JP2006327351A - 車両用ホイールおよびその製造方法 - Google Patents

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雅裕 西田
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Abstract

【課題】 副気室の気密性を向上させることができるとともに、副気室の形成作業性に優れた車両用ホイールおよびその製造方法が得られる。
【解決手段】 車両用ホイールは、副気室14が形成された車両用ホイール10において、副気室14は、ホイール本体を形成する部材よりも高融点の別部材で構成されたチャンバーCを鋳込むことにより形成されてなる。チャンバーCは、ケレン30で固定金型40に固定され、ディスク11の外周側に設けられたリム12に鋳込まれる。チャンバーCには、ケレン30の差込穴C1が形成され、固定金型40には、ケレン30を保持するための固定穴40aが形成される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、自動車等の車両に装備される車両用ホイールおよびその製造方法に関し、詳しくは、回転時にタイヤ内で生じる共鳴音を低減できるようにした車両用ホイールおよびその製造方法に関する。
一般に、自動車等に装備される車輪は、ディスクの外周側にリムが設けられた車両用ホイールと、リムの外周側に設けられたタイヤとによって構成される。そして、車両用ホイールのリムとタイヤとの間には環状の密閉空間からなるタイヤ空気室が形成される。
ところで、車両の走行時には、車両用ホイールのリムとタイヤとの間で形成されるタイヤ空気室内で気柱共鳴が生じ、この気柱共鳴が車両から発生する騒音を悪化させる原因となっていることが知られている。なお、気柱共鳴とは、路面からタイヤに伝わるランダムな振動がタイヤ空気室内の空気を振動させ、その結果、タイヤ空気室の気柱共鳴周波数付近(例えば、通常の乗用車用のタイヤでは250Hz付近)で共鳴現象が起こり、共鳴音が発生する現象である。
そこで、このような気柱共鳴を低減するために、例えば、特許文献1に記載された車両用ホイールが知られている。この車両用ホイールは、図11に示すように、ビードシート部50,50の径方向内側の周方向に形成される副気室51,51・・・と、この副気室51,51・・からタイヤTの内周面とリム52との間に形成されるタイヤ空気室53に連通する連通部51a,51a・・とを備えており、副気室51,51・・および連通部51a,51a・・が中子鋳造成形により形成される構成となっている。
このような車両用ホイールによれば、連通部51a,51a・・を通じてタイヤ空気室53と副気室51,51・・とを連通させることにより、連通部51a,51a・・の空気が「質量」、副気室の空気が「バネ」として作用し、音に対する共鳴器(いわゆるヘルムホルツ吸音器)を構成するので、気柱共鳴に伴う騒音を低減することができる。
特開2004−299484号公報
前記した従来の車両用ホイールでは、中子鋳造成形により副気室51,51・・および連通部51a,51a・・が形成される構成であり、通常、このような中子鋳造成形において使用される中子は、成形材が完全に凝固された中実なものが使用されていた。このため、重量が重くなり作業性が劣るとともに、鋳込み後の冷却時間を長く設定する必要がある。また、中子取り出しに際して多大な時間と労力を必要とするなどの難点を有しており、作業効率の向上が望まれていた。
また、副気室の気密性をさらに向上したいという要望があった。
そこで、本発明では、副気室の気密性を向上させることができるとともに、副気室の形成作業性に優れた車両用ホイールおよびその製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決した本発明のうち請求項1に係る車両用ホイールは、副気室が形成された車両用ホイールにおいて、前記副気室は、ホイール本体を形成する部材よりも高融点の別部材で構成されたチャンバーを鋳込むことにより形成されてなることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、副気室が、ホイール本体を構成する部材よりも高融点の別部材で構成されたチャンバーを鋳込むことにより形成されてなるので、従来のような中子を用いる煩雑さがなく、鋳造後には、副気室を備えた車両用ホイールが簡単に完成する。しかも、副気室は、金属製のチャンバーを鋳込んでなるので、鋳造後の気密性に優れているという利点が得られる。
さらに、チャンバーは、少なくとも内側に空間を有しているので、従来のように中実の中子を用いて副気室を形成する場合に比べて重量が軽く、取り扱いも楽である。したがって、キャビティ内に金属製のチャンバーを配置する作業等も行い易く、作業性に優れている。
