JP2007250135A - 光ディスク及び光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク及び光ディスク装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007250135A
JP2007250135A JP2006075691A JP2006075691A JP2007250135A JP 2007250135 A JP2007250135 A JP 2007250135A JP 2006075691 A JP2006075691 A JP 2006075691A JP 2006075691 A JP2006075691 A JP 2006075691A JP 2007250135 A JP2007250135 A JP 2007250135A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
information
recording
wobble
optical disk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006075691A
Other languages
English (en)
Inventor
Noritake Omachi
範威 大間知
Tsukasa Nakai
司 中居
Naomasa Nakamura
直正 中村
Keiichiro Yusu
圭一郎 柚須
Sumio Ashida
純生 芦田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2006075691A priority Critical patent/JP2007250135A/ja
Priority to EP07102041A priority patent/EP1835498A3/en
Priority to TW096105119A priority patent/TW200805352A/zh
Priority to US11/713,935 priority patent/US20070230321A1/en
Priority to CNA2007100874369A priority patent/CN101038765A/zh
Publication of JP2007250135A publication Critical patent/JP2007250135A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/2403Layers; Shape, structure or physical properties thereof
    • G11B7/24035Recording layers
    • G11B7/24038Multiple laminated recording layers
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/004Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B7/005Reproducing
    • G11B7/0053Reproducing non-user data, e.g. wobbled address, prepits, BCA
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/2407Tracks or pits; Shape, structure or physical properties thereof
    • G11B7/24073Tracks
    • G11B7/24079Width or depth
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/241Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material
    • G11B7/242Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers
    • G11B7/243Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers comprising inorganic materials only, e.g. ablative layers
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/241Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material
    • G11B7/252Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of layers other than recording layers
    • G11B7/256Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of layers other than recording layers of layers improving adhesion between layers

Abstract

【課題】 球面収差を回避し複数記録層間の情報分離を確実に行なうことができる複数の記録層をもつ光ディスクを提供する。
【解決手段】 1.50以上1.70以下の屈折率を持ち、f(n)−13μm以上の厚さX(μm)をもつ基板層(11)と、基板層上に形成される第1の情報層(12)と、第1の情報層上に形成され20μm以上の厚さY(μm)をもつ接着層(13)と、接着層上に形成される第2の情報層(14)を具備する光ディスクであって、X+Y≦f(n)+30μm かつ f(n)<X+Y/2を満たし、f(n)が次式で与えられ、f(n)=(A×n)(n+A)/(n−1)(n+A)×1000(μm)、ここで、nは基板層の屈折率、Aは0.26200、Aは−0.32400、Aは0.00595であることを特徴とする光ディスク。
【選択図】 図1

Description

この発明は、光入射面側から複数の記録膜に対して情報の記録再生を行うことが可能な多層型の光ディスク及びこの記録再生を行なう光ディスク装置に関する。
情報記録媒体としての光ディスクは、映像や音楽コンテンツの記録が可能なDVD規格の光ディスクが広く利用されており、再生専用型、1回のみ情報の記録が可能な追記型、コンピュータの外付けメモリや録再ビデオ等に代表される書き換え可能型等がある。DVD規格の光ディスクは、厚さが0.6mm(公称)の基板を2枚貼り合せた構造を有し、対物レンズのNAが0.6、記録/再生に用いられるレーザ光の波長が650nmである。近年、記憶容量の増大が期待されているが、記憶容量増大の手法としては、光源の短波長化、対物レンズの高開口数化、変復調技術の改良、フォーマット効率の向上、多層化等が挙げられる。HD DVD規格では波長405nm程度の青色レーザを用いることで記録密度を大幅に向上し容量の増加を図り、対物レンズのNAを0.65とすることで現行DVDとの親和性を可能としているが、更なる容量増加のため情報記録媒体の多層化が進められている。
このような多層化された情報記録媒体において、具体的に各層をどれぐらいの大きさにするかについて、特許文献1は、光透過層の厚みの誤差(許容範囲)及び記録層完(中間層完)の厚みと波長、開口数、屈折率との間において、所定の式で示される関係を述べている。
特開2004−71046公報。
しかし、特許文献1の従来技術においては、球面収差を生じさせず、更に、複数の記録装置において十分な情報分離を行なうためには、具体的に透明基板と接着層とがそれぞれどれくらいの値とするべきかの具体的な例が示されていないという問題がある。
本発明は、球面収差を回避し複数記録層間の情報分離を確実に行なうことができる複数の記録層をもつ光ディスクを提供することを目的とする。
この発明は上記事情を考慮してなされたもので、1.50以上1.70以下の屈折率を持ち、厚さX(μm)がf(n)−13μm以上である基板層(11)と、前記基板層上に形成される第1の情報層(12)と、前記第1の情報層上に形成され厚さY(μm)が20μm以上である接着層(13)と、前記接着層上に形成される第2の情報層(14)を具備する光ディスクであって、X+Y≦f(n)+30μm かつ f(n)<X+Y/2を満たし、f(n)が次式で示され、f(n)=(A×n)(n+A)/(n−1)(n+A)×1000(μm)ここで、nは基板層の屈折率、Aは0.26200、Aは−0.32400、Aは0.00595であることを特徴とする光ディスクである。
球面収差を回避し、複数記録層間の情報分離を確実に行なうことで良好な品位の再生信号を得ることができる光ディスクを提供する。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの構成の一例を示す断面図である。
<本発明に係る光ディスクの第1実施形態:図1>
(構成)
