には、表16(a)のように、直前の無記録部分のあるべき長さ(測定結果3547に対応)と今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果3507に対応)との組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
第2遅延回路3517内で、測定結果3507は第2メモリ3518に入力され、第2メモリ3518から第2メモリ出力3519が出力される。ここで第2メモリ3518には、表16(b)のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果3007に対応)に対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
一方、記録信号3506は、パルス分割回路3508で、先頭パルス3509と中間パルス3510とラストパルス3511に分割される。本例では、先頭パルス3509は記録信号3506の立ち上がりで立ち上がり、Tw後に立ち下がる信号であり、中間パルス3510は記録信号3506の立ち上がりからTw後に立ち上がり記録信号3506の立ち下がりのTw前に立ち下がる信号であり、ラストパルス3511は記録信号3506の立ち下がりのTw前に立ち上がり、記録信号3506の立ち下がりで立ち下がる信号である。記録信号3506のHレベル期間が2Twのときは中間パルスは発生しない。
先頭パルス3509は、第1可変遅延器3515で第1メモリ出力3514だけ遅延され、信号3516となる。
中間パルス3510は、マルチパルス生成回路3522に入力し、中間マルチパルス3525となり、遅延量Kの固定遅延器3526で遅延され、信号3527となる。
ラストパルス3511は、マルチパルス生成回路3528でラストマルチパルス3531となり、セレクタ3532で選択され、信号3533となり、第2可変遅延器3520で、第2メモリ出力3519にしたがって遅延され、信号3521となる。
信号3516と信号3527と信号3521のOR回路3534による出力3535がセレクタ3538で選択され、レーザ駆動回路3540に入力し、光源が駆動され、光駆動波形3541となり、記録マーク3601、3602が形成される。
つぎに、スイッチ3544がONのときを、図37を用いて説明する。
ゲート発生回路3542は、測定結果3507が2のときのみHレベルを出力する。よって、セレクト信号3545が、測定結果3507が2のときに、Hレベルになり、セレクタ3532、3538がY入力を選択して出力する。そのため、ラストパルス3511が第2可変遅延器3520に入力し、遅延され、信号3521となり、さらに、信号3521と信号3516のAND回路3536による出力3537が、レーザ駆動回路3540に導かれる。したがって、記録すべきマークが2Twのときに、Tw以下のパルス幅が作成でき、より小さいマークまで対応できる。
測定結果3507が2以外のときは、スイッチ3544がOFFのときと同じである。
このように、実施例16においては、記録マーク3601あるいは3602を形成するに際して、複数のパルスで駆動し、直前の無記録部分のあるべき長さと記録マークの記録すべき長さの組み合わせに応じて、最初のパルスの駆動開始時刻を遅延して、直前の無記録部分の長短による前回の記録パワーの熱影響の差異と記録マーク長さによるマーク始端部分の熱履歴の差異を補正するので、マーク終端を正しい位置に形成でき、かつ、記録マークの記録すべき長さに応じて、最後のパルスの駆動を早く終了して、記録マークの長さによるマーク終端部分の熱蓄積の差異を補正するので、記録マークの終端部分も正しい位置に形成することができる。また、複数のパルス状に駆動することにより、媒体に与える熱負荷を軽減でき、繰り返し記録による劣化を軽減する効果もある。
また、パルス分割回路による、先頭パルス、中間パルス、ラストパルスの分割方法を変えることにより、各種パルスパターンに対応できる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例17)
図39の光駆動波形3821は、本発明の実施例17における光駆動波形である。光駆動波形3821は、記録信号3806を固定量Kだけ遅延した、基準となる信号3900に対して、記録パワーでの駆動開始時刻が遅延し、かつ、駆動終了時刻が早くなっている。
駆動開始時刻の遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表17(a)に示すように、記録すべき記録マークの長さと直前の無記録部分のあるべき長さの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、記録マーク3901の直前の無記録部分のあるべき長さはT3901=2Twであり、記録すべき長さはT3902=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、光駆動波形3821の記録パワーの駆動開始時刻はB17(2,2)だけ遅延し、記録マーク3902の直前の無記録部分のあるべき長さはT3903=4Twであり、記録すべき長さはT3904=8Twであるので、光駆動波形3821の記録パワーの駆動開始時刻はB17(4,8)だけ遅延する。
