JP2006336292A - 梁材及び梁材使用の鉄骨構造物 - Google Patents

梁材及び梁材使用の鉄骨構造物 Download PDF

Info

Publication number
JP2006336292A
JP2006336292A JP2005162069A JP2005162069A JP2006336292A JP 2006336292 A JP2006336292 A JP 2006336292A JP 2005162069 A JP2005162069 A JP 2005162069A JP 2005162069 A JP2005162069 A JP 2005162069A JP 2006336292 A JP2006336292 A JP 2006336292A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel plate
beam material
steel
steel pipe
pair
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005162069A
Other languages
English (en)
Inventor
Shin Nakajima
伸 中島
Norio Nakajima
教雄 中島
Hiroshi Nakajima
拓 中島
功雄 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nakajima Steel Pipe Co Ltd
Original Assignee
Nakajima Steel Pipe Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nakajima Steel Pipe Co Ltd filed Critical Nakajima Steel Pipe Co Ltd
Priority to JP2005162069A priority Critical patent/JP2006336292A/ja
Publication of JP2006336292A publication Critical patent/JP2006336292A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rod-Shaped Construction Members (AREA)
  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

【課題】使用材料の重量を重くすることなく、曲げモーメント値を上げた梁材を提供する。
【解決手段】コーナ部11の少なくとも2箇所を熱間成形により直角状に曲げ成形して、上下一対の厚肉鋼板部12と、左右一対の薄肉鋼板部13とからなる四角形状鋼管に形成した。梁材10を、四角形状鋼管に形成しながらも、左右一対の薄肉鋼板部13により、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて使用材料の重量を重くすることなく、すなわち材料コストを上げることなく形成できる。梁材10を、コーナ部11を熱間成形して四角形状鋼管に形成したことで、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて曲げモーメント値を上げることができ、以て所定(規格)の強度などを十分に確保できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、たとえば鉄骨構造物の鋼管柱(支柱)における梁材連結部(パネルゾーン)に連結して使用される梁材及び梁材使用の鉄骨構造物に関するものである。
従来、この種の梁材としては、次のような構成が提供されている。すなわち、梁(梁材)としては、上下一対のフランジとウエブ部とからなるI型鋼(H型鋼)が使用されている(たとえば、特許文献1参照。)。
特開平9−111872号公報(第2−3頁、図1) 特開平5−148894号公報(第2頁、図1)
上記した従来構成によると、I型鋼(H型鋼)として、たとえば、フランジ板厚が22mm、ウエブ部板厚が12mm、フランジ幅が250mm、両フランジの外面間の高さが600mmのものを採用したとき、[フランジ板厚>ウエブ部板厚]の構成により、すなわちウエブ部の板厚を薄く形成したことにより、使用材料の重量を軽くしながらも、所定(規格)の強度などを確保できる。
しかし、上記した従来構成によると、曲げモーメント値を上げたり、横揺れを少なくするために強度などを向上させようとしたとき、ウエブ部の板厚を厚くするなどしなければならず、使用材料の重量が重くなることになる。