初めに、本発明の一実施形態である光ディスクDの構成を図面を用いて説明する。図1に示すように、本発明の一実施形態である光ディスクにおいては、入射するレーザ光側から透明基板11、第1の情報層12、接着層(中間層)13、第2の情報層14、基板15が順次設けられている。透明基板11は、情報の記録再生に使用するレーザ光の波長において光を透過し、かつ、1.50以上1.70以下の屈折率を持つ材料(ポリカーボネートなど)が使われる。又、接着層には情報の記録再生に使用するレーザ光の波長において光学的に透明な紫外線硬化樹脂あるいはテープ等が用いられる。なお、図1で透明基板11の厚さをXμm、接着層(中間層)13の厚さをYμmとする。この光ディスクにおいて、対物レンズにて集光されたレーザ光を透明基板11側から照射することにより、第1の情報層12及び第2の情報層14の記録再生が行なわれる。第1の情報層12及び第2の情報層14の少なくともひとつの情報層には、Sb−Te系合金膜などの相変化記録材料あるいは使用するレーザ光の範囲において光吸収を持つ有機色素材料を含んでいる。これらの材料については後で説明する。
(問題と対策)
2層以上の多層ディスクでは、球面収差や非再生層からの信号の漏れこみによる再生信号品質の劣化という問題がある。情報記録層を再生中に非再生層からの信号の漏れこみ(層間クロストーク)が生じ、再生信号品質が劣化することを抑制するには中間層の厚みを十分にとることが必要であり、第1の情報層と第2の情報層の間に形成された接着層の厚さYを20μm以上とすることが望ましい。しかしながら、十分な中間層の厚みをとると情報記録層までの距離が球面収差が最小となる距離から大きくずれ球面収差の影響が大きくなるため、接着層の厚さYを35μm以下とすることが望ましい。
球面収差の影響については、HD DVDでは記録再生光学系は厚さ0.6mmの基板越しに情報記録層を記録再生するのに最適となるように設計されている。そのため、情報記録層までの距離がこの最適値からずれると球面収差の影響によりビームスポットが歪んで大きくなり、記録再生信号が劣化する。光透過性の無い膜を付けた1層の光ディスクを用いたシミュレーションの結果から許容される最適距離からのずれは、±30μmであることが得られている。又、レーザ光入射面に対して奥に配置される情報記録層にアクセスする際に、手前の情報記録層をレーザ光が透過する必要があるが、必要以上に光を減衰させないため、十分な透過率を確保する必要がある。そのため、手前の情報記録層では記録膜や反射膜の厚さを薄くする必要があり、再生信号品質が劣化する。
そこで、基板層の厚さXがf(n)−13μm以上であり、第1の情報層と第2の情報層の間に形成された接着層の厚さをYとの間にX+Y≦f(n)+30μm、かつ、f(n)<X+Y/2とすることが望ましい。これにより、球面収差と非再生層からの信号の漏れこみによる再生信号品質劣化を低減され、2つの情報層において記録再生信号の改善が可能となる。
ここで、
f(n)=(A×n)(n+A)/(n−1)(n+A)×1000(μm)
とし、nは基板層の屈折率、A1は0.26200、A2は−0.32400、A3は0.00595である。
・反射率
更に、記録再生を行なうレーザ光の波長に対して第1の情報層、第2の情報層からの反射率が3%以上10%以下であることが望ましい。反射光量が少ないと記録再生装置側でSN比が不足するため3%以上の反射率が必要となる。しかし、高反射率ではその分、記録膜が吸収する光量が減少し、記録感度が低下する。2つの情報層に対して同程度の光量で記録を可能とするには、第1の情報層の透過率が50〜55%の光ディスクでは反射率を10%以下とする必要がある。又、再生層と非再生層の反射率差が増加すると反射率が高い層から低い層への信号の漏れ込みが大きくなるため、2つの情報層からの反射率差は±20%以下(又、第1の情報層からの反射率に対して第2の情報層からの反射率は、一例として、0.8倍以上1.2倍以下であることが好適である。)であることが望ましい。又、2層光ディスクでは単層光ディスクに比べ反射率が低くなるためトラッキングが不安定となる。案内溝深さが浅いあるいは深い場合にはプッシュプルの信号が小さくなるため安定したトラッキングを可能とするには第1の情報層、第2の情報層ともに25nm以上80nm以下(又は25nm以上100nm以下)の案内溝深さが必要となる。案内溝幅は高密度記録のため0.4μm以下が必要である。
・情報層
第1の情報層12及び第2の情報層14の少なくともひとつの情報層は、光を用いて可逆的に記録・消去を行うことが可能であり、基板と、原子配列を可逆的に変化させることができる記録膜、保護膜、及び反射膜を具備している。
原子配列を可逆的に変化させることができる記録膜としては、Ge−Sb−Te系合金、Ge−Sb−Bi−Te系合金、Ge−Bi−Te系合金、Ge−Sb−In−Te系合金、Ge−Bi−In−Te系合金、Ge−Sb−Bi−In−Te系合金、Ge−Sn−Sb−Te系合金、Ag−In−Sb−Te系合金、In−Ge−Sb−Te系合金、Ag−In−Ge−Sb−Te系合金等の相変化記録膜が用いられることが好適である。これらの材料が用いられる場合は、相変化記録膜の片面又は両面に結晶化促進機能をもつ膜が設けられることが好適である。又、耐環境性や繰り返し記録性を考慮しZnS−SiO2などの誘電体材料、Ag合金やAl合金などの反射層材料も併せて用いられる。
又、第1の情報層12及び第2の情報層14の少なくともひとつの情報層は、光を用いて不可逆的な記録しか行なえなくてもよい。この場合、情報層には使用するレーザ光の範囲において光吸収を持つ有機色素材料を含んでいることが望ましい。有機色素材料としては、シアニン色素、フタロシアニン色素等(2層R用色素材料の記述を挿入)が挙げられる。これらの材料が用いられる時は、Ag合金、Al合金やAu合金などの反射層材料と併せて用いられる。
なお、基板厚及び接着層厚は光ディスク用の機械特性評価装置により測定可能である。これらの評価装置では、複数の異なる波長を利用する、あるいは、単一波長で複数の入射角を利用するなどにより光の行路差から測定することができる。又、本発明において基板厚X(μm)及び接着層Y(μm)は光ディスク面内の平均値である。
本発明の2層光ディスクに対して記録再生を行う記録再生装置については、現行の記録再生装置に加えて、挿入された光ディスクが何層であるか識別する機構、各層にフォーカシングを行う機構、フォーカシングされた各情報記録層に対して記録再生を行う機構、が必要である。又、状況に応じて光学系に球面収差補正などの機構が必要なときもある。
以上に述べたようなディスク構造及びディスク製造方法、材料、記録再生装置を用いることで記録可能な2層ディスクにおいて2つの情報層から良好な再生信号品質を得ることができ、記録容量を向上することが可能となる。
(第1試験データ:図2,図3)
第1試験データは、接着層厚Yを固定して基板厚Xの適正な値を確認するものである。
すなわち、2層の光ディスクでは第1の情報層は記録再生波長において50%以上の光透過性を有する膜を付ける必要があることから、この条件を満たした膜を使用し球面収差の再生信号品質に与える影響を調べた。この実験では、屈折率nが1.60の基板を基板層として使用しているため、f(n)=600μmとなる。又、非再生層からの信号の漏れこみによる影響を除外するため第1の情報層のみを有する光ディスクを使用した。
上記2層光ディスクに対して、波長405nm、NA:0.65の光ヘッドを用いて記録を行った。線速6.6m/sでディスクを回転させ、クロック周波数を64.8MHzとし、2Tから11Tまでの信号をランダムに記録して測定した。
図2に記録再生波長において50%以上の光透過率を有する第1の情報層のみを持つ光ディスクについて透明基板11の厚さXのマルチトラック記録後の再生特性に与える影響を示した。再生特性の指標としてSbER(Simulated bit Error Rate、参考文献:Y. Nagai: Jpn. J. Appl. Phys. 42 (2003) 971.)及び最疎マークのCNR(carrier to noise ratio)を使用した。CNRを指標とした場合には基板厚による球面収差の影響を大きく受けてはいない。しかしながら、SbERを指標とした場合には、587μmより薄い基板厚では球面収差の影響を大きく受けているため、膜厚587μm以上の基板厚Xが必要となることが確認できるものである。
図3に基板厚Xが583μm、587μmの時の記録後のあるトラックでの1周の再生波形を示す。587μmでは、再生波形に基板厚変動の影響が見られないのに対し、583μmでは、再生波形に基板厚変動の影響が現れている。SbERでは記録波形変動の影響を受けるため、583μmより薄い場合に再生特性の大きな低下が見られている。
従って、基板厚Xは、587μm以上の場合に限り影響を回避することができるものであり、実施形態で述べられた方式の信憑性が確認できたものである。
(第2試験データ:図4)
第2試験データは、球面収差の影響を回避するためには、接着層の厚さYは20μm以上が必要であることを、非再生層からの信号の漏れこみによる影響を調べることで確認するものである。
ここで、図4は、非再生層からの信号の漏れこみによる影響を調べるため第1の情報層に50%以上の光透過率を有する膜を付け、第2の情報層に光透過性の無い膜を付けた2層の光ディスクについて、接着層の厚さYの第1の情報層の記録再生特性に対する影響を示している。ただし、第1の情報層における球面収差の影響を完全に除外するため透明基板11の厚さXは600μmとした。最疎マークのCNRはほぼ一定であるのに対し、SbERは厚さXが20μmより薄い場合に大きく劣化している。SbERは、2Tや3Tなどの短マークの信号品質の影響を強く受けるが、非再生層からの漏れ込みによる再生信号品質劣化の影響は長マークに比べ短マークで大きいことからSbERで再生信号品質の低下が生じた。
つまり、図4から、球面収差の影響を全く無くするためには、接着層の厚さYは20μm以上必要であることが分かる。
・比較例1
