JP2006334068A - 挿入補助具、内視鏡用粘膜下層剥離処置具システム、及び粘膜下層剥離処置具システム - Google Patents

挿入補助具、内視鏡用粘膜下層剥離処置具システム、及び粘膜下層剥離処置具システム Download PDF

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Abstract

【課題】 病変部に対して粘膜下層剥離処置具を所定の角度で当接又は挿入する際、術者の技量に左右されることなく簡便な方法によって行うことができる粘膜下層剥離処置具システムを提供すること。
【解決手段】 粘膜下層剥離処置具システム1は、内部にチャンネル2が配されて図示しない管腔器官に挿入される挿入部3を有する内視鏡5と、可撓性を有し、挿入部3に支持されながら管腔器官の粘膜下層に先端側が挿入されて管腔器官の病変部を切除する剥離バルーン(粘膜下層剥離処置具)6と、挿入部3の先端に装着され、挿入部3により管腔器官の壁面に押し付けられた際に、管腔器官からの反発力に屈して変形して剥離バルーン6の先端側の挿入角度を変更する柔軟部7を有する挿入補助具8と、生理食塩水等を粘膜下層に注入するための後述する粘膜下局注針とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、消化管等の管腔器官の病変部を粘膜下層剥離処置具による手技によって切除するための挿入補助具、内視鏡用粘膜下層剥離処置具システム、及び粘膜下層剥離処置具システムに関する。
消化管病変の一般的治療法として、内視鏡的に病変を切除する内視鏡的粘膜切除術(EMR:Endoscopic Mucosal Resection)がある。
その中でも「切開・剥離法」として、高周波メス等の高周波切開具を用い病変部の外側の正常粘膜を全周切開し、その後、粘膜下層を剥離して切除する方法が紹介されている(例えば、非特許文献1参照。)。また、粘膜下層を剥離させるために、バルーン等の粘膜下層剥離処置具を使用するものも提案されている。
なお、このような高周波メスの他の形態として、別の治療に使用するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記従来の処置具で「切開・剥離法」を行って切開・剥離を行う際、粘膜下層には多数の血管が走行しているため、これらの血管近傍では高周波メスに高周波を供給する高周波焼灼電源装置の出力設定を随時変えて行う等の特別な配慮が必要となり、手技時間が長くなってしまうという問題がある。
また、高周波メスによる切開・剥離は、切開対象部分への高周波エネルギーによる熱損傷を防止しながら適度な切れ味を実現させるため、高周波メスを病変部に対して当てる強さ・角度、移動するスピード等を適切にコントロールする必要があり、手技が難しいという問題がある。バルーン等の粘膜下層剥離処置具を粘膜下層に挿入する際にも粘膜から粘膜下層に挿入する際に同様の問題が生じ得る。
米国特許第2001/0049497A1号明細書 小野裕之、他3名、「早期癌に対するITナイフを用いたEMRのコツ」、消化器内視鏡、消化器内視鏡編集委員会、株式会社東京医学社、2002年11月、第14巻、第11号、p1737−1740
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、病変部に対して粘膜下層剥離処置具を所定の角度で当接又は挿入する際、術者の技量に左右されることなく簡便な方法によって行うことができる粘膜下層剥離処置具システムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
請求項1に係る挿入補助具は、管腔器官に挿入される内視鏡の挿入部に支持されて前記管腔器官の壁面に押し付けられた際に、前記管腔器官からの反発力に屈して変形して前記挿入部に支持される粘膜下層剥離処置具の先端側の挿入角度を変更する柔軟部を備えていることを特徴とする。
また、請求項2に係る内視鏡用粘膜剥離処置具システムは、本発明に係る挿入補助具と、可撓性を有し、前記挿入補助具及び前記挿入部に支持されながら前記管腔器官の粘膜下層の内部に先端側が挿入されて前記管腔器官の病変部を切除する粘膜下層剥離処置具とを備えていることを特徴とする。
また、請求項3に係る粘膜剥離処置具システムは、本発明に係る内視鏡用粘膜剥離処置具システムと、本発明に係る挿入補助具の前記柔軟部を支持して前記管腔器官に挿入される挿入部を有する内視鏡とを備えていることを特徴とする。
この挿入補助具、内視鏡用粘膜剥離処置具システム、又は粘膜下層剥離処置具システムは、生理食塩水等で膨隆させた管腔器官の病変部下の粘膜下層に粘膜下層剥離処置具を挿入する際に、挿入部の湾曲操作を制御することによって挿入補助具の柔軟部を管腔器官の壁面に押し付ける力を制御することができる。従って、管腔器官からの反発力の大きさと方向とを変えて柔軟部の変形具合を制御することができ、挿入部の湾曲操作を通して粘膜下層剥離処置具の先端側の挿入角度を、例えば、管腔器官の壁面に向かう角度から壁面に沿う角度にまで変更することができる。
また、請求項4に係る粘膜下層剥離処置具システムは、請求項3の粘膜下層剥離処置具システムであって、前記挿入補助具の前記柔軟部に、前記管腔器官の壁面に当接されて前記柔軟部の形状を変形させる突出部が配されていることを特徴とする。
