JP2006336533A - 燃料噴射量測定方法及び無効噴射時間測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】実機の内燃機関にて失火を引き起こすことなく燃料噴射量を正確に測定すること。
【解決手段】エンジン回転速度NE及び吸入空気量Gaに基づき燃料噴射時間TAUを算出する。その算出された燃料噴射時間TAUに基づきインジェクタを開弁させて燃料を噴射させることでエンジンを運転する。この運転状態において燃料噴射時間TAUに対応する燃料噴射量QFを測定する。ここで、先ず、エンジン回転速度NEを予め所定値NE1に設定する。次に、燃料噴射時間TAUがその目標値TAU1に近似する近似領域値となるようにスロットル開度を調整することで吸入空気量Gaを調整する。そして、燃料噴射時間TAUが近似領域値となるときに燃料噴射時間TAUを目標値TAU1に設定する。そして、設定された目標値TAU1に基づきインジェクタ7を開弁させて燃料を噴射させることで得られる燃料噴射量QFを計量する。
【選択図】 図3
【解決手段】エンジン回転速度NE及び吸入空気量Gaに基づき燃料噴射時間TAUを算出する。その算出された燃料噴射時間TAUに基づきインジェクタを開弁させて燃料を噴射させることでエンジンを運転する。この運転状態において燃料噴射時間TAUに対応する燃料噴射量QFを測定する。ここで、先ず、エンジン回転速度NEを予め所定値NE1に設定する。次に、燃料噴射時間TAUがその目標値TAU1に近似する近似領域値となるようにスロットル開度を調整することで吸入空気量Gaを調整する。そして、燃料噴射時間TAUが近似領域値となるときに燃料噴射時間TAUを目標値TAU1に設定する。そして、設定された目標値TAU1に基づきインジェクタ7を開弁させて燃料を噴射させることで得られる燃料噴射量QFを計量する。
【選択図】 図3
Description
この発明は、燃料噴射弁から内燃機関へ噴射される燃料噴射量を測定するための燃料噴射量測定方法及びその方法を使用した無効噴射時間測定方法に関する。
従来、電子制御燃料噴射装置を備えた内燃機関では、燃料噴射弁により噴射される燃料が供給されるようになっている。この燃料噴射弁には、燃料ポンプ及び配管等より構成される燃料供給装置により燃料が供給される。燃料噴射弁から噴射される燃料噴射量は、内燃機関の吸入空気量や機関回転速度等をパラメータとして算出される燃料噴射時間により決定される。すなわち、この燃料噴射時間に基づいて燃料噴射弁を通電により開弁させることで、同噴射弁から噴射される燃料噴射量が決定される。
ここで、燃料噴射弁につき、通電開始から完全に開弁するまでの「開弁遅れ時間:To」と、通電終了から完全に閉弁するまでの「閉弁遅れ時間:Tc」とがあり、これら遅れ時間の差(Tc−To)は「無効噴射時間:TAUV」として定義される。従って、実際に内燃機関が要求する燃料噴射量を確保するためには、上記のように算出される燃料噴射時間に無効噴射時間を加味することにより最終的な燃料噴射時間を決定する必要がある。
ところで、無効噴射時間は、通電源となるバッテリの電圧、内燃機関の吸入空気量及び機関回転速度等によって変化すると言われている。そこで、下記の特許文献1に記載の燃料噴射制御装置では、内燃機関の電気負荷加担状態及び機関回転速度に応じて無効噴射時間を補正することが記載されている。このような無効噴射時間の補正は、実車に搭載された内燃機関を好適に制御するために有効である。
ここで、燃料噴射弁の無効噴射時間は、燃料噴射時間(TAU)と燃料噴射量(QF)との関数により求めることができる。すなわち、図4に示すように、ある値の燃料噴射時間とそれに対応する燃料噴射量を実際に計量し、それら測定結果から得られる一次関数のグラフから無効噴射時間(TAUV)を求めることができる。つまり、図4のグラフでは、原点から直線と横軸との交点までの長さを無効噴射時間(TAUV)として求めることができる。従来は、内燃機関に燃料噴射装置を装着し、実際に内燃機関を運転させながら所定の燃料噴射時間に対する燃料噴射量を実測するようにしていた。この実測に際し、燃料噴射時間を「3ms」、「4ms」、・・・「8ms」と順次変えることで、個々の燃料噴射時間に対する燃料噴射量を燃料流量データとして測定していた。この場合、機関回転速度や吸入空気量は、個々の燃料噴射時間を変更する都度変える必要があった。