第3実施形態において、第1の情報層に球面収差の影響がある場合として透明基板11の厚さXは583μmとすることにより、上記試験データと同じ条件で接着層の厚さYの第1の情報層の記録再生特性に対する影響をCNRとSbERで測定した。CNRは、球面収差の影響がない場合と同様に接着層の厚さYに因らず53dB以上が得られた。SbERは、球面収差の影響がない場合とは異なり接着層の厚さYの影響は見られず、いずれの接着層の厚さYにおいても1E−4程度であった。
これらの比較例1の結果からも、透明基板11の厚さXは、587μmが必要であることが確認される。
(第3試験データ:図5)
第3試験データは、600μm<X+Y/2であることを確認するためのものであり、実際の2層光ディスクと同条件となる球面収差と非再生層からの信号の漏れ込みが共に影響を与える場合について、透明基板の厚さX,接着層の厚さYの影響を確認する。
すなわち、図5は、第1の情報層に記録再生波長において50%以上の光透過率を有する膜を付け、第2の情報層に光透過性の無い膜を付けた光ディスクについて第1の情報層と第2の情報層の中間の位置までの距離X+Y/2とマルチトラック記録後の再生特性の関係を示す。この時、X=587μmの透明基板を使用した。
図5を参照すると、600μm<X+Y/2の範囲で第1の情報層及び第2の情報層で良好な記録再生特性が得られている。従って、f(n)<X+Y/2の範囲で信号の漏れ込みの影響を回避できることが確認できるものである。
(第4試験データ:図6)
第4試験データは、Y=20μmとした時のX+Y/2とマルチトラック記録後の再生特性の関係を特定するものである。すなわち、図6は、Y=20μmとした時のX+Y/2とマルチトラック記録後の再生特性の関係を示している。
これにより、600μm<X+Y/2の範囲で第1の情報層及び第2の情報層で良好な記録再生特性が得られていることが分かる。このように、記録形の2層光ディスクでは透明基板11の厚さ及び接着層の厚さを最適化することで光透過性を有する第1の情報層において球面収差や非再生層からの信号漏れこみによる再生信号品質の低下を最小限に抑えることができ高密度記録が可能となる。
この結果、X+Y/2の値が600より大きいとき、良好な再生特性が得られるものであり、f(n)<X+Y/2において信号の劣化を回避できることが確認できる。
(第5試験データ:図7)
第5試験データは、X=587μm、X+Y/2=601μmの時の2層光ディスクについて第1情報層の再生特性ラジアルチルトマージンを特定している。すなわち、図7は、X=587μm、X+Y/2=601μmの時の2層光ディスクについて第1情報層の再生特性ラジアルチルトマージンを示した。システム側の要求であるSbER:1.5E−4以下が1.4°の範囲で得られており、高密度記録下においても広いチルトマージンを得ることが可能となっている。従って、X+Y/2の値が600より大きいとき、すなわち、f(n)<X+Y/2のとき良好な再生特性が得られることが確認できる。
(比較例2)
上記の第6実施形態において、X=587μm、X+Y/2=600μmの時の2層光ディスクについて第1情報層の再生特性ラジアルチルトマージンを図7に示した。システム側の要求であるSbER:1.5E−4以下が0.6°と広いチルトマージンが得られていないため、従って、X+Y/2の値が600より大きくないとき、すなわち、f(n)<X+Y/2ではないとき良好な再生特性が得られないことが確認できる。
<第2実施形態:図8>
第2実施形態は、第1の情報層22の案内溝は透明基板21に設けられ、第2の情報層24の案内溝は基板25に設けられていることを特定している。ここで、接着層23には、案内溝は設けられていない。
すなわち、図1において第1の情報層12及び第2の情報層14に設けられた案内溝は、図8に示すようにそれぞれ透明基板21及び基板25に形成されている。この形態において上述した第1乃至第5試験データ及び比較例1,2の記録再生特性が得られている。
又、これらの第1及び第2の情報層に形成された案内溝は、レーザ光入射側に近い方の案内溝のみに記録を行なうことが可能である。又、これらの第1及び第2の情報層に形成された案内溝は、レーザ光入射側から遠い方の案内溝のみに記録を行なうことが可能である。同様に、第1及び第2の情報層に形成された案内溝のうち、両方の案内溝に記録を行なうことも好適である。
<第3実施形態:図9>
第8実施形態は、第1の情報層32の案内溝は接着層33に設けられ、第2の情報層34の案内溝も接着層33に設けられていることを特定している。ここで、透明基板31及び基板35には、案内溝は設けられていない。
すなわち、図1において第1の情報層12及び第2の情報層14に設けられた案内溝は、図9に示すように接着層33に形成されている。場合によっては接着層33が複数の材料からなる多層となっていることもある。この形態においても上述した第1乃至第5試験データ及び比較例1,2の記録再生特性が得られている。
又、これらの第1及び第2の情報層に形成された案内溝は、レーザ光入射側に近い方の案内溝のみに記録を行なうことが可能である。又、これらの第1及び第2の情報層に形成された案内溝は、レーザ光入射側から遠い方の案内溝のみに記録を行なうことが可能である。同様に、第1及び第2の情報層に形成された案内溝のうち、両方の案内溝に記録を行なうことも好適である。
<第4実施形態:図10>
第4実施形態は、第1の情報層42の案内溝は基板41に設けられ、第2の情報層44の案内溝も接着層43に設けられていることを特定している。ここで、基板45には、案内溝は設けられていない。
すなわち、図1において第1の情報層12に設けられた案内溝は透明基板41に、第2の情報層14に設けられた案内溝は、図10に示すように接着層43に形成されている。場合によっては接着層43が複数の材料からなる多層となっていることもある。この形態においても上述した第1乃至第5試験データ及び比較例1,2の記録再生特性が得られている。
又、これらの第1及び第2の情報層に形成された案内溝は、レーザ光入射側に近い方の案内溝のみに記録を行なうことが可能である。又、これらの第1及び第2の情報層に形成された案内溝は、レーザ光入射側から遠い方の案内溝のみに記録を行なうことが可能である。同様に、第1及び第2の情報層に形成された案内溝のうち、両方の案内溝に記録を行なうことも好適である。
<第5実施形態:図11>
第5実施形態は、第1の情報層52の案内溝は接着層53に設けられ、第2の情報層54の案内溝は、基板55に設けられていることを特定している。ここで、透明基板51には、案内溝は設けられていない。
すなわち、図1において第1の情報層52に設けられた案内溝は接着層53に、第2の情報層54に設けられた案内溝は基板55に形成されている。場合によっては接着層53が複数の材料からなる多層となっていることもある。この形態においても上述した第1乃至第5試験データ及び比較例1,2の記録再生特性が得られている。
又、これらの第1及び第2の情報層に形成された案内溝は、レーザ光入射側に近い方の案内溝のみに記録を行なうことが可能である。又、これらの第1及び第2の情報層に形成された案内溝は、レーザ光入射側から遠い方の案内溝のみに記録を行なうことが可能である。同様に、第1及び第2の情報層に形成された案内溝のうち、両方の案内溝に記録を行なうことも好適である。
<第6実施形態:図12>
第6実施形態は、上述した2層光ディスクの記録再生処理を行なう光ディスク装置の一例を特定するものである。図12は、本発明の一実施形態に係る2層光ディスクを扱う光ディスク装置の一例を示すブロック図である。
光ディスク装置110は、一例として、チューナ等をソースとして記録機能を有するデジタルテレビジョンが示されている。又、光ディスク装置110は、チューナ等と記録機能とをもったハードディスクレコーダであることも好適である。
従って、以下の図12を用いた実施形態の説明においては、記録機能をもったデジタルテレビジョンとして詳細に説明を行なうが、図12からディスプレイ126を分離することで、全く同様の機能をもったハードディスクレコーダとしての説明と解釈することが可能である。
図12において、デジタルテレビジョンである光ディスク装置110は、2種類のディスクドライブを有する。第1のメディアとしてハードディスクHを駆動するハードディスクドライブ部119と、第2のメディアとしてビデオファイルを構築できる情報記録媒体であるの光ディスクDを回転駆動し、情報の読み書きを実行する光ディスクドライブ部119を有している。又、制御部130は、全体の動作を司るべくデータバスBを介して各部に接続されている。しかし、本発明を実施する場合において、光ディスクドライブ部119は必ずしも必要な構成ではない。
又、図12の光ディスク装置110は、録画側を構成するエンコーダ部21と、再生側を構成するMPEGデコーダ部123と、装置本体の動作を制御する制御部130とを主たる構成要素としている。光ディスク装置110は、入力側のセレクタ116と出力側のセレクタ117とを有しており、入力側のセレクタ116には、LAN等の通信部111と、いわゆる衛星放送(BS/CS)、デジタルチューナ部112と、いわゆる地上波、デジタル/アナログチューナ部13とが接続され、エンコーダ部21に信号を出力する。又、BS/CS、デジタルチューナ部112には衛星アンテナが、地上波、デジタル/アナログチューナ部113には地上波アンテナが接続されている。又、光ディスク装置110は、エンコーダ部121と、エンコーダ部121の出力を受け、データ編集等の所望のデータ処理を行う信号編集部120、信号編集部120に接続されるハードディスクドライブ部118、光ディスクドライブ部119を有している。更に、光ディスク装置110は、ハードディスクドライブ部118、光ディスクドライブ部119からの信号を受けてデコードするMPEGデコーダ部123と、エンコーダ部121、バッファ部122、MPEGデコーダ部123、多重化部128、分離部129、制御部130、予約設定部・予約録画部142、番組表生成部143を有している。これらの各部は、データバスBを介して制御部130に接続されている。更に、セレクタ部117の出力は、ディスプレイ126に供給されるか、外部装置との通信を行うインタフェース部127を介して、外部装置に供給される。