また、副気室の形成に中子を用いないので、従来では必須の作業であった中子取り出しに係る作業を排除することができるとともに、鋳込み時の冷却時間を短縮することができる。したがって、副気室の形成に係る作業工数を大幅に削減することができ、車両用ホイールを効率よく製造することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用ホイールにおいて、前記チャンバーは、ディスクの外周側に設けられたリムに鋳込まれることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、チャンバーがディスクの外周側に設けられたリムに鋳込まれるので、タイヤ内側に形成されるタイヤ空気室と副気室とをうまく連通させることができる。したがって、気柱共鳴に伴う騒音を効果的に低減することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の車両用ホイールにおいて、前記チャンバーはケレンで固定金型に固定されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、ケレンを用いてチャンバーを簡単に固定金型に固定することができるとともに、チャンバーをホイール本体に確実に鋳込むことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車両用ホイールにおいて、前記チャンバーには、前記ケレンの差込穴が形成されており、前記固定金型には、前記ケレンが固定される固定穴が形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、チャンバーの差込穴にケレンを差し込み、ケレンを固定金型の固定穴に固定することで、固定金型の所定の位置にケレンを介してチャンバーを配置することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の車両用ホイールにおいて、前記チャンバーは、可動金型に支持されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、前記チャンバーが可動金型に支持される構成であるので、固定金型にチャンバーが支持される場合に比べて、副気室の形成位置の自由度を高めることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の車両用ホイールにおいて、前記チャンバーは、前記リムの、前記ディスクに連なる側と反対側のビードシート部の側方に鋳込まれることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、チャンバーが、リムの、ディスクに連なる側と反対側のビードシート部の側方に鋳込まれるので、副気室をディスクから離れた位置に形成することができる。これにより、副気室を形成する位置のバリエーションが増え、これを気柱共鳴に伴う騒音の低減に効果的に利用することができる。また、ディスクの意匠面に対するデザイン的制約が生じることもない。
また、請求項7に係る車両用ホイールの製造方法は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車両用ホイールを製造するにあたり、キャビティ内の所定の位置に前記チャンバーを取り付ける工程と、注湯後に脱型して、タイヤ内側に形成されるタイヤ空気室と連通する連通孔を、前記チャンバーに形成する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、キャビティ内の所定の位置にチャンバーを取り付け、注湯後に脱型して、チャンバーにタイヤ空気室と連通する連通孔を形成することにより、ホイール本体に鋳込まれたチャンバーを副気室として機能させることができる。
したがって、副気室の形成作業性に優れ、従来のような中子を用いる煩雑さがなく、鋳造後には、副気室を備えた車両用ホイールが簡単に完成する。しかも、副気室は、金属製のチャンバーを鋳込んでなるので、鋳造後の気密性に優れているという利点が得られる。
本発明によれば、副気室の気密性を向上させることができるとともに、副気室の形成作業性に優れた車両用ホイールおよびその製造方法が得られる。
以下、本発明に係る車両用ホイールの実施の形態を、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
参照する図面において、図1は本発明の第1の実施の形態に係る車両用ホイールにタイヤを組み付けた状態を示す部分断面図である。
図1に示す車両用ホイール10は、タイヤ20を装着されて車両用車輪1を構成するものである。
図1に示すように、車両用ホイール10は、ディスク11と、このディスク11の外周側に設けられ、タイヤ20が装着されるリム12とを有し、リム12とタイヤ20との間に形成される環状のタイヤ空気室13に連通する副気室14を備えた構成となっている。副気室14は、ホイール本体(副気室14以外の部分)を構成する部材よりも高融点の別部材で構成されたチャンバーCを鋳込むことにより形成される。