この粘膜下層剥離処置具システムは、突出部を管腔器官の内壁に当接することによって、突出部を起点として柔軟部を容易に変形させることができる。
また、請求項5に係る粘膜下層剥離処置具システムは、請求項3又は4に記載の粘膜下層剥離処置具システムであって、前記挿入補助具の前記柔軟部に、該柔軟部に対する前記粘膜下層剥離処置具の向きを一定方向に維持するガイド部が配されていることを特徴とする。
この粘膜下層剥離処置具システムは、変形した柔軟部内に粘膜下層剥離処置具を挿通する際、粘膜下層から抵抗力を受けて粘膜下層剥離処置具が座屈等によって変形しようとしても、ガイド部がこの変形を規制することができる。従って、粘膜下層剥離処置具を進退移動させることができ、粘膜下層内に安定した状態で挿入することができる。
また、請求項6に係る粘膜下層剥離処置具システムは、請求項3から5の何れか一つに記載の粘膜下層剥離処置具システムであって、前記挿入部にチャンネルが配され、前記挿入補助具が、前記柔軟部と挿通されて前記チャンネルとは別の外付けチャンネルを備えていることを特徴とする。
この粘膜下層剥離処置具システムは、粘膜下層剥離処置具を外付けチャンネルに挿通させることによって、内視鏡の挿入部に配されたチャンネルに挿通させた場合と比べて、変形した柔軟部の内面に沿わせて突出させるまでの距離を長く確保することができる。従って、粘膜下層に対してより筋層に平行な状態で粘膜下層剥離処置具を挿入することができる。
また、挿入部のチャンネルに他の処置具を挿通させることができ、処置具の交換回数を減らして患者への負担が少ない状態で様々な手技を行うことができる。さらに、内視鏡の挿入部に2つ以上の処置具を挿通させる必要がないので、このような挿入部の径よりも外径を小さくすることができ、挿入部の湾曲操作性を向上させることができる。
また、請求項7に係る粘膜下層剥離処置具システムは、請求項3の粘膜下層剥離処置具システムであって、前記挿入部にチャンネルが配され、前記挿入補助具が、前記柔軟部を前記挿入部に対して支持するための支持部をさらに備え、前記柔軟部と前記支持部とが、前記チャンネル内を挿通可能な外径に形成されていることを特徴とする。
この粘膜下層剥離処置具システムは、内視鏡のチャンネルを介して挿入部に挿入補助具を容易に支持させることができる。また、挿入補助具を挿入部の外側ではなく粘膜下層剥離処置具とともに内視鏡の挿入部のチャンネルに挿通させることができ、挿入部の側面を凹凸のない状態に維持して挿入部を管腔器官に容易に挿入することができる。
また、請求項8に係る粘膜下層剥離処置具システムは、請求項3から7の何れか一つに記載の粘膜下層剥離処置具システムであって、前記病変部を切除する高周波切開具をさらに備えていることを特徴とする。
この粘膜下層剥離処置具システムは、高周波切開具によって病変部の切開を行うことができ、粘膜下層に粘膜下層剥離処置具を容易に挿入させることができる。
また、請求項9に係る粘膜下層剥離処置具システムは、請求項3から8の何れか一つに記載の粘膜下層剥離処置具システムであって、前記病変部を把持する把持鉗子をさらに備え、前記内視鏡の前記チャンネルが、前記把持鉗子が挿通する第1チャンネルと、前記粘膜下層剥離処置具が挿通する第2チャンネルとを備えていることを特徴とする。
この粘膜下層剥離処置具システムは、例えば、第1チャンネルに粘膜下層剥離処置具を挿通させ、第2チャンネルに把持鉗子を挿通させることによって、粘膜下層剥離処置具と把持鉗子とを同時に操作することができる。また、処置具の入れ替えを行う回数を削減することができ、患者の負担を減らすことができる。
本発明によれば、内視鏡の挿入部の湾曲操作によって挿入補助具を変形させて粘膜下層剥離処置具の挿入角度を制御することができ、複雑な手技を要さずに粘膜下層剥離処置具を粘膜下層内に確実に挿入することができる。
本発明に係る第1の実施形態について、図1から図13を参照して説明する。
本実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム1は、図1に示すように、内部にチャンネル2が配されて図示しない管腔器官に挿入される挿入部3を有する内視鏡5と、内視鏡5を使用して管腔器官の病変部を切除するために粘膜下層を剥離させる内視鏡用粘膜下層剥離処置具システム1Aとを備えている。
内視鏡用粘膜下層剥離処置具1Aは、可撓性を有し、挿入部3に支持されながら管腔器官の粘膜下層に先端側が挿入されて管腔器官の病変部を切除する剥離バルーン(粘膜下層剥離処置具)6と、挿入部3の先端に装着され、挿入部3により管腔器官の壁面に押し付けられた際に、管腔器官からの反発力に屈して変形して剥離バルーン6の先端側の挿入角度を変更する柔軟部7が先端に配された挿入補助具8と、生理食塩水等を粘膜下層に注入するための後述する粘膜下局注針9とを備えている。
内視鏡5は、挿入部3の先端側の湾曲操作を行う操作部10をさらに備えており、操作部10には、チャンネル2の基端と接続された鉗子口11が配されている。
剥離バルーン6は、図2に示すように、図示しない管路が軸方向に延びて設けられ基端側に管路と連通された注入口12が設けられた処置具本体13と、管路と連通した状態で処置具本体13の先端側の外周に配設され、注入口12から管路内に供給された気体又は液体(流体)によって膨張するバルーン15とを備えている。
