JP2006337735A - 機器 - Google Patents

機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2006337735A
JP2006337735A JP2005162582A JP2005162582A JP2006337735A JP 2006337735 A JP2006337735 A JP 2006337735A JP 2005162582 A JP2005162582 A JP 2005162582A JP 2005162582 A JP2005162582 A JP 2005162582A JP 2006337735 A JP2006337735 A JP 2006337735A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
convex
display
line
sawtooth
markings
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005162582A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Sugiyama
美穂 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2005162582A priority Critical patent/JP2006337735A/ja
Publication of JP2006337735A publication Critical patent/JP2006337735A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)

Abstract

【課題】 凹や凸の刻印表示において、形状認識の混乱が緩和され、凸表示の形状がより認識しやすくする。
【解決手段】 文字・図記号を形成する線の長さ方向に沿って凸の破線もしくは、凹凸方向や表示面方向に形成した鋸刃状で構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、凹または凸の刻印表示のある樹脂・金属部材、及びそれにより構成される機器に関するものである。
図15、図16、図17は従来例を示す図である。
図15は従来例である特開平11−161151号公報「情報入力装置および自動取引装置」の操作部分(入力部分)を示す図であり、101はタッチパネル、102・103・104は絵記号表示板、105・106・107は凹凸状の絵記号、108・109・110は小突起、111はスイッチセグメントを示す。
同従来例では、金融機関で用いられる現金自動支払機や現金自動預出金機などの自動取引装置(いわゆるATM)を対象とする。このような自動取引装置においては、多岐にわたる取引を網羅せねばならず、必然的に入力キーが増え、操作が複雑になりがちであるが、同従来例では、簡便な構造でかつ視覚障害者であっても正確かつ容易に所望の情報を入力でき、晴眼者の操作性も損なうことのない情報入力装置の提案を行っている。
そもそもATMは多岐にわたる取引を網羅するために、個別のボタンではなく、多種の入力に切り替えられ、容易に内容の更新を行える「タッチパネル入力」を採用する場合が多い。しかしタッチパネルは視覚障害者にとっては使用しずらく、特に触覚(場合によっては聴覚)を頼りにボタン操作する全盲の使用者には全く使用することができないのが現実である。同従来例においては、取引内容を簡単な絵記号に置き換え、105・106・107のような凸状の絵記号でかつ8mm×8mm以上の大きさで提示すると共に、絵記号の位置に対応するタッチパネル101上の入力位置(スイッチセグメント111)へのガイドとなる小突起108・109・110を設けることにより、視覚障害者であってもタッチパネルの操作ができるよう工夫を行っている。また場合によっては点字を併記するなど、さらなる補助手段についても触れている。
また、上記の凸絵記号の大きさについては、図16のグラフで示すとおり、数名の被検者に対する触覚実験に基づき、絵記号の大きさと平均正答率・平均触認識時間の関係を求め、これにより上記のとおり8mm×8mm以上のサイズであれば適当である提案を行っている。このような表示は、従来例が主目的としているATMだけではなく、炊飯器・掃除機といった家電の他、複写機・プリンター・FAXといった事務機や、銀塩カメラ・デジタルカメラといった個人用機器にも適用できるものである。
特開平11−161151号公報
上記従来例においては、より短時間での絵記号の認識を実現するべく、記号の部位ごとに分けて触認識の難易度の確認を行っており、その内容は例えば、辺の長さの相違・矢印向き・線の重なり部位数などに渡る。
ただし前記従来例に対し、新たな点に着目することにより、以下のような問題点があることが認識される。このことを、図17を使用して示す。