更に、光ディスク装置110は、データバスBを介して制御部130に接続され、ユーザの操作やリモコンRの操作を受ける操作部132を有している。ここで、リモコンRは、光ディスク装置110の本体に設けられる操作部132とほぼ同等の操作を可能とするものであり、ハードディスクドライブ部118や光ディスクドライブ部119の記録再生指示や、編集指示、又、チューナの操作、予約録画の設定等、各種設定が可能である。
(基本動作)
・記録処理
次に、記録時の動作について、他の実施形態も含めて詳細に説明する。光ディスク装置110の入力側として、LAN等の通信部111は、外部機器と接続して、例えばモデム等を介しインターネット等の通信路を経由して番組情報提供サーバ等と通信を行ったり、放送コンテンツ等をダウンロードしたりする。又、BS/CS、デジタルチューナ部112、地上波、デジタル/アナログチューナ部113は、アンテナを介して放送信号を選局し復調して映像信号及び音声信号を入力するもので、広範な種類の放送信号に対応する。例えば、地上波アナログ放送、地上波、デジタル放送、BSアナログ放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送等に及ぶものであり、これに限るものではない。又、必ずしも一つだけを設けるものではなく、例えば、地上波放送のチューナ部や、BS/CSチューナ部を2つ又は3つ以上を有し、予約録画の要求に応じて平行して機能させる場合も含んでいる。
又、先の通信部111は、IEEE1394インタフェースであってもよく、ネットワーク上の外部機器から、デジタルコンテンツを受けることが可能である。又、図示しない入力端部から、輝度信号や色差信号、コンポジット等の映像信号、音声信号を受けることも可能である。これらは、制御部130等で制御されるセレクタ116により、入力が制御されて、エンコーダ部121に選択的に供給される。
エンコーダ部121は、セレクタ116により入力されたアナログビデオ信号やアナログオーディオ信号を、デジタル化するビデオ用及びオーディオ用のアナログ、デジタルコンバータと、ビデオエンコーダと、オーディオエンコーダとを有する。更に、副映像エンコーダも含む。エンコーダ部121の出力は、所定のMPEG等の圧縮フォーマットに変換され、先の制御部130に供給される。
又、BS/CS、デジタルチューナ112等は、必ずしも内蔵されている必要はなく、データ入力端子を介して外付けされて、受信した、デジタル信号をセレクタ部16を介してエンコーダ部121や制御部130に供給することも好適である。
ここで図12の装置は、エンコーダ部121でエンコードされた情報(ビデオ、オーディオ、副映像データなどのパック)及び作成された管理情報を、制御部130を介してハードディスクドライブ部118又は光ディスクドライブ部119に供給し、ハードディスクドライブ部118、又は、光ディスクDに記録することができる。又、ハードディスクドライブ部118や光ディスクDに記録された情報を、制御部130、光ディスクドライブ部119を介して光ディスクDやハードディスクドライブ部118に記録することもできる。
信号編集部120により、ハードディスクドライブ部118や光ディスクDに記録されている複数番組のビデオ・オブジェクトを、一部削除したり、異なる番組のオブジェクトをつなげたり、といった編集処理を行うこともできる。
・再生処理等
次に、主に記録された情報の再生処理について、他の実施形態も含めて詳細に説明する。MPEGデコーダ部123は、デコードされた主映像にデコードされた副映像を適宜合成し、主映像にメニュー、ハイライトボタン、字幕やその他の副映像を重ねて出力するビデオプロセッサを備えている。
MPEGデコーダ部123の出力オーディオ信号は、セレクタ部117を介して図示しない、デジタルアナログ変換器でアナログ変換されてスピーカに供給されるか、I/F部27を介して外部装置に供給される。セレクタ部117は、制御部130からのセレクト信号により制御される。これによりセレクタ部117は、各チューナ部12,13からの、デジタル信号を直接モニタする時、エンコーダ部121をスルーした信号を直接選択することも可能である。
この実施形態の光ディスク装置110は、このように総合的な機能を有しており、複数のソースに対して光ディスクD又はハードディスクドライブ部118による記録・再生処理を行うものである。
<第7実施形態:図13〜図24>
第7実施形態は、上述したHD DVDである二層型光ディスクの規格の一例を詳細に特定するものである。図13は、本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの一般的パラメータ設定例の説明図である。
(二層型光ディスクのパラメータ)
本発明に係る二層型光ディスクのパラメータについて、図13を用いて以下に述べる。本発明に係る二層型光ディスクに関し、図13に示すように、ユーザ使用可能な記録容量は、1層構造において、15Gbytes、2層構造において、30Gbytesの値を取る。
同様に、1層構造・2層構造について、使用波長、対物レンズのNA値が示されている。又、(A)システムリードイン領域内、システムリードアウト領域内での数値として、更に(B)データリードイン領域、データ領域、ミドル領域、データリードアウト領域における数値として、データビット長、チャネルビット長、最小マーク/ピット長(2T)、最大マーク/ピット長(13T)、トラックピッチ、物理アドレス設定方法の値が1層構造・2層構造について示されている。
更に、1層構造・2層構造について、情報記憶媒体の外径、情報記憶媒体のトータル厚み、センターホールの直径、データ領域DTAの内半径、データ領域DTAの外半径、セクタサイズ、ECC、ECCブロックサイズ、変調方式、エラー訂正可能なエラー長、線速度が示されている。
更に、1層構造・2層構造について、(A)システムリードイン領域内、システムリードアウト領域内での数値として、更に(B)データリードイン領域、データ領域、ミドル領域、データリードアウト領域における数値として、チャネルビット転送レート、ユーザデータ転送レートが示されている。
(二層型光ディスクのウォブル構造)
次に、本発明に係る二層型光ディスクであるHD DVDについて、特にウォブル構造を中心に、その特徴を以下に図面を用いて詳細に説明する。
本実施形態の二層型光ディスクにおけるビットの割り振り方法を図14に示す。図14の左側に示すように1ウォブルの開始位置から最初に外周側に蛇行するウォブルパターンをNPW(Normal Phase Wobble)と呼び、“0”のデータを割り当てる。右側に示すように1ウォブルの開始位置から最初に内周側に蛇行するウォブルパターンをIPW(Invert Phase Wobble)と呼び、“1”のデータを割り当てる。
次に、各ウォブルデータユニット#0560〜#11571の中は図15に示すように16ウォブル分の変調領域598と68ウォブル分の無変調領域592、593から構成される。本実施形態では変調領域に対する無変調領域592、593の占有比を大幅に大きくしている所に大きな特徴がある。無変調領域592、593は常に一定周波数でグルーブ領域またはランド領域がウォブルしているため、この無変調領域592、593を利用してPLL(Phase Locked Loop)を掛け、情報記憶媒体に記録された記録マークを再生する時の基準クロックまたは新たに記録する時に使用する記録用基準クロックを安定に抽出(生成)することが可能となる。
無変調領域592、593から変調領域598に移る時には4ウォブル分または6ウォブル分を使って変調開始マークとしてのIPW領域を設定し、図15(c)、(d)に示すウォブルデータ部ではこの変調開始マークであるIPW領域を検出直後にウォブル変調されたウォブルアドレス領域(アドレスビット#2〜#0)が来るように配置されている。図15(a)、(b)は後述する図16(c)に示すウォブルシンク領域580に対応したウォブルデータユニット#0560内の中身を表し、図15(c)、(d)は図16(c)のセグメント情報727からCRCコード726までのウォブルデータ部に対応したウォブルデータユニットの中身を示している。図15(a)、(c)は後述する変調領域の1次配置場所(Primary position)701に対応したウォブルデータユニット内を示し、図15(b)、(d)は変調領域の2次配置場所(Secondary position)702に対応したウォブルデータユニット内を示している。図15(a)、(b)に示すようにウォブルシンク領域580ではIPW領域に6ウォブル、IPW領域に囲まれたNPW領域に4ウォブルを割り当て、図15(c)、(d)に示すようにウォブルデータ部ではIPW領域と全てのアドレスビット領域#2〜#0それぞれに4ウォブル分を割り当てている。
図16に追記形情報記憶媒体でのウォブルアドレス情報内のデータ構造に関する実施形態を示す図16(a)には比較のため、書替え形情報記憶媒体のウォブルアドレス情報内のデータ構造を示した。追記形情報記憶媒体でのウォブルアドレス情報内のデータ構造に関する2通りの実施形態に付いて図16(b)と(c)に示す。