駆動終了時刻の遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表17(b)に示すように、記録すべき記録マークの長さと直後の無記録部分のあるべき長さの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、記録マーク3901の記録すべき長さはT3902=2Tw(Twは検出窓幅)であり、直後の無記録部分のあるべき長さはT3903=4Twであるので、光駆動波形3821の記録パワーの駆動終了時刻はE17(2,4)だけ早く終了し、記録マーク3902の記録すべき長さはT3904=8Twであり、直後の無記録部分のあるべき長さはT3905=3Twであるので、光駆動波形3821の記録パワーの駆動終了時刻はE17(8,3)だけ早く終了する。
記録すべきマーク長がおなじならば、直前の無記録部分のあるべき長さが短いほど、前回の記録パワーの今回のマーク始端部分に及ぼす熱影響が大きく、マーク始端の伸びが大きくなる。したがって、B17(2,N)>B17(3,N)>・・・>B17(8,N)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
直前の無記録部分のあるべき長さがおなじならば、記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での昇温後の急冷条件が得やすいので、相変化媒体を用いた場合にはマーク始端の伸びが大きくなる。したがって、B17(N,2)>B17(N,3)>・・・>B17(N,8)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
直後の無記録部分のあるべき長さがおなじならば、記録すべきマーク長が長いほど、マーク終端部分での熱蓄積の影響が大きく、終端の伸びが大きい。したがって、E17(8,N)>E17(7,N)>・・・>E17(2,N)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
記録すべきマーク長がおなじならば、直後の無記録部分のあるべき長さが短いほど、マーク終端部分の温度が下がりにくく、終端ののびが大きい。したがって、
E17(N,2)>E17(N,3)>・・・>E17(N,8)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
その結果、直前の無記録部分の長短によるマーク始端部分での前回の記録パワーの熱影響の差異と、記録マーク長によるマーク始端部分での熱履歴の差異が補正でき、マーク始端部分は正しい位置に形成される。また、記録マーク長によるマーク終端部分の熱蓄積の差異と直後の無記録部分の長短によるマーク終端部分での熱履歴の差異が補正できるので、マーク終端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形3821は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図38は、本発明の実施例17の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図38において3801はクロック発生回路、3802はクロック信号、3803は記録信号発生回路、3804は記録信号発生回路3803から出力される記録信号、3805はHレベル期間長測定回路、3806はHレベル期間長測定回路3805を通過後の記録信号、3807はHレベル期間測定結果出力、3808は第1遅延回路、3809は第1メモリ、3810は第1メモリ出力、3811は第1可変遅延器、3812はその出力、3813は第2遅延回路、3814は第2メモリ、3815は第2メモリ出力、3816は第2可変遅延器、3817はその出力、3818はAND回路、3819はその出力、3820はレーザ駆動回路、3821は光駆動波形、3822はLレベル期間長測定回路1、3823はその測定結果出力、3824はLレベル期間長測定回路2、3825はその測定結果出力である。
上記構成の動作について、図39のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路3801は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック3802を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路3801からのチャネルクロック信号3802の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路3803から出力された記録信号3804は、Hレベル期間長測定回路3805とLレベル期間長測定回路1(3822)とLレベル期間長測定回路2(3824)に入力される。
Lレベル期間長測定回路1(3822)は記録信号3804のLレベル期間の長さを測定し、測定結果3823を出力する。測定結果3823は、記録信号3806の測定したLレベルの直後のHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T3901の長さは2であり、測定結果3823は当該Lレベル期間の直後のHレベル期間T3902の立ち上がりで2となり、Lレベル期間T3903の長さは4であり、測定結果3823は、直後Hレベル期間T3904の立ち上がりで4となる。