図17において、115は指先、116は指先指紋凸部、117は指先指紋凹部、118表示面表面は、119は図記号・文字等表示凸部、120触知動作を示す。実際には人間の手指指紋が図17に示すような矩形状ではあり得ないが、現象を簡潔に説明するために模式的に示した。指先115を表示面118に押し当てて、表示凸部分119の形を認識しようとする際には、指の指紋の凸部分116と表示と表示凸部分119と表示面118を120に示すような動作で擦る運動を行う。そして、凸部分119の頂面周辺のエッジ部分や表面の摩擦によって、凸部分119が形成している形状の確認を行う。この状況下における問題点としては、以下のような点が挙げられる。
○連続な単純摩擦による距離感の喪失:触認識動作を行う際、連続した単純摩擦が生じると指先への刺激の変化がなく「慣れ」が生じ、距離感(線の長さ等)を認識しづらい。
○縦横方向の触認識動作の違いによる距離感の喪失:上記に加え、特に縦線と横線が混在する場合には、縦横方向の触認識動作の違いにより、縦の長さと横の長さは比較しにくくなり、縦横長さの相対関係の感覚を失いやすい。
○端部エッジ刺激による、刺激対比効果:凸線等の端部エッジの刺激が多いために、端が余計に強調されてしまい、上記の端部以外での摩擦による刺激の少なさとの兼ね合いにより、ますます距離感(線の長さ等)が分かりづらい。
○線の輪郭エッジ触読による混乱:指先に伝わる刺激は凸線の凸部分頂面による摩擦よりも、凸線のエッジによる刺激が支配的であるため、実際には凸線に輪郭状に存在するエッジの形を触読している場合が多い。このため、エッジ位置の確認をするため、指を何度も運動させねばならない。
○2つの対となるエッジ触読による混乱:凸線をなぞる際に線の断面2箇所のエッジが存在しており、通常意識上では認識しないが、指先では対となっている2点を常に認識していることになる。そして、線が曲がるのに応じて対となる2点の位置関係が変化するために、意識の中に図記号等の形状を組み立てていく際に混乱を生じさせ、より形状を認識しづらくしている。特に太い線の場合は、上記2点がより個別に触認識されるために、この現象が顕著となる。
これらの問題点により、従来触認識をする際に何度も触認識動作をせねばならず、凸状の図記号表示の形状を認識・識別する際には、何度も生きつ戻りつして確認を行うために時間を要すると共にストレスも多かった。また対象となる機器によっては、操作(入力)に時間を要して所定の時間以上かかると、自動的にリセットのかかってしまうタイムアウト方式を採用している機器も多く、設定のタイムアウト時間によっては、ますます操作が困難となる。
請求項1では、文字・図記号を形成する線の長さ方向に沿って凸の破線で構成され、同凸破線の凸部分の線長さ方向の幅を0.2mm以上、非凸部分の線長さ方向の幅を0.25mm以上、凹凸の1周期のピッチを0.45mm以上とすることを特徴とする。
一般的に触知動作を行う際には人差し指の指先を使用するが、この部分の指紋凸部分の幅9と凹部分の幅10が各々0.21〜0.24mm、凹凸のピッチが0.43〜0.48である人が成人男女の大多数を占める。このため、触認識する凸表示の凹部分の幅(0.21〜0.24mm)が、指紋の凸部分が入り込めるだけの充分な幅があれば、部分的に歯車が噛み合うような状態になり、指面と表示凸部の壁やエッジ部分がほぼ確実に接触し、指先に着実な刺激が得られる。また、表示凹部が指紋の凸部に対して充分に大きくなくとも、同等の幅を有すれば、指紋凸部のエッジが表示の凸部のエッジに接触する確率は大きくなる。
このことにより、触認識動作を行う際の指先と凸表示の摩擦を大きくすることで指先への刺激も大きくすることができ、線を認識する際の距離感(長さ等)が掴みやすくなり、エッジによる刺激と摩擦による刺激の差により生じた様々な形状認識の混乱が緩和されて、凸表示の形状がより認識しやすくなる。また、エッジだけではなく、線全体で指先への刺激を生じさせるため、意識の中に図記号等の形状を組み立てていく際の混乱もより少ない。
以上のように凸状の文字・図記号の構成を触認識するために、指表面で表示の擦る際の刺激を大きくすることができ、より短時間でより正確な触認識が可能となる。
また、請求項2では、文字・図記号を形成する線の長さ方向に沿って鋸刃状の凹凸で構成され、鋸刃状凹凸の山の高さを0.1mm以上、鋸刃状凹凸の1周期のピッチを0.45mm以上とすることを特徴とする。このことにより、凸状の文字・図記号の構成を触認識するために、指表面で表示の擦る際の刺激をより大きくすることができ、また凹凸ピッチを細かくすることが可能なために美観に優れ、より短時間でより正確な触認識も可能となる。