そこで本発明の請求項1記載の発明は、使用材料の重量を重くすることなく、曲げモーメント値を上げ得る梁材を提供することを目的としたものである。
また請求項6記載の発明は、梁材の重量を重くすることなく、曲げモーメント値を上げたり、横揺れを少なくし得る梁材使用の鉄骨構造物を提供することを目的としたものである。
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の梁材は、コーナ部の少なくとも2箇所を熱間成形により直角状に曲げ成形して、上下一対の厚肉鋼板部と、左右一対の薄肉鋼板部とからなる四角形状鋼管に形成したことを特徴としたものである。
したがって請求項1の発明によると、梁材を四角形状鋼管に形成しながらも、左右一対の薄肉鋼板部により、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて使用材料の重量を重くすることなく形成し得る。しかも梁材を、コーナ部を熱間成形して四角形状鋼管に形成したことで、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて曲げモーメント値を上げ得る。
また本発明の請求項2記載の梁材は、上記した請求項1記載の構成において、薄肉鋼板部の両端にコーナ部を介して短尺の厚肉鋼板部が直角状に位置した半割角形鋼管を用い、1対の半割角形鋼管を、短尺の厚肉鋼板部の遊端を相対向させた状態で溶接結合して四角形状鋼管に形成したことを特徴としたものである。
したがって請求項2の発明によると、梁材を、4箇所のコーナ部を熱間成形して四角形状鋼管に形成したことで、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて曲げモーメント値を上げ得る。
そして本発明の請求項3記載の梁材は、上記した請求項1記載の構成において、厚肉鋼板部の両端にコーナ部を介して短尺の薄肉鋼板部が直角状に位置した半割角形鋼管を用い、1対の半割角形鋼管を、短尺の薄肉鋼板部の遊端を相対向させた状態で溶接結合して四角形状鋼管に形成したことを特徴としたものである。
したがって請求項3の発明によると、梁材を、4箇所のコーナ部を熱間成形して四角形状鋼管に形成したことで、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて曲げモーメント値を上げ得る。
さらに本発明の請求項4記載の梁材は、上記した請求項1記載の構成において、厚肉鋼板部と薄肉鋼板部とが、コーナ部を介して直角状に位置したL字状型鋼板を用い、1対のL字状型鋼板を、その厚肉鋼板部と薄肉鋼板部の遊端を相対向させた状態で溶接結合して四角形状鋼管に形成したことを特徴としたものである。
したがって請求項4の発明によると、梁材を、2箇所のコーナ部を熱間成形して四角形状鋼管に形成したことで、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて曲げモーメント値を上げ得る。
しかも本発明の請求項5記載の梁材は、上記した請求項1〜4のいずれか1項に記載の構成において、両薄肉鋼板部の板厚の加算値に対して、厚肉鋼板部の板厚を等厚状もしくは厚く形成し、両薄肉鋼板部の外面間の幅外寸よりも、両厚肉鋼板部の外面間の高さ外寸を長く形成していることを特徴としたものである。
したがって請求項5の発明によると、梁材を、上下方向で長い長方形状の四角形状鋼管に形成し得ることで、曲げモーメント値をより一層上げ得る。
また本発明の請求項6記載の梁材使用の鉄骨構造物は、鋼管柱の梁材連結部に、上下一対の厚肉鋼板部と、左右一対の薄肉鋼板部とにより四角形状鋼管に形成した梁材を連結して構成したことを特徴としたものである。
したがって請求項6の発明によると、鉄骨構造物は、コーナ部を熱間成形して四角形状鋼管に形成した梁材を使用することで、I型鋼(H型鋼)の梁材を使用した形式に比べて、使用材料の重量を重くすることなく構成し得るとともに、曲げモーメント値を上げ得て所定(規格)の強度などを十分に確保し得、さらに横揺れを少なくした構成とし得る。しかも梁材の内部空間を利用して、コンクリートや鉄筋コンクリートを充填させることで、強度などをより一層向上し得る。
そして本発明の請求項7記載の梁材使用の鉄骨構造物は、上記した請求項6記載の構成において、梁材連結部に対して梁材を、溶接結合により連結したことを特徴としたものである。
したがって請求項7の発明によると、梁材連結部に対する梁材の連結を、強固にかつ確実に行える。
さらに本発明の請求項8記載の梁材使用の鉄骨構造物は、上記した請求項6または7記載の構成において、梁材の遊端間を、ブラケットと連結具とを介して連結したことを特徴としたものである。