処置具本体13には、高周波メス(高周波切開具)16が内部に貫通可能な図示しない挿通路が管路に沿って配されている。
処置具本体13の先端13Aは、先端13Aに向かって漸次外径が縮小された形状に形成されている。バルーン15よりも基端側の外周には、複数の目盛が所定の間隔で等間隔に配されて処置具本体13の先端13Aの挿入量を示す指標部17が配されている。
なお、この処置具本体13に配設された管路の先端は図示しない封止部材によって封止されている。
高周波メス16は、管状に形成された操作管18と、操作管18内を進退可能に配され針状に形成された高周波ナイフ20と、操作管18の基端に接続されたナイフ操作部21とを備えている。
ナイフ操作部21は、操作管18と接続されたナイフ操作部本体22と、高周波ナイフ20の基端に接続されてナイフ操作部本体に対して進退可能なスライド部23とを備えている。スライド部23には、図示しない高周波電源と接続可能な高周波接続部23Aとスライド部23に対して進退操作するための指掛部23Bとが配されている。
挿入補助具8は、図3に示すように、柔軟部7と接続されて挿入部3の先端に着脱可能に装着される接続部25と、内視鏡5のチャンネル2とは別に、柔軟部7と挿通して柔軟部7の基端側に接続された外付けチャンネル26を備えている。柔軟部7と接続部25との境界部には、内視鏡5の挿入部3の先端に接続部25を装着した際に、挿入部3のチャンネル2と柔軟部7とを連通する貫通孔27が配されている。
柔軟部7は、略円筒状に形成されている。この柔軟部7には、管腔器官の壁面に当接された際に柔軟部7の形状を変形させる突出部28が配されている。突出部28は、柔軟部7の中心軸線Cに対して直交する断面における断面積よりも柔軟部7の先端に配された開口部30の開口面積のほうが大きくなるように、柔軟部7の側面の一部が先端方向に突出して形成されている。
外付けチャンネル26は、接続部25を挿入部3の先端に装着した際に、挿入部3に沿って挿入部3の鉗子口11に到達可能な長さを備えている。この外付けチャンネル26は、使用時には、挿入部3に対して図示しない係止具によって挿入部3に支持される。
外付けチャンネル26の基端には、外付けチャンネルを構成する材質よりも硬性の材質からなる挿入口31が接続されている。
次に、本実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム1による手技、及び作用・効果について、図4から図13も合わせて参照しながら、以下、説明する。
粘膜下層剥離処置具システム1による粘膜下層32を剥離するための方法は、粘膜下局注針9を用いて粘膜下層32に液体を注入して病変部33を膨隆させる膨隆ステップと、膨隆した粘膜下層32に高周波メス16を用いて粘膜35に孔35Aを開ける孔開けステップと、剥離バルーン6の処置具本体13の先端13Aを孔35Aに挿入する挿入ステップと、剥離バルーン6の粘膜下層32への挿入角度を調整する角度調整ステップと、バルーン15の位置を指標部17を視認しながら粘膜下層32の剥離位置に合わせる長さ調整ステップと、剥離バルーン6のバルーン15に気体又は液体を供給して膨張させ、粘膜下層32を剥離する剥離ステップと、高周波メス16を用いて孔35Aの周囲の粘膜35或いは粘膜下層32の少なくとも何れか一つを切開する切開ステップと、剥離した病変部33を分離する分離ステップとを備えている。
まず、内視鏡5の挿入部3の先端に、挿入補助具8の接続部25を装着し、外付けチャンネル26を挿入部3に沿って係止具にて固定する。
この状態の内視鏡5の挿入部3を患者の管腔器官に挿入する。
次に、膨隆ステップにて、粘膜下局注針をチャンネル2に挿入して挿入部3の先端を病変部33位置に接近させる。そして図4に示すように、粘膜下局注針9の針体9Aを先端に突出して粘膜35から粘膜下層32内へ穿刺して、生理食塩水等の局注液を注入する。この際、粘膜下層32内に局注液を注入して病変部33に人工的な隆起36をつくる。
膨隆後、針体9Aを粘膜下局注針9内に没入してチャンネル2から抜去する。
次に、孔開けステップに移行する。
まず、剥離バルーン6を挿入補助具8の外付けチャンネル26に挿入し、剥離バルーン6の先端を柔軟部7から外部に突出させる。そして、ナイフ操作部本体22に対してスライド部23を先端側に移動して、高周波ナイフ20を操作管18に対して移動して処置具本体13から突出させる。この状態で高周波接続部23Aに図示しないケーブルを介して接続された図示しない高周波電源から高周波を供給する。そして、指掛部23Bに指を掛けてスライド部23をナイフ操作部本体22に対して進退操作して、図5に示すように、高周波ナイフ20を前進させながら粘膜35に孔35Aを開ける。
孔35Aを開けた後は、高周波の供給を停止し、スライド部23を基端側に移動して高周波ナイフ20を操作管18内に没入させ、さらに、高周波メス16を処置具本体13内に収納する。
ある程度の深さの孔35Aを開けた状態で挿入ステップに移行して、図6に示すように、剥離バルーン6の先端を孔35Aに挿入する。