ウォブルアドレス領域610では12ウォブルで3アドレスビットを設定している。つまり、連続する4ウォブルで1アドレスビットを構成している。このように本実施形態ではアドレス情報を3アドレスビット毎に分散配置させた構造を取っている。ウォブルアドレス情報610を情報記憶媒体内の一箇所に集中記録すると、表面のゴミや傷が付いた時に全ての情報が検出困難になる。本実施形態のようにウォブルアドレス情報610を1個のウォブルデータユニット560〜576に含まれる3アドレスピット(12ウォブル)毎に分散配置し、3アドレスビットの整数倍アドレスビット毎にまとまった情報を記録し、ゴミや傷の影響で一箇所の情報検出が困難な場合でも他の情報の情報検出を可能に出来るという効果が有る。
上記のようにウォブルアドレス情報610を分散配置させると共に1物理セグメント毎にウォブルアドレス情報610を完結的に配置させることで物理セグメン毎にアドレス情報が分かるので、情報記録再生装置がアクセスした時に物理セグメント単位での現在位置を知ることができる。
一つの実施形態としてNRZ法を採用することで、ウォブルアドレス領域610内では連続する4ウォブル内で位相が変化することは無い。この特徴を利用してウォブルシンク領域580を設定している。すなわち、ウォブルアドレス情報610内では発生し得無いウォブルパターンをウォブルシンク領域580に対して設定することで、ウォブルシンク領域580の配置位置識別を容易にしている。本実施形態では連続する4ウォブルで1アドレスビットを構成するウォブルアドレス領域586、587に対してウォブルシンク領域580位置では1アドレスビット長を4ウォブル以外の長さに設定している所に特徴がある。すなわち、ウォブルシンク領域580では図15(a)、(b)に示すようにウォブルビットが“1”になる領域(IPW領域)を4ウォブルとは異なる“6ウォブル→4ウォブル→6ウォブル”と言う図15(c)、(d)に示すようにウォブルデータ部では起こり得ないウォブルパターン変化を設定している。ウォブルデータ部では発生し得無いウォブルパターンをウォブルシンク領域580に対して設定する具体的な方法として上述したようにウォブル周期を変える方法を利用すると
(1)ウォブル信号検出部で行っているウォブルのスロット位置に関するPLLが崩れること無く安定にウォブル検出(ウォブル信号の判定)を継続できる
(2)ウォブル信号検出部で行っているアドレスビット境界位置のずれにより容易にウォブルシンク領域580と変調開始マーク561、582の検出が行えると言う効果が生まれる。ウォブルシンク領域580を12ウォブル周期で形成してウォブルシンク領域580の長さを3アドレスビット長に一致させている所にも本実施形態の特徴が有る。これにより、1個のウォブルデータユニット#0560内での変調領域(16ウォブル分)全てをウォブルシンク領域580に割り当てることで、ウォブルアドレス情報610の開始位置(ウォブルシンク領域580の配置位置)の検出容易性を向上させている。このウォブルシンク領域580は物理セグメント内の最初のウォブルデータユニットに配置されている。このようにウォブルシンク領域580を物理セグメント内の先頭位置に配置することで、ウォブルシンク領域580の位置を検出するだけで容易に物理セグメントの境界位置を抽出できると言う効果が生じる。
図15(c)、(d)に示すようにウォブルデータユニット#1561〜#11571内ではアドレスビット#2〜#0に先行し、先頭位置に変調開始マークとしてのIPW領域が配置されている。それに先行した位置に配置されている無変調領域592、593では連続的にNPWの波形になっているので、ウォブル信号検出部ではNPWからIPWへの切り替わり目を検出して変調開始マークの位置を抽出する。
参考までに図16(a)に示した書替え形情報記憶媒体におけるウォブルアドレス情報610の中身は、それぞれ以下のものが記録されている。
(1)物理セグメントアドレス601
… トラック内(情報記憶媒体221内での1周内)での物理セグメント番号を示す情報。
(2)ゾーンアドレス602
… 情報記憶媒体221内のゾーン番号を示している。
(3)パリティー情報605
… ウォブルアドレス情報610からの再生時のエラー検出用に設定された物で、予約情報604からゾーンアドレス602までの14アドレスビットを各アドレスビット単位で個々に加算し、加算結果が偶数か奇数かの表示を行う情報で、このアドレスパリティ情報605の1アドレスビットも含めた合計15アドレスビットに対して各アドレスビット単位で排他的OR(Exclusive OR)を取った結果が“1”になるようにパリティー情報605の値を設定する。
(4)ユニティー領域608
… 前述したように各ウォブルデータユニットの中は16ウォブル分の変調領域598と68ウォブル分の無変調領域592、593から構成されように設定し、変調領域598に対する無変調領域592、593の占有比を大幅に大きくしている。更に、無変調領域592、593の占有比を広げて再生用基準クロックまたは記録用基準クロックの抽出(生成)の精度と安定性をより向上させている。ユニティー領域608内は全てNPW領域が連続しており、均一位相の無変調領域になっている。
上記各情報に割り当てたアドレスビット数を図16(a)に示した。上述したようにウォブルアドレス情報610内はそれぞれ3アドレスビット毎に分離されて各ウォブルデータユニット内に分散配置される。情報記憶媒体表面のゴミや傷によりバーストエラーが発生しても異なる各ウォブルデータユニットを跨ってエラーが広がっている確率は非常に低い。従って、同一情報が記録される場所として異なるウォブルデータユニット間を跨る回数を極力減らし、各情報の切れ目とウォブルデータユニットの境界位置を一致させるように工夫している。これにより、仮に情報記憶媒体表面のゴミや傷によりバーストエラーが発生して特定の情報が読めなくても、他の各ウォブルデータユニット内に記録された他の情報が読めるようにしてウォブルアドレス情報の再生信頼性を向上させている。
図16(b)、(c)に示すように追記形情報記憶媒体においても書替え形情報記憶媒体と同様ウォブルシンク領域680を物理セグメント先頭位置に配置し、物理セグメントの先頭位置あるいは隣接する物理セグメント間の境界位置の検出を容易にしている。図16(b)に示した物理セグメントのタイプ識別情報721は上述したウォブルシンク領域580内のウォブルシンクパターンと同様物理セグメント内の変調領域の配置位置を示すことで同一物理セグメント内の他の変調領域598の配置場所が事前に予測でき、次に来る変調領域検出の事前準備が出来るので変調領域での信号検出(判別)精度を上げることができるという効果が有る。
図16(b)に示した追記形情報記憶媒体における層番号情報722とは片面1記録層か片面2記録層の場合のどちらの記録層を示しているかを表し、
・“0”の時には片面1記録層媒体か片面2記録層の場合の“L0層”(レーザ光入射側の手前層)
・“1”の時には片面2記録層の“L1層”(レーザ光入射側の奥側の層)
を意味する。
物理セグメント順番情報724は同一物理セグメントブロック内の相対的な物理セグメントの配置順を示している。図16(a)と比較して明らかなようにウォブルアドレス情報610内での物理セグメント順番情報724の先頭位置は書替え形情報記憶媒体における物理セグメントアドレス601の先頭位置に一致している。物理セグメント順番情報位置を書替え形に合わせることで媒体種別間の互換性を高め、書替え形情報記憶媒体と追記形情報記憶媒体の両方が使える情報記録再生装置でのウォブル信号を用いたアドレス検出用制御プログラムの共有化により簡素化が図れる。
図16(b)のデータセグメントアドレス725はデータセグメントのアドレス情報を番号で記述する。既に説明したように本実施形態では32セクタで1ECCブロックを構成する。従って、特定のECCブロック内の先頭に配置されたセクタの物理セクタ番号の下位5ビットは隣接するECCブロック内の先頭位置に配置されたセクタのセクタ番号と一致する。ECCブロック内の先頭に配置されたセクタの物理セクタ番号の下位5ビットが“00000”になるように物理セクタ番号を設定した場合には同一ECCブロック内に存在する全てのセクタの物理セクタ番号の下位6ビット目以上の値が一致する。従って、上記同一ECCブロック内に存在するセクタの物理セクタ番号の下位5ビットデータを除去し、下位6ビット目以上のデータのみを抽出したアドレス情報をECCブロックアドレス(またはECCブロックアドレス番号)とする。ウォブル変調により予め記録されたデータセグメントアドレス725(または物理セグメントブロック番号情報)は上記ECCブロックアドレスと一致するので、ウォブル変調による物理セグメントブロックの位置情報をデータセグメントアドレスで表示すると、物理セクタ番号で表示するのと比べて5ビットずつデータ量が減り、アクセス時の現在位置検出が簡単になると言う効果が生まれる。
図16(b)、(c)のCRCコード726は物理セグメントのタイプ識別情報721からデータセグメントアドレス725までの24アドレスビットに対するCRCコード(エラー訂正コード)またはセグメント情報727から物理セグメント順番情報724までの24アドレスビットに対するCRCコードで部分的にウォブル変調信号を誤って判読してもこのCRCコード726により部分的に修正できる。
追記形情報記憶媒体では残りの15アドレスビット分に相当する領域はユニティ領域609に割り当てられ、12番目から16番目までの5個のウォブルデータユニット内は全てNPWになっている(変調領域598が存在しない)。