また、請求項3では、文字・図記号を形成する凸線の少なくとも線方向に沿い、表示面内に山谷を形成する鋸刃状の輪郭を形成しており、その鋸刃の山谷高さを0.1mm以上、鋸刃状輪郭の1周期のピッチを0.45mm以上とすることを特徴とする。このことにより、凸状の文字・図記号の構成を触認識するために、指表面で表示の擦る際の刺激をより大きくすることができ、また凹凸ピッチを細かくすることが可能なために美観に優れ、凹凸方向の制約があっても、より短時間でより正確な触認識も可能となる。
また、請求項4では、文字・図記号を形成する線の長さ方向に沿って鋸刃状の凹凸の谷部分は表示面に沿った平面であることを特徴とする。このことにより、より美観に優れた表示が可能となる。
また、請求項5では、表示される文字・図記号の外側高さが6mm以上であることを特徴とする。このことにより、正確な触認識・識別が可能となる。
また、請求項6では、表示される文字・図記号の線方向に沿って形成されるの鋸刃や破線のピッチは、文字・図記号の縦横方向で異なることを特徴とする。このことにより、触認識を行う動作の縦横方向認識差に起因する表示の理解困難を改善することが可能となる。
また、請求項7では、刻印表示のある樹脂・金属部材、及びそれにより構成される機器上で、表示をグループ化し触認識が可能なエリア分けの枠線が形成されていることを特徴とする。このことにより、機器等の操作方法がより分かりやすくすることが可能である。
また、請求項8では、エリア分けの枠線が上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の形態で形成されていることを特徴とする。このことにより、エリア分けの状況が触認識した際により分かりやすくなり、機器等の操作方法がより分かりやすくすることが可能である。
また、請求項9では、機器上で、表示をグループ化し触認識が可能なエリア分けのエリア内に触認識・識別が可能な表面処理(シボ処理)がされていることを特徴とする。このことにより、よりエリア分けの状況が分かりやすくなり、機器等の操作方法がより分かりやすくすることが可能である。
以上説明したように、本発明では、凹や凸の刻印表示において、文字・図記号を形成する線の長さ方向に沿って凸の破線もしくは、凹凸方向や表示面方向に形成した鋸刃状で構成することにすることを特徴とする。このことにより、触認識動作を行う際の指先と凸表示の摩擦を大きくし指先への刺激も大きくすることができ、凸線を認識する際の距離感(長さ等)が掴みやすくなり、エッジによる刺激と摩擦による刺激の差により生じた形状認識の混乱が緩和されて、凸表示の形状がより認識しやすくなることが可能となる。また、エッジだけではなく、線全体で指先への刺激を生じるため、意識の中に図記号等の形状を組み立てていく際の混乱もより少ない。
このような凸表示により、触覚による文字・絵文字等の認識・識別をより正確に速くすることが可能となり、入力機能を持つ様々な機器の視覚障害者にとっての操作性を上げ、視覚障害者が他の人に依存したり、試しに押してみたりして生じていたな時間や手間を軽減することが可能となる。
従来、便利であるはずの情報機器ではあるが、表示が分かりづらいがためにかえって視覚障害者と晴眼者との間に「バリア」を生じさせている場合が多々あった。本発明のより分かりやすい触認識表示は、このような「バリア」を軽減し、視覚障害者による操作の可能性を開き、精神的な拘束を緩め、ひいては自律を促す要因となりえる。このような表示を備えた機器の考案・普及により、視覚障害者が、一人の独立した人間として現代の社会の中で当然可能であるべき日常生活を容易とし、正常な社会生活を営むことも可能となる。
また、障害者にとって「バリア」が散在する昨今において、このような機器を提供することにより、提供する企業自体も障害者に対する「バリア」を取り払う姿勢のある「ユニバーサルデザイン」を目指す企業としての姿勢をアピールし、社会的有意に立つことも可能となる。
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
図1から図9はそれぞれ、本発明の実施例1を説明する図である。
図1、図2は本実施例の刻印表示を示す図であり、図1中のa)は「電源マーク」、b)は「ストップマーク」、c)は「給紙マーク」を示す。図2中の1は表示面表面、2は図記号・文字等の表示凸部を示す。
図3から図6は図記号を表示する対象となる機器の例で、図3はインクジェットプリンター、図4は複写機で(a)は複写機の全体、(b)は複写機の操作パネルを示す。図5はマルチファンクションプリンタ(スキャナ等画像読取装置やモデム等を接続、コピーやファックス機能を備えたプリンタ)を示す。図6はカメラ、特にデジカメを示す。図中の3、4、5、7は操作部を示し、6は電源表示部を示す。
本実施例においては、文字・図記号を形成する線の長さ方向に沿って図2に示すような凸の破線で構成され、同凸破線の凸部分の線長さ方向の幅(図中のd凸)を0.2mm以上、非凸部分の線長さ方向の幅(図中のd凹)を0.25mm以上、凹凸の1周期のピッチ(図中のD)を0.45mm以上とすることを特徴とする刻印表示のある樹脂・金属部材、及びそれにより構成される機器である。この凸表示を実際に適用した例を模式的に示すのが図1に示す(a)の「電源マーク」、(b)の「ストップマーク」、(c)の「給紙マーク」である。