したがって請求項8の発明によると、梁材の長さ方向での連結は、隣接した薄肉鋼板部間に亘ってブラケットを当接させ、そしてブラケットから薄肉鋼板部に亘って連結具を結合作用させることで行える。
上記した本発明の請求項1によると、梁材を、四角形状鋼管に形成しながらも、左右一対の薄肉鋼板部により、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて使用材料の重量を重くすることなく、すなわち材料コストを上げることなく形成できる。しかも梁材を、コーナ部を熱間成形して四角形状鋼管に形成したことで、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて曲げモーメント値を上げることができ、以て所定(規格)の強度などを十分に確保できる。
また上記した本発明の請求項2によると、梁材を、4箇所のコーナ部を熱間成形して四角形状鋼管に形成したことで、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて曲げモーメント値を上げることができ、以て所定(規格)の強度などを十分に確保できる。
そして上記した本発明の請求項3によると、梁材を、4箇所のコーナ部を熱間成形して四角形状鋼管に形成したことで、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて曲げモーメント値を上げることができ、以て所定(規格)の強度などを十分に確保できる。
さらに上記した本発明の請求項4によると、梁材を、2箇所のコーナ部を熱間成形して四角形状鋼管に形成したことで、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて曲げモーメント値を上げることができ、以て所定(規格)の強度などを十分に確保できる。
しかも上記した本発明の請求項5によると、梁材を、上下方向で長い長方形状の四角形状鋼管に形成できることで、曲げモーメント値をより一層上げることができる。
また上記した本発明の請求項6によると、鉄骨構造物は、コーナ部を熱間成形して四角形状鋼管に形成した梁材を使用することで、I型鋼(H型鋼)の梁材を使用した形式に比べて、使用材料の重量を重くすることなく、すなわち材料コストを上げることなく構成できるとともに、曲げモーメント値を上げ得て所定(規格)の強度などを十分に確保でき、さらに横揺れを少なくした構成にできる。しかも梁材の内部空間を利用して、コンクリートや鉄筋コンクリートを充填させることで、強度などをより一層向上できる。
そして上記した本発明の請求項7によると、梁材連結部に対する梁材の連結を、強固にかつ確実に行うことができる。
さらに上記した本発明の請求項8によると、梁材の長さ方向での連結は、隣接した薄肉鋼板部間に亘ってブラケットを当接させ、そしてブラケットから薄肉鋼板部に亘って連結具を結合作用させることで、強固にかつ確実に行うことができる。
[実施の形態1]
以下に、本発明の実施の形態1を、図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示すように、梁材10は、4箇所のコーナ部11を熱間成形により直角状(外面R状の曲率半径)に曲げ成形して、上下一対の厚肉鋼板部(フランジ部に相当)12と、左右一対の薄肉鋼板部(ウエブ部に相当)13とからなる四角形状鋼管に形成されている。ここで梁材10は、両薄肉鋼板部13の板厚tの加算値2tに対して、厚肉鋼板部12の板厚Tが等厚状[2t≒T]もしくは厚く[2t<T]形成されている。そして梁材10は、両薄肉鋼板部13の外面間の幅外寸Wよりも、両厚肉鋼板部12の外面間の高さ外寸Hが長く[W<H]形成され、以て長方形状の四角形状鋼管に形成されている。
かかる梁材10を得るに際して、図2に示すように、薄肉鋼板部13の両端にコーナ部11を介して短尺の厚肉鋼板部12Aが直角状に位置したC型状の半割角形鋼管(熱間成形物)18が用いられる。ここで短尺の厚肉鋼板部12Aは、最終製品の長さに対して半分状であり、その遊端には開先14が形成されている。そして半割角形鋼管18は、扁平板状態において、たとえば加熱炉などの加熱手段に通して、所定温度の一例であるA変態点(たとえば850〜1050℃)の近辺(前後)にまで全体加熱されたのち、ロール式やプレス式など適宜の成形手段によりC型状に熱間成形することで得られる。
このように熱間成形された半割角形鋼管18は、放熱冷却などにより常温状とされたのちに、開先14に対してブラッシングなどを行ってミルスケールの除去などを行う。そして、1対の半割角形鋼管18を、短尺の厚肉鋼板部12Aの遊端を相対向させた状態で、図1に示すように、開先14を利用して溶接結合15することで四角形状鋼管に形成され、以て製品としての梁材10が得られる。なお製作された梁材10は、必要に応じて、図示していない矯正装置、先端切断装置、後端切断装置、洗浄装置、防錆装置へと搬送され、それぞれで処理される。