図16(c)における物理セグメントブロックアドレス728とは7個の物理セグメントから1個のユニットを構成する物理セグメントブロック毎に設定されるアドレスで、データリードインDTRDI内の最初の物理セグメントブロックに対する物理セグメントブロックアドレスを“1358h”に設定する。データ領域DTAを含め、データリードインDTLDI内の最初の物理セグメントブロックからデータリードアウトDTLDO内の最後の物理セグメントブロックまで順次この物理セグメントブロックアドレスの値が1ずつ加算されて行く。
物理セグメント順番情報724は1個の物理セグメントブロック内での各物理セグメントの順番を表し、最初の物理セグメントに対して“0”、最後の物理セグメントに対して“6”を設定する。
図16(c)の実施形態において物理セグメント順番情報724より先行した位置に物理セグメントブロックアドレス728を配置所に特徴がある。例えば、表18に示したRMDフィールド1のようにアドレス情報をこの物理セグメントブロックアドレスで管理する場合が多い。これらの管理情報に従って所定の物理セグメントブロックアドレスにアクセスする場合、ウォブル信号検出部ではまず始めに図16(c)に示したウォブルシンク領域580の場所を検出し、その後ウォブルシンク領域580の直後に記録された情報から順次解読していく。物理セグメント順番情報724より先行した位置に物理セグメントブロックアドレスが有る場合には、先に物理セグメントブロックアドレスを解読し、物理セグメント順番情報724を解読せずに所定の物理セグメントブロックアドレスか否かを判定できるため、ウォブルアドレスを用いたアクセス性が向上すると言う効果が有る。
セグメント情報727内はタイプ識別情報721と予約領域723から構成されている。
図16(c)においてウォブルシンク領域580の直後にタイプ識別情報721が配置されている所にも本実施形態の特徴が有る。上述したように図示しないウォブル信号検出部内ではまず始めに図16(c)に示したウォブルシンク領域580の場所を検出し、その後ウォブルシンク領域580の直後に記録された情報から順次解読していく。従って、ウォブルシンク領域580の直後にタイプ識別情報721を配置することで即座に物理セグメント内の変調領域の配置場所確認が行えるため、ウォブルアドレスを用いたアクセス処理の高速化が実現できる。
(ウォブル検出信号の測定方法)
ウォブル信号のクロストーク量を特定以下に抑えるように再生信号品質を規定するべく、図18のフローチャートを参照してウォブル検出信号の最大振幅(Wppmax)と最小振幅(Wppmin)の測定方法について記述する。ステップST01に示すようにウォブル信号をスペクトラムアナライザに入力する。ここで、スペクトラムアナライザのパラメータは
中心周波数 697kHz
周波数スパン 0Hz
レゾリューションバンドウィドゥス 10kHz
ビデオバンドウィドゥス 30Hz
に設定している。
次に、ステップST02でウォブル信号周波数が所定値になるようにディスクの回転数を変えて線速を調整する。
本実施形態では、Hフォーマットを使用しているため、ウォブルの信号周波数の所定値としては、697kHzに設定している。
次に、ウォブル検出信号のキャリアレベルの最大値(Cwmax)と最小値(Cwmin)の測定例について記述する。
本実施形態の追記型記憶媒体ではCLV(Constant Lineor Vilocity)記録方式を使用しているため、トラック位置により隣接トラック間でのウォブル位相が変化する。隣接トラック間のウォブル位相が一致した場合、最もウォブル検出信号のキャリアレベルが高くなり、最大値(Cwmax)になる。また、隣接トラック間のウォブル位相が逆位相になった時、隣接トラックのクロストークの影響でウォブル検出信号が最も小さくなり、最小値(Cwmin)になる。従って、トラックに沿って内周から外周方向にトレースしている場合、検出されるウォブル検出信号のキャリアの大きさは4トラック周期で変動する。
本実施形態では、4トラック毎にウォブルキャリア信号を検出し、4トラック毎の最大値(Cwmax)と最小値(Cwmin)を測定する。そして、ステップST03で最大値(Cwmax
)と最小値(Cwmin)のペアを30ペア以上のデータとして蓄積する。
次に、下記の計算式を利用して、ステップST04で最大値(Cwmax)と最小値(Cwmin
)の平均値から最大振幅(Wppmax)と最小振幅(Wppmin)を算出する。
下記の式において、Rはスペクトラムアナライザのターミネートされた抵抗値を表している。以下に、CwmaxとCwminの値からWppmaxとWppminを換算する式の説明を行う。
dBm単位系では、0dBm=1mWを基準とする。ここで、電力Wa=1mWとなる電圧振幅Voは
Wao
=IVo
=Vo×Vo/R
=1/1000W
である。従って、
Vo=(R/1000)1/2
となる。
次に、ウォブル振幅Wpp[V]とスペアナで観測されたキャリアレベルCw[dBm]の関係
は下記の通りとなる。ここで、Wppは正弦波なので、振幅を実効値に直すと、
Wpp−rms=Wpp/(2×21/2
Cw=20×log(Wpp−rms/Vo)[dBm]
となる。従って、
Cw=10×log(Wpp−rms/Vo)
上式のlogを変換して
(Wpp−rms/Vo)
=10(Cw/10)
={[Wpp/(2×21/2)]/Vo}
={Wpp/(2×2)/(R/1000)1/2
=(Wpp/8)/(R/1000)
WPP2
=(8×R)/(1000×10(Cw/10)
=8×R×10(−3)×10(Cw/10)
=8×R×10(Cw/10)(−3)
Wpp={8×R×10(Cw/10)(−3)1/2 (61)
次に、ウォブル信号とトラックずれ検出信号の特性を図19に示す。
そして、図19(a)に示す光学ヘッドで検出されたトラックずれ検出信号である(I1−I2)の信号が図示しないウォブル信号検出部に入力される。
情報記録再生部の中に存在する光学ヘッド内の構造を説明する。図19(a)に示すように、半導体レーザ1021から出射されたレーザ光がコリメータレンズ1022により平行光になり、ビームスプリッタ1023を介して対物レンズ1028で集光され、情報記憶媒体1001のプリグルーブ領域1011内に照射される。プリグルーブ領域1011は微小な蛇行(ウォブル)を行っている。ウォブルされたプリグルーブ領域1011から反射された光は再び対物レンズ1028を通過し、ビームスプリッタ1023で反射され、集光レンズ1024で光検出器1025に照射される。
光検出器1025は光検出セル1025−1と光検出セル1025−2から構成され、それぞれの光検出セル1025−1、1025−2から検出された信号I1とI2の差分が得られ、この信号が図示しないウォブル信号検出部に入力される。図19(a)に示す光学ヘッドはウォブル信号とプッシュプル方式のトラックずれ検出信号のいずれも検出できる。
トラックループONの時は、ウォブル周波数の帯域がトラッキング帯域より高いため、
光学ヘッドからはウォブル信号が検出される。ここで、隣接トラック間のプリグルーブのウォブル位相が等しいときは、Wppmaxの最大振幅が得られ、逆相になったときには隣接トラックのクロストークの影響でウォブル信号振幅が低下し最小振幅Wppminになる。
本実施形態では、最大振幅(Wppmax)と最小振幅(Wppmin)間の条件を規定し、より安定なウォブル検出をできるように工夫している。すなわち、ウォブル信号検出部では、ウォブル検出信号の振幅値が最大3倍まで変化しても安定に信号が検出できるよう作られている。また、クロストークの影響で、ウォブル検出信号の振幅の変化率が2分の1以下であることが望ましい。
従って本実施形態では、その中間の値を取り、許容されるウォブル信号の最大値をウォブル信号の最小値で割った値(Wppmax÷Wppmin)を2.3以下に設定している。
本実施形態では、(Wppmax÷Wppmin)の値を2.3以下に設定しているが、ウォブル信号検出部の性能からは、(Wppmax÷Wppmin)の値は3以下でも安定に信号を検出することができる。また、より精度の高いウォブル検出を行う場合には、(Wppmax÷Wppmin)の値を2.0以下にすることもできる。上記の条件を満足するように、プリグルーブ領域1011の蛇行振幅を設定する。
図19(b)に示すようにトラックループをOFFにした場合には、光学ヘッドからはトラックずれ検出信号が現れる。この時のトラックずれ検出信号の最大振幅を(I1−I2)ppで表す。この(I1−I2)ppの値は、光検出セル1025−1から検出されるI1の信号と光検出セル1025−2から検出されるI2の信号の差を求めることにより得られる。ここで得られた信号は遮断周波数(カットオフ周波数)30kHzのローパスフィルタを通過した後に信号処理される。このローパスフィルタは1次フィルタで構成される。また、この(I1−I2)ppの値は未記録のデータ領域(DTA)および、未記録領域のデータリードイン領域(DTLDI)あるいは、データリードアウト領域(DTLDO)で測定する。
次に、図20を参照してトラックずれ検出信号の振幅値(I1−I2)ppの測定方法を記述する。
ステップST11で、図19(a)に示す光学ヘッドから得られた(I1−I2)の信号を遮断周波数(カットオフ周波数)fc=30kHzのローパスフィルタに入力する。
ステップST12で、ローパスフィルタ出力に対してトラック毎に振幅値を測定し、30サンプル以上蓄積する。
ステップST12で得られたサンプルの平均を取ることにより、ステップST13で(I1−I2)ppを求める。