車両用ホイール10は、例えば、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の材料からなり、後記するように鋳造成形により一体的に形成される。
ディスク11は、ハブ(不図示)に連結するために設けられるものであり、車両の外側(アウタ側)に配置される面が意匠面Mとなっている。
リム12は、幅方向の両端部にビードシート部12A,12A’と、このビードシート部12A,12A’から外側に向けてL字状に折曲形成されたリムフランジ部12B,12B’とを有している。ビードシート部12A,12A’には、タイヤ20のビード部21,21’が組み付けられ、リムフランジ部12B,12B’によってビード部21,21’が側方(幅方向外側)に外れないようになっている。また、ビードシート部12A,12A’の内側には、ビードシート部12A,12A’から少し山状に盛り上がった形状のハンプ12C,12C’が形成されており、タイヤ20を装着した後に、タイヤ20のビード部21,21’が、内側に落ち込むことを防止している。そして、ハンプ12C,12C’の間には、タイヤ20を組む際にビード部21,21’を落とし込むためのウェル部12Dが設けられている。
副気室14は、リム12の一方のビードシート部12Aの径方向内側に形成されており、タイヤ空気室13と連通する連通孔14aを備えて、車両の走行時に生じる気柱共鳴を低減する役割をなす。本実施形態では、図2に示すように、副気室14が、周方向に所定の間隔を置いて計4個形成されている。このようにリム12の周方向に複数の副気室14,14・・を形成することで、吸音特性を安定させることができる。
ここで、副気室14を形成するチャンバーCについて、図3,図4をも参照して説明する。図3はチャンバーを車両用ホイールの内周側から見た拡大斜視図、図4は本発明の車両用ホイールを製造するために用いられる、型締め状態における鋳造金型のリムの幅方向における要部断面図である。ここで各副気室14,14・・は、同様であるので、以下では、ひとつの副気室14を例にとって説明する。
チャンバーCは、金属製の材料、例えば、アルミニウム合金等の材料からなり、図1に示すように、リム12の内周に沿って副気室14を形成することが可能な気密性を有する所望の空間を内部に備えている。ここで、チャンバーCを構成する材料は、後記する湯をなす材料よりも高融点、好ましくは湯の温度である800℃以上の融点を有するものを使用する。なお、融点が800℃未満である場合には、チャンバーCの肉を厚くして溶融しないように調整する。
図3に示すように、チャンバーCの下部(固定金型としての固定下型40に対向する部分)には、チャンバーCを固定下型40に固定するためのケレン30の差込穴C1が丸形凹状に形成されている。本実施形態では、チャンバーCに3つのケレン30,30,30が取り付けられる構成としてある(図3では2つのみ図示)。なお、前記した副気室14の連通孔14aは、鋳込み後に機械加工により開口形成される(図3において、その形成位置を破線で図示)。
ケレン30は、前記チャンバーCの差込穴C1に対して差込可能な円柱形状を呈しており、ホイール本体を構成する材料と同様の材料、例えば、アルミニウム合金、マグネシウム等の軽合金等の材料からなる。
また、固定下型40には、ケレン30が固定される固定穴40a(保持穴)が形成されている。
このようなチャンバーCは、図4に示すように、固定下型40の固定穴40aにケレン30の下部が固定されて、固定下型40に固定され、リム12(図1参照)を形成するためのリム室45の外周側からリム室45内に向けて配置される。このとき、チャンバーCは、ビードシート部12Aが形成される位置から外れた位置に配置される。つまり、チャンバーCは、ビードシート部12Aが形成される位置から外れたウェル部12D側に位置することとなる。ここで、図4において、チャンバーCと可動金型としての側型41との間は密着した状態に記載したが、このチャンバーCと側型41との間には、狭い空間が形成されており、この空間にも溶湯が流れ込んでチャンバーC全体が鋳込まれるようになっている。なお、チャンバーCは、必ずしも全体が鋳込まれる必要はなく、部分的にタイヤ空気室13(図1参照)に露出するように構成してもよい。特に、連通孔14aを形成する部分を鋳込まずに露出させるようにすることにより、開口形成時の機械加工が行い易くなる。
次に、このような車両用ホイール10に取り付けられるタイヤ20は、路面(図示せず)に接地するタイヤ本体と、これの内周側に全周に亘って取り付けられたインナーライナとによって構成され、このインナーライナが、前記ビード部21,21’を有している。これらのビード部21,21’は、リム12のビードシート部12A,12A’に弾性的に密着した状態で取り付けられる。これにより、リム12のビードシート部12A,12A’とビード部21,21’との間は気密にシールされ、ここに環状の密閉空間からなるタイヤ空気室13が形成される。
次に、車両用ホイール10の製造方法について説明する。
図5(a)〜(d)は、第1の実施形態の車両用ホイール10の製造方法について説明する図であり、リム12の幅方向における模式断面図である。なお、副気室14はすべて同様であるので、ひとつの副気室14を例にとって説明する。
