JP2006338876A - 光ディスクならびに光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】射出成型により形成される光ディスクの複屈折の程度を低減するとともに、複屈折を含む光ディスクからC/N比の高い再生信号を得ることのできる光ディスク装置を提供する。
【解決手段】この発明の光ディスク1においては、2枚の基板1a,1bが貼り合わせられた状態で、複屈折のレベルが、読み出し専用ディスクにおいては、60nm、追記型ディスクにおいては、60nm、書換え型ディスクにおいては、40nm以内に、それぞれ設定される。
【選択図】 図3

Description

この発明は、レーザ光を用いて、情報記録媒体に情報を記録し、また情報記録媒体から情報を再生する光ディスク装置ならびに情報記録媒体である光ディスクにおいて、C/N比の高い信号を安定して得ることのできる光ディスクならびに光ディスク装置に関する。
光ディスクは、CDやDVD−ROMに代表される再生専用型、CD−RやDVD−Rに代表される1回追記型、コンピュータの外付けメモリや録再ビデオに代表される書き換え可能型(CD−RW,DVD−RAM)等のさまざまな形態により、広く普及している。
近年、光ディスクは情報関連及び放送関連機器で求められる記録容量の急激な増加に対応するため容量の増大が求められている。そのため、記録密度を上げる目的で、レーザ波長の短波長化(集光スポット径の小径化)や超解像技術の利用等の研究が進められる一方、トラックピッチ、マークピットピッチを詰めるために、電子ビーム露光等のマスタリング技術が検討されている。
今日、広く利用されているDVD規格のディスクは、ポリカーボネート樹脂の射出成型により作製された0.6mm厚の基板に、反射膜や記録膜が成膜された後、紫外線硬化樹脂(以下UV樹脂)等を用いて、2枚が貼り合わせられることで、1.2mmの厚さに形成される。
なお、例えばDVD−RAMは、直径12cmの光ディスク片面にMPEG2画像を2時間以上録画したいという要求から商品化され、記憶容量が片面4.7GB、トラック密度が0.74μm/トラック、線密度が0.267μm/ビットと決められている。また、情報の記録または再生に利用される光ビームの波長は650nmで、光ヘッドに組み込まれる対物レンズの開口数は0.6である。
ところで、射出成型により薄い樹脂ディスクを形成する場合、成型時に基板内に残る機械的ひずみの影響である光学的異方性を完全に除去することは困難である。光学的異方性は、周知の複屈折を引き起こすことから、複屈折により生じる位相遅れが生じて、光ディスクでは、再生信号の強度が減衰される問題がある。すなわち、複屈折の影響により、光ディスクに照射された所定波長で、所定方向の偏光を有する光ビームが薄い樹脂ディスクの中を伝搬されて出射される際に、再生信号として利用可能な光ビームの強度が少なくなる。このため、上述のDVD規格の光ディスクにおいては、複屈折の上限値が100nmに規定されている。
今日、記録密度のさらなる増大の要求に従って、波長の短い光ビーム、例えば405nmの光ビームを用いて、記録密度を高めることが既に提案されている。この場合、光ビームの波長が短くなることに起因して、複屈折の値が同じでも、再生信号の振幅は、さらに減少する。
なお、波長400nmの光ビームを用いる光ディスクの複屈折を規定する方法に関して、光ディスク回転方向1周の複屈折の変動量をダブルパス測定において±20nmpp以下に設定する、という提案がある(例えば特許文献1参照)。
また、透明フィルムを情報が記録されている基盤に貼りつける方式の光記録媒体において、透明フィルムの複屈折を20nm以下にすることが報告されている(例えば特許文献2参照)。
特開2002−304770号公報(抄録A)(請求項1ないし4、第2頁右欄<実施例1>第2パラグラフ、第3頁左欄<実施例2>全パラグラフ、同頁同欄<実施例3>全パラグラフ、同頁右欄第2パラグラフ、要約)。 特開2000−67468号公報(抄録A)(請求項1、第2頁左欄第4パラグラフ、要約)。
上述した通り、光ディスクの記録容量を増大させるために波長の短い光ビームを用いる場合には、複屈折の影響により、光ディスクからの再生信号の信号振幅が減少して、情報の再生が不安定になる問題がある。
また、特許文献1において定義された複屈折の数値は、実際には、支持基盤に接着される透明シート単体での数値であり、射出成型によりパターンを転写する成形基板の場合に重要な問題となるパターンの転写性や基板の反りあるいは基板の厚さ等の考慮すべき特性の全てを含む数値ではない。
同様に、特許文献2において定義された複屈折の数値も、基板表面上に接着層を介して貼り合わせられるフィルム単体の数値であり、射出成型によりパターンを転写する成形基板の場合に重要な問題となるパターンの転写性や基板の反りあるいは基板の厚さ等の考慮すべき特性の全てを含む数値ではない。
従って、特許文献1および2のそれぞれまたはいずれか一方に開示された数値が満足されたとしても、光ディスクから得られる再生信号の信号振幅が減少して情報の再生が不安定になる問題は、解決されていない。
なお、高密度のピットやグルーブを含み、波長が405nmの光ビームが利用される光ディスクを射出成型により一体形成する場合には、波長が650nmの光ビームを用いるDVD規格の光ディスクに比較してさらに厳しい転写性が要求されることから、例えば複屈折の数値を定義する場合には、再生信号の信号振幅の大きさについても考慮する必要がある。
この発明の目的は、複屈折を含む情報記録媒体である光ディスクおよび光ディスクから情報を再生する光ディスク装置においてC/N比の高い信号を安定して得ることのできる光ディスクならびに光ディスク装置を提供することである。
この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、射出成形により形成された情報マークが転写された成形基板に、波長が600nm以下のレーザ光により、1回のみ情報が記録可能な記録膜が成膜された光ディスクへの情報の記録または同光ディスクからの情報の再生、あるいは反射膜が成膜された光ディスクからの情報の再生が可能な光ディスクにおいて、上記光ディスク全域の複屈折成分の大きさが、ダブルパス測定において±60nm以内であることを特徴とする光ディスクを提供するものである。
本発明によれば、波長が405nmの光ビームを用いて情報が再生可能な光ディスク(情報記録媒体)から得られる再生信号の信号振幅の減少が抑制され、高いC/N比の再生信号が得られる。
また、光ディスク装置においても光ディスクの複屈折に依存しない安定な信号再生が可能となる。
従って、情報記録媒体に記録可能な情報量が増大される。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の実施形態が適用可能な光ディスクを製造する工程を順に説明する概略図である。
まず、図1(a)に示す通り、例えば直径が220mmで厚さが6mmガラス板を用意し、その表面を所定の表面粗さまで研磨したのち洗浄してガラス原盤101を得る。
次に、図1(b)に示す通り、ガラス原盤101の表面にフォトレジスト102を塗布し、続いて、図1(c)に示すように、例えば波長351nmのガスレーザを光源とする原盤露光機を用い、案内溝(凹凸)やピット等であるパターン103を露光する。
次に、露光したガラス原盤1をアルカリ現像液で現像して、フォトレジストの未現像部分を除去し、図1(d)に示すようなピット等のパターン104を得る。
以下、図1(e)に示すように、ガラス原盤1に、例えばNi等をメッキし、そのメッキをガラス原盤101から剥離することによりパターン104が転写されたスタンパ105が得られる。
スタンパ105は、図2(a)に示されるように、射出成形機201にセットされ、スタンパ105を型とした射出成形により、案内溝(凹凸すなわちランドおよびグルーブ)やピット等である所定のパターンが転写された樹脂成形板(図3を用いて以下に説明する光ディスクの第1の基板1aまたは第2の基板1bに相当)が得られる。なお、多くの場合、基板(樹脂成形板1aまたは1b)は、ポリカーボネートにより形成される。
続いて、図2(b)に示されるように、光ディスクの用途および第1の基板と第2の基板の種類に応じ、例えばスパッタ装置により金属または合金膜2が成膜され、あるいはスピナーにより色素膜2がコートされる。例えば、光ディスクがDVD−ROMである場合には、AlやAgの反射膜2が、DVD−RAMである場合には、多層の記録膜2が成膜される。なお、基板としては、光ディスクの用途に応じ、パターンや金属または合金膜あるいは色素膜2が形成されない平板であるダミー基板も用いられる。
以下、図2(c)に示されるように、詳述しないスピナーのターンテーブルに基板(1aまたは1b)が装着され、例えば紫外線が照射されることで硬化する図示しないUV硬化樹脂が接着剤として所定量塗布された後、別工程で予め用意されている第2の基板(1b)が基板(1a)上にセットされて、詳述しない紫外線(UV光)が照射されることで、2枚の基板(1a,1b)が貼り合せられる。
なお、基板1a,1bが成形される際には、例えば樹脂材料の温度やスタンパ(型)5の温度、樹脂材料の注入時の圧力、冷却時間、離型時の型分離速度等のパラメータが最適化される。これにより、各基板(1a,1b)へのパターンの転写性、基板単体の反り、基板内の複屈折の大きさ、基板の厚さ等の特性が所定の値に設定される。
ところで、図1(a)ないし(e)により説明した樹脂を成型して基板を得る際に、同時にパターンを転写する場合、基板内に残る機械的ひずみの影響である光学的異方性を完全に除去することは困難である。
光学的異方性は、周知の複屈折を生じさせることから、光ディスクから情報を再生する際には、以下に示すように、信号振幅を確保するため、さまざまな工夫が凝らされている。
図5は、図1および図2により説明した光ディスクに情報を記録し、また光ディスクに記録されている情報を再生する光ディスク装置の一例を示す概略図である。
光ディスク装置20は、情報記録媒体である光ディスク1に、情報すなわちデータを記録し、あるいは光ディスク1に記録されているデータを再生する。
光ディスク装置20は、以下に順に詳述する光ピックアップ(光学ヘッド)21、光ディスク1から反射されるレーザ光を受光してレーザ光の強度に対応する大きさの電流を出力する信号検出部22、レベルスライス信号処理回路23、PRML信号処理回路24、信号判定回路25、ドライブ制御回路26、エラー訂正部27、上位装置インターフェース28、変調器29、書込み補償回路30、書込みドライバ31、サーボ制御部32、およびスピンドルモータ33等を含む。なお、エラー訂正部27、上位装置インターフェース28および変調器29のそれぞれは、本発明の実施の形態が直接関連する要素ではないので、詳細な説明を省略する。
光ピックアップ21は、図4に一部を抜き出して前に説明したように、所定の波長、例えば405nmのレーザ光(光ビーム)を出射可能な半導体レーザ素子(以下レーザ素子と略称する)11、レーザ素子11により放射されたレーザ光を、光ディスク1の記録面に集光する対物レンズ12、光ディスク1の記録面からの反射光(反射レーザ光)を受光して反射光の強度に対応する電流を出力するフォトディテクタ13(信号検出部22)等を含む。
光ディスク1は、スピンドルモータ33の図示しないクランパにセットされ、情報を示すピット(マーク)列の単位長さ当たりの速度が光ディスク1の全域で同じ速度となるよう、スピンドルモータ33により回転される。
対物レンズ12とレーザ素子11との間には、レーザ素子11から光ディスク1に向けられる光と光ディスク1の記録面で反射された反射光を、レーザ光の偏光面の方向に依存する反射/透過を利用して、分離する偏光ビームスプリッタ14、およびレーザ素子11から光ディスク1に向けられる光と光ディスク1の記録面で反射された反射光のアイソレーションを整合するリターダ((1/4)波長板)15が設けられている。
レーザ素子11には、レーザ素子11から所定強度のレーザ光を出力させる図示しないレーザドライバ、レーザ素子11から出力されるレーザ光の強度を、記録すべき情報の有無に応じて変化させる書込みドライバ31が接続されている。