そして、測定結果3823は、第1遅延回路3808に入力する。
Hレベル期間長測定回路3805は記録信号3804のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号3806と、測定結果3807を出力する。測定結果3807は、記録信号3806の測定したHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T3902の長さは2であり、測定結果3807は当該Hレベル期間T3902の立ち上がりで2となり、Hレベル期間T3904の長さは8であり、測定結果3807は当該Hレベル期間T3904の立ち上がりで8となる。
そして、測定結果3807は、第1遅延回路3808と第2遅延回路3813に入力する。
Lレベル期間長測定回路2(3824)は記録信号3804のLレベル期間の長さを測定し、測定結果3825を出力する。測定結果3825は、記録信号3806の測定したLレベルの直前のHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T3903の長さは4であり、測定結果3825は当該Lレベル期間の直前のHレベル期間T3902の立ち上がりで4となり、Lレベル期間T3905の長さは3であり、測定結果3825は、直後Hレベル期間T3904の立ち上がりで3となる。
そして、測定結果3825は、第2遅延回路3813に入力する。
第1遅延回路3808内で、測定結果3807、3823は第1メモリ3809に入力され、第1メモリ3809から第1メモリ出力3810が出力される。ここで第1メモリ3809には、表17(a)のように、直前の無記録部分のあるべき長さ(測定結果3823に対応)と今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果3807に対応)の組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。第1可変遅延器3811は第1メモリ出力3810に従って、記録信号3806を遅延して信号3812を出力する。
また、第2遅延回路3813内で、測定結果3807、3825は第2メモリ3814に入力され、第2メモリ3814から第2メモリ出力3815が出力される。ここで第2メモリ3814には、表17(b)のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果3807に対応)と直後の無記録部分のあるべき長さ(測定結果3825に対応)との組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。第2可変遅延器3816は第2メモリ出力3815に従って、記録信号3806を遅延して信号3817を出力する。
信号3812と信号3817はAND回路3818に入力し、信号3819として出力する。
この出力信号3819は、レーザ駆動回路3820に入力されて、光源が駆動され、光駆動波形3821となり、記録マーク3901、3902が形成される。
このように、実施例17においては、記録マーク3901、3902を形成するに際して、直前の無記録部分のあるべき長さと今回の記録マークの記録すべき長さの組み合わせに応じて、記録パワーでの駆動開始時刻を遅延して、直前の無記録部分の長さの違いによるマーク始端部分での熱影響の差異と今回の記録マークの長さの違いによるマーク始端部分の熱履歴の差異を補正するので、記録マークの始端を正しい位置に形成できる。かつ、記録マークの記録すべき長さと直後の無記録部分のあるべき長さとの組み合わせに応じて、記録パワーでの駆動終了時刻を早く終了して、記録マークの長さの違いによるマーク終端部分の熱蓄積の差異と、直後の無記録部分の長さの違いによるマーク終端部分での熱履歴の差異とを補正するので、記録マークの終端部分を正しい位置に形成することができる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例18)
図41の光駆動波形4041は、本発明の実施例18における光駆動波形である。
光駆動波形4041は、複数のパルスから構成されている。さらに、光駆動波形4041は、記録信号4006を固定量Kだけ遅延した信号4100を基準とすると、最初のパルスの駆動開始時刻が遅延しており、最後のパルスの駆動終了時刻が早くなっている。
最初のパルスの駆動開始遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表18(a)に示すように、直前の無記録部分のあるべき長さと記録すべき記録マークの長さの組み合わせに対応して決められる。
たとえば、記録マーク4101の直前の無記録部分のあるべき長さはT4101=2Twであり、記録すべき長さはT4102=2Tw(Twは検出窓幅)であるので、記録開始時刻はB18(2,2)だけ遅延し、記録マーク4102の直前の無記録部分のあるべき長さはT4103=4Twであり、記録すべき長さはT4104=8Twであるので、記録開始時刻はB18(4,8)だけ遅延する。
最後のパルスの駆動終了遅延量は、(1、7)変調を例にとれば、表18(b)に示すように、記録すべき記録マークの長さと直後の無記録部分のあるべき長さに対応して決められる。