そして、角度調整ステップに移行する。挿入ステップにおける剥離バルーン6の先端は、通常、管腔器官の壁面37に対してある程度の角度範囲内の角度で挿入されるが、粘膜下層32を剥離させるために粘膜下層32の内部まで挿入する場合には、固有筋層38と略平行になるように所定の挿入角度を要する。
そこで、内視鏡5の操作部10を湾曲操作して挿入補助具8の突出部28を隆起36近傍の壁面37に当接させながら挿入部3の先端側を湾曲させる。この際、挿入補助具8の柔軟部7が管腔器官の壁面37から反発力を受ける。しかしながら柔軟部7がこの反発力に屈して変形する程度の硬さとされているので、突出部28を含む柔軟部7が壁面37に沿って屈曲する。
このとき、柔軟部7に挿入された剥離バルーン6の先端側も可撓性を有しているので、柔軟部7の内面に沿って湾曲する。こうして、図7に示すように、処置具本体13の先端13A側と固有筋層38とが略平行状態となるまで挿入部3を湾曲操作して柔軟部7を変形させる。
挿入角度を所望の角度とした後、長さ調整ステップに移行して、柔軟部7の湾曲状態を維持したまま内視鏡5にて指標部17を視認しながら変形した柔軟部7に沿って剥離バルーン6を粘膜下層32内に推し進めて、図8に示すように、所定の位置まで粘膜下層32内に挿入する。
この状態で剥離ステップに移行する。
まず、注入口12から気体又は液体を処置具本体13の図示しない管路内に導入する。このとき、管路の先端が封止部材で封止されているため、管路内の圧力が上昇して気体又は液体がバルーン15内に導入され、図9に示すように、バルーン15が膨張して粘膜下層32が周囲に圧迫されて剥離される。
気体又は液体の流入を止めて気体又は液体を注入口12から放出させてバルーン15を収縮させると、粘膜35表面から所望の深さまで粘膜下層32が剥離して図11に示す第1の空洞部32Aが形成される。
続いて、切開ステップに移行する。
剥離バルーン6を孔35Aの外に引き戻し、高周波メス16を先端から突出させて高周波ナイフ20の先端を孔35Aに挿入し、高周波ナイフ20の先端で粘膜を横方向に引掛けるように持上げる。この状態で高周波電源から高周波を供給しながら、図10に示すように、高周波ナイフ20を孔35Aから病変部33の周囲に沿って移動して、孔35Aの周囲の粘膜35を切開する。
ある程度の長さ切開後、高周波の供給を止めて高周波ナイフ20を操作管18内に収納する。
病変部33の大きさに応じて第1の空洞部32Aのみでは分離させることができない場合、図11に示すように、上述した長さ調整ステップから剥離ステップまでを再度繰り返して行う。そして、図12に示すように、第1の空洞部32Aの先端にさらに第2の空洞部32Bを形成する。
こうして、病変部33が周囲の粘膜35から分離するまで、長さ調整ステップから剥離ステップまでの処置を繰り返し行って、図13に示すように、分離ステップにて病変部33を管腔器官から分離する。
なお、粘膜下層32を剥離する際に伴う出血、又は高周波メス16での切開時に伴う出血等が生じた場合には、病変部33の粘膜下層32に伴う偶発症を未然に防ぐ止血を行う。
すなわち、出血を確認した場合、出血部分近傍に剥離バルーン6の先端を近づけ、バルーン15を膨張して出血部分を圧迫して止血する。若しくは、出血点に高周波ナイフ20をあて、高周波電流を通電することによって凝固止血を行う。
この粘膜下層剥離処置具システム1、内視鏡用粘膜下層剥離処置具1A及び挿入補助具8によれば、膨隆させた管腔器官の病変部33下の粘膜下層32に剥離バルーン6を挿入する際に、挿入部3の湾曲操作を制御することによって挿入補助具8の柔軟部7を管腔器官の壁面37に押し付ける力を制御することができる。従って、管腔器官からの反発力の大きさと方向とを変えて柔軟部7の変形具合を制御することができ、挿入部3の湾曲操作を通して剥離バルーン6の先端側の挿入角度を変更することができる。
従って、複雑な手技を要さずに剥離バルーン6を孔35Aから粘膜下層32内に確実に挿入することができる。
特に、挿入補助具8の先端に柔軟部7が配されているので、管腔器官に挿入する際、柔軟部7と管腔器官の内壁との引掛りが好適に抑えられて挿入補助具8を容易に挿入することができる。
また、挿入補助具8の柔軟部7に突出部28が配されているので、突出部28を管腔器官の壁面に当接することによって、突出部28を通じて柔軟部7をより容易に変形させることができる。
さらに、挿入補助具8が柔軟部7と連通する外付けチャンネル26を備えているので、剥離バルーン6を外付けチャンネル26に挿通することによって、内視鏡5の挿入部3に配されたチャンネル2に剥離バルーン6を挿通させた場合と比べて、変形した柔軟部7の内面に沿わせて突出させるまでの距離をより長く確保することができる。従って、粘膜下層32に対してより固有筋層38に平行な状態で剥離バルーン6を挿入することができる。
また、挿入部3のチャンネル2に他の処置具を挿通させることができ、処置具の交換回数を減らして患者への負担が少ない状態で様々な手技を行うことができる。
また、内視鏡5の挿入部3に2つ以上の処置具を挿通させる必要がないので、このような例えば2チャンネルを有する挿入部の径よりも外径を小さくすることができ、挿入部の湾曲操作性を向上させることができる。