レーザ素子11から出力されたレーザ光は、対物レンズ12により光ディスク1の記録面に集光される。
この集光されたレーザ光により、光ディスク1が1回のみ情報が記録可能な光ディスクである場合には、情報の記録時には光ディスク1にピット(マーク)列が生成される。また、光ディスク1が情報の記録および消去の可能な光ディスクである場合には、情報の記録時には光ディスク1の相が変化されて、ピット(マーク)列が生成される。なお、ピット(マーク)列は、マークとマークの間隔と各マークの長さとにより、情報を示す。
また、光ディスク1から情報が再生される場合には、ピット(マーク)列の有無に応じ、光ディスク1で反射されたレーザ光の偏光の方向が変化される。
レーザ素子11からは、書込み補償回路30により設定される指示(パワー)に応じて書込みドライバ31から供給されるレーザ駆動電流の大きさに対応する強度のレーザ光が出力される。例えば、再生信号を得るための再生用パワー、情報を記録するための記録用パワーもしくは情報を消去するための消去パワーのいずれかの強度のレーザ光が出力される。
光ピックアップ21の信号検出部22(フォトディテクタ13)は、図6に示すように、レーザ光を検出する光検出器としてのフォトディテクタ13の任意の検出領域(この例では4分割であり、それぞれの検出領域を、左上から時計回りに13a,13b,13c,13dと示す)からの各検出信号(Ia,Ib,Ic,Id)を、それぞれ電流信号から電圧信号に変換する電流−電圧変換器(アンプ)41a,41b,41c,41d、アンプ41a,41bからの信号を加算する加算器42a、アンプ41c,41dからの信号を加算する加算器42b、加算器42aからの信号を加算器42bからの信号により減算する減算器43等を含む。
減算器43からの信号つまり信号検出部22からの出力信号は、データ再生用のレベルスライス信号処理回路23とPRML(Partial Response and Maximum Likelihood)信号処理回路24とに出力される。
レベルスライス信号処理回路23は、図7に示すように、AGC(Automatic Gain Control)アンプ51、加算器52、等化器53、レベルスライス検出器54、PLL回路55、RLL復調器56、AGC制御部57、オフセット制御部58等を含む。
信号検出部22から供給された信号(光ディスク1からの反射光を光電変換した出力)のレベルは、AGCアンプ51において、AGC制御部57からの制御信号に基づいて補正され、加算器52に出力される。
AGCアンプ51でゲインコントロールされた信号は、加算器52において、オフセット制御部58からのオフセット信号が加算され、等化器53に出力される。
加算器52によりオフセット信号が加算された信号は、等化器53において、再生信号の波形(再生波形)に対して、予め設定されている閾値と等化波形との交点をウィンドウの中心に一致(または近似)させる波形等化(処理)され、レベルスライス検出器54、AGC制御部57、オフセット制御部58に出力される。
レベルスライス検出器54において、PLL回路55からのチャネルクロックに基づいて等化器53からの等化波形と閾値との交点が検出され、ウィンドウ内で交点が検出されれば「1」、検出されなければ「0」の2値データが、RLL復調器56へ出力される。
PLL回路55においては、レベルスライス検出器54からの信号に基づいてチャネルクロックが生成され、RLL復調器56へ出力される。
RLL復調器56においては、レベルスライス検出器54からの2値データが、RLLコードに基づいて復調される。
AGC制御部57においては、等化器53により波形等化された等化波形出力に基づいて、AGCアンプ51における補正量が設定される。
オフセット制御部58においては、等化器53からの等化波形出力に基づいて設定されるオフセット値が加算器52へ出力される。
次に、図8(a)〜図8(g)を用いて、レベルスライス信号処理回路23による信号処理方式である波形スライス方式の一例を説明する。なお、図8(a)は記録データを、図8(b)は記録波形を、図8(c)はピットとレーザ光との位置関係を、図8(d)は再生波形(信号検出部22の出力)を、図8(e)は等化波形を、図8(f)は交点検出2値データを、それぞれ示している。
光ディスク1には、記録すべき情報である記録データ(図8(a))と対応づけられたNRZI(Non Return Zero Inverted)形式の記録波形(図8(b))に従って、図8(c)に示すようなピット(マーク)列があらかじめ形成されている。
光ディスク1に記録されている情報の再生においては、光ディスク1のピット(マーク)列上に、光ピックアップ21のレーザ素子11から再生用の光ビームが、図8(c)に、斜線で示すようなビームスポットとして照射される。これにより、ピットの有無に応じて反射率またはビームスポット内の偏光の方向が変化された反射レーザ光が得られる。この反射レーザ光を、図5に示した信号処理部22により受光して信号処理することで、光ディスク1に記録されている情報が読み出される。すなわち、光ディスク1から得られた反射レーザ光を、図4に示したフォトディテクタ13により光電変換して得られる出力から、光ディスク1に記録されている情報に対応した再生信号が得られる。
信号処理部22(フォトディテクタ13)からの再生信号の波形(再生波形)は、記録再生系の特性に起因して、図8(b)を用いて前に説明した記録波形のような矩形波とはならず、図8(d)に示すように鈍った波形となる。
再生信号の波形(再生波形)は、等化器53により、図8(d)に示した再生波形に対して、図8(e)に示すように、予め設定された閾値(図8(f)に一点鎖線で示す)と等化波形の交点をウィンドウの中心に一致(または近似)させる波形等化(処理)される。具体的には、再生信号の高周波成分が増幅される。
等化処理された再生信号の波形(再生波形)は、レベルスライス検出器54により、図8(f)に示すようなウィンドウ内で、等化波形と閾値との交点が検出された場合には「1」、検出されない場合には「0」として2値化される。
従って、RLL復調器56から、レベルスライス検出器54により得られた2値データが復調された復調信号が出力される。
PRML信号処理回路24は、図7に示すように、AGCアンプ61、加算器62、A/D変換器63、線形等化器(等化器)64、ML復号器(ヴィタビ復号器)65、RLL復調器66、PLL回路67、AGC制御部68、オフセット制御部69等を含む。
信号検出部22から供給された信号(光ディスク1からの反射光を光電変換した出力)のレベルは、AGCアンプ61において、AGC制御部68からの制御信号に基づいて補正され、加算器62に出力される。
AGCアンプ61によりゲインコントロールされた信号は、加算器62において、オフセット制御部69からのオフセット信号が加算され、A/D変換器63に出力される。
加算器62においてオフセット信号が加算された信号は、A/D変換器63において、PLL回路67からのチャネルクロックに基づいて、離散時間と離散振幅値系列とに変換されてデジタル信号に変換され、等化器64へ出力される。
A/D変換器63から出力されたデジタル信号は、FIRフィルタ(トランスバーサルフィルタ)等を含む線形等化器64において、再生信号の波形(再生波形)に対して、PR(1,1)特性の波形に等化処理され、ML復号器65、PLL回路67、AGC制御部68およびオフセット制御部69へ出力される。
ML復号器65においては、等化器64からの等化波形が復号され、バイナリ(2値)データとして、RLL復調器66へ出力される。なお、ML復号器65には、例えばヴィタビ復号器が利用可能である。
RLL復調器66においては、ML復号器65から出力された復号化2値データが、RLLコードに基づいて復調される。
PLL回路67においては、等化器64から出力された等化波形を基にチャネルクロックが生成され、A/D変換器63へ出力される。すなわち、PLL回路67においては、PR等化波形の振幅値と理想的な振幅値との差が位相差に換算され、チャネルクロックがリカバリ(復調)される。
AGC制御部68においては、等化器64から出力された等化波形を基に、AGCアンプ61における補正量(ゲインコントロールレベル)が設定される。
オフセット制御部69においては、等化器64から出力された等化波形を基に、加算器62に出力されるオフセット値が設定される。
次に、図9(a)〜図9(g)を用いて、PRML信号処理回路24による信号処理方式について説明する。なお、図9(a)は記録データを、図9(b)は記録波形を、図9(c)はピットとレーザ光との位置関係を、図9(d)は再生波形(信号検出部22の出力)を、図9(e)はPR(1,1)特性を、図9(f)は、PR(1,2,1)特性を、図9(g)はPR(1,2,2,1)特性を、それぞれ示している。
光ディスク1には、記録すべき情報である記録データ(図9(a))に対応づけられたNRZI形式の記録波形(図9(b))に従って、図9(c)に示すようにピット(マーク)列があらかじめ形成されている。
光ディスク1に記録されている情報を再生する場合、光ディスク1のピット列上に、図9(c)に、斜線で示すようなビームスポットとして、光ピックアップ21のレーザ素子11から再生用の光ビームが、照射される。これにより、ピットの有無に応じて反射率またはビームスポット内の偏光の方向が変化された反射レーザ光が得られる。この反射レーザ光を、図5に示した信号処理部22により受光して信号処理することで、光ディスク1に記録されている情報が読み出される。すなわち、光ディスク1から得られた反射レーザ光を、図4に示したフォトディテクタ13により光電変換して得られる出力から、光ディスク1に記録されている情報に対応した再生信号が得られる。
図9(d)に示される通り、記録再生系の特性に起因して記録データ(図9(a))に比較して鈍った波形である再生波形は、図8を用いて前に説明した等化器64により、PR(1,1)特性、PR(1,2,1)特性およびPR(1,2,2,1)特性に従って、それぞれ等化される。
PR(1,1)特性は、連続する2識別点(すなわち2つのチャネルクロック時刻における再生波形の振幅値)に、インパルス応答が、それぞれ1:1の割合で現れる特性である。
すなわち、図9(a)記録データの最初の部分
0 1 0 0 1 0
に対応する図9(b)のNRZI形式の記録波形は、
0 1 1 1 0 0
である。
再生波形は、記録波形の1に対するインパルス応答と見なすことができ、
0 1 1 0
0 0 1 1 0
0 0 0 1 1 0
という、応答の線形重畳である
0 1 2 2 1 0
で示される図9(e)のような波形がPR(1,1)特性(クラス)として等化されるべき目標波形となる。
なお、PR(1,2,1)特性は、インパルス応答が、連続する3識別点(すなわち3つのチャネルクロック時刻における再生波形の振幅値)に、それぞれ、1:2:1の割合で現れる特性である。また、PR(1,2,2,1)特性は、インパルス応答が、連続する4識別点(すなわち4つのチャネルクロック時刻における再生波形の振幅値)に、それぞれ、1:2:2:1の割合で現れる特性である。
すなわち、PR(1,1)特性の場合と同様に、記録波形に対応するインパルス応答の線形重畳により求められる等化されるべき目標波形は、図9(f)および図9(g)となる(図示しないが、他のPR特性についても同様である)。
図9(e)、図9(f)、図9(g)から明らかなように、等化後の特性は、PR(1,1)特性、PR(1,2,1)特性、PR(1,2,2,1)特性の順に、次第に波形が鈍くなる。
このように、PRML方式では、光ディスク1からの反射レーザ光を変換して得られる再生波形を再生波形の特性に近いPR特性へ波形等化することにより、等化器64により信号劣化成分が増加することを抑制できる。
ML復号器65においては、等化器64からの等化波形が復号され、バイナリ(2値)データとして、RLL復調器66へ出力される。
ML復号器65においては、等化器64により再生波形が、例えばPR(1,2,2,1)特性に等化されたとすると、PR(1,2,2,1)特性を満たす全ての再生波形系列の中から等化波形のサンプル系列との誤差が最も小さい系列が選択され、選択された再生波形系列を発生させる元となった記録データ(2値のデータ、復号データ)が、状態遷移により推定されて出力される。
