JP2006334474A - 水系懸濁重合工程におけるアクリロニトリル系ポリマーの分離用濾布と同濾布を装着した連続式回転型濾過機によるポリマーの分離方法 - Google Patents

水系懸濁重合工程におけるアクリロニトリル系ポリマーの分離用濾布と同濾布を装着した連続式回転型濾過機によるポリマーの分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アクリロニトリル系ポリマーと水との懸濁液からポリマーを分離する連続式回転型濾過機に装着される濾布であって、機械的特性、耐熱性、及び耐薬品性を有し、剥離性、捕集性及び濾水性に優れる濾布と、同濾布を装着した連続式回転型濾過機によるポリマーの効率的な濾過分離方法とを提供する。
【解決手段】濾布135は、通気度(cc/cm2/sec)を布厚(mm)で除した値が9〜55の範囲にあるポリエステル製のマルチフィラメント糸を構成糸条とする平織構造の織物からなる。pH4.0±1.0の酸性条件下で、前記ポリマー懸濁液を60〜80℃の液温に維持して、1〜200μm の粒子径分布をもって水中に分散している前記ポリマー懸濁液から平均粒子径10〜50μm の前記ポリマーを前記濾布135を介して濾過分離する。回転円筒型濾過機130の回転ドラム132と濾布135との間に、ナイロン製のモノフィラメントの平織構造スクリーン136を介装してもよい。
【選択図】図6

Description

本発明は、水系懸濁重合により得られるアクリロニトリル系ポリマーのポリマー懸濁液からポリマーを効率的に濾過分離できる濾布と同濾布を装着した連続式回転型濾過機によるポリマーの分離方法に関する。
アクリル繊維は、羊毛に似た優れた嵩高性、風合、染色鮮明性等の性質を有し、広範囲の用途に利用されている。また、このアクリル繊維は、炭素繊維の原料としても多用されている。その紡糸法には、原料となるアクリル系共ポリマーを有機溶媒、又は無機溶媒に溶解する溶解工程を経て、湿式紡糸法、乾式紡糸法又は半乾式紡糸法によりステ−プル又はフィラメントとされる。この原料となるアクリロニトリル系共ポリマーは、アクリロニトリルモノマーとそれと共重合可能なアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、アクリルアミドなどの非イオン性のコモノマーとをラジカル重合させることにより製造される。
通常、アクリロニトリル系共ポリマーの製造は、水を反応媒体とする、連続懸濁重合方式を採用することが多い。この連続懸濁重合方式では、原料タンク及びモノマー回収工程よりアクリロニトリルのモノマーとコモノマーとが個別に計量され、モノマー調製タンクに供給される。調製タンク内のモノマー仕込組成は、製造するポリマーの共重合組成により、アクリロニトリルとコモノマーの反応性比を考慮して、一定値に厳密に設定する必要がある。
重合反応釜には、調製されたアクリロニトリルとコモノマー、水、触媒などとともに、重合開始剤が添加されて重合が行われる。このときの重合開始剤としては、一般的に無機系開始剤が使用される。無機系開始剤としては、例えば過硫酸アンモニウム−亜硫酸水素ナトリウム−硫酸第一鉄の酸化−還元系の組合せが多く使われており、上記コモノマーを含むアクリロニトリルを主成分とするモノマー成分が、反応媒体として作用する硫酸酸性水を使用して重合反応すると、数10μmの粒子状のポリマーが形成され、水性分散液の状態でアクリロニトリル系ポリマーが得られる。
重合反応釜から取り出したポリマーに、重合停止剤を添加し反応を停止させる。アクリロニトリル系ポリマーを水系懸濁重合で製造する場合の重合停止剤としては、反応系の酸性水溶液を中和する機能を保持することが必要であり、シュウ酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム塩などの電解質水溶液が用いられる。また、貯蔵中や輸送中においてアクリロニトリルのモノマーの重合を禁止すべく、通常、原料モノマーに、例えばp- メトキシフェノールなどの重合禁止剤が予め添加されている。
重合反応の重合停止剤は、通常、アクリロニトリル系ポリマーを水系懸濁重合方式で製造する際に使用されるものであれば問題はない。ポリマー水溶液に重合停止剤を添加した後、未反応モノマーの回収を行う。このとき略1wt%の未反応モノマーが未重合のまま残る。この未反応モノマーの回収方法としてはポリマー水溶液を直接蒸留したのち、気化してポリマー水溶液から分離した未反応モノマー成分と水がコンデンサーに送られ凝縮し、モノマー/水の溶液となる。この溶液をデカンターによりモノマー成分と水とに分離する。分離した未反応モノマー成分は重合反応釜に戻される。