ここで梁材10としては、たとえば、両薄肉鋼板部13の板厚tが6mm、厚肉鋼板部12の板厚Tが22mm、両薄肉鋼板部13の外面間の幅外寸Wが250mm、両厚肉鋼板部12の外面間の高さ外寸Hが600mmに形成されている。これにより、両薄肉鋼板部13の板厚tの加算値2tである12mmに対して、厚肉鋼板部12の板厚Tが22mmと厚く形成され、そして幅外寸Wの250mmよりも、高さ外寸Hの600mmが長く形成されることになる。
これにより梁材10は、左右一対の薄肉鋼板部13を有する四角形状鋼管に形成されていながらも、両薄肉鋼板部13の板厚tを薄く形成したことにより、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて使用材料の重量を重くすることなく、すなわち材料コストを上げることなく形成し得る。しかも梁材10は、4箇所のコーナ部11を熱間成形して四角形状鋼管に形成されていることで、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて曲げモーメント値を上げ得、以て所定(規格)の強度などを十分に確保し得る。
このようにして得られた梁材10は鉄骨構造物の一部として使用される。すなわち図3、図4に示すように、鉄骨構造物1は、鋼管柱2と、この鋼管柱2の梁材連結部(パネルゾーン)に連結した梁材10などで構成される。そして鋼管柱2は、長尺角形鋼管(長尺の支柱)3と、短尺の梁材連結用角形鋼管(梁材連結部)4とによって構成され、以て鋼管柱2は、その長さ方向において長尺角形鋼管3群と梁材連結用角形鋼管4群とに切断(分断)されている。
そして下部の長尺角形鋼管3の上端に、梁材連結用角形鋼管4の下端が突き合せ方式により溶接結合5aされるとともに、梁材連結用角形鋼管4の上端に、上部の長尺角形鋼管3の下端が溶接結合5aされる。なお、溶接結合5aを行う際に、長尺角形鋼管3の内面側に裏当て材6aが介在される。このようにして形成された鋼管柱2に対する梁材10の連結は、この梁材10の遊端を梁材連結用角形鋼管4に対して溶接結合5bすることで行われ、この溶接結合5bを行う際にも裏当て材6bが介在される。
また梁材10の遊端間の連結、すなわち長さ方向での連結は、長さ方向で隣接した薄肉鋼板部13の外面間に亘って鋼板状のブラケット7を当接させ、そしてブラケット7から薄肉鋼板部13に亘って連結具8を結合作用させることで行える。なお、連結具8による結合は、ブラケット7から薄肉鋼板部13に亘って形成された貫通孔間に通したのち操作することで内端部分が拡径されるアンカー式ボルト、小径の貫通孔間にねじ込まれる螺合式ボルト、リベットなどが採用される。
このように構成された鉄骨構造物1は、4箇所のコーナ部11を熱間成形して四角形状鋼管に形成された梁材10が使用されていることで、I型鋼(H型鋼)の梁材が使用された形式に比べて、使用材料の重量を重くすることなく、すなわち材料コストを上げることなく構成し得るとともに、曲げモーメント値を上げ得て所定(規格)の強度などを十分に確保し得、さらに横揺れを少なくした構成とし得る。さらに梁材10が、上下方向で長い長方形状の四角形状鋼管に形成されていることで、曲げモーメント値をより一層上げ得る。なお、四角形状鋼管に形成された梁材10の内部空間を利用して、コンクリートや鉄筋コンクリートを充填させることで、強度などをより一層向上し得る。
また4箇所のコーナ部11を熱間成形した梁材10は、残留応力の除去と靭性の回復とを図り、捩れ、曲がり、変形が殆ど生じない均質なものにし得るとともに、この梁材10は能率よく安価に得られ、以て鉄骨構造物1を大幅なコストダウンで構成し得ることになる。なお、鋼管柱2を構成する長尺角形鋼管3と梁材連結用角形鋼管4としては、両方とも熱間成形鋼管を使用した形式、両方とも冷間成形鋼管を使用した形式、いずれか一方を熱間成形鋼管とし、他方を冷間成形鋼管とした形式であってもよい。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2を、図5、図6に基づいて説明する。
すなわち図5に示すように、梁材20は、4箇所のコーナ部21を熱間成形により直角状(外面R状の曲率半径)に曲げ成形して、上下一対の厚肉鋼板部(フランジ部に相当)22と、左右一対の薄肉鋼板部(ウエブ部に相当)23とからなる四角形状鋼管に形成されている。ここで梁材20は、両薄肉鋼板部23の板厚tの加算値2tに対して、厚肉鋼板部22の板厚Tが等厚状[2t≒T]もしくは厚く[2t<T]形成されている。そして梁材20は、両薄肉鋼板部23の外面間の幅外寸Wよりも、両厚肉鋼板部22の外面間の高さ外寸Hが長く[W<H]形成され、以て長方形状の四角形状鋼管に形成されている。