次に本実施例の概念を、図7を用いて説明する。
図7は第1実施例の概念を説明するための図で、8は指先、9は指先指紋凸部、10は指先指紋凹部、11は表示面表面、12は図記号・文字等表示の凸部、13は図記号・文字等表示の非凸部、指先8の14は触知動作を示す。
凸表示の触認識を行う際には、表示面の表面11に指先8を押し付けるような触知動作14を行う。一般的に触知動作を行う際には人差し指の指先を使用するが、この部分の指紋の凸部分の幅9と凹部分の幅10が各々0.21〜0.24mm、凹凸のピッチが0.43〜0.48である人が成人男女の大多数を占める。このため、触認識する凸表示の凹部分13の幅(0.21〜0.24mm)が、指紋の凸部分9が入り込めるだけの充分な幅があれば、部分的に歯車が噛み合うような状態になり、指面と表示凹部の壁やエッジ部分がほぼ確実に接触し、指先に着実な刺激が得られる。また、表示凹部13が指紋の凸部9に対して充分に大きくなくとも、同等の幅を有すれば、指紋凸部9のエッジが表示の凸部12のエッジに接触する可能性は大きく、結果的には触知動作を行う際の指先刺激が大きくなり、凸表示されている形状を認識しやすくなる。凸表示の破線長さ方向の幅(図中のd凸)を0.2mm以上、非凸部分の線長さ方向の幅(図中のd凹)を0.25mm以上、つまりは結果的に凹凸の1周期のピッチ(図中のD)を0.45mm以上であれば、以上の良好な条件を満たすことが可能である。また、特に手の小さい人や、成長過程にある人、細かい指紋ピッチを有する人などは、触認識動作を行う指紋ピッチが細かいことになるが、上記条件を満たす場合には着実に指紋凸部9が表示面凸部12のエッジより刺激を得、ほぼ確実に効果があると思われる。
以上のように、凸表示を構成する線を破線にし、指紋への接触を考慮した条件にすることにより、以下のような効果があると考えられる。
○連続な単純摩擦による距離感の喪失:凸線等をなぞって触認識動作を行う際、従来は指先と凸線の摩擦が連続して生じ、さらに指先への刺激の変化がないために「慣れ」が生じ、線の長さの距離感を認識しづらいという問題点があった。本実施例によれば、指先と凸表示の摩擦を大きくし、さらに指先への刺激も大きくすることができ、距離感が掴みやすくなる。
○端部エッジ刺激による、刺激対比効果:従来は、凸線等の端部エッジの刺激が多いために、端が余計に強調されてしまい、上記の端部以外での摩擦による刺激の少なさとの兼ね合いにより、ますます距離感(線の長さ等)が分かりづらいという問題点があった。本実施例によれば、摩擦による刺激が大きいため、従来は圧倒的であった端部エッジによる刺激の影響の割合が減り、距離感が掴みやすくなる。
○線の輪郭エッジ触読による混乱:従来、指先に伝わる刺激は摩擦よりも、凸線の短手断面エッジによる刺激が支配的であるため、実際には凸線の短手断面のエッジの形を読んでいる場合が多い。このため、エッジ位置の確認をするため、指を何度も運動させねばならなった。本実施例では、エッジによる刺激と摩擦による刺激の差により生じた形状認識の混乱が緩和されて、凸表示の形状がより認識しやすくなることが可能となる。
○2つの対となるエッジ触読による混乱:従来、凸線をなぞる際に線の短手断面2箇所のエッジが存在しており、通常意識上では認識しないが、指先では対となっている2点を常に認識していることになる。そして、線が曲がるのに応じて2点の位置関係が変化するために、意識の中に図記号等の形状を組み立てていく際に混乱を生じさせ、より形状の認識をしづらくしていた。特に太い線の場合は、対となっているはずの2点間の距離が離れるために各点を独立に認識する傾向が増すがために、この現象が顕著であった。本実施例では、エッジだけではなく、線全体で指先への刺激を生じさせるため、意識の中に図記号等の形状を組み立てていく際の混乱がより少ない。
以上のように凸状の文字・図記号の構成を触認識するために、指表面で表示の擦る際の刺激を大きくすることができ、より短時間でより正確な触認識が可能となる。
このようにして触認識性を上げた刻印文字は例えば図1に示すような図記号へ適用することが可能であり、さらにこれらの図記号は図3〜図6などの機器に記すことができる。
また、このようにして触認識性を上げた凸表示を備えたスイッチボタン等が操作面上に多数存在する場合には、一つ一つの凸表示は分かりやすくとも、全体としては操作性に困難が生じる。この問題を軽減するには、似たような操作をグループ化し、触認識できるようにエリア分けするのが効果的である。以下図8、図9を用いて説明する。