たとえば、記録マーク4101の記録すべき長さはT4102=2Tw(Twは検出窓幅)であり、直後の無記録部分のあるべき長さはT4103=4Twであるので、終了時刻はE18(2,4)だけ早くなり、記録マーク4102の記録すべき長さはT4104=8Twであり、直後の無記録部分のあるべき長さはT4105=3Twであるので、終了時刻はE18(8,3)だけ早くなる。
記録すべきマーク長がおなじならば、直前の無記録部分の長さが短いほど、前回の記録パワーが今回の記録マークの始端部分に及ぼす熱影響が大きく、マーク始端の伸びは大きくなる。したがって、B18(2,N)>B18(3,N)>・・・>B18(8,N)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
直前の無記録部分の長さがおなじならば、記録すべきマーク長が短いほど、マーク始端部分での急冷条件が得られやすく、昇温後急冷することでマークを形成する相変化媒体の場合には、マーク始端の伸びが大きい。したがって、B18(N,2)>B18(N,3)>・・・>B18(N,8)となる傾向がある。
直後の無記録部分の長さがおなじなら、記録すべきマーク長が長いほど、マーク終端部分での熱蓄積の影響が大きく、終端の伸びが大きい。したがって、E18(8,N)>E18(7,N)>・・・>E18(2,N)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
記録すべきマーク長がおなじならば、直後の無記録部分の長さが短いほど、マーク終端部分の温度が下がりにくく、終端の伸びが大きい。したがって、E18(N,2)>E18(N,3)>・・・>E18(N,8)(Nは2から8の整数)となる傾向がある。
その結果、直前の無記録部分の長さの違いによるマーク始端部分の熱影響の差異と記録マーク長の違いによるマーク始端部分での熱履歴の差異を補正でき、かつ、記録マーク長の違いによるマーク終端部分の熱蓄積の差異と直後の無記録部分の長さの違いによるマーク終端部分での熱履歴の差異も補正できるので、記録マーク4101、4102の始端部分、終端部分は、正しい位置に形成される。
なお、ここでは光駆動波形4041は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、または、記録パワーと0との間など、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
図40は、本発明の実施例18の光駆動波形がえられる光ディスク装置の記録系のブロック図である。
図40において4001はクロック発生回路、4002はクロック信号、4003は記録信号発生回路、4004は記録信号発生回路4003から出力される記録信号、4005はHレベル期間長測定回路、4006はHレベル期間長測定回路4005を通過後の記録信号、4007はHレベル期間測定結果出力、4008はパルス分割回路、4009は先頭パルス、4010は中間パルス、4011はラストパルス、4012は第1遅延回路、4013は第1メモリ、4014は第1メモリ出力、4015は第1可変遅延器、4016はその出力、4017は第2遅延回路、4018は第2メモリ、4019は第2メモリ出力、4020は第2可変遅延器、4021はその出力、4022はマルチパルス生成回路、4023は反転回路、4024はAND回路、4025は中間マルチパルス、4026は固定遅延器、4027はその出力、4028はマルチパルス生成回路、4029は反転回路、4030はAND回路、4031はラストマルチパルス、4032はセレクタ、4033はその出力、4034はOR回路、4035はその出力、4036はAND回路、4037はその出力、4038はセレクタ、4039はその出力、4040はレーザ駆動回路、4041は光駆動波形、4042はゲート発生回路、4043はその出力、4044はスイッチ、4045はセレクト信号である。ここで、セレクタ4032、4038は、セレクト信号4045がLレベルのときはX入力を選択して出力し、HレベルのときはY入力を選択して出力する。さらに、4046はLレベル期間長測定回路1、4047はその測定結果出力、4048はLレベル期間長測定回路2、4049はその測定結果出力である。
はじめに、スイッチ4044がOFF、すなわち、セレクト信号4045がLレベルのときの動作について、図41のタイミングチャートを参照して説明する。
クロック発生回路4001は、周期が検出窓幅Twのチャネルクロック4002を出力する。dutyは可変である。
クロック発生回路4001からのチャネルクロック信号4002の立ち上がりに同期して、記録信号発生回路4003から出力された記録信号4004は、Hレベル期間長測定回路4005とLレベル期間長測定回路1(4046)とLレベル期間長測定回路2(4048)に入力される。
Lレベル期間長測定回路1(4046)は記録信号4004のLレベル期間の長さを測定し、測定結果4047を出力する。測定結果4047は、記録信号4006の測定したLレベルの直後のHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T4101の長さは2であり、測定結果3407は当該Lレベルの直後のHレベル期間T4102の立ち上がりで2となり、Lレベル期間T4103の長さは4であり、測定結果4047は直後のHレベル期間T4104の立ち上がりで4となる。
そして、測定結果4047は、第1遅延回路4012に入力する。