図10(a)から図10(c)は、ML復号器65による復号の一例を説明する概略図である。
PRML方式においては、1つのサンプル値から復号されることはなく、複数のサンプル値系列のPR特性に基づく相関関係(波形干渉)の選択を前提としたシーケンスが適用される。従って、サンプル値間で相関を持たない信号劣化成分に対する耐性が強い。
すなわち、図10(a)に示されるような「等化信号サンプル系列」と「ML復号器65により選択される系列」との相関に基づいて、図10(b)に示す「選択された系列の信号レベル」が抽出されることで、図10(c)に示されるような復号データすなわち図9(a)と同一のデータが得られる。
すなわち、図10(a)ないし図10(c)に示したように、PR(1,2,2,1)等化後の信号波形系列が、
0 1 3 5 5 3 1 1 3 5 6 5 3 1……,
であった場合、記録されたデータの候補
0 1 0 1 0 ……
(記録波形は、 0 1 1 0 0……),
に対応するインパルス応答である
0 1 2 2 1 0 ……,
0 0 1 2 2 1 ……
の線形重畳で得られる理想的なPR特性の再生波形
0 1 3 4 3 1 ……
あるいは
他の記録されたデータの候補
0 1 1 1 0……
(記録波形は、 0 1 1 1 0……),
に対応するインパルス応答である
0 1 2 2 1 0 0 ……,
0 0 1 2 2 1 0 ……,
0 0 0 1 2 2 1 ……
の線形重畳でえられる理想的なPR特性の再生波形
0 1 3 5 5 3 1 ……
等の波形系列との相互相関が計算され、再生等化波形との相関の最も大きい(=系列間の誤差の最も小さい)系列が、確率的手法により選択される。
なお、波形の候補は、ツリー構造状に増加するような数え上げも可能である。しかしながら、PR特性を考慮すると取り得る状態数は有限となる。PR(1,2,2,1)特性の場合は、拘束長(波形干渉が及ぶ範囲)は4であり、波形干渉に起因する記録データ系列のバリエーションは、「0」か「1」の2通りのデータ値が4つ並ぶ組み合わせの16通りであるから、冗長のない状態数は、最大でも16である。また、変調符号の制限が入ると、さらにこの状態数が減る可能性が有る。
なお、ML復号器65では、入力されたサンプル値に従って、有る状態から次の状態に遷移したと仮定した場合の確率が計算される。すなわち、同じ状態へ遷移する波形系列の候補が複数になった場合、どちらの候補を選んだほうが確からしいかが、過去からの遷移確率の累積値で判断される。
このため、ML復号器65には、波形系列の候補を記憶するために利用されるパスメモリ(図30ないし図34を用いて後述)が存在する。通常、この長さは数十チャネルビット分に設定される。波形系列の候補は、パスメモリを通過する内に、複数候補が同じ状態に遷移することによる選択が繰り返され、最終的に最も確からしい系列が選択される。なお、ML復号器65は、詳述しないが、サンプル値が入力された時に、有る状態から次の候補の状態移ったと推定される場合の理想振幅値との誤差から換算される、状態が遷移する確率の対数値を計算するブランチメトリック計算部と、加算・比較・選択(Add-compare-select)ブロック回路の略称であるACSと、状態数の各々の状態に対して、状態遷移が繰り返されてその状態になるまでの過去のブランチメトリックの積算値用のメモリであるパスメトリックメモリを含む。また、ML復号器における最も確からしい系列の選択は、周知であるから、ここでは詳細な説明を省略する。
再び、図7を参照すれば、信号判定回路25は、図7に示したスライス方式とPRML方式を切り替えるために利用される。
PRML方式は、線形重畳性が成り立っている場合に、最短マーク/ピットの振幅値が小さいとしても、信号を再生できる。これに対し、レベルスライス方式では、最短マーク/ピットの振幅値があるレベルよりも大きなことが要求されるので、信号強度が減少する系では不利である。本発明では、信号判定回路25により、PRML方式とレベルスライス方式の両方で再生波形を処理して得られた信号に基づいて、光ディスク1から信号を再生するための好適な条件および特性を確認している。従って、光ディスク1に固有の特性、および信号再生のために要求される好適な再生条件により、光ディスク1に記録されている情報が再生される。
ドライブ制御回路26においては、信号判定回路25の出力すなわちPRML信号処理回路24およびレベルスライス信号処理回路23の少なくとも一方からの出力信号に基づいて、再生波形を、PRML信号処理回路24もしくはレベルスライス信号処理回路23のいずれにより再生すべきかを切り換えるための選択信号を出力可能である。
例えば、ドライブ制御回路26から、レベルスライス信号処理回路23の切り換えスイッチ59に選択信号が出力されることにより切り換えスイッチ59がオンされ、レベルスライス信号処理回路23による再生波形からの信号再生が選択される。また、ドライブ制御回路26から、PRML信号処理回路24の切り換えスイッチ69に選択信号が出力されることにより、切り換えスイッチ69がオンされて、レベルスライス信号処理回路23による再生波形からの信号再生が選択される。
なお、ドライブ制御回路26においては、上位装置インタフェース28からの指示データとエラー訂正部27により得られたデータに関連づけられたアドレスデータに基づいて、サーボ制御部32に所定の制御コマンドが出力される。これにより、光ピックアップ21が所定の位置に移動されるとともに、スピンドルモータ33の回転数が、アクセス位置に対応するゾーンの回転数に設定される。
次に、図4により前に説明した光ピックアップによる光ディスク1への情報の記録および光ディスク1からの情報の再生について、説明する。
光源である半導体レーザ素子11から出射されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ(PBS)14および1/4波長板15を通過して対物レンズ11に案内される。対物レンズ12に案内されたレーザ光は、対物レンズ12により与えられる集束性により、光ディスク1の所定の位置すなわちトラックまたはグルーブの所定深さに集光される。
なお、レーザ素子11からのレーザ光のうち、光ディスク1に案内される成分は、偏光面がPBS14の入射面と平行な電界成分(P偏光)であり、偏光面が入射面に垂直な電界成分(S偏光)は、反射PBSにより反射される。
1/4波長板15は、複屈折の値が所定の値となる光学結晶を、レーザ光の波長に対応させた所定の厚さに切り出した板状体であり、レーザ素子11から出射され、PBS14を通過したP偏光の直線偏光を円偏光に、光ディスク1で反射された反射レーザ光の円偏光を直線偏光に、変換する。
すなわち、レーザ素子11からのレーザ光の偏光の方向をx方向とし、PBS14を、x方向の偏光成分を通過させる一方で、x方向と直交するy方向の偏光成分を反射させるように配置した場合、レーザ素子11からのレーザ光はPBS14をそのまま通過し、1/4波長板15で偏光面の方向が円偏光に変換されて対物レンズ12に入射される。一方、光ディスク1で反射されて対物レンズ12に戻された偏光の方向が円偏光である反射レーザ光は、再び1/4波長板15を通過されることで、偏光の方向がy軸方向に向けられた直線偏光となる。
従って、PBS14に戻された光ディスク1からの反射レーザ光は、PBSによりフォトディテクタ13に向けて反射され、フォトディテクタ13により光電変換されて、再生信号を得るための再生波形の出力に用いられる。
ここで、光ディスク1に複屈折が存在する場合の信号強度の変化を説明する。
1/4波長板15により偏光の方向が円偏光にされたレーザ光が光ディスク1で反射された時、複屈折によりy方向に生じる位相遅れの大きさをγとすると、反射レーザ光のうちのレーザ素子11に戻るレーザ光の強度は、レーザ素子11から光ディスク1に向かうレーザ光の強度に比較して、sin(γ/2)倍となる。従って、フォトディテクタ13に向けてPBS14で反射されるレーザ光の強度は、cos(γ/2)倍となる。すなわち、複屈折による位相遅れγが「0」ならば反射レーザ光の全てがフォトディテクタ13に入射されるが、位相遅れγが大きいと、フォトディテクタ13に入射されるレーザ光の強度は、1−sin(γ/2)だけ少なくなる。なお、レーザ素子11に戻る戻り光も、レーザ光のノイズを増やす要因となるため、できるだけ小さく抑える必要がある。
詳細には、レーザ素子11を出射され、PBS14に入射するレーザ光Einは、「a」を、レーザ素子11を出射されたレーザ光の強度とするとき、以下に示す(1)式で示される。
Figure 2006338876
1/4波長板15に入射されるレーザ光の方位角が45°となるよう、1/4波長板15を傾けて配置すると、レーザ光Einは、以下に示す(2)式で示される。
Figure 2006338876
1/4波長板15を通過したレーザ光Eoutは、y方向成分の位相がπ/2だけ遅れ、以下に示す(3)式で示される。
Figure 2006338876
(3)式を座標x−y上で表現すると、上述のレーザ光Eoutは、以下に示す(4)式で示される。
Figure 2006338876
この状態で光ディスク1のピット(マーク)列またはグルーブもしくはランドに照射され、光ディスク1から反射された反射レーザ光Erefに、y方向に位相遅れγが発生すると、反射レーザ光Erefは、以下に示す(5)式で示される。
Figure 2006338876
(5)式を座標x−y上で表現すると、上述の反射レーザ光Erefは、以下に示す(6)式で示される。
Figure 2006338876
この反射レーザ光Erefが、1/4波長板15をもう一度通過されると、y方向成分の位相がπ/2だけ遅れたEoutとなり、以下に示す(7)式で示される。
Figure 2006338876
従って、1/4波長板15を2回通過された反射レーザ光Eref(Eout)の強度Ioutは、以下に示す(8)式で示される。
Figure 2006338876
すなわち、反射レーザ光PBS14に戻されたEoutのうち、PBS14を通り抜けてレーザ素子11へ戻される戻り光の強度Ixは、以下に示す(9)式に、同PBS14で反射されてフォトディテクタ13に向けられる反射レーザ光の強度Iyは、以下に示す(10)に、それぞれ示される。
Ix=asin(Δγ/2) ・・・(9),
Iy=acos(Δγ/2) ・・・(10)。
このように、複屈折Δの影響により位相遅れγが生じた場合、フォトディテクタ13に入射される反射レーザ光の強度は、レーザ素子11から光ディスク1に向けられるレーザ光の強度に比較して、前に説明した通り、cos(γ/2)倍となる。
ところで、現行のDVDディスクにおいては、フォトディテクタ13で検出される信号強度が減少することを抑止するために、ダブルパス測定による複屈折Δの大きさとして、以下の上限が設定されている。
例えば、DVD規格の読み出し専用ディスク(以下DVD−ROMとする)においては、100nm(Standard ECMA-267 P15)、
同一回だけ情報が記録可能なDVD−Rにおいては、100nm(Standard ECMA-279 P16)、
同情報が書き換え可能なDVD−RAMにおいては、60nm(Standard ECMA-272 P13)
である。
また、複屈折Δを測定する方法に関しても、Standard ECMA-267 では、 P41−P42 に、『波長640±15nmのレーザ光をディスクに垂直な方向から7度傾けて入射して測定』することが示されている。
なお、複屈折Δの影響による位相遅れγの大きさは、複屈折Δから「γ=Δ/λ×360°(degree)、λ:レーザ波長」により求めることができる。
従って、DVDディスクでは、複屈折Δとフォトディテクタ13に入射されるレーザ光の強度との関係は、次の[表1]で表される。
Figure 2006338876
表1と複屈折Δの規定を照らし合わせると、DVD−ROMおよびDVD−Rにおいては、信号強度78.4%まで、DVD−RAMについては、91.8%までの信号強度の減少が許容されている。なお、DVD−RAMディスクは、元々反射率が低い上に、書き換えによる信号の劣化が見こまれるため、DVD−ROMおよびDVD−Rに比較して、大きな信号強度を必要とするため、厳しい仕様に決められている。