図7、図8は画像形成装置(複写機)の操作盤を示すものである。図中、15・35は操作部、16・36はタッチパネル及び操作部、17・37はリセットキー、18・38はテンキー、19・39はストップキー、20・40はユーザーモードキー、21・41は原稿カウント専用キー、22・42はクリアキー、23・43はスタート(コピー)キー、24・44は液晶エリア、25・45は電源エリア、26・46はスタートエリア、27・47はテンキーエリアである。
図7では、表示をグループ化し触認識が可能なエリア分けの枠線が形成していることを示す。この場合、エリア分けの枠線が本発明の凸線と同様に、線の長手方向に破線を形成し、所定の凹凸長さである形態で形成されていても良い。
また、図8ではさらにグループ化したエリア内に触認識・識別が可能な表面処理(シボ処理等)でエリアをより分かりやすくしている。このようなエリア内の「ハッチング処理」については、一般的にそのパターン(例えば、点線パターン、斜線パターン、格子パターン等)ごとに3種類程度まで、合計10パターンが混在していても人間は認識・識別が可能である。ただし、多数のエリアが混在することによる煩雑化や、実用性を考慮すると、1つの操作面内で3パターン程度、多くても5パターンまでが現実的であると考えられる。
次に人間の触認識動作について述べる。
通常、人間が凸表示等を触認識する場合、その動作は3段階に分かれる。
○第1段階目:まず手のひらで被触認識面をざっと撫でて配置や出っ張り具合等の大体の把握を行う。
○2段階目:指を寝かせ指の腹で、特に触認識したい部分を確認する。この時、ほとんどの人の場合、利き手の人差し指を使用する場合が多い。(ここまでの第2段階までで十分に状況が把握できれば触認識動作は終わるが、さらに詳細を確認する際には第3の動作を行う)
○第3段階目:指を立てて指先で凸表示の細かい部分の確認を行う。
以上に大まかな動作について述べたが、次に各々の段階の具体的な手や指運動について述べる。合わせて「課題」として挙げた「縦横方向の触認識動作の違いによる距離感の喪失」の解決についても述べる。
第1段階においては、手のひらで被触認面を撫でて確認を行う際、腕を動かすことにより手を左右に動かす動作が中心となり、左右の運動を奥手前方向に少しずつずらすことで、奥手前方向の面の確認を行う。次に第2、第3段階の指先の運動は、場合によっては固定して指への圧力のみで、触認識表示を確認する場合もあるが、ほとんどの場合は腕の位置は固定した状態で手自体も略固定し、指の関節運動で触認識を行うことが多い。このため指先を奥手前方向に動かす動作が中心となり、この奥手前方向の運動を略固定している手の位置を左右に少しずつずらすことで、左右方向の状況の把握を行う。
このことにより触知動作を行う際、凸の横線(左右方向に伸びる線)の場合は、指先の奥手前方向の動きが中心であるため、指先の動きと垂直方向にある凸線のエッジを捉えやすく、触認識を行う指先に大きな刺激がえられ、線を認識しやすい。一方、凸の縦線方向(奥手前方向)に伸びる線を触認識する際には、線の短手断面のエッジが指先の動きと平行になるために刺激の影響が少なく、縦線の長さが分かりづらい現象が起こる。本実施例により、この現状は緩和されるが、以下に示す図10のとおりの工夫を行うことにより、さらなる効果があると考えられる。
図10は「給紙マーク」に本実施例を適用した例で、48は縦方向(奥手前方向)、49は横方向(左右方向)を示す。このように同じ図記号内で縦方向と横方向の破線の間隔を変えることにより、指への刺激量を調整することが可能であり、より正確に図記号の形を確認することも可能となる。
また、次に表示の凸部分頂面のエッジについて述べる。
通常、凸表示の頂面エッジは、rが小さい方が(つまり、より尖っている方が)触認識を行う際に指先に受ける刺激が大きく、凸表示の認識もしやすい。発泡紙を使用する、いわゆる「立体コピー」で表現される凸表示の触認識性が低いのは、このエッジのrが数ミリもあり非常に緩いrを形成していることも大きな要因の1つである。
ただし、指先に怪我等を起こす危険性がない安全な形態であることは必須であり、ただ、とがっていれば良いのではない。例えば、プラスチックの型成型を行う際に刻印に自然に生じる冷却時の「ひけ」程度であれば、指先の怪我等の心配もなく安全面でも触認識面でも望ましい状態である。
また通常、点字においてはエッジのあまり立ってない状態の方が実用的であるとされている。これは点字の場合には、連続して沢山の点字を読むことが多く、指先に沢山の刺激を受けすぎると、指先が痛くなってしまい、さらには読み続けることができなくなってしまったり、回復して再度読めるようになるのに日数を要して生活に不便が生じる深刻な状況にも至るためである。本発明で対象にしている図記号については、沢山いちどきに触読するものではなく、他の操作(例えば、スイッチを押す等)を補助する役割であり、また表示対象が点字ではなく図記号や文字と比較的複雑であるため、より凸表示の形状の認識しやすいよう、頂面のエッジrが小さいことを推奨する。ただし、対象が図記号や文字であっても、短時間に頻繁に触読を必要とする操作に用いる際には、同rを緩めに設定する必要がある。