上記重合工程にあっては、稼働効率を考えて重合反応釜を単基で稼働することはなく、通常は複数基の重合反応釜を同時に稼働して重合がなされる。このとき重合反応釜から取り出されたポリマー/未反応モノマー/水の溶液は下流側に配された大型(容積:50m2 )のスラリータンクに一旦導入されたのち、ポンプを介して蒸留部へと送られて既述したとおりポリマーと未反応モノマー/水とに分離される。また、重合停止後に複数基の重合反応釜の導出口を一斉に開いて、全てのポリマー/未反応モノマー/水の溶液を、前記スラリータンクに排出し、重合反応釜にて重合が再開されるまで貯留する。従って、このスラリータンクにはポリマー/未反応モノマー/水の溶液が常時貯留されている。通常、前記ポリマー/未反応モノマー/水の溶液は同スラリータンクに略2〜3時間貯留されてから蒸留部へと送られる。
重合反応後に蒸留部を経て得られるポリマー/未反応モノマー/水からなるポリマー懸濁液は脱水洗浄される。この洗浄脱水方式には、連続式回転円筒型濾過機、遠心脱水機などが使われているが、連続運転が可能な連続式回転円筒型濾過機が工業的に優れており、例えば特開平3−137106号公報(特許文献1)や特開平4−45107号公報(特許文献2)にも記載されているように広く使われている。その構造は、回転式のメッシュ状の横型円筒ドラムに回転中心部に集合管を配し、その集合管からドラム内面に向けて吸引部が延びている。円筒ドラムの外周面には濾布が巻装固定されており、このドラムの下半部をポリマー懸濁液が供給されるバット内に浸漬されて回転する。吸引部にて懸濁液を空気とともに吸引し、集合管に水を集めて外部に導出する。一方、前記濾布により濾過され濾布表面に付着したケーキ状の湿潤ポリマーをスクレーパにより掻き取り、次のペレット成形工程へと送り出す。
特開平3−137106号公報 特開平4−45107号公報
ところで、この種のアクリロニトリル系ポリマーの水系懸濁重合法に用いられる上記連続式回転円筒型濾過機に装着される濾布には通常ポリプロピレンが多用されている。しかるに、このポリプロピレン製濾布の場合には、耐化学薬品性に優れるが機械的特性に劣り、長期使用により表面のフィブリル化が進行しやすい。このフィブリル化の進行は、連続式回転円筒型濾過機のように濾布表面で吸着と剥離を繰り返す濾過方式であると、剥離性が大幅に悪化し、処理効率が早期に低下する。また、この種の濾過では高温になればなるほど濾過効率が向上する。しかるに、ポリプロピレンは温度の上昇の影響をうけやすい。従って、従来はその処理温度条件を50℃前後に抑えざるを得ず、濾過効率の向上に限度があった。
そこで、近年は機械的特性に優れ耐薬品性及び剥離性にも優れたナイロン製のモノフィラメントからなる緻密性に長けた平織構造の濾布を使う試みもなされてきたが、ナイロン製濾布を単独で使用するにはコスト面での圧迫が大きい。しかも、この平織構造からなる濾布にあっては、目詰まりが少なく濾過処理量にも優れてはいるものの、ポリマーの捕集性に乏しいものであった。この捕集性を確保するには必然的に織密度を緻密にしなければならないが、織密度を大きくすると濾過処理量が大幅に減少する。
従って、本発明の目的はアクリロニトリル系ポリマーと水との懸濁液からポリマーを連続的に濾過分離する連続式回転型濾過機に装着される濾布であって、機械的特性、耐熱性、及び耐薬品性に優れるとともに、剥離性にも優れ、しかも高温処理下であっても耐アルカリ性に止まらず耐酸性に優れ、更にはコストアップにつながらず、且つ濾過効率に優れる濾布と、同濾布を装着した連続式回転型濾過機によるポリマーの効率的な分離方法とを提供することにある。
前記目的は、本発明のアクリロニトリル系ポリマーの水系懸濁重合工程により得られる水中に1〜200μmの粒子径分布をもつポリマー懸濁液から平均粒子径10〜40μmのポリマーを分離する連続式回転円筒型濾過機に装着される濾布であって、通気度(cc/cm2 /sec)を布厚(mm)で除した値が200〜400の範囲にあるポリエステル製のマルチフィラメント糸を構成糸条とする平織構造の織物からなることを特徴とするアクリロニトリル系ポリマー用濾布によって効果的に達成される。前記織物の布厚は0.3mm以下であることが好ましい。また、この織物の通気度を1〜6(cc/cm2 /sec)の範囲とすることが好ましい。