Hレベル期間長測定回路4005は記録信号4004のHレベル期間の長さを測定し、あらためて記録信号4006と、測定結果4007を出力する。測定結果4007は、記録信号4006の測定したHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Hレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Hレベル期間T4102の長さは2であり、測定結果4007は当該Hレベル期間T4102の立ち上がりで2となり、Hレベル期間T4104の長さは8であり、測定結果4007は当該Hレベル期間T4104の立ち上がりで8となる。
そして、測定結果4007は、第1遅延回路4012、第2遅延回路4017に入力する。
Lレベル期間長測定回路2(4048)は記録信号4004のLレベル期間の長さを測定し、測定結果4049を出力する。測定結果4049は、記録信号4006の測定したLレベルの直前のHレベルの立ち上がりに同期して出力される。すなわち、Lレベル期間の長さをチャネルクロックの個数であらわすことにすれば、Lレベル期間T4103の長さは4であり、測定結果4049は当該Lレベルの直前のHレベル期間T4102の立ち上がりで4となり、Lレベル期間T4105の長さは3であり、測定結果4049は直前のHレベル期間T4104の立ち上がりで3となる。
そして、測定結果4049は、第2遅延回路4017に入力する。
第1遅延回路4012内で、測定結果4007、4047は第1メモリ4013に入力され、第1メモリ4013から第1メモリ出力4014が出力される。ここで第1メモリ4013には、表18(a)のように、直前の無記録部分のあるべき長さ(測定結果4047に対応)と今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果4007に対応)との組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
第2遅延回路4017内で、測定結果4007、4049は第2メモリ4018に入力され、第2メモリ4018から第2メモリ出力4019が出力される。ここで第2メモリ4018には、表18(b)のように、今回の記録マークのあるべき長さ(測定結果4007に対応)と直後の無記録部分のあるべき長さ(測定結果4049に対応)との組み合わせに対応して値が格納されており、対応した格納値が出力される。
一方、記録信号4006は、パルス分割回路4008で、先頭パルス4009と中間パルス4010とラストパルス4011に分割される。本例では、先頭パルス4009は記録信号4006の立ち上がりで立ち上がり、Tw後に立ち下がる信号であり、中間パルス4010は記録信号4006の立ち上がりからTw後に立ち上がり記録信号4006の立ち下がりのTw前に立ち下がる信号であり、ラストパルス4011は記録信号4006の立ち下がりのTw前に立ち上がり、記録信号4006の立ち下がりで立ち下がる信号である。記録信号4006のHレベル期間が2Twのときは中間パルスは発生しない。
先頭パルス4009は、第1可変遅延器4015で第1メモリ出力4014だけ遅延され、信号4016となる。
中間パルス4010は、マルチパルス生成回路4022に入力し、中間マルチパルス4025となり、遅延量Kの固定遅延器4026で遅延され、信号4027となる。
ラストパルス4011は、マルチパルス生成回路4028でラストマルチパルス4031となり、セレクタ4032で選択され、信号4033となり、第2可変遅延器4020で、第2メモリ出力4019にしたがって遅延され、信号4021となる。
信号4016と信号4027と信号4021のOR回路4034による出力4035がセレクタ4038で選択され、レーザ駆動回路4040に入力し、光源が駆動され、光駆動波形4041となり、記録マーク4101、4102が形成される。
つぎに、スイッチ4044がONのときを、図42を用いて説明する。
ゲート発生回路4042は、測定結果4007が2のときのみHレベルを出力する。よって、セレクト信号4045が、測定結果4007が2のときに、Hレベルになり、セレクタ4032、4038がY入力を選択して出力する。そのため、ラストパルス4011が第2可変遅延器4020に入力し、遅延され、信号4021となり、さらに、信号4021と信号4016のAND回路4036による出力4037が、レーザ駆動回路4040に導かれる。したがって、記録すべきマークが2Twのときに、Tw以下のパルス幅が作成でき、より小さいマークまで対応できる。
測定結果4007が2以外のときは、スイッチ4044がOFFのときと同じである。
このように、実施例18においては、記録マーク4101あるいは4102を形成するに際して、複数のパルスで駆動し、直前の無記録部分のあるべき長さと記録マークの記録すべき長さの組み合わせに応じて、最初のパルスの駆動開始時刻を遅延して、直前の無記録部分の長さの違いによる前回の記録パワーの熱影響の差異と記録マークの長さの違いによるマーク始端部分の熱履歴の差異を補正するので、マーク始端を正しい位置に形成でき、かつ、記録マークの記録すべき長さに応じて、最後のパルスの駆動を早く終了して、記録マークの長さの違いによるマーク終端部分の熱蓄積の差異と直後の無記録部分の長さの違いによるマーク終端部分での熱履歴の差異を補正するので、記録マークの終端部分も正しい位置に形成することができる。また、複数のパルス状に駆動することにより、媒体に与える熱負荷を軽減でき、繰り返し記録による劣化を軽減する効果もある。