かかる梁材20を得るに際して、図6に示すように、厚肉鋼板部22の両端にコーナ部21を介して短尺の薄肉鋼板部23Aが直角状に位置したC型状の半割角形鋼管(熱間成形物)28が用いられる。ここで短尺の薄肉鋼板部23Aは、最終製品の長さに対して半分状であり、その遊端には開先24が形成されている。そして半割角形鋼管28は、扁平板状態において、たとえば加熱炉などの加熱手段に通して、所定温度の一例であるA変態点(たとえば850〜1050℃)の近辺(前後)にまで全体加熱されたのち、ロール式やプレス式など適宜の成形手段によりC型状に熱間成形することで得られる。
このように熱間成形された半割角形鋼管28は、放熱冷却などにより常温状とされたのちに、開先24に対してブラッシングなどを行ってミルスケールの除去などを行う。そして、1対の半割角形鋼管28を、短尺の薄肉鋼板部23Aの遊端を相対向させた状態で、図5に示すように、開先24を利用して溶接結合25することで四角形状鋼管に形成され、以て製品としての梁材20が得られる。なお製作された梁材20は、必要に応じて、図示していない矯正装置、先端切断装置、後端切断装置、洗浄装置、防錆装置へと搬送され、それぞれで処理される。
ここで梁材20としては、たとえば、両薄肉鋼板部23の板厚tが6mm、厚肉鋼板部22の板厚Tが22mm、両薄肉鋼板部23の外面間の幅外寸Wが250mm、両厚肉鋼板部22の外面間の高さ外寸Hが600mmに形成されている。これにより、両薄肉鋼板部23の板厚tの加算値2tである12mmに対して、厚肉鋼板部22の板厚Tが22mmと厚く形成され、そして幅外寸Wの250mmよりも、高さ外寸Hの600mmが長く形成されることになる。
これにより梁材20は、左右一対の薄肉鋼板部23を有する四角形状鋼管に形成されていながらも、両薄肉鋼板部23の板厚tを薄く形成したことにより、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて使用材料の重量を重くすることなく、すなわち材料コストを上げることなく形成し得る。しかも梁材20は、4箇所のコーナ部21を熱間成形して四角形状鋼管に形成されていることで、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて曲げモーメント値を上げ得、以て所定(規格)の強度などを十分に確保し得る。
このようにして得られた梁材20は、前述した実施の形態1と同様にして、鉄骨構造物の一部として使用される。その際に鉄骨構造物は、4箇所のコーナ部21を熱間成形して四角形状鋼管に形成された梁材20が使用されていることで、I型鋼(H型鋼)の梁材が使用された形式に比べて、使用材料の重量を重くすることなく、すなわち材料コストを上げることなく構成し得るとともに、曲げモーメント値を上げ得て所定(規格)の強度などを十分に確保し得、さらに横揺れを少なくした構成とし得る。さらに梁材20が、上下方向で長い長方形状の四角形状鋼管に形成されていることで、曲げモーメント値をより一層上げ得る。なお、四角形状鋼管に形成された梁材20の内部空間を利用して、コンクリートや鉄筋コンクリートを充填させることで、強度などをより一層向上し得る。
また4箇所のコーナ部21を熱間成形した梁材20は、残留応力の除去と靭性の回復とを図り、捩れ、曲がり、変形が殆ど生じない均質なものにし得るとともに、この梁材20は能率よく安価に得られ、以て鉄骨構造物を大幅なコストダウンで構成し得ることになる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3を、図7、図8に基づいて説明する。
すなわち図7に示すように、梁材30は、2箇所のコーナ部31を熱間成形により直角状(外面R状の曲率半径)に曲げ成形して、上下一対の厚肉鋼板部(フランジ部に相当)32と、左右一対の薄肉鋼板部(ウエブ部に相当)33とからなる四角形状鋼管に形成されている。ここで梁材30は、両薄肉鋼板部33の板厚tの加算値2tに対して、厚肉鋼板部32の板厚Tが等厚状[2t≒T]もしくは厚く[2t<T]形成されている。そして梁材30は、両薄肉鋼板部33の外面間の幅外寸Wよりも、両厚肉鋼板部32の外面間の高さ外寸Hが長く[W<H]形成され、以て長方形状の四角形状鋼管に形成されている。
かかる梁材30を得るに、図8に示すように、厚肉鋼板部32と薄肉鋼板部33とが、コーナ部31を介して直角状に位置したL字状型鋼板(熱間成形物)38が用いられる。ここで厚肉鋼板部32や薄肉鋼板部33は、最終製品の長さに同等状であり、薄肉鋼板部33の遊端には開先34が形成されている。そしてL字状型鋼板38は、扁平板状態において、たとえば加熱炉などの加熱手段に通して、所定温度の一例であるA変態点(たとえば850〜1050℃)の近辺(前後)にまで全体加熱されたのち、ロール式やプレス式など適宜の成形手段によりL字状に熱間成形することで得られる。