かかる濾布を装着した連続式回転円筒型濾過機によるアクリロニトリル系ポリマーの水系懸濁重合工程にて得られるポリマー懸濁液からポリマーを分離するには、前記ポリマー懸濁液がpH4.0±1.0の酸性下にあり、且つ前記ポリマー懸濁液の温度を60〜80℃に維持する条件下であっても、1〜200μmの粒子径分布をもって水中に分散している前記ポリマー懸濁液から平均粒子径10〜40μmの前記ポリマーが前記濾布を介して効率的に分離できる。
この分離にあたって、前記回転円筒型濾過機の回転ドラムと前記濾布との間に、ナイロン製のモノフィラメントを構成糸条とする平織構造のスクリーンを介装するとよい。また、このとき前記スクリーンの構成糸条であるモノフィラメントの線径を150〜180μmであり、目付けが20〜30本/cmの範囲に設定することが好ましい。
作用効果
本発明の濾布として上述のごとき材質と織構造を採用することにより、構成糸条であるマルチフィラメントの偏平化により、織密度に比して単繊維間に適切な間隙を形成しやすくなり、必要な通気度を容易に背底できる。また、材質がポリエステルであるため、フィブリル化の懸念がなく、耐薬品性にも優れており、高温酸性下にあっても変質せず、長期にわたって高い剥離性が維持される。特に、通気度(cc/cm2 /sec)を布厚(mm)で除した値が9以下であると、ポリマーの捕集性は向上するものの濾水性が低下すると同時に目詰まりも起こしやすくなり、55以上では濾水性は向上するもののポリマーの一部が水と一緒に濾布を通過して、清澄水が得られないばかりでなく、分離ポリマーの平均粒径が大きくなり、ポリマー収量の減少につながる。本発明にあっては、織物の布厚を従来の布厚である0.5〜1mmを大幅に薄くしている。この布厚が0.3mmを越えると、通気度が相対的に小さくなるため濾水性が低下する。また、通気度が1(cc/cm2 /sec)以下では、同じく濾水性が低下すると同時に目詰まりが増加し、6(cc/cm2 /sec)以上では捕集性の低下とポリマーの通過量の増加とを招く。
前記回転円筒型濾過機の回転ドラムと前記濾布との間に、ナイロン製のモノフィラメントを構成糸条とする平織構造のスクリーンを介装することにより、通常の布厚よりも薄い本発明の上記濾布の引張強度の低下分を補強すると同時に、ナイロンが親水性であることから濾布を通過する水がスクリーンへと円滑に移動する。また、前記スクリーンの構成糸条であるモノフィラメントの線径が150μm以下であると、モノフィラメント単位に要求される引張強度が得られず、線径が180μm以上であると所要の通水性能が得られない。このとき、同時に同スクリーンの通気度を1〜6(cc/cm2 /sec)の範囲に設定すれば、必要な強度と濾水能を得ることができる。
以下、本発明の代表的な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、アクリロニトリル系ポリマーの重合工程の全体を模式的に示している。まず、主原料であるアクリロニトリル貯留タンク1から液体状のアクリロニトリルが第1の計量ポンプ2aにより計量されながらモノマー調製タンク3に所定量投入される。本実施形態では、前記アクリロニトリル貯留タンク1に貯留されるアクリロニトリルには貯留中に重合を起こさないように、重量比で20〜100ppmのp- メトキシフェノールが添加されている。重合禁止剤としては、前記p- メトキシフェノールの他に、ハイドロキノン、p- t- ブチルカテコール、ジフェニルピクリルヒドラジル、ベンゾキノン、ガルビノキシル、1,3,5−トリフェニルフェルダジルなどが使用できる。
前記モノマー調製タンク3には、更にアクリロニトリルと共重合する第2成分であるコモノマーが、コモノマー貯留タンク1aから同じく第2の計量ポンプ2bで計量されながら所定の割合で投入される。モノマー調製タンク3に所定の割合で投入され調整されたアクリロニトリルとコモノマーの溶液はポンプによりモノマー供給タンク4へと送られる。モノマー供給タンク4で調製された粘調な原料液は、第3の計量ポンプ2cを介して重合反応釜5へと送り込まれる。この重合反応釜5には、そのほかに必要量のイオン交換水IDが供給され、同時に各種の触媒や重合開始剤、各種の助剤が添加される。