また、パルス分割回路による、先頭パルス、中間パルス、ラストパルスの分割方法を変えることにより、各種パルスパターンに対応できる。
なお、ここでは光駆動波形は記録パワーと消去パワーの間で駆動しているが、記録パワーと再生パワーの間、記録パワーと0との間等、記録媒体にあわせて駆動すればよい。
(実施例19)
図43は本発明の第19の実施例における光学情報の記録方法の記録波形を示すものである。(43a)は最大反転間隔(以降Tmaxと表す)の変調データであり、(43b)は変調データ(43a)に相当する記録マークを形成するための記録波形であり、(43c)は形成される記録マークである。
(43d)は最小反転間隔(以降Tminと表す)の変調データであり、(43e)は変調データ(43d)に相当する記録マークを形成するための記録波形であり、(43f)は形成される記録マークである。
記録波形(43b)は、第1番目のパルスとそれに続く(Tmax−Tmin)/Tw個(Twは検出窓幅。以降Twで表す)の後続パルスから構成されており、変調データ(43a)の立ち上がり(E1)と前記第1番目のパルスの立ち上がり(E2)との間隔はx(0<x)であり、変調データ(43a)の立ち上がり(E1)と前記第1番目のパルスの立ち下がり(E3)との間隔はTmin+y(y<0.5Tw)であり、変調データ(43a)の立ち上がり(E1)と第1番目の後続パルスの立ち上がり(E4)との間隔はTmin+0.5Tw−z(0≦z<0.5Tw)であり、変調データ(43a)の立ち上がり(E1)と第1番目の後続パルスの立ち下がり(E5)との間隔はTmin+Twであり、変調データ(43a)の立ち上がり(E1)と第n番目の後続パルスの立ち上がり(nは整数、1≦n≦(T−Tmin)/Tw)との間隔はTmin+nTw−0.5Tw−z(0≦z<0.5Tw)であり、変調データ(43a)の立ち上がり(E1)と第n番目(nは整数、1≦n≦(T−Tmin)/Tw)の後続パルスの立ち下がりとの間隔はTmin+nTwである。
従って、第1番目のパルスの立ち下がり(E3)と最初の後続パルスの立ち上がり(E4)との間隔T1は、0.5Tw−z−yであり、後続パルス間の間隔T2は、0.5Tw−zであるので、y≠0のときに、T1≠T2という状態をとりうる。
ここで、xの設定により、記録マーク(43c)の伸び量d1を補正できるので、Tmaxに相当する長さの記録マークが正しく記録できる。
なお、xの設定のさいには、y=0の状態で設定すればよい。
記録波形(43e)は、第1番目のパルスのみで構成されており、変調データ(43d)の立ち上がり(E6)と前記第1番目のパルスの立ち上がり(E7)との間隔は最大反転間隔のマークを正しく記録するよう設定したx(0<x)であり、変調データ(43d)の立ち上がり(E6)と前記第1番目のパルスの立ち下がり(E8)との間隔はTmin+y(y<0.5Tw)である。
ここで、記録マーク(43f)がTminに相当する長さになるようにyを設定することができる。
以上のように、記録波形(43b)により形成される記録マークの長さが最大反転間隔Tmaxに相当する長さになるようにxを設定することができ、記録波形(43e)により形成される記録マークの長さが最小反転間隔Tminに相当する長さになるようにyを設定することができるので、所望のマーク長を得ることができる。
なお、記録波形(43b)(43e)において、ピークパワーとバイアスパワーとの間でパワー変調しているが、ライトワンス媒体や光磁気媒体に記録する時はピークパワーを記録パワーにし、バイアスパワーを再生パワーに設定すれば良いし、相変化媒体に記録するときはピークパワーを記録パワーにし、バイアスパワーを消去パワーに設定すれば良い。
(図44)は、第19の実施例における光学情報の記録方法を(1、7)変調に応用したときの記録波形を示したものである。
ここで、Tmax=8Tw、Tmin=2Tw、x=Tw、y=0.25Tw、z=0とした。
(44a)は最大反転間隔8Twの変調データであり、(44b)は変調データ(44a)に相当する記録マークを形成するための記録波形である。
(44c)は7Twの変調データであり、(44d)は変調データ(44c)に相当する記録マークを形成するための記録波形である。
(44e)は6Twの変調データであり、(44f)は変調データ(44e)に相当する記録マークを形成するための記録波形である。
(44g)は5Twの変調データであり、(44h)は変調データ(44g)に相当する記録マークを形成するための記録波形である。
(44i)は4Twの変調データであり、(44j)は変調データ(44i)に相当する記録マークを形成するための記録波形である。
(44k)は3Twの変調データであり、(44l)は変調データ(44k)に相当する記録マークを形成するための記録波形である。
(44m)は最小反転間隔2Twの変調データであり、(44n)は変調データ(44m)に相当する記録マークを形成するための記録波形である。