まず、図5(a)に示すように、固定下型40の固定穴40aにケレン30の下部を挿入して固定し、固定下型40にケレン30を介してチャンバーCを固定する。
続いて、図5(b)に示すように、側型41を固定下型40に対して所定位置までスライド移動させるとともに、図5(c)に示すように、上型(可動金型)42を固定下型40に向けて所定位置まで下降させて型を組み合わせる。側型41には、チャンバーCと対応する部分に凹部41aが予め形成されており、側型41を所定位置までスライド移動させた状態で、この凹部41aにチャンバーCが前記空間を開けてすっぽり収容されるようになっている。つまり、側型41には、副気室14の位置に対応して4つの凹部41a,41a・・が形成されている。
その後、上型42の一端にある湯口42aから、電気炉等で800℃に熱して溶かしたアルミニウム合金(湯)を注ぎ込む。チャンバーCは、湯よりも高融点の材料から構成されるので、内部の空間は良好に保持される。そして、アルミニウム合金が冷えたところで脱型し、チャンバーCに機械加工により連通孔14aを形成する(図5(d)参照)。その後、鋳バリ等を除去して車両用ホイール10が完成する。
このように成形された車両用ホイール10によれば、副気室14が、ホイール本体を形成する部材と別部材の金属製のチャンバーCを鋳込むことにより形成されてなるので、従来のような中子を用いる煩雑さがなく、鋳造後には、副気室14を備えた車両用ホイールが簡単に完成する。しかも、副気室14は、金属製のチャンバーCを鋳込んでなるので、鋳造後の気密性に優れているという利点が得られる。
さらに、チャンバーCは、少なくとも内側に空間を有しているので、従来のように中実の中子を用いて副気室14を形成する場合に比べて重量が軽く、取り扱いも楽である。したがって、キャビティ内に金属製のチャンバーCを配置する作業等も行い易く、作業性に優れている。
また、副気室14の形成に中子を用いないので、従来では必須の作業であった中子取り出しに係る作業を排除することができるとともに、鋳込み後の冷却時間を短縮することができる。したがって、副気室14の形成に係る作業工数を大幅に削減することができ、車両用ホイール10を効率よく製造することができる。
また、チャンバーCがディスク11の外周側に設けられたリム12に鋳込まれるので、タイヤ20の内側に形成されるタイヤ空気室13と副気室14とをうまく連通させることができる。したがって、気柱共鳴に伴う騒音を効果的に低減することができる。
さらに、チャンバーCの固定にケレン30を用いているので、固定下型40の所定の位置に簡単に固定することができるとともに、チャンバーCをホイール本体に確実に鋳込むことができる。
(第2の実施形態)
図6は本発明の第2の実施の形態に係る車両用ホイールにタイヤを組み付けた状態を示す部分断面図である。なお、第1の実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその詳細な説明は省略した。
この第2の実施形態では、チャンバーC’が、リム12の、ディスク11に連なる側と反対側(反ディスク11側)のビードシート部12A’に鋳込まれる構成とした点が前記第1の実施形態と異なっている。
チャンバーC’は、第1の実施形態と同様に、金属製の材料、例えば、アルミニウム合金等の材料からなり、リム12のビードシート部12A’の側方に沿って副気室14’を形成することが可能な気密性を有する所望の空間を内部に備えている。
このようなチャンバーC’は、図7に示すように、側型41に予め形成された凹状の段部41bに載置され、図8に示すように、リム12(図6参照)を形成するためのリム室45の外周側からリム室45内に向けて配置される。つまり、チャンバーC’は、ビードシート部12A’が形成される位置から外れたウェル部12D側に位置することとなる。ここで、図8において、チャンバーC’と側型41との間は密着した状態に記載したが、このチャンバーC’と可動金型としての側型41との間には、側型41側に形成されたリブ等によって狭い空間が形成されており、この空間にも溶湯が流れ込んでチャンバーC’全体が鋳込まれるようになっている。これにより、完成後にチャンバーC’がリム12から脱落することが防止される。なお、チャンバーC’を構成する材料の融点が湯の温度に近いと、チャンバーC’の一部が溶けてホイール本体に一体化するようになる。この場合には、前記リブ等は不要となる。また、チャンバーC’は、必ずしも全体が鋳込まれる必要はなく、部分的にタイヤ空気室13(図6参照)に露出するように構成してもよい。特に、連通孔14a’を形成する部分を鋳込まずに露出させるようにすることにより、開口形成時の機械加工が行い易くなる。
次に、この第2の実施形態の車両用ホイール10の製造方法について説明する。
図9(a)〜(c)は、第2の実施形態の車両用ホイール10の製造方法について説明する図であり、リム12の幅方向における模式断面図である。なお、副気室14’はすべて同様であるので、ひとつの副気室14’を例にとって説明する。