本実施形態における重合開始剤として、無機系レドックス開始剤を使用している。無機系レドックス開始剤としては、通常の酸化剤、還元剤の中から選ぶことができる。酸化剤と還元剤との組合せからなるレドックスの場合、代表的なものは、酸化剤としては過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の通常使用されるものであり、還元剤は亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウム、亜二チオン酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルフォキシレート、L−アルコルビン酸、デキストロ−ズ等の通常使用されているものである。硫酸第一鉄又は硫酸銅などの化合物も組合せて使用できる。その中で、過硫酸アンモニウム−亜硫酸水素ナトリウム(アンモニウム)−硫酸第一鉄の組合せが好ましい。還元剤と酸化剤の比率はどんな割合でも可能であるが、重合をより効率よく進めるうえで還元剤と酸化剤との当量比を1〜4にすることが好ましい。
本実施形態で用いられるアクリロニトリル系ポリマーは、アクリロニトリルモノマーの他にこれと共重合可能なモノオレフィン性モノマーとの繰り返し単位からなるものであってよい。ここでアクリロニトリル系ポリマーは、少なくとも60重量%のアクリロニトリルモノマーから構成される必要がある。アクリロニトリルモノマーの含有量が60重量%未満であると、アクリロニトリル系合成繊維が本来有する繊維機能を保有することができないためである。ここで共重合可能なモノオレフィン性モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸及びそれらのエステル、アクリルアミド、酢酸ビニル、スチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、無水マレイン酸、N−置換マレインイミド、ブタジエン、イソプレン等を挙げることができる。また、p−スルフォニルメタリルエーテル、メタリルスルフォン酸、アリルスルフォン酸、スチレンスルフォン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、2−スルフォエチルメタクリレート及びこれらの塩も共重合可能なモノマーとして使用できる。
アクリロニトリル系モノマーの重合は、次のような条件で行う。すなわち、重合反応温度は30〜80℃とすることが好ましい。重合温度が80℃を超えるとアクリロニトリルが蒸発し、反応系外へ離散し、重合転化率が低下する。また30℃未満では重合速度が低下し、生産性が低下するばかりでなく、重合安定性を損なう。重合媒体としての水はイオン交換水を使用することが好ましい。さらにモノマーに対するイオン交換水の割合(以下、水/モノマー比という)は如何なる比率でも可能であるが、好ましくは水/モノマー比は1.0〜5.0の範囲である。重合反応釜内でのモノマーの平均滞在時間は、アクリロニトリル系ポリマーを水系懸濁重合方式で製造する際に採用される通常の時間でよい。重合反応釜内での水素イオン濃度は使用される触媒がすみやかに酸化・還元反応を起こす範囲であればよく、好ましくはpH2.0〜3.5の酸性領域がよい。
重合反応釜5から取り出したポリマー水溶液に重合停止剤を添加し反応を停止させる。重合反応の停止剤は通常アクリロニトリル系ポリマーを水系懸濁重合で製造する際に使用されるものであれば限定されない。スラリー状のポリマー水溶液に重合停止剤を添加した後、未反応モノマーの回収を行う。未反応モノマーの回収は重合工程の全ての過程にて発生する未回収の未反応モノマーであれば、可能な限り回収して未反応モノマー回収タンク1bに回収する。前述の重合反応釜5にて得られるポリマー/未反応ポリマー/水からなるポリマー水溶液から未反応モノマーを回収する方法として、本実施形態では通常のよう第1スラリータンク8を介して気化分離工程である蒸留塔7へと導入せずに、脱気筒部6を介して脱気しつつ前記蒸留塔7へと直接連続して導入し、蒸留する方法が採用される。
上述のごとく硫酸酸性水中でアルリロニトリル系ポリマーが重合されるとき、重合開始剤である過硫酸アンモニウム−亜硫酸水素ナトリウム−硫酸第一鉄の組合せのうち、重合開始反応の還元剤である亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3 :CDという。)は、次に示すようにアクリロニトリル(AN)と反応して、AAP(Acrilonitril Addition Product)を生成する。
CH=CHCN + NaHSO3 → NaO3SCH2CH2CN(Sodiumβ-Sulfo Propianitrile)