次に、第2の実施形態について図14から図16を参照しながら説明する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム40係る内視鏡用粘膜下層剥離処置具40Aの挿入補助具41の柔軟部42に、柔軟部42に対する剥離バルーン6の向きを一定方向に維持するガイド部43が配されているとした点である。
柔軟部42には、第1の実施形態に係る柔軟部42とは異なって突出部28が配されておらず、開口部45が柔軟部42の中心軸線Cに直交するように形成されている。
ガイド部43は剥離バルーン6の進退方向と同一の方向に延びて筒状に形成され、外付けチャンネル26の先端に外付けチャンネル26と一体に接続されて柔軟部42の内面に配されている。ガイド部43の先端は、柔軟部42が変形した際に、ガイド部43に挿通された剥離バルーン6が外方に突出しやすいように、ガイド部43の中心軸線C1に対して斜め方向に切断されている。
この粘膜下層剥離処置具システム40による手技、及び作用・効果について説明する。
本実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム40においても、第1の実施形態と同様に、膨隆ステップ、孔開けステップ、挿入ステップ、角度調整ステップ、長さ調整ステップ、剥離ステップ、切開ステップ、及び分離ステップを備えている。
まず、第1の実施形態と同様に、内視鏡5の挿入部3の先端に挿入補助具41の接続部25を装着し、外付けチャンネル26を挿入部3に沿って係止具にて固定する。
この状態の内視鏡5の挿入部3を患者の管腔器官に挿入する。
次に、膨隆ステップにて、第1の実施形態と同様に粘膜下層32内に局注液を注入して病変部33に人工的な隆起36をつくる。
膨隆後、針体9Aを粘膜下局注針9内に没入してチャンネル2から抜去する。
次に、孔開けステップに移行して、第1の実施形態と同様に、高周波ナイフ20を前進させながら粘膜35に孔35Aを開ける。
孔35Aを開けた後は、高周波の供給を停止し、スライド部23を基端側に移動して高周波ナイフ20を操作管18内に没入させる。
ある程度の深さの孔35Aを開けた後、角度調整ステップに移行する。
まず、図15に示すように、挿入補助具41の柔軟部42を隆起36近傍の壁面37に当接させた状態で、内視鏡5の操作部10を湾曲操作して挿入部3の先端側を湾曲させる。この際、挿入補助具41の柔軟部42が管腔器官の壁面37から反発力を受ける。しかしながら柔軟部42は、この反発力に屈して変形する程度の硬さとされているので、柔軟部42が壁面37に沿って屈曲して変形する。
続いて挿入ステップに移行する。
柔軟部42の湾曲状態を維持しながら剥離バルーン6の先端側を外付けチャンネル26から柔軟部42内に挿入する。このとき、剥離バルーン6の先端側も可撓性を有しているので、剥離バルーン6が柔軟部42の内面に沿って湾曲しながら前進する。こうして、図16に示すように、剥離バルーン6の先端側と固有筋層38とが略平行状態となって柔軟部42から剥離バルーン6が突出する。
挿入角度を所望の角度とした以降、第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム40と同様の長さ調整ステップから切開ステップに係る処置を行う。
そして必要に応じてさらに、第1の実施形態と同様に、長さ調整ステップから剥離ステップまでの処置を繰り返して連接する図示しない空洞部を次々に形成させ、最後の分離ステップにて病変部33を管腔器官から分離する。
ここで、変形した柔軟部42内に剥離バルーン6を挿通する際、第1の実施形態に係る挿入補助具41の場合には、図17に示すように、粘膜下層32から抵抗力を受けて剥離バルーン6の先端側が座屈等によって変形する可能性がある。
しかしながら、本実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム40、内視鏡用粘膜下層剥離処置具40A、及び挿入補助具41によれば、ガイド部43が剥離バルーン6の進退方向と同一の方向に延びて配されているので、図18に示すように、剥離バルーン6の変形を規制することができる。従って、剥離バルーン6の進退移動をスムーズに行うことができ、粘膜下層32内に安定した状態で挿入することができる。
次に、第3の実施形態について図19から図21を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第3の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム50に係る内視鏡用粘膜下層剥離処置具50Aが把持鉗子51を備え、内視鏡52の挿入部53に配されたチャンネル55が、把持鉗子51が挿通する第1チャンネル55Aと、剥離バルーン6が挿通する第2チャンネル55Bとを備えているとした点である。
また、本実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム50における手技と第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム50に係る手技との異なる点は、挿入ステップ及び切開ステップの際に、第1チャンネル55Aに把持鉗子51を挿通して病変部33を把持する支持ステップを備えたとした点である。