まず、図9(a)に示すように、側型41の段部41bにチャンバーC’を載置してセットし、図9(b)に示すように、上型42(可動金型)を固定下型40に向けて所定位置まで下降させて型を組み合わせる。
その後、上型42の一端にある湯口42aから、電気炉等で800℃に熱して溶かしたアルミニウム合金を注ぎ込む。そして、アルミニウム合金が冷えたところで脱型し、チャンバーC’に機械加工により連通孔14a’を形成する(図5(c)参照)。その後、鋳バリ等を除去して車両用ホイール10が完成する。
このように成形された車両用ホイール10によれば、チャンバーC’が、反ディスク11側のビードシート部12A’の側方に鋳込まれるので、副気室14’をディスク11から離れた位置に形成することができる。これにより、副気室14’を形成する位置のバリエーションが増え、これを気柱共鳴に伴う騒音の低減に効果的に利用することができる。また、ディスク11の意匠面Mに対するデザイン的制約が生じることもない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の形態において実施することができる。
チャンバーC,C’の大きさは、任意であり、例えば、図10に示すように小型化したものを用いてもよい。また、チャンバーC,C’は、タイヤ空気室13と連通可能で副気室14を形成可能な場所であればホイール本体の任意の位置に鋳込むことができる。例えば、ディスク11側にチャンバーCが鋳込まれるようにしてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用ホイールにタイヤを組み付けた状態を示す部分断面図である。 同じく車両用ホイールの模式側面図である。 チャンバーを車両用ホイールの内周側から見た拡大斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の車両用ホイールを製造するために用いられる、型締め状態における鋳造金型のリムの幅方向における要部断面図である。 (a)〜(d)は車両用ホイールの製造方法を説明するための模式説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用ホイールにタイヤを組み付けた状態を示す部分断面図である。 チャンバーを車両用ホイールの内周側から見た拡大斜視図である。 本発明の第2の実施の形態の車両用ホイールを製造するために用いられる、型締め状態における鋳造金型のリムの幅方向における要部断面図である。 (a)〜(c)は車両用ホイールの製造方法を説明するための模式説明図である。 副気室を小型化した車両用ホイールの模式側面図である。 従来技術の説明図である。
符号の説明
1 車両用車輪
10 車両用ホイール
11 ディスク
12 リム
12A,12A’ ビードシート部
12D ウェル部
13 タイヤ空気室
14,14’ 副気室
14a,14a’ 連通孔
20 タイヤ
30 ケレン
40 固定下型(固定金型)
40a 固定穴
41 側型(可動金型)
42 上型(可動金型)
45 リム室
C,C’ チャンバー
C1 差込穴
M 意匠面

Claims (7)

  1. 副気室が形成された車両用ホイールにおいて、前記副気室は、ホイール本体を構成する部材よりも高融点の別部材で構成されたチャンバーを鋳込むことにより形成されてなることを特徴とする車両用ホイール。
  2. 前記チャンバーは、ディスクの外周側に設けられたリムに鋳込まれることを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。
  3. 前記チャンバーはケレンで固定金型に固定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用ホイール。
  4. 前記チャンバーには、前記ケレンの差込穴が形成されており、前記固定金型には、前記ケレンが固定される固定穴が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用ホイール。
  5. 前記チャンバーは、可動金型に支持されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用ホイール。
  6. 前記チャンバーは、前記リムの、前記ディスクに連なる側と反対側のビードシート部の側方に鋳込まれることを特徴とする請求項5に記載の車両用ホイール。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車両用ホイールを製造するにあたり、キャビティ内の所定の位置に前記チャンバーを取り付ける工程と、注湯後に脱型して、タイヤ内側に形成されるタイヤ空気室と連通する連通孔を、前記チャンバーに形成する工程と、を含むことを特徴とする車両用ホイールの製造方法。
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