(AN) (CD) (AAP)
このAAPは水溶性であるため、全てがモノマーストリップ塔(MS塔)の底部から排水として系外に排出されてしまい回収できないため、ANをロスする最も大きな原因の一つとなっている。
こうしたAAPは、勿論、重合反応釜や蒸留塔及びMS塔にても生成されるが、上述のように、重合工程にて得られるポリマー/未反応モノマー/水の溶液を、前記スラリータンクに導入し、同スラリータンクに長時間貯留する場合には、その生成量は重合反応釜や蒸留塔及びMS塔における生成量と比較すると、一段と高いことが判明している。因みに、実験によれば、前記スラリータンクにて生成されるAAPの量は、全工程で生成されるAAPの発生量の6割にも達する。
本発明者らは、重合工程におけるAAPの発生量について、重合反応釜、スラリータンク及び蒸留塔からMS塔までの工程中の3ヵ所について調査した。その結果、重合反応釜で0.15%bop、スラリータンクで0.31%bop、蒸留塔からMS塔までで0.06%bopと、スラリータンクにて発生するAAPの量が最も高いことが分かった。
この調査結果に基づき、AAPの発生原因の一つに亜硫酸水素ナトリウムを含有するポリマー/未反応モノマー/水の溶液の滞留時間が関係すると予測した。そこで、AAPの発生量と前記溶液の滞留時間との関係を求める試験を行った。この試験は、重合反応釜から得られたポリマー/未反応モノマー/水の溶液に亜硫酸水素ナトリウムを添加して、その溶液をビーカーに入れて45℃に保温しながら、測定開始から30分、60分、120分経過ごとにAAPの発生量を測定した。
図2は、そのときの結果をグラフに示したものである。
同図によると、測定開始時を零分としたとき、零分ではAPPの発生量が0.75%bopであったものが、1時間後には1.75%bopまでほぼ直線的に増加しており、その後は高い発生量の間で緩やかに増加しており、2時間後には1.85%bopの発生量に達していることが分かる。
発明者らは、この試験結果から、前記溶液の滞留時間を可能な限り短くすれば、AAPの発生を抑えることができると推定した。
そこで、まず第1スラリータンク18を排除して、重合反応釜5からオーバーフローするポリマー/未反応モノマー/水の溶液をスラリー送液ポンプ8を介して直接蒸留塔7に導入することを試みた。しかしながら、スラリー送液ポンプ8がエアーを吸い込み、蒸留塔で真空切れが発生したため運転を継続することが不可能となった。
更に多様な試験運転を行ったところ、アクリロニトリル系ポリマーの水系懸濁重合工程で発生する未反応モノマー成分の新たな回収には、前記重合反応釜5にて得られるポリマー/未反応モノマー/水の混合物を小内径の筒体9を有する脱気筒部6を介して脱気しつつ前記蒸留塔7へと連続して導入すると重合工程全体としてのAAPの発生を大幅に減少させることができることを知った。
図3は上記小径筒体9の一例を示しており、この小径筒体9は、内径が200〜500mm、高さが2000〜6000mm、容量が0.05〜1.2m2 に設定される。そして、所定量の前記ポリマー/未反応モノマー/水の溶液を前記筒体内部の溶液導出部に貯留しつつ前記蒸留塔7へと連続して導入する。更に、前記脱気筒部6の内壁面に向けて水を噴射するとよい。
このように、本実施形態による水系懸濁重合方式により発生するアクリロニトリル系モノマー成分の回収には、重合反応釜5と、同重合反応釜5に流路を介して連結された脱気筒部6と、同脱気筒部6に流路を介して連結され、ポリマー/未反応モノマー/水の混合物を蒸留して未反応モノマー成分と水とをポリマーから気化分離させる蒸留塔7と、同蒸留塔7にて気化分離された未反応モノマー成分と水とを凝縮させて未反応モノマー成分を回収する未反応モノマー成分回収部とを備えている。このとき、前記脱気筒部6の端部を上下方向の向きに配するとともに、少なくともその上端部には脱気口9cを、下端部には前記ポリマー/未反応モノマー/水の混合物の導出口9aを設ける。
前記脱気筒部6は、内径が200〜500mm、高さが2000〜6000mm、容量が0.05〜1.2m2 に設定された筒体9を含んでおり、ポリマー/未反応モノマー/水の溶液の導出口と前記蒸留塔7との間の流路に送液ポンプ8を配している。また、前記脱気筒部6の少なくとも上端部に、同脱気筒部6の内壁面に向けた図示せぬ水噴射口を設けるとよい。更には、図3に示すように、前記脱気筒部6の底部側における所定範囲の液面を検出する検出手段9f,9gを設けるとともに、同液面検出手段9f,9gの検出値に基づき液面位置をその範囲内となるように、前記送液ポンプ8の送液量を制御する液面検出器段LTと液面制御部LICとを設けている。