ところで、信号振幅(信号強度)が減少する系においては、アンプにより信号を増幅することが一般的であるが、単に増幅しただけでは、ノイズ成分も同時に増大されることから、C/N(S/N)比はそのままであり、効果はないことはいうまでもない。
また、画像ソースとして、より高精細な情報が望まれるに伴って、上述のPRML信号処理を用いることによる記録容量の増大が求められている。すなわち、広く利用されているレベルスライス信号処理方式では、単純にピット(マーク)の大きさを低減した場合に、再生波形が隣接ビットからの波形干渉を受けることから、1ビットだけでデータを判定することはできなくなる。
ただし、PRML信号処理方式によっても、波形干渉は存在するため、波形の前後をも考慮に入れたシーケンスのうち最も確からしいものを選択する最尤(ML)検出器を用いることで、より高い誤り率(エラーレート)で再生波形を検出できる。
なお、従来のレベルスライス等化器では、再生波形に対して、ある設定された閾値と等化波形との交点をウィンドウの中心に位置させる等化処理によって検出された交点の位置に基づいて2値データが求められ、交点検出により得られた2値データをNRZI(Non Return Zero Inverted)変換することで、復号データが得られる(光ディスクに記録されているデータが復号される)。
ところで、等化波形と閾値との交点は、雑音等のため必ずしもウィンドウの中心とはならない。このため、ウィンドウ幅で規格化したときの交点データの標準偏差は、ジッタと呼ばれ、光ディスクやドライブの評価基準として使用される。
次に、現行のDVD規格のディスク向けの光ヘッド(光ピックアップ)を用いて、現行DVDよりも高い密度で情報が記録されている光ディスクから、情報を再生する場合を考える。
トラック密度が高くなると、再生信号には、クロストーク成分と呼ばれる信号劣化成分が多く含まれる。一方、線密度が高くなると、再生波形は、より鈍った波形となる。
等化器では、前述したように、再生信号の高周波成分が増幅されることから、入力される再生波形がより鈍っている場合には、高周波成分をより増幅する必要がある。その結果、等化器により、上述の信号劣化成分も増幅されることは明白である。
ところで、表1を用いて前に説明した複屈折Δの影響により、DVD−ROMおよびDVD−Rにおいては、信号強度78.4%まで、DVD−RAMについては、91.8%まで、それぞれ信号強度が減少することは既に説明した通りである。
この複屈折Δの影響を、波長が405nmのレーザ光を用いる光ディスクおよび記録/再生系に適用すると、表2により以下に示す通り、DVD系のディスクと同等の信号強度の低減を許容したとしても、許容される複屈折Δの大きさは、大幅に低減される。
Figure 2006338876
表2より、DVD−ROMおよびDVD−Rに対する複屈折の規格値(100nm)をそのまま適用すると、信号強度は、概ね約分になり、DVD−RAMにおいても、複屈折の規格値(60nm)では、信号強度は約8割になる。
これでは、記録/再生時に、エラーが生じやすく正確な記録/再生ができない問題がある。
特に、波長が405nmのレーザ光を用いる光ディスクおよび記録/再生系で検討されているRLL変調では、最短マークが2T信号(ピット(マーク)列の先端と後端を表す「1」の間に存在が許される「0」の数が1である記録方式)となることから、信号強度の最小値は、さらに小さくなる。
これらの問題点を考慮して、本発明では、次の二通りの方法を考える。
一点目は、信号処理方式に、DVD規格の光ディスクに対する信号の記録および同ディスクからの信号の再生において、現在利用されている波形スライス方式を用いる場合である。この場合、DVD規格の光ディスクと同様の考え方により複屈折の限界値を考察できる。
表1から求めたDVD規格の光ディスクの信号強度の許容範囲[DVD−ROMおよびDVD−R:信号強度78.4%以上、DVD−RAM:91.8%以上]を、405nmの波長のレーザ光を用いる系においても満たす複屈折Δ値を表2から求めると、ROM(再生専用)ディスクおよびR(一回のみ記録可能)ディスクで60nm以下、RAM(記録および消去可能、以下、録再ディスクと呼称する)ディスクで40nm以下となる。
すなわち、複屈折Δの大きさがROM(再生専用)ディスクおよびR(一回のみ記録可能)ディスクで60nm以下、RAM(録再)ディスクで40nm以下であれば、波長405nmのレーザ光を用いた光ディスク装置によっても、安定な情報の記録および再生が可能である。
二点目は、再生信号のS/N(信号対雑音比)が低下した場合の再生信号処理方式として有効なPRML方式を用いる場合である。PRMLでは、特に図6、図7ないし図9を用いて前に説明したML判定回路の効果により、S/N比で約2dB、再生信号のレベルを高めることができる。これは、信号振幅で考えると非ML判定の場合に比較して、概ね8割の信号強度で同等の再生信号を得ることができることを意味している。
すなわち、PRML方式を利用することで、波形スライス方式に比べて80%の信号振幅があれば、安定な記録/再生が可能となる。なお、PRML方式を利用する場合、波形スライス方式に比べて90%の信号振幅が得られるならば、常に安定した記録/再生が可能である。
従って、PRML方式を利用する場合、表1により求めることのできるDVD規格の光ディスクにおける信号強度許容範囲[DVD−ROMおよびDVD−R:信号強度78.4%以上、DVD−RAM:91.8%以上]の80%に当たる[ROMディスクおよびRディスクで信号強度62.7%以上、RAMディスクで73.4%以上]が、信号再生に要求される信号強度の下限値となる。
このことから、表2を用いて、DVD規格の光ディスクにおいて下限値となる信号強度を確保可能な複屈折の値を求めると、ROMディスクおよびRディスクにおいては85nm以下、RAMディスクにおいては70nm以下となる。
また、同様に、好ましく信号強度を確保可能なレベルとして、DVD規格の光ディスクにおいて、信号強度許容範囲の90%に当たる[DVD−ROMおよびDVD−Rで信号強度70.6%以上、DVD−RAMで82.6%以上]の信号強度を確保可能な複屈折の値を求めると、ROMディスクおよびRディスクにおいては75nm以下、RAMディスクにおいては55nm以下となる。
このように、PRML方式を信号処理に用いることで、波長405nmのレーザ光により情報の記録および再生が可能な光ディスクならびに光ディスクに情報を記録し、また光ディスクから情報を再生する光ディスク装置において、上述の複屈折の影響により信号強度が低下したとしても、確実な情報の記録および再生が可能となる。
次に、図3を用いて、図1(a)ないし(e)および図2(a)ないし(c)により既に説明した工程により形成された光ディスクについて詳細に説明する。
光ディスク1は、図1の成形工程で作製された成形基板1aに、金属膜または色素膜(再生専用ディスクにおいては反射膜、一度だけ記録が可能なディスクでは有機記録層、書き換えが可能なディスクでは相変化記録膜)2が設けられた後、詳述しない紫外線硬化樹脂を用いて別の成形基板(またはダミー基板)1bが貼り合せられている。なお、成形基板1aのレーザ光入射面には、ディスクを、傷や汚れから防ぐための詳述しないハードコート層が設けられる。
金属膜または色素膜である記録層2は、再生専用(ROM)ディスク向けの場合、Al,Ag等の金属がスパッタリングまたは真空蒸着等により、厚さ100nm程度、成膜される。記録層2が一回記録可能ディスク向けの有機記録層で有る場合は、405nmのレーザ光を確実に吸収可能な色素材料が、例えばスピンコートにより100nmの厚さに塗布される。記録膜2は、録再ディスク向けの相変化記録膜である場合には、スパッタリング等により、所定の金属または合金膜が形成される。
少なくとも1枚の樹脂成形板(基板1aまたは1b)は、詳述しないスピナーにセットされた状態で、紫外線硬化樹脂3が塗布されて、対向する基板がセットされた後、真空中に放置されることにより紫外線硬化樹脂に含まれる気泡が除去される。続いて、所定の圧力でプレスされた後、紫外線が照射されることで硬化される。
なお、紫外線硬化樹脂には、粘度が400CPS程度の樹脂が利用可能で、例えば本実施例では、大日本インキ製SD694を用いている。
スピナーの回転数は、滴下回転数が60RPMで、振り切り回転数が8000RPMで、厚さ約25μmの樹脂層を得ている。
一方、樹脂成形板(基板1aまたは1bもしくはダミー基板)は、例えば東芝機械製DVD用射出成形機(IS40HD)により、射出成形される。基板材料としては、例えば帝人化成製ポリカーボネート樹脂(AD−5503)が、利用可能である。
既に説明した通り、波長405nmのレーザ光により情報を再生可能なピット(マーク)の大きさは、DVD規格のディスクに比較して小さく、同波長のレーザ光より情報が記録可能な一回記録可能ディスクと録再ディスクにおいては、同様にトラックピッチが狭くなる。
このため、成型時に、スタンパに形成されているパターンを確実に転写するとともに、複屈折の大きさを抑えることは、困難である。特に色素層をコートする一回記録型ディスクにおいては、グルーブが色素で埋まるため、最も転写性を高めることが要求される。
成型基板の特性は、射出圧、型締め圧、ストローク時間、型締めタイミング、および金型の温度等に代表される多くのパラメータに支配されるが、本実施例においては、主として金型の温度に着目している。
基板材料であるポリカーボネート樹脂のガラス転移温度は約150℃であり、金型の温度を上げるとしても上限があるが、温度を上げることで複屈折の大きさが抑制される傾向がある。このため、本実施例では、金型の温度を変化させて、複数種の光ディスクを形成し、以下に説明する方法で評価して、最適条件としている。
なお、サンプルとしたディスクの特性は、以下の通りである。
ROM(再生専用)ディスクとして、波長351nmのKrレーザ光を用いる原盤露光機により原盤を作成した後、最短マーク長を0.205μm、トラックピッチを0.40μm、ピット深さを70nmとした転写データをカッティングにより記録してNiをメッキしたスタンパにより、射出成形の条件を変えて、複屈折の異なる5種類の成形基板すなわちサンプルA,B,C,DおよびEを用意した。
基板の形状は、内径15mm、外経60mm、厚さ0.60mmである。その成形基板に、スパッタ装置でAl膜を約100nm成膜し、紫外線硬化樹脂により別の成形基板と貼り合わせている。
これらのサンプルの複屈折を、半径40mmの位置で測定した。
複屈折の測定には、光源に青色のレーザ光(波長4XXnm)を出力可能なレーザ素子を採用しているアドモンサイエンス社の複屈折測定機を用いる。なお、同装置によれば、ディスクの記録面で反射されたレーザ光の位相変化を、正確に測定できる。
評価にあたって、レーザ光を Standard ECMA-267 P41-42 の規定に準じ、ディスクに垂直な方向から7度傾けて、ディスクに入射させている。
複屈折は、成形基板単板(基板1枚)にレーザを透過させて Single Pass で測定することも可能であるが、単板で測定された複屈折値は、2枚の基板を貼り合わせて光ディスクとした際に、基板内の応力・ひずみの影響により変動するため、実際に貼り合わせられたディスクからの反射光により double Pass 測定することが好ましい。
なお、光ピックアップの対物レンズの開口数NAをNA=0.65とし、波長が405nmのレーザ光により、光ディスクからの反射レーザ光の信号特性を評価している。また、信号特性を評価するため、当社独自の信号処理としてエラーレート評価を採用している。なお、本発明では、データの変調方式に、RLL変調を用いているが、他の変調方式においても、同等の効果が得られることはいうまでもない。
評価条件は、ピット(マーク)列が線速6.6m/sの速度で移動されるよう、サンプルディスクを回転させ、レーザの Read Power を、0.5mWとして予めカッティングされたデータからの反射光を得るものとする。