記録波形(44b)は、第1番目のパルスとそれに続く(8Tw−2Tw)/Tw=6個の後続パルスから構成されており、変調データ(44a)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち上がりとの間隔はx=Twであり、変調データ(44a)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち下がりとの間隔はTmin+y=2.25Twであり、変調データ(44a)の立ち上がりと第n番目の後続パルスの立ち上がりとの間隔はTmin+nTw−0.5Tw−z=(1.5+n)Twであり、変調データ(44a)の立ち上がりと第n番目の後続パルスの立ち下がりとの間隔はTmin+nTw=(2+n)Twである。
記録波形(44d)は、第1番目のパルスとそれに続く(7Tw−2Tw)/Tw=5個の後続パルスから構成されており、変調データ(44c)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち上がりとの間隔はx=Twであり、変調データ(44c)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち下がりとの間隔はTmin+y=2.25Twであり、変調データ(44c)の立ち上がりと第n番目の後続パルスの立ち上がりとの間隔はTmin+nTw−0.5Tw−z=(1.5+n)Twであり、変調データ(44c)の立ち上がりと第n番目の後続パルスの立ち下がりとの間隔はTmin+nTw=(2+n)Twである。
記録波形(44f)は、第1番目のパルスとそれに続く(6Tw−2Tw)/Tw=4個の後続パルスから構成されており、変調データ(44e)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち上がりとの間隔はx=Twであり、変調データ(44e)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち下がりとの間隔はTmin+y=2.25Twであり、変調データ(44e)の立ち上がりと第n番目の後続パルスの立ち上がりとの間隔はTmin+nTw−0.5Tw−z=(1.5+n)Twであり、変調データ(44e)の立ち上がりと第n番目の後続パルスの立ち下がりとの間隔はTmin+nTw=(2+n)Twである。
記録波形(44h)は、第1番目のパルスとそれに続く(5Tw−2Tw)/Tw=3個の後続パルスから構成されており、変調データ(44g)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち上がりとの間隔はx=Twであり、変調データ(44g)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち下がりとの間隔はTmin+y=2.25Twであり、変調データ(44g)の立ち上がりと第n番目の後続パルスの立ち上がりとの間隔はTmin+nTw−0.5Tw−z=(1.5+n)Twであり、変調データ(44g)の立ち上がりと第n番目の後続パルスの立ち下がりとの間隔はTmin+nTw=(2+n)Twである。
記録波形(44j)は、第1番目のパルスとそれに続く(4Tw−2Tw)/Tw=2個の後続パルスから構成されており、変調データ(44i)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち上がりとの間隔はx=Twであり、変調データ(44i)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち下がりとの間隔はTmin+y=2.25Twであり、変調データ(44i)の立ち上がりと第n番目の後続パルスの立ち上がりとの間隔はTmin+nTw−0.5Tw−z=(1.5+n)Twであり、変調データ(44i)の立ち上がりと第n番目の後続パルスの立ち下がりとの間隔はTmin+nTw=(2+n)Twである。
記録波形(44l)は、第1番目のパルスとそれに続く(3Tw−2Tw)/Tw=1個の後続パルスから構成されており、変調データ(44k)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち上がりとの間隔はx=Twであり、変調データ(44k)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち下がりとの間隔はTmin+y=2.25Twであり、変調データ(44k)の立ち上がりと第n番目の後続パルスの立ち上がりとの間隔はTmin+nTw−0.5Tw−z=(1.5+n)Twであり、変調データ(44k)の立ち上がりと第n番目の後続パルスの立ち下がりとの間隔はTmin+nTw=(2+n)Twである。
記録波形(44n)は、第1番目のパルスのみで構成されており、変調データ(44m)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち上がりとの間隔はx=Twであり、変調データ(44m)の立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち下がりとの間隔はTmin+y=2.25Twである。
また、以上の記録は計において、第1番目のパルスの立ち下がりと最初の後続パルスの立ち上がりとの間隔は、0.25Twであり、後続パルス間の間隔は、0.5Twであり、両者は異なる。
実際に、書換可能な相変化光ディスクに図44の記録方法で記録したときの、変調データ反転間隔にたいする形成された記録マークの長さを測定した結果を、従来方法と比較して、図45に示した。