このように熱間成形されたL字状型鋼板38は、放熱冷却などにより常温状とされたのちに、開先34に対してブラッシングなどを行ってミルスケールの除去などを行う。そして、1対のL字状型鋼板38を、その厚肉鋼板部32と薄肉鋼板部33の遊端を相対向させた状態で、図7に示すように、開先34を利用して溶接結合35することで四角形状鋼管に形成され、以て製品としての梁材30が得られる。なお製作された梁材30は、必要に応じて、図示していない矯正装置、先端切断装置、後端切断装置、洗浄装置、防錆装置へと搬送され、それぞれで処理される。
ここで梁材30としては、たとえば、両薄肉鋼板部33の板厚tが6mm、厚肉鋼板部32の板厚Tが22mm、両薄肉鋼板部33の外面間の幅外寸Wが250mm、両厚肉鋼板部32の外面間の高さ外寸Hが600mmに形成されている。これにより、両薄肉鋼板部33の板厚tの加算値2tである12mmに対して、厚肉鋼板部32の板厚Tが22mmと厚く形成され、そして幅外寸Wの250mmよりも、高さ外寸Hの600mmが長く形成されることになる。
これにより梁材30は、左右一対の薄肉鋼板部33を有する四角形状鋼管に形成されていながらも、両薄肉鋼板部33の板厚tを薄く形成したことにより、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて使用材料の重量を重くすることなく、すなわち材料コストを上げることなく形成し得る。しかも梁材30は、2箇所のコーナ部31を熱間成形して四角形状鋼管に形成されていることで、I型鋼(H型鋼)の形式に比べて曲げモーメント値を上げ得、以て所定(規格)の強度などを十分に確保し得る。
このようにして得られた梁材30は、前述した実施の形態1と同様にして、鉄骨構造物の一部として使用される。その際に鉄骨構造物は、2箇所のコーナ部31を熱間成形して四角形状鋼管に形成された梁材30が使用されていることで、I型鋼(H型鋼)の梁材が使用された形式に比べて、使用材料の重量を重くすることなく、すなわち材料コストを上げることなく構成し得るとともに、曲げモーメント値を上げ得て所定(規格)の強度などを十分に確保し得、さらに横揺れを少なくした構成とし得る。さらに梁材30が、上下方向で長い長方形状の四角形状鋼管に形成されていることで、曲げモーメント値をより一層上げ得る。なお、四角形状鋼管に形成された梁材30の内部空間を利用して、コンクリートや鉄筋コンクリートを充填させることで、強度などをより一層向上し得る。
また2箇所のコーナ部31を熱間成形した梁材30は、残留応力の除去と靭性の回復とを図り、捩れ、曲がり、変形が殆ど生じない均質なものにし得るとともに、この梁材30は能率よく安価に得られ、以て鉄骨構造物を大幅なコストダウンで構成し得ることになる。
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4を図9に基づいて説明する。
すなわち、長尺角形鋼管3に溶接結合される前の梁材連結用角形鋼管4に対して、短尺の梁材10が予め溶接結合5bされている。このように短尺の梁材10が連結された梁材連結用角形鋼管4は、その下端が、下部の長尺角形鋼管3の上端に突き合せ方式により溶接結合されるとともに、その上端に、上部の長尺角形鋼管3の下端が溶接結合される。そして短尺の梁材10の遊端に対して、所定長さの梁材10の遊端が、ブラケットと連結具とを介して連結されることで、所期の鉄骨構造物を構成し得る。なお、梁材20,30も同様に使用し得る。
上記した実施の形態1では、熱間成形前における加熱手段に通しての全体加熱を、所定温度の一例であるA変態点(たとえば850〜1050℃)の近辺(前後)としているが、加熱手段による加熱温度は任意に設定されるものである。
上記した実施の形態1〜3では、梁材10,20,30の一例として、たとえば、両薄肉鋼板部13,23,33の板厚tが6mm、厚肉鋼板部12,22,32の板厚Tが22mmに、両薄肉鋼板部13,23,33の外面間の幅外寸Wが250mm、両厚肉鋼板部12,22,32の外面間の高さ外寸Hが600mmに形成されているが、これは、両薄肉鋼板部13,23,33の板厚tが6〜22mm、厚肉鋼板部12,22,32の板厚Tが12〜40mm、両薄肉鋼板部13,23,33の外面間の幅外寸Wが200〜600mm、両厚肉鋼板部12,22,32の外面間の高さ外寸Hが200〜1000mmに形成されているものであってもよい。