即ち、挿入ステップに移行して剥離バルーン6の処置具本体13の先端を孔35Aに挿入する際、図20に示すように、支持ステップに一旦移行して、剥離バルーン6が粘膜下層32に挿入しやすいように把持鉗子51にて粘膜35及び粘膜下層32を把持して支持する。
また、切開ステップに移行して高周波ナイフ20により粘膜35を切開する場合、図21に示すように、支持ステップに一旦移行して粘膜35及び粘膜下層32が逃げないように把持鉗子51にて粘膜35を把持して支持する。
なお、剥離バルーン6は第2チャンネル55Bに挿入したままで、第1チャンネル55Aに粘膜下局注針を挿入して使用した後、把持鉗子51と入れ替えて使用しても構わない。
この粘膜下層剥離処置具システム50、内視鏡用粘膜下層剥離処置具50A、及び挿入補助具8によれば、剥離バルーン6と把持鉗子51とを第1チャンネル55A及び第2チャンネル55Bに挿通した状態で同時に操作することができる。
従って、剥離バルーン6を粘膜下層32に容易に挿入することができ、手技を短時間で確実に行うことができる。また、切開時の正確性が増すことによって手技を確実に行うことができる。
さらに、処置具の入れ替えを行う回数を削減することができ、患者の負担を減らすことができる。
次に、第4の実施形態について図22から図28を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第4の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム60に係る内視鏡用粘膜下層剥離処置具60Aの挿入補助具61が、第1の実施形態に係る挿入補助具8の接続部25の代わりに、柔軟部62を挿入部3に対して支持するための支持部63を備え、柔軟部62と支持部63とが、ともにチャンネル内を挿通可能な外径に形成されているとした点である。
支持部63は、図22に示すように、管状に延びて形成されて貫通孔27によって柔軟部62と連通されており、例えば、硬質のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等から構成されている。支持部63の基端側には、鉗子口から突出した挿入補助具61をチャンネルに対して進退操作する際に支持部63を把持するための処置具操作部65が配されている。支持部63の内径は、剥離バルーン6が挿通可能な大きさとされている。
柔軟部62は、例えば、ポリエチレン(PE)等の柔軟な材料から構成されており、支持部63と接着されている。柔軟部62の内径は、湾曲した状態でも剥離バルーン6が挿通可能な大きさを確保することができる大きさとされている。
次に、本実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム60による手技、及び作用・効果について説明する。
本実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム60においても、第1の実施形態と同様に、膨隆ステップ、孔開けステップ、挿入ステップ、角度調整ステップ、長さ調整ステップ、剥離ステップ、切開ステップ、及び分離ステップを備えている。
まず、内視鏡5の挿入部3を患者の管腔器官に挿入する。
次に、膨隆ステップにて、第1の実施形態と同様に粘膜下層32内に局注液を注入して病変部33に人工的な隆起36をつくる。
膨隆後、針体9Aを粘膜下局注針9内に没入して図示しない内視鏡のチャンネル2から抜去する。そして図示しない内視鏡の鉗子口からチャンネル内に粘膜下局注針9の代わりに挿入補助具61を挿入し、さらに挿入補助具61の処置具操作部65から剥離バルーン6を挿入する。
次に、孔開けステップに移行して、第1の実施形態と同様に、高周波ナイフ20を前進させながら粘膜35に孔35Aを開ける。
孔35Aを開けた後は、高周波の供給を停止し、スライド部23を基端側に移動して高周波ナイフ20を操作管18内に没入させる。
ある程度の深さの孔35Aを開けた状態で挿入ステップに移行して、図23に示すように、剥離バルーン6の先端を孔35Aに挿入する。
そして、角度調整ステップに移行する。
即ち、内視鏡5の操作部10を湾曲操作して挿入補助具61の柔軟部62を隆起36近傍の壁面37に当接させながら挿入部3の先端側を湾曲させる。この際、第1の実施形態と同様の作用によって柔軟部62が壁面37に沿って屈曲する。
このとき、柔軟部62に挿入された剥離バルーン6の先端側も可撓性を有しているので、柔軟部62の内面に沿って湾曲する。こうして、図24に示すように、剥離バルーン6の先端側と固有筋層38とが略平行状態となるまで挿入部3を湾曲操作して柔軟部62を変形させる。
挿入角度を所望の角度とした後、以降の処置については、第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム1と同様に、図25に示すような長さ調整ステップ、図26に示すような剥離ステップ、及び図示しない切開ステップを行う。そして第1の空洞部32Aのみでは病変部33を分離できない場合、必要に応じてさらに、挿入補助具61の湾曲状態を維持したまま第1の実施形態と同様に、図27に示すような長さ調整ステップ、図28に示すような剥離ステップ、及び図示しない切開ステップを繰り返し行い、図示しない分離ステップにて病変部33を管腔器官から分離する。