図示しないウォブル信号検出部でウォブル信号を検出するとともに、同一の検出回路を用いてトラックずれ検出信号を検出する。図示しないウォブル信号検出部でウォブル信号とトラックずれ検出信号をともに検出することにより、一個の検出回路で二つの仕事を処理(兼用)することができるため、回路の簡素化を図ることができる。
(NBSNR測定方法)
次に、図22のフローチャートを参照して具体的なNBSNRの測定方法について記述する。はじめに、400トラック以上連続したランダムデータを情報記憶媒体上に記録する(ステップST21)。次に、ステップST21で記録したトラック上をトラックジャンプをせずにトラッキングしながらキャリアレベルとノイズレベルを測定する(ステップST22)。ステップST22により測定したキャリアレベルとノイズレベルの差によりNBSNRを求める(ステップST23)。
次に、ウォブル検出信号のC/N比を測定するのに2乗回路(図21の1033)を用いた理由を説明する。図23に示すようにHフォーマットの実施形態においては、ウォブル検出信号を位相変調により与えている。位相変調の場合、図23(a)に示すように位相の変わり目部分(NPWとIPWの間)の切り替わり部分αで多くの周波数成分を持つ。そのために、図23(a)のウォブル検出信号の波形をスペクトラムアナライザ1034で分析すると、図24のようにキャリアの周辺に大きなピークが現れる。そのために、ノイズレベルを規定するのが難しくなる。
それに比べ図23(b)に示すように位相変調により変調されたウォブル検出信号の2乗を取ると、IPW領域とNPW領域との2乗した波形が同じ波形になるため、位相の切り替わり目のような部分が現れず、非常に安定した信号が得られ、図24のキャリア信号の周辺の持ち上がり部分がなくなる結果、シングルピークのキャリアレベルの信号が得られる。
以上記載した様々な実施形態により、当業者は本発明を実現することができるが、更にこれらの実施形態の様々な変形例を思いつくことが当業者によって容易であり、発明的な能力をもたなくとも様々な実施形態へと適用することが可能である。従って、本発明は、開示された原理と新規な特徴に矛盾しない広範な範囲に及ぶものであり、上述した実施形態に限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの構成の一例を示す断面図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの球面収差の第1情報層の再生特性に与える影響の一例を示すグラフ。 本発明の一実施形態に係る基板厚の異なるディスクにおける再生波形の一例を示すグラフ。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの層間クロストークの第1情報層の再生特性に与える影響の一例を示すグラフ。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの第1情報層と第2情報層の記録再生特性にX+Y/2,(X=587μm)が与える影響の一例を示すグラフ。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの第1情報層と第2情報層の記録再生特性にX+Y/2,(Y=20μm)が与える影響の一例を示すグラフ。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクのX+Y/2:600μm,601μm,(X=587μm)におけるラジアルチルトマージンの一例を示すグラフ。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの他の構成の一例を示す断面図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの他の構成の一例を示す断面図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの他の構成の一例を示す断面図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの他の構成の一例を示す断面図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクを扱う光ディスク装置の一例を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの一般的パラメータ設定例の説明図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクのアドレスビット領域内でのウォブル形状とアドレスビットの関係説明図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの変調領域の1次配置場所と2時配置場所に関するウォブルデータユニット内の配置説明図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクのウォブルアドレス情報内のデータ構造に関する実施例説明図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスク上における変調領域の配置場所説明図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクのWppmaxとWppminの測定方法の説明図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクのウォブル信号とトラックずれ信号の特定説明図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの(I1−I2)pp信号の測定方法の説明図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクのウォブル信号の2乗波形に対するNBSNRの測定回路のブロック図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクのNBSNRの測定方法の説明図。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの位相変調によるウォブル信号の巣ペクトラムアナライザ検出信号特性の一例を示すグラフ。 本発明の一実施形態に係る2層光ディスクの位相変調したウォブル信号の巣ペクトラムアナライザ波形の一例を示すグラフ。
符号の説明
11…基板層、12…第1の記録層、13…接着層、14…第2の記録層、15…基板。

Claims (12)

  1. 1.50以上1.70以下の屈折率を持ち、f(n)−13μm以上の厚さX(μm)をもつ基板層と、
    前記基板層上に形成される第1の情報層と、
    前記第1の情報層上に形成され20μm以上の厚さY(μm)をもつ接着層と、
    前記接着層上に形成される第2の情報層を具備する光ディスクであって、
    X+Y≦f(n)+30μm かつ f(n)<X+Y/2を満たし、f(n)が次式で与えられ、
    f(n)=(A×n)(n+A)/(n−1)(n+A)×1000(μm)
    ここで、nは基板層の屈折率、Aは0.26200、Aは−0.32400、Aは0.00595であることを特徴とする光ディスク。
  2. 前記第1の情報層及び前記第2の情報層は、記録再生に用いるレーザ光の波長に対する反射率が3%以上10%以下であることを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  3. 前記第1の情報層からの反射率に対して前記第2の情報層からの反射率が0.8倍以上1.2倍以下であることを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  4. 前記第1の情報層及び前記第2の情報層共に25nm以上100nm以下の案内溝深さを持つことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  5. 前記第1の情報層、前記第2の情報層ともに0.4μm以下の案内溝幅を持つことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  6. 前記第1及び第2の情報層のうち少なくとも一方が光を用いて可逆的に記録・消去を行う層であり、前記一方の情報層は、基板と、原子配列を可逆的に変化させることができる記録膜、保護膜及び反射膜を含むことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  7. 前記第1及び第2の情報層のうち少なくとも一方が光を用いて可逆的に記録・消去を行う層であり、前記一方の情報層は、基板と、原子配列を可逆的に変化させることができる記録膜、該記録膜に接する結晶化促進機能を有する膜、保護膜、及び反射膜を含むことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  8. 前記第1及び第2の情報層のうち少なくとも一方が光を用いて可逆的に記録・消去を行う層であり、使用するレーザ光の範囲において光吸収を持つ有機色素材料を含むことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  9. 前記第1及び第2の情報層に形成された案内溝のうち、レーザ光入射側に近い方の案内溝のみに記録を行なうことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  10. 前記第1及び第2の情報層に形成された案内溝のうち、レーザ光入射側から遠い方の案内溝のみに記録を行なうことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  11. 前記第1及び第2の情報層に形成された案内溝のうち、両方の案内溝に記録を行なうことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  12. 請求項1記載の光ディスクに対して、情報の記録処理及び再生処理を行なうことを特徴とする光ディスク装置。