ところが、従来は、実際に内燃機関を運転させながら燃料噴射量を測定するに当たり、所定の機関回転速度(例えば「2000rpm」)で、燃料噴射時間を「ms」オーダの極めて短い時間(例えば「3ms」)に設定していた。この場合、吸気通路に設けられたスロットルバルブの開度(スロットル開度)を調整することで吸入空気量を調整していたが、調整時にスロットル開度が少しでも変動すると、内燃機関に取り込まれる燃料量に対して吸入空気量が過剰となり、失火を引き起こす懸念があった。この結果、排気エミッションなどが悪化するおそれがあった。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、実際に運転される内燃機関で失火を引き起こすことなく燃料噴射時間に対応する燃料噴射量を正確に測定することを可能とした燃料噴射量測定方法及び無効噴射時間測定方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、内燃機関の回転速度及び吸入空気量に基づき燃料噴射時間を算出し、算出された燃料噴射時間に基づき燃料噴射弁を開弁させて燃料を噴射させることで内燃機関を運転し、その運転状態において燃料噴射時間に対応する燃料噴射量を測定する燃料噴射量測定方法であって、内燃機関の回転速度を予め所定値に設定し、燃料噴射時間がその目標値に近似する近似領域値となるように吸入空気量を調整し、燃料噴射時間が近似領域値となるときに燃料噴射時間を目標値に設定し、設定された目標値に基づき燃料噴射弁を開弁させて燃料を噴射させることで得られる燃料噴射量を計量することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、内燃機関の運転時に、内燃機関の回転速度が予め所定値に設定された状態で、燃料噴射時間が近似領域値となるように吸入空気量が調整される。ここで、吸入空気量の調整は、例えば、内燃機関の吸気通路に設けられるスロットルバルブの開度を調整することで達成することができる。そして、燃料噴射時間が近似領域値となるときに燃料噴射時間が目標値に設定され、その設定された目標値に基づき燃料噴射弁を開弁させて燃料を噴射させることで、燃料噴射時間(目標値)に対応した燃料噴射量を計量することができる。ここで、燃料噴射量の計量は、燃料噴射時に燃料噴射弁へ供給される燃料流量を計量することで達成することができる。
従って、内燃機関の回転速度を予め所定値に設定することで、燃料噴射時間を近似領域値にするのに必要な吸入空気量の範囲が決まる。そして、この範囲を目安として吸入空気量を調整することで、燃料噴射時間が近似領域値に設定される。この状態から燃料噴射時間を近似領域値から目標値に設定するので、設定に際して燃料噴射時間の変動が少なくて済む。また、吸入空気量は、既に目標値に適した量に調整されているので、実際に内燃機関に取り込まれる燃料量に対して吸入空気量に過不足が生じることがない。
従って、内燃機関の回転速度を予め所定値に設定することで、燃料噴射時間を近似領域値にするのに必要な吸入空気量の範囲が決まる。そして、この範囲を目安として吸入空気量を調整することで、燃料噴射時間が近似領域値に設定される。この状態から燃料噴射時間を近似領域値から目標値に設定するので、設定に際して燃料噴射時間の変動が少なくて済む。また、吸入空気量は、既に目標値に適した量に調整されているので、実際に内燃機関に取り込まれる燃料量に対して吸入空気量に過不足が生じることがない。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明の無効噴射時間測定方法は、請求項1に記載の燃料噴射量測定方法を使用することにより異なる複数の目標値について燃料噴射量を測定し、その測定結果から得られる燃料噴射時間と燃料噴射量との関数により燃料噴射弁の無効噴射時間を測定することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、無効噴射時間を測定するのに、請求項1に記載の燃料噴射量測定方法が使用されるので、個々の燃料噴射量につき適正な測定結果が得られ、燃料噴射時間と燃料噴射量との関係から適正な関数が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、実際に運転される内燃機関で失火を引き起こすことなく燃料噴射時間に対応する燃料噴射量を正確に測定することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、より正確な無効噴射時間を得ることができる。
以下、本発明の燃料噴射量測定方法及び無効噴射時間測定方法を具体化した一実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態において、燃料噴射量及び無効噴射時間の測定が行われるエンジンシステムを概略構成図により示す。多気筒を有するエンジン1は、吸気通路2を通じて供給される燃料と空気との可燃混合気を、各気筒の燃焼室で爆発・燃焼させ、燃焼後の排気を排気通路3へ排出させることにより、ピストン(図示しない)を動作させてクランクシャフト4を回転させ、動力を得るようになっている。