重合工程で得られるポリマー/未反応モノマー/水の溶液は重合反応釜5からオーバーフローして、小内径の筒体9を有する脱気筒部6へと導入される。このとき混入するエアーは同脱気筒部6から脱気通路を介して脱気される。一方、脱気筒部6に導入されたポリマー/未反応モノマー/水の溶液は、同脱気筒部6の内部を通過して、蒸留塔7へと連続して送り込まれる。前記脱気筒部6の小径筒体9は、上述のように内径が200〜500mm、高さが2000〜6000mm、容量が0.05〜1.2m2 に設定されている。この小径筒体9を、従来の第1スラリータンク18と比較すると、従来の第1スラリータンク18の1/60〜1/125と極めて小さな容量となる。その結果、専有空間も極めて小さくなり、前記脱気筒部6を同時に稼働している複数の重合反応釜に隣接して配することができる。
因みに、従来の第1スラリータンク18では溶液の通過時間が2〜3時間であるのに比べて、本発明による前記脱気筒部6を前記溶液が通過する時間はせいぜい1分程度である。その結果、既述したとおりAPPの発生量が大幅に減少する。他方、本実施形態にあっても、従来の前記第1スラリータンク18は普段使用せずに緊急用として残している。
所定量の前記ポリマー/未反応モノマー/水の溶液を前記筒体内部の溶液導出部に貯留しつつ、前記蒸留塔7へと連続して導入すると、脱気筒部6においてエアーが完全に排気されて、前記溶液が蒸留塔7に導入されるときにはエアーの混入がなく、ポリマーと未反応モノマー/水との間でエアーを混入しない円滑な気化分離がなされる。このとき、前記脱気筒部6の内壁面に向けて水を噴射すると、ポリマーがスラリー導出口9aに詰まることがなくなるばかりでなく、筒体9の内面に付着することも防げる。
前記脱気筒部6は端部を上下方向の向きに配して、少なくともその上端部には脱気口9cを、下端部には前記ポリマー/未反応モノマー/水の溶液の導出口9aを設けてあり、それらの溶液からなるスラリーの円滑な流れを得るようにしている。また、ポリマー/未反応モノマー/水の溶液導出口9aと前記蒸留塔7との間の流路に送液ポンプ18を配しているため、前記スラリーの積極的な送液が可能になるばかりでなく、その出力を制御すれば脱気筒部9内に貯留するスラリーの液面を常に適正な位置に維持することができる。
このポリマー/未反応モノマー/水の溶液を、脱気筒部6を介して脱気しつつ前記蒸留塔7へと連続して導入し、蒸留塔7にて気化分離させて未反応モノマーを回収すると、既述したとおり、還元剤としての亜硫酸水素ナトリウムが添加されることにより生成されるAAPの生成量を、従来の大型の第1スラリータンク18を使用するときとは比較にならない量までに減少させることができる。因みに本実施形態による脱気筒部6の全長は、各種の出入口を含めて5320mm、小径筒体9の内径306.5mm、容量0.3m2 である。
蒸留塔7に導入されたポリマー/未反応モノマー/水の水溶液は、ポリマーとモノマー/水とに分離されるとともに、モノマー/水の混合液を蒸留塔7で蒸留して気化され、コンデンサー10に導入されて凝縮し、未反応のモノマー成分と水の混合液となる。コンデンサー10で液化されたモノマー成分と水との混合液はデカンター11を介して分離され、モノマー成分はスクラバー8を介して重合反応釜5に戻される。
前記蒸留塔7にて分離されたポリマーは水とともに第2スラリータンク12を介して、本発明の特徴的構成を備えた連続式回転円筒型濾過機130を備えた洗浄脱水部13にてイオン交換水によって洗浄されると同時に濾布を通して濾過され、ペレタイザ14にてペレット状に成形されたのち、乾燥機15にて乾燥される。前記洗浄脱水部13から排出される水溶液は、濾洗液タンク16にて貯留されて水を主成分とする未反応モノマー成分を含む液はMS塔(モノマーストリップ塔)17に送られて、蒸気により気液分離されて排水を塔底から取り出し、塔頂部から水と未反応モノマーとが回収されて上記蒸留塔7へと戻される。
図4は、前記連続式回転型濾過機130の構成を概略で示している。同図に示すように、本実施形態による連続式回転型濾過機130はメッシュ状の回転ドラムの周面に巻装される濾布の部分を除くと従来と同様の構造を備えている。すなわち、連続式回転型濾過機103は濾過原液であるポリマー懸濁液が導入されるバット131と、同バット131の内部のポリマー懸濁液にほぼ下半部が浸漬された状態で一方向に駆動回転するメッシュ状の横型回転ドラム132と、同回転ドラム132の回転軸部に配された集液管133と、その集合管133と連通して回転ドラム132の内周面に向けて延びる吸引部134とを備えている。前記回転ドラム132の外周面に、本発明の濾布135が巻装固定される。