用いたディスクの記録膜はGeTeSb系材料で、膜厚は250オングストロームとした。また記録膜の上下にZnS−SiO2混合層が設けてある。基板はあらかじめトラックの形成してある5インチのポリカーボネイト基板を使用した。このディスクを回転させ、線速度6m/sにおいて、レーザ波長830nm、対物レンズNA0.5のヘッドを用いて、最短マーク長0.8μm(2Tw、Tw=67ns)で記録を行った。記録パワーは15.6mW、消去パワーは8mWである。
図45において、白丸は従来の記録方法による結果であり、変調データでの反転間隔よりも長い記録マークが形成されてしまう。これに対して、黒丸は本発明の実施例である図44の記録波形を用いた結果であり、変調データでの反転間隔とほぼ等しい長さの記録マークが形成された。即ち所望の長さの記録マークが得られた。
以上のように本実施例によれば、反転間隔Tに相当する記録マークを形成するための記録波形を、第1番目のパルスとそれに続く(T−Tmin)/Tw個(Tminは最小反転間隔、Twは検出窓幅)の後続パルスから成る複数のパルス列で構成し、変調データの立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち上がりとの間隔はx(0<x)であり、変調データの立ち上がりと前記第1番目のパルスの立ち下がりとの間隔はTmin+y(Tminは最小反転間隔、y<0.5Tw、Twは検出窓幅)であり、変調データの立ち上がりと第n番目(nは整数、1≦n≦(T−Tmin)/Tw、Tminは最小反転間隔、Twは検出窓幅)の後続パルスの立ち上がりとの間隔はTmin+nTw−0.5Tw−z(0≦z<0.5Tw、Tminは最小反転間隔、Twは検出窓幅)であり、変調データの立ち上がりと第n番目(nは整数、1≦n≦(T−Tmin)/Tw、Tminは最小反転間隔、Twは検出窓幅)の後続パルスの立ち下がりとの間隔はTmin+nTw(Tminは最小反転間隔、Twは検出窓幅)であり、最大反転間隔のマークが所望の長さに形成されるようにxを設定し、最小反転間隔のマークが所望の長さに形成されるようにyを設定して構成することにより、所望の長さのマークを得ることができる。
図46は本発明の第19の実施例における記録波形が得られる光学情報の記録装置のブロック図を示すものである。図46において、4600は周期が検出窓幅に等しいクロックを発生するクロック発生器、4601は入力データを変調する変調器、4602は前記変調器4601の出力から最小反転間隔のパルスを出力するパルス発生回路、4603は前記パルス発生回路4602の出力パルスの立ち上がりエッジを遅延させたパルスを出力する第1遅延回路、4604は前記第1遅延回路4603の出力パルスの立ち下がりエッジを遅延させたパルスを出力する第2遅延回路、4605は前記クロックと前記変調器4601の出力と前記パルス発生回路4602の出力を用いて複数パルス列を出力するマルチパルス発生回路、4606は前記第2の遅延回路4604の出力と前記マルチパルス発生回路4605の出力との論理和を出力する論理和回路、4607は前記論理和回路4606の出力を用いて光学ヘッドのレーザを駆動するレーザ駆動回路、4608は光学ヘッド、4609は光ディスクである。
以上のように構成された光学情報の記録装置について、図47を用いてその動作を説明する。
クロック発生器4600は、周期が検出窓幅Twのクロック(47b)を出力する。dutyは可変である。
変調器4601は、前記クロック(47b)を入力して、前記クロックに同期した変調データ(47a)を出力する。
パルス発生回路4602は、前記変調データ(47a)を入力して、前記変調データ(47a)の立ち上がりから最小反転間隔Tminのパルス幅を有するパルス(47c)を出力する。
第1遅延回路4603は、前記パルス(47c)を入力して、前記パルス(47c)の立ち上がりエッジをxだけ遅延させた第1遅延パルス(47d)を出力する。
第2遅延回路4604は、前記第1遅延パルス(47d)を入力して、前記第1遅延パルス(47d)の立ち下がりエッジをyだけ遅延させた第2遅延パルス(47e)を出力する。
マルチパルス発生回路4605は、前記変調データ(47a)と前記パルス(47c)と前記クロック(47b)とを入力して、前記パルス(47c)の立ち下がりから前記変調データ(47a)の立ち下がりまでの期間で前記クロック(47b)と逆位相の信号を出力するようなマルチパルス(47f)を出力する。
論理和回路4606は、前記第2遅延パルス(47e)と前記マルチパルス(47f)を入力して、駆動信号(47g)を出力する。
レーザ駆動回路4608は、前記駆動信号(47g)に従って光学ヘッド8のレーザを光駆動波形(47h)のように駆動し、光ディスク4609に記録マークを形成する。
光駆動波形(47h)において、ピークパワーとバイアスパワーとの間でパワー変調しているが、ライトワンス媒体や光磁気媒体に記録する時はピークパワーを記録パワーにし、バイアスパワーを再生パワーに設定すれば良いし、相変化媒体に記録するときはピークパワーを記録パワーにし、バイアスパワーを消去パワーに設定すれば良い。
この構成により、第1遅延パルス(47d)の遅延量xにより最大反転間隔に相当する記録マークの長さを所望値にすることができ、かつ前記第2遅延パルス(47e)の遅延量yにより最小反転間隔に相当する記録マークの長さを所望値にすることができる。