吸気通路2に設けられたスロットルバルブ5は、同通路2を流れて各気筒に吸入される空気量(吸入空気量)Gaを調節するために開閉される。このバルブ5は、アクチュエータ6により開閉駆動されるようになっている。スロットルバルブ5に対して設けられたスロットルセンサ21は、このバルブ5の開度(スロットル開度)TAを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。吸気通路2に設けられたエアフローメータ22は、吸気通路2を通じて各気筒に吸入される吸入空気量Gaを計測し、その計測値に応じた電気信号を出力する。
各気筒に対応して設けられた複数の燃料噴射弁(インジェクタ)7は、各気筒の吸気ポートに対して燃料を噴射する。各インジェクタ7には、燃料供給装置11により燃料が供給される。すなわち、燃料供給装置11は、燃料タンク12と、燃料タンク12に貯留された燃料を吐出する燃料ポンプ13と、燃料ポンプ13から吐出された燃料をインジェクタ7へ圧送する燃料通路14と、燃料通路14を流れる燃料の中の異物を除去する燃料フィルタ15とを備える。そして、燃料供給装置11によりインジェクタ7へ供給された燃料は、インジェクタ7が通電により開弁することで噴射される。
各気筒に対応してエンジン1に設けられた点火プラグ8は、イグナイタ9から出力される高電圧を受けて動作する。各点火プラグ8の点火時期は、イグナイタ9から出力される高電圧の出力タイミングにより決定される。つまり、点火プラグ8による点火時期は、イグナイタ9が制御されることで制御される。
排気通路3には、酸素センサ23が設けられる。この酸素センサ23は、エンジン1から排気通路3へ排出される排気中の酸素濃度Oxを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた回転速度センサ24は、クランクシャフト4の回転角速度、即ち、エンジン回転速度NEを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられ水温センサ25は、エンジン1の内部を流れる冷却水の温度(冷却水温)THWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。
この実施形態で、電子制御装置(ECU)30は、スロットルセンサ21、エアフローメータ22、酸素センサ23、回転速度センサ24及び水温センサ25から出力される各種信号を入力する。ECU30は、これらの入力信号に基づいて燃料噴射制御及び点火時期制御等を実行し、各インジェクタ7及びイグナイタ9をそれぞれ制御する。
ここで、燃料噴射制御とは、エンジン1の運転状態に応じて各インジェクタ7を制御することにより、燃料噴射量及び燃料噴射タイミングを制御することである。点火時期制御とは、エンジン1の運転状態に応じてイグナイタ9を制御することにより、各点火プラグ8による点火時期を制御することである。
この実施形態で、ECU30は中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及びバックアップRAM等よりなる周知の構成を備えたものである。ROMは、前述した各種制御に係る所定の制御プログラムを予め記憶している。ECU(CPU)30は、これらの制御プログラムに従って前述した各種制御等を実行する。
ここで、各インジェクタ7から実際に噴射される燃料噴射量を測定するために、ECU30には、所定の入力装置31が接続される。入力装置31は、例えば、キーボードなどのデータ入力装置である。また、燃料通路14には、燃料流量計32が設けられる。この燃料流量計32は、燃料通路14における燃料流量を計測し、その計測値に応じた電気信号を出力する。
次に、ECU30が実行する燃料噴射制御の内容について説明する。図2に「燃料噴射制御ルーチン」をフローチャートに示す。ECU30は、このルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。
エンジン1の運転時に、ステップ100で、ECU30は、回転速度センサ24により検出されるエンジン回転速度NEを読み込む。ステップ110で、ECU30は、エアフローメータ22により計測される吸入空気量Gaを読み込む。ステップ120で、ECU30は、水温センサ25により検出される冷却水温THWを読み込む。
次に、ステップ130で、ECU30は、空燃比補正係数FAFを読み込む。ECU30は、この空燃比補正係数FAFを、酸素センサ23により検出される酸素濃度Oxに基づいて算出する。
その後、ステップ140で、ECU30は、読み込まれたエンジン回転速度NE、吸入空気量Ga、冷却水温THW及び空燃比補正係数FAFに基づいて、そのときの運転状態に応じた燃料噴射時間TAUを算出する。この燃料噴射時間TAUは、インジェクタ7が1回当たりの燃料噴射を行うために、通電により開弁する時間を意味する。