更に前記濾布135が巻装固定された回転ドラム132の上方には、その外周面に向けて60〜80℃のイオン交換水からなる高温の洗浄水を散布する複数のシャワーノズル138が配されている。また、前記回転ドラム132の外周面に巻装された濾布135の表面に吸着したケーキ状の水を含むポリマー(湿潤ポリマー)を掻き取り、次工程のペレット成形工程14へと送り出すスクレーパ139が配されている。
本実施形態にあっては、図5及び図6に示すように、前記濾布135と前記回転ドラム132の外周面との間に、所要のメッシュをもつスクリーン136が介装されている。
前記濾布135は、経緯共にポリエステル製のマルチフィラメントからなる糸条が使われており、平織構造を備えている。その布厚は0.11mmであり、マルチフィラメントからなる糸条の繊度は経糸が52〜58(d/17f)、緯糸が83〜85(d/17f)、織密度は経糸が150〜160(本/in)、緯糸が94〜100(本/in)であり、通気度は1〜6(cc/cm2 /sec)で重さが69〜73(g/m2 )の平織物である。
本実施形態のように、濾布135の構成糸条としてマルチフィラメントを採用する場合には、モノフィラメントや撚糸を使う場合と比べてポリマーの捕集性が著しく向上する。しかしながら、その布厚が大きいと濾水性が低下すると同時に目詰まりが起こりやすくなる。しかるに、本発明のようにその布厚を0.3mm以下とすることにより、捕集性が確保されるとともに濾水性にも格別の問題が生じない。しかしながら、本実施例のように、その布厚が0.11mmと著しく薄い場合には、必要な強度が確保しにくい。この強度の低下を補うため、本実施形態では上述のように回転ドラム132と濾布135との間に通気度が大きく強度の高いスクリーン136を介装している。
このスクリーン136はナイロン製のモノフィラメントを経緯糸に使った、同じく平織構造からなるメッシュ織物からなる。その線径は150〜180μmであり、モノフィラメントからなる糸条の繊度は経糸が50〜55(d)、緯糸が47〜52(d)と濾布135の構成糸条の太さよりいずれも小さく、織密度は経糸が152〜162(本/in)、緯糸が102〜108(本/in)であり、通気度が20〜30(cc/cm2 /sec)で重さが58〜62(g/m2 )の平織物である。このように、スクリーン136に使用される糸条の太さが濾布135に使用される糸条の太さより細くしても、構成糸条がモノフィラメントであるため、マルチフィラメントよりも強度が高くなり、安定した強度が得られる。
これらの濾布135とスクリーン136とを回転ドラム132に巻装固定するには、まずスクリーン136を回転ドラム132の外周に沿って巻き付けて端部を突き合わせた状態で、その外周に沿って濾布135を同じように巻き付けて端部を合わせる。この状態で、図5に示すように回転ドラム132の円周方向にワイヤー137を2〜3cmの間隔でしっかりと巻き付けて緊締する。
ポリエステル製の濾布135とナイロン製のスクリーン136がしっかりと巻装された回転ドラム132を一方向に駆動回転させる。このとき、同時に上記バット131には第2スラリータンク12から一定流量のポリマー/水の懸濁液が送液ポンプを介して連続して導入されるとともに、吸引部134によってバット131内のポリマー/水の懸濁液が空気とともに吸引されて、水を含むポリマーが濾布135の表面に吸着し、回転する回転ドラム132に随伴されてスクレーパ139へと到達する。濾布135の表面に吸着されている水を含む湿潤ポリマーはスクレーパ139によって掻き取られる。この間、吸引部134により吸引されて濾布135及びスクリーン136を通り抜けた清澄水は集液管143を通って上記MS塔(モノマーストリップ塔)17へと送り込まれる。回転ドラム132の回動中は、上方から60〜80℃の温水が常時噴霧されており、機内の温度を60〜80℃に維持して洗浄効率を上げている。