測定は、RF信号の高反射率側のレベルをRtopとして計測し、図6により前に説明した信号処理回路により、復調されたデータのエラーレートを求める方法である。その際、信号判定回路25によりレベルスライス方式とPRML方式を任意に切り替えて、それぞれの方式で測定したエラーレートを求める。
なお、サンプルディスクを回転させ、得られた反射光に基づいて求められた複屈折の大きさを、ディスク1周分の平均値としている。
表3は、上述したAからEサンプルディスクからの反射光を、信号評価機により取り込んで評価した結果を示している。なお、表3において、Rtopは、サンプルA(複屈折Δが概ね「0」)の値を基準として規格化した値である。また、エラーレートについては、信号が安定して再生できる閾値を1×10−4と定め、それ以下の場合を○、超える場合を×として示している。
Figure 2006338876
表3から明らかなように、複屈折が大きくなるにつれて、Rtopの大きさは減少するが、レベルスライス方式において、サンプルCまで、PRML方式においては、サンプルDまで、適度のエラーレートの範囲内で信号が再生できることが認められる。なお、PRML方式を用いることにより、信号強度が減少した場合であっても、マージン(余裕率)が広がっていることがわかる。
表4は、情報の書き換えが可能な録再ディスクに関し、前に説明したROMディスクと同様に射出条件を換えた5種類のサンプルを用意し、複屈折の影響を評価した結果を示している。なお、原盤およびスタンパは、ROMディスクと同様に作成し、グルーブ(ランド)ピッチを0.68μmとして、グルーブおよびランドのそれぞれにデータを記録している(トラックピッチは0.34μm)。また、グルーブは、ディスクの内周から外周に向かうスパイラル状の連続グルーブとしている。
図11は、表4に示した5種類のサンプルディスクに共通の多層記録膜の例を示している。
図11に示されるように、RAM(録再)ディスクは、例えば成形基板1a(または1b)から順に、第1の誘電体層(ZnSSiO膜)3、第2の誘電体層(SiO)4、第3の誘電体層(ZnSSiOすなわち保護層)5、記録層(GeSbTeBiすなわち多層膜)2、第4の誘電体層(ZnSSiOすなわち熱吸収層=保護層)6、反射層(AgNdCu)7およびハードコート層(紫外線硬化樹脂)8等を含む。なお、第1の誘電体層3から反射層7までは、スパッタにより成膜されている。
各層の厚さは、第1の誘電体層3を30nm、第2の誘電体層4を60nm、第3の誘電体層5を35nm、記録層2を15nm、第4の誘電体層6を30nm、反射層7を100nmとしている。
評価条件は、RAMディスクであるから、始めにデータを記録して、その後記録したデータを再生して得られる反射レーザ光に関し、複屈折の影響を評価している。なお、記録データは、RLL変調されたランダムデータである。
データの記録には、図12に示す記録用に変調されたレーザ波形を用いる。なお、図12において、Pwは書きこみパワーを、Peは消去パワーを、Prは再生パワーを、それぞれ示している。また、各パワーを最適化することで、データを、オーバーライトできる。各パワーの一例を示すと、Pw=5.2mW、Pe=2.4mW、Pr=0.5mWである。なお、線速を5.6m/s、記録時のチャネル周波数を64.8MHzとしている。
これらの条件で、ランドを中心に、合計5トラックに情報を記録し、中央のランドに記録されているデータを再生した。すなわち、クロストークが生じて隣接トラックのデータが漏れ、あるいは隣接トラックにデータを記録する際に照射されるレーザ光の影響により生じるクロスイレーズ等も再現される。
Figure 2006338876
表4において、Rtopは、サンプルA(複屈折Δが概ね「0」)の値を基準として規格化した値である。また、エラーレートについては、信号が安定して再生できる閾値を1×10−4と定め、それ以下の場合を○、超える場合を×として示している。なお、信号処理回路としては、図6により前に説明した系を用いている。
表4から明らかなように、(サンプルの)複屈折の大きさが大きくなるにつれてRtopが減少するものの、レベルスライス方式ではサンプルCまで、PRML方式ではサンプルDまで、適度のエラーレートの範囲内で信号が再生可能である。また、PRML方式を採用することにより、信号強度の減少に対してマージンが広がっていることが認められる。
1回のみ記録可能なディスクについては、詳細な評価結果を示さないが、前に説明した録再ディスクの製造工程に類似した工程により、トラックピッチを0.40μm、グルーブ深さを100nmとして、原盤とスタンパを形成し、色素膜を塗布した基板を2枚貼り合わせたサンプルを用意し、ROMディスクおよびRAMディスクと同様に、反射レーザ光の信号強度を評価している。
なお、色素膜によりグルーブが埋まることを考慮したことにより、グルーブは深さはROMディスクやRAMディスクに比べて深いため、成形条件としては、スタンパにカッティングされたパターンを、より正確に転写できる条件に変化させている。この場合、単体の基板に生じる反りの程度が増大されるが、貼り合わせの際の条件を最適化することで、反りの程度も規格内としている。
色素膜として、シアニン系の色素を約200nmの厚さにスピナーで塗布し、スパッタにより約100nmの厚さのAg膜を反射膜として形成している。なお、上述したサンプルでは、RAMに比べて複屈折の大きさが大きく、表3を用いて前に説明したROMディスクに類似した複屈折の分布を持つサンプルが得られている。
評価条件を、線速が6.6m/s、記録時のチャネル周波数が64.8MHzとして、RAMディスクと同様に評価したところ、レベルスライス方式では複屈折の大きさが約60nm以下のサンプルで、PRML方式では、複屈折の大きさが約85nm以下のサンプルで、適度のエラーレートで信号が再生可能である。
ところで、波長が405nmのレーザ光により情報が再生可能で、また波長のレーザ光により情報が記録可能な光ディスクおよびその光ディスクに情報を記録し、または光ディスクから情報を再生する光ディスク装置においては、光ディスクそのものにおいて、固有の情報が予め記録されている。また、光ディスク装置においては、光ディスクに記録されている情報を再生して、記録条件および再生条件を最適化することができる。
以下に、光ディスクに記録される情報およびその情報を再生できる光ディスク装置の特徴の一例を順に説明する。
光ディスク1は、1)ROM(再生専用)ディスク、2)一回のみ情報が記録可能な追記型(R)ディスク、および3)RAM(録再すなわち書換え型)ディスクのそれぞれに共通なデータ配置構造を有する。すなわち、本実施の形態においては、再生専用/追記型/書換え型のそれぞれに分類される情報記憶媒体(光ディスク1)相互間の互換性確保を重視し、図13により以下に説明する通り、下記の部分で再生専用/追記型/書換え型での共通構造を有する。
(イ)リードインエリア、データ領域、データリードアウト領域を有し、その配列が共通である。
(ロ)リードインエリアは、コネクションエリアを挟んでシステムリードインエリアとデータリードインエリアに共通に分割されている。
(ハ)再生専用/追記型/書換え型いずれも単層(単一の光反射層または記録層)と2層(光反射層または記録層が片面から再生可能な形で2層存在する)の構造を許容する。
(ニ)情報記憶媒体全体の合計厚み、内径、外径寸法が一致する。
図14に示すように再生専用の2層(Opposite track Path)のみに、システムリードインエリアを持つ。なお、リードインエリアを含むディスクのデータエリアの構成は、例えば図15に示す通りである。
上記において、(イ)と(ニ)については、周知のDVD規格の光ディスクにおいても同様である。本実施の形態として特に(ロ)の特徴について説明する。
ディスク内の情報エリアは、ディスクのモードに応じて次の5つの部分に分割される。すなわち、システムリードインエリア、コネクション領域、データリードインエリア、データ領域、データリードアウト領域を有する。情報エリアは、エンボスピットの列からなるトラックを有する。
システムリードインエリア内のトラックは、360°一周する連続した螺旋である。データリードインエリア、データ領域、データリードアウト領域のトラックは360°一周する連続した螺旋である。トラックの中心は、ピットの中心である。
現行DVDにおいても、再生専用、追記型、書換え型のいずれの情報記憶媒体にもリードインエリアが設けられている。また、現行DVDにおける書換え型情報記憶媒体(DVD−RAMディスク、DVD−RWディスク)と追記型情報記憶媒体(DVD−Rディスク)ではエンボスリードインエリアと言って微細な凹凸形状を持ったピット領域が存在している。
上記の書換え型情報記憶媒体、追記型情報記憶媒体のいずれにおいてもピット領域でのピット深さはデータ領域内のプリグルーブ(連続溝)の深さと一致している。
現行DVDにおける再生専用情報記憶媒体である現行DVD−ROMではこのピットの深さは、使用波長をλ、基板の屈折率をnとした時、λ/(4n)が最適な深さと言われている。
現行DVDにおける書換え型情報記憶媒体である現行DVD−RAMではデータ領域内での隣接トラックの記録マークからのクロストーク(再生信号への漏れ込み量)を最も小さくする条件としてプリグルーブの深さはλ/(5n)〜λ/(6n)が最適な深さと言われている。
従って、現行DVD−RAMではそれに合わせてエンボスリードインエリアのピットの深さもλ/(5n)〜λ/(6n)に設定されている。
深さがλ/(4n)もしくはλ/(5n)〜λ/(6n)のピットからは(深さが充分深いので)充分大きな振幅を持った再生信号が得られる。
それに比べて、現行DVD−Rでは、データ領域内のグルーブの深さが非常に浅いため、同じ深さを持ったエンボスリードインエリア内のピットからは大きな再生信号振幅が得られず、再生が安定しない問題がある。
そのため、再生専用/追記型/書換え型のいずれの情報記憶媒体に対しても、フォーマットの互換性を確保しつつ追記型情報記憶媒体のリードインエリアからの安定な再生信号を保証するために、システムリードインエリアを設け、ここでのトラックピッチと最短ピットピッチを、データリードインエリアおよびデータ領域でのトラックピッチと最短ピットピッチ(最短マークピッチ)よりも大幅に大きくしたところに本実施の形態の特徴がある。
現行DVDでは、レベルスライス法を用いて再生信号を検出(アナログ再生信号に対する2値化処理を出力)している。
現行DVDでも、微細な凹凸形状を持ったピットの最短ピットピッチもしくは記録膜の光学的特性変化により形成される記録マークの最短マークピッチが再生用光学ヘッド(図4)に使われる対物レンズのOTF(Optical Transfer Function)特性における遮断(カットオフ)周波数に近いため、最短ピットピッチ/最短マークピッチからの再生信号振幅は大幅に減少している。
更に、最短ピットピッチ/最短マークピッチを詰めればレベルスライス法での再生信号検出は不可能となる。また、上述した理由から現行の追記型情報記憶媒体(現行DVD−R)では最短ピットピッチが詰まっているので、リードインエリアからの安定した再生信号が得れない問題がある。
本実施の形態ではこの相反する問題点を解決するため、
〔α〕リードインエリア内をシステムリードインエリアとデータリードインエリアに分離し、両者のトラックピッチと最短ピットピッチを変化させる、
〔β〕システムリードインエリアではトラックピッチと最短ピットピッチを大幅に広げて最疎ピットピッチからの再生信号振幅に対する最短ピットピッチからの再生信号振幅の低下量を少なくする、それにより最短ピットからの信号再生を容易にしてピット深さの浅い追記型情報記憶媒体におけるシステムリードインエリアからの信号再生を可能にする、
〔γ〕情報記憶媒体自体の記憶容量増加を目指してデータリードインエリア、データエリア、データリードアウトエリアの記録密度を上げるため最短ピットピッチ/最短マークピッチを狭くし、再生信号検出(アナログ信号からの2値化)が難しい現行のレベルスライス法に変えてPRML法を採用する、
〔δ〕最短ピットピッチ/最短マークピッチを詰めて記録密度を向上させるのに適した変調方式を採用する。