上記した実施の形態1〜3では、両薄肉鋼板部13,23,33の板厚tの加算値2tに対して、厚肉鋼板部12,22,32の板厚Tが厚く、すなわち[2t<T]に形成されているが、これは[t<T]の条件下で、[2t>T]に形成されたものであってもよい。
上記した実施の形態1〜3では、梁材10,20,30として、両薄肉鋼板部13,23,33の外面間の幅外寸Wよりも、両厚肉鋼板部12,22,32の外面間の高さ外寸Hが長く[W<H]形成され、以て上下方向に長い長方形状の四角形状鋼管に形成されているが、これは[W>H]として幅方向に長い長方形状の四角形状鋼管に形成されたものや、[W≒H]として正方形状の四角形状鋼管に形成されたものであってもよい。
上記した実施の形態1〜3では、梁材10として幅方向で同形状の1対の半割角形鋼管18を用い、梁材20として上下方向で同形状の1対の半割角形鋼管28を用い、梁材30として同形状の1対のL字状鋼板38を用いているが、これら半割角形鋼管18,28やL字状鋼板38からなる熱間成形物として、幅方向や上下方向で異なる形状、すなわち、薄肉鋼板部13,23,33や厚肉鋼板部12,22,32の寸法が幅方向や上下方向で異なるものを溶接結合して四角形状鋼管に形成したものであってもよい。
上記した実施の形態1〜3では、遊端に開先2を形成しているが、これは開先を形成していない形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、鋼管柱2として、長尺角形鋼管3群と梁材連結用角形鋼管4群とを溶接結合5aした形式が示されているが、これは鋼管柱2として1本ものを使用した形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、鋼管柱2の梁材連結用角形鋼管(梁材連結部)4に、梁材10を溶接結合5bしているが、これは連結具を介して連結する形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、梁材10の遊端間を、ブラケット7と連結具8とを介して連結した形式が示されているが、これは溶接結合した形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、鉄骨構造物1の鋼管柱2として角形鋼管の形式が示されているが、これは鋼管柱が丸形鋼管の形式などであってもよい。
本発明の実施の形態1を示し、梁材の要部の斜視図である。 同半割角形鋼管の要部の斜視図である。 同梁材使用の鉄骨構造物の一部切り欠き斜視図である。 同梁材使用の鉄骨構造物の要部の一部切り欠き正面図である。 本発明の実施の形態2を示し、梁材の要部の斜視図である。 同半割角形鋼管の要部の斜視図である。 本発明の実施の形態3を示し、梁材の要部の斜視図である。 同L字状型鋼板の要部の斜視図である。 本発明の実施の形態4を示し、梁材使用の鉄骨構造物における連結前の斜視図である。
符号の説明
1 鉄骨構造物
2 鋼管柱
3 長尺角形鋼管
4 梁材連結用角形鋼管(梁材連結部)
5b 溶接結合
7 ブラケット
8 連結具
10 梁材
11 コーナ部
12 厚肉鋼板部
12A 短尺の厚肉鋼板部
13 薄肉鋼板部
14 開先
15 溶接結合
18 半割角形鋼管
20 梁材
21 コーナ部
22 厚肉鋼板部
23 薄肉鋼板部
23A 短尺の薄肉鋼板部
24 開先
25 溶接結合
28 半割角形鋼管
30 梁材
31 コーナ部
32 厚肉鋼板部
33 薄肉鋼板部
34 開先
35 溶接結合
38 L字状型鋼板
t 薄肉鋼板部の板厚
T 厚肉鋼板部の板厚
W 両薄肉鋼板部の外面間の幅外寸
H 両厚肉鋼板部の外面間の高さ外寸

Claims (8)

  1. コーナ部の少なくとも2箇所を熱間成形により直角状に曲げ成形して、上下一対の厚肉鋼板部と、左右一対の薄肉鋼板部とからなる四角形状鋼管に形成したことを特徴とする梁材。
  2. 薄肉鋼板部の両端にコーナ部を介して短尺の厚肉鋼板部が直角状に位置した半割角形鋼管を用い、1対の半割角形鋼管を、短尺の厚肉鋼板部の遊端を相対向させた状態で溶接結合して四角形状鋼管に形成したことを特徴とする請求項1記載の梁材。
  3. 厚肉鋼板部の両端にコーナ部を介して短尺の薄肉鋼板部が直角状に位置した半割角形鋼管を用い、1対の半割角形鋼管を、短尺の薄肉鋼板部の遊端を相対向させた状態で溶接結合して四角形状鋼管に形成したことを特徴とする請求項1記載の梁材。
  4. 厚肉鋼板部と薄肉鋼板部とが、コーナ部を介して直角状に位置したL字状型鋼板を用い、1対のL字状型鋼板を、その厚肉鋼板部と薄肉鋼板部の遊端を相対向させた状態で溶接結合して四角形状鋼管に形成したことを特徴とする請求項1記載の梁材。
  5. 両薄肉鋼板部の板厚の加算値に対して、厚肉鋼板部の板厚を等厚状もしくは厚く形成し、両薄肉鋼板部の外面間の幅外寸よりも、両厚肉鋼板部の外面間の高さ外寸を長く形成していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の梁材。