JP2006075691A 2006-03-17 2006-03-17 光ディスク及び光ディスク装置 Pending JP2007250135A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006075691A JP2007250135A (ja) 2006-03-17 2006-03-17 光ディスク及び光ディスク装置
EP07102041A EP1835498A3 (en) 2006-03-17 2007-02-09 Optical disk and optical disk device
TW096105119A TW200805352A (en) 2006-03-17 2007-02-12 Optical disk and optical disk device
US11/713,935 US20070230321A1 (en) 2006-03-17 2007-03-05 Optical disk and optical disk device
CNA2007100874369A CN101038765A (zh) 2006-03-17 2007-03-16 光盘和光盘装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006075691A JP2007250135A (ja) 2006-03-17 2006-03-17 光ディスク及び光ディスク装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007250135A true JP2007250135A (ja) 2007-09-27

Family

ID=38134793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006075691A Pending JP2007250135A (ja) 2006-03-17 2006-03-17 光ディスク及び光ディスク装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20070230321A1 (ja)
EP (1) EP1835498A3 (ja)
JP (1) JP2007250135A (ja)
CN (1) CN101038765A (ja)
TW (1) TW200805352A (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5726969A (en) * 1994-12-28 1998-03-10 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical recording medium having dual information surfaces
JPH10326435A (ja) * 1997-03-25 1998-12-08 Sony Corp 光学記録媒体及び光学ディスク装置
US5972459A (en) * 1997-04-25 1999-10-26 Sony Corporation Optical recording medium and optical disk apparatus
JPH10302310A (ja) * 1997-04-25 1998-11-13 Sony Corp 光学記録媒体及び光学ディスク装置
JPH10302309A (ja) * 1997-04-25 1998-11-13 Sony Corp 光学記録媒体
TW448443B (en) * 1998-08-05 2001-08-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd Optical information storage media and production method as well as the storage reproducing method and device
US6660356B1 (en) * 1999-05-12 2003-12-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical information recording medium, method for producing the same, and method and apparatus for recording/reproducing information thereon
WO2003074282A1 (fr) * 2002-02-15 2003-09-12 Sony Corporation Support d'enregistrement d'informations optiques reinscriptible, procede d'enregistrement/reproduction et dispositif d'enregistrement/reproduction
JP2003303422A (ja) * 2002-04-09 2003-10-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光学的情報記録媒体の製造方法および光学的情報記録媒体
JP2004047043A (ja) * 2002-05-13 2004-02-12 Nec Corp 光ディスク媒体およびドライブ装置
WO2005036536A2 (en) * 2003-10-09 2005-04-21 Koninklijke Philips Electronics N.V. Dual-stack optical data storage medium for write once recording

Also Published As

Publication number Publication date
TW200805352A (en) 2008-01-16
EP1835498A2 (en) 2007-09-19
CN101038765A (zh) 2007-09-19
US20070230321A1 (en) 2007-10-04
EP1835498A3 (en) 2007-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7408869B2 (en) Optical disk and optical disk apparatus
JP2007080367A (ja) 情報記憶媒体、情報記録方法、および情報再生装置
JP2008192307A (ja) 光学的情報記録再生媒体
US20080019261A1 (en) Information recording medium, information recording/playback apparatus, inspection method of information recording medium, and inspection apparatus of information recording medium
JP2005327465A (ja) 光ディスク
JP2007042152A (ja) 追記形情報記憶媒体(透明基板上に形成された記録層を内側にして接着された構造を持つ記録形情報記憶媒体のディスク構造)、および情報再生方法または情報記録方法ならびに記憶媒体製造装置
JP2006236420A (ja) 記憶媒体、再生方法及び記録方法
KR20060042900A (ko) 기록 매체 평가 방법, 기록 재생 장치, 및 기록 매체
KR100797886B1 (ko) 정보 기억 매체, 정보 기록 방법 및 정보 기록 장치
JP2007048409A (ja) 情報記録媒体、情報記録装置、情報記録方法
JP2007250136A (ja) 光ディスク及び光ディスク装置
JP2003346348A (ja) 光ディスクおよびその記録再生方法
CN100468555C (zh) 在光盘上记录导出区的方法
KR100767656B1 (ko) 정보 기억 매체, 기록 방법, 재생 방법 및 재생 장치
US20060181983A1 (en) Optimum power control for multilayer optical disc
JP2007250137A (ja) 光ディスク及び光ディスク装置
JP2005011404A (ja) 光記録媒体、記録装置及び記録方法
JP2007250135A (ja) 光ディスク及び光ディスク装置
JP4348741B2 (ja) 光学的情報記録媒体及び光学的情報再生装置
US20060203701A1 (en) Multilayer optical disc having disc information
KR100743009B1 (ko) 정보 기억 매체, 정보 기록 방법, 정보 재생 방법, 정보기록 장치 및 정보 재생 장치
JP5172895B2 (ja) 情報記憶媒体、情報再生方法、および情報記録方法
JP2012113817A (ja) 情報記憶媒体、情報再生方法、および情報記録方法
WO2011083536A1 (ja) 光学ドライブ装置
JP2012113816A (ja) 情報記憶媒体、情報再生方法、および情報記録方法