すなわち、変調後の“0”が連続する最小数(変調後の(d,k)制約におけるdの値)を、現行DVDでは、d=2に対してd=1の変調規則を採用するという4つの工夫の組み合わせている。このことは、図6により前に説明したPRML信号処理回路により達成される。
なお、システムリードインエリアでのトラックピッチと最小ピットピッチを粗くすることができる。このため、システムリードインエリアでは、図6により前に説明した信号処理回路のうちのレベルスライス信号処理回路を用いて、レベルスライス法により信号再生を2値化する。
詳細には、図15に示すように、本実施の形態の情報記憶媒体は、再生専用形/追記型/書換え型に依らず機械的な寸法は、DVD規格のディスクと一致している。
従って、ユーザが間違えて、
a)本実施の形態情報記憶媒体を既存のDVDプレーヤーやDVDレコーダに装着し、あるいは、
b)DVD規格のディスクを本実施の形態の情報再生装置または情報記録再生装置に装着する危険性がある。
その場合にシステムリードインエリアのエンボスピットのトラックピッチと最短エンボスピット長をDVD規格のディスクのリードインエリアのエンボスピット寸法に近い値に設定することで、上記(a)や(b)の現象が生じた場合でも装置内で新旧媒体の識別を可能とし、その媒体種別に応じた安定な対応を可能とする。
現行の再生専用のDVD−ROMディスクや書換え型のDVD−RAMディスクでは内周部のリードインエリアにエンボス形状のピットが形成されているが、現状の情報再生装置または現状の情報記録再生装置ではレベルスライス法を使ってリードインエリアのエンボスピットからの信号検出を行っている。本実施の形態の情報再生装置または情報記録再生装置ではシステムリードインエリアに対して図7に示したレベルスライス回路23を採用している。
本実施の形態によれば、現行の再生専用のDVD−ROMディスクや書換え型のDVD−RAMディスク内周部のリードインエリアに存在するエンボスピットに対しても図7により前に説明した同じ検出回路を使うことができ、情報再生装置または情報記録再生装置の簡素化が可能となり低価格化を実現できる。実験によるとトラックピッチ、最短ピット長が±30%変化しても、図7に示したレベルスライス回路で安定にスライスレベルを検出できる。
本実施の形態情報記憶媒体のデータ領域での再生が不可能な既存の情報再生装置においてもわずかな改良を加えるだけで内蔵されたレベルスライス回路を兼用させて本実施の形態の情報記憶媒体におけるシステムリードインエリアの情報再生が可能となり、上記(a)の誤操作をユーザが行ったとしても,システムリード領域の情報を再生し、媒体の識別を行いユーザに通知することが可能となる。
また、データリードインエリア、データエリア、データリードアウトエリアでは、図29に示すようなPRML信号処理回路により、信号を再生することが好ましい。なお、図29に示すPRML信号処理回路は、図7を用いて前に説明したPRML信号処理回路をより詳細に説明したものである。
情報記憶媒体の大容量化を目指して記録ピットまたは記録マークの高密度化を行うと、上述したように対物レンズのOTF特性の関係から最密ピットピッチまたは最密記録マークピッチのところでほとんど再生信号振幅が得られず、従来のレベルスライス法では安定に信号再生処理が行えない。本実施の形態において信号再生処理にPRML法を用いることで記録ピットまたは記録マークの高密度化を図り、情報記憶媒体の大容量化を実現できる。ここで、図13により前に説明したように、再生専用情報記憶媒体のデータリードインエリア内にリファレンスコードゾーンを配置し、図29に示す再生回路内(特にプリイコライザ123内の各タップ係数値の設定やAGC124内)での自動回路調整に使用する。すなわち、データ領域内に記録された情報を安定に再生/信号検出するために先に上記リファレンスコードを再生しながら自動回路調整を行う。
従って、このリファレンスコードをデータリードインエリア内に配置することでリファレンスコードでのトラックピッチと最短ピット長をデータ領域内の値に合わせ、再生回路の自動調整精度を向上させることが可能となる。
図26および図28は、記録可能ディスクすなわち追記型(R)および書換え型(RAM)情報記憶媒体においてデータリードインエリアとシステムリードインエリアとの間にコネクションゾーン(コネクションエリア)を配置する例を示している。
本実施の形態における記録型情報記憶媒体には、エンボスピットで記録されたシステムリードインエリアと追記または書換え可能な記録マークで記録されたデータリードインエリアとの間にコネクションゾーンを配置し、システムリードインエリアとデータリードインエリアとの間で距離を置いて配置されるような構成になっている。なお、本実施の形態における記録型情報記憶媒体では片面のみからの記録・再生が可能な2つの記録層を有している。
一方の記録層から再生している時に他方の記録層で反射する光が光検出器の中に入り込み、再生信号特性を劣化させる層間クロストークと言う現象がある。
特に他方の記録層で反射する光がシステムリードインエリアに照射されているかデータリードインエリアに照射されているかで反射量が大きく異なる。
従って、2記録層間の相対的な偏心量の違いにより再生対象としている記録層に沿って1周トレースしている間に他方の記録層で反射する光がシステムリードインエリアとデータリードインエリアに交互に出入りすると、層間クロストークの影響が大きくなる。その問題点を回避するため、本実施の形態ではエンボスピットで記録されたシステムリードインエリアと追記または書換え可能な記録マークで記録されたデータリードインエリアとの間にコネクションゾーンを配置し、システムリードインエリアとデータリードインエリアとの距離を離し、層間クロストークの影響を軽減して安定な再生信号が得られるような配置にしている。
図13に示した再生専用情報記憶媒体においては、前に説明したように、システムリードインエリア内に、イニシャルゾーンとコントロールデータゾーンが設けられ、それぞれの間にバッファゾーンが配置された構造を有する。各領域の開始位置でのセクタ番号を図13の右の列に明記した。
図13に示したシステムリードインエリア内において、イニシャルゾーンは、エンボスデータエリアを含む。
イニシャルゾーン内の記録データエリアとして記録されたデータフレームのメインデータは“00h”に設定される。バッファゾーンは、32個のECCブロック(1024セクタ)を含む。
このゾーンに物理セクタとして記録されたデータフレームのメインデータは、“00h”に設定される。
コントロールデータゾーンは、エンボスデータ領域を含む。データ領域は、エンボスコントロールデータを含む。コネクション領域はシステムリードインエリアとデータリードインエリアとを接続するものである。
システムリードインエリアの終了であるセクタ“02 6AFFh”のセンタラインと、データリードインエリアの開始であるセクタ“02 6C00h”のセンタラインとの距離は1.4μmから20.0μm(一例)である。
コネクションエリアは、物理セクタ数が割り振られていないので、物理セクタ数を含まない。リファレンスコードゾーンを除いたデータリードインエリアの全ビットはリザーブとされる。リファレンスコードゾーンは、エンボスデータセグメントを含む。データエリアは、エンボスリファレンスコードを含む。
リファレンスコードは、セクタ番号1965576(“02 FFE0h”)から始まる1つのECCブロック(32セクタ)からなる。
メインデータの各セクタ(2048バイト)はメインデータの分布に従って、次のように定義される。
データシンボル“164”が繰り返されているメインデータD0〜D2047の2048バイトのセクタが生成される。
32セクタのためのリファレンスコードがセクタのメインデータにスクランブルデータを加算することにより次のように生成される。
セクタ0〜15
初期プリセット値“0Eh”のスクランブルデータをセクタメインデータに加算する。しかしながら、セクタ0のD0〜D331の部分に対しては、スクランブルデータをマスクし、加算をしない。
セクタ16〜31
初期プリセット値“0Eh”のスクランブルデータをセクタメインデータに加算する。
リファレンスコードの目的は、ディスク上に特定ピットパターンの1ECCブロック長(32セクタ)を形成するためである。従って、変調前の記録フレームのデータは、ID、EDC、PI、PO以外はデータシンボル“164”(=0A4h)で充填される。
次に、リファレンスコードの32セクタからメインデータをどのように生成するかを説明する。
スクランブルを2回実行することは、スクランブルしないことと同じであるので、スクランブル後の特定データパターンを発生する処理は簡単である。データフレームのメインデータバイトは、スクランブル値既に加算された(プレスクランブルされた)データバイトの特定パターンで充填される。これらのプレスクランブルされたバイトが通常に処理されると、記録データ領域は特定パターンを表す全てのバイトを含む。
ECCブロックの第1セクタのD0〜D159は、プレスクランブルマスクがされない限り、変直前に現れる大きいDSVを伴う連続するデータを含むブロック内の幾つかのPO行の制御不能なDSVを防止するためにプレスクランブルされない。
2層構造を有する再生専用情報記憶媒体におけるデータ構造とセクタ番号付与方法を図14に示す。
各データセグメントは、32個の物理セクタを含む。単層ディスク、あるいはPTPモードの2層ディスクの両レイヤーの物理セクタ番号はシステムリードインエリア内で連続して増加し、各レイヤー内のデータリードインエリアの開始からリードアウトエリアの終了まで連続して増加する。
OTPモードの2層ディスク上では、レイヤー0の物理セクタ番号はシステムリードインエリアで連続して増加し、各レイヤー内のデータリードインエリアの開始からミドルエリアの終了まで連続して増加する。
しかしながら、レイヤー1の物理セクタ番号はレイヤー0の物理セクタ番号のビット反転した値を有し、ミドルエリア(外側)の開始からデータリードアウトエリア(内側)の終了まで連続して増加し、システムリードアウトエリアの外側からシステムリードアウトエリアの内側まで連続して増加する。レイヤー1のデータエリアの第1物理セクタ番号はレイヤー0のデータエリアの最終物理セクタ番号のビット反転した値を有する。ビット反転した数字はビット値が0になり、その逆も成り立つように計算されている。
パラレルトラックパスPTPの2層ディスク上では、同一セクタ番号の各レイヤー上の物理セクタは、ディスクの中心から略同じ距離にある。
オポジットトラックパスOTPの2層ディスク上では、互いにビット反転されているセクタ番号の各レイヤー上の物理セクタはディスクの中心から略同じ距離にある。
システムリードインエリアの物理セクタ番号はシステムリードインエリアの終了に位置しているセクタのセクタ番号が158463“02 6AFFh”となるように計算される。
システムリードインエリア以外の物理セクタ番号はデータリードインエリアの後のデータエリアの開始に位置しているセクタのセクタ番号が196608“03 0000h”となるように計算される。
なお、再生専用の2層(オポジットトラックパス)のみに、システムリードインエリアが設けられていることは既に説明した通りである。
ミドルエリアに物理セクタとして記録されたデータフレームの全メインデータは“00h”とされる。
データリードアウトエリアに物理セクタとして記録されたデータフレームの全メインデータは“00h”とされる。
システムリードアウトエリアに物理セクタとして記録されたデータフレームの全メインデータは“00h”とされる。
上記の“00h”とは変調前のデータ情報を示している。従って、後述する変調規則に従って、変調を行った後のチャネルビットパターンが情報記憶媒体に記録される。そのため、データリードアウトエリアやシステムリードアウトエリアにおいても至るところにピット列が配置される。
図16に本実施の形態の再生専用情報記憶媒体における各エリアの記録データ密度の比較表を掲載する。
本実施の形態では、情報記録再生媒体として再生専用情報記録再生媒体(ROMメディア)、追記型(ライトワンスタイプ)情報記録再生媒体(Rメディア)、書換え型情報記録再生媒体(RAMメディア)のデータ構造共通性によって、異なる記録媒体に対してもシステムプラットホームが共通化を可能とし、最終商品の製造を容易化、さらには製品の信頼性を向上できるというメリットを生み出す。