そして、ステップ150で、ECU30は、燃料噴射処理を実行する。すなわち、ECU30は、算出された燃料噴射時間TAUに基づき、各インジェクタ7を所定のタイミングで通電して開弁することにより、1回当たりの燃料噴射を行う。
上記のようにして各気筒のインジェクタ7から燃料が噴射され、各点火プラグ8が作動することにより各気筒の燃焼室に取り込まれた可燃混合気が爆発・燃焼し、燃焼後の排気が排気通路3へ排出され、クランクシャフト4が回転してエンジン1に動力が得られる。つまり、この実施形態では、エンジン回転速度NE及び吸入空気量Gaに基づき燃料噴射時間TAUを算出し、その算出された燃料噴射時間TAUに基づきインジェクタ7を通電により開弁させて燃料を噴射させることで、エンジン1を運転するようになっている。
次に、上記運転状態において、燃料噴射時間TAUに対応する燃料噴射量を測定するための燃料噴射量測定方法について説明する。図3に「燃料噴射量測定ルーチン」をフローチャートに示す。ECU30は、このルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。
先ず、ステップ200で、ECU30は、エンジン回転速度NEを所定値NE1に設定する。この所定値NE1は、予めオペレータが入力装置31を操作することで入力した数値であり、例えば、「3000rpm」を当てはめることができる。
次に、ステップ210で、ECU30は、燃料噴射時間TAUが、その目標値TAU1に「α」を加算した時間より短いか否かを判断する。ここで、目標値TAU1は、測定しようとする燃料噴射量に対応する時間オーダの数値であり、予めオペレータが入力装置31を操作することで入力した数値である。この目標値TAU1として、例えば、「3ms」、「4ms」、「5ms」、・・・「8ms」などの数値を当てはめることができる。また、「α」として、例えば、目標値TAU1の「5%」の数値を当てはめることができる。
ステップ210の判断結果が否定である場合、ステップ220で、ECU30は、スロットルバルブ5を所定値だけ閉じる。このとき、ECU30は、スロットルバルブ5を現状よりも所定値だけ閉じ方向へ駆動するために、アクチュエータ6を駆動させる。その後、ECU30は、処理をステップ210へ戻る。
ステップ210の判断結果が肯定である場合、ステップ230で、ECU30は、燃料噴射時間TAUが、その目標値TAU1から「α」を減算した時間より長いか否かを判断する。
ステップ230の判断結果が否定である場合、ステップ240で、ECU30は、スロットルバルブ5を所定値だけ開く。このとき、ECU30は、スロットルバルブ5を現状よりも所定値だけ開き方向へ駆動するために、アクチュエータ6を駆動させる。その後、ECU30は、処理をステップ230へ戻る。
つまり、ECU30は、ステップ210〜240の処理を実行することにより、燃料噴射時間TAUがその目標値TAU1に近似する近似領域値(TAU1−α<TAU<TAU1+α)となるようにスロットルバルブ5の開度を調整することにより、吸入空気量Gaを調整するのである。
そして、燃料噴射時間TAUが、上記した近似領域値(TAU1−α<TAU<TAU1+α)となるとき、ステップ250で、ECU30は、燃料噴射時間TAUを、測定しようとする目標値TAU1に設定する。
ECU30は、設定された目標値TAU1に基づいてインジェクタ7を通電し、その通電によりインジェクタ7を開弁させて燃料を噴射させる。そして、燃料流量計32で計量される数値が、燃料噴射時間TAU(目標値TAU1)に対応して実際にインジェクタ7から噴射される燃料噴射量となる。
以上説明したこの実施形態の燃料噴射量測定方法によれば、エンジン1の運転時に、エンジン回転速度NEが予め所定値NE1に設定された状態で、燃料噴射時間TAUが近似領域値(TAU1−α<TAU<TAU1+α)となるように、スロットルバルブ5の開度を調整することにより吸入空気量Gaが調整される。そして、その燃料噴射時間TAUが近似領域値(TAU1−α<TAU<TAU1+α)となるときに、燃料噴射時間TAUが目標値TAU1に設定される。そして、その設定された目標値TAU1に基づきインジェクタ7を通電により開弁させて燃料を噴射させることで、燃料噴射時間TAU(目標値TAU1)に対応した燃料噴射量を燃料流量計32で計量している。