次に凸表示の対象となる図記号や文字の大きさについて述べる。
従来例における触覚実験では、表現したい用語に対して適度に単純化した図記号を決め、被検者にあらかじめ図記号を記憶してもらい、様々なサイズのものを提示した実験を行っており、その結果、外寸が8mm×8mm(もしくは環形にした場合は外径8mm)程度であれば正答率・認識時間が許容範囲であるとしている(図16)。
上記の従来例では、表現したい用語を「四角と線」「円弧と点」等々、触認識のしやすさに配慮し、各々際立った特徴がありつつも非常に単純化した適切な図記号に置き換えており、触認識対象である図記号としては非常に分かりやすい。上記実験は、この「非常に認識しやすい図記号」であることを、「認識」できるかどうかの実験である。
一方、このように適切に単純化した図記号を適用できない場合、確実にその形を「認識」させるためには必然的に大きな表示サイズが必要となる。また、日常身近に使用する機器における触認識表示である場合は、その形を確実に「認識」しなくとも、別の表示と「識別」することができれば充分なケースもある。家庭や仕事場で使用する家電や事務機器などは、日常的に使用している場合においては、一度図記号を認識できれば、毎日「認識」するために詳細部分を触認識せずとも、「識別」できれば良い。また仮に、操作を行う際に「認識」を要求するとしても、図記号自体の意味を確認しなければならないならば、「識別」のできることの方が重要となる。(例えば凸文字であっても、文字自体の形を知らなくては意味がない。先天的や幼少時からの視覚障害者の場合は晴眼者の使用する一般的な文字「墨字」の形を知らないことがあり得る。複雑な字形を「認識」した上で差を確認するならば、単純な図記号で「識別」ができることの方が重要で実用的である)
凸表示を確実に「認識」させるためには、従来例のとおり単純な図記号であれば8mm程度の大きさから確認でき、多少複雑でより選択肢の多いアルファベットになると15mm以上は必要だとも言われる。そして確実に「認識」するためには、前記の触認識動作の最終段階である第3段階目の動作「指を立てて、指先で細かい部分を探って触認識」する必要がある。一方、凸表示を「識別」させるので良いのであれば、前記第2段階目の動作「指を寝かせて、指腹で一度に確認」ということも可能となる。一般的に凸表示のサイズが12mmまでであれば、この「指腹で確認」を行うことが可能であり、触認識の時間も短く、触認識もスマートに行える。本発明の特徴のように、凸線方向に沿って凹凸を設けることにより、より小さいサイズの図記号(6mm程度)であっても、凸表示から着実に指先の指紋に刺激が伝わり、ほとんど擦り・探り動作を行わなくても「識別」することが可能となる。
このように、よりサイズの小さい図記号を提供できることにより、大きな表示ではスペース的、デザイン的に制約を受ける場合においても用途は広がる。例えばデジタルカメラの場合には、デジタルカメラ自体の大きさが小さいために、ボタンも小さく、ボタンどうしの間隔が狭いため、その表示の多きさも必然的に制約を受ける。このような場合、少しでも小さい表示の方が、表示の可能性があがる。
また、複写機のような大きな操作面を持つ機器の場合であっても、大きな表示であると機器自体がかもしだすスマートな雰囲気・美観を損ねてしまうために、デザイン的に制約を受ける。このような場合にも、サイズを小さくする可能性のある本表示は有効であると考えられる。
図11、図12は第2実施例の概念を説明するための図である。
図11中、50は指先、51は指先指紋凸部、52は指先指紋凹部、53は表示面表面、54は図記号・文字等表示凸部、55は触知動作を示す。
本実施例では、文字・図記号を形成する線の長さ方向に沿って鋸刃状の凹凸で構成され、鋸刃状凹凸の山の高さを0.1mm以上、鋸刃状凹凸の1周期のピッチを0.45mm以上とすることを特徴とする。このことにより、鋸刃の凸(山)部分54の先端が、指紋の凹部分52に確実に入り込んだり、指紋凸部51が鋸刃の凸(山)部分54の角に接触する確率が多く、指表面で表示の擦る際の刺激をより大きくすることができ、また凹凸ピッチを細かくすることが可能なために美観に優れ、より短時間でより正確な触認識も可能となる。
図12中、56は表示面表面、57は図記号・文字等表示凸部底面、58は図記号・文字等表示仮想線、59は図記号・文字等表示凸部を示す。
図12では、文字・図記号を形成する線の長さ方向に沿って鋸刃状の凹凸の谷部分は図中57に示すとおり、表示面に略平行な仮想線58に沿い、平面57を形成していることを特徴とする。このことにより美観に優れた表示が可能となる。
また、上記仮想線58や他に部分57よりも表示面表面56側は、表示面を一致していても良いし、下駄を履いた状態に持ち上がっていても良いものとする。
図13、図14は第3の実施例を示す図である。
図中、60は図記号・文字等表示凸部、61は図記号・文字等表示線輪郭部、62は指先、63は指紋、Dは鋸刃状輪郭の1周期のピッチ、PVは鋸刃の山谷高さ、を示す。