このような共通化によってメリットはあるが、性質の異なる情報記録再生媒体では、不要な機能は発生し、それらは対応記録再生媒体の性質から、効果的な利用方法が提案可能となる。
その例として、リードインエリアのデータ構造からくる領域の利用方法を、情報記録再生媒体の性質から新たに効果的な利用方法として提案するものである。
RメディアやRAMメディアなどの記録系メディアにおけるリードインエリアは、エンボスピットで構成された再生専用のシステムリードインエリアと、ディスクやドライブテスト及びディフェクトマネージメントなどに利用するデータ記録再生を行うデータリードインエリアがある。しかし、再生専用ROMメディアは、記録系のデータリードインエリアの機能は不要であった。
図13に示した再生専用ROMディスクにおいては、周知のDVD規格のディスクのシステムリードインエリアの領域は、Rタイプディスクにおいてグルーブ記録方式を採る場合、サーボ信号検出と記録信号読出し時のRF信号特性の関係から、グルーブ深さを浅くする必要があり、エンボスピットによる信号読取り特性は厳しくなる。そこで、各記録媒体において共通性を取ろうとすると、Rタイプディスクに合わせて記録密度を下げる必要がある。
そのたm、データエリアと同じ記録形態は、データリードインエリアの信号で対応する。このことから、ROMタイプディスクでは、データエリアの基準信号となるリファレンスコードをデータリードインエリアに配置する。但し、エリアの範囲から膨大な容量が利用でき、ROMタイプディスクに特有の機能を割り付けることが可能である。
ROMタイプディスクは、大量生産が可能であり、情報の配布方法としては優れている。それら情報のデータ構造や映像音声などの圧縮方式等における符号化方式では、物理系の規格化時とは異なる方式が提案利用される可能性がある。即ち、情報記録媒体のデータ構造等の物理規格では、データ格納場所として定義しておき、その利用形態にフレキシビリティーを持たせることが望まれる。一方で標準化による生産性容易化から多くのユーザに利用されることが望まれる。そこで、コンテンツ等の最終信号再生処理用デコード方式を、符号化されたコンテンツと共に記録しておき、デコーダシステムでは、デコードプログラムを読出し、そこで示されたデコーダ方法で符号化コンテンツをデコードして利用する方法が考えられる。
図17に、図13に示したコントロールデータゾーン内のデータ配置を示す。図17に示す構造は再生専用、追記型、書換え型いずれの情報記憶媒体に対しても共通な構造を有している。
また、再生専用情報記憶媒体における図17に示した物理フォーマット情報の中の情報内容を図18に示す。本実施の形態の情報記憶媒体における物理フォーマット情報内の情報は再生専用、追記型、書換え型いずれにおいても図18内の0バイト目(規格書タイプとパートバージョン)から16バイト目(BCA記述子)までは共通な情報を持っている。ディスク製造情報に書かれたテキストあるいはコードデータは交換時に無視される。
図18において、BP0〜BP31はDVDファミリに使用される共通データを含み、BP32〜BP2047は各ブロック独自の情報に使われる。
各バイト位置の機能の説明は以下の通りである。
(BP 0)規格書タイプとパートバージョン(タイプ)(図19参照)
規格書タイプ:
0100b…再生専用ディスクに対するHD−DVD規格
これらのビットはDVDフォーラムによって発行されたDVD規格書を定義するために割当てられる。次のルールに従って、割当てられる。
0000b…再生専用ディスクに対するDVD規格
0001b…書換え可能ディスク(DVD−RAM)に対するDVD規格
0010b…追記可能ディスク(DVD−R)に対するDVD規格
0011b…再記録可能ディスク(DVD−RW)に対するDVD規格
0100b…再生専用ディスクに対するHD−DVD規格
0101b…書換え可能ディスクに対するHD−DVD規格
その他 …リザーブ
パートバージョン:
0000b…バージョン0.9(バージョン0.9はテスト使用のみで、一般製品には適用無し)
0001b…バージョン1.0
0100b…バージョン1.9(バージョン1.9はテスト使用のみで、一般製品には適用無し)
0101b…バージョン2.0
その他 …リザーブ
(BP 1)ディスクサイズとディスクの最大転送速度(図20参照)
ディスクサイズ:
0000b…12cmディスク
これらのビットは以下のルールに従って、割当てられる。
0000b…12cmディスク
0001b…8cmディスク
その他 …リザーブ
ディスクの最大転送速度:
0100b…後日決定(TBD(to be determined later) Mbps)
これらのビットは以下のルールに従って、割当てられる。
0000b…2.25Mbps
0001b…5.04Mbps
0010b…10.08Mbps
0100b…後日決定(TBD(to be determined later) Mbps)
1111b…指定されていない
その他 …リザーブ
(BP 2)ディスク構造(図21参照)
レイヤー数:
00b…シングル
01b…2層
その他…リザーブ
トラックパス:
0b…PTPあるいはSL
1b…OTP
レイヤータイプ:
0100b…各ビットは以下のルールに従って、割当てられる。
b3:0b…エンボスユーザデータが図40(a)の形式で記録される
1b…エンボスユーザデータが図40(b)の形式で記録される
b2:0b…ディスクは書換え可能なユーザデータエリアを含まない
1b…ディスクは書換え可能なユーザデータエリアを含む
b1:0b…ディスクは記録可能なユーザデータエリアを含まない
1b…ディスクは記録可能なユーザデータエリアを含む
b0:0b…ディスクはエンボスユーザデータエリアを含まない
1b…ディスクはエンボスユーザデータエリアを含む
(BP 3)記録密度(図22参照)
リニア密度(Linear density)(データエリア)
0101b…0.153μm/bit
これらのビットは次のルールに従って、割当てられる。
0000b…0.267μm/bit
0001b…0.293μm/bit
0010b…0.409〜0.435μm/bit
0100b…0.280〜0.291μm/bit
0101b…0.153μm/bit
0100b…0.130〜0.140μm/bit
その他 …予約
トラック密度(Track density)(データエリア)
0011b…0.40μm/track(SLディスク)
0100b…0.44μm/track(DLディスク)
これらのビットは次のルールに従って、割当てられる。
0000b…0.74μm/track
0001b…0.80μm/track(記録可能ディスク)
0010b…0.615μm/track
0011b…0.40μm/track(SLディスク)
0100b…0.44μm/track(DLディスク)
0101b…0.34μm/track
その他 …予約
(BP 4〜BP 15) データエリアアロケーション
図23は、再生専用/追記型/書換え型情報記憶媒体におけるデータエリアアロケーション情報内容を説明する概略図である。
(BP 16) BCA記述子(図24参照)
このバイトはディスク上にバーストカッティングエリア(BCA)があるか否かを示す。ビットb6〜b0は“000 0000b”に設定され、ビットb7はBCAがあるか否かを示す。
これらのビットは次のルールに従って、割当てられる。
BCAフラグ:
1b…BCAが存在する
(BP 17〜BP 31) リザーブ
全バイトは“00h”とされる。
(BP 32〜BP 2047) リザーブ
本実施の形態の書換え型情報記憶媒体における各領域の記録データ密度説明図を図25に示す。
図25と図16の比較から分かるようにシステムリードインエリアにおける各種寸法は再生専用と書換え型で全て一致している。また、図示していないが、本実施の形態においては追記型情報記憶媒体のシステムリードインエリアにおける各種寸法も図16または図25に示した値と一致している。
図26に本実施の形態の書換え型情報記憶媒体におけるリードインエリアのデータ構造を示す。図26におけるシステムリードインエリアではエンボス状のピットが形成されており、データリードインエリアでは書換え可能な記録マークで形成される。
図26において、イニシャルゾーンはエンボスデータエリアを含む。記録データエリアとしてイニシャルゾーンに記録されたデータフレームのメインデータは“00h”とされる。バッファゾーンは32個のECCブロック(1024セクタ)を含む。物理セクタとしてイニシャルゾーンに記録されたデータフレームのメインデータは“00h”とされる。コントロールデータゾーンはエンボスデータエリアを含む。データエリアはエンボスコントロールデータを含む。
コネクションエリアはシステムリードインエリアとデータリードインエリアとを接続するものである。システムリードインエリアの最後のセクタ“02 6BFFh”のセンタラインとデータリードインエリアの最初のセクタ“02 6C00h”のセンタラインとの距離は、図27に示すように、1.4μm〜20.0μm(一例)である。
コネクションエリアは物理セクタ番号あるいは物理アドレスが割当てられていないので、物理セクタ番号あるいは物理アドレスを含まない。
ガードトラックゾーンのデータセグメントはデータを含まない。
ディスクテストゾーンはディスク製造者による品質テストのためである。
ドライブテストゾーンはドライブによるテストのためである。
情報記録再生装置はこの領域に試し書きを行い、記録条件の最適化を図る。
データリードインエリア内のディスクIDゾーンはドライブ情報とリザーブエリアを含む。
ドライブ情報はランドトラックとグルーブトラック内の各ECCブロックからなり、ランドトラック内では“02 CD00h”から始まり、グルーブトラック内では“82 CD00h”から始まる。
図28に本実施の形態における追記型情報記憶媒体のリードインエリア内のデータ構造を示す。
図28に示すように本実施の形態の追記型情報記憶媒体ではエンボス状のピットが記録されているシステムリードインエリア内に各種媒体に共通なコントロールデータゾーンを持ち、追記型記録マークが記録されるデータリードインエリア内に試し書き用のディスクテストゾーンとドライブテストゾーン及び図140に示した再生回路調整用の基準信号が記録されたリファレンスコードゾーン及びディスクIDゾーン、R−物理フォーマット情報ゾーンが存在する。
システムリードインエリア内ではレベルスライス法を用いて信号検出を行い、データリードインエリア、データエリア、データリードアウトエリアではPRML法を用いて信号検出を行うところに本実施の形態の特徴がある。
図29にシステムリードインエリア内の信号再生に用いられる信号検出/信号評価回路を示す。
4分割光検出器13aないし13dの出力の合計を取り、ハイパスフィルタHPF(High Pass Filter)122を通過させた後、プリイコライザ(Pre-equalizer)123で波形補正した後、スライサ(Slicer)141にてレベルスライスする。
図29に示した回路の回路特性は、
(1)位相ロックループ(PLL)
4Tにおけるナチュラル周波数: ω=300Krads/s
4Tにおけるダンピングレシオ: δ=0.70
(2)ハイパスフィルタ(HPF)
1次 fc(−3dB)=1.0KHz
(3)プリイコライザ
例えば、7次のイクィリップルフィルタ(Equiripple)であり、周波数特性は、ブートレベルk1が9.0±0.3dBで、カットオフ周波数が16.5±0.5MHzである。
また、
(4)スライサ
デューティフィードバック方法:fc=5.0KHz
(5)ジッタ
ディスクの1/4回転中のジッタを測定、
測定周波数帯域は1.0KHzからHFまでである。
レベルスライスを行う部分である図29に示したスライサ内の具体的な回路図を図30に示す。
基本的には、比較器(Comparator)を用いて、プリイコライザ出力信号(Read channel1)を2値化した構造である。