この粘膜下層剥離処置具システム60、内視鏡用粘膜下層剥離処置具60A、及び挿入補助具61によれば、支持部63を内視鏡のチャンネルに挿通することによって、挿入部に挿入補助具61を容易に支持させることができる。また、挿入補助具61を挿入部の外側ではなく剥離バルーン6とともに内視鏡の挿入部のチャンネルに挿通させることができ、挿入部の側面を凹凸のない状態に維持して管腔器官に容易に挿入することができる。
次に、第5の実施形態について図29から図31を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第5の実施形態と第4の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム70に係る内視鏡用粘膜下層剥離処置具70Aの挿入補助具71の柔軟部72と支持部73とが一体に形成されているとした点である。
即ち、支持部73の先端側の肉厚が基端側よりも薄肉とされて柔軟部72が形成されており、支持部73のほうが柔軟部72よりも高い剛性に形成されている。
この粘膜下層剥離処置具システム70では、上記第4の実施形態と異なり、孔開けステップの後、角度調整ステップに移行してから挿入ステップに移行する。
即ち、角度調整ステップにて柔軟部72の先端をあてた状態とし、内視鏡5を操作して、図30に示すように、柔軟部72を壁面37に当接し変形して角度調整を行う。そして、剥離バルーン6の先端を押出して、図31に示すように挿入ステップに移行する。
その他のステップについては、上記第4の実施形態と同様に行う。その結果、本実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム70によっても同様の作用・効果を奏することができる。
特に、柔軟部72と支持部73とが一体に形成されているので、柔軟部と支持部とを同時に作製することができ、製造コストを低減することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記第1の実施形態では、挿入補助具8が外付けチャンネル26を備えているとしているが、図32に示すように、粘膜下層剥離処置具システム80に係る内視鏡用粘膜下層剥離処置具80Aが、柔軟部7のみで外付けチャンネルを具備しない挿入補助具81を備えているとしても構わない。
この場合、剥離バルーン6を使用する粘膜下層剥離手技において、剥離バルーン6を内視鏡の挿入部に配されたチャンネルに挿通して行うことによって、第1の実施形態と同様の作用・効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、剥離バルーンとして高周波メス16を備える剥離バルーン6としているが、図33に示すように、剥離バルーン85が、高周波メス等の高周波切開具を含まない公知のものとされ、公知の高周波切開具と併用されるものとしても構わない。
さらに、上記第3の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システム50が、把持鉗子51と、第1チャンネル55Aと第2チャンネル55Bとからなるチャンネル55を有する内視鏡52とを備えているとしているが、他の実施形態に係る内視鏡5を上記内視鏡52として、さらに把持鉗子51を具備する粘膜下層剥離処置具システムとしても構わない。
さらに、粘膜下層剥離処置具システムによる手技は上述したものに限定されるものではなく、一部のステップのみを実施しても構わない。
(付記項1)
請求項3から7の何れか一つに記載の粘膜下層剥離処置具システムに係る粘膜下層剥離処置具を膨隆した粘膜下層に挿入する挿入ステップと、前記挿入補助具が支持された前記内視鏡の前記挿入部を湾曲操作して前記粘膜下層剥離処置具の前記粘膜下層への挿入角度を調整する角度調整ステップと、前記粘膜下層剥離処置具の先端側に配され、流体が流入されて膨張する膨張部の位置を粘膜下層の剥離位置に合わせる長さ調整ステップと、前記膨張部に気体又は液体を供給して膨張させ、前記粘膜下層を剥離する剥離ステップとを備えていることを特徴とする粘膜下層を剥離するための方法。
(付記項2)
請求項3から7の何れか一つに記載の粘膜下層剥離処置具システムに係る挿入補助具が支持された前記内視鏡の前記挿入部を湾曲操作して前記挿入補助具を変形させる角度調整ステップと、変形した前記挿入補助具の前記柔軟部に、流体が流入されて膨張する膨張部が先端側に配された前記粘膜下層剥離処置具を挿通することによって前記粘膜下層剥離処置具の前記粘膜下層への挿入角度を調整した後、膨隆した粘膜下層に前記粘膜下層剥離処置具を挿入する挿入ステップと、前記膨張部の位置を粘膜下層の剥離位置に合わせる長さ調整ステップと、前記膨張部に気体又は液体を供給して膨張させ、前記粘膜下層を剥離する剥離ステップとを備えていることを特徴とする粘膜下層を剥離するための方法。
(付記項3)
請求項8に記載の粘膜下層剥離処置具システムにおける前記高周波切開具を使用して、前記粘膜に孔を開け、該孔の周囲の前記粘膜及び前記粘膜下層の少なくとも一つを切開する切開ステップを備えていることを特徴とする付記項1又は2に記載の粘膜下層を剥離するための方法。
(付記項4)