本実施例では、文字・図記号を形成する凸線の少なくとも線方向に沿い、表示面内に山谷を形成する鋸刃状の輪郭を形成しており、その鋸刃の山谷高さを0.1mm以上、鋸刃状輪郭の1周期のピッチを0.45mm以上とすることを特徴とする。(また鋸刃形状は、図記号自体の形状の誤認識・誤識別を招かない必要がある)
このことにより、鋸刃61の凸部分の先端が、指紋62の凹部分に確実に入り込んだり、指紋62の凸部が鋸刃61の凸(山)部分の角に接触する確率が多く、凹凸方向の制約があっても、より短時間でより正確な触認識も可能となる。
第1実施例を示す図。 第1実施例を示す図。 第1実施例の適応対象機器例を示す図。 第1実施例の適応対象機器例を示す図。 第1実施例の適応対象機器例を示す図。 第1実施例の適応対象機器例を示す図。 第1実施例の概念を示す図。 第1実施例のさらなる展開を示す図。 第1実施例のさらなる展開を示す図。 第1実施例のさらなる展開を示す図。 第2実施例を示す図。 第2実施例のさらなる展開を示す図。 第3実施例を示す図。 第3実施例のさらなる展開を示す図。 従来例を示す図。 従来例を示す図。 従来例を示す図。
符号の説明
1,11,53,56,118 表示面表面
2,12,54,59,60,119 図記号・文字等表示凸部
13 図記号・文字等表示非凸部
3,4,5,7 操作部
6 電源表示部
8,50,62,115 指先
9,51,116 指先指紋凸部
10,52,117 指先指紋凹部
14,55,120 触知動作
15,35 操作部
16,36 タッチパネル、及び操作部
17,37 リセットキー
18,38 テンキー
19,39 ストップキー
20,40 ユーザーモードキー
21,41 原稿カウント専用キー
22,42 クリアキー
23,43 スタート(コピー)キー
24,44 液晶エリア
25,45 電源エリア
26,46 スタートエリア
27,47 テンキーエリア
48 縦方向
49 横方向
57 図記号・文字等表示凸部底面
58 図記号・文字等表示仮想線
61 図記号・文字等表示線輪郭部
63 指紋
101 タッチパネル
102,103,104 絵記号表示板
105,106,107 凹凸上の絵記号
108,109,110 小突起
111 スイッチセグメント

Claims (9)

  1. 刻印表示のある樹脂・金属部材により構成される機器において、部材自体の凹凸により表示を行う刻印による文字もしくは図記号の表示を用いており、文字・図記号を形成する線の長さ方向に沿って凸の破線で構成され、同凸破線の凸部分の線長さ方向の幅を0.2mm以上、非凸部分の線長さ方向の幅を0.25mm以上、凹凸の1周期のピッチを0.45mm以上とすることを特徴とする機器。
  2. 刻印表示のある樹脂・金属部材により構成される機器において、部材自体の凹凸により表示を行う刻印による文字もしくは図記号の表示を用いており、文字・図記号を形成する線の長さ方向に沿って鋸刃状の凹凸で構成され、鋸刃状凹凸の山の高さを0.1mm以上、鋸刃状凹凸の1周期のピッチを0.45mm以上とすることを特徴とする機器。
  3. 刻印表示のある樹脂・金属部材により構成される機器において、部材自体の凹凸により表示を行う刻印による文字もしくは図記号の表示を用いており、文字・図記号を形成する凸線の少なくとも線方向に沿い、表示面内に山谷を形成する鋸刃状の凸の輪郭を形成しており、その鋸刃の山谷高さを0.1mm以上、鋸刃状輪郭の1周期のピッチを0.45mm以上とすることを特徴とする機器。
  4. 上記請求項2に記載の機器において、文字・図記号を形成する線の長さ方向に沿って鋸刃状の凹凸の谷部分が表示面に沿った平面であることを特徴とする機器。
  5. 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の機器において、表示される文字・図記号の外側高さが6mm以上であることを特徴とする機器。
  6. 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の機器において、表示される文字・図記号の線方向に沿って形成されるの鋸刃や破線のピッチは、文字・図記号の縦横方向で異なることを特徴とする機器。
  7. 上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の機器において、刻印表示のある樹脂・金属部材、及びそれにより構成される機器上で、表示をグループ化し触認識が可能なエリア分けの枠線が形成されていることを特徴とする機器。
  8. 上記請求項4〜請求項7のいずれかに記載の機器において、エリア分けの枠線が上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の形態で形成されていることを特徴とする機器。