従って、エンジン回転速度NEを予め所定値NE1に設定することで、燃料噴射時間TAUを近似領域値(TAU1−α<TAU<TAU1+α)にするのに必要な吸入空気量Gaの範囲が決まる。そして、この範囲を目安として吸入空気量Gaを調整することで、燃料噴射時間TAUが近似領域値(TAU1−α<TAU<TAU1+α)に設定される。このように燃料噴射時間TAUが近似領域値(TAU1−α<TAU<TAU1+α)に設定された状態で、燃料噴射時間TAUを目標値TAU1に設定するので、設定に際して燃料噴射時間TAUの変動が少なくて済む。また、吸入空気量Gaは、既に目標値TAU1に適した量に調整されているので変動することがなく、実際にエンジン1に取り込まれる燃料量に対して吸入空気量Gaに過不足が生じることがない。このため、実際に運転されるエンジン1で、空燃比がオーバーリーン又はオーバリッチになることがなく、失火を引き起こすことなく燃料噴射時間TAU(目標値TAU1)に対応した燃料噴射量を正確に測定することができる。また、エンジン1に失火が起きないので、エンジン1の排気エミッションの悪化などを防止することができる。
また、上記のような燃料噴射量測定方法を使用することにより、インジェクタ7の「無効噴射時間」を次のように測定することができる。すなわち、無効噴射時間TAUVは、異なる複数の目標値TAU1について上記のようにして燃料噴射量をそれぞれ測定する。その後、その測定結果から得られる燃料噴射時間TAUと燃料噴射量QFとの関数によりインジェクタ7の無効噴射時間TAUVを測定する。例えば、図4に示すように、横軸を燃料噴射量QFとし、縦軸を燃料噴射時間TAUとしたグラフにおいて、燃料噴射時間TAUが「3ms」、「4ms」、「5ms」、・・・「8ms」となるときの燃料噴射量QFの値をグラフ上に置き、それらデータから近似直線を描く。この近似直線と横軸との交点Pまでの原点Oからの長さが無効噴射時間TAUVとなる。
従って、この無効噴射時間TAUVを測定するのに、上記した燃料噴射量測定方法が使用されるので、個々の燃料噴射量QFにつき適正な測定結果が得られ、燃料噴射時間TAUと燃料噴射量QFとの関係について適正な関数が得られる。このため、より正確な無効噴射時間TAUVを得ることができる。
尚、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
1 エンジン(内燃機関)
7 インジェクタ(燃料噴射弁)
TAU 燃料噴射時間
TAU1 目標値
NE1 所定値
TAUV 無効噴射時間
Ga 吸入空気量
NE エンジン回転速度
7 インジェクタ(燃料噴射弁)
TAU 燃料噴射時間
TAU1 目標値
NE1 所定値
TAUV 無効噴射時間
Ga 吸入空気量
NE エンジン回転速度
Claims (2)
- 内燃機関の回転速度及び吸入空気量に基づき燃料噴射時間を算出し、前記算出された燃料噴射時間に基づき燃料噴射弁を開弁させて燃料を噴射させることで前記内燃機関を運転し、その運転状態において前記燃料噴射時間に対応する燃料噴射量を測定する燃料噴射量測定方法であって、
前記内燃機関の回転速度を予め所定値に設定し、
前記燃料噴射時間がその目標値に近似する近似領域値となるように前記吸入空気量を調整し、
前記燃料噴射時間が前記近似領域値となるときに前記燃料噴射時間を前記目標値に設定し、
前記設定された目標値に基づき前記燃料噴射弁を開弁させて燃料を噴射させることで得られる燃料噴射量を計量する
ことを特徴とする燃料噴射量測定方法。 - 請求項1に記載の燃料噴射量測定方法を使用することにより異なる複数の前記目標値について前記燃料噴射量を測定し、その測定結果から得られる前記燃料噴射時間と前記燃料噴射量との関数により前記燃料噴射弁の無効噴射時間を測定することを特徴とする無効噴射時間測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005161843A JP2006336533A (ja) | 2005-06-01 | 2005-06-01 | 燃料噴射量測定方法及び無効噴射時間測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2005161843A Withdrawn JP2006336533A (ja) | 2005-06-01 | 2005-06-01 | 燃料噴射量測定方法及び無効噴射時間測定方法 |
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2005
- 2005-06-01 JP JP2005161843A patent/JP2006336533A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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---|---|---|---|
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