請求項9に記載の粘膜下層剥離処置具システムにおける前記把持鉗子を使用して前記病変部を把持する支持ステップを備えていることを特徴とする付記項1から3の何れか一つに記載の粘膜下層を剥離するための方法。
本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムの内視鏡を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムの粘膜下層剥離処置具を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムの挿入補助具を示す(a)正面図、(b)要部拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムの挿入補助具を示す(a)正面図、(b)要部拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムの内視鏡を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムの挿入補助具を示す要部拡大断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第5の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムの挿入補助具を示す要部拡大断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の第5の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムによる粘膜下層を剥離するための方法を示す説明図である。 本発明の他の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムの挿入補助具を示す(a)正面図、(b)要部拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る粘膜下層剥離処置具システムの粘膜下層剥離処置具を示す平面図である。
符号の説明
1、40、50、60、70、80 粘膜下層剥離処置具システム
1A、40A、50A、60A、70A、80A 内視鏡用粘膜下層剥離処置具システム
2、55 チャンネル
3、53 挿入部
5、52 内視鏡
6 剥離バルーン(粘膜下層剥離処置具)
7、42、62、72 柔軟部
8、41、61、71、81 挿入補助具
16 高周波メス(高周波切開具)
26 外付けチャンネル
28 突出部
43 ガイド部
51 把持鉗子
55A 第1チャンネル
55B 第2チャンネル
63、73 支持部

Claims (9)

  1. 管腔器官に挿入される内視鏡の挿入部に支持されて前記管腔器官の壁面に押し付けられた際に、前記管腔器官からの反発力に屈して変形して前記挿入部に支持される粘膜下層剥離処置具の先端側の挿入角度を変更する柔軟部を備えていることを特徴とする挿入補助具。
  2. 請求項1に記載の挿入補助具と、
    可撓性を有し、前記挿入補助具及び前記挿入部に支持されながら前記管腔器官の粘膜下層の内部に先端側が挿入されて前記管腔器官の病変部を切除する粘膜下層剥離処置具とを備えていることを特徴とする内視鏡用粘膜下層剥離処置具システム。
  3. 請求項2に記載の内視鏡用粘膜下層剥離処置具システムと、
    前記挿入補助具の前記柔軟部を支持して前記管腔器官に挿入される挿入部を有する内視鏡とを備えていることを特徴とする粘膜下層剥離処置具システム。
  4. 前記挿入補助具の前記柔軟部に、前記管腔器官の壁面に当接されて前記柔軟部の形状を変形させる突出部が配されていることを特徴とする請求項3に記載の粘膜下層剥離処置具システム。
  5. 前記挿入補助具の前記柔軟部に、該柔軟部に対する前記粘膜下層剥離処置具の向きを一定方向に維持するガイド部が配されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の粘膜下層剥離処置具システム。
  6. 前記挿入部にチャンネルが配され、
    前記挿入補助具が、前記柔軟部と挿通されて前記チャンネルとは別の外付けチャンネルを備えていることを特徴とする請求項3から5の何れか一つに記載の粘膜下層剥離処置具システム。
  7. 前記挿入部にチャンネルが配され、
    前記挿入補助具が、前記柔軟部を前記挿入部に対して支持するための支持部をさらに備え、
    前記柔軟部と前記支持部とが、前記チャンネル内を挿通可能な外径に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の粘膜下層剥離処置具システム。
  8. 前記病変部を切除する高周波切開具をさらに備えていることを特徴とする請求項3から7の何れか一つに記載の粘膜下層剥離処置具システム。
  9. 前記病変部を把持する把持鉗子をさらに備え、
    前記内視鏡の前記チャンネルが、前記把持鉗子が挿通する第1チャンネルと、前記粘膜下層剥離処置具が挿通する第2チャンネルとを備えていることを特徴とする請求項3から8の何れか一つに記載の粘膜下層剥離処置具システム。

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