  9. 上記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の機器において、機器上で、表示をグループ化し触認識が可能なエリア分けのエリア内に触認識・識別可能な処理処理がされていることを特徴とする機器。
JP2005162582A 2005-06-02 2005-06-02 機器 Withdrawn JP2006337735A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005162582A JP2006337735A (ja) 2005-06-02 2005-06-02 機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005162582A JP2006337735A (ja) 2005-06-02 2005-06-02 機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006337735A true JP2006337735A (ja) 2006-12-14

Family

ID=37558344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005162582A Withdrawn JP2006337735A (ja) 2005-06-02 2005-06-02 機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006337735A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012093612A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Sharp Corp 操作装置及び画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012093612A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Sharp Corp 操作装置及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1522007B1 (en) Automatically adaptable virtual keyboard
EP3371678B1 (en) Data entry device for entering characters by a finger with haptic feedback
DE102013009701A1 (de) Hilfseingabevorrichtung und elektronische Vorrichtung sowie elektronisches System, das die Hilfseingabevorrichtung umfasst
JP2001282433A (ja) 表示入力装置
JP5837782B2 (ja) エレベータの操作パネル装置
EP2721596A1 (en) Eavesdropping resistant touchscreen system
JP3890308B2 (ja) 入力装置
JP4931616B2 (ja) 入力補助具
JP2006337735A (ja) 機器
TWI410860B (zh) 具有虛擬鍵盤之觸控裝置及其形成虛擬鍵盤之方法
TW518506B (en) An alphabet character input device
KR200199975Y1 (ko) 프린터 기능이 있는 터치스크린
TWM413911U (en) Press structure and touch keyboard capable of obtaining stroke feeling
KR20120086864A (ko) 정전용량 방식 키보드
EP1311937A1 (en) An alphabet character input device
JP2019074941A (ja) キーボード
CN202661953U (zh) 一种键盘
JPH10307664A (ja) 点字付キーボードカバー
JP2004310173A (ja) テンキー及びテンキーを有する電子機器
CN202502460U (zh) 一种新型工学键盘
KR980009397U (ko) 연질의 합성수지로 형성하는 시각장애자용 점자(點字)
JP3074795U (ja) 携帯情報器機のディスプレイカバーシート
JP4200544B2 (ja) 視覚障害者対応タッチパネル式入力装置
JP3157096U (ja) キーボード
JP2011159158A (ja) キーボード

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080805