  6. 鋼管柱の梁材連結部に、上下一対の厚肉鋼板部と、左右一対の薄肉鋼板部とにより四角形状鋼管に形成した梁材を連結して構成したことを特徴とする梁材使用の鉄骨構造物。
  7. 梁材連結部に対して梁材を、溶接結合により連結したことを特徴とする請求項6記載の梁材使用の鉄骨構造物。
  8. 梁材の遊端間を、ブラケットと連結具とを介して連結したことを特徴とする請求項6または7記載の梁材使用の鉄骨構造物。
JP2005162069A 2005-06-02 2005-06-02 梁材及び梁材使用の鉄骨構造物 Pending JP2006336292A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005162069A JP2006336292A (ja) 2005-06-02 2005-06-02 梁材及び梁材使用の鉄骨構造物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005162069A JP2006336292A (ja) 2005-06-02 2005-06-02 梁材及び梁材使用の鉄骨構造物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006336292A true JP2006336292A (ja) 2006-12-14

Family

ID=37557083

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005162069A Pending JP2006336292A (ja) 2005-06-02 2005-06-02 梁材及び梁材使用の鉄骨構造物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006336292A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105019559A (zh) * 2015-05-29 2015-11-04 重庆大学 隅撑钢板加劲矩形钢管混凝土柱框架节点

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105019559A (zh) * 2015-05-29 2015-11-04 重庆大学 隅撑钢板加劲矩形钢管混凝土柱框架节点

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009052302A (ja) 鉄骨小梁の剛接構造
JP4025708B2 (ja) 角形鋼製ボックス柱
JP2006009437A (ja) 鉄骨柱と鉄骨梁との接合方法並びにその接合構造及び接合用梁ブラケット
JP4286239B2 (ja) 梁材及び梁材使用の鉄骨構造物
JP2017053168A (ja) 形鋼連結構造
JP6229571B2 (ja) 通しダイヤフラム溶接継手構造体
JP2006336292A (ja) 梁材及び梁材使用の鉄骨構造物
JP2011132745A (ja) 鉄骨構造物
JP2006257765A (ja) 形状記憶合金を用いたブレース構造
JP6954222B2 (ja) 小梁端接合構造、および小梁端接合構造の施工方法
JP4046740B2 (ja) 梁材の製造方法
JP2008025199A (ja) 梁材及び梁材使用の鉄骨構造物
JP2001271419A (ja) 柱梁の接合構造
JP2002361322A (ja) 角形鋼管の製造方法および角形鋼管
JP2008025200A (ja) 梁材及び梁材使用の鉄骨構造物
JP2010106515A (ja) 四角形鋼管柱
JP4990317B2 (ja) 鉄骨構造物
JP3599626B2 (ja) 鋼管柱の製造方法
JPH07124639A (ja) コーナーr部の材質が劣化しない熱間大径角形鋼管の製造方法
KR102360387B1 (ko) Cft용 강관 구조체 제작 방법
JP2001303661A (ja) 鋼管柱および鋼管柱の製造方法
JP4916533B2 (ja) 鋼管柱
JP3784378B2 (ja) 鋼管柱
JP2001271420A (ja) 鉄骨構造物
JP5216683B2 (ja) 折板屋根の支持構造

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080430

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090428