データリードインエリア、データエリア、データリードアウトエリア内ではPRML法を用いて信号検出を行うが、その検出回路図を図31に示す。図31に於いて、4分割光検出器の出力の合計を取り、HPF122を通過させた後、プリイコライザ123で波形補正した後の信号波形を使用するところは、図29の回路構成と一致するが、自動利得制御AGC(Auto Gain Control)回路124を用いて再生信号振幅レベルを一定に制御するところに、PRML回路に入力する前の前段回路の特徴がある。
図31に示した回路では、アナログ/ディジタル変換ADC(Analog to Digital Converter)回路でデジタル変換し、デジタル処理により信号処理をしている。図31に示した回路の特性を下記にまとめて記載する。
(1)位相ロックループ(PLL)
4Tにおけるナチュラル周波数: ω=580Krads/s
4Tにおけるダンピングレシオ: δ=1.1
(2)ハイパスフィルタ(HPF)
1次 fc(−3dB)=1.0KHz
(3)プリイコライザ
例えば、7次のイクイリップルフィルタであり、周波数特性は、ブートレベルk1が9.0±0.3dBで、カットオフ周波数が16.5±0.5MHzである。
(4)自動ゲイン制御(AGC)
−3dB閉ループ帯域:100Hz
(5)アナログディジタル変換(ADC)
ADCとHF信号のダイナミックレンジの関係
サンプルクロック:72MHz
解像度:8ビット
11Lのレベル:64±5
11Hのレベル:192±5
(8)イコライザ
9タップトランスバーサルフィルタがイコライザとして使用される。係数はタップコントローラにより制御される。
タップ係数の解像度:7ビット
等価信号の解像度:7ビット
(9)タップコントローラ
イコライザのタップ係数は最小二乗誤差(Minimum Square Error (MSE))アルゴリズムにより計算される。係数計算の前には係数は初期値が使用されれる。
図31に示した信号評価回路内で使用されるヴィタビ復号器(viterbi decoder)128内の構造を図32に示す。本実施の形態ではPRクラスとして、PR(1,2,2,2,1)を採用している。
データリードインエリア、データエリア、データリードアウトエリアからのリードチャンネルはETMコードと組み合わされ、PR(1,2,2,2,1)チャンネルに合わされる。
PRチャンネルの状態遷移を図33に示す。
Sabcdは前の4ビットの入力がabcdであることを示し、e/fは次の入力データがeであり、信号レベルがfであることを示す。
ヴィタビ復号器は、以下のように等価信号からバイナリデータを出力する。
時刻tのブランチメトリックは次のように計算される。
BM(t,i)=(y−i)
ここで、yはイコライジング後のHF信号を示し、i=0,1,…8,である。
ブランチメトリックの解像度は、10ビットと等しいかそれ以上である。
図33に示されるように、時刻tでのパスメトリックは次のように計算される。
PM(t,S0000)
= min{PM(t−1,S0000)+BM(t,0),PM(t−1,S1000)+BM(t,1)}
PM(t,S0001)
= min{PM(t−1,S0000)+BM(t,1),PM(t−1,S1000)+BM(t,2)}
PM(t,S0011)
= min{PM(t−1,S0001)+BM(t,3),PM(t−1,S1001)+BM(t,4)}
PM(t,S0110)
= PM(t−1,S0011)+BM(t,4)
PM(t,S0111)
= PM(t−1,S0011)+BM(t,5)
PM(t,S1000)
= PM(t−1,S1100)+BM(t,3)
PM(t,S1001)
= PM(t−1,11000)+BM(t,4)
PM(t,S1100)
= min{PM(t−1,S0110)+BM(t,4),PM(t−1,S1110)+BM(t,5)}
PM(t,S1110)
= min{PM(t−1,S0111)+BM(t,6),PM(t−1,S1111)+BM(t,7)}
PM(t,S1111)
= min{PM(t−1,S0111)+BM(t,7),PM(t−1,S1111)+BM(t,8)}
パスメトリックの解像度は、11ビットと等しいかそれ以上である。
加算・比較・選択(Add-compare-select)ブロック(図7に示したML復調器に対応)は、新パスメトリックを計算し、パスメトリックメモリへ新メトリックを供給し、パスメモリへセレクションを供給する。
select 0 = 0
(PM(t−1,S0000)+BM(t,0) < PM(t−1,S1000)+BM(t,1)の場合)、
select 0 = 1 (上記以外の場合)。
select 1 = 0
(PM(t−1,S0000)+BM(t,1) < PM(t−1,S1000)+BM(t,2)の場合)、
select 1 = 1 (上記以外の場合)。
select 2 = 0
(PM(t−1,S0001)+BM(t,3) < PM(t−1,S1001)+BM(t,4)の場合)、
select 2 = 1 (上記以外の場合)。
select 3 = 0
(PM(t−1,S0110)+BM(t,4) < PM(t−1,S1110)+BM(t,5)の場合)、
select 3 = 1 (上記以外の場合)。
select 4 = 0
(PM(t−1,S0111)+BM(t,6) < PM(t−1,S1111)+BM(t,7)の場合)、
select 4 = 1 (上記以外の場合)。
select 5 = 0
(PM(t−1,S0111)+BM(t,7) < PM(t−1,S1111)+BM(t,8)の場合)、
select 5 = 1 (上記以外の場合)。
パスメモリの一例を図34に示す。パスメモリは、例えば20個のメモリセルを有する。I/Oとパスメモリセルの構成を図35に示す。最終パスメモリセルは、図36に示すように、output 0からバイナリデータとして1つの信号のみを出力する。
以上説明した通り、本発明の波長405nmのレーザ光により情報が再生可能で、また波長のレーザ光により情報が記録可能な光ディスクおよびその光ディスクに情報を記録し、または光ディスクから情報を再生する光ディスク装置においては、光ディスクのタイプすなわち再生専用、一回のみ記録可能(追記型)および録再型(RAMディスク)のいずれのディスクにおいても、複屈折のレベルが、所定の大きさになるまでは、レベルスライス方式により、またレベルスライス方式では、信号強度が低下するレベルの複屈折を含むディスクにおいては、PRML方式を用いることにより、レベルスライス方式に比較して1ランク以上、適度のエラーレートの範囲内で信号を再生可能である。また、PRML方式を採用することにより、信号強度の減少に対してマージンが広がっていることが認められる。
また、それぞれのタイプの光ディスクに含まれる複屈折のレベルは、所定のエラーレートの範囲内で再生信号を得ることのできるレベルであっては、DVD規格の読み出し専用ディスク(以下DVD−ROMとする)においては、100nm(Standard ECMA-267 P15)、
同一回だけ情報が記録可能なDVD−Rにおいては、100nm(Standard ECMA-279 P16)、
同情報が書き換え可能なDVD−RAMにおいては、60nm(Standard ECMA-272 P13)
とする規格内に設定される。
なお、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
光ディスクを作製する工程を示す概略図。 図1に示した光ディスクを作製する工程に引き続く工程を示す概略図。 図1および図2に示した工程により形成される光ディスクの断面構成の一例を示す概略図。 光ヘッドの構造を示す図。 光ディスク装置の概略構成を示す図。 信号検出部と信号判定回路の概略構成を示す回路図。 レベルスライス信号処理回路と、PRML信号処理回路の概略構成を示すブロック図。 レベルスライス信号処理回路の要部の信号波形とデータ値とを示す概略図。 PRML信号処理回路の要部の信号波形とデータ値とを示す概略図。 ML復号器による復号処理を説明するための概略図。 記録用光ディスクの記録膜の構成の一例を示す図。 記録用に変調されたレーザ波形を示す図。 再生専用光ディスクにおけるリードインエリアのデータ構造の一例を説明する概略図。 再生専用の2層ディスクのリードインエリア、データ領域、データリードアウト領域の配列およびデータ構造を説明する概略図。 図3に示した光ディスクの機械的な寸法を説明する概略図。 再生専用光ディスクの各領域の記録データ密度を説明する概略図。。 各タイプの光ディスクのコントロールデータゾーンのデータの配置例を説明する概略図。 再生専用光ディスクの物理フォーマット内の情報内容を説明する概略図。 図18に示した物理フォーマット内の情報内容の一例(規格書タイプとパートタイプ)を説明する概略図。 図18に示した物理フォーマット内の情報内容の一例(ディスクサイズとディスクの最大転送速度)を説明する概略図。 図18に示した物理フォーマット内の情報内容の一例(ディスク構造)を説明する概略図。 図18に示した物理フォーマット内の情報内容の一例(記録密度)を説明する概略図。 各タイプの光ディスクにおけるデータエリアアロケーション情報内容を説明する概略図。 図23に示したデータエリアアロケーション情報内容(BCA記述子)を説明する概略図。 録再用(書換え型)光ディスクの各領域の記録データ密度を説明する概略図。 書換え型光ディスクのデータリードインエリアとシステムリードインエリアの配列およびデータ構造を説明する概略図。 データリードインエリアとシステムリードインエリアとの會田のコネクションゾーンの構造を説明する概略図。 追記型光ディスクのデータリードインエリアとシステムリードインエリアの配列およびデータ構造を説明する概略図。 PRML信号処理回路を含む信号再生回路の別の例(システムリードインエリア内の信号再生に用いられる信号検出/信号評価回路の一例)を説明する概略図。 図29に示したスライサの一例を説明する概略図。 システムリードインエリア内の信号再生に用いられる信号検出/信号評価回路の一例を説明する概略図。 図31に示した信号評価回路内で使用されるヴィタビ復号器の例を説明する概略図。 時刻tでのパスメトリックの計算例を説明する概略図。 パスメモリの一例を説明する概略図。 I/Oとパスメモリセルの構成の一例を説明する概略図。 最終パスメモリセルからの出力を説明する概略図。
符号の説明
1…光ディスク、1a…中心孔、1a,1b…基板、2…記録層または反射層、11…レーザ素子、12…対物レンズ、13…フォトディテクタ、14…PBS、15…1/4λ板、23…レベルスライス信号処理回路、24…PRML信号処理回路、65…ML復号器。

Claims (4)

  1. 射出成形により形成された情報マークが転写された成形基板に、波長が600nm以下のレーザ光により、1回のみ情報が記録可能な記録膜が成膜された光ディスクへの情報の記録または同光ディスクからの情報の再生、あるいは反射膜が成膜された光ディスクからの情報の再生が可能な光ディスクにおいて、
    上記光ディスク全域の複屈折成分の大きさが、ダブルパス測定において±60nm以内であることを特徴とする光ディスク。
  2. 波長が600nm以下のレーザ光を用いて、1回のみ情報が記録可能な記録膜が成膜された光ディスクへの情報の記録または同光ディスクからの情報の再生、あるいは反射膜が成膜された光ディスクからの情報の再生が可能な光ディスク装置において、
    上記光ディスク全域の複屈折成分の大きさが、ダブルパス測定において±60nm以内であることを特徴とする光ディスク装置。
  3. 射出成形により形成された情報マークが転写された成形基板に情報の記録および消去が可能な記録膜が成膜され、波長が600nm以下のレーザ光を用いて情報の記録および再生が可能な光ディスクにおいて、
    上記光ディスク全域の複屈折成分の大きさが、ダブルパス測定において±40nm以内であることを特徴とする光ディスク。
  4. 波長が600nm以下のレーザ光を用いて情報の記録および消去が可能な記録膜が成膜された光ディスクへの情報の記録および光ディスクからの情報の再生が可能な光ディスク装置において、
    上記光ディスク全域の複屈折成分の大きさが、ダブルパス測定において±40nm以内であることを特徴とする光ディスク装置。
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