本実施形態にあっては、前述のように回転ドラム132の外周面に、上記構成をもつ濾布135とスクリーンとを積層固定しているため、濾布135の構成糸条であるマルチフィラメントが偏平化され、織密度に比して単繊維間が緻密となり、必要なポリマーの捕集性と通気度とが確保される。また、その材質がポリエステルであるため強度が高い上に、フィブリル化の懸念がなく、フィラメント表面が長期にわたって平滑性を保持しており、耐薬品性にも優れ、高温酸性下にあっても変質せず、長期にわたって高い剥離性を維持される。特に、通気度1〜6(cc/cm2 /sec)を布厚0.11(mm)で除した値が9〜55であるため、ポリマーの必要な捕集性が確保されると同時に、円滑な濾水性が得られ、目詰まりも起こりにくい。
また、前記回転円筒型濾過機130の回転ドラム132と前記濾布135との間に、ナイロン製のモノフィラメントを構成糸条とする平織構造のスクリーンを介装することにより、通常の布厚よりも薄い本発明の上記濾布135の引張強度の低下分を補うと同時に、ナイロンが親水性であることから濾布135を通過する水がスクリーン136へと移動しやすくなる。また、前記スクリーン136の構成糸条であるモノフィラメントの繊度を濾布135のマルチフィラメントの繊度よりも小さくしているにも関わらず、濾布135とスクリーン136との積層体強度は極めて高くなり、濾布135によるポリマーの捕集性及び濾水性能が確保される。
本発明のモノマー回収システムを備えたアクリロニトリル系ポリマーの重合工程の工程図である。 AAPの発生量の経時変化を示すグラフである。 モノマー回収工程に適用される脱気筒部の一例を示す外観図である。 本発明に適用される連続式回転型濾過機の概略構造を示す側面図である。 前記連続式回転型濾過機の濾布を巻装固定した回転ドラムの概略斜視図である。 回転ドラムに巻装される濾布とスクリーンの積層状態を拡大して示す概略側面図である。
符号の説明
1 アクリロニトリルの貯留タンク
1a コモノマー貯留タンク
1b 未反応モノマー回収タンク
2a〜2c 第1〜第3の計量ポンプ
3 モノマー調製タンク
4 モノマー供給タンク
5 重合反応釜
6 脱気筒部
7 蒸留塔
8 送液ポンプ
9 小径筒体
9a ポリマー水溶液導出口
9b 蓋体
9c 脱気口
9d ポリマー水溶液導入口
9e イオン交換水導入口
9f,9g 液面検出部
10 コンデンサー
11 デカンター
12 第2スラリータンク
13 第2フィルター
14 ペレタイザ
15 乾燥機
16 濾洗液タンク
17 モノマーストリップ塔
18 スラリータンク
130 連続式回転型濾過機
131 バット
132 回転ドラム
133 集液管
134 吸引部
135 濾布
136 スクリーン
137 ワイヤー
138 シャワーノズル
139 スクレーパ
LT 液面検出器
LIC 液面制御部

Claims (6)

  1. アクリロニトリル系ポリマーの水系懸濁重合工程により得られる水中に1〜200μmの粒子径分布をもつポリマー懸濁液から平均粒子径10〜50μmのポリマーを分離する連続式回転円筒型濾過機に装着される濾布であって、
    通気度(cc/cm2 /sec)を布厚(mm)で除した値が9〜55の範囲にあるポリエステル製のマルチフィラメント糸を構成糸条とする平織構造の織物からなることを特徴とするアクリロニトリル系ポリマー用濾布。
  2. 前記織物の布厚が0.3mm以下である請求項1記載の濾布。
  3. 前記織物の通気度が1〜6(cc/cm2 /sec)の範囲である請求項1又は2に記載の濾布。
  4. 請求項1又は2に記載の濾布を装着した連続式回転円筒型濾過機によるアクリロニトリル系ポリマーの水系懸濁重合工程にて得られるポリマー懸濁液からポリマーを分離する方法であって、
    前記ポリマー懸濁液がpH4.0±1.0の酸性であること、
    前記ポリマー懸濁液を60〜80℃の液温に維持すること、及び
    1〜200μmの粒子径分布をもって水中に分散している前記ポリマー懸濁液から平均粒子径10〜50μmの前記ポリマーを前記濾布を介して濾過分離すること、
    を含んでなることを特徴とする連続式回転円筒型濾過機によるアクリロニトリル系ポリマーの濾過分離方法。
  5. 前記回転円筒型濾過機の回転ドラムと前記濾布との間に、ナイロン製のモノフィラメントを構成糸条とする平織構造のスクリーンを介装することを含んでなる請求項4記載の濾過分離方法。
  6. 前記スクリーンの構成糸条であるモノフィラメントの線径が150〜180μmであり、前記スクリーンの目付けが20〜30本/cmである請求項5記載の濾過分離方法。
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